JP4324937B2 - 部材の分離装置および部材の分離方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、部材を分離する際に部材に生じる損傷を防止することができる部材の分離装置および分離方法に関する。また、ヒータの製作に必要な黒鉛素材量を削減することができるヒータ脚部の分離装置および分離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
CZ法(チョクラルスキー法)により単結晶シリコンを製造する装置では、CZ炉内に設置された石英るつぼ内の多結晶シリコンがヒータによって加熱され溶解される。この装置に用いられるヒータは電極の上部に取り付けられており、電極に電圧が印加されることによって発熱する。ヒータの寿命によりヒータを交換する場合や、ヒータを他の装置に付け換える場合には、ヒータを電極から分離させる必要がある。このためヒータは電極から分離できるように取り付けられている。
【0003】
従来より、分離可能なヒータの取り付け構造には、「テーパ嵌合」と「ネジ部とナットによる結合」の2種類がある。
【0004】
シリコン単結晶ウェーハが小型の時代(直径100〜150mm)には、ヒータも小型で軽量であり「テーパ嵌合」が比較的多く用いられていた。
【0005】
「テーパ嵌合」は図4を用いて後述するようにヒータ重量が常にテーパ部に負荷されるため接触部にゆるみが発生せず接触抵抗が安定して放電等による損傷が発生しにくいという利点がある。またヒータの取り外し組み付けが容易であるという利点がある。
【0006】
しかし近年、シリコン単結晶ウェーハが大型化(直径200〜300mm)してきたため一度に溶融するシリコン素材量も大量になり、るつぼの大型化とヒータの大型化、大重量化が進んでいる。ヒータ重量としては50kg程度ないしはそれ以上に増大している。このため「テーパ嵌合」を適用すると自重による食い込み作用が強くなり、ヒータの取り外しが困難になるという問題が発生している。このため近年は「ネジ部とナットによる結合」が増えている。
【0007】
「ネジ部とナットによる結合」は、例えば、特開2000−233989号公報(以下、文献1という)に開示されている。図5(a)は従来のヒータ50を示す図である。図5(b)は電極52にヒータ50を取り付けた状態を示す図であり、ヒータ50の加熱面側からみた図である。
【0008】
図5(a)、(b)に示すように、ヒータ50の下部には、ヒータ50を電極52に取り付けるための脚部51が、L字状に形成されている。図5(b)に示すように、このヒータ50の脚部51には垂直方向に貫通する貫通孔51aが設けられている。一方、電極52の頭部には雄ネジ部52aが形成されている。
【0009】
電極52の雄ネジ部52aを脚部51の貫通孔51aに挿通し、電極52の雄ネジ部52aに雌ネジであるナット52aを螺合することによって、ヒータ50の脚部51が電極52の上方に固定される。
【0010】
ヒータ50の脚部51を電極52から分離する際には、ナット53が雄ネジ部52aから外され、ヒータ50の脚部51が上方へ持ち上げられる。
【0011】
図4は「テーパ嵌合」によるヒータ取り付け構造を例示している。
【0012】
図4は中間電極2にヒータ40を取り付けた状態を示す図であり、ヒータ40の加熱面側からみた図である。
【0013】
この装置には中間電極2が使用されており、中間電極2の上部には電極挿入部2aが設けられている。電極挿入部2aは上部先端に進むにつれて徐々に細くなるテーパ状に形成されている。
【0014】
