JP4288907B2 - 炭化珪素半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、J−FETを備えた炭化珪素半導体装置及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、J−FETを備えた炭化珪素半導体装置として、特開平2000−312008号公報に示されるものがある。図22に、この公報に示されるNチャネル型のJ−FETの断面構成を示す。図22に示されるように、Nチャネル型のJ−FETは、SiCからなるN+型基板J1の上にN-型ドリフト層J2を成長させた基板を用いて形成される。N-型エピ層J2の表面にはP型の第1ゲート領域J3が形成され、この第1ゲート領域J3を貫通し、N-型ドリフト層J2に達するトレンチJ4が形成されている。
【0003】
トレンチJ4内を含み第1ゲート領域J3の表面には、N-型チャネル層J5がエピタキシャル成長され、トレンチJ4内においてN-型チャネル層J5の表面にはP型の第2ゲート領域J6が形成されている。また、N-型チャネル層J5のうち第1、第2ゲート領域J3、J6によって挟まれていない部位にN+型ソース領域J7が形成されている。
【0004】
そして、第1、第2ゲート領域J3、J6に電気的に接続されるゲート電極J8及びN+型ソース領域J7に電気的に接続されるソース電極J9が備えられ、N+型基板J1の裏面側にドレイン電極J10が備えられて図18に示すJ−FETが構成されている。
【0005】
このような構成のJ−FETは、ゲート電極J8に対して印加する電圧を制御することにより、N-型チャネル層J5に延びる空乏層の延び量を制御し、チャネルを形成することで、チャネルを通じてソース−ドレイン間に電流を流すように動作する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のJ−FETにおいては、トレンチJ4内にエピタキシャル成長によってN-型チャネル層J5を形成している。しかしながら、トレンチJ4の底面がa面、側壁面がc面であったとすると、a面とc面とで成長レートが異なっていることから、形成されるN-型チャネル層J5の品質がトレンチJ4の底面上に形成される部分と側壁面上に形成される部分とで異なったものとなってしまう。具体的には、N-型チャネル層J5における不純物のドーピング量が各部分で異なり、1桁近く異なってくる。
【0007】
また、エピタキシャル成長はイオン注入を行う場合と比べて結晶欠陥ができ難いが、トレンチJ4内にエピタキシャル成長させていることから、結晶欠陥が発生し得る。このエピタキシャル膜をチャネルとして用いている。
【0008】
このように、チャネルとして使用されるN-型チャネル層J5が、不純物のドーピング量が各部で異なっていたり、結晶欠陥が形成されていると、チャネルを流れる電流特性にバラツキが生じ、均一な品質のJ−FETを形成することができないという問題がある。
【0009】
この問題を解決する炭化珪素半導体装置として、特開平9−172187号公報や特開2000−31483号公報にて提案されているように、ドリフト層をチャネル領域として利用することで、均一な品質とされたJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置がある。
【0010】
図23に特開平9−172187号公報に示されている炭化珪素半導体装置を示す。なお、図22と同一の構造部には、同一の符号を付している。この半導体装置は、N-型ドリフト層J2の表層に複数のトレンチJ4が形成されており、トレンチJ4の内壁面上にP型のエピタキシャル膜J11が形成されている。ドリフト層J2の表層のうち、トレンチJ4が形成されていない領域の表層にはN型ソース領域J12が形成されており、このソース領域J12の下側の領域がチャネル領域J13とされている。この半導体装置は、このチャネル領域J13が、チャネル領域J13とエピタキシャル膜J11とのpn接合に挟まれた構造となっている。
【0011】
N-型ドリフト層J2はエピタキシャル成長法により形成されており、上記した構造は、このドリフト層J2をチャネル領域J13として利用している。このため、このJ−FETは均一な品質となっている。
【0012】
例えば自動車用途の製品へ適用されるJ−FETは、ゲートバイアスを印加しない状態において、ソース・ドレイン間の電流を遮断する特性、いわゆるノーマリーオフ特性が求められる。ノーマリーオフ特性は、ゲートバイアスを印加しない状態のとき、チャネル領域J13とP型エピタキシャル膜J11とのpn接合部からチャネル領域に空乏層が伸び、チャネル領域をピンチオフすることで得られる。したがって、チャネル領域の幅が狭いものほど、チャネル領域の両側から伸びる空乏層がつながりやすく、チャネル領域をピンチオフさせ易い。
【0013】
しかしながら、図23に示される炭化珪素半導体装置では、チャネルの幅は、ドリフト層J2の表層のうち、隣り合うトレンチとトレンチとの間の幅である。したがって、チャネル領域の幅は、トレンチを形成するときのトレンチエッチングにより、ドリフト層J2のうち、残された領域の間隔により決定される。
【0014】
通常、空乏層によりピンチオフするために必要なチャネル領域の幅は、サブミクロン程度の大きさである。トレンチエッチング技術では、隣り合うトレンチの間隔をサブミクロンとすることが困難である。また、トレンチの間隔をサブミクロンとする際には、加工ばらつきが発生してしまい、ノーマリーオフ特性を有するJ−FETを得ることが困難であった。
【0015】
図24に特開2000−31483号公報に示される炭化珪素半導体装置を示す。この半導体装置は、ドリフト層J2のうち、トレンチエッチングにより残された領域、すなわち、トレンチJ4が形成されていない領域に、イオン注入により、第1ゲート領域J20が形成されている。
【0016】
トレンチJ4の内壁上には、酸化膜等により構成された絶縁膜J21を介して、ゲート電極J22が形成されている。すなわち、トレンチJ4の側壁近辺は、ドリフト層J2、絶縁膜J21a、ゲート電極J22から構成されたMOS構造となっている。そして、ドリフト層J2のうち、第1ゲート領域J20とトレンチJ4の側壁の間がチャネル領域J23となっている。このように、ドリフト層J2をチャネル領域J23として利用している。このため、このJ−FETは均一な品質となっている。
【0017】
また、ドリフト層J2のうち、トレンチJ4の底面に面する領域には、第2ゲート領域J24が形成されている。この半導体装置は、第1ゲート領域J20と絶縁膜J21aとの間のジャンクション部と、第1ゲート領域J20と第2ゲート領域J24との間のジャンクション部とを有している。
【0018】
そして、ゲートバイアスを印加しない状態では、第1ゲート領域J20とチャネル領域J23とのpn接合部からチャネル領域J23に向けて空乏層が伸び、また、絶縁膜J21aからチャネル領域J23に向けて空乏層が伸びる。これにより、チャネル領域J23がピンチオフさせる構造となっている。
【0019】
上記したように、この半導体装置は、第1ゲート領域J20をイオン注入により形成することで、チャネル領域J23の幅が調整されている。しかしながら、上記した構造の半導体装置の製造時において、チャネル領域の幅にばらつきが生じてしまい、ノーマリーオフ特性を有する半導体装置を得ることが困難であった。
【0020】
また、仮にノーマリーオフ特性を有する半導体装置が得られても、次のような問題がある。ゲートバイアスが印加されたとき、すなわち、オン時において、チャネル領域J23をピンチオフしていた空乏層が小さくなるため、ソース、ドレイン間に電流を流すことができる。しかし、MOS構造部からチャネル領域J23に伸びる空乏層は酸化膜に電界がかかるため変化が小さく、ほとんどpn接合部からの空乏層だけが小さくなる。つまり、pn接合部からの空乏層の伸び量のみが制御されるため、オン時におけるチャネルの厚さが狭く、抵抗が大きくなってしまう。
【0021】
また、図23及び図24の構造では、セル領域において、ソース電極J9とゲート電極J8、J22とが形成されている。また、半導体基板の表面には、ソース電極J9とゲート電極J8、J22とのコンタクト領域が必要となる。また、特に図24のように、ソース電極J9とゲート電極J22とが隣り合わせに形成された構造では、ソース電極J9とゲート電極J22とを絶縁するための絶縁領域J21bが必要となる。これらのことから、セルサイズを縮小させる上で、不利となっていた。
【0022】
また、図23及び図24の構造では、半導体基板の表面は、トレンチJ4が形成されていることから、表面に段差が生じている。このため、外部に電極を取り出すためのワイヤボンディングを行うとき、良好にボンディングが行うことができず、特に図24の構造では、段差部J25において、ゲート電極J22が切断され易い等というような製品不良が発生するという問題が生じる。
【0023】
本発明は上記点に鑑みて、チャネル層の品質を均一なものとし、さらにノーマリーオフ特性を容易に得ることができる構造のJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置及びその製造方法を提供することを第1の目的とする。
【0024】
また、第1の目的に加え、セルサイズを縮小化することができる炭化珪素半導体装置及びその製造方法を提供することを第2の目的とする。
【0025】
また、第1の目的、若しくは第1の目的及び第2の目的に加え、基板表面に存在する段差によって発生する製品不良を抑制することができる炭化珪素半導体装置及びその製造方法を提供することを第3の目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、第1導電型の炭化珪素からなる基板(1)と、基板(1)上にエピタキシャル成長によって形成され、基板(1)よりも低濃度とされた炭化珪素からなる第1導電型のドリフト層(2)とを有する半導体基板を備え、ドリフト層(2)の表層部に形成されたトレンチ(3)と、トレンチ(3)の内壁面に形成された第2導電型の第1ゲート領域(4)と、ドリフト層(2)の表層部のうち、トレンチ(3)が形成された場所とは異なる部位において、第1ゲート領域(4)から離間して形成され、トレンチ(3)と同等深さとされた第2導電型の第2ゲート領域(5)と、ドリフト層(2)のうち第1、第2ゲート領域(4、5)に挟まれる部分をチャネル領域(6)とすると、チャネル領域(6)の上に形成され、ドリフト層(2)よりも高濃度とされた第1導電型のソース領域(7)と、第1ゲート領域(4)に電気的に接続された第1ゲート電極(12)と、第2ゲート領域(5)に電気的に接続された第2ゲート電極(12)と、ソース領域(7)に電気的に接続されたソース電極(9)と、基板(1)の裏面側に形成されたドレイン電極(10)とを有したJ−FETが備えられており、第1ゲート領域(4)は、トレンチ(3)内に第2導電型の半導体層をエピタキシャル成長させることで形成されたものであり、トレンチ(3)は、第1ゲート領域(4)によってすべて埋め込まれていることを特徴としている。
【0027】
このように、ドリフト層をチャネル領域として利用している。このドリフト層は基板の主表面上にエピタキシャル成長されたものであるため、不純物濃度が均一で、かつ、結晶欠陥も少ないものとなっている。このため、従来のようにトレンチ内にエピタキシャル成長させた膜でチャネル領域を構成する場合と比べ、チャネル領域の品質を均一なものにできると共に電流特性のバラツキを無くすことができ、均一な品質のJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置とすることができる。
