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JP3725474B2 - 固体成形品製造用の緩衝ワックスビーズ - Google Patents

固体成形品製造用の緩衝ワックスビーズ Download PDF

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JP3725474B2 JP2001524581A JP2001524581A JP3725474B2 JP 3725474 B2 JP3725474 B2 JP 3725474B2 JP 2001524581 A JP2001524581 A JP 2001524581A JP 2001524581 A JP2001524581 A JP 2001524581A JP 3725474 B2 JP3725474 B2 JP 3725474B2
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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は生物活性物質を含有する固体成形品(特に錠剤)および前記物品の製造方法に関する。また本発明は、カプセル化された生物活性物質と、特定のワックスを含む複数の緩衝ビーズとの混合物であって、固体成形品の製造に適する混合物に関する。さらに本発明は、上記の成形品を使って哺乳動物または植物を生物学的に処置する方法に関する。
【0002】
(背景技術)
錠剤およびカプセル剤は、高用量の生物活性成分の投与に一般に適していない。というのも、単一の大きい剤形は嚥下が困難であり、あるいは数個の錠剤またはカプセル剤を一度に投与する必要が生じ、患者の服薬遵守性を損ねることになるからである。咀嚼錠は乳幼児と高齢者には理想的ではなく、また咀嚼によって粉砕されうる制御放出コートペレットの組込みにも適さない。
【0003】
医薬成分および獣医用成分の経口懸濁液は主に、固体医薬品の嚥下に困難を感じる人々のために設計されている。しかしそれらは水性媒質への制御放出粒子の組み込みには適していない。なぜなら、しばしば貯蔵中に懸濁媒体への生物活性成分の尚早な放出が起こるからである。徐放性懸濁液を製剤化するために様々な努力がなされてきたが、最も成功しているのはイオン交換樹脂を使って荷電分子を結合することである。このシステムの制約には、薬物積載能力が低いことと、イオン性薬物にしか適用できないことが含まれる。
【0004】
水中ですばやく崩壊して嚥下するのに適した粘度の均一な懸濁液を瞬時に形成する固体経口剤形の製剤化は、錠剤であれカプセル剤であれ、計量済みの投与量を供給しつつ制御放出粒子からの尚早な放出を起こさずに大用量を投与するという課題を回避することができる。そのような剤形の開発にとって鍵となるのは、分散して粘性懸濁液を形成する速崩壊錠である。粘性ゲルの発達の遅延は錠剤の崩壊を達成するために不可欠である。他方、適切な懸濁性を与えるには、すばやく増加する粘性が必要である。
【0005】
理想的な固体経口剤形は、水との接触時に粘性を増加させることができる嚥下可能物質、生物活性成分の即時または徐放的配達を行なうための少なくとも1つの生物活性成分および圧密性と迅速に崩壊する能力とを付与する充填剤を含有する。粘性増加剤を何の加工もしないで細粉として錠剤マトリックス中に含めると崩壊が妨げられ、分散不可能な嵩高い親水性の塊の形成が起こる。したがってそのような薬剤は、粘性が増加する前に崩壊過程が起こるように、顆粒または球体として錠剤中に組み込む必要がある。
【0006】
硬ゼラチンカプセル剤は当技術分野では特に医薬剤形としてよく知られている。それらのサイズは工業生産が開始されて以来、標準規格サイズであり、そのサイズは5(容量0.13mlに相当)から000(容量1.36ml)までの範囲に及ぶ。したがって各投与単位に多量の成分が要求される場合は、その製剤のかさ密度に依存して、大きすぎて嚥下できないために患者には好まれないほど大きなサイズのカプセルを使用する必要があるかもしれないし、それどころかサイズ000のカプセルでは小さすぎてその量を収容できないかもしれない。ビーズおよび被覆ビーズはしばしば硬ゼラチンカプセルに封入されて通常剤形または制御放出剤形として使用されきたが、剤形として硬ゼラチンカプセルを使用しながら徐放製剤を製造することはかなり困難であり、そのような試みには、それらの製剤の技術を改良しようとする努力にもかかわらず比較的限られた用途しかない。一般に錠剤が患者の快適さに与る最も好評な医薬経口剤形である理由は、これである。このことは摂取後に薬物をゆっくり放出するように設計された徐放錠には特に当てはまる。この場合は、患者が所望の効果を得るために服用しなければならない錠剤の1日あたりの数と回数がかなり減るので、患者の服薬遵守性が向上する。徐放錠を使うと、一晩中奏効するように薬物の活性を持続させることができるので、患者は朝まで起きる必要がなく、したがって病院の看護婦にとって時間の節約になる。
【0007】
したがって被覆された生物活性成分粒子を製錠するという概念に興味がもたれる。マイクロカプセルにはマイクロカプセル化された物質が外部の影響から保護され、その逆も起こる(例えば安定性が増加し、刺激または混合物中の他の成分との望ましくない反応の可能性が低下するか排除され、不愉快な味および臭気をマスキングすることができる)という既知の利点があるので、マイクロカプセルを含む錠剤を製造する試みがなされている。しかし被覆ビーズの圧密による錠剤の製造には難しい課題がある。生物活性成分の配達を持続させるためにビーズが速度制御ポリマーコーティングで被覆されている場合、コーティングに割れが生じると、その配達系(デリバリーシステム)は、生物活性成分の配達速度が変化するかまたは服用量を直ちに放出することになるだろう。したがってコーティングの割れを防ぐことが最も重要である。マイクロカプセルまたは被覆ビーズの砕けやすい性質を、圧縮時のそれらの破壊を防ぐことによって克服するには、ほとんどの場合、多量の担体が必要であり、そのためにやはり容認できないほど大きい錠剤になってしまうことがわかっている。
【0008】
乾燥粉末の圧密は(a)粒状固体の圧縮およびそれに続く(b)その粒子の結合という2段階からなる。最も簡単で最もよくある圧密過程の研究手段には、ポンチ力と錠剤破壊強さ(すなわち直径荷重を受けている錠剤を破壊するのに要する力)の関係がかかわる。直径圧縮によって測定される錠剤の引張り強さも適切なパラメーターである。なぜなら、これは円筒状の錠剤に張力をかけて直径でちょうど半分に割る場合に、簡単な等式で、適用荷重、錠剤の直径および錠剤の厚さに関連づけることができるからである。粉末圧密の効果の一つは出発物質の嵩密度の増加である。適用圧力と密度または多孔性の関係は、通常の製錠で使用される適用圧力範囲の全域にわたって直線的であることが非常に多い。
【0009】
被覆ペレットを含有する徐放錠の圧密には以下の重要な側面がある。そのような剤形を開発する場合、生物活性成分放出特性に対する望ましくない影響を防ぐために、被覆ペレットは損傷を受けることなく圧密の工程に耐えなければならない。コーティング剤の種類と量、サブユニットのサイズ、緩衝効果をもつ外部添加物の選択および適用する圧力の速度と強度は慎重に考慮しなければならない。ビーズ圧密の工程は、ポリマー被覆球状コアへの応力の適用を伴なう。賦形剤またはプラセボ緩衝ビーズと一緒に錠剤に圧密される被覆ビーズの望ましい機械的特性は、それらが強く、脆くなく、低い弾性レジリエンスを持つようなものであるべきである。Aultonら(前掲)は、非被覆ビーズと被覆ビーズの両方の機械的特性を研究して、ポリメタクリレートの水性ポリマー分散系を使って塗布されたフィルムコートの存在がビーズの圧潰強さと弾性に影響を及ぼすことを実証した。すなわち、ポリマー塗布にはビーズの圧潰強さを増加させると同時にビーズレジリエンスを増進させる(弾性率の低下を特徴とする)効果がある。
【0010】
粉末状およびペレット状の同じ製剤の圧密特性にはかなりの変化が観察された。すなわち、粉末製剤が可塑的に変形して、より強い圧密体を生成したのに対し、それらのペレット型は弾性変性と脆弱な破砕を示し、それがより低い引張り強さの圧密体をもたらした。アクリレートポリマーで被覆した球体からの生物活性成分の放出速度は適用圧力の初期増加と共に増加する(これは圧密中に形成されるコートの割れによると考えられる)が、圧力をさらに増加させると、おそらくは錠剤内での粒子間接触が密になってそれがペレットコートの漏れを部分的に補うために、放出プロフィールが再び遅くなることも観察された。
【0011】
