JP4161457B2 - 車両用空調装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケース内通路を内気側の第1空気通路と外気側の第2空気通路とに区画形成することにより、フット開口部からは暖められた高温の内気温風を再循環して吹き出し、一方、デフロスタ開口部からは低湿度の外気温風を吹き出す、いわゆる内外気2層流モードが設定可能な車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の内外気2層流モードが設定可能な車両用空調装置においては、内外気切替箱と送風機からなる送風機ユニットを空気流れの上流部に配置し、この送風機ユニットの下流側に冷房用熱交換器と暖房用熱交換器を有する空調ユニットを配置し、内外気2層流モードでは、内気と外気がともに仕切られた状態で冷房用熱交換器と暖房用熱交換器を通過し、その後、内気の温風はフット開口部から吹き出し、外気の温風はデフロスタ開口部から吹き出すようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、フット開口部から吹き出す内気側の温風は乗員足元の暖房に専ら用いられるので、本来、冷房用熱交換器による除湿作用が必要ない。それにもかかわらず、送風機ユニットからの内気が必ず冷房用熱交換器を通過するので、冷房用熱交換器の通風抵抗(圧損)の分、通風抵抗が増大して、足元への内気温風の風量が減少するという不具合が生じる。
【0004】
また、送風機ユニットが冷房用熱交換器の上流側に配置されて、冷房用熱交換器に対して送風が押し込みタイプとなるので、車両の走行に伴って発生する走行ラム圧が内外気切替箱に直接作用する。そのため、送風機ユニットの小風量時には走行ラム圧の影響で低温外気が内気導入口より車室内へ洩れ出るという不具合が生じることがある。
【0005】
本発明は上記点に鑑み、内外気2層流モードにおいて、内気側の通風抵抗の低減を図ることを目的とする。
また、本発明は、内外気2層流モードにおいて走行ラム圧の影響で外気が内気導入口より車室内へ洩れ出ることを防止することを他の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明では、内外気2層流モード時に内気側の温風は乗員足元の暖房のために吹き出され、冷房用熱交換器による除湿作用の必要がないという点に着目して、冷房用熱交換器(18)の下流側に、送風手段(23、24)および内外気2層流モード時の内気導入のための補助内気導入口(19)を配置するというレイアウトを採用することにより、上記目的を達成しようとするものである。
【0007】
すなわち、請求項1記載の発明では、空気を冷却する冷房用熱交換器(18)の空気流れ下流側に、第1、第2空気通路(32、33)に送風する送風手段(23、24)、および内気を導入する補助内気導入口(19)を配置し、
内外気2層流モード時には、補助内気導入口(19)から導入した内気を送風手段(23、24)により第1空気通路(32)に送風するとともに、内外気切替手段(15、16、17)から導入された外気を冷房用熱交換器(18)通過後に、送風手段(23、24)により第2空気通路(33)に送風することを特徴としている。
【0008】
これによると、補助内気導入口(19)から導入した内気を冷房用熱交換器(18)を通過させずに直接、第1空気通路(32)側に送風できるので、従来技術のごとく冷房用熱交換器(18)の通風抵抗が発生せず、その分だけ、足元への内気温風の風量を増加でき、暖房能力を向上できる。
しかも、補助内気導入口(19)および送風手段(23、24)を冷房用熱交換器(18)の空気流れ下流側に位置させて、車両の走行ラム圧が補助内気導入口(19)に直接作用しないようにしているから、送風手段(23、24)の風量が少ない時であっても、低温外気が内気導入口から車室内へ洩れ出るという不具合が発生しない。
【0009】
また、請求項2記載の発明では、送風手段は、車両下側に配置された遠心式の第1送風ファン(23)と車両上側に配置された遠心式の第2送風ファン(24)とを有し、第1空気通路(32)は車両下側に配置され、第2空気通路(33)は車両上側に配置されており、
内外気2層流モード時に第1送風ファン(23)は、補助内気導入口(19)から導入された内気を車両下方から吸入して車両下側の第1空気通路(32)に送風し、また、第2送風ファン(24)は、冷房用熱交換器(18)を通過した外気を車両上方から吸入して車両上側の第2空気通路(33)に送風することを特徴としている。
【0010】
これによると、車両下側に配置されるフット開口部(41)に対して、車両下側の第1送風ファン(23)によって、車両下側の第1空気通路(32)を通して内気をスムースに送風できる。
また、車両上側に配置されるデフロスタ開口部(39)に対しても、車両上側の第2送風ファン(24)によって、車両上側の第2空気通路(33)を通して外気をスムースに送風できる。
【0011】
また、請求項3記載の発明では、送風手段は、車両左右方向の片側に配置された遠心式の第1送風ファン(23)と、車両左右方向の他の片側に配置された遠心式の第2送風ファン(24)とを有し、
内外気2層流モード時に、第1送風ファン(23)は、補助内気導入口(19)から導入された内気を車両左右方向の片側から吸入して車両後方へ送風して第1空気通路(32)に送り込み、
また、第2送風ファン(24)は、冷房用熱交換器(18)を通過した外気を車両左右方向の他の片側から吸入して車両後方へ送風して第2空気通路(33)に送り込むことを特徴としている。
【0012】
これによると、第1送風ファン(23)および第2送風ファン(24)の吹出方向が直接車両後方へ向かうので、第1、第2送風ファン(23、24)を暖房用熱交換器(36)の車両前方側に配置することができる。そのため、第1、第2送風ファン(23、24)からの送風空気を車両左右方向において暖房用熱交換器(36)に均一に吹き当てることができ、車両左右方向への吹出空気の風量配分およひ吹出空気温度の均一化を図ることができる。
【0013】
また、請求項4記載の発明のように、補助内気導入口(19)を第1送風ファン(23)よりも下方側に配置すれば、車室内床面側の比較的低温の内気を吸入でき、暖房時の車室内温度分布を良好にできる。
