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JP4137872B2 - 静電アクチュエーター,マイクロスイッチ,マイクロ光スイッチ,マイクロ光スイッチシステム,通信装置および静電アクチュエーターの製造方法 - Google Patents

静電アクチュエーター,マイクロスイッチ,マイクロ光スイッチ,マイクロ光スイッチシステム,通信装置および静電アクチュエーターの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、基板上に配置した吸引電極により、揺動板を静電的に引き付ける静電アクチュエーターに関するものである。
MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)は、非特許文献1に記載のように、半導体微細加工技術(半導体プロセス)等を用いて、機械,電子,光,化学等の多様な機能を集積化したデバイスである。
そして、このMEMSを用いて、現在、静電アクチュエーターを応用したマイクロスイッチ(マイクロサイズのスイッチ)が開発されている。
このようなマイクロスイッチは、例えば、特許文献1に開示されている。図31(a),(b)は、この文献のスイッチを示す説明図である。
これらの図に示すように、このマイクロスイッチは、シーソー型のスイッチ構造となっている。すなわち、このマイクロスイッチは、支柱80内に設けた梁(支持肢)84を中心に、両端部に電極85の設けられた細板状の揺動板81が配された構成である。
また、揺動板81の両端に対向する基板部分には、吸引電極(静電力印加電極)82と基板接点83とが設けられている。そして、一方の吸引電極82に電界を印加することで、静電力によって揺動板81を基板側に引き付け、揺動板81の電極85と基板接点83とを接続するスイッチ動作を行うようになっている。
このように、このマイクロスイッチでは、シーソー型構造とすることで、揺動板81を低電圧で駆動できるようになっている。
特開2002−287045公報(公開日;2002年10月3日) 『技術調査レポート(技術同後編)第3号;MEMSに関する技術の現状と課題 発行;経済産業省産業技術環境局技術調査室,製造産業局産業機械課』(公開日;2003年3月28日)
しかしながら、上記した公報のマイクロスイッチは、細板状の揺動板81を、支柱80内に設けた梁84を回転軸として上下方向に傾ける必要がある。従って、梁84の径を細くしなければならないため、梁84の強度を高められない。
このため、このマイクロスイッチには、梁84が破損しやすいため、その寿命が短いという欠点がある。
本発明は、上記のような従来の問題点を解決するために成されたものである。そして、その目的は、長寿命のマイクロスイッチを構成可能な、静電アクチュエーターを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の静電アクチュエーター(本アクチュエーター)は、基板上に配置した吸引電極により、揺動板を静電的に引き付ける静電アクチュエーターにおいて、基板上に固定され、揺動板を軸支するための、一列に並ぶ複数の支持柱を備えていることを特徴としている。
本アクチュエーターは、MEMS技術である静電アクチュエーター(静電駆動マイクロアクチュエーター)であり、静電アクチュエーターとは、静電力で可動部(揺動板)を動かす構造体である。
すなわち、本アクチュエーターでは、基板上に揺動板を設けるとともに、基板面に、静電力を発生させるための吸引電極を設けている。そして、吸引電力の静電力により揺動板に引力を与えて揺動板を基板側に引き付ける(傾ける)ことで、スイッチングなどの機能を発現するようになっている。
また、特に、本アクチュエーターは、基板上に、一列に並ぶ複数の支持柱を備えており、これらの支持柱上に、揺動板を載せた構造を有している。
すなわち、本アクチュエーターは、複数の支持柱によって揺動板を軸支(枢支)するように設定されている。従って、揺動板は、支持柱列における両側の方向に傾くように設計されている。
このように、本アクチュエーターでは、揺動板を支持柱によって軸支する構成である。
従って、本アクチュエーターをマイクロスイッチやマイクロ光スイッチに応用すれば、揺動板に細い梁を設ける必要がない。このため、スイッチの寿命を長期化することが可能となる。
また、本アクチュエーターでは、支持柱を2つだけとしてもよい。これにより、支持柱を容易に一列に並べられる(どのように並べても一列になる)。
また、本アクチュエーターでは、支持柱を、基板に固定された脚部と、この脚部上に設けられた柱頭部とで構成することもできる。
この場合、柱頭部は、脚部よりも太くなっていることが好ましい。
さらに、この場合には、揺動板に、中空のドーム部を設けることが好ましい。そして、このドーム部によって、支持柱の柱頭部を係合するような構造であることが好ましい。
この構成では、ドーム部が、支持柱の柱頭部を包む(覆う)ように、この柱頭部と(ピボット的に)係合することが好ましい。
この場合、支持柱の柱頭部がドーム部の内壁に当接し、当接部分で揺動板を軸支することとなる。また、揺動板が傾く場合、ドーム部の内壁が柱頭部上を摺動(スライド)することとなる。
この構成では、支持柱を支点として揺動板を傾けることが容易となるとともに、支持柱と揺動板とが離れてしまう(外れてしまう)ことを防止できる。
なお、上記のように柱頭部と脚部とで支持柱を構成する場合、これらを一体に形成することが好ましい。
また、揺動板に上記のドーム部を設ける場合、ドーム部の内壁と、支持柱の柱頭部におけるドーム部との接触部分とを、球面形状とすることが好ましい。
ここで、球面形状とは、球面の一部をなす形状のことである。これにより、柱頭部上でドーム部を摺動させることが容易となる。
また、本アクチュエーターは、1つの基板に対して半導体プロセスによって形成できるものである。ここで、本アクチュエーターの吸引電極を制御(駆動)するための半導体素子である吸引電極制御回路を、本アクチュエーターの基板に一体形成するようにしてもよい。
これにより、本アクチュエーターと上記の制御回路を1チップ化できる。従って、これらをプリント基板に実装する際、実装面積を小さくできる。従って、本アクチュエーター含む電子機器の小型化・低コスト化を実現することが可能となる。
また、本アクチュエーターでは、上記の支持柱を、この支持柱の電位を固定するための電極に接続しておくことが好ましい。例えば、このような電極上に支持柱を形成してもよい。
また、本発明のマイクロスイッチ(本スイッチ)は、上記した本アクチュエーターと、本アクチュエーターの基板に設けられ、基板側に引き付けられた(傾いた)揺動板のビームを介して互いに導通する1対の信号線電極とを備えたものである。
本スイッチは、本アクチュエーターを備えているため、多数回の繰り返し動作に耐えることの可能な(動作寿命の長い)、信頼性の高い実用的なマイクロスイッチとなっている。
また、本スイッチを用いて携帯無線機などの電子機器(通信機器など)を構成すれば、低損失で回路を切り替えることが可能であるため、小型で低コストの電子機器を実現できる。
なお、本スイッチの信号線電極対は、基板上における支持柱列の少なくとも一方の側に設けられているものである。
また、本スイッチは、信号線電極対の双方の電極を揺動板(電導性)と当接させて短絡することで、信号線電極対を導通状態とする構成であってもよい。
また、上記揺動板における信号線電極との当接部位に、信号線電極対を導通状態とするための接点電極を設けるようにしてもよい。
また、信号線電極間で高周波信号を伝達する場合には、揺動板(あるいは接点電極)と信号線電極とを直接接触させる必要はない。この場合、信号線電極における揺動板との当接部位、および、揺動板における信号線電極との当接部位の少なくとも一方に、誘電体を設けるようにしてもよい。
また、誘電体を設けなくとも、揺動板と信号線電極との間隔を極狭とすることで、信号伝達を行うことも可能である。
この場合、揺動板の駆動範囲(傾き度合い)を制限することで、基板側に引き付けられた揺動板と信号線電極との間に隙間を設けるストッパー(揺動板と信号線電極との直接接触を回避するストッパー)を基板に備えるようにしてもよい。
これらの構成では、ビームを直接に信号線電極に接触させないため、低損失、高アイソレーションを実現できる。
なお、揺動板と信号線電極との間に配される誘電体の膜厚の精度は、容量値を決定するため、重要である。
この容量値は、伝達信号の周波数におけるスイッチング特性に適した値とすることが好ましい。また、この好ましい値は、伝達信号の周波数によって異なる。
なお、上記したように、本アクチュエーターでは、揺動板を吸引電極によって引き付ける構成である。ここで、本アクチュエーターを、1つの吸引電極によって1方向に揺動板を傾けるように構成してもよい。
また、複数の吸引電極によって同時に揺動板を傾けるように、本アクチュエーターを駆動してもよい。この場合、揺動板の一部は、弾性的に変形することもある。また、本アクチュエーターをスイッチに応用した場合には、2カ所以上の接点(信号線電極対)を接続(導通)させることとなる。
また、揺動板の表面に光反射膜を設けることで、本アクチュエーターによって、マイクロ光スイッチ(本光スイッチ)を構成することもできる。本光スイッチは、本アクチュエーターによってレーザー光などの光路を変更するものである。
また、本光スイッチを用いて、マイクロ光スイッチシステム(マイクロ光スイッチ装置)を構築することも可能である。
このようなシステム(本システム)は、本光スイッチと、本光スイッチの光反射膜に光を照射する光源と、光反射膜からの反射光を受光する受光体とから構成できる。
本システムは、本アクチュエーターを備えているため、多数回の繰り返し動作に耐えることの可能な(動作寿命の長い)、信頼性の高い実用的なマイクロ光スイッチシステムとなっている。
また、本システムを用いて光通信機器などの電子機器を構成すれば、低損失で回路を切り替えることが可能であるため、小型で低コストの電子機器を実現できる。
なお、本システムの光源としては、外部から受けた光信号を光反射膜に向けて出力する、入力用の光導波管(光ファイバーなど)から構成できる。また、受光体についても、光反射膜に反射された光信号を受けて外部に出力する出力用の光導波管から形成することが可能である。
