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JP4136036B2 - 歯のコーティング剤組成物 - Google Patents

歯のコーティング剤組成物 Download PDF

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JP4136036B2 JP25502697A JP25502697A JP4136036B2 JP 4136036 B2 JP4136036 B2 JP 4136036B2 JP 25502697 A JP25502697 A JP 25502697A JP 25502697 A JP25502697 A JP 25502697A JP 4136036 B2 JP4136036 B2 JP 4136036B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は歯のコーティング、特につやや色の良好な歯のマニキュア用に用いる組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
手や足の爪に化粧を施すマニキュア又はペディキュアは従来より女性の間で盛んに行われているが、近年歯に化粧を施すことが流行しつつある。歯への化粧は一般に、染料又は顔料を含んだ組成物を歯に付着させることにより行われる。
【0003】
ところで歯に組成物を付着させる技術としては例えば歯科用の接着剤等が知られている。これはモノマー等を歯に塗布し、紫外線照明又は加熱等により、短時間で重合させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記歯科用の接着剤はその性質上、長期間歯から剥離しないように付着強度を大きくしている。一方歯の化粧については、飲食によっては容易に剥離しないが、必要な場合には容易に除去できるよう付着強度が適切なものでなければならない。しかしながら上記歯科用の接着剤は紫外線等を用いて短時間で重合させることから付着強度や塗布の程度をコントロールすることは困難である。
【0005】
また前記モノマーは安全性の点で問題があるものがあり、個人が自由に家庭等において歯の化粧に用いるには適切でない場合が多い。
【0006】
更に、歯科用接着剤を用いて歯をコーティングしてもつや、色調等の点で満足できる被膜は得られなかった。
【0007】
したがって本発明は、飲食によっては容易に剥離しないが、必要な場合には容易に除去できるよう付着強度が適切なものであり、また安全性が高く、良好なつやを有する被膜を得ることのできる歯のコーティング剤組成物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記実状に鑑み鋭意研究した結果、水とエタノールに対して特定の溶解性を有する、カルボキシル基等含有被膜形成性ポリマーと水又は/及び低級アルコールとを配合した歯のコーティング剤組成物が、適切な付着強度を有し、歯につや等の美しさを付与し、かつ安全性にも優れていることを見出し本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、水又は/及び低級アルコールと下記条件を満たすポリマー(A)を含有することを特徴とする歯のコーティング剤組成物を提供するものである。
(a)当該ポリマー(A)が、分子内に1個以上のカルボキシル基又はカルボニルオキシカルボニル基を有し、重量平均分子量1万〜100万である。
(b)当該ポリマー(A)が、20℃の無水エタノール100gに対する溶解度が1g以上であり20℃の水100gに対する溶解度が10g以下である。
(c)当該ポリマー(A)のカルシウム塩の20℃の水100gに対する溶解度が2g以下であり20℃の無水エタノール100gに対する溶解度が1g以上である。
(d)当該ポリマー(A)が、次式(2)
【化3】
Figure 0004136036
(式中、R 5 は水素原子又はメチル基を示し、Xは -COO- 又は -CON(R 6 )- (ここでR 6 は水素原子又はアルキル基を示す)を示し、A 1 はハロゲン原子が置換していてもよい炭化水素基を示し、B 1 は単結合、 -OCO- -COO- -O- -NHCO- 又は -CONH- を示すか、A 1 とB 1 が一緒になってポリアルキレンオキシ基又はポリ(アルキレンオキシ)カルボニル基を示してもよく、Yは水素原子、カルボキシル基、1〜3個のカルボキシル基が置換したアリール基、1若しくは2個のカルボキシル基が置換したアルキル若しくはアルケニル基、又はカルボニルオキシカルボニル置換アリール基を示す。ただし、B 1 が単結合のときYは水素原子ではない。)で表される単量体及び次式(3)
【化4】
Figure 0004136036
(式中、R 7 及びR 8 は同一又は異なって単結合又はアルキレン基を示す)
で表される単量体から選ばれる重合性不飽和単量体(a)の単独重合体、又は該重合性不飽和単量体(a)とこれらの官能基を有さない重合性不飽和単量体(b)との共重合体であるか、又はカルボキシル基もしくはカルボニルオキシカルボニル基以外にリン酸、スルホン酸、ホスホン酸及びホスフィン酸残基からなる群より選ばれる1又は2以上の基を分子内に有するポリマーである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の歯のコーティング剤組成物に用いられるポリマー(A)は、分子内に1個以上のカルボキシル基又はカルボニルオキシカルボニル基を有し、被膜形成性を有し、前記の分子量、水及び無水エタノールに対する溶解性を有するものであれば特に制限されないが、カルボキシル基又はカルボニルオキシカルボニル基を1個以上有する重合性不飽和単量体(a)の単独重合体、又は該重合性不飽和単量体(a)とこれらの官能基を有さない重合性不飽和単量体(b)との共重合体であるのが好ましい。
【0011】
このような重合性不飽和単量体(a)としては、次式(1)
【0012】
【化4】
Figure 0004136036
【0013】
(式中、R1 及びR2 は同一又は異なって水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子が置換していてもよい炭化水素基を示し、R3 及びR4 は同一又は異なって少なくとも一方が有機基を介してカルボキシル基若しくはカルボニルオキシカルボニル基が置換した基又はカルボキシル基を示し、残余が水素原子、ハロゲン原子、又はハロゲン原子が置換していてもよい炭化水素基を示すか、R3 とR4 が一緒になってカルボニルオキシカルボニル基を形成してもよい。)
で表される単量体が挙げられる。
【0014】
かかる重合性不飽和単量体(a)のうち、より好ましくは、次式(2)
【0015】
【化5】
Figure 0004136036
【0016】
(式中、R5 は水素原子又はメチル基を示し、Xは-COO-又は-CON(R6)-(ここでR6 は水素原子又はアルキル基を示す)を示し、A1は単結合又はハロゲン原子が置換していてもよい炭化水素基を示し、B1は、単結合、-OCO-、-COO-、-O-、-NHCO-又は-CONH-を示すか、AとBが一緒になってポリアルキレンオキシ基又はポリ(アルキレンオキシ)カルボニル基を示してもよく、Yは水素原子、カルボキシル基、1〜3個のカルボキシル基が置換したアリール基、1若しくは2個のカルボキシル基が置換したアルキル若しくはアルケニル基、又はカルボニルオキシカルボニル置換アリール基を示す)
で表される単量体が挙げられる。
【0017】
上記式(2)中、Xとしては-COO-がより好ましい。また、A1としては単結合又は炭素数1〜20の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基がより好ましく、B1としては単結合又は-OCO-がより好ましい。また、A1とB1が一緒になってポリ(アルキレンオキシ)カルボニル基を示す場合も好ましい。更に、Yとしては、水素原子、1〜3個のカルボキシル基が置換したフェニル又はナフチル基、1又は2個のカルボキシル基が置換した炭素数1〜4のアルキル又はアルケニル基、ナフタレンジカルボン酸無水物残基、フタル酸無水物残基がより好ましい。
【0018】
また、重合性不飽和単量体(a)の例としては、次式(3)
【0019】
【化6】
Figure 0004136036
【0020】
(式中、R7 及びR8 は同一又は異なって単結合又は置換基を有していてもよい有機基を示す)
で表される単量体もまた好ましい。
【0021】
上記式(3)中、R7 及びR8 は、同一又は異なって単結合又はアルキレン基が特に好ましい。
【0022】
また、これらの重合性不飽和単量体(a)と共重合し得る単量体(b)としては、前記カルボキシル基及びカルボニルオキシカルボニル基以外の官能基を有していてもよい単量体が挙げられる。ここで、カルボキシル基及びカルボニルオキシカルボニル基以外の官能基としては、リン酸、スルホン酸、ホスホン酸及びホスフィン酸残基から選ばれる1又は2以上の基が挙げられる。また、他の単量体(b)としては、かかるリン酸、スルホン酸、ホスホン酸又はホスフィン酸残基を有する単量体以外に、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボニル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチレングリコールエトキシレート、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸3−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、ジメチルアクリルアミド、N−〔3−(ジメチルアミノ)プロピル〕アクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、酢酸ビニル(ビニルアセテート)、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ビバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、オクチル酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、ネオデカン酸ビニル、スチレン、2−メチルスチレン、α−メチルスチレンダイマー、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビニル−2−ピロリドン、N−フェニルマレイミド、N−(2−クロロフェニル)マレイミド、N−ラウリンマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドの1種または2種以上を用いることもできる。また、スルホン酸残基を有するモノマーとしては、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。これら単量体(b)はモノマー全体の2〜10%程度が好ましい。
【0023】
本発明において特に好ましいポリマー(A)は、分子内に1個以上のカルボキシル基又はカルボニルオキシカルボニル基と、1個以上のリン酸、スルホン酸、ホスホン酸又はホスフィン酸とを有するポリマーが好ましい。
【0024】
ポリマー(A)の重量平均分子量は、1万〜100万であるが、より好ましくは1.5万〜50万、特に好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満であると歯に形成される被膜の強度が低く耐久性が十分でなく、100万より大きいと溶媒に溶けにくくなり、製剤化し難くなる。
【0025】
また、該ポリマー(A)の特性としては、20℃の無水エタノール100gに対する溶解度が1g以上であり、20℃の水100gに対する溶解度が10g以下であることが必要である。エタノールに対する溶解度が1g未満ではコーティング剤としての製剤化が困難であり、水に対する溶解度が10gを超えると耐水性が低く、被膜の耐久性が十分でない。エタノールに対する溶解度は1g以上であればその上限はなく、また水に対する溶解性は10g以下である限り水不溶性であってもよい。なお、ポリマーのエタノールに対する溶解性は、エタノール100gにポリマー10gを加え20℃で1時間攪拌する。その後残留したポリマーを濾別し重量を測定しその差分から溶解量を求める。ポリマーのカルシウム塩のエタノールに対する溶解性は、上記の方法で調製したポリマー溶液に、ポリマーのカルボキシル基やリン酸基に対し等モルの塩化カルシウムを加える。その後20℃にて1時間攪拌後、沈殿してきたポリマーを濾別し重量を測定しその差分から溶解量を求める。
【0026】
またポリマー(A)は、そのカルシウム塩の20℃の水100gに対する溶解度が2g以下であり20℃の無水エタノール100gに対する溶解度が1g以上である。本発明の歯のコーティング剤を歯に適用すると、ポリマー(A)は口腔内では歯の表面や唾液中のカルシウムと反応し、塩を形成する。従って、たとえ10g以下の水に溶けるポリマーでもカルシウムと塩形成して水溶性が低下し耐水性が向上すれば、口腔内での耐久性が向上するので好ましい。このカルシウム塩の20℃の水100gに対するより好ましい溶解度は0.5g以下であり、20℃の無水エタノールに対するより好ましい溶解度は2g以上である。このような溶解度特性を有することにより、本発明コーティング剤に適度な耐久性と除去しようとした時の除去性を付与できる。
【0027】
また、ポリマー(A)の酸価は、0.1以上、特に0.1〜700であることが、歯に対する接着性及び被膜の耐久性の点から好ましい。また、ポリマー(A)が、カルボキシル基又はカルボニルオキシカルボニル基以外に、リン酸、スルホン酸、ホスホン酸又はホスフィン酸を有する場合、そのリン含量は0.1〜50モル%、特に0.5〜25モル%が好ましい。
【0028】
また、ポリマー(A)は、本発明の歯のコーティング剤組成物中に、1〜70重量%、特に5〜40重量%配合するのが好ましい。
【0029】
また、本発明の歯のコーティング剤組成物は、前記ポリマー(A)に水又は低級アルコールを配合して分散液とする。ここで、低級アルコールとは、C1〜C5の直鎖又は分岐鎖の飽和アルコールであり、なかでもエタノール、イソプロピルアルコールが好ましく、エタノールが特に好ましい。また、水及び低級アルコールから選ばれる2種以上を組合わせて用いることもできる。水又は低級アルコールは、全組成中に30〜98重量%、特に50〜95重量%配合するのが好ましい。
【0030】
また、本発明の歯のコーティング剤組成物には、歯に審美性及び光沢(つや)を付与する目的で、雲母チタン及び/又は酸化チタンを配合するのが好ましい。
【0031】
本発明の歯のコーティング剤組成物に用いられる雲母チタンは、審美性及び光沢(つや)の点から平均粒径1〜200μmのものを用いるのが好ましく、10〜100μmのものが特に好ましい。また酸化チタンも同様の理由から平均粒径5nm〜5μmのものを用いるのが好ましく、10nm〜0.5μmのものが特に好ましい。雲母チタン及び酸化チタンは、それぞれ単独で使用してもよいが、併用してもよい。
【0032】
かかる雲母チタン及び/又は酸化チタンは、容易に歯のコーティング剤組成物に均一に分散させることができるため、粉体として添加することが好ましい。これら粉体の歯のコーティング剤組成物への添加量は、光沢付与性及び均一な塗布性の点から0.1〜10重量%が好ましく、より好ましくは0.2〜5重量%である。
【0033】
また、ポリマー(A)と雲母チタン及び/又は酸化チタンとの配合比は光沢付与性及び均一な塗布性の点から、重量比で1:0.01〜1:1が好ましい。
【0034】
更にこれら粉体以外に魚鱗箔、貝の粉末等を配合することもできる。
【0035】
本発明においては、必要によって更に様々な粉体を加えることができる、例としてα−石英、シリカ、アルミナ、ヒドロキシアパタイト、炭酸カルシウム、フルオロアルミノシリケートガラス、硫酸バリウム、ジルコニア、ガラス、超微粒子シリカ及び有機成分と無機成分を含有する有機複合粉体などを用いることができる。また、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレートと架橋性モノマーとの共重合体、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等のポリマー粉末などが必要に応じて添加される。かかるガラスとしては、シリカガラス、ソーダ石英ケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムガラス、ストロンチウムガラス、亜鉛ガラス、ランタンガラス、イットリアガラス、バリウムボロアルミノシリケートガラス、アルミナケイ酸ガラス、ストロンチウムボロアルミノシリケートガラス、合成シリカ、チタニウムシリケートガラスなどが挙げられる。
【0036】
本発明の歯のコーティング剤組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で口腔用に使用できる各種の公知成分を配合することができる。このような成分としては、モノフルオルリン酸ナトリウム、フッ化スズ、フッ化ナトリウム等の歯質強化剤;クロルヘキシジン及びその塩類、トリクロサン、塩化セチルピリジニウム、イソプロピルメチルフェノール、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム等の殺菌剤;リン酸ナトリウム等のpH調整剤;デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リゾチーム、ムタナーゼ等の酵素剤;塩化ナトリウム、ヒノキチオール、ε−アミノカプロン酸、トラネキサム酸、アラントイン類、トコフェロール類、オクチルフタリド、ニコチン酸エステル類、ジヒドロコレステロール、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸及びその塩類、グリセロホスフェート、クロロフィル、水溶性無機リン酸化合物、アズレン類、カミツレ、センブリ、トウキ、センキュウ、その他の生薬類等の抗炎症剤・血行促進剤;サッカリンナトリウム、ステビオサイド、タウマチン、アスパラチルフェニルアラニンメチルエステル等の甘味剤;p−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ブチル、安息香酸ナトリウム等の防腐剤;二酸化チタン等の着色剤・色素類;ペパーミント油、スペアミント油、メントール、カルボン、アネトール、オイゲノール、サリチル酸メチル、リモネン、オシメン、n−デシルアルコール、シトロネロール、α−テルピネオール、メチルアセテート、シトロネリルアセテート、メチルオイゲノール、シネオール、リナロール、エチルリナロール、ワニリン、チモール、アニス油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、桂皮油、ピメント油、桂葉油、シソ油、冬緑油、丁子油、ユーカリ油等の香料などが挙げられる。
【0037】
本発明の歯のコーティング剤組成物は常法により製造することができる。すなわち、例えば前記ポリマー(A)及び溶媒と、必要に応じて前記粉体、及びエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシビニルポリマー等の増粘剤等を混合することにより得ることができる。
【0038】
本発明の歯のコーティング剤組成物は常法により歯に塗布し、溶媒成分を蒸発させることにより、歯に付着させることができる。歯に付着した歯のコーティング剤組成物はエタノール等を用いて容易に除去することができる。
【0039】
本発明の歯のコーティング剤組成物の、歯に塗布する際の粘度は、2〜500cp、特には5〜200cpであることが好ましい。粘度が2cp未満であると、口中あるいは口外に剤がたれてしまう可能性があり、また500cp以上であると、剤ののびが悪く、歯の表面に剤を均一に塗布することが困難となる。ここで組成物の粘度とは、20℃にてB型粘度計にて測定したものである。
【0040】
【実施例】
次に実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0041】
実施例1
攪拌機、冷却管、滴下ロート、及び窒素導入管を接続した500mlのセパラブルフラスコに、ジメトキシエタン146.0g、メタクリル酸エチル18.9g、メタクリル酸i−プロピル21.6g及び4−メタクリロイロキシトリメリット酸無水物(下記式(a−1))9.5gを仕込んだ後、窒素ガスを1.5L/分の流量で30分間バブリングした。次にこのモノマー溶液を攪拌下湯浴中で60℃に昇温した後、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.44gをジメトキシエタン12.5gに溶解した溶液を滴下ロートに入れ、モノマー溶液中に30分かけて滴下した。その後60℃で4時間、75℃で4時間重合させた。次に再沈溶媒にエタノール/水=2/1(wt比)を5L用い、2回精製後、60℃で6時間乾燥した。得られたコポリマーの重量平均分子量(GPC、ポリスチレン換算、以下同様)は7.2万、酸価は81KOHmg/gであった。
【0042】
【化7】
Figure 0004136036
【0043】
このポリマー15g、酸化チタン1g、雲母チタン1g、エタノール88gとを混合し歯のコーティング組成物1を得た。
【0044】
実施例2
ジメトキシエタン146g、下記の化合物(a−2)6.0g、メタクリル酸メチル15.0g、メタクリル酸t−ブチル29.0g、及び2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.50gを用い、実施例1と同様にして、分子量10.4万、酸価39のコポリマーを得た。
【0045】
【化8】
Figure 0004136036
【0046】
このポリマー15g、酸化チタン1g、雲母チタン1g、エタノール88gとを混合し歯のコーティング組成物2を得た。
【0047】
実施例3
ジメトキシエタン146g、下記の化合物(a−3)2.6g、メタクリル酸2−エチルヘキシル20.6g、メタクリル酸エチル26.8g、及び2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.45gを用い、実施例1と同様にして、分子量9.0万、酸価15のポリマーを得た。
【0048】
【化9】
Figure 0004136036
【0049】
このポリマー15g、酸化チタン1g、雲母チタン1g、エタノール88gとを混合し歯のコーティング組成物3を得た。
【0050】
実施例4
エタノール146g、メタクリル酸2.1g、下記の化合物(a−4)6.3g、メタクリル酸エチル41.6g、及び2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.49gを用い実施例1と同様にして、分子量6.8万、酸価63のポリマーを得た。
【0051】
【化10】
Figure 0004136036
【0052】
このポリマー15g、酸化チタン1g、雲母チタン1g、エタノール88gとを混合し歯のコーティング組成物4を得た。
【0053】
実施例5
ジメトキシエタン146g、イタコン酸3.2g、下記の化合物(a−5)1.0g、メタクリル酸t−ブチル45.8g、及び2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.42gを用い実施例1と同様にして、分子量7.3万、酸価63のポリマーを得た。
【0054】
【化11】
Figure 0004136036
【0055】
このポリマー15g、酸化チタン1g、雲母チタン1g、エタノール88gとを混合し歯のコーティング組成物5を得た。
【0056】
実施例6
ジメトキシエタン146g、下記の化合物(a−6)9.6g、メタクリル酸i−プロピル21.6g、メタクリル酸エチル18.8g、及び2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.45gを用い、実施例1と同様にして、分子量7.2万、酸価79のポリマーを得た。
【0057】
【化12】
Figure 0004136036
【0058】
このポリマー15g、酸化チタン1g、雲母チタン1g、エタノール88gとを混合し歯のコーティング組成物6を得た。
【0059】
実施例7
ジメトキシエタン146g、下記の化合物(a−7)23.9g、メタクリル酸エチル9.8g、メタクリル酸t−ブチル16.3g、及び2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.28gを用い、実施例1と同様にして、分子量12.4万、酸価90のポリマーを得た。
【0060】
【化13】
Figure 0004136036
【0061】
このポリマー15g、酸化チタン1g、雲母チタン1g、エタノール88gとを混合し歯のコーティング組成物7を得た。
【0062】
実施例8
ジメトキシエタン146g、下記の化合物(a−8)18.1g、メタクリル酸t−ブチル31.9g、及び2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.40gを用い実施例1と同様にして、分子量4.9万、酸価119のポリマーを得た。
【0063】
【化14】
Figure 0004136036
【0064】
このポリマー15g、酸化チタン1g、雲母チタン1g、エタノール88gとを混合し歯のコーティング組成物8を得た。
【0065】
実施例9
ジメトキシエタン146g、下記の化合物(a−9)18.1g、メタクリル酸エチル31.9g、及び2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.39gを用い、実施例1と同様にして、分子量8.5万、酸価160のポリマーを得た。
【0066】
【化15】
Figure 0004136036
【0067】
このポリマー15g、酸化チタン1g、雲母チタン1g、エタノール88gとを混合し歯のコーティング組成物9を得た。
【0068】
実施例10
エタノール146g、下記の化合物(a−10)12.7g、メタクリル酸エチル24.5g、N,N−ジメチルアクリルアミド12.8g、及び2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.50gを用い、実施例1と同様にして、分子量6.3万、酸価94のポリマーを得た。
【0069】
【化16】
Figure 0004136036
【0070】
このポリマー15g、酸化チタン1g、雲母チタン1g、エタノール88gとを混合し歯のコーティング組成物10を得た。
【0071】
実施例11
ジメトキシエタン146g、下記の化合物(a−11)21.4g、メタクリル酸エチル19.1g、メタクリル酸t−ブチル9.5g、及び2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.50gを用い実施例1と同様にして、分子量10.4万、酸価105のポリマーを得た。
【0072】
【化17】
Figure 0004136036
【0073】
このポリマー15g、酸化チタン1g、雲母チタン1g、エタノール88gとを混合し歯のコーティング組成物11を得た。
【0074】
実施例12
ジメトキシエタン146g、下記の化合物(a−12)22.6g、メタクリル酸エチル12.2g、メタクリル酸t−ブチル15.2g、及び2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.40gを用い実施例1と同様にして、分子量7.1万、酸価120のポリマーを得た。
【0075】
【化18】
Figure 0004136036
【0076】
このポリマー15g、酸化チタン1g、雲母チタン1g、エタノール88gとを混合し歯のコーティング組成物12を得た。
【0077】
実施例13
ジメトキシエタン146g、下記の化合物(a−13)20.5g、メタクリル酸エチル24.8g、N,N−ジメチルアクリルアミド4.7g、及び2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.40gを用い実施例1と同様にして、分子量8.9万、酸価101のポリマーを得た。
【0078】
【化19】
Figure 0004136036
【0079】
このポリマー15g、酸化チタン1g、雲母チタン1g、エタノール88gとを混合し歯のコーティング組成物13を得た。
【0080】
実施例14
エタノール146g、下記の化合物(a−14)19.8g、メタクリル酸t−ブチル30.2g、及び2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.36gを用い実施例1と同様にして、分子量6.7万、酸価103のポリマーを得た。
【0081】
【化20】
Figure 0004136036
【0082】
このポリマー15g、酸化チタン1g、雲母チタン1g、エタノール88gとを混合し歯のコーティング組成物14を得た。
【0083】
実施例15
ジメトキシエタン146g、下記の化合物(a−15)25.3g、メタクリル酸i−プロピル24.7g、及び2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.32gを用い実施例1と同様にして、分子量5.7万、酸価180のポリマーを得た。
【0084】
【化21】
Figure 0004136036
【0085】
このポリマー15g、酸化チタン1g、雲母チタン1g、エタノール88gとを混合し歯のコーティング組成物15を得た。
【0086】
実施例16
ジメトキシエタン146g、マレイン酸7.4g、下記の化合物(a−16)2.4g、メタクリル酸エチル40.2g、及び2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.51gを用い実施例1と同様にして分子量8.0万、酸価142のポリマーを得た。
【0087】
【化22】
Figure 0004136036
【0088】
このポリマー15g、酸化チタン1g、雲母チタン1g、エタノール88gとを混合し歯のコーティング組成物16を得た。
【0089】
実施例17
ジメトキシエタン146g、実施例2で用いた化合物(a−2)6.0g、メタクリル酸メチル13.0g、メタクリル酸t−ブチル29.0g、スチレンスルホン酸ナトリウム11.5g及び2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.50gを用い、実施例1と同様にして、分子量10.4万、酸価39のコポリマーを得た。
このポリマー15g、酸化チタン1g、雲母チタン1g、エタノール88gとを混合し歯のコーティング組成物17を得た。
【0090】
実施例18
エタノール146g、メタクリル酸2.1g、実施例4で用いた化合物(a−4)6.3g、メタクリル酸エチル40.0g、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸2g及び2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.49gを用い実施例1と同様にして、分子量6.8万、酸価63のポリマーを得た。
このポリマー15g、酸化チタン1g、雲母チタン1g、エタノール88gとを混合し歯のコーティング組成物18を得た。
【0091】
比較例1
ジメトキシエタン146g、実施例2で用いた化合物(a−2)6.0g、メタクリル酸メチル15.0g、メタクリル酸t−ブチル29.0g、1−ドデカンチオール2g、及び2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.50gを用い実施例1と同様にして、分子量0.8万、酸価35のポリマーを得た。
【0092】
このポリマー15g、酸化チタン1g、雲母チタン1g、エタノール88gとを混合し歯のコーティング組成物比較品1を得た。
【0093】
比較例2
ジメトキシエタン146g、メタクリル酸エチル23.0g、メタクリル酸t−ブチル27.0g、及び2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.50gを用い実施例1と同様にして、分子量8.9万、酸価0のポリマーを得た。
【0094】
このポリマー15g、酸化チタン1g、雲母チタン1g、エタノール88gとを混合し歯のコーティング組成物比較品2を得た。
【0095】
試験例1
飲食による剥離性の試験を行った。パネラーを1群7名ずつにわけ、午前9時に上顎の前歯6本の全面に歯のコーティング剤組成物を塗布し該前歯の写真撮影を行った。午前10時に水200mlを摂取し、午後0時に市販のハンバーガー1個、市販のフライドチキン1個、レタスとトマトのサラダ100g、蒸したジャガイモ1個、及び市販のウーロン茶200mlを飲食し、さらに午後3時に水200mlを摂取した。次いで午後6時に該前歯の写真撮影を行い、午前9時に撮影した写真と比較することにより、歯のコーティング剤組成物の歯への残存の程度を以下の基準で判定した。結果を表1に示す。また、表1中には、用いたポリマー及びそのカルシウム塩の20℃における溶媒に対する溶解度も示した。
【0096】
評価基準
3点:全く剥離がなかった
2点:歯の先端部のみが剥離した
1点:1/4未満が剥離した
0点:1/4以上が剥離した
【0097】
【表1】
Figure 0004136036
【0098】
表1より、本発明の歯のコーティング剤組成物は、飲食しても剥離し難いことが判明した。
【0099】
試験例2
牛歯牙に歯科用接着剤であるパナビアEX((株)クラレ製)を、リン酸エッチングの後、常法に従い塗布を行った。また実施例1〜16の組成物も同様にして牛歯牙に塗布した。その後、人工唾液(サリベート、帝人製)に36℃にて24時間浸漬した後、エタノールを含ませた脱脂綿にて除去試験を行った。歯科用接着剤はエタノールにより全く除去する事はできなかったが、本発明の歯のコーティング剤組成物1〜16はいずれもほぼ完全に除去することができた。
【0100】
【発明の効果】
本発明により、飲食によっては容易に剥離しないが、必要な場合には容易に除去できる適切な付着強度を有し、かつ安全性に問題がない歯のコーティング剤組成物を得ることができる。

Claims (7)

  1. 水又は/及び低級アルコールと下記条件を満たすポリマー(A)を含有することを特徴とする歯のコーティング剤組成物。
    (a)当該ポリマー(A)が、分子内に1個以上のカルボキシル基又はカルボニルオキシカルボニル基を有し、重量平均分子量1万〜100万である。
    (b)当該ポリマー(A)が、20℃の無水エタノール100gに対する溶解度が1g以上であり20℃の水100gに対する溶解度が10g以下である。
    (c)当該ポリマー(A)のカルシウム塩の20℃の水100gに対する溶解度が2g以下であり20℃の無水エタノール100gに対する溶解度が1g以上である。
    (d)当該ポリマー(A)が、
    (i)次式(2)
    Figure 0004136036
    (式中、R5は水素原子又はメチル基を示し、Xは-COO-又は-CON(R6)-(ここでR6は水素原子又はアルキル基を示す)を示し、A1はハロゲン原子が置換していてもよい炭化水素基を示し、B1は単結合、-OCO-、-COO-、-O-、-NHCO-又は-CONH-を示すか、A1とB1が一緒になってポリアルキレンオキシ基又はポリ(アルキレンオキシ)カルボニル基を示してもよく、Yは水素原子、カルボキシル基、1〜3個のカルボキシル基が置換したアリール基、1若しくは2個のカルボキシル基が置換したアルキル若しくはアルケニル基、又はカルボニルオキシカルボニル置換アリール基を示す。ただし、Yが水素原子のときB 1 -COO- である。)で表される単量体及び次式(3)
    Figure 0004136036
    (式中、R7及びR8は同一又は異なって単結合又はアルキレン基を示す)
    で表される単量体から選ばれる重合性不飽和単量体()の単独重合体であるか;
    ii )該重合性不飽和単量体()と、カルボキシル基及びカルボニルオキシカルボニル基を有さない重合性不飽和単量体()との共重合体であるか;又は
    iii )カルボキシル基もしくはカルボニルオキシカルボニル基以外にリン酸、スルホン酸、ホスホン酸及びホスフィン酸残基からなる群より選ばれる1又は2以上の基を分子内に有するポリマーである。
  2. ポリマー(A)の酸価が0.1以上である請求項1記載の歯のコーティング剤組成物。
  3. 更に、雲母チタン及び/又は酸化チタンを含有するものである請求項1又は2記載の歯のコーティング剤組成物。
  4. 雲母チタンの平均粒径が1μm〜200μmであり、酸化チタンの平均粒径が5nm〜5μmである請求項3記載の歯のコーティング剤組成物。
  5. 雲母チタン及び/又は酸化チタンの含有量が0.01〜10重量%である請求項3又は4記載の歯のコーティング剤組成物。
  6. ポリマー(A)と雲母チタン及び/又は酸化チタンとの配合比が、重量比で1:0.01〜1:1である請求項3〜5のいずれか1項記載の歯のコーティング剤組成物。
  7. 組成物の粘度が2〜500cpである請求項1〜6のいずれか1項記載の歯のコーティング剤組成物。
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