JP4007564B2 - プリント装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はプリント装置に関し、詳しくはプリント・ヘッドの往走査および復走査の双方向でプリントを行う場合のプリント位置合わせや、複数のプリント・ヘッドを用いてプリントする場合のヘッド間の位置合わせを行うプリント装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のプリント位置合わせは一般に次のように行っている。
【0003】
例えば往復プリントにおける往走査と復走査のプリント位置合わせは、往走査、復走査それぞれでプリントタイミングを調整することにより往復走査の相対的なプリント位置合わせ条件を変化させ、それぞれのプリント位置合わせ条件で往復走査を行ない罫線をプリント媒体上にプリントする。そして、ユーザ等がそのプリント結果を観察し、最も位置の合っているプリント条件を選択してプリント装置またはホストコンピュータなどでその位置合わせに関するプリント条件の設定をするものである。
【0004】
複数ヘッドを有する場合のヘッド間の位置合わせにおいては、相対的なプリント位置合わせ条件を変えて、それぞれのヘッドで罫線をプリントし、前記と同様にユーザ等が最もプリント位置が合っている条件を選び、プリント装置やホストコンピュータなどにおいて、そのプリント位置合わせ条件を設定する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこのような従来の位置合わせは、ユーザ等がプリント結果を見て位置合わせ条件を選び、そのプリント条件の設定作業をしなければならないという煩雑さを伴うことが多い。このような煩雑さを嫌うユーザは、プリント位置合わせを行わず、往復各走査間のプリント位置ずれや、複数のヘッド間のプリント位置ずれが生じた状態でプリント装置を使用する場合も考えられる。
【0006】
さらに従来の位置合わせでは、プリントされたパターンの各プリント位置合わせ条件の中からしか、プリント位置を選ぶことはできない。より高精度にプリント位置を合わせようとすれば、例えば、微妙にプリント位置合わせ条件を変えたパターンを数多くプリントし、ユーザはその中から微妙な違いを見分けて、プリント位置合わせ条件を選択しなければならない。これは、ユーザの煩雑さに加えて、プリント位置合わせ時間にかかる時間も長くし、紙面に多くのパターンをプリントしなければならないと言う欠点を伴う。
【0007】
そこで本発明の目的は、ユーザ等を煩らわすことなくプリント位置合わせを行うことができるプリント装置を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、プリント位置合わせにおいて、使用するインクによらず、最適な位置合わせをことができるプリント装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明に係るプリント装置は、インクを吐出するためのプリントヘッドを用いてプリント媒体にプリントを行うプリント装置において、前記プリント媒体を搬送するための搬送ローラと、前記プリントヘッドを前記プリント媒体に対して走査させるためのキャリッジと、前記プリント媒体上に前記プリントヘッドによるプリント位置を調整するためのテストパターンを該プリントヘッドに形成させる制御手段と、
前記テストパターンの光学特性を測定するための手段であって、前記プリントヘッドに対して前記搬送の方向にオフセットして前記キャリッジに配された光学特性測定手段とを備え、前記テストパターンが形成された前記プリント媒体を前記搬送ローラにより搬送した後に、前記光学特性測定手段が当該搬送されたプリント媒体上のテストパターンの光学特性を測定することを特徴とする。
【0010】
前記光学特性測定手段は、前記プリントヘッドに対して前記走査の方向にオフセットしていてもよい。
【0011】
前記光学特性測定手段が前記搬送の方向に対して光学特性を測定可能な範囲は、前記プリントヘッドが1回の走査により前記プリント媒体上にプリントする搬送方向の範囲の2倍以上であってもよい。
【0012】
前記制御手段による前記テストパターンの形成から前記光学特性測定手段による該テストパターンの光学特性の測定までの時間を調整するための調整手段を備えてもよい。
【0013】
前記プリントヘッドは、第1のインクと該第1のインクよりも前記プリント媒体に対する浸透速度の遅い第2のインクを用いたプリントを行うことが可能であってよく、前記制御手段は、前記プリントヘッドに前記第1のインクを用いたプリントを行わせ、次いで前記第2のインクを用いたプリントを行わせることにより、前記テストパターンを形成させてもよい。
【0029】
以上の構成によれば、位置合わせされる第1プリントおよび第2プリントによりパターンを形成して複数のパターンそれぞれの光学特性を測定する光学特性測定手段をスキャン手段の近傍に設けたので、複数の濃度測定を行って、当該濃度に基づいてプリント位置合わせ処理を行なうことができる。
【0030】
さらに以上の構成によれば、プリント・ヘッドとプリント媒体の相対移動中にパターンを形成させてから所定時間が経過してから、その光学特性を光学特性測定手段により測定させるようにそれぞれの実行インターバルを種々に調整することができる。
【0031】
なお、本明細書において、「プリント」とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、プリント媒体上に、広く画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も言うものとする。
【0032】
ここで、「プリント媒体」とは、一般的なプリント装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板等、インクを受容可能な物も言うものとする。
【0033】
さらに、「インク」とは、上記「プリント」の定義と同様広く解釈されるべきもので、プリント媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成またはプリント媒体の加工に供され得る液体を言うものとする。
【0034】
本明細書において、光学特性としては光学濃度、すなわち反射率を用いた反射光学濃度と透過率を用いた透過光学濃度を用いる。しかし、光学反射率や反射光強度等を用いることもできる。本明細書においては、特に混乱の無い限り、反射光学濃度を光学濃度または単に濃度と省略して用いている。
【0035】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態に係るプリント位置合わせ方法及びプリント装置では、相互に位置合わせが行われるべき往、復それぞれのプリントや複数ヘッドそれぞれのプリント(以下、「第1のプリント」および「第2のプリント」ともいう)をプリント媒体上の同一位置に行う。さらにそれを、第1のプリントと、第2のプリントの相対的な位置条件を変えて、複数条件のプリントを行う。そして、このプリントの解像度より低い解像度の光学センサで、それぞれのプリントの濃度を読みとり、それらの濃度値の相対的な関係より、最もプリント位置が合っている条件を計算する。この計算は、どのようなパターンをプリントするかによる。
【0036】
本発明の一実施の形態では、プリント媒体に対しプリント・ヘッドを往,復双方向のプリントを行ない、往復走査で画像を形成するシリアル・プリンタにおける往走査と復走査のプリント位置合わせでは、プリント位置合わせのための往走査のプリントに用いる第1のプリント・パターンと、復走査のプリントに用いる第2のプリント・パターンに次のものを用いる。
【0037】
理想的な位置合わせ条件で往復プリントを行った場合のプリント・パターンは、往走査によるプリント・ドットと復走査によるプリント・ドットのキャリッジ走査方向における距離が、好ましくは形成されるドット径の1/2ないし1倍の範囲であり、かつ相互の位置がずれていくに従い、プリント部の平均的濃度が減少するパターンである。このパターンを用いることにより、プリント位置が合っているかどうかを、プリントされる部分(以下「プリント部」という。)の平均濃度に反映させることができ、この濃度をキャリッジに搭載した光学センサで測定し、それに基づく計算によりプリント位置合わせ条件を決定することができる。その計算方法としては、複数のプリント位置合わせ条件に対する濃度分布から所定の計算を行ない最もプリント位置が合っている条件を定めることができる。なお、プリント位置合わせに高い精度が必要とされず、より簡易な計算を行う構成とする場合は、例えば最も高い濃度データに対応するプリント条件を位置合わせ条件に選んでも良い。
【0038】
他の実施の形態に係るプリント・パターンとして次のものを用いることもできる。往走査のプリントに用いる第1のパターンと、復走査のプリントに用いる第2のプリント・パターンは、理想的な位置合わせ条件でプリントを行った場合に、それぞれにプリントされたプリント・ドットが最も重なった状態になっている。このパターンでは、位置合わせ条件がずれていくに従い前記の重なっているドットがずれていき、プリント部の平均的濃度が増加する。このパターンを用いることによっても、往復のプリント位置が合っているかどうかをプリント部の濃度に反映させることができる。そして上記のようにキャリッジ搭載した光学センサで濃度を測定し、それらの濃度に基づく計算によりプリント位置があった条件を決定することができる。その計算の方法としては、複数のプリント位置合わせ条件に対する濃度分布から、最もプリント位置が合っている条件を決めることができる。本実施の形態では、より簡易な計算を行おうとする場合、最も低い濃度データに対応した位置合わせ条件を選択することができる。
【0039】
以上、二つの実施の形態において、往復プリントの位置合わせを精度良く行うには、プリント媒体上のプリント部の濃度が、プリント位置合わせ条件のずれに対応して大きく変化することが望ましい。そのためにはプリント位置合わせのために往走査、復走査それぞれでプリントするパターンの、キャリッジ走査方向におけるプリント・ドット間隔が当該プリントされたドットの径に対して適切な距離であることが必要となる。一方、ドット径は、例えばインクジェット方式のプリント装置の場合、プリント媒体の特性や、インクの種類、プリント・ヘッドから吐出されるインク滴の体積などによって変化する。そこで、プリント位置合わせのためのパターン・プリントに先立って、キャリッジ走査方向におけるドット間距離を変えた複数の所定パターンをプリントし、その光学濃度を読みとり、その結果から、その時のドット径を判断し、プリント位置合わせのためのパターン・プリントのドット間の距離を調節することができる。これにより、用いるプリント媒体やインクの種類、インク滴の大きさ等によらず、適切なプリント位置合わせを行うことができる。
【0040】
さらに往復プリントの位置合わせを精度良く行うためには、光学センサの出力の階調が十分であることが望ましい。そのためにはプリント位置合わせのためのプリント部の濃度が、ある所定範囲内に入っていることが必要である。例えば、発色特性の強いプリント媒体に黒インクでプリントを行った場合、プリント部が黒くなりすぎて、反射光の絶対量が少なくなり、光学センサの出力が足りない場合が考えられる。そこでプリント位置合わせのパターン・プリントに先立って、複数の所定パターンをプリントしその光学濃度を読みとり、その結果からその時の発色特性を評価する。この評価に基づいて、プリント位置合わせのためのプリント・パターンにおけるドットの間引きや重ね打ちを行なうことにより濃度を調節することもできる。
【0041】
本発明のさらに他の実施の形態として、複数のプリント・ヘッドを有しそれらのプリント・ヘッドをプリント媒体に対し走査させて画像を形成するシリアル・プリンタにも本発明を適用できる。この場合におけるヘッド間のキャリッジ走査方向のプリント位置合わせについては、上述した往走査のプリントと復走査のプリントの代わりに、走査方向に配列する第1のヘッドによるプリントおよび第2のヘッドによるプリント相互の位置合わせとし、上述の往復プリントのプリント位置合わせの場合と同様に実施できる。
【0042】
また複数のプリント・ヘッドがキャリッジ走査方向と垂直な方向に配列する場合のプリント位置合わせについても、上述した往走査のプリントと復走査のプリントとの代わりに上記垂直方向に配列する第1のヘッドによるプリントと第2のヘッドによるプリントを行ない、これに基づき前述の往復プリントのプリント位置合わせの場合と同様の位置合わせを行うことができる。
【0043】
さらに、プリント・ヘッドをプリント装置に固定し、プリント媒体の搬送のみを行う、いわゆるフルライン・タイプのプリント装置でも、同様のプリント位置合わせを行うことができることは勿論である。
【0044】
本発明は、滲みやすいインクやプリント媒体で印刷を行った場合にも適用できる。プリント媒体に一様なパターンをその打込み量を変化させて複数個プリントし、キャリッジ上のセンサで光学反射率を測定し、最も光学反射率の変化量が大きな打込み量の領域を算出する。その打込み量の領域でプリント位置合わせのパターンを相対的なプリント位置を変化させてプリントする。その光学反射率を測定し、その反射率が最も条件に合致した所、例えばプリント位置がずれる程パターンの反射率が大きくなる条件の場合は最も反射率が低い所を算出することにより最適なプリント位置を選定することができる。
【0045】
またプリント媒体に、打込み量とプリント位置を変化させていったパターンをプリントし、その中から最も光学反射率の変化量が大きな打込み量と、その打込み量でのプリント位置合わせを変化させた時の最も光学反射率が低いところを算出し、最適なプリント位置を算出することも可能である。
【0046】
次に、第1のヘッドと第2のヘッドで複数色のインクを用いた場合のプリント位置合わせに関しては、使用するインクが異種の場合、組成等により第1のヘッドによるプリントと第2のヘッドによるプリントとで滲み方が異なる。例えば普通紙などの滲みやすいプリント媒体で行うと、プリント位置を変化させてもお互いのドット同士が滲み、隣接してしまい、濃度変化が少なくなり、最適なプリント位置を選択することが困難な場合がある。
【0047】
そこで、プリント位置合わせパターンで使用されるヘッド1のインクでプリント媒体に一様なパターンをその打込み量を変化させて複数個プリントし、キャリッジ上のセンサで濃度を測定し、光学反射率の変化量が大きな打込み量の領域を算出する。同様にプリント位置合わせパターンで使用されるヘッド2のインクでも上述と同様に最も光学反射率の変化量が大きな打ち込み量の領域を算出する。ヘッド1、ヘッド2で最適な打込み量領域でプリント位置合わせのパターンをプリント位置を変化させてプリントする。複数色のインクを用いた場合のプリント位置合わせにおいては、有色のインクに限らず、有色のインクと重ね打ちした場合に濃度が変わる透明なインクを用いることも可能である。
【0048】
プリント媒体に、ヘッド1とヘッド2の打込み量とプリント位置を変化させていったパターンをプリントし、その中から最も光学反射率の変化量が大きな打込み量と、その打込み量でのプリント位置合わせを変化させた時の最も光学反射率が低いところを算出し、最適なプリント位置を算出することも可能である。
