JP2011109822A - 静電駆動型アクチュエータ、及び可変容量装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ホットスイッチングに必要なDC電圧を抑制することが容易で、従来より微細度を低減できる静電駆動型アクチュエータの提供を図る。
【解決手段】静電駆動型アクチュエータは、基板2と可動板6と下駆動電極5A〜5Dとを備える。可動板6は支持部6Cで基板2に接続される。副可動部6Eおよび副梁状部6Dは片持ち梁構造であり、副梁状部6Dの一端で主可動部6Bに接続される。主可動部6Bおよび下駆動電極5C、5Dは、主可動部6Bの変位により下駆動電極5C、5D間の接続状態を変化させる。副可動部6Eおよび下駆動電極5Aは、DC電圧が印加されて生じる静電容量に基づく静電力で可動板6を変形させる。
【選択図】 図4
【解決手段】静電駆動型アクチュエータは、基板2と可動板6と下駆動電極5A〜5Dとを備える。可動板6は支持部6Cで基板2に接続される。副可動部6Eおよび副梁状部6Dは片持ち梁構造であり、副梁状部6Dの一端で主可動部6Bに接続される。主可動部6Bおよび下駆動電極5C、5Dは、主可動部6Bの変位により下駆動電極5C、5D間の接続状態を変化させる。副可動部6Eおよび下駆動電極5Aは、DC電圧が印加されて生じる静電容量に基づく静電力で可動板6を変形させる。
【選択図】 図4
Description
この発明は、静電力により駆動するMEMSを利用した静電駆動型アクチュエータと、静電駆動型アクチュエータによりキャパシタンスを可変する可変容量装置と、に関するものである。
従来、スイッチ装置や可変容量装置などに静電駆動型アクチュエータが利用されることがある(特許文献1〜3参照。)。
図1は、片持ち梁構造を採用した従来の静電駆動型アクチュエータの構成例を説明する図である。
静電駆動型アクチュエータ101は、基板102、支持部103、および可動板104を備える。可動板104は、一端が基板102に対して支持部103で固定され、片持ち梁構造を構成する。可動板104および基板102には、間隔を隔てて対向する第1の電極対105A,105Bと第2の電極対106A,106Bとが形成される。第1の電極対105A,105Bは、静電駆動型アクチュエータ101の駆動用容量形成部として機能するものであり、DC電圧が印加されることで静電容量が発生し、静電力により可動板104を変形させる。第2の電極対106A,106Bは、静電駆動型アクチュエータ101の信号可変部として機能するものである。電極106Aは基板102上に設けられた電極ギャップを有する信号ラインであり、この電極ギャップに電極106Bは対向し、可動板104が変形することで電極106Aの間を電極106Bが接続する。
静電駆動型アクチュエータ101は、基板102、支持部103、および可動板104を備える。可動板104は、一端が基板102に対して支持部103で固定され、片持ち梁構造を構成する。可動板104および基板102には、間隔を隔てて対向する第1の電極対105A,105Bと第2の電極対106A,106Bとが形成される。第1の電極対105A,105Bは、静電駆動型アクチュエータ101の駆動用容量形成部として機能するものであり、DC電圧が印加されることで静電容量が発生し、静電力により可動板104を変形させる。第2の電極対106A,106Bは、静電駆動型アクチュエータ101の信号可変部として機能するものである。電極106Aは基板102上に設けられた電極ギャップを有する信号ラインであり、この電極ギャップに電極106Bは対向し、可動板104が変形することで電極106Aの間を電極106Bが接続する。
図2は、両持ち梁構造を採用した従来の静電駆動型アクチュエータの構成例を説明する図である。
静電駆動型アクチュエータ201は、支持部203A,203B、駆動用容量形成部204A,204B、および信号可変部205を備える。駆動用容量形成部204A,204Bは、支持部203A,203Bと信号可変部205との間に配置される。
静電駆動型アクチュエータ201は、支持部203A,203B、駆動用容量形成部204A,204B、および信号可変部205を備える。駆動用容量形成部204A,204Bは、支持部203A,203Bと信号可変部205との間に配置される。
図3は、両持ち梁構造を組み合わせたマルチリンク構造を採用した、従来の静電駆動型アクチュエータの構成例を説明する図である。
静電駆動型アクチュエータ301は、第1の支持部303A,303B、第2の支持部304A,304B、駆動用容量形成部305A,305B、および信号可変部306を備える。信号可変部306は、第1の支持部303A,303Bに両端が支持される第1の両持ち梁構造の中央部分に配置される。駆動用容量形成部305Aは、第1の両持ち梁構造の中央部分と第2の支持部304Aとに両端が支持される第2の両持ち梁構造に配置される。駆動用容量形成部305Bは、第1の両持ち梁構造の中央部分と第2の支持部304Bとに両端が支持される第3の両持ち梁構造に配置される。