錠剤の設計では外部添加物の選択も重要である。というのは、これらの添加物は被覆サブユニットの塗膜割れの発生を防止すると期待されるからである。粒径面での生物活性成分配合ペレットとの適合性も非常に重要である。不均一な粒径分布は分離を引き起こし、それが重量の変動、含量均一性の不足などといった製錠上の問題をもたらしうるからである。例えば良好な「圧密」および「緩衝」特性をもつプラセボマイクロスフェアを希釈剤として使用できる。あるいは、小サイズの生物活性成分配合ペレットによっても低用量生物活性成分の含量均一性が改善されるが、被覆すべきペレットの表面積はペレットのサイズが小さくなるにつれて増加することになる。
【0012】
不活性「緩衝」ビーズを希釈剤として使用する場合、その錠剤形の重量と含有量を十分均一にするには、十分な混合と最小限の分離が不可欠である。分離は著しく異なる粒径、粒子の密度または形状などの要因による影響を受ける。生物活性成分配合ペレットと不活性希釈緩衝ビーズの間の分離の発生を最小限に抑えるには、活性ペレットと同じサイズでほぼ同じ密度の不活性ビーズを選択する必要があると考えられる。さらに不活性緩衝ビーズは、被覆された生物活性成分配合ビーズよりも機械的に弱いべきである。
【0013】
Aultonら(前掲)はサイズまたは密度による分離を防止するために、被覆された生物活性成分配合持続作用ビーズの緩衝用の不活性「緩衝」ビーズを、異なるアプローチを使って製造しようとした。微結晶セルロース含有レベルが高い不活性ビーズは、この物質の固有結合能ゆえに、極めて硬い。また、ラクトース含有レベルが高い不活性ビーズも非常に硬い。造粒水の全部または一部をイソプロピルアルコール(ラクトースはイソプロピルアルコールには不溶だった)に代えてみたが、予想通り、製錠中に低い圧力で容易に破砕する軟らかい不活性緩衝ビーズは製造できなかった。すなわち、得られたビーズはまだ強すぎて、それらが破砕するまでに生物活性成分配合ビーズより3倍強い力を加える必要があった。したがって生物活性成分配合ビーズと不活性ビーズの混合は実用的な提案ではないと結論された。
【0014】
上述のように、微結晶セルロースのような従来の高度に圧密可能な充填剤を生物活性成分配合ビーズと混合し、錠剤に圧縮することができる。微結晶セルロースのみまたはリン酸二カルシウムやラクトースなどの脆弱な物質と組み合わせた微結晶セルロースから製造されたビーズが極めて硬く、容易には変形または破壊されないことはよく知られている。しかし活性成分配合ビーズとの粒径の相違ゆえに分離が起こり、重量変動と均一性の問題が生じる。乾式または湿式造粒法によって製造され生物活性成分配合ビーズと同等のサイズを持つ微結晶セルロース顆粒は、サイズの相違による分離とそこから派生する問題を最小限に抑えることができる。しかしMilliliら、Drug Dev. Ind. Pharm. 16(8):1411-1426(1990)およびAultonら、Drug Dev. Ind. Pharm. 20(20):3069-3104(1994)には、そのような利点を得ることで圧密性が損なわれることになると注記されている。したがって、生物活性成分配合被覆ビーズと混合して錠剤に圧縮したときに、圧密中の分離による重量変動と活性成分含量の均一性の問題を生じることなく高レベルの圧密性を保つことによってコーティングの割れを防止する充填剤ビーズは、依然として必要とされている。
【0015】
以下に、上記の様々な課題の解決を図るために先行技術で挙げられた解決策の具体例をいくつか記載する。例えば英国特許第1,598,458号は、30〜100℃の融点を持つポリエチレングリコールまたは他の水溶性天然もしくは合成ワックスの細紛を脆弱なマイクロカプセルを元に計算して2〜20重量%の量で担体として使用すると、脆弱なコーティングを持つマイクロカプセル化薬理活性物質の製錠がうまくいくことを開示している。
【0016】
生物活性成分の作用を持続させるために剤皮で被覆された生物活性成分配合粒子を含有する改良型錠剤を製造するための第1のアプローチでは、製錠時に圧力を受けてコーティングの完全性を保ったまま変形する可撓性可塑的変形ポリマー物質を使用する。例えばEP-A-335,247は、被覆顆粒のコーティングの破壊を防止し当該コーティングの崩壊特性を制御または調節するために、一次被覆層で被覆された(要すればさらに保護コーティングで被覆された)医薬組成物の顆粒を、圧縮性/成形性が高く崩壊性が低い少なくとも10重量%の非膨潤性ポリマーを含有する非被覆成分と共に圧縮成形することを開示している。非膨潤性ポリマーはポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、またはセルロース誘導体もしくはスチレン-アクリルコポリマーなどの腸溶性ポリマーでありうる。被覆顆粒のコーティングとして使用する化合物には特に制限または制約はなく、なかんずくパラフィン、マイクロクリスタリンワックス、高級アルコール、高級脂肪酸またはその塩、高級脂肪酸エステル、例えば水素化油、カルナウバロウ、ミツロウなどが挙げられる。コーティング物質は通常、当該医薬組成物の1〜80重量%を占める。この文書によれば、被覆顆粒は従来の造粒法によってまたはマイクロカプセル化によって製造でき、活性成分を非被覆成分中に処方することもできる。
【0017】
従来から当技術分野では、顆粒とは、個々の供給物質成分の結集による粉末粒子の凝集(造粒ともいう)によって形成される凝集体をいう。たとえ当該個々の成分は分離しないとしても、顆粒自体はサイズ分布が広範囲にわたれば分離を起こしうる。これが製錠機中で起こると、これらの機械は重量ではなく容積的に満たされるので、大きな重量変動を持つ製品が得られることになる。これにより、たとえ当該成分が顆粒の全体にわたって重量的に均一に分布していたとしても、完成品のバッチ内で生物活性成分含有量は容認できない分布をすることになる。したがって顆粒に固有の上記の短所を解決する必要がある。
【0018】
当技術分野ではよく知られているように、ビーズ(またはペレット)は顆粒とは区別できる。ペレット化は細紛または顆粒を小さい易流動性の球状または半球状単位に変換する凝集過程である。造粒の過程とは異なり、ビーズの製造は狭いサイズ範囲分布をもたらす。顆粒と比較してビーズの球状性が高いほど流動性は向上し、形状の相違による分離が減少する。またビーズの表面形態は、機能的コーティングを適用するのにも最適である。
【0019】
したがって上記徐放錠を製造するための第2のアプローチでは、生物活性成分配合ビーズを、被覆ビーズの破損を防ぐために製錠に際してより低い圧力で変形する、より軟らかい不活性緩衝ビーズと混合し、圧密する。例えばWO 97/25029は(i)活性成分を含み好ましくは制御放出特性を与えられた特定の直径と圧潰性を持つ被覆ペレット、(ii)炭素原子数が少なくとも12、好ましくは18前後である脂肪酸のエステル、エーテルまたは塩などの70℃を越えない融点を持つ可塑的に変形可能な物質(パルミチン酸および/またはステアリン酸のグリセリルモノ-、ジ-またはトリエステルが好適)を含み、さらに10〜80%のセルロース誘導体結合剤を含み、要すれば水不溶性無機粉末希釈剤を含む特定の直径と圧潰性を持つ変形可能なペレットおよび(iii)崩壊成分(好ましくは水不溶性無機塩)を含むペレットを含有する錠剤を開示している。これらのペレットでは活性ペレット:変形可能ペレット:崩壊ペレットが1:(0.2〜5.0):(0.2〜5.0)の範囲の重量比で使用される。この文書では、製錠操作における活性ペレットの保護または緩衝作用を達成するには、変形可能ペレットの圧潰性が重要だとされている。しかしこの第2のアプローチに包含される代替解決策はしばしば失敗に終わっている。例えば、微結晶セルロースを含有する、より軟らかい不活性緩衝ビーズの製造は、水および/またはアルコールを造粒剤として使用した場合は成功しなかった。
【0020】
この問題を克服するために、米国特許第5,780,055号は、押出-球状化(spheronization)とそれに続く凍結乾燥によって製造され、微結晶セルロースを含み、要すれば崩壊剤および/または充填剤と混合される、直径約0.2〜2.0mmの緩衝ビーズを開示している。このビーズは、生物活性成分配合ビーズ(要すれば制御放出特性または徐放特性用の物質で被覆されたものまたはそのような物質を含有するもの)と混合すると、錠剤の製造に有用である。この文書の緩衝ビーズは、賦形剤-賦形剤接触によって錠剤を一体にしておくために、まず子一次粉末粒子に破砕した後、可塑的変形を起こすことが要求される。したがってこの先行技術は特殊な製造技術の使用に限定される。したがって上述した品質上の課題に対して、様々な製造技術を使用できることに関連する工業的汎用性を同時に与えることができる技術的解決策が今も必要とされている。
【0021】
要約すると、制御放出ビーズを含有する既製の懸濁液の製剤は、生物活性成分の尚早な浸出と結びつけられてきた。分散性錠剤を使って即時懸濁液を形成させることにより、大用量の生物活性成分を投与できると共に、この問題を回避することができる。即時徐放性懸濁液を形成させるための理想的錠剤は、患者がその投与量を嚥下するまで生物活性成分配合膜被覆ビーズの沈殿を遅らせるために、水中ですばやく崩壊(5秒未満)した後、粘性懸濁液を形成(1〜2分以内)するべきである。この錠剤を製剤化するには次の3成分が必要であると考えられる:
(1)投与量を長時間かけて配達するように意図された生物活性成分配合膜被覆ビーズ、
(2)生物活性成分配合ビーズの沈降を遅らせることができる粘度増加剤、および
(3)生物活性成分配合ビーズを破損から保護しつつ機械的に強い圧密体を製造することができる充填剤系。
【0022】
しかし先行技術で利用できる技術的解決策はいずれも上述した様々な課題を同時には解決できない。本発明は、賦形剤-賦形剤接触によって錠剤を一体にしておくために充填剤系がまず子一次粉末粒子に破砕した後、可塑的変形を起こすことを必要としないで、先行技術の短所を克服できるという予想外の観察に基づく。したがって本発明はこの条件を満たす緩衝ビーズの選択によってもたらされる。
【0023】
(発明の開示)
本発明の目的は、例えば生物活性成分の幅広い固体成形品の圧密による製造などに役立ちうる圧密可能な緩衝ビーズを提供することである。本発明のもう一つの目的は高い引張り強さを持つ水分散性錠剤を提供することである。本発明のさらにもう一つの目的は、生物活性成分の持続的配達を引き起こすビーズを含有する錠剤を提供することである。本発明のさらにもう一つの目的は、水と接触したときにすばやく粘性を発生させることができる膨潤性物質を含有する錠剤を提供することである。本発明のもう一つの目的は、生物活性成分放出特性には最小限の影響しか与えずに水中ですばやく崩壊して小児および高齢者が容易に嚥下できる均一な懸濁液を形成する錠剤を提供することである。本発明のさらなる目的は、大量の生物活性成分が必要であるが大きい錠剤またはカプセル剤の嚥下が問題になる場合に、水中ですばやく崩壊して均一な懸濁液を形成する錠剤を提供することである。本発明のもう一つの目的は、広範囲にわたる製造技術によって製造できる錠剤を提供することである。本発明のさらにもう一つの目的は、大用量を投与する場合でも計量済みの投与量の生物活性成分を使って哺乳動物または植物の処置する方法を提供することである。
【0024】
以下に記載する詳細な説明から明らかになるであろう本発明のこれらの目的と他の目的は、一態様として、本質的にマイクロクリスタリン炭化水素ワックスまたは天然ワックスからなる少なくとも1つの圧縮可能な緩衝成分を含み、該ワックスが生物学的に不活性な緩衝ビーズの少なくとも約30重量%である、生物活性成分を含有する固体成形品を圧縮によって製造するための生物不活性緩衝ビーズによって達成される。
【0025】
(詳細な説明)
本発明により、本質的にマイクロクリスタリン炭化水素ワックスまたは天然ワックスからなる少なくとも1つの圧縮可能な緩衝成分を含み、該ワックスが生物不活性緩衝ビーズの少なくとも約30重量%である、生物活性成分を含有する固体成形品を圧縮によって製造する際に有用な生物不活性緩衝ビーズを提供できる。
【0026】
また本発明により、生物活性成分を含有する固体成形品を圧縮によって製造するための少なくとも1つの圧縮可能な緩衝成分を含む緩衝ビーズであって、炭化水素ワックスまたは天然ワックスを含み、その炭化水素ワックスまたは天然ワックスの全体に分散した少なくとも5重量%の賦形剤を含む緩衝ビーズも提供できる。賦形剤は崩壊剤であることが好ましい。
【0027】
本発明により、生物活性成分配合ビーズを含有し、さらに、炭化水素ワックスまたは天然ワックスからなる少なくとも1つの圧縮可能な緩衝成分を含む生物学的に不活性な緩衝ビーズ(該緩衝ビーズは該ワックスの全体に分散した少なくとも5%の賦形剤も含んでいる)を含有する固体成形品の形で、当該哺乳類に有効量の生物活性成分を投与するか、当該植物を有効量の生物活性成分と接触させることによって、生物学的または治療的処置を必要としている植物または哺乳動物を処置する方法を提供できる。前記賦形剤は崩壊剤であることが好ましい。
【0028】
また本発明により、生物活性成分配合ビーズを含有し、さらに、本質的にマイクロクリスタリン炭化水素ワックスまたは天然ワックスからなる少なくとも1つの圧縮可能な緩衝成分を含む生物学的に不活性な緩衝ビーズ(該ワックスは該生物学的に不活性な緩衝ビーズの少なくとも約30重量%である)も含有する固体成形品の形で、生物活性成分を含有する物質による生物学的または治療的処置の有効量を当該哺乳動物に投与するか、生物活性成分を含有する物質による生物学的または治療的処置の有効量に当該植物を接触させることによって、投薬を必要としている哺乳動物または植物を処置する方法も提供できる。
【0029】
「マイクロクリスタリン炭化水素ワックス」なる用語は、本明細書では、石油から誘導される精製合成ワックスであって、98.9℃における力学的粘性率(dynamic viscosity)(DIN52007)が約2mPa.s以上であり、米国食品医薬品局(FDA)規格を満たすものを意味するために使用する。当該ワックスは必要であれば、屈折率、融点(ASTM D3945)、凝固点(ASTM D938またはDIN ISO 2207)、針入度(ASTM D1321またはDIN 51579)、臭気(ASTM D 1833)、紫外線吸収(21 CFR 172.886)および色(ASTM D1500)のような、さらなるパラメーターによって特徴づけることができる。本発明によれば水不溶性のマイクロクリスタリン炭化水素および天然ワックスが好ましい。
【0030】
本発明用のマイクロクリスタリン炭化水素ワックスは原油の最高沸点留分から得ることができるので、その詳細な構成は原油の供給源とワックスの分離と精製前に施された精製の程度に依存する。当技術分野ではよく知られているように、マイクロクリスタリン炭化水素ワックスはパラフィンロウとは極めて異なる物理的化学的性質(例えばはるかに高い分子量)を示し、極めて繊細な結晶構造を持ち、その結晶は細針型または短平板型でありうる。
【0031】
通常のマイクロクリスタリン炭化水素ワックスの製造では、減圧塔の塔底流または「ブライトストック」を脱れきして重質残油を生産し、次にそれを抽出して芳香族化合物を部分的に除去する。アンダーワックスド(underwaxed)ブライトストックを得ることができる炭化水素質供給物質は通常、芳香族化合物ならびに非常に長い鎖長のノルマルおよび分岐パラフィンを含有する。これらの供給物質は通常、軽油領域で沸騰する。代表的な供給原料は約350℃より高く約600℃より低い標準沸点範囲を持つ減圧軽油と、約480度より高く約650℃より低い標準沸点範囲を持つ脱れき残油である。抜頭原油、シェール油、液化石炭、石炭、コークス留出物、フラスコまたは熱分解油および他の重質油も、供給原料源として使用できる。本明細書にいう「マイクロクリスタリン炭化水素ワックス」は、この脱れき抽出油から脱ワックスおよび脱油によって回収される約95℃までの融点を持つ脱油(すなわち油含有量が5重量%未満の)ワックスから得ることができる。この脱油ワックスは臭気が乏しく暗色であることを特徴とし、紫外線吸収試験によって示されるように芳香族不純物を含有するので、FDA規格(重金属含量、紫外線吸収、色、臭気および色の安定度)を満たす製品を得るために、さらに精製しなければならない。そのために、ボーキサイトや粘土などの固体吸収性物質と接触させて、ワックスに好ましくない特性を与えている芳香族化合物を吸収することができる。例えば水素の存在下で行なわれるワックスの触媒的精製(ハイドロファイニング)は米国特許第3,052,622号から知られている。この米国特許では、いわゆるDuo-Sol法によって同時に脱れきし芳香族化合物を抽出することでロウ質の石油残渣を得て、次にそのワックスに水素の存在下でボーキサイト上の酸化ニッケル触媒上を通過させることによってハイドロファイニングを行なうことが開示されている。次にハイドロフィニングされた製品をトルエンとメチルエチルケトンを用いる従来の溶剤脱ロウ法で脱ロウする。U.S. 4,608,151にも、以下の工程からなる高分子量マイクロクリスタリン炭化水素ワックスの製造方法が開示されている:
・第1工程として、例えばケイ酸系またはアルミナ系マトリックスを持つ含硫ニッケル-スズまたはニッケル-モリブデン水素処理触媒などを使った、水素化分解アンダーワックスド(underwaxed)ブライトストックの水素化脱窒素、
・第2工程として、例えばケイ酸系またはアルミナ系マトリックスを持つ非含硫ニッケル-スズまたはパラジウム水素処理触媒などを使って、第1工程で得た生成物を水素精製、および
・第3工程として、メチルエチルケトンとトルエンの混合物などの従来の溶剤を使って、第2工程で得た製品を溶剤脱ロウ。
【0032】
