JP4013858B2 - 車両用シートの格納構造 - Google Patents

Description

本発明は、シートを折り畳み状態にして車体フロアの格納凹部に格納可能とした車両用シートの格納構造に関する技術分野に属する。

従来より、この種のシート格納構造としては、例えば特許文献１に開示されたものが知られている。このものでは、シートクッションと下端部が該シートクッションの後端部にナックルを介して連結されたシートバックとを有するシート（例えば３列目の第２リヤシート）が折り畳み可能に構成されている。すなわち、シートクッションの後端部に取付固定されたナックルの上端部をシートバックの下端部に、シート左右方向（車幅方向）に延びる軸回りに回動可能に取り付け、該回動軸回りにシートバックをシートクッション側に前倒させることで折り畳むようにしている。上記シートクッションは、その後端部において、シート左右方向に延びるヒンジ軸を介して車体フロアに連結されていて、このヒンジ軸回りに回動可能に構成されている。そして、上記シート後方における車体フロアには格納凹部が形成されており、上記シートを、使用状態から折り畳み状態にして上記ヒンジ軸回りに回動させることで、上記格納凹部に、シートクッションがシートバックの上側に位置するように格納する。この格納状態では、シートクッションの底面が車体フロアと面一になって、広い荷室が形成され、このことで、大きな荷物を載せることができる等、使い勝手の向上が図られる。
特開平１０−１１９６１３号公報

しかしながら、上記従来例の格納構造では、シート後方に、シートが折り畳み状態で回動するための比較的大きなスペースが必要となり、このため、３列目の第２リヤシートを格納する場合には、シートと該シート後方に設けられたリヤハッチドア等との間隔を小さくすることが困難になるとともに、格納凹部も必要以上に大きくなり、車体フロア下側における車両部品の配設スペースが小さくなるという問題がある。特に折り畳み状態でヒンジ軸から離れた位置にあるシートバックがリヤハッチドアや格納凹部の側壁等と干渉する可能性があり、その分だけシートとリヤハッチドア等との間隔や格納凹部が大きくなり、車両の小型化を図ることが困難となる。

本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、上記のようにシートを折り畳み状態でヒンジ軸回りに回動させることでシート後方における車体フロアの格納凹部に格納する場合に、シートの構造に工夫を凝らすことによって、シートの回動スペースを出来る限り小さくして、車両の小型化を図れるようにすることにある。

上記の目的を達成するために、この発明では、シートクッションとシートバックとを連結するナックルを、シートクッション及びシートバックに対し、それぞれ、シート左右方向に延びる軸回りに回動可能に取り付け、シートバックを、シートが折り畳み状態にあるとき、上記ナックルにより、シートクッションに対してシートクッション前後方向に相対移動可能となるようにした。

具体的には、請求項１の発明では、シートクッションと、下端部が該シートクッション後端部にナックルを介して連結されたシートバックとを有し、該シートバックがシートクッション側に前倒することで折り畳み可能に構成されたシートと、該シート左右方向に延びかつシートクッションを車体フロアに回動自在に連結するためのヒンジ軸と、上記シート後方における上記車体フロアに形成された格納凹部とを備え、上記シートを、使用状態から折り畳み状態にして上記ヒンジ軸回りに回動させることで、上記格納凹部に、上記シートクッションがシートバックの上側に位置するように格納可能とした車両用シートの格納構造を対象とする。

そして、上記ナックルは、上記シートクッション及びシートバックに対し、それぞれ、シート左右方向に延びる軸回りに回動可能に取り付けられており、上記シートのシートバックは、該シートが折り畳み状態にあるとき、上記ナックルにより、上記シートクッションに対してシートクッション前後方向に相対移動可能に構成されているものとする。

上記の構成により、シートが折り畳み状態にあるとき、シートバックのシートクッションに対する相対位置を後寄りにしておけば、通常はシートクッション後部に設けられるヒンジ軸と、シートバックのシートクッション前側に位置する端部との距離、つまりシートの回動半径が小さくなり、回動スペースが小さくなる。これにより、シートと該シート後方に設けられた例えばリアハッチドアとの間隔を小さくすることができる。また、格納凹部におけるシート前後方向に対向する両側壁のうちシートと反対側側壁の位置をシート側に寄せることができる。一方、シートバックのシートクッションに対する相対位置を上記後寄りにした状態では、シートの格納凹部への格納完了直前に、シートバックのシートクッション後側に位置する端部が格納凹部における上記両側壁のうちシート側側壁に当接する可能性がある。しかし、この発明では、シートバックのシートクッション後側に位置する端部が格納凹部のシート側側壁に当接したとしても、シートバックがシートクッションに対してシートクッション前側に相対移動するので、そのままシートを格納凹部に格納することができる。この結果、格納凹部のシート前後方向長さを、シートクッションの前後方向長さ又はシート使用状態におけるシートバックの上下方向長さと同程度に小さくすることができ、その分だけ車体フロア下側における車両部品の配設スペースが増大する。

