JP4078960B2 - 有機エレクトロルミネッセンス素子及びその表示装置 - Google Patents
有機エレクトロルミネッセンス素子及びその表示装置Info
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は有機エレクトロルミネッセンス素子及び表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、発光型の電子ディスプレイデバイスとして、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)がある。ELDの構成要素としては、無機エレクトロルミネッセンス素子や有機エレクトロルミネッセンス素子(以後、有機EL素子ともいう)が挙げられる。無機エレクトロルミネッセンス素子は平面型光源として使用されてきたが、発光素子を駆動させるためには交流の高電圧が必要である。
【0003】
一方、有機エレクトロルミネッセンス素子は、発光する化合物を含有する発光層を陰極と陽極で挟んだ構成を有し、発光層に電子及び正孔を注入して、再結合させることにより励起子(エキシトン)を生成させ、このエキシトンが失活する際の光の放出(蛍光・燐光)を利用して発光する素子であり、数V〜数十V程度の電圧で発光が可能であり、更に自己発光型であるために視野角に富み、視認性が高く、薄膜型の完全固体素子であるために、省スペース、携帯性等の観点から注目されている。
【0004】
今後の実用化に向けた有機EL素子の開発としては、更に低消費電力で効率よく高輝度に発光する有機EL素子が望まれているわけであり、例えば、特許第3093796号明細書にはスチルベン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体又はトリススチリルアリーレン誘導体に、微量の蛍光体をドープし、発光輝度の向上、素子の長寿命化を達成する技術が、また特開昭63−264692号公報には8−ヒドロキシキノリンアルミニウム錯体をホスト化合物として、これに微量の蛍光体をドープした有機発光層を有する素子が、更に特開平3−255190号公報には8−ヒドロキシキノリンアルミニウム錯体をホスト化合物として、これにキナクリドン系色素をドープした有機発光層を有する素子が報告されている。
【0005】
上記文献に開示されている技術では、励起一重項からの発光を用いる場合、一重項励起子と三重項励起子の生成比が1:3であるため発光性励起種の生成確率が25%であることと、光の取り出し効率が約20%であるため、外部取り出し量子効率(ηext)の限界は5%とされている。
【0006】
ところが、M.A.Baldo et al.,nature、395巻、151−154ページ(1998年)において、プリンストン大より励起三重項からの燐光発光を用いる有機EL素子の報告がされて以来、M.A.Baldo et al.,nature、403巻、17号、750−753ページ(2000年)、米国特許第6,097,147号明細書に見られるように、室温で燐光を示す材料の研究が活発になってきている。
【0007】
励起三重項を使用すると、内部量子効率の上限が100%となるため、励起一重項の場合に比べて原理的に発光効率が4倍となり、冷陰極管とほぼ同等の性能が得られ、照明用にも応用可能であり注目されている。
【0008】
一方、有機EL素子の発光輝度と発光寿命の向上のために、発光層と陰極の間に、発光層からの正孔の移動を制限する正孔ブロック層を設けることが提案されている。この正孔ブロック層により正孔を発光層中に効率よく蓄積することによって、電子との再結合確率を向上させ、発光の高効率化を達成することができる。特開平8−109373号公報、同10−233284号公報には、正孔ブロック材料としてフェナントロリン誘導体やトリアゾール誘導体の単独使用が有効であると報告されている。
【0009】
また、特開2001−284056号公報においては、ある特定のアルミニウム錯体を正孔ブロック層に使用して、長寿命な有機EL素子を実現している。このように、第62回応用物理学会学術講演会予稿集12−a−M7、パイオニア技術情報誌、第11巻、第1号に報告されているように、正孔ブロック層の導入により、燐光性化合物を使用した有機EL素子では、緑色で内部量子効率としてほぼ100%、寿命についても2万時間が達成されているが、発光輝度についてはまだ改善の余地が残っている。
【0010】
また、青〜青緑色の燐光性化合物をドーパントとして用いた場合、CBPのようなカルバゾール誘導体をホスト化合物として使用した例があるが、その外部取り出し量子効率が6%であり、不十分な結果であり(例えば、非特許文献1参照。)、改良の余地が残っている。青色に関しては蛍光性化合物からの発光を利用したものであるが、カルバゾール誘導体の分子の真中のビアリール部位に連結基を導入して、青色の色純度に優れ、長寿命な有機EL素子が作製されている(例えば、特許文献1参照。)。更に、前記化合物に加えて、特定の5配位の金属錯体を正孔阻止層に使用し、燐光性化合物をドーパントとして使用した場合に、さらなる長寿命化が達成されている(例えば、特許文献2参照。)。しかし、このような連結基を導入した場合においても、該特許に記載のカルバゾール誘導体は、実用化に耐えうる発光効率と耐熱性を有するまでには至っていない。今後の実用化に向けては、更に低消費電力で効率よく高輝度に発光する有機EL素子の開発が望まれている。
【0011】
【特許文献1】
特開2000−21572号公報
【0012】
【特許文献2】
特開2002−8860号公報
【0013】
【非特許文献1】
第62回応用物理学会学術講演会予稿集12−a−M8
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は高い発光輝度を示し、且つ半減寿命の長い有機エレクトロルミネッセンス素子及び表示装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記の構成により達成された。
【0016】
1)前記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0018】
2)発光層と陰極の間に正孔阻止層が設けられていることを特徴とする前記1)に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0019】
3)正孔阻止層がスチリル化合物、トリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、オキサジアゾール誘導体またはボロン誘導体の少なくとも一種の化合物で構成されることを特徴とする前記2)に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0020】
4)トリアゾール誘導体が前記一般式(5)、フェナントロリン誘導体が前記一般式(6)、オキサジアゾール誘導体が前記一般式(7)、ボロン誘導体が前記一般式(8)で表されることを特徴とする前記3)に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0021】
