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JP3908040B2 - 高耐圧縦型mosトランジスタの製造方法 - Google Patents

高耐圧縦型mosトランジスタの製造方法 Download PDF

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JP3908040B2 JP2002008741A JP2002008741A JP3908040B2 JP 3908040 B2 JP3908040 B2 JP 3908040B2 JP 2002008741 A JP2002008741 A JP 2002008741A JP 2002008741 A JP2002008741 A JP 2002008741A JP 3908040 B2 JP3908040 B2 JP 3908040B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子に関し、特に高耐圧を有する縦型MOSトランジスタの製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
電力用トランジスタ、特に低いオン抵抗および高耐圧を有する縦型MOSトランジスタは、好ましくは、従来、例えば、特開平7−7149号公報の図1に示す構造を有している。
【0003】
図7は特開平7−7149号公報の図1に示す従来の高耐圧縦型MOSトランジスタの断面図である。
【0004】
前記特開平7−7149号公報の図1に示す従来の高耐圧縦型MOSトランジスタは、同公報に示される他の図の例と異なり、同公報に製造方法が記載されていないが目標となる高耐圧縦型MOSトランジスタとして示されている。この好ましい目標となる高耐圧縦型MOSトランジスタについて図7に基づいて説明する。
【0005】
トランジスタ110は、DMOSトランジスタ設計の場合にはN+ 形添加不純物を、または、絶縁されたゲート・バイポーラ・トランジスタ設計の場合にはP+ 形添加不純物、のいずれかを有する半導体基板層112を備えている。
【0006】
以降はN+ 形添加不純物を採用した場合について説明する。
【0007】
+ 形添加不純物を有するエピタキシャル層114が、半導体基板層112の上に成長、または、拡散、または、沈着される。それにより、トランジスタ110のためのドリフト領域が形成される。
【0008】
+ 形添加不純物を有するベース層116が、エピタキシャル層114の上に成長、または、拡散、または、沈着される。
【0009】
N形添加不純物を有するソース層118が、ベース層116の上に成長、または、拡散、または、沈着される。
【0010】
+ 形添加不純物を有する付加的体積接触体領域120が、ソース層118を通して、ベース層116にまで拡散され、それにより、トランジスタ110に対するソースが定められる。
【0011】
トランジスタ110の中に、トレンチ122が形成される。トレンチ122は、ソース層118とベース層116とエピタキシャル層114とを通って、半導体基板層112の中にまで延長されて形成される。酸化膜層124が、ソース層118の上とトレンチ122の内壁の上とに、成長または拡散される。
【0012】
ゲート層126がトレンチ122の中に形成され、そして、ゲート層126が半導体基板層112の中にまで延長されて形成される。酸化膜層124はトレンチ122の底の近くでは厚く、そして、トレンチ122の上部では薄い。それとは逆に、ゲート層126はトレンチ122の底の近くでは細く、そして、トレンチ122の上部では太い。トランジスタ110のゲート、ソース、および、ドレインのための金属接触体は、DMOSトランジスタ設計の場合、それぞれ、ゲート層126、ソース層118および体積接触体領域120、および、半導体基板層112に配置される。
【0013】
