JP3921748B2 - フォトレジスト組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠紫外線(エキシマレーザー等を含む)、電子線、X線又は放射光によって作用し、半導体集積回路の製作などに用いられるリソグラフィーに適したフォトレジスト組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、集積回路の高集積化に伴って、サブミクロンのパターン形成が要求されるようになっている。特にエキシマレーザーリソグラフィーは、64M DRAM及び256M DRAMの製造を可能とすることから、注目されている。かかるエキシマレーザーリソグラフィープロセスに適したレジストとして、酸触媒及び化学増幅効果を利用した、いわゆる化学増幅型レジストが提案されている。化学増幅型レジストは、放射線の照射部で酸発生剤から発生した酸を触媒とする反応により、照射部のアルカリ現像液に対する溶解性を変化させるものであり、これによってポジ型又はネガ型のフォトレジストが得られる。
【0003】
化学増幅型レジストにおいては、放射線照射によって発生した酸が、露光後の熱処理(post exposure bake:以下、「PEB」と略すことがある)によって拡散し、樹脂等の保護基を脱離させるとともに、酸を再生成することにより、高い感度が実現されているが、一層の高感度化が望まれており、また解像度の向上も望まれている。
【0004】
さらに、化学増幅型レジストには、環境からの影響を受けやすいという欠点がある。すなわち、放射線照射からPEBまでの放置時間によって性能が大きく変化する、いわゆるタイム・ディレイ(time delay)効果が発生する。このようなタイム・ディレイ効果により、解像度が低下するとともに、現像後のパターンに膜張り現象(T−シェイプ化)などが発生し、プロファイルが悪化する。タイム・ディレイ効果の原因は、環境雰囲気中に微量存在するアミン類などにより、レジスト中で発生した酸が失活するためと考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、感度、解像度、耐熱性、残膜率、塗布性、プロファイル、タイム・ディレイ効果耐性などの諸性能に優れた化学増幅型のポジ型フォトレジスト組成物を提供することを目的とする。本発明者らは、かかる目的を達成すべく鋭意研究を行った結果、特定の成分を組み合わせることにより、優れた性能を有するポジ型フォトレジスト組成物が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、アルカリに対して不溶性又は難溶性の状態から酸の作用でアルカリ可溶性となる樹脂、及び酸発生剤として次式(I)で示されるテトラアリールボレート化合物を含有してなるポジ型フォトレジスト組成物を提供するものである。
【0007】
【0008】
式中、R1〜R20 は互いに独立に、水素、フッ素、トリフルオロメチル又は炭素数1〜4のアルキルを表すが、そのうちの少なくとも一つはフッ素又はトリフルオロメチルであり、R+ はジアリールハロニウム又はトリアリールスルホニウムを表す。
【0009】
本発明は、上記式(I)で示されるテトラアリールボレート化合物をフォトレジストの酸発生剤として使用する点に、大きな特徴を有する。
【0010】
【発明の実施の形態】
フォトレジスト組成物の主体となる樹脂成分は、それ自体ではアルカリに対して不溶性又は難溶性であるが、酸の作用により化学変化を起こしてアルカリ可溶性となるものである。例えば、フェノール骨格を有するアルカリ可溶性樹脂のフェノール性水酸基の少なくとも一部を、アルカリ現像液に対して溶解抑止能を持ち、酸に対しては不安定な基で保護した樹脂が用いられる。
【0011】
ベースとなるアルカリ可溶性樹脂としては、例えば、ノボラック樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、ポリイソプロペニルフェノール樹脂、ビニルフェノールとスチレン、アクリロニトリル、メチルメタクリレート又はメチルアクリレートとの共重合体、イソプロペニルフェノールとスチレン、アクリロニトリル、メチルメタクリレート又はメチルアクリレートとの共重合体などが挙げられる。ビニルフェノール及びイソプロペニルフェノールにおける水酸基とビニル基又はイソプロペニル基との位置関係は特に限定されないが、一般にはp−ビニルフェノール及びp−イソプロペニルフェノールが好ましい。これらの樹脂は、透明性を向上させるために部分的に水素添加されていてもよい。また、アルカリに可溶である範囲において、上記樹脂のフェノール核にアルキル基やアルコキシ基などが導入されていてもよい。これらのアルカリ可溶性樹脂のなかでも、ポリビニルフェノール系樹脂、すなわちビニルフェノールの単独重合体又はビニルフェノールと他の単量体との共重合体が好ましく用いられる。
【0012】
このようなアルカリ可溶性樹脂に導入され、アルカリ現像液に対して溶解抑止能を持つが、酸に対して不安定な基は、この分野で公知の各種保護基であることができる。例えば、tert−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニルメチル基、テトラヒドロ−2−ピラニル基、テトラヒドロ−2−フリル基、メトキシメチル基、1−エトキシエチル基などが挙げられ、これらの基がフェノール性水酸基の水素に置換することになる。これらの保護基のなかでも、本発明においては特に、1−エトキシエチル基が好ましい。フェノール骨格を有するアルカリ可溶性樹脂のフェノール性水酸基にこれらの保護基を導入する場合、アルカリ可溶性樹脂中のフェノール性水酸基のうち、保護基で置換されたものの割合(保護基導入率)は、一般には10〜50%の範囲にあるのが好ましい。