また、請求項5記載の発明では、暖房用熱交換器(36)は温水を熱源として空気を加熱する温水熱源式のものであり、暖房用熱交換器(36)に流入する温水の流量もしくは温水の温度を調整する温水調整手段(37)を有し、この温水調整手段(37)により車室内への吹出空気温度を調整することを特徴としている。
【0014】
ところで、図1、2のように送風手段(23、24)からの送風空気を車両左右方向から車両後方へ曲げて暖房用熱交換器(36)に送風する配置レイアウトであると、暖房用熱交換器(36)への風量配分が車両左右方向で不均一になりやすく、また、これに加えて、吹出空気温度の調整方式が冷風と温風との風量割合をエアミックスドアにより調整するエアミックス方式の場合には、エアミックスドアによる送風分岐点の存在により車両左右方向での風量不均一が助長される。しかし、請求項5記載の発明によると、エアミックスドアによる送風分岐点の存在しない、温水調整方式であるから、車両左右方向での風量不均一を抑制できる。
【0015】
また、請求項6記載の発明では、補助内気導入口(19)の開度を調整する補助内気ドア(20)と、暖房用熱交換器(36)による加熱量を調整する温度調整手段(37)とを備え、
暖房用熱交換器(36)の空気流れ下流側において、第1空気通路(32)と第2空気通路(33)とを連絡通路(44)を介して連通するときに、補助内気ドア(20)により補助内気導入口(19)から導入される内気風量を調整するとともに、温度調整手段(37)により前記加熱量を調整して、車室内への吹出空気温度を制御することを特徴としている。
【0016】
これによると、補助内気導入口(19)から導入される内気風量の分だけ、冷房用熱交換器(18)を通過する風量を減少させて、冷房用熱交換器(18)の必要冷却能力を低減できる。
また、請求項7記載の発明では、内外気切替手段(15、16、17)から導入された空気を冷却する冷房用熱交換器(18)の空気流れ下流側に、車室内へ向かう空気流れを発生させる送風手段(23、24)、内気を導入する補助内気導入口(19)、および補助内気導入口(19)の開度を調整する補助内気ドア(20)を配置し、
さらに、送風手段(23、24)の空気流れ下流側に配置した暖房用熱交換器(36)による加熱量を調整する温度調整手段(37)を備え、
内外気切替手段(15、16、17)から導入され冷房用熱交換器(18)を通過した空気、および補助内気導入口(19)から導入した内気を、送風手段(23、24)により暖房用熱交換器(36)側に送風するようになっており、
補助内気ドア(20)により補助内気導入口(19)から導入される内気風量を調整するとともに、温度調整手段(37)により前記加熱量を調整して、車室内への吹出空気温度を制御することを特徴としている。
【0017】
この請求項7の発明によっても、請求項6の発明と同様の効果が得られる。
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1、2は、本発明の第1実施形態を示すものであり、ディーゼルエンジン車等のように、温水(エンジン冷却水)温度が比較的低い温度となる低熱源車に適用して効果的なものである。
【0019】
第1実施形態の空調装置10は、車室内の計器盤下方部に車両の左右、前後、上下の各方向に対して図示のレイアウトで配置される。空調装置10のうち、車両左右方向の左側に位置する第1ユニット部11は、内外気切替機構、蒸発器および送風機を一体化した部分で、車両左右方向の右側に位置する第2ユニット部12はヒータコア等を有するヒータユニット部である。
【0020】
そして、図1、2は右ハンドル車の場合を示しており、第1ユニット部11は助手席前方側に位置し、第2ユニット部12は車両左右方向の略中央部に位置している。
まず、最初に、第1ユニット部11を具体的に説明すると、第1ユニット部11の上方側には内外気切替機構が配置してあり、第1ユニット部11の樹脂製空調ケース14の上面の左側端部に外気(車室外空気)を導入する外気導入口15が開口している。また、空調ケース14の側面には内気(車室内空気)を導入する内気導入口16が外気導入口15に隣接して開口している。
【0021】
そして、この両導入口15、16を切替開閉するための内外気切替ドア17が空調ケース14の内部に配置されている。この内外気切替ドア17は平板状の形状であり、回転軸17aにより空調ケース14に回動可能に支持されている。内外気切替ドア17に対して空気流れ直後の部位(右側の部位)に蒸発器18が配置されている。この蒸発器18は、空調ケース14内の空気通路の全域を横切るように、かつ、車両左右方向には薄型の形態で配置されている。
【0022】
なお、蒸発器18の構造は周知の積層型のものであって、アルミニュウム等の金属薄板を最中状に2枚張り合わせて構成した偏平チューブをコルゲートフィンを介在して多数積層配置し、一体ろう付けしたものである。この蒸発器18は周知のごとく冷凍サイクルの冷媒の蒸発潜熱を空調空気から吸熱して、空調空気を冷却する冷房用熱交換器である。
【0023】
上記の蒸発器18に対して空気流れ直後の部位(右側の部位)で、空調ケース14の底面部に補助内気導入口19が開口している。この補助内気導入口19を開閉するための補助内気ドア20が空調ケース14内の底面部近傍に配置されている。この補助内気ドア20も平板状の形状であり、回転軸20aにより空調ケース14に回動可能に支持されている。この補助内気ドア20は蒸発器18直後の空間への連通口21を開閉する役割を兼ねるものである。
【0024】
上記した内外気切替ドア17および補助内気ドア20は、それぞれ回転軸17a、20a、図示しないリンク機構等を介して、サーボモータを用いた内外気切替用アクチュエータ機構により連動操作される。ここで、この両ドアを図示しないリンク機構、ケーブル等を介して、空調操作パネル(図示せず)の内外気切替用手動操作機構(レバーやダイヤルを用いた機構)に連結して、連動操作することもできる。
【0025】
本例では、外気導入口15と、内気導入口16、19と、内外気切替ドア17、20と、連通口21と、上記アクチュエータ機構または手動操作機構とにより内外気切替手段が構成される。
