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JP4186259B2 - 内燃機関の排ガス浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排ガス浄化装置 Download PDF

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JP4186259B2
JP4186259B2 JP20357498A JP20357498A JP4186259B2 JP 4186259 B2 JP4186259 B2 JP 4186259B2 JP 20357498 A JP20357498 A JP 20357498A JP 20357498 A JP20357498 A JP 20357498A JP 4186259 B2 JP4186259 B2 JP 4186259B2
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  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空燃比リーン領域でのリーン燃焼を行わせる内燃機関の空燃比制御システムに適用され、リーン燃焼時に発生する排ガス中の窒素酸化物(NOx)を浄化するためのNOx吸蔵還元型触媒を有する内燃機関の排ガス浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年における内燃機関の空燃比制御装置では、燃費改善を図るべく理論空燃比よりもリーン側で燃料を燃焼させる、いわゆるリーンバーン制御を実施する技術が多用化されつつある。こうしたリーン燃焼を行わせる場合、内燃機関から排出される排ガスにはNOxが多く含まれ、このNOxを浄化するためのリーンNOx触媒が必要となる。このリーンNOx触媒はNOx吸蔵還元型触媒として知られ、排ガスの空燃比がリーンである時にNOxを吸蔵すると共に、排ガスの酸素濃度が低下された時に、すなわちリッチ化された時に前記吸蔵したNOxを還元し放出する。
【0003】
特許第2692380号公報の「内燃機関の排気浄化装置」では、リーンNOx触媒(NOx吸収剤)の下流側の排気通路内に空燃比センサを配置し、空燃比のリッチ化に伴う同NOx触媒のNOx放出作用が開始された後、空燃比センサにより検出された空燃比がリーンからリッチに切り換わった時にNOx触媒のNOx放出作用が完了したと判断する。この場合、NOx触媒が吸蔵しうるNOx量が低下することは当該NOx触媒が劣化したことを意味することから、NOx放出に要する反応時間に基づいてNOx吸蔵量の低下、すなわちNOx触媒の劣化が検出できるようになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、NOx触媒の下流側に設置した空燃比センサ(O2 センサ)は、理論空燃比(λ=1)を境に出力が急変するため、ガス組成が僅かに変化してもその変化に追従してセンサ出力が変化する。
【0005】
例えば担体上に白金Pt及びバリウムBaを担持させた場合に、NOx触媒の上流側の空燃比をリーンからリッチに切り換えると、理論的には、
Ba(NO3 )2 +HC,CO→Ba+N2 +H2 O+CO2
となる。それ故に、NOx触媒での吸蔵NOxとリッチ成分(HC,CO)との反応が完了するまでは触媒下流側の空燃比が理論空燃比で滞留し、反応終了後に、触媒下流側の空燃比がリッチ側に移行すると考えられる。しかしながら、実際には空燃比をリッチ化することにより、吸蔵NOxが消滅する前に微量のリッチ成分が触媒下流側に流出し、そのリッチ成分によりセンサ出力がリッチ側に変化する。
【0006】
従って、吸蔵NOxが消滅する時間とセンサ出力の挙動とが対応しない場合が生じ、上記従来公報ではNOx触媒の劣化を正確に検出することはできない。また、NOx触媒に供給した排ガスが実際にどれだけリッチになるか、或いはリッチ度合がどの程度になるかによってセンサの反応時間が変化するため、上記従来公報では、NOx吸蔵量の低下を正確に検出することは困難であった。
【0007】
本発明は、上記問題に着目してなされたものであって、その目的とするところは、リーンNOx触媒の劣化を正確に検出することができる内燃機関の排ガス浄化装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明における排ガス浄化装置はその前提として、機関排気系に設けられたリーンNOx触媒を備え、空燃比リーン領域でのリーン燃焼を行わせると共に、リーン燃焼時に排出される排ガス中のNOxをリーンNOx触媒で吸蔵し、さらに空燃比を一時的にリッチに制御して前記吸蔵したNOxをリーンNOx触媒から放出する。
【0015】
求項に記載の発明では、リーン燃焼時にリーンNOx触媒に流入するNOx流入量と、リッチ燃焼時に同リーンNOx触媒にてNOx浄化に要したリッチガス量との比率から当該触媒によるNOx浄化率を算出するNOx浄化率算出手段と、前記算出したNOx浄化率に基づいてリーンNOx触媒の劣化を検出する劣化検出手段とを備える。
【0016】
つまり、リーンNOx触媒が劣化してNOx吸蔵能力が低下すると、当該触媒においてNOx浄化に要したリッチガス量が減少する。そのため、NOx浄化に要したリッチガス量を一要素としてNOx浄化率を求め、そのNOx浄化率から触媒劣化を検出することで、空燃比のリッチ化に伴い吸蔵NOxが消滅する前に微量のリッチ成分が触媒下流側に流出してセンサ出力値がリッチ側に変化したとしても、リーンNOx触媒の劣化を正確に検出することができる。
【0017】
上記請求項に記載の発明では、請求項に記載したように、前記リーンNOx触媒においてNOx浄化に要したリッチガス量が減少してNOx浄化率が低下するほど、リーンNOx触媒の劣化度合が大きい旨を検出するとよい。
【0018】
請求項に記載の発明では、上流側センサの検出結果を基に、リーン燃焼時にリーンNOx触媒に流入するNOx流入量Aを算出すると共に、上流側センサの検出結果を基に、リッチ燃焼時にリーンNOx触媒に流入するリッチガス流入量Bを算出する。また、下流側センサの検出結果を基に、リッチ燃焼時にリーンNOx触媒から排出される余剰ガス量Cを算出する。そして、前記NOx浄化率算出手段は、前記算出したリーン燃焼時のNOx流入量Aと、リッチ燃焼時のリッチガス流入量B,余剰ガス量Cとに基づいて、
(B−C)/A
の演算結果からNOx浄化率を算出する。
【0019】
この場合、リーンNOx触媒の劣化が進行すると、リッチ燃焼時においてリッチガス流入量Bに対して当該触媒から排出される余剰ガス量Cが大きくなり、結果としてNOx浄化率が小さくなる。そして、NOx浄化率の低下により、触媒劣化の旨が検出される。
【0020】
