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JP2009074574A - ビスカスラバーダンパおよびその製造方法 - Google Patents

ビスカスラバーダンパおよびその製造方法 Download PDF

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cylindrical portion
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rubber damper
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hub plate
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良和 柿沼
Takamasa Sato
隆政 佐藤
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Fukoku Co Ltd
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Abstract

【課題】耐久性に優れた圧入タイプのビスカスラバーダンパを提供する。
【解決手段】このビスカスラバーダンパ10は、両面に円筒部14が設けられ回転軸に取り付けられる円盤状のハブプレート11と、ハブプレート11の外周端部を取り囲んでハブプレートの外側に隙間を介して配置される慣性質量体21とを有している。慣性質量体21は2つの慣性質量体片22を接合することにより形成され、それぞれの慣性質量体片22と円筒部14との間には、それぞれ環状弾性体31が圧入される。ハブプレート11と慣性質量体21との間に形成される隙間19内には粘性流体Lが封入される。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関のクランクシャフト等の回転軸に取り付けられ、回転軸の捩り振動を吸収するビスカスラバーダンパおよびその製造方法に関する。
自動車用内燃機関のクランクシャフト等の回転軸の捩り振動を吸収して回転軸の回転脈動を防振するために、ビスカスラバーダンパが使用されている。ビスカスラバーダンパは回転軸に取り付けられるハブと、その外周端部を覆うようにハブの外側に配置される慣性質量体とを有し、ハブと慣性質量体は環状の弾性体により連結され、ハブと慣性質量体との間に形成される隙間にはシリコーンオイル等の粘性流体が封入されている。回転軸の捩り振動は、弾性体と慣性質量体とにより構成されるばね系によって吸収されるとともに、ハブと慣性質量体はこれらの相対変位に伴って粘性流体により剪断抵抗を受けて回転軸の捩り振動が減衰される。
このようなビスカスラバーダンパとしては、特許文献1および特許文献2に記載されるように弾性体をハブに加硫接着させるようにした接着タイプと、特許文献3に記載されるように弾性体をハブと慣性質量体との間に圧入するようにした圧入タイプとがある。特許文献1に記載されるビスカスラバーダンパは、両面にゴム製弾性体が加硫接着され回転軸に取り付けられる円板形の取付板と、その両側から挟み付けられる一対の金属製の慣性質量体とを有しており、一対の慣性質量体は外周部で溶接されるとともゴム製弾性体を貫通するボルトにより締結されている。特許文献2に記載されるビスカスラバーダンパは、それぞれ径方向部を有する金属リングと、この径方向部と軸方向に対向する外径部を有する金属円板と、これらの間に加硫接着されるゴム状弾性体とを有する2つの組立体を接合することにより形成されている。
特許文献3に記載されるビスカスラバーダンパは、外側筒状部と内側筒状部とを有し回転軸に取り付けられるハブと、外側筒状部と内側筒状部とを有する慣性質量体とを有しており、ハブの外側筒状部と慣性質量体の外側筒状部との間にゴム状弾性体が圧入され、ハブの内側筒状部と慣性質量体の内側筒状部との間にゴム状弾性体が圧入されている。
特開2002−276736号公報 特開平6−159441号公報 特開2001−227588号公報
ビスカスラバーダンパは上述のようにハブと慣性質量体との間に配置されるゴム状弾性体を有し、このゴム状弾性体により回転軸の捩り振動を吸収するようにしている。ゴム状弾性体をハブに加硫接着するようにした接着タイプと、ハブと慣性質量体との間にゴム状弾性体を圧入する圧入タイプとを比較すると、ゴム状弾性体の耐久性は圧入タイプの方が優れている。この理由は、ゴム状弾性体は引っ張り力には弱く、回転軸の振動によってハブと慣性質量体とが相対的にずれるように変位するとゴム状弾性体には引っ張り力が加わることになるが、圧入によってゴム状弾性体を圧縮された状態でビスカスラバーダンパに組み込むと、加硫接着のタイプと相違して回転軸の振動によってゴム状弾性体には引っ張り力が加わることがなく、圧縮力が減少するに留まるためである。このため、ゴム状弾性体に引っ張り力が加わらない圧入タイプの方が加硫タイプよりもゴム状弾性体の耐久性を高めることができる。特許文献1に記載される接着タイプのビスカスラバーダンパにおいては、ゴム状弾性体に圧縮力を加えるためにボルトによりゴム状弾性体を締め付けるようにしている。
