JP3896844B2 - インクジェットプリンタ - Google Patents
インクジェットプリンタ Download PDFInfo
- Publication number
- JP3896844B2 JP3896844B2 JP2001389793A JP2001389793A JP3896844B2 JP 3896844 B2 JP3896844 B2 JP 3896844B2 JP 2001389793 A JP2001389793 A JP 2001389793A JP 2001389793 A JP2001389793 A JP 2001389793A JP 3896844 B2 JP3896844 B2 JP 3896844B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- recording medium
- recording
- fixing
- driving
- unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 claims description 57
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 21
- 238000007599 discharging Methods 0.000 claims description 3
- 239000002609 medium Substances 0.000 description 279
- 230000032258 transport Effects 0.000 description 103
- 230000001360 synchronised effect Effects 0.000 description 29
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 14
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 10
- 238000011144 upstream manufacturing Methods 0.000 description 8
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 6
- 238000002360 preparation method Methods 0.000 description 6
- 238000003825 pressing Methods 0.000 description 2
- 239000006163 transport media Substances 0.000 description 2
- 230000003139 buffering effect Effects 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
- Handling Of Sheets (AREA)
- Handling Of Cut Paper (AREA)
- Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェットプリンタに関し、詳しくは、記録媒体に対してインクを吐出して画像記録を行った後に、定着手段により記録媒体に定着処理を行うようにしたインクジェットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、記録媒体表面に微小液滴状のインクを吐出して画像記録を行うインクジェットプリンタにおいては、画像を記録形成した記録媒体に対して加熱加圧等の定着処理を行うことが知られている。このような定着手段としては、例えば発熱体を内蔵した加熱ローラが用いられ、記録媒体はかかる加熱ローラのニップ間を通過することで加熱加圧し定着処理を行うようになっている。
【0003】
記録媒体の定着処理時には、高品質の画像を出力できるようにするため、記録媒体を一定速度で連続的に搬送することにより、定着動作を一定速度で連続的に行う必要がある。
【0004】
しかし、記録媒体表面にインクを吐出して画像を記録形成する画像記録時の記録媒体の搬送は、一般に、搬送を停止している記録媒体の幅方向に記録ヘッドを走査し、記録ヘッドの1走査が終了すると所定量搬送するという具合に間欠的に行われるため、従来のインクジェットプリンタでは、記録ヘッドと定着手段との間の搬送経路中において記録媒体にたるみを形成したり、特開平10−291306号に開示されているように、記録後の記録媒体を一旦中間トレイに搬送した後、該中間トレイ上の記録媒体を定着手段の搬送速度に合わせてスイッチバックさせたりといった所謂緩衝手段を設け、記録時の記録媒体の間欠的な搬送に影響されることなく記録媒体を一定速度で連続的に定着手段に搬送することができるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように記録ヘッドと定着手段との間に緩衝手段を設ける技術は、装置の小型化を図る上では有効である。しかし、その構造及び記録媒体の制御が複雑となり、機器コストの高騰を招く要因となるばかりでなく、単位時間当たりのプリント処理枚数が増えると対応が困難となる問題があり、今後ますます画像記録速度が向上していくにつれ、満足に対応することができなくなる問題があった。
【0006】
そこで、本発明の課題は、記録媒体に対する記録動作と定着動作との速度差に影響されることなく記録及び定着の各動作を行うことができ、単位時間当たりのプリント処理枚数を向上させることのできるインクジェットプリンタを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1記載の発明は、記録媒体に対してインクを吐出して記録を行う記録ヘッドと、記録ヘッドにより画像が記録された記録媒体に対して定着処理を行う定着手段とを有するインクジェットプリンタにおいて、前記記録ヘッドと前記定着手段との間の記録媒体の搬送経路の長さが該記録媒体の最大長さ以上であり、前記搬送経路中に1つ以上の記録媒体搬送手段を、記録ヘッド、記録媒体搬送手段及び定着手段のそれぞれの間隔が前記記録媒体の最小長さ未満となるように配設すると共に、前記記録媒体搬送手段の駆動を、前記記録ヘッドの記録動作に同期させて駆動させる第1の駆動手段と、前記定着手段の定着動作に同期させて駆動させる第2の駆動手段と、前記記録媒体搬送手段の駆動を前記第1の駆動手段により行うか前記第2の駆動手段により行うかを切替える切替手段とを備えることを特徴とするインクジェットプリンタである。
【0008】