そして、蒸発器18に対して空気流れ直後の部位(右側の部位)には、軸方向が上下方向に向くようして送風機22が配置されている。この送風機22には、上記導入口15、16、19からの導入空気を送風する第1(内気側)送風ファン23がおよび第2(外気側)送風ファン24を備えており、第1送風ファン23を下側に、第2送風ファン24を上側に配置している。前記した補助内気導入口19は第1送風ファン23よりもさらに下方に位置している。
【0026】
上記の両送風ファン23、24は周知の遠心多翼ファン(シロッコファン)からなる送風手段であって、1つの共通の電動モータ25にて同時に回転駆動される。すなわち、電動モータ25は第1送風ファン23よりさらに下側に配置され、その回転軸25aを上方へ突出しており、この回転軸25aに両送風ファン23、24は一体に連結されている。
【0027】
上記の両送風ファン23、24はそれぞれ渦巻き状の樹脂製スクロールケーシング26、27内に回転自在に収納され、このスクロールケーシング26、27内には、仕切り板28が第1送風ファン23と第2送風ファン24の中間部位で水平方向に延びるように配置されている。この仕切り板28によりスクロールケーシング26、27内の空間が上下に仕切られており、これにより、送風機22内部が第1送風ファン23の送風する第1空気通路(内気側通路)32と、第2送風ファン24の送風する第2空気通路(外気側通路)33とに上下に区画されている。
【0028】
下側のスクロールケーシング26の底面部には第1送風ファン23の吸入口29が開口しており、また、上側のスクロールケーシング27の上面部には第2送風ファン24の吸入口30が開口している。この吸入口30は空調ケース14内の蒸発器18直後の空間に直接連通している。
なお、電動モータ25の取付用フランジ部25bにはその円周方向の複数箇所にステー部25cが上方へ延びるように設けられており、このステー部25cによりフランジ部25bは下側のスクロールケーシング26の底面部に支持固定されている。第1送風ファン23の吸入口29は、ステー部25c周囲を通過して電動モータ25周囲の空間31に連通し、この空間31は、前記した補助内気導入口19または連通口21に連通する。
【0029】
一方、上下のスクロールケーシング26、27の出口部は、車両右方向に向かって延びるとともに車両上下方向には図2に示すように通路面積を拡大して、第2ユニット部12の樹脂製ケース34の左側の側面で、かつ車両前方側の部位に接続されている。第2ユニット部12のケース34に対しては、最も車両前方側の部位35に上下の両スクロールケーシング26、27の出口部からの送風空気が流入するようになっており、この空気流入部35の直後の部位にヒータコア(暖房用熱交換器)36が配置されている。
【0030】
ヒータコア36は、蒸発器18で冷却された冷風を再加熱するものであって、その内部に高温の温水(エンジン冷却水)が流れ、この温水を熱源として空気を加熱するものである。なお、ヒータコア13の構造は周知のものであって、アルミニュウム等の金属薄板を溶接等により断面偏平状に接合してなる偏平チューブをコルゲートフィンを介在して多数積層配置し、一体ろう付けしたものである。
【0031】
ヒータコア36への温水回路の入口部には温水弁37が配置され、この温水弁37によりヒータコア36への温水流量もしくは温水温度を調整することにより、ヒータコア36の加熱量を調整して、車室内吹出空気温度を調整できる。従って、本例では、この温水弁37により車室内への吹出空気温度を調整する温度調整手段を構成している。
【0032】
上記ヒータコア36は、車両前後方向には薄型の形態でケース34内に設置されている。ヒータコア36の上流側(車両前方側)および下流側(車両後方側)の部位には、ケース34内の空間を上下に仕切る仕切り板38が水平方向に配置され、この仕切り板38によりケース34内の空間を下側の第1空気通路32と上側の第2空気通路33とに仕切っている。
【0033】
上述した構成により、送風機22の第1、第2送風ファン23、24の吸入口29、30からヒータコア36の下流部に至るまで、仕切り板28、38により車両下方側の第1空気通路(内気側通路)32と車両上方側の第2空気通路(外気側通路)33とに仕切られている。
一方、ヒータコア36の下流部において、ケース34の上面部にはデフロスタ開口部39が開口している。このデフロスタ開口部39はヒータコア36の直後に位置する第2空気通路33に連通し、この第2空気通路33からの空気を図示しないデフロスタダクトおよびデフロスタ吹出口を介して、車両窓ガラス内面に向けて吹き出すためのものである。
【0034】
ケース34の最も車両後方側(乗員寄り)の部位で、上方側には、第2空気通路33と連通するフェイス開口部40が開口している。このフェイス開口部40は図示しないフェイスダクトを介して計器盤上方部のフェイス吹出口より乗員頭部に向けて風を吹き出すためのものである。また、ケース34の最も車両後方側(乗員寄り)の部位で、下方側には、第1空気通路32と連通するフット開口部41が開口している。このフット開口部41は第1空気通路32においてヒータコア13の空気下流側の部位と連通している。このフット開口部25は図示しないフットダクトを介してフット吹出口から車室内の乗員足元に温風を吹き出すためのものである。
【0035】
上記した各吹出開口部39、40、41は、図示しない吹出モード切替用ドア手段により開閉されて、所望の吹出モードを選択できるようになっている。この吹出モード切替用ドア手段として、例えば、周知の可撓性の樹脂フィルム部材に開口部を開けたフィルムモードドアを用い、このフィルムモードドアの膜部と開口部の移動により、吹出開口部39、40、41を開閉するようにすれば、吹出モード切替機構を小スペース内に構成できて、有利である。
【0036】
なお、吹出モード切替用のドア手段および温水弁37(温度調整手段)も、サーボモータを用いたモード切替用アクチュエータ機構、あるいは空調操作パネルの手動操作機構により操作される。
次に、上記構成において本実施形態の作動を吹出モード別に説明する。
(1)フット吹出モード
