JP4210399B2

JP4210399B2 - 洗浄剤組成物

Info

Publication number: JP4210399B2
Application number: JP29230199A
Authority: JP
Inventors: 千賀子松本; 恵子長谷部; 浩史園原
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 1999-10-14
Filing date: 1999-10-14
Publication date: 2009-01-14
Anticipated expiration: 2019-10-14
Also published as: JP2001115188A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、肌に対して低刺激で、起泡性に優れた洗浄剤組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】
アシルイセチオン酸塩は、脂肪酸石鹸、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩等の他のアニオン性界面活性剤に比べ、皮膚や眼粘膜に対する刺激性が低く、極めて温和な界面活性剤であることが知られている。アシルイセチオン酸塩のうち、ナトリウム等のアルカリ金属塩は、起泡性は良好であるものの、水への溶解性に乏しいため、脂肪酸石鹸等と組み合わせた固型の複合石鹸、シンデットバーとして欧米で広く用いられている。しかし、組合わせる他の界面活性剤によっては、アシルイセチオン酸塩本来の低刺激性が生かされなくなる。
また、アンモニウム塩やアルカノールアミン塩の場合には、溶解性は良好であるが、起泡性に問題があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、肌に対して刺激が少なく、起泡性に優れた洗浄剤組成物を提供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、特定のアシルイセチオン酸塩と特定のグリセリルエーテルを組み合わせて用いれば、肌に対して低刺激で、起泡性に優れた洗浄剤組成物が得られることを見出した。
【０００５】
本発明は、（Ａ）一般式（１）
【０００６】
【化２】
R¹COOCH₂CH₂SO₃M （１）
【０００７】
（式中、Ｒ¹は炭素数７〜２１のヒドロキシル基を有していてもよいアルキル基又はアルケニル基を示し、Ｍはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム又はアルカノールアンモニウムを示す）
で表わされるアシルイセチオン酸塩、及び
（Ｂ）炭素数４〜１２のアルキル基又はアルケニル基を有するグリセリルエーテル
を含有する洗浄剤組成物を提供するものである。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる成分（Ａ）のアシルイセチオン酸塩は、前記一般式（１）で表わされるものであり、式中、Ｒ¹としては炭素数１１〜１５のアルキル基が好ましく、特にＲ¹ＣＯ−のアシル基が、ラウロイル基、ミリストイル基、ココイル基のものが好ましい。
また、Ｍとしては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属；カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属；アンモニウム；トリエタノールアミン等のアルカノールアンモニウムなどが挙げられ、特にアルカリ金属、アンモニウムが好ましい。
【０００９】
成分（Ａ）の好ましい具体例としては、ラウロイルイセチオン酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸アンモニウム等が挙げられる。
【００１０】
成分（Ａ）は、１種以上を用いることができ、その洗浄剤用途、他の成分の配合性に応じて、剤形及び配合量を適宜定めることができる。全組成中の配合量は、洗浄剤組成物を固形とする場合には、通常、２０〜９０重量％、特に３０〜７０重量％とするのが好ましく；水性ペースト状とする場合には、１０〜７０重量％；水性液状とする場合には、３〜４０重量％、特に３〜２０重量％とするのが好ましい。
【００１１】