図4に示すように、ヒータ40の下部には、ヒータ40を中間電極2に取り付けるための脚部40aがL字状に形成されている。このヒータ40の脚部40aの下部には、中間電極2と嵌合する電極挿入穴40bが形成されている。この電極挿入穴40bは、その内周面が電極挿入部2aの外周面に倣うようにテーパ状に形成されている。また電極挿入穴40bの上方には同電極挿入穴40bと連通するボルト穴40cが設けられている。
【0015】
脚部40aの電極挿入穴40bには中間電極2の電極挿入部2aが嵌合される。このときヒータ40の自重が加わることによって、ヒータ40の脚部40aが中間電極2に固定される。
【0016】
ヒータ40の脚部40aを中間電極2から分離する際には、ボルト穴40cに上方からボルト41が螺合される。これによりボルト41の先端部で中間電極2の電極挿入部2aの頭頂部が押圧され、中間電極2が下方へ押し出される。
【0017】
図4に示す構造によれば、ボルト41をねじ込むことによってボルト41の先端部で中間電極2の電極挿入部2aの頭頂部を押圧し、中間電極2を下方へ押し出すようにしているため、シリコン単結晶ウェーハの大型化により「食い込み作用」が強くなったとしても、確実に分離できるという利点がある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
ヒータや電極の材質には黒鉛が用いられている。黒鉛は金属等と比較すると強度が低い。このため図4のボルト41とボルト穴40cにおけるネジ山や図5(b)の雄ネジ部52aにおけるネジ山は強度的に非常に脆く、ネジを回すことを繰り返して、ヒータ脚部の分離を繰り返して行うと、ネジ山が損傷するおそれがある。
【0019】
本発明はこうした実情に鑑みてなされたものであり、部材を分離することによって部材に生じる損傷を防ぐことを第1の解決課題とするものである。
【0020】
ところでヒータは黒鉛の素材から削り出すことにより作成される。図5(a)は破線に示す黒鉛素材100からヒータ50を削り出す様子を示している。なお図4に示すヒータ40についても同様である。
【0021】
図5(a)に示すようにヒータ50は、るつぼの加熱に用いられる発熱部50dと、るつぼの加熱に用いられないL字状の脚部51とからなる。黒鉛素材100からヒータ50を削りだした後、ヒータ50の内側の一点鎖線に示す部分101がくり抜かれ別の部材に使用される。この場合くり抜き部分101は、L字状の脚部51を避けてくり抜かれる。
【0022】
これに対して図2はヒータ5の脚部5bを直線状に形成した場合を示している。黒鉛素材200からヒータ5を削りだした後ヒータ5の内側をくり抜く際には、図5(a)のように「L字状」の部分を避ける必要はなく、脚部5bは、発熱部5dの一部を成していることから、図5(a)の黒鉛素材100よりも少ない黒鉛素材200を使用しながらも、図5(a)のくり抜き部分101よりも大面積のくり抜き部分201をくり抜くことができる。くり抜いた素材201は、より小さい他の部品の素材として転用が可能である。このため黒鉛素材の歩留まりを大きくしコストを削減することができる。
【0023】
ヒータに用いられる黒鉛は高純度、高密度の等方性黒鉛であり、非常に高価であることから、歩留まりを大きくすることはコスト削減に多大な影響を与える。
【0024】
本発明はこうした実情に鑑みてなされたものであり、上記第1の解決課題を達成することに加えて、ヒータの製作に必要な黒鉛素材量を削減して市場に安価なヒータを提供することを第2の解決課題とするものである。
【0025】
【課題を解決するための手段及び作用、効果】
そこで本発明の第1発明の装置では、第1の解決課題を達成するために、
チョクラルスキー法により単結晶シリコンを製造する装置に使用される黒鉛ヒータに取り付けられ、上壁面と下方に拡がるテーパ状に形成された側壁面とを有する穴が形成された黒鉛の雌部材に形成された治具挿入口と、
中間電極である雄部材の先端が前記穴に挿入されて前記雄部材と前記雄部材とが嵌合状態のときに、該雌部材の穴の上壁面と該雄部材の先端部の上端面との間に形成される隙間部と、