【0028】
また、本発明の半導体装置では、トレンチ(3)の内壁面に沿って第1ゲート領域(4)と、このトレンチ(3)が形成された場所とは異なる部位において、第1ゲート領域(4)から離間して、トレンチ(3)と同等深さとされた第2導電型の第2ゲート領域(5)とが形成されている。また、ドリフト層(2)のうち第1、第2ゲート領域(4、5)に挟まれる部分をチャネル領域(6)とし、このチャネル領域(6)と第1、第2ゲート領域(4、5)とにより、チャネル領域(6)の両側に、pn接合が形成された構造となっている。
【0029】
このことから、ゲートバイアスが印加されていないときにおいて、2つのpn接合からの空乏層の伸びを利用してピンチオフさせることができる。この結果、この半導体装置に対して、容易にノーマリーオフ特性を持たせることができる。
【0030】
さらに、本発明の半導体装置では、トレンチの深さに渡って、2つのゲート領域を対向させている。ゲートバイアスが印加されていないときのドレイン、ソース間の耐圧は、ピンチオフさせている空乏層によって決まる。このことから、空乏層の幅をトレンチ幅とすることができ、ドレイン、ソース間の耐圧を大きくすることができる。
さらに、本発明の半導体装置では、第1ゲート領域によってトレンチを埋め込む構成としている。これにより、半導体基板表面全体を平坦化することができる。この結果、基板表面に存在する段差によって発生する製品不良を抑制することができる。
【0031】
請求項2に記載の発明では、ドリフト層(2)の表層部において互いに離間するように複数のトレンチ(3)を形成し、このトレンチ(3)内に複数の第1ゲート領域(4)を形成すると共に、ドリフト層(2)の表層部のうち複数の第1ゲート領域(4)の間に位置する部分に第2ゲート領域(5)を形成するようにしている。このような構成としても、請求項1と同様の効果を得ることができる。
【0032】
請求項3に記載の発明では、半導体基板のうちJ−FETが形成された複数のセルをすべて包括する領域であるセル部と、セル部の周りの外周部領域とを備えており、セル部は、トレンチ(3)の内壁面に形成された第2導電型の第1ゲート領域(4)と、第1ゲート領域(4)から離間して形成され、トレンチ(3)と同等深さとされた第2導電型の第2ゲート領域(5)と、ドリフト層(2)のうち第1、第2ゲート領域(4、5)に挟まれる部分をチャネル領域(6)とすると、チャネル領域(6)の上に形成され、セル部にのみ形成された第1導電型のソース領域(7)と、セル部にのみ形成されたソース電極(9)とを有し、外周部領域は、トレンチ(3)、第1ゲート領域(4)及び第2ゲート領域(5)と、外周部領域にのみに形成された第1ゲート電極(12)及び第2ゲート電極(12)とを有していることを特徴としている。
【0033】
このように、ドリフト層をチャネル領域として利用している。このドリフト層は基板の主表面上にエピタキシャル成長されたものであるため、不純物濃度が均一で、かつ、結晶欠陥も少ないものとなっている。このため、従来のようにトレンチ内にエピタキシャル成長させた膜でチャネル領域を構成する場合と比べ、チャネル領域の品質を均一なものにできると共に電流特性のバラツキを無くすことができ、均一な品質のJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置とすることができる。
【0034】
また、本発明の半導体装置では、トレンチ(3)の内壁面に沿って第1ゲート領域(4)と、このトレンチ(3)が形成された場所とは異なる部位において、第1ゲート領域(4)から離間して、トレンチ(3)と同等深さとされた第2導電型の第2ゲート領域(5)とが形成されている。また、ドリフト層(2)のうち第1、第2ゲート領域(4、5)に挟まれる部分をチャネル領域(6)とし、このチャネル領域(6)と第1、第2ゲート領域(4、5)とにより、チャネル領域(6)の両側に、pn接合が形成された構造となっている。
【0035】
このことから、ゲートバイアスが印加されていないときにおいて、2つのpn接合からの空乏層の伸びを利用してピンチオフさせることができる。この結果、この半導体装置に対して、容易にノーマリーオフ特性を持たせることができる。
【0036】
また、ソース電極とゲート電極のうち、セル部にはソース電極のみが形成されており、外周部領域にはゲート電極のみが形成されている。このため、ソース電極とゲート電極とのレイアウト設計の自由度を得ることができる。
【0037】
また、セル部にはゲート電極が形成されていないことから、半導体基板の表面のうち、ゲート電極用のコンタクト領域が不要となる。また、ゲート電極がソース電極と隣り合わせに形成されたときソース電極と絶縁させるために必要となる絶縁領域が不要となる。このため、セル部を縮小化することができる。
【0038】
さらに、本発明の半導体装置では、トレンチの深さに渡って、2つのゲート領域を対向させている。ゲートバイアスが印加されていないときのドレイン、ソース間の耐圧は、ピンチオフさせている空乏層によって決まる。このことから、空乏層の幅をトレンチ幅とすることができ、ドレイン、ソース間の耐圧を大きくすることができる。
【0039】
請求項4に記載の発明では、ドリフト層(2)の表層部において互いに離間するように複数のトレンチ(3)を形成し、このトレンチ(3)内に複数の第1ゲート領域(4)を形成すると共に、ドリフト層(2)の表層部のうち複数の第1ゲート領域(4)の間に位置する部分に第2ゲート領域(5)を形成するようにしている。このような構成としても、請求項3と同様の効果を得ることができる。
【0040】
請求項5に記載の発明では、セル部において、半導体基板表面のうち、チャネル領域上からトレンチの側壁上に至って、若しくは、半導体基板表面全体に、ソース領域(7)及びソース電極(9)が形成されており、ソース電極(9)とソース領域(7)とは、チャネル領域(6)上からトレンチ(3)の側壁上に至って、若しくは、半導体基板表面全体にて、接続されていることを特徴としている。
【0041】
このように、セル部にて、ソース領域とソース電極とのコンタクト面積が大きな構造とすることもできる。これにより、ソース領域とソース電極とのコンタクト抵抗を低減することができる。なお、トレンチ内が第1のゲート領域(4)にてすべて埋め込まれているときでは、トレンチ側壁上にソース領域を形成することができないので、ソース領域は半導体基板表面全体に形成される。
【0042】
請求項6に記載の発明では、外周部領域における第1、第2ゲート領域(4、5)に挟まれたドリフト層(2)の上に第1、第2ゲート領域(4、5)を繋ぐ第2導電型領域(11)が備えられており、第2導電型領域の表面に第1、第2ゲート電極が共通化されたゲート電極(12)が形成されていることを特徴としている。
【0043】
このように、第1、第2ゲート電極が共通化されたゲート電極とすることで、第1、第2ゲート領域を同電位として用いるダブルゲート駆動のJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置とすることができる。
【0045】
また、請求項7に示すように、トレンチ(3)内に第2導電型の半導体層をエピタキシャル成長させることで第1ゲート領域(4)を形成することができる。
【0046】
請求項8に記載の発明では、トレンチ(3)は、第1ゲート領域(4)によってすべて埋め込まれていることを特徴としている。このように、第1ゲート領域によってトレンチを埋め込む構成としても良い。これにより、半導体基板表面全体を平坦化することができる。この結果、基板表面に存在する段差によって発生する製品不良を抑制することができる。
なお、請求項9に示すように、第2ゲート領域(5)をドリフト層(2)の表層部への第2導電型不純物のイオン注入によって形成された構造とすることができる。これにより、チャネル領域6の幅をノーマリーオフ特性が得られる幅にすることができる。
【0047】
請求項10に示すように、ドリフト層(2)の表面に第1導電型の半導体層をエピタキシャル成長させることでソース領域(7)を形成することができる。また、請求項11に示すように、ドリフト層(2)の表層部に第1導電型不純物をイオン注入することでソース領域(7)を形成することもできる。
【0048】
請求項12に記載の発明では、第2ゲート領域(5)とソース領域(7)との間にドリフト層(2)の一部が残った状態となっていることを特徴としている。このような構成とすれば、第2ゲート領域とソース領域との接触が無くなる。このため、第2ゲート領域とソース領域とによるPNジャンクションが無くなり、リカバリ特性の向上やリークの抑制が行え、炭化珪素半導体装置の耐圧の向上を図ることができる。
【0049】
請求項13乃至27に記載の発明は、請求項1乃至12に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法に関するものである。これらの方法等により、請求項1乃至12に記載の炭化珪素半導体装置を製造することができる。
【0051】
請求項15に記載の発明では、セル部の形成予定領域にて、チャネル領域(6)上からトレンチ(3)の側壁上に至って、若しくは、半導体基板の表面全体にて、ソース領域(7)とソース電極(9)とが接続されるように、ソース領域(7)とソース電極(9)とを形成することを特徴としている。
【0052】
このように、セル部にて、ソース領域とソース電極とのコンタクト面積が大きな構造となるように製造することもできる。これにより、ソース領域とソース電極とのコンタクト抵抗を低減することができる。なお、トレンチ内が第1のゲート領域(4)にてすべて埋められているときでは、半導体基板の表面全体にて、ソース領域(7)とソース電極(9)とが接続されるように、ソース領域(7)とソース電極(9)とを形成する。
【0053】
請求項18、20に記載の発明では、第2ゲート領域(5)を形成する工程及びトレンチ(3)を形成する工程では、ドリフト層(2)の表面に第1マスク材(20)を配置したのち、第1マスク材のうち第2ゲート領域(5)の形成予定位置とトレンチ(3)の形成予定位置とを開口させる工程と、第1マスク材(20)を含むドリフト層(2)の上に第2マスク材(21)を配置したのち、第2マスク材(21)をパターニングすることで、第1マスク材(20)のうちトレンチ(3)の形成予定位置に形成された開口部を覆う工程と、第1、第2マスク材(20、21)をマスクとしたイオン注入を行って、ドリフト層(2)の表層部に第2ゲート領域(5)を形成したのち、第2マスク材(21)を除去する工程と、第1マスク材(20)を含むドリフト層(2)の上に第3マスク材(22)を配置したのち、第3マスク材(22)をパターニングすることで、第1マスク材(20)のうち第2ゲート領域(5)の形成予定位置に形成された開口部を覆う工程と、第1、第3マスク材(20、22)をマスクとしたエッチングを行って、ドリフト層(2)の表層部にトレンチ(3)を形成したのち、第3マスク材(22)を除去する工程とを有することを特徴としている。
【0054】
このような製法によれば、第1、第2ゲート領域が自己整合的に形成されるようにでき、各チャネル領域の幅が均一となるようにできるため、よりチャネル領域の品質を均一なものにでき、より均一な品質のJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置とすることができる。
【0055】