一方、特許文献3に記載される圧入タイプのビスカスラバーダンパにおいては、大径と小径の2つのゴム状弾性材料からなるばね部材を径方向にオーバーラップさせて配置しており、製造するには径が相違する2種類のばね部材を準備する必要がある。しかも、回転軸の捩り振動を粘性流体の剪断抵抗により減衰させるには、剪断抵抗を得るために狭い隙間とする必要があり、ハブの外側筒状部と慣性質量体の内側筒状部との間にラビリンスを組み込むようにしているが、ラビリンスを組み込むようにすると、複雑な構造のビスカスラバーダンパとなってしまい、部品点数が増加して製造工程が複雑となり、製造コストを低減することができない。
本発明の目的は、耐久性に優れた圧入タイプのビスカスラバーダンパを提供することにある。
本発明の目的は、少ない部品点数で製造することができ、また低コストで製造し得るビスカスラバーダンパを提供することにある。
本発明のビスカスラバーダンパは、一方面に第1の円筒部が設けられるとともに他方面に前記第1の円筒部と同心状の第2の円筒部が設けられ、回転軸に取り付けられるハブプレートと、前記第1の円筒部に対向する第1の嵌合面および前記第2の円筒部に対向する第2の嵌合面を有し、前記ハブプレートの外側に隙間を介し、前記ハブプレートの外周端部を取り囲んで配置される慣性質量体と、前記第1の嵌合面と前記第1の円筒部との間に圧入される第1の環状弾性体と、前記第2の嵌合面と前記第2の円筒部との間に圧入される第2の環状弾性体と、前記ハブプレートと前記慣性質量体との間に形成される隙間に封入される粘性流体とを有することを特徴とする。
本発明のビスカスラバーダンパは、回転軸に取り付けられる円盤状のセンタプレート、第1の円筒部と当該円筒部の内側端部から径方向内方に伸びて前記センタプレートの一方面に固定される固定フランジ部とを備えた第1のガイドリング、および前記第1の円筒部に同心状の第2の円筒部と当該円筒部の内側端部から径方向内方に伸びて前記センタプレートの他方面に固定される固定フランジ部とを備えた第2のガイドリングを有するハブプレートと、前記第1の円筒部に対向する第1の嵌合面および前記第2の円筒部に対向する第2の嵌合面を有し、前記ハブプレートの外側に隙間を介し、前記ハブプレートの外周端部を取り囲んで配置される慣性質量体と、前記第1の嵌合面と前記第1のガイドリングの前記第1の円筒部との間に圧入される第1の環状弾性体と、前記第2の嵌合面と前記第2のガイドリングの前記第2の円筒部との間に圧入される第2の環状弾性体と、前記ハブプレートと前記慣性質量体との間に形成される隙間に封入される粘性流体とを有することを特徴とする。
本発明のビスカスラバーダンパにおいては、前記慣性質量体は、ハブプレート側側面部に接合面を有し前記ハブプレートの前記一方面の外周部に隙間を介して対向する第1の慣性質量体片と、ハブプレート側側面部に接合面を有し前記ハブプレートの前記他方面の外周部に隙間を介して対向する第2の慣性質量体片とからなり、前記第1の慣性質量体片の接合面と前記第2の慣性質量体片の接合面とを突き合わせて固着し、一体となしたことを特徴とする。
本発明のビスカスラバーダンパは、それぞれの前記環状弾性体に前記ハブプレートに接触するシール部を設けることを特徴とする。
本発明のビスカスラバーダンパにおいては、前記シール部は、前記環状弾性体の厚み中心に対して、径方向内周部に設けられていることを特徴とする。
本発明のビスカスラバーダンパは、それぞれの前記円筒部に、その外側端部から径方向外方に伸びそれぞれ前記環状弾性体の外側端部の一部または全部を覆うガイドフランジ部を設けることを特徴とする。
本発明のビスカスラバーダンパにおいては、前記ガイドフランジ部は、前記慣性質量体の少なくとも一部を覆い、当該慣性質量体の軸方向偏倚を制限可能であることを特徴とする。
本発明のビスカスラバーダンパの製造方法は、回転軸に取り付けられるセンタプレートと、円筒部および当該円筒部の内側端部から径方向に伸びる固定フランジ部を有するガイドリングと、前記円筒部と対向する嵌合面および外周部の一方面に接合面が形成された慣性質量体片と、前記円筒部に対向する内周面と前記嵌合面に対向する外周面が形成された環状弾性体とをそれぞれ準備する工程と、前記円筒部と前記嵌合面との間に前記弾性体を圧入してラバーダンパ片を組み立てる圧入工程と、前記センタプレートを介して2つの前記ラバーダンパ片を相互に対向させてそれぞれの前記固定フランジ部を前記センタプレートに突き当てた状態のもとで2つの前記ガイドリングの固定フランジ部を前記センタプレートに溶接するフランジ溶接工程と、前記センタプレートを介して2つの前記ラバーダンパ片を相互に対向させて配置し、それぞれの前記接合面を相互に突き当てた状態のもとで2つの前記慣性質量体片の接合面の外周部溶接して慣性質量体を形成する慣性質量体溶接工程と、前記センタプレートと前記慣性質量体との間の隙間に粘性流体を封入する封入工程とを有することを特徴とする。
