JP4065590B2 - チオフェン系硫黄化合物の吸着除去方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の炭化水素油に含まれるチオフェン系硫黄化合物を特殊な方法で前処理したニッケル系吸着剤を用いて吸着除去する方法に関するもであり、詳しくは、従来の方法ではチオフェン系硫黄化合物に対して無効であった、還元処理されかつ安定化処理を施されたニッケル系吸着剤を用いてチオフェン系硫黄化合物を効率よく吸着除去する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
石油精製工程で製造される各種石油留分中には各種硫黄化合物が含まれている。これら硫黄化合物の除去としては、水素化脱硫処理が最も一般的である。しかし、水素化脱硫処理は装置が大掛かりである上、硫黄化合物を100%完全に除去するのは難しいといった問題点がある。例えば、石油化学原料として使用されるベンゼンの硫黄分規格は1wtppm以下と定められている場合が多く、石油精製プロセスにてベンゼン原料油を製造する場合は、硫黄分はほぼ完全に除去する必要がある。
【0003】
炭化水素中に含まれる硫黄化合物を除去する方法としては、水素化脱硫と共に吸着脱硫が用いられている。これは、硫黄化合物を選択的に吸着する吸着剤に炭化水素油を接触させ、硫黄化合物を吸着除去する方法である。吸着脱硫の長所としては、脱硫率がほぼ100%であること、水素化脱硫と比較して低温、低圧で行えることなどが挙げられる。一方、吸着脱硫の欠点としては、吸着剤には一定量の硫黄化合物しか吸着できないため、硫黄化合物の濃度が高い場合は吸着剤の交換頻度が高くなり、運転費用がかさむ問題点がある。そこで、吸着脱硫は通常硫黄化合物濃度が数十wtppm以下と微量の場合に用いるのが一般的であり、硫黄化合物濃度がこれより高い場合には、予め水素化脱硫処理を行った後に吸着脱硫を行うことが望ましい。
【0004】
吸着脱硫に用いられる吸着剤としては、亜鉛系、銅系、ニッケル系などの金属を主成分とするものが用いられる。これらの内で、硫化水素以外のチオール、スルフィド、チオフェン等の有機硫黄化合物に対して吸着能力を示すのはニッケル系の吸着剤のみである。ニッケル系吸着剤が硫黄化合物の吸着に有効であることは、米国特許第4,446,005号等で示されている。ニッケル系吸着剤としては、酸化ニッケルをアルミナ等をバインダーに用いて成形し、ニッケル含有量を30〜70%としたものが用いられる。使用に際しては、これを300〜600℃程度の温度で水素還元して使用される。実際に工業的に使用する場合は、還元温度が高いため吸着塔で還元処理を行うことは事実上不可能である。
【0005】
そこで、吸着剤メーカーでは吸着剤製造工場の還元炉で吸着剤を予め水素還元し、これを室温に冷却した後、これに酸素(空気)又は二酸化炭素等を吸着させて大気中に取り出しても発火しないように安定化処理を施してユーザーに供給している。ユーザーでは、吸着塔に還元処理及び安定化処理が施された吸着剤を充填し、150〜250℃で原料油を通油して使用している。
【0006】
このように、ほとんどの市販のニッケル系吸着剤は、還元処理後安定化処理された形態で供給され使用されているのが実情である。このように還元処理後安定化処理されたニッケル系吸着剤は、例えば高オクタン価ガソリンを製造する接触改質装置において、原料となるナフサの水素化脱硫装置と改質装置との間に設置された吸着塔に充填され、硫化水素やチオール等の吸着除去に使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、還元処理後安定化処理されたニッケル系吸着剤はチオールやスルフィドに対しては高い吸着能力を示すものの、チオフェン系硫黄化合物に対してほとんど吸着能力を示さないという問題点がある。ここで言うチオフェン系硫黄化合物とは、チオフェン、アルキルチオフェン、ベンゾチオフェン、アルキルベンゾチオフェンである。300〜600℃という高温で還元処理のみを施し、安定化処理されていないニッケル系吸着剤がチオフェン系硫黄化合物に対しても吸着能力を有することは従来知られていた。しかし、高温で充填剤を水素還元できるように設計された吸着塔の建設費用は膨大であるため、チオフェン系硫黄化合物の吸着脱硫を実際に行った例を本発明者らは知らない。