前記治具挿入口から前記隙間部へ挿入可能に形成され自身がその軸線を中心に回転することで前記雌部材と前記雄部材とを分離する治具と、を備えたこと
を特徴とする。
また第2発明の装置では、
チョクラルスキー法により単結晶シリコンを製造する装置に使用される黒鉛ヒータに取り付けられ、上壁面と下方に拡がるテーパ状に形成された側壁面とを有する穴が形成される黒鉛の雌部材と、
前記雌部材を介して前記黒鉛ヒータに電圧を印加する中間電極であり、前記雌部材の穴に先端部が嵌合する黒鉛の雄部材と、
を備え、前記雌部材と前記雄部材とを分離する部材の分離装置において、
前記雌部材の穴に前記雄部材の先端が挿入され、前記雌部材と前記雄部材とが嵌合状態のときに、該雌部材の穴の上壁面と該雄部材の先端部の上端面との間に形成される隙間部と、
前記雌部材に形成され、水平方向に貫通する治具挿入口と、
前記治具挿入口から前記隙間部へ挿入可能であって長径と短径の断面を有する挿入部が形成され、該挿入部が、短径が垂直方向になるように前記隙間部に挿入され、該挿入部の長手方向の軸を中心にして回転され長径が垂直方向にされることによって、前記雌部材と前記雄部材とを分離する治具と、を備えたこと
を特徴とする。
【0026】
第1、第2発明によれば、図3(a)に示すように、治具3を、嵌合状態の雄部材2と雌部材1との間に形成された隙間4a以下の径3cにして、隙間4aに挿入し、同図3(b)に示すように、挿入後に治具3を隙間4aよりもdだけ大きい径3dにすると、雄部材2と雌部材1とを分離することができる。
【0027】
第1、第2発明によれば、雄部材2と雌部材1とを分離するに際して、図4や図5の場合と異なり、ネジを回す必要がない。このため雄部材2と雌部材1の材質が強度的に脆い黒鉛であったとしても、これら部材の損傷を防ぐことができる。
【0028】
第3発明の装置では、第2の解決課題を達成するために、第1、第2発明において、
前記雌部材は、前記黒鉛ヒータの脚部に固定されており、該脚部が直線状に形成されていること
を特徴とする。
【0029】
第3発明によれば、図3で説明したように第1、第2発明と同様の効果が得られる。また図2に示すように、ヒータ5の脚部5bを直線状に形成しているので、黒鉛素材200からヒータ5を削りだした後ヒータ5の内側をくり抜く際には、図5(a)のように「L字状」の部分を避ける必要はなく、脚部5bは、発熱部5dの一部を成していることから、図5(a)の黒鉛素材100よりも少ない黒鉛素材200を使用しながらも、図5(a)のくり抜き部分101よりも大面積のくり抜き部分201をくり抜くことができる。このため黒鉛素材の歩留まりを大きくし材料のコストを削減することができる。このためヒータの製作に必要な黒鉛素材量を削減でき市場に安価なヒータを提供することができる。
【0031】
第4発明の方法では、第1の解決課題を達成するために、
チョクラルスキー法により単結晶シリコンを製造する装置に使用される黒鉛ヒータに取り付けられ、上壁面と下方に拡がるテーパ状に形成された側壁面とを有する穴が形成される黒鉛の雌部材と、
前記雌部材を介して前記黒鉛ヒータに電圧を印加する中間電極であり、前記雌部材の穴に先端部が嵌合する黒鉛の雄部材と、
前記雌部材の穴に前記雄部材の先端が挿入され、前記雌部材と前記雄部材とが嵌合状態のときに、該雌部材の穴の上壁面と該雄部材の先端部の上端面との間に形成される隙間部と、
前記雌部材に形成され、水平方向に貫通する治具挿入口と、
前記治具挿入口から前記隙間部へ挿入可能であって長径と短径の断面を有する挿入部が形成された治具と、
を備えた装置の部材の分離方法であって、
前記治具の挿入部を、短径が垂直方向になるように前記隙間部に挿入し、該挿入部の長手方向の軸を中心にして回転させて長径を垂直方向にして、前記雌部材と前記雄部材とを分離すること
