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JP4038712B2 - 水分散性ブロックポリイソシアネート組成物、および当該組成物を含有する水性硬化性組成物 - Google Patents

水分散性ブロックポリイソシアネート組成物、および当該組成物を含有する水性硬化性組成物 Download PDF

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正樹 渡辺
正隆 大岡
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗料、接着剤、繊維加工剤などの工業分野において有用なる水分散性ブロックポリイソシアネート組成物、当該組成物を含有する水性硬化性組成物、さらには、それを応用した水性塗料、水性接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境問題から、揮発性有機溶剤の使用量低減が強く求められており、この要求に応えるため、多くの分野で、溶剤系の硬化性組成物を水性化する試みが行われている。そのなかで、ポリイソシアネートを含む硬化性組成物においても、水性化の検討が行われてきているが、ポリイソシアネートを含む水系の硬化性組成物においては、ポリイソシアネートに含まれるイソシアネート基が、水と反応してしまうため、水中での安定性が悪く、長期の貯蔵が困難という問題があった。この問題を改善するために、イソシアネート基を活性水素含有基を有する化合物等のブロック化剤で封鎖した、いわゆるブロックポリイソシアネートを含む熱硬化性組成物を水性化する試みが行われてきた。
【0003】
例えば、特開昭51−77695号公報、特開昭55−82119号公報には、ブロックポリイソシアネートの一部をイオン性界面活性剤で変性した水分散性ブロックポリイソシアネート組成物が開示されている。かかる水分散性ブロックポリイソシアネート組成物は、イオン性基を含有しているため、当該組成物と活性水素含有基を有する水性樹脂とから成る硬化性組成物は、耐水性に劣るという問題がみられる。特に、当該水分散性ブロックポリイソシアネートと活性水素含有基を有する水性のアクリル樹脂とから成る硬化性組成物においては、耐水性に劣るという欠点に加えて、外観や硬度、耐溶剤性にも劣るという問題を有している。
【0004】
一方、特開昭61−31422号公報には、ブロックポリイソシアネートの一部を片末端がアルコキシ基で封鎖されたポリオキシエチレングリコールで変性した水分散性ブロックポリイソシアネート組成物が開示されている。かかる水分散性ブロックポリイソシアネート組成物は、上述した一部をイオン性界面活性剤で変性した水分散性ブロックポリイソシアネート組成物と比較した場合、耐水性においては改善がみられるが、水分散性が劣るという問題点がある。さらに、当該組成物と活性水素含有基を有する水性のアクリル樹脂とから成る硬化性組成物は外観や硬度、耐溶剤性に劣るという問題点も有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述した従来技術の種々の問題点を解決し、水への分散性、活性水素含有基を有する水性樹脂との相溶性等に優れる水分散性ブロックポリイソシアネート組成物を提供することにある。
【0006】
また、本発明の目的は、当該水分散性ブロックポリイソシアネート組成物と水からなる硬化性に優れる水性硬化性組成物、当該水分散性ブロックポリイソシアネート組成物と活性水素含有基を有する水性樹脂からなる、外観、硬化性、耐水性、耐久性に優れる水性硬化性組成物を提供することにある。
さらには、本発明の目的は、上記の水性硬化性組成物を含む水性塗料、および水性接着剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上述の課題を解決すべく鋭意検討した結果、ブロックポリイソシアネートと、ノニオン性基及びブロックイソシアネート基を含有するビニル系重合体とからなる水分散性ブロックポリイソシアネート組成物が、水への分散性に優れることを見出した。
【0008】
また、当該水分散性ブロックポリイソシアネート組成物と水から得られる水分散液は硬化性に優れること、さらに当該水分散性ブロックポリイソシアネート組成物と活性水素含有基を有する水性樹脂から成る組成物は、外観、硬度、耐水性、耐久性等に優れる硬化物を与えることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、ブロックポリイソシアネート(A)と、末端がアルコキシ基で封鎖されたポリオキシエチレン基及びブロックイソシアネート基を有するアクリル系重合体(B)とを含んでなる水分散性ブロックポリイソシアネート組成物を提供するものである。
【0010】
また、本発明は、上記の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物と活性水素含有基を有する水性樹脂(C)とを含んでなる水性硬化性組成物、あるいは上記の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物と水とを含んでなる水性硬化性組成物を提供するものである。
【0011】
さらに、本発明は、上記の水性硬化性組成物を含む水性塗料、上記の水性硬化性組成物を含む水性接着剤をも提供するものである。
【0012】
【発明の実態の形態】
以下に、本発明をより詳細に説明する。
本発明の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物は、ポリイソシアネート(a)とノニオン性基及びイソシアネート基を含有するビニル系重合体(b)とからなるポリイソシアネート組成物(以下、ポリイソシアネート組成物(Z)という)に含まれるイソシアネート基を、活性水素含有基を有する化合物で封鎖することによって得られた、ブロックポリイソシアネート(A)と、ノニオン性基及びブロックイソシアネート基を有するビニル系重合体(B)とを含んでなるものである。
【0013】
まず、ポリイソシアネート(a)について説明する。ポリイソシアネート(a)としては、分子中に公知慣用の各種のアニオン性基、カチオン性基及びノニオン性基等の親水性基を有するポリイソシアネートや、かかる親水性基を含有しないポリイソシアネート等公知慣用の各種のものを使用することができる。
【0014】
かかるポリイソシアネート(a)のなかで親水性基を含有しないポリイソシアネートとしては、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、エチル(2,6−ジイソシアネート)ヘキサノエート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−または2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートの如き脂肪族ジイソシアネート;1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、2−イソシアネートエチル(2,6−ジイソシアネート)ヘキサノエートの如き脂肪族トリイソシアネート;
【0015】
1,3−または1,4−ビス(イソシアネートメチルシクロヘキサン)、1,3−または1,4−ジイソシアネートシクロヘキサン、3,5,5−トリメチル(3−イソシアネートメチル)シクロヘキシルイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、2,5−または2,6−ジイソシアネートメチルノルボルナンの如き脂環族ジイソシアネート;2,5−または2,6−ジイソシアネートメチル−2−イソシアネートプロピルノルボルナンの如き脂環族トリイソシアネート;m−キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチル−m−キシリレンジイソシアネートの如きアラルキレンジイソシアネート;
【0016】
m−またはp−フェニレンジイソシアネート、トリレン−2,4−または2,6−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、ジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジイソシアネート−3,3’−ジメチルジフェニル、3−メチル−ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルエーテル−4,4’−ジイソシアネートの如き芳香族ジイソシアネート; トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェートの如き芳香族トリイソシアネート;
【0017】
前記した各種のジイソシアネートあるいはトリイソシアネートのイソシアネート基どうしを環化二量化して得られるウレトジオン構造を有するジイソシアネートあるいはポリイソシアネート;前記した各種のジイソシアネートあるいはトリイソシアネートのイソシアネート基どうしを環化三量化して得られるイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート;前記した各種のジイソシアネートあるいはトリイソシアネートを水と反応させることにより得られるビュレット構造を有するポリイソシアネート;前記した各種のジイソシアネートあるいはトリイソシアネートを二酸化炭素と反応せしめて得られるオキサダイアジントリオン構造を有するポリイソシアネート;アロファネート構造を有するポリイソシアネート等が挙げられる。