【0008】
本発明の目的は、前記従来の問題点を解決し、200℃程度までの加熱設備を有する通常の吸着塔を利用し、ニッケル系吸着剤によるチオフェン系硫黄化合物の吸着脱硫を可能にすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記の課題を解決するため、鋭意研究した結果、水素還元処理後安定化処理を施したニッケル系吸着剤を、吸着塔に充填した後に特殊な条件で前処理を施し、チオフェン系硫黄化合物を吸着脱硫する方法を見出し本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち上記課題は、下記発明によって達成される。
1.沸点20〜250℃の炭化水素油に含まれるチオフェン系硫黄化合物を、ニッケル含有量30wt%以上のニッケル系吸着剤を用いて吸着除去する際に、吸着剤を300〜600℃で水素還元し、室温まで冷却した後に酸素又は二酸化炭素を100℃以下で通気して得た安定化処理されたニッケル系吸着剤に対し、オレフィンを実質的に含まない炭素数2〜4の軽質炭化水素を5〜30vol%、水素を60〜90vol%含有するガスを、温度170〜220℃、圧力2MPa以下で通気して、吸着剤上に炭素を析出させることを特徴とするチオフェン系硫黄化合物の吸着除去方法。
2.沸点20〜250℃かつ芳香族炭化水素の割合が20vol%以上の炭化水素油に含まれるチオフェン系硫黄化合物を、ニッケル含有量30wt%以上のニッケル系吸着剤を用いて吸着除去する際に、以下の▲1▼から▲3▼の手順に従うことを特徴とするチオフェン系硫黄化合物の吸着除去方法。
【0011】
▲1▼吸着剤を300〜600℃で水素還元し、室温まで冷却した後に酸素又は二酸化炭素を100℃以下で通気して触媒に安定化処理を施す。
【0012】
▲2▼▲1▼で処理したニッケル系吸着剤を吸着塔に充填し、オレフィンを実質的に含まない炭素数2〜4の軽質炭化水素を5〜30vol%、水素を60〜90vol%含有するガスを、温度170〜220℃、圧力2MPa以下で吸着剤に通気して、吸着剤上に0.05〜5.0wt%の炭素を析出させる。
【0013】
▲3▼実質的に水素の無い状態で、沸点20〜250℃かつ芳香族炭化水素の割合が20vol%以上の炭化水素油を液相で、かつ温度170〜220℃で吸着剤に接触させて、含まれているチオフェン系硫黄化合物を吸着除去する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、従来実用化されていなかったニッケル系吸着剤によるチオフェン系硫黄化合物の吸着脱硫を可能とする研究を開始するにあたり、まず300〜600℃という高温で還元処理後安定化した吸着剤がなぜチオフェン系硫黄化合物に対する吸着能を示さない原因について検討を行った。その結果、安定化処理のため酸素又は二酸化炭素を吸着させた触媒表面の活性点がチオフェン系硫黄化合物の吸着に寄与しており、安定化処理によりこの吸着活性点が消失してしまうことを見出した。次に、この酸素又は二酸化炭素の吸着を取り除き、チオフェン系硫黄化合物の吸着が可能となる処理の検討を行ったところ、安定化処理を100℃以下で行った場合は、170℃以上という低温の水素処理によってこの酸素又は二酸化炭素の吸着を取り除くことができることを見出し本発明に到達する糸口を見出すに至った。
【0015】
驚くべきことに、安定化処理を100℃以上で行った場合は、再活性化に酸化物状態の吸着剤同様300〜600℃という高温で還元処理を施さなければ吸着能を示さないが、一度還元処理を施して100℃以下で酸素又は二酸化炭素で安定した吸着剤では170℃以上という比較的低温の水素処理によって活性が回復することは全く新規な知見である。おそらくは、安定化処理の酸化状態のニッケルの構造が異なるためと推定された。