また上記請求項の発明では、劣化判定パラメータとしてのNOx浄化率の算出に際し、リーンNOx触媒に流入する「NOx流入量(A)」と、同リーンNOx触媒において「NOx浄化に要したリッチガス量(リッチガス流入量B−余剰ガス量C)」とが求められるが、「NOx流入量(A)」にはリーン度合やリーン時間といったリーン燃焼に関する情報が含まれ、「リッチガス量(B−C)」にはリッチ度合やリッチ時間といったリッチ燃焼に関する情報が含まれる。従って、触媒劣化の反映として「NOx浄化に要したリッチガス量」が変化すると考える場合に、当該リッチガス量に対してはリーン燃焼時やリッチ燃焼時の各種条件に応じた補正が適宜加えられることとなる。よって、燃焼条件の変更にも関係なく、常に正確に触媒劣化が検出できる。またこの場合、燃焼条件によって劣化検出の実施が制約を受けるといった不都合が回避される。
【0021】
例えば、仮にリーン燃焼が延長されるとNOx流入量Aが増えるが、それと同時に多量のNOxがNOx触媒に吸蔵され、自ずとNOx浄化に要したリッチガス量(B−C)が増える。そのため、触媒劣化度合が不変であるにも拘わらず燃焼条件の変更に伴いNOx浄化率が変更されて触媒劣化が誤検出される、といった不都合は生じない。また、リッチ燃焼が延長されるとリッチ燃焼時のリッチガス流入量Bが増えるが、それと同時に、同じくリッチ燃焼時の余剰ガス量Cが増える。そのため、やはり燃焼状態の変更に伴いNOx浄化率が変更されて触媒劣化が誤検出される、といった不都合は生じない。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、この発明を具体化した第1の実施の形態を図面に従って説明する。本実施の形態における空燃比制御システムでは、内燃機関に供給する混合気の目標空燃比を理論空燃比よりもリーン側に設定し、その目標空燃比に基づいてリーン燃焼を行わせる、いわゆるリーンバーン制御を実施する。同システムの主たる構成として、内燃機関の排気系通路の途中にはNOx吸蔵還元型触媒(以下、NOx触媒という)が設けられ、NOx触媒の上流側には限界電流式の空燃比センサ(A/Fセンサ)が、下流側には酸素センサ(O2 センサ)がそれぞれ配設される。そして、マイクロコンピュータを主体とする電子制御装置(以下、ECUという)は、A/Fセンサ並びにO2 センサによる検出結果を取り込み、その検出結果に基づいて空燃比をフィードバック制御する。以下に、図面を用いてその詳細な構成を説明する。
【0023】
図1は、本実施の形態における空燃比制御システムの概略構成図である。図1に示されるように、内燃機関は4気筒4サイクルの火花点火式エンジン(以下、エンジン1という)として構成されている。その吸入空気は上流よりエアクリーナ2、吸気管3、スロットル弁4、サージタンク5及びインテークマニホールド6を通過して、インテークマニホールド6内で各気筒毎の燃料噴射弁7から噴射された燃料と混合される。そして、所定空燃比の混合気として各気筒に供給される。
【0024】
エンジン1の各気筒に設けられた点火プラグ8には、点火回路9から供給される高電圧がディストリビュータ10を介して分配供給され、点火プラグ8は前記各気筒の混合気を所定タイミングで点火する。燃焼後に各気筒から排出される排ガスは、エキゾーストマニホールド11及び排気管12を経て、排気管12に設けられたNOx触媒14を通過した後、大気に排出される。このNOx触媒14は、主にリーン空燃比での燃焼時に排ガス中のNOxを吸蔵する一方、リッチ空燃比での燃焼時に前記吸蔵したNOxをリッチ成分(CO,HCなど)で還元し放出する。
【0025】
前記吸気管3には吸気温センサ21及び吸気圧センサ22が設けられ、吸気温センサ21は吸入空気の温度(吸気温Tam)を、吸気圧センサ22はスロットル弁4の下流側の吸気管内負圧(吸気圧PM)をそれぞれ検出する。前記スロットル弁4には同弁4の開度(スロットル開度TH)を検出するためのスロットルセンサ23が設けられ、このスロットルセンサ23はスロットル開度THに応じたアナログ信号を出力する。スロットルセンサ23はアイドルスイッチをも内蔵しており、スロットル弁4が略全閉である旨の検出信号を出力する。
【0026】
エンジン1のシリンダブロックには水温センサ24が設けられ、この水温センサ24はエンジン1内を循環する冷却水の温度(冷却水温Thw)を検出する。前記ディストリビュータ10にはエンジン1の回転数(エンジン回転数Ne)を検出するための回転数センサ25が設けられ、この回転数センサ25はエンジン1の2回転、すなわち720°CA毎に等間隔で24個のパルス信号を出力する。
【0027】
さらに、前記排気管12においてNOx触媒14の上流側には、限界電流式のA/Fセンサ26が配設されており、同センサ26はエンジン1から排出される排ガスの酸素濃度(或いは、未燃ガス中のCO濃度)に比例して広域で且つリニアな空燃比信号(AF)を出力する。また、NOx触媒14の下流側にはO2 センサ27が配設されており、同センサ27は排ガスが空燃比がリッチかリーンかに応じて異なる起電力信号(VOX2)を出力する。
【0028】
ECU30は、CPU31、ROM32、RAM33、バックアップRAM34等を中心に論理演算回路として構成され、前記各センサの検出信号を入力する入力ポート35及び各アクチュエータ等に制御信号を出力する出力ポート36に対しバス37を介して接続されている。ECU30は、前記した各種センサの検出信号(吸気温Tam、吸気圧PM、スロットル開度TH、冷却水温Thw、エンジン回転数Ne、空燃比信号等)を入力ポート35を介して入力する。そして、それらの各値に基づいて燃料噴射量TAU、点火時期Ig等の制御信号を算出し、さらにそれら制御信号を出力ポート36を介して燃料噴射弁7及び点火回路9等にそれぞれ出力する。
【0029】
次に、上記の如く構成される空燃比制御システムの作用を説明する。
図2は、CPU31により実行される燃料噴射制御ルーチンを示すフローチャートであり、本ルーチンは各気筒の燃料噴射毎(本実施の形態では180°CA毎)に実行される。
【0030】
さて、図2のルーチンがスタートすると、CPU31は、先ずステップ101でエンジン運転状態を表すセンサ検出結果(エンジン回転数Ne、吸気圧PM、冷却水温Tw等)を読み込み、続くステップ102でROM32内に予め格納されている基本噴射マップを用いてその時々のエンジン回転数Ne及び吸気圧PMに応じた基本噴射量Tpを算出する。また、CPU31は、ステップ200で後述の図3のルーチンに従い、目標空燃比AFTGを設定する。
【0031】
その後、CPU31は、ステップ103でその時々の実際の空燃比AF(センサ計測値)と目標空燃比AFTGとの偏差に基づいて空燃比補正係数FAFを設定する。本実施の形態では、現代制御理論に基づく空燃比F/B制御を実施し、例えば特開平1−110853号公報に開示された設定手順に従いFAF値を設定する。但し、その詳細な説明は省略する。
【0032】
FAF値の設定後、CPU31は、ステップ104で下記の数式を用い、基本噴射量Tp、空燃比補正係数FAF及びその他の補正係数FALL(水温、エアコン負荷等の各種補正係数)から最終の燃料噴射量TAUを算出する。
【0033】
TAU=Tp・FAF・FALL
燃料噴射量TAUの算出後、CPU31は、そのTAU値に相当する制御信号を燃料噴射弁7に出力して本ルーチンを一旦終了する。
【0034】
なお、上記F/B制御は、冷却水温Twが所定温度以上であること、高回転・高負荷状態でないこと、A/Fセンサ26が活性状態にあること等のF/B条件の成立時に実行され、F/B条件不成立の場合には空燃比オープン制御が実行される(FAF=1.0とする)。