【0049】
同様に複数のプリント・ヘッドを有し、それらのプリント・ヘッドにプリント媒体に対する走査を行わせて画像を形成させるシリアル・プリンタにおいて、プリント・ヘッド間のキャリッジ走査と異なる方向、例えば垂直な方向のプリント位置合わせを行う場合についても、これまでの往走査と、副走査のプリントの代わりに、第1のヘッドによるプリントと第2のヘッドによるプリントを行うことができる。前述の往復プリントのプリント位置合わせの場合と同様であるが、プリント位置合わせに用いるパターンは往復プリントの場合の説明と縦/横が入れ替わったものを用いる。
【0050】
最適な位置合わせを行う場合は、自動位置合わせにおいても、ユーザーによる位置合わせにおいても、プリント媒体上の第1のプリントと第2のプリントによるプリント結果がある所定の濃度を超えていることが重要である。つまりインクが、濃インクかあるいは淡インクかによりインクの打ち込み量を変えることが重要であり、これを行うことによってインクによらず所定の濃度を得ることができ、より最適な位置合わせが可能となる。プリント部の濃度はプリント媒体の特性や、インクの種類、プリント・ヘッドからプリント媒体に打ち込むインク滴の体積などに依存するものである。したがって、複数のヘッドによるプリントの位置合わせを精度良く行うためには、ヘッド間のプリント位置合わせ条件の変化に対して、プリント媒体上のプリント部の濃度も大きく変わることが望ましい。
【0051】
このためには、プリント位置合わせされる複数のヘッドによる、各々のプリント部の濃度は同程度であるほど望ましい。しかし、インク濃度の高いインクである濃インクと、インク濃度の低い淡インクを用いて位置合わせパターンのプリントを行った場合、ヘッド間でのプリント部の濃度に相対的な差が大きい。すなわち、ヘッド間の相対的なプリント位置を変化させても、濃インクによるプリント結果が支配的となり、位置合わせの判定に必要な濃度変化が得ることが出来ず、最適なプリント位置を選択することが困難となることがある。
【0052】
そこで、プリント媒体にプリント位置合わせのパターンをプリントする前に、一様なパターンを打込み量を変化させて複数個プリントし、キャリッジ上のセンサで濃度を測定し、最も適した濃度変化率の打込み条件の領域を計算し、その打込み条件の領域でプリント位置合わせのパターンをプリント位置を変化させてプリントする。次に、濃度を測定し、最も濃度が高い所を算出し、最適なプリント位置を選定することができる。
【0053】
あらかじめプリント・ヘッドに、搭載しているインクや、そのヘッドで位置合わせを行うのに必要とされるインク量等の条件を記録しておき、その条件の下でプリント位置合わせパターンをプリント位置を変化させてプリントし、最も濃度が高いところを算出し、最適なプリント位置を算出することも可能である。
【0054】
複数色のインクを用いた場合のプリント位置合わせに関しては、インクの組み合わせやプリント媒体、また反射濃度検出に用いるセンサにより感度に差が生じることがある。
【0055】
そこで、プリント媒体にプリント位置合わせのパターンをプリントする前に、各色均一なパターンを吐出量、打込み量、打込み回数を変化させて複数個プリントし、キャリッジ上の濃度センサで濃度を測定し、最も適した濃度の変化量の2色を選ぶ。この2色を用いてプリント位置合わせパターンをプリントし、最も濃度が高いところを算出することにより最適なプリント位置合わせをすることが可能である。
【0056】
また各色全ての組合わせで一様なパターンを吐出量、打込み量、打込み回数を変化させ複数個プリントし、キャリッジ上の濃度センサで濃度を測定し、最も濃度の変化量が大きい色の組合わせを算出する。次に最も濃度変化率の大きい打込み条件の領域を計算し、その打込み条件の領域でプリント位置合わせのパターンをプリント位置を変化させてプリントする。そして濃度を測定し最も濃度が高い所を算出する。これにより最適なプリント位置が選定できる。
【0057】
複数色のインクを用いた場合のプリント位置合わせにおいては、有色のインクに限らず、例えば有色のインクと重ね打ちした場合に、希釈または組成変化を起こして濃度を変えることのできるような透明なインクでも可能である。
【0058】
本発明の他の実施の形態として、複数のプリント・ヘッドを有しそれらのプリント・ヘッドをプリント媒体に対して走査させ画像を形成するシリアル・プリンタにおいて、プリント位置合わせを光学センサを用いずに各ユーザが目視により行うような場合にも本発明は適用できる。この場合におけるヘッド間のキャリッジ走査方向のプリント位置合わせについては、上述したプリント・パターンの替わりに、第1のプリントと第2のプリントの相対的な位置条件の変化を示す罫線のプリントを行う。この罫線のプリントを行う際に、位置合わせを行う各ヘッドのインクの濃度に応じて、インクの打ち込み条件を変える。このインクの違いに応じたインクの打ち込み量の変更により、最適な位置合わせ条件の選定ができる。
【0059】
キャリッジ走査方向と垂直な方向のプリント位置合わせについても、そのプリント・パターンとして上記二つの実施の形態において使用したプリント・パターンと縦/横が入れ替わったものを用いて実施することができる。上記の実施の形態同様、複数のプリント・ヘッドにプリント媒体に対する走査を行わせて、画像を形成させるシリアル・プリンタにおいて、プリント・ヘッド間に、第1のヘッドによるプリントと第2のヘッドによるプリントを行わせ実行させることができる。往復プリントにおけるプリント位置合わせも第1のプリントと第2のプリントを用いることで上記いずれの実施の形態についても、同様に行うことが出来る。
【0060】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、各図において、同一符号で示す要素はそれぞれ同一または対応する要素を示すものとする。
【0061】
[実施の形態1]
本発明の実施の形態1は、一つのプリント・ヘッドについて往走査と復走査を行ないそれぞれで相補的なプリントを行うことにより画像を形成するプリント方式において、往走査のプリント位置と復走査のプリント位置を相互に位置合わせするものである。なお、この例では、用いるプリント媒体が一種類の場合について説明する。
【0062】
(プリント装置の構成1)
図1は、本発明を適用したインクジェット・プリント装置の一実施の形態の要部構成を示す模式的斜視図である。
【0063】
図1において、複数(4個)のヘッド・カートリッジ1A,1B,1C,1Dがキャリッジ2に交換可能に搭載されている。各ヘッド・カートリッジ1Aないし1Dのそれぞれは、プリント・ヘッド部およびインク・タンク部を有し、また、ヘッド部を駆動するための信号などを授受するためのコネクタが設けられている。以下の説明では、ヘッド・カートリッジ1Aないし1Dの全体または任意の一つを示す場合、単にプリント・ヘッド1またはヘッド・カートリッジ1で示すことにする。
【0064】
複数のヘッド・カートリッジ1は、それぞれ異なる色のインクでプリントを行うものであり、それらのインク・タンク部には例えばブラック,シアン,マゼンタ,イエローなどの異なるインクがそれぞれ収納されている。各ヘッド・カートリッジ1はキャリッジ2に位置決めして交換可能に搭載されており、キャリッジ2には、上記コネクターを介して各ヘッド・カートリッジ1に駆動信号等を伝達するためのコネクタ・ホルダ(電気接続部)が設けられている。
【0065】
キャリッジ2は、主走査方向に延在して装置本体に設置されたガイド・シャフト3に沿って往復移動可能に案内支持されている。そして、キャリッジ2は主走査モータ4によりモータ・プーリ5、従動プーリ6およびタイミング・ベルト7等の駆動機構を介して駆動されるとともにその位置及び移動が制御される。プリント用紙やプラスチック薄板等のプリント媒体8は、2組の搬送ローラ9,10および11,12の回転により、ヘッド・カートリッジ1の吐出口面と対向する位置(プリント部)を通って搬送(紙送り)される。なお、プリント媒体8は、プリント部において平坦なプリント面を形成するように、その裏面をプラテン(不図示)により支持されている。この場合、キャリッジ2に搭載された各ヘッド・カートリッジ1は、それらの吐出口面がキャリッジ2から下方へ突出して前記2組の搬送ローラ対の間でプリント媒体8と平行になるように保持されている。また、反射型光学センサ30がキャリッジに設けられている。
【0066】
ヘッド・カートリッジ1は、熱エネルギを利用してインクを吐出するインクジェット・ヘッド・カートリッジであって、熱エネルギを発生するための電気熱変換体を備えたものである。すなわちヘッド・カートリッジ1のプリント・ヘッドは、上記電気熱変換体によって印加される熱エネルギによって生じる膜沸騰により生じる気泡の圧力を利用して、吐出口よりインクを吐出してプリントを行うものである。
【0067】
ところで、反射型光学センサ30はヘッド・カートリッジ1A,1B,1C,1Dに対してキャリッジ2の走査方向にオフセットして設けられており、各プリント・ヘッド部からインクを吐出して画像を形成し、この画像の濃度を反射型光学センサ30により検出するように構成されている。なお、反射型光学センサ30と各ヘッド・カートリッジのレイアウトについては、後述のとおりに種々の変形例を実施することができる。
【0068】
(プリント装置の構成2)
図2は、本発明を適用したインクジェット・プリント装置の他の実施の形態の要部構成を示す模式的斜視図である。図2において、図1と同じ符号を付した部分は図1と同じ機能を有するため、説明は省略する。
【0069】
図2において、複数(6個)のヘッド・カートリッジ41A,41B,41C,41D,41E,41Fがキャリッジ2に交換可能に搭載されている。各カートリッジ41Aないし41Fのそれぞれには、プリント・ヘッド部を駆動する信号を受けるためのコネクターが設けられている。なお以下の説明では前記ヘッド・カートリッジ41Aないし41Fの全体または任意の1 つを指す場合、単にプリント・ヘッド41またはヘッド・カートリッジ41で示すことにする。複数のヘッド・カートリッジ41は、それぞれ異なる色のインクでプリントするものであり、それらのインク・タンク部には例えばブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、淡シアン、淡マゼンタなどの異なるインクが収納されている。各ヘッド・カートリッジ41はキャリッジ2に位置決めして交換可能に搭載されており、該キャリッジ2には、前記コネクターを介して各ヘッド・カートリッジ41に駆動信号等を伝達するためのコネクタ・ホルダ(電気接続部)が設けられている。
【0070】
反射型光学センサ30と41A,41B,41C,41D,41E,41Fとの位置関係は図1の場合と同様であり、このレイアウトに種々の変形例を実施することができることも同様である。
【0071】
図3は、ヘッド・カートリッジ1または41のプリント・ヘッド部13の主要部構造を部分的に示す模式的斜視図である。
【0072】
図3において、プリント媒体8と所定の隙間(例えば約0.5ないし2.0ミリ程度)において対面する吐出口面21には、所定のピッチで複数の吐出口22が形成され、共通液室23と各吐出口22とを連通する各液路24の壁面に沿ってインク吐出の利用されるエネルギを発生するための電気熱変換体(発熱抵抗体など)25が配設されている。本例においては、ヘッド・カートリッジ1または41は、吐出口22がキャリッジ2の走査方向と交差する方向に並ぶような位置関係でキャリッジ2に搭載されている。こうして、画像信号または吐出信号に基づいて対応する電気熱変換体(以下においては、「吐出ヒータ」ともいう)25を駆動(通電)して、液路24内のインクを膜沸騰させ、そのときに発生する圧力によって吐出口22からインクを吐出させるプリント・ヘッド13が構成される。
【0073】
図4は、図1または図2に示した反射型光学センサ30を説明するための模式図である。
【0074】
図4に示すように、反射型光学センサ30は上述したようにキャリッジ2に取り付けられ、発光部31と受光部32を有するものである。発光部31から発した光(入射光)Iin35はプリント媒体8で反射し、その反射光Iref37を受光部32で検出することができる。そしてその検出信号はフレキシブル・ケーブル(不図示)を介してプリント装置の電気基板上に形成される制御回路に伝えられ、そのA/D変換器によりディジタル信号に変換される。光学センサ30がキャリッジ2に取付けられる位置は、インク等の飛沫の付着を防ぐため、プリント走査時にプリント・ヘッド1または41の吐出口部が通過する部分を通らない位置としてある。このセンサ30は比較的低解像度のものを用いることができるため、低コストのもので済む。
【0075】
図5は、上記インクジェット・プリント装置における制御回路の概略構成例のブロック図を示す。
【0076】
図5において、コントローラ100は主制御部であり、例えばマイクロ・コンピュータ形態のCPU101、プログラムや所要のテーブルその他の固定データを格納したROM103、画像データを展開する領域や作業用の領域等を設けたRAM105を有する。ホスト装置110は、画像データの供給源(プリントに係る画像等のデータの作成、処理等を行うコンピュータとする他、画像読み取り用のリーダ部等の形態であってもよい)である。画像データ、その他のコマンド、ステータス信号等は、インタフェース(I/F)112を介してコントローラ100と送受信される。
【0077】
操作部120は操作者による指示入力を受容するスイッチ群であり、電源スイッチ122、プリント開始を指示するためのスイッチ124、吸引回復の起動を指示するための回復スイッチ126、マニュアルでレジストレーション調整を行うためのレジストレーション調整起動スイッチ127、マニュアルで該調整値を入力するためのレジストレーション調整値設定入力部129等を有する。
【0078】
センサ群130は装置の状態を検出するためのセンサ群であり、上述の反射型光学センサ30、ホーム・ポジションを検出するためのフォト・カプラ132および環境温度を検出するために適宜の部位に設けられた温度センサ134等を有する。
【0079】
ヘッド・ドライバ140は、プリント・データ等に応じてプリント・ヘッド1または41の吐出ヒータ25を駆動するドライバである。ヘッド・ドライバ140は、プリントデータを吐出ヒータ25の位置に対応させて整列させるシフト・レジスタ、適宜のタイミングでラッチするラッチ回路、駆動タイミング信号に同期して吐出ヒータを作動させる論理回路素子の他、ドット形成位置合わせのために駆動タイミング(吐出タイミング)を適切に設定するタイミング設定部等を有する。
【0080】
プリント・ヘッド1または41には、サブ・ヒータ142が設けられている。サブ・ヒータ142はインクの吐出特性を安定させるための温度調整を行うものであり、吐出ヒータ25と同時にプリント・ヘッド基板上に形成された形態および/またはプリント・ヘッド本体ないしはヘッド・カートリッジに取り付けられる形態とすることができる。
【0081】
モータ・ドライバ150は主走査モータ152を駆動するドライバであり、副走査モータ162はプリント媒体8を搬送(副走査)するために用いられるモータであり、モータ・ドライバ160はそのドライバである。
【0082】
(プリント位置合わせのためのプリント・パターン)
