JP3749262B2 - 工具移動経路データの作成方法、その作成装置、加工方法、および加工システム - Google Patents
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Description
本発明は3次元曲面を加工するための工具移動経路データの作成方法、その作成装置、加工方法、加工システムに係り、特に、製作すべき3次元曲面の形状に応じて適切な工具移動経路を設定できるようにする技術に関するものである。
背景技術
切削加工や研削加工を行う加工工具、例えばボールエンドミルなどの回転切削工具を用いて、金型などの3次元曲面を加工することが広く行われているが、このような加工方法として、例えば特開平5−346814号公報に記載されているように、(a)3次元曲面を加工するために加工工具を拘束する工具拘束曲面をその3次元曲面に対応させて設定する工程と、(b)前記加工工具の移動経路を拘束する経路拘束平面を前記工具拘束曲面と交差するように設定する工程と、(c)前記工具拘束曲面と前記経路拘束平面との交線を工具移動経路とする工程と、(d)その工具移動経路に従って加工工具を相対移動させる工程とから成るものがある。図38は、このような加工方法の一例を説明する図で、CAM装置などのNCデータ作成装置10により工具拘束曲面12と経路拘束平面14との交線16を3次元曲線式として求め、その曲線式をNCデータ(工具移動経路データ)としてNC工作機械18に供給することにより、その3次元曲線に沿って回転加工工具20が移動させられ、目的とする3次元曲面22が得られる場合である。工具拘束曲面12は、製作すべき3次元曲面22から回転加工工具(ボールエンドミル)20の半径寸法(先端曲率半径)分だけ面法線方向へオフセットしたオフセット曲面で、工具移動経路は工具中心(先端の球中心)の移動経路を表している。
しかしながら、このような従来の方法では、製作すべき3次元曲面に対して必ずしも適切な工具移動経路を設定することができず、高い加工能率が得られなかったり工具の急な方向変化が存在したり加工精度が悪くなったりするなどの不都合を生じることがあった。例えば、図9に示す3次元曲面を加工する場合、(a)に点線で示すように3次元曲面のねじれに沿って滑らかに工具を移動させる(形状沿い)ことが望ましいが、工具移動経路が平面内に拘束される従来方法では、(b)に点線で示すように工具移動経路の設定が制限され、急な方向変化などが要求される。また、図10のように円錐形状を加工する場合には、(a)に点線で示すように螺旋状に工具を移動させて小径側から大径側まで連続して加工することが望ましいが、従来の方法では(b)に点線で示すように階段状に等高輪郭加工を行うことになり、加工能率や加工精度(滑らかさ)が悪くなる。
また、加工工具の姿勢を制御しながら3次元曲面を加工する場合は、工具拘束曲面と経路拘束平面との交線上に所定の間隔で工具通過点(CL点)を設定するとともに、その工具通過点毎に工具拘束曲面のノルマルベクトルを求め、そのノルマルベクトルに基づいて工具姿勢を設定するようになっていたため、ノルマルベクトルの計算に多大な時間がかかるとともに、工具通過点の設定の自由度が制約されるという問題があった。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、製作すべき3次元曲面の形状に応じて適切な工具移動経路を設定できるようにすることにある。また、ノルマルベクトルを用いて工具姿勢を設定する場合でも、その工具姿勢を含む工具移動経路データを短時間で作成できるとともに、工具通過点を自由に設定できるようにすることにある。
発明の開示
かかる目的を達成するために、本発明は、所定の3次元曲面を加工するために加工工具を被加工物に対して相対移動させるための工具移動経路データを作成する方法であって、(a)前記3次元曲面を加工するために前記加工工具を拘束する第1拘束面をその3次元曲面に対応させて設定する第1拘束面設定工程と、(b)前記加工工具の移動経路を拘束する平面以外の曲面から成る第2拘束面を前記第1拘束面と交わるように設定する第2拘束面設定工程と、(c)前記第1拘束面と前記第2拘束面との交線を3次元曲線式として求める交線演算工程と、(d)その交線演算工程で求められた前記3次元曲線式を含んで工具移動経路データを作成する移動経路データ作成工程とを有し、且つ、(e)前記交線演算工程は、前記第1拘束面のエッジと前記第2拘束面との交点が2点以外の場合には幾何学的交線追跡法によりそれ等の第1拘束面と第2拘束面との交線の3次元曲線式を求めるものであることを特徴とする。
このようにすれば、加工工具の移動経路を拘束するために任意の曲面から成る第2拘束面を設定でき、その第2拘束面と第1拘束面との交線に沿って加工工具が相対移動させられるため、工具移動経路の設定の自由度が高くなり、製作すべき3次元曲面形状に応じて適切な工具移動経路を設定できるようになる。また、第1拘束面と第2拘束面との交線を3次元曲線式として求め、その3次元曲線式を含んで工具移動経路データを作成するため、多数の工具通過点から成る点列データで工具移動経路データを作成する場合に比較して、高い加工精度を維持しながらデータ量を削減できる。
また、交線演算工程では、第1拘束面のエッジと前記第2拘束面との交点が2点以外の場合に幾何学的交線追跡法により第1拘束面と第2拘束面との交線の3次元曲線式を求めるが、この幾何学的交線追跡法は、例えば特開平2−230406号公報等に記載されているように、交点の1つを基準点として交線の接線方向へ所定寸法だけ踏み出しながら、順次3次元曲線式を求めるもので、その踏み出し寸法を変更して所定の精度を確保するようになっている。この方法は、パッチ境界法に比べて処理速度が遅いとともにセグメント数も多くなるが、交点の1点から処理を開始するため、交点が3点以上ある場合や交線が複雑に変化している場合などでも処理を行うことができる。交線が閉じていて交点が存在しない場合には、第1拘束面のパラメータ一定線を用いて基準点を設定することにより処理を行うことができる。
ここで、このような3次元曲線式を含む工具移動経路データに従って加工工具を被加工物に対して相対移動させるNC工作機械等の加工装置は、3次元曲線式が表す3次元曲線上に曲線補間によって順次目標位置を設定して加工工具を相対移動させるように構成される。
加工工具としては、その先端加工部の形状が半球形状を成すものが好適に用いられる。先端加工部の形状は、切れ刃の回転軌跡形状を含むもので、そのような半球形状を成す加工工具としては、ボールエンドミルや放電加工用電極などがある。なお、製作すべき3次元曲面に沿って被加工物に対して相対移動させることにより、その3次元曲面を加工できる他の種々の加工工具を用いることも可能である。
先端加工部が半球形状を成す加工工具を用いる場合、第1拘束面としては、加工工具の先端加工部の球中心を拘束する面、具体的には製作すべき3次元曲面から加工工具の先端加工部の半球形状の半径と等しい寸法だけ離間した面を設定することが望ましく、その場合の工具移動経路は加工工具の先端加工部の球中心(工具中心)の移動経路を表すことになる。なお、基本的には、加工工具を移動させる際の制御の基準点から実際に被加工物に加工を行う加工点までの距離だけ、製作すべき3次元曲面から離間した面を第1拘束面として設定すれば良い。
第2拘束面は、製作すべき3次元曲面形状や使用する加工装置の機能などに基づいて、加工可能なようにしたり、加工し易いようにしたり、或いは高い精度で加工できるようにしたりするなど任意に設定できるが、互いに直交する3軸のNC工作機械を用いる場合、加工工具の軸心であるZ軸と平行でX−Y平面内で所定の曲線となる曲面を設定することが望ましい。
工具移動経路は、加工工具と被加工物との相対的な移動経路を表すもので、位置固定の被加工物に対する加工工具の移動経路のみを意味するものではない。