また、第1、第2ゲート領域を形成したとき、チャネル領域6の幅を高い精度にて、ノーマリーオフ特性が得られる幅とすることができる。したがって、自己整合的に第1、第2ゲート領域を形成しない場合と比較して、加工ばらつきを抑制することができる。
【0056】
また、請求項19、21に記載の発明では、第1、第2マスク材(20、21)をマスクとしたエッチングを行って、ドリフト層(2)の表層部のうち、第2ゲート領域(5)の形成予定領域に第2ゲート領域(5)形成用トレンチを形成したのち、第2マスク材(21)を除去する工程と、第2ゲート領域(5)形成用トレンチ内及び第1マスク材(20)を含むドリフト層(2)の上に第3マスク材(22)を配置したのち、第3マスク材(22)をパターニングすることで、第1マスク材(20)のうち第2ゲート領域(5)の形成予定位置に形成された開口部を覆う工程と、第1、第3マスク材(20、22)をマスクとしたエッチングを行って、ドリフト層(2)の表層部にトレンチ(3)を形成したのち、第3マスク材(22)を除去する工程と、第2ゲート領域(5)形成用トレンチ内にエピタキシャル成長法により、第2ゲート領域(5)を形成する工程とを有することを特徴としている。
【0057】
このような製法によっても、請求項18、20と同様の効果を有している。
【0058】
請求項22に記載の発明は、第1ゲート領域(4)を形成する工程では、トレンチ(3)を含むドリフト層(2)の表面に第2導電型の半導体層(23)を成膜したのち、この半導体層(23)がトレンチ(3)内にのみ残るように平坦化することで、第1ゲート領域(4)を形成することを特徴としている。このように、トレンチ内にのみ第2導電型の半導体層が残るように平坦化を行うことで、トレンチ内に第1ゲート領域を形成することができる。
【0059】
請求項23、24に記載の発明では、ドリフト層(2)の表面に第1マスク材(30)と第2マスク材(31)とを順に配置したのち、第2マスク材(31)をマスクとしたエッチングにより、ドリフト層(2)の表面にトレンチ(3)を形成したのち、第1のマスク材(30)をマスクとした状態で第2導電型の半導体層をトレンチ(3)内に選択的にエピタキシャル成長させることで、第1ゲート領域(4)を形成することを特徴としている。
【0060】
このように、トレンチを形成した際に用いたマスク材を用いて、トレンチ内に選択的に第2導電型の半導体層をエピタキシャル成長させることで、トレンチ内にのみ第1ゲート領域が形成されるようにすることができる。
【0062】
また、請求項17に示すように、第1ゲート領域(4)を形成する工程では、トレンチ(3)内に第2導電型の半導体層をエピタキシャル成長させることで第1ゲート領域(4)を形成するとともに、トレンチ(3)内すべてを第1ゲート領域(4)で埋め込むように第1ゲート領域(4)を形成することができる。
【0063】
これは、第1ゲート領域(4)を選択的にエピタキシャル成長させることで容易に行うことができ、これにより、半導体基板表面全体を平坦化することができる。この結果、基板表面に存在する段差によって発生する製品不良を抑制することができる。
【0064】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0065】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態における炭化珪素半導体装置に備えられるJ−FETの平面図を示す。なお、図1では、セル部と、セル部の周りの外周部領域とを示している。また、図2(a)に図1中のセル部におけるA−A矢視断面図を示し、図2(b)、図3に図1中の外周部領域におけるB−B矢視断面図、C−C矢視断面図を示す。
【0066】
この炭化珪素半導体装置は、図1に示すように、セル部では、J−FETが形成されているセルがストライプ状に形成されている。なお、外周部領域はトランジスタが形成されていない領域である。
【0067】
具体的には、図2(a)に示すように、例えば1×1019cm-3以上の不純物濃度とされたN+型基板1と、例えば1×1015〜5×1016cm-3の不純物濃度とされたN-型ドリフト層2とを有した炭化珪素からなる半導体基板が用いられている。
【0068】
セル部においては、N-型ドリフト層2の表層部には複数のトレンチ3が互いに離間するように形成されている。このトレンチ3は、底面に対して側壁面が成す角度が60〜90℃程度となるようにされている。これらのトレンチ3の内壁面の表面にP+型層からなる第1ゲート領域4がエピタキシャル成長されている。また、N-型ドリフト層2のうち各第1ゲート領域4の間に位置する部分には、ほぼ第1ゲート領域4と同等深さを有し、かつN-型ドリフト層2の表面で終端するように構成されたP+型層からなる第2ゲート領域5が形成されている。これら第1、第2ゲート領域4、5は、例えば5×1017〜5×1019cm-3の不純物濃度とされている。
【0069】
また、N-型ドリフト層2のうち第1、第2ゲート領域4、5の間に位置する部分をチャネル領域6として、チャネル領域6の表面を含み、第1、第2ゲート領域4、5の表面にはN+型ソース領域7がエピタキシャル成長されている。このN+型ソース領域7は、例えば1×1018〜5×1019cm-3の不純物濃度とされている。
【0070】
さらに、N+型ソース領域7の表面には、層間絶縁膜8及び層間絶縁膜8に形成されたコンタクトホールを介してN+型ソース領域7と電気的に接続されたソース電極9が形成されている。このソース電極9はN型領域とオーミック接触可能なNi等で構成されている。そして、N+型基板1の裏面側にはドレイン電極10が形成され、図2(a)に示す構造が構成されている。
【0071】
一方、セル部の外周部領域においては、図2(b)、図3に示すように、基本的にはセル部と同様の構成であるが、セル部に備えられていたN+型ソース領域7及びソース電極9が備えられておらず、代わりに第1、第2ゲート領域4、5及びN-型ドリフト層2の表面にP+型層(第2導電型領域)11が形成され、このP+型層11の表面にゲート電極12が形成された構成となっている。このゲート電極12は、層間絶縁膜8に備えられたコンタクトホールを通じてP+型層11と電気的に接続されており、P型領域とオーミック接触可能となるようにAlやTiで構成されている。このように、外周部領域において第1、第2ゲート4、5とゲート電極12との電気的接続が図られた構成とされ、図2(b)、図3に示す構造が構成されている。
【0072】
本実施形態では、ソース電極9とゲート電極12のうち、ソース電極9はセル部にのみ形成されており、ゲート電極12は外周部領域のみに形成されている。図23、図24のように、セル部にゲート電極が形成されている構造では、セル部の半導体基板の表面にて、ゲート電極用のコンタクト領域が必要であった。これに対して、本実施形態では、セル部にゲート電極が形成されていないことから、セル部にてゲート電極用のコンタクト領域が不要となる。また、図24に示すように、ソース電極と隣り合わせに形成された構造では、ソース電極と絶縁させるための絶縁膜21が形成される領域が必要であったが、本実施形態では、このような絶縁領域が不要となる。このため、セル部にゲート電極が形成されている構造と比較して、セル部を縮小化することができる。
【0073】
このように構成されたJ−FETはノーマリオフで作動する。具体的には、ゲート電極12の電位に基づいて第1、第2ゲート領域4、5の双方からチャネル領域6側に延びる空乏層の延び量を制御するダブルゲート駆動を行う。例えば、ゲート電極12に電圧を印加していないときには、チャネル領域6が第1、第2ゲ
ート領域4、5の双方から延びる空乏層によってピンチオフされる。これにより、ソース−ドレイン間の電流がオフされる。そして、第1、第2ゲート領域4、5とチャネル領域6との間に順バイアスをかけると、チャネル領域6に延びる空乏層の延び量が縮小される。これによりにキャリアが流される。
【0074】
次に、図1〜図3に示される炭化珪素半導体装置の製造方法について、図4〜図7に示す炭化珪素半導体装置の製造工程を参照して説明する。なお、セル部と外周部領域とでほぼ同一のプロセスを経ることになるため、図4〜図6では、セル部と外周部領域の共通プロセスとなる部分を示してある。
【0075】
〔図4(a)に示す工程〕
N+型基板1を用意し、このN+型基板1、チャネルが設定されて、図4(a)中矢印で示したようにソース−ドレイン間の表面にN-型ドリフト層2を成膜する。その後、N-型ドリフト層2の表面にPoly−Si膜(第1マスク材)20を成膜したのち、フォトリソグラフィにより、Poly−Si膜20のうち第2ゲート領域5の形成予定位置及びトレンチ3の形成予定位置と対応する部位を開口させる。続いて、基板表面にLTO膜(第2マスク材)21を成膜したのち、フォトリソグラフィにより、LTO膜21のうち第2ゲート領域5の形成予定位置と対応する部位を開口させる。すなわち、LTO膜21によってPoly−Si膜20のうちトレンチ3の形成予定位置に形成された開口部を覆う。
【0076】
このとき、LTO膜21の開口幅がPoly−Si膜20の開口幅よりも大きくなるようにする。このようにすれば、フォトリソグラフィ時のマスクずれが生じても、確実に第2ゲート領域5の形成予定位置と対応する部位を開口させることができる。
【0077】
その後、Poly−Si膜20及びLTO膜21をマスクとしてP型不純物(例えばボロンやアルミニウム)をイオン注入し、P+型の第2ゲート領域5を形成する。このとき、第2ゲート領域5の端部はPoly−Si膜20に形成された開口部の端部によって規定されることになる。
【0078】
〔図4(b)に示す工程〕
LTO膜21を除去した後、再びLTO膜(第3マスク材)22を成膜し、フォトリソグラフィにより、LTO膜22のうちトレンチ3の形成予定位置を開口させる。すなわち、LTO膜22によってPoly−Si膜20のうち第2ゲート領域5の形成位置に形成された開口部を覆う。
【0079】
このときも、LTO膜22の開口幅がPoly−Si膜20の開口幅よりも大きくなるようにする。このようにすれば、フォトリソグラフィ時のマスクずれが生じても、確実にトレンチ3の形成予定位置と対応する部位を開口させることができる。
【0080】
その後、Poly−Si膜20及びLTO膜22をマスクとしたエッチングを行い、トレンチ3を形成する。例えば、CF4等を用いたRIE(反応性化学エッチング)を行う。このとき、トレンチ3の端部はPoly−Si膜20に形成された開口部の端部によって規定されることになる。したがって、第2ゲート領域5の端部もトレンチ3の端部も共にPoly−Si膜20の端部によって規定される。このようにすれば、1枚のマスクによって形成されるPoly−Si膜20の開口パターンに基づいて第2ゲート領域5及びトレンチ3を形成することになるため、これらが自己整合的に形成され、各トレンチ3と第2ゲート領域5との間隔が等しくなるようにできる。
【0081】
なお、ここでは、図4(a)に示す工程を行ったのちに、図4(b)に示す工程を行うようにしているが、これらを逆にしても構わない。
【0082】
〔図5(a)に示す工程〕
Poly−Si膜20及びLTO膜22を除去した後、トレンチ3の内壁面を含む基板表面にP+型層23を成膜する。
【0083】
〔図5(b)に示す工程〕
CMP(Chemical Mechanical Polishing)により、P+型層23の最上部を除去し、第2ゲート領域5及びN-型ドリフト層2を露出させる。これにより、トレンチ3の内壁面の表面にのみP+型層23が残された構成となり、P+型層23によって第1ゲート領域4が構成されると共に、第1、第2ゲート領域4、5の間にチャネル領域6が構成される。