本発明の実施には、約50℃〜90℃の凝固点を持ち水不溶性であるマイクロクリスタリン炭化水素ワックスを使用することが好ましい。マイクロクリスタリン炭化水素ワックスは通常、直鎖(ノルマル)炭化水素と分岐(イソ)炭化水素の混合物からなる。本発明の好ましい態様において当該混合物は約30〜約90重量%の直鎖炭化水素と約10〜約70重量%の分岐炭化水素とからなる。またマイクロクリスタリン炭化水素ワックスは好ましくは不飽和炭化水素を実質的に含まないものである。本発明のもう一つの好ましい態様によれば、マイクロクリスタリン炭化水素ワックスの分子の98%を越える部分が炭素原子数20〜75(最も好ましくは20〜62)の分子鎖長(高温キャピラリーガスクロマトグラフィーによって決定)を持つ。
【0033】
本発明の好ましい態様では、マイクロクリスタリン炭化水素ワックス内の分子鎖長の分布は、分子の6%未満が炭素原子数25未満であり、分子の6〜50%が炭素原子数25〜29であり、分子の20〜45%が炭素原子数30〜34であり、分子の7〜70%は少なくとも35個の炭素原子を持つような分布である。上記の分布は、より好ましくは、分子の5%未満が炭素原子数25未満であり、分子の10〜25%が炭素原子数25〜29であり、分子の30〜45%が炭素原子数30〜34であり、分子の30〜45%は少なくとも35個の炭素原子を持つような分布である。
【0034】
上述したような脱油石油ワックスの精製または水素精製によって得られるマイクロクリスタリン石油ワックスの代用物として、エチレンの触媒重合またはエチレンと炭素原子数3〜12の少量の直鎖α-オレフィン(例えばプロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン)または無水マレイン酸との共重合の生成物であって同じような特徴(粘性率、屈折率、分子量分布、結晶構造など)持つ合成石油ワックスも本発明の範囲内で使用できる。本発明に従ってそのような合成石油ワックスは、FDA規格を満たし、好ましくは約500〜約1200の数平均分子量を持つように設計される。ここでも水不溶性ワックスが好ましい。
【0035】
上記の態様のマイクロクリスタリン炭化水素ワックスの代用物として、本質的に同様の物理的科学的特徴(粘性率、屈折率、分子量分布、融点、凝固点、直鎖炭化水素と分岐炭化水素の比率など)、結晶構造(当業者によって決定されるもの)および圧縮したときの挙動(緩衝効果)を示す天然ワックス(好ましくはFDA規格を満たす等級を持つもの)またはそのような天然ワックスの混合物も使用できる。天然ワックスの例には植物ワックスと昆虫ワックスが包含され、例えば以下に挙げるものがあるが、これらに限るわけではない。
・カルナウバロウ:南アメリカ(特にブラジル)に見られるヤシであるロウヤシ(Copernicia cerifera)の葉、液果および茎状の黄白色粘着性浸出物。84℃の融点を持ち、Pontes Industria de Cera Ltda(ブラジル、フォルタレザ)から入手できる。これは主としてセロチン酸ミリシル(炭素数56のエステル)およびミリシルアルコール(炭素原子数30)からなると考えられる。
・カンデリラロウ:メキシコ北東部および米国南西部のチワワ(Chihuahuan)砂漠に生育する植物Euphorbia antisyphiliticaの葉および茎上の浸出物。71℃の融点を持ち、Multiceras S.A.(メキシコ)からREALTMという商品名で入手できる。これは不透明ないし半透明であり、槽内で葉を水および硫酸と共に煮沸した後、槽の上部に浮かんでいるセロート(cerote)と呼ばれる粗製ワックスをすくいとり、そのセロートを冷却して小さく砕いた後、再加熱し、その液体ワックスをフィルタープレスに通すことによって不純物を除去することによって抽出される。
・パームワックス:熱帯アメリカのロウヤシ(Ceroxylan andicola)の幹に形成される。
・亜炭ワックス。融点80℃。ベンゼンを使って亜炭の蒸留生成物の可溶分を除去することいよって得られる。モンタン酸(炭素原子数29)をモンタン酸セリル(炭素原子数56)およびモンタン酸ミリシル(炭疽原子数60)と共に含有すると考えられる。
・オゾケライト:石油に付随して見出される炭化水素のロウ状の混合物で、しばしば深いな臭気を持つ。
・セレシンロウ:通常、パラフィンロウより多少高い平均分子量を持つ炭化水素、すなわちイソ炭化水素からなる精製型のオゾケライトと定義される。
・ラーダセイン(lardaceine):茶樹に生息する昆虫Ceroplastens rubensの外皮上に形成され、かなりの量のセロメリシン酸(融点94℃)を含有するワックスである。
・虫白ロウ:カイガラムシ(Coccus ceriferus)による刺創の結果としてトネリコ(Chinese ash-tree)によって分泌され、主にセロチン酸セリルを含有する。
【0036】
本発明の上記の態様の代用品として、炭素原子数25〜31の飽和炭化水素、炭素原子数25〜31の飽和アルコール、炭素原子数25〜31の飽和モノカルボン酸、前記アルコールと前記モノカルボン酸から得られるエステル(したがって炭素原子数50〜62)から選択される化合物、例えば
・ネオセリリック(neocerylic)(ネオセロチック(neocerotic))アルコール(炭素原子数25)、
・ネオセロチン(ペンタコサン)酸(炭素原子数25)、
・セロチン酸セリル(炭素原子数52)、
・モンタン(ノナコサン)酸(炭素原子数29)、
・ミリシック(myricic)アルコールまたはヘントリアコンタノール(炭素原子数31)、
・セリリック(cerylic)(セロチック(cerotic))アルコールまたはヘプタコサノール(炭素原子数27)、
・セリル(cerylic)(ヘキサコサン)酸(炭素原子数26)、
・セロチン酸ミリシル(炭素原子数56)、
など、ならびに上記の合成および天然ワックスの特徴に似た特徴(粘性率、屈折率、分子量分布、融点、凝固点、直鎖炭化水素と分岐炭化水素の比率、結晶構造など)を与える比率で混合されたそれらの混合物も使用できる。
【0037】
マイクロクリスタリン炭化水素ワックスまたは実質的に同様の特徴を持つ天然ワックスの他に、本発明の緩衝ビーズは、約70重量%までの別の圧縮可能な生物不活性緩衝成分または少なくとも生物不活性であるが医薬的に許容できる添加物(賦形剤)、例えば着色剤、甘味剤(例:ショ糖、マンニトール、サッカリンおよびアスパルテーム)、着香剤(例:バニリン)、緩衝剤、充填剤、崩壊剤および/または膨潤性物質などを含んでよい。本発明の緩衝ビーズは、ビーズ全体に分布した少なくとも一つの上記生物不活性で医薬的に許容できる添加物(賦形剤)を、例えばワックスと賦形剤のよく混ざった混合物の形で、少なくとも約5重量%の量で含むことが好ましい。生物活性成分を含有する固体成形品を圧縮によって製造した場合、崩壊剤は速崩壊性を与えるための賦形剤として特に有用である。
【0038】
膨潤性物質(粘度増加剤ともいう)は、水性環境でコロイド分散系を形成しそのコロイド粒子が液相全体に三次元的ネットワークまたは格子状構造を形成する物質である。コロイド分散系はpH変化または酵素分解に反応して、ゲル内での拡散が粒子からの活性物質の放出を左右しないような形で粘性を下げるかまたは溶解しうる。使用される膨潤性物質の詳細は本発明にとって決定的な事項ではない。有用な膨潤剤の例には、親水性ポリマー、例えば糖類(デキストロース、グルコースおよびショ糖)、特定のセルロース誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウムまたはカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロースまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルファ化デンプン、多糖、ペクチンアガー(pectin agar)、カラギーナン、粘土、親水性ゴム(アカシアゴム、グアーゴム、アラビアゴム、キサンタンガムなど)、アルギン酸、アルギナート、デキストラン、ペクチン(Zumbro Inc.(ミネソタ州ヘイフィールド)からVisquick(登録商標)およびInstaThick(登録商標)という商品名で入手できる)およびカルボマー樹脂が包含される。
【0039】
