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JP3998586B2 - トーショナルダンパ及びその製造方法 - Google Patents

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JP3998586B2 JP2003030496A JP2003030496A JP3998586B2 JP 3998586 B2 JP3998586 B2 JP 3998586B2 JP 2003030496 A JP2003030496 A JP 2003030496A JP 2003030496 A JP2003030496 A JP 2003030496A JP 3998586 B2 JP3998586 B2 JP 3998586B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クランクシャフトの端部等に設けられ、そのクランクシャフト等のねじり振動を低減して、エンジンの振動及び騒音を低減するトーショナルダンパ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、エンジンの振動及び騒音を低減するためにクランクシャフト等にトーショナルダンパを取付けることが知られている。このトーショナルダンパは、図5に示すように、円板状のダンパ本体1と、そのダンパ本体1の両面にダンパ本体1と同軸にかつそのダンパ本体1を挟むように固着された第1及び第2環状弾性部材2,3と、ダンパ本体1の周縁部と間隔をあけてダンパ本体1を挟むように第1及び第2環状弾性部材2,3にそれぞれ固着された第1及び第2慣性リング4,6と、ダンパ本体1の周縁部と所定の間隔をあけて第1慣性リング4の周縁部と第2慣性リング6の周縁部とを連結する連結リング7とを備え、第1及び第2環状弾性部材2,3と第1及び第2慣性リング4,6と連結リング7により囲まれるダンパ本体1の周縁部における空間にはシリコーンオイル8が充填される(例えば、特許文献1参照。)。そしてクランクシャフト等にダンパ本体1が取付けられ、第1及び第2慣性リング4,6とダンパ本体1との間に生じるシリコーンオイル8の剪断応力によりクランクシャフト等のねじり振動を緩衝するようになっている。
【0003】
図6に示すように、従来のトーショナルダンパにおける第1及び第2環状弾性部材2,3は金型9を用いて作られる。この金型9はシリコーンオイル8が充填される空間を確保するために割型構造とされ、固定型9aと移動型9bの他にスライド型9cとを備える。第1及び第2慣性リング4,6はダンパ本体1の周縁部と間隔をあけるようにダンパ本体1とともにこの金型9に装着され、その金型9に合成ゴムを充填し加硫させる。この金型9を用いて合成ゴムを充填加硫させることにより第1及び第2環状弾性部材2,3は成型され、この第1及び第2環状弾性部材2,3を介して第1及び第2慣性リング4,6はダンパ本体1に固着される。図5に戻って、連結リング7は別部材とされ、第1及び第2慣性リング4,6に後から嵌入される。そして、第1及び第2環状弾性部材2,3が熱により破壊されることを防止するために、連結リング7はレーザ溶接により第1及び第2慣性リング4,6に溶着される。
【0004】
【特許文献1】
実開平4−50746号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、レーザ溶接をするためには所定の設備を必要としそのコストが比較的高いことから、レーザ溶接により連結リング7を第1及び第2慣性リング4,6に溶着する従来のトーショナルダンパは、その単価が押し上げられる不具合があった。特に従来のトーショナルダンパにおける第1及び第2慣性リング4,6の外径はダンパ本体1の外径より小さく形成されていることから、連結リング7自体も2分割され、第1慣性リング4の周縁部に溶着された第1連結リング7aと第2慣性リング6の周縁部に溶着された第2連結リング7bとを更にレーザ溶接することによりダンパ本体1の周縁部と所定の間隔をあけて第1慣性リング4の周縁部と第2慣性リング6の周縁部とを連結している。このため、部品点数が増加するとともに溶接工数も更に増加して、トーショナルダンパの単価が著しく押し上げられる問題点があった。
