JP3941211B2 - 耐hic性に優れた高強度ラインパイプ用鋼板の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、厚板ミルや熱延ミルにて製造され、UOE成形、プレスべンド成形、ロール成形などにより管状に成形され、サブマージドアーク溶接や電縫溶接などにより溶接接合されて、原油や天然ガスを輸送するためのラインパイプとして利用される鋼板の製造方法に係り、耐水素誘起割れ性に優れた、強度レべルがAPI規格X65グレード以上のラインパイプの素材として使用される鋼板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、硫化水素を含む原油や天然ガスの輸送に用いられるラインパイプには、強度・靭性・溶接性などパイプラインとして必要な特性の他に、耐水素誘起割れ性(耐HIC性)や耐応力腐食割れ性(耐SSCC性)などのいわゆる耐サワー性能が要求される。ここでHICは、腐食反応により生成した水素イオンが鋼表面に吸着し、原子状の水素として鋼内部に侵入、鋼中のMnSなどの非金属介在物や硬い第2相組織のまわりに拡散・集積し、その内圧により割れを生ずるものとされている。このため、HICの発生を防ぐために以下の方法がこれまでに考案されている。
(1)鋼中のS含有量を下げるとともに、CaやREMなどを適量添加することにより、長く伸展したMnSの生成を抑制し、応力集中の小さい微細に分散した球状の介在物に形態を変えて割れの発生・伝播を抑制する(例えば、特開昭54−110119号公報)。
(2)中央偏析部での割れについては、起点となりうる島状マルテンサイトの生成を抑制するとともに、割れの伝播経路となりやすいマルテンサイトやべイナイトなどの硬化組織の生成を抑制するために、鋼中のC、Mn、Pなど偏析傾向の高い元素の含有量を低減したり、圧延前のスラブ加熱段階で合金元素の偏析を解消するための均熱処理を施す、あるいは圧延後の冷却時の変態途中でのCの拡散による硬化組織の生成を防ぐために加速冷却を施す(例えば、特開昭61−60866号公報、特開昭61−165207号公報など)。
【0003】
(3)焼入れ・焼戻しなどの熱処理を施したり、圧延仕上温度をオーステナイトの再結晶温度以上とするなど、割れ感受性の低いミクロ組織を得る(特開昭54−12782号公報、特開昭62−7819号公報、特開平6−73450号公報)。
(4)鋼中へのCuの添加により、表面に保護膜を形成して、鋼中への水素侵入を抑制する(特開昭52−111815号公報)。
【0004】
これらの方法を採用することにより耐HIC性は向上し、耐サワー性を必要とするラインパイプもAPI規格X65グレードまで大量生産されるようになった。
【0005】
しかしながら、近年になって輸送効率の増大や敷設費用低減のために、より高強度の鋼管に対する要求が高まり、サワー環境で使用されるラインパイプにもX80グレードまでの高強度化が要求される可能性がでてきた。しかしながら、HICは強度の上昇とともに発生しやすくなるため、上記(1)〜(4)の方法では完全にHICの発生を抑制することができなくなってきた。
このような高強度材になると、上記(1)の形態制御を行った介在物からも割れが発生するようになり、(2)の中央偏析対策を施した中心部以外の部分で割れが発生するようになる。また(3)の焼入れ焼戻し処理や再結晶温度域仕上による組織制御はラインパイプの大量生産にはコスト・能率の面から不適当であるし、充分な低温靭性も得にくい。さらに(4)のCu被膜の効果も、pHの低い環境ではその効果が期待できず、実際にpHが約3の硫化水素を飽和させた5%NaCl+0.5%CH3 COOH水溶液(通称NACE溶液)では、被膜の効果が得られていない。
【0006】
このような課題に対応すべく最近、耐サワー性を有するX80グレードのラインパイプ用鋼板の製造方法がいくつか開示されている。その骨子は、低S・Ca添加により介在物の形態制御を行いつつ、低C、低Mnとして中央偏析を抑制し、それに伴う強度低下をCr添加(特開平5−9575号公報)、Cr−Mo添加(特開平5−271766号公報、特開平7−109519号公報)、Ni‐Cr−Mo添加(特開平7−173536号公報)と圧延後の加速冷却で補うというものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したX80の製造方法に関係する製造技術(特開平5−9575号公報、特開平5−271766号公報、特開平7−109519号公報、特開平7−173536号公報)は、いずれも中央偏析部のHIC発生防止方法であって、中央偏析部以外の部分で発生するHICの防止については、具体的な割れ対策とはなっていない。すなわち、サワー環境で使用される鋼管の強度水準が上昇すると、素材である鋼板の介在物の形態制御と中央偏析部の組織制御を行なっても、HICが発生しやすくなり、特に加速冷却を施した材料では表面近くの硬さが上昇し、HICが発生しやすくなる。このような表面近くのHICの発生防止が大きな課題となる。