【0016】
本発明者らはさらに研究を進める内に、吸着塔に還元処理後安定化処理した吸着剤を充填し、さらに水素処理して使用する場合に、水素処理後にかなり長時間不活性ガスで吸着塔内部を置換してもチオフェン系硫黄化合物を含む原料油中を通油する際に発熱が認められることに着目した。検討の結果、発熱の原因は吸着熱及び芳香族炭化水素の水素化反応によるものであることが明らかとなったが、この発熱は吸着温度のコントロールに大きな影響を与え、吸着剤の寿命低下にもつながる大きな問題である。
【0017】
そこで本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、オレフィンを実質的に含まない炭素数2から4の軽質炭化水素を5〜30vol%、水素を60〜90vol%含有するガスを、温度170〜220℃、圧力2MPa以下で吸着剤に通気して、吸着剤上に0.05〜5.0wt%の炭素を析出させると、原料油を通油する際の発熱が押さえられ、しかも吸着能力への影響もほとんどないという画期的な方法を見出し、本発明を完成するに至った。
【0018】
本発明をさらに詳細に説明すると、原料油の沸点に関しては、20〜250℃のいわゆるガソリン留分が適用できる。20℃未満の留分を一部含んでいても良いが、吸着剤寿命及び装置の大きさの観点から、液相で吸着させた方が効率的であり、20℃以下の軽質留分はあまり含まない方が好ましい。又、250℃を超える留分についても一部含まれていても本発明の吸着脱硫を行うことができるが、250℃を超える留分には重質芳香族炭化水素が含まれており、吸着剤の寿命が短くなるので含まれていない方が好ましい。
【0019】
本発明は芳香族炭化水素の割合が20vol%以上の炭化水素油に適応することができる。芳香族炭化水素の割合が20vol%未満であっても本発明を適用して吸着脱硫を達成することは何の支障も無いが、芳香族炭化水素の割合が20vol%未満の場合は、芳香族の水素化による発熱の程度が小さいので、本発明の特徴である0.05〜5.0wt%の炭素を析出させ、水素化反応を抑制するという特徴を生かすことが難しくなる。炭化水素に含有される硫黄化合物の内、吸着できるものとしては、チオフェン、メチルチオフェン、ジメチルチオフェン、エチルチオフェン等のアルキルチオフェン類及びジベンゾチオフェン、メチルジベンゾチオフェン等のアルキルジベンゾチオフェン類の他、チオール類、スルフィド類が挙げられる。溶存硫化水素も吸着除去できる。
【0020】
ニッケル系吸着剤としては特に制限はないが、酸化ニッケルをシリカやアルミナ等のバインダーで成形した一般的市販品が使用できる。担体にニッケルを担持したものも使用できる。ニッケルの含有量は吸着塔の効率を考えて30wt%以上が好ましい。
【0021】
これら吸着剤は、吸着塔に充填する前に予め水素還元してその後安定化処理する必要がある。水素還元は300〜600℃の範囲で吸着剤に水素ガスを接触させて行う。還元率は高いほど良いが、50%程度で十分使用することができる。
【0022】
還元反応の進行は水の生成を観察しながら行うことができる。還元後吸着剤の温度を冷却し、酸素又は二酸化炭素を通気して吸着剤を安定化処理する。安定化処理の目的は吸着剤の表面に酸素又は二酸化炭素を吸着させて取り扱いを容易にするためで、安定化処理を行わないと急速な酸化反応によって発火する危険すらある。酸素又は二酸化炭素の通気手順としては、まず水素を窒素等の不活性ガスでパージし、続いて窒素等の不活性ガスで希釈した酸素又は二酸化炭素を徐々に通気する。この際、吸着剤の温度が100℃以下となるよう酸素又は二酸化炭素の希釈率及び通気速度をコントロールする必要がある。通気温度は低いほど好ましく、100℃を超える温度ではチオフェンに対する吸着能力が失われてしまい、吸着塔に充填した後の水素処理によっても吸着能力は回復しない。
【0023】
還元及び安定化処理された吸着剤は、充填塔に充填して使用される。充填に際しては、粉化しないように注意して行う必要がある。アップフロー、ダウンフローいずれの流れ方向の吸着塔にも摘要できる。