このように構成すれば、本システムを、光通信(光信号による情報通信)における中継点として利用できる。
また、本システムの光源として、外部から受けた電気信号(電圧信号など)に応じた光を光反射膜に向けて照射する発光素子(レーザーダイオード)を用いてもよい。
さらに、受光体を、光反射膜に反射された光を受けて電気信号に変換して出力する受光素子(光電変換素子;フォトダイオードなど)から構成してもよい。
また、光源の表面(光反射膜に対して光を出力する部分)に、集光機能を有するレンズ(集光レンズ)を備えてもよい。これにより、出射光の光路を絞れるので、光反射膜に対して確実に(効率よく)光を照射できる。
また、受光体の表面(光反射膜からの反射光を受ける部分)にも、上記のようなレンズを設けてもよい。これにより、光反射膜からの反射光を、効率よく受光体に集光できる。
また、本アクチュエーターは、以下の第1〜第5工程によって製造することが可能である。
すなわち、まず、基板に対し、支持柱および吸引電極を形成する(第1工程)。次に、支持柱を含む基板全面に、絶縁膜等からなる犠牲膜(犠牲層)を形成する(第2工程)。
その後、この犠牲膜上に、タングステンの窒化物等からなる電導膜を形成する(第3工程)。この犠牲膜となる電導膜としては、他の高融点金属(チタン,ニッケル,アルミ,白金,金など)を用いてもよい。
そして、この電導膜をパターニングして揺動板を形成する(第4工程)。さらに、揺動板の下部にある上記の犠牲膜を除去する(第5工程)。
これにより、本アクチュエーターを、単一の基板に対する半導体プロセスによって容易に製造できる。従って、製造工程を簡略化できるとともに、本スイッチのサイズを容易に小さくできる。
また、上記の上記第4工程において、揺動板の一部に貫通孔を設けるようにしてもよい。
第4工程の後に行われる犠牲膜の除去は、通常、エッチングによって行われる。このとき、揺動板に貫通孔のある場合、そこからエッチャントを注入できる。従って、犠牲膜を効率よく除去できる。
なお、この場合には、製造される本アクチュエーターの揺動板に、貫通孔が設けられることとなる。
以上のように、本発明の静電アクチュエーター(本アクチュエーター)は、基板上に配置した吸引電極により、揺動板を静電的に引き付ける静電アクチュエーターにおいて、基板上に固定され、揺動板を軸支するための、一列に並ぶ複数の支持柱を備えている構成である。
すなわち、本アクチュエーターは、基板上に、一列に並ぶ複数の支持柱を備えており、これらの支持柱上に、揺動板を載せた構造を有している。
すなわち、本アクチュエーターは、複数の支持柱によって揺動板を軸支(枢支)するように設定されている。従って、揺動板は、支持柱列における両側の方向に傾くように設計されている。
このように、本アクチュエーターでは、揺動板を支持柱によって軸支する構成である。従って、本アクチュエーターをマイクロスイッチに応用すれば、揺動板に細い梁を設ける必要がない。このため、マイクロスイッチの寿命を長期化することが可能となる。
本発明の一実施の形態について説明する。
本実施の形態にかかるマイクロスイッチ(本スイッチ)は、MEMS技術である静電アクチュエーター(静電駆動マイクロアクチュエーター)を応用したスイッチであり、例えば、携帯電話(無線通信機器)などの電子機器に適用されるものである。
静電アクチュエーターとは、静電力で可動部を動かす構造体のことである。
そして、本スイッチは、スイッチ状態(スイッチ回路の開閉状態)を切り替える可動部(後述する揺動板5)を、静電力によって駆動するスイッチである。
図1(a)は、本スイッチの構成を示す上面図であり、図1(b)は、図1(a)におけるA−A線矢視断面図である。
これらの図に示すように、本スイッチは、シリコンの半導体からなる基板1上に、2つの支持柱3,揺動板5,信号線電極8a・8b,9a・9b吸引電極2a・2b,接点電極10a・10b,拡散層6,引き出し電極106を備えた構成である。
拡散層6は、基板1の表面における支持柱3の設置部位と電気的に接続されている、低抵抗部位である。
この拡散層6は、基板1の所定部位にイオン注入を施すことで形成されている。また、この拡散層6の端部は、引き出し電極(引き出し回路)106により接地され、その電位を固定された状態となっている。
支持柱3は、球形の柱頭部103と、柱頭部103を支える円柱形状の脚部104とからなり、脚部104によって、基板1の拡散層6上に屹立しているものである。
なお、柱頭部103の径は、脚部104の径より太く設定されている。
また、柱頭部103および脚部104は、リンを含む多結晶シリコンからなり、ともに電導体である。
揺動板5は、電導体の窒化タングステンからなる、図1(a)に示すN,S,W,Eの4方向に4つの角を配置した正方形状の板である。
また、この揺動板5は、1つの対角線上の角(N,S方向の角)を切り落とし、また、他の2角(W,E方向の角)のそれぞれに突起部5aを設けた構成である。そして、この突起部5a上に、同じく窒化タングステンからなるキャップドーム105を備えている。
そして、この揺動板5は、キャップドーム105において、支持柱3によって支えられている(軸支(枢支)されている)。
キャップドーム(ドーム部)105は、球の一部を欠いた形状(中空)を有しており、揺動板5(突起部5a)から突出するように設けられている。また、キャップドーム105の内壁も、球面形状(球面の一部をなす形状)を有している。
また、揺動板5における突起部5aのないN,S方向の角(切り落とされた角)の近傍の端部では、その下面(基板1に対向する面;底面)に、低抵抗配線からなる接点電極10a・10bが形成されている。
このような構成の揺動板5は、キャップドーム105によって支持柱3の柱頭部103を包む(覆う)ように、支持柱3上に配されている。すなわち、揺動板5は、キャップドーム105と柱頭部103とを係合させた状態で、支持柱3上に配されている。
そして、揺動板5は、支持柱3を支持軸(支え)として揺動できるようになっている。
なお、本スイッチでは、支持柱3の柱頭部103がキャップドーム105の内壁に当接し、当接部分で揺動板5を軸支している。また、揺動板5が傾く(揺動する)場合、キャップドーム105の内壁が柱頭部103上を摺動(スライド)することとなる。
信号線電極8a・8b,9a・9bおよび吸引電極2a・2bは、揺動板5の下部(基板1の表面)に形成された電極である。
信号線電極8a・8bは、揺動板のN方向の下部(接点電極10aの下部)に設けられている信号線電極対である一方、信号線電極9a・9bは、同じくS向の下部(接点電極10bの下部)に設けられている信号線電極対である。
そして、本スイッチでは、2方向に設けられた信号線電極8a・8b、あるいは、9a・9bのいずれかを短絡(ショート)させて電気的に接続することで、これらを信号伝達可能な状態とする。すなわち、本スイッチでは、信号伝達可能な状態とする信号線電極を、信号線電極8a・8bあるいは信号線電極9a・9bのいずれかから選択することで、2種類のスイッチ状態を切り替えられるようになっている。
すなわち、本スイッチでは、信号線電極8a・8b,9a・9bが、ON/OFFの切り替え対象となるスイッチ回路となっている。
また、信号線電極8a・8b,9a・9bは、図1(b)に示すように、傾いた揺動板5の接点電極10a・10bと接するような高さを有している。従って、NあるいはSのいずれかの方向に揺動板5が傾いた場合、その方向に位置する信号線電極8a・8bあるいは信号線電極9a・9b間が、揺動板5の接点電極10a・10bによって短絡されるように設定されている。
吸引電極2a・2bは、基板1上において、信号線電極8a・8b,9a・9bよりも揺動板の中心に近い位置に配されている。そして、吸引電極2aが信号線電極8a・8b側(N側)に、吸引電極2bが信号線電極9a・9b側(S側)に配置されている。
また、吸引電極2a・2bは、後述する吸引電極制御回路の制御により正電荷あるいは負電荷を与えられるようになっている。これにより、吸引電極2a・2bは、揺動板5(あるいは接点電極10a・10b)を静電的に引き付け、揺動板5を傾けて信号線電極8a・8b間、あるいは信号線電極9a・9b間を短絡させるようになっている。
ここで、吸引電極2a・2bによる揺動板5の駆動(揺動)について説明する。
図2(a)は、全ての吸引電極2a・2bに電荷を与えていない場合における、図1に示したBB線矢視断面図である。
この場合には、揺動板5は、基板1が水平を保っている限り、支持柱3上で平衡を保っており、どの方向にも傾いていない。従って、揺動板5の接点電極10a・10bは、信号線電極8a・8b,9a・9bに触れない位置にとどまっている。
なお、このような揺動板5の平衡状態は、支持柱3を中心に線対称の関係にある2つの吸引電極2a・2bに同等の電荷(静電力)を与えることによっても実現できる。
一方、図2(b)は、制御回路によってS方向の吸引電極2bの電圧を上げて、ここに電荷を与えた場合における、BB線(図1)矢視断面図である。
この図に示すように、この場合、揺動板5と吸引電極2bとの間に静電的な引力(吸引力)が働き、揺動板5がS方向に傾いて、接点電極10bと信号線電極9a・9bとが接触する。これにより、信号線電極9a・9b間が短絡(導通)されることとなる。
また、図2(c)は、制御回路によってN方向の吸引電極2aの電圧を上げて、ここに電荷を与えた場合における、BB線(図1)矢視断面図である。
この場合、揺動板5と吸引電極2aとの間に静電的な引力(吸引力)が働き、揺動板5がN方向に傾いて、接点電極10aと信号線電極8a・8bとが接触する。これにより、信号線電極8a・8b間が短絡(導通)されることとなる。
以上のように、本スイッチは、基板1上に支持柱3を2つ設け、その上に揺動板5を載せた構造を有しており、支持柱3によって揺動板5を2箇所で軸支(枢支)するようになっている。
また、揺動板5が電導体で構成されており、吸引電極2a・2bの静電力を受けるようになっている。
このように、本スイッチでは、揺動板5を支持柱3によって軸支する構成であるため、揺動板5の傾く方向(揺動方向;吸引電極2a・2bによって基板1側に引き付けられる方向)を任意(N方向あるいはS方向)に設定できる。