静電駆動型アクチュエータ301は、第1の支持部303A,303B、第2の支持部304A,304B、駆動用容量形成部305A,305B、および信号可変部306を備える。信号可変部306は、第1の支持部303A,303Bに両端が支持される第1の両持ち梁構造の中央部分に配置される。駆動用容量形成部305Aは、第1の両持ち梁構造の中央部分と第2の支持部304Aとに両端が支持される第2の両持ち梁構造に配置される。駆動用容量形成部305Bは、第1の両持ち梁構造の中央部分と第2の支持部304Bとに両端が支持される第3の両持ち梁構造に配置される。
特許文献1および2に記載された静電駆動型アクチュエータは、信号ラインに高電圧のRF信号が乗った状態でのスイッチング(ホットスイッチング)時に、高電圧のRF信号によって信号可変部の電極間に静電力が生じる。すると、駆動用容量形成部のDC電圧によって梁構造を適正に変形させることが不能になり、ホットスイッチングに支障を来すことがある。梁構造のバネ定数が高ければ、高電圧のRF信号に基づく変形を抑制できるが、同時にDC電圧に基づく梁構造の変形も抑制されてしまう。そのため、ホットスイッチングに必要なDC電圧が高まり、昇圧回路などが必要になって回路構成が複雑化する新たな問題が発生する。
特許文献3に記載された静電駆動型アクチュエータでは、第1の両持ち梁構造のバネ定数を大きく、第2・第3の両持ち梁構造のバネ定数を第1の両持ち梁構造のバネ定数よりも小さくする。この構造では、第2・第3の両持ち梁構造は変形し易く、小さなDC電圧で比較的大きな静電容量を発生させることが可能になる。すなわち、小さなDC電圧で必要とする静電力を発生させられ、第1の両持ち梁構造のバネ定数を大きくしてもDC電圧を抑制してスイッチングすることが可能になる。
ただし、第2・第3の両持ち梁構造のバネ定数を小さくするためには、第2・第3の両持ち梁構造における支持部から駆動用容量形成部までの距離を長くすることや梁幅を狭くする必要がある。このため、第2・第3の両持ち梁構造が微細化し、製造方法に起因する微細度の限界から性能やサイズに制約が発生することがある。
ただし、第2・第3の両持ち梁構造のバネ定数を小さくするためには、第2・第3の両持ち梁構造における支持部から駆動用容量形成部までの距離を長くすることや梁幅を狭くする必要がある。このため、第2・第3の両持ち梁構造が微細化し、製造方法に起因する微細度の限界から性能やサイズに制約が発生することがある。
そこで本発明の目的は、ホットスイッチングに必要なDC電圧を抑制することが容易で、従来より微細度を低減できる静電駆動型アクチュエータ、および、その静電駆動型アクチュエータを用いた可変容量装置を提供することにある。
この発明の静電駆動型アクチュエータは、基板と主梁部と副梁部と信号可変部と駆動用容量形成部とを備える。主梁部は接続端で基板に接続される。副梁部は片持ち梁構造であり、接続端で主梁部の可動部位に接続される。信号可変部は主梁部および基板に構成され、主梁部の可動部位の変位により制御対象信号を変化させる。駆動用容量形成部は副梁部および基板に構成され、DC電圧が印加されて生じる静電容量に基づく静電力で主梁部および副梁部を変形させる。
この構成では、副梁部が片持ち梁構造なので、副梁部を両持ち梁構造で構成する場合よりも副梁部のバネ定数および専有面積を低減できる。したがって、副梁部を両持ち梁構造で構成する従来のように構造微細度を高めずとも副梁部のバネ定数を小さくできる。これにより、主梁部のバネ定数を副梁部のバネ定数よりも大きくしてホットスイッチングに必要なDC電圧を抑制することが容易になる。
この構成では、副梁部が片持ち梁構造なので、副梁部を両持ち梁構造で構成する場合よりも副梁部のバネ定数および専有面積を低減できる。したがって、副梁部を両持ち梁構造で構成する従来のように構造微細度を高めずとも副梁部のバネ定数を小さくできる。これにより、主梁部のバネ定数を副梁部のバネ定数よりも大きくしてホットスイッチングに必要なDC電圧を抑制することが容易になる。
この発明の副梁部は主軸方向に垂直な断面において基板に平行な方向の寸法が部分的に小さい部位が、主軸方向に複数配列された構成であると好適である。
副梁部の幅寸法を一定ではなく不連続にすれば、副梁部の面積を局所的に拡張して静電容量を確保し易くなるが、バネ定数が一様ではなくなり、DC電圧の制御による梁部の変形の程度が不規則になる。そのため、制御対象信号の制御が難しくなる。そこで、副梁部の幅寸法が幅広な部位と幅狭な部位を軸方向に交互に配列する構成を採用し、副梁部におけるバネ定数を等価的に一様にする。これにより、梁部の変形の程度の制御が容易になり、制御対象信号を安定して制御可能になる。