5)一般式(1)で表される化合物が発光層に使用されることを特徴とする前記1)〜4)のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0022】
6)燐光性化合物を含有することを特徴とする前記1)〜5)のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0023】
7)燐光性化合物がオスミウム、イリジウムまたは白金錯体系化合物であることを特徴とする前記6)に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0024】
8)前記1)〜7)のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を有することを特徴とする表示装置。
【0025】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明者等は、鋭意検討の結果、前記一般式(1)の化合物を少なくとも一つ用いることにより、高い発光輝度を示し、且つ半減寿命の長い有機エレクトロルミネッセンス素子及び該素子を有する表示装置を提供できることを見いだした。併せて、上記の化合物を組み合わせることにより、高効率なフルカラー画像表示装置が得られることが判った。
【0026】
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子とは、該素子を構成する少なくとも一つの層に前記一般式(1)で表される化合物を少なくとも一つ含有することが、本発明に記載の効果を得るための必須要件であるが、好ましくは上記の化合物が発光層に含有されることである。
【0027】
特開2000−21572号公報、同2002−8860号公報において、カルバゾール誘導体の分子の真中のビアリール部位に連結基を導入している。ここに記載の化合物から、特定の連結基を残して、その連結基を互いにつないでいるアリール基を省略した分子構造とした場合に、有機EL素子材料としての特性が著しく改善される場合があることが分かった。
【0028】
これらの連結基は非芳香族系の環状連結基である。具体的には、一般式(a)〜(g)に記載の基である。このようなカルバゾール誘導体を有機EL素子材料として評価した結果、発光効率、及び発光寿命の改善効果が見られた。これは、カルバゾリル基を非芳香族系の環状連結基で連結させることにより化合物の特性が改善され、安定化効果が大きくなった結果と推察している。
【0029】
本発明の化合物について更に詳細に説明する。
一般式(1)で表される化合物について説明する。−A1は一般式(2)で表され、同一でも異なっていてもよい。式中、X1 は一般式(a)〜(g)で表される基を表す。一般式(a)〜(g)において*は連結する部位を表す。nは2または4である。
【0030】
一般式(2)において、R1、R2は各々独立して、水素原子または置換基を表す。R1、R2が置換基を表す場合、その置換基としては、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ヒドロキシエチル基、メトキシメチル基、トリフルオロメチル基、t−ブチル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アラルキル基(例えば、ベンジル基、2−フェネチル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基、p−トリル基、p−クロロフェニル基、メシチル基等)、アルコキシ基(例えば、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基等)、シアノ基、水酸基、アルケニル基(例えば、ビニル基等)、スチリル基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子等)、複素環基(例えば、ピロリル基、ピリジル基、フリル基、チエニル基等)等が挙げられる。これらの基は更に置換されていてもよい。R1、R2が置換基を表す場合、好ましくはアルキル基、アルコキシ基またはアリール基である。
【0031】
na、nbは0〜4の整数である。
連結基である一般式(a)〜(g)について説明する。
【0032】
R101〜R110、R111〜R118、R201〜R208、R301〜R308、R401〜R408、R211〜R216、R311〜R316は、それぞれ水素原子または置換基を表す。R101〜R110、R111〜R118、R201〜R208、R301〜R308、R401〜R408、R211〜R216、R311〜R316が置換基を表す場合、その置換基はR1、R2で述べた置換基と同義である。好ましくはアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)等が挙げられる。
【0033】
一般式(a)〜(g)で好ましくは(a)である。
これらの化合物は、カルバゾリル基の任意の部分で互いに多量化してもよい。多量化する場合、任意の二価の連結基を介してもよいし、直接結合してもよい。多量化することによって、分子の熱安定性が向上するため、素子特性の向上にさらなる寄与が得られる。二価の連結基として、好ましくは置換または無置換のアリーレン基である。
【0034】
以下に、本発明の化合物の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。カルバゾリル基が2個で、非芳香族系の環状連結基がX11のとき、その構造及びX11の具体例は下記で示される。更に、具体的カルバゾリル基はカルバゾリル基部分のR12〜R26基の組み合わせでC−1〜C−8の如く表される。従って、本発明の化合物の具体例はC−1〜C−8とA−1〜A−15の全ての組み合わせであり、本発明の例示化合物は例示(C−1)(A−3)の如く表される。
【0035】
【化4】
【0036】
【化5】
【0037】
カルバゾリル基が4個で、非芳香族系の環状連結基がX21のとき、その構造及びX21の具体例は下記で示される。更に、具体的カルバゾリル基はカルバゾリル基部分のR31〜R62基の組み合わせでD−1〜D−9の如く表される。従って、本発明の化合物の具体例はD−1〜D−9とB−1〜B−7の全ての組み合わせであり、本発明の例示化合物は例示(D−2)(B−5)の如く表される。
【0038】
【化6】
【0039】
【化7】
【0040】
また、上記組み合わせで表現されない本発明の具体的化合物として、以下が挙げられる。
【0041】
【化8】
【0042】
本発明の化合物の代表的製造例を以下に示す。その他の化合物についても同様の方法により製造することができる。
【0043】
合成例1:例示(C−1)(A−9)の合成
1,1′−ジブロモシクロヘキサン2.0g、カルバゾール2.8g及びカリウム−t−ブトキシド1.9gをジメチルホルムアミドに溶解し、9時間加熱還流した。反応終了後、有機層を抽出し、カラム精製を行った。精製後の化合物を酢酸エチルで再結晶し、白色の例示(C−1)(A−9)を得た(収率52%)。NMRスペクトル、マススペクトルにより例示(C−1)(A−9)であることを確認した。