また、本スイッチでは、揺動板5を支持柱3によって軸支する構成であるので、揺動板5を支えるために細い梁を設ける必要がない。このため、本スイッチは、寿命の長いマイクロスイッチとなっている。
また、本スイッチでは、支持柱3が、基板1に固定された脚部104と、この脚部104上に設けられた柱頭部103とで構成されている。また、柱頭部103は、脚部104よりも太くなっている。
そして、揺動板5に中空のキャップドーム105を2つ備えており、これらのキャップドーム105によって、2つの支持柱3の柱頭部103を包むように(ピボット的に)係合するような構造となっている。
この構成では、支持柱3を支点として揺動板5を任意の方向(N方向あるいはS方向)に傾けることが容易となるとともに、支持柱3と揺動板5とが離れてしまう(外れてしまう)ことを防止できる。
また、本スイッチでは、キャップドーム105の内壁と、支持柱3の柱頭部103におけるキャップドーム105との接触部分とが、球面形状となっている。これにより、柱頭部103上でキャップドーム105を揺動させる(摺動させる)ことが容易となる。
また、本スイッチには、揺動板5における2方向(N方向あるいはS方向)の端部に、2つの接点電極10a・10bが設けられている。すなわち、スイッチの接点を2つ設けているので、1つのスイッチで2つの状態を切り替えることが可能となっている。
また、本スイッチでは、揺動板5が、2つの支持柱3によって軸支された半固定状態となっている。これにより、吸引電極2a・2bに印加する電圧を高くすることなく、揺動板5を揺動させられる。
また、揺動板5のバネ性を利用していない(揺動板5を曲げない)構成であるため、揺動板5の構造破壊や経時変化を低減でき、長期信頼性を高められる。
ここで、図4〜図12を用いて、本スイッチの製造方法について説明する。
まず、図4に示すように、半導体のシリコンからなる基板1に、イオン注入法などにより、低抵抗領域である拡散層6および引き出し電極106を形成する。そして、基板1上に、信号線電極8a・8b,9a・9bおよび吸引電極2a・2bと、それらの制御用配線(図示せず)とを形成する。
その後、樹脂(例えばフォトレジスト)からなる第1の絶縁膜(フォトレジスト膜)11と第2の絶縁膜(フォトレジスト膜)12との2層を積層(成膜)する。なお、各信号線電極や電極については、蒸着やスパッタリング法による成膜とリフトオフ法(あるいはエッチング法)とによって形成できる。
次に、図5に示すように、第1の絶縁膜11に通常のフォトリソ法により開口(開口部)13を形成する。このフォトリソを行う際に、まず、マスクに対して広がりのない露光条件で絶縁膜11・12に光を照射し(1回目の露光)、熱処理を行う。次に、マスクに対して広がりのある露光条件で第2の絶縁膜12に光を照射する(2回目の露光)。その後に現像を行うことで、レジストの底面部が狭く、表面部が広い形状の開口13を形成できる。
なお、開口13の形状(表面開口形状)は円形である。
次に、図6に示すように、第2の絶縁膜12上および開口13の表面を覆うように、メッキの給電メタル金属層(例えばチタン/金)14を、蒸着法などで成膜する。
次に、図7に示すように、通常のフォトリソ工程によって、第2の絶縁膜12上の給電メタル金属層14上に、フォトレジストマスク15を形成する。
次に、図8に示すように、電界メッキ法などにより、フォトレジストマスク15の上から金メッキ処理を施す。これにより、開口13内で金を成長させ、金からなる金属柱16を形成できる。なお、このメッキに用いる金属としては、金の他に、ニッケルや銅を用いてもよい。
次に、図9に示すように、フォトレジストマスク15を除去し、給電メタル金属層14を除去、さらに第2の絶縁膜12を除去することにより、金属柱(金)16を給電メタル金属層14で覆った支持柱3を形成する。これにより、金属柱(金)16が、柱頭部103および脚部104からなる支持柱3となる。
次に、図10に示すように、犠牲膜(犠牲層)17として、有機膜(フォトレジスト膜)を回転塗布法などにより成膜する。そして、その上に接点金属(例えばチタン/金)を蒸着やスパッタリング法により成膜し、リフトオフ法(あるいはエッチング)により所定の位置にパターニングして、接点電極10a・10bを形成する。
次に、図11に示すように、犠牲膜17および接点電極10a・10b上に、スパッタ法などにより、金属層(例えば窒化タングステン膜)18を成膜する。
次に、図12に示すように、例えばドライエッチング法のリアクティブエッチング法によって、金属層18をエッチングし、パターニングする。
その後、フォトレジスト膜である犠牲膜17を除去する。
この除去については、酸素プラズマ処理や有機溶剤によって行える。なお、犠牲膜17が無機膜(例えば窒化シリコン膜)である場合には、フッ酸の水溶液によるウエットエッチング法やドライエッチング法によって除去できる。
これにより、支持柱3を覆う形の、揺動板5のキャップドーム(ジョイント部)105が形成され、支持柱(支柱材)3の上に揺動板5が載る形となり、図1(a)および図1(b)に示す本スイッチの製造が完了する。なお、図9では、給電メタル金属層14については示していない。
このように、本スイッチは、単一の基板1に対する半導体プロセスによって製造可能なものである。従って、製造工程を簡略化できるとともに、本スイッチのサイズを容易に小さくできる。
なお、本実施の形態では、N・S方向に、信号線電極8a・8b,信号線電極9a・9bを1対づつ設けるとしている。しかしながら、これに限らず、N・S方向に4つづつの信号線電極を設けてもよい。すなわち、図3に示すように、N方向に4つの信号線電極8a〜8dを、また、S方向に4つの信号線電極9a〜9dを設けてもよい。
この構成では、N方向(S方向)に揺動板を傾けることで、接点電極10aにより、信号線電極8a〜8d(信号線電極9a〜9d)を導通させることが可能となる。従って、切り替え状態を増やすことが可能となる。
また、本実施の形態では、N・S方向に1対づつ設けられた信号線電極8a・8bあるいは信号線電極9a・9bのいずれかを短絡(ショート)させて電気的に接続することで、2種類のスイッチ状態を切り替えるとしている。このような短絡は、信号線電極8a・8bあるいは信号線電極9a・9b間で伝達する信号が直流信号(DC信号)である場合に必要である。
しかしながら、信号線電極8a・8bあるいは信号線電極9a・9bに高周波信号(RF信号)を出力する場合には、これらを短絡しなくても、誘電体(キャパシタ)を介することで、これらを導通させて信号伝達を行うことが可能となる。
図13(a)は、このような信号伝達を行うための、本スイッチの構成を示す上面図であり、図13(b)は、図13(a)におけるA−A線矢視断面図である。
これらの図に示すように、この構成では、2方向に延びる信号線電極8a・8bおよび信号線電極9a・9bの表面に、誘電体膜118を設けている。この誘電体膜118としては、例えば、窒化珪素膜、酸化チタン膜、酸化タンタル膜を利用できる。
これにより、誘電体膜118を信号線電極8a・8bあるいは信号線電極9a・9bに接触させることで、スイッチ動作(信号線電極8a・8b間あるいは9a・9b間の信号伝達)を実現できる。
なお、この誘電体膜118については、信号線電極8a・8b,信号線電極9a・9bの表面でなく、揺動板5の接点電極10a・10bの表面に設けてもよい。また、接点電極10a・10bおよび信号線電極8a・8b,信号線電極9a・9bの双方の表面に、誘電体膜118を設けるようにしてもよい。
また、RF信号の周波数によっては、誘電体膜118を用いなくとも、接点電極10a・10bを信号線電極8a・8b,信号線電極9a・9bに近づけるだけで、信号線電極8a・8b間あるいは信号線電極9a・9b間を導通させて信号伝達を行える場合もある。
図14(a)は、このような信号伝達を行うための、本スイッチの構成を示す上面図であり、図14(b)は、図14(a)におけるA−A線矢視断面図である。
これらの図に示すように、この構成では、基板1における信号線電極8a・8bと接点電極10aとの間、および、信号線電極9a・9bと接点電極10bとの間に、接点電極10a・10bと信号線電極8a・8bあるいは信号線電極9a・9bとの接触を妨げるためのストッパー19(ストッパーとなるパターン)を設けるようになっている。
これにより、吸引電極2aあるいは2bの静電力によって揺動板5を基板1に引き付けた場合に、揺動板5は、ストッパー19に接した状態で固定され、接点電極10a・10bと信号線電極8a・8b,9a・9bとの間に極狭な隙間が生じる。従って、信号線電極8a・8b間あるいは信号線電極9a・9b間の信号伝達を実現できることとなる。
上記のように、RF信号の伝達は、信号線電極8a・8b間あるいは信号線電極9a・9b間を短絡しなくても、信号線電極8a・8b,9a・9bと接点電極10a・10bとの間に誘電体や極狭な隙間を介するだけで実現できる。これにより、低損失、高アイソレーションを実現できる。
なお、このような場合、接点電極10a・10bと信号線電極8a・8b,9a・9bとの間の誘電体の膜厚(あるいは隙間のサイズ)の精度は、容量値を決定するため、重要である。
この容量値は、伝達信号の周波数におけるスイッチング特性に適した値とすることが好ましく、周波数によっても異なる。
また、金属で形成された接点電極10a・10bと信号線電極8a・8b,9a・9bとを接触させる場合、接点の摩耗や固着が問題となる。しかしながら、上記のように、これらの間に誘電体や隙間を設けることで、磨耗や固着を回避でき、信頼性の向上を図れる。
なお、図14(a),(b)に示したように、接点電極10a・10bと信号線電極8a・8b,9a・9bとの間に隙間を設ける場合、これらの間に、誘電体膜118の代わりに空気(気体)を介することとなる。この場合には、接点電極10a・10bと信号線電極8a・8b,9a・9bとが完全に非接触となるので、磨耗や固着を完全に排除でき、信頼性をより高められる。
また、この場合、接点電極10a・10bと信号線電極8a・8b,9a・9bとの隙間(ギャップ)については、空気の誘電率からみて、数10nmの極狭な値とすることが好ましいと考えられる。