副梁部の幅寸法を一定ではなく不連続にすれば、副梁部の面積を局所的に拡張して静電容量を確保し易くなるが、バネ定数が一様ではなくなり、DC電圧の制御による梁部の変形の程度が不規則になる。そのため、制御対象信号の制御が難しくなる。そこで、副梁部の幅寸法が幅広な部位と幅狭な部位を軸方向に交互に配列する構成を採用し、副梁部におけるバネ定数を等価的に一様にする。これにより、梁部の変形の程度の制御が容易になり、制御対象信号を安定して制御可能になる。
この発明の主梁部および副梁部は一体の導電性材料からなり、駆動用容量形成部に信号カット用の素子を接続してもよい。また、この発明の主梁部および副梁部は絶縁性材料からなり、駆動用容量形成部または信号可変部となる電極が表面に形成されていてもよい。
主梁部および副梁部を一体の導電性材料で構成すると、駆動用容量形成部や信号可変部となる電極を付設する必要がなくなる。すると、梁部を異素材貼り合わせ構造とする必要がなくなり、内部応力差に基づく反りや、線膨張差に基づく静電容量の変化を抑制でき、特性バラツキの小さい高精度な可変容量を得ることができる。主梁部および副梁部を絶縁性材料で構成すると、信号カット用の素子を駆動用容量形成部に接続する必要がなくなる。
主梁部および副梁部を一体の導電性材料で構成すると、駆動用容量形成部や信号可変部となる電極を付設する必要がなくなる。すると、梁部を異素材貼り合わせ構造とする必要がなくなり、内部応力差に基づく反りや、線膨張差に基づく静電容量の変化を抑制でき、特性バラツキの小さい高精度な可変容量を得ることができる。主梁部および副梁部を絶縁性材料で構成すると、信号カット用の素子を駆動用容量形成部に接続する必要がなくなる。
この発明の駆動用容量形成部は、副梁部に対向する第1の基板側電極部および第2の基板側電極部と、第1の基板側電極部および第2の基板側電極部に対向する梁側電極部とを備え、第1の基板側電極部と第2の基板側電極部との間にDC電圧が印加される構成であってもよい。また、この発明の駆動用容量形成部は、副梁部に対向する基板側電極部と、基板側電極部に対向する梁側電極部とを備え、基板側電極部と梁側電極部との間にDC電圧が印加される構成であってもよい。
梁側電極部と基板側電極部との間にDC電圧が印加される構造(以下、MIM構造と称する。)は、梁側電極部を介して結合する2つの基板側電極部の間にDC電圧が印加される構造(以下、MIMIM構造と称する。)に比べて、数式1および数式2に示すように静電容量および静電力が4倍になる。そのため、同一の静電力を得るためのDC電圧を抑制できる。一方、MIMIM構造は、梁側電極部にDC電圧を印加するための電気的接点が不要であり、構成が簡単にでき小型化し易い。
梁側電極部と基板側電極部との間にDC電圧が印加される構造(以下、MIM構造と称する。)は、梁側電極部を介して結合する2つの基板側電極部の間にDC電圧が印加される構造(以下、MIMIM構造と称する。)に比べて、数式1および数式2に示すように静電容量および静電力が4倍になる。そのため、同一の静電力を得るためのDC電圧を抑制できる。一方、MIMIM構造は、梁側電極部にDC電圧を印加するための電気的接点が不要であり、構成が簡単にでき小型化し易い。
この発明の主梁部は両持ち梁構造であってもよく、片持ち梁構造であってもよい。両持ち梁構造は片持ち梁構造よりもバネ定数を高められ、主梁部と基板とを信号可変部で平行にして静電容量の変化安定性を高められる。一方、片持ち梁構造は両持ち梁構造よりもサイズを抑制できる。
この発明の駆動用容量形成部は、信号可変部よりも電極部対向面積が大きいと好適である。
平行平板キャパシタに働く静電力は電極部対向面積に比例する。そのため駆動用容量形成部での電極部対向面積を、信号可変部よりも大きい構成とすることにより、ホットスイッチング時に信号可変部で発生する静電力を弱めて、適正な動作を実現させることが容易になる。
平行平板キャパシタに働く静電力は電極部対向面積に比例する。そのため駆動用容量形成部での電極部対向面積を、信号可変部よりも大きい構成とすることにより、ホットスイッチング時に信号可変部で発生する静電力を弱めて、適正な動作を実現させることが容易になる。
この発明の信号可変部は、主梁部に対向する第1の基板側電極部および第2の基板側電極部と、第1の基板側電極部と第2の基板側電極部とのギャップに対向する梁側電極部とを備え、梁側電極部を介して導通する第1の基板側電極部と第2の基板側電極部との間を電気信号が伝搬する構成であってもよい。
この発明の信号可変部は、主梁部に対向する第1の基板側電極部および第2の基板側電極部と、第1の基板側電極部および第2の基板側電極部に対向する梁側電極部とを備え、梁側電極部を介して結合する第1の基板側電極部と第2の基板側電極部との間をRF信号が伝搬する構成であってもよい。
この発明の可変容量装置は、上記の静電駆動型アクチュエータを複数備え、各々の第1の基板側電極部を接続するとともに、各々の第2の基板側電極部を接続した構成であると好適である。