トレンチ122により、ソース層118と、トレンチ122領域の外壁に沿って配置されたエピタキシャル層114と、のにチャンネルが形成される。この垂直形チャンネルにより、従来の垂直形トランジスタに見られる横方向チャンネルの大きな間隔距離が避けられるので、トランジスタ110のトランジスタ領域を小さくすることができる。トランジスタ110のこの設計により、また、トランジスタ110の阻止電圧およびオン状態抵抗値を制御する、トレンチ122領域の間隔距離幅「d」が生ずる。この間隔距離幅「d」は、トレンチ122のポリ・フィールド・プレートが、最大定格阻止状態の下で、エピタキシャル層114の中に形成されたドリフト領域を完全に欠乏させることができ、それにより、この領域内にRESURFフィールド分布が得られるように選定される。この欠乏状態により、ドリフト領域にさらに多量の不純物を添加することが可能になり、そして、この部分のオン状態抵抗値が減少し、それにより、非常に高い電圧の装置におけるこの支配的な抵抗値成分が減少することにより、特性の改良が達成される。
【0014】
以上が好ましい高耐圧縦型MOSトランジスタの構造とその製造方法である。
【0015】
これに対し同公報の実施例に示されている製造方法について図6に基づいて以下説明する。
【0016】
図6は従来の高耐圧縦型MOSトランジスタの製造工程図である。
【0017】
図6a〜図6fにより従来技術により形成される上記高耐圧縦型MOSトランジスタの製造工程を詳細に説明する。
【0018】
工程1:エピタキシャル層114とベース層116とソース層118とが、半導体基板層112の上に、従来の方法で成長及び拡散された後、トレンチ領域122が、それぞれの層を通して、半導体基板層112の中にまで延長されて形成される。
【0019】
工程2:図6aに示されているように、酸化膜124が、ソース層118の上に、および、トレンチ領域122の内壁に沿ったトレンチ領域122の中に、形成される。
【0020】
ゲート電極層126が、酸化膜124の上に、および、トレンチ領域122を充填するように、形成される。
【0021】
工程3:図6bに示されているように、ソース層118の上のゲート電極層126の部分が除去され、その後、図6cに示されているように、酸化膜124の上側部分が除去される。この酸化膜124の除去は、残っている酸化膜がエピタキシャル層114よりも下に存在するように行われる。
【0022】
工程4:図6dに示されているように、ソース層118の上と酸化膜層124の上とトレンチ領域122の内壁に沿った表面の上とに、薄い酸化膜124aが形成される。
【0023】
その後、薄い酸化膜層124aの上に、薄いゲート電極層126aが形成される。
【0024】
工程5:図6eに示されているように、薄いゲート電極層126aおよび薄い酸化膜124aが、ゲート電極層126の上の部分のみから除去される。
【0025】
工程6:図6fに示されているように、付加的ゲート電極層126bが薄いゲート電極層126aの上に沈着され、そして、この付加的ゲート電極層126bはゲート電極層126と接触を行う。この工程により、トレンチ領域122の底部において、大きな幅の酸化膜層および小さな幅のゲート電極層126が得られ、そして、トレンチ領域122の頂部において、小さな幅の酸化膜層および大きな幅のゲート電極層が得られる。
【0026】
このようにして製造した従来の高耐圧縦型MOSトランジスタは、小さなオン状態抵抗値を有するトランジスタが、ソース層とベース層とエピタキシャル層とを通して半導体基板層にまで延長されたトレンチ領域を形成することにより、達成される。このトレンチ領域がゲート層で充填され、それにより、最大定格阻止状態の下で、トレンチ・ポリ・フィールド・プレートは、エピタキシャル層により形成されるドリフト領域を完全に欠乏状態にすることができ、そして、ドリフト領域の中にRESURFフィールド分布が得られる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記従来の製造方法では、トレンチ内に埋め込まれたゲート電極層126の上部に形成された酸化膜を除去するため、前記ゲート電極層126上部にホトリソグラフィ工程を用いてパターニングを施す必要があり、その為の位置合わせ用のレジストには実効寸法を確保するための余分の厚みが必要となる。そのため、前記トレンチ幅を広くする必要がある。