【0018】
そして、これらの中でも、水分散性ブロックポリイソシアネート組成物を含有する水性硬化性組成物を塗料として用いた場合における塗膜の耐候性の観点から、脂肪族系あるいは脂環族系のジイソシアネートまたはトリイソシアネート、アラルキレンジイソシアネートあるいは、それらから誘導されるポリイソシアネートが好ましい。
【0019】
これらのポリイソシアネートのうち、耐候性、耐久性に優れた水性硬化性組成物を得るためには、イソシアヌレート型ポリイソシアネート、ビュレット構造を有するポリイソシアネート、ウレトジオン構造を有するポリソシアネート、アロファネート構造を有するポリイソシアネート、ジイソシアネートと3価以上の多価アルコールを反応して得られるポリイソシアネート等の3官能以上のポリイソシアネートが好ましい。
【0020】
ポリイソシアネート(a)のなかで、親水性基を含有するポリイソシアネートとしては、上掲した親水性基を含有しないポリイソシアネートにアニオン性基、カチオン性基、あるいはノニオン性基等の親水性基を導入した各種のポリイソシアネートが挙げられる。
【0021】
かかる各種のポリイソシアネート(a)のなかで、本発明の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物の水分散性や当該組成物を含有する水性硬化性組成物から得られる硬化物の耐水性を優れたものとすることができるという観点から、親水性基を含有しないポリイソシアネートあるいは親水性基を含有しないポリイソシアネートを主成分として含むポリイソシアネートを使用することが好ましい。
【0022】
本発明で使用する、ノニオン性基及びブロックイソシアネート基を含有するビニル系重合体(B)を得る際に使用する、ノニオン性基及びイソシアネート基を含有するビニル系重合体(b)(以下、単にビニル系重合体(b)という)の代表的なものとしては、ノニオン性基及びイソシアネート基を含有するアクリル系重合体、フルオロオレフィン系重合体、ビニルエステル系重合体、芳香族ビニル系重合体またはポリオレフィン系重合体の如きのものが挙げられる。
【0023】
これらのうち、本発明の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物を硬化剤として使用し、アクリル系重合体を主剤樹脂として使用する場合における相溶性を考慮すると、ノニオン性基及びイソシアネート基を含有するアクリル系重合体、フルオロオレフィン系重合体が好ましい。
【0024】
ビニル系重合体(b)に導入されるノニオン性基としては、公知慣用の各種のものを使用できるが、好ましいものとしては、末端がアルコキシ基、置換アルコキシ基、エステル基、もしくはカーバメート基等の基で封鎖されたポリオキシアルキレン基である。
【0025】
その代表的なものとしては、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基またはポリオキシブチレン基の如き、各種ポリオキシアルキレン基などに加え、ポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)基の如き、前記したオキシアルキレン部分がランダムに共重合されたもの、あるいはポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン基の如き、相異なるポリオキシアルキレン基がブロック状に結合したもの、ジオキソラン環の開環重合によって得られるポリオキシアルキレン基、等が挙げられる。これらのポリオキシアルキレン基の中で好ましいものは、オキシエチレン単位を必須の構成単位として含有するものである。
【0026】
前記した末端封鎖に使用される基の中で好ましいものは、アルコキシ基、または置換アルコキシ基であり、特に好ましいものはアルコキシ基である。アルコキシ基の代表的なものとしては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等の如き低級アルコキシ基が挙げられる。
【0027】
かかるポリオキシアルキレン基の数平均分子量は、本発明のブロックポリイソシアネート組成物の水分散性、および当該組成物を含む水性硬化性組成物の硬化性の点から、約130〜約10,000なる範囲内、好ましくは、150〜6,000なる範囲内、最も好ましくは、200〜2,000なる範囲内であることが好ましい。
【0028】
ビニル系重合体(b)に導入される好適なノニオン性基の量は、本発明のブロックポリイソシアネート組成物の水分散性および、当該ブロックポリイソシアネート組成物を含有する硬化性組成物から得られる硬化物の耐水性等の点から、ビニル系重合体(b)重量の5〜85重量%であり、より好ましい量は、15〜75重量%であり、最も好ましい量は、25〜65重量%である。
【0029】
ビニル系重合体(b)に導入されるイソシアネート基としては、公知慣用の各種のものが使用可能で、例えば、アルキル基に結合したイソシアネート基、シクロアルキル基に結合したイソシアネート基、アリール基に結合したイソシアネート基、シクロアルキル基が置換したアルキル基に結合したイソシアネート基、アリール基が置換したアルキル基に結合したイソシアネート基等、が挙げられる。
【0030】
ビニル系重合体(b)に導入されるイソシアネート基量は、本発明のブロックポリイソシアネ-ト組成物の加熱により再生されるビニル系重合体(b)が、主剤樹脂として使用される活性水素含有基を有する水性樹脂(C)の活性水素含有基あるいは水と反応して架橋に関与することが可能であり、且つ、本発明の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物の水分散性を損なわない範囲とすることが必要である。かかる観点から、ビニル系重合体(b)の1000g当たり、0.01〜10モルが好ましくは、0.05〜6.0モル、より好ましく、さらに0.1〜4.0モルが好ましい。
【0031】
また、ビニル系重合体(b)に、総炭素原子数が4個以上の疎水性基を導入することにより、本発明の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物にいっそう優れた水への分散性を付与することができる。
【0032】
ビニル系重合体(b)に導入される、総炭素原子数が4個以上の疎水性基の代表的なものとしては、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基、n−ドデシル基もしくはn−オクタデシル基の如き、炭素原子数が4以上のアルキル基;シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、ジシクロペンタニル基、ボルニル基、イソボルニル基の如き、炭素原子数が4以上のシクロアルキル基;
【0033】
シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、2−シクロペンチルエチル基、2−シクロヘキシルエチル基の如きシクロアルキル基が置換したアルキル基;フェニル基、4−メチルフェニル基もしくは1−ナフチル基の如き、総炭素原子数が6以上のアリール基もしくは置換アリール基;さらにはベンジル基もしくは2−フェニルエチル基の如き、アラルキル基、等が挙げられる。
【0034】
上記の各種の総炭素原子数が4個以上の疎水性基のなかで、好ましいものは総炭素原子数が4〜22のものであり、そして特に好ましいものは総炭素原子数が5〜18のものである。かかる疎水性基の中でも特に好ましいものは、アルキル基、シクロアルキル基もしくはシクロアルキル基が置換したアルキル基である。
【0035】
ビニル系重合体(b)に総炭素原子数が4個以上の疎水性基を導入する場合、その好適な導入量としては、ビニル系重合体(b)中の、疎水性基の重量割合が1〜60重量%であり、好ましくは、5〜50重量%である。
【0036】
ビニル系重合体(b)の重量平均分子量は、本発明の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物の水への分散性、本発明の水性硬化性組成物の硬化性の観点から、5,000〜200,000の範囲が好ましく、8,000〜70,000の範囲がさらに好ましい。
【0037】
ビニル系重合体(b)を調製するには、例えば、下記(1)、(2)の方法を適用することができる。
(1)ポリイソシアネートと、予め調製したノニオン性基及び活性水素含有基を含有するビニル系重合体とを反応させる方法[以下、方法(1)という。]。
【0038】
(2)イソシアネート基を含有するビニル系単量体を共重合することを基本とする、下記の方法。
(2)−▲1▼
イソシアネート基含有ビニル系単量体及びノニオン性基を含有するビニル系単量体を必須成分として含有するビニル系単量体を重合する方法[以下、方法(2)−▲1▼という。]。
(2)−▲2▼
イソシアネート基含有ビニル系単量体を必須成分とするビニル系単量体を重合して得られたイソシアネート基を含有するビニル系重合体と、片末端がアルコキシ基の如き基で封鎖されたポリオキシアルキレングリコールを、水酸基に対してイソシアネート基が過剰になるモル比率で反応させる方法[以下、方法(2)−▲2▼という。]。