被加工物に対する加工工具の姿勢を制御可能なNC工作機械等の加工装置を用いる場合には、(a)前記第1拘束面と前記第2拘束面との交線上において所定の間隔でその第1拘束面のノルマルベクトルを求めるノルマルベクトル演算工程と、(b)そのノルマルベクトルの端点を通る滑らかなノルマル曲線を、前記第1拘束面と前記第2拘束面との交線の3次元曲線式と対応させて3次元曲線式として求めるノルマル曲線演算工程とを有し、(c)前記移動経路データ作成工程は、前記第1拘束面と前記第2拘束面との交線の3次元曲線式および前記ノルマル曲線の3次元曲線式を含んで、前記加工工具の姿勢を含んだ工具移動経路データを作成するように構成することが望ましい。その場合には、製作すべき3次元曲面に対して加工工具の軸心を略垂直、或いは所定角度だけ傾斜させるなど所定の姿勢(被加工物に対する相対姿勢)で移動させつつ加工を行うことができるため、例えばボールエンドミルなどの回転切削工具を用いて切削加工する場合には、加工工具の姿勢変化に伴う加工精度(面粗さなど)のばらつきを解消できるし、回転速度が大きい外周側部分で常に加工を行うようにすれば優れた切削性能が得られるなど、一層高い精度で3次元曲面を加工できるようになるとともに、アンダカットなど複雑な形状の加工も可能になる。しかも、ノルマルベクトルの端点を通る滑らかなノルマル曲線を3次元曲線式として求めるようになっているため、算出するノルマルベクトルの数を少なくして計算時間を短縮できるとともに、第1拘束面と第2拘束面との交線の3次元曲線上に順次目標位置を設定する際に、その目標位置におけるノルマルベクトルをノルマル曲線から求めれば良いため、要求精度などに応じて自由に目標位置を設定できる。また、従来のように多数の工具通過点(CL点)毎にノルマルベクトルを設定して工具移動経路データを作成する場合に比較してデータ量が大幅に低減される。
上記ノルマルベクトル演算工程では、例えば第1拘束面と第2拘束面との交線の曲率に応じた間隔、具体的には曲率が大きい部分では細かい間隔、曲率が小さい部分では大きな間隔でノルマルベクトルを求めるようにすることが望ましく、その場合は、ノルマル曲線演算工程で求められるノルマル曲線の精度を高く維持しつつ、ノルマルベクトルの算出数を少なくできる。また、第1拘束面と第2拘束面との交線の3次元曲線式と対応させてノルマル曲線の3次元曲線式を求めることは、交線の3次元曲線式が表す3次元曲線上の任意の点の第1拘束面に対する面ノルマル方向を、ノルマル曲線の3次元曲線式のみにより、面を意識することなく線の世界だけで算出できることを意味し、それ等の3次元曲線式は1対1の関係で保持(記憶)される。
前記第1拘束面および第2拘束面の交線は、第2拘束面の形状特徴(接線連続性や曲率連続性)を損なうことのないように、例えば第1拘束面の曲面式および第2拘束面の曲面式に基づいてNURBSやB−Spline、Bezierなどの3次元曲線式で求めることができるが、前記第1拘束面のエッジと前記第2拘束面との交点が2点である場合にはパッチ境界法によりその第1拘束面と第2拘束面との交線の3次元曲線式を求めることが望ましい。
パッチ境界法は、交線の両端の2点における接ベクトルの大きさおよび向きを設定して3次元曲線式を求めるもので、交線との誤差が所定のトレランス(許容誤差)より大きい場合は中間位置に新たな構成点(セグメント端点)を設けて、徐々にセグメント(3次元曲線式の最小単位)を増やして所定の精度の3次元曲線式を求めるもので、幾何学的交線追跡法に比べて一般に処理速度が速いとともにセグメント数が少なくて済む。交点が2点の場合は、通常はその2点間に交線が存在するため、その2点を交線の両端の点としてそのまま処理を開始することができる。
また、本発明の好適な別の態様は、(a)前記加工工具は、その先端加工部の形状が半球形状を成すもので、前記第1拘束面は、その先端加工部の半球形状の球中心を拘束する面であり、(b)前記第1拘束面設定工程は、製作すべき3次元曲面の少なくとも一部が面法線方向を正しく認識することが困難であると判断した場合には、その3次元曲面上に所定の間隔で多数の参照点を設定するとともに、その参照点を中心として前記加工工具の先端加工部の半球形状と等しい半径の球を配置し、その3次元曲面から最も離れている球面に基づいて前記第1拘束面を設定するように構成される。すなわち、第1拘束面は、一般に製作すべき3次元曲面の面法線ベクトルを求めて加工工具の半径寸法(先端曲率半径)分だけその3次元曲面を面法線方向へオフセットしたオフセット曲面であるが、小さな角度の鋭角三角形状を成す縮退面などでは、その鋭角の先端部分における面法線ベクトルの精度が低くなるため、オフセット法では充分な精度が得られず、上記のように多数の球を配置する球面配置法を用いて第1拘束面を設定することが望ましいのである。球面配置法は、例えば本願出願人が先に出願した特願平8−210008号に記載されている技術で、縮退面など面法線ベクトルを高い精度で求めることができない場合であっても、目的とする3次元曲面から加工工具の半径寸法だけ離間した第1拘束面が高い精度で求められる。
また、更に別の好適な態様は、(a)前記加工工具は、その先端加工部の形状が半球形状を成すもので、前記第1拘束面は、その先端加工部の半球形状の球中心を拘束する面であり、(b)製作すべき3次元曲面の面法線方向を正しく認識できると判断した場合に、前記第1拘束面設定工程において、その3次元曲面の面法線ベクトルを求めてその3次元曲面から前記加工工具の先端加工部の半球形状の半径と等しい寸法だけ面法線方向へオフセットしたオフセット曲面を第1拘束面に設定するとともに、その第1拘束面のエッジと前記第2拘束面との交点が2点である場合には、前記交線演算工程においてパッチ境界法によりその第1拘束面と第2拘束面との交線の3次元曲線式を求める第1の算出方法と、(c)製作すべき3次元曲面の面法線方向を正しく認識できると判断した場合に、前記第1拘束面設定工程において、その3次元曲面の面法線ベクトルを求めてその3次元曲面から前記加工工具の先端加工部の半球形状の半径と等しい寸法だけ面法線方向へオフセットしたオフセット曲面を第1拘束面に設定するとともに、その第1拘束面のエッジと前記第2拘束面との交点が2点以外の場合には、前記交線演算工程において幾何学的交線追跡法によりその第1拘束面と第2拘束面との交線の3次元曲線式を求める第2の算出方法と、(d)製作すべき3次元曲面の少なくとも一部が面法線方向を正しく認識することが困難であると判断した場合に、前記第1拘束面設定工程において、その3次元曲面上に所定の間隔で多数の参照点を設定するとともに、その参照点を中心として前記加工工具の先端加工部の半球形状と等しい半径の球を配置し、その3次元曲面から最も離れている球面に基づいて前記第1拘束面を設定するとともに、前記交線演算工程において、予め定められた所定の演算手法によりその第1拘束面と第2拘束面との交線の3次元曲線式を求める第3の算出方法と、の計3つの算出方法のうちの1つで3次元曲線式を求めるとともに、その算出方法で算出する際に所定のエラーが発生した場合は、その3つの算出方法のうちの残りの算出方法で3次元曲線式を求めるように構成される。すなわち、製作すべき3次元曲面の面形状(特性)や第1拘束面のエッジと第2拘束面との交点の数に応じて3つの算出方法を使い分けることにより、できるだけ短時間で3次元曲線式を求めることができるようになるのであり、また、エラーにより算出できなかったり算出結果がNGとなった場合には残りの算出方法を用いることにより、3つの算出方法の何れかで算出できる3次元曲線式を確実に求めることができるようになるのである。
なお、このような本発明の上記各工程は、製作すべき3次元曲面や使用する加工工具、加工装置など各処理に必要な情報が入力されることにより、コンピュータを用いて自動的に行われるようにすることが望ましい。第2拘束面は、例えば第1拘束面の形状や使用する加工装置の種類などに応じて自動的に設定されるようにすることもできるが、作業者の設定操作に従って設定されるようにしても良い。
本発明方法を好適に実施できる工具移動経路データの作成装置、すなわち所定の3次元曲面を加工するために加工工具を被加工物に対して相対移動させるための工具移動経路データを作成する装置は、(a)前記3次元曲面を加工するために前記加工工具を拘束する第1拘束面をその3次元曲面に対応させて設定する第1拘束面設定手段と、(b)前記加工工具の移動経路を拘束する平面以外の曲面から成る第2拘束面を前記第1拘束面と交わるように設定する第2拘束面設定手段と、(c)前記第1拘束面と前記第2拘束面との交線を3次元曲線式として求める交線演算手段と、(d)その交線演算手段によって求められた前記3次元曲線式を含んで工具移動経路データを作成する移動経路データ作成手段とを有し、且つ、(e)前記交線演算手段は、前記第1拘束面のエッジと前記第2拘束面との交点が2点以外の場合には幾何学的交線追跡法によりそれ等の第1拘束面と第2拘束面との交線の3次元曲線式を求めるように構成される。