また、上記のように、本スイッチは、単一の基板1に対する半導体プロセスによって製造可能なものである。
また、さらに、本スイッチの吸引電極2a・2bを制御(駆動)する半導体素子である吸引電極制御回路(静電力印加用制御回路,駆動回路(駆動素子))についても、本スイッチの基板1上に形成することも可能である。
図15は、吸引電極2a・2bを制御する吸引電極制御回路114を基板1に形成した構成を示す上面図であり、図16は、図15におけるA−A線矢視断面図である。
これらの図に示すように、この吸引電極制御回路114は、ソース拡散層21a・21b、ソース電極23a・23b、ゲート電極配線24a・24b、ドレイン拡散層20a・20b、ドレイン電極22a・22bを有している。
また、図17に示すように、本スイッチの基板1上に、信号線電極8a・8b,9a・9bに接続される信号回路115(高周波回路(RF回路)など)を形成するようにしてもよい。
この信号回路115も、吸引電極制御回路114と同様に、ソース拡散層21c・21d、ソース電極23c・23d、ゲート電極配線24c・24d、ドレイン拡散層20c・20d、ドレイン電極22c・22dを有している。
このように、本スイッチと回路114・115とを一体形成することで、これらを1チップ化できる。従って、これらをプリント基板に実装する際、実装面積を小さくできる。これにより、本スイッチを含む装置の小型化・低コスト化を実現することが可能となる。
なお、上記では、回路114・115にFET素子を用いている。しかしながら、C−MOS、HBTなどその他の半導体素子を用いて回路114・115を形成しても、同様の効果(小型化・低コスト化)を得られる。
さらに、回路114・115だけでなく、その他の半導体素子(例えばアンプなど)を基板1に構成することで、さらなる小型化・低コスト化を図れる。
また、本スイッチでは、図18(a)・(b)に示すように、揺動板5におけるキャップドーム105の一部に、貫通孔25を設けるようにしてもよい。この貫通孔25は、揺動板5をパターニングする際に、容易に設けられる。
この構成では、図11に示した犠牲膜17を除去する工程において、貫通孔25からエッチャントを注入できる。従って、犠牲膜17を効率よく除去できる。
なお、図18(a)・(b)に示した例では、キャップドーム105の頂部に1つの貫通孔25を設けている。しかしながら、貫通孔25は、揺動板5の揺動を阻害しないなら、揺動板5のどこに形成してもよく、また、いくつ形成してもよい。
また、本実施の形態では、支持柱3の柱頭部103が球形であるとしているが、全体が球形である必要はなく、キャップドーム105との接触部位だけが球面形状(球面の一部をなす形状)であればよい。
例えば、図19(a)に示すように、支持柱3の柱頭部103が半球形状であってもよい。
また、柱頭部103の形状は、球形に限らない。
例えば、図19(b)に示すように、支持柱3の柱頭部103を三角形状(三角錐形状)としてもよい。この場合、キャップドーム105の内壁についても、柱頭部103の形状に合わせた三角形状(三角錐形状)とすることが好ましい。
なお、図4〜図12を用いて説明したように、本スイッチの製造工程では、揺動板5は、柱頭部103の形状に沿った形で自己整合的に形成される。
また、本実施の形態では、2方向に1対づつ設けられた信号線電極8a・8b,9a・9bのいずれかを、信号伝達可能な状態とするとしている。しかしながら、これに限らず、本スイッチを、2方向に配された複数対の信号線電極8a・8bおよび信号線電極9a・9bを、同時に信号伝達可能な状態とするように設定してもよい。
図20は、吸引電極2a・2bの双方に電荷を与え、これら両方向の接点電極10a・10bを信号線電極8a・8bおよび信号線電極9a・9bに接触させた状態(2ヶ所の接点を接続するスイッチング状態)の、本スイッチを示す説明図(図1(a)のE方向から望む図)である。
このように、本スイッチを用いれば、1つのスイッチで多接点を同時に接続することが可能となり、チップ面積の効率化を図れる。
また、図21は、図1(a)(b)に示した本スイッチを応用したRF回路の例を示す等価回路図である。
この回路では、2つのキャパシタ208・209を並列に接続して容量値を調整するようになっている。
すなわち、この回路では、電送線路(RF−INからRF−OUTまで)の間に2つのキャパシタ208・209を並列に接続している。
さらに、それぞれのキャパシタ208・209とグランドラインとの間に、本スイッチの2方向に設けられた信号線電極8a・8b,9a・9bを配している。
そして、同時に導通状態とする信号線電極8a・8bあるいは信号線電極9a・9bを選択することで、回路の容量値を切り替えることができ、RF信号の特性を変化させられる。
なお、キャパシタだけでなく、インダクタ,抵抗,フィルターなどを回路に設け、これらの接続状態を本スイッチで変化させることも可能である。これにより、回路定数を調整し、任意の特性を得ることが可能となる。
このような回路に本スイッチを応用すれば、1つのスイッチで回路定数を複数種類に設定できる。従って、回路を含む電子機器の小型化を図ることが可能となる。
また、本実施の形態では、基板1がシリコンの半導体基板からなるとしている。しかしながら、これに限らず、基板1としては、GaAsやガラス基板等の反絶縁性基板、セラミック基板,InP基板、GaN基板、SiC基板などを使用できる。
また、図22は、図1(a)(b)に示す本スイッチを応用したRF回路の他の例を示す等価回路図である。
この回路では、本スイッチを、無線通信回路における送信回路と受信回路とを切り替えるスイッチに適用している。すなわち、この回路は、アンテナ141に接続されたスイッチ146・147により、受信信号線電極144,送信信号線電極145を切り替えるものである。
この回路では、無線通信回路の送信回路(図示せず)に接続された送信信号線電極145が、フィルター143を介してスイッチ147に接続されている。また、受信回路(図示せず)に接続された送信信号線電極145が、フィルター142を介してスイッチ146に接続されている。
そして、送信を行う場合、スイッチ147をONすることによって、無線通信回路の送信信号線電極145をアンテナ141と接続し、アンテナ141から送信信号を発信する。
一方、受信を行う場合、スイッチ146をONすることによって、受信信号線電極144をアンテナ141と接続する。そして、アンテナ141によって受信した信号を、受信信号線電極146を介して受信回路に導入する。
なお、図22に示した例では、アンテナ141に接続する回路を切り替えるために本スイッチを用いている。しかしながら、これに限らず、図22に示した回路と、図21に示した回路の容量値の切り替える回路とを混載して、容量値の調整を行いながら、送受信を切り替える回路を構成することも可能である。
また、図22に示した回路において、送信時と受信時との双方において使用する高周波用パワーアンプを備えてもよい。この場合、送信時と受信時とで、高周波用パワーアンプに接続する回路(送信回路あるいは受信回路)をスイッチで切り替えることとなる。
このように、本スイッチを用いることにより、複数種類の切り替えを1つのスイッチで行うことが可能となる。これにより、半導体スイッチを用いる構成に比して、回路における実装面積の小型化(高効率化)を図れる。また、アイソレーションが高くロスの少ない切り替えが可能となり、その結果、低消費電力化を実現できる。
また、本スイッチでは、信号線電極8a・8b,9a・9bと対向している揺動板5の接点電極10a・10bは、信号線電極8a・8b,9a・9bと接触する一方、吸引電極2a・2bとは接触しない。本スイッチは、吸引電極2a・2bと揺動板5との間にできる静電力で揺動板5(接点電極10a・10b)を基板1側に引き付けるもので、これらが接触すると静電力がなくなる。
また、本スイッチをRFスイッチとする場合には、電極間(信号線電極8a・8b,9a・9bと接点電極10a・10bとの間)にキャパシタを挟んだ構造でも接続を行える。また、この場合、その隙間の精度が重要となる。すなわち、隙間=誘電体の膜厚=容量値となる。この容量値については、所望の周波数におけるスイッチング特性に適した値とすることが好ましく、この値は、周波数によっても異なる。また、電極間の接続を金属と金属との接続(DCDC接続)とする場合、接点の摩耗や固着が問題となるが、金属間に誘電体を挟むことで、これらの問題を抑制できる。よって信頼性を向上できる。
また、本実施の形態では、絶縁膜11・12がフォトレジスト膜であるとしている。しかしながら、これに限らず、絶縁膜11・12としては、無機膜の窒化珪素膜や酸窒化珪素膜、リンやボロンなどを拡散させた酸化珪素膜、フォトレジスト,ポリイミド,フッ素樹脂などからなる有機絶縁膜を用いることも可能である。
また、特に、半導体基板に半導体素子を形成し、その上に本スイッチを形成して一体化(積層化)する場合、半導体素子の特性を変動させない温度範囲で本スイッチを製造することが好ましい。このため、本スイッチの製造工程を、300℃以下程度の温度範囲で行うことが好ましい。
そこで、メッキ法や蒸着法およびスパッタリング法などによって金属から支持柱3・揺動板5を形成することで、本スイッチの製造工程における温度を上記の範囲に抑えることが可能となる。
また、本実施の形態では、基板1における支持柱3の形成部位に、イオン注入を施すことで拡散層6を形成するとしている。しかしながら、拡散層6に代えて、支持柱3の形成部位に(支持柱3と接触するように)低抵抗の金属配線を設け、その端部を接地するようにしてもよい。
また、本スイッチでは、電源供給を受けている間であって、スイッチングを必要とされていないアイドリング時(待機時)では、以下の状態1〜3のいずれかの状態となっていることが好ましい。
状態1:吸引電極2aによって、揺動板5の接点電極10aを信号線電極8a・8bに接触させている(固定している)状態。
状態2:吸引電極2bによって、揺動板5の接点電極10bを信号線電極9a・9bに接触させている状態。
状態3:吸引電極2a・2bによって、揺動板5を平衡とする(いずれの接点電極も信号線電極8a・8b,9a・9bに触れていない)状態。