請求項２の発明では、請求項１の発明において、シートが折り畳み状態にあるときにおいて、該シートのシートバックのシートクッションに対するシートクッション前後方向の相対位置が、所定位置よりも後側にあるときに、該シートの格納凹部への格納完了直前に、上記シートバックのシートクッション後側に位置する端部が格納凹部のシート側側壁に当接するようになっており、上記シートは、上記当接後に、該シートのシートバックがシートクッションに対してシートクッション前側に相対移動しながら、上記格納凹部に格納されるように構成されているものとする。

このことで、シートバックが格納凹部のシート側側壁に当接するまでは、上記の如く、シートバックのシートクッションに対する相対位置を所定位置よりも後側にした状態でシートを回動させることにより、回動スペースを小さくすることができ、シートバックがリヤハッチドア等と干渉するのを防止することができる一方、シートバックのシートクッション後側に位置する端部が格納凹部のシート側側壁に当接した後は、シートバックがシートクッションに対してシートクッション前側に相対移動するので、格納凹部のシート側側壁の位置を、シートバックが当接しない位置までシート前側にずらす必要はなくなる。また、格納凹部のシート側側壁をプレス成形し易いように傾斜させても、シート側側壁の上端位置を、傾斜させない場合と略同じ位置にすることができる。

請求項３の発明では、請求項１又は２の発明において、シートが使用状態にあるとき、平面視で、該シートのシートクッションの後端部は、格納凹部と重なっており、ヒンジ軸は、上記使用状態にあるシートのシートクッション後端と上記格納凹部のシート側側壁との中間位置に配設されているものとする。

このことにより、シートとリアハッチドア等との間隔をより一層小さくすることができるとともに、格納凹部を、シートを格納するための最小限の大きさにすることができる。

以上説明したように、本発明の車両用シートの格納構造によると、シートクッションとシートバックとを連結するナックルを、シートクッション及びシートバックに対し、それぞれ、車幅方向に延びる軸回りに回動可能に取り付け、シートバックを、シートが折り畳み状態にあるとき、上記ナックルにより、シートクッションに対してシートクッション前後方向に相対移動可能に構成したことにより、シートを折り畳み状態でヒンジ軸回りに回動させることでシート後方における車体フロアの格納凹部に格納する構造を採用しても、車両の小型化を図ることができる。また、逆に、車両の大きさ（特に全長）が予め決められていて回動スペースが小さい場合であっても、シートを折り畳み状態でヒンジ軸回りに回動させて車体フロアの格納凹部に格納するという格納構造を容易に採用することができる。

以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。

図１は、本発明の実施形態に係る車両用シートの格納構造を適用した車両１を示し、この車両１の車室２内には、フロアパネルにより構成された車体フロア３上において、車体前側から順に、フロントシート５、第１リヤシート６及び第２リヤシート７が３列で設けられており（各シートの前後方向は車体前後方向と一致している）、この３列目の第２リヤシート７が、上記格納構造におけるシートに相当する。この第２リヤシート７のシート後方（車体後方）における上記車体フロア３には、該第２リヤシート７を格納するための格納凹部１０が形成されている。また、第２リヤシート１０のシート後方には、該第２リヤシート１０と共に上記格納凹部１０を車体前後方向に挟むようにリヤハッチドア１１が設けられている。このリヤハッチドア１１は、図２にも示すように、ドアインナパネル１１ａとドアアウタパネル１１ｂとで構成され、リヤハッチドア１１の上部には、リヤウインドガラス１２が配設されている。

