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JP4081230B2 - モールドコアに適し磁気特性に優れた電磁鋼板 - Google Patents

モールドコアに適し磁気特性に優れた電磁鋼板 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モールドされたモーター、モールドトランスやダイレクトイグニッションなどの樹脂モールドコア製品に適した電磁鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、省エネルギーの観点から各種電気機器の効率向上が求められている。電機機器の鉄芯として使用される電磁鋼板についても、鉄損低減要求が強い。従って、最近ではより鉄損の少ない電磁鋼板が使用される場合が増加している。一方、小型電機機器に対しては小型化、メンテナンスフリー化の要求も強く、トランスを金型にセットして溶融した有機樹脂を流し込み、一体成型するいわゆるモールドトランスが実用化されている。
モーターについては騒音や振動を抑制する効果も期待できることから特にモーターのステーターをモールドする場合が増加している。
【0003】
また、自動車用電装品についても二酸化炭素削減要求から各種効率向上の取組みが為されており、その中の一つとして内燃機関の点火装置の高圧電流発生部をプラグ近傍に設置する、いわゆるダイレクトイグニッションがある。従来、イグニッションはエンジンシャフトに付随して設置された発電機を利用し、高圧電流発生装置で電流を昇圧した後、各プラグまで高圧電流を通電していたが、ダイレクトイグニッションでは高圧電流発生部をプラグ直前に設置することにより、高圧電流の通電距離を短くして省エネルギー化を図るものである。
【0004】
そこで、高圧電流発生部は従来のものと比較して極めて小型であることが要求される一方、電圧変換、即ちトランスとしての磁気特性も従来と同等の機能が要求されることから、その鉄芯材料としては磁気特性に優れた方向性電磁鋼板が最適である。また、高圧電流発生部は瞬間的に発生させる高電圧に応じて強力な磁力線が発生することから磁気シールドが必要であるが、磁気シールドについても透磁率の高い方向性電磁鋼板が最適である。
【0005】
そこで、従来は無方向性電磁鋼板がシールドとして使用されていたが、現在ではダイレクトイグニッションのコアでは方向性電磁鋼板が良く使用されており、開放磁路型のいわゆるペンシルタイプでは、シールドと中心電極の間に樹脂を流し込んでモールドし一体化されている。
【0006】
モールドされたモーターやモールドトランス、ダイレクトイグニッションいずれの電機機器においても、鉄芯やシールドを樹脂モールドすることにより成形加工されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが樹脂モールドした場合には、モールドする有機樹脂が電磁鋼板に圧縮応力を付与していると推定され、電磁鋼板に張力を付与すると磁性向上効果が見られるのと反対に、鋼板に圧縮応力を付与した場合には、磁性が劣化することが知られている。
通常、樹脂モールドする場合、電磁鋼板を所定の形状に加工した後積層して鉄芯とした後モールド金型にセットし、有機樹脂を加熱溶融して流動性を持たせてからモールド金型に圧入したり流し込んだりして一体化する。このとき、有機樹脂の硬化収縮や鋼板との熱膨張係数差により電磁鋼板に圧縮応力が付与されるという問題があった。
【0008】
このような問題を解決する手段として、モールド樹脂と電磁鋼板の間にフィルムをはさみ込んだり、あらかじめ電磁鋼板の表面に離型剤を塗布する方法が考えられる。しかし、フィルムを挿入する場合ではモールド樹脂を圧入する際にフィルムが折れ曲がったりして電磁鋼板表面から剥れたり、フィルムと電磁鋼板の間に樹脂が入り込んだりしてモールド樹脂と電磁鋼板の分離がうまくいかないことがあり、電磁鋼板に離型剤を塗布する方法では電磁鋼板とモールド樹脂を十分分離できないと言った問題点があった。
【0009】
本発明者らは鋭意検討した結果、あらかじめ電磁鋼板表面に特定の臨界表面張力を有する有機樹脂を塗布しておくことにより、電磁鋼板とモールド樹脂との間で分離できるだけでなく、モールド樹脂から所定以上の応力が電磁鋼板に付与された場合には、電磁鋼板と塗布された有機樹脂との間で分離されて、電磁鋼板そのものには圧縮応力が影響しないようにすることにより、電磁鋼板の特性劣化を防止する方法を開発し、本発明を完成したものである。
【0010】
