JP3976186B2 - 無線式施解錠装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のドア等の開閉体に適用され、携帯機と通信して開閉体を施錠または解錠する無線式施解錠装置に係り、特に、固有のコードを割り当てられた携帯機側と車両側とで無線通信を行い、車両側から送信したリクエスト信号に対して携帯機から応答がない場合に開閉体を自動的に施錠する自動施錠において、携帯機の無益な応答を防止して、換言すれば車両側と携帯機側との間での不必要な通信を防止して、電力の浪費を防止する無線式施解錠装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両に搭載される車載ユニットと、当該車載ユニットから送信されるリクエスト信号を受信して応答信号を返信する携帯機とから構成され、携帯機を携帯した運転者や同乗者が車両から離れると、ドアやトランクなどの開閉体を自動的に施錠する自動施錠システムが、例えば特開昭62−37479号公報(従来技術1)あるいは特開平10−238184号公報(従来技術2)に開示されている。
【0003】
上記した従来技術1では、全てのドアが閉じられると、運転席側のドアミラーや運転席シートに設けられた車載ユニットの送信機から、車室内を含む車両周辺にリクエスト信号が送信される(同公報第7図のステップS600)。このリクエスト信号に対して、携帯機から応答信号が返信されなければ、携帯機が不使用と判定されてオートロックモードが解除される(同ステップS601の判定が否定)。
【0004】
応答信号が返信されれば、リクエスト信号が間欠的に送信され(同ステップS603,S604,S605)、携帯機からの応答信号が途切れると各ドアが施錠される(同ステップS606,S607)。上記した従来技術2でも、携帯機からの応答信号が途切れると各ドアが施錠される。
【0005】
しかしながら、上記した各従来技術では、運転者が乗車のためにドアを開閉する場合のように、オートロックが不要な場合でも車両周辺にリクエスト信号が送信されてしまう。そして、無線伝搬の特性上、このリクエスト信号が窓などを通って車室内にも及んでしまうので、乗車時であるにもかかわらず、全てのドアが閉じられた時に送信されるリクエスト信号に対する応答信号が受信されて携帯機の存在が検出されるために、引き続きリクエスト信号が間欠的に送信され続けてしまう。したがって、携帯機は無益な応答信号の送信を余儀なくされてしまい、電力が無駄に消費されてしまうという技術課題があった。
【0006】
例えば、従来技術1では、図13に示したように、運転者がドアを開いて[同図(a) ]乗車する場合[同図(b)]のように、オートロックが不要な状況下でも、全てのドアが閉じられるとリクエスト信号RQが送信され[同図(c)]、これに対して携帯機2が応答してしまうので、その後もリクエスト信号の間欠送信が継続[同図(d) ]され、携帯機2は無益な応答信号の送信を余儀なくされてしまう。
【0007】
さらに、上記した従来技術1では、全てのドアが閉められた直後に送信されるリクエスト信号に対して応答信号が返信されないと、携帯機が不使用と判定されてオートロックが行われない。したがって、図14に示したように、携帯機2を携帯する運転者および携帯しない同乗者が降車のために運転席ドアを開いて降車し[同図(a) ,(b)]、運転者が運転席ドアを閉じ[同図(c)]、車両から遠ざかった後に助手席ドアが閉じられてドア全閉状態となると[同図(d)]、車室内も含む運転席ドア近傍にリクエスト信号RQが送信される。
【0008】
しかしながら、運転者の携帯機2がリクエスト信号の送信有効範囲外なので、携帯機2の不使用と判定されてオートロックが行われない[同図(e) ]という技術課題があった。なお、リクエスト信号の送信有効範囲とは、車載ユニットから送信されるリクエスト信号を携帯機において受信可能な有効到達範囲のことである。
【0009】
一方、特開2001ー140517号公報(従来技術3)には、携帯機を所持している運転者が車両から離れながらドアに勢いを付けて閉める等してしまうと、ドアが閉じた時には運転者(携帯機)が有効通信領域外まで既に離れているために、リクエスト信号に対して携帯機が応答できず、その結果、オートロックが機能しなくなるという技術課題が認識され、これを解決する技術が提案されている。
【0010】
上記した従来技術3では、携帯機の位置をドア閉時のみならずドア開時にも検出し、ドア閉時に携帯機が車室内または車室外に存在したか否かの4つの組み合わせ(パターン1〜4)、および前記ドア閉時に携帯機が車室内および車室外のいずれにも存在しない場合(前記パターン4)をさらに、ドア開時に携帯機が車室外に存在したか否かの組み合わせ(パターン4,5)に分類し、各分類ごとに制御形態を異ならせる技術が開示(図9)されている。
【0011】
ここでは、ドア閉時に携帯機が車室内および車室外のいずれにも存在しない場合であっても、その直前のドア開時に携帯機が車室外に存在していたことが確認されれば自動施錠が行われる(パターン4)ので、上記したように、運転者が車両から離れながらドアに勢いを付けて閉めた場合や、同乗者が後からドアを閉めた場合でも自動施錠が行われることになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来技術3では、乗員の「乗車」と「降車」とが区別されないために、ドア閉時には図7の「ドア閉キー検出」の処理が必ず実行される。このため、携帯機所有者が乗車後にドアを閉じた場合のように、車室内A領域に携帯機が存在している場合にも車室外へリクエスト信号が必ず3回は送信(S32→S33→S36→S37→S32…)されてしまうので、車両バッテリ及び携帯機バッテリが浪費されるという技術課題が依然として解決されていない。
【0013】
また、上記した従来技術3では、ドアが開閉されると、「ドア開キー検出(図6)」、「ドア閉キー検出(図7)」、および運転者が車両から離れたことを検出する「ドアロックスタンバイ用プログラム(図8)」の各処理が実行され、それぞれの処理中に必ず通信が行われて携帯機の位置が検出される。このため、例えば、清掃時等に携帯機の非所有者が、乗車または降車のために運転席を開閉するたびに必ず前記3つの処理で通信が行われるので、車両バッテリの電力が浪費されてしまう。しかも、ドア開閉時のいずれにおいても携帯機を検出できないと(図9のパターン5)、所定時間の経過後に警報が自動的に発せられて自動施錠されてしまうという新たな問題が発生する。
【0014】
なお、送信されたリクエスト信号が携帯機で確実に受信可能な通信有効範囲は、外乱ノイズの影響を受けて、予め設定される通信有効範囲に対て、縮小したり拡大したりして、携帯機の位置を正確に把握することが困難であった。
【0015】
本発明の目的は、上記した従来技術の課題を解決し、不必要な送信を禁止して携帯機の消費電力を低く抑えながら、無益な施解錠は防止して必要な施解錠は確実に行う無線式施解錠装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明は、少なくとも車室内の所定領域にリクエスト信号を送信する車両側送信手段と、前記リクエスト信号に応答して応答信号を送信する携帯機と、前記応答信号を受信する車両側受信手段と、前記車両側受信手段により受信された応答信号が車両に固有の識別情報と適合するか否かに基づいて前記携帯機の位置を検出する携帯機位置検出手段と、前記携帯機位置の検出結果に基づいて施錠信号を出力する制御手段と、前記施錠信号に応答してドアロック機構を施錠状態とする駆動手段とを有する無線式施解錠装置において、以下のような手段を講じた点に特徴がある。
【0017】
(1)車両ドアの少なくとも一つが開いている状態から全てが閉じた状態に変化したことを検出して全ドア閉検出信号を発生する全ドア閉検出手段を設け、車両側送信手段は、前記全ドア閉検出信号に応答して前記リクエスト信号を送信すると共に、前記携帯機位置検出手段により携帯機が車室内に存在することが検出されると、それ以降のリクエスト信号の送信を停止し、前記制御手段は、前記携帯機位置検出手段により携帯機が車室内に存在することが検出されると、前記施錠信号の出力を禁止するようにした。
【0018】
(2)前記車両側送信手段は、車室内の所定領域と車両周辺の所定領域とに、前記携帯機が車室内に存在することが検出された時点で前記繰り返しを停止するようにした。
【0019】
前記車両側送信手段は、前記携帯機位置検出手段により車室内に携帯機が存在しないことが検出されると、車室内及び車両周辺の所定領域にリクエスト信号を間欠的に送信し、前記制御手段は、前記携帯機位置検出手段により車室内に携帯機が存在しないことが検知された場合において、車両外側に携帯機が存在しないことが検出されると前記施錠信号を出力するようにした。
【0020】
(4)前記車両側送信手段は、1回の間欠送信周期内で車室内と車両周辺の所定領域にリクエスト信号を交互に複数回繰り返し送信し、前記携帯機位置検出検出手段が携帯機の存在を検出した時点で前記リクエスト信号の送信を中止して次の間欠送信周期に移行するとともに、前記携帯機位置検出手段が間欠送信の1周期中で携帯機の存在を一度も検出できないとリクエスト信号の間欠的な送信を停止し、前記制御手段は、前記携帯機位置検出手段が間欠送信の1周期内で携帯機の存在を一度も検出できないと前記施錠信号を出力するようにした。
【0022】
(6)車両ドアの少なくとも一つが閉状態から開状態に変化したことを出力するドア開状態検出手段と、該ドア開状態検出手段の出力により車室内及び車両周辺の所定領域にリクエスト信号を送信するドア開時車両側送信手段と、前記車両側受信手段が受信した応答信号が車両固有の識別情報と適合するか否かに基づいて、少なくとも一つのドアが閉状態から開状態に変化したときに携帯機の位置を検出するドア開時携帯機位置検出手段とを設け、前記車両側送信手段は、前記ドア開時携帯機位置検出手段が車室内及び車両周辺に携帯機が存在すること検出した場合において、少なくとも車室内の所定領域に前記リクエスト信号を送信するようにした。
【0023】
上記した特徴(1)では、全てのドアが閉じられたとき、これが携帯機を所持した使用者の乗車時であれば携帯機が車室内に存在することに着目し、全てのドアが閉められたときに少なくとも車室内にリクエスト信号が送信され、これに対して携帯機から返信される識別情報に基づいて携帯機の位置を検出することで乗車と降車とが判別される。そして、車室内に携帯機が存在することが検出され、乗車時であることが判明するとリクエスト信号の送信が停止されるので、車両バッテリ及び携帯機バッテリの浪費を防止するとともに、施錠信号の出力が禁止されるので、同乗者のみが降車したことによる自動施錠も防止される。
【0024】
上記した特徴(2)によれば、降車が検出されると車室内及び車両周辺にリクエスト信号が交互に、かつ複数回だけ繰り返し送信されるので、外乱ノイズで送信有効範囲が変化しても携帯機の位置を正確に検出することができ、かつ車室内と車両周辺とにリクエスト信号を交互に送信するため、短時間で携帯機2の位置を検出できるようになる。さらに、車室内に携帯機が検出されると、それ以後は不要となるリクエスト信号の送信が停止されるので、外乱ノイズの影響を考慮してリクエスト信号の繰り返し送信が必要となる場合でも、車両バッテリ及び携帯機バッテリの浪費が防止される。
【0025】
上記した特徴(3)によれば、全てのドアが閉じられたときに車室内に携帯機が存在せず、これに基づいて降車時であるとが判別されている場合であっても、その後、車室内及び車両周辺の所定領域にリクエスト信号が間欠的に送信され、少なくとも車両外側に携帯機が存在しないことが検出されると施錠信号が出力されるので、ドアミラーの位置調整など車両周辺での作業中の意図しない自動施錠を防止しながら、携帯機の所有者が車両から離れた際には自動施錠が行われ施錠忘れを防止することができる。また、リクエスト信号が間欠送信されるので、車両バッテリ及び携帯機バッテリの消費電力を抑えながら、携帯機の位置を監視できる。
【0026】
上記した特徴(4)によれば、第2車両側送信手段は、1回の間欠送信タイミング(周期)で車室内と車両周辺の所定領域に複数回リクエスト信号を繰り返し送信するとともに、車室内に携帯機の存在を検出した時点でリクエスト信号の繰り返し送信を中止して次の間欠送信タイミングに移行する、すなわち、既に降車検出時に車室内に携帯機が存在しないことを検出したにもかかわらず、その後の携帯機が車室内に存在するときは外乱ノイズの影響で車室アンテナの拡大した通信有効範囲内、言い換えれば、車両周辺に携帯機が存在すると判断して次の間欠送信タイミングに移行することで無駄な送信はせず車両バッテリ及び携帯機バッテリの浪費を防止できる。
【0027】
さらに、制御手段は、前記第2携帯機位置検出手段が間欠送信の1周期内で車両外側に携帯機の存在を1度も検出できない場合にドアを施錠するので、携帯機が車両周辺に存在するにもかかわらず、単発の外乱ノイズの影響で車外アンテナの送信有効範囲が縮小しても誤ってドアが施錠されることが防止される。