本発明の目的は、比較的低いコストであってかつ信頼性の高いトーショナルダンパ及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、図1に示すように、円板状のダンパ本体11と、ダンパ本体11の両面にダンパ本体11と同軸にかつダンパ本体11を挟むように固着された第1及び第2環状弾性部材12,13と、ダンパ本体11の周縁部と間隔をあけてダンパ本体11を挟むように第1及び第2環状弾性部材12,13にそれぞれ固着された第1及び第2慣性リング14,16と、ダンパ本体11の周縁部と間隔をあけて第1慣性リング14の周縁部と第2慣性リング16の周縁部とを連結する連結リング17とを備えたトーショナルダンパの改良である。
その特徴ある構成は、第1慣性リング14の外径及び第2慣性リング16の外径がダンパ本体11の外径よりそれぞれ大きく形成され、連結リング17の内周面全体に第1及び第2慣性リング14,16の互いに相対向する周縁部の間に挿入可能な凸条17aが形成され、第1及び第2慣性リング14,16の各外周面と連結リング17の内周面との間に第1及び第2環状くさび部材18,20が第1及び第2慣性リング14,16により凸条17aを挟持するようにそれぞれ圧入されたところにある。
【0007】
請求項5に係る発明は、更に図3に示すように、円板状のダンパ本体11と外径がダンパ本体11の外径より大きく形成された第1及び第2慣性リング14,16とを第1及び第2慣性リング14,16がダンパ本体11の周縁部と間隔をあけてダンパ本体11を挟むように金型21に装着する工程と、金型21に合成ゴムを充填加硫させてそれぞれ大径部12a,13aを第1及び第2慣性リング14,16の各内周面に接着しかつ大径部12a,13aより小径に形成された小径部12b,13bをダンパ本体11の両面に接着するように第1及び第2環状弾性部材12,13を成型する工程と、ダンパ本体11の両面に環状弾性部材12,13を介して取付けられた第1及び第2慣性リング14,16の互いに相対向する周縁部の間に挿入可能な凸条17aが内周面に形成されかつダンパ本体11の周縁部と所定の隙間をあけて覆う連結リング17を第1及び第2慣性リング14,16に嵌入する工程と、第1及び第2慣性リング14,16の各外周面と連結リング17の内周面との間に環状くさび部材18をそれぞれ圧入して第1及び第2慣性リング14,16により凸条17aを挟持させる工程とを含むトーショナルダンパの製造方法である。
【0008】
この請求項1に係るトーショナルダンパ及び請求項5に係るトーショナルダンパの製造方法では、第1慣性リング14の外径及び第2慣性リング16の外径をダンパ本体11の外径よりそれぞれ大きく形成したので、単一の連結リング17を用いることができ、2分割された連結リングを用いていた従来に比較して部品点数を減少させることができる。そして、第1及び第2慣性リング14,16の各外周面と連結リング17の内周面との間に第1及び第2環状くさび部材18,20を圧入して固定するので、レーザ溶接により固定する従来に比較してそれらを固定するコストを低下させることができ、比較的コストの低いトーショナルダンパを得ることができる。
一方、第1及び第2環状くさび部材18,20を圧入した状態で第1及び第2慣性リング14,16が凸条17aを挟持するので、シリコーンオイルを充填するための所定の空間を確保することができ、トーショナルダンパが必要とする信頼性を確保することができる。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、第1及び第2環状弾性部材12,13はそれぞれ大径部12a,13aが第1及び第2慣性リング14,16の各内周面に接着され、大径部12a,13aより小径に形成された小径部12b,13bがダンパ本体11の両面に接着されたトーショナルダンパである。