【0039】
上記の方法(1)、(2)より得られるビニル系重合体(b)とポリイソシアネート(a)からなるポリイソシアネート組成物(Z)のイソシアネート基を、活性水素含有基を有する化合物で封鎖することにより、本発明の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物が得られる。
【0040】
以下に、上記の方法(1)により、ビニル系重合体(b)を調製する方法について説明する。
方法(1)は、ポリイソシアネートとノニオン性基及び活性水素含有基を有するビニル系重合体(m)[以下、単にビニル系重合体(m)という。]とを、活性水素含有基に対してイソシアネート基が過剰となるモル比率で反応させることを特徴とするものである。
ここで、ビニル系重合体(m)が有する活性水素含有基とは、イソシアネート基に対して反応性を有するものであり、その具体例については後述する。
【0041】
方法(1)において、ポリイソシアネートとしては前掲したポリイソシアネート(a)と同様のものを使用することができる。
【0042】
方法(1)において、イソシアネート基/活性水素含有基なる比率が約1.5〜3程度のモル比となるように、ポリイソシアネートとビニル系重合体(m)を反応させた場合、反応混合物は、主成分としてビニル系重合体(b)を含有し、少量成分として未反応のポリイソシアネートを含有したものとなる。このようにして調製される反応混合物とポリイソシアネート(a)を混合することにより、ビニル系重合体(b)とポリソシアネート(a)からなるポリシソシアネート組成物(Z)が得られる。
【0043】
方法(1)において、イソシアネート基/活性水素含有基なる比率が3〜350程度のモル比となるように、ポリイソシアネートとビニル系重合体(m)を反応させると、より多くの未反応のポリイソシアネートとビニル系重合体(b)を含有する反応混合物、即ち、ビニル系重合体(b)とポリソシアネート(a)からなるポリシソシアネート組成物(Z)を、一段階で調製することができる。以下に、かかる一段階の反応によりポリシソシアネート組成物(Z)を製造する方法について説明する。
【0044】
ポリイソシアネートとビニル系重合体(m)から、ポリシソシアネート組成物(Z)を調製するに当たり、イソシアネート基/活性水素含有基のモル比は3〜350なる範囲で両成分を反応させる必要がある。そして、このモル比の範囲のうち、得られる水分散性ブロックポリイソシアネート組成物の水分散性と当該組成物を含有する硬化性組成物の硬化性の観点から、5〜300なる範囲が好ましく、10〜250なる範囲がより好ましく、15〜100なる範囲が最も好ましい。
【0045】
ポリイソシアネートとビニル系重合体(m)とを反応させるには、
▲1▼ 両成分を一括仕込みして反応させる、
▲2▼ ポリイソシアネートにビニル系重合体(m)の溶液を添加しながら反応させる、
▲3▼ ビニル系重合体(m)の溶液にポリイソシアネートを添加しながら反応させる、等の各種の方法を適用できる。
【0046】
そして、これらのうち、ゲル物の生成を抑制する観点から、▲1▼または▲2▼なる方法が好ましい。そして、かかる両成分の反応を行うに当たり、両成分の混合物を、不活性ガス雰囲気下に、約10〜50℃程度の比較的低い温度に長時間放置したり、長時間攪拌してもよいが、50〜130℃程度の温度で0.5〜20時間程度加熱・攪拌せしめるのが好ましい。また、かかる反応を行うに当たって、イソシアネート基と活性水素含有基の反応を促進する公知慣用の各種の触媒を添加してもよい。
【0047】
また、ビニル系重合体(m)を調製する際に、溶剤の一部あるいは溶剤の全量に代えてポリイソシアネートを使用して、ビニル系重合体(m)の調製と、ビニル系重合体(m)とポリイソシアネートの反応を並行して進行せしめることにより、ポリシソシアネート組成物(Z)を調製することもできる。
【0048】
上述のようにして調製されたポリシソシアネート組成物(Z)に、更に、ポリイソシアネート(a)を添加して得られる混合物もまた、ポリシソシアネート組成物(Z)として使用することができる
【0049】
以下に、方法(1)によりビニル系重合体(b)を調製する際に使用するビニル系重合体(m)について詳しく説明する。
【0050】
ビニル系重合体(m)に導入される、イソシアネート基に対して反応性を有する活性水素含有基としては、公知慣用の各種のものを使用することが可能で、例えば、水酸基、カルボキシル基、燐酸基、亜燐酸基、スルホン酸基、スルフィン酸基、メルカプト基、シラノール基、活性メチレン基、カーバメート基、ウレイド基、カルボン酸アミド基、スルホン酸アミド基等が挙げられる。
【0051】
これらの中で、導入の容易さの観点から、水酸基、アミノ基、カルボキシル基および活性メチレン基が好ましく、特に好ましいものは水酸基およびカルボキシル基である。こうした各種の活性水素含有基は、それぞれが単独で導入されていてもよいし、二種類以上が導入されていてもよい。
【0052】
上掲した活性水素含有基をビニル系重合体(m)に導入するには、公知慣用の各種の方法を適用できるが、前記した如き活性水素含有基を有するビニル系単量体を共重合せしめることにより導入するのが簡便である。
【0053】
ビニル系重合体(m)を調製する際に使用可能な、水酸基を含有する単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(2−ヒドロキシメチル)アクリレート、エチル(2−ヒドロキシメチル)アクリレート、ブチル(2−ヒドロキシメチル)アクリレート、(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、フタル酸モノ(2−ヒドロキシプロピル)−モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシ〕エチルエステル、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、の如き水酸基を含有する(メタ)アクリル酸エステル類;
【0054】
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレートの如き水酸基を含有するポリオキシアルキレングリコールのモノ(メタ)アクリレート類;
【0055】
アリルアルコール、2−ヒドロキシエチルアリルエーテルの如き水酸基を含有するアリル化合物;2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテルの如き水酸基を含有するビニルエーテル化合物;N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロールクロトン酸アミドの如き水酸基を有する不飽和カルボン酸アミド化合物;
【0056】
リシノール酸等の水酸基含有不飽和脂肪酸類;リシノール酸アルキル等の水酸基含有不飽和脂肪酸エステル類;上述した如き各種の水酸基含有単量体をε−カプロラクトンと付加反応せしめて得られる単量体が挙げられる。そして、これらは単独で使用してもよいし、二種類以上を併用してもよい。
【0057】
活性水素含有基としてカルボキシル基を有する単量体としては、(メタ)アクリル酸、2−カルボキシエチルアクリレート、クロトン酸、ビニル酢酸、アジピン酸モノビニル、セバシン酸モノビニル、イタコン酸モノメチル、マレイン酸モノメチル、フマル酸モノメチル、コハク酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕、フタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕、ヘキサヒドロフタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕、ソルビン酸の如き不飽和モノカルボン酸類;イタコン酸、マレイン酸、フマル酸の如き不飽和ジカルボン酸等が挙げられる。
【0058】
活性水素含有基としてアミノ基を有する単量体としては、2−(N−メチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、2−(N−エチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、2−(N−n−ブチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、2−(N−tert−ブチルアミノ)エチルメタクリレート、2−(N−メチルアミノ)エチルクロトネート、2−(N−エチルアミノ)エチルクロトネート、2−(N−ブチルアミノ)エチルクロトネートの如き、二級アミノ基含有ビニル系単量体が挙げられる。これらは単独もしくは、二種以上用いても良い。
【0059】
活性水素含有基として活性メチレン基を有する単量体としては、ビニルアセトアセテート、2−アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、2−アセトアセトキシプロピル(メタ)アクリレート、3−アセトアセトキシプロピル(メタ)アクリレート、3−アセトアセトキシブチル(メタ)アクリレート、4−アセトアセトキシブチル(メタ)アクリレート、アリルアセトアセテート、2,3−ジ(アセトアセトキシ)プロピルメタクリレートが挙げられる。これらは単独もしくは、二種以上用いても良い。