【0084】
なお、上述したように、トレンチ3と第2ゲート領域5とが自己整合的に形成されることから、各第1、第2ゲート領域4、5の間隔が等間隔となり、チャネル領域6の幅が等間隔となる。
【0085】
また、ここでは、第2ゲート領域5をイオン注入により形成しているが、第2ゲート領域5をエピタキシャル成長法によって形成した場合でも、自己整合的に各トレンチ3と第2ゲート領域5との間隔が等しくなるようにできる。
【0086】
具体的には、図4(a)に示す工程において、第2ゲート領域5を形成するためのイオン注入の代わりに、第2ゲート領域5の形成予定領域にて、トレンチを形成する。図4(b)に示す工程において、そのトレンチ内とPoly−Si膜20の上にLTO膜22を形成する。その後は、図4(b)に示されるように、Poly−Si膜20及びLTO膜22をマスクとしたエッチングを行い、トレンチ3を形成する。
【0087】
続いて、図5(a)に示す工程において、Poly−Si膜20及びLTO膜22を除去した後、第2ゲート領域5形成用のトレンチ内に、エピタキシャル成長法により、第2ゲート領域5を形成する。そして、トレンチ3の内壁面を含む基板表面にP+型層23を成膜する。その後は、図5(b)に示す工程を行う。
【0088】
〔図6、図7に示す工程〕
図6に示すように、基板表面全面にN-型ソース領域7を形成する。このとき、エピタキシャル成長法にて、エピタキシャル膜を基板表面上に成膜する方法や、イオン注入法により、基板表層に不純物拡散層を形成する方法にてN-型ソース領域7を形成することができる。
【0089】
この後、図7(a)に示すように、N-型ソース領域7の上にセル部を覆うレジスト又はシリコン酸化膜等のマスク24を配置したのち、図7(b)に示すように、N-型ソース領域7のうち外周部領域に位置する部分を選択的にエッチングする。その後は図示しないが、そのマスク24をそのまま用いてP型不純物(例えば、ボロンやアルミニウム)のイオン注入を行うことで、外周部領域にP+型層11を形成する。次いで、N-型ソース領域7及びP+型層11の表面に層間絶縁膜8を形成したのち、層間絶縁膜8にコンタクトホールを開け、その後、金属膜を配置したのち、金属膜をパターニングしてソース電極9及びゲート電極12を形成する。そして、N+型基板1の裏面側にドレイン電極10を形成した後、シンター工程を行うことで、図1〜3に示すJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置が完成する。
【0090】
従来の図24に示す構造の半導体装置では、第1ゲート領域J20と第2ゲート領域J24とによって挟まれたジャンクション部と、第1ゲート領域J20とトレンチJ4の側壁上の絶縁膜J21a及びゲート電極J22とに挟まれたジャンクション部との2つのジャンクション部を形成する工程が必要であった。
【0091】
これに対して、本実施形態では、1つのジャンクション部を形成する工程により半導体装置を製造している。これにより、製造工程を削減することができる。具体的には、図24に示される構造の半導体装置を製造する工程と比較して、トレンチJ4の側壁上の絶縁膜J21aを形成する工程を削減することができる。
【0092】
以上説明したように、本実施形態における炭化珪素半導体装置では、N-型ドリフト層2にてチャネル領域6を構成している。そして、N-型ドリフト層2はN+型基板1の主表面上にエピタキシャル成長されたものであるため、不純物濃度が均一で、かつ、結晶欠陥も少ないものとなっている。このため、従来のようにトレンチ内にエピタキシャル成長させた膜でチャネル領域を構成する場合と比べ、本実施形態では、チャネル領域6の品質を均一なものにできると共に電流特性のバラツキを無くすことができ、均一な品質のJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置とすることができる。
【0093】
さらに、本実施形態では、トレンチ3の内壁面に沿って第1ゲート領域4と、このトレンチ3が形成された場所とは異なる部位において、第1ゲート領域4から離間して、トレンチ3とほぼ同等深さとされた第2導電型の第2ゲート領域5とが形成されている。また、ドリフト層2のうち第1、第2ゲート領域4、5に挟まれる部分をチャネル領域6とし、このチャネル領域6と第1、第2ゲート領域4、5とにより形成されたpn接合をチャネル領域(6)の両側に有する構造となっている。
【0094】
このことから、トレンチの深さに渡って、2つのゲート領域を対向させることができる。また、ゲートバイアスが印加されていないとき、チャネル領域6にて、2つのpn接合からの空乏層の伸びを利用してピンチオフさせることができる。
【0095】
また、第2ゲート領域5をイオン注入にて形成している。このため、この第2ゲート領域5の位置を制御し、第1ゲート領域4と第2ゲート領域5との間隔を狭くすることができる。すなわち、図23のように、トレンチエッチングによりチャネル領域の幅が決まっていた場合と比較して、第2ゲート領域5をイオン注入で形成することで、チャネル領域6の幅を容易にノーマリーオフ特性が得られる幅とすることができる。
【0096】
さらに、第1、第2ゲート領域4、5が自己整合的に形成されるようにしており、各チャネル領域6の幅が均一となるようにできる。このため、よりチャネル領域6の品質を均一なものにでき、より均一な品質のJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置とすることができる。また、第1、第2ゲート領域4、5を形成したとき、チャネル領域6の幅を高い精度にて、ノーマリーオフ特性が得られる幅とすることができる。したがって、自己整合的に第1、第2ゲート領域を形成しない場合と比較して、加工ばらつきを抑制することができる。
【0097】
これらの結果、この炭化珪素半導体装置に対して、容易にノーマリーオフ特性を持たせることができる。
【0098】
また、本実施形態の半導体装置では、トレンチの深さに渡って、2つのゲート領域を対向させている。ゲートバイアスが印加されていないときのドレイン、ソース間の耐圧は、ピンチオフさせている空乏層によって決まる。このことから、空乏層の幅を少なくともトレンチ幅程度にすることができ、ドレイン、ソース間の耐圧を大きくすることができる。
【0099】
(第2実施形態)
図8(a)に本実施形態における炭化珪素半導体装置の断面図を示す。この図は図2(a)に示されるA−A断面に対応している。本実施形態では、第1実施形態における構造に対して、セル部においては層間絶縁膜8を形成せず、基板表面全体にソース電極9を形成した構造となっている。なお、図2(a)と同一部分には、同一を符号を付すことで説明を省略する。
【0100】
図2(a)に示される構造では、セル部にて、ソース領域7は基板表面全体に形成されている。そして、ソース領域7の上の層間絶縁膜8のうち、第2ゲート領域5の上に位置する部位にコンタクトホールが形成されており、ソース電極9はコンタクトホールを介してソース領域7と電気的に接続されていた。すなわち、第1実施形態では、ソース電極9とソース領域7との接触領域は基板表面の一部だけである場合を説明してきた。
【0101】
これに対して、本実施形態では、図8(a)に示すように、セル部においては層間絶縁膜8を形成せず、基板表面全体にソース電極9を形成した構造となっている。これにより、ソース電極9とソース領域7との接触をセル部全域に渡ってとることができる。この結果、図2(a)のように、ソース電極9とソース領域7との接触領域が基板表面の一部だけであった場合と比較して、ソース抵抗を低減することができる。
【0102】
また、このソース電極9とソース領域7は、少なくとも、チャネル領域6の上からトレンチ3の側壁面上に至って形成されており、少なくとも、チャネル領域6の上からトレンチ3の側壁面上に至る領域にて、ソース電極9とソース領域7とが接触している構造とすることもできる。これによっても、図2(a)のように、ソース電極9とソース領域7との接触領域が基板表面の一部だけであった場合と比較して、ソース抵抗を低減することができる。
【0103】
なお、この炭化珪素半導体装置の製造方法は、第1実施形態での層間絶縁膜を形成する工程において、セル部に層間絶縁膜8を形成しないようにする。若しくは、セル部に層間絶縁膜8を形成した後、コンタクトホールを少なくとも、チャネル領域6の上からトレンチ3の側壁上に至って、ソース領域7と電気的に接続されたソース電極9が形成できるような開口広さにて形成する。これにより、図8(a)に示す構造の炭化珪素半導体装置が得られる。
【0104】
また、図8(b)に他の例としての炭化珪素半導体装置の断面図を示す。図8(b)に示すように、図8(a)に示す構造に対して、トレンチ3の内部をエピタキシャル成長法によって形成された第1半導体領域4にてすべて埋めることで、半導体基板表面を平坦化することもできる。
【0105】
トレンチ3が第1ゲート領域4にてすべて埋め込まれた構成でない場合、半導体基板の表面には段差が存在した状態となり、電極を外部とワイヤボンディング等で接続する際、ボンディング不良が生じる可能性がある。これに対して、本実施形態では、第1ゲート領域4によってトレンチ3が埋め込まれ、半導体基板の表面全体が平坦化されている。この結果、良好にワイヤボンディングを行うことができる。すなわち、基板表面に存在する段差によって発生する製品不良を抑制することができる。
【0106】
なお、図8(b)に示される構造では、トレンチ3がすべて第1ゲート領域4にて埋められた構造であるため、トレンチ3の側壁上でなく、トレンチ内の第1ゲート領域4上を含むセル領域における半導体基板の表面全体にて、ソース電極9とソース領域7とが接触している構造となっている。
【0107】
また、ソース電極9とソース領域7とがセル領域における半導体基板の表面全体にて、接触している構造に限らず、ソース電極9とソース領域7との接触領域が基板表面の一部だけである構造とすることもできる。すなわち、第1実施形態における構造において、トレンチ3の内部が第1ゲート領域4にてすべて埋め込まれた構造とすることもできる。これによっても、基板表面に存在する段差によって発生する製品不良を抑制することができる。
【0108】
(第3実施形態)
本実施形態では、第1実施形態の図1〜3で示した炭化珪素半導体装置を他の製造方法で形成する場合について説明する。図9に、本実施形態における炭化珪素半導体装置の製造工程を示す。なお、本実施形態の製造方法は、ほぼ第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ図9に示してある。
【0109】
まず、図9(a)に示したようにN-型ドリフト層2の表層部に第2ゲート領域5を形成する。このとき、第1実施形態ではPoly−Si膜20とLTO膜21をマスクとして用いたが、1つのマスクとしても良い。
【0110】
次いで、図9(a)に示す工程では、第2ゲート領域5の上を含むN-型ドリフト層2の表面にカーボンレジスト(第1マスク材)30とLTO膜(第2マスク材)31を順に成膜する。その後、フォトリソグラフィにてLTO膜31をパターニングしたのち、LTO膜31をマスクとしてカーボンレジスト30をパターニングする。その後、LTO膜31をマスクとしたRIEを行い、N-型ドリフト層2の表面にトレンチ3を形成する。
【0111】