この請求項2に係るトーショナルダンパでは、第1及び第2環状弾性部材12,13が大径部12a,13aと小径部12b,13bを有することにより、それらの弾性変形量を拡大することができ、連結リング17を第1及び第2慣性リング14,16に嵌入する作業を容易にする。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、連結リング17に対向する第1及び第2慣性リング14,16の幅方向内側部に大径外周面14a,16aが、幅方向外側部に大径外周面14a,16aより小径の小径外周面14b,16bがそれぞれ形成され、小径外周面14b,16bから大径外周面14a,16aにかけて傾斜外周面14c,16cが形成され、傾斜外周面14c,16cに対向する連結リング17の全内周面に第1及び第2凹溝17b,17cが形成され、第1及び第2慣性リングの小径外周面14b,16bと連結リング17の内周面との間に圧入された第1及び第2環状くさび部材18,20の圧入先端が傾斜外周面14c,16cに沿って広がって第1及び第2凹溝17b,17cに進入するように構成されたトーショナルダンパである。
この請求項3に係るトーショナルダンパでは、圧入されて広がった環状くさび部材18の圧入先端が第1及び第2凹溝17b,17cに進入することにより、連結リング17から第1及び第2慣性リング14,16が離脱することを有効に防止することができ、シリコーンオイルが充填される空間の変化を防止してその信頼性を向上させることができる。
【0011】
請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明であって、第1及び第2慣性リング14,16が連結リング17により連結された状態で、第1及び第2慣性リングの各小径外周面14b,16bと小径外周面14b,16bに対向する連結リング17の内周面との間に第1及び第2環状くさび部材18,20の厚さに相当する隙間が形成されるトーショナルダンパである。
この請求項4に係るトーショナルダンパでは、小径外周面14b,16bと連結リング17の内周面との間の隙間が第1及び第2環状くさび部材18,20の厚さに相当するので、その隙間から第1及び第2環状くさび部材18,20を圧入することができ、その圧入作業を比較的容易にすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、本発明のトーショナルダンパ10は、円板状のダンパ本体11と、そのダンパ本体11の両面にダンパ本体11と同軸にかつダンパ本体11を挟むように固着された第1及び第2環状弾性部材12,13と、ダンパ本体11の周縁部と間隔をあけてダンパ本体11を挟むように第1及び第2環状弾性部材12,13にそれぞれ固着された第1及び第2慣性リング14,16と、ダンパ本体11の周縁部と所定の間隔をあけて第1慣性リング14の周縁部と第2慣性リング16の周縁部とを連結する連結リング17とを備える。
【0013】
ダンパ本体11は鋼板を打ち抜くことにより作られた円板であり、中央部分に図示しないクランクシャフトに取付けるための取付孔11aが形成される。第1及び第2慣性リング14,16は、ダンパ本体11より厚い鋼板を打ち抜くことにより又は切断することにより作られた同形同大のリング状の板材であり、第1及び第2慣性リング14,16の各外周面は段階的に外径が異なるように成形されて大径外周面14a,16aと小径外周面14b,16bとがそれぞれ形成される。大径外周面14a,16aと小径外周面14b,16bにおける段差は後述する環状くさび部材18の板厚と略等しくなるように形成され、大径外周面14a,16aと小径外周面14b,16bの間にはそれらを緩やかに連続させる傾斜外周面14c,16cが形成される。そして、第1慣性リング14の外径及び第2慣性リング16の外径を形成す大径外周面14a,16aはダンパ本体11の外径よりもそれぞれ大きく形成される。
【0014】
図3に示すように、第1及び第2環状弾性部材12,13は金型21を用いて作られる。この金型21は固定型21aと移動型21bとスライド型21cとを備える。円板状のダンパ本体11と第1及び第2慣性リング14,16とが金型21に装着されるけれども、第1及び第2慣性リング14,16はダンパ本体11の周縁部と間隔をあけてダンパ本体11を挟むように金型21に装着される。この際に第1及び第2慣性リング14,16の各外周面における大径外周面14a,16aをダンパ本体11側に位置させるように第1及び第2慣性リング14,16が金型21に装着される。金型21の合成ゴム等が充填される空間は、第1及び第2慣性リング14,16に連通する部分が大径に形成され、ダンパ本体11に連通する部分が小径になるように形成される。