【0044】
合成例2:例示(D−1)(B−1)の合成
化合物(B)とカルバゾールを合成例1と同様の方法により反応させ、例示(D−1)(B−1)を得た。NMRスペクトル、マススペクトルにより例示(D−1)(B−1)であることを確認した。
【0045】
合成例3:例示1の合成
3−ブロモカルバゾールとカルバゾールと1,1′−ジブロモシクロヘキサンを合成例1と同様の方法により反応させ、化合物(C)を得た。化合物(C)を従来公知の方法により、ボロン酸に変更した(化合物D)。化合物(C)と化合物(D)をテトラヒドロフラン中、塩基の存在下、パラジウム触媒を用いて20時間加熱還流させた。反応終了後、有機層を抽出し、カラム精製を行った。精製後の化合物をトルエンで再結晶させると、白色の例示1を得ることができる。
【0046】
【化9】
【0047】
本発明において、スチリル化合物、トリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ボロン誘導体の少なくとも一種の化合物で構成される正孔阻止層を、発光層と陰極の間に設けることは大変有効である。正孔阻止層は、正孔輸送層から移動してくる正孔を陰極に到達するのを阻止する役割と、陰極から注入された電子を効率よく発光層の方向に輸送することができる化合物より形成される。
【0048】
正孔阻止層を構成する材料に求められる物性としては、電子移動度が高く正孔移動度が低いこと、及び正孔を効率的に発光層内に閉じこめるために、発光層のイオン化ポテンシャルより大きいイオン化ポテンシャルの値を有するか、発光層のバンドギャップより大きいバンドギャップを有することが好ましい。正孔阻止層は正孔と電子を発光層内に閉じこめて、発光効率を向上させる機能を有する。このような条件を満たす正孔阻止層材料として好ましくは、以下の一般式(5)〜(8)で表わされる化合物が挙げられる。
【0049】
式中、Ra1、Ra2、Ra3、Rb1、Rb2、Rb3、Rb4、Rc1、Rc2はアルキル基、アリール基または複素環基を表す。Ara、Arb、Arcはアリール基または複素環基を表す。アルキル基、アリール基、複素環基として具体的にはR1、R2と同義である。
【0050】
本発明のスチリル化合物、トリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、オキサジアゾール誘導体またはボロン誘導体の具体例としては以下の化合物が挙げられる。
【0051】
【化10】
【0052】
【化11】
【0053】
【化12】
【0054】
本発明においては、発光層にドーパントを併用することが好ましく、EL素子のドーパントとして使用される公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。
【0055】
ドーパントの具体例としては、例えば、キナクリドン、DCM、クマリン誘導体、ローダミン、ルブレン、デカシクレン、ピラゾリン誘導体、スクアリリウム誘導体、ユーロピウム錯体等がその代表例として挙げられる。
【0056】
また、例えば、特開2001−247859号明細書に挙げられるイリジウム錯体あるいはWO00/70,655号明細書16〜18ページに挙げられるような式で表される、例えば、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム等やオスミウム錯体、あるいは2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィリン白金錯体のような白金錯体もドーパントとして挙げられる。ドーパントとしてこのような燐光性化合物を用いることにより、内部量子効率の高い発光有機EL素子を実現できる。
【0057】
これらの燐光性化合物として具体的に好ましいのは、特に元素の周期律表でVIII属の金属を中心金属とする錯体系化合物である。更に好ましくは、中心金属がオスミウム、イリジウムまたは白金錯体系化合物である。最も、好ましくは、イリジウム錯体である。
【0058】
これらの燐光性化合物ドーパントとしては、以下の化合物が挙げられる。
【0059】
【化13】
【0060】
【化14】
【0061】
【化15】
【0062】
これらの発光層は、上記化合物を、例えば真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法などの公知の薄膜化法により製膜して形成することができる。
【0063】
発光層は、これらの発光材料一種又は二種以上からなる一層構造であってもよいし、あるいは、同一組成又は異種組成の複数層からなる積層構造であってもよい。
【0064】
本発明の燐光性化合物は溶液中の燐光量子収率が、25℃において0.001以上である。好ましくは、0.01以上である。更に好ましくは、0.1以上である。燐光量子収率は、第4版実験化学講座7の分光IIの398ページ(1992年版、丸善)に記載の方法で測定することができる。
【0065】
本発明の有機EL素子の構成層について説明する。
本発明において、有機EL素子の層構成の好ましい具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
【0066】
(i)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
(ii)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(iii)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極
(iv)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
(v)陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
有機EL素子における陽極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としてはAu等の金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO2、ZnO等の導電性透明材料が挙げられる。また、IDIXO(In2O3−ZnO)等非晶質で透明導電膜を作製可能な材料を用いてもよい。陽極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により、薄膜を形成させ、フォトリソグラフィー法で所望の形状のパターンを形成してもよく、あるいはパターン精度をあまり必要としない場合は(100μm以上程度)、上記電極物質の蒸着やスパッタリング時に所望の形状のマスクを介してパターンを形成してもよい。この陽極より発光を取り出す場合には、透過率を10%より大きくすることが望ましく、また陽極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましい。更に膜厚は材料にもよるが、通常10〜1000nm、好ましくは10〜200nmの範囲で選ばれる。
【0067】
