JPH07229439A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents
内燃機関の空燃比制御装置Info
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- JPH07229439A JPH07229439A JP6019720A JP1972094A JPH07229439A JP H07229439 A JPH07229439 A JP H07229439A JP 6019720 A JP6019720 A JP 6019720A JP 1972094 A JP1972094 A JP 1972094A JP H07229439 A JPH07229439 A JP H07229439A
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- F02D41/1439—Introducing closed-loop corrections using means for determining characteristics of the combustion gases; Sensors therefor characterised by the position of the sensor
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- F02D41/2441—Methods of calibrating or learning characterised by the learning conditions
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- Combustion & Propulsion (AREA)
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- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Exhaust Gas After Treatment (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】排気浄化触媒が不活性状態においても適切な学
習補正値を設定とし、学習の精度を保ち、もって排気エ
ミッション性能の悪化等の不具合を最小に留めること。 【構成】下流側の第2酸素センサ17の出力電圧をモニタ
し(S23)、リーン出力LeanEsが所定値以上であるか否
かを判断し(S25)、リーン出力LeanEsが所定値以上で
ある場合には、三元触媒10が不活性状態であると判断
し、補正値PHOSとしては、三元触媒不活性状態用マ
ップに記憶される補正値PHOSL を用いる(S26)。
習補正値を設定とし、学習の精度を保ち、もって排気エ
ミッション性能の悪化等の不具合を最小に留めること。 【構成】下流側の第2酸素センサ17の出力電圧をモニタ
し(S23)、リーン出力LeanEsが所定値以上であるか否
かを判断し(S25)、リーン出力LeanEsが所定値以上で
ある場合には、三元触媒10が不活性状態であると判断
し、補正値PHOSとしては、三元触媒不活性状態用マ
ップに記憶される補正値PHOSL を用いる(S26)。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の空燃比を制
御する装置に関し、特に空燃比センサを排気浄化触媒の
上流側及び下流側に備え、これら2つの空燃比センサの
検出値に基づいて空燃比を高精度にフィードバック制御
する装置に関する。
御する装置に関し、特に空燃比センサを排気浄化触媒の
上流側及び下流側に備え、これら2つの空燃比センサの
検出値に基づいて空燃比を高精度にフィードバック制御
する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的な内燃機関の空燃比制御装
置としては、例えば特開昭60−240840号公報に
示されるようなものがある。このものの概要を説明する
と、機関の吸入空気流量Q及び回転数Nを検出してシリ
ンダに吸入される空気量に対応する基本燃料供給量Tp
(=K・Q/N;Kは定数)を演算し、この基本燃料供
給量Tpを機関温度等により補正したものに、排気中酸
素濃度の検出によって混合気の空燃比を検出する空燃比
センサ(酸素センサ)からの信号によって設定される空
燃比フィードバック補正係数(空燃比補正量)を用いて
フィードバック補正を施し、バッテリ電圧による補正等
をも行って最終的に燃料供給量Tiを設定する。
置としては、例えば特開昭60−240840号公報に