以下の説明では、プリント媒体上の所定の領域に対しプリント装置によりプリントされた領域の比率を「エリア・ファクタ」と呼ぶ。例えば、プリント媒体上の所定の領域内で全体にドットが形成されていればエリア・ファクタは100%、全く形成されていなければ0%、プリントされた面積がそのエリアの面積の半分ならエリア・ファクタは50%である。
【0083】
図6は、本実施の形態で用いるプリント位置合わせのためのプリント・パターンを示す模式図である。
【0084】
図6において、白抜きのドット700は往走査(第1プリント)でプリント媒体上に形成するドット、ハッチングを施したドット710は復走査(第2プリント)で形成するドットを示す。図6において説明のためドット・ハッチングの有無をつけているが、各ドットは本実施の形態では同一のプリント・ヘッドから吐出されるインクで形成したドットであり、ドットの色ないし濃さに対応したものでない。図6(A)は往走査と復走査でプリント位置が合っている状態でプリントした場合のドットを示しており、図6(B)はプリント位置が少しずれた状態、図6(C)はプリント位置がさらにずれた状態でプリントしたときのドットを示している。なお、これらの図6(A)ないし図6(C)からも明らかなように、本実施の形態では往復走査それぞれで相補的なドット形成を行うものである。すなわち、往走査では奇数番目の列のドットを形成し、復走査では偶数番目の列のドットを形成する。従って、往復それぞれのドットが互いに略1ドットの直径分の距離を有する図6(A)の場合がプリント位置が合った状態となる。
【0085】
このプリント・パターンは、プリント位置がずれるのに従ってプリント部全体の濃度が低下するように設計されている。すなわち、図6(A)のプリント・パターンとしてのパッチの範囲内では、エリア・ファクタは略100%である。図6(B)ないし図6(C)に示すようにプリント位置がずれるに従い、往走査のドット(白抜きドット)と復走査のドット(ハッチド・ドット)の重なりが大きくなるとともに、プリントされていない領域、すなわちドットによって覆われていない領域も広がる。この結果、エリア・ファクタが低下するので、平均すれば全体的な濃度は減少する。
【0086】
本実施の形態ではプリント・タイミングをずらすことにより、プリント位置をずらしている。これはプリント・データ上でずらしても可能である。
【0087】
図6(A)ないし図6(C)では走査方向に1ドット単位で示しているが、レジ調整の精度またはレジ検出の精度等に応じて、適宜の単位を設定することができる。
【0088】
図7は、4ドット単位の場合を示す。
【0089】
図7において、図7(A)はプリント位置が合っている状態、図7(B)は少しずれた状態、図7(C)はさらにずれた状態でプリントされたときのドットを示す。これらのパターンの意図するところは、往復のプリント位置が相互にずれるのに対してエリア・ファクタが減少するようにすることである。それはプリント部の濃度はエリア・ファクタの変化に強く依存するからである。すなわちドットが重なることにより濃度は上昇するが、プリントされていない領域の増加の方が、プリント部全体の平均的濃度に与える影響が大きいからである。
【0090】
図8は、本実施の形態の図6(A)ないし図6(C)、図7(A)ないし図7(C)に示すプリント・パターンにおいてプリント位置のずれる量と反射光学濃度の変化の関係の概略を示す。
【0091】
図8において、縦軸は反射光学濃度(OD値)であり、横軸はプリント位置のずれの量(μm)である。図4の入射光Iin35、反射光Iref37を用いると、反射率R=Iref/Iinであり、透過率T=1−Rである。
【0092】
反射光学濃度をdとすると、R=10-dという関係がある。プリント位置のずれの量が0であるときにエリア・ファクタが100%となるから、反射率Rは最も小さくなる。すなわち反射光学濃度dが最大となる。プリント位置が+−のいずれの方向に相対的にずれても、反射光学濃度dは減少していく。
【0093】
(プリント位置合わせの処理)
図9は、プリント位置合わせの処理の概略のフローチャートを示す。
【0094】
図9に示すように、まずプリント・パターンをプリントする(ステップS1)。次に、光学センサ30でこのプリント・パターンの光学特性を測定する(ステップS2)。測定したデータから得た光学特性に基づいて、適切なプリント位置合わせ条件を求める(ステップS3)。例えば図11(後述)に示すように、最も反射光学濃度の高いポイントを求めて、最も反射光学濃度の高いポイントの両隣りのデータを通る各直線を最小自乗法等を用いて求め、これらの直線の交点Pを求める。このような直線近似による他、図12(後述)に示すように、曲線近似により求めることもできる。この点Pに対するプリント位置パラメータにより、駆動タイミングの変更を設定する(ステップS4)。
【0095】
図10は、図7(A)ないし図7(C)に示すプリント・パターンをプリント媒体8にプリントした状態を示す。本実施の形態では、往走査と復走査との間の相対的な位置ずれ量の異なる9通りのパターン61ないし69をプリントする。プリントされた各パターンをパッチともいい、例えばパッチ61、62等ともいう。パッチ61ないし69に対応するプリントプリント位置パラメータを各々(a)ないし(i)と表す。この9通りのパターン61ないし69は、例えば往走査と復走査のプリント開始タイミングについて、往走査の方を固定とする。一方、復走査の開始タイミングについては現在設定されている開始タイミングと、それより早い4段階のタイミング、それより遅い4段階のタイミングの計9通りのタイミングそれぞれでプリントされる。このようなプリント開始タイミングの設定およびそれに基づく9通りのパターン61ないし69のプリントは、所定の指示入力によって起動されるプログラムにより実行することができる。
【0096】
このようにプリントされたプリント・パターンとしてのパッチ60等に対して、キャリッジ2に搭載された光学センサ30が対応した位置にくるように、プリント媒体8およびキャリッジ2を移動させ、キャリッジ2が静止した状態でそれぞれのパッチ60等について光学特性を測定する。このように、キャリッジ2が静止した状態で測定することにより、キャリッジ2の駆動によるノイズの影響を避けることができる。また光学センサ30の測定スポットのサイズを、例えばセンサ30とプリント媒体8との距離を大きくすることによって、ドット径に対し広くすることにより、プリントされたパターン上の局所的な光学特性(例えば反射光学濃度)のばらつきを平均化して、精度の高いパッチ60等の反射光学濃度の測定を行うことができる。
【0097】
光学センサ30の測定スポットを相対的に広くする構成として、パターンのプリント解像度よりも低い解像度のセンサ、すなわちドット径より大きい測定スポット径を有するセンサを用いることが望ましい。しかし、平均濃度を求めるという観点から比較的解像度の高いセンサ、すなわち小さい測定スポット径を有するセンサでパッチ上を複数ポイントにわたり走査し、そのようにして得られた濃度の平均を測定濃度として用いてもよい。
【0098】
すなわち、測定ばらつきの影響を避けるために、複数回の同じパッチの反射光学濃度の測定を行い平均を取った値を採用しても良い。
【0099】
パッチ内の濃度ムラによる測定バラツキの影響を避けるためにも、パッチ内の複数ポイント測定して平均化、もしくは何らかの演算処理を施してもよい。時間削減のためキャリッジ2を移動させながら測定することも可能である。この場合にはモーター駆動による電気的なノイズによる測定バラツキを避けるためにもサンプリング回数を増やして平均化、もしくは何らかの演算処理を施すことが強く望ましい。
【0100】
図11は、測定した反射光学濃度のデータの例を模式的に示す。
【0101】
図11において、縦軸は反射光学濃度であり、横軸は往走査と復走査の相対的なプリント位置を変えるためのプリント位置パラメーターである。このプリント位置パラメータは、上述したように往走査に対する復走査のプリント開始タイミングを早くしたり遅くしたりするパラメータとすることができる。
【0102】
図11に示す測定結果を得た場合、本実施の形態では、最も反射光学濃度が高いポイント(図11中、プリント位置パラメータ(d)に対応するポイント)の、両隣りのそれぞれ2つのポイント(図11中のプリント位置パラメータ(b)、(c)と(e)、(f)に各々対応するポイント)を通るそれぞれの直線が交差した点Pを、最もプリント位置が合っているポイントと判断する。そして、この点Pに対応するプリント位置パラメータにより、本実施の形態の場合、対応する復走査のプリント開始タイミングを設定する。しかし、厳密なプリント位置合わせが望まれない場合またはそれが不要である場合には、プリント位置パラメータ(d)を用いてもよい。
【0103】
図11に示すように、この方法によれば、プリント・パターン61等をプリントするのに用いたプリント・ピッチ等のプリント位置合わせ条件より細かい条件のピッチ、あるいは高い解像度でプリント位置合わせ条件を選択することができる。
【0104】
図11において、プリント位置パラメータ(c)、(d)、(e)に対応する濃度の高いポイントの間は、プリント位置合わせ条件の違いに対して濃度は大きく変わらない。それに対し、プリント位置パラメータ(a)、(b)、(c)に対応するポイントの間、プリント位置パラメータ(f)、(g)、(h)、(i)に対応するポイントの間は、プリント位置合わせ条件の変化に対し濃度は敏感に変化する。本実施の形態のように左右対称に近い濃度の特性を示す場合には、これらプリント位置合わせ条件に対し敏感な濃度変化を示すポイントを用いて、プリントに用いるプリント位置合わせ条件を算出することにより、より高精度にプリント位置を合わせることができる。
【0105】
プリント位置合わせ条件の算出方法はこの方法に限ったものではない。これらの複数の多値の濃度データと、パターン・プリントに用いたプリント位置合わせ条件の情報に基づいて連続値による数値計算を行い、パターン・プリントに用いたプリント位置合わせ条件の離散的な値以上の精度で、プリント位置合わせ条件を算出するのが本発明の意図するところである。
【0106】
例えば、図11に示すような直線近似以外の例として、これらの濃度データをプリントに用いて、複数のプリント位置合わせ条件に対する最小二乗法を用いた多項式の近似式を得て、その式を用いて最もプリント位置の合う条件を算出しても良い。また、多項式近似に限らず、スプライン補間等を用いてもよい。
【0107】
最終的なプリント位置合わせ条件を、パターン・プリントに用いた複数のプリント位置合わせ条件から選ぶ場合でも、上記のような複数の多値データを用いた数値計算よりプリント位置合わせ条件を算出することにより、各種データのばらつきに対しより高精度にプリント位置合わせることができる。例えば、図11のデータより最も濃度の高いポイントを選ぶやり方をすると、ばらつきにより、プリント位置パラメータ(d)に対応するポイントより(e)に対応するポイントの方が濃度が高い場合があり得る。そこで、最も濃度の高いポイントの両側の各3つのポリントより近似直線を求めて、交点を算出するやり方をすると、3つ以上のポイントのデータを使い計算することにより、ばらつきの影響を減少することができる。
【0108】
次に、図11で示した位置合わせ条件の算出方法とは別の例を説明する。
【0109】
図12は、測定した光学反射率のデータの例を示す。
【0110】
図12において、縦軸は光学反射率であり、横軸は往走査と復走査の相対的なプリント位置を変えるためのプリント位置パラメータ(a)ないし(i)である。例えば復走査のプリントするタイミングを早くしたり、遅くしたりしてプリント位置を変えるものがこれに相当する。本例では、測定したデータより各パッチにおける代表点を決めて、これらの代表点から全体の近似曲線を求め、その近似曲線の最小点をプリント位置一致ポイントと判断する。
【0111】
本実施の形態では、図10に示したような複数のプリント位置合わせ条件について、それぞれ離れた正方形あるいは長方形のパターン(パッチ)をプリントしたが、本発明はその構成に限るものではない。それぞれのプリント位置合わせ条件に対する濃度測定を行うことができるエリアがあればよいのであって、例えば図10の複数のプリント・パターン(パッチ61等)が全て連結されていても良い。このようにすれば、プリント・パターンの面積を小さくすることができる。
【0112】
しかし、インクジェット・プリント装置でこのパターンをプリント媒体8にプリントする場合には、プリント媒体8の種類によっては、インクをあるエリアに一定以上打ち込むと、プリント媒体8が膨張してプリント・ヘッドから吐出されたインク滴の着弾精度が低下してしまう場合がある。本実施の形態に用いた、プリント・パターンにはその現象を極力避けることができるメリットがある。
【0113】
図6(A)ないし図6(C)に示した本実施の形態のプリント・パターンにおいて、プリント位置のずれに対して反射光学濃度が最も敏感に変化する条件は、往復走査間のプリント位置があった状態で(図6(A))、エリア・ファクタがほぼ100%となることである。すなわち、パターンをプリントした領域がドットによりほぼ覆われることが望ましい。
【0114】
しかしながら、プリント位置のずれにより反射光学濃度が減少していくパターンであるためには、必ずしもこのような条件である必要はない。しかし好ましくは、往復走査間のプリント位置があった状態で往復走査それぞれでプリントしたドットのドット間距離が、ドットが接する距離からそれぞれのドットの半径くらいまで重なる距離範囲であれば良い。このようにすれば、プリント位置が合った状態からのずれに応じて、反射光学濃度は敏感に変化する。このようなドット間の距離関係が実現されるのは、以下で示すように、ドット・ピッチおよび形成されるドットの大きさによる場合と、形成されるドットが比較的微少であるときのパターン・プリントに際して人為的に上記距離関係を形成する場合とがある。
【0115】
往走査と復走査のプリント・パターンは必ずしも縦に1列ずつ並んでいる必要はない。
【0116】
図13は、往走査でプリントされるドットと復走査でプリントされるドットが互いに入り組んだプリント・パターンを示す。このようなパターンでも本発明の適用は可能である。
【0117】
図13において、図13(A)はプリント位置が合っている状態、図13(B)は少しずれた状態、図13(C)はさらにずれた状態でプリントされたときのドットを示す。
【0118】
図14は、ドットが斜めに形成されるパターンを示す。このようなパターンでも本発明の適用は可能である。
【0119】
図14において、図14(A)はプリント位置が合っている状態、図14(B)は少しずれた状態、図14(C)はさらにずれた状態でプリントされたときのドットを示す。
【0120】
図15は、プリント位置ずらしの対象となる往復走査それぞれのドット列を複数列とするパターンを示す。
【0121】