この発明に寄れば、副梁部が片持ち梁構造なので、副梁部を両持ち梁構造で構成する場合よりも副梁部のバネ定数および専有面積が低減される。したがって、副梁部を両持ち梁構造で構成する従来のように構造微細度を高めずとも副梁部のバネ定数を小さくできる。これにより、主梁部のバネ定数を副梁部のバネ定数よりも大きくしてホットスイッチングに必要なDC電圧を抑制することが容易になる。
本発明の第1の実施形態に係る静電駆動型アクチュエータの構成例について説明する。
図4(A)は静電駆動型アクチュエータ1の上部カバーを除いた状態での平面図である。図4(B)はスイッチOFF時の静電駆動型アクチュエータ1の側面断面図である。図4(C)はスイッチON時の静電駆動型アクチュエータ1の側面断面図である。
静電駆動型アクチュエータ1は、基板2と上面カバー3と側面カバー4と下駆動電極5A〜5Dと可動板6と誘電体膜7とを備える。基板2と上面カバー3と側面カバー4とは外装材となる。基板2および上面カバー3はガラス基板からなり、側面カバー4および可動板6は抵抗率0.0026Ωcmの低抵抗Si基板からなる。
基板2にはスルーホール8、バンプ電極9A、およびハンダバンプ9Bが形成される。バンプ電極9Aは基板2の底面に形成される。ハンダバンプ9Bはバンプ電極9Aに接合される。スルーホール8は基板2を貫通して形成され、下駆動電極5A〜5Dとバンプ電極9Aとを接続する。
可動板6は開口が設けられた厚みが一様な平板状の導電性材料からなり、2本の主梁状部6Aと主可動部6Bと支持部6Cと2本の副梁状部6Dと副可動部6Eを備える。支持部6Cは可動板6の図中左側端部に凸形状に形成され、基板2に接合される。主可動部6Bは可動板6の図中右側端部に矩形状に形成される。2本の主梁状部6Aは支持部6Cと主可動部6Bとの間をつなぐ線路状領域である。主梁状部6Aと主可動部6Bと支持部6Cとは本発明の主梁部を構成し、主梁状部6Aと主可動部6Bとが基板2から離間した状態で支持部6Cにより支持され、片持ち梁構造を構成する。
副可動部6Eは可動板6の開口内に矩形状で設けられる。2本の副梁状部6Dは副可動部6Eと主可動部6Bとの間をつなぐ線路状領域である。副可動部6Eと副梁状部6Dとは本発明の副梁部を構成し、基板2から離間した状態で主可動部6Bに支持され、片持ち梁構造を構成する。なお、副可動部6Eにおける底面には、副可動部6Eが下駆動電極5Aと接触することを防ぐために底面から部分的に突出するフランジ部を設けている。このように副梁状部6Dおよび副可動部6Eを片持ち梁構造とすることにより、両持ち梁構造の場合よりもバネ定数および専有面積を低減できる。また、副可動部6Eを副梁状部6Dとは別に設けているので、副梁部の面積を局所的に拡張して静電容量を確保することが容易になる。
下駆動電極5Bは基板上面の中央左側付近に形成された凸形状部分で可動板6の支持部6Cに接合し、スルーホール8を介してグランドに接続される。下駆動電極5Aは基板上面の中央付近に形成された矩形状部分で可動板6の副可動部6Eに対向し、スルーホール8を介して基準DC電圧に接続される。下駆動電極5Aと副可動部6Eとは基準DC電圧とグランドとによる静電容量を形成し、静電力により可動板6全体の変形を促す本発明の駆動用容量形成部を構成する。この駆動用容量形成部の構造はいわゆる下駆動電極5A、副可動部6Eおよび下駆動電極5Aと副可動部6Eとがなす空隙からなるMIM構造である。下駆動電極5Aが本発明の基板側電極部に相当し、下駆動電極5Aに対向する副可動部6Eが本発明の梁側電極部に相当し、電圧が印加される下駆動電極5Aと副可動部6Eとがそれぞれ対向する。このMIM構造は、後述するMIMIM構造に比べて面積当たりの静電力が大きく、電極面積の低減に有利である。
下駆動電極5Cは基板上面の中央右側付近に形成された線路部分で可動板6の主可動部6Bに対向し、スルーホール8を介して高周波信号入力端子に接続される。下駆動電極5Dは下駆動電極5Cの線路部分に平行する線路部分で可動板6の主可動部6Bに対向し、スルーホール8を介して高周波信号出力端子に接続される。誘電体膜7は、下駆動電極5Cと下駆動電極5Dとの線路部分を覆い、可動板6の主可動部6Bに対向する。高周波信号が本発明の制御対象信号であり、下駆動電極5C,5D、誘電体膜7、および主可動部6Bは、主可動部6Bと誘電体膜7との接触状態によって下駆動電極5Cと下駆動電極5Dとの間の結合状態を変化させる本発明の信号可変部を構成する。この信号可変部の構造はいわゆる下駆動電極5C、誘電体膜7、主可動部6B、誘電体膜7、下駆動電極5DからなるMIMIM構造である。下駆動電極5C,5Dが本発明の第1・第2の基板側電極部に相当し、下駆動電極5Aに対向する主可動部6Bが本発明の梁側電極部に相当し、信号が印加される下駆動電極5C,5Dが可動板6に対向し、可動板6を介して結合する。MIMIM構造は、MIM構造に比べて面積当たりの静電力が小さく、ホットスイッチング時の変形を抑制するのに有利である。