また、本実施の形態では、揺動板5に、接点電極10a・10bを備えるとしている。しかしながら、吸引電極2a・2bによって揺動板5を引き付けることが可能で、さらに、揺動板5によって信号線電極8a・8bあるいは9a・9bを導通させられる場合には、接点電極10a・10bを設ける必要はない。
さらに、本スイッチでは、基板1の表面に2つの引き出し電極(金属配線)106を形成し、これらの上に金属からなる支持柱3を形成してもよい。そして、揺動板5として、例えばタングステンなどの高融点金属を窒化した金属を用いることも可能である。
また、本実施の形態では、拡散層6が、引き出し電極106により接地されているとしている。しかしながら、これに限らず、引き出し電極106は、拡散層6の電位を固定できれば、拡散層6を接地させる必要はない。
また、本実施の形態では、支持柱3の柱頭部103および脚部104が多結晶シリコンからなるとしている。しかしながら、これらを、金属などの導体から構成してもよい。
また、本実施の形態では、基板1上に2つの支持柱3を設け、さらに、揺動板5に、2つのキャップドーム105を備えるとしている。
しかしながら、本スイッチ(および後述する本光スイッチ)において、支持柱3の数を3以上としてもよい。
なお、この場合には、3つ以上の支持柱3を、基板上に一列に並べて配することが好ましい。
また、本実施の形態では、本スイッチを、揺動板5を揺動させることで、信号線電極8a・8b,9a・9bの導通状態を切り替えるスイッチであるとしている。
しかしながら、これに限らず、本スイッチを、揺動板5を揺動させることで光(レーザー光など)の光路を制御(変更)する、光スイッチ(光路スイッチ;静電アクチュエーター型の光スイッチ)として利用することも可能である。
図23(a)は、光スイッチとして構成された本スイッチ(本光スイッチ)の構成を示す上面図である。また、図23(b)は、図23(a)におけるA−A線矢視断面図であり、図23(c)は、同じくB−B線矢視断面図である。
これらの図に示すように、本光スイッチは、図1に示した構成において、信号線電極8a・8b,信号線電極9a・9b,接点電極10a・10bを備えていない一方、揺動板5上に光反射層212を配した構成である。
すなわち、本光スイッチでは、吸引電極2a・2bが、それぞれN側,S側に、図1の構成に比して揺動板5の中心から離れる方向に配されている。
そして、この揺動板5の表面に、アルミやニッケルなどの金属からなる、光を反射させるための光反射層(光反射板)212が設けられている。
また、本光スイッチは、拡散層6,引き出し電極106に代えて、支持柱用電極211を備えている。そして、この支持柱用電極211上に、金属から構成されている支持柱3が配されている。この支持柱用電極211は、支持柱3を一定の電位とするための電極配線である。
図24(a)〜(c)は、本光スイッチの動作状態を示す説明図である。
図24(a)は、吸引電極2a・2bに電荷を与えていない場合における、図23(a)に示したBB線矢視断面図である。
この場合には、揺動板5は、基板1が水平を保っている限り、支持柱3上で平衡を保っており、どの方向にも傾いていない。
なお、このような揺動板5の平衡状態は、2つの支持柱3を結ぶ直線に関して線対称の関係にある2つの吸引電極2a・2bに同等の電荷(静電力)を与えることによっても実現できる。
一方、図24(b)は、制御回路によってS方向の吸引電極2bの電圧を上げて、ここに電荷を与えた場合における、BB線(図23(a))矢視断面図である。
この図に示すように、この場合、揺動板5と吸引電極2bとの間に静電的な引力(吸引力)が働き、揺動板5がS方向に傾いている。
また、図24(c)は、制御回路によってN方向の吸引電極2aの電圧を上げて、ここに電荷を与えた場合における、BB線(図23(a))矢視断面図である。
この場合、揺動板5と吸引電極2aとの間に静電的な引力(吸引力)が働き、揺動板5がN方向に傾く。
次に、本光スイッチの製造方法について説明する。
まず、シリコンの半導体からなる基板1上に、通常の半導体プロセスで用いるスパッタ装置や蒸着装置などで、吸引電極2a・2bおよび支持柱用電極211となる金属膜を成膜する(金属の種類としては、例えばアルミやニッケル、チタン、タングステン、金などを挙げられる)
この金属膜上に、半導体プロセスのフォトリソ法によりレジストマスクパターンを形成し、このパターンをマスクとしてエッチングを行い、吸引電極2a・2bおよび支持柱用電極211形成する(なお、この電極形成については、リフトオフ法を用いて行ってもよい)。
次に、図4〜図9に示した方法によって、金属(例えば金やニッケル)からな支持柱3を、支持柱用電極211上に形成する。
次に、図10に示した方法と同様に、犠牲膜17となるフォトレジストやポリイミドなどの樹脂を、全体に回転塗布する(電極10a・10bは形成しない)。その後、図11に示したように、犠牲膜17上に、揺動板5となる金属膜18(例えば窒化タングステン膜)を、スパッタ法などで成膜する。
次に、光の反射率の高い金属(例えばアルミやニッケルなど)の膜を、金属膜18上に、スパッタ法や蒸着法により成膜する。
次に、フォトリソ法により、揺動板5の形状に応じたレジストマスクを金属膜18上に設け、ドライエッチング法などにより金属膜18をエッチングする。その後、レジストマスクおよび犠牲膜17を除去する。
なお、上記したように、揺動板5におけるキャップドーム105の一部(支持柱3の柱頭部103と揺動板5とが係合する個所)に、貫通孔25を設けるようにしてもよい(図18(a)・(b)参照)。
これにより、犠牲膜17を除去する工程において、貫通孔25からエッチャントを注入できるので、犠牲膜17を効率よく除去できる。
次に、本光スイッチの応用例について説明する。
図25は、本光スイッチを備えた光スイッチシステム(本システム)を示す説明図である。
この図に示すように、本システムは、本光スイッチを実装基板221に取り付け、ケース220内に納めた構成である。
図25に示すように、本光スイッチは、実装基板221上に載置されている。また、本光スイッチの吸引電極2a・2bから実装基板221に対し、ボンディングワイヤーBWによる配線がなされている(支持柱用電極211も同様)。
さらに、本システムは、ケース220内における本光スイッチ(実装基板221)と対向する部位に、光学系基板(実装基板)222を備えている。
また、この光学系基板222には、2つのモジュール基板(実装モジュール基板)223a・223bが備えられている。
モジュール基板223aは、光学系基板222のN側に設けられており、発光素子224aおよび受光素子225aを備えている。一方、モジュール基板223bは、同じくS側に設けられており、発光素子224bおよび受光素子225bを有している。
発光素子(光源)224a・224bは、発光ダイオードやレーザーダイオードなどからなる光源であり、外部から受けた電気信号(電圧信号など)に応じた光を照射するものである。
また、受光素子(受光体)225a・225bは、フォトダイオードなどからなるフォトディテクター(光検出器)であり、自身に受けた光に応じた電気信号(電圧信号など)を生成する光電変換素子である。
そして、本システムでは、揺動板5がS側に傾いて吸引電極2bに接触した状態となると、発光素子224bから照射された光が、光反射層212によって反射されて受光素子225bに到達する。
一方、揺動板5がN側に傾いて吸引電極2aに接触した状態となると、発光素子224aから照射された光が、光反射層212に反射されて受光素子225aに受光されるように設計されている。
また、図27(a)(b)は、ケース220の構成を示す説明図である。
図27(a)に示すように、ケース220は、光学系基板222を備える第1ケース220aと、実装基板221を備える第2ケース220bとから構成されている。
そして、本システムでは、図27(b)に示すように、上記した全ての部材を実装した後、ケース220a・220bを重ね合わせて封止するようになっている。
次に、本システムの動作状態を説明する。
本システムでは、発光素子224a・224bから照射される入射光LIを光反射層212によって反射させ、2つの反射光LOを生成する。
そして、揺動板5をN方向あるいはS方向に傾けることによって、2つの受光素子225a・225bのいずれか一方に対し、選択的に反射光LOを受光させる(反射光LOを受光する受光素子225a・225bを切り替える)ようになっている。
すなわち、N側の受光素子225aに発光素子224aの光を受光させたい場合、制御回路によってN方向の吸引電極2aの電圧を上げて、ここに電荷を与える。これにより、図25に示すように、揺動板5と吸引電極2aとの間に静電的な引力(吸引力)が働き、揺動板5がN方向に傾いて、吸引電極2aと接触する(このとき、揺動板5は、支柱3,支持柱用電極211を介して接地されている)。
そして、この状態で発光素子224aに電圧を印加すると、この素子からの入射光LIが揺動板5上の光反射層212に照射され、その反射光LOが受光素子225aに到達することとなる。
また、図25に示すように、この状態では、発光素子224bからの光は、受光素子225bにはとどかない。
一方、S側の受光素子225bに発光素子224bの光を受光させたい場合、制御回路によってS方向の吸引電極2bの電圧を上げて、ここに電荷を与える。これにより、図26に示すように、揺動板5と吸引電極2bとの間に静電的な引力(吸引力)が働き、揺動板5がS方向に傾いて、吸引電極2bと接触する(このとき、揺動板5は、支柱3,支持柱用電極211を介して接地されている)。
そして、この状態で発光素子224bに電圧を印加すると、この素子からの入射光LIが揺動板5上の光反射層212に照射され、その反射光LOが受光素子225bに到達する。
また、図26に示すように、この状態では、発光素子224aからの光は、受光素子225aにはとどかない。
このように、本システムでは、揺動板5の傾く方向を切り替えることで、反射光LOを受光する受光素子225a・225bを切り替えることが可能となっている。
従って、1つの本光スイッチで複数の光スイッチ状態(受光素子225a・225bのいずれに反射光LOが到達しているか)を制御することが可能となっている。