また、上記課題を解決する請求項2記載の発明は、記録媒体に対してインクを吐出して記録を行う記録ヘッドと、記録ヘッドにより画像が記録された記録媒体に対して定着処理を行う定着手段とを有するインクジェットプリンタにおいて、前記記録ヘッドと前記定着手段との間に記録媒体切断手段を備えると共に、前記記録媒体切断手段と前記定着手段との間の記録媒体の搬送経路の長さが該記録媒体の最大切断長さ以上であり、前記搬送経路中に1つ以上の記録媒体搬送手段を、記録媒体切断手段、記録媒体搬送手段及び定着手段のそれぞれの間隔が前記記録媒体の最小切断長さ未満となるように配設すると共に、前記記録媒体搬送手段の駆動を、前記記録ヘッドの記録動作に同期させて駆動させる第1の駆動手段と、前記定着手段の定着動作に同期させて駆動させる第2の駆動手段と、前記記録媒体搬送手段の駆動を前記第1の駆動手段により行うか前記第2の駆動手段により行うかを切替える切替手段とを備えることを特徴とするインクジェットプリンタである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、インクジェットプリンタの各実施の形態について図面に基づいて説明する。
【0014】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成を示す斜視図である。
【0015】
記録媒体Sは、ここでは予め規格サイズに裁断されているシート紙が用いられた例を示している。記録媒体Sは、最も上流側に配置された第1の搬送手段1によって白抜き矢印で示す方向(副走査方向)に搬送され、この第1の搬送手段1の下流側に配置された記録ヘッド2によって記録媒体Sの記録面(表面)上に所望の画像が記録形成される。
【0016】
なお、本明細書で「上流側」又は「下流側」というときは、記録媒体Sの搬送方向に沿う上流側又は下流側をいう。
【0017】
第1の搬送手段1は、モータM1により回転駆動される駆動ローラ11と、記録媒体Sを該駆動ローラ11との間で挟みつけるための従動ローラ12とを有する搬送ローラ対によって構成され、記録媒体Sを挟持した状態で、記録ヘッド2による画像記録動作に応じて駆動ローラ11を回転駆動させることにより該記録媒体Sを搬送する。
【0018】
記録ヘッド2は、第1の搬送手段1の下流側に配置され、詳細については図示していないが、例えばY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)等の各色に対応する複数の記録ヘッドを有して構成されており、画像データに応じて所定の色のインクを所定のタイミングで吐出することで、上記第1の搬送手段1による記録媒体Sの搬送と協働して記録媒体Sの記録面上に所望の画像を記録形成する。
【0019】
この記録ヘッド2は、ここでは記録媒体Sの幅方向に亘り該記録媒体Sの搬送方向と略直交するように架設された図示しない走査ガイドに移動可能に取り付けられ、図示しない駆動手段によって走査ガイドに沿って主走査移動可能に構成された走査型の記録ヘッドを用いており、搬送が停止した状態の記録媒体Sの幅方向に亘る主走査の過程でインクを吐出することにより画像記録を行い、1主走査が終了すると記録媒体Sを第1の搬送手段1によって所定量搬送した後、次の主走査のために搬送を停止する。従って、記録媒体Sに対する記録時における第1の搬送手段1は、モータM1により記録ヘッド2の記録動作に同期させた間欠駆動を行い、記録媒体Sを所定量ずつ間欠的に搬送する。
【0020】
記録媒体Sを挟んで記録ヘッド2の反対側には、記録媒体保持部21が配置されており、図示しない吸引手段によりその表面に記録媒体Sを吸着保持し、記録時における記録媒体Sの浮き上がりを防止する。
【0021】
図中、3は定着手段であり、記録ヘッド2によって画像が記録形成された後の記録媒体Sに対して定着処理を行う。ここでは記録媒体Sに対して加熱及び加圧を行うことにより定着するものを示しているがこれに限定されない。この定着手段3は記録ヘッド2の下流側に配置されており、モータM2によって回転駆動される圧着ローラ31と、内部に熱源を有し、記録媒体Sを圧着ローラ31との間で所定圧をもって挟みつける加熱ローラ32とを有して構成されている。
【0022】
定着手段3において記録媒体Sを加熱加圧する際、記録媒体Sをムラなく均一に加熱加圧することができるように、モータM2は一定速度で連続的に駆動し、これにより圧着ローラ31は一定速度で連続的に回転駆動する。従って、記録媒体Sは、この定着手段3において一定速度で連続的に搬送されつつ加熱加圧される。
【0023】
第1の搬送手段1と定着手段3との間には記録媒体Sが搬送される搬送経路が構成される。このうち、記録ヘッド2と定着手段3との間の搬送経路長L1は、プリンタにおいて用いられる記録媒体Sの最大長さ以上である。なお、この搬送経路長L1は、記録ヘッド2の下流側端部から定着手段3における圧着ローラ31と加熱ローラ32とのニップに至る間の記録媒体Sが搬送される経路の距離である。従って、必ずしも図示するように直線状であるとは限らない。
【0024】
このように搬送経路長L1が記録媒体Sの最大長さ以上であるため、この搬送経路中には、記録媒体Sを定着手段3に向けて搬送するための記録媒体搬送手段が設けられる。図1に示す例では、記録媒体Sの搬送経路中に、この記録媒体搬送手段として第2の搬送手段4と第3の搬送手段5との2つを設けた例を示す。
【0025】
第2の搬送手段4は、駆動ローラ41と、記録媒体Sを該駆動ローラ41との間で挟みつけるための従動ローラ42とを有する搬送ローラ対によって構成され、また、第3の搬送手段5は、駆動ローラ51と、記録媒体Sを該駆動ローラ51との間で挟みつけるための従動ローラ52とを有する搬送ローラ対によって構成されており、上流側から記録ヘッド2、第2の搬送手段4、第3の搬送手段5及び定着手段3の順で、それぞれの間隔L2、L3、L4が、プリンタにおいて用いられる記録媒体Sの最小長さ未満となるように配設されている。
【0026】
この搬送経路中に設けられる記録媒体搬送手段の配設数は搬送経路長L1に応じて決定される。即ち、搬送経路長L1を記録媒体Sの最大長さで割った値の整数部分がその搬送経路中における記録媒体搬送手段の最小配設数となり、上記同様に、上流側から記録ヘッド2、各記録媒体搬送手段及び定着手段3の順で、それぞれの間隔が、プリンタにおいて用いられる記録媒体Sの最小長さ未満となるように配設される。図1に示す例では、搬送経路長L1が記録媒体Sの最大長さの3倍未満とし、この搬送経路中の記録媒体搬送手段として最小配設数である第2の搬送手段4及び第3の搬送手段5の2つを設けているが、搬送経路長L1が記録媒体Sの最大長さの2倍未満の場合には、記録媒体搬送手段はその中に少なくとも1つあればよい。なお、搬送経路中に設けられる記録媒体搬送手段は上記最小配設数を満たす限り、その数を越えていてもよい。