【0013】
特に、樹脂成分の全部又は一部として、前記したポリビニルフェノール系樹脂のフェノール性水酸基が、アルカリ現像液に対して溶解抑止能を持ち、酸に対しては不安定な基で部分的に保護された樹脂を用いるのが好ましい。なかでも好ましいものは、ポリビニルフェノール系樹脂のフェノール性水酸基が部分的に1−エトキシエチルエーテル化された樹脂である。
【0014】
フォトレジスト組成物を構成する酸発生剤は、その物質自体に、又はその物質を含むレジスト組成物に、放射線を照射することによって、酸を発生する化合物である。本発明では、かかる酸発生剤の少なくとも一部として、前記式(I)で示されるテトラアリールボレート化合物を用いる。かかるテトラアリールボレート化合物を含有させることにより、特に感度、解像度及びプロファイルのバランスに優れたレジストが得られる。
【0015】
式(I)において、R1〜R20 は互いに独立に、水素、フッ素、トリフルオロメチル又は炭素数1〜4のアルキルであるが、そのうちの少なくとも一つはフッ素又はトリフルオロメチルでなければならない。アルキルの炭素数が3以上の場合は、直鎖でも分岐していてもよい。R1〜R20 は、特にフッ素であるのが有利であり、この場合、式(I)のテトラアリールボレート化合物は次式(II)で示される。
【0016】
【0017】
式(I)及び式(II)中のR+ は、ジアリールハロニウム又はトリアリールスルホニウムであり、ここでアリールとは芳香族残基を意味し、例えば、無置換の又は置換されたフェニルが挙げられる。このフェニルに置換しうる基としては、炭素数1〜20程度のアルキルや、炭素数6以下のシクロアルキル、炭素数1〜10程度のアルコキシなどが挙げられる。ジアリールハロニウムを構成する2個のアリール、及びトリアリールスルホニウムを構成する3個のアリールは、それぞれ同一でも異なってもよい。また、ジアリールハロニウムを構成するハロゲンは、塩素、臭素、ヨウ素などであることができるが、特にヨウ素が有利であり、R+ で表されるジアリールハロニウムとして、より具体的には次式(III) で示されるものが有利である。
【0018】
【0019】
式中、R21〜R30は互いに独立に、水素、炭素数1〜20のアルキル、炭素数6以下のシクロアルキル、又は炭素数1〜10のアルコキシを表す。ここでアルキル及びアルコキシの炭素数が3以上の場合は、直鎖でも分岐していてもよい。
【0020】
式(I)のテトラアリールボレート化合物は、例えば、特開平 6-184170 号公報により公知であり、具体例としては次のようなものが挙げられる。
【0021】
ジフェニルヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
(4−オクチルオキシフェニル)フェニルヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トリルクミルヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリルクミルヨードニウム テトラキス(トリフルオロメチルフェニル)ボレート、
トリルクミルヨードニウム テトラキス(ジフルオロフェニル)ボレート、
トリフェニルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなど。
【0022】
本発明では、酸発生剤の少なくとも一部として、式(I)のテトラアリールボレート化合物を用いることが必須であり、酸発生剤は、実質的にこのテトラアリールボレート化合物のみからなってもよいし、このテトラアリールボレート化合物とともに、他の酸発生剤を含有してもよい。式(I)のテトラアリールボレート化合物とともに他の酸発生剤を併用する場合は、酸発生剤全体の量を基準に、テトラアリールボレート化合物を10重量%以上とするのが好ましい。
【0023】
式(I)のテトラアリールボレート化合物と併用される他の酸発生剤は、この分野で公知の、放射線照射により酸を発生する各種の化合物又は混合物であることができ、例えば、式(I)以外のオニウム塩化合物、有機ハロゲン化合物、オルトキノンジアジド化合物、ジアゾメタンジスルホニル化合物、ジスルホン系化合物、その他のスルホン酸系化合物などが挙げられる。なかでも、式(I)のテトラアリールボレート化合物との組合せでは、ジアゾメタンジスルホニル化合物が好ましい。ジアゾメタンジスルホニル化合物には、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トリルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−キシリルスルホニル)ジアゾメタンなどが包含される。
【0024】
本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、以上説明した樹脂及び酸発生剤を含有するものであるが、タイム・ディレイ効果に対する耐性をよりよくするためには、さらに含窒素化合物を含有するのが好ましい。ここで用いる含窒素化合物としては、3級アミンが好ましく、特に、基板上に形成されたレジスト膜のプリベーク後もこのレジスト膜中に残存して効果を発揮するもの、具体的には常圧において150℃以上の沸点を有するものが好ましい。このような3級アミンの具体例としては、トリブチルアミン、N,N−ジメチルウンデシルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、トリペンチルアミン、N−メチルジオクチルアミン、N−メチルジシクロヘキシルアミン、トリヘキシルアミン、トリイソオクチルアミン、トリオクチルアミンなどが挙げられる。