を特徴とする。
【0032】
第4発明は、第2発明の装置の発明を方法の発明に置換したものである。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明に係る部材の分離装置および分離方法の実施の形態について説明する。なお本実施形態では、分離させる各部材として、「単結晶シリコン製造装置に用いられるヒータの脚部」と「このヒータに電力を供給する電極」の各部材を想定している。
【0038】
図1〜図3を参照して本実施形態の構成について説明する。
【0039】
図1は実施形態のヒータ脚部の分離装置を示す図であり、ヒータの加熱面側からみた図である。図2はヒータのみを加熱面側からみた図である。図3(a)、(b)は図1の分離装置をX−X′断面でみた図である。
【0040】
図1に示すように、本実施形態の分離装置は、チャンバ8に固定され、内部に金属電極11を収容する中間電極2と、ヒータ5の脚部5bに取り付けられた着座部材1とで構成される。この分離装置では中間電極2が雄部材として機能し、着座部材1が雌部材として機能する。ここでヒータ5の材質には高純度、高密度の等方性黒鉛が用いられ、着座部材1及び中間電極2の材質にも同黒鉛が用いられるものとする。
【0041】
ヒータ5の脚部5bは、図2に示すように直線状に形成されている。脚部5bには水平方向に貫通する貫通孔5aが設けられている。ヒータ5の材質には高純度、高密度の等方性黒鉛が用いられる。
【0042】
図1に示すように、着座部材1は固定ボルト5cによってヒータ5の脚部5bに固定されている。すなわち着座部材1の上部には水平方向に貫通するボルト穴1bが設けられている。固定ボルト5cを、脚部5bの貫通孔5aと着座部材1のボルト穴1bに螺合することで、着座部材1がヒータ5の脚部5bに固定される。
【0043】
中間電極2は着座部材1に嵌合することによって中間電極2は着座部材1に電気的に接続している。すなわち着座部材1の下部には、中間電極2が挿入されて同中間電極2が嵌合する電極挿入穴1aが形成されている。電極挿入穴1aは上壁面1cと、テーパ状に形成された側壁面1dとを有する。上壁面1cには、円筒内周形状の切欠部1eが形成されている。
【0044】
着座部材1には、水平方向に貫通する治具挿入口4が設けられている。
【0045】
中間電極2の上部には電極挿入部2aが形成されている。電極挿入部2aは上端面2bを有し、側面が着座部材1の電極挿入穴1aの側壁面1dに倣うようにテーパ状に形成されている。
【0046】
着座部材1の電極挿入穴1aに、中間電極2の電極挿入部2aが挿入され、中間電極2が着座部材1に嵌合される。このときヒータ5の自重が加わることによって、雌部材である着座部材1が雄部材である中間電極2に固定される。
【0047】
雌部材である着座部材1と雄部材である中間電極2とが嵌合状態のとき、電極挿入穴1aの上壁面1cと電極挿入部2aの上端面2bとの間つまり着座部材1の切欠部1eと中間電極2の上端面2bとの間には、距離Dの隙間4aが形成される。
【0048】
中間電極2の内部には、金属電極11の上部が収容されている。金属電極11は、導電率が比較的高い銅、銅合金、ステンレス鋼等の金属で構成されている。
【0049】
る。
【0050】
金属電極11の下部はチャンバ8に固定ナット10によって固定されている。固定ナット10によって固定する際金属電極11とチャンバ8との間には絶縁スリーブ7、絶縁材9が介在されて金属電極11とチャンバ8を電気的に絶縁している。
【0051】
金属電極11の下端には冷却水供給口12と冷却水排出口13とが設けられている。冷却水供給口12には冷却水が供給され金属電極11を冷却する。冷却水供給口12から供給された電極冷却用の冷却水は、金属電極11内部の図示しない冷却水通路を通って冷却水排出口13から排出される。