【0060】
ビニル系重合体(m)に導入される活性水素含有基は、本発明のブロックポリイソシアネート組成物の水分散性および当該組成物と活性水素含有基を有する水性樹脂(C)からなる硬化性組成物の硬化性、耐水性の観点から、ビニル系重合体(m)の1000g当たり、0.01〜5モル、好ましくは、0.05〜3モル、最も好ましくは、0.1〜2モルである。
【0061】
ノニオン性基をビニル系重合体(m)に導入するには、
▲1▼ 末端がアルコキシ基等で封鎖されたポリオキシアルキレン基を含有するビニル系単量体を共重合する、
▲2▼ 予め調製した官能基を含有するビニル系重合体と、当該官能基と反応する官能基を有する末端がアルコキシ基の如き基で封鎖されたポリオキシアルキレン化合物を反応させる、等の方法を適用できる。
そして、これらのうち前者の▲1▼なる方法が簡便で好ましい。
【0062】
上記の▲1▼なる方法により、ノニオン性基をビニル系重合体(m)に導入する際に使用することができる、ポリオキシアルキレン基を含有するビニル系単量体としては、それぞれ、上掲した如き各種のポリオキシアルキレン基を有する、(メタ)アクリル酸エステル系、クロトン酸エステル系、イタコン酸エステル系、フマル酸エステル系あるいはビニルエーテル系の如き、各種の単量体が挙げられる。
【0063】
(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、モノメトキシ化ポリエチレングリコール、モノメトキシ化ポリプロピレングリコールもしくはオキシエチレン単位と、オキシプロピレン単位とを併有するポリエーテルジオールのモノメトキシ化物の如き、各種のモノアルコキシ化ポリエーテルジオールと(メタ)アクリル酸とのエステルが挙げられる。
【0064】
ビニル系重合体(m)に導入されるノニオン性基の量は、本発明のブロックポリイソシアネート組成物を容易に水に分散せしめ、かつ当該組成物と活性水素含有基を有する水性樹脂(C)からなる硬化性組成物の硬化性、耐水性を損なわない範囲の量でよい。そして、その好ましい量としては、ビニル系重合体(m)重量の10〜90重量%であり、より好ましい量は、20〜80重量%であり、最も好ましい量は、30〜70重量%である。
【0065】
ビニル系重合体(m)に、総炭素原子数が4個以上の疎水性基を導入することにより、総炭素原子数が4個以上の疎水性基を有するビニル系重合体(b)を得ることができ、上記のとおり、本発明のブロックポリイソシアネート組成物に水へのより優れた分散性を付与することができる。
【0066】
ビニル系重合体(m)に総炭素原子数が4個以上の疎水性基を導入するには、総炭素原子数が4個以上の疎水性基を有するビニル系単量体を共重合せしめればよい。
この総炭素原子数が4個以上の疎水性基を有するビニル系単量体の代表的なものとしては、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレートの如き、総炭素原子数が4〜22なるアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
【0067】
シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートの如き、各種のシクロアルキル(メタ)アクリレート類;シクロペンチルメチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、2−シクロヘキシルエチル(メタ)アクリレートの如きシクロアルキルアルキル(メタ)アクリレート類;ベンジル(メタ)アクリレートもしくは2−フェニルエチル(メタ)アクリレートの如き、各種のアラルキル(メタ)アクリレート類;
【0068】
スチレン、p−tert−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンの如き、各種の芳香族ビニル系単量体類;ピバリン酸ビニル、バーサティック酸ビニルもしくは安息香酸ビニルの如き、総炭素原子数が5以上のカルボン酸のビニルエステル類;クロトン酸−n−ブチル、クロトン酸−2−エチルヘキシルの如き、炭素原子数が4〜22のアルキル基を有する各種のクロトン酸エステル類;
【0069】
ジ−n−ブチルマレート、ジ−n−ブチルフマレート、ジ−n−ブチルイタコネートの如き、炭素原子数が4〜22のアルキル基を少なくとも1つ有する各種の不飽和二塩基酸ジエステル類;n−ブチルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテルの如き、炭素原子数が4〜22のアルキル基を有する各種のアルキルビニルエーテル類;シクロペンチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、4−メチルシクロヘキシルビニルエーテルの如き、各種のシクロアルキルビニルエーテル類、等が挙げられる。
【0070】
ビニル系重合体(m)に総炭素原子数が4個以上の疎水性基を導入する場合、その好適な導入量は、本発明のブロックポリイシシアネート組成物の水分散性の観点から、ビニル系重合体(m)に含有される疎水性基の重量割合として1〜65重量%であり、好ましくは、5〜55重量%である。
【0071】
また、ビニル系重合体(m)の調製に際し、上掲した如き各種の単量体に加えて、これらと共重合可能な他の公知慣用の単量体を併用することができる。例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレートの如き、炭素原子数が3以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
【0072】
2−メトキシエチル(メタ)アクリレートもしくは4−メトキシブチル(メタ)アクリレートの如き、各種のω−アルコキシアルキル(メタ)アクリレート類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルの如き、総炭素原子数が4以下のカルボン酸のビニルエステル類;クロトン酸メチルもしくはクロトン酸エチルの如き、炭素原子数が3以下のアルキル基を有する各種のクロトン酸エステル類;
【0073】
ジメチルマレート、ジメチルフマレート、ジメチルイタコネートの如き、炭素原子数が3以下のアルキル基を有する各種の不飽和二塩基酸ジエステル類;(メタ)アクリロニトリル、クロトノニトリルの如き、各種のシアノ基含有ビニル系単量体類;フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチエレン、ヘキサフルオロプロピレンの如き、各種のフルオロオレフィン類;
【0074】
塩化ビニルもしくは塩化ビニリデンの如き、各種のクロル化オレフィン類;エチレンもしくはプロピレンの如き、各種のα−オレフィン類;エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテルの如き、炭素原子数が3以下のアルキル基を有する各種のアルキルビニルエーテル類;N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−(メタ)アクリロイルピロリジンもしくはN−ビニルピロリドンの如き、3級アミド基含有ビニル系単量体類、等が挙げられる。
【0075】
上述のビニル系重合体(m)を調製する場合の重合方法に制約はなく、公知慣用の種々の重合法を適用できる。それらのうちでも、特に、有機溶剤中での溶液ラジカル重合法が、簡便であり好ましい。
【0076】
溶液ラジカル重合法を適用する際の重合開始剤としては、公知慣用の種々の化合物が使用できる。代表的なものとしては、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルブチロニトリル)もしくは2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)の如き、各種のアゾ化合物類;tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドもしくはジイソプロピルパーオキシカーボネートの如き、各種の過酸化物類、等が挙げられる。
【0077】
また、有機溶剤としては、イソシアネート基に対して不活性な化合物であれば、いずれをも使用することが出来る。かかる溶媒として使用される化合物の代表的なものとしては、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、シクロヘキサン、シクロペンタンの如き、脂肪族系ないしは脂環族系の炭化水素類;トルエン、キシレン、エチルベンゼンの如き、芳香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸n−アミル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテートの如き、各種のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルn−アミルケトン、シクロヘキサノンの如き、各種ケトン類;
【0078】