本発明方法に従って被加工物に加工を行う好適な加工方法、すなわち被加工物に対して加工工具を相対移動させて所定の3次元曲面を加工する加工方法は、(a)前記3次元曲面を加工するために前記加工工具を拘束する第1拘束面をその3次元曲面に対応させて設定する第1拘束面設定工程と、(b)前記加工工具の移動経路を拘束する平面以外の曲面から成る第2拘束面を前記第1拘束面と交わるように設定する第2拘束面設定工程と、(c)前記第1拘束面と前記第2拘束面との交線を3次元曲線式として求める交線演算工程と、(d)その交線演算工程で求められた前記3次元曲線式を用いて工具移動経路を設定する移動経路設定工程と、(e)その移動経路設定工程で設定された工具移動経路である前記3次元曲線式が表す3次元曲線上に順次目標位置を設定して前記加工工程を被加工物に対して相対移動させる工具移動工程とを有して行われ、且つ、(f)前記交線演算工程は、前記第1拘束面のエッジと前記第2拘束面との交点が2点以外の場合には幾何学的交線追跡法によりそれ等の第1拘束面と第2拘束面との交線の3次元曲線式を求めるように構成される。
本発明方法に従って被加工物に加工を行う好適な加工システム、すなわち被加工物に対して加工工具を相対移動させて所定の3次元曲面を加工する加工システムは、(a)前記3次元曲面を加工するために前記加工工具を拘束する第1拘束面をその3次元曲面に対応させて設定する第1拘束面設定手段と、(b)前記加工工具の移動経路を拘束する平面以外の曲面から成る第2拘束面を前記第1拘束面と交わるように設定する第2拘束面設定手段と、(c)前記第1拘束面と前記第2拘束面との交線を3次元曲線式として求める交線演算手段と、(d)その交線演算手段によって求められた前記3次元曲線式を用いて工具移動経路を設定する移動経路設定手段と、(e)その移動経路設定手段により設定された工具移動経路である前記3次元曲線式が表す3次元曲線上に順次目標位置を設定して前記加工工具を被加工物に対して相対移動させる工具移動制御手段とを有し、且つ、(f)前記交線演算手段は、前記第1拘束面のエッジと前記第2拘束面との交点が2点以外の場合には幾何学的交線追跡法によりそれ等の第1拘束面と第2拘束面との交線の3次元曲線式を求めるように構成される。なお、この加工システムは、例えば前記工具移動経路データの作成装置と、その作成装置によって作成された工具移動経路データに従って加工工具を被加工物に対して相対移動させるNC工作機械(工具移動制御手段)とによって構成される。
このような工具移動経路データの作成装置、加工方法、加工システムにおいても、前述した工具移動経路データの作成方法と実質的に同様な作用効果が得られる。
ノルマルベクトルを用いて工具姿勢を設定する場合でも、その工具姿勢を含む工具移動経路データを短時間で作成できるとともに、工具通過点を自由に設定できる作成方法としては、所定の3次元曲面を加工するために加工工具を被加工物に対して相対移動させるための工具移動経路データを作成する方法であって、(a)前記3次元曲面を加工するために前記加工工具を拘束する第1拘束面をその3次元曲面に対応させて設定する第1拘束面設定工程と、(b)前記加工工具の移動経路を拘束する平面または曲面から成る第2拘束面を前記第1拘束面と交わるように設定する第2拘束面設定工程と、(c)前記第1拘束面と前記第2拘束面との交線を求める交線演算工程と、(d)前記第1拘束面と前記第2拘束面との交線上において所定の間隔でその第1拘束面のノルマルベクトルを求めるノルマルベクトル演算工程と、(e)そのノルマルベクトルの端点を通る滑らかなノルマル曲線を求めるノルマル曲線演算工程と、(f)前記第1拘束面と前記第2拘束面との交線および前記ノルマル曲線に基づいて前記加工工具の姿勢を含んだ工具移動経路データを作成する移動経路データ作成工程とを有して行われ、且つ、(g)前記交線演算工程は、前記第1拘束面のエッジと前記第2拘束面との交点が2点以外の場合には幾何学的交線追跡法によりそれ等の第1拘束面と第2拘束面との交線の3次元曲線式を求めるように構成される。
この場合には、製作すべき3次元曲面に対して加工工具の軸心を略垂直、或いは所定角度だけ傾斜させるなど所定の姿勢(被加工物に対する相対姿勢)で移動させつつ加工を行うことができるため、例えばボールエンドミルなどの回転切削工具を用いて切削加工する場合には、加工工具の姿勢変化に伴う加工精度(面粗さなど)のばらつきを解消できるし、回転速度が大きい外周側部分で常に加工を行うようにすれば優れた切削性能が得られるなど、高い精度で3次元曲面を加工できるようになるとともに、アンダカットなど複雑な形状の加工も可能である。しかも、ノルマルベクトルの端点を通る滑らかなノルマル曲線を求めるようになっているため、算出するノルマルベクトルの数を少なくして計算時間を短縮できるとともに、例えば第1拘束面と第2拘束面との交線上に工具通過点を設定する際に、その工具通過点におけるノルマルベクトルをノルマル曲線から求めれば良いため、要求精度などに応じて自由に工具通過点を設定できる。
なお、この場合は、第2拘束面は必ずしも曲面である必要はなく、平面であっても差し支えない。また、第1拘束面と第2拘束面との交線やノルマル曲線は必ずしも曲線式で表す必要はなく、図形データなどであっても良い。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の工具移動経路データの作成方法に従って工具移動経路データを作成して加工を行う加工システムの一例を説明する概略図である。
図2は、図1の加工システムの機能を説明するブロック線図である。
図3は、図1の加工システムにおけるNC工作機械のNC動作部を説明する図である。
図4は、図1の加工システムにおけるNCデータ作成装置の作動を説明するフローチャートである。
図5は、図4のステップS1の内容を説明する図である。
図6は、図4のステップS2の内容を説明する図である。
図7は、図4のステップS3の内容を説明する図である。
図8は、図4のステップS5の内容を説明する図である。
図9は、図1の加工システムで好適に加工できる3次元曲面の一例を説明する図である。
図10は、図1の加工システムで好適に加工できる3次元曲面の別の例を説明する図である。
図11は、図10の3次元曲面を加工する場合の経路拘束曲面を示す図である。
図12は、図1のNC工作機械による回転加工工具の工具移動経路を説明する図である。
図13は、CL点を直線補間して工具を移動させる場合の工具移動経路を説明する図である。
図14は、図4におけるステップS1の一具体例を説明するフローチャートである。
図15は、縮退面の一例を示す図である。
図16は、球面配置法によって工具拘束曲面を設定する際に3次元曲面上に設けられる参照点を説明する図である。
図17は、3次元曲面上に参照点を中心とする多数の球が配置された状態である。
図18は、球面配置法によって設定された工具拘束曲面の断面の一例を球や3次元曲面と併せて示す図である。
図19は、図16における参照点の間隔について説明する図である。
図20は、図4におけるステップS3の一具体例を説明するフローチャートである。
図21は、工具拘束曲面のエッジと経路拘束曲面との交点が2個の場合の一例を示す図である。
図22は、工具拘束曲面のエッジと経路拘束曲面との交点が3個以上の場合の一例を示す図である。
図23は、工具拘束曲面のエッジと経路拘束曲面との交点が存在しない場合の一例を示す図である。
図24は、球面配置法で設定された工具拘束曲面と経路拘束曲面との交線を3次元曲線式で求める場合の一例を説明する図である。
図25は、工具拘束曲面と経路拘束曲面との交線の3次元曲線式をパッチ境界法で求める場合の一例を説明する図である。
図26は、工具拘束曲面と経路拘束曲面との交線の3次元曲線式を幾何学的交線追跡法で求める場合の一例を説明する図である。
図27は、幾何学的交線追跡法で交線を求める際の交点の求め方を説明する図である。