図4(B)に示すスイッチOFF時には、下駆動電極5Aに基準DC電圧が印加されず、下駆動電極5Aと副可動部6Eとの間に静電容量が形成されない。このため、可動板6には静電力が作用せず変形も生じず、可動板6の主可動部6Bは誘電体膜7から離間した状態となる。これにより、下駆動電極5Cと下駆動電極5Dとの間の電気的な接続は遮断される。
図4(C)に示すスイッチON時には、下駆動電極5Aに基準DC電圧が印加され、下駆動電極5Aと副可動部6Eとの間に静電容量が形成される。このため、可動板6には静電力が作用して変形が生じ、可動板6の主可動部6Bは誘電体膜7に接触した状態となる。これにより、下駆動電極5Cおよび下駆動電極5Dは、可動板6の主可動部6Bとの間に発生する静電容量を介して結合する。
ホットスイッチング時には、下駆動電極5Aに基準DC電圧が印加されない場合でも下駆動電極5Cと主可動部6Bとの間、および下駆動電極5Dと主可動部6Bとの間にある程度の大きさの静電容量が発生し、それによる静電力で可動板6が変形して誘電体膜7に接触する恐れがある。そのため、ここでは主梁状部6Aのバネ定数を、副梁状部6Dのバネ定数よりも大きくしている。これにより、ホットスイッチング時に信号可変部に生じる静電力による可動板6の撓みを抑制して、誘電体膜7に主可動部6Bが接触することを防いでいる。
ここで、可動板6に作用する静電力について説明する。可動板6と下駆動電極5A,5C,5Dとは平行平板キャパシタとして機能する。平行平板キャパシタに働く静電力Fは数式1で表され、平行平板キャパシタの対向面積Aや印加電圧Vの二乗に比例し、対向距離zの二乗に反比例する。
したがって、副可動部6Eと下駆動電極5Aとからなる駆動用容量形成部における対向距離zは、より小さい方が静電力Fの確保に有利である。換言すれば、同一の静電力Fを得る場合に対向距離zが小さい方が対向面積Aや印加電圧Vを低減できる。即ち、主梁状部6Aのバネ定数が大きくても、副梁状部6Dのバネ定数が小さい場合には、副梁状部6Dの撓み量が大きくなり易く、副可動部6Eと下駆動電極5Aとの対向距離zが小さくなり、低い基準DC電圧であっても必要とする静電力Fが駆動用容量形成部で得られる。
また、副可動部6Eと下駆動電極5Aとからなる駆動用容量形成部における対向面積は、主可動部6Bと下駆動電極5C,5Dとからなる信号可変部における対向面積よりも大きい構成とすると好適である。これにより、ホットスイッチング時に信号可変部で発生する静電力を駆動用容量形成部で発生する静電力よりも弱めて、より適正な動作を実現させることが容易になる。
次に静電駆動型アクチュエータ1の製造方法について、図5を参照して説明する。なお、通常は広大な母基板から複数の素子を形成するが、ここでは説明の簡易化のために、母基板から一つの素子を形成するものとして説明する。
まず、基板2となるガラス基板を用意する(S1)。
次に、基板2のスルーホール8を形成する位置にサンドブラスト等により非貫通開口を形成し、その開口内を含む基板2の上面全面を充填メッキ法等により銅被覆する(S2)。
次に、研削と研磨により基板2の上面から銅被覆を除去する。これにより、基板2の開口内に残る銅がスルーホール8を形成する(S3)。
次に基板2の上面にAu/Pt/NiCr,Cr/Au/Pt/Cr等の金属膜を0.2μm厚で成膜し、リフトオフ法等により所定パターンの下駆動電極5A〜5Dを形成する(S4)。なお、下駆動電極5C,5Dの低抵抗化のために、下駆動電極の引き回し配線部をCr/Au/Pt・Crで0.6μm厚程度にしてもよい。
次にTa2O5(ε=22〜28)等からなる誘電体膜を0.2μm厚でスパッタ成膜し、RIE法等により所定パターンの誘電体膜7を形成する(S5)。
次にRIE法等で所定形状の凹部を設けた低抵抗Si基板4Aを用意し、基板2に400℃で陽極接合する(S6)。
次に、低抵抗Si基板をTMAH/研削/ポリッシュ法等により30μm厚に簿化し、RIE法等により所定パターンを形成して側面カバー4および可動板6を設ける(S7)。
次に、サンドブラスト等により所定形状の凹部を設けたガラス基板を用意し、上面カバー3として側面カバー4の上面に400℃で熱接合する。この際、上面カバー3、側面カバー4、基板2により囲まれる内部空間を減圧封止する(S8)。なお、上面カバー3における凹部深さは、各基板の厚みや接合方法等の都合の兼ね合いで決定し、例えば100μm程度にするとよい。
次に、基板2の底面をグラインド/ポリッシュ等により基板厚0.1mmまで研削し、スルーホール8を底面から露出させる(S9)。
次に、ポリイミド等によるハンダレジストを形成し、電界メッキなどでスルーホールを被覆するバンプ電極9Aを形成する。そして、印刷等によりバンプ電極9Aにハンダバンプ9Bを接合する(S10)。
以上の工程により本発明の静電駆動型アクチュエータ1を製造する。なお、複数の静電駆動型アクチュエータ1を広大な母基板に形成してから個片化する場合には、母基板をダイシングによりハーフカットしてテープ材に貼り付けた後、再びダイシングして各素子を個片化するとよい。