【0029】
上記した特徴(6)によれば、全てのドアが閉じている状態から少なくとも一つが開かれたことを検出すると、リクエスト信号を車室内及び車両周辺の所定領域に送信して、車室内または車両周辺に携帯機が存在すること検出した場合において、降車を検出すると少なくとも車両周辺の所定領域にリクエスト信号を送信するため、乗車と降車の判定に加えて、携帯機所有の有無をも判定して、極め細やかな施錠制御を行うことが可能となる。例えば、清掃など携帯機を所有者しないで乗降のためにドアの開閉操作を行ったときには、全てのドアが閉じられたことを検出してもリクエスト信号が送信されないので車両バッテリの浪費が防止されると共に、自動施錠も行われないので意図しない施錠が防止され、自動施錠機能を付加しても利便性が損なわれない。
【0032】
さらに、上記した目的を達成するために、本発明は、リクエスト信号を送信する送信手段と、リクエスト信号の受信に応答して、使用者に携帯される携帯機から送信された識別信号を含む応答信号を受信する受信手段と、前記受信手段での識別信号の受信の有無に応じて、開閉体の施解錠制御を行う制御手段とを備える無線式施解錠装置において、以下のような手段を講じた点に特徴がある。
【0033】
(8)開閉体が閉じられたことを検出する閉タイミング検出手段を有し、前記送信手段は、開閉体が閉じられたことに応答して、車室内にリクエスト信号を送信するとともに、前記車室内へのリクエスト信号に応答した応答信号を受信したときには、その後の車両周辺の所定領域へのリクエスト信号の送信を禁止する(図7のステップS201→S206→S207→S209→S201→S219→戻り)。
【0034】
(9)車室内へのリクエスト信号に応答した応答信号の受信がないときには、送信手段は、車両周辺の所定領域に間欠的にリクエスト信号を送信し、前記所定領域へのリクエスト信号に応答した応答信号を受信しないことを条件に前記開閉体を施錠する(図7,8のステップS201→S206→S207→S208→S201→S219→S301→S306→S307→S313)。
【0035】
(10)送信手段は、車室内へのリクエスト信号に応答した応答信号の受信がないときには、車両周辺の所定領域に間欠的にリクエスト信号を送信するとともに、前記所定領域へのリクエスト信号に応答した応答信号を受信しないと、車室内に再度リクエスト信号を送信し、車室内へ再送信されたリクエスト信号に応答した応答信号を受信しないことを条件に前記開閉体を施錠する(図7,8のステップS201→S206→S207→S208→S201→S219→S301→S306→S307→S310→S312→S313)。
【0036】
(11)開閉体が開かれたことを検出する開タイミング検出手段を有し、前記送信手段は、開閉体が開かれたことに応答して、車室内または車両周辺の所定領域にリクエスト信号を送信するとともに、車室内あるいは車両周辺の所定領域へのリクエスト信号に応答した応答信号を受信したときに、前記開閉体が閉じられたことに応答して車室内にリクエスト信号を送信する(図6,7のステップS101→S103→S104→S106→S107→S105→S201→S202→S206または同ステップS101→S103→S104→S105→S201→S202→S206)。
【0037】
(12)移動体の全てのドアが閉じられたことを前記開閉体が閉じられたこととし、何れかのドアが開かれたことを前記開閉体が開かれたこととする。
【0038】
(13)送信手段は、車室内に配置されたスイッチの操作信号に応じてリクエスト信号の送信を禁止する。
【0039】
(14)開閉体の施解錠状態を検出する施解錠検出手段を設け、前記送信手段は、施錠状態が検出されたことに応じてリクエスト信号の送信を禁止する。
【0040】
(15)開閉体が閉じられたことに応じて計時を開始するタイマを有し、前記送信手段は、タイマが所定時間を計時するとリクエスト信号の送信を禁止する。
【0041】
本発明は、携帯機を携帯した使用者が車両に乗り込んだとき(乗車したとき)には、何れかのドアが開かれた状態から全てのドアが閉じられると、携帯機が必ず車室内(=送信有効範囲C)に存在するとともに、携帯機を携帯した使用者が車両から降りたとき(降車したとき)には、何れかのドアが開かれた状態から全てのドアが閉じられると、携帯機が必ず車室内には存在しないことに着目してなされたものである。
【0042】
よって、上記した特徴(8)によれば、何れかのドアが開かれた状態から全てのドアが閉じられたときに、車室内にリクエスト信号を送信して、携帯機からの応答信号/識別信号を受信することにより、このドアの閉動作は携帯機を携帯した使用者が乗車して車室内に入ったことであると認識して、その後のリクエスト信号の送信(車両周辺の所定領域−送信有効範囲Aまたは同Bへのリクエスト信号の間欠的な送信)を禁止、即ち、オートロック処理(自動施錠処理)を終了するので、携帯機との不必要な通信が行われず携帯機の通信回数が減り電池寿命を延ばすことができる(省電力化)。また、同乗者のみが降車したことによる車両側と携帯機との通信も防止することができる。
【0043】
上記した特徴(9)によれば、何れかのドアが開かれた状態から全てのドアが閉じられたときに車室内に携帯機が存在しないことを確認(携帯機を携帯した使用者が降車したと認識)すると、オートロック処理を継続して車両周辺の所定領域にリクエスト信号を間欠的に送信し、応答信号が受信されず携帯機が前記所定領域に存在しないと自動施錠するので、自動施錠が必要なときのみ、即ち、携帯機を携帯した使用者の降車時にのみ確実に自動施錠が行われ施錠忘れを防止することができる。さらに、ミラーの位置調整など車両周辺での作業中の自動施錠を防止できる。
【0044】
上記した特徴(10)によれば、前記(2)の特徴による作用・効果に加えて、車両周辺の所定領域に携帯機が存在しなくなると、再度車室内にリクエスト信号を送信して、車室内に携帯機が存在しないことを再確認してから自動施錠を行うので、携帯機の置き忘れによる自動施錠を確実に防止することができる。
【0045】
上記した特徴(11)によれば、全てのドアが閉じられた状態から何れかのドアが開かれたことに応答して、車室内または車両周辺の所定領域にリクエスト信号を送信して、応答信号が受信されて車室内または前記所定領域に確実に携帯機が存在することを確認したときのみ、その後にドアが閉じられたことに応答して前記(1)〜(4)の特徴に記載したようなリクエスト信号の送信を行うので、同乗者のドア閉操作と運転者(=携帯機を携帯した使用者)のドア閉操作との順番とは無関係に、また、使用者が急いで降車したときにも確実に自動施錠を行うことができ、施錠忘れを防止することができる。また、解錠状態で携帯機を携帯しない第三者がドアの開閉を行ったときに誤って施錠することも防止できる。
【0046】
上記した特徴(12)によれば、各々のドアが開かれる毎にリクエスト信号を送信するのではなく、全てのドアが閉じられた状態から何れかのドアが開かれたときに車室内または車両周辺の所定領域にリクエスト信号を送信して車室内または車両周辺の所定領域に確実に携帯機が存在することを確認するとともに、確認後も、開かれているドアが閉じられる毎にリクエスト信号を送信するのではなく、何れかのドアが開かれた状態から全てのドアが閉じたときに車室内にリクエスト信号を送信するので、車両側と携帯機との通信回数が少なくなり、よって、応答信号の返信回数が最小限に抑えられるので、携帯機の電池寿命を延ばすことができる。
【0047】
また、同乗者のドア閉操作と運転者(=携帯機を携帯した使用者)のドア開操作との順番とは無関係に、かつ最小限の通信回数で、車室内を含む車両周辺に携帯機が確実に存在することを確認できる。
【0048】
上記した特徴(13)、(14)によれば、車室内のスイッチ操作あるいは施錠状態が検出されると、リクエスト信号の送信を禁止してオートロック処理を終了するので、同乗者が車室内に残っている場合や、運転者(=携帯機を携帯した使用者)が車外からのキー操作等により意識的に施錠した場合の不必要な自動施錠が防止されるのみならず、携帯機では応答信号の送信機会が減るので、その電池寿命を延ばすことができる。
【0049】
上記した特徴(15)によれば、リクエスト信号の間欠送信は所定期間だけ行われるので、携帯機の電池寿命を延ばすことができる。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。本実施形態では、携帯機を携帯した使用者(運転者または同乗者)が乗車のためにドアを開閉した後は携帯機が必ず車室内に存在すること、および携帯機を携帯した使用者が降車のためにドアを開閉した後は携帯機が車室内に存在しないことに着目して、ドアの開閉後に携帯機が車室内に存在すれば、今回のドア開閉が乗車のための開閉と判定する。
【0051】
すなわち、何れかのドアが開かれた状態から全てのドアが閉じられたときに車室内にリクエスト信号を送信し、このリクエスト信号に応答した応答信号/識別信号の有無によって、携帯機を携帯した使用者が乗車したのか降車したのかを判定する。
【0052】
そして、乗車のためのドア開閉であれば自動施錠が不要なので、その後のリクエスト信号の送信を禁止し、携帯機がリクエスト信号を受信しないようにして、この携帯機がリクエスト信号に無駄に応答する機会を減じることで無駄な電力消費を防止する。
【0053】
図1は、本発明の一実施形態である無線式施解錠装置の構成を示したブロック図である。
【0054】
無線式施解錠装置は、車両に搭載される車載ユニット1と、当該車両のに携帯されて前記車載ユニット1と無線により通信する携帯機2とから構成される。
【0055】
車載ユニット1において、起動トリガ発生部9は、リクエスト信号の送信契機を検出して起動トリガを発生する。また、本実施形態は4ドア車両を対象としているので、運転席ドアの開閉状態を検出するドアスイッチ(SWFR),助手席ドアの開閉状態を検出するドアスイッチ(SWFL),運転席後部ドアの開閉状態を検出するドアスイッチ(SWRR),助手席後部ドアの開閉状態を検出するドアスイッチ(SWRL)がドア毎に設けられている。各ドアスイッチは、ドアが開状態でオン、閉状態でオフとなる。
【0056】
前記起動トリガ発生部9は、全てのドアが閉じていた全閉状態からいずれかのドアが開かれたとき、および少なくとも一つのドア(いずれかのドア)が開いた状態から全てのドアが閉じられたときに起動トリガを発生する。
【0057】
図2において、タッチセンサ8R,8Lは、ドアを解錠するときに操作されるもので、それぞれ運転席のアウタドアハンドルおよび助手席側のアウタドアハンドルに設けられ、各アウタハンドルヘの人体の接触を検出する。ロックスイッチ18R,18Lは、ドアを施錠するときに操作されるもので、それぞれ運転席側のアウタドアハンドルおよび助手席側のアウタドアハンドルに設けられている。前記タッチセンサ8R,8Lからの検出信号および前記ロックスイッチ18R,18Lの操作信号は、コントロールユニット10に入力される。
【0058】
アンテナATaは、図2に示したように、運転席のアウタドアハンドル近傍に設けられている。アンテナATbは、助手席のアウタドアハンドル近傍に設けられている。アンテナATcは、車室内のほぼ中央部に設けられている。コントロールユニット10は、起動トリガ発生部9から送出される起動トリガに応答して、前記LF送信回路11a、11c、11dの各アンテナATa、ATb、ATcからリクエスト信号を、後述する所定のタイミングで送信させる。
【0059】
コントロールユニット10は、タッチセンサ8Rからの検出信号およびロックスイッチ18Rからの操作信号の入力に応じて、LF送信回路11aのアンテナATaからリクエスト信号を車両周辺の運転席側の所定領域(図3の送信有効範囲A)に送信する。さらに、タッチセンサ8Lからの検出信号とロックスイッチ18Lからの操作信号の入力に応じて、LF送信回路11bのアンテナATbからリクエスト信号を車両周辺の助手席側の所定領域(図3の送信有効範囲B)に送信する。
【0060】
RF送受信回路14は、前記送信したリクエスト信号に応答して携帯機2から返信される応答信号を受信する。前記コントロールユニット10はさらに、リクエスト信号に対する応答として受信された応答信号に含まれる識別信号と自身に予め記憶された識別信号とを比較し、両者が一致または所定の関係にあると、ドアロックユニット12に対して解錠または施錠を指示する。コントロールユニット10は、前記タッチセンサ8R,8Lの検出信号が入力されたときには解錠を、ロックスイッチ18R,18Lの操作信号が入力されたときには施錠を指示する。ドアロックユニット12は、コントロールユニット10からの指示に応答して、ドアロックアクチュエータ13へ解錠信号または施錠信号を出力する。
【0061】
ドアロックアクチュエータ13は、前記解錠信号に応答してドアロックを解除し、施錠信号に応答してドアロックを実行する。イグニッションスイッチ15およびアクセサリ(ACC)スイッチ16は、イグニッションキーシリンダに挿入されたキーが所定位置まで回動されたことを検出する。キースイッチ17は、キーがイグニッションキーシリンダに挿入されたことを検出する。