【0035】
次に、目標空燃比AFTGの設定手順(上記ステップ200の処理)について図3のフローチャートを用いて説明する。当該処理では、リーン燃焼の実施途中において一時的にリッチ燃焼が実施されるよう、目標空燃比AFTGが適宜設定される。すなわち本実施の形態では、燃料噴射毎に計数される周期カウンタの値を基に、所定の時間比となるようにリーン時間TLとリッチ時間TRとが設定され、それら各時間TL,TRに応じてリーン燃焼とリッチ燃焼とが交互に実施される。
【0036】
図3の処理を順を追って説明する。CPU31は、先ずステップ201で今現在の周期カウンタが「0」であるか否かを判別し、周期カウンタ=0であることを条件に、ステップ202でエンジン回転数Ne及び吸気圧PMに基づきリーン時間TL及びリッチ時間TRを設定する。ステップ201がNOであれば(周期カウンタ≠0の場合)、CPU31はステップ202の処理を読み飛ばす。
【0037】
ここで、リーン時間TLとリッチ時間TRは、それぞれリーン空燃比での燃料噴射回数、リッチ空燃比での燃料噴射回数に相当するものであって、基本的にエンジン回転数Neが高いほど又は吸気圧PMが高いほど、大きな値に設定される。本実施の形態では、図4の関係に基づくマップ検索によりリッチ時間TRが求められる。これに対し、リーン時間TLは、前記リッチ時間TRと所定の係数αとから、
TL=TR・α
として求められる。係数αは「50」程度の固定値とすればよいが、Ne,PMなどのエンジン運転状態に応じて可変に設定してもよい。
【0038】
その後、CPU31は、ステップ203で周期カウンタを「1」インクリメントし、続くステップ204で周期カウンタの値が前記リーン時間TLに相当する値に達したか否かを判別する。周期カウンタ<TLの場合、CPU31はステップ205に進み、その時々のエンジン回転数Ne及び吸気圧PMに基づき目標空燃比AFTGをリーン制御値として設定する。AFTG値の設定後、CPU31は本ルーチンを終了して元の図2のルーチンに戻る。
【0039】
AFTG値は例えば図5に示す目標空燃比マップを検索して求められ、AFTG値として例えばA/F=20〜23に相当する値が設定される(但し、定常運転時でないなどリーン燃焼の実施条件が不成立の場合にはストイキ近傍でAFTG値が設定される)。かかる場合、前記ステップ205で設定したAFTG値により空燃比がリーン制御される。
【0040】
また、周期カウンタ≧TLの場合、CPU31はステップ206に進み、目標空燃比AFTGをリッチ制御値として設定する。AFTG値はリッチ領域での固定値としてもよいし、エンジン回転数Neや吸気圧PMに基づきマップ検索して可変に設定してもよい。マップ検索を行う場合、エンジン回転数Neが高いほど又は吸気圧PMが高いほど、そのリッチ度合が強くなるようAFTG値が設定される。
【0041】
その後、CPU31は、ステップ207で周期カウンタの値がTL,TR時間の合計時間「TL+TR」に相当する値に達したか否かを判別し、周期カウンタ<TL+TRであればそのまま本ルーチンを終了して元の図2のルーチンに戻る。かかる場合、前記ステップ206で設定したAFTG値により空燃比がリッチ制御される。
【0042】
一方、周期カウンタ≧TL+TRであってステップ207が肯定判別された場合、CPU31は、ステップ208で周期カウンタを「0」にクリアし、その後本ルーチンを終了して元の図2のルーチンに戻る。周期カウンタのクリアに伴い次回の処理時にはステップ201が肯定判別され、リーン時間TL及びリッチ時間TRが新たに設定される。そして、そのリーン時間TL及びリッチ時間TRに基づき再度、上述のリーン制御とリッチ制御とが実施される。
【0043】
図6は、上記図2及び図3のルーチンによる空燃比制御動作を説明するためのタイムチャートである。
図6において、時刻t1〜t2の期間(周期カウンタ=0〜TLの期間)では、空燃比がリーン制御され、排ガス中のNOxがNOx触媒14に吸蔵される。また、時刻t2〜t3の期間(周期カウンタ=TL〜TL+TRの期間)では、空燃比がリッチ制御され、排ガス中の未燃ガス成分(HC,CO)によりNOx触媒14の吸蔵NOxが還元されて放出される。こうして、空燃比のリーン制御とリッチ制御とがリーン時間TLとリッチ時間TRとに応じて繰り返し実施される。
【0044】
一方、図7はNOx触媒14の劣化検出ルーチンを示すフローチャートであり、同ルーチンは各気筒の燃料噴射毎にCPU31により実行される。本実施の形態では、リッチ制御時においてNOx触媒下流側のO2 センサ27の出力VOX2(便宜上、これを「リアO2 出力」という)を監視し、そのピーク値に基づいてNOx触媒14のNOx吸蔵能力を推定する。そして、該推定したNOx吸蔵能力に基づいて触媒劣化度合を検出することとしている。
【0045】
すなわち、図9(a),(b)に見られるように、触媒劣化度合が相違すればリアO2 出力VOX2のピーク値が相違し、同図(b)では(a)よりもピーク値が大きいことから触媒劣化が進行していると判断できる。因みに、図10(a),(b)はリッチ時間を延長した場合について示すが、この場合、触媒劣化の有無によらずリアO2 出力VOX2はリッチ側の最大値(約1V)に達する。そのため、リアO2 出力のピーク値による劣化検出は困難になる。
【0046】
以下に図7の処理を詳細に説明する。CPU31は、先ずステップ301で劣化検出の実施条件が成立するか否かを判別する。劣化検出の実施条件には、リッチ時間が所定値よりも短いことを含む。例えば前記図9の状態であればリアO2 出力VOX2のピーク値が判定できるとして条件成立とし、前記図10の状態であればリアO2 出力VOX2のピーク値が判定できないとして条件不成立とする。またその他に、
・リッチ度合が予め定められた所定範囲内にあること、
・リーン燃焼時のリーン時間又はリッチ時間が所定範囲内にあること、
・触媒温が350℃付近になるような定常運転状態にあること、
等を実施条件に盛り込んでも良い。そして、上記実施条件が成立すれば、CPU31はステップ302に進み、実施条件が不成立であればそのまま本ルーチンを一旦終了する。
【0047】
その後、CPU31は、ステップ302でカウンタCCATDTが「0」であるか否かを判別し、CCATDT=0であることを条件に、ステップ303に進む。そして、CPU31は、ステップ303でリッチ制御開始のタイミングであるか否かを判別する。ステップ303がYESであれば、CPU31はステップ304に進み、カウンタCCATDTに所定値「KCCATDT」をセットする。所定値KCCATDTは、リッチ時間TRに対して約3倍程度の時間であればよい。
【0048】
例えば前記図6の時刻t2ではステップ303がYESとなり、この時刻t2で所定値KCCATDTがセットされる。ステップ303がNOであれば、CPU31はそのまま本ルーチンを終了する。
【0049】
上記の如くリッチ制御の開始当初に所定値KCCATDTがセットされると、次回からはステップ302がNOとなり、CPU31はステップ305でカウンタCCATDTを「1」デクリメントし、その後ステップ306に進む。