次に、本発明の第2の実施形態に係る静電駆動型アクチュエータの構成例について説明する。
本実施形態の静電駆動型アクチュエータ11は前述の静電駆動型アクチュエータ1とは下駆動電極の形状や可動部の形状が相違し、特には可動部の構成する主梁部が両持ち梁構造であり、副梁部を2つ設ける点で相違する。図6(A)は静電駆動型アクチュエータ11の上部カバーを除いた状態での平面図である。図6(B)はスイッチOFF時の静電駆動型アクチュエータ11の側面断面図である。図6(C)はスイッチON時の静電駆動型アクチュエータ11の側面断面図である。
静電駆動型アクチュエータ11は、基板12と上面カバー13と側面カバー14と下駆動電極15A〜15Dと可動板16と誘電体膜17とを備える。
可動板16は2つの開口が設けられた矩形平板状の導電性材料からなり、2本×2組の主梁状部16Aと主可動部16Bと2つの支持部16Cと2本×2組の副梁状部16Dと2つの副可動部16Eを備える。2つの支持部16Cは可動板16の両端部に矩形状で形成され、基板12に接合される。主可動部16Bは可動板16の図中中央部分に矩形状に形成される。各組の2本の主梁状部16Aは支持部16Cと主可動部16Bとの間をつなぐ線路状領域である。主梁状部16Aと主可動部16Bと支持部16Cとは本発明の主梁部を構成し、主梁状部16Aと主可動部16Bとが基板12から離間した状態で支持部16Cにより支持され、両持ち梁構造を構成する。
2つの副可動部16Eは可動板16の2つの開口内に矩形状で設けられる。各組の2本の副梁状部16Dは副可動部16Eと主可動部16Bとの間をつなぐ線路状領域である。副可動部16Eと副梁状部16Dとは本発明の副梁部を構成し、基板12から離間した状態で主可動部16Bに支持され、片持ち梁構造を構成する。
下駆動電極15Bは可動板16の図中右側端部に設けられた支持部16Cに接合し、グランドに接続される。下駆動電極15Aは2つの矩形状部分で可動板16の2つの副可動部16Eに対向し、基準DC電圧に接続される。下駆動電極15Aと副可動部16Eとは本発明の駆動用容量形成部を構成する。下駆動電極15Cは線路部分で可動板16の主可動部16Bに対向し、高周波信号入力端子に接続される。下駆動電極15Dは線路部分で可動板16の主可動部16Bに対向し、高周波信号出力端子に接続される。誘電体膜17は、下駆動電極15Cと下駆動電極15Dとの線路部分を覆い、可動板16の主可動部16Bに対向する。これらの下駆動電極15C,15D、誘電体膜17、および主可動部16Bとは、本発明の信号可変部を構成する。
この静電駆動型アクチュエータ11では、主可動部16Bが両持ち梁構造で支持されて基板12と並行する。したがって、信号可変部における静電容量のバラツキが抑制される。
次に、本発明の第3の実施形態に係る静電駆動型アクチュエータの構成例について説明する。
図7(A)は、本実施形態に係る静電駆動型アクチュエータ21の上部カバー及び側面カバーを除いた状態での平面図である。この静電駆動型アクチュエータ21は、前述の静電駆動型アクチュエータ1とは形状が相違する可動板26を備える構成である。
可動板26は基板22に垂直な方向Zの厚み寸法が一様であり、主梁状部26A、主可動部26B、支持部26C、副梁部26Dを備える。副梁部26Dは、梁の主軸方向Xに配列された複数のスリット26Eを備える。
この静電駆動型アクチュエータ21では、方向X,Zに対して垂直な方向Yに沿った副梁部26Dの寸法(幅寸法)は、スリット26Eの設けられた部位で小さくなる。したがって、複数のスリット26Eを主軸方向Xに配列することで、前述の静電駆動型アクチュエータ1よりも副梁部がなだらかに変形し、スイッチON時に副梁部の基板と平行な部分が次第に拡大していくようになり、静電容量の変化を安定させやすくなる。
図7(B)は、本実施形態に係る静電駆動型アクチュエータの構成で主梁部を両持ち梁構造とした構成例を示す平面図である。この静電駆動型アクチュエータ31では、前述の静電駆動型アクチュエータ11よりも副梁部がなだらかに変形し、スイッチON時に副梁部の基板と平行な部分が次第に拡大していくようになり、静電容量の変化を安定させやすくなる。
次に、本発明の第4の実施形態に係る静電駆動型アクチュエータの構成例について説明する。
図8は、本実施形態に係る静電駆動型アクチュエータ41の上部カバー及び側面カバーを除いた状態での平面図である。この静電駆動型アクチュエータ41は、前述の静電駆動型アクチュエータ21とは形状が相違する下駆動電極45A,45Bを備える構成である。