その後、LTO膜31を除去した後、カーボンレジスト30をマスクとしたエピタキシャル成長を行う。これにより、カーボンレジスト30が形成された部分にはエピタキシャル成長が行われず、トレンチ3の内壁面上にのみP+型層が選択的に成膜され、第1ゲート領域4が形成される。
【0112】
そして、図9(b)に示す工程では、カーボンレジスト30を除去する。これにより、第1実施形態で示した図5(b)に示す工程まで行ったのと同様となる。この後、図6に示す工程及びその後の工程を行うことで、図1〜3に示す炭化珪素半導体装置が完成する。
【0113】
このように、トレンチ3内にのみ選択的にエピタキシャル成長が行われるようにし、トレンチ3内に第1ゲート領域4を形成するようにしても良い。
【0114】
(第4実施形態)
図10に、本発明の第4実施形態におけるJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置の断面構成を示す。以下、図10に基づいて本実施形態の炭化珪素半導体装置の構成を説明するが、基本構成は第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0115】
図10に示すように、本実施形態では、第2ゲート領域5がN-型ドリフト層2の表層部よりも下層まで入り込んでおり、第2ゲート領域5の上にN-型ドリフト層2が残った状態となっている。すなわち、N+型ソース領域7と第2ゲート領域5との間にN-型ドリフト層2の一部が挟まれた構成となっている。
【0116】
このような炭化珪素半導体装置は、第1実施形態で示した図4(a)の工程において、イオン注入エネルギーを調整することにより、第2ゲート領域5がN−型ドリフト層2の表面よりも深くに形成することで構成される。
【0117】
このような構成によれば、イオン注入によって形成される第2ゲート領域5とN+型ソース領域7との接触が無くなるため、イオン注入時に結晶欠陥が形成される可能性がある第2ゲート領域5とN+型ソース領域7とによる高濃度領域同士のPNジャンクションが無くなる。このため、結晶欠陥を通じて第2ゲート領域5からN+型ソース領域7に正孔が注入されることを防止することができ、その結果、リカバリ特性の向上やリークの抑制が行え、炭化珪素半導体装置の耐圧の向上を図ることができる。
【0118】
(第5実施形態)
図11に、本発明の第5実施形態におけるJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置の断面構成を示す。以下、図11に基づいて本実施形態の炭化珪素半導体装置の構成を説明するが、基本構成は第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0119】
図11に示すように、本実施形態では、各第1ゲート領域4の間におけるN-型ドリフト層2の表層部にN型不純物(例えば、窒素やリン)のイオン注入を行うことで、N+型ソース領域7を形成した構成となっている。
【0120】
このような炭化珪素半導体装置の製造方法について、図12に示す製造工程を参照して説明する。なお、この製造工程は基本的に第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分のみ示すものとする。
【0121】
まず、図12(a)に示す工程では、N+型基板1の主表面上にN-型ドリフト層2を形成する。このとき、N-型ドリフト層2のドーピング濃度や厚さは設計耐圧に基づいて決められるが、好ましくは5×1014〜1×1016cm-3の不純物濃度、厚さが8〜50μmとする。例えば、耐圧1000Vの条件では、ドリフト層2は1×1016cm-3の不純物濃度、厚さが10μmとなる。その後、N-型ドリフト層2の表面にLTO膜40を成膜する。そして、フォトリソグラフィにより、LTO膜40のうち第2ゲート領域5の形成予定位置を開口させたのち、LTO膜40をマスクとしたP型不純物のイオン注入を行い、N-型ドリフト層2の内部に第2ゲート領域5を形成する。
【0122】
次いで、図12(b)に示す工程では、LTO膜40を除去した後、N-型ドリフト層2の表層部にN型不純物のイオン注入を行い、N+型ソース領域7を形成する。
【0123】
この後の工程については図示しないが、図4(b)に示すトレンチ3の形成工程、図5(a)、(b)に示す第1ゲート領域4の形成工程を行ったのち、層間絶縁膜8の形成工程、ソース電極9及びゲート電極12の形成工程、ドレイン電極10の形成工程を行うことで、炭化珪素半導体装置が完成する。
【0124】
このように、N+型ソース領域7をイオン注入によって形成することも可能である。このようにしても、第1、第2ゲート4、5の間のチャネル領域6がN−型ドリフト層2で構成されることになるため、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。勿論、図12に示す工程においてN+型ソース領域7をエピタキシャル成長によって形成することも可能である。
【0125】
(第6実施形態)
図13に、本発明の第6実施形態におけるJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置の断面構成を示す。本実施形態は、上述した第4実施形態と同様、第5実施形態に示す構成において、N+型ソース領域7と第2ゲート領域5との間にN-型ドリフト層2の一部を挟んだ構成としたものである。このような構成は、図12(a)に示した工程において、イオン注入エネルギーを調整することにより第2ゲート領域5の上部位置の深さを第5実施形態の場合よりも深くすることによって可能である。このように、第5実施形態に示す炭化珪素半導体装置においても第4実施形態の構成を採用することができる。これにより、第5実施形態と同様の効果が得られると共に、第4実施形態と同様の効果も得ることができる。
【0126】
(第7実施形態)
図14に、本発明の第7実施形態におけるJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置の断面構成を示す。本実施形態は、図11に示す第5実施形態の炭化珪素半導体装置の第1ゲート領域4をCMPによって平坦化せず、第1ゲート領域4の所定領域をエッチングすることでN+型ソース領域7が露出するようにしたものである。このような構成は、第5実施形態においてエピタキシャル成長によって第1ゲート領域4を形成したのち、フォトエッチングによって第1ゲート領域4の所定領域を除去することで形成される。
【0127】
このように、第1ゲート領域4を平坦化しなくてもN+型ソース領域7とソース電極9とのコンタクトをとることができ、第5実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0128】
(第8実施形態)
図15に、本発明の第8実施形態におけるJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置の断面構成を示す。本実施形態は、上述した第4実施形態と同様、第7実施形態に示す構成において、N+型ソース領域7と第2ゲート領域5との間にN−型ドリフト層2の一部を挟んだ構成としたものである。このような構成は、第2ゲート領域5を形成するためのイオン注入時に、イオン注入エネルギーを調整することにより第2ゲート領域5の上部位置の深さを第7実施形態の場合よりも深くすることによって可能である。このように、第7実施形態に示す炭化珪素半導体装置においても第4実施形態の構成を採用することができる。これにより、第7実施形態と同様の効果が得られると共に、第4実施形態と同様の効果も得ることができる。
【0129】
(第9実施形態)
図16に、本発明の第9実施形態におけるJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置の断面構成を示す。本実施形態は、第1ゲート領域4を形成した後にN+型ソース領域7をイオン注入によって形成するようにしたものである。すなわち、第1実施形態における図4(a)、(b)、図5(a)に示す工程を行ったのち、フォトエッチングによって第1ゲート領域4の所定位置を除去し、このとき用いたマスクをそのまま用いてN型不純物をイオン注入し、N+型ソース領域7を形成する。
【0130】
このように、第1ゲート領域4を形成した後にN+型ソース領域7をイオン注入によって形成することもできる。このようにしても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0131】
(第10実施形態)
図17に、本発明の第10実施形態におけるJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置の断面構成を示す。本実施形態は、上述した第4実施形態と同様、第9実施形態に示す構成において、N+型ソース領域7と第2ゲート領域5との間にN−型ドリフト層2の一部を挟んだ構成としたものである。このような構成は、第2ゲート領域5を形成するためのイオン注入時に、イオン注入エネルギーを調整することにより第2ゲート領域5の上部位置の深さを第9実施形態の場合よりも深くすることによって可能である。このように、第9実施形態に示す炭化珪素半導体装置においても第4実施形態の構成を採用することができる。これにより、第9実施形態と同様の効果が得られると共に、第4実施形態と同様の効果も得ることができる。
【0132】
(第11実施形態)
図18に、本発明の第11実施形態におけるJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置の断面構成を示す。以下、図18に基づいて本実施形態の炭化珪素半導体装置の構成を説明する。
【0133】
本実施形態は、トレンチ3内を第1ゲート領域4で埋め込んでしまい、第1ゲート領域4の上層にP型層とオーミック接触可能なTiやAlとその上層に形成されたNiとからなる金属層にてゲート電極12を構成したものである。
【0134】
このような炭化珪素半導体装置の製造方法について、図19に示す製造工程を参照して説明する。
【0135】
まず、図19(a)に示す工程では、N+型基板1の主表面上にN-型ドリフト層2を形成する。その後、N-型ドリフト層2の表面にLTO膜50を成膜する。そして、フォトリソグラフィにより、LTO膜50のうち第2ゲート領域5の形成予定位置を開口させたのち、LTO膜50をマスクとしたP型不純物のイオン注入を行い、N-型ドリフト層2の内部に第2ゲート領域5を形成する。
【0136】
次いで、図19(b)に示す工程では、フォトエッチングにより、先程使用したLTO膜50の開口部の幅を広げる。その後、LTO膜50をマスクとしたN型不純物のイオン注入を行い、N-型ドリフト層2の表層部にN+型ソース領域7を形成する。このとき、N+型ソース領域7と第2ゲート領域5との間隔が開くようにするのが好ましい。
【0137】
続いて、図19(c)に示す工程では、LTO膜50を除去したのち、もう一度LTO膜を形成し、さらに、LTO膜のうちのトレンチ3の形成予定位置を開口させる。その後、LTO膜をマスクとしたエッチングを行い、N-型ドリフト層2の表面に第2ゲート領域5とほぼ同等な深さのトレンチ3を形成する。そして、LTO膜を除去した後、トレンチ3内がすべて埋め込まれるようにP+型層をエピタキシャル成長させたのち、P+型層をCMPにて平坦化し、N+型ソース領域7を露出させる。これにより、P+型層にて第1ゲート領域4が形成される。
【0138】