尚、図１中、１５は前輪、１６は後輪、１７はインストルメントパネル、１８はステアリングホイール、１９はリヤバンパである。

上記格納凹部１０の底壁１０ａ、車体前側側壁１０ｂ（第２リヤシート７側の側壁）並びに車体左側及び右側側壁１０ｃ，１０ｄは、図３に示すように、上記フロアパネルで一体的に構成され、底壁１０ａは略水平方向に延び、車体前側側壁１０ｂ並びに車体左側及び右側側壁１０ｃ，１０ｄは、プレス成形し易いように、凹部開口側に向かって凹部外側に傾斜している。一方、格納凹部１０の車体後側側壁１０ｅ（第２リヤシート７と反対側の側壁）は、図２に示すように、リヤバンパ１９の車体前側に配設されかつリヤエンドパネルインナ２０ａとリヤエンドパネルアウタ２０ｂとからなるリヤエンドパネル２０の該リヤエンドパネルインナ２０ａにより構成されている。このリヤエンドパネルインナ２０ａの上端部には、上記リヤハッチドア１１用のストライカ２１が配設されている。このストライカ２１の車体前側を覆うようにカバー部材２２がリヤエンドパネルインナ２０ａに固定されている。このようにストライカ２１を設けるためにリヤエンドパネルインナ２０ａ及びカバー部材２２は、格納凹部１０の内側に張り出してる。尚、格納凹部１０の車体前側側壁１０ｂの車体前側における車体フロア３下側には、排気音を低減するためのサイレンサ２５が配設されている（図２参照）。

上記第２リヤシート７は、図２に示すように、シートクッション７ａと、下端部が該シートクッション７ａの後端部にナックル３１（シート左右両側に設けられている（図３参照））を介して連結されたシートバック７ｂと、該シートバック７ｂの上端部に着脱可能に取り付けられたヘッドレスト７ｃとを有している。

上記ナックル３１の一端部（シートクッション７ａ側端部）は、上記シートクッション７ａの後端部に対し、シート左右方向（車幅方向）に延びる第１軸３２回りに回動可能に取り付けられ、他端部（シートバック７ｂ側端部）は、上記シートバック７ｂの下端部に対し、同じくシート左右方向に延びる第２軸３３回りに回動可能に取り付けられている。このナックル３１のシートバック７ｂに対する上記取付けにより、シートバック７ｂは、ナックル３１に対して上記第２軸３３回りに回動して、シートクッション７ａ側に前倒可能となる。このシートバック７ｂの前倒により、第２リヤシート７が折り畳まれるようになっている（図２の二点鎖線参照）。尚、ヘッドレスト７ｃは、第２リヤシート７が、乗員が着座可能な使用状態から折り畳み状態にされる前に、シートバック７ｂから取り外される。

上記シートクッション７ａ後部の底面には、図３にも示すように、シート左右方向に延びかつシートクッション７ａを車体フロア３に回動自在に連結するためのヒンジ軸３５が固定されている。このヒンジ軸３５の両端部は、格納凹部１０の左右両側部分における車体フロア３上面にそれぞれ取付固定された軸受け部材３６，３６に回動可能に軸支されている。これにより、第２リヤシート７は、上記ヒンジ軸３５回りに回動可能となっている。そして、第２リヤシート７は、使用状態から折り畳み状態にして上記ヒンジ軸３５回りにシートバック７ｂ背面側に回動させることで、上記格納凹部１０に、上記シートクッション７ａがシートバック７ｂの上側に位置するように格納可能とされている。

尚、上記第２リヤシート７のシートクッション７ａの前端部には、車体フロア３に設けられた不図示のストライカと係合する係合部３７（図２参照）が形成されており、第２リヤシート７が使用状態にあるときには、上記ストライカと係合部３７との係合により第２リヤシート７はヒンジ軸３５回りに回動することはできず、回動させる際には、その係合を解除する。

上記第２リヤシート７が使用状態にあるとき、平面視で、該第２リヤシート７のシートクッション７ａの後端部は、格納凹部１０の車体前側部分（第２リヤシート側部分）と重なっている。すなわち、格納凹部１０の車体前側側壁１０ｂが第２リヤシート７のシートクッション７ａの後端よりもシート前側（車体前側）に位置している。そして、上記ヒンジ軸３５は、上記使用状態にある第２リヤシート７のシートクッション７ａ後端と上記格納凹部１０の車体前側側壁１０ｂとの中間位置に配設されている。

上記第２リヤシート７のシートバック７ｂは、該第２リヤシート７が折り畳み状態にあるとき、上記ナックル３１により、上記シートクッション７ａに対してシートクッション７ａ前後方向に相対移動可能に構成されている。すなわち、上述の如く、ナックル３１がシートクッション７ａ及びシートバック７ｂに対して、それぞれ、第１軸３２回り及び第２軸３３回りに回動可能に取り付けられているので、ナックル３１のシートクッション７ａに対する第１軸３２回りの回動と、シートバック７ｂのナックル３１に対する第２軸３３回りの回動とにより、シートバック７ｂがシートクッション７ａに対してシートクッション７ａ前後方向にシートクッション７ａ座面に略沿って相対移動可能となる（図４参照）。