カルボマー樹脂(B.F.Goodrich(オハイオ州クリーブランド)からカーボポール(Carbopol(登録商標))934P、971Pおよび974P医薬用という商品名で入手できる)は、カルボン酸基のパーセンテージが高いので水膨潤性を示すことができる架橋アクリル酸ポリマーである。カルボマーは溶媒和済みの乾燥状態では堅く巻かれている。水に分散させるとカルボマーは水和して解け始め、粘度の部分的増加をもたらす。最も高く最も均一な粘度を達成するには、例えばアンモニアなどの水溶性塩基を使った中和などによって、完全に解けなければならない。中和によってカルボマーはイオン化し、ポリマー主鎖に沿って負の電荷が生成する。これらの負の電荷の斥力が分子の伸展を引き起こし、それによってその分子はすばやく濃密になる。強塩基による過剰な中和は樹脂構造を崩壊させて粘度の恒久的な喪失をもたらしうる。カルボマーは分子量、架橋度および分子構造によって異なる。これらの相違が各カルボマー樹脂の特異的なレオロジー的特徴と増粘効率を担っている。B.F.GoodrichからCarbopol(登録商標)EX161およびEX214の商品名で入手できる中和済カルボマーは、徐放性経口懸濁液に使用するために塩基を添加する必要がない塩類である。固形投与製剤ではCarbopol 934が乾燥錠剤結合剤として、また親水性マトリックス機構による制御放出剤としても使用されている。カルボマー樹脂は溶液を増粘するだけでなく、広範囲な流動特性も与える。修飾セルロース化合物や天然ゴムなどの数多くの多糖増粘剤と同様に、カルボマー樹脂もずり減粘性である(ずり速度が増加すると共に粘度は減少する)。しかし大半の線状多糖類とは異なり、カルボマー樹脂は可塑的なレオロジープロフィールを示す。カルボマー溶液は降伏値と呼ばれる最小力に達するまで流動しない。カルボマー樹脂は水中油型(o/w)乳剤と懸濁剤に優れた安定性を与える。適切な乳化剤および補助乳化剤と併せて使用すると、カルボマー樹脂は周囲温度および高温ならびに凍結-融解条件下での長期安定性を与える。カルボマー樹脂によって作られる降伏値は、油滴を懸濁し分離することによってo/w乳剤の「クリ-ミング」または分離を防止する。また、粒子を媒質全体に恒久的に懸濁させて、極めて低い濃度で使用した場合でも安定な非沈殿製品を作ることもできる。カルボマーに関して生じる一つの大きな問題はその分散性が低いことである。すなわちこの乾燥粉末樹脂は吸湿性が高く、水または極性溶媒に加えるとすばやく水和する。したがってカルボマー樹脂を無計画に水に投入した場合は、湿った集塊の表面がすばやく溶媒和して、乾燥した内部の迅速な濡れを防ぐ層を形成するので、そのカルボマー樹脂は固まるか、水和が不完全になるだろう。これはカルボマーの飛散性と共に、ざらざらした触感、粘度の低下または部分的に濡れた集塊の存在などといった分散欠陥をもたらす。したがって長々しい混合時間を避け、高品質の再現性あるカルボマー樹脂分散系を調製するために、適切な分散技術を使用するか、カルボマーを容易に分散する飛散性の少ない形(例えば顆粒または球体)に製剤化するか、または担体シードの表面に粉末積層するべきである。粉末積層では、結合剤と生物活性成分は異なるポートから噴霧されるので、生物活性成分は不活性シード物質上に噴霧されるまで結合剤溶液と接触しない。結合剤溶液の必要量は他の積層技術と比較するとはるかに少ないので、乾燥は極めて速く、プロセス全体がはるかに速い。
【0040】
緩衝ビーズ中に使用できる崩壊剤の詳細は本発明にとって決定的な事項ではない。これには、例えば硫酸バリウム、炭酸カリウムおよび炭酸マグネシウム(発泡錠においてインサイチューで二酸化炭素を生成する)、リン酸カルシウム、酸化鉄、酸化マグネシウム、リン酸水素二カルシウムおよびそれらの混合物などの水不溶性無機塩だけではなく、デンプングリコール酸ナトリウム(Primojel(登録商標)およびExplotab(登録商標)の商品名で入手できる)などのアルファ化または修飾デンプン、架橋ポリビニルピロリドン(ISP Technologies(ニュージャージー州ウェイン)からPolyplasdone XL(登録商標)という商品名で入手できる)、ケイ酸アルミニウムマグネシウム(Veegum(登録商標)という商品名で入手できる)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(Nymcel(登録商標)という商品名で入手できる)および他のセルロース物質(FMC Corp.(ペンシルバニア州フィラデルフィアからAvicel(登録商標)という商品名で入手できるものなど)、陽イオン交換樹脂(Amberlite(登録商標)IRPという商品名で入手できる架橋カルボン酸樹脂のカリウム塩など)、クロスカルメロースナトリウム(FMC Corp.(ペンシルバニア州フィラデルフィア)からAc-di-sol(登録商標)という商品名で入手できる)なども包含される。崩壊剤の使用量も本発明にとって決定的な事項ではなく、当技術分野でよく知られている形で、所望する顆粒密度(通常は0.5〜1.5mg/mlの範囲にある)、多孔度および圧密性(通常は圧密時に1%を越えない脆砕性を与えるもの)に依存する。
【0041】
緩衝ビーズ中に使用できる充填剤は本発明にとって決定的な事項ではない。それらには、例えばデンプン、ゼラチン、グルコース、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カルシウム、水溶性アクリルポリマー、ポリビニルピロリドン、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの結合剤、ヒュームド(コロイド)シリカ(Aerosilという商品名で入手できるものなど)などの流動促進剤、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウムなどの滑沢剤、リン酸二カルシウムなどの水不溶性希釈剤およびラクトース、ソルビトールなどの水溶性希釈剤が包含される。
【0042】
本発明の緩衝ビーズは好ましくは約0.5〜約2.0mm、最も好ましくは0.75〜1.25mmの平均粒径を持つ。これらの緩衝ビーズは、当該技術が顆粒ではなく粒径分布範囲が狭い易流動性ビーズを与える限り、高速剪断混合、押出、押出-球状化などの多くの異なる技術によって、または他の手段によって製造できる。好ましい製造法では、上記の平均粒径が得られるように、マイクロクリスタリン炭化水素ワックスまたは同様の特徴を持つ天然ワックスと必要に応じた添加物(賦形剤)との高速剪断混合を行なう。本明細書で使用する「高速剪断混合」という用語は、当業者にはすぐに分かるように、ビーズ成分を高い剪断速度で混合することを意味する。高速剪断混合を製造技術として使用する場合、混合温度は好ましくは約45〜約60℃の範囲、より好ましくは約50〜約55℃の範囲にあるべきである。
【0043】
もう一つの製造方法では、マイクロクリスタリン炭化水素ワックスまたは同様の特徴を持つ天然ワックスと必要に応じた添加物(賦形剤)を例えばホットステージ押出(hot stage extrusion)などによって混合した後、その混合塊を球状化装置(spheronizer)に供給する。本発明のもう一つの態様では、押出-球状化は、
(a)マイクロクリスタリン炭化水素ワックスまたは同様の特徴を持つ天然ワックスと必要に応じた添加物とを造粒液の存在下で造粒し、
(b)工程(a)で得た顆粒を球状化装置に押出、
という各工程からなる方法によって行なうことができる。
球状化は米国特許第3,277,520号に初めて開示されたもので、装置設計の変更はそれ以来極わずかである。球状化装置は基本的に、ペレットを放出できるように扉が取り付けられた静止鉛直シリンダー内を高速で回転する溝付き水平板からなる。押出は通常、連続工程とみなされるが、球状化の装置設計から、押出-球状化工程はバッチ処理または複合バッチ処理に限定される。造粒液は、水またはエタノールもしくはプロパノールなどの低級アルコールを含有する水溶液であってよい。造粒液の使用量は製造されるビーズの機械的特性(多孔性、密度、脆砕性および圧密性)に影響を及ぼす。造粒液の使用量は、工程(a)で使用する粉末混合物の組成に依存し、一般に最終固形分濃度が約20〜80重量%になるような量である。造粒液含量と工程(a)で造粒される粉末混合物の組成は、適切な可塑的変形性(押出適性)が得られるように、注意深く選択しなければならない。得られるビーズの粒径分布も主として押出品密度と造粒液含有量によっても決定される。
【0044】
上述したような緩衝ビーズはそれらの特性から見て、例えば生物活性または治療活性成分の幅広い固体成形品の圧密による製造などに有用である。したがって本発明の第2の目的は、生物活性成分配合ビーズを含有し、さらに、本質的にマイクロクリスタリン炭化水素ワックスまたは天然ワックスからなり該ワックスが生物不活性緩衝ビーズの少なくとも約30重量%である少なくとも1つの圧縮可能な緩衝成分を含む生物不活性緩衝ビーズを含む固体成形品からなる。
【0045】
本明細書で使用する「固体成形品」という用語は、約60℃を越えない温度で堅い固体状態であり、明確な幾何学的形状(例えば通常の錠剤、発泡錠、多層錠、徐放錠、丸剤、ロゼンジおよび他の圧縮剤形)を持つ任意の物品を意味する。
【0046】