その後、図19(d)に示す工程では、金属層を成膜したのち、金属層をパターニングしてゲート電極9を形成する。その後、基板表面に層間絶縁膜8を成膜したのち、層間絶縁膜8にコンタクトホールを形成し、さらに、層間絶縁膜8の上にソース電極9を配置する。この後、N+型基板1の裏面側にドレイン電極10を形成したのち、シンター工程を行うことで図18に示す本実施形態の炭化珪素半導体装置が完成する。
【0139】
このように、第1ゲート領域4によってトレンチ3をすべて埋め込んだ構成としても良い。このような構成としても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0140】
トレンチ3が第1ゲート領域4にてすべて埋め込まれた構成でない場合、半導体基板の表面には段差が存在した状態となり、電極を外部とワイヤボンディング等で接続する際、ボンディング不良が生じる可能性がある。これに対して、本実施形態では、第1ゲート領域4によってトレンチ3が埋め込まれ、半導体基板の表面全体が平坦化されている。この結果、良好にワイヤボンディングを行うことができる。
【0141】
(第12実施形態)
図20に、本発明の第12実施形態におけるJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置の断面構成を示す。本実施形態は、上述した第11実施形態に対して、第2ゲート領域5をN-型ドリフト層2の表面まで形成し、N-型ドリフト層2の表面上にN+型ソース領域7が形成されるようにしたものである。
【0142】
このような炭化珪素半導体装置の製造方法について、図21に示す製造工程を参照して説明する。なお、この製造工程は基本的に第11実施形態と同様であるため、第11実施形態を参照して説明する。
【0143】
まず、図21(a)に示す工程では、第11実施形態における図19(a)と同様の工程を行い、N-型ドリフト層2の表層部に第2ゲート領域5を形成する。このとき、N-型ドリフト層2の表面で第2ゲート領域5が終端するようにする。
【0144】
次いで、図21(b)に示す工程では、第11実施形態における図19(c)と同様の工程を行い、トレンチ3及び第1ゲート領域を形成する。この後、基板表面に、例えば1×1018〜5×1019cm-3の不純物濃度のN+型層を成膜したのち、フォトエッチングによってN+型層をパターニングし、N+型ソース領域7を形成する。
【0145】
この後は、第11実施形態における図19(d)と同様の工程を行うことで、図20に示す炭化珪素半導体装置が完成する。
【0146】
このように、第2ゲート領域5をN-型ドリフト層2の表面まで形成し、N-型ドリフト層2の表面上にN+型ソース領域7を形成した構成としても良い。このような構成としても第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0147】
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態では、N-型ドリフト層2の一部がチャネル領域6となるようなNチャネルのJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置について説明したが、炭化珪素半導体装置の各構成要素の導電型を反転させたPチャネルのJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置についても本発明を適用することが可能である。
【0148】
また、上記実施形態では、第1ゲート領域4が電気的に接続される第1ゲート電極と第2ゲート領域5が電気的に接続される第2ゲート電極とが共通化されたゲート電極12で駆動されるダブルゲート駆動タイプのJ−FETを例に挙げている。しかしながら、第1ゲート電極と第2ゲート電極とが別々に設けられ、それぞれのゲート電極によるダブルゲート駆動タイプのJ−FETを備えた炭化珪素は導体装置においても本発明を適用することができる。
【0149】
また、第1ゲート領域4と第2ゲート領域5のいずれか一方のみが駆動用とされ、他方が例えばソース電極9と接続される等して駆動用とされないようなシングルゲート駆動タイプのJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置においても、本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における炭化珪素半導体装置の平面レイアウト図である。
【図2】図1の炭化珪素半導体装置の断面構成を示す図であり、(a)は図1中のA−A矢視断面図であり、(b)は図1中のB−B矢視断面図である。
【図3】図1中のC−C矢視断面図である。
【図4】図1〜3に示す炭化珪素半導体装置の製造工程を示す図である。
【図5】図4に続く炭化珪素半導体装置の製造工程を示す図である。
【図6】図5に続く炭化珪素半導体装置の製造工程を示す図である。
【図7】図6に続く炭化珪素半導体装置の製造工程を示す図である。
【図8】本発明の第2実施形態における炭化珪素半導体装置の断面構成を示す図である。
【図9】本発明の第3実施形態における炭化珪素半導体装置の製造工程を示す図である。
【図10】本発明の第4実施形態における炭化珪素半導体装置の断面構成を示す図である。
【図11】本発明の第5実施形態における炭化珪素半導体装置の断面構成を示す図である。
【図12】図11に示す炭化珪素半導体装置の製造工程を示す図である。
【図13】本発明の第6実施形態における炭化珪素半導体装置の断面構成を示す図である。
【図14】本発明の第7実施形態における炭化珪素半導体装置の断面構成を示す図である。
【図15】本発明の第8実施形態における炭化珪素半導体装置の断面構成を示す図である。
【図16】本発明の第9実施形態における炭化珪素半導体装置の断面構成を示す図である。
【図17】本発明の第10実施形態における炭化珪素半導体装置の断面構成を示す図である。
【図18】本発明の第11実施形態における炭化珪素半導体装置の断面構成を示す図である。
【図19】図18に示す炭化珪素半導体装置の製造工程を示す図である。
【図20】本発明の第12実施形態における炭化珪素半導体装置の断面構成を示す図である。
【図21】図20に示す炭化珪素半導体装置の製造工程を示す図である。
【図22】従来の第1の例としての炭化珪素半導体装置の断面構成を示す図である。
【図23】従来の第2の例としての炭化珪素半導体装置の断面構成を示す図である。
【図24】従来の第3の例としての炭化珪素半導体装置の断面構成を示す図である。
【符号の説明】
1…N+型基板、2…N-型ドリフト層、3…トレンチ、4、5…第1、第2ゲート領域、6…チャネル領域、7…N型ソース領域、8…層間絶縁膜、9…ソース電極、10…ドレイン電極、12…ゲート電極。
Claims (27)
- 第1導電型の炭化珪素からなる基板(1)と、前記基板(1)上にエピタキシャル成長によって形成され、前記基板(1)よりも低濃度とされた炭化珪素からなる第1導電型のドリフト層(2)とを有する半導体基板を備え、
前記ドリフト層(2)の表層部に形成されたトレンチ(3)と、
前記トレンチ(3)の内壁面に形成された第2導電型の第1ゲート領域(4)と、
前記ドリフト層(2)の表層部のうち、前記トレンチ(3)が形成された場所とは異なる部位において、前記第1ゲート領域(4)から離間して形成され、前記トレンチ(3)と同等深さとされた第2導電型の第2ゲート領域(5)と、
前記ドリフト層(2)のうち前記第1、第2ゲート領域(4、5)に挟まれる部分をチャネル領域(6)とすると、該チャネル領域(6)の上に形成され、前記ドリフト層(2)よりも高濃度とされた第1導電型のソース領域(7)と、
前記第1ゲート領域(4)に電気的に接続された第1ゲート電極(12)と、
前記第2ゲート領域(5)に電気的に接続された第2ゲート電極(12)と、
前記ソース領域(7)に電気的に接続されたソース電極(9)と、
前記基板(1)の裏面側に形成されたドレイン電極(10)とを有したJ−FETが備えられており、
前記第1ゲート領域(4)は、前記トレンチ(3)内に第2導電型の半導体層をエピタキシャル成長させることで形成されたものであり、
前記トレンチ(3)は、前記第1ゲート領域(4)によってすべて埋め込まれていることを特徴とする炭化珪素半導体装置。 - 第1導電型の炭化珪素からなる基板(1)と、前記基板(1)上にエピタキシャル成長によって形成され、前記基板(1)よりも低濃度とされた炭化珪素からなる第1導電型のドリフト層(2)とを有する半導体基板を備え、
前記ドリフト層(2)の表層部において、互いに離間するように形成された複数のトレンチ(3)と、
前記複数のトレンチ(3)の内壁面に配置されることで、互いに離間するように形成された第2導電型の複数の第1ゲート領域(4)と、
前記ドリフト層(2)の表層部のうち、前記複数の第1ゲート領域(4)の間に位置する部分において、前記第1ゲート領域(4)から離間して形成され、前記第1ゲート領域(4)と同等深さとされた第2導電型の第2ゲート領域(5)と、
前記ドリフト層(2)のうち前記第1、第2ゲート領域(4、5)に挟まれる部分をチャネル領域(6)とすると、該チャネル領域(6)の上に形成され、前記ドリフト層(2)よりも高濃度とされた第1導電型のソース領域(7)と、
前記第1ゲート領域(4)に電気的に接続された第1ゲート電極(12)と、
前記第2ゲート領域(5)に電気的に接続された第2ゲート電極(12)と、
前記ソース領域(7)に電気的に接続されたソース電極(9)と、
前記基板(1)の裏面側に形成されたドレイン電極(10)とを有したJ−FETが備えられており、
前記第1ゲート領域(4)は、前記トレンチ(3)内に第2導電型の半導体層をエピタキシャル成長させることで形成されたものであり、
前記トレンチ(3)は、前記第1ゲート領域(4)によってすべて埋め込まれていることを特徴とする炭化珪素半導体装置。 - 第1導電型の炭化珪素からなる基板(1)と、前記基板(1)上にエピタキシャル成長によって形成され、前記基板(1)よりも低濃度とされた炭化珪素からなる第1導電型のドリフト層(2)とを有する半導体基板と、
前記基板(1)の裏面側に形成されたドレイン電極(10)と、
前記半導体基板のうちJ−FETが形成された複数のセルをすべて包括する領域であるセル部と、
該セル部の周りの外周部領域とを備える炭化珪素半導体装置であって、
前記セル部は、
前記ドリフト層(2)の表層部に形成されたトレンチ(3)と、
前記トレンチ(3)の内壁面に形成された第2導電型の第1ゲート領域(4)と、
前記ドリフト層(2)の表層部のうち、前記トレンチ(3)が形成された場所とは異なる部位において、前記第1ゲート領域(4)から離間して形成され、前記トレンチ(3)と同等深さとされた第2導電型の第2ゲート領域(5)と、
前記ドリフト層(2)のうち前記第1、第2ゲート領域(4、5)に挟まれる部分をチャネル領域(6)とすると、該チャネル領域(6)の上に形成され、前記ドリフト層(2)よりも高濃度とされ、前記セル部にのみ形成された第1導電型のソース領域(7)と、
前記ソース領域(7)に電気的に接続され、前記セル部にのみ形成されたソース電極(9)とを有し、
前記外周部領域は、
前記トレンチ(3)、前記第1ゲート領域(4)及び前記第2ゲート領域(5)と、
前記第1ゲート領域(4)に電気的に接続され、前記外周部領域にのみに形成された第1ゲート電極(12)と、
前記第2ゲート領域(5)に電気的に接続され、前記外周部領域にのみに形成された第2ゲート電極(12)とを有していることを特徴とする炭化珪素半導体装置。 - 第1導電型の炭化珪素からなる基板(1)と、前記基板(1)上にエピタキシャル成長によって形成され、前記基板(1)よりも低濃度とされた炭化珪素からなる第1導電型のドリフト層(2)とを有する半導体基板と、