一方、陰極としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al2O3)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。
【0068】
これらの中で、電子注入性及び酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al2O3)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。陰極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により、薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10〜1000nm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。なお、発光を透過させるため、有機EL素子の陽極または陰極のいずれか一方が、透明または半透明であれば発光輝度が向上し好都合である。
【0069】
次に、本発明の有機EL素子の構成層として用いられる、注入層、正孔輸送層、電子輸送層等について説明する。
【0070】
注入層は必要に応じて設け、電子注入層と正孔注入層があり、上記のごとく陽極と発光層または正孔輸送層の間、及び陰極と発光層または電子輸送層との間に存在させてもよい。
【0071】
注入層とは、駆動電圧低下や発光輝度向上のために電極と有機層間に設けられる層のことで、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日 エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123〜166頁)に詳細に記載されており、正孔注入層(陽極バッファー層)と電子注入層(陰極バッファー層)とがある。
【0072】
陽極バッファー層(正孔注入層)は、特開平9−45479号公報、同9−260062号公報、同8−288069号公報等にもその詳細が記載されており、具体例として、銅フタロシアニンに代表されるフタロシアニンバッファー層、酸化バナジウムに代表される酸化物バッファー層、アモルファスカーボンバッファー層、ポリアニリン(エメラルディン)やポリチオフェン等の導電性高分子を用いた高分子バッファー層等が挙げられる。
【0073】
陰極バッファー層(電子注入層)は、特開平6−325871号公報、同9−17574号公報、同10−74586号公報等にもその詳細が記載されており、具体的にはストロンチウムやアルミニウム等に代表される金属バッファー層、フッ化リチウムに代表されるアルカリ金属化合物バッファー層、フッ化マグネシウムに代表されるアルカリ土類金属化合物バッファー層、酸化アルミニウムに代表される酸化物バッファー層等が挙げられる。
【0074】
上記バッファー層(注入層)はごく薄い膜であることが望ましく、素材にもよるが、その膜厚は0.1〜100nmの範囲が好ましい。
【0075】
阻止層は、上記のごとく有機化合物薄膜の基本構成層の他に必要に応じて設けられるものである。例えば、特開平11−204258号公報、同11−204359号公報、及び「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日 エヌ・ティー・エス社発行)」の237頁等に記載されている正孔阻止(ホールブロック)層がある。
【0076】
正孔阻止層とは広い意味では電子輸送層であり、電子を輸送する機能を有しつつ正孔を輸送する能力が著しく小さい材料からなり、電子を輸送しつつ正孔を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。
【0077】
一方、電子阻止層とは広い意味では正孔輸送層であり、正孔を輸送する機能を有しつつ電子を輸送する能力が著しく小さい材料からなり、正孔を輸送しつつ電子を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。
【0078】
正孔輸送層とは正孔を輸送する機能を有する材料からなり、広い意味で正孔注入層、電子阻止層も正孔輸送層に含まれる。正孔輸送層、電子輸送層は単層もしくは複数層設けることができる。
【0079】
本発明の有機EL素子においては、発光層のホスト、発光層に隣接する正孔輸送層、発光層に隣接する電子輸送層すべての材料の蛍光極大波長が415nm以下であることが好ましい。
【0080】
本発明に係る発光層は、電極または電子輸送層、正孔輸送層から注入されてくる電子及び正孔が再結合して発光する層であり、発光する部分は発光層の層内であっても発光層と隣接層との界面であってもよい。
【0081】
この発光層は上記化合物を、例えば、空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法などの公知の薄膜化法により製膜して形成することができる。発光層としての膜厚は、特に制限はないが、通常は5nm〜5μmの範囲で選ばれる。この発光層は、これらの発光材料一種又は二種以上からなる一層構造であってもよいし、あるいは、同一組成又は異種組成の複数層からなる積層構造であってもよい。本発明の有機EL素子の好ましい態様は、発光層が二種以上の材料からなり、その内の一種が本発明の化合物であるときである。
【0082】
また、この発光層は特開昭57−51781号公報に記載されているように、樹脂などの結着材と共に上記発光材料を溶剤に溶かして溶液とした後、これをスピンコート法などにより薄膜化して形成することができる。このようにして形成された発光層の膜厚については、特に制限はなく、状況に応じて適宜選択することができるが、通常は5nm〜5μmの範囲である。
【0083】
発光層の材料が2種以上であるとき、主成分をホスト、その他の成分をドーパントといい、本発明に係る、前記一般式(1)で表される各部分構造を有する各々の化合物は、ホストとして用いられることが好ましい。その場合、主成分であるホスト化合物に対するドーパントの混合比は好ましくは質量で0.1〜15質量%未満である。
【0084】
「ホスト化合物(単にホストともいう)」とは、2種以上の化合物で構成される発光層中にて混合比(質量)の最も多い化合物のことを意味し、それ以外の化合物については「ドーパント化合物(単に、ドーパントともいう)」という。例えば、発光層を化合物A、化合物Bという2種で構成し、その混合比がA:B=10:90であれば化合物Aがドーパント化合物であり、化合物Bがホスト化合物である。更に、発光層を化合物A、化合物B、化合物Cの3種から構成し、その混合比がA:B:C=5:10:85であれば、化合物A、化合物Bがドーパント化合物であり、化合物Cがホスト化合物である。
【0085】
発光層のホスト化合物は、有機化合物または錯体であることが好ましく、本発明においては、好ましくは燐光極大波長が460nm以下である。ホスト化合物の極大波長を460nm以下にすることにより可視光、特にBGR発光が可能となる。また460nm以下の燐光を有することからワイドバンドギャップ(イオン化ポテンシャル−電子親和力)であるので、キャリアトラップ型にも有利に働く。