【0028】
又、図6の前記ゲート電極層126脇には深い溝が形成されているため、ホトリソグラフィ工程を施す際、前記深い溝に完全に充填することが困難となり、従って次工程用のレジスト層の厚さが前記深い溝の上の部分で薄くなり、次工程で不良が出て、前記ホトリソグラフィ工程の不良率が高くなり、歩留的にも満足できるものではなかった。
【0029】
さらに、図6の実効的ゲート電極層126aの厚さが薄くなり、即ち、好ましい図7のゲート幅が目標であるが実際は図6の実効的ゲート電極層126aの幅しか達成できないため、ゲート抵抗の増大を招き、性能的にも満足できるものは得られなかった。
【0030】
本発明の目的は、上記ホトリソグラフィ工程およびゲート電極層脇に深い溝を形成する構成を採用せずに、半導体基板層にまで延長されたトレンチ領域をゲート層で充填する高耐圧縦型MOSトランジスタの製造方法を提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、下記の解決手段を採用する。
〔1〕高耐圧縦型MOSトランジスタの製造方法において、
(1)半導体基板層の上に第1導電形のエピタキシャル層を形成し、前記エピタキシャル層の上に第2導電形のベース層と、前記ベース層の上に第1導電形のソース層を形成し、前記エピタキシャル層と前記ベース層と前記ソース層とを通って前記半導体基板層の中にまで延長されるようトレンチ領域を形成する工程、
(2)前記トレンチ領域内部に絶縁膜を形成する工程、
(3)前記絶縁膜領域の内、前記ベース層及び前記ソース層の側壁部にイオン打ち込みにより選択的に不純物を導入する工程、
(4)前記選択的に不純物を導入した前記絶縁膜領域をエッチング除去する工程、
(5)前記トレンチ領域をゲート電極層で埋め込む工程、
を順次施すこと。
〕高耐圧縦型MOSトランジスタの製造方法において、
(1)半導体基板層の上に第1導電形のエピタキシャル層を形成し、前記エピタキシャル層の上に第2導電形のベース層と、前記ベース層の上に第1導電形のソース層を形成し、前記エピタキシャル層と前記ベース層と前記ソース層とを通って前記半導体基板層の中にまで延長されるようトレンチ領域を形成する工程、
(2)前記トレンチ領域内部に第1の絶縁膜を形成する工程と前記第1の絶縁膜
が形成されたトレンチ領域内部に第2の絶縁膜を形成する工程、
(3)前記トレンチ領域を第1のゲート電極層で埋め込む工程と、前記ベース層及び前記ソース層に埋め込まれた前記ゲート電極層をエッチング除去する工程、
(4)前記ベース層及び前記ソース層上の前記第2の絶縁膜をエッチング除去する工程、
(5)前記トレンチ領域を第2のゲート電極層で埋め込む工程、
を順次施すこと。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図に基づいて詳細に説明する。
【0033】
(第1実施例)
図1は本発明の第1実施例の製造工程図である。
【0034】
図1(a)〜(e)を用いて本発明の第1実施例の製造工程について詳細に説明する。
【0035】
工程1:図1(a)に示すように、半導体基板11上に第1導電形エピタキシャル層12を形成し、次いで第2導電形ベース層13を前記エピタキシャル層12内に不純物打ち込みにより形成する。このとき前記エピタキシャル層12で半導体基板11から前記ベース層13までの間が高耐圧化を可能とするドリフト領域12となる。次いで前記ベース層13内に第1導電形のソース層14となる拡散層を公知のイオン打ち込み技術によって形成し、次いで公知のホトリソグラフィ技術及びエッチング技術によりトレンチ領域15を半導体基板11に到達する様形成する。