本発明のビスカスラバーダンパの製造方法は、一方面に第1の円筒部が設けられるとともに他方面に前記第1の円筒部と同心状の第2の円筒部が設けられ、回転軸に取り付けられるハブプレートと、前記円筒部に対向する嵌合面および外周部の一方面に突き当て面が形成された慣性質量体片と、前記円筒部に対向する内周面と前記嵌合面に対向する外周面が形成された環状弾性体とをそれぞれ準備する工程と、2つの前記慣性質量体片を前記ハブプレートを介して相互に前記接合面で突き当てた状態のもとで前記慣性質量体片相互の外周部を溶接して慣性質量体を形成する慣性質量体溶接工程と、それぞれの前記慣性質量体片の嵌合面とそれぞれの前記円筒部との間に前記環状弾性体を圧入する圧入工程と、前記ハブプレートと前記慣性質量体との間の隙間に粘性流体を封入する封入工程とを有することを特徴とする。
本発明のビスカスラバーダンパの製造方法において、前記固定フランジ部を前記センタプレートに突き当てた状態のもとで2つのガイドリングの固定フランジ部を前記センタプレートに溶接するフランジ溶接工程は、円筒部の径方向内方の所定位置を円筒部に沿って重ね溶接することを特徴とする。
本発明のビスカスラバーダンパの製造方法において、前記慣性質量体片相互の外周部を溶接して前記慣性質量体を形成する慣性質量体溶接工程は、突合せ溶接または重ね溶接にて行うことを特徴とする。
本発明によれば、ハブプレートの両面に設けられたそれぞれの円筒部と慣性質量体の嵌合面との間にゴムまたはエラストマーからなる環状弾性体を圧入するようにしたので、それぞれの環状弾性体は圧縮された状態となり、ビスカスラバーダンパの耐久性を向上させることができる。
本発明によれば、同一形状の2つの慣性質量体片を突き合わせて慣性質量体を形成するので、ビスカスラバーダンパはハブプレートを中心として対称形状のシンプルな構造となる。慣性質量体を2つの慣性質量体片により形成し、円筒部を有するガイドリングをセンタプレートの両面に取り付けてハブプレートを形成することにより、少ない部品点数によりハブプレートを製造することができ、製造が容易となって製造コストを低減することができる。また、慣性質量体を鋳造または鍛造で成形する場合には、鋳造型または鍛造型を共通化することができ、さらに製造コストを低減することができる。
本発明によれば、ガイドリングの円筒部と前記慣性質量体片の嵌合部との間に弾性体を圧入してラバーダンパ片を形成し、センタプレートを介して2つの同様な構成を有する前記ラバーダンパ片を相互に対向させてそれぞれの嵌合部を突き当てた状態のもとで溶接して一つの慣性質量体とするので、ゴム状弾性体の圧入により、ガイドリングと慣性質量体片との位置関係がずれやすい圧入タイプのゴム状弾性体を有するビスカスラバーダンパでありながら、ハブプレートとそれぞれの慣性質量体片との隙間寸法を高精度にすることができ、回転軸の捩り振動の減衰機能を高精度に確保することができる。
本発明によれば、円盤状のセンタプレートと2つのガイドリングとにより形成すると、センタプレートとガイドリングとをそれぞれ板金により製造することができ、ハブプレートを低コストで製造することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態であるビスカスラバーダンパの外観を示す斜視図であり、図2は図1の正面図であり、図3は図2におけるA−A線断面図であり、図4は図1の一部を拡大して示す断面図である。
このビスカスラバーダンパ10は、エンジンのクランク軸等の回転軸に取り付けられて回転中心軸Oを中心に回転するハブプレート11を有している。ハブプレート11は板金製の円盤状のセンタプレート12と、センタプレート12の両面に設けられる2つのガイドリング13とを備えている。2つのガイドリング13は、円筒部14とこの円筒部の内側端部から径方向内方に伸びてセンタプレート12の表面に溶接により固定される固定フランジ部15とを有している。2つのガイドリング13は、鋼製の板金をプレス加工することにより形成されそれぞれ同一の寸法となっており、それぞれの固定フランジ部15の部分でセンタプレート12に固定される。一方のガイドリング13はセンタプレート12の一方面に固定される第1のガイドリングとなっており、他方のガイドリング13はセンタプレート12の他方面に固定される第2のガイドリングとなっている。それぞれのガイドリング13の円筒部14はセンタプレート12の回転中心軸Oと同心状となるとともに相互に同一外径となっている。ハブプレート11はそれぞれ板金により製造されるセンタプレート12と2つのガイドリング13とにより形成されているので、ハブプレート11を低コストで製造することができる。
ハブプレート11の中心部には回転軸が貫通する貫通孔16が形成され、内周部にはハブプレート11を回転軸に取り付けるためのボルトが貫通する複数の取付孔17が円周方向に等間隔に形成されている。それぞれの取付孔17に対応させてガイドリング13の固定フランジ部15には取付孔18が形成されている。円筒部14の外径寸法は、貫通孔16の内径寸法よりも大きく、ハブプレート11の外径寸法よりも小さい値となっており、ハブプレート11の外周部は円筒部14よりも径方向外方に突出している。