【0024】
安定化処理した吸着剤はそのままではチオフェンに対して吸着能を示さないので、本発明においては水素により再活性化処理を行う必要がある。また本発明においては、再活性化と同時に炭素を析出させる特徴を有している。具体的には、吸着塔に充填した吸着剤に対して、オレフィンを実質的に含まない炭素数2から4の軽質炭化水素を5〜30vol%、水素を60〜90vol%含有するガスを、温度170〜220℃、圧力2MPa以下で吸着剤に通気して、吸着剤上に0.05〜5.0wt%の炭素を析出させる。この炭化水素を含むガスは調製しても良いが、製油所の接触改質装置(リフォーマー)から生成するリフォーマー水素をそのまま使用することができる。リフォーマー水素には通常軽質炭化水素が含まれているので、分析によって本発明の組成範囲のものであれば、そのまま使用できるし、範囲外であれば範囲内の組成物になるよう調整して使用できる。温度が170℃未満ではチオフェンの吸着能がほとんど出現せず220℃を超えるとコーキングが顕著となり総吸着量に影響を生じる。圧力は低圧ほど好ましいが、2MPaを超える圧力では含まれいる軽質炭化水素の水素化分解による発熱が著しく、温度のコントロールに支障をきたす恐れがある。
【0025】
こうして前処理された吸着剤は、水素の無い状態で、沸点20〜250℃かつ芳香族炭化水素の割合が20vol%以上の炭化水素油を液相で、かつ温度170〜220℃で吸着剤に接触させて、含まれているチオフェン系硫黄化合物を吸着除去することができる。温度は、170℃より低温では吸着能力が著しく低下するし、220℃を超える温度ではコーキングが促進されて吸着能力の低下が著しい。最適温度は180〜220℃である。通油速度には制限は無いが、LHSVで3/hr以下が吸着剤を効率よく利用できて好ましい。チオフェンに対する吸着能力は、通常0.2〜1.0wt%硫黄重量/ニッケル重量程度であり、アルキル置換基の多いアルキルチオフェンでは飽和総吸着量が小さなる。吸着剤の再生には600℃以上の温度での焼成が必要となるので、再生せずに新たな吸着剤を充填して使用するのが一般的である。
【0026】
【実施例】
本発明の実施形態を実施例によりさらに詳細に説明する。吸着剤としては、酸化ニッケル粉末をシリカ及びアルミナバインダーで成形したものを使用した。組成は、NiOが65wt%、シリカが25wt%、アルミナが10wt%であり、1/16インチの押し出し成形品である。
【0027】
吸着剤100gを内径1インチの常圧流通式焼成管に充填し、水素を常圧で毎分50ml通気して500℃に昇温した。500℃で2時間保持し、ニッケルの還元を行った。水素を通気しながら焼成管を室温に冷却し、窒素で水素をパージした。
【0028】
吸着剤の安定化処理として、酸素濃度0.5vol%、2vol%、5vol%、10vol%(窒素希釈)のガスを毎分50mlの速度で各30分通気した。
【0029】
実施例1
吸着剤を加圧機能を有するアップフロータイプの3/4インチ吸着管に20g充填した。軽質炭化水素を含む水素ガス(組成:水素80vol%、メタン10vol%、エタン7vol%、プロパン3vol%)を0.8MPa、毎分50mlの速度で通気し、毎分2℃の速度で180℃まで昇温し、引き続き180℃で24時間通気した。処理終了後温度を室温まで冷却し、トルエンをLHSV
1/hrで通油しながら再び毎分5℃の速度で180℃まで昇温した。180℃到達後、トルエンに替えてチオフェンを硫黄分として30wtppm含むトルエン溶液を通油して吸着能を測定した。通油開始直後から122時間目までは流出油中に硫黄分は検出されず、330時間目には流出油中の硫黄分が1.0wtppmを超えた。330時間目までの吸着剤吸着能力は1.3wt%−S/ g−吸着剤であった。
【0030】
なお、軽質炭化水素を含む水素ガス処理後の吸着剤上の炭素析出量を別途測定したところ0.3wt%であった。
【0031】
実施例2