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルの如き、ポリアルキレングリコールジアルキルエーテル類;1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサンの如き、エーテル類;N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドまたはエチレンカーボネート、等が挙げられる。そして、かかる化合物はそれぞれを単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
【0079】
上掲した各種の化合物を有機溶剤として使用するに当たって、含水率の高いものを使用するとポリシソシアネート組成物(Z)の安定性等に悪影響を及ぼすので可能な限り含水率の低いものを使用することが好ましい。また、含水率が比較的高いものを使用した場合には、重合終了後に溶剤の一部分を留去する共沸脱水法等により脱水を行って含水率を下げればよい。
【0080】
上述のようにして調製されるビニル系重合体(m)の重量平均分子量は、本発明のブロックポリイソシアネート組成物の水への分散性、本発明の水性硬化性組成物の硬化性の観点から、3,000〜100,000の範囲であることが好ましく、5,000〜40,000の範囲であることがより好ましい。
【0081】
次に、前述した方法(2)−▲1▼、方法(2)−▲2▼により、ビニル系重合体(b)を調製する方法について説明する。
【0082】
方法(2)−▲1▼
イソシアネート基含有ビニル系単量体及びノニオン性基を含有するビニル系単量体を必須成分として含有するビニル系単量体を重合する方法。
【0083】
方法(2)−▲2▼
イソシアネート基含有ビニル系単量体を必須成分とするビニル系単量体を重合して得られたイソシアネート基を含有するビニル系重合体と、片末端がアルコキシ基の如き基で封鎖されたポリオキシアルキレングリコールを、水酸基に対してイソシアネート基が過剰になるモル比率で反応させる方法。
【0084】
上記のうち、方法(2)−▲1▼が簡便でより好ましい。
【0085】
方法(2)−▲1▼、及び、方法(2)−▲2▼において使用することができるイソシアネート基を含有するビニル系単量体としては、2−イソシアナートプロペン、2−イソシアナートエチルビニルエーテル、2−イソシアナートエチルメタアクリレート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、ポリイソシアネートと水酸基を有するビニル系単量体との反応生成物等が挙げられる。
【0086】
方法(2)−▲1▼、及び、方法(2)−▲2▼においてノニオン性基を含有するビニル系単量体としては、前述した方法(1)において使用可能なものとして例示した各種の単量体を使用することができる。
【0087】
方法(2)−▲1▼、及び、方法(2)−▲2▼によりビニル系重合体(b)を調製する際には、イソシアネート基を含有するビニル系単量体及びノニオン性基を含有するビニル系単量体に加えて、これらの単量体と共重合可能な他の単量体を併用することができる。かかる共重合可能な他の単量体としては、前述した方法(1)において共重合可能なビニル系単量体として例示した各種の単量体を使用することができる。
【0088】
ビニル系重合体(b)に、総炭素原子数が4個以上の疎水性基を導入するには、前述した方法(1)で掲げた総炭素原子数が4個以上の疎水性基を有するビニル系単量体、を疎水性基の導入量が前記した好ましい重量割合となるように、共重合すればよい。
【0089】
上記した各種のビニル系単量体を使用してのビニル系重合体(b)の調製は、ビニル系重合体(m)を調製する際に使用することができるものとして例示した重合開始剤、有機溶剤を使用して溶液ラジカル重合により行うことができる。
【0090】
ビニル系重合体(b)の調製に際し、有機溶剤の一部又はすべてをポリイソシアネート(a)に置き換えて、有機溶剤とポリイソシアネート(a)の混合物あるいはポリイソシアネート(a)を溶媒として使用することが可能である。
【0091】
方法(1)によって調製される、ビニル系重合体(b)を主成分として含有し、少量成分として未反応のポリイソシアネートを含有する混合物、あるいは、方法(2)−▲1▼、及び、方法(2)−▲2▼によって調製されるビニル系重合体(b)とポリイソシアネート(a)を混合することにより、ポリシソシアネート組成物(Z)を得ることができる。ビニル系重合体(b)とポリイソシアネート(a)を混合する場合、混合条件としては特に制限はないが、概ね、室温から150℃の範囲、好ましくは室温から100℃なる範囲の温度で混合すればよい。
【0092】
ポリシソシアネート組成物(Z)に含有されるポリイソシアネート(a)とビニル系重合体(b)の比率は、特に制限はないが、本発明の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物の水への分散性、本発明の水性硬化性組成物の硬化性の観点から、重量比率で、(a)/(b)=30/70〜95/5が好ましく、40/60〜90/10がより好ましく、50/50〜80/20が最も好ましい。
【0093】
以上述べたように、▲1▼予め調製したビニル系重合体(b)とポリイソシアネート(a)を混合する方法、または、▲2▼ビニル系重合体(m)とポリイソシアネートをイソシアネート基/活性水素含有基のモル比が3〜350なる範囲で両成分を反応させる方法により、ポリシソシアネート組成物(Z)を得ることができる。これらの方法のうち、本発明の分散性ブロックポリイソシアネート組成物の水分散性、本発明の水性硬化性組成物の硬化性の観点から、後者の方法▲2▼が、より好ましい。
【0094】
以上のようにして調製されるポリシソシアネート組成物(Z)のイソシアネート基と、「活性水素含有基を有する化合物」とを反応させることにより、本発明の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物を得ることができる。
【0095】
前記「活性水素含有基を有する化合物」としては、一般的にブロックポリイソシアネート組成物の調製に使用される公知慣用の各種ブロック化剤を使用することができる。
【0096】
かかる活性水素含有基を有する化合物としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、iso−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等のアルコール類; フェノール、メチルフェノール、クロルフェノール、p−iso−ブチルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−iso−アミルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール等のフェノール類;
【0097】
マロン酸ジメチルエステル、マロン酸ジエチルエステル、アセチルアセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等の活性メチレン化合物類; ホルムアルドキシム、アセトアルドキシム、アセトンオキシム、メチルエチルケトンオキシム、シクロヘキサノンオキシム、アセトフェノンオキシム、ベンゾフェノンオキシム等のオキシム類; ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム等のラクタム類; N−メチルアセトアミドやアセトアニリド等のN−置換アミド類; コハク酸イミド、フタルイミド等のイミド化合物類; イミダゾール、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物類、ピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール等のピラゾール化合物類が挙げられる。
【0098】
前記ポリシソシアネート組成物(Z)と活性水素含有基を有する化合物との反応において、[ポリシソシアネート組成物(Z)のイソシアネート基]/[活性水素含有基を有する化合物の活性水素含有基]のモル比は0.7以上、好ましくは0.9〜5、特に好ましくは1.0〜1.5の範囲で両成分を反応させる。
【0099】
前記イソシアネート基と活性水素含有基を有する化合物との反応に際しては、反応を促進させる公知慣用の各種の触媒類を用いても良い。かかる触媒類の代表的なものとしては、有機錫化合物、有機亜鉛化合物、有機アミン化合物等が挙げられる。反応温度は一般に−20〜150℃で行うことができるが、0〜100℃なる範囲で行うのが好ましい。
【0100】
次ぎに、本発明の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物と活性水素含有基を有する水性樹脂(C)とを含む水性硬化性組成物について説明する。
本発明に使用される活性水素含有基を有する水性樹脂(C)は、イソシアネート基と反応し得る活性水素含有基を有するものであれば良く、その形態、種類等は制限されない。かかる水性樹脂(C)に含有される活性水素含有基として代表的なものは、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、アセトアセチル基の如き活性メチレン基を含有する基、等が挙げられる。そして、これらのうち特に好ましいものは水酸基およびカルボキシル基である。また、水性樹脂(C)の形態としては水溶液タイプ、コロイダルディスパージョンやエマルジョンの如き水分散液タイプ等の公知慣用の形態のものが挙げられる。