【0025】
ポジ型フォトレジスト組成物を構成する各成分の好ましい組成比は、この組成物中の全固形分重量を基準に、樹脂成分が75〜99重量%の範囲、そして酸発生剤が0.05〜20重量%の範囲である。含窒素化合物を配合する場合は、同じく組成物中の全固形分重量を基準に、0.001〜10重量%の範囲とするのが好ましい。また本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、必要に応じてさらに他の成分、例えば、増感剤、染料、接着性改良剤など、この分野で慣用されている各種の添加物を含有することもできる。
【0026】
このポジ型フォトレジスト組成物は通常、全固形分濃度が10〜50重量%となるように、上記の各成分を溶剤に溶解してレジスト液が調製され、シリコンウェハなどの基体上に塗布される。ここで用いる溶剤は、各成分を溶解し、適当な乾燥速度を有し、溶剤が蒸発した後に均一で平滑な塗膜を与えるものであればよく、この分野で通常用いられているものであることができる。例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート及びプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル及びジエチレングリコールジメチルエーテルのようなグリコールモノ又はジエーテル類、乳酸エチル、酢酸ブチル及びピルビン酸エチルのようなエステル類、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン及びメチルイソブチルケトンのようなケトン類、キシレンのような芳香族炭化水素類などが挙げられる。これらの溶剤は、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0027】
基体上に塗布され、乾燥されたレジスト膜には、パターニングのための露光処理が施され、次いで脱保護基反応を促進するための加熱処理(PEB)を行った後、アルカリ現像液で現像され、ポジ型パターンが形成される。ここで用いるアルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であることができるが、一般には、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの水溶液が用いられることが多い。
【0028】
【実施例】
次に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。なお、例中にある部は、特に記載のないかぎり重量部を表す。
【0029】
参考例(樹脂の保護化)
窒素置換された500mlの四つ口フラスコに、重量平均分子量(Mw)23,900、多分散度(Mw/Mn)1.12のポリ(p−ビニルフェノール)〔日本曹達(株)製の“VP-15000”〕25g(p−ビニルフェノール単位として208ミリモル)、及びp−トルエンスルホン酸0.021g(0.109ミリモル)を入れ、1,4−ジオキサン250gに溶解した。 この溶液に、エチルビニルエーテル7.88g(109ミリモル)を滴下し、その後25℃で5時間反応させた。この反応溶液をイオン交換水1500mlに滴下し、次に濾別して、白色のウェットケーキを得た。このウェットケーキを再度1,4−ジオキサン200gに溶解し、次にイオン交換水1500mlに滴下し、濾別した。得られたウェットケーキを600gのイオン交換水中で攪拌して洗浄し、濾過してウェットケーキを取り出し、さらにこのイオン交換水による洗浄操作を2回繰り返した。得られた白色のウェットケーキを減圧乾燥して、ポリ(p−ビニルフェノール)の水酸基が部分的に1−エトキシエチルエーテル化された樹脂を得た。この樹脂を 1H−NMRで分析したところ、水酸基の35%が1−エトキシエチル基で保護されていた。この樹脂の重量平均分子量は 31,200 、多分散度は1.17であった。
【0030】
実施例1
参考例で合成した樹脂13.5部、酸発生剤として(p−トリル)(p−クミル)ヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート〔ローヌ・プーラン社製の“PHOTOINITIATOR 2074” 〕0.5部、及び含窒素化合物としてN−メチルジオクチルアミン0.02部を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート70部に溶解した。この溶液を孔径0.1μm のフッ素樹脂製フィルタで濾過して、レジスト液を調製した。
【0031】
常法により洗浄したシリコンウェハに、スピンコーターを用いて、上記のレジスト液を乾燥後の膜厚が0.72μm となるように塗布した。次いでこのシリコンウェハを、ホットプレート上にて90℃で90秒間プリベークした。プリベーク後の塗膜を、パターンを有するクロムマスクを介して、248nmの露光波長を有するKrFエキシマレーザーステッパー〔(株)ニコン製の“NSR-1755 EX8A” 、NA=O.45 〕を用い、露光量を段階的に変化させて露光処理した。露光後すぐに、ウェハをホットプレート上にて100℃で90秒間加熱してPEBを行い、露光部の脱保護基反応を行った。これをテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの2.38重量%水溶液で現像して、ポジ型パターンを得た。形成されたパターンを電子顕微鏡で観察したところ、18mJ/cm2 の露光量で0.24μm の微細パターンをプロファイルよく解像していた。
