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JP6047855B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、記録媒体に画像を定着する定着装置、及び定着装置を備える画像形成装置に関する。
電子写真方式等の画像形成装置においては、記録媒体としての用紙にトナー画像を定着させる定着装置が設けられている。定着装置は、加熱部材によって加熱される定着回転体と、この定着回転体に当接する対向部材とを有し、定着回転体と対向部材との当接により形成されたニップ部を用紙が通過することにより、その用紙上のトナーが加熱溶融されて定着される。
一般的に、加熱部材は、通紙幅全体に渡って定着回転体を加熱するように構成されており、これによって用紙全体が加熱される。しかしながら、画像が用紙の一部の領域にしか存在しない場合は、画像の存在しない非画像領域において、熱エネルギーが無駄に消費されることになる。
そこで、非画像領域への無駄な熱エネルギー消費を削減するため、例えば、特許文献1〜3などには、記録媒体上の画像に応じて加熱領域を変更し、定着に必要な部分は加熱するが、定着に必要ない部分は加熱しないように構成された定着装置が提案されている。
上記のように、画像中の画像領域と非画像領域の分布に応じて加熱領域を変更する構成では、定着回転体の表面に高温領域と低温領域とが形成される。この場合、高温領域と低温領域が隣接していれば、高温領域から低温領域に向けて熱拡散が生じるため、高温領域が狙い温度よりも低下し、定着不良を招くおそれがある。また、高温領域同士が隣接している場合には、熱拡散がほとんど生じないために高温領域が過剰に昇温し、光沢ムラ等の画像異常を招くおそれがある。また、高温領域での過昇温はエネルギーロスにもつながる。
本発明は、かかる事情に鑑み、定着回転体の表面に狙いどおりの温度分布を形成することができる定着装置、及びその定着装置を備えた画像形成装置を提供するものである。
上記課題を解決するため、本発明は、定着回転体と、前記定着回転体との間にニップ部を形成する対向部材と、前記定着回転体を加熱する加熱部材と、加熱部材の出力を制御する加熱制御手段とを備え、加熱部材が、それぞれに給電可能でかつ記録媒体の幅方向に配置された複数の発熱体を具備し、ニップ部に供給された記録媒体の未定着画像が画像領域と非画像領域とを有する時に、前記加熱制御手段により、複数の発熱体のうち、画像領域に対応する発熱体が高温となり、非画像領域に対応する発熱体が低温となるように各発熱体への電力供給が制御される定着装置において、加熱制御手段が、制御対象の発熱体に供給する電力を、隣接する発熱体の発熱量に応じて制御することを特徴とするものである。
本発明によれば、制御対象の発熱体に供給する電力を、制御対象の発熱体に隣接する発熱体の発熱量に応じて制御するので、各発熱体に供給する電力を、隣接領域からの熱拡散もしくは隣接領域への熱拡散を考慮した上で定めることができる。そのため、定着回転体の表面に狙いどおりの温度分布を形成することができ、エネルギーロスを抑えながら定着不良や異常画像を防止して画像品質の向上を図ることができる。
本発明を適用可能な画像形成装置の実施の一形態を示す概略構成図である。 定着装置の基本構成を示す断面図である。 定着装置の要部斜視図である。 画像形成パターンを示す平面図である。 画像パターンAにおける供給電力と定着ベルトの温度分布を示す図である。 画像パターンAにおける供給電力と定着ベルトの温度分布を示す図である。 画像パターンAにおける供給電力と定着ベルトの温度分布を示す図である。 各画像パターンでの各発熱体の発熱量を示す表である。 定着装置の他の実施形態を示す要部斜視図である。 ヒータの他の実施形態を示す平面図である。 本発明を適用可能な他の定着装置の断面図である。 本発明を適用可能な他の定着装置の断面図である。 本発明を適用可能な他の画像形成装置の概略構成図である。
以下、添付の図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の実施の形態を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
図1は、本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
図1に示す画像形成装置は、モノクロ画像形成装置であり、その装置本体1の中央には、像担持体としての感光体2が配設されている。感光体2の周囲には、帯電手段としての帯電ローラ3と、露光手段を構成する光源4及びミラー5と、現像ローラ6を備える現像手段7と、転写手段8と、クリーニングブレード9を備えるクリーニング手段10等が配設されている。
また、装置本体1には、記録媒体としての用紙Pを収容した給紙トレイ11と、給紙トレイ11から用紙Pを搬出する給紙ローラ12と、タイミングローラとしての一対のレジストローラ13と、用紙Pに画像を定着する定着装置14と、用紙Pを装置外に排出する排紙ローラ15とが設けられている。なお、記録媒体には、普通紙以外に、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ、OHPシート等が含まれる。また、図示しないが、手差し給紙機構が設けてあってもよい。
続いて、図1を参照して、本実施形態に係る画像形成装置の基本的動作について説明する。
作像動作が開始されると、感光体2が図示しない駆動装置によって図の時計回りに回転駆動され、感光体2の表面が帯電ローラ3によって所定の極性に一様に帯電される。次いで、図示しない読取装置やコンピュータ等からの画像情報に基づいて、光源4から照射された露光光Lがミラー5を介して走査され、感光体2の帯電面に照射される。これにより、感光体2の表面に静電潜像が形成される。この静電潜像に対し、現像ローラ6からトナーが供給されることにより、静電潜像がトナー画像として顕像化(可視像化)される。
また、作像動作が開始されると、給紙ローラ12が回転駆動を開始し、給紙トレイ11から用紙Pが1枚ずつ分離して送り出される。送り出された用紙Pは、レジストローラ13によって搬送が一旦停止され、姿勢のずれが矯正される。その後、レジストローラ13を感光体2の回転に同期して回転駆動させ、感光体2上のトナー画像の先端と用紙Pの搬送方向先端の所定位置とが一致するタイミングで用紙Pを搬送する。そして、搬送される用紙P上に、感光体2上のトナー画像が、転写手段8によって形成された転写電界により転写される。トナー画像が転写された用紙Pは、定着装置14へと搬送され、定着装置14によって用紙P上のトナー画像が定着される。その後、用紙Pは、排紙ローラ15によって装置外へ排出される。
なお、用紙P上に転写されずに感光体2上に残った残留トナーは、感光体2の回転に伴ってクリーニングブレード9に至り、クリーニングブレード9によって掻き落とされ除去される。そして、感光体2の表面は、図示しない除電手段によって除電され、次の作像工程に備えられる。
図2は、本実施形態に係る定着装置の基本構成を示す断面図である。
図2に示すように、定着装置14は、定着回転体としての定着ベルト21と、定着ベルト21に当接してニップ部Nを形成する対向部材(又は対向回転体)としての加圧ローラ22と、定着ベルトを加熱する加熱部材としてのヒータ23とを備える。
定着ベルト21は、薄肉で可撓性を有する無端状のベルト部材(フィルムも含む)で構成されている。具体的に、定着ベルト21は、外径40mmで厚さ40μmのSUS製の基材21aと、この基材21aの外周面を被覆する厚さ100μmのシリコーンゴム製の弾性層21bと、この弾性層21bの外周面を被覆する厚さ5〜50μmのPFAやPTFE等のフッ素系樹脂製の離型層21cとで構成されている。なお、定着ベルト21の基材21aを、ポリイミド等の樹脂材料で構成してもよい。
加圧ローラ22は、外径40mmで厚さ2mmの鉄製の芯金22aと、この芯金22aの外周面を被覆する弾性層22bとで構成されている。加圧ローラ22の弾性層22bは、シリコーンゴムで構成されており、その厚さは5mmである。また、離型性を高めるため、弾性層22bの外周面に厚さ40μm程度のフッ素系樹脂から成る離型層を配設してもよい。
定着ベルト21の内周側の加圧ローラ22と対向する位置には、ニップ形成部材24が配設されている。ニップ形成部材24は、その両端部において、定着装置14の図示しない側板に支持されている。このニップ形成部材24に対し、加圧ローラ22が加圧レバー等の加圧手段によって圧接せしめられることで、定着ベルト21と加圧ローラ22との圧接部において所定幅のニップ部Nが形成されている。なお、定着回転体と対向部材とを加圧を行わず単に当接させるだけの構成としてもよい。
また、加圧ローラ22は、図示しないモータ等の駆動源によって図の矢印B方向に回転駆動するように構成されている。そして、加圧ローラ22が回転駆動すると、その駆動力がニップ部Nで定着ベルト21に伝達され、定着ベルト21が図の矢印C方向に従動回転するようになっている。また、定着ベルト21の内周側には、定着ベルト21を支持するベルト支持部材29が配設されている。
ヒータ23は、サーマルヒータやセラミックヒータ等の面状又は板状の発熱体で構成されている。定着ベルト21の内周側には、支持部材としてのステー31が配設されており、このステー31によって、ヒータ23が、ニップ部Nよりも用紙搬送方向Aの上流側で、定着ベルト21の内周面に対向するように支持されている。また、ヒータ23には電源25が接続されており、電源25からヒータ23に電力が供給されるようになっている。この電源25の出力は、加熱制御手段26によって制御される。加熱制御手段26は、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェース等を包含するマイクロコンピュータで構成されている。
また、定着装置14は、ヒータ23の温度を検知するヒータ温度検知手段としての第1のセンサ27と、定着ベルト21の温度を検知するベルト温度検知手段としての第2のセンサ28とを備える。第1のセンサ27は、ヒータ23に直接接触するように配設され、第2のセンサ28は、定着ベルト21の外周面に対し、ヒータ23よりもベルト回転方向Cの上流側で対向するように配設されている。各センサ27,28で検知された温度情報は、加熱制御手段26に入力されるようになっており、この入力情報に基づいて、加熱制御手段26は電源25の出力を制御するように構成されている。
また、定着ベルト21の外周側でヒータ23と対向する位置には、定着ベルト21を加圧する押さえ部材としての押圧ローラ30が配設されている。この押圧ローラ30によって、定着ベルト21が外周側からヒータ23に向けて加圧されることで、定着ベルト21がヒータ23に接触するようになっている。押圧ローラ30は、外径が15mm乃至30mmであり、外径が8mmの鉄製の芯金30aと、この芯金30aの外周面を被覆する厚さ3.5mm乃至11mmのシリコーンゴム製の弾性層30bとで構成されている。また、離型性を高めるために、弾性層30bの外周面に厚さ40μm程度のフッ素系樹脂から成る離型層を配設してもよい。ここでは、押圧ローラ30が図示しない加圧手段によって定着ベルト21に圧接されているが、加圧手段による加圧を行わず、単に当接させるだけの構成としてもよい。
図2を参照しつつ定着装置の基本動作について説明する。
画像形成装置本体の電源スイッチが投入されると、電源25からヒータ23に電力が供給されると共に、加圧ローラ22が図の矢印B方向に回転駆動を開始する。これにより、定着ベルト21は、加圧ローラ22との間の摩擦力によって、図の矢印C方向に従動回転する。
その後、上述の画像形成工程を経て未定着のトナー画像Gが担持された用紙Pが、定着ベルト21と加圧ローラ22との間のニップ部Nに搬送されると、用紙Pが加熱及び加圧され、用紙P上のトナー画像Gが定着される。そして、用紙Pはニップ部Nから搬出された後、機外に排出される。
以下、本実施形態に係る定着装置の構成について、さらに詳しく説明する。
図3に示すように、加熱部材としてのヒータ23は、用紙Pの搬送方向と直交する幅方向に等間隔に配設された複数(図では7つ)の発熱体32を有している。各発熱体32は、それぞれに給電可能となるように電源40に接続されており、各発熱体32への供給電力は、加熱制御手段26により互いに独立してコントロールされる。
具体的に、加熱制御手段26は、複数の発熱体32のうち、発熱させる発熱体32を選択することによる用紙幅方向における加熱範囲の変更と、発熱体32のON/OFFのタイミングを制御することによる回転方向における加熱範囲の変更と、発熱体32の発熱量を制御することによる単位時間当たりの発熱量(加熱温度)の変更とを、行えるようになっている。なお、発熱体32の発熱量(出力)の制御は、各発熱体32に供給する電力を変更することで行われる。この供給電力の変更は、電圧をアナログ的に変更し、あるいは、点灯デューティー(所定時間中のON時間の比率)を変更することなどによって行われる。
画像形成装置の図示しない画像読取装置や外部機器から送信された画像信号は、図2に示す画像処理手段33に入力され、所定の画像処理が行われる。画像処理手段33が作成した画像情報は加熱制御手段26に入力され、この画像情報に基づいて加熱制御手段26が電源25を介して各発熱体32の出力を制御する。
例えば、図4(a)に示すように、用紙搬送方向Aの先端側から順に、画像領域a、非画像領域b、画像領域cが存在するように画像形成された用紙Pの場合、画像領域a,cでは定着が必要であるが、非画像領域bでは定着の必要はない。このような場合、加熱制御手段26は、画像処理手段33から得た画像情報に基づき、非画像領域bに対応する定着ベルト21の部位の温度を、画像領域a,cに対応する定着ベルト21の部位の温度よりも低くなるようにヒータ23を制御する。すなわち、この場合、画像領域a,cに対応する箇所では、全発熱体32への電力供給を通常通り行うが、非画像領域bに対応する箇所では、全発熱体32への電力供給を低減又は停止する。このように、非画像領域bに対応する箇所では、発熱体32への供給電力を低減又は停止することで、非画像領域bでの無駄な熱エネルギー消費を削減することができる。
また、図4(b)に示すように、用紙Pの幅方向に渡って、画像領域dと非画像領域eとが混在する場合は、複数の発熱体32のうち、非画像領域eに対応する位置(図の右側)にある発熱体32への電力供給を低減又は停止する。これにより、非画像領域eでの無駄な熱エネルギー消費を削減できる。
また、図4(c)に示す例では、画像領域と非画像領域とが用紙Pの幅方向と搬送方向に渡って混在している。この場合は、図中の符号gの範囲と符号iの範囲とが重なり合った箇所に形成される非画像領域に対応して、発熱体32への電力供給を低減又は停止することにより、上記と同様に、非画像領域での無駄な熱エネルギー消費を削減することができる。
以下、定着ベルトの温度制御について説明する。
用紙上の画像領域a,cがニップ部を通過するタイミングでは、定着ベルトの温度が、定着に必要な所定の第1の目標温度となるように、発熱体への供給電力を制御する。一方、非画像領域bがニップ部を通過するタイミングでは、発熱体への電力供給を低減して、定着ベルトの温度が第1の目標温度よりも低い第2の目標温度となるように制御し、無駄な熱エネルギー消費を削減する。ここで、画像領域a,cがニップ部を通過しない時間においては、発熱体32への電力供給を完全に停止してもよいが、極端に温度が下がり過ぎると、同じ用紙あるいは次の用紙の画像領域がニップ部に供給された時に、該発熱体を第1の目標温度まで立ち上げることが困難となる。そのため、発熱体の出力として、第1の目標温度に対応する出力よりも小さい出力を設定し、画像領域の非通過時においては、小さい出力で加熱することにより、第1の目標温度Q1よりも低いが室温よりは高い第2の目標温度に保つように制御することが望ましい。具体的な第2の目標温度は、ヒータ23の性能や定着ベルト21の熱容量等に応じて定められる。
また、一般的に、定着ベルトの加熱を開始してから、定着ベルトの温度が目標温度に達するまでには、一定の昇温時間を要する。従って、第1の目標温度に対応する出力での立ち上げを、画像領域aの先端がニップ部に達した時点で開始した場合、第1の目標温度への昇温が間に合わない。そこで、定着ベルトの昇温時間を考慮して、各画像領域a,cの先端がニップ部へ到達するよりも前のタイミングから、所定時間の間、出力による予熱を行うことが望ましい。ただし、省エネの観点から、予熱時間はできるだけ短い方が望ましい。また、定着ベルトの昇温時間は、定着ベルト自体の熱伝達率や回転方向の発熱長さなどによって異なるため、予め実験などにより特定しておくとよい。
なお、各画像領域a,cの定着温度は、同じ温度(第1の目標温度)に設定する他、画像領域に含まれる画像の種類に応じて目標温度を異ならせてもよい。
例えば、各画像領域の画像の種類が、文字、写真、図などで異なる場合に、画像の種類に応じて各画像領域に対応する目標温度を異ならせてもよい。特に、画像が写真の場合は、画像の光沢度を上げる必要がある場合があるので、写真の画像領域に対しては目標温度を高く設定することで、所望の光沢度が得られる。
また、各画像領域の画像パターンが、ベタ画像、ハーフトーン画像、線画像、文字画像などで異なる場合や、画像パターンの処理方法が、ディザ法や誤差拡散法などで異なる場合、画像パターンや処理方法に応じて各画像領域に対応する目標温度を異ならせてもよい。各種画像パターンによってトナー粒子同士の孤立度合い又は密集度合いが異なっており、孤立している場合の方が密集している場合よりもトナーが剥がれやすいことが知られている。そのため、トナーが孤立している画像パターンに対しては、目標温度を上げて剥がれにくくし、反対に、トナーが密集している画像パターンに対しては、目標温度を下げることで消費エネルギーを削減することが可能である。
また、各画像領域のトナー付着量が異なる場合、それぞれ、定着に必要な温度が異なるため、画像情報に基づきトナーの付着量を把握しておき、これに応じて画像領域ごとに目標温度を異ならせてもよい。通常、トナーの付着量が多い画像では、トナーの溶融に多くの熱量が必要になるため、目標温度を上げる必要がある。反対に、トナーの付着量が少ない画像では、目標温度を下げて消費エネルギーの削減を図ることができる。
また、複数の色のトナーを用いるカラー画像形成装置においては、トナーの色によって定着に必要な熱量が異なる場合があるため、その場合、トナーの色に応じて目標温度を異ならせてもよい。例えば、ブラックのトナーは、イエロー、シアン、マゼンタ等の他の色のトナーに比べて、定着に必要な熱量が少なくてよい場合が多いため、ブラックのトナーのみ使用される画像領域では、目標温度を下げることで消費エネルギーの削減を図れる。
[第1の実施形態]
以下、本発明の特徴的構成を説明する。
本発明は、図5〜図7に示すように、用紙Pの幅方向に画像領域Xと非画像領域Yとが混在している場合(図4(b)(c)の態様)に適用される。以下では、用紙Pの幅方向中央に画像領域Xが形成され、その両側に非画像領域Yが形成されている場合を例に挙げて説明する。なお、ヒータ23の発熱体32の数は任意であるが、以下では、用紙Pの幅方向に5つの発熱体32(h1〜h5)を配置したヒータ23を使用する場合を例示している。
図5は、用紙Pの幅方向中央に、一つの発熱体h3の長さに相当する画像領域Xが形成された画像パターンA、並びに画像パターンAを定着させる際の定着ベルト21の温度分布および各発熱体h1〜h5への供給電力を示している。
定着開始に伴い、画像処理手段33から画像パターンAの画像情報が加熱制御手段26に入力される。加熱制御手段26は、ヒータ23の各発熱体32のうち、画像領域Xに対応する発熱体h3に電力Saを供給し、定着ベルト21の画像領域Xに対応する領域を温度Taまで加熱する。また、非画像領域Yに対応する発熱体h1、h2、h4、h5に先の電力Saより小さい電力S1を供給し、定着ベルト21の画像領域Yに対応する領域をTaより低い第2の目標温度Tbase(例えば100℃)まで加熱する。
同図に示すように、加熱開始直後の時間t0の時点では、定着ベルト21に、画像領域Xに対応する領域が高温となり、非画像領域Yが低温となった矩形波状の温度分布が形成される。各発熱体h1〜h5への電力Sa,S1の供給は、用紙がニップ部Nを脱出するまで継続されるが、定着ベルト21上では時間の経過に伴って幅方向両側に熱が拡散するため、規定時間t1(定着ベルト21のヒータ23で加熱された領域がニップ部Nに到達するまでの時間)が経過した後は、定着ベルト21の温度分布が図示のような曲線形状(正規分布曲線)となり、かつ定着ベルト21の発熱体h3に加熱される領域の温度が当初の加熱温度Taよりも低下する。
この時間t1の経過後も、定着ベルト21のうち、発熱体h3によって加熱される領域の温度が狙い温度である第1の目標温度Ttarget(例えば140℃)以上であることが必要とされる。この条件を満たすように、時間t0での加熱温度Taが定められ(例えばTa=160℃)、この加熱温度Taが得られるように画像領域Xに対応する発熱体h3への供給電力Saが定められる。
図6は、用紙Pの幅方向の中央に、二つの発熱体h2,h3の長さに相当する画像領域Xが形成された画像パターンB、並びにこの画像パターンBを定着させる際の定着ベルト21各部の温度および各発熱体h1〜h5への供給電力を示している。
この場合も、定着開始に伴って画像処理手段33から画像パターンBの画像情報が加熱制御手段26に入力される。加熱制御手段26は、ヒータ23の各発熱体32のうち、画像領域Xに対応する二つの発熱体h2,h3に電力Sbを供給し、定着ベルト21の画像領域Xに対応する領域を温度Tbまで加熱する。また、加熱制御手段26は、非画像領域Yに対応する発熱体h1、h4、h5に電力S1を供給し、定着ベルト21の画像領域Yに対応する領域を第2の目標温度Tbaseまで加熱する。
加熱開始直後の時間t0の時点では、定着ベルト21には、画像領域Xに対応する領域が高温となり、非画像領域Yに対応する領域が低温となった矩形波状の温度分布が形成される。この場合も、時間の経過に伴って周囲に熱が拡散するため、時間t1の経過後は、定着ベルト21の温度分布が同図に示すような曲線形状となり、かつ発熱体h3に加熱された領域の温度が当初の加熱温度Tbよりも低下する。時間t1の経過時点で定着ベルト21の画像領域Xに対応する領域の温度が狙い温度である第1の目標温度Ttarget以上となるように、時間t0での加熱温度Tbが定められ(例えばTb=150℃)、この加熱温度Tbが得られるように画像領域Xに対応する発熱体h3に供給される電力Sbが定められる。
この場合、定着ベルト21のうち、二つの隣接する発熱体h2,h3に加熱される領域では、高温部が隣接しているため、一方の発熱体h2に加熱された領域と他方の発熱体h3に加熱された領域との境界間を跨ぐような熱拡散が生じない。従って、時間t0からt1までの間の温度低下量は、非画像領域Yへの熱拡散を考慮しても、図5に示す画像パターンAの場合に比べて小さくなる。そのため、画像パターンBにおいては、時間t0での加熱温度Tbは、図5に示す画像パターンAの場合の加熱温度Taよりも低く設定し(Tb<Ta)、これに対応して発熱体h2、h3に供給する電力Sbも、図5の場合の供給電力Saよりも小さくする(Sb<Sa)。
図7は、用紙Pの幅方向の中央に、三つの発熱体h2〜h4の長さに相当する画像領域Xが形成された画像パターンC、並びに画像パターンCを定着させる際の定着ベルト21各部の温度および各発熱体h1〜h5への供給電力を示している。
この場合も、定着開始に伴って画像処理手段33から画像パターンCの画像情報が加熱制御手段26に入力される。加熱制御手段26は、ヒータ23の各発熱体32のうち、画像領域Xに対応する三つの発熱体h2〜h4に電力SbおよびScを供給し、定着ベルト21の画像領域Xに対応する領域を温度TbおよびTcまで加熱する。また、加熱制御手段26は、非画像領域Yに対応する発熱体h1,h5に電力S1を供給し、定着ベルト21の画像領域Yに対応する領域を第2の目標温度Tbaseまで加熱する。
この場合も、加熱開始直後の時間t0の時点では、定着ベルト21には、画像領域Xに対応する領域が高温となり、画像領域Yに対応する領域が低温となった矩形波状の温度分布が形成されるが、時間t1の経過後は、熱拡散により定着ベルト21の温度分布が同図に示すような曲線形状となる。また、定着ベルト21の画像領域Xに対応する領域の温度が当初の加熱温度Tb,Tcよりも低下する。時間t1の時点で定着ベルト21の画像領域Xに対応する領域が狙い温度である第1の目標温度Ttarget以上となるように、時間t0での加熱温度Tb,Tcが定められ、この加熱温度Tb,Tcが得られるように画像領域Xに対応する発熱体h2〜4に供給される電力Sb、Scが定められる。
この場合、発熱体h2〜h4に加熱された三つの高温領域のうち、両端の領域は、それぞれ一方の側部が非画像領域Yに対応した低温領域に隣接しているため、図6に示す高温領域と同様の態様で熱拡散が生じる。そのため、両端の発熱体h2,h4に加熱された高温領域の温度は、図5に示す高温領域の温度Tbと同じになる。その一方で、真ん中の高温領域では、両側が高温領域に挟まれているために両側への熱拡散が少なく、それ故に時間t0からt1までの間の温度低下量も両側に隣接する高温領域より小さくなる。
以上から、時間t0の高温加熱領域での加熱温度Tb,Tcは、図5に示す高温加熱領域での加熱温度Taよりも低く設定することができ(Tb<Ta、Tc<Ta)、真ん中の高温加熱領域での加熱温度Tc(例えば145℃)は、両側の高温加熱領域での加熱温度Tbよりも小さくすることができる(Tc<Tb)。これに対応して発熱体h2〜h4に供給する電力Sb、Scは、図6の発熱体h3に供給する電力Saよりも小さく設定し(Sb<Sa、Sc<Sa)、真ん中の発熱体h3に供給する電力Scは、その両側に隣接する発熱体h2,h4に供給する電力Sbよりも小さくする(Sc<Sb)。以上をまとめると、Tc<Tb<TaおよびSc<Sb<Saとなっる。
図8に、図5〜図7に示す画像パターンA,B,Cでの各発熱体h1〜h5の具体的な発熱量を示す。表中の数値は、制御周期(500msec)中の加熱割合である。1.0が1制御周期の間連続して加熱(通電)されることを意味する。表中の数値「0.4」はS1に対応し、「0.85」がSaに対応し、「0.75」がSbに対応し、「0.65」がScに対応する。
なお、図8に記載した加熱割合の具体的数値は、ヒータ23で加熱された定着ベルト21の領域がニップ部Nに到達するまでの時間t1や、定着ベルト28の熱伝導率等に応じて適宜変更することができる。
このように本発明では、加熱制御手段26が、制御対象の各発熱体32(h1〜h5)に供給する電力を、制御対象の発熱体に隣接する発熱体の発熱量に応じて制御している。従って、各発熱体32(h1〜h5)に供給する電力を、隣接する加熱領域への熱拡散を考慮した上で定めることができる。そのため、定着ベルト21の表面に当初の目標どおりの温度分布を形成することができ、過剰加熱によるエネルギーロスを抑えると共に、定着不良や異常画像による画像品質の低下を防止することが可能となる。この効果は、定着ベルト21の熱伝導率が大きくなるほど(例えばベルトが厚くなるほど)、隣接する加熱領域への熱拡散が増大するためにより顕著に得ることができる。後述のフルカラー形式の定着装置では、画質向上のために定着ベルト21の表面にシリコーンゴム等からなる弾性層が形成されるので、より熱拡散が生じ易く、本発明の有用性が高まる。
具体的には、制御対象の発熱体(例えば図6の発熱体h2や図7の発熱体h3)の両側に隣接する発熱体のうち、何れか一方が画像領域Xに対応する高温状態である時(図6参照)、あるいは双方が画像領域Xに対応する高温状態である時(図7参照)は、制御対象の発熱体の両側に隣接する発熱体が何れも非画像領域Yに対応する低温状態である時(図5参照)よりも、制御対象の発熱体に供給する電力を少なくすることができる(Sb<Sa、Sc<Sa)。
また、制御対象の発熱体(例えば図7の発熱体h3)の両側に隣接する発熱体が何れも画像領域に対応する高温状態である時(図7参照)は、制御対象の発熱体の両側に隣接する発熱体の一方が画像領域に対応する高温状態であり、他方が非画像領域に対応する低温状態である時(図6参照)よりも、制御対象の発熱体に供給する電力を少なくする(Sc<Sb)。
本実施形態においては、発熱体32(h1〜h5)の発熱量が、その発熱体に加熱された領域が画像領域Xに対応するものであるか、非画像領域Yに対応するものであるか、に基づいて判断されている。また、この判断は、画像処理手段33から加熱制御手段26に入力された画像情報に基づいて行われている。かかる構成であれば、発熱量を検知するためのセンサ等が基本的に不要となるので、低コスト化やレイアウトの容易化を図ることが可能となる。
以上の説明では、制御対象の発熱体32が画像領域Xに対応する高温状態である場合を例示したが、これに限らず、制御対象の発熱体32が非画像領域Yに対応する低温状態である場合にも本発明を適用することができる。例えば図6において、高温状態の発熱体h3に隣接する低温状態の発熱体h2に加熱される領域では、発熱体h3に加熱された領域からの熱拡散で温度が上昇するため、発熱体h2に供給する電力をS1より小さくなるように制御することもできる。
[第2の実施形態]
以上に述べた第1の実施形態では、発熱体32の発熱量を、加熱制御手段26に入力された画像情報から判断することで制御対象の発熱体に供給する電力を制御している。この他、定着ベルト21各部の実際の温度を測定し、この温度情報を加熱制御手段26にフィードバックして各発熱体32に供給する電力を制御することも可能である。
図9は、この構成の具体例を示す斜視図である。
同図に示すように、この実施形態のヒータ23は、七つの発熱体32(h1〜h7)を具備している。定着ベルト21の温度を検知するベルト温度検知手段としての第2のセンサ28(U1〜U7)は、各発熱体h1〜h7に加熱される加熱領域(二点鎖線で区画されている)ごとに一つずつ配置されている。この第二のセンサ28は例えば赤外線放射温度計等で構成することができ、その出力はそれぞれ加熱制御手段26に入力される。
センサ28はニップ部Nよりも定着ベルト21の回転方向上流側に配置されている。この実施形態では、センサ28から、対応する各発熱体h1〜h7の加熱箇所までの距離を定着ベルト21の回転速度で割ることで時間を求め、この時間を発熱体h1〜h7の立ち上げ時間(加熱制御手段26が加熱開始の信号を発信してから実際に加熱が開始されるまでの時間)と同じにしている。
例えば発熱体h4を制御対象とした場合、隣接する発熱体h3、h5で加熱された定着ベルト21の温度をセンサU3,U5で検知し、この温度情報に基づいて隣接する発熱体h3、h5の発熱量を判断する。すなわち、この温度が規定温度(例えば第1の目標温度Ttarget)以上であれば画像領域Xに対応し、規定温度を下回れば非画像領域Yに対応すると判断して、第1の実施形態で述べた規則に従って発熱体h4に供給する電力を制御する。
また、以上に述べた温度情報による供給電力の制御と、第1の実施形態で述べた画像情報による供給電力の制御とを組み合わせることもできる。一例を挙げれば、図9のセンサ(例えばU4)で測定した温度と、画像情報に基づいて設定した加熱温度(図5のTa、図6および図7のTb、図7のTc)との差から発熱体h4に対するベースとなる電力供給量を決定し、隣接する発熱体h3、h5の加熱領域でのセンサU3,U5の測定値が所定値(例えば130℃)より高い場合には、隣接する加熱領域への熱拡散が少ないとして発熱体h4に対する電力供給量をベース値よりも少なくするような制御が考えられる。これとは逆に、隣接する加熱領域でのセンサU3,U5の測定値が所定値よりも低い場合には、何らかの事情で熱拡散量が増大していると判断して、発熱体h4に対する電力供給量をベース値よりも多くするような制御を行うこともできる。
以上の各実施形態の説明では、ヒータ23の各発熱体32が同じ長さを有する場合を例示したが、図10に示すように、一部の発熱体32aの長さを他より長くし、あるいは短くすることもできる。このように一部の発熱体32aの長さが他と異なる場合には、各発熱体32(32a)に供給する電力は、各発熱体の単位長さ当たりに供給される電力を基準とする。
上記各実施形態では、定着回転体として定着ベルト21を用い、加熱手段として定着ベルト21の内周側から加熱するヒータ23を用いた場合を例に説明したが、本発明を適用可能な定着装置はこれに限らない。
例えば、本発明は、図11に示すように、定着回転体として定着ローラ60を用い、加熱手段として定着ローラ60の外周側から加熱するヒータ23を用いた構成にも適用可能である。この実施形態における定着ローラ60は、外径40mmで厚さ1mmのアルミニウム製の芯金60aと、この芯金60aの外周面を被覆する断熱層60bと、この断熱層60bの外周面を被覆する熱伝導層60cと、この熱伝導層60cの外周面を被覆する離型層60dとで構成されている。
断熱層60bは、シリコーンゴムで形成されており、厚さは3mmである。また、断熱層60bの断熱機能をより高めるために、熱の逃げが少ない発泡シリコーンゴムで断熱層60bを形成してもよい。
熱伝導層60cは、ニッケルで形成されている。ただし、熱伝導層60cの材料は、ニッケルに限らず、ステンレスなどの鉄系合金、アルミニウムや銅などの金属系、グラファイトシートなど、熱伝導性が少なくとも断熱層60bよりも高い材料であればよい。このような熱伝導性の良い熱伝導層60cを設けることで、ヒータ23の発熱ムラによる定着ローラ60の表面温度の局部的な温度のばらつきを低減することができる。また、熱伝導層60cによって、ヒータ23を配設した領域よりもやや広い領域において温度上昇させることができるため、画像とのずれを補填することができるという利点もある。これにより、ヒータ23を構成する複数の発熱体32の大きさや間隔等の設定の自由度が広がる。
離型層60cは、PTFやPTFE等のフッ素系樹脂で形成されており、厚さが5〜30μmである。
また、図11に示す定着装置14は、ヒータ23に電力を供給する電源25と、画像処理手段33から得られた情報に基づきヒータ23を制御する加熱制御手段26と、ヒータ23の温度を検知する第1のセンサ27と、定着ローラ60の温度を検知する第2のセンサ28とを備えているが、これらの構成は、基本的に上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
なお、図11では、ヒータ23が定着ローラ60の表面に接触する構成となっているが、コイルとインバータを用いたIH方式による非接触式の加熱手段を用いてもよい。IH方式とした場合、加熱用のコイルを定着ローラ60の軸方向に渡って複数配設したり、あるいは、磁束をキャンセルする部材を定着ローラ60の軸方向に渡って複数配設したりすることで、加熱領域や加熱量を制御できるようになる。
また、図12に示すように、図2に示す定着装置において、ヒータ23を定着ベルト21内部であって、ニップ部Nを形成する部位に配置することもできる。この場合、加熱部材23をニップ形成部材24としても機能させることになる。
また、本発明を適用可能な画像形成装置は、図1に示すようなモノクロ画像形成装置に限らない。
本発明は、例えば、図13に示すようなカラー画像形成装置に搭載される定着装置にも適用可能である。
図13に示すカラー画像形成装置は、装置本体1に対して着脱可能な4つのプロセスユニット20Y,20M,20C,20Kを備えている。各プロセスユニット20Y,20M,20C,20Kは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の異なる色の現像剤を収容している以外は同様の構成となっている。具体的に、各プロセスユニット20Y,20M,20C,20Kは、感光体2と、感光体2の表面を帯電させる帯電ローラ3と、現像ローラ6を備える現像手段7と、感光体5の表面をクリーニングするクリーニング手段10などを備える。
各プロセスユニット20Y,20M,20C,20Kの上方には、転写手段8として、中間転写ベルト16と、複数の一次転写ローラ17と、二次転写ローラ18とが設けられている。また、各プロセスユニット20Y,20M,20C,20Kの下方には、露光装置19が設けられている。
以下、図13に示すカラー画像形成装置の基本的な作像動作について説明する。
作像動作が開始されると、各プロセスユニット20Y,20M,20C,20Kにおける各感光体2が回転駆動され、各感光体2の表面が帯電ローラ3によって所定の極性に一様に帯電される。帯電された各感光体2の表面には、露光装置19からレーザー光がそれぞれ照射されて静電潜像が形成される。このとき、各感光体2に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように各感光体2上に形成された静電潜像に、各現像手段7によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。
また、作像動作が開始されると、中間転写ベルト16が図の矢印で示す方向に回転駆動される。そして、各感光体2の回転に伴い、感光体2上の各色のトナー画像が各一次転写ローラ17の位置に達したときに、一次転写ローラ17と感光体2との間に形成された転写電界によって、各感光体2上のトナー画像が中間転写ベルト16上に順次重ね合わせて転写される。かくして、中間転写ベルト16の表面にフルカラーのトナー画像が担持される。また、転写後の各感光体2の表面は、クリーニング手段10によってクリーニングされた後、図示しない除電装置によって除電される。
また、装置本体1の下部では、給紙ローラ12が回転駆動を開始し、給紙トレイ11から用紙Pが搬送路Rに送り出される。搬送路Rに送り出された用紙Pは、レジストローラ13によって搬送が一旦停止された後、所定のタイミングで二次転写ローラ18と中間転写ベルト16との間に搬送される。そして、二次転写ローラ18と中間転写ベルト16との間に形成された転写電界によって、中間転写ベルト16上のトナー画像が用紙P上に一括して転写される。その後、用紙Pは定着装置14へと搬送され、定着装置14によって用紙P上のトナー画像が当該用紙Pに定着された後、排紙ローラ15によって用紙Pが装置外へ排出される。
以上の説明は、用紙上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つのプロセスユニット20Y,20M,20C,20Kのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つの作像部を使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
また、本発明を適用可能な画像形成装置は、上記のものに限らず、その他のプリンタ、複写機、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等であってもよい。
14 定着装置
21 定着ベルト(定着回転体)
22 加圧ローラ(対向部材)
23 ヒータ(加熱部材)
24 ニップ形成部材
25 電源
26 加熱制御手段
30 押さえ部材
32 発熱体
N ニップ部
P 用紙(記録媒体)
X 画像領域
Y 非画像領域
特開平6−95540号公報 特開2001−343860号公報 特開2005−181946号公報

Claims (8)

  1. 定着回転体と、前記定着回転体との間にニップ部を形成する対向部材と、前記定着回転体を加熱する加熱部材と、加熱部材の出力を制御する加熱制御手段とを備え、加熱部材が、それぞれに給電可能でかつ記録媒体の幅方向に配置された複数の発熱体を具備し、ニップ部に供給された記録媒体の未定着画像が画像領域と非画像領域とを有する時に、前記加熱制御手段により、複数の発熱体のうち、画像領域に対応する発熱体が高温となり、非画像領域に対応する発熱体が低温となるように各発熱体への電力供給が制御される定着装置において、
    加熱制御手段が、制御対象の発熱体に供給する電力を、隣接する発熱体の発熱量に応じて制御することを特徴とする定着装置。
  2. 加熱制御手段が、加熱制御手段に入力された画像情報から隣接する発熱体の発熱量を判断する請求項1記載の定着装置。
  3. 定着回転体のうち、各発熱体で加熱される領域ごとに定着回転体の温度を測定する温度検知手段を設け、各温度検知手段で得た温度情報を加熱制御手段に入力し、その温度情報に基づいて隣接する発熱体の発熱量を判断する請求項1記載の定着装置。
  4. 制御対象の発熱体が画像領域を加熱するものである請求項2または3記載の定着装置。
  5. 制御対象の発熱体の両側に隣接する発熱体のうち、少なくとも何れか一方が高温状態であれば、双方が低温状態である時よりも制御対象の発熱体に供給する電力を減少させる請求項4記載の定着装置。
  6. 制御対象の発熱体の両側に隣接する発熱体が何れも高温状態であれば、両側に隣接する発熱体のうち一方が高温状態で他方が低温状態である時よりも制御対象の発熱体に供給する電力を減少させる請求項4記載の定着装置。
  7. 加熱部材の対向位置に、定着回転体と接触する押さえ部材を配置した請求項1〜6何れか1項に記載の定着装置。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載の定着装置を有する画像形成装置。
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