下駆動電極45Bは基板上面の中央右側付近に形成された矩形状部分で可動板の副梁部に対向し、グランドに接続される。下駆動電極45Aは基板上面の中央左側付近に形成された矩形状部分で可動板の副梁部に対向し、基準DC電圧に接続される。下駆動電極45Aと下駆動電極45Bとは本発明の駆動用容量形成部を構成する。この駆動用容量形成部の構造はいわゆるMIMIM構造である。下駆動電極45A,25Bが本発明の第1・第2の基板側電極部に相当し、下駆動電極45A,45Bに対向する副可動部6Eが本発明の梁側電極部に相当し、電圧が印加される下駆動電極45A,45Bが可動板に対向し、可動板を介して結合する。この構成は、MIM構造に比べて面積当たりの静電力が小さくなるが、可動板に電圧を印加する必要が無く、可動板の小型化に有利である。
次に、本発明の第5の実施形態に係る静電駆動型アクチュエータの構成例について説明する。
図9(A)は、本実施形態に係る静電駆動型アクチュエータ51の上部カバー及び側面カバーを除いた状態での平面図である。この静電駆動型アクチュエータ51は、前述の静電駆動型アクチュエータ41とは形状が相違する下駆動電極55Aを備える構成である。
下駆動電極55Aは基板上面の中央左側付近に形成された矩形状部分で可動板の副梁部に対向するとともに、基板上面の右側付近に形成された線路状部分55A1で可動板の主梁部に対向し、基準DC電圧に接続される。この構成では、比較的大きな静電力が得られ、基準DC電圧をさらに抑制することが可能になる。なお、下駆動電極55Aは一部を下駆動電極55Cと交差させる必要が生じるので、基板52の一部を絶縁性のブリッジ層53で被覆して下駆動電極55Aと下駆動電極55Cとの間の絶縁を確保する。
図9(B)は、本実施形態に係る静電駆動型アクチュエータの構成で駆動用容量形成部をMIM構造とした構成例を示す平面図である。この静電駆動型アクチュエータ61でも、前述の静電駆動型アクチュエータ51と同様に、基板上面の右側付近に形成された線路状部分65A1を有するため、比較的大きな静電力が得られ、基準DC電圧をさらに抑制することが可能になる。
次に、本発明の第6の実施形態に係る静電駆動型アクチュエータの構成例について説明する。
図10は、本実施形態に係る静電駆動型アクチュエータ71の側面断面図である。この静電駆動型アクチュエータ71は、可動板76とは別に上駆動電極76A,76Bを備える点で、前述の静電駆動型アクチュエータ1と相違する。
可動板76が静電駆動型アクチュエータ1と同様に低抵抗Si基板であれば、上駆動電極76A,76Bを設ける事により、信号可変部で形成する可変容量の抵抗分が小さくなり、Q値を改善することができる。また、可動板76を高抵抗Si基板などの絶縁性基板とすれば、信号可変部からRF信号などが漏れることが無くなり、後述する信号遮断用の抵抗素子などを設ける必要がなくなる。この場合、Si基板側に電極を用いる必要があり、材料としては陽極接合時の熱負荷で表面荒れしないW(タングステン)またはMo(モリブデン)が良い。
次に、本発明の第7の実施形態に係る静電駆動型アクチュエータの構成例について説明する。
図11は、本実施形態に係る静電駆動型アクチュエータ81の側面断面図である。この静電駆動型アクチュエータ81は、信号可変部に誘電体層を設けずに構成し、上駆動電極86Bと下駆動電極85C、および上駆動電極86Bと下駆動電極85Dとの接触により、スイッチングを行う点で、前述の静電駆動型アクチュエータ71と相違する。このような構成であっても本発明は好適に実施できる。なお、下駆動電極85C,85Dが本発明の第1・第2の基板側電極部に相当し、上駆動電極86Bが第1・第2の基板側電極部間のギャップに対向する本発明の梁側電極部に相当し、上駆動電極86Bを介して導通する下駆動電極85C,85D間を制御対象信号である電気信号が伝搬する。
次に、本発明の第8の実施形態に係る静電駆動型アクチュエータを用いた可変容量装置の構成例について説明する。
図12(A)は、本実施形態に係る可変容量装置91を説明する図である。この可変容量装置91は、単一の基板に複数の静電駆動型アクチュエータ1を備え、それぞれの信号可変部を並列に接続して、各静電駆動型アクチュエータ1へ印加する基準DC電圧のON/OFFの組み替えにより静電容量を可変する構成である。なお、ここでは各静電駆動型アクチュエータ1固有の静電容量を異ならせて、可変容量装置91で可変し得る静電容量値の範囲を広げている。また、各静電駆動型アクチュエータ1の基準DC電圧ライン上にはRF信号が漏れることを防ぐために信号遮断用の抵抗素子を挿入している。
このような可変容量装置91は、VMD(Variable Matching Device)装置に組み込まれる。図12(B)はVMD装置95の構成例を説明する図である。VMD装置95は第1の外部負荷96Aと第2の外部負荷96Bとの間の信号ラインでのインピーダンスマッチングに用いられる。VMD装置95は信号ラインにシリーズに接続したインダクタ97、およびインダクタ97の両端とグランドとの間に接続した可変容量装置91からなる。このように可変容量装置91を利用することにより、VMD装置95の小型化が可能になる。
1,11,21,31,41,51,61,71,81…静電駆動型アクチュエータ
2,12,22,52…基板
3,13…上面カバー