【0027】
また、ここでは、第1の搬送手段1と第2の搬送手段4との間隔は、プリンタにおいて用いられる記録媒体Sの最小長さ未満となるように設けられている。
【0028】
この第1の実施形態において、搬送経路中に設けられる記録媒体搬送手段は、記録ヘッド2の記録動作に同期する第1の搬送手段1を駆動するモータM1の駆動力と、定着手段3を駆動するモータM2の駆動力との双方から駆動力が与えられることが特徴である。
【0029】
即ち、第2の搬送手段4における駆動ローラ41の一方の駆動軸41aにはプーリ43が設けられ、第1の搬送手段1における駆動ローラ11の駆動軸11aに設けられたプーリ13との間に伝達ベルトB1が掛け渡されており、モータM1の駆動力が第2の搬送手段4にも伝達可能とされている。
【0030】
また、第3の搬送手段5における駆動ローラ51の一方の駆動軸51aにはプーリ53が設けられ、第2の搬送手段4の駆動軸41aに設けられたプーリ44との間に伝達ベルトB2が掛け渡されており、伝達ベルトB1を介して第2の搬送手段4の駆動ローラ41に与えられるモータM1の駆動力が、プーリ44、伝達ベルトB2及びプーリ53を介して第2の搬送手段4から第3の搬送手段5にも伝達可能とされている。
【0031】
一方、第3の搬送手段5における駆動ローラ51の他方の駆動軸51bにはプーリ54が設けられ、定着手段3における圧着ローラ31の駆動軸31aに設けられたプーリ33との間に伝達ベルトB3が掛け渡されており、モータM2の駆動力が第3の搬送手段5にも伝達可能とされている。
【0032】
また、第2の搬送手段4における駆動ローラ41の他方の駆動軸41bにはプーリ45が設けられ、第3の搬送手段5の駆動軸51bに設けられたプーリ55との間に伝達ベルトB4が掛け渡されており、伝達ベルトB3を介して第3の搬送手段5の駆動ローラ51に与えられるモータM2の駆動力が、プーリ55、伝達ベルトB3及びプーリ45を介して第3の搬送手段5から第2の搬送手段4にも伝達可能とされている。
【0033】
なお、前記モータM1、プーリ13、43、44、53、伝達ベルトB1及び伝達ベルトB2によって、第2の搬送手段4の駆動を記録ヘッド2の記録動作に同期させて駆動させる第1の駆動手段を構成しており、また、前記モータM2、プーリ33、54、55、45、伝達ベルトB3及び伝達ベルトB4によって、第2の搬送手段4の駆動を定着手段3の定着動作に同期させて駆動させる第2の駆動手段を構成している。
【0034】
第2の搬送手段4における駆動ローラ41の各駆動軸41a、41bには、それぞれ切替手段としての電磁クラッチ46、47が設けられており、駆動ローラ41に与えられる駆動力をモータM1からとするか、モータM2からとするかを切替え可能としている。即ち、電磁クラッチ46を接続状態とし、電磁クラッチ47を非接続状態に切替えると、第2の搬送手段4における駆動ローラ41には伝達ベルトB1を介してモータM1の駆動力のみが与えられ、第2の搬送手段4は、このモータM1によって記録ヘッド2の記録動作に同期して記録媒体Sを間欠的に搬送し、反対に電磁クラッチ46を非接続状態とし、電磁クラッチ47を接続状態に切替えると、第2の搬送手段4における駆動ローラ41には伝達ベルトB3及びB4を介してモータM2の駆動力のみが与えられ、第2の搬送手段4は、このモータM2によって定着手段3における定着動作に同期して記録媒体Sを一定速度で連続的に搬送する。
【0035】
同様に、第3の搬送手段5における駆動ローラ51の各駆動軸51a、51bにもそれぞれ切替手段としての電磁クラッチ56、57が設けられており、駆動ローラ51に与えられる駆動力をモータM1からとするか、モータM2からとするかを切替え可能としている。
【0036】
なお、記録ヘッド2、モータM1、M2、電磁クラッチ46、47、56、57等の各動作機器は、プリンタ本体に設けられた図示しない制御手段によって統括的に制御される。
【0037】
次に、この第1の実施形態に係るインクジェットプリンタの動作について、図〜図5を用いて説明する。
【0038】
シート状の記録媒体S1が記録ヘッド2による記録位置まで搬送されると、モータM1によって駆動される第1の搬送手段1により、記録媒体S1は記録ヘッド2の記録動作に同期して間欠的に搬送される。このとき、第2の搬送手段4は、モータM1の駆動力により回転駆動されるように、電磁クラッチ46が接続状態に、電磁クラッチ47が非接続状態にそれぞれ切替えられている。
【0039】
記録媒体S1に対する記録動作時に、該記録媒体S1の先端が第2の搬送手段4に到達すると、第2の搬送手段4は、電磁クラッチ46のみが接続状態に切替えられているため、モータM1の駆動力によって記録ヘッド2の記録動作に同期して記録媒体S1を間欠的に搬送していく(図2)。
【0040】
次いで、記録媒体S1に対する記録ヘッド2による記録動作が終了すると、第2の搬送手段4及び第3の搬送手段5は、モータM2の駆動力により回転駆動されるように、電磁クラッチ46、56が非接続状態に、電磁クラッチ47、57が接続状態にそれぞれ切替えられる。これにより第2の搬送手段4及び第3の搬送手段5は、モータM2の駆動により定着手段3の定着動作に同期して記録媒体S1を一定速度で連続的に搬送する(図3)。
【0041】
記録媒体S1が一定速度で連続的に搬送されていく過程で、その後端が図示しないセンサにより第2の搬送手段4を通過したことを検知すると、第3の搬送手段5は、引き続き記録媒体S1をモータM2の駆動により定着手段3の定着動作に同期して一定速度で連続的に搬送する一方、第2の搬送手段4は、再びモータM1の駆動力により回転駆動されるように、電磁クラッチ46が接続状態に、電磁クラッチ47が非接続状態にそれぞれ切替えられ、次に搬送されてくる記録媒体S2を記録ヘッド2の記録動作に同期して間欠的に搬送するために備える(図4)。
【0042】
次いで、記録媒体S1の後端が図示しないセンサにより第3の搬送手段5を通過したことを検知すると、第3の搬送手段5はモータM1の駆動力により回転駆動されるように、電磁クラッチ56が接続状態に、電磁クラッチ57が非接続状態にそれぞれ切替えられ、次の記録媒体S2を記録ヘッド2の記録動作に同期して間欠的に搬送するために備える(図5)。
【0043】
以降、次々搬送されてくる記録媒体Sに対する記録動作が継続するに伴い、上記動作を繰り返していく。
【0044】