【0050】
そして、CPU31は、ステップ306でカウンタCCATDTが「0」であるか否かを判別する。CCATDT≠0であれば、CPU31はステップ307に進み、リアO2 出力VOX2が前回までの最大値Vmaxよりも大きいか否かを判別する。VOX2>Vmaxであれば、CPU31はステップ308に進んでその時のリアO2 出力VOX2により最大値Vmaxを更新し、VOX2≦Vmaxであればそのまま本ルーチンを終了する。つまり、ステップ307,308が繰り返し実施されることで、リアO2 出力VOX2のピーク値が求められる。
【0051】
一方、CCATDT=0になり前記ステップ306が肯定判別されると、CPU31はステップ309に進み、前記算出したリアO2 出力の最大値Vmax(リアO2 出力ピーク値)に基づいてNOx触媒14のNOx吸蔵量を推定する。このとき、リアO2 出力の最大値Vmaxが大きいほど、NOx吸蔵量が少ないと推定される。
【0052】
そしてその後、CPU31は、ステップ310で図8の関係を用い、前記推定したNOx吸蔵量に基づいてNOx触媒14の劣化度合を判定する。図8では、前記推定したNOx吸蔵量が多いほど(リアO2 出力ピーク値が小さいほど)、触媒劣化度合が小さく、逆にNOx吸蔵量が少ないほど(リアO2 出力ピーク値が大きいほど)、触媒劣化度合が大きくなるような関係が与えられている。この場合、図の8の斜線域にあれば「劣化有り」と判定される。
【0053】
前記ステップ310で劣化有りと判定された場合、CPU31は、ステップ311で異常警告灯(MIL:Malfunction Indicator Light )を点灯して異常発生の旨を運転者に警告すると共に、NOx吸蔵能力を回復させるための再生処理を実施する。最後に、CPU31は、ステップ312でリアO2 出力の最大値Vmaxを「0」にクリアし、その後本ルーチンを終了する。
【0054】
なお、ステップ311の再生処理では、例えば触媒劣化の主たる原因であるイオウ被毒を回復させるための処理が実行される。再生処理については本案の要旨でないため詳細な説明を省略するが、その概要を簡単に述べれば、リーン燃焼途中のリッチ燃焼の割合を増やすなどしてNOx触媒14の温度(触媒温)を上昇させると共に、空燃比λ=1でのストイキ制御又は弱リッチ制御を実施する。NOx触媒14を高温にした状態で、同触媒14にリッチ成分(HC,CO)を供給すると、イオウ被毒により生成された硫酸塩BaSO4 が還元されてイオウが放出される。これにより、NOx触媒14が再生される。
【0055】
また、触媒再生処理の実施にも拘わらず、NOx触媒14の劣化状態が継続して検出されると、同触媒14が再生不可能な状態にあるとみなされて最終的に異常発生と判断される。最終的に異常発生と判断された場合、それ以降のリーン制御が禁止されて例えばλ=1でのストイキ制御が実施される。また、最終的に異常発生が判断された後に、前記異常警告灯を点灯させるようにしてもよい。
【0056】
なお本実施の形態では、前記図7のステップ307〜309が請求項記載の推定手段に相当し、同ステップ310が劣化検出手段に相当する。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下に示す効果が得られる。
【0057】
本実施の形態では、リッチ燃焼時におけるリアO2 出力VOX2のピーク値に基づいてNOx触媒14のNOx吸蔵能力を推定し、該推定したNOx吸蔵能力に基づいて当該触媒14の劣化を検出するようにした。本構成によれば、NOx触媒14に供給した排ガスが実際にどれだけリッチになるか、或いはリッチ度合がどの程度になるかといったことを反映させつつ、正確にNOx吸蔵能力が判定できる。この場合、空燃比のリッチ化に伴い吸蔵NOxが消滅する前に微量のリッチ成分が触媒下流側に流出してセンサ出力値がリッチ側に変化したとしても、その時々の触媒劣化の状態に応じた適切なセンサ出力情報が得られる。その結果、NOx触媒14の劣化を正確に検出することができる。
【0058】
また、劣化検出の実施条件を設定し、例えばリッチ時間が所定値よりも短い場合にだけ、NOx吸蔵能力を推定するようにした。この場合、リッチガス量が所定値以下の場合にのみ劣化検出を実施することで、その信頼性を高めることができる。
【0059】
次に、本発明における第2〜第5の実施の形態を説明する。但し、以下の各実施の形態の構成において、上述した第1の実施の形態と同等であるものについては図面に同一の記号を付すと共にその説明を簡略化する。そして、以下には第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0060】
(第2の実施の形態)
本第2の実施の形態では、NOx触媒14でのNOx浄化量と、同触媒14へのNOx流入量との比から「NOx浄化率(=NOx浄化量/NOx流入量)」を求め、そのNOx浄化率の応じてNOx触媒14の劣化を検出する。
【0061】
ここで、「NOx浄化量」は、NOx浄化に要した実際のリッチガス量として求めることができる。かかる場合、リッチ燃焼時においてNOx触媒前後の空燃比を監視してリッチガス流入量と余剰ガス量との差を求め、そのリッチガス流入量と余剰ガス量との差からNOx浄化量を求める。実際には、リッチ燃焼時において触媒上流側のA/Fセンサ26の出力AFを積算して、リッチガス流入量としてのリッチガス積算値AFADを算出すると共に、同じくリッチ燃焼時において触媒下流側のO2 センサ27の出力VOX2を積算して、余剰ガス量としてのリアO2 出力積算値VOX2ADを算出する。そして、リッチガス積算値AFADとリアO2 出力積算値VOX2ADとの差をNOx浄化量とする(NOx浄化量=AFAD−VOX2AD)。
【0062】
また、「NOx流入量」はNOx触媒14に供給されたNOx量として求めることができる。実際には、リーン燃焼時においてエンジン運転状態(Ne,PM,A/F)に基づきNOx流入量としてのNOx積算量CNOXADを算出する。
【0063】
そして、
(AFAD−VOX2AD)/CNOXAD
の演算結果を「NOx浄化率」とし、このNOx浄化率を劣化判定パラメータとしてNOx触媒14の劣化を検出する。
【0064】
本実施の形態におけるCPU31の制御動作を図11,図13〜図16のフローチャートを用いて説明する。なお、図11にはNOx触媒14のNOx積算量を推定する手順を示し、図13,14には触媒劣化の検出手順を示す。図13,14の処理は前記図7の処理に代えて実施される。
【0065】
図11において、CPU31は、先ずステップ401で今現在のA/Fセンサ26の出力AF(触媒上流側の空燃比)がリーン値であるか否かを判別し、同ステップが肯定判別されることを条件に、ステップ402に進む。CPU31はステップ402で、排ガス中に含まれるNOx量CNOX(モル)をエンジン運転状態に基づいて推定する。CNOX値の推定に際し、例えば図12(a)のマップを用いてその時々のエンジン回転数Neと吸気圧PMとに応じたNOx基本量を求めると共に、図12(b)の関係を用いてその時々の空燃比に応じたA/F補正値を求める。そして、NOx基本量とA/F補正値とを乗算してその積をCNOX値とする(CNOX=NOx基本量・A/F補正値)。