図28は、5軸のNC工作機械の一例を説明する図である。
図29は、図28のNC工作機械を用いて加工する場合のNCデータ作成装置の機能ブロック線図である。
図30は、図29のNCデータ作成装置の作動を説明するフローチャートである。
図31は、図30のステップR4の内容を説明する図である。
図32は、図30のステップR5の内容を説明する図である。
図33は、図30のステップR7およびR8の内容を説明する図である。
図34は、図28のNC工作機械を用いて加工する場合のNCデータ作成装置の別の例を説明する機能ブロック線図である。
図35は、図34において傾き角θを設定する手段の内容を説明する図である。
図36は、図28のNC工作機械を用いて加工する場合のNCデータ作成装置の更に別の例を説明する機能ブロック線図である。
図37は、図36のNCデータ作成装置の作動を説明するフローチャートである。
図38は、従来のNC加工システムの一例を説明する図である。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施例のNC加工システム28の概略を説明する図で、前記図38に対応する図であり、工具移動経路データ作成装置としてのNCデータ作成装置30は、図38のNCデータ作成装置10に比較して経路拘束平面14の代わりに経路拘束曲面32を用いてNCデータを作成するようになっている。NCデータは、工具拘束曲面12と経路拘束曲面32との交線34を表す3次元曲線式を工具移動経路データとして含むもので、NC工作機械18の回転加工工具20は平面拘束されることなくその3次元曲線式が表す曲線に沿って移動させられる。
図2は、図1のNC加工システム28の機能ブロック線図で、NCデータ作成装置30によって作成されたNCデータは、磁気テープや磁気ディスクなどの記憶媒体を介して、或いはONラインなどでNC工作機械18へ供給される。NC工作機械18はNC制御部36およびNC動作部38を備えており、NC動作部38は、例えば図3に示すようにボールエンドミルなどの切れ刃の回転軌跡が半球形状を成す回転加工工具20、その回転加工工具20をZ軸と平行な軸心まわりに回転駆動する主軸回転駆動手段40、および回転加工工具20を互いに直角なX軸、Y軸、Z軸方向へ3次元的に平行移動させる送り駆動手段42を有し、回転加工工具20を軸心まわりに回転駆動しつつ前記NCデータに従って被加工物44に対して相対移動させることにより、その被加工物44に3次元曲面等の所定の加工を行う。
NCデータ作成装置30は、CPU、RAM、ROMなどを備えているCAM装置を含んで構成されており、機能的に工具拘束曲面設定手段50、経路拘束曲面設定手段52、交線算出手段54、移動経路設定手段56、NCデータ変換手段58を有し、図4に示すフローチャートに従ってNCデータを作成する。図4のステップS1は工具拘束曲面設定手段50によって実行されるもので、例えば図5のように製作すべき3次元曲面22の面法線ベクトルを求めて、その3次元曲面22から回転加工工具(ボールエンドミル)20の半径寸法(先端曲率半径)rだけ面法線方向へオフセットしたオフセット曲面を工具拘束曲面12として設定する。工具拘束曲面12は、3次元曲面22を加工するために回転加工工具20の基準点、すなわち切れ刃の回転軌跡の球中心である工具中心、を拘束する面である。製作すべき3次元曲面22は予め設定されているとともに、回転加工工具20の半径寸法rは作業者等によって設定される。この工具拘束曲面12は第1拘束面に相当し、ステップS1は第1拘束面設定工程に相当し、工具拘束曲面設定手段50は第1拘束面設定手段に相当する。
ステップS2は経路拘束曲面設定手段52によって実行されるもので、キーボードやマウスなどの入力操作手段を用いた作業者の入力操作により、回転加工工具20の移動経路を拘束する任意の経路拘束曲面32を工具拘束曲面12と交わるように設定する。経路拘束曲面32は、製作すべき3次元曲面22の形状に基づいて任意に設定できるが、本実施例のように互いに直交する3軸のNC工作機械18を用いる場合には、図6に示すように回転加工工具20の軸心であるZ軸と平行で、X−Y平面内で所定の曲線となる曲面を設定することが望ましい。また、経路拘束曲面32として平面以外の曲面を設定できることは勿論であるが、必要に応じて平面を設定することも可能である。経路拘束曲面32は第2拘束面に相当し、ステップS2は第2拘束面設定工程に相当し、経路拘束曲面設定手段52は第2拘束面設定手段に相当する。
ステップS3は交線算出手段54によって実行されるもので、上記工具拘束曲面12と経路拘束曲面32との交線34を算出する。この交線34は、経路拘束曲面32の形状特徴(接線連続性や曲率連続性)を損なうことのないように、それ等の曲面12および32の曲面式に基づいてNURBSやB−Spline、Bezierなどの3次元曲線式で求められる。このステップS3は交線演算工程に相当し、交線算出手段54は交線演算手段に相当する。
ステップS4では、3次元曲面22の加工に必要な総ての3次元曲線式を算出したか否かが判断され、総ての3次元曲線式を算出するまでステップS2およびS3を繰り返し、図7に示すように経路拘束曲面32をZ軸と直角な方向へ所定のピック寸法だけ順次移動させながら、工具拘束曲面12と経路拘束曲面32との交線34を3次元曲線式で求める。このステップS4も交線算出手段54によって自動的に行われる。
総ての3次元曲線式を算出したら、次にステップS5を実行する。ステップS5は移動経路設定手段56によって実行されるもので、複数の交線34の3次元曲線式を用いて工具移動経路を設定する他、図8に示すように工具移動方向や加工時に必要なアプローチ動作60、リトラクト動作62、ピック動作64などを設定する。この場合の工具移動経路は工具中心(先端の球中心)の移動経路を表している。そして、NCデータ変換手段58によって実行されるステップS6で、NC工作機械18の制御機能とのI/Fとなるコードへ変換してNCデータ、すなわち工具移動経路データを作成する。NCデータには、回転加工工具20の回転速度に関する情報も含まれる。上記ステップS5およびS6は請求の範囲第1項の移動経路データ作成工程に相当し、ステップS5は請求の範囲第8項の移動経路設定工程に相当し、移動経路設定手段56およびNCデータ変換手段58は請求の範囲第7項の移動経路データ作成手段に相当し、移動経路設定手段56は請求の範囲第9項の移動経路設定手段に相当する。
なお、このようなNCデータの作成は、必ずしも製品の加工面全体について1回で行う必要はなく、面の特徴などに応じて加工面を複数の部分に分割し、その部分毎に3次元曲面22を取り出してNCデータを作成するようにしても良い。
図2に戻って、前記NC工作機械18のNC制御部36は、CPU、RAM、ROMなどを備えたマイクロコンピュータを含んで構成されており、NCデータ作成装置30によって作成されたNCデータに従ってNC動作部38の作動を制御するもので、機能的に送り速度制御手段66および回転速度制御手段68を備えている。送り速度制御手段66は、NCデータに設定された工具移動経路を表す曲線、すなわち3次元曲線式に従って回転加工工具20を移動させるように、曲線補間方式で送り駆動手段42を制御する。具体的には、所定の制御サイクルタイムで上記3次元曲線式が表す曲線上に順次目標位置を設定し、回転加工工具20をその目標位置へ直線移動させるように送り駆動手段42をフィードバック制御するのであり、送り速度制御手段66には工具位置検出手段70から実際の工具位置を表す信号が供給されるようになっている。また、回転速度制御手段68は、NCデータに設定された工具回転速度で回転加工工具20が軸心まわりに回転駆動されるように、前記主軸回転駆動手段40の作動を制御する。
このようにNCデータに従って回転加工工具20を軸心まわりに回転させながら3次元曲線式が表す曲線に沿って移動させることにより、被加工物44に目的とする3次元曲面22が切削加工される。この工程が請求の範囲第8項の工具移動工程で、NC工作機械18は請求の範囲第9項の工具移動制御手段に相当する。