この第1の実施形態に係るインクジェットプリンタによれば、記録媒体Sの搬送経路中に設けられた記録媒体搬送手段(第2の搬送手段4及び第3の搬送手段5)の駆動を、その搬送経路中の記録媒体Sの位置に応じて切替手段(電磁クラッチ46、47、56、57)によってそれぞれ切替えるだけで、記録動作に同期した搬送と定着手段3に同期した搬送とに切替えることができる。従って、記録媒体Sに対する画像記録動作終了時点で速やかに定着動作に同期させた搬送が可能となり、記録動作と定着動作との速度差に影響されることなく記録媒体Sを搬送することができる。これにより画像記録速度の向上に伴う単位時間当たりのプリント処理枚数の増加にも容易に対応することができる。
【0045】
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成を示す側面図である。この第2の実施形態では、記録媒体としてペーパーロールRに巻回された長尺状の記録媒体rが使用される点で上述の第1の実施形態に係るインクジェットプリンタと異なっている。このため、記録ヘッド2と第2の搬送手段4との間には、長尺状の記録媒体rを画像記録終了後に切断するための記録媒体切断手段6が配設されている。その他、第1の搬送手段1、第2の搬送手段4、第3の搬送手段5及び定着手段3の具体的構成及び駆動系は第1の実施形態と同一構成であるため詳細な説明は省略する。
【0046】
同図に示すように、記録ヘッド2と定着手段3との間の搬送経路上において、第2の搬送手段4の上流側には、記録ヘッド2により記録が終了した後の長尺状の記録媒体rを切断するための記録媒体切断手段6が配設されている。この記録媒体切断手段6は、記録媒体rが停止状態の時にその幅方向に亘って切断することができるものであれば、具体的構造は特に限定されない。
【0047】
このインクジェットプリンタにおいて、第1の搬送手段1と定着手段3との間に記録媒体rが搬送される搬送経路が構成される。このうち、記録媒体切断手段6と定着手段3との間の搬送経路長L10は、プリンタにおいて用いられる記録媒体rの最大切断長さ以上である。なお、この搬送経路長L10は、記録媒体切断手段6の切断部位から定着手段3における圧着ローラ31と加熱ローラ32とのニップに至る間の記録媒体rが搬送される経路の距離である。従って、必ずしも図示するように直線状であるとは限らない。
【0048】
搬送経路長L10が記録媒体rの最大長さ以上であるため、この搬送経路中には、記録媒体切断手段6によって切断された記録媒体rを定着手段3に向けて搬送するための記録媒体搬送手段が設けられる。この記録媒体搬送手段の態様は、第1の実施形態において説明したものと同一であり、ここでも第2の搬送手段4と第3の搬送手段5との2つを設けた例を示し、上流側から記録媒体切断手段6、第2の搬送手段4、第3の搬送手段5及び定着手段3の順で、それぞれの間隔L11、L12、L13が、プリンタにおいて用いられる記録媒体rの最小切断長さ未満となるように配設されている。
【0049】
また、ここでも搬送経路中に設けられる記録媒体搬送手段の配設数は搬送経路長L10に応じて決定される。即ち、搬送経路長L10を切断後の記録媒体rの最大長さで割った値の整数部分が搬送経路中における記録媒体搬送手段の最小配設数となる。従って、搬送経路長L10が切断後の記録媒体rの最大長さの2倍未満の場合には、記録媒体搬送手段はその中に少なくとも1つあればよい。なお、搬送経路中に設けられる記録媒体搬送手段は上記最小配設数を満たす限り、その数を越えていてもよい。
【0050】
次に、この第2の実施形態に係るインクジェットプリンタの動作について、図7〜図10を用いて説明する。
【0051】
記録媒体rがロールペーパーRから繰り出され、記録ヘッド2による記録位置まで搬送されると、モータM1によって駆動される第1の搬送手段1により、記録媒体rは記録ヘッド2の記録動作に同期して間欠的に搬送される。このとき、第2の搬送手段4は、モータM1の駆動力により回転駆動されるように、電磁クラッチ46が接続状態に、電磁クラッチ47が非接続状態にそれぞれ切替えられている。
【0052】
記録媒体rに対する記録動作時に、該記録媒体rの先端が第2の搬送手段4に到達すると、第2の搬送手段4は、電磁クラッチ46のみが接続状態に切替えられているため、モータM1によって記録ヘッド2の記録動作に同期して記録媒体rを間欠的に搬送していく(図7)。
【0053】
次いで、記録ヘッド2による1画像の記録動作が終了し、記録媒体rが次の画像の記録動作により間欠的に搬送される過程で、記録が終了した画像の終端部が記録媒体切断手段6の位置まで搬送されると、記録媒体rが停止したタイミングで記録媒体切断手段6により記録媒体rの切断を行う。これにより、先に画像形成された記録媒体r1はロールペーパーRから繰り出される記録媒体rと切り離される。
【0054】
この切断のタイミングで、第2の搬送手段4は、今度はモータM2の駆動力により回転駆動されるように、電磁クラッチ46が非接続状態に、電磁クラッチ47が接続状態にそれぞれ切替えられる。これにより第2の搬送手段4は、モータM2の駆動により定着手段3の定着動作に同期して記録媒体r1を定着手段3へ向けて一定速度で連続的に搬送する。このとき、第3の搬送手段5も電磁クラッチ56を非接続状態に、電磁クラッチ57を接続状態とすることで、記録媒体r1をモータM2の駆動により定着手段3の定着動作に同期して一定速度で連続的に搬送するために備えている(図8)。
【0055】
記録媒体r1が第2の搬送手段4及び第3の搬送手段5により一定速度で連続的に搬送されていく過程で、その後端が図示しないセンサにより第2の搬送手段4を通過したことを検知すると、第2の搬送手段4は、再びモータM1の駆動力により回転駆動されるように、電磁クラッチ46が接続状態に、電磁クラッチ47が非接続状態にそれぞれ切替えられ、次に搬送されてくる記録媒体rを記録ヘッド2の記録動作に同期して間欠的に搬送するために備える(図9)。
【0056】
次いで、記録媒体r1の後端が図示しないセンサにより第3の搬送手段5を通過したことを検出すると、第3の搬送手段5は、再びモータM1の駆動力により回転駆動されるように、電磁クラッチ56が接続状態に、電磁クラッチ57が非接続状態にそれぞれ切替えられ、次に搬送されてくる記録媒体rを記録ヘッド2の記録動作に同期して間欠的に搬送するために備える(図10)。
【0057】
以降、記録媒体rに対する記録ヘッド2による記録動作及び記録媒体切断手段6による切断動作が継続するに伴い、上記動作を繰り返していく。
【0058】
