JP3687126B2 - 内燃機関の触媒劣化診断装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、触媒コンバータの上流側と下流側とに配設された空燃比センサを利用して、触媒の劣化状態を診断するようにした内燃機関の触媒劣化診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の排気通路に介装される触媒コンバータの上流側及び下流側にそれぞれ空燃比センサ(一般的にはO2 センサ)を配設し、上流側空燃比センサの出力信号を主にして空燃比フィードバック制御を実行すると共に、両センサの出力信号の比較から触媒の劣化を診断するようにした装置が、例えば特開平2−30915号、特開平5−106493号、特開平5−106494号に開示されている。
【0003】
すなわち、空燃比フィードバック制御の実行中には、主に上流側空燃比センサの出力信号に基づいて例えば疑似的な比例積分制御により燃料供給量が制御されるので、上流側空燃比センサの出力は、図10の(a) に示すように、周期的にリッチ・リーンを繰り返す。これに対し、触媒コンバータの下流では、触媒のO2 ストレージ能力により残存酸素濃度の変動が非常に緩やかなものとなるので、下流側空燃比センサの出力は、図10の(b) に示すように、上流側空燃比センサの出力に比べて変動幅が小さく、かつ周期が長くなる。
【0004】
しかし、触媒コンバータにおける触媒が劣化してくると、O2 ストレージ能力の低下により、触媒コンバータの上流側と下流側とで酸素濃度がそれほど変わらなくなり、その結果、下流側空燃比センサの出力信号は、図10の(c) に示すように、上流側空燃比センサの出力に近似した周期で反転を繰り返すようになり、かつその変動幅も大きくなってくる。
【0005】
従って、前記公報に記載の装置では、上流側空燃比センサの出力がリッチからリーンに反転してから、下流側空燃比センサの出力がリッチからリーンに反転するまでのリーン側応答遅れ時間TL、及び、上流側空燃比センサの出力がリーンからリッチに反転してから、下流側空燃比センサの出力がリーンからリッチに反転するまでのリッチ側応答遅れ時間TRを計測し、▲1▼TLが所定値以下の場合、▲2▼TRが所定値以下の場合、▲3▼TLとTRとの和が所定値以下の場合、▲4▼TLとTRとの平均値が所定値以下の場合に、触媒が劣化したものと判定するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の触媒劣化診断装置にあっては、触媒作用がわずかではあるが残っている触媒(中劣化触媒)と、触媒作用が無くなってしまった触媒(大劣化触媒)とを精度よく判別して、前者を「正常」、後者を「劣化」と診断することができないという問題点があった。
【0007】
その理由を以下に述べる。
図11は、本発明者らの実験により、中劣化触媒と大劣化触媒とについて、リーン側応答遅れ時間TLとリッチ側応答遅れ時間TRとをサンプリングし、縦軸をTL、横軸をTRとして、プロットしたものである。
図11によれば、大劣化触媒の場合は、中心A/Fや周波数、振幅が微妙に変化しても触媒作用が無いために、そのプロット点の集団はほとんど変化しない。大劣化触媒の場合のばらつきを式で表すと、TL=一定、TR=一定となる。
【0008】
これに対して中劣化触媒の場合は、中心A/Fや周波数、振幅の微妙な変化に対して触媒作用のためにプロット点がばらつくことになる。中劣化触媒の場合のばらつきを式で表すと、TL+TR=一定(図11(b) 参照)、若しくはTL×TR=一定(図11(c) 参照)となる。
従って、大劣化触媒の場合のプロット点の集団と中劣化触媒の場合のプロット点の中心付近とが重なる場合は、TLの平均値、TRの平均値、TLとTRとの和、TLとTRとの和の平均値等は全て同一となり、従来の手法では大劣化触媒と中劣化触媒とを精度良く判別しきれないのである。
【0009】