図４に二点鎖線で示すシートバック７ｂのシートクッション７ａに対するシートクッション７ａ前後方向の相対位置は、第２リヤシート７の格納凹部１０への格納完了時（図６参照）と同じ位置であるが、この位置で、第２リヤシート７をヒンジ軸３５回りにシートバック７ｂ背面側（図４で時計回り方向）に回動させると、同図において二点鎖線で示す円弧Ｒ１（ヒンジ軸３５を中心とする円弧）から分かるように、シートバック７ｂのシートクッション７ａ前側に位置する端部（第２リヤシート７が使用状態にあるときのシートバック７ｂの上端部）がリヤハッチドア１１やストライカ２１を覆うカバー部材２２に当接するので、そのままでは格納凹部１０に格納することはできない。

そこで、ヘッドレスト７ｃを取り外してシートバック７ｂをシートクッション７ａ側に前倒させることで第２リヤシート７を折り畳み状態にした後に、シートバック７ｂのシートクッション７ａに対するシートクッション７ａ前後方向の相対位置を、上記格納完了時の位置（所定位置）よりも後側にする。この実施形態では、図４に破線で示す円弧Ｒ２（ヒンジ軸３５を中心とする円弧）から分かるように、第２リヤシート７をヒンジ軸３５回りに回動させたときに、シートバック７ｂのシートクッション７ａ前側に位置する端部がリヤハッチドア１１やカバー部材２２にぎりぎり当接しない位置（図４に実線で示すシートバック７ｂの位置）か、又はそれよりも後側の位置にする。

尚、図４に一点鎖線で示す円弧Ｒ３から分かるように、第２リヤシート７をヒンジ軸３５回りに回動させたときに、シートクッション７ａの前端部が僅かにリヤハッチドア１１やカバー部材２２に当接することになるが、このシートクッション７ａの前端部は非常に柔軟性があるので、当接しても変形するため、第２リヤシート７の回動は十分可能であり、リヤハッチドア１１やカバー部材２２を損傷させることもない。

このようにシートバック７ｂのシートクッション７ａに対するシートクッション７ａ前後方向の相対位置を、上記格納完了時の位置よりも後側にした状態で、第２リヤシート７をヒンジ軸３５回りに回動させると、図５に示すように、第２リヤシート７の格納凹部１０への格納完了直前に、シートバック７ｂのシートクッション７ａ後側に位置する端部（第２リヤシート７が使用状態にあるときのシートバック７ｂの下端部）が、格納凹部１０の車体前側側壁１０ｂに当接することになる。

しかし、この実施形態では、上記ナックル３１により、シートバック７ｂがシートクッション７ａに対してシートクッション７ａ前後方向に相対移動可能になっているので、シートバック７ｂのシートクッション７ａ後側に位置する端部が格納凹部１０の車体前側側壁１０ｂに当接した後に、シートバック７ｂがシートクッション７ａに対してシートクッション７ａ前側に相対移動（車体に対して後側に移動）しながら、第２リヤシート７がヒンジ軸３５回りに回動して格納凹部１０に格納される（図６参照）。この格納完了状態では、シートクッション７ａの底面が車体フロア３上面と面一になって、第１リヤシート６のシート後方側に広い荷室が形成されることになる。尚、図６に二点鎖線で示すシートバック７ｂのシートクッション７ａに対する相対位置は、図４に実線で示すシートバック７ｂと同じ位置である。

上記第２リヤシート７を格納状態から使用状態にするには、シートクッション７ａをその底面に設けた把持凹部（図示せず）を把持して持ち上げる。そうすると、第２リヤシート７がヒンジ軸３５回りにシートクッション７ａ底面側（図６で反時計回り方向）に回動し、このとき、シートバック７ｂが、自重でシートクッション７ａに対してシートクッション７ａ後側に相対移動して、図５に示す状態となる。その後は、上記格納時の動作とは逆の順序で反対向きに行うようにすればよい。