前記基板(1)の裏面側に形成されたドレイン電極(10)と、
前記半導体基板のうちJ−FETが形成された複数のセルをすべて包括する領域であるセル部と、
該セル部の周りの外周部領域とを備える炭化珪素半導体装置であって、
前記セル部は、
前記ドリフト層(2)の表層部において、互いに離間するように形成された複数のトレンチ(3)と、
前記複数のトレンチ(3)の内壁面に配置されることで、互いに離間するように形成された第2導電型の複数の第1ゲート領域(4)と、
前記ドリフト層(2)の表層部のうち、前記複数の第1ゲート領域(4)の間に位置する部分において、前記第1ゲート領域(4)から離間して形成され、前記第1ゲート領域(4)と同等深さとされた第2導電型の第2ゲート領域(5)と、
前記ドリフト層(2)のうち前記第1、第2ゲート領域(4、5)に挟まれる部分をチャネル領域(6)とすると、該チャネル領域(6)の上に形成され、前記ドリフト層(2)よりも高濃度とされ、前記セル部にのみ形成された第1導電型のソース領域(7)と、
前記ソース領域(7)に電気的に接続され、前記セル部にのみ形成されたソース電極(9)とを有し、
前記外周部領域は、
前記トレンチ(3)、前記第1ゲート領域(4)及び前記第2ゲート領域(5)と、
前記第1ゲート領域(4)に電気的に接続され、前記外周部領域にのみに形成された第1ゲート電極(12)と、
前記第2ゲート領域(5)に電気的に接続され、前記外周部領域にのみに形成された第2ゲート電極(12)とを有していることを特徴とする炭化珪素半導体装置。 - 前記セル部において、前記半導体基板表面のうち、前記チャネル領域(6)上から前記トレンチ(3)の側壁上に至って、若しくは、前記半導体基板表面全体に、前記ソース領域(7)及び前記ソース電極(9)が形成されており、前記ソース電極(9)と前記ソース領域(7)とは、前記チャネル領域(6)上から前記トレンチ(3)の側壁上に至って、若しくは、前記半導体基板表面全体にて、接続されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の炭化珪素半導体装置。
- 前記外周部領域における前記第1、第2ゲート領域(4、5)に挟まれた前記ドリフト層(2)の上に前記第1、第2ゲート領域(4、5)を繋ぐ第2導電型領域(11)が備えられており、該第2導電型領域の表面に前記第1、第2ゲート電極が共通化されたゲート電極(12)が形成されていることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
- 前記第1ゲート領域(4)は、前記トレンチ(3)内に第2導電型の半導体層をエピタキシャル成長させることで形成されたものであることを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
- 前記トレンチ(3)は、前記第1ゲート領域(4)によってすべて埋め込まれていることを特徴とする請求項7に記載の炭化珪素半導体装置。
- 前記第2ゲート領域(5)は、前記ドリフト層(2)の表層部に第2導電型不純物をイオン注入することで形成されたものであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
- 前記ソース領域(7)は、前記ドリフト層(2)の表面に第1導電型の半導体層をエピタキシャル成長させることで形成されたものであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
- 前記ソース領域(7)は、前記ドリフト層(2)の表層部に第1導電型不純物をイオン注入することで形成されたものであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
- 前記第2ゲート領域(5)と前記ソース領域(7)との間に前記ドリフト層(2)の一部が残った状態となっていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
- 第1導電型の炭化珪素からなる基板(1)と、該基板(1)上に前記基板(1)よりも低濃度な炭化珪素からなる第1導電型のドリフト層(2)が備えられた半導体基板にJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置を製造する方法であって、
前記ドリフト層(2)の表層部に、互いに離間するように複数のトレンチ(3)を形成する工程と、
前記複数のトレンチ(3)それぞれの内壁面に、互いに離間する第2導電型の複数の第1ゲート領域(4)を形成する工程と、
前記ドリフト層(2)の表層部のうち、前記複数の第1ゲート領域(4)の間に位置する部分において、前記第1ゲート領域(4)から離間するように、前記第1ゲート領域(4)と同等深さとなる第2導電型の第2ゲート領域(5)を形成する工程と、
前記ドリフト層(2)のうち前記第1、第2ゲート領域(4、5)に挟まれる部分をチャネル領域(6)とすると、該チャネル領域(6)の上に、前記ドリフト層(2)よりも高濃度とされる第1導電型のソース領域(7)を形成する工程と、
前記第1ゲート領域(4)に電気的に接続される第1ゲート電極(12)を形成する工程と、
前記第2ゲート領域(5)に電気的に接続される第2ゲート電極(12)を形成する工程と、
前記ソース領域(7)に電気的に接続されるソース電極(9)を形成する工程と、
前記基板(1)の裏面側にドレイン電極(10)を形成する工程とを有し、
前記第1ゲート領域(4)を形成する工程では、前記トレンチ(3)内に第2導電型の半導体層をエピタキシャル成長させることで前記第1ゲート領域(4)を形成するとともに、前記トレンチ(3)内すべてを前記第1ゲート領域(4)で埋め込むことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。 - 第1導電型の炭化珪素からなる基板(1)と、前記基板(1)上にエピタキシャル成長によって形成され、前記基板(1)よりも低濃度とされた炭化珪素からなる第1導電型のドリフト層(2)とを有する半導体基板と、
前記基板(1)の裏面側に形成されたドレイン電極(10)と、
前記半導体基板のうちJ−FETが形成されたセル部と、
該セル部の周りの外周部領域とを備える炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
前記セル部を形成するときでは、
前記セル部の形成予定領域にて、前記ドリフト層(2)の表層部に、互いに離間するように複数のトレンチ(3)を形成する工程と、
前記複数のトレンチ(3)それぞれの内壁面に、互いに離間する第2導電型の複数の第1ゲート領域(4)を形成する工程と、
前記ドリフト層(2)の表層部のうち、前記複数の第1ゲート領域(4)の間に位置する部分において、前記第1ゲート領域(4)から離間するように、前記第1ゲート領域(4)と同等深さとなる第2導電型の第2ゲート領域(5)を形成する工程と、
前記ドリフト層(2)のうち前記第1、第2ゲート領域(4、5)に挟まれる部分をチャネル領域(6)とすると、該チャネル領域(6)の上に、前記ドリフト層(2)よりも高濃度とされる第1導電型のソース領域(7)を、前記セル部の形成予定領域にのみ形成する工程と、
前記ソース領域(7)に電気的に接続されるソース電極(9)を、前記セル部の形成予定領域にのみ形成する工程とを行い、
前記外周部領域を形成するときでは、
前記外周部領域の形成予定領域にて、前記トレンチ(3)、前記第1ゲート領域(4)及び前記第2ゲート領域(5)とを形成する工程と、
前記第1ゲート領域(4)に電気的に接続される第1ゲート電極(12)と、前記第2ゲート領域(5)に電気的に接続される第2ゲート電極(12)とを、前記外周部領域の形成予定領域のみに形成する工程とを行うことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。 - 前記ソース領域(7)及び前記ソース電極(9)を形成する工程では、前記セル部の形成予定領域にて、前記チャネル領域(6)上から前記トレンチ(3)の側壁上に至って、若しくは、前記半導体基板の表面全体にて、前記ソース領域(7)と前記ソース電極(9)とが接続されるように、前記ソース領域(7)と前記ソース電極(9)とを形成することを特徴とする請求項14に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
- 前記第1ゲート領域(4)及び前記第2ゲート領域(5)を形成する工程では、前記第1ゲート領域(4)及び前記第2ゲート領域(5)を形成した後、前記第1、第2ゲート領域(4、5)を第2導電型領域(11)でつなぎ、
前記第1ゲート電極(12)と、前記第2ゲート電極(12)とを形成する工程では、前記第2導電型領域(11)の表面に前記第1、第2ゲート電極が共通化されたゲート電極(12)を形成することを特徴とする請求項14又は15に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。 - 前記第1ゲート領域(4)を形成する工程では、前記トレンチ(3)内に第2導電型の半導体層をエピタキシャル成長させることで前記第1ゲート領域(4)を形成するとともに、前記トレンチ(3)内すべてを前記第1ゲート領域(4)で埋め込むことを特徴とする請求項14乃至16のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
- 前記第2ゲート領域(5)を形成する工程及び前記トレンチ(3)を形成する工程では、
前記ドリフト層(2)の表面に第1マスク材(20)を配置したのち、該第1マスク材のうち前記第2ゲート領域(5)の形成予定位置と前記トレンチ(3)の形成予定位置とを開口させる工程と、
前記第1マスク材(20)を含む前記ドリフト層(2)の上に第2マスク材(21)を配置したのち、該第2マスク材(21)をパターニングすることで、前記第1マスク材(20)のうち前記トレンチ(3)の形成予定位置に形成された開口部を覆う工程と、
前記第1、第2マスク材(20、21)をマスクとしたイオン注入を行って、前記ドリフト層(2)の表層部に前記第2ゲート領域(5)を形成したのち、前記第2マスク材(21)を除去する工程と、
前記第1マスク材(20)を含む前記ドリフト層(2)の上に第3マスク材(22)を配置したのち、該第3マスク材(22)をパターニングすることで、前記第1マスク材(20)のうち前記第2ゲート領域(5)の形成予定位置に形成された開口部を覆う工程と、
前記第1、第3マスク材(20、22)をマスクとしたエッチングを行って、前記ドリフト層(2)の表層部に前記トレンチ(3)を形成したのち、前記第3マスク材(22)を除去する工程とを有することを特徴とする請求項13乃至17のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。 - 前記第2ゲート領域(5)を形成する工程及び前記トレンチ(3)を形成する工程では、
前記ドリフト層(2)の表面に第1マスク材(20)を配置したのち、該第1マスク材のうち前記第2ゲート領域(5)の形成予定位置と前記トレンチ(3)の形成予定位置とを開口させる工程と、
前記第1マスク材(20)を含む前記ドリフト層(2)の上に第2マスク材(21)を配置したのち、該第2マスク材(21)をパターニングすることで、前記第1マスク材(20)のうち前記トレンチ(3)の形成予定位置に形成された開口部を覆う工程と、