【0086】
ホスト化合物としては、高Tg(ガラス転移温度)である化合物が好ましい。
次にドーパントについて述べる。
【0087】
原理としては2種挙げられ、一つはキャリアが輸送されるホスト上でキャリアの再結合が起こってホスト化合物の励起状態が生成し、このエネルギーをドーパントに移動させることでドーパントからの発光を得るというエネルギー移動型、もう一つはドーパントがキャリアトラップとなり、ドーパント化合物上でキャリアの再結合が起こりドーパントからの発光が得られるというキャリアトラップ型であるが、いずれの場合においても、ドーパント化合物の励起状態のエネルギーはホスト化合物の励起状態のエネルギーよりも低いことが条件である。
【0088】
正孔輸送層とは正孔を輸送する機能を有する材料からなり、広い意味で正孔注入層、電子阻止層も正孔輸送層に含まれる。正孔輸送層は単層もしくは複数層設けることができる。
【0089】
正孔輸送材料としては、特に制限はなく、従来、光導伝材料において、正孔の電荷注入輸送材料として慣用されているものや、EL素子の正孔注入層、正孔輸送層に使用される公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。
【0090】
正孔輸送材料は、正孔の注入もしくは輸送、電子の障壁性のいずれかを有するものであり、有機物、無機物のいずれであってもよい。例えば、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、また、導電性高分子オリゴマー、特にチオフェンオリゴマー等が挙げられる。
【0091】
正孔輸送材料としては、上記のものを使用することができるが、ポルフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物、特に芳香族第三級アミン化合物を用いることが好ましい。
【0092】
芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物の代表例としては、N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノフェニル;N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン(TPD);2,2−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)プロパン;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン;N,N,N′,N′−テトラ−p−トリル−4,4′−ジアミノビフェニル;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン;ビス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン;ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニルメタン;N,N′−ジフェニル−N,N′−ジ(4−メトキシフェニル)−4,4′−ジアミノビフェニル;N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル;4,4′−ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニル;N,N,N−トリ(p−トリル)アミン;4−(ジ−p−トリルアミノ)−4′−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン;4−N,N−ジフェニルアミノ−(2−ジフェニルビニル)ベンゼン;3−メトキシ−4′−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼン;N−フェニルカルバゾール、更には米国特許第5,061,569号明細書に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有するもの、例えば、4,4′−ビス〔N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ〕ビフェニル(NPD)、特開平4−308688号公報に記載されているトリフェニルアミンユニットが3つスターバースト型に連結された4,4′,4″−トリス〔N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ〕トリフェニルアミン(MTDATA)等が挙げられる。
【0093】
更にこれらの材料を高分子鎖に導入した、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。
【0094】
また、p型−Si、p型−SiC等の無機化合物も正孔注入材料、正孔輸送材料として使用することができる。
【0095】
また、本発明においては正孔輸送層の正孔輸送材料は、415nm以下に蛍光極大波長を有することが好ましい。即ち、正孔輸送材料は正孔輸送能を有しつつ且つ発光の長波長化を防ぎ、なお且つ高Tgである化合物が好ましい。
【0096】
この正孔輸送層は上記正孔輸送材料を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法、LB法等の公知の方法により、薄膜化することにより形成することができる。正孔輸送層の膜厚については特に制限はないが、通常は5〜5000nm程度である。この正孔輸送層は、上記材料の一種または二種以上からなる一層構造であってもよい。
【0097】
電子輸送層とは電子を輸送する機能を有する材料からなり、広い意味で電子注入層、正孔阻止層も電子輸送層に含まれる。電子輸送層は単層もしくは複数層設けることができる。
【0098】
従来、単層の電子輸送層、及び複数層とする場合は発光層に対して陰極側に隣接する電子輸送層に用いられる電子輸送材料(正孔阻止材料を兼ねる)としては、下記の材料が知られている。
【0099】
更に、電子輸送層は、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有していればよく、その材料としては従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができる。
【0100】
この電子輸送層に用いられる材料(以下、電子輸送材料という)の例としては、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン及びアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体などが挙げられる。更に、上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も、電子輸送材料として用いることができる。
【0101】
更にこれらの材料を高分子鎖に導入した、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。
【0102】