【0062】
シルコンスイッチ19は、車室内の各ドアライニングに設けられ、手動操作で押し下げること(シルコンスイッチON)によりドアを施錠し、引き上げること(シルコンスイッチOFF)によりドアを解錠するスイッチである。さらに、シルコンスイッチ19は、前記ロックアクチュエータ13がドアを施錠または解錠することに連動して、押し下げられたりまたは引き上げられたりする。よって、本実施例においては、シルコンスイッチ19は、車室内スイッチであるとともに、ドアの施解錠状態検出手段を構成している。
【0063】
携帯機2において、LF受信回路22は、前記車載ユニット1の各LF送受信回路11a〜11cから送信されたリクエスト信号を受信する。コントロールユニット23は、リクエスト信号の受信に応答して識別信号の送信をRF送受信回路21に対して指示する。RF送受信回路21は、前記コントロールユニット23からの指示に応答して、前記識別信号を含む応答信号を返信する。
【0064】
図3は、車載ユニット1の各アンテナATa,ATb、ATcから送信されるリクエスト信号RQa,RQb,RQcの送信有効範囲A,B,Cを模式的に示した図である。
【0065】
アンテナATaは、運転席のアウタドアハンドルまたはその近傍を中心とする半径90ないし100センチメートルの送信有効範囲A(車両周辺の所定領域)にリクエスト信号RQaを送信する。アンテナATbは、助手席のアウタドアハンドルまたはその近傍を中心とする半径90ないし100センチメートルの送信有効範囲B(車両周辺の所定領域)にリクエスト信号RQbを送信する。アンテナATcは、車室内を送信有効範囲Cとするリクエスト信号RQcを送信する。
【0066】
ここで、リクエスト信号の送信有効範囲がほぼ車室内に限定されるアンテナ、本実施例ではアンテナATcを車内アンテナとし、リクエスト信号の送信有効範囲が車外の所定領域をも含むアンテナ、本実施例では、アンテナATa,ATbを車外アンテナとする。
【0067】
次いで、本実施形態の動作をフローチャートを参照して説明する。図4は、本発明の無線式自動施解錠装置において実行される「オートロック処理」を含むバックグラウンド処理の手順を示したフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行される。
【0068】
図4において、「初期化処理」では、各種の変数、タイマ、カウンタ等に初期値が設定される。「センサおよびスイッチの入力処理」では、車両上の各センサにより検出された信号および各スイッチの状態等が読み取られる。「タッチセンサ入力処理」では、ドアハンドルに設けられた前記タッチセンサ8R,8Lにより当該ドアハンドルへの接触が検出されると、前記車載ユニット1の前記接触検出側のLF送信回路11aまたは11bと携帯機2とが双方向通信を行って認証処理を行い、正規の携帯機2を所持した使用者によるアプローチであることが確認されるとドアロックが解錠される。
【0069】
「オートロック処理」では、後に詳述するように、ドアが開閉されたときに車載ユニット1が携帯機2の位置を確認し、携帯機2からの応答信号が受信されないとドアを自動的に施錠する。
【0070】
「ロックスイッチ入力処理」では、ドアハンドル近傍に設けられた前記ロックスイッチ18R,18Lが操作されたときに、前記車載ユニットの前記操作されたドア側のLF送信回路11aまたは11bと携帯機2とが双方向通信を行って認証処理を行い、正規の携帯機2を所持した使用者による操作であることが確認されるとドアが施錠される。
【0071】
「イモビライザ処理」では、イグニッションスイッチ15がオン操作されたときに前記車載ユニット1と携帯機2とが双方向通信を行って認証処理を行い、正規の携帯機2を所持した使用者によるオン操作であることが確認されるとエンジン始動が許可される。
【0072】
次いで、図5のフローチャートを参照して、上記した本発明の「オートロック処理」の概要について説明し、その後、図6,7,8のフローチャートを参照して、その詳細を説明する。
【0073】
図5のステップS1では、全てのドアが閉じた状態からいずれかのドアが開かれたか否かが、前記起動トリガ信号の有無に基づいて判定される。いずれかのドアが開かれると、ステップS2では、前記LF送信回路11a,11b,11cの各アンテナATa,ATb、ATcから、リクエスト信号RQa,RQb、RQcが各送信有効範囲内A,B,C内に順次送信される。車載ユニット1は、リクエスト信号のいずれかに対する応答信号が返信されたことに基づいて、携帯機2の現在位置を認識する。
【0074】
ここで、オートロック処理の説明文または図6〜8における「(リクエスト信号に対する)応答信号の返信」の意味することは、受信した応答信号に含まれる識別信号とコントロールユニット10に了め記憶される識別信号とを比較した結果、両者が一致または所定の関係にあること、すなわち正規の応答信号が返信されたことである。そして、本実施形態では、前記正規の応答信号を受信できたか否かに基づいて、リクエスト信号の送信有効範囲内に正規の携帯機が存在しているか否かを判定している。
【0075】
携帯機2が車室内またはドア近傍に存在していれば、全てのドアが閉じられた状態からいずれかのドアが開かれた時に、携帯機2を携帯した使用者がドア近傍あるいは車室内に存在している、すなわち携帯機2を携帯した使用者が車両周辺に存在している判定してステップS3へ進む。ステップS3では、携帯機2を携帯した使用者が車両周辺に存在するか否かを示す端末存在確認フラグFlockがセット(=1)される。すなわち、携帯機2を携帯した使用者が車両周辺に存在すると認識される。
【0076】
これに対して、前記携帯機2が車室内および車外の車両周辺のいずれにも存在していなければ、ステップS4において、前記端末存在確認フラグFlockがリセット(=0)される。すなわち、携帯機2を携帯した使用者が車両周辺に存在しないと認識される。
【0077】
本実施形態では、前記端末存在確認フラグFlockがセット状態であれば、他の条件がさらに満足されることを条件に自動施錠が実行される。端末存在確認フラグFlockがリセット状態であれば、無条件で自動施錠が禁止される。
【0078】
次の周期では、ステップS1において、ドア全閉状態からいずれかのドアが開かれたか否かが再び判定される。それ以外と判定されればステップS7へ進む。ここで、ステップS1の判定が「肯定」となるのは、全てのドアが閉じている状態からいずれかのドアが開かれたときのみであり、1以上のドアが既に開かれていている状態からさらに別のドアが開かれたとき、または、1以上のドアが開かれたままの状態のときには「否定」となる。
【0079】
ステップS7では、開いていたドアが全て閉じられて全閉状態になったか否かが判定される。全閉状態になったと判定されると、ステップS8では、前記端末存在確認フラグFlockに基づいて、携帯機2を携帯した使用者が車両周辺に存在していたか否かが判定され、存在していたと判定されれば(Flock=1)ステップS9へ進む。ここで、前記ステップS7の判定が「肯定」となるのは、いずれかのドアが開かれている状態から全てのドアが閉じられたとき(瞬間)のみであり、全てのドアが閉じられたままの状態のとき、あるいは2以上のドアが開かれていてその内の1つのドアが閉じられたときは「否定」となる。
【0080】
ステップS9では、車室内の各種スイッチが操作されたか否かが判定される。スイッチ操作が検出されると、車室内に何人かが存在していると判定され、オートロックが不要なのでステップS12へ進む。これとは逆に、スイッチ操作が検出されなければ、オートロック処理が継続されてステップS10へ進む。
【0081】
ステップS10では、前記LF送信回路11cから車室内すなわち図3の送信有効範囲Cにリクエスト信号RQcが発信され、これに対して応答信号が返信されるか否かに基づいて、車室内に携帯機2が存在するか否かが判定される。
【0082】
携帯機2が車室内に存在しなければ、このドア開からドア閉が「携帯機携帯者の降車のための開閉」と判定され、オートロックを実行すべくステップS11へ進む。ステップS11ではオートロックへの移行が許可され、リクエスト信号を間欠的に送信する回数がオートロックカウンタCwにセットされる。本実施形態では、ドアが閉じられてからリクエスト信号が1秒間隔で30回送信されるので、前記オートロックカウンタCwに「30」がセットされる。
【0083】
これに対して、前記ステップS10において、携帯機2が車室内に存在すると判定されれば、このドア開からドア閉は「携帯機携帯者の乗車のための開閉」であり、オートロックの必要がないと判定されてステップS12へ進む。ステップS12では、前記オートロックカウンタCwがリセットされる。ステップS13では、このドア開閉に関するオートロックの是非が判定済みなので、前記端末存在確認フラグFlockがリセットされる。
【0084】
次の周期で、当該処理が前記ステップS1,S7を経てステップS15へ進むと、ステップS15では、オートロック処理継続中であるか否かが、前記オートロックカウンタCwのカウント値に基づいて判定される。カウント値がゼロであれば、自動施錠が不許可状態なので今回の処理を終了する。オートロックカウンタCwがゼロ以外であれば、オートロック処理中と判定されてステップS16へ進む。
【0085】
ステップS16では、車室内のスイッチが操作されたか否かが判定される。スイッチ操作が検出されると、携帯機2の携帯者以外の使用者が乗車中なので自動施錠が不要と判定されてステップS17へ進む。ステップS17では、前記オートロックカウンタCwがリセットされる。この結果、オートロック処理はキャンセルされる。
【0086】
前記スイッチ操作が検出されないと、ステップS18では、前記オートロックカウンタCwのカウント値が所定時間ごとにデクリメントされる。本実施形態では、1秒ごとにデクリメントされるように予め設定されている。ステップS19では、前記オートロックカウンタCwのカウント値に基づいて、リクエスト信号の間欠送信が終了したか否かが判定される。最初は終了していないと判定されるのでステップS20へ進む。
【0087】
ステップS20では、前記LF送信回路11a,11bの各アンテナATa,ATbから送信有効範囲A,Bにリクエスト信号RQa,RQbが送信される。ステップS24では、このリクエスト信号に対して応答信号が返信されるか否かに基づいて、車外の車両周辺に携帯機2が存在するか否かが判定される。ドアを閉じた直後は携帯機2の携帯者が車外の車両周辺に存在し、応答信号が返信されるので、当該処理を終了する。
【0088】
その後の周期で、ステップS19において、前記オートロックカウンタCwのカウント値がゼロと認定される(すなわち、全てのドアが閉じられてからリクエスト信号の間欠送信回数が30回に達した、あるいは30秒が経過した)か、あるいは前記ステップS24において、車外の車両周辺に携帯機2が既に存在しないと判定されるとステップS21へ進む。
【0089】
ステップS21では、前記オートロックカウンタCwがリセットされる。ステップS22では、念のために前記LF送信回路11cのアンテナATcから車室内(送信有効範囲C)にリクエスト信号RQcが送信され、これに対して応答信号が返信されたか否かに基づいて、車室内に携帯機2が存在するか否かが判定される。携帯機2が車室内に確実に存在しないことが確認されれば、ステップS23においてオートロックが実行され、全てのドアがロックされる。
【0090】
このように、本実施形態では全てのドアが閉じられている状態からいずれかのドアが開かれ、その後再び、全てのドアが閉じられると、車室内に携帯機2が存在するか否かに基づいてオートロックの必要性が判定される。そして、オートロックが不要であれば、ステップS12,13においてオートロックが禁止され、自動施錠のためのリクエスト信号が車載ユニット1から送信されない。すなわち、ステップS20が実行されない。したがって、車室内の運転者等が携帯する携帯機2へはリクエスト信号が送信されず、当該携帯機2は応答動作が不要となるので、無駄な電力消費が防止される。
【0091】
図6,7,8は、上記した「オートロック処理」の詳細を示しフローチャートであり、前記と同一または同等の処理には前記と同一のステップ番号を併記している。
【0092】
ステップS101では、全てのドアが閉じている全閉状態からいずれかのドアが開かれたか否かが判定される。いずれかのドアが開かれると、ステップS102では、オートロックカウンタCwがリセット(=0)される。ステップS103では、車室内を送信有効範囲(C)とするLF送信回路11cのアンテナATcからリクエスト信号RQcが送信される。ステップS104では、前記リクエスト信号RQcに対して携帯機2から応答信号が返信されたか否かに基づいて、車室内に携帯機2が存在するか否かが判定される。応答信号が受信されると、車室内に携帯機が存在すると判定されてステップS105へ進む。ステップS105では、前記端末存在確認フラグFlockがセット(=1)される。