本明細書で使用する「生物活性成分」という用語は、上述したような固体成形品の形で投与できる任意の薬理学的(および獣医学的)に活性な物質(例えば薬物、医薬品、栄養補助剤またはビタミンなど)、特に制御放出または徐放性が要求または推奨される任意の上記活性物質を包含する。これにより、胃ではなく十二指腸、回腸または結腸での活性物質の放出が可能になり、また胃粘膜が損傷を受ける可能性を減少させるために胃において活性物質が制御された速度で放出されることを保証できるようになる。本明細書で使用する「生物活性成分」という用語には、徐放が有利であるような例えば肥料、病害虫防除剤、除草剤、消毒剤などの自然界で生物活性を持つ化学物質および所定の量の水、溶媒または溶媒混合物に添加して正確に制御された濃度と効力の溶液を作るためにそれ自体が単位型であることを要求される化学物質などの他の物質も包含される。後者の物質の例は給水の安全性を維持するための微量添加物、養魚池用の栄養補給および微量添加物ならびに水泳プール用の消毒剤である。本発明の範囲に包含される薬物および医薬品の例には、マイクロカプセル化された塩化カリウム、リチウム塩、アセチルサリチル酸(アスピリン)、ジクロフェナクナトリウム、アセクロフェナク、インドメタシン、非ステロイド抗炎症薬、カルシウム塩、抗骨粗鬆症薬、筋弛緩薬、堕胎薬、嫌酒薬、タンパク同化ステロイド、鎮痛薬、アンドロゲン、食欲抑制薬、抗アメーバ薬、抗不整脈薬、抗関節炎薬、抗細菌薬、抗コリン作用薬、抗凝固薬、抗痙攣薬、抗うつ薬、抗糖尿病薬、止瀉薬、抗利尿薬、制吐薬、抗ヒスタミン薬、抗高リポタンパク質血症薬、降圧薬、抗甲状腺機能亢進薬、抗低血圧薬、抗片頭痛薬、抗パーキンソン症候群薬、抗精神病薬、鎮痙薬、抗血栓症薬、抗潰瘍薬、抗ウイルス薬、抗不安薬、気管支拡張薬、鎮咳薬、解熱薬、カルシウム調節薬、強心薬、胆汁分泌促進薬、コリン作用薬、中枢神経系の興奮薬、避妊薬、鬱血除去薬、利尿薬、催吐薬、エストロゲン、グルココルチコイド、造血薬、止血薬、免疫調節薬、粘液溶解薬、向知薬、プロゲストゲン、呼吸刺激薬、脳血管拡張薬、冠状血管拡張薬、末梢血管拡張薬、血管保護薬、ビタミン、抗生物質などが包含されるが、これらに限るわけではない。
【0047】
使用される病害虫防除剤の詳細は本発明にとって決定的な事項ではない。そのような病害虫防除剤の例にはクロマゾン(clomazone)、スルフェントラゾン(sulfentrazone)、トリフルラリンおよびそれらの混合物が包含される。使用される除草剤の詳細は本発明にとって決定的な事項ではない。そのような除草剤の例には、ζ-シペルメフリン(zeta-cypermephrin)、カズサホスおよびビフェントリンが包含される。使用される肥料の詳細は本発明によって決定的な事項ではない。そのような肥料の例には天然リン酸塩および合成過リン酸塩が包含される。
【0048】
本発明の固体成形品は好ましくは生物活性成分を、緩衝ワックス含有ビーズの直径と実質的に似た直径、すなわち約0.5〜約2.0mm、最も好ましくは0.8〜1.2mmの範囲の直径を持つビーズの形で含有する。
【0049】
生物活性成分配合ビーズを製造する手段は本発明によって決定的な事項ではない。例えば生物活性成分添加ビーズは、押出-球状化、溶液/懸濁液積層、粉末積層、ボーリング(balling、適切な量の液体を加えて連続的快適または反転作用により微細粒子を球状粒子に変換するペレット化法)または流動層ロト-造粒(fluidized bed roto-granulation)など、該技術が顆粒ではなく狭いサイズ分布範囲を持つ易流動性ビーズをもたらす限り、当技術分野で周知の技術によって製造できる。
【0050】
必要に応じて、生物活性成分の放出特性を制御するためもしくは持続させるために、または味をマスキングするために、または胃液に対する耐性を付与するために、コーティング物質をフィルムコーティング法を使って生物活性成分添加ビーズに適用してもよい。錠剤のフィルムコーティングは、通常は噴霧による、錠剤コアを取り巻くポリマーの薄膜の付着を伴なう。コーティング溶液は、必要に応じて可塑剤、顔料および/または着色剤などの他の成分と混合された、適切な液体用剤中のポリマーを含有する。噴霧後、乾燥条件によって溶媒の実質的にすべてを除去する。
【0051】
使用されるコーティング物質は本発明とって決定的な事項ではなく、そのコーティング物質の目的(例えば所望する放出特性、無傷のままでいる能力および/または圧密の機械的応力に割れることなく耐える能力など)に依存する。しかし本発明の目的から容易に理解できるように、本発明の固体成形品は、該コーティング物質が脆弱である場合に最も有用である。本明細書では、本発明の緩衝ビーズの不在下で圧縮を行なうことによって固体成形品を錠剤化するか形作った場合に割れるコーティングを示すために、「脆弱」という用語を使用する。生物活性成分放出特性の制御または持続および/または味のマスキングに有用なコーティングポリマーの例にはセルロースの誘導体、例えばメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびエチルセルロースなど(例えばSurelease(登録商標)やAquacoat(登録商標)という商品名で販売されているもの)、ポリビニルピロリドンおよびアミノアルキルメチルアクリレートコポリマーが包含される。胃液に対する耐性を付与するのに有用なコーティングポリマーの例にはシェラック、酢酸フタル酸セルロース(Aquateric(登録商標))、酢酸トリメリト酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアセテートフタレート(Coateric(登録商標))、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、スチレン/アクリル酸コポリマー、メタクリル酸コポリマー、無水マレイン酸コポリマーなどが包含される。コーティングポリマーと混合できる可塑剤の例にはポリエチレングリコール、グリセロール、フタル酸エステル、クエン酸トリエチルなどが包含されるが、これらに限らない。
【0052】
使用するコーティング層の厚さは本発明にとって決定的な事項ではない。これは所望する生物活性成分の放出プロフィールに依存し、通例、ナノメートル〜ミクロン領域にある。あるいは、生物活性成分添加ビーズの作用を持続させるため、例えば造粒前の乾燥粉末混合中または押出-球状化前の造粒溶液中に、またはペレットまたはビーズの製造に従来使用されてきた他の技術で、上に列挙したポリマーおよび必要に応じた可塑剤を生物活性成分添加ビーズと共にマトリックス系に組み込むこともできる。そのような場合、ポリマーと要すれば可塑剤の量は本発明にとって決定的な事項ではなく、その物質の目的(例えば生物活性成分の所望の放出プロフィールなど)に依存する。
【0053】
生物活性成分添加ビーズに対する緩衝ビーズの重量比は本発明にとって決定的な事項ではなく、好ましくは約30:70〜70:30の間、最も好ましくは約40:60〜60:40の間にある。
【0054】
また本発明の固体成形品は膨潤性物質(粘度増加剤ともいう)を含有してもよく、その膨潤性物質は個別のビーズとして存在してよいし、またビーズが生物活性成分の即時配達用である場合、すなわち持続作用またはコーティングポリマーを使用しない場合には、生物活性成分添加ビーズの一成分であってもよい。後者の場合、粘度増加剤の量は本発明にとって決定的な事項ではない。粘度増加剤ビーズは水-アルコール溶液を造粒液とする押出-球状化によってまたは粉末積層によって製造できる。これにより、粘度増加剤が水和したときに粘度を増加させる能力に対するイオン性塩またはpH調節剤の有害な影響が避けられる。また、水アルコール造粒液を使って粘度増加剤の押出-球状化を行なうことにより、その粘着性が低下する。使用する水-アルコール溶液の詳細は本発明にとって決定的な事項ではなく、エタノール、プロパノールまたはその混合物を包含しうる。
【0055】
本発明の固体成形品中に粘度増加剤ビーズが存在する場合、緩衝ビーズおよび/または生物活性成分配合ビーズに対するその重量比は本発明にとって決定的な事項ではなく、生物活性成分配合ビーズをその懸濁液が患者によって嚥下されるまで懸濁状態に保っておくのに必要な所望の粘度に依存する通例、粘度増加剤は個別のビーズとしてまたは生物活性成分配合ビーズの一成分として、20℃で30〜3,000mPa.s、好ましくは500〜1,000mPa.sという適切な粘度を与えるような量で存在するべきである。
【0056】
本発明の固体成形品は、そのような物品の製剤に伝統的に使用されてきた成分、例えば上述したような着香剤、滑沢剤、甘味剤、着色剤および/または緩衝剤などを含有してもよい。
【0057】
本発明の固体成形品は、生物活性成分配合ビーズ(要すればポリマーを使って被覆されているもの)およびマイクロクリスタリン炭化水素ワックスまたは実質的に同様の特徴を持つ天然ワックスからなる緩衝ビーズの圧縮または圧密によって製造される。そのような製造技術は当技術分野では周知であり、通常、錠剤製造または製錠と呼ばれる。ビーズ(またはペレット)の形をした成分をダイに供給した後、パンチの間で圧縮し、最後に、圧密塊をダイから取り出す。これには次の事項が要求される。
・極めて短時間に比較的小さいダイの容積に均一に流入するように、ビーズは十分に易流動性でなければならない、
・ビーズはパンチからの力を受けた時に密着して十分な強さの圧密体を形成する、そして