ここで、本実施例のNC加工システム28においては、回転加工工具20の移動経路を拘束する経路拘束曲面32が平面も含めて任意に設定できるため、工具移動経路の設定の自由度が高くなり、製作すべき3次元曲面22の形状に応じて適切な工具移動経路を設定できるようになる。例えば、図9に示す3次元曲面を加工する場合、(a)に点線で示すように3次元曲面のねじれに沿って滑らかに工具を移動させる(形状沿い)ことが可能となり、工具移動経路が平面内に拘束される(b)の場合に比較して、工具の急な方向変化などを回避できる。また、図10のように円錐形状を加工する場合には、(a)に点線で示すように螺旋状に工具を移動させて小径側から大径側まで連続して加工することが可能となり、(b)に点線で示すように階段状に等高輪郭加工を行う場合に比較して、加工能率や加工精度(滑らかさ)が向上する。図10の場合、経路拘束曲面32を図11のように渦巻き状に設定すれば良い。
また、本実施例では工具拘束曲面12と経路拘束曲面32との交線34を3次元曲線式で求めてNCデータを作成するとともに、NC工作機械18は、その3次元曲線式が表す3次元曲線上に順次目標位置を設定して回転加工工具20を移動させるようになっているため、少ないデータ量で高い精度の加工を行うことができる。すなわち、図12に示すように、NCデータの移動経路形状は本来移動させたい経路形状と略一致し、その経路上に目標位置が定められるため、(b)のように目標位置の間隔を狭くするだけで高精度の加工を行うことができるのである。目標位置の間隔を狭くするには、NC工作機械18の制御サイクルタイムを短くするか、工具移動速度を遅くすれば良い。これに対し、工具移動経路を工具通過点(CL点)の点列で設定し、そのCL点を直線補間して目標位置を設定しながら回転加工工具20を移動させる場合には、図13の(b)に示すようにNC工作機械18の目標位置の間隔を狭くしても加工精度は向上せず、(c)のようにNCデータのCL点そのものの数を増加しなければならないため、データ量が膨大な量になる。
なお、上記実施例のステップS1では、面法線ベクトルに基づくオフセット法で工具拘束曲面12を設定する場合について説明したが、図14のフローチャートに示すように縮退面か否かによって異なる方法で工具拘束曲面12を設定することが望ましい。すなわち、ステップSA1では、製作すべき3次元曲面22が一部に縮退面を有するか否かを予め設定された条件に従って判断し、縮退面を有しない場合はステップSA2において、前述した面法線ベクトルに基づくオフセット法で工具拘束曲面12を設定するが、縮退面を有する場合には、ステップSA3において球面配置法により工具拘束曲面12を設定するのである。縮退面とは、図15に示すように小さな角度の鋭角三角形状を成す面100で、例えば2辺の間の角度が予め定められた所定値以下か否かなどによって判断できる。このような縮退面100においては、その鋭角の先端部分100aでは面法線ベクトルすなわち面法線方向を正しく算出することが困難であるため、オフセット法では充分な精度が得られなくなるのである。縮退面100か否かの判断基準は、面法線ベクトルを算出する算出精度などを考慮して設定される。
球面配置法は、例えば図16に示すように3次元曲面22上に所定の間隔で多数の参照点102を設定するとともに、図17に示すようにその参照点102を中心として回転加工工具20の半径寸法rと等しい半径の球104を配置し、図18に太線で示すように3次元曲面22から空間側(上方)へ最も離れている球面を工具拘束曲面12とする。参照点102の間隔が小さい程高い精度で工具拘束曲面12を設定できるが、処理データ量が多くなるため、例えば図19に示すように回転加工工具20の半径寸法rと等しい半径の球面106と3次元曲面22とを交差させた場合に、法線方向における最大重なり寸法dがトレランスの1/2程度以下となるように設定することが望ましい。3次元曲面22を平面として回転加工工具20の半径寸法rのみに基づいて、予め一定間隔を設定するようにしても良いが、製作すべき3次元曲面22の特性(最大曲率)などに応じて製品の種類毎等に間隔が設定されるようにしても良い。なお、図18は、3次元曲面22に対して略垂直な平坦な断面上に重なって存在する多数の球104の切片を示したものである。
このような球面配置法によれば、縮退面100のように面法線ベクトルを高い精度で求めることができない場合であっても、製作すべき3次元曲面22から回転加工工具20の半径寸法rだけ空問側へ離間した工具拘束曲面12を高い精度で求めることができる。なお、縮退面100以外でも、例えば3次元曲面22の面法線ベクトルが大きくふらついたりする場合などに、球面配置法で工具拘束曲面12を求めるようにしても良い。
また、前記実施例のステップS3では、例えば図20のフローチャートに従って交線34の3次元曲線式を求めるようにすることが望ましい。図20のステップSB1では、工具拘束曲面12が球面配置法で設定されたか否かを判断し、球面配置法で設定されている場合はステップSB3において一定ピッチ法で交線34の3次元曲線式を算出するが、球面配置法でない場合、すなわち面法線ベクトルによるオフセット法で工具拘束曲面12が設定されている場合は、ステップSB2において、その工具拘束曲面12のエッジと経路拘束曲面32との交点が2点であるか否かを判断する。そして、図21に示すように交点がP1およびP2の計2点である場合は、ステップSB4においてパッチ境界法で交線34の3次元曲線式を算出し、図22、図23に示すように交点が2点以外の場合はステップSB5において幾何学的交線追跡法で交線34の3次元曲線式を算出する。工具拘束曲面12の設定からステップSB3で3次元曲線式を算出するまでの一連の処理は請求の範囲第5項における第3の算出方法に相当し、ステップSB4で3次元曲線式を算出するまでの一連の処理は請求の範囲第5項における第1の算出方法に相当し、ステップSB5で3次元曲線式を算出するまでの一連の処理は請求の範囲第5項における第2の算出方法に相当する。なお、工具拘束曲面12のエッジは、面の外周縁を意味するもので、製作すべき3次元曲面22の外周縁に対応する。
上記ステップSB3の一定ピッチ法は、図24に示すように工具拘束曲面12と経路拘束曲面32との交線34上に、Z軸と平行な経路拘束曲面32のX−Y平面内における形状変化に沿って所定のピッチLで多数の基準点110を設定し、それ等の基準点110を滑らかに繋ぐように所定のフィッティング処理を行って3次元曲線式を算出する。所定のピッチLは、例えば(トレランス×工具径×20)程度の値が設定され、「20」は経験値で適宜変更できる。図24は、経路拘束曲面32のX−Y平面内における形状変化に沿って交線34を展開して示した図である。
なお、この場合の工具拘束曲面12は多数の球104の部分球面の集合であるため、経路拘束曲面32との交線34も図24のように凹凸になるが、その凸部の頂点付近を滑らかに結ぶ包絡線を求め、その包絡線を交線34と見做して3次元曲線式を求めるようにしても良く、その場合はパッチ境界法や幾何学的交線追跡法等の他の算出手法を好適に適用できる。工具拘束曲面12として、多数の部分球面の頂点付近を含む滑らかな包絡面を設定するようにしても良い。
ステップSB4のパッチ境界法は、図21における2つの交点P1とP2との間に交線34が存在するものとして、図25に示すように、その交点P1とP2との間で交線34と略一致する3次元曲線式を求める。具体的には、先ず図25の(a)に示すように、交点P1とP2との間を1つのセグメントとして、その交点P1,P2における接ベクトルの大きさおよび向きを適宜調整することにより、交線34の中点P050上または出来るだけ近くを通る3次元曲線式を作成する。次に、同図の(b)に示すように、交点P1,P2と中点P050との間の中点P025,P075を求めて、作成した3次元曲線式が表す3次元曲線との誤差が何れもトレランス以下か否かを判断し、トレランス以下であればその3次元曲線式に決定する。1つでも誤差がトレランスより大きい場合は、(c)に示すように中点P050を新たな構成点(セグメント点)として2つのセグメントに分け、中点における誤差がトレランス以下となるまで同様の処理を繰り返す。このようなパッチ境界法は、幾何学的交線追跡法に比べて処理速度が速いとともにセグメント数が少なくて済む。また、交点が2点の場合は、通常はその2点間に交線34が存在するため、交線34の有無を判断する処理を行うことなく2つの交点P1,P2を交線34の両端の点としてそのまま処理を開始することができる。