実施例1同様の操作により、2,5−ジメチルチオフェンを硫黄分として30wtppm含むトルエン溶液を通油して吸着能を測定した。通油開始直後から178時間目までは流出油中に硫黄分は検出されず、190時間目に流出油中の硫黄分が1.0wtppmを超えた。190時間目までの吸着剤吸着能力は0.7wt%−S/ g−吸着剤であった。
【0032】
比較例1
実施例1と同様の吸着装置に安定化処理を行った吸着剤を充填して、同様の操作、原料油(チオフェンを硫黄分として30wtppm含むトルエン溶液)によりチオフェンの吸着実験を行った。その結果、通油直後より流出油中に18wtppmの硫黄分が検出され、通油30時間後には硫黄濃度が29wtppmとなりほとんど吸着能力を示さない状態となった。
【0033】
【発明の効果】
本発明による特殊な前処理を施したニッケル系吸着剤を用いることにより、ガソリン留分中のチオフェン系硫黄化合物を吸着脱硫することができる。
Claims (2)
- 沸点20〜250℃の炭化水素油に含まれるチオフェン系硫黄化合物を、ニッケル含有量30wt%以上のニッケル系吸着剤を用いて吸着除去する際に、吸着剤を300〜600℃で水素還元し、室温まで冷却した後に酸素又は二酸化炭素を100℃以下で通気して得た安定化処理されたニッケル系吸着剤に対し、オレフィンを実質的に含まない炭素数2〜4の軽質炭化水素を5〜30vol%、水素を60〜90vol%含有するガスを、温度170〜220℃、圧力2MPa以下で通気して、吸着剤上に炭素を析出させることを特徴とするチオフェン系硫黄化合物の吸着除去方法。
- 沸点20〜250℃かつ芳香族炭化水素の割合が20vol%以上の炭化水素油に含まれるチオフェン系硫黄化合物を、ニッケル含有量30wt%以上のニッケル系吸着剤を用いて吸着除去する際に、以下の▲1▼から▲3▼の手順に従うことを特徴とするチオフェン系硫黄化合物の吸着除去方法。
▲1▼吸着剤を300〜600℃で水素還元し、室温まで冷却した後に酸素又は二酸化炭素を100℃以下で通気して触媒に安定化処理を施す。
▲2▼▲1▼で処理したニッケル系吸着剤を吸着塔に充填し、オレフィンを実質的に含まない炭素数2〜4の軽質炭化水素を5〜30vol%、水素を60〜90vol%含有するガスを、温度170〜220℃、圧力2MPa以下で吸着剤に通気して、吸着剤上に0.05〜5.0wt%の炭素を析出させる。
▲3▼実質的に水素の無い状態で、沸点20〜250℃かつ芳香族炭化水素の割合が20vol%以上の炭化水素油を液相で、かつ温度170〜220℃で吸着剤に接触させて、含まれているチオフェン系硫黄化合物を吸着除去する。
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JP36260997A JP4065590B2 (ja) | 1997-12-12 | 1997-12-12 | チオフェン系硫黄化合物の吸着除去方法 |
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JP36260997A JP4065590B2 (ja) | 1997-12-12 | 1997-12-12 | チオフェン系硫黄化合物の吸着除去方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11169601A JPH11169601A (ja) | 1999-06-29 |
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JP36260997A Expired - Lifetime JP4065590B2 (ja) | 1997-12-12 | 1997-12-12 | チオフェン系硫黄化合物の吸着除去方法 |
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- 1997-12-12 JP JP36260997A patent/JP4065590B2/ja not_active Expired - Lifetime
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