この第2の実施形態に係るインクジェットプリンタも、第1の実施形態と同様に、記録媒体rの搬送経路中に設けられた記録媒体搬送手段(第2の搬送手段4及び第3の搬送手段5)の駆動を、その搬送経路中の記録媒体rの位置に応じて切替手段(電磁クラッチ46、47、56、57)によってそれぞれ切替えるだけで、記録動作に同期した搬送と定着手段3に同期した搬送とに切替えることができるため、記録動作中で記録媒体切断手段6による切断前の段階においては、記録動作に同期させて間欠的に搬送させるように動作すると共に、記録媒体切断手段6による切断時点で速やかに定着手段3による定着動作に同期させて一定速度で連続的に搬送させることが可能となり、記録動作と定着動作との速度差に影響されることなく記録媒体rを搬送することができる。これにより、画像記録速度の向上に伴う単位時間当たりのプリント処理枚数の増加にも容易に対応することができる。
【0059】
(第3の実施形態)
図11は、第3の実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成を示す斜視図である。図1と同一符号は同一構成を示し、その詳細な説明は省略する。
【0060】
同図に示すように、第1の搬送手段1と定着手段3との間には、予め規格サイズに裁断されているシート紙からなる記録媒体Sが白抜き矢印の方向に搬送される搬送経路が構成される。このうち、記録ヘッド2と定着手段3との間の搬送経路長L20は、プリンタにおいて用いられる記録媒体Sの最大長さ以上である。
【0061】
なお、この搬送経路長L20は、記録ヘッド2の下流側端部から定着手段3における圧着ローラ31と加熱ローラ32とのニップに至る間の記録媒体Sが搬送される経路の距離である。従って、必ずしも図示するように直線状であるとは限らない。
【0062】
搬送経路長L20が記録媒体Sの最大長さ以上であるため、この搬送経路中には、記録媒体Sを定着手段3に向けて搬送するための記録媒体搬送手段が設けられる。図11に示す例では、記録媒体Sの搬送経路中に設けられる記録媒体搬送手段として、上流側から第2の搬送手段7と第3の搬送手段8との2つを設けた例を示している。
【0063】
第2の搬送手段7は、駆動ローラ71と、記録媒体Sを該駆動ローラ71との間で挟みつけるための従動ローラ72とを有する搬送ローラ対によって構成され、また、第3の搬送手段8は、駆動ローラ81と、記録媒体Sを該駆動ローラ81との間で挟みつけるための従動ローラ82とを有する搬送ローラ対によって構成されており、上流側から記録ヘッド2、第2の搬送手段7、第3の搬送手段8及び定着手段3の順で、それぞれの間隔L21、L22、L23が、プリンタにおいて用いられる記録媒体Sの最小長さ未満となるように配設されている。
【0064】
この搬送経路中に設けられる記録媒体搬送手段の配設数は搬送経路長L20に応じて決定される。即ち、搬送経路長L20を記録媒体Sの最大長さで割った値の整数部分がその搬送経路中における記録媒体搬送手段の最小配設数となり、上記同様に、上流側から記録ヘッド2、各記録媒体搬送手段及び定着手段3の順で、それぞれの間隔が、プリンタにおいて用いられる記録媒体Sの最小長さ未満となるように配設される。図11に示す例では、搬送経路長L20を記録媒体Sの最大長さの3倍未満とし、この搬送経路中の記録媒体搬送手段として最小配設数である第2の搬送手段7及び第3の搬送手段8の2つを設けているが、搬送経路長L20が記録媒体Sの最大長さの2倍未満の場合には、記録媒体搬送手段はその中に少なくとも1つあればよい。なお、搬送経路中に設けられる記録媒体搬送手段は上記最小配設数を満たす限り、その数を越えていてもよい。
【0065】
また、ここでは、第1の搬送手段7と第2の搬送手段8との間隔は、プリンタにおいて用いられる記録媒体Sの最小長さ未満となるように設けられている。
【0066】
この第3の実施形態において、搬送経路中に設けられる各記録媒体搬送手段は、第1の搬送手段1及び定着手段3とは別個に駆動制御可能に構成されることが特徴である。
【0067】
即ち、第2の搬送手段7における駆動ローラ71には、独立したモータM3からの駆動力が伝達され、また、第3の搬送手段8における駆動ローラ81には、独立したモータM4からの駆動力が伝達されるようになっている。モータM3の駆動速度はモータM1、モータM2及びモータM4とは別個に制御可能であり、また、モータM4の駆動速度はモータM1、モータM2及びモータM3とは別個に制御可能である。従って、モータM3及びモータM4は、それぞれ記録媒体Sの搬送速度を独自に制御可能であり、第1の搬送手段1のモータM1と同様に記録ヘッド2の記録動作に同期させる速度で駆動させる場合と、定着手段3のモータM2に同期させる速度で駆動させる場合の他に、上記のいずれにも同期しない速度で駆動させることが可能とされている。
【0068】
次に、この第3の実施形態に係るインクジェットプリンタの動作について、図12〜図14を用いて説明する。
【0069】
シート状の記録媒体S1が記録ヘッド2による記録位置まで搬送されると、モータM1によって駆動される第1の搬送手段1により、記録媒体S1は記録ヘッド2の記録動作に同期して間欠的に搬送される。この記録媒体S1に対する記録動作が継続中は、記録媒体S1を記録ヘッド2の記録動作に同期して間欠的に搬送する必要があるため、記録動作中に記録媒体S1の先端が第2の搬送手段7に差し掛かったことを図示しないセンサにより検出すると、第2の搬送手段7を駆動するモータM3も、第1の搬送手段1を駆動するモータM1と同様に、記録ヘッド2の記録動作に同期して間欠的に駆動し、記録媒体S1を間欠的に搬送する(図12)。
【0070】
記録媒体S1に対する記録ヘッド2による記録動作が終了すると、第2の搬送手段7は、記録媒体S1を定着手段3へ搬送するため、モータM3の駆動を記録ヘッド2の記録動作に同期した間欠的な駆動から連続的な駆動に切替える。また、第3の搬送手段8も、同様にモータM4の駆動を連続的な駆動とする。
【0071】
このときのモータM3及びモータM4は、記録ヘッド2の記録動作及び定着手段3の定着動作のいずれにも影響されることなく駆動制御可能である。従って、モータM3及びモータM4を連続的に高速駆動することで、記録の終了した記録媒体S1を第2の搬送手段7及び第3の搬送手段8によって定着手段3の定着準備位置まで速やかに搬送する(図13)。
【0072】
記録媒体S1の後端が図示しないセンサにより第2の搬送手段7を通過したことを検出すると、モータM3の駆動を高速駆動から記録ヘッド2の記録動作に同期した間欠的な駆動に切替え、次に記録が行われる記録媒体S2を記録ヘッド2の記録動作に同期して間欠的に搬送するために備える。また、その一方で、記録媒体S1の先端が図示しないセンサにより定着準備位置まで到達したことを検出すると、モータM4の駆動を高速駆動から定着手段3の定着動作に同期させた連続駆動に切替え、第3の搬送手段8により記録媒体S1を一定速度で連続的に搬送する。これにより記録媒体S1は定着手段3によって一定速度で連続的に加熱加圧される(図14)。