ビスカスラバーダンパ10は、ハブプレート11の外周端部をスペースつまり隙間19を介して取り囲むように配置される慣性質量体21を有し、慣性質量体21はセンタプレート12の回転中心軸Oと同心状となっている。慣性質量体21は2つの慣性質量体片22を突き合わせて溶接することにより形成されている。それぞれの慣性質量体片22は、径方向部23と、その内周部から軸方向に伸びて外面側に突出する嵌合部24と、径方向部23の外周部から前記嵌合部24に対して逆向きに軸方向に伸びて内面側に突出する突き当て部25とを有し、突き当て部25の外周部には鍔部26が径方向外方に突出している。2つの慣性質量体片22は鋳造や鍛造により製造されており、それぞれ同一の寸法および形状となっている。
2つの慣性質量体片22の突き当て部25と鍔部26の内面つまりハブプレート側の側面部は接合面27となっており、接合面27を突き合わせて2つの慣性質量体片22を接合して一体化することにより慣性質量体21が形成される。それぞれの慣性質量体片22の径方向部23の内面とハブプレート11の外周端部の表面との間、および突き当て部25の内周面とハブプレート11の外周面との間に隙間19が形成される。このように、2つの慣性質量体片22の一方は、ハブプレート11の外周端部の一方面に隙間19を介して対向する第1の慣性質量体片となっており、他方はハブプレート11の外周端部の他方面に隙間19を介して対向する第2の慣性質量体片となっている。
それぞれの慣性質量体片22の内周面は嵌合面28となっており、それぞれの嵌合面28の内径寸法は円筒部14の外径寸法よりも大きい寸法に設定されている。一方の慣性質量体片22の嵌合面28は第1の嵌合面となっており、他方の慣性質量体片22の嵌合面28は第2の嵌合面となっており、それぞれの嵌合面28と円筒部14との間にはそれぞれ同一寸法の環状弾性体31が圧入される。圧入前の環状弾性体31の外径寸法は嵌合面28の内径よりも大きい寸法であり、内径寸法は円筒部14の外径よりも小さい寸法であり、環状弾性体31を嵌合面28と円筒部14との間に圧入することによって環状弾性体31は径方向および円周方向に圧縮された状態でビスカスラバーダンパ10として組み付けられる。
2つの慣性質量体片22の一方には、円周方向にほぼ180度ずらして2つの注入口32が形成されている。それぞれの注入口32は隙間19を外部に連通させており、ビスカスラバーダンパ10を水平に置き、一方の注入口32から内部空気を吸引し、他方の注入口32から粘性流体Lを注入することによって、隙間19内に粘性流体Lが充填される。粘性流体としてはシリコーンオイルが使用されており、粘性流体Lを充填した後にそれぞれの注入口32にプラグ33を取り付けることにより、注入口32は封止されて隙間19内に粘性流体Lが封入された状態となる。
注入口32には雌ねじが形成されており、プラグ33としては雌ねじにねじ結合されるねじ部材が使用され、ねじ部材の頭部にはシール材34が設けられている。シール材としてはレジンなどの液体パッキンが使用されており、頭部内面に液体パッキンが塗布された状態のプラグ33を注入口32にねじ結合し、液体パッキンが乾燥固化することにより注入口32はシールされる。ただし、シール材34としてはOリングを使用することもできる。
図3に示すように、2つの慣性質量体片22の一方に2つの注入口32が形成されているが、それぞれの慣性質量体片22に1つずつ注入口32を形成するようにしても良い。その場合には、2つの慣性質量体片22はそれぞれに注入口32が形成されていることを含めて同一の構造となり、注入口32が円周方向に約180度ずれるように2つの慣性質量体片22を突き合わせて慣性質量体21が組み立てられることになる。
このビスカスラバーダンパ10は、センタプレート12の両面に対称的に配置されてハブプレート11を形成する2つのガイドリング13は同一形状であり、ハブプレート11の外周端部を取り囲むようにして対称的に配置されて慣性質量体21を形成する2つの慣性質量体片22も同一形状であり、しかも2つの環状弾性体31も同一形状となっているので、少ない部品点数によりビスカスラバーダンパ10を容易に組み立てることができる。
2つの環状弾性体31は圧縮状態で圧入されて組み込まれる。したがって、ハブプレート11と慣性質量体21とが円周方向に相互にずれるよう偏倚しても、環状弾性体31には環状弾性体31の外周面が嵌合面28から離れたり、内周面が円筒部14から離れたりすることがなく、長期間にわたって所定の振動吸収特性を保持することができる。これにより、回転軸の捩り振動の吸収を長期間に亘って保持することができ、耐久性に優れたビスカスラバーダンパ10が得られる。
通常、ガイドリングの円筒部と慣性質量体片の嵌合面との間に弾性体を圧入してラバーダンパ片を形成する場合、ガイドリングと慣性質量体の軸方向位置関係を完全に合わせることは困難であるが、実際の製造においては、これら軸方向位置関係は同一方向に一定のずれを有する傾向があるので、同一のラバーダンパ片を作成し、それぞれの接合部を突き当てた状態のもとで溶接することにより、ハブプレートを中心として相互に同じ力で引っ張り合うか、押し付けあう形となり、ハブプレートとそれぞれの慣性質量体片との距離がほぼ同一となるため、本発明においては、環状弾性体を圧入することにより慣性質量体とハブプレートを接合するビスカスラバーダンパでありながら、隙間寸法をより高精度にすることができる。