【0066】
因みに、図12(a)ではエンジン回転数Neが高いほど、或いは吸気圧PMが大きいほどNOx基本量が大きな値に設定される。また、図12(b)では理論空燃比(λ=1)でA/F補正値=1.0が設定され、それよりもリーン側では「1.0」以上のA/F補正値が設定される。但し、空燃比がある程度よりもリーン側(例えばA/F>16)では燃焼温度が下がるためにそれ以上の増加側の補正が不要となり、A/F補正値は所定の値に収束する。
【0067】
その後、CPU31は、ステップ403でNOx積算量CNOXADを算出する。このとき、前記ステップ402で算出したCNOX値をCNOXAD値の前回値に加算し、その和をCNOXAD値の今回値とする(CNOXAD=CNOXAD+CNOX)。
【0068】
一方、図13の触媒劣化検出ルーチンでは、CPU31は、先ずステップ501でカウンタCCATDTが「0」であるか否かを判別し、CCATDT=0であることを条件に、ステップ502に進む。そして、CPU31は、ステップ502でリッチ制御開始のタイミングであるか否かを判別する。
【0069】
ステップ502がNOであれば、CPU31はステップ503に進み、今現在リーン制御中であるか否かを判別する。リーン制御中の場合、CPU31は、ステップ504でリアO2 出力VOX2からO2 出力なまし値VOX2SMを算出する。つまり、
VOX2SM=(31/32)VOX2SM+(1/31)VOX2
という演算式を用い、O2 出力なまし値VOX2SMを算出する。
【0070】
また、前記ステップ502がYESであれば、CPU31はステップ505に進み、カウンタCCATDTに所定値「KCCATDT」をセットする。所定値KCCATDTは、リッチ時間TRに対して約3倍程度の時間であればよい(前記図7のステップ304に同じ)。所定値KCCATDTがセットされると、次回からはステップ501がNOとなり、CPU31はステップ506でカウンタCCATDTを「1」デクリメントし、その後ステップ600に進む。
【0071】
そして、CPU31は、ステップ600で後述の図15のルーチンに従い、リアO2 出力積算値VOX2ADを算出する。また、CPU31は、続くステップ700で後述の図16のルーチンに従い、リッチガス積算値AFADを算出する。
【0072】
その後、CPU31は図14のステップ507に進み、カウンタCCATDTが「0」であるか否かを判別する。CCATDT≠0であれば、CPU31はそのまま本ルーチンを終了する。また、前記ステップ506でのカウントダウンに伴いCCATDT=0になると、CPU31はステップ508に進み、
NOXCONV=CNOXAD/(AFAD−VOX2AD)
という演算式を用いて劣化判定値NOXCONVを算出する。
【0073】
その後、CPU31は、ステップ509で図17の関係を用い、前記NOXCONV値からNOx浄化率を算出すると共に、図18の関係を用い、NOx浄化率に基づいて触媒劣化度合を判定する。図18では、NOx浄化率が高いほど触媒劣化度合が小さく、逆にNOx浄化率が低いほど触媒劣化度合が大きくなるような関係が与えられている。この場合、図18の斜線域にあれば「劣化有り」と判定される。
【0074】
そして、ステップ510で劣化有りと判別されると、CPU31は、ステップ511で異常警告灯を点灯して異常発生の旨を運転者に警告すると共に、NOx吸蔵能力を回復させるための再生処理を実施する(前記図7のステップ311に同じ)。最後に、CPU31は、ステップ512でCNOXAD,VOX2AD,AFADの各値を「0」にクリアし、その後本ルーチンを終了する。
【0075】
次に、リアO2 出力積算値VOX2ADの算出手順(上記ステップ600の処理)について図15のフローチャートを用いて説明する。当該処理において、CPU31は先ずステップ601で、その時々のリアO2 出力VOX2からO2 出力なまし値VOX2SM(前記図13、ステップ504の算出値)を減算してその差をO2 出力偏差VOX2DVとする(VOX2DV=VOX2−VOX2SM)。また、CPU31は、続くステップ602でO2 出力偏差VOX2DVの絶対値が0.02V以上であるか、すなわちその時のリアO2 出力VOX2がリーン燃焼時に計測したO2 出力なまし値VOX2SMに対して「0.02V」以上リッチ側に変化しているか否かを判別する。
【0076】
|VOX2DV|<0.02Vの場合(ステップ602がNO)、CPU31はそのまま本ルーチンを終了して元の図13,14のルーチンに戻る。また、|VOX2DV|≧0.02Vの場合(ステップ602がYES)、CPU31は、ステップ603で前記O2 出力偏差VOX2DVと吸入空気量QAとの積により「VOX2DV1値」を算出する(VOX2DV1=VOX2DV・QA)。なお、吸入空気量QAはその時々のエンジン回転数Ne及び吸気圧PMに基づき演算される。
【0077】
さらに、CPU31は、ステップ604でリアO2 出力積算値VOX2ADを算出し、その後本ルーチンを終了して元の図13,14のルーチンに戻る。ステップ604では、VOX2AD値の前回値に前記算出したVOX2DV1値を加算し、その和をVOX2AD値の今回値とする(VOX2AD=VOX2AD+VOX2DV1)。
【0078】
リッチガス積算値AFADの算出手順(上記ステップ700の処理)について図16のフローチャートを用いて説明する。当該処理において、CPU31は先ずステップ701で、空燃比基準値AFSD(例えば、理論空燃比1.0)からA/Fセンサ26の出力AF(実空燃比)を減算してその差をリッチ偏差AFDVとする(AFDV=AFSD−AF)。また、CPU31は、続くステップ702で「AFDV>0」であるか、すなわちその時の実空燃比AFが空燃比基準値AFSDよりもリッチ側であるか否かを判別する。
【0079】
AFDV≦0の場合(ステップ702がNO)、CPU31はそのまま本ルーチンを終了して元の図13,14のルーチンに戻る。また、AFDV>0の場合(ステップ702がYES)、CPU31はステップ703で前記リッチ偏差AFDVと吸入空気量QAとの積によりリッチガス量AFDV1を算出する(AFDV1=AFDV・QA)。さらに、CPU31は、ステップ704でリッチガス積算値AFADを算出し、その後本ルーチンを終了して元の図13,14のルーチンに戻る。ステップ704では、AFAD値の前回値に前記算出したAFDV1値を加算し、その和をAFAD値の今回値とする(AFAD=AFAD+AFDV1)。
【0080】
図19は、触媒劣化検出の一連の動作を示すタイムチャートである。図19の時刻t11以前は空燃比リーン制御が実施されており、その時々のリアO2 出力VOX2からO2 出力なまし値VOX2SMが算出される(前記図13のステップ504)。
【0081】
時刻t11では、空燃比リッチ制御が開始され、カウンタCCATDTに所定値KCCATDTがセットされる。また、NOx積算量CNOXADは、触媒上流側の空燃比がリッチ値になるまでの期間(時刻t12までの期間)にて算出される(前記図11の処理)。
【0082】