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、大劣化触媒と中劣化触媒とを精度よく判別可能な内燃機関の触媒劣化診断装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に係る発明では、図1に示すように、排気通路に介装された触媒コンバータの上流側に配設された上流側空燃比センサ11と、触媒コンバータの下流側に配設された下流側空燃比センサ12と、少なくとも上流側空燃比センサからの信号に基づいて機関への燃料供給量をフィードバック制御する空燃比制御手段と、を備える内燃機関において、下記A〜Dの手段を設けて、触媒劣化診断装置を構成する。
【0011】
(A)所定の診断条件にて、上流側空燃比センサの出力がリッチからリーンに反転してから、下流側空燃比センサの出力がリッチからリーンに反転するまでのリーン側応答遅れ時間TLを計測するリーン側応答遅れ時間計測手段
(B)所定の診断条件にて、上流側空燃比センサの出力がリーンからリッチに反転してから、下流側空燃比センサの出力がリーンからリッチに反転するまでのリッチ側応答遅れ時間TRを計測するリッチ側応答遅れ時間計測手段
(C)リーン側応答遅れ時間TLとリッチ側応答遅れ時間TRとの差の分散を算出する分散算出手段
(D)前記分散が所定値以下の場合に触媒の劣化と判定する触媒劣化判定手段。
【0013】
請求項2に係る発明では、リーン側応答遅れ時間計測手段Aとリッチ側応答遅れ時間計測手段Bとを用い、分散算出手段Cにて、リーン側応答遅れ時間TLとリッチ側応答遅れ時間TRとの商の分散を算出し、触媒劣化判定手段Dにて、TLとTRとの商の分散が所定値以下の場合に触媒の劣化と判定する構成とする。
【0014】
【作用】
請求項1、2に係る発明では、触媒の劣化度がある程度大きくなった場合の現象に着目して、リーン側応答遅れ時間TLとリッチ側応答遅れ時間TRとを計測し、請求項1に係る発明では、TLとTRとの差(TL−TRもしくはTR−TL)の分散、請求項2に係る発明ではTLとTRとの商(TL/TRもしくはTR/TL)の分散を算出し、これらの分散を所定値と比較して判定する。すなわち、これらの分散が所定値を超えているときは、正常(中劣化触媒)と判定し、所定値以下になると劣化(大劣化触媒)と診断する。これにより、これまでTL、TR、TL+TRなどの平均値を所定値と比較するだけではできなかった中劣化触媒と大劣化触媒との判別が可能となる。
【0015】
【実施例】
以下に本発明の実施例を説明する。
図2はシステム図である。
内燃機関1の吸気通路2には、スロットル弁3が介装されると共に、その下流側に各気筒毎に吸気ポートへ向けて燃料を噴射する燃料噴射弁4が設けられている。排気通路5には、例えば三元触媒を用いた触媒コンバータ6が介装されている。
【0016】
前記燃料噴射弁4は、コントロールユニット7からの駆動パルス信号により通電されて開弁し、通電停止されて閉弁する電磁式燃料噴射弁であって、駆動パルス信号のパルス幅によって燃料噴射量が制御され、この燃料噴射量の制御により空燃比が制御される。
この燃料噴射量の制御のため、コントロールユニット7には各種のセンサから信号が入力されている。
【0017】
前記各種のセンサとしては、吸気通路2のスロットル弁3上流に、吸入空気流量Qaを検出する例えば熱線式のエアフローメータ8が設けられている。
また、基準クランク角信号と単位クランク角信号とを出力するクランク角センサ9が設けられ、基準クランク角信号の周期などから機関回転数Neを算出可能である。
【0018】
また、機関1の冷却水温Twを検出する水温センサ10が設けられている。
更に、排気通路5の触媒コンバータ6上流に、上流側空燃比センサ11が設けられると共に、触媒コンバータ6下流に、下流側空燃比センサ12が設けられている。
これらの空燃比センサ11,12は、具体的にはO2 センサであって、排気中の残存酸素濃度に応じた起電力を発生し、特に理論空燃比を境に起電力が急変して、理論空燃比よりリッチ側で高レベル(約1V程度)、リーン側で低レベル(約 100mV程度)となる。よって、リッチ・リーンを検出することができる。
【0019】
ここにおいて、コントロールユニット7に内蔵のマイクロコンピュータは、前記各種のセンサからの信号に基づいて燃料噴射弁4による燃料噴射量を制御して空燃比制御を行う。また、触媒コンバータ6の劣化診断を行って、所定レベル以上の劣化と診断した場合には警告灯13を点灯させる。
空燃比制御について、図3のフローチャートにより説明する。本フローが空燃比制御手段に相当する。