また、8−キノリノール誘導体の金属錯体、例えば、トリス(8−キノリノール)アルミニウム(Alq)、トリス(5,7−ジクロロ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、ビス(8−キノリノール)亜鉛(Znq)など、及びこれらの金属錯体の中心金属がIn、Mg、Cu、Ca、Sn、Ga又はPbに置き替わった金属錯体も、電子輸送材料として用いることができる。その他、メタルフリー若しくはメタルフタロシアニン、又はそれらの末端がアルキル基やスルホン酸基などで置換されているものも、電子輸送材料として好ましく用いることができる。また、発光層の材料として例示したジスチリルピラジン誘導体も、電子輸送材料として用いることができるし、正孔注入層、正孔輸送層と同様に、n型−Si、n型−SiCなどの無機半導体も電子輸送材料として用いることができる。
【0103】
電子輸送層に用いられる好ましい化合物は、415nm以下に蛍光極大波長を有することが好ましい。すなわち、電子輸送層に用いられる化合物は、電子輸送能を有しつつかつ、発光の長波長化を防ぎ、なおかつ高Tgである化合物が好ましい。
【0104】
本発明の有機EL素子に係る基体(基板、基材、支持体等ともいう)としては、ガラス、プラスチック等の種類には特に限定はなく、また、透明のものであれば特に制限はないが、好ましく用いられる基板としては、例えば、ガラス、石英、光透過性樹脂フィルムを挙げることができる。特に好ましい基体は、有機EL素子にフレキシブル性を与えることが可能な樹脂フィルムである。
【0105】
樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等からなるフィルム等が挙げられる。
【0106】
樹脂フィルムの表面には、無機物もしくは有機物の被膜またはその両者のハイブリッド被膜が形成されていてもよい。
【0107】
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の発光の室温における外部取り出し効率は1%以上であることが好ましく、より好ましくは2%以上である。ここに、外部取り出し量子効率(%)=有機EL素子外部に発光した光子数/有機EL素子に流した電子数×100である。
【0108】
また、カラーフィルター等の色相改良フィルター等を併用してもよい。
本発明の多色表示装置は少なくとも2種類の異なる発光極大波長を有する有機EL素子からなるが、有機EL素子を作製する好適な例を説明する。
【0109】
本発明の有機EL素子の作製方法の一例として、陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極からなる有機EL素子の作製法について説明する。
【0110】
まず適当な基体上に、所望の電極物質、例えば陽極用物質からなる薄膜を、1μm以下、好ましくは10〜200nmの膜厚になるように、蒸着やスパッタリング等の方法により形成させ、陽極を作製する。次に、この上に素子材料である正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、正孔阻止層の有機化合物薄膜を形成させる。
【0111】
この有機化合物薄膜の薄膜化の方法としては、前記の如くスピンコート法、キャスト法、インクジェット法、蒸着法、印刷法等があるが、均質な膜が得られやすく、かつピンホールが生成しにくい等の点から、真空蒸着法またはスピンコート法が特に好ましい。更に層ごとに異なる製膜法を適用してもよい。製膜に蒸着法を採用する場合、その蒸着条件は使用する化合物の種類等により異なるが、一般にボート加熱温度50〜450℃、真空度10-6〜10-2Pa、蒸着速度0.01〜50nm/秒、基板温度−50〜300℃、膜厚0.1nm〜5μmの範囲で適宜選ぶことが望ましい。
【0112】
これらの層の形成後、その上に陰極用物質からなる薄膜を、1μm以下好ましくは50〜200nmの範囲の膜厚になるように、例えば、蒸着やスパッタリング等の方法により形成させ、陰極を設けることにより、所望の有機EL素子が得られる。この有機EL素子の作製は、一回の真空引きで一貫して正孔注入層から陰極まで作製するのが好ましいが、途中で取り出して異なる製膜法を施してもかまわない。その際、作業を乾燥不活性ガス雰囲気下で行う等の配慮が必要となる。
【0113】
本発明の多色表示装置は、発光層形成時のみシャドーマスクを設け、他層は共通であるのでシャドーマスク等のパターニングは不要であり、一面に蒸着法、キャスト法、スピンコート法、インクジェット法、印刷法等で膜を形成できる。
【0114】
発光層のみパターニングを行う場合、その方法に限定はないが、好ましくは蒸着法、インクジェット法、印刷法である。蒸着法を用いる場合においてはシャドーマスクを用いたパターニングが好ましい。
【0115】
また作製順序を逆にして、陰極、電子注入層、電子輸送層、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、陽極の順に作製することも可能である。
【0116】
このようにして得られた多色表示装置に、直流電圧を印加する場合には、陽極を+、陰極を−の極性として電圧2〜40V程度を印加すると、発光が観測できる。また、逆の極性で電圧を印加しても電流は流れずに発光は全く生じない。更に、交流電圧を印加する場合には、陽極が+、陰極が−の状態になったときのみ発光する。なお、印加する交流の波形は任意でよい。
【0117】
本発明の多色表示装置は、表示デバイス、ディスプレー、各種発光光源として用いることができる。表示デバイス、ディスプレーにおいて、青、赤、緑発光の3種の有機EL素子を用いることにより、フルカラーの表示が可能となる。
【0118】
表示デバイス、ディスプレーとしてはテレビ、パソコン、モバイル機器、AV機器、文字放送表示、自動車内の情報表示等が挙げられる。特に静止画像や動画像を再生する表示装置として使用してもよく、動画再生用の表示装置として使用する場合の駆動方式は単純マトリックス(パッシブマトリックス)方式でもアクティブマトリックス方式でもどちらでもよい。
【0119】
発光光源としては家庭用照明、車内照明、時計や液晶用のバックライト、看板広告、信号機、光記憶媒体の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサーの光源等が挙げられるがこれに限定するものではない。
【0120】
また、本発明に係る有機EL素子に共振器構造を持たせた有機EL素子として用いてもよい。
【0121】
このような共振器構造を有した有機EL素子の使用目的としては光記憶媒体の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサーの光源等が挙げられるが、これらに限定されない。また、レーザー発振をさせることにより、上記用途に使用してもよい。
【0122】