【0073】
そして、次の記録媒体S2の先端が第2の搬送手段7に差し掛かると、この第2の搬送手段7は既に記録ヘッド2の記録動作に同期させた間欠的な駆動に切替えられているため、円滑に記録媒体S2を間欠的に搬送する。
【0074】
以降、次々搬送されてくる記録媒体Sに対する記録動作が継続するに伴い、上記動作を繰り返していく。
【0075】
この第3の実施形態に係るインクジェットプリンタによれば、記録媒体Sの搬送経路中に設けられた記録媒体搬送手段(第2の搬送手段7及び第3の搬送手段8)の駆動を、記録ヘッド2による記録動作及び定着手段3による定着動作とは別個に制御することができる。これにより、記録媒体Sに対する画像記録動作終了時点で定着準備位置まで高速に搬送させ、その後は定着動作に同期させた搬送が可能となり、記録動作と定着動作との速度差に影響されることなく記録媒体Sを搬送することができる。従って、画像記録速度の向上に伴う単位時間当たりのプリント処理枚数の増加にも容易に対応することができる。
【0076】
特に、この第3の実施形態に係るインクジェットプリンタでは、搬送経路中に設けられる各記録媒体搬送手段は、搬送経路中における記録媒体Sの位置に応じてそれぞれ別個に駆動制御されるため、搬送経路長L20が記録媒体Sの最大長さの2倍以上あり、その搬送経路中の記録媒体搬送手段の最小配設数が2つ以上となる場合には、各記録媒体Sをその位置に応じて、記録動作に同期した間欠的な搬送と、定着動作に同期した一定速度の連続的な搬送と、そのいずれにも同期しない高速搬送とにそれぞれ独立に搬送することができる。これにより、記録媒体Sをその位置で最適な搬送速度で搬送することが可能となり、記録動作終了から定着動作開始までの時間をより短縮することができて処理速度の一層の向上を図ることができる。
【0077】
(第4の実施形態)
図15は、第4の実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成を示す側面図である。
【0078】
この第4の実施形態では、記録媒体としてペーパーロールRに巻回された長尺状の記録媒体rが使用される点で上述の第3の実施形態に係るインクジェットプリンタと異なっている。このため、記録ヘッド2と第2の搬送手段7との間には、長尺状の記録媒体rを画像記録終了後に切断するための記録媒体切断手段6が配設されている。その他、第1の搬送手段1、第2の搬送手段7、第3の搬送手段8及び定着手段3の具体的構成及び駆動系は第3の実施形態と同一構成であるため詳細な説明は省略する。また、記録媒体切断手段6の具体的構成については第2の実施形態において説明したため、ここでは説明を省略する。
【0079】
このインクジェットプリンタにおいて、第1の搬送手段1と定着手段3との間に記録媒体rが搬送される搬送経路が構成される。このうち、記録媒体切断手段6と定着手段3との間の搬送経路長L30は、プリンタにおいて用いられる記録媒体rの最大切断長さ以上である。なお、この搬送経路長L30は、記録媒体切断手段6の切断部位から定着手段3における圧着ローラ31と加熱ローラ32とのニップに至る間の記録媒体rが搬送される経路の距離である。従って、必ずしも図示するように直線状であるとは限らない。
【0080】
搬送経路長L30が記録媒体rの最大長さ以上であるため、この搬送経路中には、記録媒体切断手段6によって切断された記録媒体rを定着手段3に向けて搬送するための記録媒体搬送手段が設けられる。この記録媒体搬送手段の態様は、第3の実施形態において説明したものと同一であり、ここでも第2の搬送手段7と第3の搬送手段8との2つを設けた例を示し、上流側から記録媒体切断手段6、第2の搬送手段7、第3の搬送手段8及び定着手段3の順で、それぞれの間隔L31、L32、L33が、プリンタにおいて用いられる記録媒体rの最小切断長さ未満となるように配設されている。
【0081】
また、ここでも搬送経路中に設けられる記録媒体搬送手段の配設数は搬送経路長L30に応じて決定される。即ち、搬送経路長L30を切断後の記録媒体rの最大長さで割った値の整数部分が搬送経路中における記録媒体搬送手段の最小配設数となる。従って、搬送経路長L30が切断後の記録媒体rの最大長さの2倍未満の場合には、記録媒体搬送手段はその中に少なくとも1つあればよい。なお、搬送経路中に設けられる記録媒体搬送手段は上記最小配設数を満たす限り、その数を越えていてもよい。
【0082】
次に、この第4の実施形態に係るインクジェットプリンタの動作について、図16〜図18を用いて説明する。
【0083】
記録媒体rがロールペーパーRから繰り出され、記録ヘッド2による記録位置まで搬送されると、モータM1によって駆動される第1の搬送手段1により、記録ヘッド2の記録動作に同期して間欠的に搬送される。この記録媒体rに対する記録動作が継続中は、記録媒体rを記録ヘッド2の記録動作に同期して間欠的に搬送する必要があるため、記録動作中に記録媒体rの先端が第2の搬送手段7に差し掛かったことを図示しないセンサにより検出すると、第2の搬送手段7を駆動するモータM3も、第1の搬送手段1を駆動するモータM1と同様に、記録ヘッド2の記録動作に同期して間欠的に駆動し、記録媒体rを間欠的に搬送する(図16)。
【0084】
次いで、記録媒体rに対して記録ヘッド2による1画像の記録動作が終了し、次の画像の記録動作により間欠的に搬送される過程で、記録が終了した画像の終端部が記録媒体切断手段6の位置まで搬送されると、記録媒体rが停止したタイミングで記録媒体切断手段6により記録媒体rの切断を行う。これにより、先に画像形成された記録媒体r1はロールペーパーRから繰り出される記録媒体rと切り離される。
【0085】
この切断のタイミングで、第2の搬送手段7は、記録媒体S1を定着手段3へ搬送するため、モータM3の駆動を記録ヘッド2の記録動作に同期した間欠的な駆動から連続的な駆動に切替える。また、第3の搬送手段8も、同様にモータM4の駆動を連続的な駆動とする。
【0086】
このときのモータM3及びモータM4は、記録ヘッド2の記録動作及び定着手段3の定着動作のいずれにも影響されることなく駆動制御可能である。従って、モータM3及びモータM4を連続的に高速駆動することで、切断された記録媒体r1を第2の搬送手段7及び第3の搬送手段8によって定着手段3の定着準備位置まで速やかに搬送する(図17)。
【0087】