【0036】
工程2:図1(b)に示すように、熱酸化技術を用いてトレンチ領域15内部を含む半導体基板11及びエピタキシャル層12全面に3000Å程度の厚い酸化膜16を形成する。
【0037】
工程3:図1(c)に示すように、イオン打ち込み技術を用いて、エピタキシャル層12部に形成されている厚い酸化膜16上にのみボロンをlE15cm-2(1×1015/cm2 )で加速電圧100KeVにて打ち込み17、前記厚い酸化膜16中にボロンが打ち込まれた領域18を形成する。このとき打ち込みの角度(A)は前記トレンチ領域15の開口幅と前記エピタキシャル層12の厚さにしたがって所望の値に決定する。本実施例ではトレンチ領域15の開口幅が2μmでベース層13までの厚さが2μmであるため、イオン打ち込みの角度(A)を約45°(この例での前記「所望の値」)とし、半導体基板を回転させトレンチ領域15の側壁全てにボロンが導入されるよう打ち込みを行った。
【0038】
工程4:図1(d)で示されるように、ウェットエッチング技術によって工程2でイオン打ち込みを施された厚い酸化膜16領域の一部をエッチング除去し、ゲート酸化膜として使用される薄い酸化膜19を形成する。
【0039】
工程5:図1(e)で示されるように、公知の埋め込み技術によってゲート電極層20となるポリシリコンを前記トレンチ領域15内部に埋め込み、図示しない配線工程を施すことにより高耐圧縦型MOSトランジスタを完成する。
【0040】
(第1実施例の効果)
以上詳細に説明したように、本発明の第1実施例の高耐圧縦型MOSトランジスタは、前記ゲート電極層が一度の工程で形成されるため、即ち、前記ポリシリコンの成長とその平坦化のエッチバック処理が一度の工程で形成されるため、従来必要であった前記ゲート電極層上部にホトリソグラフィ工程を用いてパターニングを施す工程や、第2のゲート電極層を形成する工程が不要となり、工程の削減と共に前記トレンチ幅を小さくすることができる。
【0041】
又、図6に示すような従来の段差の大きい状態でのホトリソグラフィ工程が不要となったため、歩留的にも安定した装置を得ることができる。
【0042】
更に、実効的なゲート電極層の厚さが図6の従来例に比べて大きくなり、ゲート抵抗の低減が可能となり、高周波特性に優れた特性を得ることができる。
【0043】
(第1参考例)
図2は本発明の第1参考例の高耐圧縦型MOSトランジスタの配線工程を施す前の断面構造図である。
【0044】
半導体基板11と、エピタキシャル層12内に形成されたドリフト領域12及びベース層13及びソース層14が存在し、500Å程度のゲート酸化膜21が前記半導体基板11に到達するよう、ドリフト領域12、ベース層13、ソース層14に形成されたトレンチ領域の内壁に存在し、3000Å程度の厚い窒化膜22が前記ベース層13及び前記ソース層14にかからぬよう、ドリフト領域12及び半導体基板11上に存在する。
【0045】
半導体基板11に電圧が印加されると、ドリフト領域12は完全に空乏化しRESURF構造となり低いオン抵抗と高いブレイクダウン耐圧を有する。
【0046】
また、このとき、前記半導体基板11及びドリフト領域12とゲート電極層20との間には薄いゲート酸化膜21と厚い窒化膜22が存在するため、高い電圧が半導体基板11に印された場合でも、絶縁膜を介してゲート電極層20に電流が流れたり、絶縁膜破壊などに至ることは無い。
【0047】
(第1参考例の効果)
以上詳細に説明したとおり、本発明の第1参考例の高耐圧縦型MOSトランジスタは、低いオン抵抗と高いブレイクダウン耐圧を有し、且つ、半導体基板とゲート電極層間の絶縁耐圧も高い、優れた性能を有する。
【0048】
(第実施例)
図3は本発明の第実施例の製造工程図である。
【0049】
図3(a)〜(e)を用いて本発明の第実施例の製造工程について詳細に説明する。
【0050】