【0008】
本発明の目的は、API規格X65に加えてX70,X80といった高強度材で、耐HIC性に優れた鋼材を経済的に安定して製造する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明は以下に示す手段を用いている。
(1)本発明の製造方法は、質量%で、C:0.03〜0.08%と、Si:0.05〜0.5%と、Mn:1〜1.8%と、P:0.01%以下と、S:0.002%以下と、Nb:0.005〜0.05%と、Ti:0.005〜0.02%と、Al:0.01〜0.07%と、Ca:0.0005〜0.004%とを含有し、かつ炭素当量:Ceq≧0.28%であり、残部がFe及び不可避的不純物からなり、さらに取鍋精錬時のスラグのトータルFe+MnOが0.5〜3%を満足する鋼板を製造する方法において、
該鋼を1000〜1200℃に加熱して熱間圧延する工程と、
熱間圧延した後の鋼板を、鋼板表面温度で500℃以下となるまで加速冷却した後、一旦冷却を中断し、鋼板表面温度が500℃以上になるまで復熱させる工程と、
鋼板表面温度が500℃以上になるまで復熱させた鋼板を、再び復熱時の鋼板表面温度以下で600℃以下の鋼板表面温度まで、3〜50℃/秒の鋼板平均冷却速度で加速冷却する工程と、
を備えたことを特徴とする、耐HIC性に優れた高強度ラインパイプ用鋼板の製造方法である。
【0010】
但し、炭素当量:Ceq=C%+Mn%/6+(Cu%+Ni%)/15+(Cr%+Mo%+V%)/5
(2)本発明の製造方法は、鋼成分として、質量%でさらに、Cu:0.5%以下、Ni:0.5%以下、Cr:0.5%以下、Mo:0.5%以下、及びV:0.1%以下の群から選択された1種または2種以上を含有することを特徴とする、請求項1に記載の耐HIC性に優れた高強度ラインパイプ用鋼板の製造方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、添加元素と熱処理条件を変化させて種々の成分系・ミクロ組織を有する母材を作成し、耐HIC性と強度、靭性とを調べた。
【0012】
その結果、添加元素量ならびに式(1)で示される炭素当量、取鍋スラグのトータルFe+MnOとを規定した鋼に間欠冷却型の加速冷却を行うことにより表層部の硬さの上昇を抑え、高強度と靭性、良好な耐HIC性能が得られることが分かった。
【0013】
炭素当量:Ceq=C%+Mn%/6+(Cu%+Ni%)/15+(Cr%+Mo%+V%)/5 …(1)
以上の知見に基づき、本発明者らは、特定量の化学成分を有し、取鍋スラグのトータルFe+MnOを規定した鋼の熱間圧延条件、冷却中断、復熱工程を含む加速冷却条件を一定範囲内に制御するようにして、耐HIC性に優れた高強度ラインパイプ用鋼の製造方法を見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、鋼組成及び製造条件を下記範囲に限定することにより、耐HIC性に優れたAPI規格X80グレードのラインパイプ用鋼板を安価にかつ安定して製造する方法を提供することができる。
【0014】
以下に、本発明の成分添加理由、成分限定理由、及び製造条件の限定理由について説明する。
(1)成分組成範囲
C:0.03〜0.08%
Cは鋼の強化元素として必要でありX65からX80の所定の強度を確保するためには0.03%以上の含有が必要である。一方、0.08%を超える過剰なCの含有は鋼板の靭性と耐HIC性の劣化を招くので0.08%以下とする必要があり、溶接性や耐硫化物応力腐食割れ性の観点からもC量の低減が望ましいため、上限は0.08%である。
Si:0.05〜0.5%
Siは脱酸のために添加され、0.05%未満では充分な脱酸効果が得られず、一方0.5%を越えると靭性や溶接性の劣化を引き起こすため、0.05〜0.5%である。
【0015】
Mn:1〜1.8%
Mnは鋼の強度および靭性の向上に有効な鋼の基本元素として添加されるが、1%未満ではその効果が小さく、また1.8%を越えると溶接性と耐HIC性が著しく劣化するため、1〜1.8%である。
【0016】
P:0.01%以下
本発明鋼の場合、Pは溶接性と耐HIC性とを劣化させる不純物元素であり極力低減することが望ましいが、過度の脱Pはコスト上昇を招くため上限は0.01%である。