冬期の暖房始動時のごとく、最大暖房状態を設定するときは、内外気切替用操作機構が操作されて、図3に示すように、2層流モードが設定される。すなわち、第1ユニット部11において、内外気切替ドア17が内気導入口16を閉塞し、外気導入口15を開放する。また、補助内気ドア20が連通口21を閉塞して、補助内気導入口19を開放する。
【0037】
これにより、送風機21の電動モータ25を始動して、第1、第2送風ファン23、24を回転すると、第1送風ファン23は、内気を補助内気導入口19から空間31、吸入口29を経てスクロールケーシング26の第1空気通路32に吸入する。これと同時に、第2送風ファン24は、外気を外気導入口15から蒸発器18、吸入口30を経てスクロールケーシング27の第2空気通路33に吸入する。
【0038】
そして、第1送風ファン23により送風される内気は、第1空気通路32を通って、第2ユニット部12のケース34内に流入し、ケース34内の第1空気通路32を流れる。また、第2送風ファン24により送風される外気は、第2空気通路33を通って、第2ユニット部12のケース34内に流入し、ケース34内の第2空気通路33を流れる。
【0039】
一方、吹出モード切替用操作機構が操作されて、吹出モード切替用ドア手段によってフット開口部41を開放するとともにフェイス開口部40を閉塞する。また、デフロスタ開口部39は少量開放される。また、冬期の暖房始動時には温度調整用操作機構により温水弁37を全開させ、最大暖房状態となる。これにより、ヒータコア36に最大流量の温水が流れる。
【0040】
そして、第2ユニット部12のケース34内において、第1空気通路32を流れる内気はヒータコア36で加熱されて温風となり、フット開口部41を経て車室内の乗員足元に吹き出す。これと同時に、第2空気通路33を流れる外気はヒータコア36で加熱されて温風となり、デフロスタ開口部39を経て車両窓ガラス内面に吹き出す。
【0041】
この場合、第1空気通路32側では、外気に比して高温の内気を再循環してヒータコア36で加熱しているので、乗員足元への吹出温風温度が高くなり、暖房効果を向上できる。一方、デフロスタ開口部39からは、内気に比して低湿度の外気を加熱して吹き出しているので、窓ガラスの曇り止めを良好に行うことができる。
【0042】
また、フット吹出モードでは、通常、デフロスタ開口部39からの吹出風量を20%程度、フット開口部41からの吹出風量を80%程度の風量割合に設定する。このためには、ヒータコア36の下流側の仕切り板38に第1、第2空気通路32、33間を連通する連通路(図示せず)を設け、この連通路を開放して、第2空気通路33側の外気温風を連通路を通して第1空気通路32側の内気温風の中に混入することにより、上記風量割合を達成することができる。
【0043】
次に、車室内温度が上昇して、暖房負荷が減少すると、吹出空気温度制御のため、温水弁37を全開位置(最大暖房状態)から中間開度位置に操作し、ヒータコア36に流入する温水流量を減少させる。中間温度制御域では、最大暖房能力を必要としていないため、内外気吸入モードは、通常、内気導入口16および補助内気導入口19をともに閉塞し、外気導入口15を開放する全外気モードを設定する。図4はこの全外気モードの状態を示す。
【0044】
しかし、乗員の手動操作による設定にて、外気導入口15を閉塞して、内気導入口16および補助内気導入口19をともに開放する全内気モードとしたり、前述のように内気と外気とを同時に導入する内外気2層流モードとすることもできる。図5は全内気モードの状態を示す。
(2)フットデフロスタ吹出モード
フットデフロスタ吹出モードでは、フット開口部41からの吹出風量と、デフロスタ開口部39からの吹出風量とを略同等(50%づつ)とするため、吹出モードドアによりフット開口部41を全開するとともにデフロスタ開口部39を全開する。また、前述したヒータコア36下流側の連通路を閉塞する。これにより、フット開口部41には第1空気通路32の内気温風が全量流入し、また、デフロスタ開口部39には第2空気通路33の外気温風が全量流入する。従って、フット開口部41からの吹出風量と、デフロスタ開口部39からの吹出風量とを略同等にすることが可能となる。
【0045】
温水弁37を全開する最大暖房時には、内外気の2層流モードを設定し、暖房効果の向上と窓ガラスの防曇性の確保との両立を図ることができるという点はフット吹出モードと同じである。また、温水弁37の開度調整により所望の中間温度制御が可能であり、また、中間温度制御域では、通常、全外気モードに設定するが、乗員の手動操作よる設定にて、全内気モードとしたり、内外気2層流モードとすることもできる。
【0046】
(3)デフロスタ吹出モード
デフロスタ吹出モードにおいては、吹出モードドアによりフェイス開口部40およびフット開口部41が全閉され、また、デフロスタ開口部39およびヒータコア36下流側の連通路が全開される。従って、第1、第2空気通路32、33の下流部はいずれもデフロスタ開口部39に連通する。よって、第1、第2空気通路32、33からの空調空気をヒータコア36で加熱した後に、デフロスタ開口部39を通して窓ガラス内面のみに吹き出して、曇り止めを行う。このときは、窓ガラスの防曇性確保のために、通常、全外気吸入モードとする。
(4)フェイス吹出モード
フェイス吹出モードにおいては、吹出モードドアによりフェイス開口部40が全開され、デフロスタ開口部39およびフット開口部41がそれぞれ全閉され、かつ、ヒータコア36下流側の連通路は全開される。従って、第1、第2空気通路32、33の下流部はいずれもフェイス開口部40に連通する。
【0047】
そのため、空調装置の冷凍サイクルを運転すると、蒸発器18により冷却された冷風がヒータコア36により再加熱されて、温度調整された後、すべてフェイス開口部40側へ吹き出す。
なお、フェイス吹出モードでは、補助内気導入口19を開放すると、蒸発器18により冷却されない空気が第1空気通路32に流れるので、補助内気導入口19を常時閉塞したままとする。すなわち、フェイス吹出モードでは、内外気吸入モードを図4の全外気モードまたは図5の全内気モードのいずれかを設定する。
【0048】
なお、最大冷房状態では、全内気吸入モードとし、また、温水弁37が全閉状態となり、ヒータコア36への温水循環を遮断することより、冷房能力が最大となる。
(5)バイレベル吹出モード