工程1:図3(a)に示されるように、第1実施例と同様に、半導体基板11上に第1導電形エピタキシャル層12を形成し、次いで第2導電形ベース層13を前記エピタキシャル層12内に形成する。このとき前記エピタキシャル層12で半導体基板11から前記ベース層13までの間が高耐圧化を可能とするドリフト領域12となる。
【0051】
次いで、前記ベース層13内に第1導電形のソース層14となる拡散層をイオン打ち込み技術によって形成し、次いでホトリソグラフィ技術及びエッチング技術によりトレンチ領域15を半導体基板11に到達する様形成する。
【0052】
工程2:図3(b)に示すように、次いで熱酸化技術及びCVD技術を用いてトレンチ領域15内部を含む半導体基板11及びエピタキシャル層12全面に500Å程度のゲート酸化膜21及び3000Å程度の厚い窒化膜22を形成する。
【0053】
工程3:図3(c)に示されるように、第1ポリシリコンを前記トレンチ領域15内に埋め込み、エッチング時間を延長することにより前記トレンチ領域15内のドリフト領域12を覆い、前記ベース層13にかかる程度までエッチング除去しゲート電極層20aを形成する。
【0054】
半導体基板11にドレイン電位が印加され、ベース層13が接地電位に設定されているので、ドリフト領域12は前記両電位差に基づく電位傾度を有する。この電位傾度に応じてドリフト領域12の長さが決まる。従って、前記ゲート電極層20aは前記ドリフト領域12の長さに応じて決められることになる。
【0055】
工程4:図3(d)で示されるように、ウェットエッチング技術によって露出した窒化膜22の一部をエッチング除去し、窒化膜22bを形成する。このとき前記ゲート電極層20aもエッチングされ、その上部は図示されるように、ドリフト領域12から若干低い位置となる。その際、ゲート酸化膜21がセルフアライン作用を奏する。
【0056】
工程5:図3(e)で示されるように、埋め込み技術によってゲート電極層20bとなる第2ポリシリコンを前記トレンチ領域内部に埋め込み、図示しない配線工程を施すことにより高耐圧縦型MOSトランジスタが完成する。
【0057】
(第実施例の効果)
以上詳細に説明したように、本発明の第実施例の高耐圧縦型MOSトランジスタは、ゲート電極層が同一のトレンチ領域内にセルフアラインで形成されるため、従来必要であった前記ゲート電極層上部にホトリソグラフィ工程を用いてパターニングを施す工程が不要となり、工程の削減と共に前記トレンチ幅を小さくすることができる。
【0058】
また、段差の大きい状態でのホトリソグラフィ工程が不要となったため、歩留的にも安定した装置を得ることができる。更に、実効的なゲート電極層の厚さが大きくなり、ゲート抵抗の低減が可能となり、高周波特性に優れた特性を得ることができる。第1の実施例と比較すれば、ゲート酸化膜を酸化膜のエッチング工程を経ずに形成が可能となるため、酸化膜の信頼性が大幅に向上する。
【0059】
(第2参考例)
図4は本発明の第2参考例の高耐圧縦型MOSトランジスタの配線工程を施す前の断面構造図である。
【0060】
半導体基板11と、エピタキシャル層12内に形成されたドリフト領域12及びベース層13及びソース層14が存在し、3000Å程度の厚い酸化膜16bがドリフト領域12側壁と半導体基板11に到達するよう存在し、第1のゲート電極層20cが前記厚い酸化膜16bに接して存在する。更に500Å程度のゲート酸化膜23が前記ベース層13の側壁及び前記ソース層14及び前記第1のゲート電極層20c上部に存在し、第2のゲート電極層20dが前記ゲート酸化膜23に接するように存在する。
【0061】
半導体基板11に電圧が印加されると、ドリフト領域12は完全に空乏化しRESURF構造となり低いオン抵抗と高いブレイクダウン耐圧を有する。
【0062】