【0052】
図3(a)、(b)は、上記治具挿入口4に挿入される治具3を示している。治具3は、ハンドル3aと、ハンドル3aに接続され断面が略半月形状の挿入部3bとで構成されている。
【0053】
挿入部3bの断面は長径3dと短径3cとを有する。長径3dは、上述した距離Dの隙間4aよりも距離dだけ長く、短径3cは距離Dの隙間4a以下の長さに設定されている。なお治具3の材質にはSUSが用いられる。
【0054】
次に、図3(a)、(b)を参照して、本実施形態の分離時の態様について説明する。図3(a)は着座部材1と中間電極2とが嵌合している状態を示す図であり、治具3が挿入前の状態を示している。図3(b)は治具3が挿入されて着座部材1と中間電極2とが分離される様子を示す図である。
【0055】
図3(a)に示すように、雌部材である着座部材1と雄部材である中間電極2とが嵌合状態のとき、着座部材1の切欠部1eと中間電極2の上端面2bとの間には、距離Dの隙間4aが形成されている。
【0056】
この状態で治具3の挿入部3bを、短径3cが垂直方向になるように治具挿入口4に挿入する(A−A′断面参照)。
【0057】
短径3cは距離Dの隙間4a以下の長さに設定されているので、治具3の挿入部3bを隙間4aに挿入させることができる。
【0058】
挿入部3bの隙間4aに挿入されると、ハンドル3aを操作して、挿入部3bを、その長手方向の軸を回転中心にして90°回転させる。すると図3(b)に示すように、治具3の挿入部3bの長径3dが垂直方向に位置する(B−B′断面参照)。
【0059】
長径3dは距離Dの隙間4aよりも距離dだけ長く設定されているので、挿入部3bが回転すると、中間電極2の上端面2bは距離dだけ下方に押し出される。これにより中間電極2と着座部材1とが分離される。
【0060】
以上のように本実施形態によれば、断面略半月形状の治具3を用いて中間電極2と着座部材1とを分離しており、中間電極2と着座部材1とを分離するに際して、図4や図5の場合と異なり、ネジを回す必要がない。このため中間電極2と着座部材1の材質が強度的に脆い黒鉛であったとしても、これら部材の損傷を防ぐことができる。
【0061】
また本実施形態によれば、図2に示すようにヒータ5の脚部5bを直線状に形成しているので、黒鉛素材200からヒータ5を削りだした後ヒータ5の内側をくり抜く際には、図5(a)のように「L字状」の部分を避ける必要はなく、脚部5bは、発熱部5dの一部を成していることから、図5(a)の黒鉛素材100よりも少ない黒鉛素材200を使用しながらも、図5(a)のくり抜き部分101よりも大面積のくり抜き部分201をくり抜くことができる。このため黒鉛素材の歩留まりを大きくし材料のコストを削減することができる。このためヒータの製作に必要な黒鉛素材量を削減でき市場に安価なヒータを提供することができる。
【0062】
また本実施形態によれば、治具3を着座部材1に挿入した状態で中間電極2と着座部材1とを分離させることができるので、分離中に中間電極2と着座部材1とが再び嵌合されることがなく、ヒータ5の交換作業や付け換え作業を容易に行うことができる。
【0063】
また本実施形態では、治具3の断面形状を略半月形状にしているが、このような形状に限定されるわけではなく、回転することによって径が拡大し得る形状であればよく、たとえば断面を楕円などの長円形状に形成してもよい。
【0064】