バイレベル吹出モードにおいては、吹出モードドアによりフェイス開口部40を全開するとともにフット開口部41を全開し、また、デフロスタ開口部39は全閉する。また、ヒータコア36下流側の連通路を全閉する。従って、第1、第2空気通路32、33からの空気をフェイス開口部40とフット開口部41を通して、車室の上下両方から同時に風を吹き出すことができる。
【0049】
なお、バイレベル吹出モードでも、内外気吸入モードは図4の全外気モードまたは図5の全内気モードのいずれかを設定する。
(第2実施形態)
図6〜8は第2実施形態を示すもので、第1実施形態との主な相違点は送風機22の配置であり、第1実施形態では、送風機22の第1、第2送風ファン23、24を車両上下方向に配置して、第1送風ファン23の下側から空気を吸入するとともに、第2送風ファン24の上側から空気を吸入し、送風機22の吹出方向を車両左右方向(図1、2の例では右方向)に設定している。
【0050】
これに対し、第2実施形態では、送風機22の回転軸が車両左右方向に延びるように配置して、第1、第2送風ファン23、24を車両左右方向に配置している。そのため、第1送風ファン23が車両右側から空気(内気)を吸入するとともに、第2送風ファン24が車両左側から空気(外気)を吸入し、送風機22の吹出方向を車両前後方向(図6、7の例では車両後方)に設定している。
【0051】
これに伴って、第2ユニット部(ヒータユニット部)12では、仕切り板38を、ヒータコア36部の左右方向の中央部において上下方向に延びる縦仕切り部38aと、ヒータコア36部の上面および下面で水平方向に延びる水平仕切り部38bとにより構成している。
このような屈曲形状の仕切り板38を用いることにより、第2ユニット部12のケース34内の空間を下側の第1空気通路32と上側の第2空気通路33とに仕切っている。なお、第2実施形態では、ケース34の底面部にフット開口部41を開口している。
【0052】
(第3実施形態)
図9〜13は第3実施形態を示すもので、第1実施形態との主な相違点は、補助内気ドア20の開度調整により補助内気導入口19から導入される内気風量を調整して車室内への吹出空気温度を制御するようにした点であり、その結果、補助内気導入口19から導入される内気風量の分だけ、蒸発器18を通過する風量を減少させて、蒸発器18の必要冷却能力を低減できるという利点がある。
【0053】
図9は第3実施形態の全体構成図である。第1ユニット部11は第1実施形態と同じものであり、はじめに、蒸発器18を有する冷凍サイクルRについて説明すると、冷凍サイクルRには冷媒を吸入、圧縮、吐出する圧縮機58が備えられている。圧縮機58は動力断続用の電磁クラッチ52を有し、圧縮機58には電磁クラッチ52およびベルト53を介して車両エンジン54の動力が伝達される。
【0054】
電磁クラッチ52への通電は電子制御装置51により断続され、電磁クラッチ52が通電されて接続状態になると、圧縮機58は運転状態となる。これに反し、電磁クラッチ52の通電が遮断されて開離状態になると、圧縮機58は停止する。
圧縮機58から吐出された高温、高圧の過熱ガス冷媒は凝縮器55に流入し、ここで、図示しない冷却ファンより送風される外気と熱交換して冷媒は冷却されて凝縮する。この凝縮器55で凝縮した冷媒は次に受液器56に流入し、受液器56の内部で冷媒の気液が分離され、冷凍サイクルR内の余剰冷媒(液冷媒)が受液器56内に蓄えられる。
【0055】
この受液器56からの液冷媒は膨張弁(減圧手段)57により低圧に減圧され、低圧の気液2相状態となる。この膨張弁57からの低圧冷媒は蒸発器18に流入する。
膨張弁57は蒸発器18の出口冷媒の温度を感知する感温部57aを有する温度式膨張弁であり、蒸発器18の出口冷媒の過熱度を所定値に維持するように弁開度(冷媒流量)を調整するものである。蒸発器18の出口は圧縮機58の吸入側に結合され、上記したサイクル構成部品によって閉回路を構成している。
【0056】
次に、第2ユニット部12について説明すると、送風機22に対して空気流れ直後の部位(右側の部位)にヒータコア36が配置されている。このヒータコア36は、ケース34内の空気通路の全域を横切るように、かつ、車両左右方向には薄型の形態で車両前後方向に延びるように配置されている。
上記ヒータコア36に対して空気流れ直後の部位(右側の部位)には、第1空気通路32と第2空気通路33とを連通する連絡通路44が形成されている。この連絡通路44を開閉するための平板状の連絡通路ドア42がケース34の内部に配置されている。この連絡通路ドア42は、ケース34内の車両右側で、かつ、上下方向の略中心位置に配置される回転軸42aによりケース34に回動可能に支持されている。
【0057】
従って、第3実施形態では第1実施形態における仕切り板38は、連絡通路ドア42によって置換される。また、ケース34の底面にはフット開口部41が開口し、連絡通路ドア42はフット開口部41を開閉するフットドアとしての役割を兼ねるものである。従って、連絡通路ドア42が連絡通路44を閉じると、フット開口部41は第1空気通路32のみと連通する。
【0058】
また、ケース34の車両右側の側面で、かつ、連絡通路44より上部にはフェイス開口部40が開口し、このフェイス開口部40を開閉するための平板状のフェイスドア43は、回転軸43aによりケース34に回動可能に支持されている。
また、ケース34の上面には図示しない平板状のデフロスタドアにより開閉されるデフロスタ開口部39が開口している。
【0059】
上記した連絡通路ドア42、フェイスドア43、およびデフロスタドア(図示せず)は共通のリンク機構(図示せず)に連結され、このリンク機構を介して後述するサーボモータ49により駆動される。
次に、電気制御部の概要を説明すると、空調ケース14内で蒸発器18の空気吹出直後の部位に、サーミスタからなる蒸発器吹出温度センサ45が設けられ、蒸発器吹出温度Teを検出する。
【0060】
また、前記した電子制御装置51には、蒸発器吹出温度センサ45の他に、空調制御のために、内気温Tr、外気温Tam、日射量Ts、温水温度Tw等を検出する周知のセンサ群46から検出信号が入力される。また、車室内計器盤近傍に設置される空調制御パネル47には乗員により手動操作される操作スイッチ群47が備えられ、この操作スイッチ群47の操作信号も電子制御装置51に入力される。