【0093】
これに対して、車載ユニット1が応答信号を受信できないと、車室内に携帯機2が存在しないと判定されてステップS106へ進む。ステップS106では、始めに運転席側のドア近傍の送信有効範囲(A)にLF送信回路11aのアンテナATaからリクエスト信号RQaが送信される。次いで、助手席側のドア近傍の送信有効範囲(B)にLF送信回路11bのアンテナATbからリクエスト信号RQbが送信される。ステップS107では、前記各リクエスト信号RQa,RQbに対して携帯機2から応答信号が返信されたか否かに基づいて、ドア近傍に携帯機2が存在するか否かが判定される。
【0094】
応答信号を受信すると、ドア近傍に携帯機2が存在すると判定して前記ステップS105へ進む。応答信号を受信できなければ、ドア近傍にも携帯機2が存在しないと判定してステップS108へ進む。ステップS108では、前記端末存在確認フラグFlockがリセットされる。
【0095】
一方、前記ステップS101において、ドア全閉状態からいずれかのドアが開かれた場合以外と判定されると、図7のステップS201へ進む。ステップS201では、いずれかのドアが開いていた状態から全てのドアが閉じられて全閉状態となったか否かが判定される。
【0096】
全てのドアが閉じられたときが検出されると、ステップS202では、前記端末存在確認フラグFlockが参照される。このフラグFlockがリセット状態であればオートロックが不許可なのでステップS209へ進む。ステップS209では、オートロックカウンタCwがリセットされる。
【0097】
一方、前記ステップS202において、フラグFlockがセット状態と判定されれば、いずれかのドアが開かれた時に携帯機2を携帯した使用者が車両周辺に存在していたことが既に確認されており、自動施錠が許可されているのでステップS203へ進む。
【0098】
ステップS203では、イグニッションキーシリンダにキーが挿入されているか否かが判定される。キーが挿入されていなければステップS204へ進む。ステップS204では、イグニッションスイッチがオン状態であるか否かが判定される。オフであればステップS205へ進む。ステップS205では、ACC(アクセサリ)スイッチがオン状態であるか否かが判定される。
【0099】
オフ状態であれば、このドア開閉操作が、携帯機2を携帯した使用者が乗車のために行った操作および降車のために行った操作のいずれであるかを、車室内に携帯機2が存在するか否かに基づいて判定すべく、さらにステップS206へ進む。これに対して、いずれかのスイッチがオン状態であれば、車室内に何人かが存在するので、オートロックを禁止すべく前記ステップS209へ進む。
【0100】
ステップS206では、車室内の送信有効範囲(C)にLF送信回路11cのアンテナATcからリクエスト信号RQcが送信される。ステップS207では、このリクエスト信号RQcに対して応答信号が返信されたか否かに基づいて、車室内に携帯機2が存在するか否かが判定される。応答信号が受信されると、ドアが全閉されたときに車室内に携帯機2が存在する、すなわち携帯機2を携帯した使用者が乗車したと判定して前記ステップS209へ進み、今回の自動施錠を禁止する。
【0101】
これに対して、応答信号が受信されないと、ドアが全閉されたときに車室内に携帯機2が存在しない、すなわち携帯機2を携帯した使用者が降車したと判定してステップS208へ進む。ステップS208では、オートロックカウンタCwに「30(カウント)」がセットされる。ステップS210では、前記端末存在確認フラグFlockがリセットされる。
【0102】
次の周期では、前記ステップS101,S201を経て、当該処理はステップS219へ進む。
【0103】
ステップS219ではオートロックカウンタCwが参照され、最初はそのカウント値がゼロよりも大きいのでステップS220へ進む。ステップS220では、アウタドアハンドルに設けられたタッチセンサがオン状態であるか否かが判定され、オフ状態であればステップS221へ進む。ステップS221、S222では、シルコンスイッチ19が操作されたか否かが判定され、操作されていればステップS230へ進み、操作されていなければステップS223へ進む。
【0104】
なお、前述のように、本実施形態ではシルコンスイッチ19がドアの施解錠状態検出手段としても用いられている。したがって、ステップS222はドアの施錠状態を検出したことも示している。
【0105】
ステップS223では、ドアが全て閉じているか否かが判定される。全閉であればステップS224へ進み、いずれかのドアが開いていれば前記ステップS230へ進む。ステップS224、S225、S226では、前記と同様にキースイッチ、イグニッションスイッチおよびアクセサリスイッチの状態が判定され、いずれかがオン状態であればステップS230へ進み、オートロックカウンタCwがリセットされる。全てのスイッチがオフであれば、図8のステップS301へ進む。
【0106】
ステップS301では、間欠送信されるリクエスト信号の間欠間隔を規定するために、前回のリクエスト信号の送信から1秒が経過したか否かが判定される。間欠送信タイマTm がゼロであれば、1秒経過と判定されてステップS302へ進む。ステップS302では、前記間欠送信タイマTmに「1秒」がセットされて再びダウンカウントを開始する。ステップS303では、前記オートロックカウンタCwが「1」だけデクリメントされる。
【0107】
ステップS304では、オートロックカウンタCwが参照される。ここで、携帯機2を携帯した使用者が降車のためにドアを開き、さらにドアを閉じた場合、経験的には3秒程度はドア近傍に存在する。そこで、本実施形態ではリクエスト信号の最初の3回(オートロックカウンタCwのカウント値が30,29,28)の間欠送信を無条件でスキップさせることで携帯機2の電力消費をさらに低減させるために、ステップS304においてカウント値が「27」(すなわち、27秒相当)と比較される。カウント値が「27」以上であれば今回の処理を終了し、「27」より小さければステップS305へ進む。このステップS304は、必要に応じて削除しても良い。
【0108】
ステップS305では、オートロックカウンタCwが再び参照され、初めはゼロ以外なのでステップS306へ進む。ステップS306では、前記ステップS106と同様に、ドア近傍の送信有効範囲(A,B)にLF送信回路11a、11bの各アンテナATa,ATbからリクエスト信号RQa,RQbが送信される。これに対して、ステップS307で応答信号が返信されると、オートロック処理を継続すべく今回の処理を終了する。
【0109】
ステップS307において応答信号を受信できないと、携帯機2を携帯した使用者が車両周辺の所定領域に既に存在しないのでステップS310へ進む。また、ステップS305でオートロックカウンタCwを参照したとき、オートロックカウンタCwの値が「0」と判定されてもステップS310に進む。本実施例では、ステップS208、S301〜S303、およびS305で示されるように、オートロックカウンタCwと間欠送信タイマTwとで、開閉体が閉じられたことに応じて計時を開始するタイマを構成している。
【0110】
ステップS310では、携帯機2の置き忘れを確実に防止するため、LF送信回路11cのアンテナATcから車室内の送信有効範囲(C)にリクエスト信号RQcが念のために再度送信される。ステップS311では、オートロックカウンタCwがリセットされる。ステップS312では、前記リクエスト信号RQcに対して応答信号が返信されたか否かが判定される。応答信号が返信されれば、自動施錠が行われることなく当該オートロック処理は完了する。
【0111】
これに対して、応答信号が返信されなければ、ステップS313において、全てのドアが直ちに施錠される。すなわち、自動施錠が実行される。ステップS314では、ドアが自動施錠されたことを車外の使用者に通知すべく、ハザードランプを点滅させるなどのアンサーバックが実行され、その後、当該オートロック処理は完了する。
【0112】
図9、10,11,12は、上記したオートロック処理の動作を示した図であり、ここでは、図5のフローチャートに沿って、その動作を説明する。
【0113】
図9は、携帯機2を携帯した使用者が乗車する際の動作を示した図である。使用者が運転席ドアを開くと、これが図5のステップS1で検出されてステップS2へ進み、車室内(送信有効範囲C)にリクエスト信号RQcが送信され[図9(a)]、次いで送信有効範囲A,Bにリクエスト信号RQa,RQbが送信される。ここでは、携帯機2が運転席側ドア近傍に存在するので、携帯機2がリクエスト信号RQaに対して応答信号を返す[図9(b) ]。したがって、リクエスト信号RQbは送信されない。ステップS3では、端末存在確認フラグFlockがセットされる。
【0114】
使用者が乗車し[図9(c) ]、運転席ドアを閉じてドア全閉状態となると、これが図5のステップS7で検出されてステップS10へ進み、車室内(送信有効範囲C)にリクエスト信号RQcが再び送信される[図9(d) ]。ここでは、車室内に携帯機2が存在すると判定され、使用者が乗車しているので、ステップS12,13において自動施錠が禁止され、その後のリクエスト信号の間欠送信が禁止される。
【0115】
このように、本実施形態では、いずれかのドアが開いている状態から全てのドアが閉じられたときに車室内にリクエスト信号を送信し、このリクエスト信号に対して携帯機2からの応答信号を受信できたか否かに基づいて、携帯機2を携帯した使用者が乗車したのか降車したのかを判定し、乗車したと判定したら、その後のリクエスト信号の送信を禁止するので、図13に関して説明した不具合点を解消できるのみならず、不要な応答動作による携帯機2の電池の電力浪費を防止することができる。
【0116】
図10は、携帯機2を携帯した使用者がドアを開いたが乗車せずに立ち去る際の動作を示した図である。
【0117】
使用者が運転席ドアを開くと、これがステップS1で検出されてステップS2へ進み、車室内(送信有効範囲C)にリクエスト信号RQcが送信され[図10(a)]、次いで、送信有効範囲A,Bにリクエスト信号RQa,RQbが送信される。ここでは、携帯機2が運転席側ドア近傍に存在するので、携帯機2がリクエスト信号RQaに対して応答信号を返す[図10(b) ]。ステップS3では、端末存在確認フラグFlockがセットされる。
【0118】
使用者が乗車することなく運転席ドアを閉じてドア全閉状態となると、これが図5のステップS7で検出されてステップS10へ進み、車室内(送信有効範囲C)にリクエスト信号RQcが再び送信される[図10(c) ]。ここでは、車室内に携帯機2が存在しないと判定されるので、ステップS12においてオートロックカウンタCwに間欠送信回数として「30」がセットされ、その後のリクエスト信号の間欠送信が許可される。
【0119】
次いで、当該処理はステップS15,16,18を経てステップS20へ進み、送信有効範囲A,Bへのリクエスト信号RQa,RQbの間欠送信が開始される。この時、携帯機2からはリクエスト信号RQaに対して応答信号が返信されるので[図10(d) ]、当該処理をそのまま終了する。その後、使用者が車両から離れ、次の周期のステップS20において、携帯機2がリクエスト信号RQa,RQbの送信有効範囲から外れていると[図10(e) ,(f)]、ステップS22において、車室内にリクエスト信号RQcが送信される[同図(g) ]。このリクエスト信号RQcに対して携帯機2からの応答がなければ、ステップS23において全てのドアが自動施錠される[同図(h) ]。
【0120】
図11は、携帯機2を携帯した使用者が降車して車両から立ち去る際の動作を示した図である。
【0121】
使用者が運転席ドアを開くと、これがステップS1で検出されてステップS2へ進み、車室内(送信有効範囲C)にリクエスト信号RQcが送信される[図11(a) ]。ここでは、携帯機2が車室内に存在するので、携帯機2がリクエスト信号RQcに対して応答信号を返す。したがって、送信有効範囲A,Bに送信されるはずのリクエスト信号RQa,RQbは送信されない。ステップS3では、端末存在確認フラグFlockがセットされる。
【0122】
使用者が降車し[図11(b) ]、運転席ドアを閉じてドア全閉状態となると、これが図5のステップS7で検出されてステップS10へ進み、車室内にリクエスト信号RQcが送信される[図11(c) ]。ここでは、車室内に携帯機が存在しないと判定され、使用者が降車しているので、ステップS12においてオートロックカウンタCwに間欠送信回数として「30」がセットされ、その後のリクエスト信号の間欠送信が許可される。
【0123】
次いで、当該処理はステップS15,16,18を経てステップS20へ進み、送信有効範囲A,Bへのリクエスト信号RQa,RQbの間欠送信が開始される。この時、携帯機2からは、リクエスト信号RQaに対して応答信号が返信されるので[図11(d) ]、当該処理をそのまま終了する。その後、使用者が車両から離れ、次の周期のステップS20において、携帯機2がリクエスト信号RQa,RQbの送信有効範囲から外れていると[図11(e) ,(f)]、ステップS22において、車室内にリクエスト信号RQcが送信される[図11(g) ]。このリクエスト信号RQcに対して携帯機2からの応答がなければ、ステップS23において全てのドアが自動施錠される[図11(h) ]。