時刻t11以降、カウンタCCATDTが「0」となる時刻t13までは、図のS1部に相当するリッチガス積算値AFADと、図のS2部に相当するリアO2 出力積算値VOX2ADとが算出される(前記図13のステップ700,600)。そして、時刻t13でCCATDT=0になると、CNOXAD値、AFAD値及びVOX2AD値から劣化判定値NOXCONVが算出され、そのNOXCONV値に応じて劣化検出が行われる(前記図14のステップ508,509)。時刻t13以降、再びO2 出力なまし値VOX2SMが算出される。
【0083】
図19において、仮にNOx触媒14の劣化が進行すると、同触媒14のNOx吸蔵能力が低下することから、リッチガス積算値AFAD(図のS1部)に対してリアO2 出力積算値VOX2AD(図のS2部)が大きくなり、結果としてNOx浄化率が小さくなる。そして、NOx浄化率の低下により、触媒劣化の旨が検出される。
【0084】
なお本実施の形態では、前記図14のステップ508,509が請求項記載のNOx浄化率算出手段に相当し、同ステップ509,510が劣化検出手段に相当する。
【0085】
以上第2の実施の形態によれば、リーン燃焼時にNOx触媒14に流入するNOx流入量(NOx積算量CNOXAD)と、リッチ燃焼時に同NOx触媒14にてNOx浄化に要したリッチガス量(リッチガス積算値AFAD−リアO2 出力積算値VOX2AD)との比率からNOx浄化率を算出し、そのNOx浄化率に基づいてNOx触媒14の劣化を検出するようにした。かかる場合、上記第1の実施の形態と同様に、NOx触媒14の劣化を正確に検出することができる。
【0086】
またこの場合、「NOx積算量CNOXAD」にはリーン度合やリーン時間といったリーン燃焼に関する情報が含まれ、「リッチガス積算値AFAD−リアO2 出力積算値VOX2AD」にはリッチ度合やリッチ時間といったリッチ燃焼に関する情報が含まれる。従って、触媒劣化の反映として「NOx浄化に要したリッチガス量」が変化すると考える場合に、当該リッチガス量に対してはリーン燃焼時やリッチ燃焼時の各種条件に応じた補正が適宜加えられることとなる。よって、燃焼条件の変更にも関係なく、常に正確に触媒劣化が検出できる。またこの場合、リッチ時間が所定値よりも短い場合しか劣化検出が行えない等、燃焼条件により劣化検出の実施が制約を受けるといった不都合が回避される。
【0087】
例えば、仮にリーン燃焼が延長されるとNOx積算量CNOXADが増えるが、それと同時に多量のNOxがNOx触媒14に吸蔵され、自ずとNOx浄化に要したリッチガス量(AFAD−VOX2AD)が増える。そのため、触媒劣化度合が不変であるにも拘わらず燃焼条件の変更に伴いNOx浄化率が変更されて触媒劣化が誤検出される、といった不都合は生じない。また、リッチ燃焼が延長されるとリッチ燃焼時のリッチガス積算値AFADが増えるが、それと同時に、同じくリッチ燃焼時のリアO2 出力積算値VOX2ADが増える。そのため、やはり燃焼状態の変更に伴いNOx浄化率が変更されて触媒劣化が誤検出される、といった不都合は生じない。
【0088】
(第3の実施の形態)
図20には、第3の実施の形態における空燃比制御システムの概要を示す。図20に示されるように、本実施の形態では、NOx触媒14の上流側にスタートキャタリストとしての役割を担う三元触媒15が配設される。すなわち、三元触媒15はNOx触媒14に比べてその容量が小さく、エンジン1の低温始動後において早期に活性化されて有害ガスを浄化する。また、三元触媒15の上流側にはA/Fセンサ26が配設され、NOx触媒14の下流側にはO2 センサ27が配設される。
【0089】
この場合、上流側の三元触媒15は、リーン燃焼時において排ガス中の酸素を一時的に貯蔵(ストレージ)する。従って、リッチ燃焼時にはリッチ成分(HC,CO)と三元触媒15での貯蔵酸素とが反応し、その反応が終了した後、リッチ成分がNOx触媒14に給送されることとなる。また、三元触媒15の酸素貯蔵能力は当該三元触媒15の劣化度合に応じて変化し、例えば触媒劣化が進行すると、酸素貯蔵能力が低下することが知られている。
【0090】
そこで本実施の形態では、三元触媒15の劣化度合を検出し、その触媒劣化度合に応じて空燃比リッチ制御を実施する。かかる場合、CPU31は、例えば図21の関係を用い、その時々の触媒劣化度合に応じてリッチ制御量を決定する。図21では、触媒劣化度合が小さければ、三元触媒15による酸素貯蔵能力が大きいことから比較的大きなリッチ制御量が設定される。すなわち、リッチ制御の継続時間が比較的長めに設定される。また、触媒劣化度合が大きければ、三元触媒15による酸素貯蔵能力が小さいことから比較的小さなリッチ制御量が設定される。すなわち、リッチ制御の継続時間が比較的短めに設定される。
【0091】
上記の通り三元触媒15の劣化度合に応じてリッチ制御量(リッチ時間)が設定されると、NOx触媒14に対して常に一定量のリッチガス量を供給することが可能となる。従って、リアO2 出力VOX2の大きさに基づいて同触媒14の劣化が検出できる。この場合、前記図7の触媒劣化検出手順を用い、リッチ燃焼時におけるリアO2 出力VOX2のピーク値に応じてNOx触媒14の劣化度合を検出する。
【0092】
なお、三元触媒15の劣化度合を検出する手法としては、例えば本願出願人による特開平8−338286号公報の「内燃機関の排気系故障診断装置」に開示された手法が適用できる。その触媒劣化検出手法を簡単に記述する。つまり、CPU31は、リアO2 出力VOX2(触媒下流側のO2 センサ27の出力)が目標値に一致するようサブフィードバック制御を実施すると共に、リアO2 出力VOX2についてその偏差の積分値を求める。そして、VOX2偏差の積分値に基づいて三元触媒15の劣化度合を検出する。このとき、VOX2偏差の積分値が小さいほど、触媒劣化度合が大きい旨を検出する。
【0093】
本実施の形態の作用を図22のタイムチャートを使って説明する。図22(a),(b)にはそれぞれ、三元触媒15の新品時と同触媒15の劣化時とでの空燃比等の挙動を示す。図22(a)において時刻t21では、その時の三元触媒15の劣化度合に基づいてリッチ制御の継続時間が設定され、その継続時間に合わせてリッチ制御が開始される。
【0094】
その後、時刻t22では、三元触媒15前後の空燃比が理論空燃比(λ=1)に達する。このとき、三元触媒15前方の空燃比は理論空燃比よりもリッチ側に直ちに推移するものの、三元触媒15にはリーン制御時に貯蔵された酸素が存在するためその貯蔵酸素と排ガス中のリッチ成分(HC,CO等)とが反応し、三元触媒15後方の空燃比は理論空燃比で一旦保持される。そして、貯蔵酸素とリッチ成分との反応が終了すると、三元触媒15後方の空燃比がリッチ側に移行する(時刻t23)。時刻t23以降、リッチ成分がNOx触媒14側に供給されるために、同触媒14に吸蔵されていたNOxが還元・放出される。
【0095】
時刻t24ではリーン制御が再開され、三元触媒15後方の空燃比は、上流側から給送される排ガス中のリーン成分と同触媒15に貯蔵されているリッチ成分とが反応する所定期間(時刻t25〜t26)だけ理論空燃比で保持された後、リーン制御値に戻る。