【0020】
ステップ1(図にはS1と記してある。以下同様)では、エアフローメータ8からの信号に基づいて検出される吸入空気流量Qaと、クランク角センサ9からの信号に基づいて算出される機関回転数Neとから、機関に吸入される空気量に対応する理論空燃比相当の基本燃料噴射量Tp=K×Qa/Ne(Kは定数)を演算する。
【0021】
ステップ2では、主に上流側空燃比センサ11の出力信号に基づいて空燃比フィードバック補正係数αを演算する。すなわち、上流側空燃比センサ11の出力を所定のスライスレベル(理論空燃比に対応する)と比較し、かつそのリーン側及びリッチ側への反転に基づく疑似的な比例積分制御によって空燃比フィードバック補正係数αを求める。
【0022】
ステップ3では、次式のごとく、基本燃料噴射量Tpに対し空燃比フィードバック補正などを加えて、最終的な燃料噴射量Tiを演算する。
Ti=Tp×α×COEF+Ts
ここで、COEFは各種増量補正係数であり、例えば水温Twに応じた水温増量補正、高速高負荷時の空燃比補正などからなる。Tsは燃料噴射弁の無効噴射時間を補償するようにバッテリ電圧に応じて付加される電圧補正分である。
【0023】
燃料噴射量Tiが演算されると、これが出力用レジスタにセットされる。これにより、機関回転に同期した所定のタイミングでこのTiのパルス幅をもつ駆動パルス信号が燃料噴射弁4に出力されて、燃料噴射が行われる。
図4の(a) は上流側空燃比センサ11の出力信号の一例を示し、(b) はこれに対応する空燃比フィードバック補正係数αの変化を示している。
【0024】
空燃比フィードバック補正係数αは、前述のように疑似的な比例積分制御により求められるもので、上流側空燃比センサ11の出力が所定のスライスレベルSLを横切ってリッチ側からリーン側へ反転すると、空燃比フィードバック補正係数αには一定の比例分PL が加算され、その後は所定の積分定数IL による傾きで積分分が徐々に加算されていく。この空燃比フィードバック補正係数αは、前述のように基本燃料噴射量Tpに乗じられるので、実際の空燃比は徐々にリッチ化する。そして、次に上流側空燃比センサ11の出力が再びスライスレベルSLを横切ってリーン側からリッチ側へ反転すると、空燃比フィードバック補正係数αから一定の比例分PR が減算され、その後は所定の積分定数IR による傾きで積分分が徐々に減算されていく。これにより、実際の空燃比は徐々にリーン化する。このような作用の繰り返しによって、実際の空燃比は1〜2Hz程度の周期で変化しつつ理論空燃比近傍に維持される。
【0025】
ここで、下流側空燃比センサ12は、リッチ・リーンの検出により、前記比例分PL ,PR を補正するためなどに用いられる。
尚、なんらかの燃料増量を行う必要がある低水温時や高速高負荷時、あるいは減速中の燃料カット時などには、空燃比フィードバック補正係数αが1にクランプされ、実質的にオープンループ制御となる。
【0026】
次に、触媒劣化診断について、図5〜図7のフローチャートにより説明する。
図5は応答遅れ時間計測ルーチンのフローチャートである。
ステップ11では、診断許可条件か否かを判定する。ここで、診断許可条件とは、▲1▼機関始動時の水温が所定値以上であること、▲2▼機関暖機完了後所定時間経過していること、▲3▼上流側空燃比センサ11及び下流側空燃比センサ12が活性化していること、▲4▼上流側空燃比センサ11の出力の反転周期と下流側空燃比センサ12の出力の反転周期との比が所定値以下になったこととし、これらの条件を全て満たしている場合のみ、ステップ12へ進む。
【0027】
尚、診断許可条件において、上流側空燃比センサ11の出力の反転周期と下流側空燃比センサ12の出力の反転周期との比が所定値以下になったことを条件とするのは、触媒がある程度劣化して、上流側空燃比センサ11の出力に対し下流側空燃比センサ12の出力がほぼ同期していることを確認する必要があるからである。
ステップ12では、診断領域か否かを判定する。ここで、診断領域とは、▲1▼車速が所定範囲内、▲2▼機関回転数が所定範囲内、▲3▼機関負荷(基本燃料噴射量)が所定範囲内、▲4▼車速、機関回転数及び機関負荷の変化速度が所定範囲内であることとし、これらの条件を全て満たしている場合のみ、ステップ13へ進む。