図15において、図15(A)はプリント位置が合っている状態、図15(B)は少しずれた状態、図15(C)はさらにずれた状態でプリントされたときのドットを示す。プリント開始タイミング等のプリント位置合わせ条件を広い範囲で変化させてプリント位置合わせを行う場合は、図15(A)ないし図15(C)で示されるようなパターンが有効である。図6(A)ないし図6(C)のプリント・パターンでは、ずらしの対象となるドット列の組は往復1列のドット列であるため、プリント位置のずれが大きくなっていくと他の組のドット列と重なり、それ以上にプリント位置ずれ量が大きくなっても反射光学濃度は小さくならないからである。これに対し、図15(A)ないし図15(C)のようなパターンであれば、往復走査それぞれドット列が他の組のドット列と重なるまでのプリント位置ずれの距離を、図6(A)ないし図6(C)のプリント・パターンと比べて長くとることができ、これによりプリント位置合わせ条件を広い範囲で変化させることができる。
【0122】
図16は、各ドット列について所定のドットの間引きを行なったプリント・パターンを示す。
【0123】
図16において、図16(A)はプリント位置が合っている状態、図16(B)は少しずれた状態、図16(C)はさらにずれた状態でプリントされたときのドットを示す。このようなパターンでも本発明の適用は可能である。このパターンは、プリント媒体上8に形成したドット自身の濃度が大きくて、図6(A)ないし図6(C)に示すパターンをプリントすると全体としての濃度も大きくなりすぎてしまい、光学センサ30がドットずれに応じた濃度差を測定できない場合などに有効である。すなわち、図16(A)ないし図16(C)のようにドットを間引いて少なくすれば、プリント媒体8上のプリントされていない領域が増して、プリントされたパッチ全体の濃度を下げることができる。
【0124】
逆にプリント濃度が低すぎる場合には、同位置について2回のプリントを行なってドットを形成するか、あるいは一部分だけ2回プリントするなどのプリントを行っても良い。
【0125】
プリント・パターンについてプリント位置がずれるとともに反射光学濃度が減少する特性には、上述のように往走査でプリントされるドットと復走査でプリントされるドットがキャリッジ走査の方向において接している等の条件が必要となる。しかし、必ずしもパターン全体においてそのような条件を満たしている必要はなく、パターン全体として往走査と復走査のプリント位置がずれるのに従い反射濃度が低下すればよい。
【0126】
[実施の形態2]
本発明の実施の形態2は、異なるヘッド間のキャリッジ走査方向におけるプリント位置に関するものである。また、複数種類のプリント媒体、インク、プリント・ヘッド等を用いる場合にこれらに対応したプリント位置合わせを行う例を示すものである。すなわち、用いるプリント媒体等の種類により形成されるドットの大きさや濃度が異なることがある。このため、プリント位置合わせ条件の判定に先立って、測定された反射光学濃度の値がプリント位置合わせ条件判定に必要な所定値か否かを判定する。その結果、プリント位置合わせ条件の判定を行うために不適切な値と判定されれば、前述のように、プリント・パターン中のドットを間引いたり、ドットの重ね打ちをしたりして反射光学濃度のレベルを調節する。
【0127】
プリント位置合わせ条件の判定に先立って、プリント位置ずれに対し測定された反射光学濃度がそれに応じて十分に減少しているかどうかを判定する。その結果、プリント位置合わせ条件の判定を行うために不適切と判定されれば、プリント・パターンにおいて先に設定されるずれを変化させる方向、この場合はキャリッジ走査方向のドット間隔を変更して、再びプリント・パターンのプリントと反射光学濃度の測定を行う。
【0128】
(プリント位置合わせの処理)
本実施の形態では、前述の実施の形態1で説明したプリント・パターンについて、往走査でプリントしていたドットをプリント位置合わせを行う2つのプリント・ヘッドの内第1のプリント・ヘッドでプリントし、復走査でプリントしていたドットを第2のプリント・ヘッドでプリントしてプリント位置合わせを行う。
【0129】
図17は、本実施の形態のプリント位置合わせの処理手順を示すフローチャートである。
【0130】
図17に示すように、ステップS121でプリント・パターンとして図10に示される9通りのパターン61ないし69をプリントするとともに、これらのパターン61等の反射光学濃度の測定を実施の形態1と同様に行う。
【0131】
次にステップS122において測定された反射光学濃度の値のうち最も反射光学濃度が大きいものが、OD値で0.7から1.0の範囲に入っているか否かを判定する。その範囲に値が入っていれば次のステップS123の処理に進む。
【0132】
反射光学濃度が0.7ないし1.0の範囲にないと判断したときはステップS125へ進み、ここでその値が1.0より大きいときはプリント・パターンのドットを3分の2に間引いた図16に示されるパターンに変更してステップS121の処理に戻る。また、反射光学濃度が0.7より小さいときは図6(A)ないし図6(C)に示されるプリント・パターンの上に、図16(A)ないし図16(C)に示されるプリント・パターンを重ね打ちする。パターンを変更して同様にステップS121の処理に戻る。
【0133】
プリント・パターンを多く準備しておいて、2回目の判定でも不適当と判定された場合は、さらにプリント・パターンを変更してステップS121からS125のループを繰り返しても良いが、本実施の形態では3種類のパターンがあればほとんど全てのケースをカバーできると想定し、2回目の判定で不適当と判断されても次の処理に進む。
【0134】
このステップS122の判定処理により、プリント媒体8やプリント・ヘッドあるいはインクによってプリントされるパターンの濃度が変化しても、これに対処したプリント位置合わせが可能となる。
【0135】
次にステップS123では、プリント位置のずれに対し測定された反射光学濃度が十分に減少しているか否か、すなわち、反射光学濃度の値のダイナミック・レンジが十分あるか否かの判定を行う。例えば、図11に示される反射光学濃度の値が得られた場合において、最大の濃度の値(図11中のプリント位置パラメータ(d)に対応するポイント)と、その2つとなりの値との差が(図11では、プリント位置パラメータ(d)に対応するポイントと(b)に対応するポイントとの差、(d)に対応するポイントと(f)に対応するポイントとの差)が0.02以上あるか否かを判断する。ここで0.02未満であれば、プリント・パターン全体のプリント・ドット間隔が短くすぎる、すなわちダイナミック・レンジが十分ではないと判定し、ステップS126でプリント・ドット間の距離を長くして、再びステップS121以降の処理を行う。
【0136】
このステップS123および次のステップS124の処理を図18、図19、図20を用いてさらに詳細に説明する。
【0137】
図18は、図6に示したプリント・パターンでプリント・ドット径が大きい場合のプリント部の様子を模式図で示す。
【0138】
図18において、白抜きのドット72は第1のプリント・ヘッドでプリントしたドット、ドット・ハッチの付いたドット74は第2のプリント・ヘッドでプリントしたドットである。図18(A)はプリント位置が合った条件でプリントした場合、図18(B)はそれからプリント位置が相対的に少しずれた場合、図18(C)はプリント位置がさらにずれた場合を示している。図18(A)および図18(B)の比較からもわかるように、ドット径が大きい場合には、プリント位置が少しずれてもエリア・ファクタはほぼ100%のままであり、反射光学濃度はほとんど変化することはない。つまり、実施の形態1で述べた、プリント位置ずれに対し反射光学濃度が敏感に減少するという条件を満たさなくなっている。
【0139】
一方、図19は、ドット径はそのままでプリント・パターン全体におけるキャリッジ走査方向のドット間距離を長くした場合を示す。
【0140】
図19において、図19(A)はプリント位置が合っている状態、図19(B)は少しずれた状態、図19(C)はさらにずれた状態でプリントされたときのドットを示す。この場合は、プリントずれが発生するとともにエリア・ファクタが減少し全体の反射光学濃度も低下する。
【0141】
図20は、図18(A)ないし図18(C)および図19(A)ないし図19(C)に示すプリント・パターンを用いた場合の濃度特性の振る舞いを模式的に示す。
【0142】
図20において、縦軸は反射光学濃度、横軸はプリント位置のずれの量を示す。実線Aは実施の形態1で述べた最もプリント位置ずれに対し反射光学濃度が敏感に減少する条件でプリントした場合、破線Bはそれよりもドット間距離が短い場合の反射光学濃度の値の振る舞いを示している。図20から明らかなように、ドット間距離が短すぎると、上述の理由によりプリント位置合わせ条件が理想的な条件から少しずれても反射光学濃度はそれ程変化しない。このため本実施の形態では、図17のステップS123で示した判断を行ない、この判断に応じてドット間距離を長くすることにより、プリント位置合わせ条件の判定を行うために適したプリント条件となるようにする。
【0143】
本実施の形態では初めのドット間距離を短めに設定しておき、適正な反射光学濃度のダイナミック・レンジが得られるまで、ドット間距離を長くして行く。しかし、4回ドット間距離を長くしても適正と判断されない場合は、次のプリント位置合わせ条件の判定の処理に進む。本実施の形態では、キャリッジ2の走査速度はそのままに保ちつつ、インクを吐出する間隔を制御するプリント・ヘッドの駆動周波数を変えることにより、ドット間距離を調節する。これにより、プリント・ヘッドの駆動周波数が小さくなるほど、ドット間の距離が長くなることになる。また、ドット間距離を調整する別の方法として、キャリッジ2の走査速度を変えることも考えられる。
【0144】
上記いずれの場合についても、プリント・パターンをプリントする駆動周波数や走査速度が、実際のプリントで使用する駆動周波数や走査速度と異なることになる。したがってプリント位置合わせ条件判定後、その結果により駆動周波数や走査速度の違いを補正する必要がある。その補正は数式によって行っても良いが、予じめ図10に示された9通りのパターン61等毎に実際の駆動周波数や走査速度に関するプリント・タイミングのデータも準備しておき、プリント位置合わせ条件判定の結果に従い、それらをそのまま用いることもできる。あるいは図11に示すような場合は、線形補完してプリントに用いるプリント・タイミングを求めることができる。
【0145】
プリント位置合わせ条件判定の方法は実施の形態1と同様である。また、実施の形態1の往復プリントにおける往走査と復走査のプリント位置合わせにおいて、本実施の形態で行ったドット径の大きさに対しプリント・パターンのドット間の距離を変えることは本実施の形態と同様に有効である。ただし、この場合には、使用する数通りのドット間距離のプリント・パターンごとに往走査、復走査用のプリント・パターンを準備しておく。そして、そのプリント・パターンとドット間距離ごとにプリント・タイミングのデータを準備しておき、プリント位置判定の結果に従ってそれらを線形補完してプリントに用いるプリント・タイミングを求めることができる。
【0146】
なお、図17に示したフローチャートは、適宜の修正等を加えて以下の実施の形態にも適用できる。
【0147】
[実施の形態3]
本発明の実施の形態3では、複数ヘッド間の、キャリッジ走査方向に垂直な方向のプリント位置合わせに関するものである。なお、実施の形態1同様に一種類のみのプリント媒体、プリント・ヘッドおよびインクを用いたプリント装置について説明する。
【0148】
(プリント位置を補正する方法)
本実施の形態のプリント装置では、キャリッジ走査方向に垂直な方向(副走査方向)のプリント位置の補正を行うために、プリント・ヘッドのインク吐出口を1回のスキャンで形成される画像の副走査方向における幅(バンド幅)よりも広い範囲にわたって設けておき、使用する吐出口の範囲をずらして用いることによって、吐出口間隔の単位でプリント位置を補正できる構成をとっている。すなわち、出力するデータ(画像データ等)とインク吐出口との対応をずらす結果、出力データ自体をずらすことができる。
【0149】
(プリント・パターン)
上述した実施の形態1および実施の形態2では、プリント位置が合っている場合に測定された反射光学濃度が最大になるプリント・パターンを用いたが、本実施の形態ではプリント位置が合っている場合に反射光学濃度が最低になり、プリント位置がずれるとともに反射光学濃度が増加していくプリント・パターンを用いる。
【0150】
本実施の形態のようないわゆる紙送り方向の位置合わせの場合においても、上記第1および実施の形態2と同様、プリント位置があった状態で濃度が最大となりプリント位置がずれるとともに濃度が低下するパターンを用いることもできる。例えば2つのヘッド間で紙送り方向において隣り合う位置関係にある各吐出により形成されるドットに注目して位置合わせを行うことができる。
【0151】
図21は、本実施の形態で使用するプリント・パターンを模式的に説明する。
【0152】
図21において、白抜きのドット82は第1のプリント・ヘッドでプリントしたドット、ドット・ハッチの付いたドット84は第2のプリント・ヘッドでプリントしたドットをそれぞれ示している。図21(A)はプリント位置が合っている状態を示しているが、上述の2種類のドットが重なっているため白抜きのドットは見えない。図21(B)はプリント位置が少しずれた場合にプリントされたドットを、図21(C)はさらにプリント位置がずれた場合のドットの状態を示している。これらの図21(A)ないし図21(C)からもわかるように、プリント位置がずれるのに従い、エリア・ファクタが大きくなっていき、全体の平均的な反射光学濃度は増加していく。
【0153】
(プリント合わせ処理)
以上のプリント・パターンを、プリント位置調整に係る2つのプリント・ヘッドのうち一方のプリント・ヘッドの吐出する吐出口をずらすことにより、このずらしについてのプリント位置合わせ条件を変えながら5パターン・プリントする。そして、そのプリントされたパッチの反射光学濃度を測定する。
【0154】
図22は、測定された反射光学濃度の例を模式的に示す。
【0155】
図22において、縦軸は反射光学濃度、横軸はプリント吐出口のずれの量を示す。
【0156】
本実施の形態では測定された反射光学濃度の値のうち、最も小さい反射光学濃度を示すプリント条件(図22中の(c))をプリント位置が最も合っている条件として選択する。
【0157】
以上の各実施の形態では、プリント・ヘッドからインクをプリント媒体8に吐出して画像を形成するプリント装置における例を示したが、本発明はその構成に限定されるものではない。プリント・ヘッドとプリント媒体8とを相対的に移動させ、ドットを形成してプリントを行ういずれのプリント装置についても有効である。
【0158】
実施の形態1で示した、様々なプリント・パターンは往復プリント時のプリント位置合わせのみに限定されるものではなく、実施の形態2、実施の形態3に示したようなプリント・ヘッド間の縦、横のプリント位置合わせにも同様に用いることができることは勿論である。
【0159】
実施の形態2から実施の形態3は、2つのプリント・ヘッド間の関係についての例を示したが、3つ以上のプリント・ヘッド間の関係についても同様に適用できる。例えば、3つのヘッドに対しては、第1のヘッドと第2のヘッドのプリント位置を合わせ、その後第1のヘッドと第3のヘッドとの位置を合わせればよいのである。
【0160】
[実施の形態4]
(最適打ち込み率判定パターン)