ステップSB5の幾何学的交線追跡法は、図26の(a)の場合のように交点P1〜P4が存在する場合には、それ等の交点P1〜P4を基準点として交線34の接線方向へ所定寸法だけ踏み出しながら、交線34と略一致する3次元曲線式を求める。図27に示すように、面S1(パラメータ(u,v)とする)、面S2(パラメータ(s,t)とする)間の交線を幾何学的交線追跡法に従って求める場合、先ず基準点を求める。最初の基準点は、上記交点P1〜P4を使えば良い。次に、次交点を求めるために、基準点上の接ベクトルを求める。つまり、追跡方向と踏み出し量を決める。追跡方向は基準点におけるそれぞれ面S1、S2上の法線ベクトルの外積によって求めることができる。また、踏み出し量は、形状の曲率に応じて調整することが望ましい。つまり、曲率が大きい時は踏み出し量は小さく、曲率が小さい時は踏み出し量は大きくとるようにする。なお、面S1および面S2の一方および他方は、それぞれ工具拘束曲面12および経路拘束曲面32に相当する。
次に、こうして求められた接ベクトルをそれぞれ面S1、S2に投影し、言い換えれば接ベクトルをそれぞれ(u,v)、(s,t)で表し、基準点からのパラメータ増分値(du,dv)、(ds,dt)を求める。この求められたパラメータ増分値分だけ、基準点からそれぞれパラメータを進めた面S1、S2上の面上点p,qを、それぞれの初期点として求める。次に、点pでの面S1に対する接平面Fp、および点qでの面S2に対する接平面Fq、更にFp、Fqに垂直な補助平面Fnを求める。これらの3つの平面Fp、Fq、Fnが交わる箇所は点になるが、この点を面S1、S2間の交点Gとする。この交点Gが十分誤差のないように、以下のように収束計算していく。なお、点pでの単位面法線ベクトルをnp、点qでの面法線ベクトルをnq、補助平面Fnの単位法線ベクトルをnnとする。
先ず、交点Gへ向かうパラメータ増分値を求める。具体的には、接ベクトルと法線ベクトル、Gおよびp,qを用いて、例えば点pにおけるパラメータu,vの増分値Δu、Δvは、点pにおけるu方向接ベクトルをdu、v方向ベクトルをdvとすると、それぞれ次式(1)、(2)で求めることができる。このパラメータ増分値を加えて得られる面S1上の点、および面S2上の点をそれぞれp’、q’とすると、これ等の2点間の距離|p’−q’|が十分に小さくなるまで(例えば予め設定されたトレランス以内となるまで)、点p’、q’を新たに点p,qとして上記処理を繰り返す。こうして最終的に|p’−q’|が十分に小さくなった時の交点Gを面S1、S2間の交点とする。こうして求められた交点と、それぞれの接ベクトルを使って、2点間を結ぶ曲線を求め、これを交線とする。これ等の処理を繰り返し、面S1、S2間の交線群を求め、これを工具軌跡とする。
Δu=(sv・dp)/(sv・du) ・・・(1)
Δv=(su・dp)/(su・dv) ・・・(2)
但し、dp=G−p
su=du×np
sv=dv×np
また、前記図23のように工具拘束曲面12のエッジと経路拘束曲面32との交点が存在しない場合は、図26の(b)に示すように、工具拘束曲面12のパラメータ一定線120を形成して基準点122を設定することにより、同様にして交線34の3次元曲線式を求めることができる。
このような幾何学的交線追跡法は、パッチ境界法に比べて処理速度が遅いとともにセグメント数も多くなるが、交点の1つから処理を開始するため、交点が3点以上ある場合でも交線34の有無を確認することなく処理を開始できる。また、交線34が複雑に変化している場合などでも、良好に3次元曲線式を求めることができる。
図20に戻って、ステップSB3、SB4、またはSB5で3次元曲線式の算出処理が行われると、次のステップSB6で3次元曲線式を算出できたか否かを判断し、算出できれば一連の交線算出処理を終了するが、所定のエラーが発生して最後まで算出できなかった場合はステップSB7を実行する。エラーは算出法によってそれぞれ異なり、パッチ境界法の場合は例えば交線34の分割回数が所定値以上になった時などにエラーとして以後の処理を中止し、幾何学的交線追跡法の場合は、例えば収束計算回数が所定回数を越えた時などにエラーとして以後の処理を中止するように構成される。
ステップSB7では、上記一定ピッチ法、パッチ境界法、および幾何学的交線追跡法の3つの算出法を総て使ったか否かを判断し、3つの算出法を使った場合にはステップSB8で最終的にエラー判定を行い、表示装置などにエラーにより3次元曲線式を算出できなかった旨を表示する。まだ試していない算出法が残っている場合は、ステップSB9において上記3つのうちの他の算出法で3次元曲線式を算出する。最初にパッチ境界法または幾何学的交線追跡法を使った場合に一定ピッチ法を実施する場合は、球面配置法によって工具拘束曲面12を設定する一方、最初に一定ピッチ法を使った場合にパッチ境界法や幾何学的交線追跡法を実施する場合は、面法線ベクトルによるオフセット法で工具拘束曲面12を設定する。また、パッチ境界法を実施する場合に、工具拘束曲面12のエッジと経路拘束曲面32との交点が3点以上存在する場合は、予め交線34の有無を確かめて、交線34が存在する2点間で3次元曲線式を算出する。
この場合には、製作すべき3次元曲面22の面形状(特性)や工具拘束曲面12のエッジと経路拘束曲面32との交点の数に応じて3つの算出方法(工具拘束曲面12の設定方法を含む)を使い分けるため、できるだけ短時間で3次元曲線式を求めることができるようになる。また、エラーにより算出できなかった場合には残りの算出方法を試すようになっているため、3つの算出方法の何れかで算出できる3次元曲線式については常に確実に求められるようになる。
次に、図28に示すように5軸のNC工作機械74を使って加工を行う場合の実施例を説明する。このNC工作機械74は、前記主軸回転駆動手段40および3軸の送り駆動手段42の他に、Z軸と平行な回転軸まわりに主軸回転駆動手段40を回転させる第1姿勢制御手段76、およびその回転軸と直角な回転軸まわりに回転させる第2姿勢制御手段78を備えており、位置固定の被加工物44に対する回転加工工具20の姿勢を自由に制御できるようになっている。
図29は、上記5軸のNC工作機械74を使って加工を行う場合のNCデータを作成するのに好適なNCデータ作成装置80を説明する機能ブロック線図で、前記工具拘束曲面設定手段50、経路拘束曲面設定手段52、交線算出手段54、およびNCデータ変換手段58の他に、ノルマルベクトル演算手段82、ノルマル曲線演算手段84、CL点設定手段86、CLベクトル設定手段88を備えており、図30のフローチャートに従ってNCデータを作成する。
図30のステップR1、R2、R3はそれぞれ前記ステップS1、S2、S3と同じであり、ノルマルベクトル演算手段82によって実行されるステップR4では、図31に示すように、ステップR3で求めた交線34上に、曲線の曲率に応じた間隔(曲率が大きい程小さい間隔)で工具拘束曲面12のノルマル(垂直)ベクトル90を単位ベクトルとして算出する。交線34の曲率は、交線34上に予め定められた所定間隔で位置する数点をサンプリングすることによって求められる。
次のステップR5はノルマル曲線演算手段84によって実行されるもので、図32に示すように、ステップR4で求めたノルマルベクトル90の端点を通る滑らかな曲線、すなわちノルマル曲線92を算出し、工具の移動経路である交線34とノルマル曲線92とを1対1の関係で保持(記憶)する。このノルマル曲線92についても、交線34と同様に3次元曲線式で求められる。このように交線34とノルマル曲線92とを1対1の関係で保持しておけば、交線34上の任意の点上での面ノルマル方向を、面を意識せずに線の世界だけで算出、取り出すことが可能となる。
ステップR6は前記ステップS4と同じであり、ステップR7以下のステップでは、NC工作機械74が直線補間方式で回転加工工具20を移動させる場合のNCデータを作成する。ステップR7はCL点設定手段86によって実行されるもので、図33に示すように、例えば許容誤差範囲、等間隔、高速加工用、1刃=1CLなどの様々な要件のうち作業者が入力操作で指定する所望の要件を満たすように、工具移動経路である交線34を表す3次元曲線上に多数の工具通過点(CL点)を設定する。ステップR8はCLベクトル設定手段88によって実行されるもので、同じく図33に示すように上記各CL点での面ノルマルベクトルすなわちCLベクトルを、交線34とパラメータ的に対応して記憶されているノルマル曲線92から各CL点に対応する点を求めることにより算出する。