本発明の有機EL素子は、照明用や露光光源のような一種のランプとして使用してもよいし、画像を投影するタイプのプロジェクション装置や、静止画像や動画像を直接視認するタイプの表示装置(ディスプレイ)として使用してもよい。動画再生用の表示装置として使用する場合の駆動方式は、単純マトリクス(パッシブマトリクス)方式でもアクティブマトリクス方式でもどちらでもよい。または、異なる発光色を有する本発明の有機EL素子を2種以上使用することにより、フルカラー表示装置を作製することが可能である。
【0123】
【発明の実施の形態】
本発明の有機EL素子から構成される表示装置の一例を図面に基づいて以下に説明する。
【0124】
図1は、有機EL素子から構成される表示装置の一例を示した模式図である。有機EL素子の発光により画像情報の表示を行う、例えば、携帯電話等のディスプレイの模式図である。
【0125】
ディスプレイ1は、複数の画素を有する表示部A、画像情報に基づいて表示部Aの画像走査を行う制御部B等からなる。制御部Bは、表示部Aと電気的に接続され、複数の画素それぞれに外部からの画像情報に基づいて走査信号と画像データ信号を送り、走査信号により走査線毎の画素が画像データ信号に応じて順次発光して画像走査を行って画像情報を表示部Aに表示する。
【0126】
図2は、表示部Aの模式図である。
表示部Aは基板上に、複数の走査線5及びデータ線6を含む配線部と、複数の画素3等とを有する。表示部Aの主要な部材の説明を以下に行う。
【0127】
図においては、画素3の発光した光が、白矢印方向(下方向)へ取り出される場合を示している。
【0128】
配線部の走査線5及び複数のデータ線6は、それぞれ導電材料からなり、走査線5とデータ線6は格子状に直交して、直交する位置で画素3に接続している(詳細は図示せず)。
【0129】
画素3は、走査線5から走査信号が印加されると、データ線6から画像データ信号を受け取り、受け取った画像データに応じて発光する。発光の色が赤領域の画素、緑領域の画素、青領域の画素を、適宜、同一基板上に並置することによって、フルカラー表示が可能となる。
【0130】
次に、画素の発光プロセスを説明する。
図3は、画素の模式図である。
【0131】
画素は、有機EL素子10、スイッチングトランジスタ11、駆動トランジスタ12、コンデンサ13等を備えている。複数の画素に有機EL素子10として、赤色、緑色、青色発光の有機EL素子を用い、これらを同一基板上に並置することでフルカラー表示を行うことができる。
【0132】
図3において、制御部Bからデータ線6を介してスイッチングトランジスタ11のドレインに画像データ信号が印加される。そして、制御部Bから走査線5を介してスイッチングトランジスタ11のゲートに走査信号が印加されると、スイッチングトランジスタ11の駆動がオンし、ドレインに印加された画像データ信号がコンデンサ13と駆動トランジスタ12のゲートに伝達される。
【0133】
画像データ信号の伝達により、コンデンサ13が画像データ信号の電位に応じて充電されるとともに、駆動トランジスタ12の駆動がオンする。駆動トランジスタ12は、ドレインが電源ライン7に接続され、ソースが有機EL素子10の電極に接続されており、ゲートに印加された画像データ信号の電位に応じて電源ライン7から有機EL素子10に電流が供給される。
【0134】
制御部Bの順次走査により走査信号が次の走査線5に移ると、スイッチングトランジスタ11の駆動がオフする。しかし、スイッチングトランジスタ11の駆動がオフしてもコンデンサ13は充電された画像データ信号の電位を保持するので、駆動トランジスタ12の駆動はオン状態が保たれて、次の走査信号の印加が行われるまで有機EL素子10の発光が継続する。順次走査により次に走査信号が印加されたとき、走査信号に同期した次の画像データ信号の電位に応じて駆動トランジスタ12が駆動して有機EL素子10が発光する。
【0135】
すなわち、有機EL素子10の発光は、複数の画素それぞれの有機EL素子10に対して、アクティブ素子であるスイッチングトランジスタ11と駆動トランジスタ12を設けて、複数の画素3それぞれの有機EL素子10の発光を行っている。このような発光方法をアクティブマトリクス方式と呼んでいる。
【0136】
ここで、有機EL素子10の発光は、複数の階調電位を持つ多値の画像データ信号による複数の階調の発光でもよいし、2値の画像データ信号による所定の発光量のオン、オフでもよい。
【0137】
また、コンデンサ13の電位の保持は、次の走査信号の印加まで継続して保持してもよいし、次の走査信号が印加される直前に放電させてもよい。
【0138】
本発明においては、上述したアクティブマトリクス方式に限らず、走査信号が走査されたときのみデータ信号に応じて有機EL素子を発光させるパッシブマトリクス方式の発光駆動でもよい。
【0139】
図4は、パッシブマトリクス方式による表示装置の模式図である。図4において、複数の走査線5と複数の画像データ線6が画素3を挟んで対向して格子状に設けられている。
【0140】
順次走査により走査線5の走査信号が印加されたとき、印加された走査線5に接続している画素3が画像データ信号に応じて発光する。
【0141】
パッシブマトリクス方式では画素3にアクティブ素子が無く、製造コストの低減が計れる。
【0142】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0143】
実施例1
《有機EL素子OLED1−1の作製》
陽極としてガラス上にITOを150nm成膜した基板(NHテクノグラス社製:NA−45)にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた透明支持基板をiso−プロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。
【0144】
この透明支持基板を市販の真空蒸着装置の基板ホルダーに固定し、一方、5つのモリブデン製抵抗加熱ボートに、α−NPD、CBP、Ir−12、BC、Alq3をそれぞれ入れ真空蒸着装置に取付けた。
【0145】
次いで、真空槽を4×10-4Paまで減圧した後、α−NPDを透明支持基板に膜厚50nmの厚さになるように蒸着し、正孔注入/輸送層を設けた。更に、CBPの入った前記加熱ボートとIr−12の入ったボートをそれぞれ独立に通電して、CBPとIr−12の蒸着速度が100:7になるように調節し、膜厚30nmの厚さになるように蒸着し、発光層を設けた。
【0146】
ついで、BCを蒸着し厚さ10nmの正孔阻止層を設けた。更に、Alq3を蒸着し膜厚40nmの電子輸送層を設けた。
【0147】
次に、真空槽をあけ、電子注入層の上にステンレス鋼製の長方形穴あきマスクを設置し、一方、モリブデン製抵抗加熱ボートにマグネシウム3gを入れ、タングステン製の蒸着用バスケットに銀を0.5g入れ、再び真空槽を2×10-4Paまで減圧した後、マグネシウム入りのボートに通電して蒸着速度1.5〜2.0nm/秒でマグネシウムを蒸着し、この際、同時に銀のバスケットを加熱し、蒸着速度0.1nm/秒で銀を蒸着し、前記マグネシウムと銀との混合物から成る陰極(200nm)として、比較用の有機EL素子OLED1−1を作製した。
【0148】
《有機EL素子OLED1−2〜1−12の作製》
上記の有機EL素子OLED1−1の作製において、発光層の作製に用いたCBPを表1に記載の化合物に代えた以外は同様にして、有機EL素子OLED1−2〜1−12を各々作製した。