なお、環状弾性体の圧入によるガイドリングと慣性質量体の軸方向位置関係ずれを考慮し、ラバーダンパ片を形成する時に上記位置関係をわずかに軸方向にずれるように調整しておくことができる。この場合、慣性質量体片を突き当てたときに押し付け合う形にずらしておくと溶接が容易となるので好ましい。
図5はビスカスラバーダンパ10の製造方法を示す工程図である。センタプレート12とガイドリング13はそれぞれプレス加工により製造され、慣性質量体片22は鋳造ないし鍛造加工により製造され、環状弾性体31はゴム素材を用いて成型工程により製造される。これらはそれぞれの製造装置により準備され予め図示する形状に製造される。
図5(A)は圧入工程を示す。圧入工程においては、慣性質量体片22とガイドリング13とを同心状に配置した状態のもとで、ガイドリング13の円筒部14と慣性質量体片22の嵌合面28との間に環状弾性体31が圧入される。これにより、環状弾性体31が慣性質量体片22とガイドリング13との間に圧入されたラバーダンパ片36が組み立てられる。ガイドリング13と慣性質量体片22との間に環状弾性体31を圧入する際には、支持治具の上に慣性質量体片22とガイドリング13とを配置した状態のもとで、押圧治具を用いて環状弾性体31が圧入される。図5(A)はこのようにして組み立てられた2つのラバーダンパ片36の一部を示す。一方のラバーダンパ片36の慣性質量体片22には2つの注入口32が形成されているが、上述のようにそれぞれのラバーダンパ片36の慣性質量体片22に1つずつ注入口32を形成するようにしても良い。なお、環状弾性体31は圧入により慣性質量体片22の嵌合面28とガイドリング13の円筒部14の外周面とに摩擦力により固定されるが、環状弾性体31の圧入前に環状弾性体31あるいは嵌合面28および円筒部14の外周面とに固着剤を塗布し、圧入後に固着剤により環状弾性体31を固着させるように所謂ポストボンディングを行うようにしても良い。
図5(B)はセンタプレート12を介して2つのラバーダンパ片36を相互に対向させて突き当てた状態で溶接する溶接工程を示す。溶接作業を行うときには、一方のラバーダンパ片36を支持治具41の上に水平に配置し、その上にセンタプレート12と他方のラバーダンパ片36とを配置する。このときには、センタプレート12の取付孔17の中心とガイドリング13の取付孔18の中心とが一致するようにそれぞれの円周方向の位置決めを行う。この状態のもとで図5(B)に示すように押圧治具42を支持治具41に向けて前進移動させることにより、2つのガイドリング13の固定フランジ部15はセンタプレート12に突き当てられた状態になるとともに2つの慣性質量体片22の接合面27が突き当てられた状態となる。このように、2つのラバーダンパ片36はセンタプレート12を介して相互に対向させた状態でセンタプレート12に溶接されるので、図5(A)に示す圧入工程において慣性質量体片22とガイドリング13とが軸方向にずれたとしても、2つの慣性質量体片22を突き当てるとともに2つのガイドリング13をセンタプレート12に突き当てることにより、ずれは吸収される。
溶接工程は固定フランジ部15とセンタプレート12とが突き当てられた状態のもとで固定フランジ部15をセンタプレート12に溶接するフランジ溶接工程を有しており、このフランジ溶接工程により溶接部位Waが回転中心軸Oから同一半径の位置に環状に形成される。図5(B)は溶接装置43からレーザービームを照射して溶接部位Waを溶接している状態を示しており、支持治具41と押圧治具42を回転させながら溶接装置43によりレーザービームを溶接部位Waに照射するか、溶接装置43を回転中心軸Oを中心に旋回移動させることにより、環状に溶接部位Waが形成されて2つのガイドリング13の固定フランジ部15はセンタプレート12に重ね溶接により接合される。
溶接工程は2つの慣性質量体片22を接合面27を相互に突き当てた状態のもとで接合面27の外周部を溶接する慣性質量体溶接工程を有している。この慣性質量体溶接工程により溶接部位Wbが回転中心軸Oから同一半径の位置の鍔部26に環状に形成される。この溶接部位Wbも溶接装置43からレーザービームを照射することにより重ね溶接により形成され、支持治具41と押圧治具42を回転させながら溶接装置43によりレーザービームを溶接部位Wbに照射するか、溶接装置43を回転中心軸Oを中心に旋回移動させることにより、環状に溶接部位Wbが形成されて2つの慣性質量体片22は相互に接合面27で重ね溶接により接合される。
溶接部位Waのフランジ溶接と溶接部位Wbの慣性質量体溶接との何れを先に行うようにしても良く、それぞれの溶接部位Wa,Wbを同一の溶接ステージにおいて同一の溶接装置43により行うようにしても良く、別々の溶接ステージにおいて行うようにしても良い。また、同一の溶接ステージに配置された2台の溶接装置により両方の溶接部位Wa,Wbを同時に行うようにしても良い。
図5(B)に示すように両方の溶接部位Wa,Wbの溶接が終了すると、溶接部位Waによりセンタプレート12の両面に固定フランジ部15が金属組織的に接合され、溶接部位Wbにより2つの慣性質量体片22が接合面27で金属組織的に結合されるので、隙間19はこれらの溶接部位の部分でシールされて外部から封止される。