示されるようなものがある。このものの概要を説明する
と、機関の吸入空気流量Q及び回転数Nを検出してシリ
ンダに吸入される空気量に対応する基本燃料供給量Tp
(=K・Q/N;Kは定数)を演算し、この基本燃料供
給量Tpを機関温度等により補正したものに、排気中酸
素濃度の検出によって混合気の空燃比を検出する空燃比
センサ(酸素センサ)からの信号によって設定される空
燃比フィードバック補正係数(空燃比補正量)を用いて
フィードバック補正を施し、バッテリ電圧による補正等
をも行って最終的に燃料供給量Tiを設定する。
【0003】そして、このようにして設定された燃料供
給量Tiに相当するパルス巾の駆動パルス信号を所定タ
イミングで燃料噴射弁に出力することにより、機関に所
定量の燃料を噴射供給するようにしている。上記空燃比
センサからの信号に基づく空燃比フィードバック補正は
空燃比を目標空燃比(理論空燃比)付近に制御するよう
に行われる。これは、排気系に介装され、排気中のC
O,HC(炭化水素)を酸化すると共にNOX を還元し
て浄化する排気浄化触媒(三元触媒)の転化効率(浄化
効率)が理論空燃比燃焼時の排気状態で有効に機能する
ように設定されているからである。
給量Tiに相当するパルス巾の駆動パルス信号を所定タ
イミングで燃料噴射弁に出力することにより、機関に所
定量の燃料を噴射供給するようにしている。上記空燃比
センサからの信号に基づく空燃比フィードバック補正は
空燃比を目標空燃比(理論空燃比)付近に制御するよう
に行われる。これは、排気系に介装され、排気中のC
O,HC(炭化水素)を酸化すると共にNOX を還元し
て浄化する排気浄化触媒(三元触媒)の転化効率(浄化
効率)が理論空燃比燃焼時の排気状態で有効に機能する
ように設定されているからである。
【0004】前記、空燃比センサの発生起電力(出力電
圧)は理論空燃比近傍で急変する特性を有しており、こ
の出力電圧V0 と理論空燃比相当の基準電圧(スライス
レベル)SLとを比較して混合気の空燃比が理論空燃比
に対してリッチかリーンかを判定する。そして、例えば
空燃比がリーン(リッチ)の場合には、前記基本燃料供
給量Tpに乗じるフィードバック補正係数αをリーン
(リッチ)に転じた初回に大きな比例定数Pを増大(減
少)していき燃料供給量Tiを増量(減量)補正するこ
とで空燃比を理論空燃比近傍に制御する。
圧)は理論空燃比近傍で急変する特性を有しており、こ
の出力電圧V0 と理論空燃比相当の基準電圧(スライス
レベル)SLとを比較して混合気の空燃比が理論空燃比
に対してリッチかリーンかを判定する。そして、例えば
空燃比がリーン(リッチ)の場合には、前記基本燃料供
給量Tpに乗じるフィードバック補正係数αをリーン
(リッチ)に転じた初回に大きな比例定数Pを増大(減
少)していき燃料供給量Tiを増量(減量)補正するこ
とで空燃比を理論空燃比近傍に制御する。
【0005】ところで、上記のような通常の空燃比フィ
ードバック制御装置では、1個の空燃比センサを応答性
を高めるため、できるだけ燃焼室に近い排気マニホール
ドの集合部分に設けているが、この部分は排気温度が高
いため、空燃比センサが熱的影響や劣化により特性が変
化し易く、また、気筒毎の排気の混合が不十分であるた
め全気筒の平均的な空燃比を検出しにくく空燃比の検出
精度に難があり、延いては空燃比制御精度を悪くしてい
た。
ードバック制御装置では、1個の空燃比センサを応答性
を高めるため、できるだけ燃焼室に近い排気マニホール
ドの集合部分に設けているが、この部分は排気温度が高
いため、空燃比センサが熱的影響や劣化により特性が変
化し易く、また、気筒毎の排気の混合が不十分であるた
め全気筒の平均的な空燃比を検出しにくく空燃比の検出
精度に難があり、延いては空燃比制御精度を悪くしてい
た。
【0006】この点に鑑み、排気浄化触媒の下流側にも
空燃比センサを設け、2つの空燃比センサの検出値を用
いて空燃比をフィードバック制御するものが提案されて
いる(特開昭58−48756号公報参照)。即ち、下
流側の空燃比センサは燃焼室から離れているため応答性
には難があるが、排気浄化触媒の下流であるため、排気
成分バランスの影響(CO,HC,NOX ,CO2 等)
を受け難く、排気中の毒性成分による被毒量が少ないた
め被毒による特性変化も受けにくく、しかも排気の混合
状態がよいため全気筒の平均的な空燃比を検出できる等
上流側の空燃比センサに比較して、高精度で安定した検
出性能が得られる。
空燃比センサを設け、2つの空燃比センサの検出値を用
いて空燃比をフィードバック制御するものが提案されて
いる(特開昭58−48756号公報参照)。即ち、下
流側の空燃比センサは燃焼室から離れているため応答性
には難があるが、排気浄化触媒の下流であるため、排気