4,14…側面カバー
4A…低抵抗Si基板
5A〜5D,15A〜15D,45A,45B,55A,55C,65A,85C,85D…下駆動電極
6,16,26,56,66…可動板
6A,16A,26A…主梁状部
6B,16B,26B…主可動部
6C,16C,26C…支持部
6D,16D…副梁状部
6E,16E…副可動部
7,17…誘電体膜
8…スルーホール
9A…バンプ電極
9B…ハンダバンプ
26D…副梁部
26E…スリット
53…ブリッジ層
76…可動板
76A,76B…上駆動電極
86B…上駆動電極
91…可変容量装置
95…VMD装置
96A,96B…外部負荷
2,12,22,52…基板
3,13…上面カバー
4,14…側面カバー
4A…低抵抗Si基板
5A〜5D,15A〜15D,45A,45B,55A,55C,65A,85C,85D…下駆動電極
6,16,26,56,66…可動板
6A,16A,26A…主梁状部
6B,16B,26B…主可動部
6C,16C,26C…支持部
6D,16D…副梁状部
6E,16E…副可動部
7,17…誘電体膜
8…スルーホール
9A…バンプ電極
9B…ハンダバンプ
26D…副梁部
26E…スリット
53…ブリッジ層
76…可動板
76A,76B…上駆動電極
86B…上駆動電極
91…可変容量装置
95…VMD装置
96A,96B…外部負荷
Claims (12)
- 基板と、
接続端で前記基板に接続される主梁部と、
接続端で前記主梁部の可動部位に接続される片持ち梁構造の副梁部と、
前記主梁部および前記基板に構成した、前記主梁部の可動部位の変位により制御対象信号を変化させる信号可変部と、
前記副梁部および前記基板に構成した、DC電圧が印加されて生じる静電容量に基づく静電力で前記副梁部および前記主梁部を変形させる駆動用容量形成部と、
を備える静電駆動型アクチュエータ。 - 前記副梁部は主軸方向に垂直な断面において前記基板に垂直な方向の厚み寸法が軸方向に一定で、前記基板に平行な方向の幅寸法が部分的に小さい部位が、主軸方向に複数配列された構成である、請求項1に記載の静電駆動型アクチュエータ。
- 前記主梁部および前記副梁部は一体の導電性材料からなり、前記駆動用容量形成部に信号カット用の素子が接続される、請求項1または2に記載の静電駆動型アクチュエータ。
- 前記主梁部および前記副梁部は絶縁性材料からなり、前記駆動用容量形成部または前記信号可変部となる電極が表面に形成される、請求項1または2に記載の静電駆動型アクチュエータ。
- 前記駆動用容量形成部は、前記副梁部に対向する第1の基板側電極部および第2の基板側電極部と、前記第1の基板側電極部および前記第2の基板側電極部に対向する梁側電極部とを備え、前記第1の基板側電極部と前記第2の基板側電極部との間にDC電圧が印加される構成である請求項1〜4のいずれかに記載の静電駆動型アクチュエータ。
- 前記駆動用容量形成部は、前記副梁部に対向する基板側電極部と、前記基板側電極部に対向する梁側電極部とを備え、前記基板側電極部と前記梁側電極部との間にDC電圧が印加される構成である請求項1〜4のいずれかに記載の静電駆動型アクチュエータ。
- 前記主梁部は両持ち梁構造である、請求項1〜6のいずれかに記載の静電駆動型アクチュエータ。
- 前記主梁部は片持ち梁構造である、請求項1〜6のいずれかに記載の静電駆動型アクチュエータ。
- 前記駆動用容量形成部は、前記信号可変部よりも電極部対向面積が大きい、請求項1〜8のいずれかに記載の静電駆動型アクチュエータ。
- 前記信号可変部は、前記主梁部に対向する第1の基板側電極部および第2の基板側電極部と、前記第1の基板側電極部と前記第2の基板側電極部とのギャップに対向する梁側電極部とを備え、前記梁側電極部を介して導通する前記第1の基板側電極部と前記第2の基板側電極部との間を電気信号が伝搬する構成である、請求項1〜9のいずれかに記載の静電駆動型アクチュエータ。
- 前記信号可変部は、前記主梁部に対向する第1の基板側電極部および第2の基板側電極部と、前記第1の基板側電極部および前記第2の基板側電極部に対向する梁側電極部とを備え、前記梁側電極部を介して結合する前記第1の基板側電極部と前記第2の基板側電極部との間をRF信号が伝搬する構成である、請求項1〜9のいずれかに記載の静電駆動型アクチュエータ。
- 請求項11に記載の静電駆動型アクチュエータを複数備え、
各静電駆動型アクチュエータの第1の基板側電極部を接続するとともに、各静電駆動型アクチュエータの第2の基板側電極部を接続した構成である、可変容量装置。
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2009
- 2009-11-18 JP JP2009262899A patent/JP2011109822A/ja active Pending
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