【0061】
この操作スイッチ群47としては、温度設定信号Tsetを発生する温度設定スイッチ47a、風量切替信号を発生する風量スイッチ47b、吹出モード信号を発生する吹出モードスイッチ47c、内外気切替信号を発生する内外気切替スイッチ47d、圧縮機58のオンオフ信号を発生するエアコンスイッチ47e等が設けられている。
【0062】
電子制御装置51はCPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータと、その周辺回路にて構成されるものである。電子制御装置51は、前記した電磁クラッチ52による圧縮機断続制御部、内外気切替ドアによる内外気切替制御部、送風機22の風量制御部、補助内気ドア20および温水弁37による温度制御部、吹出口39、40、41の切替による吹出モード制御部等を有している。
【0063】
次に、上記構成において第3実施形態の作動を説明する。図10のフローチャートは電子制御装置51のマイクロコンピュータにより実行される制御処理の概要を示し、図10の制御ルーチンは、車両エンジン54のイグニッションスイッチがオンされて電子制御装置51に電源が供給された状態において、空調制御パネル47の操作スイッチ群47の風量スイッチ47b(あるいはオートスイッチ)が投入されるとスタートする。
【0064】
先ず、ステップS100ではフラグ、タイマー等の初期化がなされ、次のステップS110で、蒸発器吹出温度センサ45、センサ群46からの検出信号、操作スイッチ群47の操作信号等を読み込む。
続いて、ステップS120にて、下記数式1に基づいて、車室内へ吹き出される空調風の目標吹出温度(TAO)を算出する。この目標吹出温度(TAO)は車室内を温度設定スイッチ47aの設定温度Tsetに維持するために必要な吹出温度である。
【0065】
【数1】
TAO=Kset×Tset−Kr×Tr−Kam×Tam−Ks×Ts+C但し、Tr :センサ群47の内気センサにより検出される内気温
Tam:センサ群47の外気センサにより検出される外気温
Ts :センサ群47の日射センサにより検出される日射量
Kset、Kr、Kam、Ks:制御ゲイン
C :補正用の定数
次に、ステップS130にて目標蒸発器吹出温度TEOを算出する。この目標蒸発器吹出温度TEOは、次に述べる第1目標蒸発器吹出温度TEO1および第2目標蒸発器吹出温度TEO2に基づいて算出する。
【0066】
まず、第1目標蒸発器吹出温度TEO1の決定方法を具体的に説明すると、図11はマイクロコンピータのROMに予め設定され、記憶されているマップであり、このマップに基づいて、TAOが高くなる程、第1目標蒸発器吹出温度TEO1が高くなるように決定する。従って、TEO1=f(TAO)として表すことができる。なお、TEO1は本例では12°Cが上限となっている。
【0067】
次に、第2目標蒸発器吹出温度TEO2も、マイクロコンピータのROMに予め設定され、記憶されている図12のマップに基づいて決定する。第2目標蒸発器吹出温度TEO2は、外気温度Tamに対応して決定されるものであって、外気温度Tamの中間温度域(図12の例では、18°C〜25°C)では冷房、除湿の必要性が低下するので、第2目標蒸発器吹出温度TEO2を高く(図12の例では12°C)して、圧縮機58の稼働率を低減することにより、車両エンジン54の省動力を図る。
【0068】
一方、外気温度Tamが25°Cを越える夏期の高温時には冷房能力確保のため、第2目標蒸発器吹出温度TEO2は外気温度Tamの上昇に反比例して低下する。一方、外気温度Tamが10°Cより低くなる低温域では、窓ガラス曇り防止のための除湿能力確保のために、第2目標蒸発器吹出温度TEO2は外気温度Tamの低下とともに低下する。従って、TEO2はf(Tam)として表すことができる。
【0069】
そして、上記第1、第2目標蒸発器吹出温度TEO1、TEO2に基づいて、最終的に、目標蒸発器吹出温度TEOを下記の数式2に基づいて決定する。
【0070】
【数2】
TEO=MIN{f(TAO),f(Tam)}
すなわち、上記第1目標蒸発器吹出温度TEO1=f(TAO)、第2目標蒸発器吹出温度TEO2=f(Tam)のうち、低い温度の方を目標蒸発器吹出温度TEOとして決定する。
【0071】
次に、ステップS140にて送風機22により送風される空気の目標送風量BLWを上記TAOに基づいて算出する。この目標送風量BLWの算出方法は周知であり、上記TAOの高温側(最大暖房側)および低温側(最大冷房側)で目標風量を大きくし、上記TAOの中間温度域で目標風量を小さくする。そして、送風機22の電動モータ25の回転数は、この目標風量BLWが得られるように電子制御装置51の出力により制御される。
【0072】
次に、ステップS150にて上記TAOに応じて、内外気モードを決定する。この内外気モードは周知のごとくTAOが低温側から高温側へ上昇するにつれて、全内気モード→内外気混入モード→全外気モードと切替設定され、この内外気モードが得られるように内外気切替ドア17の操作位置が電子制御装置51の出力によりサーボモータ50を介して制御される。
【0073】
次に、ステップS160にて上記TAOに応じて吹出モードを決定する。この吹出モードは周知のごとくTAOが低温側から高温側へ上昇するにつれてフェイスモード→バイレベルモード→フットモードと切替設定され、この吹出モードが得られるように連絡通路ドア42、フェイスドア43およびデフロスタドア(図示せず)の操作位置が電子制御装置51の出力によりサーボモータ49を介して制御される。
【0074】
次に、ステップS170にて、温水弁37の目標温水弁開度SWMおよび補助内気ドア20の目標開度SWBが算出され、電子制御装置51の出力により温水弁37および補助内気ドア20を駆動させるサーボモータ48を介して制御される。このステップS170の詳細は図13により後述する。