上記ステップR7およびR8は1本の交線34毎に行われ、次のステップR9では総ての交線34についてCL点およびCLベクトルが求められたか否かが判断され、総ての交線34についてCL点およびCLベクトルが求められるまでステップR7およびR8を繰り返す。ステップR9もCLベクトル設定手段88によって自動的に行われる。総ての交線34についてCL点およびCLベクトルが求められるとステップR10が実行され、前記アプローチ動作60やリトラクト動作62、ピック動作64など加工に必要な動作を付与し、ステップR11で上記CL点やCLベクトル、アプローチ動作60などの工具移動経路、工具姿勢などに関する情報を、NC工作機械74の制御機能とのI/Fとなるコードへ変換し、NCデータすなわち工具移動経路データを作成する。このステップR11はNCデータ変換手段58によって実行される。
そして、図28のNC工作機械74のうち送り駆動手段42はCL点に関するNCデータに従って制御され、前記図13のように直線補間方式で主軸回転駆動手段40と共に回転加工工具20を移動させる。姿勢制御手段76および78は、CLベクトルに関するNCデータに従って制御され、主軸回転駆動手段40および回転加工工具20の姿勢すなわち軸心の向きをCLベクトルと一致、言い換えれば3次元曲面22と垂直となるように制御する。なお、送り駆動手段42による主軸回転駆動手段40の移動制御は、工具の姿勢変化に拘らず回転加工工具20の工具中心からCL点に応じて定められる目標位置へ移動するように、CLベクトルに応じて補正される。NCデータ作成装置80によりNCデータを作成する際に、CLベクトルに応じて工具移動経路を補正するようにしても良い。
この実施例では、回転加工工具20が製作すべき3次元曲面22に対して略垂直となる一定の姿勢で移動させられるため、工具の姿勢変化に伴う加工精度(面粗さなど)のばらつきが解消し、一層高い精度で3次元曲面22を加工できるようになるとともに、アンダカットなど複雑な形状の加工も可能になる。
また、ノルマルベクトル90の端点を通る滑らかなノルマル曲線92を求めるようになっているため、算出するノルマルベクトル90の数を少なくして計算時間を短縮できるとともに、ノルマル曲線92の3次元曲線式は交線34の3次元曲線式と対応しているため、交線34の3次元曲線上に順次CL点を設定する際に、そのCL点における工具拘束曲面12に対する面ノルマルベクトル(CLベクトル)をノルマル曲線92の3次元曲線式から求めることができ、要求精度などに応じて自由にCL点を設定できる。
また、ステップR4では交線34の曲率に応じた間隔でノルマルベクトル90を求めるため、ステップR5で求められるノルマル曲線92の精度を高く維持しつつ、ノルマルベクトル90の算出数を少なくできる。
この実施例は請求の範囲第6項に記載の工具移動経路データの作成方法の一実施例に相当し、ステップR1は第1拘束面設定工程で、ステップR2は第2拘束面設定工程で、ステップR3は交線演算工程で、ステップR4はノルマルベクトル演算工程で、ステップR5はノルマル曲線演算工程で、ステップR7、R8、R10、およびR11は移動経路データ作成工程に相当する。
なお、上例では回転加工工具20を工具拘束曲面12、すなわち製作すべき3次元曲面22に対して略垂直となる一定の姿勢で移動させる場合について説明したが、図34に示すように、前記CLベクトルを基準として工具軸心の傾き角θを設定する手段94を、前記CLベクトル設定手段88とNCデータ変換手段58との間に設け、図35に示すように回転加工工具20の軸心をCLベクトル(3次元曲面22に対して垂直な方向)から傾き角θだけ傾斜させた姿勢で移動させるようにすることもできる。この場合には、回転速度が大きい外周側部分で常に切削加工が行われるようにすることができるため、むしれなどが無い優れた切削性能が得られるようになり、回転加工工具20としてボールエンドミルなどの回転切削工具を使用する場合に好適に適用される。
また、上例では多数のCL点から成る点列データでNCデータが作成されていたが、第1実施例のように3次元曲線式を用いてNCデータを作成するようにしても良い。図36は、その場合のNCデータ作成装置120を説明する機能ブロック線図で、前記CL点設定手段86およびCLベクトル設定手段88に代えて移動経路設定手段122が備えられ、図37のフローチャートに従ってNCデータを作成する。
図37のステップRA1〜RA6、RA8はそれぞれ前記ステップR1〜R6、R11と同じであり、移動経路設定手段122によって実行されるステップRA7では、交線34の3次元曲線式およびノルマル曲線92の3次元曲線式を用いて工具移動経路を設定する他、前記ステップS5と同様に工具移動方向や加工時に必要なアプローチ動作、リトラクト動作、ピック動作などを設定する。なお、NC工作機械74側で交線34の3次元曲線式が表す3次元曲線上に曲線補間方式で順次目標位置を設定する際に、その目標位置における面ノルマルベクトルを前記ステップR8と同様にノルマル曲線92の3次元曲線式から求め、傾き角θなどに応じて工具姿勢が設定される。
この場合は、前記実施例のように多数のCL点毎にCLベクトルを設定してNCデータを作成する場合に比較してデータ量が大幅に低減される。
この実施例は請求の範囲第2項および第6項に記載の工具移動経路データの作成方法の一実施例に相当し、ステップRA1は第1拘束面設定工程で、ステップRA2は第2拘束面設定工程で、ステップRA3は交線演算工程で、ステップRA4はノルマルベクトル演算工程で、ステップRA5はノルマル曲線演算工程で、ステップRA7およびRA8は移動経路データ作成工程に相当する。また、ステップRA7は請求の範囲第8項の移動経路設定工程に相当し、移動経路設定手段122は請求の範囲第9項の移動経路設定手段に相当し、移動経路設定手段122およびNCデータ変換手段58は請求の範囲第7項の移動経路データ作成手段に相当し、NCデータ作成装置120は請求の範囲第7項の工具移動経路データの作成装置に相当する。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施することもできる。
例えば、前記実施例では何れも位置固定の被加工物44に対して回転加工工具20を移動させたり姿勢変化させたりするようになっていたが、被加工物44を移動させたり所定の軸まわりに回転させたりすることも可能である。それ等の回転加工工具20、被加工物44の移動形態(姿勢変化を含む)も必要に応じて適宜変更できる。
その他一々例示はしないが、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明は、3次元曲面を加工するために加工工具を被加工物に対して相対移動させるための工具移動経路データを作成したり、被加工物に対する加工工具の姿勢を制御しながら3次元曲面を加工するための工具姿勢を含む工具移動経路データを作成したり、被加工物に対して加工工具を相対移動させて所定の3次元曲面を加工したりする場合に好適に利用され得る。
Claims (9)
- 所定の3次元曲面を加工するために加工工具を被加工物に対して相対移動させるための工具移動経路データを作成する方法であって、
前記3次元曲面を加工するために前記加工工具を拘束する第1拘束面を該3次元曲面に対応させて設定する第1拘束面設定工程と、
前記加工工具の移動経路を拘束する平面以外の曲面から成る第2拘束面を前記第1拘束面と交わるように設定する第2拘束面設定工程と、
前記第1拘束面と前記第2拘束面との交線を3次元曲線式として求める交線演算工程と、
該交線演算工程で求められた前記3次元曲線式を含んで工具移動経路データを作成する移動経路データ作成工程と
を有し、且つ、前記交線演算工程は、前記第1拘束面のエッジと前記第2拘束面との交点が2点以外の場合には幾何学的交線追跡法により該第1拘束面と該第2拘束面との交線の3次元曲線式を求めるものである