【0124】
図12は、携帯機2を携帯した使用者および携帯しない同乗者が共に降車して車両から立ち去る際の動作を示した図である。
【0125】
全てのドアが閉じている状態から使用者または同乗者が運転席または助手席のドアを開くと、これがステップS1で検出されてステップS2へ進む。ステップS2では、車室内(送信有効範囲C)にリクエスト信号RQcが送信される[図12(a) ]。ここでは、携帯機2が車室内に存在するので、携帯機2がリクエスト信号RQcに対して応答信号を返す。したがって、送信有効範囲A,Bに送信されるはずのリクエスト信号RQa,RQbは送信されない。ステップS3では、端末存在確認フラグFlockがセットされる。
【0126】
使用者および同乗者が降車し[図12(b) ]、運転席ドアが閉じられた後[図12(c) ]に助手席ドアも閉じられてドア全閉状態となると、これが図5のステップS7で検出されてステップS10へ進み、車室内にリクエスト信号RQcが送信される[図12(d) ]。ここでは、車室内に携帯機2が存在しないと判定され、使用者が降車しているので、ステップS12においてオートロックカウンタCwに間欠送信回数として「30」がセットされ、その後のリクエスト信号の間欠送信が許可される。
【0127】
次いで、当該処理はステップS15,16,18を経てステップS20へ進み、送信有効範囲A,Bへのリクエスト信号RQa,RQbの間欠送信が開始される[図12(e) ,(f)]。この時、使用者は既に車両から遠ざかっており、このリクエスト信号RQa,RQbに対しては携帯機2から応答信号が返信されない。したがって、当該処理はステップS21からステップS22へ進み、車室内にリクエスト信号RQcが再び送信される[図12(g) ]。ここでは、携帯機2からの応答がないので、ステップS23において全てのドアが自動施錠される[図12(h) ]。
【0128】
このように、本実施形態では全てのドアが閉じられたタイミングではなく、全てのドアが閉じている全閉状態からいずれかのドアが開かれたタイミングで、携帯機2を携帯した使用者が車両周辺に存在するか否かを判定するので、前記図14に関して説明した不具合点を解消することができる。したがって、同乗者の有無に関わらず、即ち、同乗者のドア閉操作と使用者のドア閉操作との順番とは無関係に自動施錠が確実に行われる。したがって、同乗者がいた場合にも、使用者は同乗者のドアの閉操作(各ドアの閉操作の順番)を気に掛ける必要がないので、自動施錠の信頼性および利便性が向上する。
【0129】
なお、上記した実施形態では、車両周辺の所定領域にリクエスト信号を間欠的に送信して、その応答である応答信号を受信できなければ施錠するオートロック処理への適用例を説明したが、特開昭60−164571号公報の図9に開示されている、開閉体の開閉から所定時間後に車両周辺の所定領域にリクエスト信号を送信して、その応答である応答信号を受信できなければ施錠するオートロック処理にも適用され得ることは自明である。
【0130】
また、上記した実施形態では、車載ユニット1は、送信したリクエスト信号に対して返信された応答信号に所定の識別信号が含まれるか否かに基づいて、この応答信号を返信した携帯機が正規の携帯機であるか否かを判定するものとして説明した。
【0131】
しかしながら、特開昭59−58031号公報に開示されており、かつ図15にも示したように、車載ユニット1および携帯機2に関数あるいは所定の暗号化規則であるf(x),F(x)をそれぞれ記憶させ、リクエスト信号を乱数R、IDコード信号をF(R)として、車載ユニット1では、f(r)=F(R)の関係が成立したときに正規の携帯機と認証することも可能であり、従来例に記載されたものと特開昭59−58031号公報に記載されるものとを組み合わせたり、特開昭59−58031号公報に記載されるものを適宜に変形して用いることも可能である。
【0132】
次いで、本発明の他の実施形態について説明する。図16は、本発明の第2実施形態である無線式施解錠装置の構成を示したブロック図であり、前記と同一の符号は同一または同等部分を表している。本実施形態では4つのLF送信回路11a、11b、11c、11dを設け、各LF送信回路にそれぞれアンテナAT1〜AT4を設けている。
【0133】
図17は、本発明の第2実施形態におけるアンテナ配置および各アンテナAT1〜AT4から送信されるリクエスト信号の送信有効範囲(車両周囲の所定領域)を模式的に表現した図である。本実施形態では、車室内の前方および中央に車内アンテナAT1,AT3がそれぞれ配置され、運転席側のフロントドアおよびリヤドアの前方に車外アンテナAT2,AT4がそれぞれ配置されている。
【0134】
車内アンテナAT1は、車室内の前部を送信有効範囲とするリクエスト信号RQ1を送信する。車内アンテナAT3は、車室内の後部を送信有効範囲とするリクエスト信号RQ3を送信する。車外アンテナAT2は、運転席のドア近傍を中心とする半径90ないし100センチメートルの送信有効範囲にリクエスト信号RQ2を送信する。車外アンテナAT4は、運転席後部のドア近傍を中心とする半径90ないし100センチメートルの送信有効範囲にリクエスト信号RQ4を送信する。運転席側タッチセンサ8Rは、運転席ドアハンドルへの人体の接触の有無を検出する。
【0135】
なお、図中領域Dはリクエスト信号RQ1,RQ2のみが検出される範囲、領域Eは全てのリクエスト信号RQ1〜RQ4が検出される範囲、領域Fはリクエスト信号RQ3,RQ4のみが検出される範囲、領域Gはリクエスト信号RQ1のみが検出される範囲、領域Hはリクエスト信号RQ1,RQ3のみが検出される範囲、領域Iはリクエスト信号RQ3のみが検出される範囲、領域Jはリクエスト信号RQ2のみが検出される範囲、領域Kはリクエスト信号RQ2,RQ4のみが検出される範囲、領域Lはリクエスト信号RQ4のみが検出される範囲を示している。
【0136】
次いで、第2実施形態の動作をフローチャートに沿って説明する。本実施形態でも、前記図4に関して説明したバックグラウンド処理が所定の周期で繰り返し実行され、その中で「オートロック処理」が実行される。
【0137】
ここでは、初めに図18のフローチャートを参照して第2実施形態における「オートロック処理」の概要について説明し、その後、図19〜22のフローチャート、および図23のタイミングチャートを参照して、その詳細を説明する。
【0138】
図18のステップS70では、全てのドアが閉じている状態からいずれかのドアが開かれたか否かが判定される。いずれかのドアが開かれるとステップS71へ進み、前記各アンテナAT1〜AT4から、それぞれリクエスト信号RQ1〜RQ4が、車室内アンテナ→車外アンテナ→車室内アンテナ…の順序で交互に繰り返し送信される。車載ユニット1は、リクエスト信号のいずれに対して応答信号が返信されたかに基づいて、携帯機2が車室内および車両周辺のいずれに存在するかを判別する。
【0139】
携帯機2が車室内または車両周辺に存在していれば、ドアが開かれた時に携帯機2を所持した使用者がドア近傍あるいは車室内に存在していたと判定してステップS72へ進む。ステップS72では、「ドア開時に携帯機2を所持した使用者が車両近傍に存在するか否か」を示す携帯機存在確認フラグFlockがセット(=1)される。すなわち、ドア開時に携帯機2を所持した使用者が車両周辺に存在した旨が登録される。
【0140】
これに対して、前記携帯機2が車室内および車両周辺のいずれにも存在していなければ、ステップS87において携帯機存在確認フラグFlockがリセットされる。その後は、いずれの場合もステップS73へ進み、オートロックカウンタCwをリセットして今回の周期を終了する。
【0141】
次の周期では、ステップS70からステップS81へ進む。すなわち、ステップS70の判定が「肯定」となるのは、全てのドアが閉じている状態からいずれかのドアが開かれたときのみであり、1以上のドアが既に開かれていている状態からさらに別のドアが開かれたとき、または、1以上のドアが開かれたままの状態では「否定」となる。
【0142】
ステップS81では、開いていたドアが全て閉じられて全閉状態になったか否かが判定され、全閉状態であればステップS74へ進む。ステップS74では、前記携帯機存在確認フラグFlockに基づいて、携帯機2が車両周辺に存在していたか否かが判定され、存在していたと判定されれば(Flock=1)ステップS75へ進む。
【0143】
なお、前記ステップS81の判定が「肯定」となるのは、いずれかのドアが開かれている状態から全てのドアが閉じられたとき(瞬間)のみであり、全てのドアが閉じられたままの状態のとき、あるいは2以上のドアが開かれていてその内の1つのドアが閉じられたときは「否定」となる。
【0144】
ステップS75では、車室内の各種スイッチが操作されたか否かが判定される。スイッチ操作が検出されるのは車室内に何人かが存在している場合であり、この場合はオートロックが不要なのでステップS79へ進む。これとは逆に、スイッチ操作が検出されなければ、オートロック処理が継続されてステップS76へ進む。ステップS76では、前記各アンテナからリクエスト信号が同様に送信され、これに対して応答信号が返信されるか否かに基づいて、車室内に携帯機2が存在するか否かが判定される。
【0145】
携帯機2が車室内に存在しなければ、今回のドア開閉が「携帯機所持者の降車のための開閉」と判定され、オートロック(自動施錠)を実行すべくステップS77へ進む。ステップS77ではオートロックへの移行が許可され、リクエスト信号を間欠的に送信する回数がオートロックカウンタCwにセットされる。本実施形態では、ドアが閉じられてからリクエスト信号が1秒間隔で29回送信されるので、前記オートロックカウンタCwに「30」がセットされる。ステップS78では、オートロックが起動されたことを通知するブザー音が発せられる。
【0146】
これに対して、前記ステップS76において、携帯機2が車室内に存在すると判定されれば、今回のドア開閉が「携帯機所持者の乗車のための開閉」であり、オートロックの必要がないと判定されてステップS79へ進む。ステップS79では、前記オートロックカウンタCwがリセットされる。ステップS80では、前記携帯機存在確認フラグFlockがリセットされる。
【0147】
次の周期では、当該処理が前記ステップS70,S81を経てステップS82へ進み、オートロック処理継続中であるか否かが、前記オートロックカウンタCwのカウント値に基づいて判定される。カウント値がゼロであれば、自動施錠が不許可状態なので今回の処理を終了する。オートロックカウンタCwがゼロ以外であれば、オートロック処理中と判定されてステップS83へ進む。
【0148】
ステップS83では、いずれかのドアが開いたままの状態にあるか否かが判定され、開いたままであればステップS86へ進む。全てのドアが閉じられていればステップS84へ進み、車室内のスイッチが操作されたか否かが判定される。スイッチ操作が検出されると、携帯機2の携帯者以外が乗車中なので自動施錠が不要と判定されてステップS86へ進む。ステップS86では、前記オートロックカウンタCwがリセットされる。この結果、オートロック処理はキャンセルされる。
【0149】
前記スイッチ操作が検出されなければステップS85へ進み、前記オートロックカウンタCwのカウント値が所定時間ごとにデクリメントされる。本実施形態では、1秒ごとにデクリメントされるように予め設定されている。ステップS89では、前記オートロックカウンタCwのカウント値に基づいて、リクエスト信号の間欠送信が終了したか否かが判定される。最初は終了していないと判定されるのでステップS91へ進む。
【0150】
ステップS91では、前記各アンテナからリクエスト信号が送信され、このリクエスト信号に対して応答信号が返信されるか否かに基づいて、携帯機2が少なくとも車両外側に存在するか否かが識別される。携帯機2を所持した使用者が降車してドアを閉じた直後(<30秒)であれば、携帯機2の存在を車両外側に確認できるので、そのまま今回の周期を終了する。
【0151】
その後の周期で、ステップS89において、前記オートロックカウンタCwのカウント値がゼロと認定される(すなわち、全てのドアが閉じられてからリクエスト信号の間欠送信回数が30回に達した、あるいは30秒が経過した)とステップS90へ進み、一例のオートロック処理が実行されて全てのドアが自動ロックされる。
【0152】
なお、前記オートロックカウンタCwのカウント値が「0」となる前であっても、ステップS91において携帯機2が少なくとも車両外側には存在しないことが確認されれば、携帯機2を所持した使用者が既に車両から遠ざかったことになるので、ステップS92においてオートロックカウンタCwをリセットした後にステップS90へ進み、一例のオートロック処理が実行されて全てのドアが自動ロックされる。