ところで、電磁鋼板の表面に無機物系被膜を形成し、その上に有機樹脂系被膜を形成する技術としては、例えば電磁鋼板の打抜き性、耐蝕性を改善するために、特公昭53−44892号公報に、酸化被膜あるいは化成被膜付き電気鉄板の表面0.1〜10mg/dm2 の薄いポリエチレンフィルムを形成する打抜き性、耐蝕性に優れた有機被膜付き電気鉄板に関する技術が開示されている。
【0011】
さらに、特開昭58−103107号公報には、電磁鋼板の表面に、下塗りとして、りん酸塩系処理液を乾燥膜厚が0.3〜1.0μmになるよう塗布し、これを焼き付けて非晶質被膜を生成した後、この上にポリエステル系、エポキシエステル系及びアクリル系樹脂の1種または2種以上の水溶性樹脂を乾燥膜厚として3〜12μmとなるよう塗布し、焼付け、これにより該表面に打抜き性、電気絶縁性、および耐蝕性、特に耐水性の優れた被膜を形成することを特徴とする技術が開示されている。
【0012】
また、特開昭62−14405号公報にはフォルステライト被膜を有する方向性電磁鋼板の表面に、100〜500mg/m2 のアクリル系有機樹脂を主成分とした被膜を形成した2層被膜を有する切断性、すべり性、歪み取り焼鈍性のすぐれた巻き鉄芯用方向性電磁鋼板と、フォルステライト被膜上に無機系絶縁被膜を有する方向性電磁鋼板の表面に、100〜500mg/m2 のアクリル系有機樹脂を主成分とした被膜を形成した2層被膜を有する切断性、すべり性、歪み取り焼鈍性の優れた巻き鉄芯用方向性電磁鋼板についての技術が開示されている。
【0013】
これら従来開発されてきた技術では、打抜き性や耐水性など電磁鋼板としての性能の向上や特性改善は十分であったものの、モールドする際にモールド樹脂との密着性もまた良好であったためにモールド樹脂と電磁鋼板の間で応力が発生し、結果として鉄芯としての磁気特性は劣化するという問題点があった。また、塗布した有機樹脂が打抜き時に発粉して金型に付着するといった問題点も有った。
【0014】
また、特開平5−177766号公報には、家電、建材、鋼製家具、自動車などに利用されることを目的として、外面にフッ素を含む樹脂層を有し、その表面の水滴接触角を60度未満にすることにより、耐候性、耐汚れ性に優れた樹脂被覆金属材についての技術が開示されている。
【0015】
しかし、上記各公報ではモールドトランスのコアやダイレクトイグニッションのコアやシールドに使用された場合の磁性については何ら開示や示唆されるものはなく、また、各公報において解決される問題点である打抜き性、電気絶縁性、耐蝕性、耐水性、切断性、すべり性、歪み取り焼鈍性、耐候性、耐汚れ性とトランス鉄芯の鉄損については何ら重複するものではない。
【0016】
【課題を解決するための手段】
即ち本発明は、以下の構成を要旨とする。
(1) 電磁鋼板の表面に、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、シリコン樹脂の1種又は2種以上よりなる有機樹脂を主成分とする臨界表面張力が22〜35mN/mの被膜を、厚さ0.5〜10μmの範囲に形成してなることを特徴とする、発粉が無く密着性に優れ、かつモールドした際に磁気特性の優れた電磁鋼板。
電磁鋼板の表面に、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、シリコン樹脂の1種又は2種以上の混合、あるいは化合物よりなる有機樹脂を主成分とする臨界表面張力が22〜35 mN/m の被膜を、厚さ0.5〜10μmの範囲に形成してなることを特徴とする、発粉が無く密着性に優れ、かつモールドした際に磁気特性の優れた電磁鋼板。
) フォルステライト層を有する方向性電磁鋼板の表面に、リン酸塩系絶縁被膜を形成し、さらにその表面に、請求項1或いは2に記載の有機樹脂を主成分とする臨界表面張力が22〜35mN/mの被膜を、厚さ0.5〜10μmの範囲に形成してなる、3層被膜を有することを特徴とする、発粉が無く密着性に優れ、かつモールドした際に磁気特性の優れた電磁鋼板。
【0017】
【発明の実施の態様】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明は、無方向性電磁鋼板、方向性電磁鋼板に代表される一般的な電磁鋼板に適用されるが、アモルファスや電磁リロール材などへ適用してもなんら問題はない。
【0018】
まずは、方向性電磁鋼板の適用について述べる。
一般に方向性電磁鋼板に使用される、りん酸塩系絶縁被膜としては、特公昭53−28375号公報に開示されている被膜構成が好適であり、リン酸アルミ、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウムの1種又は2種以上から構成されるリン酸塩を主成分とし、適宜コロイド状シリカ、クロム酸塩を添加したものが使用できる。本発明では特に、りん酸塩として、りん酸アルミ、りん酸マグネシウムおよびこれらを両方使用したものにコロイド状シリカとクロム酸を添加したものが好適である。