記録媒体r1の後端が図示しないセンサにより第2の搬送手段7を通過したことを検出すると、モータM3の駆動を高速駆動から記録ヘッド2の記録動作に同期した間欠的な駆動に切替え、次に記録が行われる記録媒体rを記録ヘッド2の記録動作に同期して間欠的に搬送するために備える。また、その一方で、記録媒体r1の先端が図示しないセンサにより定着準備位置まで到達したことを検出すると、モータM4の駆動を高速駆動から定着手段3の定着動作に同期させた連続駆動に切替え、第3の搬送手段8により記録媒体r1を一定速度で連続的に搬送する。これにより記録媒体r1は定着手段3によって一定速度で連続的に加熱加圧される(図18)。
【0088】
そして、次の記録媒体S2の先端が第2の搬送手段7に差し掛かると、この第2の搬送手段7は既に記録ヘッド2の記録動作に同期させた間欠的な駆動に切替えられているため、円滑に記録媒体S2を間欠的に搬送する。
【0089】
以降、次々搬送されてくる記録媒体rに対する記録動作及び記録媒体切断手段6による切断動作が継続するに伴い、上記動作を繰り返していく。
【0090】
この第4の実施形態に係るインクジェットプリンタも、第3の実施形態と同様に、記録媒体rの搬送経路中に設けられた記録媒体搬送手段(第2の搬送手段7及び第3の搬送手段8)の駆動を、記録ヘッド2による記録動作及び定着手段3による定着動作とは別個に制御することができる。これにより、記録動作中で記録媒体切断手段6による切断前の段階においては、記録媒体rを記録動作に同期させて間欠的に搬送させ、更に、記録媒体切断手段6による切断時点で定着準備位置まで高速に搬送させ、その後は定着動作に同期させた搬送が可能となり、記録動作と定着動作との速度差に影響されることなく記録媒体rを搬送することができる。従って、画像記録速度の向上に伴う単位時間当たりのプリント処理枚数の増加にも容易に対応することができる。
【0091】
特に、この第4の実施形態に係るインクジェットプリンタでは、搬送経路中に設けられる各記録媒体搬送手段は、切断された記録媒体rの位置に応じてそれぞれ別個に駆動制御されるため、搬送経路長L30が記録媒体rの最大切断長さの2倍以上あり、その搬送経路中の記録媒体搬送手段の最小配設数が2つ以上となる場合には、切断後の各記録媒体rをその位置に応じて、記録動作に同期させた間欠的な搬送と、定着手段3の定着動作に同期させた一定速度の連続的な搬送と、そのいずれにも同期しない高速搬送とにそれぞれ独立に搬送することができる。これにより、切断後の各記録媒体rをその位置で最適な搬送速度で搬送することが可能となり、切断動作終了から定着動作開始までの時間をより短縮することができて処理速度の一層の向上を図ることができる。
【0092】
【発明の効果】
本発明によれば、記録媒体に対する記録動作と定着動作との速度差に影響されることなく記録及び定着の各動作を行うことができ、単位時間当たりのプリント処理枚数を向上させることのできるインクジェットプリンタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成を示す斜視図
【図2】第1の実施形態に係るインクジェットプリンタの動作を説明する図
【図3】第1の実施形態に係るインクジェットプリンタの動作を説明する図
【図4】第1の実施形態に係るインクジェットプリンタの動作を説明する図
【図5】第1の実施形態に係るインクジェットプリンタの動作を説明する図
【図6】第2の実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成を示す側面図
【図7】第2の実施形態に係るインクジェットプリンタの動作を説明する図
【図8】第2の実施形態に係るインクジェットプリンタの動作を説明する図
【図9】第2の実施形態に係るインクジェットプリンタの動作を説明する図
【図10】第2の実施形態に係るインクジェットプリンタの動作を説明する図
【図11】第3の実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成を示す斜視図
【図12】第3の実施形態に係るインクジェットプリンタの動作を説明する図
【図13】第3の実施形態に係るインクジェットプリンタの動作を説明する図
【図14】第3の実施形態に係るインクジェットプリンタの動作を説明する図
【図15】第4の実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成を示す側面図
【図16】第4の実施形態に係るインクジェットプリンタの動作を説明する図
【図17】第4の実施形態に係るインクジェットプリンタの動作を説明する図
【図18】第4の実施形態に係るインクジェットプリンタの動作を説明する図
【符号の説明】
1:第1の搬送手段
2:記録ヘッド
3:定着手段
4:第2の搬送手段(記録媒体搬送手段)
5:第3の搬送手段(記録媒体搬送手段)
6:記録媒体切断手段
7:第2の搬送手段(記録媒体搬送手段)
8:第3の搬送手段(記録媒体搬送手段)
46、47、56、57:電磁クラッチ(切替手段)
M1、M2、M3、M4:モータ
S、r:記録媒体
R:ロールペーパー
Claims (2)
- 記録媒体に対してインクを吐出して記録を行う記録ヘッドと、記録ヘッドにより画像が記録された記録媒体に対して定着処理を行う定着手段とを有するインクジェットプリンタにおいて、前記記録ヘッドと前記定着手段との間の記録媒体の搬送経路の長さが該記録媒体の最大長さ以上であり、前記搬送経路中に1つ以上の記録媒体搬送手段を、記録ヘッド、記録媒体搬送手段及び定着手段のそれぞれの間隔が前記記録媒体の最小長さ未満となるように配設すると共に、前記記録媒体搬送手段の駆動を、前記記録ヘッドの記録動作に同期させて駆動させる第1の駆動手段と、前記定着手段の定着動作に同期させて駆動させる第2の駆動手段と、前記記録媒体搬送手段の駆動を前記第1の駆動手段により行うか前記第2の駆動手段により行うかを切替える切替手段とを備えることを特徴とするインクジェットプリンタ。
- 記録媒体に対してインクを吐出して記録を行う記録ヘッドと、記録ヘッドにより画像が記録された記録媒体に対して定着処理を行う定着手段とを有するインクジェットプリンタにおいて、前記記録ヘッドと前記定着手段との間に記録媒体切断手段を備えると共に、前記記録媒体切断手段と前記定着手段との間の記録媒体の搬送経路の長さが該記録媒体の最大切断長さ以上であり、前記搬送経路中に1つ以上の記録媒体搬送手段を、記録媒体切断手段、記録媒体搬送手段及び定着手段のそれぞれの間隔が前記記録媒体の最小切断長さ未満となるように配設すると共に、前記記録媒体搬送手段の駆動を、前記記録ヘッドの記録動作に同期させて駆動させる第1の駆動手段と、前記定着手段の定着動作に同期させて駆動させる第2の駆動手段と、前記記録媒体搬送手段の駆動を前記第1の駆動手段により行うか前記第2の駆動手段により行うかを切替える切替手段とを備えることを特徴とするインクジェットプリンタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001389793A JP3896844B2 (ja) | 2001-12-21 | 2001-12-21 | インクジェットプリンタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001389793A JP3896844B2 (ja) | 2001-12-21 | 2001-12-21 | インクジェットプリンタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003182173A JP2003182173A (ja) | 2003-07-03 |