成分（Ｂ）のグリセリルエーテルは、炭素数４〜１２の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を有するもので、例えばｎ−ブチル基、イソブチル基、ｔｅｒｔ−ブチル基、ｎ−ペンチル基、イソペンチル基、ｎ−ヘキシル基、イソヘキシル基、ｎ−ヘプチル基、ｎ−オクチル基、２−エチルヘキシル基、ｎ−ノニル基、ｎ−デシル基、ｎ−ラウリル基等の炭素数４〜１２のアルキル基を有するものが好ましく、特に炭素数４〜１１、更に炭素数６〜１０、就中炭素数８のアルキル基を１又は２個、特に１個有するのが好ましい。
【００１２】
成分（Ｂ）のグリセリルエーテルは、１種以上を用いることができ、全組成中に０．０１〜３０重量％、特に０．０５〜１５重量％、更に０．１〜１０重量％配合するのが好ましい。
また、成分（Ａ）と成分（Ｂ）の配合重量比は、（Ａ）：（Ｂ）＝９９：１〜３０：７０が好ましく、特に９５：５〜５０：５０、更に９０：１０〜６０：４０が好ましい。
【００１３】
本発明の洗浄剤組成物には、更に通常の洗浄剤組成物に用いられる成分、例えばプロピレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ソルビトール、パンテノール等の保湿剤；カチオン性ポリマー、シリコーン化合物及びその誘導体等のコンディショニング成分；エチレングリコールステアリン酸エステル等のパール化剤；ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキルポリグリコシド等のノニオン性界面活性剤；アミドプロピルベタイン等の両性界面活性剤；成分（Ａ）以外のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩等のアニオン性界面活性剤；アルキルトリメチルアンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤；染料、顔料等の着色剤；メチルセルロース、ポリエチレングリコール、エタノール等の粘度調整剤；クエン酸、水酸化カリウム等のpH調整剤；塩化ナトリウム等の塩類、植物エキス類、防腐剤、殺菌剤、キレート剤、ビタミン剤、抗炎症剤、抗フケ剤、香料、色素、紫外線吸収剤、酸化防止剤、水などを、適宜配合できる。
【００１４】
本発明の洗浄剤組成物は、常法に従って製造でき、例えばシャンプー、全身洗浄料、洗顔料、手洗い剤等の身体用洗浄剤などの洗浄剤組成物に適用できる。
【００１５】
【発明の効果】
本発明の洗浄剤組成物は、肌に対して低刺激であり、起泡性に優れたものである。
【００１６】
【実施例】
実施例１
表１に示す組成の洗浄剤組成物を常法により製造し、起泡力及び刺激性について評価した。結果を表１に併せて示す。
【００１７】
（評価方法）
（１）起泡力：
専門パネラー１０名により、各洗浄剤組成物１mLを手のひらにとり、水道水で手洗いを行った。このときの泡立ちを、以下の基準で評価した。
○；７名以上が良好と評価した。
△；５〜６名が良好と評価した。
×；４名が以下が良好と評価した。
【００１８】
（２）刺激性：
各洗浄剤組成物の５倍希釈水溶液を調整し、この水溶液１０mLを、１０名の専門パネラーの前腕に設置した直径３．５cmのガラスカップにとり、１日３０分間皮膚と接触させた。これを５日間連続して行った後、皮膚の状態を以下の基準で評価した。
○；落せつが認められるのは５名以下。
△；落せつが認められるのは６名以上であるが、紅斑は認められない。
×；６名以上に落せつ及び紅斑が認められる。
【００１９】
【表１】

【００２０】
実施例２
以下に示す組成の固型石鹸を常法により製造した。

【００２１】
実施例３
以下に示す組成のシャンプーを常法により製造した。

【００２２】
実施例４
以下に示す組成のボディーシャンプーを常法により製造した。

【００２３】
実施例２〜４で得られた洗浄剤組成物はいずれも、起泡性に優れ、皮膚や頭皮に対する刺激が非常に低いものであった。

Claims

（Ａ）一般式（１）
【化１】
R¹COOCH₂CH₂SO₃M （１）
（式中、Ｒ¹は炭素数７〜２１のヒドロキシル基を有していてもよいアルキル基又はアルケニル基を示し、Ｍはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム又はアルカノールアンモニウムを示す）で表わされるアシルイセチオン酸塩、及び
（Ｂ）炭素数６〜１０のアルキル基を有するモノグリセリルエーテルを含有する洗浄剤組成物。
成分（Ａ）と成分（Ｂ）の配合重量比が、（Ａ）：（Ｂ）＝９９：１〜３０：７０である請求項１記載の洗浄剤組成物。
皮膚用である請求項１又は２記載の洗浄剤組成物。