また本実施形態では、断面略半月形状の治具3を回転させることによって、治具3の径を隙間4a以下の径3cから、隙間4aよりも大きい径3dにしているが、本発明の治具としては、必ずしも「断面が略半月形状のもので、回転させることによって径を変化させるもの」に限定されるわけではない。たとえば治具3の断面を円形となし、この円形の直径が拡がるように治具3を構成し、挿入時には治具3の断面の直径を隙間4a以下の直径にし、分離する際に治具2の断面の直径を隙間4aよりも大きい直径に拡大してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係るヒータ脚部の分離装置の実施形態を示す図である。
【図2】図2はヒータ全体を加熱面側からみた図である。
【図3】図3(a)は本実施形態の嵌合時の態様を示す図であり、同図3(b)は本実施形態の分離時の態様を示す図である。
【図4】図4は中間電極にヒータを取り付けた状態を示す図である。
【図5】図5(a)は従来のヒータを示す図であり、図5(b)は電極にヒータを取り付けた状態を示す図である。
【符号の説明】
1…着座部材(雌部材)
2…中間電極(雄部材)
3…治具
4a…隙間
Claims (4)
- チョクラルスキー法により単結晶シリコンを製造する装置に使用される黒鉛ヒータに取り付けられ、上壁面と下方に拡がるテーパ状に形成された側壁面とを有する穴が形成された黒鉛の雌部材に形成された治具挿入口と、
中間電極である雄部材の先端が前記穴に挿入されて前記雄部材と前記雄部材とが嵌合状態のときに、該雌部材の穴の上壁面と該雄部材の先端部の上端面との間に形成される隙間部と、
前記治具挿入口から前記隙間部へ挿入可能に形成され自身がその軸線を中心に回転することで前記雌部材と前記雄部材とを分離する治具と、を備えたこと
を特徴とする部材の分離装置。 - チョクラルスキー法により単結晶シリコンを製造する装置に使用される黒鉛ヒータに取り付けられ、上壁面と下方に拡がるテーパ状に形成された側壁面とを有する穴が形成される黒鉛の雌部材と、
前記雌部材を介して前記黒鉛ヒータに電圧を印加する中間電極であり、前記雌部材の穴に先端部が嵌合する黒鉛の雄部材と、
を備え、前記雌部材と前記雄部材とを分離する部材の分離装置において、
前記雌部材の穴に前記雄部材の先端が挿入され、前記雌部材と前記雄部材とが嵌合状態のときに、該雌部材の穴の上壁面と該雄部材の先端部の上端面との間に形成される隙間部と、
前記雌部材に形成され、水平方向に貫通する治具挿入口と、
前記治具挿入口から前記隙間部へ挿入可能であって長径と短径の断面を有する挿入部が形成され、該挿入部が、短径が垂直方向になるように前記隙間部に挿入され、該挿入部の長手方向の軸を中心にして回転され長径が垂直方向にされることによって、前記雌部材と前記雄部材とを分離する治具と、を備えたこと
を特徴とする部材の分離装置。 - 前記雌部材は、前記黒鉛ヒータの脚部に固定されており、該脚部が直線状に形成されていること
を特徴とする請求項1乃至2いずれか記載の部材の分離装置。 - チョクラルスキー法により単結晶シリコンを製造する装置に使用される黒鉛ヒータに取り付けられ、上壁面と下方に拡がるテーパ状に形成された側壁面とを有する穴が形成される黒鉛の雌部材と、
前記雌部材を介して前記黒鉛ヒータに電圧を印加する中間電極であり、前記雌部材の穴に先端部が嵌合する黒鉛の雄部材と、
前記雌部材の穴に前記雄部材の先端が挿入され、前記雌部材と前記雄部材とが嵌合状態のときに、該雌部材の穴の上壁面と該雄部材の先端部の上端面との間に形成される隙間部と、
前記雌部材に形成され、水平方向に貫通する治具挿入口と、
前記治具挿入口から前記隙間部へ挿入可能であって長径と短径の断面を有する挿入部が形成された治具と、
を備えた装置の部材の分離方法であって、
前記治具の挿入部を、短径が垂直方向になるように前記隙間部に挿入し、該挿入部の長手方向の軸を中心にして回転させて長径を垂直方向にして、前記雌部材と前記雄部材とを分離すること
を特徴とする部材の分離方法。
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