往走査と復走査のプリント位置合わせにおいて、ユーザーが滲みやすいインクやプリント媒体を使用した場合、プリント位置合わせのパターンにおいて往走査による第1のプリントと復走査による第2のプリントでドットが隣接するような領域では、往走査と復走査の相対的な位置合わせ条件を変えてプリントしても、滲み等によりパッチ内のエリア・ファクタがさほど変化しない。したがって微細なプリント位置合わせが困難であり、誤った判断をする可能性がある。例えば、滲みやすいインクやプリント媒体上でプリントを行った場合、往走査と復走査でプリント位置を変化させても、お互いのドット同士が滲み、隣接してしまい、濃度変化が少なく最適なプリント位置を選択することが困難な場合がある。複数ヘッド間のプリント位置合わせやキャリッジ走査方向と垂直方向のプリント位置合わせに関しては、基本的には異種のインクが使用され、インクの組成等によってプリント媒体にプリントされた時にインク間で滲みやすい組合わせがある。
【0161】
図23は、本実施の形態で用いる最適な打ち込み率を判定するプリント・パターンを模式的に説明する。
【0162】
図23において、図23(A)ないし図23(D)は各々エリア・ファクタ25%から100%まで25%刻みでプリントしたものである。図23(A)は25%で、図23(B)は50%で、図23(C)は75%で、図23(D)は100%で各々プリントしたものである。パターンにおけるドットの間引きかたは、一様にでもランダムにでも可能である。
【0163】
図24は、パターンの光学反射率を測定した結果を示す。本実施の形態では同一プリント・ヘッド、同じインクでパターンは形成している。
【0164】
図24において、縦軸は光学反射率、横軸は打ち込み率を示す。使用するプリント媒体8とインクとの関係により、曲線Aの様に常に打ち込み率と線形な関係を示すものは、プリント位置合わせを行うパターンを打ち込み率100%でプリントする。曲線Bのように、ある打ち込み率から飽和領域に突入する場合もある。この場合プリント位置合わせを行うパターンは、飽和領域に突入するまでの打ち込み率でプリントしなければならない。これにより使用するインクとプリント媒体により決まる最適打ち込み率を判定し、プリント位置合わせパターンを最適な打ち込み率でプリントすることが可能となり、良好なプリント位置合わせをすることが可能となる。
【0165】
ここでは打ち込み率50%程度の領域を用いるのが好ましいことがわかる。
【0166】
(プリント位置合わせパターンに打ち込み率を反映させる)
図25は、打ち込み率50%の例としてプリント位置合わせ基準パターンのドットを走査方向に1/2に間引いたものを模式的に表したものである。
【0167】
図25において、図25(A)はプリント位置が合っている状態、図25(B)は少しずれた状態、図25(C)はさらにずれた状態でプリントされたときのドットを示す。ドットの間引き方は往復のプリント位置合わせではプリント・パターンのキャリッジ走査方向に一様に間引く。その間引き率は上述の最適打ち込み率判定を行った結果から、あらかじめ用意されたプリント位置合わせパターンをそのプリント媒体、そのインクに適した間引き率でプリントする。
【0168】
(打ち込み率判定とプリント位置合わせの同時実行の例)
上述の最適打ち込み率判定とプリント位置合わせを同時に行うことも可能である。
【0169】
図26は、最適打ち込み率判定とプリント位置合わせを同時に行うパターンを模式的に表す。図26(A)は、第1のヘッドによるプリントと第2のヘッドによるプリントで形成されるプリント位置合わせパターンを打ち込み率25%でプリントしたものであり、以下順に図26(B)から図26(D)は、各々50%、75%、100%でプリントしたものである。 図27は、打ち込み率毎にパターン(a)ないし(i)をプリントした状態を示す。
【0170】
図27において、第1段目は打ち込み率25%(A)、第2段目は50%(B)、第3段目は75%(C)、第4段目は100%(D)を示す。
【0171】
図28は、プリント位置合わせパターンの相対的なずらし量と各打ち込み率における測定された反射光学濃度との関係を示す。打ち込み率が足りない場合、プリント位置合わせパターンをずらしていっても、コントラストがつかず反射光学濃度の変化は少ない(曲線A)。また打ち込み率が大きすぎれば、ドット同士が重なり合ってしまいプリント位置を相対的にずらしていっても、変化量としては乏しい(曲線D)。各打ち込み率の曲線から最も変化量の大きな打ち込み率を算出し、その打ち込み率の曲線から最適なプリント位置合わせを行う。
【0172】
ここでは、曲線BとCが同程度の変化量を示しているので、いずれの曲線を用いてもよい。なお、同程度の場合、コックリングの影響を抑えるために打ち込み率の小さい曲線Bを用いる方がより望ましい。
【0173】
[実施の形態5]
実施の形態5は、複数ヘッド間のキャリッジ走査方向のプリント位置合わせを行う。
【0174】
(プリント位置合わせパターンの説明)
実施の形態4で説明したプリント・パターンについて、往走査でプリントしていたドットを本実施の形態では第1のヘッドでプリントし、復走査でプリントしていたドットを本実施の形態では第2のヘッドでプリントしてプリント位置合わせを行う。但しプリント位置合わせ条件の判定方法は実施の形態4と同様である。
【0175】
(最適打ち込み率判定パターン)
使用する複数のヘッドについて各々実施の形態4と同様の最適な打ち込み率を判定するパターンをプリントし、各パッチの光学反射率を測定する。その光学反射率の分布より、打ち込み率に対して光学反射率が線形的に変化する線形領域を求める。その線形領域で最も光学反射率が大きい打ち込み率をヘッドごとに算出し、その後のプリント位置合わせをその最適な打ち込み率で行う。これにより良好なプリント位置合わせが可能となる。但し最適打ち込み率の判定方法は実施の形態4と同様である。
【0176】
(プリント位置合わせパターンに打ち込み率を反映させる)
実施の形態4と同様に上述の最適打ち込み率判定を行った結果から、あらかじめ用意されたプリント位置合わせパターンを、そのプリント媒体、そのインクに適した間引き率でプリントするものとする。間引き方はヘッド間のプリント位置合わせではプリント・パターンの縦方向に一様に間引く。
【0177】
実施の形態4と同様に上述の最適打ち込み率判定とプリント位置合わせを同時に行うことも可能である。打ち込み率と上記プリント位置合わせのための条件を変化させて第1のヘッドによるプリントと第2のヘッドによるプリントを行う。光学センサ30で各パッチの光学反射率を測定し、その光学反射率の分布より、打ち込み率に対して光学反射率が線形的に変化する線形領域を求め、その線形領域で最も光学反射率が大きい打ち込み率を求め、その打ち込み率で最適なプリント位置合わせの条件を算出する。
【0178】
[実施の形態6]
実施の形態6は、複数ヘッド間のキャリッジ走査方向のプリント位置合わせを行う。
【0179】
(プリント位置合わせパターンの説明)
実施の形態5で説明したプリント・パターンで、縦/横の関係が入れ替わったものを用いる。但しプリント位置合わせ条件の判定方法は実施の形態4と同様である。
【0180】
(最適打ち込み率判定パターン)
実施の形態5と同様で使用する複数のヘッドについて、各々実施の形態5と同様の最適な打ち込み率を判定するパターンをプリントし、各パッチの光学反射率を測定する。その光学反射率の分布より、打ち込み率に対して光学反射率が線形的に変化する線形領域を求め、その領域で最も光学反射率が大きい打ち込み率をヘッドごとに算出し、その後のプリント位置合わせをその最適な打ち込み率で行う。これにより良好なプリント位置合わせが可能となる。但し最適打ち込み率の判定方法は実施の形態4と同様である。
【0181】
(プリント位置合わせパターンに打ち込み率を反映させる)
実施の形態4と同様に上述の最適打ち込み率判定を行った結果から、あらかじめ用意されたプリント位置合わせパターンを、そのプリント媒体、そのインクに適した間引き率でプリントするものとする。ドットの間引き方は、ヘッド間のプリント位置合わせにおいてはプリント・パターンの横方向に一様に間引く。
【0182】
実施の形態5と同様に上述の最適打ち込み率判定とプリント位置合わせを同時に行うことも可能である。打ち込み率と上記プリント位置合わせのための条件を変化させて、第1のヘッドによるプリントと第2のヘッドによるプリントを行い、光学センサで各パッチの光学反射率を測定する。その光学反射率分布より、打ち込み率に対して光学反射率が線形的に変化する線形領域を求め、その領域で最も光学反射率が大きい打ち込み率を求め、その打ち込み率で最適なプリント位置合わせの条件を算出する。
【0183】
本実施の形態では、プリント・ヘッドからインクをプリント媒体に吐出して画像を形成するプリント装置における例を示したが、本発明はその構成に限定されるものではない。プリント・ヘッドの操作を行いながら、プリント媒体上にドットを形成してプリントを行うプリント装置に関しても適用できる。
【0184】
[実施の形態7]
本実施の形態7から実施の形態10までの実施の形態は、図1または図2に示した装置で濃淡両インクを用いてプリントを行う際に好適である。
【0185】
濃インクと、その濃インクを約3倍から4倍に希釈したインク(淡インク)を併用、もしくは希釈したインク(淡インク)のみを使用してのプリントを行うこともできる。この場合、テキスト主体のプリントと画像主体のプリントとによりヘッドを交換する場合が増える結果、頻繁にプリント位置合わせを行うことになる。
【0186】
しかしながら、例えば、ユーザが目視により最もプリント位置の合っている条件を選び出す場合に、濃インクと淡インクとで罫線をプリント媒体上にプリントし、その結果から位置合わせ条件をユーザが決定するために、薄いインクを使用すると目視による判断がしにくいことがある。
【0187】
図29は、濃インクと淡インクとの間におけるプリント位置合わせを示す。
【0188】
図29において、図29(A)はプリント位置が合っている状態、図29(B)は少しずれた状態、図29(C)はさらにずれた状態でプリントされたときのドットを示し、実線は濃インク、破線は淡インクによるパターンを示す。自動で位置合わせを行う際においても、濃インクと淡インクの併用の場合のヘッド間プリント位置合わせとヘッド間往復プリント位置合わせとにおいて、濃インクと淡インクとのプリント結果の濃度の差が大きい。したがって、パッチなどの自動プリント位置合わせパターンをプリントして、図26(A)、図26(B)および図26(C)のように濃インク(濃いドット)と淡インク(薄いドット)の相対的位置を変化させても、濃インクからの濃度が支配的である。このため、その変化に応じた濃度変化を光学センサにより得ることができず、最適な自動プリント位置合わせが行えない可能性がある。淡インクを用いた往復プリント位置合わせにおいても所定の濃度が得られず、位置合わせが行えない可能性がある。
【0189】
(プリント位置合わせ条件選択処理)
プリント位置合わせプリント・パターンとしてのパッチをプリントした後に、このパターンの反射光学濃度の測定を行うとき、本実施の形態7では、あらかじめ位置合わせを行うために必要な最低の濃度の値と、第1のプリントと第2のプリントの相対的位置をずらしたときの濃度変化において位置合わせを行うためにに必要な最低の濃度値とを規定しておき、それらを所定値として決めておく。反射光学濃度の測定の結果が所定値を超えているなら、以下のプリント位置合わせ処理に進む。
【0190】
図30は、プリント・ヘッドの駆動パルスを示す。所定値を上回る値をプリント結果から得ることが出来なかった場合には、まず、ヘッドの電気熱変換体の駆動に用いるパルスを図30(A)のように通常のシングル・パルス51から図30(B)のようなダブル・パルス52および53に変更する。その後、改めてパッチのプリントを行い、再度反射光学濃度を測定し、これにより所定値が得られたなら、上記と同様にプリント位置合わせ処理へと進む。それでも所定値に満たないときは、プレヒート・パルス52のパルス幅を大きくし、次のプリント位置合わせ処理へと進む。これは、本実施の形態では、この段階でプリント位置合わせ処理に十分な濃度が得られると想定してのことである。
【0191】
シングル・パルス51からダブル・パルス52、53への変調によりインクの吐出量を変化させることができ、かつそのプレヒート・パルス52のパルス幅変調によってもインクの吐出量の変更が行えることは、特開平5−092565号公報に開示されている。
【0192】
インク濃度が所定値を超えるか否かを測定する場合、濃度測定用の簡単なパッチを別に用意しておき、これをプリント位置合わせに先立ちプリントし、その濃度を測定する。次に前記方法に従い吐出量を変化させた後に、プリント位置調整のためのプリント・パターンのプリント、プリント位置の選定に移行してもよい。
【0193】
インクの濃度ではなくインクの滴数を変えることによっても可能である。例えば、濃淡インクの濃度比が3:1であれば、淡インクを3滴打ち込んだときに濃インクを1滴打ち込んだ場合の濃度と近い濃度が得られる。プリント媒体8による滲みを考慮して、淡インクを2滴とすることも可能である。
【0194】
本実施の形態におけるプリント位置合わせの処理は、実施の形態1における往走査を第1のヘッドに、復走査を第2のヘッドに置き換えた処理と同様に行える。
【0195】
[実施の形態8]
実施の形態8は、複数のプリント・ヘッドを用いて第1のプリントと第2のプリントによりそれぞれプリントを行い、画像を形成するプリント方法を実施するものである。詳しくは、往走査と復走査を行いそれぞれで相補的なプリントを行うことにより画像を形成するプリント方法を実施する際に、往走査と復走査のプリント位置を相互に位置合わせするものである。本実施の形態に用いるプリント装置の構成、プリント位置合わせのためのプリント・パターンは前述の実施の形態7と同様である。プリント位置合わせの処理に関しても、前記実施の形態7のにおける第1のプリントと第2のプリントの替わりに、往走査によるプリントと復走査によるプリントを用いることで同様に行える。
【0196】
(プリント位置合わせ条件選択処理)
本実施の形態では、前述の実施の形態7において第1のプリント・ヘッドによりプリントしていたドットを往走査で、第2のプリント・ヘッドによりプリントしていたドットを復走査でプリントして、プリント位置合わせ条件選択処理を行う。
【0197】
図31は、本実施の形態のプリント位置合わせ条件選択処理手順のフローチャートを示す。
【0198】
図31に示すように、ステップS81でプリント・パターンをプリントし、このパターンの反射光学濃度の測定を実施の形態7と同様に行う。
【0199】
次に、ステップS82において測定された反射光学濃度のうち最も反射光学濃度の大きいものが、所定値に入っているかを判定する。その範囲内にある場合はステップS83の処理に進む。
【0200】
反射光学濃度が所定値より小さい場合はステップS84へ進み、前記プリント・ヘッド1に搭載されているサブ・ヒータ142(図6)によりヘッドのインクの保温温度の変更(1度目は通常の23℃から30℃へ、2度目は30℃から35℃へ)を行い、インクの温度を上げる。こうして膜沸騰によるインクの吐出量が増加するようにしてステップS81の処理に戻る。
【0201】
保温温度の変更パターンを細かく設定し数多く準備しておいて、2回目の判定でも不適当と判定された場合にさらに保温温度の変更できるようにして、判定を行う回数を増やしてもよい。しかし本実施の形態では、温度の変更パターンは3つ(23℃、30℃、35℃)とし、2回目の判定で不適当と判断された場合でも保温温度を変更した後、ステップ83へと進むことにする。