次に、ステップS180にて、目標蒸発器吹出温度TEOと実際の蒸発器吹出温度Teとを比較し、圧縮機作動を断続制御する。すなわち、蒸発器吹出温度Teが目標蒸発器吹出温度TEOより低下すると、電子制御装置51により電磁クラッチ52の通電を遮断して圧縮機58を停止させ、逆に、蒸発器吹出温度Teが目標蒸発器吹出温度TEOより上昇すると、電子制御装置51により電磁クラッチ52に通電して圧縮機58を作動させる。これにより、蒸発器吹出温度Teが目標蒸発器吹出温度TEOに維持される。この蒸発器吹出温度Teを上記TAOと外気温Tamに応じて制御することにより、蒸発器18でのフロスト(着霜)防止と、冷房除湿能力の確保とを図ると同時に、圧縮機稼働率の低下によるエンジン省動力とを達成する。
【0075】
図13は図10のステップS170の詳細であり、まず、ステップS1701にて省動力モードか否かを判定する。ここで、省動力モードとは、図12の特性図に示される外気温Tam=18°C〜25°Cの中間温度域において設定される12°Cという高温側目標温度が目標蒸発器通過温度TEOとして設定されている状態をいう。
【0076】
そして、省動力モードに該当しないとき(通常制御時)は、ステップS1702に進み、補助内気ドア20の目標開度SWB=0とし、補助内気ドア20を補助内気導入口19の全閉位置に操作する。そして、ステップS1703に進み、温水弁37の目標温水弁開度SWMを次の数式3により算出する。
【0077】
【数3】
SWM=J(Te,Tw,TAO)
すなわち、SWMは蒸発器通過空気温度Te、ヒータコア36の温水温度Twおよび目標吹出空気温度TAOの関数として算出され、目標吹出空気温度TAOを得るための目標温水弁開度SWMを算出する。ここで、目標温水弁開度SWMは、ヒータコア36の温水流路の全閉位置(最大冷房位置)を0%とし、全開位置(最大暖房位置)を100%とする百分率で算出される。
【0078】
そして、上記ステップS1702、S1703による吹出温度制御は通常制御であって、送風空気の全量が蒸発器18を通過して冷却された後に、温水弁37の開度により温度調整されたヒータコア36を通過して、車室内への吹出空気温度が目標吹出空気温度TAOとなるように制御される。
次に、ステップS1701にて省動力モードであると判定されたときは、ステップS1704に進み、補助内気導入口19を通過する内気(非冷却空気)の温度Trと、蒸発器18の通過空気温度Teとに基づいて蒸発器18の通過空気と補助内気導入口19の通過空気との混合空気の最高温度TMmaxを算出する。すなわち、TMmaxは次の数式4により算出される。
【0079】
【数4】
TMmax=F(Te,Tr)
次に、ステップS1705にて、混合空気の最高温度TMmaxと目標吹出空気温度TAOとを比較して、TMmaxの方が高いときは、ヒータコア36による再加熱が不要であるので、ステップS1706に進み、温水弁37の目標温水弁開度SWM=0(%)として、温水弁37を全閉位置に維持したままとする。
【0080】
そして、ステップS1707にて、補助内気ドア20の目標開度SWBを次の数式5により算出する。
【0081】
【数5】
SWB=H(Te,Tr,TAO)
すなわち、SWBは蒸発器通過空気温度Te、補助内気導入口19を通過する内気温度Tr、および目標吹出空気温度TAOの関数として算出され、目標吹出空気温度TAOを得るための目標開度SWBの位置に補助内気ドア20を操作する。ここで、目標開度SWBは、補助内気導入口19の全閉位置を0%とし、補助内気導入口19の全開位置を100%とする百分率で算出される。
【0082】
次に、ステップS1705にて混合空気の最高温度TMmaxよりも目標吹出空気温度TAOの方が高いときは、ヒータコア36による再加熱が必要であるので、ステップS1708に進み、補助内気ドア20の目標開度SWB=100(%)として、補助内気ドア20を補助内気導入口19の全開位置に固定する。そして、ステップS1709にて、温水弁37の目標温水弁開度SWMを次の数式6により算出する。
【0083】
【数6】
SWM=G(TMmax,Tw,TAO)
すなわち、SWMは混合空気の最高温度TMmaxと、ヒータコア36の温水温度Twと、目標吹出温度TAOとの関数として算出され、目標吹出空気温度TAOを得るための目標温水弁開度SWMの位置に温水弁37を操作する。
【0084】
このように、ステップS1706、S1707およびS1708、S1709の省動力モードの制御により、車室内への吹出空気温度の制御することができる。従って、補助内気導入口19から導入される内気風量の分だけ、蒸発器18を通過する風量を減少させて、蒸発器18の必要冷却能力をより一層低減することができる。その結果、圧縮機58の断続制御よる圧縮機稼働率を低下させてエンジン54の省動力効果を一層向上できる。
【0085】
(他の実施形態)
なお、上記の各実施形態では、内外気切替ドア17、20をいずれも平板状の形状としているが、例えば、円筒状とか円弧状のもの、あるいはフィルムドア等の公知の他の形式のものを使用できることはもちろんである。
また、上記の各実施形態では、ヒータコア36に流入する温水の流量もしくは温水の温度を調整する温水弁37により車室内への吹出空気温度を調整しているが、ヒータコア36を通過する温風とヒータコア36をバイパスする冷風との風量割合を調整するエアミックスドアにより車室内への吹出空気温度を調整してもよい。
【0086】
また、第3実施形態の空調装置10は、仕切り板28および連絡通路ドア42により第1空気通路32と第2空気通路33とに区画して2つの通路を構成し、2層流モードを設定可能にしているが、1つの通路で構成された2層流モードを設定できない空調装置に対して、請求項7に記載の発明を適用してもよい。
また、第3実施形態では、省動力モードを外気温度Tamによって判定しているが、手動による省動力スイッチを空調制御パネル47に設けて、この省動力スイッチの投入によって省動力モードを判定するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の概略平面断面図である。
【図2】第1実施形態の概略正面断面図である。
【図3】第1実施形態の概略正面断面図で、内外気2層流モードを示す。
【図4】第1実施形態の概略正面断面図で、全外気モードを示す。
【図5】第1実施形態の概略正面断面図で、全内気モードを示す。
【図6】本発明の第2実施形態の概略斜視図である。
【図7】図6のA−A矢視断面図である。
【図8】図6のB−B矢視断面図である。