なお、本システムのケース220a・220b(図27(a)(b)参照)の内壁については、光を反射しない(光を吸収する)ように、黒色に塗装するか、黒色の樹脂などを塗布することが好ましい。また、ケース220a・220bそのものを、反射防止材料で形成してもよい。
これにより、光反射層212からの反射光LOがケース220a・220bの内壁に到達しても、この光を再反射(乱反射)させて受光素子225a・225bに受光させてしまうことを回避できる。従って、本システムの誤動作を抑制できる。
また、本システムでは、図25に示したように、モジュール基板223a・223bでは、受光素子225a・225bの取り付け部分が、揺動板5の傾きに応じて傾斜していることが好ましい。
例えば、揺動板5がS側に傾いた場合、光反射層212と受光素子225bとが平行となる一方、揺動板5がN側に傾いた場合、光反射層212と受光素子225aとが平行となることが好ましい。
これにより、受光素子225a・225bに対する反射光LOの入射効率を向上させられる。
また、図28に示すように、本システムにおける発光素子224a・224bの表面に、集光機能を有するレンズ(集光レンズ)Lを設けてもよい。これにより、入射光LIの光路(発光光路)を絞れるので、光反射層212に対して確実に(効率よく)入射光LIを照射できる。
また、受光素子225a・225bの表面にもレンズLを設けることにより、光反射層212からの反射光LOを、効率よく受光素子225a・225bに集光できる。
このように、発光素子224a・224bおよび受光素子225a・225bの表面にレンズを設けることにより、受光素子225a・225bにおける反射光LOの受光量を増やせる。従って、本システムの切り替え精度(光スイッチ動作の精度)を向上させられる。
また、図25に示した構成では、本光スイッチの吸引電極2a・2b,支持柱用電極211から実装基板221に対し、ボンディングワイヤーBWによる配線がなされているとしている。
しかしながら、本システムを、基板1と実装基板221との接続に関し、ボンディングワイヤーBWを用いない構成とすることも可能である。
図29は、基板1と実装基板221との接続にボンディングワイヤーBWを用いない構成の、本システムを示す説明図である。
この図に示すように、この構成では、本光スイッチの基板1に、その裏面から吸引電極2a・2b,支持柱用電極211に到達するような貫通配線226を設けている。
そして、基板1の裏面に、各貫通配線226に接続された、裏面電極227が備えられている。
さらに、実装基板221の表面(本光スイッチの実装される面)には、本光スイッチの裏面電極227に接触する位置に、実装基板電極228が設けられている。また、実装基板221には、その裏面から実装基板電極228に到達するような、実装基板貫通配線229が配されている。
さらに、実装基板221の裏面に、各実装基板貫通配線229に接続された外部電極(表面電極)230が備えられている。
また、この構成では、ケース220における第2ケース220bの底面の一部に穴が設けられており、この穴から、外部電極230を晒すことが可能となっている。
このように、基板1と電極2a・2b,211との間の配線に関し、ボンディングワイヤーBWの代わりに貫通配線226,229を使用することで、ケース220内の配線経路を短くできる。
そして、このように配線経路を短縮することによって、断線の危険性を低下させられるとともに、電気ノイズを拾いにくくできる。従って、本システムの信頼性を向上できる。
また、図29に示すように、光学系基板222およびモジュール基板223a・223bに、これらの裏面から発光素子224a・224b,受光素子225a・225bおよびボンディング電極BWaに到達する貫通配線231を設けてもよい。
この場合には、光学系基板222の裏面(モジュール基板223a・223bのない面)に、貫通配線231に接続された外部電極(表面電極)232・233が備えられる。また、ボンディング電極BWaが、ボンディングワイヤーBWを介して、発光素子224a・224b、受光素子225a・225bに接続されることとなる。
従って、この構成では、発光素子224a・224b、受光素子225a・225bに、自身に接続した貫通配線231に応じた外部電極232と、ボンディングワイヤーBWを介して接続された外部電極233とが接続される。
さらに、ケース220における第1ケース220aの一部に穴が設けられており、この穴から、外部電極232・233を晒すことが可能となっている。
このように、光学系基板222上の配線に関し、できるだけボンディングワイヤーを使用せず、その代わりに貫通配線231を用いることが好ましい。
これにより、ケース220内の配線経路を短くできるので、断線の危険性を低下させられるとともに、電気ノイズを拾いにくくできる。従って、本システムの信頼性を向上させられる。
また、上記では、本システムの光源として、外部から受けた電気信号(電圧信号など)に応じた光を出力する発光素子(ダイオード)を例示した。また、本システムの受光体として、受けた光に応じた電気信号を出力する受光素子(光電変換素子)を示した。
しかしながら、これに限らず、本システムの光源としては、外部から受信した光信号を本光スイッチの光反射層212に照射する光導波管(光の導波管;光ファイバーなど)を用いてもよい。
また、本システムの受光素子として、光反射層212からの反射光LOを直接的に外部に出力する、上記のような光導波管を用いてもよい。
図30は、図25に示した構成において、第1ケース220aに光学系基板222を備えず、その代わりに、受光用光ファイバー241と入射用光ファイバー242とからなる光ファイバー対を、光反射層212の対向位置に2つ配した構成である。
この構成では、入射用光ファイバー242からの入射光LIを、光反射層212で反射させる。そして、反射光LOを、受光用光ファイバー241に受光させることとなる。
この構成では、外部から入射用光ファイバー242を介して光信号を本システムに導入し、さらに、この光信号を、受光用光ファイバー241を介して外部に送信できる。すなわち、光信号を直接的に送受信できるため、本システムを、光通信の中継器(中継点)として利用できる。
なお、図30の構成では、本システムに、1つの本光スイッチと2つの光ファイバー対を備えるようになっている。しかしながら、複数の本光スイッチを備えるとともに、各本光スイッチに2つづつの光ファイバー対を配することで、本システムを、複数の光信号を送受信可能な光スイッチシステムとできる。
また、光通信における複数の中継点に本システムを用いることで、高精度の光通信網を構築できる。
また、本光スイッチも、図1〜図22に示した本スイッチと同様に、単一の基板1に対する半導体プロセスによって製造可能なものである。
また、さらに、本光スイッチの吸引電極2a・2bを制御(駆動)する半導体素子である吸引電極制御回路(静電力印加用制御回路,駆動回路(駆動素子))についても、本光スイッチの基板1上に形成することも可能である。
例えば、上記した図15,図16に示したように、吸引電極2a・2bを制御する吸引電極制御回路(FET)114を、本光スイッチの基板1に形成することが可能である。
上記したように、この吸引電極制御回路114は、ソース拡散層21a・21b、ソース電極23a・23b、ゲート電極配線24a・24b、ドレイン拡散層20a・20b、ドレイン電極22a・22bを有している。
この構成では、ドレイン電極22aに静電力を印加するための電圧を印加した状態で、ゲート電極配線24aに動作電流を流すと、吸引電極制御回路114がONとなる。これにより、ドレイン電極22aに印加した電圧が、ソース電極23aを介して本光スイッチの吸引電極2aに印加される。従って、揺動板5と吸引電極2aとの間に静電力が働き、揺動板5が吸引電極2a側へ傾く。
このように、本光スイッチと回路114とを一体形成することで、これらを1チップ化できる。従って、これらをプリント基板に実装する際、実装面積を小さくできる。これにより、本光スイッチを含む装置の小型化・低コスト化を実現することが可能となる。
なお、FETに限らず、C−MOS,バイポーラトランジスタ(HBTなど),ダイオードなどその他の半導体素子を用いて回路114を形成しても、同様の効果(小型化・低コスト化)を得られる。
また、図25に示した構成では、光学系基板222上に、モジュール基板223a・223bが備えられるとしている。しかしながら、モジュール基板223a・223bと光学系基板222とを、一体形成してもよい。
また、図23に示した構成では、支持柱用電極211上に支持柱3を配している。しかしながら、支持柱用電極211に代えて、図1に示した拡散層6,引き出し電極106を用いてもよい。支持柱用電極211と、拡散層6および引き出し電極106とは、構造は異なるが、同様の機能を有するものである。
ただし、支持柱3の材料によっては、拡散層6の上に支持柱3を設ける方が機械強度を増大させられる場合がある。例えば、シリコンの半導体からなる基板1上に拡散層6を設け、その上に多結晶シリコンを成膜して支持柱3を形成する場合には、シリコン基板1と多結晶シリコン支持柱3とが結晶結合するため、支持柱3の強度を高くできる。
また、金属配線の上に金属で支持柱3を形成する場合も、同じように強度を高められる。なお、金属配線の上に多結晶シリコンで支持柱3を形成した場合は、密着強度が低くなるため、機械強度が低下する。
また、本光スイッチ(あるいは本スイッチ)を製造する際、揺動板5となる金属膜18については、応力のない成膜条件で成膜することが好ましい。このため、金属膜18を窒化タングステンから構成する場合、金属膜18を、タングステンターゲットを用いた窒素雰囲気中でのスパッタリングで形成することが好ましい。この場合、成膜圧力を高くすることで、金属膜18にかかる応力を小さくできる。
通常、タングステンをスパッタ成膜すると柱状結晶状態となり、引っ張り応力が強くなる。一方、窒素含有量の多い窒化タングステンは、粒状結晶状態となり、圧縮応力が強くなる。
そこで、スパッタリングの際には、成膜される窒化タングステンにかかる応力を限りなく小さくできるように、窒素雰囲気の条件(圧力)を設定することが好ましい。なお、窒素雰囲気の圧力を低くしすぎると、窒化タングステン中の窒素の含有量が少なくなって引っ張り応力が高くなる。また、窒素雰囲気の圧力を高くしすぎると、窒化タングステン中の窒素の含有量が高くなって、圧縮応力が高くなる。
また、本システムについて、光通信用の中継器などに使用できると記載したが、本システムは、スイッチング動作の必要な制御機器であれば、どのような機械に備えられたどのような制御機器にでも使用可能である。
また、本光スイッチにおいても、揺動板5に、吸引電極2a・2bと電気的な相互作用を行う(引き付け合う)接点電極10a・10b(図1参照)を備えてもよい。
また、本スイッチは、基板1上に支持柱3を2つ設け、その上に揺動板5を載せた構造を有しており、支持柱3によって揺動板5を2箇所で軸支(枢支)するようになっており、揺動板5の端部には、複数のビームが設けられており、この部分で、吸引電極2a,2bの静電力を受ける構成であるともいえる。
また、図22に示した回路では、無線通信回路の送信回路と受信回路を切り替えるスイッチに適用した例で、アンテナ141に接続されたスイッチ146、147により受信信号線電極144、送信信号線電極145を切り替えるものであるともいえる。動作状態としては、まず送信を行う場合について説明すると、無線通信回路の送信信号線電極145をフィルター143に接続したスイッチ147をONさせアンテナ141と接続して送信信号をアンテナ141から発信する。次に、受信を行う場合について説明すると、アンテナ141に接続したスイッチ146をONさせアンテナ141と接続してアンテナ141で受信し、スイッチ146からフィルター142を経由して受信信号線電極144で無線通信回路の受信回路へ導入する。なお、本例ではアンテナの送信と受信を切り替えるところに適用したが、これに限られるものではなく、先に示したキャパシタの容量を変化させるなどの回路と混載して、回路の調整を行いながら送信と受信を切り替えたるすることも可能である。送信および受信の切り替えは、高周波用パワーアンプがあり、これは送信時と受信時のアンプとして使用する。送信する際と受信する際にはアンプの先につながっている回路が異なるので、その回路をスイッチで切り替えている。通常は半導体のスイッチで行っている。本スイッチを用いる事で、アイソレーションが高くロスの少ない切り替えが可能となり、その結果低消費電力化を図れる。
さらに、本スイッチでは、支持柱を金属の柱として基板表面に金属配線を形成しその配線上に支持柱を設け、ビームにも金属例えばタングステンなど高融点金属を窒化した金属を用いることも可能であるといえる。特に、基板に半導体基板を用いて、その基板に半導体素子を形成し、その上に本スイッチを形成し積層化する場合、半導体素子の特性変動が生じない温度範囲で形成する必要があり、300℃以下程度の製造工程が必要となる。そこで、支持柱およびビームの材料として金属を用い、その形成方法としてはスパッタリング法などを用いて本スイッチの構造を形成することで、半導体素子との一体化や積層化が可能となる。また、支持柱3と電位を獲るための基板1に設けた拡散層6を用いたが、ここは低抵抗の金属配線を用いても同様の効果が得られるといえる。
また、本発明の目的は、信頼性の高い低電圧駆動マイクロスイッチを構成可能な、静電アクチュエーターを提供することにあるともいえる。そして、このために、本スイッチは、基板1上に支持柱3を2つ設け、その上に揺動板5を載せた構造を有しており、2つ支持柱3によって揺動板5を軸支している。また、揺動板5と基板1上の吸引電極2a,2bの間で静電力を受けている。本スイッチでは、揺動板が支持柱に係合されており半固定状態である。これにより、低電圧で揺動板5の傾きを駆動でき、長寿命化が可能となる。
また、図23に示した支持柱用電極211は、支持柱を一定の電位とする為の電極配線のことで、その電極の上に支持柱を設けてその電極から配線で引き出して基板上に配置する構造であるともいえる。
また、揺動板5となる窒化タングステン膜は応力のない成膜条件で成膜することが好ましい。その為には、タングステンターゲットを用いて窒素雰囲気でスパッタする方法がある。応力を小さくする為に、成膜圧力を高くすることで可能となる。通常、タングステンをスパッタ成膜すると柱状結晶状態となり、引っ張り応力が強くなる。そこで、窒素雰囲気で成膜することで粒状結晶に近づけて圧縮応力が強くなるようにする。その、窒素の含有量により応力が限りなく小さくなる条件を用いることが好ましい。圧力を低くすると窒素の含有量が少なく引っ張り応力となり、圧力を高くすると圧縮応力となる。
また、図27(a)(b)に示したケース220の内壁には光の反射を防止又は吸収する黒色の塗装や樹脂などを塗布するか、ケースそのものを反射防止材料で形成するとことにより、揺動板上の光の反射を吸収し受光素子への乱反射による入射を防止できる。これにより、誤動作の抑制が向上する。
また、図30の構成については、光通信の中継器に接続できるといえる。また、図30の構成では光マイクロスイッチを1つと光ファーバーの入出を2対しか図示していないが、それぞれを複数個配置することで更に複数の光信号のスイッチングを可能にできる。これらを光通信の中継点に用いることで、高精度の光通信網を構築できる。
また、本発明を、以下に示す第1〜4静電アクチュエーター,第1〜3マイクロスイッチ,第1・2製造方法として表現することも可能である。すなわち、第1静電アクチュエーターは、基板上に配置した吸引電極により、揺動板を静電的に引き付ける静電アクチュエーターにおいて、基板上に固定され、揺動板を軸支する2つの支持柱を備え、さらに、基板上に信号線を備え、揺動板の底面に接点電極を設けている構成である。このアクチュエーターは、基板上に支持柱を2つ設け、その上に揺動板を載せた構造を有しており、2つの支持柱によって揺動板を軸支(枢支)するように設定されている。また、揺動板の端部には、ビーム(棒状の部材)が設けられており、この部分で、吸引電極の静電力を受けるようになっている。このように、このアクチュエーターでは、揺動板を支持柱によって軸支する構成であるため、揺動板(ビーム)の傾く方向(揺動方向;吸引電極によって基板側に引き付けられる方向)を任意に設定できる。これにより、ユーザーの所望とする方向にビームを設け、各ビームに応じて基板に吸引電極を配することで、揺動板を任意の方向に傾ける(引き付ける)ことが可能となる。従って、このアクチュエーターをマイクロスイッチに応用すれば、揺動板に細い梁を設けることがないため、長寿命のマイクロスイッチを構成することが可能となる。
また、第2静電アクチュエーターは、第1静電アクチュエーターにおいて、上記支持柱が、基板に固定された脚部と、この脚部上に設けられた、脚部よりも太い柱頭部とを備えておりビームが中空のドーム部を有しており、このドーム部に、支持柱の柱頭部が係合されている構成である。また、第3静電アクチュエーターは、第2静電アクチュエーターにおいて、上記ドーム部の内壁と、支持柱の柱頭部におけるドーム部との接触部分とが、球面形状である構成である。また、第4静電アクチュエーターは、第1静電アクチュエーターにおいて、上記吸引電極を制御するための吸引電極制御回路を上記基板に備えている構成である。
また、第1マイクロスイッチは、第1静電アクチュエーターと、上記基板に設けられ、基板側に引き付けられた揺動板の接点電極を介して互いに導通する1対の信号線電極とを備えた構成である。また、第2マイクロスイッチは、第1マイクロスイッチにおいて、上記信号線電極における揺動板との当接部位、および、揺動板における接点電極との当接部位の少なくとも一方に、誘電体が設けられている構成である。また、第3マイクロスイッチは、上記ビームの駆動範囲を制限することで、基板側に引き付けられたビームと信号線電極との間に隙間を設けるストッパーを基板に備えている構成である。また、第1通信装置は、第1〜第3マイクロスイッチのいずれかを用いた回路を有する構成である。
また、第1製造方法は、第1静電アクチュエーターの製造方法であって、基板に支持柱および吸引電極を形成する第1工程と、支持柱を含む基板全面に犠牲膜を形成する第2工程と、この犠牲膜上に電導膜を形成する第3工程と、この電導膜をパターニングして揺動板を形成する第4工程と、揺動板の下部にある上記の犠牲膜を除去する第5工程とを含む方法である。また、第2製造方法は、第1製造方法において、上記第4工程において、揺動板の一部に貫通孔を設ける構成である。
また、本発明を、以下の第1〜第9光スイッチ装置および第1光通信装置として構成することも可能である。すなわち、第1光スイッチ装置は、基板上に配置した吸引電極により、揺動板を静電的に引き付ける静電アクチュエーターにおいて、基板上に固定され、搖動板を軸支するための一列に並ぶ複数の支持柱を備え、さらに揺動板表面に光の反射板を備えることを特徴とするマイクロ光スイッチ装置である。
また、第2光スイッチ装置は、第1光スイッチ装置において、上記支持柱を2つ備えている構成である。さらに、第3光スイッチ装置は、第1あるいは第2光スイッチ装置において、前記反射板の対向面に発光素子と受光素子を備えた構成である。また、第4光スイッチ装置は、第1あるいは第2光スイッチ装置において、前記支持柱が、基板に固定された脚部と、この脚部上に設けられた、脚部よりも太い柱頭部とを備えている一方、上記揺動板の端部に備えた中空のドーム部を有しており、このドーム部に、各支持柱の柱頭部が係合されている構成である。
また、第5光スイッチ装置は、第1あるいは第2光スイッチ装置において、前記支持柱は、基板に設けた電位固定用の電極の上に設けられている構成である。また、第6光スイッチ装置は、第1あるいは第2光スイッチ装置において、前記反射板の対応面に光の導波管を備える構成である。さらに、第7光スイッチ装置は、第3光スイッチ装置において、前記発光素子にレーザーダイオードを受光素子にフォトダイオードを用いた構成である。また、第8光スイッチ装置は、第3光スイッチ装置において、記発光素子及び前記受光素子のいずれか一方または両方の表面にレンズを設けた構成である。さらに、第9光スイッチ装置は、第3光スイッチ装置において、基板を半導体基板としてその基板に光スイッチの動作回路を設けた構成である。また、第1光通信装置は、第1〜第9光スイッチ装置のいずれかを備えた光通信装置である。