図5(C)は充填工程を示し、隙間19の中に粘性流体Lとしてシリコーンオイルが充填される。隙間19内への粘性流体Lの充填が完了した後に、図5(D)に示すようにそれぞれの注入口32にはプラグ33が取り付けられて粘性流体Lが封入された状態となる。
図6はビスカスラバーダンパ10の他の製造方法を示す工程図である。この製造方法によりビスカスラバーダンパ10を組み立てるには、図6(A)に示すように、予めセンタプレート12の両面にガイドリング13を溶接してハブプレート11を準備しておく。このハブプレート11を製造するには、図6(A)に示すように、センタプレート12の両面にガイドリング13の固定フランジ部15を突き当てて支持治具41の上にこれらを配置する。このときには、センタプレート12の取付孔17の中心とガイドリング13の取付孔18の中心とが一致するようにそれぞれの円周方向の位置決めを行う。この状態のもとで、図6(A)に示すように押圧治具42を支持治具41に向けて前進移動させることにより、2つのガイドリング13の固定フランジ部15はセンタプレート12に突き当てられた状態になる。このようにして固定フランジ部15とセンタプレート12とが突き当てられた状態のもとで溶接装置43からレーザービームを照射して固定フランジ部15をセンタプレート12に溶接する。
両面に円筒部14が設けられたハブプレート11は、図6(B)に示す慣性質量体溶接工程において、慣性質量体片22が相互の外周部で溶接装置43により接合される。この慣性質量体溶接工程においては、図6(B)に示すように、支持治具44の上に1つの慣性質量体片22を配置し、その上にハブプレート11と、他の慣性質量体片22とを配置する。次いで、押圧治具42を支持治具44に向けて前進移動させることにより、2つの慣性質量体片22はハブプレート11を介して相互に接合面27で突き当てた状態となり、この状態のもとで溶接装置43により慣性質量体片22が鍔部26の部分で接合される。なお、図6(B)に示す溶接ステージにおいて、センタプレート12に対するガイドリング13の溶接と、慣性質量体片22の溶接とを行うようにしても良い。
次いで、図6(C)に示す圧入工程において、2つの円筒部14と慣性質量体21の2つの嵌合面28との間に環状弾性体31を圧入する。図6(D)は図5(C)と同様の充填工程を示し、隙間19内に粘性流体Lが充填される。充填後には図5(D)と同様の図示しない封入工程においてそれぞれの注入口32にプラグ33が取り付けられて粘性流体Lは封入された状態となる。
図5および図6に示す製造方法においては、それぞれの溶接部位Wa,Wbをレーザービーム溶接により形成するようにしているが、電子ビーム溶接により溶接するようにしても良い。また、それぞれの溶接部位Wa,Wbをアーク溶接によって形成するようにしても良い。
図7はアーク溶接によりそれぞれの溶接部位Wa,Wbを溶接した場合のビスカスラバーダンパ10の一部を示す断面図である。慣性質量体片22相互の外周部は突合せ溶接により溶接されて溶接部位Wbが形成され、固定フランジ部15とセンタプレート12は隅肉溶接により溶接されて溶接部位Waが形成される。このようにアーク溶接により突合せ溶接を行う場合には、前述した重ね溶接を行う場合と相違し、それぞれの慣性質量体片22の外周部には鍔部26が不要となる。ただし、鍔部26の部分で突合せ溶接を行うようにしても良い。一方、隅肉溶接を行うには、溶接部位Waを円筒部14に接近させるために、固定フランジ部15の径方向寸法を図5に示す場合よりも短く設定しておくことになり、固定フランジ部15には取付孔18は設けられていない。
なお、前記溶接部位Waの溶接は、ハブプレートの一方面と他方面で同じ半径位置でおこなっているが、ハブプレート及び固定フランジ部の厚みが薄い場合には、溶接歪みを生じることがあるので、その場合には溶接部位Waの径方向位置をずらしても良いことはもちろんである。
図8〜図10はそれぞれ変形例のビスカスラバーダンパ10の一部を示す断面図であり、これらの図においては前述したビスカスラバーダンパ10の部材と共通する部材には同一の符号が付されている。
図8に示すビスカスラバーダンパ10の環状弾性体31は、その一方端の径方向内側部にシール部51が軸方向に突出してセンタプレート12の表面に接触するようになっており、2つの円筒部14と慣性質量体21の2つの嵌合面28との間には、シール部51がハブプレート11を介して相互に対向するように圧入されている。2つの環状弾性体31の一端面のほぼ全体をそれぞれセンタプレート12に接触させて粘性流体Lのシールを行うことも可能であるが、図8に示すように、環状弾性体31の厚み中心に対して径方向内側部にシール部51を突設することにより、環状弾性体31の厚み方向円筒部14側にてシール性を確保しつつ、環状弾性体31の厚み方向慣性質量体片22側はセンタプレート12と接触していないために摩擦が生じないので、慣性質量体片22の周方向偏倚を阻害しない。また、環状弾性体31の厚み方向円筒部14側は、慣性質量体片22が振動する場合であっても、ほとんど動かないので摩擦によるシール性の低下も抑えることができる。
また、この場合、シール部51により、固定フランジ部15側のシール性が確保できるので、溶接部位Waは、ガイドリング13を固定できれば良いので、ガイドリング13の固定は、シール性を有しない溶接方法を採用しても良いし、単にボルト止めなどで固定することとしても良い。