これは、前記第2のゲート電極層20dに本トランジスタをオンさせる電圧が印されると、前記第1のゲート電極層20cは前記第2のゲート電極層20dとゲート酸化膜23を介して容量接続されているため、即ち、前記第1のゲート電極層20cは前記第2のゲート電極層20dの間のゲート酸化膜23が他のトランジスタ構造を形成する酸化膜と比べて薄いことから、容量として作用するため、その電位は第2のゲート電極層20dと同電位となり、ドリフト領域12の側壁部に蓄積層が形成され前記ドリフト領域12の抵抗成分が低下する為である。また、前記半導体基板11及びドリフト領域12と第1のゲート電極層20cとの間には厚い酸化膜16bが存在するため、高い電圧が半導体基板11に印された場合でも、絶縁膜を介してゲート電極層20cに電流が流れたり、絶縁膜破壊などに至ることは無い。
【0063】
(第2参考例の効果)
以上詳細に説明したとおり、本発明の第2参考例の高耐圧縦型MOSトランジスタは、低いオン抵抗と高いブレイクダウン耐圧を有し且つ、半導体基板とゲート電極層間の絶縁耐圧も高い、優れた性能を有する。
【0064】
また、第1参考例と比較すると、ドリフト領域12側壁と半導体基板11に到達するよう存在する3000Å程度の厚い絶縁膜が単一の酸化膜であるため、特にトレンチ領域底のコーナー部に於ける膜質差による応力が小さく、即ち、膜同士の密度差等に基づく応力が小さく、且つ、均一に形成される為、歩留的に優れた装置を提供できる。
【0065】
(第3参考例)
図5は本発明の第3参考例の製造工程図である。
【0066】
図5(a)〜(e)を用いて本発明の第3参考例の製造工程について詳細に説明する。
【0067】
工程1:図5(a)に示されるように、第1実施例と同様に、半導体基板11上に第1導電形エピタキシャル層12を形成し、次いで第2導電形ベース層13を前記エピタキシャル層12内に形成する。このとき前記エピタキシャル層12で半導体基板11から前記ベース層13までの間が高耐圧化を可能とするドリフト領域12となる。
【0068】
次いで、前記ベース層13内に第1導電形のソース層14となる拡散層をイオン打ち込み技術によって形成し、次いでホトリソグラフィ技術及びエッチング技術によりトレンチ領域15を半導体基板11に到達する様形成する。
【0069】
次いで熱酸化技術を用いてトレンチ領域15内部を含む半導体基板及びエピタキシャル層12全面に3000Å程度の厚い酸化膜16を形成する。
工程2:図5(b)に示すように、次いで埋め込み技術を用いて第1ポリシリコンでトレンチ領域15を埋め込み、エッチング時間を延長することにより前記トレンチ領域15内のドリフト領域12を覆い、前記ベース層13にかかる程度までエッチング除去し、第1のゲート電極層20cを形成する。
【0070】
工程3:図5(c)に示すように、ウェットエッチング技術によって露出した厚い酸化膜16の一部をエッチング除去し、酸化膜16bを形成する。
【0071】
工程4:図5(d)に示すように、酸化技術で前記ベース層13及び前記ソース層14及び前記第1のゲート電極層20c上にゲート酸化膜23を形成する。
【0072】
工程5:図5(e)に示すように、埋め込み技術によって第2のゲート電極層となる第2のポリシリコンを前記トレンチ領域内部に埋め込み20c、図示しない配線工程を施すことにより高耐圧縦型MOSトランジスタを完成する。
【0073】
(第3参考例の効果)
以上詳細に説明したように、本発明の第3参考例の高耐圧縦型MOSトランジスタは、第2のゲート電極層20dが同一のトレンチ領域15内にセルフアラインで形成されるため、従来必要であった前記第1のゲート電極層20c上部にホトリソグラフィ工程を用いてパターニングを施す工程が不要となり、工程の削減と共に前記トレンチ幅を小さくすることができる。
【0074】
また、段差の大きい状態でのホトリソグラフィ工程が不要となったため、歩留的にも安定した装置を得ることが出来る。
【0075】
更に、実効的なゲート電極層の厚さが大きくなり、ゲート抵抗の低減が可能となり、高周波特性に優れた特性を得ることができる。第1参考例と比較すれば、実効的なゲート電極層となる第2のゲート電極層20dをゲート酸化膜23形成直後に形成が可能となるため、酸化膜の信頼性が飛躍的に向上する。