・パンチおよびダイへの錠剤の付着は避けなければならない。そうでなければ、錠剤をダイから取り出すときに錠剤と圧縮機の両方が損傷することになる。これは、生物活性成分配合ビーズ、本発明の緩衝ビーズおよび少なくとも滑沢剤の混合物を圧密することによって適切に達成できる。滑沢剤の詳細は本発明によって決定的な事項ではなく、例えば水素化油などが包含される。
タブレットプレスの詳細な操作には当技術分野で周知の態様が包含され、例えば湿式塊化(wet-massing)、流動層造粒、噴霧乾燥、予圧および直接圧縮などであって、これらはすべて本発明に応用できる。
【0058】
ビーズの製錠は緩衝ビーズ、生物活性成分配合ビーズならびに要すれば粘度増加剤ビーズおよび本発明の固体成形品中に存在する他の成分のタイプと比率、また生物活性成分配合ビーズに使用するコーティング物質があれば、そのタイプに応じて行なわれる。固体成形品の製造に使用される圧縮または圧密圧力は本発明にとって決定的な事項ではなく、上記のパラメーターに依存し、通常約5〜200MPa、好ましくは約10〜150MPaである。
【0059】
本発明は、上述したような固体成形品を使って哺乳動物または植物を生物学的に処置する方法も提供する。具体的に述べると本発明は、ある医薬品を必要としている哺乳動物を、該哺乳動物に、生物活性成分を含有する有効量の該医薬品を、該活性成分を含有しさらにマイクロクリスタリン炭化水素ワックスまたは実質的に同様の特徴を持つ天然ワックスを含む緩衝ビーズも含む固体成形品の形で投与することによって処置する方法を提供する。ヒトの場合、生物活性成分は上に挙げたような任意の医薬有効化合物であってよく、また動物の場合は任意の獣医学用物質であってよい。
【0060】
さらに本発明は、生物学的処置を必要としている植物を、該植物を有効量の生物活性成分と、該活性成分を含有しさらにマイクロクリスタリン炭化水素ワックスまたは実質的に同様の特徴を持つ天然ワックスを含む緩衝ビーズも含む固体成形品の形で接触させることによって処置する方法も提供する。必要であれば、本発明による植物の処置後に、活性成分の放出を促進するために植物に水を与えてもよい。
【0061】
上記の処置法で述べたような哺乳動物および植物の生物物学的処置に使用した場合に、本発明の固体成形品が先行技術に対して数多くの利点を持つことは、容易にわかるだろう。これらは、大用量の投与でも計量済みの投与量を供給しつつ制御放出粒子からの尚早な放出を起こすことなく水中ですばやく崩壊して嚥下に適した粘度の均一な懸濁液を瞬時に形成する製剤を与えることができる。粘度増加剤を使用する場合、本発明の固体成形品は即時放出懸濁液(生物活性成分配合ビーズ上にコーティングポリマーを施さない場合、または生物活性成分配合ビーズのマトリックス系にポリマーを組み込まない場合)または徐放性懸濁液(前述のポリマーを生物活性成分配合ビーズにコーティングするか組み込む場合)の製造に有用であり、本発明の固体成形品を水または水性溶液に浸漬すると、すばやく崩壊が起こる。崩壊は2秒以内に起こり、1分未満の期間に懸濁液をその場で(イン・シトゥーで)形成させる。イン・シトゥー懸濁液は徐放性液体製品、すなわち錠剤またはカプセル剤を嚥下できない乳幼児および高齢患者用または大用量の生物活性成分が必要で大きい剤形の嚥下が困難な患者のための徐放性液体製品の製造に有用である。
【0062】
以下の実施例は例示のために記載するものにすぎず、決して本発明の範囲の限定を意図するものではない。下記の実施例では別段の表示がない限りパーセンテージはすべて重量%である。
【0063】
実施例1−緩衝ビーズの製造に適したマイクロクリスタリン炭化水素ワックスの仕様
緩衝ビーズの製造に関する要件を満たすマイクロクリスタリン炭化水素ワックスはParamelt N.V.(オランダHeerhugowaard)から市販されている。その主な物理的特性は次の通りである:
・凝固点(DIN ISO 2207):58〜62℃
・針入度(DIN 51579):10〜14 1/10mm
・融点(ASTM D 3945):59〜63℃
・屈折率:1.422〜1.426
・98.9℃における力学的粘性率(DIN 52007-2):3〜4.5mPa.s。
【0064】
このマイクロクリスタリン炭化水素ワックスの代表的試料をガスクロマトグラフィーによって分析したところ、図2に示すクロマトグラフ出力を得た。これには十分な間隔の一連のピークが認められ、2つのピーク間の距離は炭化水素鎖長の1炭素の相違に関連する。図2での炭素鎖長の分布は28〜29炭素原子のピークの前後にほぼ対称的な形を示し、高分子量テールは40炭素原子の鎖長を越えている。図2は、この試料の化合物の98%を超える割合が20〜55炭素原子の鎖長を持つことを示している。さらに詳細に述べると、炭素鎖長によるこのマイクロクリスタリン炭化水素ワックスの構成は次の通りである:
第1鎖長群(C20〜C24):5.31%
第2鎖長群(C25〜C29):48.71%
第3鎖長群(C30〜C34):38.36%
第4鎖長群(C35〜C39):6.63%
第5鎖長群(C40〜C44):0.89%
第6鎖長群(C45〜C49):0.10%。
【0065】
図1は、この試料および同じ供給者Paramelt N.V.から入手した別のマイクロクロスタリン炭化水素ワックスの試料A(下記実施例6参照)に関して、各鎖長群の上記パーセンテージをグラフに表したものである。
【0066】
実施例2−マイクロクリスタリン炭化水素ワックスを含む緩衝ビーズの製造
実施例1のマイクロクリスタリン炭化水素ワックス 12.5kg
Drum duidトウモロコシデンプン(Cerestar、ベルギー・フィルフォールデ) 8.35kg
デンプングリコール酸ナトリウム Explotab(登録商標)(Barentz、ベルギー・ザベンテム)、崩壊剤 4.15kg
を含む混合物の混合は高速剪断混合機(Vactron 75、GEI Collette、ベルギー・ウォメルヘム)で行なう。様々な成分を混合ボウルで混合した後、加熱する。ジャケット付きボウルの温度は70℃に設定し、粉末混合物を35分間均質化した時点で、その混合物は可塑性を増しつつあり、混合物の温度は58℃である。粉末の加熱と均質化中は、ミキシングアームを100rpmに設定する。次に、1kgのCO2ペレットを添加することによって冷却段階を開始し、ミキシングおよびチョッパーアームを200rpmに設定する。さらにCO2ペレットを総量2.5kgまで追加する。約15分間の混合後に、温度は50.5℃に到達する。ミキシングおよびチョッパーアームからのエネルギー移動によって温度は52.5℃まで上がり、さらに0.5kgのCO2ペレットを追加することによってこの温度を維持する。7分間のペレット化後に、ボウルを開け、ペレット塊をボウルから取り出し、適切な篩を使ってふるい分けることにより、粒径範囲0.75〜1.25mm、平均粒径1mmにした。
【0067】
実施例3−マイクロクリスタリン炭化水素ワックス緩衝ビーズを含む錠剤の製造
抗狭心症薬、抗高血圧薬および抗不整脈薬の治療カテゴリーに含まれる冠状血管拡張活性を持つカルシウムチャネル遮断薬ジルチアゼムを含有する丸平型錠(13mm)を次の組成を使って製造する。
・ジルチアゼム被覆ペレット 57.9%
・実施例2の緩衝ビーズ 38.6%
・Explotab(登録商標) 2.5%
・Lubritat(登録商標) 1.0%。
【0068】
上記の混合物をまず10分間均質化した後、上記の混合物800mgをマトリックスホールに充填し、500kgの初期圧密圧力をかけることにより、偏心製錠機を使って圧密する。上記の製剤に滑沢剤として水素化油Lubritab(登録商標)を使用したため、得られた錠剤の圧密機への付着が防止され、その結果、当該機械からの排出時に錠剤が傷つくのを避けることができた。同様の錠剤をそれぞれ1,000および1,500kgの圧密圧力で得ることができる。
【0069】
実施例4−マイクロクリスタリン炭化水素ワックス緩衝ビーズを含む錠剤の製造
生物活性成分としてジルチアゼムを含有する丸平型錠剤(13mm)をそれぞれ500kgおよび1000kgの圧密圧力で、以下の組成を使い、実施例3と同じ方法で製造する。
・ジルチアゼム被覆ペレット 58.14%
・実施例2の緩衝ビーズ 38.76%
・Ac-di-Sol(登録商標) 2.00%
・Lubritab(登録商標) 1.00%
・Aerosil(登録商標)(ヒュームドシリカ) 0.10%。
【0070】
実施例5−マイクロクリスタリン炭化水素ワックス緩衝ビーズを含む錠剤のインビトロ溶解プロフィール
実施例3で製造した錠剤の溶解プロフィールを、溶解試験装置VK8000(Vankel Industries Inc.、ニュージャージー州)を使用し、次の溶解パラメーターを使って決定した。
・溶解媒質:蒸留水
・溶解媒質の体積:900ml
・回転速度:100rpm
・温度:37.5℃
・サンプリング時間:0.5、1、2、4、8、12および16時間
・サンプル量:5ml
・濃度決定法:240nmでの分光測光(Perkin-Elmer、Lambda 12)。
【0071】