図9に示すビスカスラバーダンパ10のガイドリング13は、円筒部14の固定フランジ部15に対して反対側の端部、つまり外側端部から径方向外方に伸びるガイドフランジ部52を有している。ガイドフランジ部52はそれぞれの慣性質量体21の嵌合部24の外径寸法に対応する外径を有しており、慣性質量体21をその一部である嵌合部24の部分で覆っている。それぞれガイドフランジ部52には慣性質量体21の嵌合部24の端面にわずかなクリアランスを有して接触可能な複数の接触子53が取り付けられている。このように、ガイドリング13にガイドフランジ部52を設けて慣性質量体21の少なくとも一部を覆うようにすると、慣性質量体21のハブプレート11に対する軸方向偏倚が制限されることになり、静止時から振動時においても、ハブプレート11の外周端部の表面と慣性質量体21との間の隙間19の寸法をハブプレート11の両面において相互にほぼ同一に保持することができる。それぞれのガイドフランジ部52には円周方向に等間隔に3つずつ接触子53が取り付けられているが、2つ若しくは4つ以上の接触子53をそれぞれのガイドフランジ部52に取り付けるようにしても良い。また、万一、ビスカスラバーダンパ10が破壊した場合に、脱落防止を目的として、接触子53を設けることなく、ガイドフランジ部52を慣性質量体21の嵌合部24の端面に直接接触可能に配置することとしても良い。
図10に示すビスカスラバーダンパ10のガイドリング13には、図9に示したガイドフランジ部52よりも外径が小さいガイドフランジ部52が設けられている。このガイドフランジ部52には図9に示した接触子53は設けられておらず、ガイドフランジ部52は環状弾性体31の外側端部を全体にわたって覆ったうえ、それぞれのガイドフランジ部52には円周方向に等間隔に3つずつ環状弾性体31の偏倚を規制する突出部54が設けられている。この突出部54は、環状弾性体31の厚み方向慣性質量体片22側の環状弾性体31の動作を制限しないように環状弾性体31の厚み方向固定フランジ部15側にのみ形成することが望ましい。なお、この突出部54は、ガイドフランジ部52の形成時に部分的に変形させることで容易に形成することができる。
上記に説明したガイドフランジ部52は、それぞれの偏倚の制限や脱落防止を目的に応じて奏するものであれば良いので、ガイドフランジ部52の外径は環状弾性体31の一部を覆う寸法に設定するようにしても良いし、図9に示す如く慣性質量体21を覆うものとしても良いし、また周方向の一部のみを覆うようにしても良い。
なお、図9および図10に示すビスカスラバーダンパ10は、図5に示す製造方法により組み立てられることになる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、円筒部14を両面に一体となったセンタプレート12を鋳造ないし鍛造加工により製造するようにしても良い。
本発明の一実施の形態であるビスカスラバーダンパの外観を示す斜視図である。 図1の正面図である。 図2におけるA−A線断面図である。 図1の一部を拡大して示す断面図である。 (A)〜(D)はビスカスラバーダンパの製造方法を示す工程図である。 (A)〜(D)はビスカスラバーダンパの他の製造方法を示す工程図である。 アーク溶接によりそれぞれの溶接部位を溶接した場合のビスカスラバーダンパの一部を示す断面図である。 変形例のビスカスラバーダンパの一部を示す断面図である。 変形例のビスカスラバーダンパの一部を示す断面図である。 変形例のビスカスラバーダンパの一部を示す断面図である。
符号の説明
10 ビスカスラバーダンパ
11 ハブプレート
12 センタプレート
13 ガイドリング
14 円筒部
15 固定フランジ部
16 貫通孔
17,18 取付孔
19 隙間
21 慣性質量体
22 慣性質量体片
24 嵌合部
25 突き当て部
27 接合面
28 嵌合面
31 環状弾性体
32 注入口
33 プラグ
36 ラバーダンパ片
51 シール部
52 ガイドフランジ部
53 接触子
54 突出部

Claims (11)

  1. 一方面に第1の円筒部が設けられるとともに他方面に前記第1の円筒部と同心状の第2の円筒部が設けられ、回転軸に取り付けられるハブプレートと、
    前記第1の円筒部に対向する第1の嵌合面および前記第2の円筒部に対向する第2の嵌合面を有し、前記ハブプレートの外側に隙間を介し、前記ハブプレートの外周端部を取り囲んで配置される慣性質量体と、
    前記第1の嵌合面と前記第1の円筒部との間に圧入される第1の環状弾性体と、
    前記第2の嵌合面と前記第2の円筒部との間に圧入される第2の環状弾性体と、
    前記ハブプレートと前記慣性質量体との間に形成される隙間に封入される粘性流体とを有することを特徴とするビスカスラバーダンパ。
  2. 回転軸に取り付けられる円盤状のセンタプレート、第1の円筒部と当該円筒部の内側端部から径方向内方に伸びて前記センタプレートの一方面に固定される固定フランジ部とを備えた第1のガイドリング、および前記第1の円筒部に同心状の第2の円筒部と当該円筒部の内側端部から径方向内方に伸びて前記センタプレートの他方面に固定される固定フランジ部とを備えた第2のガイドリングを有するハブプレートと、
