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JP3895539B2 - 定着装置・画像形成装置 - Google Patents

定着装置・画像形成装置 Download PDF

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JP3895539B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱ローラ方式の定着装置、及びこの定着装置を備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置では、像担持体上に画像情報に基づいてトナー像を形成し、該トナー像を紙やOHPシート等の記録材上に転写し、トナー像を担持した記録材を定着装置に通して熱と圧力によりトナー像を記録材上に定着することが行われている。
定着装置としては、主として熱ローラ方式と、フィルム方式が知られており、さらに熱ローラ方式としては、定着ローラの内部に熱源(ハロゲンヒータ)を有する内部加熱方式と、定着ローラの外部に熱源を有する外部加熱方式が知られている。
【0003】
熱ローラ方式の定着装置は、熱源によって加熱される定着ローラと、この定着ローラとの間で定着ニップ部を形成する加圧ローラを有しており、画像を担持した記録材を定着ニップ部に通すことにより、定着ローラの熱によってトナーが溶融し、圧力により定着される。定着ローラは金属製の芯金よりなる構成が一般的であり、加圧ローラは金属製の芯金の表面にゴム等の弾性層を被覆した構成が一般的となっている。
熱ローラ方式の定着装置は、安全性や高速機への対応性等の観点から広く用いられている。
【0004】
しかしながら、熱ローラ方式の定着装置では定着ローラの熱容量が極めて大きいため、内部加熱方式では定着ローラの表面温度が所定の定着温度に達するまでの立ち上げに数分の時間がかかり、画像出力動作を速やかに実行できないという問題がある。この方式において、画像出力動作を速やかに実行しようとする場合には、例えば、定着装置の非使用時でも定着ローラをある程度の温度に維持する待機時余熱を行う必要があり、消費エネルギーが多すぎるという問題があった。
【0005】
この待機時余熱を削減もしくは低減して省エネルギー化を実現するために、近年においては、例えば特開平11−84934号公報に記載されているような外部加熱方式が提案されている。これは、定着のための熱量は、定着ローラの表層近傍にのみ蓄熱された熱で足りるとの考えに基づくものであり、内部から加熱して定着ローラ全体を加熱する内部加熱方式に比べて立ち上がり時間が短く、エネルギーロスが少ないという利点がある。
特開平11−84934号公報に記載された外部加熱方式の定着装置は、定着ローラの外周面に接触する2つのヒートローラで定着ローラを加熱する構成を有しており、非通紙部の異常高温を防止するために、各ヒートローラの用紙幅方向における発熱分布を異ならせ、これらを定着ローラの温度状況に応じてオン・オフ制御するものである。
【0006】
立ち上がり時間を短くできる他の方式として、フィルム方式がある。その基本的構成は、例えば特開平7−319318号公報に記載されているように、薄肉円筒状の耐熱性フィルムと、フィルム内面に接触する板状加熱体と、該板状加熱体に対向する位置に配置された加圧ローラを有しており、板状加熱体と加圧ローラでフィルムと記録材を密着させるように挟み込み、摺動させつつ熱エネルギーを記録材に与えるものである。
フィルムが約100μm以下と薄肉であるため、実質的に立ち上げ時間は熱容量の小さい板状加熱体の温度を上昇させるだけで済み、立ち上がり時間を短くすることができる。
特開平7−319318号公報に記載されたフィルム方式の定着装置は、画像情報に応じて板状加熱体の発熱量を変化させ、非画像領域(画像形成領域における画像が存在しない部分)のような加熱する必要のないところへのエネルギー供給を削減することで、通紙時の余分な熱エネルギーの低減を可能とするものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の定着装置では、記録材における画像形成領域の全体に画像が形成された場合に十分に定着が可能なようにエネルギー供給量が設定されている。このため、画像が記録材の画像形成領域の一部にしか存在しない場合には、非画像領域に供給する熱エネルギーは無駄なエネルギーとして浪費されてしまっていた。
このエネルギーの浪費問題は、単位時間当たりの画像形成が遅い低速機の場合よりも、多くの画像を形成する高速機で一層顕著となる。従って、高速に画像を形成する画像形成装置ほど、通紙時のエネルギー低減が重要となる。
【0008】
上述のように、フィルム方式の定着装置では、非画像領域でのエネルギー浪費を低減して通紙時のエネルギー消費を削減できるが、フィルムの寄りや破れなどの問題から、1分間に25枚以上の画像出力をするような高速の画像形成装置での通紙時の省エネルギー化が困難であった。
熱ローラ方式における内部加熱方式の場合には、定着ローラ全体を加熱するため、オン・オフ制御における応答性が悪く、画像領域と非画像領域に対するエネルギー供給の調節が困難であった。
【0009】
そこで、本発明は、高速機での使用においても通紙時の余分なエネルギーを削減でき、ランニングコストの低減に寄与できる定着装置、及びこの定着装置を備えた画像形成装置の提供を、その目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、定着ローラと、該定着ローラとの間で定着ニップ部を形成する加圧部材と、上記定着ローラをその外部から加熱する外部加熱手段と、該外部加熱手段を制御する外部加熱制御手段を有し、未定着画像を担持した記録材を上記定着ニップ部に通して定着を行う定着装置において、上記外部加熱手段が、上記記録材の搬送方向と直交する該記録材の幅方向における画像形成領域に対応する上記定着ローラの部位に対し、該幅方向に所定の間隔で配置された加熱部材であり、該加熱部材は複数領域をもって各領域独立に加熱可能であり、上記定着ローラが少なくとも断熱層を有する多層構造に形成され、該断熱層の上層に良熱伝導層が形成されており、上記記録材上に画像を形成するための画像情報に基づいて、非画像領域に対応する上記定着ローラの部位の温度が画像領域に対応する該定着ローラの部位の温度よりも低くなるように上記外部加熱手段を制御する、という構成を採っている。
【0011】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の定着装置において、上記定着ローラ自体が熱源を有している、という構成を採っている。
【0012】
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載の定着装置において、上記定着ローラを定着に必要な温度に保つための目標温度として定着設定温度を有しているとともに、該定着設定温度よりも低い温度に保つ第二の設定温度として低温設定温度を有し、該定着設定温度と低温設定温度を用いて上記外部加熱手段を制御する、という構成を採っている。
【0013】
請求項4記載の発明では、請求項1又は2記載の定着装置において、上記定着ローラを定着に必要な温度に保つための目標温度として定着設定温度を有しているとともに、該定着設定温度よりも低い温度に保つ第二の設定温度として低温設定温度を有し、温度を低くすることが該低温設定温度を用いて制御することである、という構成を採っている。
【0014】
請求項5記載の発明では、請求項3又は4記載の定着装置において、上記低温設定温度を可変とする、という構成を採っている。
【0015】
請求項6記載の発明では、請求項記載の定着装置において、上記低温設定温度を環境状態に基づいて変化させる、という構成を採っている。
【0016】
請求項7記載の発明では、請求項記載の定着装置において、気温が所定よりも低いか湿度が所定よりも高い場合、上記低温設定温度を標準設定よりも高く設定する、という構成を採っている。
【0017】
請求項8記載の発明では、請求項記載の定着装置において、気温が所定よりも高いか湿度が所定よりも低い場合、上記低温設定温度を標準設定よりも低く設定する、という構成を採っている。
【0018】
請求項9記載の発明では、請求項記載の定着装置において、ウォームアップ開始後の経過時間により上記低温設定温度を変化させる、という構成を採っている。
【0019】
請求項10記載の発明では、請求項記載の定着装置において、ウォームアップ開始後の所定の時間経過後に、上記低温設定温度をウォームアップ開始直後よりも低くする、という構成を採っている。
【0020】
請求項11記載の発明では、請求項記載の定着装置において、上記加圧部材の温度に基づいて上記低温設定温度を変化させる、という構成を採っている。
【0021】
請求項12記載の発明では、請求項3又は4記載の定着装置において、上記定着ローラの温度を検出する位置を、上記外部加熱手段による加熱範囲の上流側であって該外部加熱手段の近傍とする、という構成を採っている。
【0022】
請求項13記載の発明では、請求項1乃至12のうちの一つに記載の定着装置において、上記良熱伝導層が金属層であり、上記外部加熱手段が誘導加熱方式の構成を有している、という構成を採っている。
【0023】
請求項14記載の発明では、像担持体上に形成された画像を記録材に転写し、転写された画像を定着装置により記録材上に定着する画像形成装置において、上記定着装置が請求項1乃至13のうちの一つに記載の定着装置である、という構成を採っている。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
まず、参考例を説明する。図1に示すように、本参考例及び本実施形態に係る画像形成装置の一例としてのプリンタ2は、給紙手段4と、レジストローラ対6と、像担持体としての感光体ドラム8と、転写手段10と、外部加熱方式の定着装置12等を有している。
給紙手段4は、記録材としての用紙Pが積載状態で収容される給紙トレイ14と、給紙トレイ14に収容された用紙Pを最上のものから順に1枚ずつ分離して送り出す給紙コロ16等を有している。
給紙コロ16によって送り出された用紙Pはレジストローラ対6で一旦停止され、姿勢ずれを矯正された後、感光体ドラム8の回転に同期するタイミングで、すなわち、感光体ドラム8上に形成されたトナー像の先端と用紙Pの搬送方向先端部の所定位置とが一致するタイミングでレジストローラ対6により転写部位Nへ送られる。
【0032】
感光体ドラム8の周りには、矢印で示す回転方向順に、帯電手段としての帯電ローラ18と、図示しない露光手段の一部を構成するミラー20と、現像ローラ22aを備えた現像手段22と、転写手段10と、クリーニングブレード24aを備えたクリーニング手段24等が配置されている。帯電ローラ18と現像手段22の間において、ミラー20を介して感光体ドラム8上の露光部26に露光光Lbが照射され、走査されるようになっている。
【0033】
プリンタ2における画像形成動作は従来と同様に行われる。すなわち、感光体ドラム8が回転を始めると、感光体ドラム8の表面が帯電ローラ18により均一に帯電され、画像情報に基づいて露光光Lbが露光部26に照射、走査されて作成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。この静電潜像は感光体ドラム8の回転により現像手段22へ移動し、ここでトナーが供給されて可視像化され、トナー像が形成される。
感光体ドラム8上に形成されたトナー像は、所定のタイミングで転写部位Nに進入してきた用紙P上に転写手段10による転写バイアス印加により転写される。
【0034】
トナー像を担持した用紙Pは定着装置12へ向けて搬送され、定着装置12で定着された後、図示しない排紙トレイへ排出・スタックされる。
転写部位Nで転写されずに感光体ドラム8上に残った残留トナーは、感光体ドラム8の回転に伴ってクリーニング手段24に至り、このクリーニング手段24を通過する間にクリーニングブレード24aにより掻き落とされて清掃される。その後、感光体ドラム8上の残留電位が図示しない除電手段により除去され、次の作像工程に備えられる。
【0035】
外部加熱方式の定着装置12は、図2及び図3に示すように、定着ローラ28と、この定着ローラ28との間で定着ニップ部SNを形成する加圧部材としての加圧ローラ30と、定着ローラ28をその外部から加熱する加熱ローラ32と、定着ローラ28の表面温度を検知する温度検知手段としてのサーミスタ34と、加熱ローラ32の表面温度を検知する温度検知手段としてのサーミスタ36と、加熱ローラ32に内蔵された熱源としてのハロゲンヒータ38に電力を供給する電源40と、サーミスタ34,36の検知情報に基づいて電源40を制御する外部加熱制御手段42を有している。加熱ローラ32と電源40により外部加熱手段が構成されている。
外部加熱制御手段42は、CPU,ROM,RAM,I/Oインターフェース等を包含するマイクロコンピュータを意味する。
【0036】
定着ローラ28は、外径が50mmで厚みが3mmのアルミニウム製の芯金28aと、この芯金28aの表面に被覆された断熱層28bを有している。断熱層28bは、JIS−A硬度30〜60のシリコンゴムで形成されており、厚みは4mmである。断熱層28bは、その断熱機能をより高めるために、熱の逃げが少ない発泡シリコンゴムで形成してもよい。
また定着ローラ28の耐久性を高め、離型性を確保するために、断熱層28bの表面にPFAやPTFE等のフッ素系樹脂による厚みが20〜80μmの離型層を形成してもよい。
【0037】
加圧ローラ30は、外径が50mmで厚みが4mmの鉄製の芯金30aと、この芯金30aの表面に被覆された弾性層30bを有している。弾性層30bは、JIS−A硬度30〜60のシリコンゴムで形成されており、厚みは5mmである。弾性層30bの表面には、離型性を高めるために厚みが50μm程度のフッ素樹脂層を形成するのが望ましい。加圧ローラ30は図示しない付勢手段により定着ローラ28に圧接されている。
加熱ローラ32は、外径が15mmで厚みが0.3mmのアルミニウム製のローラ本体44と、ローラ本体44の内部に設けられたハロゲンヒータ38を有している。また、加熱ローラ32は、用紙Pの搬送方向と直交する用紙Pの幅方向における画像形成領域に対応する定着ローラ28の部位を加熱する大きさ(長さ)を有している。
また、加熱ローラ32は図示しない付勢手段により定着ローラ28の表面に押し当てられており、定着ローラ28が図示しない駆動手段により回転するのに連れて従動回転するようになっている。
【0038】
ハロゲンヒータ38は400w〜2000wの最大供給電力で加熱ローラ32を加熱する。上述のようにハロゲンヒータ38はサーミスタ34,36の検知情報に基づいて外部加熱制御手段42により制御され、これにより定着ローラ28の表面温度をトナーを加熱溶融するのに必要な温度(定着温度)に保つことができる。
【0039】
外部加熱制御手段42は、用紙P上に画像を形成するための画像情報に基づいて、加熱ローラ32の加熱割合を変化させる。この制御動作の一例を以下に示す。
図4は、用紙P上に、その搬送方向の先端側から順に、画像領域a、非画像領域b、画像領域cが存在する画像形成パターンを示したものである。画像領域aと画像領域cでは定着が必要であるが、非画像領域bでは定着対象のトナーが存在しないので定着の必要はない。
図示しない画像処理装置から上記パターンの画像情報が外部加熱制御手段42へ入力されると、外部加熱制御手段42は、非画像領域bに対応する定着ローラ28の部位の温度が、画像領域a,cに対応する定着ローラ28の部位の温度よりも低くなるように加熱ローラ32を制御する。ここで、画像領域又は非画像領域に対応するとは、定着ローラ28が密着するという意味であり、以下、適宜密着とも表現する。
【0040】
すなわち、画像領域aに対応する部位ではハロゲンヒータ38に定着温度が得られる電力を供給し、非画像領域bに対応する部位では供給電力を低減する。画像領域cに対応する部位では再び定着温度が得られる電力を供給する。
図5は、用紙P上に、その搬送方向の先端側から順に、画像領域a、非画像領域dが存在する画像形成パターンを示したものである。この場合にも同様に、外部加熱制御手段42は、非画像領域dに対応する定着ローラ28の部位の温度が、画像領域aに対応する定着ローラ28の部位の温度よりも低くなるように加熱ローラ32を制御する。
すなわち、画像領域aに対応する部位ではハロゲンヒータ38に定着温度が得られる電力を供給し、非画像領域dに対応する部位では供給電力を低減する。
【0041】
制御としては、非画像領域b,dに対応する部位で電力供給を完全に停止(オフ)してもよいが、極端に温度が下がり過ぎると、次の画像領域(図4では画像領域c)での定着温度への立ち上がり応答性が悪くなるため、すなわち時間がかかるため、点滅あるいは低電力で加熱ローラ32の温度を80℃以上に保つようにした方が望ましい(以下の実施形態において同じ)。
【0042】
このように、非画像領域b,dに対応する部位で電力を削減するため、省エネルギーとなる。高速機で出力枚数が多い場合には、省エネルギー効果は顕著となる。
参考例ではハロゲンヒータ38を内蔵する加熱ローラ32を定着ローラ28の表面に接触させて加熱する構成としたが、外部加熱手段をハロゲンヒータ38と集光ミラーで構成し、ハロゲンヒータ38の熱を集光ミラーによって定着ローラ28の表面に供給する非接触方式としてもよい。この方式においても画像情報に基づいて定着ローラ28の温度を制御できるため、上記と同様に省エネルギー化を実現できる。
【0043】
次に、図6及び図7に基づいて本発明の第1の実施形態を説明する。なお、上記参考例と同一部分は同一符号で示し、特に必要がない限り既にした構成上及び機能上の説明は省略する。
上記参考例では加熱ローラ32が用紙幅方向に連続して延びる単体形状であるため、用紙Pの搬送方向において画像領域と非画像領域が混在していても対応できるが、図8に示すように、例えば用紙Pの幅方向に画像領域eと非画像領域fが混在している場合には、加熱ローラ32の温度を部分的に変化させることができないので対応できない。本実施形態ではこのような画像パターンにおける省エネルギー化を目的としている。
【0044】
本実施形態における定着装置12は、誘導加熱手段46を有しており、この誘導加熱手段46と電源40とにより外部加熱手段が構成されている。誘導加熱手段46は、用紙Pの幅方向に等間隔で配置された複数(本実施形態では5つ)の誘導方式の加熱部材51,52,53,54,55を有しており、各加熱部材51,52,53,54,55は独立に加熱可能となっている。
加熱部材51は、コイル保持体51aと、このコイル保持体51aの外面に巻かれたコイル51bを有しており、全体の大きさは、定着ローラ28の周方向の長さが約30mm、用紙Pの幅方向の長さが約50mmである。他の加熱部材52,53,54,55も同様の構成、大きさとなっている。
【0045】
定着ローラ28は、外径が50mmで厚みが3mmのアルミニウム製の芯金28aと、この芯金28aの表面に被覆された断熱層28bを有している。断熱層28bは、JIS−A硬度30〜60のシリコンゴムで形成されており、厚みは4mmである。断熱層28bは、その断熱機能をより高めるために、熱の逃げが少ない発泡シリコンゴムで形成してもよい。
断熱層28bの上層には、良熱伝導層としての金属層28cが形成されている。金属層28cの材質はニッケルであり、その厚みは0.05μmである。金属層28cの材質としてはニッケル(Ni)に限らず、誘導発熱するものであればよく、例えばステンレス等でもよい。
金属層28cの表面には、定着ローラ28の耐久性を高め、離型性を確保するために、PFAやPTFE等のフッ素系樹脂による厚みが20〜80μmの離型層28dが形成されている。
【0046】
上述のように、各加熱部材51,52,53,54,55は外部加熱制御手段42により独立に加熱される。
すなわち、用紙Pの搬送方向と直交する用紙Pの幅方向における画像形成領域に対応する定着ローラ28の部位に対し、該幅方向における複数領域をもって各領域独立に加熱可能である。
加熱部材51のコイル51bに約20〜50kHzの高周波電流を流すことにより、定着ローラ28の金属層28cを誘導加熱させ、定着ローラ28の表面温度をトナーが溶融する定着温度まで上昇させることができる。
【0047】
離型層28dを最外層として形成した場合には、離型層28dの熱伝導率が比較的悪いため、定着ローラ28の温度上昇がしにくいが、上記のように誘導加熱方式の外部加熱手段を用いることにより、離型層28dの存在に拘らず離型層28dよりも下層の金属層28cを直接加熱でき、定着ローラ28の温度上昇を効率的に行うことができる。
換言すれば、熱伝導率の悪さを気にすることなく離型層28dを積極的に形成することができ、定着ローラ28におけるトナーのオフセット等の離型性に関する問題を解消しながら立ち上がり時間を短くできる。
【0048】
次に、本実施形態における制御動作を説明する。
加熱部材51,52,53,54,55のうち、図8に示す画像領域eに密着する定着ローラ28の部位には加熱部材51,52,53が対応し、非画像領域fに密着する定着ローラ28の部位には加熱部材54,55が対応している。
図示しない画像処理装置から図8に示すパターンの画像情報が外部加熱制御手段42へ入力されると、外部加熱制御手段42は、加熱部材51,52,53には定着温度が得られる電力を供給し、加熱部材54,55への電力供給を停止もしくは削減する。
【0049】
図9に示すような画像パターンにおいても省エネルギー化が可能となる。画像領域gに密着する定着ローラ28の部位には加熱部材51,52,53が対応し、一部が非画像領域である画像領域hに密着する定着ローラ28の部位には加熱部材54,55が対応している。
図示しない画像処理装置から図9に示すパターンの画像情報が外部加熱制御手段42へ入力されると、外部加熱制御手段42は、全ての加熱部材51,52,53,54,55に定着温度が得られる電力を供給し、hjで囲まれる非画像領域に密着する部位では、加熱部材54,55への電力供給を停止もしくは削減する。
【0050】
誘導加熱手段46の加熱部材51,52,53,54,55の並べ方は一直線上に配置する必要はなく、図10に示すように、用紙Pの幅方向において一部重なるように千鳥状に配置してもよい(参考例)。このように配置すれば、用紙Pの幅方向において直線上に位置する加熱部材51,53,55間の隙間における熱量不足を、定着ローラ28の周方向にずれた加熱部材52,54が補うので、加熱温度むらが少なくなるという利点がある。
本実施形態では誘導加熱手段46を5つの加熱部材51,52,53,54,55で構成したが、2つ以上であれば省エネルギー化の効果を発揮できる。
【0051】
次に、図11及び図12に基づいて第2の実施形態を説明する。なお、上記各参考例及び実施形態と同一部分は同一符号で示し、特に必要がない限り既にした構成上及び機能上の説明は省略する。
本実施形態における定着装置12は、サーマルヒータ56を有しており、このサーマルヒータ56と電源40とにより外部加熱手段が構成されている。サーマルヒータ56は、用紙Pの幅方向に等間隔で配置された複数(本実施形態では7つ)のヒータ56a,56b,56c,56d,56e,56f,56gを有しており、各ヒータ56a,56b,56c,56d,56e,56f,56gは独立に加熱可能となっている。
【0052】
また、定着ローラ28はその内部に熱源としてのハロゲンヒータ58を有している。
本実施形態においても上記実施形態と同様に、画像情報に応じて各ヒータ56a,56b,56c,56d,56e,56f,56gを制御することにより、省エネルギー化を実現できる。
【0053】
定着ローラ28の断熱層28bの上にはニッケルからなる良熱伝導層28cが形成されているが、この良熱伝導層28cは、ニッケルに限らず、ステンレスなどの鉄系合金、アルミニウムや銅などの金属系、グラファイトシート等、熱伝導性が少なくとも断熱層28bに高ければよい。
定着ローラ28に良熱伝導層28cを形成することで、サーマルヒータ56の発熱むらによる定着ローラ28の表面温度の局部的な温度むらが低減される。各ヒータ56a,56b,56c,56d,56e,56f,56g間の発熱しない領域でも熱が迅速に伝わることにより、画像の定着むらが低減される。
【0054】
また、良熱伝導層28cの機能によって、サーマルヒータ56が加熱する領域よりもやや広い領域の温度が上昇するため、若干の画像とのずれを補償することができるという利点もある。
換言すれば、サーマルヒータ56を構成する各ヒータ56a,56b,56c,56d,56e,56f,56gの大きさや間隔等の設定において設計自由度が大きいという利点がある。
【0055】
サーマルヒータ56による加熱効率が低く、定着ローラ28の表面温度を所定の定着温度に昇温させることが困難である場合には、定着温度よりやや低い温度まで定着ローラ28内部のハロゲンヒータ58で加熱しておき、画像領域に対応した部位をサーマルヒータ56により昇温させることで、エネルギー消費を低減できる。
用紙P上の画像形成領域全体に画像が形成される場合には定着ローラ28全体を加熱するため、画像情報に基づいた加熱制御は必要ないが、このような場合には、ハロゲンヒータ58のみで定着温度に立ち上げてもよい。
また、立ち上げ時のみハロゲンヒータ58とサーマルヒータ56の両方に同時に通電して立ち上げ時間をより短くしてもよい。
【0056】
次に、図13に基づいて他の参考例を説明する。なお、上記各参考例及び実施形態と同一部分は同一符号で示し、特に必要がない限り既にした構成上及び機能上の説明は省略する。
参考例における外部加熱手段60は、加熱部材60a,60b,60c,60d、60e,60f,60g,60hを有している。用紙P上のハッチング部分は画像を形成しないいわゆる余白となる非画像形成領域Aであり、これに囲まれた部分が画像形成領域Bである。
【0057】
参考例では、画像形成領域Bに対し、画像情報に基づいて外部加熱手段60を制御することに加え、非画像形成領域Aに対応する定着ローラ28の部位の温度が、画像形成領域Bに対応する定着ローラ28の部位の温度よりも低くなるように外部加熱手段60を制御する。
プリンタ2の図示しない操作パネルにおいて用紙Pのサイズや余白等の設定がなされると、外部加熱制御手段42はその情報に基づいて、非画像形成領域Aの領域mに密着する定着ローラ28の部位に対応する加熱部材60b及びその用紙幅方向外方に位置する加熱部材60aと、非画像形成領域Aの領域nに密着する定着ローラ28の部位に対応する加熱部材60g及びその用紙幅方向外方に位置する加熱部材60hへの電力供給を停止もしくは削減する。
画像形成領域Bに密着する定着ローラ28の部位に対応する加熱部材60c,60d,60e,60fについては、その画像情報に基づいて上記実施形態と同様の制御を行う。
【0058】
このように、画像情報に基づいた制御と、非画像形成領域Aに対応する部位の温度を低くする制御を同時に行うことにより、より一層の省エネルギー化を図ることができるとともに、この種の定着装置で問題となる非通紙領域での異常高温による定着ローラ28や加圧ローラ30の耐久性の低下、周辺部材への熱的悪影響を防止することができる。
【0059】
上述した各実施形態では、画像情報に基づいて単に外部加熱手段の加熱割合を変化させる(供給電力を変化させる)制御方式としたが、非画像領域又は非画像形成領域が連続した場合、温度が低下しすぎて最大電力を供給しても定着設定温度まで回復せず、定着不良を招く場合がある。この問題にも対応した実施形態を以下に示す。
【0060】
先ず、上記定着不良が発生する理由を図14乃至図17に基づいて具体的に説明する。
図14は外部加熱方式の定着装置の模式図で、Xは定着ローラを、Yは加圧ローラを、Zは外部加熱手段を示している。図15は定着ローラ表面上にある任意の参照点の温度変化を示したグラフである。
ニップ部SNで画像領域と接触する参照点の温度変化を、ニップ部SNを出た直後からの定着ローラの回転に伴った変化として、縦軸を参照点温度、横軸を時間として図15の実線で示す。
参照点ではニップ部SNを出た直後から空気への放熱により徐々に温度が低下していき、外部加熱手段Zにより定着ローラXを加熱することのできる加熱領域Hに入ると、温度が定着設定温度まで急速に立ち上がる。そして、ニップ部SNにおいて記録材に熱を奪われて急速に温度が低下し、再度加熱領域Hに至るまで空気の放熱により温度が低下するというサイクルを繰り返すことで、記録材を定着設定温度で加熱することができる。
【0061】
図15における破線は、ニップ部SNにおいて接触する記録材が非画像領域である参照点温度の変化を示している。非画像領域で定着動作を行う必要のないときには、加熱領域Hでの加熱時外部加熱手段Zへの電力供給を低減若しくはOFFしておくことで、供給電力低減が可能となり、通紙時の電力を削減することができる。なお、参照点が次サイクルのニップ部SNにおいて画像領域と接触する場合には、図15で一点鎖線で示すように、ニップ部SN上流の加熱領域Hで定着設定温度まで昇温させることで記録材を定着可能である。
このとき、非画像領域と接触する定着ローラXの参照点に対して供給する電力を、常に低い電力とする設定にした場合、定着ローラXの表面温度は、図16に示すように、徐々に下がってしまう。このため、加熱領域Hで十分に温度が上昇するときにはよいが、低下時の温度が加熱領域Hでの回復可能温度よりも低くなってしまったときには、ニップ部SNにおいて定着ローラXの表面が定着温度よりも低い状態となってしまう。
【0062】
この状態を図17に基づいて説明する。ΔTmaxは加熱領域Hでの加熱による最大回復可能温度であり、加熱領域Hで最大の電力供給を行った場合に定着ローラXの表面が昇温する温度である。
図17において、
(1)は加熱領域入口での温度から定着設定温度になるまでの温度が、最大回復可能温度ΔTmaxより小さい温度であった場合である。
この場合、電力供給を低めに制御して定着設定温度までΔTだけ昇温させることにより、良好な定着を行うことができる。
(2)は加熱領域入口での温度から定着設定温度になるまでの温度が、ΔTmaxと等しい温度であった場合である。
この場合、加熱領域Hで電力供給を最大にするとニップ部SNの入口ではちょうど定着設定温度になり、良好な定着を行うことができる。
(3)は加熱領域入口での温度から定着設定温度になるまでの温度が、ΔTmaxよりも大きい温度であった場合である。
この場合、加熱領域Hで電力供給を最大にしても、ニップ部SNの入口では定着設定温度にまで達せず、定着不良となる。
【0063】
このように、単に画像情報だけを基に供給電力の制御を行うと、非画像領域又は非画像形成領域が連続した場合には温度が低下しすぎて定着不良が発生する場合がある。
【0064】
上記温度低下による定着不良の解消を目的とした第3の実施形態を図18及び図19に基づいて説明する。なお、本実施形態における構成は図2及び図3で示した構成と略同様であるので、既にした構成上及び機能上の説明は省略し、異なる点についてのみ述べる。本実施形態では、構成上は加圧ローラ30の表面温度を検知するサーミスタ35を有している点が異なる。
制御上は、図19に示すように、本実施形態では、定着ローラ28を定着に必要な温度に保つための目標温度として定着設定温度を有しているとともに、該定着設定温度よりも低い温度に保つ第二の設定温度として低温設定温度を有している。この低温設定温度は、上記実施形態における非画像領域と接触する電力供給を低減する部分の定着ローラ28の所定の温度である。
低温設定温度は、加熱領域における最大電力供給時の加熱によって、定着ローラ28の表面温度が定着設定温度に昇温するために必要な温度を考慮して設定されている。
【0065】
このため、画像情報を基に定着ローラ28の表面の対象部温度を定着設定温度にまで上昇させるのに、最大電力内で適切な電力を供給することにより、通紙のタイミングに遅れることなく定着ローラ28の温度を上昇させることができる。すなわち、低温設定温度で定着ローラ28の温度低下を管理していることにより、温度が低下しすぎて最大電力を供給しても定着設定温度まで回復しないことによる定着不良を防止でき、加熱が不要な領域(図4における領域b)には電力供給を削減して省エネを実現することができる。
【0066】
具体的には、外部加熱制御手段42は、画像情報及びサーミスタ34,36の検知情報に基づいて定着設定温度、低温設定温度をそれぞれ目標温度として制御・管理する。
【0067】
本実施形態では低温設定温度は一元的に固定されておらず、その設定値を変更できるようになっている。これは、図20に示すように、加熱領域Hで必要な上昇温度ΔTneedが変化するためである。
ニップ部SN直前で同じ低温設定温度の場合でも、ニップ部SN中あるいは外部加熱手段の無い非加熱領域での温度低下の程度の違いにより、定着設定温度にまで回復させる上昇温度ΔTneedは、温度低下の小さいΔTneed1と、温度低下の大きいΔTneed2がある。
定着に必要な昇温温度がΔTneed2のときに加熱領域Hでの最大回復可能温度ΔTmaxより大きい場合には、ニップ部SNでの定着ローラ28の表面温度は定着設定温度まで回復せず、定着不良となる。このため、予め低温設定温度を環境状態に合わせて変化させることで定着不良を防止することができる。
【0068】
図示しないが、本実施形態においては環境状態検知手段として温度センサ及び湿度センサが設けられている。外部加熱制御手段42は温度センサ及び湿度センサからの検知情報に基づいて低温設定温度の値を変更(修正)する。
空気温度が低く用紙温度が低い場合には、ニップ部SN及び定着ローラ28の温度がより大きく低下するため、定着設定温度への昇温温度ΔTneedが大きくなる。
このため、図21に破線で示すように、低温設定温度を高くすることで、画像領域に対応する部分がニップ部SNで定着設定温度に回復することができ、定着不良になることを防止することができる。なお、図21における低温設定温度の実線は、標準設定値を意味する。湿度が所定よりも高い場合にも同様の制御となる。
逆に、気温が所定よりも高いか湿度が所定よりも低い場合には、低温設定温度を標準設定よりも低く設定する。
外部加熱制御手段42のROMには、予め実験的(コンピュータシミュレーションを含む)に求められた低温設定温度と環境状態との関係データが記憶されており、外部加熱制御手段42は温度センサ及び湿度センサからの検知情報に基づいて最適な低温設定温度を選択して設定する。なお、環境条件と補正係数との関係データを用い、低温設定温度の標準設定値を選択された補正係数により補正して設定するようにしてもよい。
【0069】
また、ニップ部SNでの温度低下量は加圧ローラ30の温度の影響が大きいため、加圧ローラ30の表面の温度を検知するサーミスタ35の検知情報を含めて低温設定温度を決定するようにしてもよい。この場合には、外部加熱制御手段42のROMには、環境状態及び加圧ローラ30の表面の温度と低温設定温度との関係データが記憶される。
本実施形態ではハロゲンヒータ38を内蔵する加熱ローラ32を定着ローラ28の表面に接触させて加熱する構成としたが、外部加熱手段をハロゲンヒータ38と集光ミラーで構成し、ハロゲンヒータ38の熱を集光ミラーによって定着ローラ28の表面に供給する非接触方式としてもよい。この方式においても画像情報に基づいて定着ローラ28の表面温度を制御できるため、上記と同様の定着不良防止機能を得ることができる。
【0070】
次に、図22に基づいて、温度低下による定着不良の解消を目的とした第4の実施形態を説明する。なお、本実施形態における構成は図6及び図7で示した構成と略同様であるので、既にした構成上及び機能上の説明は省略し、異なる点についてのみ述べる。
本実施形態では、構成上はサーミスタ34が誘導加熱手段46による加熱範囲の上流側であって該誘導加熱手段46の近傍に設けられている点が異なる。
低温設定温度に係る制御は上記実施形態と同様である。本実施形態では、サーミスタ34が加熱領域の上流にあるため、環境状態検知手段を設けなくても、環境の変化による定着ローラ28の表面温度の低下が予測でなく実際の温度であるため、加熱領域での電力供給量を設定する際に環境の変化の影響を受けにくい。
誘導加熱手段46の並べ方等は、図6及び図7で示した実施形態と同様である。
【0071】
次に、温度低下による定着不良の解消を目的とした第5の実施形態を説明する。なお、本実施形態における構成は図11及び図12で示した構成と同様であるので、その図示及び説明を省略する。
本実施形態では、低温設定温度をウォームアップ開始後の経過時間により上記低温設定温度を変化させることを特徴とする。具体的には、ウォームアップ開始後の所定の時間経過後に、低温設定温度をウォームアップ開始直後よりも低くする。
ウォームアップ開始後、定着装置の機内温度や加圧ローラ温度などが上がることにより、ニップ部及び加熱領域までの間の温度低下が小さくなるため、低温設定温度をより低くすることで供給電力を低減することができる。
定着ローラ28内のハロゲンヒータ58の使用態様等は図11及び図12で示した構成と同様である。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば、定着を必要としない部位における電力供給を削減することができ、省エネルギー化を図ることができる。
【0073】
本発明によれば、記録材の搬送方向に画像領域と非画像領域が混在する画像パターンにおいて、省エネルギー化を図ることができる。
【0074】
本発明によれば、記録材の幅方向に画像領域と非画像領域が混在する画像パターンにおいても省エネルギー化を図ることができる。
【0075】
本発明によれば、加熱温度むらを少なくすることができる。
【0076】
本発明によれば、熱源と外部加熱手段との組み合わせで多様な制御行うことができ、様々な条件における省エネルギー化を図ることができる。
【0078】
本発明によれば、非画像領域における温度が下がりすぎることによる定着不良を防止することができる。
【0079】
本発明によれば、実際状況に合った低温設定温度を決定することができ、低温設定温度による制御精度の低下を防止することができる。
【0080】
本発明によれば、低温設定温度による制御への環境変化の影響を抑制することができ、制御精度の低下を防止することができる。
【0081】
本発明によれば、低温設定温度による制御への環境変化の影響を抑制することができ、制御精度の低下を防止することができる。
【0082】
本発明によれば、低温設定温度による制御への環境変化の影響を抑制することができ、制御精度の低下を防止することができる。
【0083】
本発明によれば、余分な電力供給を抑えることができ、省エネルギー化を一層向上させることができる。
【0084】
本発明によれば、余分な電力供給を抑えることができ、省エネルギー化を一層向上させることができる。
【0085】
本発明によれば、余分な電力供給を抑えることができ、省エネルギー化を一層向上させることができる。
【0086】
本発明によれば、定着ローラ温度検出後の放熱や温度低下が環境変化の影響を受けにくく、環境変化による定着不良を抑制することができる。
【0087】
本発明によれば、外部加熱手段によって供給された熱エネルギーが定着ローラの内部に拡散しにくくなり、加熱効率を高めることができる。
【0088】
本発明によれば、外部加熱手段から定着ニップ部に到達するまでの時間で、定着ローラの表面温度が迅速に均一化し、これにより定着ローラ表面の温度むらを低減することができる。
【0089】
本発明によれば、熱変換効率が高く、離型層の存在に拘らず金属層を加熱できるので、定着ローラの温度を素早く立ち上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタの概要正面図である。
【図2】 図1で示したプリンタの定着装置の概要断面図である。
【図3】 定着装置の要部斜視図である。
【図4】 画像形成パターンを示す平面図である。
【図5】 画像形成パターンを示す平面図である。
【図6】 第1の実施形態における定着装置の概要断面図である。
【図7】 図6で示した実施形態における要部斜視図である。
【図8】 画像形成パターンを示す平面図である。
【図9】 画像形成パターンを示す平面図である。
【図10】 外部加熱手段における加熱部材の配置変形例を示す概要斜視図である。
【図11】 第2の実施形態における定着装置の概要断面図である。
【図12】 図11で示した実施形態における要部斜視図である。
【図13】 参考例における定着装置の概要平面図である。
【図14】 定着装置の模式図である。
【図15】 定着ローラ表面上にある任意の参照点の温度変化を示したグラフである。
【図16】 非画像領域に対応する部分の温度を低くした場合の温度低下の推移を示すグラフである。
【図17】 定着設定温度への回復ケースを示すグラフである。
【図18】 外部加熱手段として加熱ローラを用いた第3の実施形態における定着装置の概要断面図である。
【図19】 定着設定温度と低温設定温度との関係を示すグラフである。
【図20】 低温設定温度から定着設定温度への回復関係を示すグラフである。
【図21】 第3の実施形態において、低温設定温度を標準設定値より高く設定する場合のグラフである。
【図22】 外部加熱手段として誘導加熱手段を用いた第4の実施形態における定着装置の概要断面図である。
【符号の説明】
28 定着ローラ
28b 断熱層
28c 良熱伝導層としての金属層
30 加圧部材としての加圧ローラ
32,46,56 外部加熱手段
42 外部加熱制御手段
51,52,53,54,55 加熱部材
58 熱源としてのハロゲンヒータ
P 記録材としての用紙

Claims (14)

  1. 定着ローラと、該定着ローラとの間で定着ニップ部を形成する加圧部材と、上記定着ローラをその外部から加熱する外部加熱手段と、該外部加熱手段を制御する外部加熱制御手段を有し、未定着画像を担持した記録材を上記定着ニップ部に通して定着を行う定着装置において、
    上記外部加熱手段が、上記記録材の搬送方向と直交する該記録材の幅方向における画像形成領域に対応する上記定着ローラの部位に対し、該幅方向に所定の間隔で配置された加熱部材であり、該加熱部材は複数領域をもって各領域独立に加熱可能であり、上記定着ローラが少なくとも断熱層を有する多層構造に形成され、該断熱層の上層に良熱伝導層が形成されており、上記記録材上に画像を形成するための画像情報に基づいて、非画像領域に対応する上記定着ローラの部位の温度が画像領域に対応する該定着ローラの部位の温度よりも低くなるように上記外部加熱手段を制御することを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1記載の定着装置において、
    上記定着ローラ自体が熱源を有していることを特徴とする定着装置。
  3. 請求項1又は2記載の定着装置において、
    上記定着ローラを定着に必要な温度に保つための目標温度として定着設定温度を有しているとともに、該定着設定温度よりも低い温度に保つ第二の設定温度として低温設定温度を有し、該定着設定温度と低温設定温度を用いて上記外部加熱手段を制御することを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1又は2記載の定着装置において、
    上記定着ローラを定着に必要な温度に保つための目標温度として定着設定温度を有しているとともに、該定着設定温度よりも低い温度に保つ第二の設定温度として低温設定温度を有し、温度を低くすることが該低温設定温度を用いて制御することであることを特徴とする定着装置。
  5. 請求項3又は4記載の定着装置において、
    上記低温設定温度を可変とすることを特徴とする定着装置。
  6. 請求項記載の定着装置において、
    上記低温設定温度を環境状態に基づいて変化させることを特徴とする定着装置。
  7. 請求項記載の定着装置において、
    気温が所定よりも低いか湿度が所定よりも高い場合、上記低温設定温度を標準設定よりも高く設定することを特徴とする定着装置。
  8. 請求項記載の定着装置において、
    気温が所定よりも高いか湿度が所定よりも低い場合、上記低温設定温度を標準設定よりも低く設定することを特徴とする定着装置。
  9. 請求項記載の定着装置において、
    ウォームアップ開始後の経過時間により上記低温設定温度を変化させることを特徴とする定着装置。
  10. 請求項記載の定着装置において、
    ウォームアップ開始後の所定の時間経過後に、上記低温設定温度をウォームアップ開始直後よりも低くすることを特徴とする定着装置。
  11. 請求項記載の定着装置において、
    上記加圧部材の温度に基づいて上記低温設定温度を変化させることを特徴とする定着装置。
  12. 請求項3又は4記載の定着装置において、
    上記定着ローラの温度を検出する位置を、上記外部加熱手段による加熱範囲の上流側であって該外部加熱手段の近傍とすることを特徴とする定着装置。
  13. 請求項1乃至12のうちの一つに記載の定着装置において、
    上記良熱伝導層が金属層であり、上記外部加熱手段が誘導加熱方式の構成を有していることを特徴とする定着装置。
  14. 像担持体上に形成された画像を記録材に転写し、転写された画像を定着装置により記録材上に定着する画像形成装置において、
    上記定着装置が請求項1乃至13のうちの一つに記載の定着装置であることを特徴とする画像形成装置
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