【0101】
かかる水性樹脂(C)の代表的なものとしては、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、スチレン−アクリロニトリル系樹脂、アクリル系樹脂、フルオロオレフィン系樹脂、シリコン変性ビニル系重合体、ポリビニルアルコールの如きビニル系重合体;ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、アルキド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル樹脂、シリコン系樹脂等のビニル系重合体以外の合成樹脂類;動物性たんぱく質、でんぷん、セルロース誘導体、デキストリン、アラビアゴム等の天然高分子が挙げられる。
【0102】
また、これらの水性樹脂(C)は、単独使用であってもよいし、2種類以上を併用してもよい。これらのなかで好ましいものは、ビニル系重合体およびビニル系重合体以外の各種の合成樹脂である。
【0103】
この水性樹脂(C)に含まれる活性水素含有基の量は、本発明の水性硬化性組成物の硬化性および得られる硬化物の耐水性の観点から、水性樹脂の固形分1000g当たり、0.1〜6モルが好ましく、0.2〜4モルがより好ましく、最も好ましくは、0.4〜3モルである。
【0104】
本発明の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物と水性樹脂(C)との好適な混合比率は、当該硬化性組成物の硬化性ならびに当該組成物から得られる硬化物の性能の観点から、[ブロックポリイソシアネート組成物中の封鎖されたイソシアネート基のモル数]/[水性樹脂(C)に含有される活性水素含有基のモル数]が、0.1〜5であることが好ましく、0.3〜3が特に好ましく、0.5〜2が最も好ましい。
【0105】
上述した本発明の水性硬化組成物は、顔料を含まないクリヤーな組成物として使用することができるし、有機系あるいは無機系の公知慣用の各種の顔料を配合して着色組成物として使用することもできる。
【0106】
こうして調製される水性硬化性組成物は、塗料、接着剤、インキ、防水材、シーリング剤、天然繊維、合繊繊維、ガラス繊維の如き各種繊維や紙の含浸処理剤、天然繊維、合繊繊維、ガラス繊維の如き各種繊維や紙の表面処理剤等の各種の用途に用いることができる。特に水性塗料、水性接着剤として用いるのが好ましい。
【0107】
水性塗料として用いられる場合、かかる水性塗料は、透明性、光沢などの外観、耐水性、耐溶剤性等に優れる硬化塗膜を形成する。
さらに、水性接着剤として用いられる場合、かかる水性接着剤は、接着強度が高いなど優れた性能を有する。
【0108】
また、これらの組成物には、必要に応じて、各種用途に適した添加剤、例えば、充填剤、レベリング剤、増粘剤、消泡剤、有機溶剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤または顔料分散剤のような、公知慣用の各種の添加剤類、さらに、イソシアネート基と活性水素含有基との反応を促進するための、公知慣用の各種の触媒類などをも配合することが出来る。
【0109】
次に、本発明の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物と水とを含んでなる水性硬化性組成物について説明する。本発明の水性硬化性組成物は、水分散性ブロックポリイソシアネート組成物と水を混合せしめることにより得ることができる。かかる水性硬化性組成物を得るには、当該組成物から得られる硬化物の性能の点から、当該ブロックポリイソシアネート組成物の100重量部に対して、10〜1000 重量部の水、好ましくは50〜500重量部の水を添加して、両者を混合せしめればよい。
【0110】
かかる水分散性ブロックポリイソシアネート組成物と水を混合せしめて得られる水性硬化組成物は、顔料を含まないクリヤーな組成物として使用することができるし、有機系あるいは無機系の公知慣用の各種の顔料を配合して着色組成物として使用することもできる。また、必要に応じて、ブロックポリイソシアネート組成物と水性樹脂(C)から得られる水性硬化性組成物に添加できるものとして例示した各種の添加剤及び、触媒等をも配合して使用することができる。
【0111】
こうして調製される水性硬化性組成物は、上記の水性硬化性組成物と同様な用途に用いることができるが、特に水性塗料、水性接着剤として用いるのが好ましい。
【0112】
この水性硬化性組成物を含む塗料は、通常の水性塗料では浸透が困難である高密度の無機質基材に浸透して硬化塗膜を形成する。この塗膜は基材を効果的に保護する機能を有するとともに、上塗り塗膜との付着性も良好であるので、この塗料は、高性能の下塗り塗料として使用できる。また、この水性塗料は、下塗り塗料にかぎらず、各種基材の上塗り塗料として使用することもできる。
【0113】
水性接着剤として用いられる場合は、高い接着強度を与えるため、各種用途の水性接着剤として使用することができる。
上述した本発明の水性塗料が塗装される基材、および、上述した本発明の水性接着剤が塗布され被着体となる基材としては、公知慣用の種々のものを使用することができる。それらのうちでも特に代表的なものとしては、各種の金属基材、無機質基材、プラスチック基材、紙、合成繊維、天然繊維、ガラス繊維等の無機繊維、布、合成皮革、天然皮革、木質系基材等が挙げられる。
【0114】
かかる各種の基材のうち、金属基材の代表的なものとしては、鉄、ニッケル、アルミニウム、クロム、亜鉛、錫、銅または鉛等の金属;ステンレススチールもしくは真鍮等の各種金属の合金;各種の金属あるいは合金であって、メッキや化成処理などが施された各種の表面処理金属が挙げられる。
【0115】
また、無機質基材とは、珪酸カルシウム、アルミン酸カルシウム、硫酸カルシウム、酸化カルシウムの如きカルシウム化合物から製造される硬化体;アルミナ、シリカ、ジルコニアの如き金属酸化物を焼結して得られるセラミック;各種の粘土鉱物を焼成して得られるタイル類;各種のガラス等が挙げられる。そして、カルシウム化合物から製造される硬化体の代表的なものとしては、コンクリートやモルタルの如きセメント組成物の硬化物、石綿スレート、軽量気泡コンクリート(ALC)硬化体、ドロマイトプラスター硬化体、石膏プラスター硬化体、けい酸カルシウム板等が挙げられる。
【0116】
プラスチック基材の代表的なものとしては、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ABS樹脂、ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレートもしくはポリエチレンテレフタレートの如き、熱可塑性樹脂の成形品;不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、架橋型ポリウレタン、架橋型のアクリル樹脂もしくは架橋型の飽和ポリエステル樹脂の如き、各種の熱硬化性樹脂の成形品等が挙げられる。
【0117】
また、前掲したような各種の基材であって、予め被覆が施された基材類、あるいは、当該被覆が施された基材類であって、しかも、その被覆部分の劣化が進んだような基材も使用することが出来る。
こうした種々の基材は、用途に応じて、それぞれ、板状、球状、フィルム状、シート状、大型の構築物、複雑なる形状の組立物等の各種の形状で使用されるものであって特に制限はない。
【0118】
そして、上述した本発明の水性塗料を上述した基材に、刷毛塗り、ローラー塗装、スプレー塗装、浸漬塗装、フロー・コーター塗装、ロール・コーター塗装、電着塗装の如き公知慣用塗装方法で以て塗装し、約50〜約300℃なる温度範囲で以て、約5秒間〜2時間程度、加熱することによって、外観、耐水性等に優れる硬化塗膜を得ることができる。
【0119】
また、上述した本発明の水性接着剤を上述した基材のうち、同種の基材、あるいは異種の基材の少なくとも一方に、ヘラ、刷毛、スプレー、ローラーの如き公知慣用の方法で塗布して、次いで、約50〜約300℃なる温度範囲で以て、約5秒間〜2時間程度、加熱したり、必要に応じて加圧することによって、優れた接着強度を得ることが出来る。
【0120】
【実施例】
次ぎに、本発明の実施例、比較例を示す。
まず、水分散性ブロックポリイソシアネート組成物について説明するが、はじめに、実施例および比較例にて使用するポリイソシアネートを説明する。
【0121】
ポリイソシアネート(a−1)
ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、HDIと略称する)系イソシアヌレート型ポリイソシアネートである「バーノックDN−980S」〔大日本インキ化学工業(株)製のイソシアネート基含有率(以下NCO基含有率と略称する)21重量%、不揮発分 100%〕
【0122】
ポリイソシアネート(a−2)
HDIとトリオールとの付加物タイプのポリイソシアネートである「バーノックDN−950」(大日本インキ化学工業(株)製、酢酸エチル溶液)から溶剤を除去したもの。 NCO基含有率 ;17重量%、 不揮発分 ;100%