【0202】
本実施の形態ではインクの保温にサブ・ヒータ142を用いているが、インクの吐出に用いる吐出ヒータ25を駆動して保温も行わせてもよい。
【0203】
往復プリント間のキャリッジ走査方向での位置合わせにおいても、第1のプリントと第2のプリントでインク濃度の低いインクに対して打ち込み量の制御を行うことにより、さらに精度の高いプリント位置合わせを行うことができる。同時にこれにより、もしヘッドに傾きがあったとしてもプリント位置の調節を行うことができる。
【0204】
[実施の形態9]
実施の形態9は、複数のプリント・ヘッドを用いて第1のヘッドと第2のヘッドによりそれぞれプリントを行い、画像を形成するプリント方法を実施するものである。詳しくは、第1のヘッドと第2のヘッドという異なるヘッド間のキャリッジ走査方向におけるプリント位置合わせに関するものである。
【0205】
本実施の形態に用いるプリント装置の構成、プリント位置合わせのためのプリント・パターン、およびプリント位置合わせ処理は前述の実施の形態7と同様とする。
【0206】
プリント・ヘッドにあらかじめ、ヘッドが搭載するインクの濃度と、そのインクを用いて位置合わせをする際に必要とされるインク量を吐出する条件とを記録しておく。この条件を使用してプリント位置合わせパターンをプリントして、そのプリント結果からプリント位置合わせ処理を行う。このようにして、最適なプリント位置の選定が可能となる。
【0207】
[実施の形態10]
実施の形態10は、複数のプリント・ヘッドを用いて第1のヘッドと第2のヘッドによりそれぞれプリントを行い、画像を形成するプリント方法を実施するものである。詳しくは、第1のヘッドと第2のヘッドという異なるヘッド間のキャリッジ走査方向におけるプリント位置合わせに関するものである。
【0208】
まず後述のプリント・パターンを、第1のヘッドのプリントと第2のヘッドのプリントの相対的な位置条件を変えながらプリント媒体8上にプリントする。それらからユーザが目視により最も位置の合っている条件を選び出す。その後、ホスト・コンピュータを操作することにより、位置合わせ条件を設定する。
【0209】
本実施の形態に用いるプリント装置の構成は、実施の形態7の構成から図1または図2に模式図で示したキャリッジ2上に搭載された光学センサ30を取り除いたものである。
【0210】
(プリント位置合わせのためのプリント・パターン)
図32は、本実施の形態で用いるプリント位置合わせのためのプリント・パターンである。
【0211】
図32において、上段の細い罫線55は第1のヘッドでプリント媒体上にプリントされる罫線、下段の太い罫線57は第2のヘッドでプリント媒体上にプリントされる罫線を示している。(a)から(e)はプリント位置を示す。プリント位置(c)は、第1のヘッドと第2のヘッドとでプリント状態があっている状態でプリントしたときの罫線を示している。プリント位置(b)、(d)はプリント位置が少しずれた状態、プリント位置(a)、(e)はプリント位置が更にずれた状態でプリントした罫線を示している。
【0212】
(プリント位置合わせ条件選定、プリント位置合わせ処理)
このようなプリント位置合わせパターンを用いて位置合わせを実行する際、あらかじめプリント・ヘッドにヘッドが搭載するインクや、位置合わせの際の吐出量などの条件を記録しておく。この時、搭載しているインクが淡インクであるなら、同一画素への2度打ちを用いるように位置合わせ用の吐出条件を設定しておく。この条件の下でプリント位置合わせのプリント・パターンをプリントした後、このパターンの中からもっともプリント位置が合っている状態をユーザが目視により選び出す。その後、ホスト・コンピュータを操作することにより、位置合わせ条件を設定する。
【0213】
以上の各実施の形態1から9は、よりよく位置合わせが行えるよう、適時組み合わせて用いることができるのはもちろんである。
【0214】
上記実施の形態1から10のいずれの実施の形態についても、位置合わせのプリント・パターンをプリントする駆動周波数やヘッドの温度等の諸条件が、実際のプリントで使用する駆動周波数やヘッド温度と異なることがあるので、プリント位置合わせ条件判定後、必要によっては駆動周波数やヘッド温度等の違いに対し補正を行う。その補正は数式により計算して行ってもよい。または、あらかじめ位置合わせプリント・パターン毎に実際の諸条件に関するプリント・タイミングのデータを準備しておき、プリント位置合わせ条件判定の結果に従ってそれらをそのままプリント・タイミングとして用いるか、あるいは補完してプリントタイミングを求めるかにより行うこともできる。
【0215】
以上の実施の形態では、インクジェット方式のプリント・ヘッドを用いて説明したが、本発明は、熱転写方式、昇華方式のプリント・ヘッドにも適用できる。また、本発明のプリントヘッドは、電子写真方式のプリント・ユニット等も含む概念であり、本発明は電子写真方式にも適用できる。
【0216】
本発明によれば、インクの吐出量自体の増加、複数インクの使用、およびそれらの組み合わせをおこなうことによって、そのプリント濃度を上げることができ、濃度の大きく異なるヘッド間におけるプリント位置あわせ調節、ならびに、往復プリントにおけるプリント位置あわせ調節が可能となる。
【0217】
この結果、ユーザはインクの濃度および複数ヘッド間のヘッドの組み合わせに留意することなくプリント位置合わせを行うことが可能となる。
【0218】
[他の実施の形態]
次に、上記実施の形態10に続く各実施の形態は、反射型光学センサ30と各ヘッド・カートリッジのレイアウトの各種変形例を実施したものである。ここでレイアウトとは、プリント媒体と略平行な面方向の二次元の位置関係を言うものとする。
【0219】
以下の各実施の形態は、スキャン時間と副走査時間(各スキャンのインターバル)を利用し、パターン形成から濃度読み取りまでの時間間隔を選択的に調整するものである。数種類の時間間隔を設定するために、反射型光学センサ30と各ヘッド・カートリッジの様々なレイアウトを実施した。また、以下の実施の形態では、第1のプリント・パターンと第2のプリント・パターンは別方向のスキャンにより形成するものに限るものではなく、同一方向のスキャンで両パターンを形成しても良いし、さらに、別の記録領域(記録幅)に対するスキャンで形成しても良い。
【0220】
図33において、プリント用紙やプラスチック薄板等のプリント媒体8は2組の搬送ローラ9,10および11,12により図中下方向に搬送(紙送り)され、紙送り方向とほぼ垂直な図中左右方向に移動するキャリッジ2に搭載されたプリント・ヘッドによりプリントされる。以下の図において、紙送り方向とキャリッジ移動方向は図33と同様とする。
【0221】
キャリッジ2は、ブラック・ヘッド310を備えるブラック・カートリッジ301と、イエロー・ヘッド320、シアン・ヘッド321、マゼンタ・ヘッド322を備えるカラー・カートリッジ302を搭載する。各ヘッドは、熱エネルギを利用してインクを吐出するインクジェット・ヘッドである。
【0222】
各ヘッドの設置位置とは相違する位置であるキャリッジ2の左側部には反射型光学センサ30が設けられ、この設置位置の紙送り方向位置はシアン・ヘッド321のものとほぼ一致し、主走査方向位置が相違する。すなわち、主走査方向にのみ、ヘッドと反射型光学センサ30はオフセットしている。また反射型光学センサ30はプリント媒体8と所定距離離間して設けられ、測定スポット径は、ほぼ一回の記録幅以内のサイズである。なお以下の図において、プリント・ヘッドと交差するキャリッジ移動方向と平行な直線は、同一スキャンにおいて各プリント・ヘッドが使用される部分を表す。
【0223】
図33のレイアウトでは、図34のフローチャートにしたがって第1のプリント・パターンと第2のプリント・パターンの形成を完成させ、さらに反射型光学センサ30による濃度読み取りまでを、1スキャンにより行う。
【0224】
図34において、ステップS341でスキャンを開始してからステップS345で完了するまでの間に、ブラック・ヘッド310による第1のプリント・パターン形成(ステップS342)と、シアン・ヘッド321による第2のプリント・パターン形成(ステップS343)を行い、両パターンによるパッチ330を完成させてからステップS344で反射型光学センサ30による読み取りを行う。なお、図33および以下の図においては図示を簡略にしたが、パッチ330は本発明の要旨にしたがい、ここではそれぞれパターンずれ量の異なるものを複数形成させる。
【0225】
図33のレイアウトによれば、パッチ330が完成してからキャリッジ移動速度と設置間隔に応じた極く短時間経過した後に、濃度読み取りが行われる。
【0226】
なお、以下の本明細書中の記載において、同一スキャンにおけるパッチ完成から濃度読み取りまでのインターバルを時間Sと記す。この時間Sは、最後にパターンを形成してからパッチを完成させたヘッドと光学センサ30との主走査方向距離とキャリッジ移動速度に依存するので、本実施の形態では2つの値を取り得る。すなわち、シアン・ヘッド321と反射型光学センサ30の距離で決まる値と、ブラック・ヘッド310と反射型光学センサ30の距離で決まる値の2つを取り得る。
【0227】
図35のレイアウトは、反射型光学センサ30のオフセット方向を図33のものから変更し、反射型光学センサ30をヘッド設置位置に対し主走査方向にオフセットさせるだけでなく、加えて紙送り方向の下流にもオフセットさせたものである。ブラック・ヘッド310の紙送り方向上流側311を用いてパッチ350に第1のプリント・パターンを形成し、その後のスキャンでシアン・ヘッド321を用いてパッチ350に第2のプリント・パターンを形成し、両パターンが完成した後のスキャンでパッチ350に対して反射型光学センサ30の測定スポット352による読み取りを行う。
【0228】
なお、図35および以下の図において、パッチ350に付したハッチングは第1および第2のプリント・パターン(ブラックとシアン)が形成されていることを表し、斜線の向きが異なる別のハッチング354は第1のプリント・パターン(ブラック)のみが形成されていことを表す。
【0229】
また反射型光学センサ30とプリント媒体(8)との間隔は、図33のものよりも大きくなるように設置間隔が決められており、反射型光学センサ30の測定スポット352の径はプリント媒体との間隔を大きくしたことにより光学特性により1回のスキャン分の記録幅よりも大きくなり、2回のスキャン分の記録幅にまたがる。このように離間間隔を大きくすることによって、インクの跳ね返り等によるセンサ30の読み取り部の光学特性が劣化するのを防ぐことができ、安定したレジずれの検出を行える。
【0230】
図36のレイアウトは、反射型光学センサ30のオフセット方向は図35のものと同様とし、さらに反射型光学センサ30とプリント媒体(8)との間隔を図35のものよりも大きくしたものであり、インクの跳ね返り等によるセンサ30の光学特性劣化をさらに防止することができる。
【0231】
したがって、反射型光学センサ30の測定スポット353の径は2回のスキャン分の記録幅よりも大きく、3回のスキャン分の記録幅にまたがる。第1のプリント・パターンの形成と第2のプリント・パターンの形成と濃度読み取りは、図35と同様に別々のスキャンにより行われる。
【0232】
なお、別々のスキャンで第1のプリント・パターン、第2のプリント・パターンを形成して両パターンが完成してから反射型光学センサ30による濃度読み取りを行う制御については後述のフローチャートで説明されている。
【0233】
図37のレイアウトは図35のものと同様であり、反射型光学センサ30とプリント媒体(8)との間隔も図35のものと同様で、反射型光学センサ30の測定スポット352の径は2回のスキャン分の記録幅にまたがる。
【0234】
同一記録領域に対して同一スキャンで第1および第2のプリント・パターンを形成する点で図35のものと相違し、シアン・ヘッド321とブラック・ヘッド310の紙送り方向下流側312を用いて、同一記録領域に対して同一スキャンでパッチ350に第1のプリント・パターンと第2のプリント・パターンを形成し、両パターンが完成した2スキャン後のスキャンで測定スポット352による濃度読み取りを行う。
【0235】
図38のレイアウトは図36のものと同様であり、反射型光学センサ30とプリント媒体(8)との間隔も図36のものと同様で、反射型光学センサ30の測定スポット353の径は3回のスキャン分の記録幅にまたがる。
【0236】
同一記録領域に対し同一スキャンで第1および第2のプリント・パターンを形成する点で図36のものと相違し、シアン・ヘッド321とブラック・ヘッド310の紙送り方向下流側312を用いて、同一記録領域に対して同一スキャンでパッチ350に第1のプリント・パターンと第2のプリント・パターンを形成し、両パターンが完成した3スキャン後のスキャンで測定スポット353による濃度読み取りを行う。
【0237】
図39のレイアウトは図35のものと同一であるが、センサ30とプリント媒体8との間隔は1スキャンの記録幅内をセンサ30が読み取る間隔に設置されている。同一記録領域に対する第1のプリント・パターンと第2のプリント・パターンの形成と濃度読み取りは、図40のフローチャートの制御にしたがって別々のスキャンにおいて行われ、両パターンが完成してから1スキャン分と時間Sが経過してから濃度読み取りが行われるように構成したものである。
【0238】
図40において、ステップS400でカウンタ値をリセットし、ステップS420においてカウンタ値をインクリメントする。ステップS404とS408とS412とS4122ではこのカウント値を参照し、同一記録領域に対するスキャン回数を認識し、認識回数に応じて分岐する。
【0239】
同一記録領域に対する1回目のスキャンでは、ステップS402でスキャンを開始してステップS406でブラック・ヘッド310の紙送り方向上流側311を用いて第1のプリント・パターンを形成し、ステップS416で1回目のスキャンを完了してステップS46で8で副走査を行う。
【0240】
カウンタをインクリメントすると続いてステップS402に分岐し2回目のスキャンを開始し、ステップS406で後続する別の記録領域に第1のプリント・パターンを形成し、ステップS410で上記同一記録領域にシアン・ヘッド321による第2のプリント・パターンを形成して両パターンが完成する。そして、ステップS416で2回目のスキャンを完了してステップS418で副走査を行う。
【0241】
再びカウンタをインクリメントすると続いてステップS402に分岐し3回目のスキャンを開始し、ステップS410で後続する別の記録領域に第2のプリント・パターンを形成する。ステップS414では、前回のスキャンで完成したパッチの濃度を読み取る。ここでの濃度読み取りは、両パターンが完成してから1スキャン分と時間Sが経過してから行われることになる。また、第1のプリント・パターンが完成してから2スキャン分と時間Sが経過してから行われることになる。ステップS416で3回目のスキャンを完了してステップS418で副走査を行う。
【0242】