【0015】
固定型21aには金型21の合成ゴム等が充填される空間に連通する充填孔21dが設けられ、この充填孔21dから合成ゴムを充填させる。ダンパ本体11には、充填される合成ゴム等が通過する連通孔11dが形成される。充填孔21dから固定型21aの充填空間に充填された合成ゴム等はこの連通孔11dを介して移動型21bの充填空間にまで流入し、その後加硫することにより第1及び第2環状弾性部材12,13が成型される。この金型21を用いて成型された第1及び第2環状弾性部材12,13を介して第1及び第2慣性リング14,16はダンパ本体11に同軸に固着される。図1及び図2に戻って、金型21の空間に合成ゴム等を充填して加硫させることにより成型された第1及び第2環状弾性部材12,13は、それぞれ大径部12a,13aが第1及び第2慣性リング14,16の各内周面に接着され、その大径部12a,13aより小径に形成された小径部12b,13bがダンパ本体11の両面に接着される。
【0016】
連結リング17は鋳物又は切削により作られ、第1及び第2慣性リング14,16と所定のはめあい関係を有するようにその内径が決定される。この連結リング17の内周面全体には第1及び第2慣性リング14,16の互いに相対向する周縁部の間に挿入可能な凸条17aが形成される。第1及び第2慣性リング14,16がこの連結リング17により連結された状態で、第1及び第2慣性リングの傾斜外周面14c、16cに対向する凸条17aの両側の連結リング17の内周面両側部全周には、第1及び第2凹溝17b,17cが形成される。この連結リング17は、第1及び第2環状弾性部材12,13を介してダンパ本体11に同軸に固着された第1及び第2慣性リング14,16に後から嵌入され、第1及び第2慣性リング14,16が連結リング17により連結された状態で、第1及び第2慣性リングの各小径外周面14b,16bとこの小径外周面14b,16bに対向する連結リング17の内周面との間には、後述する第1及び第2環状くさび部材18,20の厚さに相当する隙間が形成される。
【0017】
連結リング17を嵌入させる際、連結リング17の内周面に凸条17aが形成されていることから、第1及び第2慣性リング14,16のいずれか一方がこの凸条17aにより形成される内径部分を通過させる必要がある。図4に示すように、この通過させる手段としては連結リング17を楕円状に変形させ、第1又は第2慣性リング14,16がその楕円の長径方向を通過するように斜めに挿入することにより、第1及び第2慣性リング14,16のいずれか一方を連結リング17を通過させる。このように通過させると、通過する第1及び第2慣性リング14,16のいずれか一方と他方の慣性リングとの相対的な位置関係は多少変化するけれども、第1及び第2慣性リング14,16を連結する第1及び第2環状弾性部材12,13は、それぞれ大径部12a,13aと小径部12b,13bを有するので、比較的大きな変形量が確保される。
【0018】
図1及び図2に戻って、第1及び第2慣性リング14,16の各外周面と連結リング17の内周面との間に第1及び第2環状くさび部材18,20を圧入する。各環状くさび部材18,20は、第1及び第2慣性リング14,16の厚さに相当する幅を有する鋼帯からなるリング状部材であり、その圧入は第1及び第2慣性リング14,16により凸条17aを挟持させた状態で行われる。そして、環状くさび部材18,20は第1及び第2慣性リング14,16の小径外周面14b,16bと連結リング17の内周面との間に生じる隙間に側方から図1の矢印で示すように圧入される。このように圧入された各環状くさび部材18,20の圧入先端は、第1及び第2慣性リング14,16の小径外周面14b,16bから傾斜外周面14c,16cに案内されて連結リング17の凹溝17b,17cに進入し、完全に圧入された状態で各環状くさび部材18,20の圧入先端は広がるように変形する。このように第1及び第2慣性リング14,16の各外周面と連結リング17の内周面との間に第1及び第2環状くさび部材18,20を圧入して凸条17aを挟持する第1慣性リング14の周縁部と第2慣性リング16の周縁部とを連結する。