【0028】
ステップ13では、上流側空燃比センサ11の出力信号VO2 を読込み、これをスライスレベルSLと比較して、VO2 ≧SL(リッチ)か否かを判定する。
VO2 ≧SL(リッチ)のときは、ステップ14へ進んで、前回もリッチか否かを判定する。
ここで、前回がリッチでない場合は、リーンからリッチへの反転時であるので、ステップ15でタイマTRをリセットする。
【0029】
VO2 <SL(リーン)のときは、ステップ16へ進んで、前回もリーンか否かを判定する。
ここで、前回がリーンでない場合は、リッチからリーンへの反転時であるので、ステップ17でタイマTLをリセットする。
尚、タイマTR,TLは所定時間(ΔT)毎に実行される計時ルーチンにより、時間経過と共に増大されるようになっている。この計時ルーチンを図6に示してある。
【0030】
ステップ18では、下流側空燃比センサ12の出力信号RVO2 を読込み、これをスライスレベルSLと比較して、RVO2 ≧SL(リッチ)か否かを判定する。
RVO2 ≧SL(リッチ)のときは、ステップ19へ進んで、前回もリッチか否かを判定する。
ここで、前回がリッチでない場合は、リーンからリッチへの反転時である。従って、このときのタイマTRの値は、上流側空燃比センサ11の出力がリーンからリッチに反転してから(ステップ15)、下流側空燃比センサ12の出力がリーンからリッチに反転するまでのリッチ側応答遅れ時間を示している。よって、ステップ20でタイマTRの値をメモリにストアした後、ステップ21でタイマTRをリセットする。
【0031】
RVO2 <SL(リーン)のときは、ステップ22へ進んで、前回もリーンか否かを判定する。
ここで、前回がリーンでない場合は、リッチからリーンへの反転時である。従って、このときのタイマTLの値は、上流側空燃比センサ11の出力がリッチからリーンに反転してから(ステップ17)、下流側空燃比センサ12の出力がリッチからリーンに反転するまでのリーン側応答遅れ時間を示している。よって、ステップ23でタイマTLの値をメモリにストアした後、ステップ24でタイマTLをリセットする。
【0032】
これにより、図8を参照し、上流側空燃比センサ11の出力がリッチからリーンに反転してから、下流側空燃比センサの出力がリッチからリーンに反転するまでのリーン側応答遅れ時間TLと、上流側空燃比センサ11の出力がリーンからリッチに反転してから、下流側空燃比センサ12の出力がリーンからリッチに反転するまでのリッチ側応答遅れ時間TRとが、メモリにストアされる。これらTL,TRはそれぞれ最新のデータが常に所定の個数ストアされるようにする。
【0033】
ここで、本ルーチンによる計測では上流側空燃比センサ11の出力と下流側空燃比センサ12の出力とが1周期以上ずれる場合には計測できないが、上流側空燃比センサ11の出力と下流側空燃比センサ12の出力とがほぼ同期している状況において、1周期以上ずれることはないので、問題はない。
尚、ステップ13,16,17,18,22,23の部分がリーン側応答遅れ時間計測手段に相当し、ステップ13,14,15,18,19,20の部分がリッチ側応答遅れ時間計測手段に相当する。
【0034】
図7は触媒劣化判定ルーチンのフローチャートである。
ステップ31では、リーン側応答遅れ時間TLとリッチ側応答遅れ時間TRとの差TL−TR(もしくはTR−TL)の分散を求める。
すなわち、X=TL−TR(もしくはX=TR−TL)として、次式により、Xの分散BUNSANを求める。
【0035】
BUNSAN=〔Σ(X−XAVE )2 〕/n
但し、nはXの総数、XAVE はXの平均値
尚、リーン側応答遅れ時間TLの分散を求めるようにしてもよい。この場合は、X=TLとして、上記の式により、分散BUNSANを求める。
また、リッチ側応答遅れ時間TRの分散を求めるようにしてもよい。この場合は、X=TRとして、上記の式により、分散BUNSANを求める。
【0036】
また、リーン側応答遅れ時間TLとリッチ側応答遅れ時間TRとの商TL/TR(もしくはTR/TL)の分散を求めるようにしてもよい。この場合は、X=TL/TR(もしくはX=TR/TL)として、上記の式により、分散BUNSANを求める。
ステップ32では、算出された分散BUNSANを所定値CATNGと比較し、BUNSAN≦CATNGか否かを判定する。