第1〜第9光スイッチ装置では、揺動板が半固定となっている。揺動板のバネ力を使用しないため、バネを曲げるだけの静電気力を印加する必要がない。よって、小さい印加電圧でも揺動板の角度を変化させることができる。又、半固定であることから揺動板の角度を高速に変化させる事が可能となり、高速で光の反射角度を変化させることができる。よって、高速なスイッチング動作が可能となる。また、バネを用いないので寿命も長くできる。
本発明は、静電アクチュエーター(静電駆動マイクロアクチュエーター)を用いるスイッチや、このスイッチを備える電子機器、例えば、携帯電話(無線通信機器)などの電子機器(通信機器)に適用することが可能である。
図1(a)は、本発明の一実施形態にかかるマイクロスイッチの構成を示す上面図であり、図1(b)は、図1(a)におけるA−A線矢視断面図である。 図2(a)は、図1(a)に示したマイクロスイッチに関し、平衡状態となっている揺動板を示す説明図であり、図2(b)(c)は、基板側に傾いている状態となっている揺動板を示す説明図である。 N方向に4つの信号線電極を、また、S方向に4つの信号線電極を設けたマイクロスイッチを示す上面図である。 図1(a)(b)に示したマイクロスイッチの製造工程を示す説明図である。 図1(a)(b)に示したマイクロスイッチの製造工程を示す説明図である。 図1(a)(b)に示したマイクロスイッチの製造工程を示す説明図である。 図1(a)(b)に示したマイクロスイッチの製造工程を示す説明図である。 図1(a)(b)に示したマイクロスイッチの製造工程を示す説明図である。 図1(a)(b)に示したマイクロスイッチの製造工程を示す説明図である。 図1(a)(b)に示したマイクロスイッチの製造工程を示す説明図である。 図1(a)(b)に示したマイクロスイッチの製造工程を示す説明図である。 図1(a)(b)に示したマイクロスイッチの製造工程を示す説明図である。 図13(a)は、図1(a)(b)に示したマイクロスイッチに誘電体膜を備えた構成のスイッチを示す上面図であり、図13(b)は、図13に(a)示したマイクロスイッチにおけるA−A線矢視断面図である。 図14(a)は、図1に示したマイクロスイッチにストッパーを備えた構成のスイッチを示す上面図であり、図14(b)は、図14(a)に示したマイクロスイッチにおけるA−A線矢視断面図である。 図1に示したマイクロスイッチにおける吸引電極を制御する吸引電極制御回路を基板に形成した構成を示す上面図である。 図15(a)におけるA−A線矢視断面図である。 図15に示した構成に信号回路を加えた構成を示す上面図である。 図18(a)は、図1に示したマイクロスイッチであって、キャップ板のキャップドームに貫通穴を設けた構成を示す上面図であり、図18(b)は、図18に示したマイクロスイッチにおけるA−A線矢視断面図である。 図19(a)は、図1に示したマイクロスイッチの支持柱を示す説明図であって、支持柱の柱頭部を半球形状とした構成を示す説明図であり、図19(b)は同じく三角形状とした構成を示す説明図である。 図1に示したマイクロスイッチにおける、2ヶ所の接点を接続した状態を示す説明図である。 図1(a)(b)に示したマイクロスイッチを応用したRF回路の例を示す等価回路図である。 図1(a)(b)に示したマイクロスイッチを応用したRF回路の他の例を示す等価回路図である。 図23(a)は、本発明の一実施形態にかかる光スイッチの構成を示す上面図である。また、図23(b)は、図23(a)におけるA−A線矢視断面図であり、図23(c)は、同じくB−B線矢視断面図である。 図24(a)〜(c)は、図23に示した光スイッチの動作状態を示す説明図である。 図23に示した光スイッチを備えた光スイッチシステムを示す説明図である。 図25に示した光スイッチシステムの動作を示す説明図である。 図27(a)(b)は、図25に示した光スイッチシステムのケースの構成を示す説明図である。 図25に示した光スイッチシステムにレンズを設けた構成を示す説明図である。 図23に示した光スイッチを備えた他の光スイッチシステムを示す説明図である。 図23に示した光スイッチを備えたさらに他の光スイッチシステムを示す説明図である。 図31(a)(b)は、従来のマイクロスイッチを示す説明図である。
符号の説明
1 基板
2a,2b 吸引電極
3 支持柱
5 揺動板
6 拡散層
8a〜8d 信号線電極
9a〜9d 信号線電極
10a・10b 接点電極
11 第1の絶縁膜
12 第2の絶縁膜
13 開口
14 給電メタル金属層
15 フォトレジストマスク
16 金属柱
17 犠牲膜
11 金属層
19 ストッパー
20a〜20d ドレイン拡散層
21a〜21d ソース拡散層
22a〜22d ドレイン電極
23a〜23d ソース電極
24a〜24d ゲート電極配線
25 貫通孔
103 柱頭部
104 脚部
105 キャップドーム(ドーム部)
106 引き出し電極
114 吸引電極制御回路
115 信号回路
118 誘電体膜
141 アンテナ
142 フィルター
143 フィルター
144 受信信号線電極
145 送信信号線電極
146,147 スイッチ
208,209 キャパシタ
211 支持柱用電極
212 光反射層
220 ケース
220a 第1ケース
220b 第2ケース
221 実装基板
222 光学系基板
223a・223b モジュール基板
224a・224b 発光素子(光源)
225a・225b 受光素子(受光体)
226 貫通配線
227 裏面電極
228 実装基板電極
229 実装基板貫通配線
230 外部電極
231 貫通配線
232・233 外部電極
241 受光用光ファイバー(受光体)
242 入射用光ファイバー(光源)
BW ボンディングワイヤー
BWa ボンディング電極
L レンズ
LI 入射光
LO 反射光

Claims (17)

  1. 基板上に配置した吸引電極により、揺動板を静電的に引き付ける静電アクチュエーターにおいて、
    基板上に固定され、揺動板を軸支するための、一列に並ぶ複数の支持柱を備え
    上記支持柱は、基板に固定された脚部と、この脚部上に設けられた柱頭部とを有し、
    上記揺動板は、中空のドーム部を有し、
    上記ドーム部に、上記支持柱の柱頭部が係合されており、
    上記ドーム部の内壁と、上記支持柱の柱頭部における上記ドーム部との接触部分とが、球面形状であり、
    上記ドーム部は、上記柱頭部と外れないように上記柱頭部を包んで形成されていることを特徴とする静電アクチュエーター。
  2. 上記支持柱を2つ備えていることを特徴とする請求項1に記載の静電アクチュエーター。
  3. 上記柱頭部は、上記脚部よりも太いことを特徴とする請求項1に記載の静電アクチュエーター。
  4. 上記吸引電極を制御するための吸引電極制御回路を上記基板に備えていることを特徴とする請求項1に記載の静電アクチュエーター。
  5. 上記の支持柱が、この支持柱の電位を固定するための電極に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の静電アクチュエーター。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の静電アクチュエーターと、
    上記基板に設けられ、基板側に引き付けられた揺動板を介して互いに導通する1対の信号線電極とを備えたマイクロスイッチ。
  7. 上記揺動板における信号線電極との当接部位に、信号線電極対を導通させるための接点電極が設けられていることを特徴とする請求項に記載のマイクロスイッチ。
  8. 上記信号線電極における揺動板との当接部位、および、揺動板における信号線電極との当接部位の少なくとも一方に、誘電体が設けられていることを特徴とする請求項に記載のマイクロスイッチ。
  9. 上記揺動板の駆動範囲を制限することで、基板側に引き付けられた揺動板と信号線電極との間に隙間を設けるストッパーを基板に備えていることを特徴とする請求項に記載のマイクロスイッチ。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載の静電アクチュエーターと、
    静電アクチュエーターの揺動板に設けられた光反射膜とを備えていることを特徴とするマイクロ光スイッチ。
  11. 請求項10に記載のマイクロ光スイッチと、
    このマイクロ光スイッチの光反射膜に光を照射する光源と、
    光反射膜からの反射光を受光する受光体とを備えていることを特徴とするマイクロ光スイッチシステム。
  12. 上記の光源が、外部から受けた光信号を光反射膜に向けて出力する入力用の光導波管からなるとともに、
    上記の受光体が、光反射膜によって反射された光信号を受けて外部に出力する出力用の光導波管からなることを特徴とする、請求項11に記載のマイクロ光スイッチシステム。
  13. 上記の光源が、外部から受けた電気信号に応じた光を光反射膜に向けて照射する発光素子からなるとともに、
    上記の受光体が、光反射膜に反射された光を受けて電気信号に変換して出力する受光素子からなることを特徴とする、請求項11に記載のマイクロ光スイッチシステム。
  14. 上記の光源および受光体の少なくとも一方の表面に、集光レンズが設けられていることを特徴とする請求項11に記載のマイクロ光スイッチシステム。
  15. 請求項に記載のマイクロスイッチあるいは請求項11に記載のマイクロ光スイッチシステムを備えた通信装置。
  16. 請求項1に記載の静電アクチュエーターの製造方法であって、
    基板に、上記支持柱および吸引電極を形成する第1工程と、
    上記支持柱を含む基板全面に犠牲膜を形成する第2工程と、
    この犠牲膜上に、上記柱頭部を包む上記ドーム部を有する電導膜を形成する第3工程と、
    この電導膜をパターニングして揺動板を形成する第4工程と、
    揺動板の下部にある上記の犠牲膜を除去することにより、上記ドーム部と上記柱頭部とを外れないように係合させる第5工程とを含むことを特徴とする静電アクチュエーターの製造方法。
  17. 上記第4工程において、揺動板の一部に貫通孔を設けることを特徴とする請求項16に記載の静電アクチュエーターの製造方法。
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