【0019】
このようなりん酸塩系絶縁被膜を方向性電磁鋼板の表面に形成する場合、所定の処理液を調合した後、ロールコーターなどで鋼板に塗布し、乾燥焼付するのが好適であり、使用する処理液の液組成については特に限定するものではないが、絶縁被膜の特性および塗布時の作業性から、りん酸塩:3〜24質量%、クロム酸塩:0.2〜4.5質量%、コロイド状シリカ:4〜16質量%、を主成分とする水溶液またはスラリーとするのがよい。また、この水溶液に被膜特性改善のために界面活性剤、ガラス化剤等を添加することは何等差し支えない。
りん酸塩系絶縁被膜の塗布量としては、0.5〜5g/m2 の範囲が良く、さらに最適には1〜3g/m2 が良好である。
【0020】
無方向性電磁鋼板に使用される絶縁被膜としては、無機成分と有機樹脂を混合した有機無機混合被膜が一般的であり、具体的には特公昭50−15013号公報に開示されているクロム酸と2価の金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩などと、エマルジョンタイプの有機樹脂を含有する処理液を塗布・焼き付けたいわゆるクロム酸塩系絶縁被膜などが有る。本発明では、無機成分としてはクロム酸マグネシウムを含有し、エマルジョン樹脂としてはアクリル樹脂エマルジョンを添加した処理液を1〜4μmに塗布焼き付けたものが好適である。
【0021】
本発明では、上記に代表される方向性電磁鋼板、無方向性電磁鋼板に対し、以下に示すような有機樹脂を施す。
本発明で使用する有機樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、シリコン樹脂の1種又は2種以上の混合あるいは化合物が用いられる。ポリエチレンとしては、低密度ポリエチレンでも高密度ポリエチレンでもどちらでもよい。
フッ素樹脂の具体例としては、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレンエチレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、クロロトリフルオロエチレンエチレン共重合体、ポリビニルフルオライドなどである。
【0022】
以上の各有機樹脂を単独で用いても良いが、混合、あるいは変性して化合物としてから使用することにより、さらに作業性の向上などが見込まれるものである。特に、フッ素樹脂を用いる場合にはフッ素樹脂単独では濡れ性が悪く、りん酸塩系絶縁被膜やクロム酸塩系絶縁被膜上に塗布しにくい。そのような場合には、適宜界面活性剤や密着性の良好な樹脂を添加することは何ら問題ではない。また、シランカップリング剤やりん酸塩系絶縁被膜やクロム酸塩系絶縁被膜にプラズマ処理するといった密着性向上処理を施しても構わない。
【0023】
本発明では上記有機樹脂の1種又は2種以上の混合物あるいは化合物を主成分とする有機樹脂を0.5μm〜10μmの厚みになるようコーティングする。0.5μm未満では本発明の効果が発現しないためであり、10μm超では占積率が低下してコアの磁気特性が劣るためである。
【0024】
本発明では、上記有機樹脂の範囲から選択されたものであっても、臨界表面張力を22〜35mN/mの範囲にする必要が有る。22mN/m未満では、りん酸塩系絶縁被膜やクロム酸塩系絶縁被膜を持つ鋼板表面への塗布が事実上不可能であり、35mN/m超ではりん酸塩系絶縁被膜やクロム酸塩系絶縁被膜との密着性、あるいはモールド樹脂との接着性が高すぎて、応力が付与される可能性があるからである。
この22〜35mN/mの範囲に表面張力があると、りん酸塩系被膜やクロム酸塩系絶縁被膜と本発明で使用する有機樹脂との間で剥離が発生し、電磁鋼板とモールド樹脂との間の応力が緩和される。
【0025】
臨界表面張力は、物質の表面物性の1つで、本発明ではJIS K 6768に規定される方法で測定される濡れ張力の値を臨界表面張力とする。濡れ張力すなわち臨界表面張力の値が大きいほど固体表面は濡れやすい傾向を持っている。
【0026】
本発明で使用される有機樹脂の塗布厚としては、0.5μm〜10μmの間が適当である。0.5μm未満では均一な塗布量コントロールが難しく、10μm超では有機樹脂とりん酸塩系絶縁被膜との密着性が低下し打抜き作業時に発粉するからである。更に最適には1〜6μmの間である。