【0037】
BUNSAN>CATNGの場合は、ステップ33へ進み、「正常」(中劣化触媒)と判定して、警告灯13を消灯させる。
これに対し、BUNSAN≦CATNGの場合は、ステップ34へ進み、「劣化」(大劣化触媒)と判定して、警告灯13を点灯させる。
分散と触媒劣化度との間には、図9に示すような関係があるため、分散が所定値以下となったときは、触媒劣化度大、すなわち大劣化触媒と診断するのである。
【0038】
尚、ステップ31の部分が分散算出手段に相当し、ステップ32〜34の部分が触媒劣化判定手段に相当する。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1、2に係る発明によれば、リーン側応答遅れ時間TLとリッチ側応答遅れ時間TRとを計測して、TLとTRとの差の分散、又は、TLとTRとの商の分散を算出し、これらの分散に基づいて判定を行うことで、触媒劣化度の判別、すなわち中劣化触媒と大劣化触媒との判別を精度よく行うことが可能となるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を示す機能ブロック図
【図2】 本発明の一実施例を示すシステム図
【図3】 燃料噴射量演算ルーチンのフローチャート
【図4】 空燃比フィードバック補正係数の説明図
【図5】 応答遅れ時間計測ルーチンのフローチャート
【図6】 計時ルーチンのフローチャート
【図7】 触媒劣化判定ルーチンのフローチャート
【図8】 応答遅れ時間の説明図
【図9】 分散と触媒劣化度との関係を示す図
【図10】 上流側及び下流側空燃比センサの出力について示す図
【図11】 リーン側及びリッチ側応答遅れ時間の関係を示す図
【符号の説明】
1 内燃機関
2 吸気通路
3 スロットル弁
4 燃料噴射弁
5 排気通路
6 触媒コンバータ
7 コントロールユニット
8 エアフローメータ
9 クランク角センサ
10 水温センサ
11 上流側空燃比センサ
12 下流側空燃比センサ
13 警告灯
Claims (2)
- 排気通路に介装された触媒コンバータの上流側に配設された上流側空燃比センサと、触媒コンバータの下流側に配設された下流側空燃比センサと、少なくとも上流側空燃比センサからの信号に基づいて機関への燃料供給量をフィードバック制御する空燃比制御手段と、を備える内燃機関において、
所定の診断条件にて、上流側空燃比センサの出力がリッチからリーンに反転してから、下流側空燃比センサの出力がリッチからリーンに反転するまでのリーン側応答遅れ時間TLを計測するリーン側応答遅れ時間計測手段と、
所定の診断条件にて、上流側空燃比センサの出力がリーンからリッチに反転してから、下流側空燃比センサの出力がリーンからリッチに反転するまでのリッチ側応答遅れ時間TRを計測するリッチ側応答遅れ時間計測手段と、
リーン側応答遅れ時間TLとリッチ側応答遅れ時間TRとの差の分散を算出する分散算出手段と、
前記分散が所定値以下の場合に触媒の劣化と判定する触媒劣化判定手段と、
を設けたことを特徴とする内燃機関の触媒劣化診断装置。 - 排気通路に介装された触媒コンバータの上流側に配設された上流側空燃比センサと、触媒コンバータの下流側に配設された下流側空燃比センサと、少なくとも上流側空燃比センサからの信号に基づいて機関への燃料供給量をフィードバック制御する空燃比制御手段と、を備える内燃機関において、
所定の診断条件にて、上流側空燃比センサの出力がリッチからリーンに反転してから、下流側空燃比センサの出力がリッチからリーンに反転するまでのリーン側応答遅れ時間TLを計測するリーン側応答遅れ時間計測手段と、
所定の診断条件にて、上流側空燃比センサの出力がリーンからリッチに反転してから、下流側空燃比センサの出力がリーンからリッチに反転するまでのリッチ側応答遅れ時間TRを計測するリッチ側応答遅れ時間計測手段と、
リーン側応答遅れ時間TLとリッチ側応答遅れ時間TRとの商の分散を算出する分散算出手段と、
前記分散が所定値以下の場合に触媒の劣化と判定する触媒劣化判定手段と、
を設けたことを特徴とする内燃機関の触媒劣化診断装置。
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