このような決定の結果を図6に示す。図6はそれぞれ500kg、1,000kgおよび1,500kgの圧力で圧縮した錠剤に関して溶解百分率を時間の関数として表している。これらの結果は圧密圧力を1,000kgまで挙げると溶解プロフィールが改善し、その後、圧密圧力をさらに1,500kgまで挙げると低下することを示している。いずれにせよ、圧密圧力を適切に選択すれば、少なくとも80%の溶解率を8時間以内に容易に達成できる。
【0072】
実施例6−マイクロクリスタリン炭化水素ワックス緩衝ビーズを含む錠剤のインビトロ溶解プロフィール
実施例4で製造した錠剤の溶解プロフィールを実施例5と同じ方法で決定した。そのような決定の結果を図7に表す。図7はそれぞれ500kgおよび1,000kgの圧力で圧縮した錠剤に関して溶解百分率を時間の関数として表している。これらの結果は500kgの圧密圧力の方が溶解プロフィールが良いことを示している。ここでも、圧密圧力を適切に選択することにより、80%の溶解百分率が8時間以内に容易に達成できる。図7には、比較のために非圧密ジルチアゼムペレットの溶解プロフィールも示す。
【0073】
実施例7−緩衝ビーズの製造に適した他のマイクロクリスタリン炭化水素ワックスの仕様
緩衝ビーズの製造に適した他の製品は、代表的試料AおよびBのガスクロマトグラフィー分析により、下記の表に示すような炭化水素鎖長の分布を示すParamelt N.V.(オランダ)から入手できる医薬用マイクロクリスタリン炭化水素ワックスである。
【0074】
【表1】
Figure 0003725474
【0075】
このマイクロクリスタリンワックスを構成する炭化水素の同族列のノルマル(直鎖)型と分岐(イソ)型とを区別し定量するために、試料Bのより詳細な分析を高温キャピラリーガスクロマトグラフィーで行なった。炭化水素の百分率を炭化水素鎖長の関数として図3〜5に示す。
・図3は全種類(直鎖および分岐)の炭化水素に関し、
・図4は直鎖(ノルマル)炭化水素に関し、
・図5は分岐(イソ)炭化水素に関する。
【0076】
イソ炭化水素の分布が34炭素原子にピーク(最も一般的な鎖長)を示し、それが直鎖炭化水素の分布のピーク(30炭素原子)よりかなり高いことが注目に値する。平均炭素原子数は直鎖炭化水素の分布については29、イソ炭化水素の分布については39、すべての炭化水素の分布については33である。図3〜5から計算すると、ノルマル炭化水素対イソ炭化水素の比はこの試料では約60対40であることが示される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従って使用されるマイクロクリスタリン炭化水素ワックスの様々な試料のおける分子鎖長の分布を示す図。
【図2】 本発明に従って使用されるマイクロクリスタリン炭化水素ワックスに関するがるクロマトグラフィー試験の出力を示す図。
【図3】 本発明に従って使用されるマイクロクリスタリン炭化水素ワックス中のあらゆる種類の炭化水素の百分率を炭化水素鎖長の関数として示す図。
【図4】 本発明に従って使用されるマイクロクリスタリン炭化水素ワックス中の直鎖(ノルマル)炭化水素の百分率を炭化水素鎖長の関数として示す図。
【図5】 本発明に従って使用されるマイクロクリスタリン炭化水素ワックス中の分岐(イソ)炭化水素の百分率を炭化水素鎖長の関数として示す図。
【図6】 本発明のマイクロクリスタリン炭化水素ワックスのビーズを含む錠剤の第1の処方の溶解プロフィールを示す図。
【図7】 本発明のマイクロクリスタリン炭化水素ワックスのビーズを含む錠剤の第2の処方の溶解プロフィールを示す図。

Claims (17)

  1. 生物活性成分と、炭化水素ワックスまたは天然ワックスとを含有する固体成形品であって、
    前記固体成形品は、前記生物活性成分を、崩壊性被膜を伴いかつ生物活性成分が配合されたビーズの形状で含有し、
    前記固体成形品は、圧縮時または圧密時に前記崩壊性被膜を保護するための、サイズが0.5〜2.0mmである生物学的に不活性な緩衝ビーズをさらに含み、
    前記生物学的に不活性な緩衝ビーズは、マイクロクリスタリン炭化水素ワックスまたは天然ワックスを含有する圧縮可能な緩衝成分を少なくとも1種含み、
    前記マイクロクリスタリン炭化水素ワックスまたは前記天然ワックスは、前記生物学的に不活性な緩衝ビーズの少なくとも30重量%であり、
    前記固体成形品は、他の生物学的に不活性な圧縮可能の緩衝成分または医薬的に許容できる賦形剤を、前記固体成形品の70重量%以下でさらに含有し、
    コーティングされた、前記生物活性成分が配合されたビーズと、前記生物学的に不活性な緩衝ビーズとの重量比が、30:70〜70:30の範囲内である、固体成形品。
  2. 生物活性成分の放出特性を制御するためもしくは持続させるために、または味をマスキングするために、または胃液に対する耐性を付与するために、前記生物活性成分が配合されたビーズにコーティング物質が適用される、請求項に記載の固体成形品
  3. 前記緩衝ビーズが、少なくとも5重量%の生物学的に不活性な製薬上許容され得る賦形剤を少なくとも含有する、請求項1または2に記載の固体成形品
  4. 前記マイクロクリスタリン炭化水素ワックスまたは前記天然ワックスが2mPa.s以上の98.9℃における力学的粘性率(DIN52007)、および/または、50〜90℃の凝固点を持つ、請求項1〜3のいずれか一項に記載の固体成形品。
  5. 前記天然ワックスが、カルナウバロウ、カンデリラロウ、パームワックス、亜炭ワックス、オゾケライト、ラーダセイン(lardaceine)、セレシンロウおよび虫白ロウから選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の固体成形品
  6. 前記生物活性成分が配合されたビーズの平均粒径が0.5〜2.0mmである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の固体成形品。
  7. 前記マイクロクリスタリン炭化水素ワックスまたは前記天然ワックスが、30〜90重量%の直鎖炭化水素と10〜70重量%の分岐炭化水素の混合物を含む請求項1〜6のいずれか一項に記載の固体成形品
  8. 前記マイクロクリスタリン炭化水素ワックスまたは前記天然ワックスの分子の98%を越える割合が高温キャピラリーガスクロマトグラフィーで測定して20〜75炭素原子の分子鎖長を持つ請求項1〜7のいずれか一項に記載の固体成形品
  9. 前記マイクロクリスタリン炭化水素ワックスまたは前記天然ワックス内の分子鎖長の分布が、分子の6%未満が炭素原子数25未満であり、分子の6〜50%が炭素原子数25〜29であり、分子の20〜45%が炭素原子数30〜34であり、分子の7〜70%は少なくとも35個の炭素原子を持つような分布である請求項1〜8のいずれか一項に記載の固体成形品。
  10. 前記マイクロクリスタリン炭化水素ワックスがエチレンの触媒重合またはエチレンと炭素原子数3〜12の少量の直鎖α−オレフィンまたは無水マレイン酸との共重合の生成物である請求項1〜9のいずれか一項に記載の固体成形品
  11. 前記マイクロクリスタリン炭化水素ワックスが500〜1200の数平均分子量を持つ請求項10に記載の固体成形品
  12. 前記緩衝ビーズが、炭素原子数25〜31の飽和炭化水素、炭素原子数25〜31の飽和アルコール、炭素原子数25〜31の飽和モノカルボン酸、前記アルコールと前記モノカルボン酸から得られる炭素原子数50〜62のエステルおよびそれらの混合物から選択される化合物を含む請求項1〜11のいずれか一項に記載の固体成 形品
  13. 前記緩衝ビーズが、ネオセリリックアルコール(neocerylic alcohol)、ネオセロチン酸、セロチン酸セリル、モンタン酸、ミリシックアルコール(myricic alcohol)、セリリックアルコール(cerylic alcohol)、セリル酸(cerylic acid)、セロチン酸ミリシルおよびそれらの混合物から選択される化合物を含む請求項12に記載の固体成形品
  14. 前記緩衝ビーズが、70重量%までの他の生物学的に不活性な緩衝成分または着色剤、甘味剤、着香剤、緩衝剤、充填剤、崩壊剤および膨潤性物質から選択される医薬的に許容できる添加物を含む請求項1〜13のいずれか一項に記載の固体成形品
  15. 前記緩衝ビーズが、さらに少なくとも15重量%の崩壊剤を含む請求項1〜14のいずれか一項に記載の固体成形品
  16. 前記マイクロクリスタリン炭化水素ワックスまたは前記天然ワックスが水不溶性ワックスである請求項1〜15のいずれか一項に記載の固体成形品
  17. 生物活性成分の有効量を植物に接触させることによって、生物学的処置を必要としている植物を処置するための方法であって、前記生物活性成分が請求項1〜16のいずれか一項に記載の固体成形品の形状で適用される、方法。
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