【0096】
一方、三元触媒15の劣化時には、図22(b)に示されるように、時刻t31で制御空燃比がリーンからリッチに切り換えられると共に、三元触媒15の劣化度合に基づいてリッチ制御の継続時間が設定される。この場合、三元触媒15の劣化が進行していることから、比較的小さなリッチ制御量が与えられる(図21参照)。
【0097】
三元触媒15前後の空燃比が理論空燃比(λ=1)に達する時刻t32では、三元触媒15後方の空燃比は理論空燃比で一旦保持されるが、三元触媒15が劣化しているために触媒貯蔵の酸素量は少なく、前記図22(a)の場合に比べて短時間で、同空燃比がリッチ側に移行する(時刻t33)。すなわち、三元触媒15の貯蔵酸素と排ガス中のリッチ成分とが反応する時間である、図22(b)の時刻t32〜t33は、図22(a)の時刻t22〜t23に比べて短くなる。時刻t33以降、リッチ成分がNOx触媒14側に供給されるために、同触媒14に吸蔵されていたNOxが還元・放出される。その後、時刻t34で制御空燃比がリーン値に戻される。
【0098】
図22(a),(b)によれば、三元触媒15の劣化度合に応じてリッチ時間が制御される。これにより、リッチ制御時においては、三元触媒15の劣化の有無に拘わらず常に必要量のリッチガスが供給され、且つNOx触媒下流側のリッチガス量が触媒の劣化検出が可能な値で規制される。
【0099】
以上第3の実施の形態では、NOx触媒14の上流側に三元触媒15を設けて具体化したが、かかる場合にも上記各実施の形態と同様に、NOx触媒14の劣化を正確に検出することができる。
【0100】
また本実施の形態では、三元触媒15の上流側にA/Fセンサ26を配設することで、エンジン1とセンサ26との距離が短縮され、空燃比が変化してからセンサ出力が変化するまでの応答時間が短縮される。従って、過渡運転時におけるセンサ検出精度が高められる。
【0101】
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態では、上記第3の実施の形態と同様に、NOx触媒14の上流側にスタートキャタリストとしての三元触媒15を設ける構成とし、空燃比制御システムは図23のように構成される。図23について、前記図20との相違点を述べれば、図23ではA/Fセンサ26が三元触媒15の下流側(触媒14,15の間)に設けられている。
【0102】
また本実施の形態では、上記第2の実施の形態で説明した通り、NOx触媒14のNOx浄化率に基づいて同触媒14の劣化度合を検出する。すなわち、前記図11の手順に従い、NOx触媒14に流入するNOx積算量CNOXADを算出する。また、前記図13,14の手順に従い、NOx触媒14でのNOx浄化に要した実際のリッチガス量(リッチガス積算値AFAD−リアO2 出力積算値VOX2AD)を算出すると共に、「AFAD−VOX2AD/CNOXAD」をNOx浄化率としてそのNOx浄化率に応じてNOx触媒14の劣化度合を検出する。
【0103】
なお、NOx浄化率を劣化判定パラメータとする場合、NOx触媒14に流入するリッチガス量を所定値に規制しなくても触媒劣化が検出できる。そのため、上記第3の実施の形態で説明したように三元触媒15の劣化検出を行い、その検出結果に応じてリッチ制御量を調節するといった処理は不要となる。
【0104】
かかる構成では、既述の通り三元触媒15の劣化度合に応じて酸素貯蔵能力が変動したとしてもその酸素貯蔵力の大小に拘わらず、NOx浄化に要した実際のリッチガス量とリーン燃焼時におけるNOx流入量とからNOx浄化率が正確に求められる。つまり、三元触媒15の劣化度合の違いに影響されることなく、NOx触媒14の劣化を正確に検出することができる。
【0105】
(第5の実施の形態)
上記第3,第4の実施の形態では、酸素貯蔵能力を有する三元触媒15をNOx触媒14の上流側に配設していたが、本第5の実施の形態では三元触媒を酸素貯蔵能力のないもの、或いは酸素貯蔵能力の小さいものに変更する。つまり本実施の形態において、三元触媒は、酸素貯蔵能力のない貴金属(白金Pt)のみを担体に担持して構成される。具体的には、ステンレス鋼又はコージエライト等のセラミックからなる担体に、多孔質のアルミナAl2 O3 の表面に白金Ptのみを担持して構成された触媒層がコーティングされている。
【0106】
かかる場合、三元触媒15に貯蔵される酸素と排ガス中のリッチ成分(HC,CO)とが反応しその分だけ下流側へのリッチ成分の供給量が減るといったことがなくなり、三元触媒15前後における空燃比の挙動は略一致する。従って、上記第3の実施の形態のように、三元触媒15の劣化度合に応じてリッチ制御量を可変に設定するといった処理が不要となる。なお、NOx触媒14の劣化検出手法としては、前記図7に依るもの、又は前記図13,14に依るものの何れも適用できる。
【0107】
本発明の実施の形態は、上記以外に次の形態にて具体化できる。
上記第1の実施の形態では、リーン時間TL及びリッチ時間TRが比較的短い場合にのみ、劣化検出の実施条件が成立するとして、その条件成立時にのみリアO2 出力VOX2を用いた劣化検出を実施したが、この構成を変更する。例えば所定の時間周期で劣化検出を実施することとし、劣化検出の実施時にはリーン時間TL及びリッチ時間TRを強制的に短くする。つまり、NOx吸蔵能力を推定してその推定値により触媒劣化を検出する際には、リッチ燃焼時のリッチ時間、或いはリッチ度合を所定値以下に制限する。本構成によれば、触媒劣化無しの場合と劣化有りの場合とで、リアO2 出力VOX2に明確な差ができ、結果として信頼性の高い触媒劣化検出が実現できる。
【0108】
上記第1の実施の形態では、リアO2 出力VOX2のピーク値に応じてNOx触媒14のNOx吸蔵能力を推定し、それNOx吸蔵能力に基づいて当該触媒14の劣化を検出したが、これを以下の(1),(2)のように変更する。
(1)VOX2変化の時間積分値(面積)からNOx吸蔵能力を推定し、そのNOx吸蔵能力に基づいて触媒劣化を検出する。具体的には、リッチ制御時におけるリアO2 出力VOX2に基づいてリアO2 出力積算値VOX2ADを算出し(例えば前記第2の実施の形態、図15の処理に準ずる)、このリアO2 出力積算値VOX2ADに応じてNOx吸蔵能力を推定する。この場合、VOX2AD値が大きいほど、NOx触媒14のNOx吸蔵能力が低下して同触媒14の劣化が進行しているとみなすことができる。
(2)リッチ制御時において、リアO2 出力VOX2の単位時間毎の変化量を積算し、それにより出力値の軌跡を求める。そして、VOX2の軌跡からNOx吸蔵能力を推定し、そのNOx吸蔵能力に基づいて触媒劣化を検出する。この場合、VOX2の軌跡が大きいほど、NOx触媒14のNOx吸蔵能力が低下して同触媒14の劣化が進行しているとみなすことができる。
【0109】
上記各実施の形態では、NOx触媒14の下流側にO2 センサ27を配設し、同センサ27の出力(リアO2 出力VOX2)を使ってNOx触媒14の劣化を検出したが、O2 センサ27を限界電流式のA/Fセンサに変更し、このA/Fセンサ出力を使って下記の(イ),(ロ)のように触媒劣化を検出する。