【0076】
【発明の効果】
本発明の高耐圧縦型MOSトランジスタは、以下の効果を奏する。
【0077】
ゲート電極層がトレンチ幅と同じ幅で形成できるため、少ない工程で形成でき、従来必要であった前記ゲート電極層上部にホトリソグラフィ工程を用いてパターニングを施す工程や、第2のゲート電極層を形成する工程が不要となり、工程の削減と共に前記トレンチ幅を小さくすることができる。
【0078】
又、図6に示すような従来の段差の大きい状態でのホトリソグラフィ工程が不要となったため、歩留的にも安定した装置を得ることができる。
【0079】
更に、実効的なゲート電極層の厚さが図6の従来例に比べて大きくなり、ゲート抵抗の低減が可能となり、高周波特性に優れた特性を得ることができる。
【0080】
本発明は、前記特開平7−7149号公報の図1に示す好ましい高耐圧縦型MOSトランジスタを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の製造工程図である。
【図2】本発明の第1参考例の高耐圧縦型MOSトランジスタの配線工程を施す前の断面構造図である。
【図3】本発明の第実施例の製造工程図である。
【図4】本発明の第2参考例の高耐圧縦型MOSトランジスタの配線工程を施す前の断面構造図である。
【図5】本発明の第3参考例の製造工程図である。
【図6】従来の高耐圧縦型MOSトランジスタの製造工程図である。
【図7】特開平7−7149号公報の図1に示す従来の高耐圧縦型MOSトランジスタの断面図である。
【符号の説明】
11 半導体基板
12 エピタキシャル層(ドリフト領域)
13 ベース層
14 ソース層(拡散層)
15 トレンチ領域
16 厚い酸化膜
16b 酸化膜
17 打ち込み
18 打ち込まれた領域
19 薄い酸化膜
20、20a、20b、20c、20d ゲート電極層
21、23 ゲート酸化膜
22、22a、22b 窒化膜

Claims (2)

  1. (1)半導体基板層の上に第1導電形のエピタキシャル層を形成し、前記エピタキシャル層の上に第2導電形のベース層と、前記ベース層の上に第1導電形のソース層を形成し、前記エピタキシャル層と前記ベース層と前記ソース層とを通って前記半導体基板層の中にまで延長されるようトレンチ領域を形成する工程、
    (2)前記トレンチ領域内部に絶縁膜を形成する工程、
    (3)前記絶縁膜領域の内、前記ベース層及び前記ソース層の側壁部にイオン打ち込みにより選択的に不純物を導入する工程、
    (4)前記選択的に不純物を導入した前記絶縁膜領域をエッチング除去する工程、
    (5)前記トレンチ領域をゲート電極層で埋め込む工程、
    を順次施すことを特徴とする高耐圧縦型MOSトランジスタの製造方法。
  2. (1)半導体基板層の上に第1導電形のエピタキシャル層を形成し、前記エピタキシャル層の上に第2導電形のベース層と、前記ベース層の上に第1導電形のソース層を形成し、前記エピタキシャル層と前記ベース層と前記ソース層とを通って前記半導体基板層の中にまで延長されるようトレンチ領域を形成する工程、
    (2)前記トレンチ領域内部に第1の絶縁膜を形成する工程と前記第1の絶縁膜が形成されたトレンチ領域内部に第2の絶縁膜を形成する工程、
    (3)前記トレンチ領域を第1のゲート電極層で埋め込む工程と、前記ベース層及び前記ソース層に埋め込まれた前記ゲート電極層をエッチング除去する工程、
    (4)前記ベース層及び前記ソース層上の前記第2の絶縁膜をエッチング除去する工程、
    (5)前記トレンチ領域を第2のゲート電極層で埋め込む工程、
    を順次施すことを特徴とする高耐圧縦型MOSトランジスタの製造方法。
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