【0153】
このように、本実施形態では全てのドアが閉じられたとき、これが携帯機を所持した使用者の乗車時であれば携帯機が車室内に存在することに着目し、全てのドアが閉められたときに少なくとも車室内にリクエスト信号が送信され、これに対して携帯機から返信される応答信号に基づいて携帯機の位置を検出し、この検出結果に基づいて乗車と降車とが判別される。そして、車室内に携帯機が存在することが検出され、乗車時であることが判明されるとリクエスト信号の送信が停止されるので、車両バッテリ及び携帯機バッテリの浪費が防止される。また、施錠信号の出力が禁止されるので、同乗者のみが降車したことによる自動施錠が防止される。
【0154】
次いで、図19〜22のフローチャート、および図23のタイミングチャートを参照して、上記した「オートロック処理」の動作を詳細に説明する。なお、前記図18と同一または同等の処理には、そのステップ番号を併記している。
【0155】
図19のステップS500(図18のステップS70に相当、以下同様)では、全てのドアが閉じている「全閉」状態からいずれかのドアが開かれたか否かが判定される。「全閉」状態からのドア開が検出されるとステップS502へ進み、携帯機2の現在位置を検出するための「車内外通信」が実行される。
【0156】
図22は、前記「車内外通信」における車載システム1と携帯機2との通信シーケンスを詳細に示した図であり、図23は、各リクエスト信号の送信順序を示したタイミングチャートである。
【0157】
車載システムでは、ステップS601において車内アンテナAT1からリクエスト信号RQ1が送信(時刻t1)され、ステップS602では、このリクエスト信号に応答して返信される識別信号の受信の有無が判定される。携帯機2では、ステップS701において前記リクエスト信号RQ1を受信すると、ステップS702では、これに応答して自身に固有の識別信号を送信する。
【0158】
車載システムでは、ステップS602において前記識別信号を受信すると、ステップS603では、受信した識別信号と自身に予め記憶されている識別信号とが比較され、両者が一致すると、ステップS604において暗号コード(図15の乱数Rに相当)が送信される。携帯機2では、ステップS703において前記暗号コードを受信すると、ステップS704において前記暗号コードに所定の関数計算を実行し、その計算結果(図15のF(R)に相当)を送信する。
【0159】
車載システムでは、ステップS605において前記暗号計算結果F(R)を受信すると、ステップS606では、前記送信した暗号コードに自身で関数計算を実行し、得られた暗号計算結果(図15のf(R)に相当)と前記受信した暗号計算結果F(R)とを比較する。そして、計算結果が一致または所定の関係にあれば(以下、「適合」と表現する)、ステップS607において、携帯機2が車室内に存在することを示す車室内フラグFinをセットする。
【0160】
次いで、ステップS608では車外アンテナAT2からリクエスト信号RQ2が送信(時刻t2)され、ステップS609では、車載システム1および携帯機2において、それぞれ前記ステップS602,S603,S604における識別情報(識別信号、暗号コードおよび暗号計算結果)の送受信処理およびステップS603,S605の識別情報の適合判定、ならびにステップS701〜S704の処理がそれぞれ実行される。ここで、前記識別情報が適合(すなわち、識別信号が一致し、かつ暗号計算結果が正しい)すれば、ステップS611において車両周辺フラグFoutがセットされる。
【0161】
同様に、ステップS612では車内アンテナAT3からリクエスト信号RQ3が送信(時刻t3)され、ステップS613では、車載システム1および携帯機2において、それぞれ前記ステップS602,S603,S604における識別情報の送受信処理およびステップS603,S605の識別情報の適合判定、ならびにステップS701〜S704の処理がそれぞれ実行される。ここで、前記識別情報が適合すれば、ステップS615において車室内フラグFinがセットされる。
【0162】
同様に、ステップS616では、車外アンテナAT4からリクエスト信号RQ4が送信(時刻t4)され、ステップS617では、車載システムおよび携帯機2において、それぞれ前記ステップS602,S603,S604における識別情報の送受信処理およびステップS603,S605の識別情報の適合判定、ならびにステップS701〜S704の処理がそれぞれ実行される。ここで、前記識別情報が適合すれば、ステップS619において車両周辺フラグFoutがセットされる。
【0163】
このように、本実施形態では車室内と車両周辺とにリクエスト信号RQ1〜RQ4を交互に送信し、これを携帯機2が検出されるまで所定回数だけ繰り返す(図19のステップS505)ので、外乱ノイズで送信有効範囲が変化しても携帯機の位置を正確に検出することができ、かつ車室内と車両周辺とにリクエスト信号を交互に送信するので、短時間で携帯機2の位置を検出できるようになる。
【0164】
すなわち、従来技術のように車両周辺にリクエスト信号を繰り返し送信したのち、車室内にリクエスト信号を繰り返し送信する方式では、車室内に携帯機2が存在した場合、車両周辺へのリクエスト信号の繰り返し送信を完了した後でなければ車室内の携帯機2を検出できない。これに対して、上記した構成によれば、リクエスト信号を車内外に1回ずつ交互に送信するだけで携帯機2の位置を検出できるようになる。
【0165】
なお、この第2実施形態では携帯機の検出対象領域である車室内および車両周辺をカバーするために、車内アンテナおよび車外アンテナがいずれも2つずづ設けられているので、車室内の所定領域を全てカバーするためには車内アンテナAT1、AT3からリクエスト信号を送信し、車両周辺の所定領域を全てカバーするためには車外アンテナAT2、AT4からリクエスト信号を送信しなければならない。したがって、本実施形態では各アンテナから送信されるリクエスト信号の送信タイミングを図23のように制御している。
【0166】
ただし、第1実施形態のように、車室内の所定領域の全てを唯一の車内アンテナATcのみでカバーし、車両周辺の所定領域の全てを2つの車外アンテナATa、ATbでカバーする場合には、リクエスト信号の車内外への1回分の交互送信を、車外アンテナATa→車内アンテナATc→車外アンテナATbの順に、あるいは車内アンテナATc→車外アンテナATa→車外アンテナATbの順に送信する。すなわち、リクエスト信号の車内外への交互送信とは、1回の交互送信で車室内と車両周辺の所定領域の全てに、換言すれば携帯機サーチ範囲にリクエスト信号を送信することである。
【0167】
図19へ戻り、ステップS503では、前記「車内外通信」の結果に基づいて、携帯機2が車室内に存在しているか否かが判別され、車室内に存在していれば(すなわち、車室内フラグFin=「1」)、ステップS506へ進んで携帯機存在確認フラグFlockがセットされる。携帯機2が車室内に存在せず、ステップS504において車両周辺に存在する(すなわち、車両周辺フラグFout=「1」)と判定された場合も、ステップS506へ進んで携帯機存在確認フラグFlockがセットされる。
【0168】
携帯機2からの応答を検出できなかった場合はステップS505へ進み、前記ステップS502からS504の各処理が所定回数(本実施形態では2回)だけ繰り返される。すなわち、リトライされる。なお、リクエスト信号の繰り返し送信にもかかわらず携帯機2の存在を確認できなかった場合には、ステップS507へ進んで携帯機存在確認フラグFlockがリセットされる。その後は、いずれの場合もステップS508へ進んでオートロックカウンタCwがリセットされ、これによりオートロックが禁止される。
【0169】
一方、前記ステップS500においてドア「全閉」状態からのドア開が検出されていなければステップS501へ進み、いずれかのドアが開いている状態から全てのドアが閉じられる「全閉」状態へ移行したか否かが判別される。
【0170】
「全閉」状態への移行が検出されるとステップS509へ進み、前記携帯機存在確認フラグFlockが参照される。このフラグFlockがリセット状態であればオートロックが不許可なのでステップS519へ進み、前記オートロックカウンタCwがリセットされ、ステップS518で前記携帯機存在確認フラグFlockがリセットされる。
【0171】
前記ステップS509において、携帯機存在確認フラグFlockがセット状態と判定されれば、いずれかのドアが開かれた時点で携帯機2を所持した使用者が車両周辺に存在していたことが既に確認されており、自動施錠が許可されているのでステップS510へ進む。
【0172】
ステップS510では、イグニッションキーシリンダにキーが挿入されているか否かがキースイッチに基づいて判定される。キーが挿入されており、キースイッチがオン状態であれば前記ステップS519へ進み、キーが挿入されておらず、キースイッチがオフ状態ならばステップS511へ進む。ステップS511では、イグニッションスイッチがオン状態であるか否かが判定され、オン状態であれば前記ステップS519へ進み、オフ状態であればステップS512へ進む。ステップS512では、アクセサリスイッチがオン状態であるか否かが判定され、オン状態であれば前記ステップS519へ進み、オフ状態であればステップS513へ進む。ステップS513では、前記「車内外通信」が再び実行されて携帯機2の所在が検出される。
【0173】
ステップS514では、前記「車内外通信」の結果に基づいて、携帯機2が車室内に存在しているか否かが判別される。車室内に存在(車室内フラグFin=「1」)していれば、今回のドア閉が乗車後であってオートロック(自動施錠)が不要なので前記ステップS519へ進む。車室内の携帯機2から応答信号を受信できなかった場合にはステップS515へ進み、前記ステップS513,514の各処理が所定回数(ここでは、2回)だけ繰り返される。
【0174】
前記所定回数のリトライにもかかわらず車室内の携帯機2を検出できなければ、ドアが全閉されたときに車室内に携帯機2が存在しない、すなわち、今回のドア閉が降車後であって、携帯機2を所持した使用者が降車していると判定してステップS516へ進む。ステップS516では、リクエスト信号を間欠的に送信する回数がオートロックカウンタCwにセットされる。本実施形態では、ドアが閉じられて、これが降車のためのドア閉と判定されてから1秒が経過した後からリクエスト信号が1秒間隔で29回送信されるので、前記オートロックカウンタCwに「30」がセットされる。ステップS517ではブザー音が発せられ、オートロックモードへ移行した旨が使用者に通知される。ステップS518では前記携帯機存在確認フラグFlockがリセットされる。
【0175】
一方、前記ステップS501において、「全閉」状態への移行が検出されていなければ図20のステップS520へ進む。ステップS20では、シルコンスイッチ19がロック操作されたか否かが判定される。ロック操作されていればステップS531へ進み、携帯機存在確認フラグFlockがリセットされる。ステップS532ではオートロックカウンタCwがリセットされる。
【0176】
これに対して、シルコンスイッチ19がロック操作されていなければステップS521へ進み、前記オートロックカウンタCwのカウント値に基づいて、オートロック処理中であるか否かが判定される。オートロック処理中(Cw>0)であればステップS522へ進み、タッチセンサ8Rのオン/オフ状態が判定される。タッチセンサ8Rがオフ状態であればステップS523へ進み、いずれかのドアが開かれたか否かが判定される。いずれかのドアが開かれていればステップS528へ進み、オートロックカウンタCwがリセットされる。
【0177】
一方、いずれのドアも開かれていない全閉状態であれば、前記と同様にキースイッチ(ステップS524)、イグニッションスイッチ(ステップS535)およびアクセサリスイッチ(ステップS526)の状態が判定され、いずれかがオン状態であればステップS528へ進んでオートロックカウンタCwがリセットされる。全てのスイッチがオフであればステップS527へ進む。
【0178】
ステップS527では、1秒でタイムアウトする1秒タイマが参照され、タイムアウトしていればステップS529へ進んで前記1秒タイマが再スタートする。ステップS530では、前記オートロックカウンタCwが「1」だけデクリメントされ、その後、図21のステップS535へ進む。ステップS535では前記オートロックカウンタCwが参照され、これが「0」になるまではステップS536へ進み、リクエスト信号の間欠送信が1周期分だけ実行される。
【0179】
ここで、車室内の所定領域と車両周辺の所定領域とへリクエスト信号を順次かつ交互に送信する車内外リクエスト信号交互送信を複数回繰り返した後に1秒が経過すると、次の車内外リクエスト交互送信を複数回繰り返し送信することをリクエスト信号の間欠送信と定義する。したがって、1周期分の間欠送信とは、複数回繰り返し行われることを前提とする車内外リクエスト信号交互送信を意味している。