ことを特徴とする工具移動経路データの作成方法。 - 前記第1拘束面と前記第2拘束面との交線上において所定の間隔で該第1拘束面のノルマルベクトルを求めるノルマルベクトル演算工程と、
該ノルマルベクトルの端点を通る滑らかなノルマル曲線を、前記第1拘束面と前記第2拘束面との交線の3次元曲線式と対応させて3次元曲線式として求めるノルマル曲線演算工程と
を有し、前記移動経路データ作成工程は、前記第1拘束面と前記第2拘束面との交線の3次元曲線式および前記ノルマル曲線の3次元曲線式を含んで、前記加工工具の姿勢を含んだ工具移動経路データを作成するものである
ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の工具移動経路データの作成方法。 - 前記交線演算工程は、前記第1拘束面のエッジと前記第2拘束面との交点が2点である場合にはパッチ境界法により該第1拘束面と該第2拘束面との交線の3次元曲線式を求めるものである
ことを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の工具移動経路データの作成方法。 - 前記加工工具は、その先端加工部の形状が半球形状を成すもので、前記第1拘束面は、該先端加工部の半球形状の球中心を拘束する面であり、
前記第1拘束面設定工程は、製作すべき3次元曲面の少なくとも一部が面法線方向を正しく認識することが困難であると判断した場合には、該3次元曲面上に所定の間隔で多数の参照点を設定するとともに、該参照点を中心として前記加工工具の先端加工部の半球形状と等しい半径の球を配置し、該3次元曲面から最も離れている球面に基づいて前記第1拘束面を設定するものである
ことを特徴とする請求の範囲第1項乃至第3項の何れかに記載の工具移動経路データの作成方法。 - 前記加工工具は、その先端加工部の形状が半球形状を成すもので、前記第1拘束面は、該先端加工部の半球形状の球中心を拘束する面であり、
製作すべき3次元曲面の面法線方向を正しく認識できると判断した場合に、前記第1拘束面設定工程において、該3次元曲面の面法線ベクトルを求めて該3次元曲面から前記加工工具の先端加工部の半球形状の半径と等しい寸法だけ面法線方向へオフセットしたオフセット曲面を第1拘束面に設定するとともに、該第1拘束面のエッジと前記第2拘束面との交点が2点である場合には、前記交線演算工程においてパッチ境界法により該第1拘束面と該第2拘束面との交線の3次元曲線式を求める第1の算出方法と、
製作すべき3次元曲面の面法線方向を正しく認識できると判断した場合に、前記第1拘束面設定工程において、該3次元曲面の面法線ベクトルを求めて該3次元曲面から前記加工工具の先端加工部の半球形状の半径と等しい寸法だけ面法線方向へオフセットしたオフセット曲面を第1拘束面に設定するとともに、該第1拘束面のエッジと前記第2拘束面との交点が2点以外の場合には、前記交線演算工程において幾何学的交線追跡法により該第1拘束面と該第2拘束面との交線の3次元曲線式を求める第2の算出方法と、
製作すべき3次元曲面の少なくとも一部が面法線方向を正しく認識することが困難であると判断した場合に、前記第1拘束面設定工程において、該3次元曲面上に所定の間隔で多数の参照点を設定するとともに、該参照点を中心として前記加工工具の先端加工部の半球形状と等しい半径の球を配置し、該3次元曲面から最も離れている球面に基づいて前記第1拘束面を設定するとともに、前記交線演算工程において、予め定められた所定の演算手法により該第1拘束面と該第2拘束面との交線の3次元曲線式を求める第3の算出方法と
の計3つの算出方法のうちの1つで3次元曲線式を求めるとともに、その算出方法で算出する際に所定のエラーが発生した場合は、該3つの算出方法のうちの残りの算出方法で3次元曲線式を求める
ことを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の工具移動経路データの作成方法。 - 所定の3次元曲面を加工するために加工工具を被加工物に対して相対移動させるための工具移動経路データを作成する方法であって、
前記3次元曲面を加工するために前記加工工具を拘束する第1拘束面を該3次元曲面に対応させて設定する第1拘束面設定工程と、
前記加工工具の移動経路を拘束する平面または曲面から成る第2拘束面を前記第1拘束面と交わるように設定する第2拘束面設定工程と、
前記第1拘束面と前記第2拘束面との交線を求める交線演算工程と、
前記第1拘束面と前記第2拘束面との交線上において所定の間隔で該第1拘束面のノルマルベクトルを求めるノルマルベクトル演算工程と、
該ノルマルベクトルの端点を通る滑らかなノルマル曲線を求めるノルマル曲線演算工程と、
前記第1拘束面と前記第2拘束面との交線および前記ノルマル曲線に基づいて前記加工工具の姿勢を含んだ工具移動経路データを作成する移動経路データ作成工程と
を有し、且つ、前記交線演算工程は、前記第1拘束面のエッジと前記第2拘束面との交点が2点以外の場合には幾何学的交線追跡法により該第1拘束面と該第2拘束面との交線の3次元曲線式を求めるものである
ことを特徴とする工具移動経路データの作成方法。 - 所定の3次元曲面を加工するために加工工具を被加工物に対して相対移動させるための工具移動経路データを作成する装置であって、
前記3次元曲面を加工するために前記加工工具を拘束する第1拘束面を該3次元曲面に対応させて設定する第1拘束面設定手段と、
前記加工工具の移動経路を拘束する平面以外の曲面から成る第2拘束面を前記第1拘束面と交わるように設定する第2拘束面設定手段と、
前記第1拘束面と前記第2拘束面との交線を3次元曲線式として求める交線演算手段と、
該交線演算手段によって求められた前記3次元曲線式を含んで工具移動経路データを作成する移動経路データ作成手段と
を有し、且つ、前記交線演算手段は、前記第1拘束面のエッジと前記第2拘束面との交点が2点以外の場合には幾何学的交線追跡法により該第1拘束面と該第2拘束面との交線の3次元曲線式を求めるものである
ことを特徴とする工具移動経路データの作成装置。 - 被加工物に対して加工工具を相対移動させて所定の3次元曲面を加工する加工方法であって、
前記3次元曲面を加工するために前記加工工具を拘束する第1拘束面を該3次元曲面に対応させて設定する第1拘束面設定工程と、
前記加工工具の移動経路を拘束する平面以外の曲面から成る第2拘束面を前記第1拘束面と交わるように設定する第2拘束面設定工程と、
前記第1拘束面と前記第2拘束面との交線を3次元曲線式として求める交線演算工程と、
該交線演算工程で求められた前記3次元曲線式を用いて工具移動経路を設定する移動経路設定工程と、
該移動経路設定工程で設定された工具移動経路である前記3次元曲線式が表す3次元曲線上に順次目標位置を設定して前記加工工具を被加工物に対して相対移動させる工具移動工程と
を有し、且つ、前記交線演算工程は、前記第1拘束面のエッジと前記第2拘束面との交点が2点以外の場合には幾何学的交線追跡法により該第1拘束面と該第2拘束面との交線の3次元曲線式を求めるものである
ことを特徴とする加工方法。 - 被加工物に対して加工工具を相対移動させて所定の3次元曲面を加工する加工システムであって、
前記3次元曲面を加工するために前記加工工具を拘束する第1拘束面を該3次元曲面に対応させて設定する第1拘束面設定手段と、
前記加工工具の移動経路を拘束する平面以外の曲面から成る第2拘束面を前記第1拘束面と交わるように設定する第2拘束面設定手段と、
前記第1拘束面と前記第2拘束面との交線を3次元曲線式として求める交線演算手段と、
該交線演算手段によって求められた前記3次元曲線式を用いて工具移動経路を設定する移動経路設定手段と、
該移動経路設定手段により設定された工具移動経路である前記3次元曲線式が表す3次元曲線上に順次目標位置を設定して前記加工工具を被加工物に対して相対移動させる工具移動制御手段と
を有し、且つ、前記交線演算手段は、前記第1拘束面のエッジと前記第2拘束面との交点が2点以外の場合には幾何学的交線追跡法により該第1拘束面と該第2拘束面との交線の3次元曲線式を求めるものである
ことを特徴とする加工システム。
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