そしてステップS424以降では、ステップS424でスキャンを開始してからステップS428で完了するまでの間に、ステップS426において第1および第2のプリント・パターン形成と読み取りを別々の記録領域に対して行う。ここで両パターン形成(パッチ形成)と読み取りは、上記のフローと同様に行うものとする。以上の処理では、1〜3回目のスキャンで第1のプリント・パターンが形成され、2〜4回目のスキャンで第2のプリント・パターンが形成され、3〜5回目のスキャンで読み取りが行われる。
【0243】
図39のようなレイアウトにおいて上述のごとく制御することで、ブラック・インクとシアン・インクの定着を待ってパッチの濃度読み取りを行うように、パターン形成と濃度読み取りの時間間隔を選択的に調整することができる。
【0244】
図41のレイアウトは図33のものと同一であるが、同一記録領域に対する第1のプリント・パターンの形成と第2のプリント・パターンの形成との間にほぼ1スキャン分のインターバルを空けるように、スキャン制御を行うためのものである。
【0245】
すなわち、ブラック・ヘッド310の紙送り方向上流側311を用いて第1のプリント・パターンが形成されてからほぼ1スキャン分の時間が経過してからシアン・ヘッド321を用いて第2のプリント・パターンが形成され、第1のプリント・パターンが形成されてから1スキャン分と時間Sが経過してから濃度読み取りが行われ、第1および第2のプリント・パターンが完成してから時間Sが経過してから当該濃度読み取りが行われるように制御する。
【0246】
図42のレイアウトは図33のものと同様であり、反射型光学センサ30とプリント媒体(8)の離間距離を図35と同様に大きくし、測定スポット352の径が2回のスキャン分の記録幅にまたがるようにしたものである。同一記録領域に対して同一スキャンでシアン・ヘッド321とブラック・ヘッド310の紙送り方向下流側312を用いて、パッチ350に第1のプリント・パターンと第2のプリント・パターンを形成し、両パターンが完成した1スキャン後のスキャンで反射型光学センサ30の測定スポット352による濃度読み取りを行う。
【0247】
すなわち、両パターン完成から濃度読み取りまでが、図43のフローチャートにしたがって2スキャンで行われる。
【0248】
図43において、ステップS440でカウンタ値をリセットし、ステップS450においてカウンタ値をインクリメントする。ステップS448ではこのカウント値を参照し、同一記録領域に対するスキャン回数を認識し、認識回数に応じて分岐する。
【0249】
同一記録領域に対する1回目のスキャンでは、ステップS442でスキャンを開始してステップS444でシアン・ヘッド321を用いて第1のプリント・パターンを形成し、ステップS446でブラック・ヘッド310の紙送り方向下流側312を用いて第2のプリント・パターンを形成し、1回のスキャンで両パターンを完成する。
【0250】
1回目のスキャンではステップS448からS450に分岐してカウント値をインクリメントした後、ステップS452でスキャンを完了してステップS454で副走査を行う。
【0251】
副走査を行うと続いてステップS442に戻って2回目のスキャンを開始し、ステップS444で後続する別の記録領域に第1のプリント・パターンを形成し、ステップS446で上記別の記録領域にシアン・ヘッド321による第2のプリント・パターンを形成する。そして、ステップS448からステップS456に分岐して前回のスキャンで完成されているパターンの濃度を読み取り、ステップS458で2回目のスキャンを完了する。
【0252】
このようにして、前回のスキャンで完成したパッチの濃度を次のスキャンで読み取り、両パターンが完成してから1スキャン分と時間Sが経過してから濃度読み取りが行われることになる。
【0253】
図44のレイアウトは、反射型光学センサ30のオフセット方向は図42のものと同様とし、プリント媒体(8)との間隔を図42のものよりも大きくし、測定スポット353の径は3回のスキャン分の記録幅にまたがる。測定スポット353の径に合わせて、副走査方向のオフセット量が図42のものよりも大きい。同一記録領域に対して第1のプリント・パターンと第2のプリント・パターンは同一スキャンで形成され、両パターンが完成した2スキャン後のスキャンで反射型光学センサ30の測定スポット353による濃度読み取りを行う。
【0254】
図44のレイアウトに対しては、同一記録領域に対する第1のプリント・パターンの形成と第2のプリント・パターンの形成との間にほぼ2スキャン分と時間Sのインターバルを空けるように、スキャン制御を行うことができる。
【0255】
図45のレイアウトは図42のものと同一であるが、同一記録領域に対して、ブラック・ヘッド310の紙送り方向上流側311を用いて第1のプリント・パターンを形成してから、その後の別のスキャンでシアン・ヘッド321を用いて第2のプリント・パターンを形成させるようにした点が相違する。完成した両パターンによるパッチ350は、反射型光学センサ30の測定スポット352により読み取る。両パターン完成と濃度読み取りのインターバルは1スキャン分と時間Sとなる。
【0256】
図46のレイアウトは図43のものとほぼ同一であるが、同一記録領域に対して、ブラック・ヘッド310の紙送り方向上流側311を用いて第1のプリント・パターンを形成してから、その後の別のスキャンでシアン・ヘッド321を用いて第2のプリント・パターンを形成させるようにした点が相違する。完成した両パターンによるパッチ350は、反射型光学センサ30の測定スポット353により読み取る。両パターン完成と濃度読み取りのインターバルは2スキャン分と時間Sとなる。
【0257】
図47のレイアウトは、反射型光学センサ30の副走査方向のオフセット量を図42よりも大きくしたもので、同一記録領域に対して同一スキャンでシアン・ヘッド321とブラック・ヘッド310の紙送り方向下流側312を用いて、パッチ350に第1のプリント・パターンと第2のプリント・パターンを形成し、両パターンが完成した2スキャン後のスキャンで反射型光学センサ30の測定スポット352による濃度読み取りを行うようにしたものである。両パターン完成と濃度読み取りのインターバルは2スキャン分と時間Sとなる。
【0258】
図48のレイアウトは、反射型光学センサ30の副走査方向のオフセット量を図43よりも1スキャン相当大きくしたもので、同一記録領域に対して同一スキャンでシアン・ヘッド321とブラック・ヘッド310の紙送り方向下流側312を用いて、パッチ350に第1のプリント・パターンと第2のプリント・パターンを形成し、両パターンが完成した3スキャン後のスキャンで反射型光学センサ30の測定スポット353による濃度読み取りを行うようにしたものである。両パターン完成と濃度読み取りのインターバルは3スキャン分と時間Sとなる。
【0259】
図49のレイアウトは、反射型光学センサ30のオフセット方向を図33のものから変更し、反射型光学センサ30をヘッド設置位置に対し主走査方向にオフセットさせるだけでなく、加えて紙送り方向の下流にも1スキャン分オフセットさせたレイアウトであり、図35のものと同様である。
【0260】
図35との相違は、同一記録領域に対して同一スキャンでシアン・ヘッド321とブラック・ヘッド310の紙送り方向下流側312を用いて、パッチ330に第1のプリント・パターンと第2のプリント・パターンを形成し、両パターンが完成した1スキャン後のスキャンで反射型光学センサ30による濃度読み取りを行う点である。両パターン完成と濃度読み取りのインターバルは1スキャン分と時間Sとなる。
【0261】
このように、図33ないし図49の各種レイアウトによって、両パターン完成から濃度読み取りまでのインターバルを選択的に調整することができ、インク特性に応じ、定着が完了して画像が安定してから濃度を読み取るようにすることができる。また、読み取り性能がインク汚れ等によって劣化しないようにセンサとプリント媒体の間隔を設定すると良い。
【0262】
なお、図33ないし図49はプリント媒体8とキャリッジが共に移動してプリント・ヘッドとプリント媒体が相対移動するように構成したものであったが、両者の間に相対移動を行わせる手段を備えるものであれば、本発明を適用することができる。
【0263】
図33ないし図49の各種レイアウトはスキャン時間とスキャン間隔(時間間隔)を利用したものであったが、パッチ完成から濃度読み取りまでのインターバルを選択的にしか調整できなかった。そこで、以下の実施の形態では、タイマ等の計時を利用してインターバルを任意に設定できるようにし、使用するプリント媒体、インクの種類、プリント・ヘッドの仕様、プリント装置に対する使用環境等に応じて、インターバルを最適化するようにした。
【0264】
図50はパッチ完成から濃度読み取りまでのインターバル(待機時間)の設定の一例を示す説明図である。
【0265】
図50(A)はプリント媒体の種類1、2、3により待機時間の設定を変える例であり、図中の数値は絶対値ではなく相対的な値とする。プリント媒体1はプリント媒体2よりもインクを定着させやすく、プリント媒体2はプリント媒体3よりもインクを定着させやすいものとする。また、パターン1、2はプリント媒体に対する吐出率が異なるパッチ形成のための2種のパターンであり、パターン1はパターン2よりもインク吐出率が低く、速やかに定着するようなパターンとする。
【0266】
図50(A)が示す通り、定着しにくい条件のものほど相対的に待機時間を長く設定する。同様に図50(B)ないし図50(D)は、プリント・ヘッドの種類(インク吐出量の相違)、インクの種類、環境条件の違いによって待機時間の設定を変える例をそれぞれ示す。図50において数値が大きいものは定着しにくい条件のもので、パッチ完成から濃度読み取りまでのインターバルが長いほうが好ましいものである。
【0267】
また、ここで環境とは例えばプリント・ヘッド近傍位置における温度であり、温度センサ134による検出結果を利用して図50(D)のいずれかの設定を選択し、高温時は低温時よりも待機時間を短くするように設定する。さらに、湿度センサを設けることにより、高湿時は低湿時よりも待機時間を長くするように設定することもできる。
【0268】
さらに、濃度読み取りのS/Nが高くなるようなプリント媒体上の画像の(パッチ形成のための)濃度データをフィード・バックして設定を変更することも考えられる。
【0269】
次に、図51はキャリッジのみを移動させることで上記相対移動を行わせるようにしたライン・プリンタの一例を示す概略構成図である。同図において、図33ないし図49中のものと同一構成要素には同一の符号を付してある。
【0270】
プリント媒体8は図中矢印方向に搬送(紙送り)され、固定されたカラー・ヘッド325とブラック・ヘッド310により順次第1および第2のパターンを形成され、反射型光学センサ30により、形成したパッチ350の濃度を読み取る。この構成においては、ブラック・ヘッド310の位置から反射型光学センサ30の位置までパッチ形成位置が搬送される時間と、この位置に到達してから濃度読み取りを実行するまでの時間が、両パターン完成から濃度読み取りまでのインターバルとなる。
【0271】
上記のレイアウトにおいても、プリント媒体8の搬送を適宜休止したり、パッチ形成位置が読み取り可能位置に到達後も適宜動作を待機するようにタイマ等を用いて構成することにより、インターバルを種々設定することができる。
【0272】
また、図51および図33ないし図49の各レイアウトにおいて、初めに第1のプリント・パターン形成に用いるインクの浸透率(浸透速度)が、次に第2のプリント・パターン形成に用いるインクの浸透率よりも高くなるように使用するヘッドとインクを選択することにより、パッチ形成から濃度読み取りまでのトータル時間をより短くすることができる。
【0273】
このように図33以降を参照して説明した各実施の形態によれば、パッチ形成から濃度読み取りまでのインターバルをセンサ・レイアウトとスキャン制御により選択できるようにし、あるいは、タイマ等の時間計測手段を利用してセンサ・レイアウトにかかわらず、このインターバルを各種パラメータをユーザーにより設定したり、あるいはパラメータを検出して自動的に設定することで様々な条件に対してインターバルを最適化することができる。
【0274】
(その他)
なお、本発明は、特にインクジェット・プリント方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギによりインクの状態変化を生起させる方式のプリント・ヘッド、プリント装置において優れた効果をもたらすものである。かかる方式によればプリントの高密度化,高精細化が達成できるからである。
【0275】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書,同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、プリント情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せしめ、プリント・ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書,同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れたプリントを行うことができる。
【0276】
プリント・ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体の組合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書,米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基いた構成としても本発明の効果は有効である。すなわち、プリント・ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明によればプリントを確実に効率よく行うことができるようになるからである。
【0277】
さらに、プリント装置がプリントできるプリント媒体の最大幅に対応した長さを有するフルライン・タイプのプリント・ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのようなプリント・ヘッドとしては、複数プリント・ヘッドの組合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個のプリント・ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0278】
加えて、上例のようなシリアル・タイプのものでも、装置本体に固定されたプリント・ヘッド、あるいは装置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップ・タイプのプリント・ヘッド、あるいはプリント・ヘッド自体に一体的にインク・タンクが設けられたカートリッジ・タイプのプリント・ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0279】
また、本発明のプリント装置の構成として、プリント・ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できるので、好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、プリント・ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手段、プリントとは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げることができる。