【0180】
ステップS536では、前記「車内外通信」が再び実行されて携帯機2の所在が検出される。ステップS537では、前記「車内外通信」の結果に基づいて、携帯機2が車室内に存在しているか否かが判別される。この時点では既に、前記図19のステップS514において携帯機2が車室内に存在しないと判定されているが、その後、携帯機2の所有者が窓越しに携帯機2を乗員に手渡した場合等を考慮し、このような場合にもリクエスト信号の送信を停止して、自動施錠を禁止することが可能なように、改めて携帯機2が車室内に存在しているか否かが検出される。
【0181】
ここでも携帯機2が車室内に存在しないことが検出され、さらにステップS538において、携帯機2が車両周辺にも存在しないことが検出され、これがステップS539でのリトライ(2回)後も確認されればステップS540へ進む。ステップS540では、オートロックカウンタCwがリセットされる。ステップS541では全てのドアが直ちに施錠される。すなわち、自動施錠が実行される。ステップS542ではブザー音が発せられ、オートロックの完了が使用者に通知される。ステップS543では、ドアが自動施錠されたことを車外の使用者に通知すべく、ハザードランプを点滅させるなどのアンサーバックが実行され、その後、当該オートロック処理は完了する。
【0182】
次いで、前記「タッチセンサ処理」の動作を、図24のフローチャートを参照して説明する。
【0183】
ステップS50では、タッチセンサアンロックフラグFunlockがリセットされる。ステップS51では停車状態であるか否かが車速に基づいて判断され、車両が停車していなければ当該処理をそのまま終了する。停車状態であればステップS52へ進み、タッチセンサからの入力の有無が判定され、入力が検出されると、ステップS53において「車内外通信」が実行される。
【0184】
ステップS54では、前記「車内外通信」での判定結果に基づいて、携帯機2が車両周辺に存在するか否かが判定される。車両周辺の所定領域内で、かつ車両外側に存在すれば、ステップS55において対象ドアが解錠される。ステップS56ではブザー音が発せられ、ドアの解錠が使用者に通知される。ステップS57では、ドアがタッチセンサを操作することで解錠されたことを車外の使用者に通知すべく、ハザードランプを点滅させるなどのアンサーバックが実行される。ステップS58では、タッチセンサアンロックフラグFunlockがセットされる。
【0185】
なお、前記ステップS54の判定は、図25に示したように、車内外通信結果に基づいて検出される携帯機の位置に基づいて行われる。すなわち、ステップS540の「携帯機が車外にあるか?」とは、携帯機2が車室内の所定領域内には存在せず、車両周辺の所定領域にのみ存在することを意味する。
【0186】
図25は、前記ステップS54の判定手順の一例を示したフローチャートである。ステップS631では携帯機が車室内で検出されたか否かが判定される。検出されていればステップS632へ進み、携帯機が車両周辺でも検出されたか否かが判定される。検出されていればステップS635へ進み、携帯機が車室内の領域D,E,F(図17参照)のいずれかに位置していると判定される。携帯機が車両周辺で検出されていなければステップS634へ進み、携帯機が車室内の領域G,H,Iのいずれかに位置しているもと検出される。
【0187】
前記ステップS631において、携帯機が車室内で検出されていないと判定されればステップS633へ進み、携帯機が車両周辺で検出されたか否かが判定される。検出されていればステップS636へ進み、携帯機が車両外側の領域J,K,Lのいずれかに位置していることが検出される。携帯機が車両周辺で検出されていなければステップS637へ進み、携帯機が存在しないと判定される。
【0188】
前記ステップS54では、前記ステップS636において携帯機が車両外側の領域J,K,Lのいずれかに位置しているものと判定されればステップS55へ進み、それ以外では処理を終了する。
このような携帯機の位置判定手順を、例えば図21のステップS537、S538の代わりに適用すれば、携帯機の位置をさらに具体的に検出できるようになる。
【0189】
図26は、本発明の第2実施形態における携帯機位置の検出結果と、オートロックの可否等との関係をまとめて図表化したものであり、図表内に付した各ステップ番号は図18のフロチャートの各ステップ番号と対応している。
【0190】
本実施形態では、ドア全閉検出時(ステップS81→S74)および間欠送信時(S91)に、車室内及び車両周辺の所定領域にリクエスト信号を交互に送信(ステップS76,S91)して携帯機の存在を確認するので、携帯機が図16のどの領域に存在するのかを具体的に判別することができ、その結果に基づいて極め細やかな制御が可能になる。
【0191】
例えば、図21に変形例(請求項5)として示したように、オートロックカウンタCwがダウンカウントを始めた後のリクエスト信号の間欠送信期間中であっても、車室内に携帯機の存在を検出(ステップS537が肯定)した場合には、降車した携帯機所持者が窓から同乗者に携帯機を手渡したと判定して、ステップS555でオートロックカウンタCwをリセットし、自動施錠することなく間欠送信を停止するようにすれば、不必要な通信を防止することも可能となる。
【0192】
さらに、本発明の第2実施形態によれば、全てのドアが閉じている全閉状態から何れかのドアが開いたドア開検出時(ステップS70→S71)にも、リクエスト信号の交互送信(S71)を行なって携帯機の位置を確認することにより、そのドアの開操作が携帯機所有者によるものなのか否かの判別結果を加味することができるので、より一層極め細やかな施錠制御が可能となる。
【0193】
例えば、ドアの開操作が携帯機所有者によるものなのか否かに基づいて、その後のリクエスト信号の送信(ドア全閉時リクエスト送信)を実行するか否かを判断するようにすれば、清掃時などに携帯機を所持しないで乗降のためにドアの開閉操作を行ったときには、全てのドアが閉じられたことが検出してもリクエスト信号が送信されない。したがって、車両バッテリの浪費が防止されるのみならず、意図しない自動施錠も防止されるので、自動施錠機能を付加しても利便性が損なわれることもない。
【0194】
【発明の効果】
(1)請求項1の発明によれば、全てのドアが閉められたときに少なくとも車室内にリクエスト信号が送信され、これに対して携帯機から返信される識別情報に基づいて携帯機の位置を検出することで乗車と降車とが区別される。そして、車室内に携帯機が存在することが検出され、乗車時であることが判明するとリクエスト信号の送信が停止されるので、車両バッテリ及び携帯機バッテリの浪費を防止するとともに、施錠信号の出力が禁止されるので、同乗者のみが降車したことによる自動施錠も防止される。
【0195】
(2)請求項2の発明によれば、降車が検出されると車室内及び車両周辺にリクエスト信号が交互に、かつ複数回だけ繰り返し送信されるので、外乱ノイズで送信有効範囲が変化しても携帯機の位置を正確に検出するためにリクエスト信号を複数回送信する必要がある場合でも、短時間で携帯機2の位置を検出できるようになる。さらに、車室内に携帯機が検出されると、それ以後は不要となるリクエスト信号の送信が停止されるので、外乱ノイズの影響を考慮してリクエスト信号の繰り返し送信が必要となる場合でも、車両バッテリ及び携帯機バッテリの浪費が防止される。
【0196】
(3)請求項3の発明によれば、全てのドアが閉じられたときに車室内に携帯機が存在せず、これに基づいて降車時であるとが判別されている場合であっても、その後、車室内及び車両周辺の所定領域にリクエスト信号が間欠的に送信され、少なくとも車両外側に携帯機が存在しないことが検出されると施錠信号が出力されるので、ドアミラーの位置調整など車両周辺での作業中の意図しない自動施錠を防止しながら、携帯機の所有者が車両から離れた際には自動施錠が行われ施錠忘れを防止することができる。また、リクエスト信号が間欠送信されるので、車両バッテリ及び携帯機バッテリの消費電力が抑えながら携帯機の位置を監視できる。
【0197】
(4)請求項4の発明によれば、第2車両側送信手段は、1回の間欠送信タイミングで車室内と車両周辺の所定領域に複数回リクエスト信号を繰り返し送信するとともに、車室内に携帯機の存在を検出した時点でリクエスト信号の繰り返し送信を中止して次の間欠送信タイミングに移行する、すなわち、既に降車検出時に車室内に携帯機が存在しないことを検出したにもかかわらず、その後の携帯機が車室内に存在するときは外乱ノイズの影響で車室アンテナの拡大した通信有効範囲内、言い換えれば、車両周辺傍に携帯機が存在すると判断して次の間欠送信タイミングに移行することで無駄な送信はせず車両バッテリ及び携帯機バッテリの浪費を防止できる。さらに、制御手段は、前記第2携帯機位置検出手段が間欠送信の1周期内で車両外側の存在を1度も検出できない場合にドアを施錠するので、携帯機が車両周辺に存在するにもかかわらず、単発の外乱ノイズの影響で車外アンテナの送信有効範囲が縮小しても誤ってドアが施錠されることが防止される。
【0199】
(5)請求項5の発明によれば、全てのドアが閉じている状態から少なくとも一つが開かれたことを検出すると、リクエスト信号を車室内及び車両周辺の所定領域に送信して、車室内または車両周辺に携帯機が存在すること検出した場合において、降車を検出すると少なくとも車両周辺の所定領域にリクエスト信号を送信するため、乗車と降車の判定に加えて、携帯機所有の有無をも判定して、極め細やかな施錠制御を行うことが可能となる。例えば、清掃など携帯機を所有者しないで乗降のためにドアの開閉操作を行ったときには、全てのドアが閉じられたことを検出してもリクエスト信号が送信されないので車両バッテリの浪費が防止されると共に、自動施錠も行われないので意図しない施錠が防止され、自動施錠機能を付加しても利便性が損なわれない。
【0202】
(6)請求項6の発明によれば、何れかのドアが開かれた状態から全てのドアが閉じられたときに車室内に携帯機が存在しないことを確認(携帯機を携帯した使用者が降車したと認識)すると、オートロック処理を継続して車両周辺の所定領域にリクエスト信号を間欠的に送信し、応答信号が受信されず携帯機が前記所定領域に存在しないと自動施錠するので、自動施錠が必要なときのみ、即ち、携帯機を携帯した使用者の降車時にのみ確実に自動施錠が行われ施錠忘れを防止することができる。さらに、ミラーの位置調整など車両周辺での作業中の自動施錠を防止できる。
【0203】
(7)請求項7の発明によれば、前記(2)の効果に加えて、車両周辺の所定領域に携帯機が存在しなくなると、再度車室内にリクエスト信号を送信して、車室内に携帯機が存在しないことを再確認してから自動施錠を行うので、携帯機の置き忘れによる自動施錠を確実に防止することができる。
【0204】
(8)請求項8の発明によれば、全てのドアが閉じられた状態から何れかのドアが開かれたことに応答して、車室内または車両周辺の所定領域にリクエスト信号を送信して、応答信号が受信されて車室内または前記所定領域に確実に携帯機が存在することを確認したときのみ、その後にドアが閉じられたことに応答してリクエスト信号の送信するので、同乗者のドア閉操作と運転者(=携帯機を携帯した使用者)のドア閉操作との順番とは無関係に、また、使用者が急いで降車したときにも確実に自動施錠を行うことができ、施錠忘れを防止することができる。また、解錠状態で携帯機を携帯しない第三者がドアの開閉を行ったときに誤って施錠することも防止できる。
【0205】
(9)請求項9の発明によれば、各々のドアが開かれる毎にリクエスト信号を送信するのではなく、全てのドアが閉じられた状態から何れかのドアが開かれたときに車室内または車両周辺の所定領域にリクエスト信号を送信して車室内または車両周辺の所定領域に確実に携帯機が存在することを確認するとともに、確認後も開かれているドアが閉じられる毎にリクエスト信号を送信するのではなく、何れかのドアが開かれた状態から全てのドアが閉じたときに車室内にリクエスト信号を送信するので、車両側と携帯機との通信回数が少なくなり、よって、応答信号の返信回数が最小限に抑えられるので携帯機の電池寿命を延ばすことができる。また、同乗者のドア閉操作と運転者(=携帯機を携帯した使用者)のドア開操作との順番とは無関係に、かつ最小限の通信回数で、確実に車室内を含む車両周辺に携帯機が存在することを確認できる。
【0206】
(10)請求項10,11の発明によれば、車室内のスイッチ操作あるいは施錠状態が検出されると、リクエスト信号の送信を禁止してオートロック処理を終了するので、同乗者が車室内に残っている場合や、運転者(=携帯機を携帯した使用者)が車外からのキー操作等により意識的に施錠した場合の不必要な自動施錠が防止されるのみならず、携帯機では応答信号の送信機会が減るので、その電池寿命を延ばすことができる。
【0207】
(11)請求項12の発明によれば、リクエスト信号の間欠送信は所定期間だけ行われるので、携帯機の電池寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態である車両用の自動施錠システムの構成を示したブロック図である。