【図9】本発明の第3実施形態の全体構成図である。
【図10】第3実施形態における作動の概要を示すフローチャートである。
【図11】第3実施形態における目標蒸発器通過温度の特性図である。
【図12】第3実施形態における目標蒸発器通過温度の特性図である。
【図13】図10の要部の詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
15…外気導入口、16…内気導入口、17…内外気切替ドア、
18…蒸発器、19…補助内気導入口、20…補助内気ドア、
23、24…第1、第2送風ファン、28、38…仕切り板、
32…第1空気通路、33…第2空気通路、36…ヒータコア、
39…デフロスタ開口部、40…フェイス開口部、41…フット開口部。
Claims (7)
- 内気が流れる第1空気通路(32)と外気が流れる第2空気通路(33)とを区画形成して、前記第1空気通路(32)を流れる内気を暖房用熱交換器(36)により加熱して温風とし、この内気温風をフット開口部(41)から乗員足元へ吹き出し、
一方、前記第2空気通路(33)を流れる外気を前記暖房用熱交換器(36)により加熱して温風とし、この外気温風をデフロスタ開口部(39)から車両窓ガラスへ向けて吹き出す内外気2層流モードが設定可能な車両用空調装置において、
前記内気と前記外気を切替導入する内外気切替手段(15、16、17)と、この内外気切替手段(15、16、17)から導入された空気を冷却する冷房用熱交換器(18)とを有し、
この冷房用熱交換器(18)の空気流れ下流側に、前記第1、第2空気通路(32、33)に送風する送風手段(23、24)、および内気を導入する補助内気導入口(19)を配置し、
前記内外気2層流モード時には、前記補助内気導入口(19)から導入した内気を前記送風手段(23、24)により前記第1空気通路(32)に送風するとともに、前記内外気切替手段(15、16、17)から導入された外気を前記冷房用熱交換器(18)通過後に、前記送風手段(23、24)により前記第2空気通路(33)に送風することを特徴とする車両用空調装置。 - 前記送風手段は、車両下側に配置された遠心式の第1送風ファン(23)と車両上側に配置された遠心式の第2送風ファン(24)とを有し、
前記第1空気通路(32)は車両下側に配置され、前記第2空気通路(33)は車両上側に配置されており、
前記内外気2層流モード時に、前記第1送風ファン(23)は、前記補助内気導入口(19)から導入された内気を車両下方から吸入して前記車両下側の第1空気通路(32)に送風し、
また、前記第2送風ファン(24)は、前記冷房用熱交換器(18)を通過した外気を車両上方から吸入して前記車両上側の第2空気通路(33)に送風することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。 - 前記送風手段は、車両左右方向の片側に配置された遠心式の第1送風ファン(23)と、車両左右方向の他の片側に配置された遠心式の第2送風ファン(24)とを有し、
前記内外気2層流モード時に、前記第1送風ファン(23)は、前記補助内気導入口(19)から導入された内気を車両左右方向の片側から吸入して車両後方へ送風して前記第1空気通路(32)に送り込み、
また、前記第2送風ファン(24)は、前記冷房用熱交換器(18)を通過した外気を車両左右方向の他の片側から吸入して車両後方へ送風して前記第2空気通路(33)に送り込むことを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。 - 前記補助内気導入口(19)は前記第1送風ファン(23)よりも下方側に配置されていることを特徴とする請求項2または3に記載の車両用空調装置。
- 前記暖房用熱交換器(36)は温水を熱源として空気を加熱する温水熱源式のものであり、
前記暖房用熱交換器(36)に流入する温水の流量もしくは温水の温度を調整する温水調整手段(37)を有し、
この温水調整手段(37)により車室内への吹出空気温度を調整することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。 - 前記補助内気導入口(19)の開度を調整する補助内気ドア(20)と、
前記暖房用熱交換器(36)による加熱量を調整する温度調整手段(37)と、
前記暖房用熱交換器(36)の空気流れ下流側に配置され、前記第1空気通路(32)と前記第2空気通路(33)とを連通する連絡通路(44)と、
前記連絡通路(44)を開閉する連絡通路ドア(42)とを備え、
前記連絡通路ドア(42)により前記連絡通路(44)を開くときに、前記補助内気ドア(20)により前記補助内気導入口(19)から導入される内気風量を調整するとともに、前記温度調整手段(37)により前記加熱量を調整して、車室内への吹出空気温度を制御することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。 - 内気と外気を切替導入する内外気切替手段(15、16、17)と、この内外気切替手段(15、16、17)から導入された空気を冷却する冷房用熱交換器(18)とを有し、
この冷房用熱交換器(18)の空気流れ下流側に、車室内へ向かう空気流れを発生させる送風手段(23、24)、内気を導入する補助内気導入口(19)、および前記補助内気導入口(19)の開度を調整する補助内気ドア(20)を配置し、
さらに、前記送風手段(23、24)の空気流れ下流側に空気を加熱する暖房用熱交換器(36)を配置するとともに、前記暖房用熱交換器(36)による加熱量を調整する温度調整手段(37)を備え、
前記内外気切替手段(15、16、17)から導入され前記冷房用熱交換器(18)を通過した空気、および前記補助内気導入口(19)から導入した内気を、前記送風手段(23、24)により前記暖房用熱交換器(36)側に送風するようになっており、
前記補助内気ドア(20)により前記補助内気導入口(19)から導入される内気風量を調整するとともに、前記温度調整手段(37)により前記加熱量を調整して、車室内への吹出空気温度を制御することを特徴とする車両用空調装置。
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