【0280】
また、搭載されるプリント・ヘッドの種類ないし個数についても、例えば単色のインクに対応して1個のみが設けられたものの他、プリント色や濃度を異にする複数のインクに対応して複数個数設けられるものであってもよい。すなわち、例えばプリント装置のプリント・モードとしては黒色等の主流色のみのプリント・モードだけではなく、プリント・ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるかいずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの各プリント・モードの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0281】
さらに加えて、以上説明した本発明実施の形態においては、インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もしくは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用プリント信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよい。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギのプリント信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、プリント媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合のインクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0282】
さらに加えて、本発明インクジェット・プリント装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0283】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、プリント位置の複数のずれ量に対応して形成される、それぞれのずれ量に応じた濃度を示す複数のパターンを形成し、これらパターンについて不要なスキャンを行うことなく光学特性測定手段によって複数の濃度を測定することができ、当該濃度に基づいてプリント位置合わせ処理を行なうので、例えばパターンが示す濃度のうち最も濃度高い条件又は最も低い条件をプリント位置が合った条件として自己完結的に設定することができる。
【0284】
さらに本発明によれば、プリント・ヘッドとプリント媒体の相対移動中にパターンを形成させ、形成させてから所定時間が経過してから、その光学特性を前記光学特性測定手段により測定させるように実行インターバルを調整するので、使用するプリント・ヘッド、プリント媒体、記録液、形成させたパターンの記録デューティー、環境温度や湿度によりインターバルの時間を設定することにより、濃度測定を物理的に安定に行うことができ、より正確にプリント位置合わせすることが可能である。
【0285】
この結果、ユーザの手を煩わすことなく、簡易な構成でプリント位置合わせを行うことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るインクジェット・プリント装置の概略構成を一部破断で示す斜視図である。
【図2】本発明の他の実施の形態に係るインクジェット・プリント装置の概略構成を一部破断で示す斜視図である。
【図3】図1または図2に示したプリント・ヘッドの主要部の構造を模式的に示す斜視図である。
【図4】図1または図2に示した光学センサを説明するための模式図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係るインクジェット・プリント装置における制御回路の概略構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態1で使用するプリント・パターンを示す模式図であり、(A)はプリント位置が合っている状態、(B)は少しずれた状態、(C)はさらにずれた状態でプリントされたときのドットを示す模式図である。
【図7】本発明の実施の形態1で用いるプリント位置合わせのためのパターンを説明する図である模式図であり、(A)はプリント位置が合っている状態、(B)は少しずれた状態、(C)はさらにずれた状態でプリントされたときのドットを示す模式図である。
【図8】本発明の実施の形態1のプリント・パターンにおけるプリント位置がずれた量と反射光学濃度との関係を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態1の概略処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態1においてプリント・パターンをプリント媒体にプリントした状態を示す模式図である。
【図11】本発明の実施の形態1におけるプリント位置合わせ条件の決定の方法を説明するための図である。
【図12】測定された光学反射率とプリント位置パラメータとの関係を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態1におけるプリント・パターンの他の例を示す模式図であり、(A)はプリント位置が合っている状態、(B)は少しずれた状態、(C)はさらにずれた状態でプリントされたときのドットを示す模式図である。
【図14】本発明の実施の形態1におけるプリント・パターンのさらに他の例を示す模式図であり、(A)はプリント位置が合っている状態、(B)は少しずれた状態、(C)はさらにずれた状態でプリントされたときのドットを示す模式図である。
【図15】本発明の実施の形態1におけるプリント・パターンのさらに他の例を示す模式図であり、(A)はプリント位置が合っている状態、(B)は少しずれた状態、(C)はさらにずれた状態でプリントされたときのドットを示す模式図である。
【図16】本発明の実施の形態1におけるプリント・パターンのさらに他の例を示す模式図であり、(A)はプリント位置が合っている状態、(B)は少しずれた状態、(C)はさらにずれた状態でプリントされたときのドットを示す模式図である。
【図17】本発明の実施の形態2に係るプリント位置合わせ条件判定処理の手順を示すフローチャートである。
【図18】本発明の実施の形態2におけるプリント・パターンのドット間距離による特性を説明するための模式図であり、(A)はプリント位置が合っている状態、(B)は少しずれた状態、(C)はさらにずれた状態でプリントされたときのドットを示す模式図である。
【図19】本発明の実施の形態2におけるプリント・パターンのドット間距離による特性を説明するための模式図であり、(A)はプリント位置が合っている状態、(B)は少しずれた状態、(C)はさらにずれた状態でプリントされたときのドットを示す模式図である。
【図20】本発明の実施の形態2におけるプリント・パターンのドット間距離に応じた反射光学濃度の特性を説明するための図である。
【図21】本発明の実施の形態3に係るプリント・パターンを示す模式図であり、(A)はプリント位置が合っている状態、(B)は少しずれた状態、(C)はさらにずれた状態でプリントされたときのドットを示す模式図である。
【図22】本発明の実施の形態3におけるプリント吐出口のずれ量と反射光学濃度との関係を示す図である。
【図23】本発明の実施の形態4で用いる最適な打ち込み率を判定するプリント・パターンを説明する模式図であり、(A)はエリア・ファクタ25%で、(B)はエリア・ファクタ50%で、(C)はエリア・ファクタ75%で、(D)はエリア・ファクタ100%で、各々プリントした模式図である。
【図24】本発明の実施の形態4における打ち込み率と光学反射率との関係を示す図である。
【図25】本発明の実施の形態4に係るプリント位置合わせ基準パターンを1/2に間引いたパターンを示す模式図であり、(A)はプリント位置が合っている状態、(B)は少しずれた状態、(C)はさらにずれた状態でプリントされたときのドットを示す模式図である。
【図26】本発明の実施の形態4に係る最適打ち込み率判定とプリント位置合わせを同時に行うパターンを示す模式図であり、(A)は打ち込み率25%で、(B)は打ち込み率50%で、(C)は打ち込み率75%で、(D)は打ち込み率100%で、各々プリントしたパターンを示す模式図である。
【図27】本発明の実施の形態4におけるプリント・パターンをプリント媒体にプリントした状態を示す模式図である。
【図28】本発明の実施の形態4におけるプリント位置合わせパターンの相対的なずらし量と反射光学濃度との関係を示す図である。
【図29】本発明の実施の形態7に係る最適打ち込み率判定とプリント位置合わせを同時に行うパターンを示す模式図であり、(A)はプリント位置が合っている状態、(B)は少しずれた状態、(C)はさらにずれた状態でプリントされたときのドットを示す模式図である。
【図30】本発明の実施の形態7に係るプリント・ヘッド駆動パルスを示す図であり、(A)はシングル・パルス、(B)はダブル・パルスを示す図である。
【図31】本発明の実施の形態8に係るプリント位置合わせ条件判定処理の手順を示すフローチャートである。
【図32】本発明の実施の形態10で用いるプリント位置合わせのためのプリント・パターンを示す図である。
【図33】他の実施の形態におけるセンサとヘッドのレイアウトの一形態を簡略に示す平面図である。
【図34】図33のレイアウトに対応するスキャン制御のフローチャートである。
【図35】他の実施の形態におけるセンサとヘッドのレイアウトの別の形態を簡略に示す平面図である。
【図36】他の実施の形態におけるセンサとヘッドのレイアウトの別の形態を簡略に示す平面図である。
【図37】他の実施の形態におけるセンサとヘッドのレイアウトの別の形態を簡略に示す平面図である。
【図38】他の実施の形態におけるセンサとヘッドのレイアウトの別の形態を簡略に示す平面図である。
【図39】他の実施の形態におけるセンサとヘッドのレイアウトの別の形態を簡略に示す平面図である。
【図40】図39のレイアウトに対応するスキャン制御のフローチャートである。
【図41】他の実施の形態におけるセンサとヘッドのレイアウトの別の形態を簡略に示す平面図である。
【図42】他の実施の形態におけるセンサとヘッドのレイアウトの別の形態を簡略に示す平面図である。
【図43】図42のレイアウトに対応するスキャン制御のフローチャートである。
【図44】他の実施の形態におけるセンサとヘッドのレイアウトの別の形態を簡略に示す平面図である。
【図45】他の実施の形態におけるセンサとヘッドのレイアウトの別の形態を簡略に示す平面図である。
【図46】他の実施の形態におけるセンサとヘッドのレイアウトの別の形態を簡略に示す平面図である。
【図47】他の実施の形態におけるセンサとヘッドのレイアウトの別の形態を簡略に示す平面図である。
【図48】他の実施の形態におけるセンサとヘッドのレイアウトの別の形態を簡略に示す平面図である。
【図49】他の実施の形態におけるセンサとヘッドのレイアウトの別の形態を簡略に示す平面図である。
【図50】他の実施の形態における待機時間の設定の一例を示す説明図である。
【図51】他の実施の形態のライン・プリンタにおけるセンサとヘッドのレイアウトの一形態を簡略に示す平面図である。
【符号の説明】
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F、41A、41B、41C、41D、41E、41F ヘッド・カートリッジ
2 キャリッジ
3 ガイド・シャフト
4 主走査モータ
5 モータ・プーリ
6 従動プーリ
7 タイミング・ベルト
8 プリント媒体
9、10、11、12 搬送ローラ
13 プリント・ヘッド部
21 吐出口面
22 吐出口
23 共通液室
24 液路
25 電気熱変換体(吐出ヒータ)
30 光学センサ
31 発光部
32 受光部
35 入射光
37 反射光
51、52、53 パルス
55、57 罫線
61、62、63、64、65、66、67、68、69 パッチ
100 コントローラ
101 CPU
103 ROM
105 RAM
110 ホスト装置
112 I/F
120 操作部
122 電源スイッチ
124 プリント・スイッチ
126 回復スイッチ
127 レジストレーション調整起動スイッチ
129 レジストレーション調整値設定入力部
130 センサ群
132 フォト・カプラ
134 温度センサ
140 ヘッド・ドライバ
142 サブ・ヒータ
150、160 モータ・ドライバ
152、162 モータ
301 ブラック・カートリッジ
302 カラー・カートリッジ
310 ブラック・ヘッド
320 イエロー・ヘッド
321 シアン・ヘッド
322 マゼンタ・ヘッド
325 カラー・ヘッド
Claims (5)
- インクを吐出するためのプリントヘッドを用いてプリント媒体にプリントを行うプリント装置において、
前記プリント媒体を搬送するための搬送ローラと、
前記プリントヘッドを前記プリント媒体に対して走査させるためのキャリッジと、
前記プリント媒体上に前記プリントヘッドによるプリント位置を調整するためのテストパターンを該プリントヘッドに形成させる制御手段と、
前記テストパターンの光学特性を測定するための手段であって、前記プリントヘッドに対して前記搬送の方向にオフセットして前記キャリッジに配された光学特性測定手段とを備え、
前記テストパターンが形成された前記プリント媒体を前記搬送ローラにより搬送した後に、前記光学特性測定手段が当該搬送されたプリント媒体上のテストパターンの光学特性を測定することを特徴とするプリント装置。 - 前記光学特性測定手段は、前記プリントヘッドに対して前記走査の方向にオフセットしていることを特徴とする請求項1に記載のプリント装置。
- 前記光学特性測定手段が前記搬送の方向に対して光学特性を測定可能な範囲は、前記プリントヘッドが1回の走査により前記プリント媒体上にプリントする搬送方向の範囲の2倍以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のプリント装置。
- 前記制御手段による前記テストパターンの形成から前記光学特性測定手段による該テストパターンの光学特性の測定までの時間を調整するための調整手段を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のプリント装置。
- 前記プリントヘッドは、第1のインクと該第1のインクよりも前記プリント媒体に対する浸透速度の遅い第2のインクを用いたプリントを行うことが可能であって、
前記制御手段は、前記プリントヘッドに前記第1のインクを用いたプリントを行わせ、次いで前記第2のインクを用いたプリントを行わせることにより、前記テストパターンを形成させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のプリント装置。
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