【0019】
その後、第1及び第2環状弾性部材12,13と第1及び第2慣性リング14,16と連結リング17により囲まれるダンパ本体11の周縁部における空間にはシリコーンオイル19が充填され、トーショナルダンパ10が完成される。
【0020】
このように構成されたトーショナルダンパ10では、第1慣性リング14の外径及び第2慣性リング16の外径をダンパ本体11の外径よりそれぞれ大きく形成したので、単一の連結リング17を用いることができ、2分割された連結リングを用いていた従来に比較して部品点数を減少させることができる。そして、第1及び第2慣性リング14,16の各外周面と連結リング17の内周面との間に環状くさび部材18,20を圧入して固定するので、レーザ溶接により固定する従来に比較してそれらを固定するコストを低下させることができ、比較的コストの低いトーショナルダンパを得ることができる。
【0021】
また、環状くさび部材18,20を圧入した状態で第1及び第2慣性リング14,16が凸条17aを挟持するので、シリコーンオイルを充填するための所定の空間を確保することができる。特にこの実施の形態では、圧入された環状くさび部材18,20の圧入先端を広がるように変形させて凹溝17b,17cに進入させるので、その広がった環状くさび部材18,20の圧入先端により、連結リング17から第1及び第2慣性リング14,16が離脱することを有効に防止することができる。この結果、シリコーンオイルが充填される空間の変化を防止してその信頼性を向上させることができる。
【0022】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、第1慣性リングの外径及び第2慣性リングの外径をダンパ本体の外径よりそれぞれ大きく形成したので、単一の連結リングを用いることにより部品点数を減少させることができる。そして、第1及び第2慣性リングの各外周面と連結リングの内周面との間に環状くさび部材を圧入して固定するので、従来に比較してそれらを固定するコストを低下させることができ、比較的コストの低いトーショナルダンパを得ることができる。
【0023】
また、環状くさび部材を圧入した状態で第1及び第2慣性リングにより凸条を挟持させるので、シリコーンオイルを充填するための所定の空間を確保することができ、圧入された環状くさび部材の圧入先端を広がるように変形させて凹溝に進入させれば、その広がった圧入先端により、連結リングから第1及び第2慣性リングが離脱することを有効に防止することができる。この結果、シリコーンオイルが充填される空間の変化を防止してその信頼性を向上させることができる。
【0024】
一方、連結リングを第1及び第2慣性リングに嵌入させる際に第1及び第2慣性リングは相対的に移動させる必要があるけれども、第1及び第2環状弾性部材に大径部と小径部を形成すれば、それらの弾性変形量を拡大することができ、連結リングを第1及び第2慣性リングに嵌入する作業を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるトーショナルダンパを示す断面図。
【図2】そのダンパの構造を示す分解斜視図。
【図3】その環状弾性部材を成型する金型の断面構成図。
【図4】その連結リングを変形させて慣性リングを挿通させる状態を示す斜視図。
【図5】従来のトーショナルダンパを示す図1に対応する断面図。
【図6】従来の環状弾性部材を成型する金型の断面構成図。
【符号の説明】
10 トーショナルダンパ
11 ダンパ本体
12 第1環状弾性部材
12a 大径部
12b 小径部
13 第2環状弾性部材
13a 大径部
13b 小径部
14 第1慣性リング
14a 大径外周面
14b 小径外周面
14c 傾斜外周面
16 第2慣性リング
16a 大径外周面
16b 小径外周面
16c 傾斜外周面
17 連結リング
17a 凸条
17b 第1凹溝
17c 第2凹溝
18,20 環状くさび部材
21 金型

Claims (5)