【0123】
参考例1〔イソシアネート基を有するビニル系重合体(b)の調製〕
撹拌機、温度計、冷却管、窒素導入管を装備した、4つ口のフラスコにジエトキシジエチレングリコール(以下、DEDGと略称する)400部を初期仕込み溶媒として仕込み、窒素気流下に110℃に昇温した後、ポリオキシエチレン基の数平均分子量が400なるメトキシポリエチレングリコールのメタアクリレート(以下、MPEGMA−1と略称する)250部、メチルメタアクリレート(以下、MMAと略称する)100部、シクロヘキシルメタアクリレート(以下、CHMAと略称する)75部、2−イソシアネートエチルメタアクリレート(以下、IEMAと略称する)75部、滴下溶媒としてのDEDG100部、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート10部、ジ−tert−ブチルパーオキサイド3部からなる混合液を5時間かけて滴下した。滴下後、110℃にて9時間反応せしめ、不揮発分が50.0%で、重量平均分子量が12,000なるイソシアネート基含有のビニル系重合体溶液を得た。以下、これをビニル系重合体(b−1)と略称する。
【0124】
参考例2〜4〔活性水素含有基を有するビニル重合体(m)の調製〕
MPEGMA−1の250部、MMAの100部、CHMAの75部およびIEMAの75部、から成る混合物に代えて第1表に示した単量体の混合物を使用する以外は、参考例1と同様にして重合を行い、活性水素含有基を有するビニル重合体溶液を調製した。得られたビニル重合体溶液をそれぞれ(m−1)〜(m−3)と略称する。
【0125】
【表1】
Figure 0004038712
【0126】
《第1表の脚注》
原料類の使用割合を示す各数値は、いずれも、重量部数であるものとする。
「MPEGMA−2」:ポリオキシエチレン基の数平均分子量が200なるメトキシポリエチレングリコールのメタアクリレート
「MPEGMA−3」:ポリオキシエチレン基の数平均分子量が1000なるメトキシポリエチレングリコールのメタアクリレート
「2−HEMA」:2−ヒドロキシエチルメタアクリレート
「BA」:n−ブチルアクリレート
「HPMA」:2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート
【0127】
実施例1〔水分散性ブロックポリイソシアネート組成物(P−1)の調製〕
参考例1と同様の反応器に、ポリイソシアネート(a−1)の600部、ビニル系重合体(b−1)の400部、ジブチル錫ジアセテート(以下、DBTDAと略称する)の0.2部を仕込み、窒素気流下に50℃に昇温した後、同温度で1時間攪拌し、50〜60℃を保持しつつ、メチルエチルケトンオキシム(以後、MEKOと略称する) 292部を3時間かけて滴下した。ついで、60℃で3時間イソシアネート基が消失するまで反応を行い、不揮発分が86.0%で、ブロックされたイソシアネート基の含有率が10.4重量%なるブロックポリイソシアネート組成物を得た。これをブロックポリイソシアネート組成物(P−1)と略称する。
【0128】
実施例2〔水分散性ブロックポリイソシアネート組成物の調製〕
参考例1と同様の反応器に、ポリイソシアネート(a−1)の600部、ビニル重合体(m−1)の400部、DBTDAの0.2部を仕込み、窒素気流下に80℃に昇温した後、攪拌下、同温度で5時間反応した。ついで、降温し、50〜60℃を保持しつつ、MEKOの268部を3時間かけて滴下した後、60℃で3時間イソシアネート基が消失するまで反応を行い、ブロックポリイソシアネート組成物を得た。これをブロックポリイソシアネート組成物(P−2)と略称する。
【0129】
実施例3,4〔水分散性ブロックポリイソシアネート組成物の調製〕
ポリイソシアネート(a−1)の600部、ビニル重合体(m−1)の400部、MEKOの268部に代えて、第2表に記載のポリイソシアネート(a)、ビニル重合体(m−2)、(m−3)、ブロック化剤を同表に記載の割合で使用した以外は実施例2と同様の反応を行ってブロックポリイソシアネート組成物を調製した。以下、これらをブロックポリイソシアネート組成物(P−3)、(P−4)と略称する。
【0130】
比較例1〔比較用ブロックポリイソシアネート組成物(RP−1)の調製〕
参考例1と同様の反応器に、DEDG 160部、数平均分子量400なるメトキシポリエチレングリコール(以後、MPEG−1と略称する) 130部、ポリイソシアネート(a−1) 500部、DBTDA 0.2部を仕込み、窒素気流下に30分かけて80℃に昇温した後、攪拌下に80℃にて6時間反応させた。ついで降温し、50〜60℃を保持しつつ、MEKO 200部を3時間かけて滴下した後、60℃で3時間イソシアネート基が消失するまで反応を行い、メトキシポリエチレングリコールで変性されたブロックポリイソシアネート組成物を得た。以下、これをブロックポリイソシアネート組成物(RP−1)と略称する。
【0131】
【表2】
Figure 0004038712
【0132】
《第2表の脚注》
原料類の使用割合を示す各数値は、いずれも、重量部数であるものとする。
「ACACE」:アセト酢酸エチル
「ブロックNCO基含有率[%]」:ブロックポリイソシアネート組成物の溶液に含有されるブロックされたイソシアネート基の重量%を表わし、42.02g/molなるイソシアネート基の重量に換算した値である
【0133】
参考例5〔水性樹脂(C−1)の調製〕
参考例1と同様の反応器に「ハイテノールN−08」〔第一工業製薬(株)製のアニオン性乳化剤〕 5部、「エマルゲン931」〔花王(株)製のノニオン性乳化剤〕 5部、脱イオン水 270部を仕込み、窒素気流下に80℃に昇温した後、過硫酸アンモニウム 0.8部を脱イオン水 16部に溶解せしめた水溶液を投入した。さらに、BA 80部、MMA 99部、 アクリル酸 4部、2−HEMA 17部からなる混合液を、3時間かけて滴下した。滴下後、80℃で2時間反応せしめた後、25℃まで冷却し、28%アンモニア水 1.5部で中和せしめ、ジエチレングリコールジエチルエーテル 30部を混合して、不揮発分 40%、固形分水酸基価 35mgKOH/gなる水酸基含有アクリル樹脂エマルジョンを得た。以下、この樹脂を水性樹脂(C−1)と略称する。
【0134】
水性樹脂(C−2)
「ボンコートCG−5060」(大日本インキ化学工業(株)製の水酸基を含有するアクリル樹脂エマルジョン、不揮発分 45%、固形分水酸基価 60mgKOH/g)。
【0135】
実施例5
ブロックポリイソシアネート組成物(P−1)と水性樹脂(C−1)を、ブロックイソシアネート基/水性樹脂(C−1)中の水酸基のモル比が1/1となるように、ブロックポリイソシアネート組成物(P−1)の50部、水性樹脂(C−1)の500部を混合して水性硬化性組成物を調製した。以下、これを水性硬化性組成物(D−1)と略称する。得られた水性硬化性組成物(D−1)を、乾燥膜厚が60μmとなるようにアプリケーターを用いてガラス板上に塗布し、温度150℃の条件で20分間の焼き付けを行い、さらに温度20℃、湿度60%RHの雰囲気下で1日乾燥せしめて、硬化塗膜を作成した。得られた硬化塗膜について、相溶性、鉛筆硬度、耐溶剤性、耐水性を評価した。評価結果を第3表に示した。
【0136】
実施例6〜9
第3表に示した如く、ブロックポリイソシアネート組成物(P−1)に代えて、各種のブロックポリイソシアネート組成物を使用した。水性樹脂(C−1)または(C−2)の500部を使用し、且つ、各ブロックポリイソシアネート組成物のブロックイソシアネート基/水性樹脂中の水酸基のモル比が1/1となるように、同表に記載した量のブロックポリイソシアネート組成物を混合して水性硬化性組成物を調製した。
【0137】
以下、このようにして得た組成物を水性硬化性組成物(D−2)〜(D−5)と略称する。こうして得た各水性硬化性組成物を実施例5と同様にして、ガラス板上に塗布し、直ちに温度150℃の条件で20分間の焼き付けを行い、さらに温度20℃、湿度60%RHの雰囲気下で1日、乾燥せしめて、乾燥膜厚が約60μmの硬化塗膜を作成した。これらにつき、実施例5と同様の評価を行った。評価結果を第3表に示した。
【0138】
比較例3、4
水性樹脂(C)として(C−1)または(C−2)の500部を使用し、封鎖イソシアネート基/水性樹脂(C−1)または(C−2)中の水酸基のモル比が1/1となるように、第3表に記載した量の各ブロックポリイソシアネート組成物を混合して比較評価用の硬化性組成物(RD−1)、(RD−2)を調製した。実施例5と同様にして、ガラス板上に塗布し、焼き付けを行って、硬化塗膜を作成した。これらにつき、実施例5と同様の評価を行った。評価結果を第3表に示した。
【0139】
【表3】
Figure 0004038712
【0140】
【表4】
Figure 0004038712
【0141】
《第3表の脚注》
原料類の使用割合を示す各数値は、いずれも、重量部数であるものとする。
【0142】
「相溶性」:
ガラス板上に作成した塗膜の透明性を目視で評価したものである。その際の評価基準は次の通りである。
【0143】
◎:全く濁りがない
○:ごくわずかに濁りがある
△;かなり濁りがある
×:著しい濁りがある
【0144】
「耐溶剤性」:
ガラス板上に作成した塗膜を、RUBBING TESTER(太平理化工業(株)社製)にて、荷重500gで100回、キシレンを浸したフェルトにてラビングし、塗膜外観を目視にて評価した。評価基準は下記の通りである。
【0145】
耐溶剤性の評価基準
◎:変化なし
○:ごくわずかにキズが発生する
△:多くのキズが発生する
×:ラビング面全面にキズが発生する
【0146】
「耐水性」:
ガラス板上に作成した塗膜を脱イオン水に25℃で48時間浸漬し、塗膜の外観を評価した。その際の評価基準は次の通りである。
【0147】
塗膜の白化の評価基準
◎:全く変化なし
○:ごくわずかに白化
△:かなり白化
×:著しく白化
【0148】
塗膜の膨れの評価基準
◎:全く変化なし
○:ごくわずかに膨れが発生
△:かなり膨れが発生
×:著しく膨れが発生
【0149】
実施例10〜13
ブロックポリイソシアネート組成物および水性樹脂(C)からなる白色塗料についての実施例を以下に示す。水性樹脂(C−2)とブロックポリイソシアネート組成物から白色塗料を得る際に使用した塗料主剤成分の調製方法を下記に示す。
【0150】
塗料主剤成分(E−1)の調製
脱イオン水 72.9部、「オロタンSG−1」(米国ローム&ハース社製の顔料分散剤)6.7部、トリポリリン酸ソーダの10%水溶液 4.9部、「ノイゲンEA−120」〔第一工業製薬(株)製の湿潤剤〕2.2部、エチレングリコール18.0部、「ベストサイド1087T」〔大日本インキ化学工業(株)製の防腐剤〕1.0部、アンモニア水(28%) 0.5部、「チタニックスJR−600A」〔テイカ(株)製の酸化チタン〕 249.2部および「SNディフォーマー121」〔サンノプコ社製の消泡剤〕 0.8部から成る混合物をディスパーで約1時間分散した。
【0151】
これに、水性樹脂(C−2) 607.0部、「テキサノール」(米国イーストマンケミカル社製の造膜助剤) 38.2部、「プライマルQR−708」(ローム&ハース社製の増粘剤)の10%水溶液 1.2部、「BYK−028」(BYKケミー社製の消泡剤) 0.2部を加えて攪拌し、不揮発分が52.5%なる塗料主剤成分(E−1)を得た。
【0152】
水性塗料の調製
第4表に記載した通りの比率で、塗料主剤成分(E−1)、各ブロックポリイソシアネート組成物および水を混合して、不揮発分が52%なる各水性塗料を調製した。尚、全ての実施例において、ブロックイソシアネート基/水性樹脂(C−2)中の水酸基なるモル比が1.1/1となるように配合を行った。このようにして調製した白色塗料を、以下、水性塗料(F−1)〜(F−4)と略称する。
【0153】
かくして得られた水性塗料(F−1)〜(F−4)それぞれを、乾燥膜厚が70μmとなるようにエアースプレー法でボンデライト#144処理鋼板上に塗膜を作成した。ついで、温度150℃にて20分間焼付けを行い、さらに温度20℃、湿度60%RHの雰囲気下で1日乾燥せしめた。得られた各硬化塗膜について、光沢、耐水性を評価した。評価結果を第4表に示した。
【0154】
比較例4
第4表に示した各成分を同表に記載した比率で以て混合して比較用の水性塗料を調製した。なお、これらの比較例に於いてもブロックイソシアネート基/水性樹脂(C−2)中の水酸基なるモル比が1.1/1となるように配合を行った。こうして得られた比較用の水性塗料(RF−1)を実施例10〜13と同様にして、ボンデライト#144処理鋼板上に乾燥膜厚が70μmとなるようにスプレー塗装せしめ、同実施例と同様に焼き付けを行い、乾燥せしめて硬化塗膜を調製した。得られた各硬化塗膜について、光沢、耐水性を評価した。評価結果を第4表に示した。
【0155】
【表5】
Figure 0004038712
【0156】
《第4表の脚注》
原料類の使用割合を示す各数値は、いずれも、重量部数であるものとする。
【0157】
「光沢」:
塗膜の60度鏡面反射率[%]なる光沢値で、塗膜の外観を評価したものである。この値が大きいほど塗膜外観が良好なことを示す。
【0158】
「耐水性」:
各水性塗料を塗装せしめたスレート板を脱イオン水に25℃で48時間浸漬した後の塗膜の光沢保持率と膨れの状態を評価した。塗膜の膨れは実施例5〜9と同様の評価基準でもって目視評価した。光沢保持率は下式により算出した。光沢保持率の値が大きい方が、耐水性が良好なことを示す。
【0159】
光沢保持率[%]=(脱イオン水浸漬後の光沢値/脱イオン水浸漬前の光沢値)×100
【0160】
実施例14
ブロックポリイソシアネート組成物(P−1)の100部と脱イオン水の100部を混合して、水性硬化性組成物を調製した。以下、これを水性硬化性組成物(G−1)と略称する。得られた水性硬化性組成物(G−1)を、乾燥膜厚が40μmとなるようにアプリケーターを用いてガラス板上に塗布し、温度150℃で20分間焼き付けを行い、ついで温度20℃、湿度60%RHの条件で1週間乾燥せしめて、硬化塗膜を作成した。得られた硬化塗膜について、実施例5と同様の評価方法、評価基準でもって耐溶剤性と耐水性を評価した。評価結果を第5表に示した。
【0161】
実施例15〜17および比較例5
実施例14におけるブロックポリイソシアネート組成物(P−1)の100部に代えて、第5表に示した各種のブロックポリイソシアネート組成物の100部を使用する以外は実施例14と同様にして、水性硬化性組成物を調製した。以下、このようにして得た組成物を水性硬化性組成物(G−2)〜(G−4)、(RG−1)と略称する。こうして得た各水性硬化性組成物を実施例14と同様にして、ガラス板上に塗布し、焼き付けし、乾燥を行って、膜厚が約40μmの硬化塗膜を作成した。これらにつき、実施例14と同様の評価を行った。評価結果を第5表に示した。
【0162】
【表6】
Figure 0004038712
【0163】
【発明の効果】
本発明の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物は、水への分散性、及び活性水素含有基を有する水性樹脂との相溶性等に優れ、塗料、接着剤、繊維加工剤などの用途に好適であり、また本発明の水性硬化性組成物は、硬化性に優れ、外観、耐水性に優れる硬化物を与えるので、特に水性塗料、および水性接着剤に有用である。

Claims (11)

  1. ブロックポリイソシアネート(A)と、末端がアルコキシ基で封鎖されたポリオキシエチレン基及びブロックイソシアネート基を有するアクリル系重合体(B)とを含んでなる水分散性ブロックポリイソシアネート組成物。
  2. 前記アルコキシ基がメトキシ基、エトキシ基およびブトキシ基からなる群から選ばれる一種以上の基である、請求項1に記載の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物。
  3. ブロックポリイソシアネート(A)とアクリル系重合体(B)の比率が重量比で(A)/(B)=35〜97/65〜3である、請求項1に記載の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物。
  4. 前記アクリル系重合体(B)が、総炭素原子数が4以上である疎水性基を含有するものである、請求項1に記載の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物。
  5. 総炭素原子数が4以上である疎水性基が総炭素原子数が4〜22のアルキル基である請求項4記載の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物。
  6. 前記アクリル系重合体(B)が、末端がアルコキシ基で封鎖されたポリオキシエチレン基及び活性水素含有基を有するアクリル系重合体(m)とポリイソシアネート(a)とを反応せしめ、さらに活性水素含有基を有する化合物でイソシアネート基を封鎖せしめて得られるものである、請求項1に記載の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物。
  7. 前記末端がアルコキシ基で封鎖されたポリオキシエチレン基及び活性水素基を有するビニル系重合体(m)の活性水素含有基が、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、及び活性メチレン基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基であり、かつ、活性水素基を有する化合物の活性水素基が、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、及び活性メチレン基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基である、請求項4に記載の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物と活性水素含有基を有する水性樹脂(C)とを含んでなる水性硬化性組成物。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物と水とを含んでなる水性硬化性組成物。
  10. 請求項10又は11に記載の水性硬化性組成物を含む水性塗料。
  11. 請求項10又は11に記載の水性硬化性組成物を含む水性接着剤。
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