(イ)NOx触媒下流側に配置したA/Fセンサの出力のピーク値、又は同出力の時間積分値(面積)から触媒劣化を検出する。これは基本的に前記図7の処理に準じて行われるとよく、図7のステップ307〜309に見られるリアO2 出力VOX2を「リアA/Fセンサ出力」に変更すればよい。
(ロ)前記図13,14の処理において、リアO2 出力積算値VOX2ADの代わりに触媒下流側のA/Fセンサの出力積算値を算出する。つまり、触媒下流側の余剰ガス量として、A/Fセンサの出力積算値を算出する。この場合、リッチ燃焼時における触媒上流側のA/Fセンサの出力積算値と、同じくリッチ燃焼時における触媒下流側のA/Fセンサの出力積算値との差からNOx触媒14でのNOx浄化量(NOx浄化に要したリッチガス量)を算出する。そして、このNOx浄化量に応じて触媒劣化を検出する。
【0110】
O2 センサやA/Fセンサの出力を物理量に変換して使用する。例えば図24の関係を用いてO2 センサ出力をリッチ過剰量(モル)に変換し、そのリッチ過剰量のピーク値、時間積分値(面積)、軌跡の何れかのデータを使ってNOx触媒14の劣化検出を実施する。或いは図25の関係を用いてA/Fセンサ出力をリッチ過剰量(モル)に変換し、そのリッチ過剰量のピーク値、時間積分値(面積)、軌跡の何れかのデータを使ってNOx触媒14の劣化検出を実施する。
【0111】
上記第3の実施の形態において、三元触媒15の劣化検出手法を変更する。例えば本願出願人による特開平9−31612号公報の「排出ガス浄化用触媒劣化検出装置」に開示された手法を適用する。本手法では、エンジンが始動してから三元触媒が暖機されるまでに該触媒内で浄化されるガス成分量(未浄化ガス成分量を反映するデータ)を算出し、その未浄化ガス成分量に基づいて三元触媒の劣化度合を検出する。この場合、触媒活性前のエミッション増加を考慮しつつ、触媒劣化が精度良く検出できる。なお、三元触媒の暖機前には、触媒劣化度合の違いによる浄化率の差が大きく、触媒劣化を容易且つ正確に検出することが可能となる。
【0112】
上記第5の実施の形態において、酸素貯蔵能力の小さい三元触媒15として以下の構成が適用できる。
・酸素貯蔵能力の大きな助触媒を担体に担持しない、或いはその担持量を少なくして三元触媒を構成する。この場合、酸素吸蔵能力の大きな助触媒としては、セリアCeO2 、バリウムBa、ランタンLaなどが知られている。
・酸素貯蔵能力のある貴金属(Rh,Pd)の担持量を少なくして三元触媒を構成する。特にロジウムRhであれば0.2g/リットル以下、パラジウムPdであれば2.5g/リットル以下の担持量とすることが好ましい。
【0113】
上記各実施の形態では、空燃比のF/B制御に際し、現代制御理論を用いた演算を実施したが、これに代えてPID,PI制御などを用いた演算を実施してもよい。また、リーン燃焼時において空燃比をオープン制御してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における空燃比制御システムの概要を示す全体構成図。
【図2】燃料噴射制御ルーチンを示すフローチャート。
【図3】目標空燃比AFTGの設定ルーチンを示すフローチャート。
【図4】エンジン運転状態に応じてリッチ時間をするためのマップ。
【図5】エンジン運転状態に応じてリーン目標空燃比を設定するためのマップ。
【図6】空燃比制御の挙動を示すタイムチャート。
【図7】触媒劣化検出ルーチンを示すフローチャート。
【図8】NOx吸蔵量と触媒劣化度合との関係を示す図。
【図9】触媒劣化前と触媒劣化後とについてセンサ出力波形を示す図。
【図10】触媒劣化前と触媒劣化後とについてセンサ出力波形を示す図。
【図11】NOx量推定ルーチンを示すフローチャート。
【図12】NOx量算出に使用するための関係図。
【図13】触媒劣化検出ルーチンを示すフローチャート。
【図14】図13に続き、触媒劣化検出ルーチンを示すフローチャート。
【図15】リアO2 出力積算値VOX2ADの算出ルーチンを示すフローチャート。
【図16】リッチガス積算値AFADの算出ルーチンを示すフローチャート。
【図17】劣化判定値NOXCONVとNOx浄化率との関係を示す図。
【図18】NOx浄化率と触媒劣化度合との関係を示す図。
【図19】第2の実施の形態において、作用を説明するためのタイムチャート。
【図20】第3の実施の形態において、制御システムの概要を示す構成図。
【図21】三元触媒劣化度合とリッチ制御量との関係を示す図。
【図22】第3の実施の形態において、作用を説明するためのタイムチャート。
【図23】第4の実施の形態において、制御システムの概要を示す構成図。
【図24】O2 センサ出力をリッチ過剰量に変換するための図。
【図25】A/Fセンサ出力をリッチ過剰量に変換するための図。
【符号の説明】
1…エンジン(内燃機関)、3…排気管、14…NOx触媒(NOx吸蔵還元型触媒)、26…酸素濃度センサ(上流側センサ)としてのA/Fセンサ、27…酸素濃度センサ(下流側センサ)としてのO2 センサ、30…ECU、31…推定手段,劣化検出手段,NOx浄化率算出手段としてのCPU。

Claims (3)

  1. 機関排気系に設けられたリーンNOx触媒を備え、空燃比リーン領域でのリーン燃焼を行わせると共に、リーン燃焼時に排出される排ガス中のNOxをリーンNOx触媒で吸蔵し、さらに空燃比を一時的にリッチに制御して前記吸蔵したNOxをリーンNOx触媒から放出するようにした内燃機関の排ガス浄化装置において、
    ーン燃焼時にリーンNOx触媒に流入するNOx流入量と、リッチ燃焼時に同リーンNOx触媒にてNOx浄化に要したリッチガス量との比率から当該触媒によるNOx浄化率を算出するNOx浄化率算出手段と、
    前記算出たNOx浄化率に基づいてリーンNOx触媒の劣化を検出する劣化検出手段と
    を備えることを特徴とする内燃機関の排ガス浄化装置。
  2. 前記リーンNOx触媒においてNOx浄化に要したリッチガス量が減少してNOx浄化率が低下するほど、リーンNOx触媒の劣化度合が大きい旨を検出する請求項1に記載の内燃機関の排ガス浄化装置。
  3. 前記リーンNOx触媒の上流側に配設され、排ガス中の酸素濃度を検出する上流側センサと、
    前記リーンNOx触媒の下流側に配設され、排ガス中の酸素濃度を検出する下流側センサと、
    前記上流側センサの検出結果を基に、リーン燃焼時にリーンNOx触媒に流入するNOx流入量Aを算出する手段と、
    前記上流側センサの検出結果を基に、リッチ燃焼時にリーンNOx触媒に流入するリッチガス流入量Bを算出する手段と、
    前記下流側センサの検出結果を基に、リッチ燃焼時にリーンNOx触媒から排出される余剰ガス量Cを算出する手段とを備え、
    前記NOx浄化率算出手段は、前記算出したリーン燃焼時のNOx流入量Aと、リッチ燃焼時のリッチガス流入量B,余剰ガス量Cとに基づいて、
    (B−C)/A
    の演算結果からNOx浄化率を算出する請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の排ガス浄化装置。
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