【図2】 車両上でのアンテナ配置を示した図である。
【図3】 LF送信回路の送信有効範囲を模式的に示した図である。
【図4】 本発明の自動施錠システムにおいて実行される「オートロック処理」を含むバックグラウンド処理の手順を示したフローチャートである。
【図5】 「オートロック処理」の概要を示したフローチャートである。
【図6】 「オートロック処理」の詳細を示したフローチャート(その1)である。
【図7】 「オートロック処理」の詳細を示したフローチャート(その2)である。
【図8】 「オートロック処理」の詳細を示したフローチャート(その3)である。
【図9】 携帯機を携帯した使用者が乗車する際の自動施錠システムの動作を示した図である。
【図10】 携帯機を携帯した使用者がドアを開いたが乗車せずに立ち去る際の自動施錠システムの動作を示した図である。
【図11】 携帯機を携帯した使用者が降車して車両から立ち去る際の自動施錠システムの動作を示した図である。
【図12】 携帯機を携帯した使用者および携帯しない同乗者が共に降車して車両から立ち去る際の自動施錠システムの動作を示した図である
【図13】 携帯機を携帯した使用者が乗車する際の従来技術の動作を示した図である
【図14】 携帯機を携帯した使用者および携帯しない同乗者が共に降車して車両から立ち去る際の従来技術の動作を示した図である
【図15】 車載ユニットが携帯機を認証する他の方法を示したフローチャートである。
【図16】 本発明の第2実施形態におけるアンテナ配置および各アンテナから送信されるリクエスト信号の送信有効範囲を模式的に表現した図である。
【図17】 本発明の無線式自動施解錠装置において実行されるバックグラウンド処理の手順を示したフローチャートである。
【図18】 「オートロック処理」の概要を示したフローチャートである。
【図19】 「オートロック処理」の詳細を示したフローチャート(その1)である。
【図20】 「オートロック処理」の詳細を示したフローチャート(その2)である。
【図21】 「オートロック処理」の詳細を示したフローチャート(その3)である。
【図22】 「車内外通信」の通信シーケンスを詳細に示した図である。
【図23】 各リクエスト信号の送信順序を示したタイミングチャートである。
【図24】 「タッチセンサ処理」の動作を示したフローチャートである。
【図25】 「車内外通信」の結果に基づいて携帯機の位置を具体的に検出する手順を示した図である。
【図26】 本発明の第2実施形態における携帯機位置の検出結果と、オートロックの可否等との関係をまとめて示した図である。
【符号の説明】
1…車載ユニット,2…携帯機,9…起動トリガ発生部,10…コントロールユニット,11a〜11c…LF送信回路,12…ドアロックユニット,13…ドアロックアクチュエータ,14…RF送受信回路,15…イグニッションスイッチ,16…アクセサリスイッチ,17…キースイッチ,18…ドアロックスイッチ,19…シルコンスイッチ,21…RF送受信回路,22…LF受信回路,23…コントロールユニット
Claims (16)
- リクエスト信号を送信する車両側送信手段と、
前記リクエスト信号に応答して応答信号を送信する無線式の携帯機と、
前記応答信号を受信する車両側受信手段と、
前記リクエスト信号の送信範囲、および前記車両側受信手段により受信された応答信号が車両に記憶された識別情報と適合するか否かに基づいて前記携帯機の位置を検出する携帯機位置検出手段と、
前記携帯機位置の検出結果に基づいて施錠信号を出力する制御手段と、
前記施錠信号に応答してドアロック機構を施錠状態とする駆動手段とを有する無線式施解錠装置において、
車両ドアの少なくとも一つが開いている状態から全てが閉じた状態に変化したことを検出して全ドア閉検出信号を発生する全ドア閉検出手段を具備し、
前記車両側送信手段は、前記全ドア閉検出信号に応答して車室内の所定領域にリクエスト信号を送信すると共に、前記携帯機位置検出手段により携帯機が車室内に存在することが検出されると、それ以降のリクエスト信号の送信を停止し、
前記制御手段は、前記携帯機位置検出手段により携帯機が車室内に存在することが検出されると、前記施錠信号の出力を禁止することを特徴とする無線式施解錠装置。 - 前記車両側送信手段は、前記全ドア閉検出信号に応答して、車室内の所定領域及び車両周辺の所定領域にリクエスト信号を交互に送信する車内外通信を繰り返し、前記携帯機が車室内に存在することが検出された時点で前記車内外通信の繰り返しを停止することを特徴とする請求項1に記載の無線式施解錠装置。
- 前記車両側送信手段は、前記全ドア閉検出信号に応答して送信されたリクエスト信号に対する応答信号に基づいて、携帯機が車室内に存在することを前記携帯機位置検出手段が検出できないと、車室内の所定領域及び車両周辺の所定領域にリクエスト信号を間欠的に送信し、
前記制御手段は、前記間欠送信されたリクエスト信号に対する応答信号に基づいて、車両外側に携帯機が存在しないことが検出されると前記施錠信号を出力することを特徴とする請求項1または2に記載の無線式施解錠装置。 - 前記リクエスト信号の間欠送信では、各間欠送信周期において、車室内の所定領域及び車両周辺の所定領域にリクエスト信号を交互に送信する車内外通信が所定の回数だけ繰り返され、
前記車両側送信手段は、各間欠送信周期において、各車内外通信で送信された各リクエスト信号に対する応答信号に基づいて、前記携帯機位置検出手段が車室内に携帯機の存在を検出した時点で、間欠送信周期での車内外通信の繰り返しを中止して次の間欠送信周期への移行に備えるとともに、前記携帯機位置検出手段が間欠送信周期内で携帯機の存在を一度も検出できないと、次回以降のリクエスト信号の間欠送信を停止し、
前記制御手段は、前記携帯機位置検出手段が間欠送信周期で携帯機の存在を一度も検出できないと前記施錠信号を出力することを特徴とする請求項3に記載の無線式施解錠装置。 - 車両ドアの少なくとも一つが閉状態から開状態に変化したことを検出して出力を発生するドア開状態検出手段を具備し、
前記車両側送信手段は、前記ドア開状態検出手段の出力に応答して、車室内の所定領域及び車両周辺の所定領域にリクエスト信号を送信し、
前記携帯機位置検出手段は、前記ドア開状態検出手段の出力に応答して出力されるリクエスト信号に対する応答信号に基づいて携帯機の位置を検出し、
前記車両側送信手段は、前記ドア開状態検出手段の出力に応答して出力されるリクエスト信号に対する応答信号に基づいて、携帯機が車室内または車両周辺に存在すると判定されると、前記全ドア閉検出信号に応答して車室内の所定領域にリクエスト信号を送信することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の無線式施解錠装置。 - リクエスト信号を送信する送信手段と、
前記リクエスト信号の受信に応答して、使用者に携帯される携帯機から送信された識別信号を含む応答信号を受信する受信手段と、
前記受信手段での識別信号の受信の有無に応じて、開閉体の施解錠制御を行う制御手段とを備える無線式施解錠装置において、
開閉体が閉じられたことを検出する閉タイミング検出手段を有し、
前記送信手段は、開閉体が閉じられたことに応答して、車室内にリクエスト信号を送信するとともに、前記車室内へのリクエスト信号に応答した応答信号を受信したときには、その後の車両周辺の所定領域へのリクエスト信号の送信を禁止し、
前記車室内へのリクエスト信号に応答した応答信号の受信がないときには、送信手段は、車両周辺の所定領域に間欠的にリクエスト信号を送信し、
前記所定領域へのリクエスト信号に応答した応答信号を受信しないことを条件に前記開閉体を施錠することを特徴とする無線式施解錠装置。 - 前記送信手段は、前記車室内へのリクエスト信号に応答した応答信号の受信がないときには車両周辺の所定領域に間欠的にリクエスト信号を送信するとともに、前記所定領域へのリクエスト信号に応答した応答信号を受信しないと、車室内に再度リクエスト信号を送信し、車室内へ再送信されたリクエスト信号に応答した応答信号を受信しないことを条件に前記開閉体を施錠することを特徴とする請求項6に記載の無線式施解錠装置。
- 開閉体が開かれたことを検出する開タイミング検出手段を有し、前記送信手段は、開閉体が開かれたことに応答して、車室内または車両周辺の所定領域にリクエスト信号を送信するとともに、前記車室内あるいは車両周辺の所定領域へのリクエスト信号に応答した応答信号を受信したことを条件に、前記開閉体が閉じられたことに応答して車室内にリクエスト信号を送信することを特徴とする請求項6または7に記載の無線式施解錠装置。
- 前記開閉体が閉じられたことは移動体の全てのドアが閉じられたことであり、前記開閉体が開かれたことは何れかのドアが開かれたことであることを特徴とする請求項8に記載の無線式施解錠装置。
- 前記送信手段は、車室内に配置されたスイッチの操作信号に応じてリクエスト信号の送信を禁止することを特徴とする請求項6ないし8のいずれかに記載の無線式施解錠装置。
- 開閉体の施解錠状態を検出する施解錠検出手段を設け、前記送信手段は、施錠状態が検出されたことに応じてリクエスト信号の送信を禁止することを特徴とする請求項6ないし8のいずれかに記載の無線式施解錠装置。
- 開閉体が閉じられたことに応じて計時を開始するタイマを有し、前記送信手段は、タイマが所定時間を計時するとリクエスト信号の送信を禁止することを特徴とする請求項6ないし9のいずれかに記載の無線式施解錠装置。
- リクエスト信号を送信する車両側送信手段と、
前記リクエスト信号に応答して応答信号を送信する無線式の携帯機と、
前記応答信号を受信する車両側受信手段と、
前記リクエスト信号の送信範囲、および前記車両側受信手段により受信された応答信号 が車両に記憶された識別情報と適合するか否かに基づいて前記携帯機の位置を検出する携帯機位置検出手段と、
前記携帯機位置の検出結果に基づいて施錠信号を出力する制御手段と、
前記施錠信号に応答してドアロック機構を施錠状態とする駆動手段とを有する無線式施解錠装置において、
車両ドアの少なくとも一つが開いている状態から全てが閉じた状態に変化したことを検出して全ドア閉検出信号を発生する全ドア閉検出手段と、
車両ドアの少なくとも一つが閉状態から開状態に変化したことを検出して出力を発生するドア開状態検出手段とを具備し、
前記車両側送信手段は、前記ドア開状態検出手段の出力に応答して、車室内の所定領域及び車両周辺の所定領域にリクエスト信号を送信し、
前記携帯機位置検出手段は、前記ドア開状態検出手段の出力に応答して出力されるリクエスト信号に対する応答信号に基づいて携帯機の位置を検出し、
前記車両側送信手段は、前記ドア開状態検出手段の出力に応答して出力されるリクエスト信号に対する応答信号に基づいて携帯機が車室内または車両周辺に存在すると判定されると、前記全ドア閉検出信号に応答して車室内の所定領域に前記リクエスト信号を送信すると共に、前記携帯機位置検出手段により携帯機が車室内に存在することが検出されると、それ以降のリクエスト信号の送信を停止し、
前記制御手段は、前記携帯機位置検出手段により携帯機が車室内に存在することが検出されると、前記施錠信号の出力を禁止することを特徴とする無線式施解錠装置。 - 前記車両側送信手段は、前記全ドア閉検出信号に応答して、車室内の所定領域及び車両周辺の所定領域にリクエスト信号を交互に送信する車内外通信を繰り返し、前記携帯機が車室内に存在することが検出された時点で前記車内外通信の繰り返しを停止することを特徴とする請求項13に記載の無線式施解錠装置。
- 前記車両側送信手段は、前記全ドア閉検出信号に応答して送信されたリクエスト信号に対する応答信号に基づいて、携帯機が車室内に存在することを前記携帯機位置検出手段が検出できないと、車室内の所定領域及び車両周辺の所定領域にリクエスト信号を間欠的に送信し、
前記制御手段は、前記間欠送信されたリクエスト信号に対する応答信号に基づいて、車両外側に携帯機が存在しないことが検出されると前記施錠信号を出力することを特徴とする請求項13または14に記載の無線式施解錠装置。 - 前記リクエスト信号の間欠送信では、各間欠送信周期において、車室内の所定領域及び車両周辺の所定領域にリクエスト信号を交互に送信する車内外通信が所定の回数だけ繰り返され、
前記車両側送信手段は、各間欠送信周期において、各車内外通信で送信された各リクエスト信号に対する応答信号に基づいて、前記携帯機位置検出手段が車室内に携帯機の存在を検出した時点で、間欠送信周期での車内外通信の繰り返しを中止して次の間欠送信周期への移行に備えるとともに、前記携帯機位置検出手段が間欠送信周期内で携帯機の存在を一度も検出できないと、次回以降のリクエスト信号の間欠送信を停止し、
前記制御手段は、前記携帯機位置検出手段が間欠送信周期内で携帯機の存在を一度も検出できないと前記施錠信号を出力することを特徴とする請求項15に記載の無線式施解錠装置。
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