したがって、上記実施形態では、第２リヤシート７のシートクッション７ａとシートバック７ｂとを連結するナックル３１が、シートクッション７ａ及びシートバック７ｂに対し、それぞれ、シート左右方向に延びる第１軸３２回り及び第２軸３３回りに回動可能に取り付けられ、シートバック７ｂが、第２リヤシート７が折り畳み状態にあるとき、上記ナックル３１により、シートクッション７ａに対してシートクッション７ａ前後方向に相対移動可能に構成されているので、第２リヤシート７を格納凹部１０に格納する際、第２リヤシート７の回動開始から格納完了直前までは、シートバック７ｂのシートクッション７ａに対するシートクッション７ａ前後方向の相対位置を、格納完了時の位置よりも後側にしておき、格納完了直前に、シートバック７ｂのシートクッション７ａ後側に位置する端部を、格納凹部１０の車体前側側壁１０ｂに当接させて、シートバック７ｂをシートクッション７ａに対してシートクッション７ａ前側に相対移動させながら、第２リヤシート７を格納凹部１０に格納することができる。これにより、第２リヤシート７の回動半径（ヒンジ軸３５とシートバック７ｂのシートクッション７ａ前側に位置する端部との距離）を小さくして、回動スペースを小さくすることができ、第２リヤシート７とリアハッチドア１１やカバー部材２２との間隔を小さくすることができる。また、格納凹部１０の車体前側側壁１０ｂの位置を、シートバック７ｂが当接しない位置までシート前側にずらさなくても済む。しかも、格納凹部１０の車体前側側壁１０ｂが傾斜してその下部が凹部内側に入り込んでいても問題はない。この結果、格納凹部１０のシート前後方向長さ（車体前後方向長さ）を、シートクッション７ａの前後方向長さ又はシート使用状態におけるシートバック７ｂの上下方向長さと同程度に小さくすることができ、これにより、格納凹部１０の車体前側側壁１０ｂの車体前側にサイレンサ２５を配設するスペースを十分に確保することができる。よって、車両の小型化（特に前後長の短縮化）を図ることができる。

尚、上記実施形態では、３列目の第２リヤシート７について本発明を適用したが、本発明はどのようなシートにも適用することができる。

本発明の車両用シートの格納構造は、例えばワゴンやＲＶ車等の自動車のように、シートを折り畳み状態にして車体フロアの格納凹部に格納することでフロアと一体となった荷室を形成するようにした車両に有用である。

本発明の実施形態に係る車両用シートの格納構造を適用した車両の全体を概略的に示す車両側方から見た図である。 車両の後部を拡大して示す断面図である。 格納凹部及び第２リヤシートのシートクッションを車体後方側から見た分解斜視図である。 第２リヤシートの折り畳み状態を示す図２相当図である。 第２リヤシートのシートクッションが格納凹部の車体前側側壁に当接した状態を示す図２相当図である。 第２リヤシートの格納凹部への格納完了状態を示す図２相当図である。

符号の説明

１ 車両
３ 車体フロア
７ 第２リヤシート
７ａ シートクッション
７ｂ シートバック
１０ 格納凹部
１０ｂ 車体前側側壁（シート側側壁）
３１ ナックル
３２ 第１軸
３３ 第２軸
３５ ヒンジ軸

Claims (3)

1. シートクッションと、下端部が該シートクッション後端部にナックルを介して連結されたシートバックとを有し、該シートバックがシートクッション側に前倒することで折り畳み可能に構成されたシートと、該シート左右方向に延びかつシートクッションを車体フロアに回動自在に連結するためのヒンジ軸と、上記シート後方における上記車体フロアに形成された格納凹部とを備え、上記シートを、使用状態から折り畳み状態にして上記ヒンジ軸回りに回動させることで、上記格納凹部に、上記シートクッションがシートバックの上側に位置するように格納可能とした車両用シートの格納構造であって、
   上記ナックルは、上記シートクッション及びシートバックに対し、それぞれ、シート左右方向に延びる軸回りに回動可能に取り付けられており、
   上記シートのシートバックは、該シートが折り畳み状態にあるとき、上記ナックルにより、上記シートクッションに対してシートクッション前後方向に相対移動可能に構成されていることを特徴とする車両用シートの格納構造。
2. 請求項１記載の車両用シートの格納構造において、
   シートが折り畳み状態にあるときにおいて、該シートのシートバックのシートクッションに対するシートクッション前後方向の相対位置が、所定位置よりも後側にあるときに、該シートの格納凹部への格納完了直前に、上記シートバックのシートクッション後側に位置する端部が格納凹部のシート側側壁に当接するようになっており、
   上記シートは、上記当接後に、該シートのシートバックがシートクッションに対してシートクッション前側に相対移動しながら、上記格納凹部に格納されるように構成されていることを特徴とする車両用シートの格納構造。
3. 請求項１又は２記載の車両用シートの格納構造において、
   シートが使用状態にあるとき、平面視で、該シートのシートクッションの後端部は、格納凹部と重なっており、
   ヒンジ軸は、上記使用状態にあるシートのシートクッション後端と上記格納凹部のシート側側壁との中間位置に配設されていることを特徴とする車両用シートの格納構造。

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