JP3896844B2 true JP3896844B2 (ja) | 2007-03-22 |
Family
ID=27597908
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001389793A Expired - Fee Related JP3896844B2 (ja) | 2001-12-21 | 2001-12-21 | インクジェットプリンタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3896844B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5384093B2 (ja) * | 2008-12-25 | 2014-01-08 | セーレン株式会社 | インクジェット記録装置及び方法 |
JP2011173328A (ja) * | 2010-02-24 | 2011-09-08 | Seiko Epson Corp | 記録装置、記録方法 |
JP6140552B2 (ja) * | 2013-06-27 | 2017-05-31 | 理想科学工業株式会社 | 用紙搬送装置 |
JP6467987B2 (ja) * | 2015-02-26 | 2019-02-13 | セイコーエプソン株式会社 | 搬送装置及び画像読取装置 |
US20190299587A1 (en) * | 2016-05-24 | 2019-10-03 | Koenig & Bauer Ag | Sheet-fed printing press |
-
2001
- 2001-12-21 JP JP2001389793A patent/JP3896844B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003182173A (ja) | 2003-07-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2007277006A (ja) | 媒体を折り重ねる方法および装置 | |
WO2007013263A1 (ja) | 印刷装置及び印刷方法 | |
JPH05134824A (ja) | テキストおよびカラー画像プリンタ | |
JP3896844B2 (ja) | インクジェットプリンタ | |
US8840104B2 (en) | Printing apparatus and sheet handling apparatus | |
JP2017043426A (ja) | シート搬送装置、プリント装置、およびシート搬送方法 | |
JP5079038B2 (ja) | プリント装置、シート処理装置およびシート巻取装置 | |
JP2001277494A (ja) | 小型印刷装置および方法 | |
JP6140552B2 (ja) | 用紙搬送装置 | |
JP5116786B2 (ja) | プリント装置 | |
JP2001097635A (ja) | 画像記録装置 | |
JP2005153147A (ja) | 記録媒体搬送機構及びインクジェット記録装置 | |
JPS6169646A (ja) | 用紙搬送装置 | |
JP2016150441A (ja) | インクジェット記録装置および記録方法 | |
JP2004345791A (ja) | インクジェットプリンタ | |
JP2022114579A (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP3278344B2 (ja) | インクジェット方式画像形成装置 | |
JP2007223103A (ja) | 画像形成装置 | |
JP3319932B2 (ja) | インクジェット方式画像形成装置 | |
JP2008062437A (ja) | 記録装置及びその制御方法 | |
JPH04299153A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2000233541A (ja) | インクジェットプリンタのキャリッジ駆動機構 | |
JP2006175777A (ja) | サーマルプリンタ装置 | |
JP2001233508A (ja) | シート給送装置および画像形成装置 | |
JP2024095028A (ja) | 記録装置、及び記録装置の制御方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041102 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060821 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060905 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061026 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20061128 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20061211 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110105 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120105 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130105 Year of fee payment: 6 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |