JP3833006B2 - ブレーキ制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、制動時に車輪がロックするのを防止するべくブレーキ液圧を制御するいわゆるABS制御を実行するブレーキ制御装置に関し、特に、車輪速センサの出力にノイズが重畳されたり取付不良などによる外乱などにより異常が発生したときの処理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
ABS制御を実行するブレーキ制御装置にあっては、各輪の車輪速から疑似車体速を推定し、この疑似車体速と各輪の車輪速とに基づいて、ブレーキ液圧の減圧・保持・増圧を行って、制動時に車輪がロックするのを防いで、操舵性および走行安定性の確保と、制動距離の短縮との両立を図るようにしている。
【0003】
このようなブレーキ制御装置にあっては、上述のABS制御を実行する上で車輪速の検出精度が重要であり、車輪速センサに異常が発生すると正常なABS制御を実行するのが難しくなる。そこで、車輪速センサに異常が発生した場合、その異常を検出して異常に対応した制御を実行する装置が提案されている。
【0004】
このような従来のブレーキ制御装置として、例えば、特開平8−332941号公報に記載されているものが知られている。
この従来技術は、各輪の異常検出を行って、異常検出時には推定車体速算出手段に対して、異常が検出された車輪の車輪速を除く他の車輪の各車輪速から推定車体速を算出させる異常検出手段を備え、この異常検出手段は、同一車輪において今回の制御サイクルで算出された車輪速が、前回の制御サイクルで算出された車輪速よりも所定値以上大きくなると、すなわち車輪速の変動速度が所定以上であると異常と判定するよう構成されている。
【0005】
したがって、この従来技術にあっては、車輪速センサの出力にノイズが重畳されてその出力が大きくなっても、推定車体速が実際の車体速よりも大きくなることがなく、これにより不要なABS制御が実行されて不要な減圧が成される不具合や、大きなスキッドから車輪速が急激に復帰するときに異常と誤判断するのを防止でき、不要なABS制御による減圧が成されることを防止できる。
【0006】
また、ノイズの重畳を、周波数に基づいて検出するものも、例えば、特開平7−329759号公報などにより公知である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来技術では、異常検出を車輪速に重畳されるノイズの変動速度や周波数により判定する構成であるため、このような変動速度に満たない比較的ゆっくりした変動のノイズや、あるいは所定周波数の範囲外の周波数のノイズなどが重畳された場合には、異常が検出されず、この場合、以下に述べるような問題が生じるおそれがあった。
すなわち、例えば、図7に示すように、ABS制御中に、図示のような比較的変動速度が低くかつ低周波数ノイズが重畳された場合、ノイズが重畳された車輪速VwAの上昇に伴って、疑似車体速Viが上昇してしまうとともに、この疑似車体速Viに基づいて形成する減圧閾値λも上昇してしまう。このため、正常輪の車輪速VwBが減圧閾値λよりも低下し、これら正常輪3輪、あるいは制御の形態によっては4輪とも減圧が実行され、この場合、正常輪を減圧してもその車輪速VwBは、真の車体速に復帰するが、ノイズが重畳した疑似車体速Viに復帰することがないため、この減圧が延々実行されて減速度が十分に得られなくなるおそれがある。
本発明は、上述の問題点に着目してなされたもので、車輪速センサの出力にノイズが重畳されるなどの異常発生時にはその異常発生輪を除く車輪速で疑似車体速を形成する、ABS制御を実行可能なブレーキ制御装置において、ノイズの変動速度や周波数に関係なく異常を検出できるようにして上述のようにABS制御時に減圧過多が発生するのを防止し、制御品質の向上を図ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために本発明は、図1のクレーム対応図に示すように、車両の各輪を制動するホイルシリンダaのブレーキ液圧を、それぞれ独立して減圧可能に構成されたブレーキユニットbと、各輪の回転速度を検出する車輪速センサcと、これら車輪速センサcの出力に基づいて疑似車体速を求める疑似車体速形成手段dと、疑似車体速と各車輪速との差に基づいて、必要に応じてブレーキユニットbによりブレーキ液圧を減圧させて制動時の車輪ロックを防止するABS制御を実行するABS制御手段eと、前記車輪速センサcの出力に異常があると判定した場合には、前記疑似車体速形成手段dに、この異常判定輪を除いた車輪速センサcの出力に基づいて疑似車体速を形成させるよう構成された異常判定手段fと、を備えたブレーキ制御装置において、前記異常判定手段fは、ABS制御の実行時に、前記4つの車輪のうち3輪以上の車輪について同時に減圧を実行した時間を計測し、この計測時間が所定の時間を経過したときに異常があると判定するよう構成されていることを特徴とする。したがって、車輪速センサcのいずれかにノイズが重畳するなどの異常が生じて、その検出値が高くなった結果、疑似車体速ならびに減圧閾値も上昇し、正常輪に対して減圧が実行された場合、減圧を実行しても正常輪は疑似車体速まで復帰することがないため、この減圧時間が長くなる。このとき異常判定手段fは、この前記4つの車輪のうち3輪以上の車輪について同時に減圧を実行した時間を計測し、この計測時間が所定の時間を経過した場合、異常と判定し、この異常判定に基づいて疑似車体速形成手段dは、異常判定輪を除いた車輪速センサcの出力に基づいて疑似車体速を形成する。よって、正常輪により疑似車体速が形成される結果、正常輪は減圧閾値よりも高い値となり、不要な減圧が成されなくなる。よって、減圧過多となって制動距離が長くなるのを防止できる。また、上述のように、この異常判定は、前記4つの車輪のうち3輪以上の車輪について同時に減圧を実行した時間に基づいて行うため、ノイズの変動速度や周波数に関係なく異常判定を行うことができ、従来のように、所定の変動速度の範囲外や、所定の周波数の範囲外のノイズを検出できずに、減圧過多となってしまう不具合は生じることがなく、検出精度を向上させて制御品質の向上を図ることができる。
【0009】
また、前記異常判定手段fは、前記4つの車輪のうち3輪以上の車輪について同時に減圧を実行した時間に基づいて行うため、正常なABS制御による減圧を除外して、異常検出精度の向上を図ることができる。また、請求項2に記載のように、前記異常判定手段fは、前記4つの車輪のうち2輪以上の車輪に対して増圧を実行したときには、前記計測された時間をクリアするよう構成されている。したがって、正常なABS制御による減圧・増圧を繰り返した場合に、減圧時間を積算することがなく、より異常検出精度の向上を図ることができる。また、請求項3に記載のように、前記疑似車体速形成手段dは、各輪の車輪速のうちの最大値であるセレクト車輪速を形成し、このセレクト車輪速から疑似車体速を形成するよう構成し、かつ、異常判定手段fが異常と判定したときには、その異常判定を行った制御タイミングの前の制御タイミングのセレクト車輪速を異常と判定し、疑似車体速の演算から除外するよう構成するのが好ましい。したがって、異常輪に基づいて形成されたセレクト車輪速をできるだけ使用しないようにして、疑似車体速の誤演算を防止することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図2は実施の形態のブレーキ装置の要部を示す構成図であって、図中1はマスタシリンダである。このマスタシリンダ1は、運転者が図外のブレーキペダルを操作することにより液圧を発生するよう構成されている。
【0011】
前記マスタシリンダ1は、ブレーキ回路2を介してホイルシリンダ3に接続されている。そして、ブレーキ回路2の途中には、ブレーキ回路2の上流(マスタシリンダ1側)と下流(ホイルシリンダ3側)とを連通させる増圧状態と、ホイルシリンダ3のブレーキ液をドレン回路4に逃がす減圧状態と、ブレーキ回路2を遮断してホイルシリンダ3のブレーキ液圧を保持する保持状態とに切換可能な切換弁5が設けられている。したがって、ホイルシリンダ2の液圧は、切換弁5の切り換えに基づいて任意に制御可能である。
【0012】
また、前記ドレン回路4には、ブレーキ液を貯留可能なリザーバ6が設けられている。そして、前記リザーバ6とブレーキ回路2の前記切換弁5よりも上流位置とを接続する還流回路8が設けられ、この還流回路8には、前記リザーバ6に貯留されているブレーキ液をブレーキ回路2に還流させるポンプ7が設けられている。
【0013】
上述した図2において一点鎖線で囲まれた範囲の構成は、ブレーキユニット11として1つにまとめられている。図2では1つの車輪について構成を説明しているが全体としては図3に示すように構成され、前記ブレーキユニット11は、4つの車輪FR,FL,RR,RLの各ホイルシリンダ3(図3において図示省略)のブレーキ液圧をそれぞれ制御することができるよう構成されている。ちなみに、本実施の形態を適用した車両は、後輪RR,RLを駆動輪とする後輪駆動車である。
【0014】
前記ブレーキユニット11の切換弁5およびポンプ7の作動は、コントロールユニット12により制御される。このコントロールユニット12は、入力手段として、各車輪FR,FL,RR,RLの回転速度を検出す車輪速センサ13,13,13,13とが設けられている。
【0015】
次に、本実施の形態のブレーキ制御について説明する。
本実施の形態のブレーキ制御は、制動時の車輪ロックを防止すべく各輪に対してブレーキ液圧を制御するいわゆるABS制御を実行するもので、図4にその全体の流れを示している。
【0016】
本ブレーキ制御は、10msec周期で行うものであり、まず、ステップS1では、10msec周に発生する各車輪速センサ13のセンサパルス数NDと周期TDとからセンサ周波数を求め、車輪速Vwならびに車輪加速度△Vwを演算する。なお、以下の説明において、符号Vwの後に、 FR,FL,RR,RL の符号を付けた場合は、その車輪の車輪速を示すものである。
【0017】
ステップS2では、疑似車体速Viを計算する。このステップS2が、特許請求の範囲の疑似車体速形成手段に相当するものであり、この疑似車体速Viを求める計算の詳細については、後述する。
ステップS3では、疑似車体速Viの変化率に基づき車体減速度△Vを計算する。
【0018】
ステップS4では、減圧閾値λを求める演算を行う。この減圧閾値λは、車輪速Vwがこの値λBを下回ったら、減圧を実行する値であって、例えば、4輪の車輪速の中で最も高い値であるセレクト車輪速Vfsに基づいて下記式により求める。
λ=A・vfs-B
なお、上記式において、A,Bは任意の係数であり、減圧閾値λが、セレクト車輪速Vfsよりもある程度低い値であって、制動力を得るのに好適なスリップ率となるような値に設定されている。
【0019】
ステップS5では、車輪速Vwが減圧閾値λよりも低いか否かを判定し、減圧閾値λよりも低い場合には、ステップS7に進んで、切換弁5を減圧状態に切り換えてホイルシリンダ圧を減圧する減圧制御を実行する。
【0020】
また、ステップS5においてNOと判定された場合(Vw>λの場合)、ステップS6に進んで車輪加速度△Vwが予め設定された保持閾値未満であるか否かを判定し、保持閾値よりも大きい場合には車輪速が復帰したとしてステップS8に進んで増圧制御(切換弁5を増圧状態に切り換える)を行い、一方、保持閾値未満の場合はステップS9に進んで保持制御(切換弁5を保持状態に切り換える)を行う。
なお、ステップS7〜S9の各制御においては、各制御の指令時間TGEN,TZOUが設定され、実際に切換弁5に制御信号が出力されるのは、ステップS10のバルブ出力処理においてである。
【0021】
ステップS11では、10msが経過したか否かを判定し、10msが経過したら、ステップS13においてABS制御中信号のタイマASのカウントを1だけデクリメントする。
【0022】
次に、ステップS2の疑似車体速計算の処理の流れを説明する。
まず、ステップ101で、セレクト車輪速Vfsを、4輪の車輪速のうちで最も高い値max(VwFR,FL,RR,RL)から形成する処理を行う。
続くステップ102では、後述する異常確定信号SVW_ABがセットされているか否か判定し、セットされている場合(≠0)にはステップ114に進み、セットされていない場合(=0)にはステップ103に進んで異常時フラグVI_FLAGを0にリセットする処理を行う。
【0023】
ステップ104では、前回の疑似車体速Vin−1が(今回の)セレクト車輪速Vfsよりも大きいか否か(減速中か否か)を判定し、YESすなわち減速中は、今回の疑似車体速Vinを、前回の車輪速Vin−1から車体速の変化率△Vを差し引いた値とする計算を行い、一方、NOすなわち加速中は、今回の疑似車体速Vinを、前回の車輪速Vin−1に所定値(本実施の形態では2km/h)を加えた値とする計算を行う。なお、ステップ105に続くステップ107では、セレクト車輪速Vfsを作成した車輪V_MAXをメモりするもので、この場合、右前輪の場合は1,左前輪の場合は2,右後輪の場合は3,左後輪の場合は4としてメモリする。
【0024】
次に、ステップ108では、3輪以上に対して減圧処理を行っているか否かを判定し、3輪以上を減圧している場合にはステップ109に進んで、減圧時間カウンタKDECTをインクリメントする。一方、ステップ108において3輪以上減圧を行っていない場合は、ステップ110に進んで、2輪以上に対して増圧を行っているか否かを判定し、2輪以上増圧している場合はステップ111に進んで減圧時間カウンタKDECTをクリアする。
【0025】
ステップ112では、減圧時間カウンタKDECTが所定値(本実施の形態では0.5s)を超えたか否かを判定し、超えていない場合は一回の流れを終えるが、超えている場合はステップ113に進んで、異常が発生しているとして異常確定信号SVW_ABをV_MAXにセットする。
【0026】
ステップ102において、異常確定信号SVW_ABがセットされている場合に進むステップ114では、セレクト車輪速Vfsを異常発生輪を除いた車輪速の最大値から形成する。続くステップ115では、異常時フラグVI_FLAGがセットされていない(=0)か否かを判定し、セットされていない場合には、ステップ116に進んで異常時フラグVI_FLAGをセットし、さらに続くステップ117において、今回の疑似車体速Vinをセレクト車輪速Vfsとする処理を行った後、一回の流れを終える。
【0027】
ステップ118では、今回の疑似車体速Vinがセレクト車輪速Vfsよりも大きいか否か判定し、大きい場合(加速中)には、ステップ119に進んで、Vin=(Vin−1)+2km/hとする計算を行い、一方、ステップ118において小さいと判定された場合(減速中)は、Vin=(Vin−1)−△Vとする処理を行う。
【0028】
次に、実施の形態の作動例を図6のタイムチャートに基づいて説明する。
図のタイムチャートは、減速時にABS制御を実行している途中に車輪速センサ13の1つの出力にノイズが重畳されてその出力値(VwA)が高くなった場合の作動例を示している。t1からt3までの間は、車輪速センサ13の出力に異常はなく、減圧・保持・増圧を繰り返している。この場合、減圧および保持を実行している場合は、減圧カウンタKDECTがインクリメントされるが、増圧が実行されるたびにこれがクリアされ、減圧カウンタKDECTのカウント値は設定値(0.5s)を超えることはない。
【0029】
その後、ノイズにより車輪速VwAが上昇し、この時点では、異常確定信号SVW_ABがセットされていないため、セレクト車輪速Vfsは4輪の最大値により形成されるもので、よって、疑似車体速Viは、異常輪に追従して上昇し、これに伴って、減圧閾値λも上昇する。したがって、正常輪の車輪速VwBが減圧閾値λよりも小さくなって、正常輪3輪、あるいはABS制御の形態によっては4輪の減圧が開始される(t4)。
【0030】
ここで、このように3輪以上の減圧が開始されると、ステップ108→109の流れに基づいて減圧カウンタKDECTがインクリメントされる。この減圧カウンタKDECTのインクリメントは、減圧が実行されている間続けられるもので、図示の例の場合、ノイズの重畳が持続される結果、正常輪に対する減圧が続けられる。そして、減圧カウンタKDECTのカウント値が設定値を超えた時点t5において、ステップ112→113の流れとなって、異常確定信号SVW_ABがセットされる。この異常確定信号SVW_ABのセットの後は、ステップ102→114の流れとなって、異常輪を除く正常輪の最大車輪速から疑似車体速Viを形成する。
【0031】
したがって、疑似車体速Viは、正常輪の車輪速VwBとほぼ同じ値となり、その結果、減圧が中止されて増圧が実行されることになる。また、異常確定信号SVW_ABのセットの後は、まず、異常判定後の1回目の流れでは、ステップ115→116→117の流れに基づき、ステップ114で正常輪により形成したセレクト車輪速Vfsを用いて疑似車体速Viを形成し、異常判定後の2回目の流れ以降は、ステップ115→118→119または120の流れにより、前回の正常輪で形成した疑似車体速Viに基づき疑似車体速Viを形成する。
以上のように、本実施の形態にあっては、従来では正常信号と見分けがつかないような比較的ゆっくりとした上昇をするノイズや、予想される周波数外の外部磁界などのノイズに対しても、異常を検出して減圧過多となって制動距離が長くなるのを防止することができるものであり、異常検出精度を向上させて制御品質の向上を図ることができる。
加えて、本実施の形態では、異常が発生したと判定した後は、判定以前に異常輪を含んで形成された疑似車体速Viは使用することなく、異常輪を除いて形成したセレクト車輪速Vfsにより疑似車体速Viを形成するようにしたため、精度の高い疑似車体速Viを形成して制御精度の向上を図ることができる。
【0032】
以上、図面により実施の形態について説明してきたが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
例えば、実施の形態では、減圧時間が0.5秒を超えると異常と判定するように構成したが、この時間は任意でありこれに限定されない。
また、実施の形態では、セレクト車輪速を、車輪速の中で最も高い値から形成するよう構成したが、例えば、上から2番目の値により形成してもよい。この場合、異常判定時には、異常輪を除く正常輪の中で上から2番目の車輪速から形成するようにしてもよい。
また、図2において、1つの切換弁5によりホイルシリンダ3の減圧・保持・増圧を行う構成を示したが、切換弁5に替えてブレーキ回路2を開閉可能な常開の2位置切換の流入弁と、ドレーン回路4を開閉可能な常閉の2位置切換の流出弁とを用いるようにしてもよい。
【0033】
【発明の効果】
以上説明してきたように、請求項1に記載の発明は、車輪速センサの異常判定を、4つの車輪のうち3輪以上の車輪について同時に減圧を実行した時間に基づいて行うため、ノイズの変動速度や周波数に関係なく異常判定を行うことができ、従来のように、所定の変動速度の範囲外や、所定の周波数の範囲外のノイズを検出できずに、減圧過多となってしまう不具合は生じることがなく、検出精度を向上させて制御品質の向上を図ることができるという効果が得られる。上述の効果に加え、正常なABS制御による減圧を除外して異常検出精度の向上を図ることができるという効果が得られる。また、請求項2に記載の発明では、正常なABS制御による減圧・増圧を繰り返した場合に、減圧時間を積算することがなく、より異常検出精度の向上を図ることができるという効果が得られる。また、請求項3に記載の発明では異常輪に基づいて形成されたセレクト車輪速をできるだけ使用しないようにして、疑似車体速の誤演算を防止することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブレーキ制御装置を示すクレーム対応図である。
【図2】実施の形態の要部を示す油圧回路図である。
【図3】実施の形態の全体図である。
【図4】実施の形態のABS制御の流れを示すフローチャートである。
【図5】実施の形態の疑似車体速計算の流れを示すフローチャートである。
【図6】実施の形態の作動例を示すタイムチャートである。
【図7】従来の作動例を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
a ホイルシリンダ
b ブレーキユニット
c 車輪速センサ
d 疑似車体速形成手段
e ABS制御手段
f 異常判定手段
1 マスタシリンダ
2 ブレーキ回路
3 ホイルシリンダ
4 ドレン回路
5 切換弁
6 リザーバ
7 ポンプ
8 還流回路
11 ブレーキユニット
12 コントロールユニット
13 車輪速センサ
Claims (3)
- 車両の4つの車輪を制動するホイルシリンダのブレーキ液圧を、それぞれ独立して減圧可能に構成されたブレーキユニットと、
各輪の回転速度を検出する車輪速センサと、
これら車輪速センサの出力に基づいて疑似車体速を求める疑似車体速形成手段と、
疑似車体速と各車輪速との差に基づいて、必要に応じてブレーキユニットによりブレーキ液圧を減圧させて制動時の車輪ロックを防止するABS制御を実行するABS制御手段と、
前記車輪速センサの出力に異常があると判定した場合には、前記疑似車体速形成手段に、この異常判定輪を除いた車輪速センサの出力に基づいて疑似車体速を形成させるよう構成された異常判定手段と、
を備えたブレーキ制御装置において、
前記異常判定手段は、ABS制御の実行時に、前記4つの車輪のうち3輪以上の車輪について同時に減圧を実行した時間を計測し、この計測時間が所定の時間を経過したときに異常があると判定するよう構成されていることを特徴とするブレーキ制御装置。 - 前記異常判定手段は、前記4つの車輪のうち2輪以上の車輪に対して増圧を実行したときには、前記計測された時間をクリアするよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載のブレーキ制御装置。
- 前記疑似車体速形成手段は、各輪の車輪速のうちの最大値であるセレクト車輪速を形成し、このセレクト車輪速から疑似車体速を形成するよう構成され、かつ、異常判定手段が異常と判定したときには、その異常判定を行った制御タイミングの前の制御タイミングのセレクト車輪速を異常と判定し、疑似車体速の演算から除外するよう構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のブレーキ制御装置。
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