また、曲げ加工時の潤滑性を高めるためにポリエチレンワックスなどの微粒子を有機樹脂に添加したり、酸化防止剤、レベリング剤や光沢剤といった通常のコーティング添加剤を用いても良い。
【0027】
本発明の詳細なメカニズムは明らかではないが、モールド樹脂は一般にエポキシ樹脂やポリエステル樹脂などの密着性の非常に良好な有機樹脂が使用されており、通常のりん酸塩系絶縁被膜そのものや有機樹脂被膜ではモールド樹脂と一体化し、加熱硬化した際に電磁鋼板との間の熱膨張差から鋼板との間に応力を生じて鉄芯の磁気特性を劣化させる。
本発明では、モールド樹脂と鋼板との間に応力が生じた場合、電磁鋼板表面に被覆した有機樹脂とりん酸塩系絶縁被膜との間で剥離することにより、応力が電磁鋼板に伝播することが無く磁気特性の劣化が防止できると推定される。また、剥離が発生する面としてはモールド樹脂と電磁鋼板表面に被覆した有機樹脂被膜との間でも何ら問題無い。
【0028】
本発明はモールドするモーターコア、モールドトランス、あるいは有機樹脂を用いてモールドするダイレクトイグニッションのコアやシールドに適用することが可能である。
【0029】
【実施例】
脱炭焼鈍後、MgOを主成分とする焼鈍分離剤を塗布し、仕上げ焼鈍を行った0.23mmの方向性電磁鋼板であって、その表面を水洗処理して余剰のMgOを落とした後、一部のサンプルに表1に示す処理液を塗布し、850℃×70秒で焼付けた。さらにその上に表2に示す有機樹脂を塗布し、表中で示す条件で乾燥させた。さらに縦66mm、幅40mm、積高さ12mmのEI型コアを作製し、エポキシ系樹脂にシリカフィラーを添加したモールド用樹脂を用いてモールドした。モールド時の加熱温度は100℃で、150℃で後加熱を行い完全硬化させた。冷却後、1.7T、50Hzの条件でコア鉄損を測定した結果を表3に示す。
【0030】
【表1】
Figure 0004081230
【0031】
【表2】
Figure 0004081230
【0032】
【表3】
Figure 0004081230
【0033】
表3における各特性を以下に説明する。
a) :密着性試験として曲げ密着試験を行った。まず、圧延方向と直角方向に試験片を採取し、15mm径の丸棒に試験片を押し付けながら180度折り曲げ、折り曲げ部分の被膜の剥離状況を観察し、◎,○,△,×,××の5段階評価とした。◎は全く剥離の無いもの、○は若干の剥離があるもの、△は軽度の剥離が有るもの、×は剥離の程度の激しいもの、××は全面剥離したものを示す。
b) :サンプルを幅30mmに加工後、500回シャーせん断して、刃に付着した粉の量を評価した。従来材とほとんどかわらないものを○、若干付着するものを△、付着量の多いものを×とした。
c) :従来材と比較して10%以上良好なものを◎、従来材よりも5%以上良好なものを○、従来材との差が±5%未満のものを△、5%以上劣化したものを×とした。
表3からも明らかな如く、本実施例によれば、密着性、発粉性が良好でコア鉄損が向上する効果が得られている。
【0034】
【発明の効果】
本発明により、モールドするモーター、モールドトランスのコアやダイレクトイグニッションの外筒コアに最適な密着性、発粉性を有し磁気特性の劣化を防止することが可能である。

Claims (3)

  1. 電磁鋼板の表面に、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、シリコン樹脂の1種又は2種以上よりなる有機樹脂を主成分とする臨界表面張力が22〜35mN/mの被膜を、厚さ0.5〜10μmの範囲に形成してなることを特徴とする、発粉が無く密着性に優れ、かつモールドした際に磁気特性の優れた電磁鋼板。
  2. 電磁鋼板の表面に、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、シリコン樹脂の1種又は2種以上の混合、あるいは化合物よりなる有機樹脂を主成分とする臨界表面張力が22〜35 mN/m の被膜を、厚さ0.5〜10μmの範囲に形成してなることを特徴とする、発粉が無く密着性に優れ、かつモールドした際に磁気特性の優れた電磁鋼板。
  3. フォルステライト層を有する方向性電磁鋼板の表面に、リン酸塩系絶縁被膜を形成し、さらにその表面に、請求項1或いは2に記載の有機樹脂を主成分とする臨界表面張力が22〜35mN/mの被膜を、厚さ0.5〜10μmの範囲に形成してなる、3層被膜を有することを特徴とする、発粉が無く密着性に優れ、かつモールドした際に磁気特性の優れた電磁鋼板。
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