    前記第1の円筒部に対向する第1の嵌合面および前記第2の円筒部に対向する第2の嵌合面を有し、前記ハブプレートの外側に隙間を介し、前記ハブプレートの外周端部を取り囲んで配置される慣性質量体と、
    前記第1の嵌合面と前記第1のガイドリングの前記第1の円筒部との間に圧入される第1の環状弾性体と、
    前記第2の嵌合面と前記第2のガイドリングの前記第2の円筒部との間に圧入される第2の環状弾性体と、
    前記ハブプレートと前記慣性質量体との間に形成される隙間に封入される粘性流体とを有することを特徴とするビスカスラバーダンパ。
  3. 請求項1または2記載のビスカスラバーダンパにおいて、
    前記慣性質量体は、
    ハブプレート側側面部に接合面を有し前記ハブプレートの前記一方面の外周部に隙間を介して対向する第1の慣性質量体片と、
    ハブプレート側側面部に接合面を有し前記ハブプレートの前記他方面の外周部に隙間を介して対向する第2の慣性質量体片とからなり、
    前記第1の慣性質量体片の接合面と前記第2の慣性質量体片の接合面とを突き合わせて固着し、一体となしたことを特徴とするビスカスラバーダンパ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のビスカスラバーダンパにおいて、それぞれの前記環状弾性体に前記ハブプレートに接触するシール部を設けることを特徴とするビスカスラバーダンパ。
  5. 請求項4記載のビスカスラバーダンパにおいて、前記シール部は、前記環状弾性体の厚み中心に対して、径方向内周部に設けられていることを特徴とするビスカスラバーダンパ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のビスカスラバーダンパにおいて、それぞれの前記円筒部に、その外側端部から径方向外方に伸びそれぞれ前記環状弾性体の外側端部の一部または全部を覆うガイドフランジ部を設けることを特徴とするビスカスラバーダンパ。
  7. 請求項6記載のビスカスラバーダンパにおいて、前記ガイドフランジ部は、前記慣性質量体の少なくとも一部を覆い、当該慣性質量体の軸方向偏倚を制限可能であることを特徴とするビスカスラバーダンパ。
  8. 回転軸に取り付けられるセンタプレートと、円筒部および当該円筒部の内側端部から径方向に伸びる固定フランジ部を有するガイドリングと、前記円筒部と対向する嵌合面および外周部の一方面に接合面が形成された慣性質量体片と、前記円筒部に対向する内周面と前記嵌合面に対向する外周面が形成された環状弾性体とをそれぞれ準備する工程と、
    前記円筒部と前記嵌合面との間に前記環状弾性体を圧入してラバーダンパ片を組み立てる圧入工程と、
    前記センタプレートを介して2つの前記ラバーダンパ片を相互に対向させてそれぞれの前記固定フランジ部を前記センタプレートに突き当てた状態のもとで2つの前記ガイドリングの固定フランジ部を前記センタプレートに溶接するフランジ溶接工程と、
    前記センタプレートを介して2つの前記ラバーダンパ片を相互に対向させて配置し、それぞれの前記接合面を相互に突き当てた状態のもとで2つの前記慣性質量体片の接合面の外周部溶接して慣性質量体を形成する慣性質量体溶接工程と、
    前記センタプレートと前記慣性質量体との間の隙間に粘性流体を封入する封入工程とを有することを特徴とするビスカスラバーダンパの製造方法。
  9. 一方面に第1の円筒部が設けられるとともに他方面に前記第1の円筒部と同心状の第2の円筒部が設けられ、回転軸に取り付けられるハブプレートと、前記円筒部に対向する嵌合面および外周部の一方面に突き当て面が形成された慣性質量体片と、前記円筒部に対向する内周面と前記嵌合面に対向する外周面が形成された環状弾性体とをそれぞれ準備する工程と、
    2つの前記慣性質量体片を前記ハブプレートを介して相互に前記接合面で突き当てた状態のもとで前記慣性質量体片相互の外周部を溶接して慣性質量体を形成する慣性質量体溶接工程と、
    それぞれの前記慣性質量体片の嵌合面とそれぞれの前記円筒部との間に前記環状弾性体を圧入する圧入工程と、
    前記ハブプレートと前記慣性質量体との間の隙間に粘性流体を封入する封入工程とを有することを特徴とするビスカスラバーダンパの製造方法。
  10. 請求項8記載のビスカスラバーダンパの製造方法において、前記固定フランジ部を前記センタプレートに突き当てた状態のもとで2つのガイドリングの固定フランジ部を前記センタプレートに溶接するフランジ溶接工程は、円筒部の径方向内方の所定位置を円筒部に沿って重ね溶接することを特徴とするビスカスラバーダンパの製造方法。
  11. 請求項8または9記載のビスカスラバーダンパの製造方法において、前記慣性質量体片相互の外周部を溶接して前記慣性質量体を形成する慣性質量体溶接工程は、突合せ溶接または重ね溶接にて行うことを特徴とするビスカスラバーダンパの製造方法。
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