  1. 円板状のダンパ本体(11)と、前記ダンパ本体(11)の両面に前記ダンパ本体(11)と同軸にかつ前記ダンパ本体(11)を挟むように固着された第1及び第2環状弾性部材(12,13)と、前記ダンパ本体(11)の周縁部と間隔をあけて前記ダンパ本体(11)を挟むように前記第1及び第2環状弾性部材(12,13)にそれぞれ固着された第1及び第2慣性リング(14,16)と、前記ダンパ本体(11)の周縁部と間隔をあけて前記第1慣性リング(14)の周縁部と前記第2慣性リング(16)の周縁部とを連結する連結リング(17)とを備えたトーショナルダンパにおいて、
    前記第1慣性リング(14)の外径及び前記第2慣性リング(16)の外径が前記ダンパ本体(11)の外径よりそれぞれ大きく形成され、
    前記連結リング(17)の内周面全体に前記第1及び第2慣性リング(14,16)の互いに相対向する周縁部の間に挿入可能な凸条(17a)が形成され、
    前記第1及び第2慣性リング(14,16)の各外周面と前記連結リング(17)の内周面との間に第1及び第2環状くさび部材(18,20)が前記第1及び第2慣性リング(14,16)により前記凸条(17a)を挟持するようにそれぞれ圧入された
    ことを特徴とするトーショナルダンパ。
  2. 第1及び第2環状弾性部材(12,13)はそれぞれ大径部(12a,13a)が第1及び第2慣性リング(14,16)の各内周面に接着され、前記大径部(12a,13a)より小径に形成された小径部(12b,13b)がダンパ本体(11)の両面に接着された請求項1記載のトーショナルダンパ。
  3. 連結リング(17)に対向する第1及び第2慣性リング(14,16)の幅方向内側部に大径外周面(14a,16a)が、幅方向外側部に前記大径外周面(14a,16a)より小径の小径外周面(14b,16b)がそれぞれ形成され、前記小径外周面(14b,16b)から前記大径外周面(14a,16a)にかけて傾斜外周面(14c,16c)が形成され、前記傾斜外周面(14c,16c)に対向する前記連結リング(17)の全内周面に第1及び第2凹溝(17b,17c)が形成され、前記第1及び第2慣性リングの小径外周面(14b,16b)と前記連結リング(17)の内周面との間に圧入された第1及び第2環状くさび部材(18,20)の圧入先端が前記傾斜外周面(14c,16c)に沿って広がって前記第1及び第2凹溝(17b,17c)に進入するように構成された請求項1又は2記載のトーショナルダンパ。
  4. 第1及び第2慣性リング(14,16)が連結リング(17)により連結された状態で、前記第1及び第2慣性リングの各小径外周面(14b,16b)と前記小径外周面(14b,16b)に対向する前記連結リング(17)の内周面との間に第1及び第2環状くさび部材(18,20)の厚さに相当する隙間が形成される請求項3記載のトーショナルダンパ。
  5. 円板状のダンパ本体(11)と外径が前記ダンパ本体(11)の外径より大きく形成された第1及び第2慣性リング(14,16)とを前記第1及び第2慣性リング(14,16)が前記ダンパ本体(11)の周縁部と間隔をあけて前記ダンパ本体(11)を挟むように金型(21)に装着する工程と、
    前記金型(21)に合成ゴムを充填加硫させてそれぞれ大径部(12a,13a)を第1及び第2慣性リング(14,16)の各内周面に接着しかつ前記大径部(12a,13a)より小径に形成された小径部(12b,13b)をダンパ本体(11)の両面に接着するように第1及び第2環状弾性部材(12,13)を成型する工程と、
    前記ダンパ本体(11)の両面に前記環状弾性部材(12,13)を介して取付けられた第1及び第2慣性リング(14,16)の互いに相対向する周縁部の間に挿入可能な凸条(17a)が内周面に形成されかつ前記ダンパ本体(11)の周縁部と所定の隙間をあけて覆う連結リング(17)を前記第1及び第2慣性リング(14,16)に嵌入する工程と、
    前記第1及び第2慣性リング(14,16)の各外周面と前記連結リング(17)の内周面との間に環状くさび部材(18)をそれぞれ圧入して前記第1及び第2慣性リング(14,16)により前記凸条(17a)を挟持させる工程と
    を含むトーショナルダンパの製造方法。
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