【0149】
【化16】
【0150】
【化17】
【0151】
得られた有機EL素子OLED1−1〜1−12の各々について下記のような評価を行った。
【0152】
《発光輝度、輝度の半減する時間》
有機EL素子OLED1−1〜1−12の各々の素子を温度23度、乾燥窒素ガス雰囲気下で2.5mA/cm2の電流を供給した時の発光輝度(L)(cd/m2)、及び輝度の半減する時間(τ)を測定した。ここで、発光輝度の測定などはCS−1000(ミノルタ製)を用いた。
【0153】
評価結果を表1に記載するにあたり、発光輝度、輝度の半減する時間(半減寿命ともいう)は、各々有機EL素子OLED1−1を100とした時の相対値で表した。得られた結果を表1に示す。
【0154】
【表1】
【0155】
表1から、OLED1−1〜1−12で示される素子において、比較化合物を用いたOLED1−1〜1−6と比べて、本発明の化合物を用いたOLED1−7〜OLED1−12の各試料は、発光輝度及び半減寿命のいずれにおいても優れていることが分かる。
【0156】
更に、燐光性化合物であるIr−12をIr−1に代えた以外は、同様にしてOLED1−7GからOLED1−12Gを、またIr−12をIr−9に代えた以外は、同様にしてOLED1−7RからOLED1−12Rを作製した。この有機EL素子においても、上記Ir−12を使用した時と同様の効果が得られた。なお、Ir−1を用いた素子からは緑色の発光が、Ir−9を用いた素子からは赤色の発光が得られた。
【0157】
実施例2
《有機EL素子OLED2−1〜2−8の作製》
実施例1における有機EL素子OLED1−1の作製において、発光層のホスト化合物、及び正孔阻止層を表2記載の化合物を採用した以外は、有機EL素子OLED1−1と同様にして、有機EL素子OLED2−1〜2−8を作製した。
【0158】
得られた有機EL素子OLED2−1〜2−8の各々について、実施例1と同様にして、発光輝度、輝度の半減する時間の評価を行った。
【0159】
評価結果を表2に記載するにあたり、発光輝度、半減寿命は、各々有機EL素子OLED2−1を100とした時の相対値で表した。得られた結果を表2に示す。
【0160】
【化18】
【0161】
【表2】
【0162】
表2から、OLED2−1〜2−8で示される素子において、比較化合物を用いたOLED2−1、2−2と比べて、本発明に係る化合物を用いたOLED2−3〜OLED2−8の各試料は、発光輝度及び半減寿命のいずれにおいても優れていることが判る。
【0163】
実施例3
《フルカラー表示装置の作製》
〈青色発光素子の作製〉
実施例1の有機EL素子OLED1−1の作製において、正孔注入/輸送層にα−NPDの代わりに、m−MTDATXAを用い、発光層に例示(C−1)(A−9)に加えIr−12(蒸着速度が100:7になるように調節)を用い、電子輸送層にBCを用い、引き続きフッ化リチウム0.5nm及びアルミニウム110nmを蒸着して、陰極バッファー層、陰極を各々形成した以外は同様にして、青色発光素子を作製した。
【0164】
【化19】
【0165】
〈緑色発光素子の作製〉
上記の青色発光素子の作製において、発光層にIr−12の代わりにIr−1(蒸着速度が100:7になるように調節)を用いた以外は同様にして、緑色発光素子を作製した。
【0166】
〈赤色発光素子の作製〉
上記の青色発光素子の作製において、発光層にIr−12の代わりにIr−9(蒸着速度が100:7になるように調節)を用いた以外は同様にして、赤色発光素子を作製した。
【0167】
上記で作製した、各々赤色、緑色、青色発光有機EL素子を同一基板上に並置し、図1に記載のような形態を有するアクティブマトリクス方式フルカラー表示装置を作製し、図2には、作製した前記表示装置の表示部Aの模式図のみを示した。即ち、同一基板上に、複数の走査線5及びデータ線6を含む配線部と、並置した複数の画素3(発光の色が赤領域の画素、緑領域の画素、青領域の画素等)とを有し、配線部の走査線5及び複数のデータ線6はそれぞれ導電材料からなり、走査線5とデータ線6は格子状に直交して、直交する位置で画素3に接続している(詳細は図示せず)。前記複数画素3は、それぞれの発光色に対応した有機EL素子、アクティブ素子であるスイッチングトランジスタと駆動トランジスタそれぞれが設けられたアクティブマトリクス方式で駆動されており、走査線5から走査信号が印加されると、データ線6から画像データ信号を受け取り、受け取った画像データに応じて発光する。この様に各赤、緑、青の画素を、適宜、並置することによって、フルカラー表示装置を作製した。
【0168】
該フルカラー表示装置を駆動することにより、輝度が高く、高耐久性を有し、且つ、鮮明なフルカラー動画表示が得られることが判った。
【0169】
【発明の効果】
本発明により、高い発光輝度を示し、且つ半減寿命の長い有機エレクトロルミネッセンス素子及び表示装置を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機EL素子から構成される表示装置の一例を示した模式図である。
【図2】表示部Aの模式図である。
【図3】画素の模式図である。
【図4】パッシブマトリクス方式による表示装置の模式図である。
【符号の説明】
1 ディスプレイ
3 画素
5 走査線
6 データ線
7 電源ライン
10 有機EL素子
11 スイッチングトランジスタ
12 駆動トランジスタ
13 コンデンサ
A 表示部
B 制御部
Claims (8)
- 下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
一般式(1) X1−(A1)n
式中、A1は下記一般式(2)で表され、同一でも異なっていてもよい。X1は下記一般式(a)〜(g)から選ばれる連結基であり、nは2または4である。
- 発光層と陰極の間に正孔阻止層が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 正孔阻止層がスチリル化合物、トリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、オキサジアゾール誘導体またはボロン誘導体の少なくとも一種の化合物で構成されることを特徴とする請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 一般式(1)で表される化合物が発光層に使用されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 燐光性化合物を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 燐光性化合物がオスミウム、イリジウムまたは白金錯体系化合物であることを特徴とする請求項6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を有することを特徴とする表示装置。
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