【0032】
実施例2
参考例で合成した樹脂13.5部、酸発生剤として(p−トリル)(p−クミル)ヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.1部、同じく酸発生剤としてビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン0.5部、及び含窒素化合物としてN−メチルジオクチルアミン0.02部を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート70部に溶解した。この溶液を孔径0.1μm のフッ素樹脂製フィルタで濾過してレジスト液を調製した。このレジスト液を用いて実施例1と同様の操作を行い、形成されたパターンを電子顕微鏡で観察したところ、38mJ/cm2 の露光量で0.24μm の微細パターンをプロファイルよく解像していた。
【0033】
実施例1及び2のレジスト組成物は、露光後30分間放置してからPEBを行っても、まったく同じ感度及び解像度を示した。また、プロファイルも良好であった。
【0034】
比較例1
参考例で合成した樹脂13.5部、酸発生剤としてジフェニルヨードニウム テトラフルオロボレート〔みどり化学(株)製の“DPI-101” 〕0.5部、及び含窒素化合物としてN−メチルジオクチルアミン0.04部を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート70部に溶解した。この溶液を孔径0.1μm のフッ素樹脂製フィルタで濾過して、レジスト液を調製した。このレジスト液を用いて実施例1と同様の操作を行い、形成されたパターンを電子顕微鏡で観察したところ、16mJ/cm2 の露光量で0.28μm までのパターンしか解像しなかった。露光量を上げても解像度は0.28μm より小さくならず、露光量を上げるとプロファイルが却って悪くなった。
【0035】
比較例2
酸発生剤をジ(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム テトラフルオロボレート〔みどり化学(株)製の“BBI-101” 〕0.5部に変更した以外は、比較例1と同様の操作を行った。形成されたパターンを電子顕微鏡で観察したところ、32mJ/cm2 の露光量で0.26μm までのパターンしか解像しなかった。
【0036】
比較例3
酸発生剤としてジ(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム トリフレート〔みどり化学(株)製の“BBI-105” 〕0.5部に変更した以外は、比較例1と同様の操作を行った。形成されたパターンを電子顕微鏡で観察したところ、26mJ/cm2 の露光量で0.25μm のパターンを解像したものの、膜減りが非常に大きく、プロファイルは悪かった。
【0037】
【発明の効果】
本発明により、式(I)のテトラアリールボレート化合物を酸発生剤として配合したフォトレジスト組成物は、環境による影響を受けにくく、また、遠紫外線(エキシマレーザーを含む)光源、電子線、X線及び放射光のような高エネルギー放射線の露光領域において、高い感度、優れた解像性、及び優れたプロファイルを示す。したがって、このフォトレジスト組成物を用いることにより、微細なフォトレジストパターンを高精度で形成することができる。
Claims (10)
- 酸発生剤が、実質的に式(I)のテトラアリールボレート化合物からなる請求項1又は2のいずれかに記載の組成物。
- 酸発生剤が、式(I)のテトラアリールボレート化合物とともに他の酸発生剤を含有する請求項1又は2のいずれかに記載の組成物。
- 他の酸発生剤が、ジアゾメタンジスルホニル化合物である請求項4記載の組成物。
- アルカリに対して不溶性又は難溶性の状態から酸の作用でアルカリ可溶性となる樹脂が、ポリビニルフェノール系樹脂のフェノール性水酸基を、アルカリ現像液に対して溶解抑止能を持つが、酸に対して不安定な基で部分的に保護した樹脂を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
- ポリビニルフェノール系樹脂のフェノール性水酸基が、部分的に1−エトキシエチルエーテル化されている請求項6記載の組成物。
- 組成物中の全固形分重量を基準に、アルカリに対して不溶性又は難溶性の状態から酸の作用でアルカリ可溶性となる樹脂を75〜99重量%、及び酸発生剤を0.05〜20重量%含有する請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
- さらに、含窒素化合物を含有する請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
- 組成物中の全固形分重量を基準に、アルカリに対して不溶性又は難溶性の状態から酸の作用でアルカリ可溶性となる樹脂を75〜99重量%、酸発生剤を0.05〜20重量%、及び含窒素化合物を0.001〜10重量%含有する請求項9記載の組成物。
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