S:0.002%以下
Caを添加してMnSからCaS系の介在物に形態制御を行ったとしても、X80グレードの高強度材の場合には微細に分散したCaS系介在物も割れの起点となり得るために、S含有量を0.002%以下に低減する必要がある。
【0017】
Nb:0.005〜0.05%
Nbは圧延時や焼入れ時の粒成長を抑制することによりミクロ組織を微細化し、ラインパイプとして充分な靭性を付与するために必要な成分である。0.005%以上でその効果が顕著であり、0.05%を超えるとその効果がほぼ飽和して溶接熱影響部の靭性を劣化させるため、0.005〜0.05%である。
【0018】
Ti:0.005〜0.02%
TiはTiNを形成してスラブ加熱時と焼入れ時の粒成長を抑制し、結果としてミクロ組織の微細化をもたらして靭性を改善する効果があるが、その効果は0.005%以上で現われ、0.02%を越えると逆に靭性の劣化を引き起こすため、0.005〜0.02%である。
Al:0.01〜0.07%
Alは脱酸剤として添加され、0.01%以上でその効果が顕著であり、0.07%を超えると清浄度が低下して耐HIC性の劣化を引き起こすため、0.01〜0.07%である。
【0019】
Ca:0.0005〜0.004%
Caは硫化物系介在物の形態制御に不可欠な元素であり、0.0005%以上でその効果が現われ、0.004%を超えると効果が飽和し、逆に清浄度を低下させて耐HIC性を劣化させるため、0.0005〜0.004%である。
炭素当量:Ceq≧0.28%,但し、炭素当量:Ceq=C%+Mn%/6+(Cu%+Ni%)/15+(Cr%+Mo%+V%)/5
炭素当量CeqはX65からX80としての充分な強度を得るために0.28%以上が必要であるので、その下限は0.28%である。その上限は特に限定しない。なおCeqは次式で示される。
【0020】
Ceq=C%+Mn%/6+(Cu%+Ni%)/15+(Cr%+Mo%+V%)/5
トータルFe+MnO:0.5〜3%
取鍋精錬時のスラグのトータルFe+MnOが3%を超えると鋼板表面近傍でのHICが発生するので上限は3%である。また、0.5%を下回るようにトータルFe+MnOを制御することは経済性を阻害する。
本発明では上記の成分以外に、必要に応じて以下の選択成分群から選択された1種または2種以上を含有してもよい。
【0021】
(選択成分群)
Cu:0.5%以下
Cuは靭性の改善と強度の上昇に有効な元素の1つであるが,0.5%を超えるCuの含有は溶接性を阻害するため、添加する場合には0.5%以下に限定されなければならない。
【0022】
Ni:0.5%以下
Niは靭性の改善と強度の上昇に有効な元素の1つであるが、0.5%を超えると効果が飽和して応力腐食割れが発生しやすくなるため、添加する場合は0.5%以下である。
【0023】
Mo:0.5%以下
Moは靭性の改善と強度の上昇に有効な元素の1つであるが、0.5%を超えると効果が飽和し、溶接性や耐HIC性を阻害するため、添加する場合は0.5%以下である。
Cr:0.5%以下
CrはMnとともに低CでもX80グレードとして充分な強度を得るために有効な元素であるが、0.5%を超えて添加すると溶接性に悪影響を与えるため、上限は0.5%である。
V:0.1%以下
適量のVの添加は靭性・溶接性や耐サワー性を劣化させずに強度を高めるため、Crとともに低CでもX80グレードとして充分な強度を得るために有効な任意添加元素であるが、0.1%を越えると溶接性を著しく損なうため0.1%以下である。
上記の成分組成範囲に調整することにより、良好な耐HIC性に加えて、良好な靭性も有するX65,X70,X80グレードといった高強度鋼板を得ることが可能となる。
【0024】
このような特性の鋼板は以下の製造方法により製造することができる。
(2)鋼板製造工程
(製造方法)
上記の成分組成範囲に調整した鋼を溶製し、連続鋳造で得られた鋼スラブを1000〜1200℃に加熱して熱間圧延し、鋼板表面温度で500℃以下となるまで加速冷却した後、一旦冷却を中断し、鋼板表面温度が500℃以上になるまで復熱させる。次いで、再び600℃以下の鋼板表面温度まで、3〜50℃/秒の平均冷却速度で加速冷却する。
【0025】
a.スラブ加熱温度
スラブ加熱温度が1000℃を下回ると充分な強度が得られない。またスラブ加熱温度が1200℃を超えると良好な靭性が得られない。従って、スラブ加熱温度は1000〜1200℃である。また、熱間圧延終了温度はAr3 変態温度以上であることが望ましい。
b.加速冷却開始温度
加速冷却開始温度が低いと復熱に時間を要する、また、耐HIC性も劣化するので750℃+300/t以上が望ましい。ここでtは鋼板板厚(mm)。