前記第1、第2マスク材(20、21)をマスクとしたエッチングを行って、前記ドリフト層(2)の表層部のうち、前記第2ゲート領域(5)の形成予定領域に前記第2ゲート領域(5)形成用トレンチを形成したのち、前記第2マスク材(21)を除去する工程と、
前記第2ゲート領域(5)形成用トレンチ内及び前記第1マスク材(20)を含む前記ドリフト層(2)の上に第3マスク材(22)を配置したのち、該第3マスク材(22)をパターニングすることで、前記第1マスク材(20)のうち前記第2ゲート領域(5)の形成予定位置に形成された開口部を覆う工程と、
前記第1、第3マスク材(20、22)をマスクとしたエッチングを行って、前記ドリフト層(2)の表層部に前記トレンチ(3)を形成したのち、前記第3マスク材(22)を除去する工程と、
前記第2ゲート領域(5)形成用トレンチ内にエピタキシャル成長法により、前記第2ゲート領域(5)を形成する工程とを有することを特徴とする請求項13乃至17のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。 - 第1導電型の炭化珪素からなる基板(1)と、該基板(1)上に前記基板(1)よりも低濃度な炭化珪素からなる第1導電型のドリフト層(2)が備えられた半導体基板にJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置を製造する方法であって、
前記ドリフト層(2)の表層部に、互いに離間するように複数のトレンチ(3)を形成する工程と、
前記複数のトレンチ(3)それぞれの内壁面に、互いに離間する第2導電型の複数の第1ゲート領域(4)を形成する工程と、
前記ドリフト層(2)の表層部のうち、前記複数の第1ゲート領域(4)の間に位置する部分において、前記第1ゲート領域(4)から離間するように、前記第1ゲート領域(4)と同等深さとなる第2導電型の第2ゲート領域(5)を形成する工程と、
前記ドリフト層(2)のうち前記第1、第2ゲート領域(4、5)に挟まれる部分をチャネル領域(6)とすると、該チャネル領域(6)の上に、前記ドリフト層(2)よりも高濃度とされる第1導電型のソース領域(7)を形成する工程と、
前記第1ゲート領域(4)に電気的に接続される第1ゲート電極(12)を形成する工程と、
前記第2ゲート領域(5)に電気的に接続される第2ゲート電極(12)を形成する工程と、
前記ソース領域(7)に電気的に接続されるソース電極(9)を形成する工程と、
前記基板(1)の裏面側にドレイン電極(10)を形成する工程とを有し、
前記第2ゲート領域(5)を形成する工程及び前記トレンチ(3)を形成する工程では、
前記ドリフト層(2)の表面に第1マスク材(20)を配置したのち、該第1マスク材のうち前記第2ゲート領域(5)の形成予定位置と前記トレンチ(3)の形成予定位置とを開口させる工程と、
前記第1マスク材(20)を含む前記ドリフト層(2)の上に第2マスク材(21)を配置したのち、該第2マスク材(21)をパターニングすることで、前記第1マスク材(20)のうち前記トレンチ(3)の形成予定位置に形成された開口部を覆う工程と、
前記第1、第2マスク材(20、21)をマスクとしたイオン注入を行って、前記ドリフト層(2)の表層部に前記第2ゲート領域(5)を形成したのち、前記第2マスク材(21)を除去する工程と、
前記第1マスク材(20)を含む前記ドリフト層(2)の上に第3マスク材(22)を配置したのち、該第3マスク材(22)をパターニングすることで、前記第1マスク材(20)のうち前記第2ゲート領域(5)の形成予定位置に形成された開口部を覆う工程と、
前記第1、第3マスク材(20、22)をマスクとしたエッチングを行って、前記ドリフト層(2)の表層部に前記トレンチ(3)を形成したのち、前記第3マスク材(22)を除去する工程とを有することを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。 - 第1導電型の炭化珪素からなる基板(1)と、該基板(1)上に前記基板(1)よりも低濃度な炭化珪素からなる第1導電型のドリフト層(2)が備えられた半導体基板にJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置を製造する方法であって、
前記ドリフト層(2)の表層部に、互いに離間するように複数のトレンチ(3)を形成する工程と、
前記複数のトレンチ(3)それぞれの内壁面に、互いに離間する第2導電型の複数の第1ゲート領域(4)を形成する工程と、
前記ドリフト層(2)の表層部のうち、前記複数の第1ゲート領域(4)の間に位置する部分において、前記第1ゲート領域(4)から離間するように、前記第1ゲート領域(4)と同等深さとなる第2導電型の第2ゲート領域(5)を形成する工程と、
前記ドリフト層(2)のうち前記第1、第2ゲート領域(4、5)に挟まれる部分をチャネル領域(6)とすると、該チャネル領域(6)の上に、前記ドリフト層(2)よりも高濃度とされる第1導電型のソース領域(7)を形成する工程と、
前記第1ゲート領域(4)に電気的に接続される第1ゲート電極(12)を形成する工程と、
前記第2ゲート領域(5)に電気的に接続される第2ゲート電極(12)を形成する工程と、
前記ソース領域(7)に電気的に接続されるソース電極(9)を形成する工程と、
前記基板(1)の裏面側にドレイン電極(10)を形成する工程とを有し、
前記第2ゲート領域(5)を形成する工程及び前記トレンチ(3)を形成する工程では、
前記ドリフト層(2)の表面に第1マスク材(20)を配置したのち、該第1マスク材のうち前記第2ゲート領域(5)の形成予定位置と前記トレンチ(3)の形成予定位置とを開口させる工程と、
前記第1マスク材(20)を含む前記ドリフト層(2)の上に第2マスク材(21)を配置したのち、該第2マスク材(21)をパターニングすることで、前記第1マスク材(20)のうち前記トレンチ(3)の形成予定位置に形成された開口部を覆う工程と、
前記第1、第2マスク材(20、21)をマスクとしたエッチングを行って、前記ドリフト層(2)の表層部のうち、前記第2ゲート領域(5)の形成予定領域に前記第2ゲート領域(5)形成用トレンチを形成したのち、前記第2マスク材(21)を除去する工程と、
前記第2ゲート領域(5)形成用トレンチ内及び前記第1マスク材(20)を含む前記ドリフト層(2)の上に第3マスク材(22)を配置したのち、該第3マスク材(22)をパターニングすることで、前記第1マスク材(20)のうち前記第2ゲート領域(5)の形成予定位置に形成された開口部を覆う工程と、
前記第1、第3マスク材(20、22)をマスクとしたエッチングを行って、前記ドリフト層(2)の表層部に前記トレンチ(3)を形成したのち、前記第3マスク材(22)を除去する工程と、
前記第2ゲート領域(5)形成用トレンチ内にエピタキシャル成長法により、前記第2ゲート領域(5)を形成する工程とを有することを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。 - 前記第1ゲート領域(4)を形成する工程では、前記トレンチ(3)を含む前記ドリフト層(2)の表面に第2導電型の半導体層(23)を成膜したのち、この半導体層(23)が前記トレンチ(3)内にのみ残るように平坦化することで、前記第1ゲート領域(4)を形成することを特徴とする請求項13乃至21のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
- 前記トレンチ(3)を形成する工程及び前記第1ゲート領域(4)を形成する工程では、
前記ドリフト層(2)の表面に第1マスク材(30)と第2マスク材(31)とを順に配置したのち、これら第1、第2マスク材(30、31)のうちの前記トレンチ(3)の形成予定位置を開口させる工程と、
前記第2マスク材(31)をマスクとしたエッチングにより、前記ドリフト層(2)の表面に前記トレンチ(3)を形成する工程と、
前記第2マスク材(31)を除去した後、前記第1のマスク材(30)をマスクとした状態で第2導電型の半導体層を前記トレンチ(3)内に選択的にエピタキシャル成長させることで、前記第1ゲート領域(4)を形成する工程とを有することを特徴とする請求項13乃至22のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。 - 第1導電型の炭化珪素からなる基板(1)と、該基板(1)上に前記基板(1)よりも低濃度な炭化珪素からなる第1導電型のドリフト層(2)が備えられた半導体基板にJ−FETを備えた炭化珪素半導体装置を製造する方法であって、
前記ドリフト層(2)の表層部に、互いに離間するように複数のトレンチ(3)を形成する工程と、
前記複数のトレンチ(3)それぞれの内壁面に、互いに離間する第2導電型の複数の第1ゲート領域(4)を形成する工程と、
前記ドリフト層(2)の表層部のうち、前記複数の第1ゲート領域(4)の間に位置する部分において、前記第1ゲート領域(4)から離間するように、前記第1ゲート領域(4)と同等深さとなる第2導電型の第2ゲート領域(5)を形成する工程と、
前記ドリフト層(2)のうち前記第1、第2ゲート領域(4、5)に挟まれる部分をチャネル領域(6)とすると、該チャネル領域(6)の上に、前記ドリフト層(2)よりも高濃度とされる第1導電型のソース領域(7)を形成する工程と、
前記第1ゲート領域(4)に電気的に接続される第1ゲート電極(12)を形成する工程と、
前記第2ゲート領域(5)に電気的に接続される第2ゲート電極(12)を形成する工程と、
前記ソース領域(7)に電気的に接続されるソース電極(9)を形成する工程と、
前記基板(1)の裏面側にドレイン電極(10)を形成する工程とを有し、
前記トレンチ(3)を形成する工程及び前記第1ゲート領域(4)を形成する工程では、
前記ドリフト層(2)の表面に第1マスク材(30)と第2マスク材(31)とを順に配置したのち、これら第1、第2マスク材(30、31)のうちの前記トレンチ(3)の形成予定位置を開口させる工程と、
前記第2マスク材(31)をマスクとしたエッチングにより、前記ドリフト層(2)の表面に前記トレンチ(3)を形成する工程と、
前記第2マスク材(31)を除去した後、前記第1のマスク材(30)をマスクとした状態で第2導電型の半導体層を前記トレンチ(3)内に選択的にエピタキシャル成長させることで、前記第1ゲート領域(4)を形成する工程とを有することを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。 - 前記ソース領域(7)を形成する工程では、前記第1、第2ゲート領域(4、5)の表面に第1導電型の半導体層をエピタキシャル成長させることで前記ソース領域(7)を形成することを特徴とする請求項13乃至24のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
- 前記ソース領域(7)を形成する工程では、前記ドリフト層(2)の表層部に第1導電型不純物をイオン注入することで前記ソース領域(7)を形成することを特徴とする請求項13乃至24のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
- 前記第2ゲート領域(5)を形成する工程では、前記第2ゲート領域(5)と前記ソース領域(7)との間隔が開くようにすることを特徴とする請求項13乃至26のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
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