【0026】
c.加速冷却中断表面温度
加速冷却中断時の表面温度が500℃を上回ると、表面近傍での変態が充分に進行しておらず、復熱後の急冷時にべイナイトなどに変態し硬化してしまう。従って加速冷却中断時の表面温度は500℃以下である。
d.表面復熱温度
表面復熱温度が500℃未満では、500℃以下まで冷却した時に変態した表層部分の硬さが低下せずHICの発生原因となるので表面復熱温度は500℃以上である。
【0027】
e.加速冷却停止温度
加速冷却停止温度が表面温度で600℃を上回ると充分な強度が得られない場合がある。従って、加速冷却停止温度は600℃以下である。
f.冷却速度
鋼板の平均冷却速度が3℃/秒未満になると充分な強度が得られない場合がある。また、50℃/秒を超えると強度が上昇し耐HIC性の劣化をまねく。従って、冷却速度は3〜50℃/秒である。
【0028】
上記条件を満たすかぎりその他の鋼板の圧延条件は特に規定しない。
また鋼管の成形方法も冷間であるかぎり特に規定しない。
以下に本発明の実施例を挙げ、本発明の効果を立証する。
【0029】
【実施例】
表1にその化学成分を示した鋼(A〜K:本発明鋼、L〜R:比較鋼)を表2に示した圧延加速冷却条件で熱間圧延した(A−4,7,B−1〜K−1:本発明鋼板、A−1〜3,5,6,8,9,L−1,2,M−1〜R−1:比較鋼板)。
鋼板の機械的性質(降伏強さ、引張強さ、靭性)、耐HIC性、及び溶接性を表2に示す。HIC試験はpHが約3の硫化水素を飽和させた5%NaCl+0.5%CH3 COOH水溶液(通称NACE溶液)中で行い、割れ長さ率(CLR)が15%以下で耐HIC性は良好と判断した。靭性はシャルピー衝撃試験での破面遷移温度が−60℃以下の場合良好とした。強度は降伏強さが448MPa以上で良好と判断した。また、溶接性は実鋼管のシーム溶接に相当するサブマージアーク溶接を行ない、溶接高温割れ、低温割れの有無を溶接部の断面観察により調査した。溶接部に割れの発生の無い場合を、溶接性は良好と判断した。
本発明の鋼に本発明の圧延加速冷却処理を行った本発明鋼板A−4,A−7,B−1,C−1,D−1,E−1,F−1,G−1,H−1,I−1,J−1,K−1ではいずれも充分な強度と良好な耐HIC性能が得られた。一方、本発明の鋼を用いても本発明の圧延加速冷却を行わない比較鋼板A−1,A−2,A−3,A−5,A−6,A−8,A−9では充分な性能が得られていない。また、本発明でない鋼に本発明の圧延加速冷却を行った比較鋼板L−1,Q−1,R−1あるいは、本発明でない鋼に本発明でない圧延加速冷却を行った比較鋼板L−2,M−1,N−1,O−1,P−1では充分な性能が得られていない。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば鋼組成及び製造条件を特定することにより、耐HIC性に優れたAPI規格X80グレードのラインパイプ用鋼板を安価にかつ安定して製造することが可能となった。
Claims (2)
- 質量%で、C:0.03〜0.08%と、Si:0.05〜0.5%と、Mn:1〜1.8%と、P:0.01%以下と、S:0.002%以下と、Nb:0.005〜0.05%と、Ti:0.005〜0.02%と、Al:0.01〜0.07%と、Ca:0.0005〜0.004%とを含有し、かつ炭素当量:Ceq≧0.28%であり、残部がFe及び不可避的不純物からなり、さらに取鍋精錬時のスラグのトータルFe+MnOが0.5〜3%を満足する鋼板を製造する方法において、
該鋼を1000〜1200℃に加熱して熱間圧延する工程と、
熱間圧延した後の鋼板を、鋼板表面温度で500℃以下となるまで加速冷却した後、一旦冷却を中断し、鋼板表面温度が500℃以上になるまで復熱させる工程と、
鋼板表面温度が500℃以上になるまで復熱させた鋼板を、再び復熱時の鋼板表面温度以下で600℃以下の鋼板表面温度まで、3〜50℃/秒の鋼板平均冷却速度で加速冷却する工程と、
を備えたことを特徴とする、耐HIC性に優れた高強度ラインパイプ用鋼板の製造方法。
但し、炭素当量:Ceq=C%+Mn%/6+(Cu%+Ni%)/15+(Cr%+Mo%+V%)/5 - 鋼成分として、質量%でさらに、Cu:0.5%以下、Ni:0.5%以下、Cr:0.5%以下、Mo:0.5%以下、及びV:0.1%以下の群から選択された1種または2種以上を含有することを特徴とする、請求項1に記載の耐HIC性に優れた高強度ラインパイプ用鋼板の製造方法。
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