成分バランスの影響(CO,HC,NOX ,CO2 等)
を受け難く、排気中の毒性成分による被毒量が少ないた
め被毒による特性変化も受けにくく、しかも排気の混合
状態がよいため全気筒の平均的な空燃比を検出できる等
上流側の空燃比センサに比較して、高精度で安定した検
出性能が得られる。
【0007】そこで、2つの空燃比センサの検出値に基
づいて前記同様の演算によって夫々設定される2つの空
燃比フィードバック補正係数を組み合わせたり、或いは
上流側の空燃比センサにより設定される空燃比フィード
バック補正係数の制御定数(比例分や積分分)、上流側
の空燃比センサの出力電圧の比較電圧や遅延時間を補正
すること等によって上流側の空燃比センサの出力電圧の
比較電圧や遅延時間を補正すること等によって上流側空
燃比センサの出力特性のばらつきを下流側の空燃比セン
サによって補償して高精度な空燃比フィードバック制御
を行うようにしている。
づいて前記同様の演算によって夫々設定される2つの空
燃比フィードバック補正係数を組み合わせたり、或いは
上流側の空燃比センサにより設定される空燃比フィード
バック補正係数の制御定数(比例分や積分分)、上流側
の空燃比センサの出力電圧の比較電圧や遅延時間を補正
すること等によって上流側の空燃比センサの出力電圧の
比較電圧や遅延時間を補正すること等によって上流側空
燃比センサの出力特性のばらつきを下流側の空燃比セン
サによって補償して高精度な空燃比フィードバック制御
を行うようにしている。
【0008】しかし、上記のように2個の空燃比センサ
による空燃比制御装置においては、フィードバック制御
時の空燃比補正に係わる要求レベルが、非フィードバッ
ク制御時と大きく離れることがあり、特に非フィードバ
ック制御時からフィードバック制御時に移行する際のフ
ィードバック制御開始時点では次のような問題が発生す
る。
による空燃比制御装置においては、フィードバック制御
時の空燃比補正に係わる要求レベルが、非フィードバッ
ク制御時と大きく離れることがあり、特に非フィードバ
ック制御時からフィードバック制御時に移行する際のフ
ィードバック制御開始時点では次のような問題が発生す
る。
【0009】即ち、上記の場合、通常下流側の空燃比セ
ンサによるフィードバック制御速度は上流側の空燃比セ
ンサによるフィードバック制御速度に比較して小さく設
定されているので、下流側空燃比センサによるフィード
バック制御で制御される空燃比補正量(例えば上流側空
燃比センサによる空燃比フィードバック補正係数の比例
分の補正量)が要求値に達するのに時間を要し、延いて
は目標空燃比に達するのに時間を要して、燃費,運転
性,排気エミッションの悪化等を招く。
ンサによるフィードバック制御速度は上流側の空燃比セ
ンサによるフィードバック制御速度に比較して小さく設
定されているので、下流側空燃比センサによるフィード
バック制御で制御される空燃比補正量(例えば上流側空
燃比センサによる空燃比フィードバック補正係数の比例
分の補正量)が要求値に達するのに時間を要し、延いて
は目標空燃比に達するのに時間を要して、燃費,運転
性,排気エミッションの悪化等を招く。
【0010】また、空燃比フィードバック制御中でも機
関の運転状態が異なる領域に遷移したときには、やはり
空燃比が目標空燃比から大きくずれることがあり、この
場合にも、燃費,運転性,排気エミッションの悪化等を
招く。そこで、第2の空燃比補正量の平均的な値を逐次
学習補正値として演算し運転領域毎に記憶しておき、該
学習補正値を用いて燃料供給量を補正して設定すること
により、常に安定した空燃比制御を行えるようにしたも
のが提案されている(特開昭63−97851号公報等
参照)。
関の運転状態が異なる領域に遷移したときには、やはり
空燃比が目標空燃比から大きくずれることがあり、この
場合にも、燃費,運転性,排気エミッションの悪化等を
招く。そこで、第2の空燃比補正量の平均的な値を逐次
学習補正値として演算し運転領域毎に記憶しておき、該
学習補正値を用いて燃料供給量を補正して設定すること
により、常に安定した空燃比制御を行えるようにしたも
のが提案されている(特開昭63−97851号公報等
参照)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ここで、前記三元触媒
は、所定の温度にまで加熱されて活性化しないと、所期
の浄化能力を発揮しないため、該三元触媒が活性化する
までの期間においては、三元触媒で充分な浄化が行なわ
れないまま排気が下流側空燃比センサに流入することと
なる。
は、所定の温度にまで加熱されて活性化しないと、所期
の浄化能力を発揮しないため、該三元触媒が活性化する
までの期間においては、三元触媒で充分な浄化が行なわ
れないまま排気が下流側空燃比センサに流入することと
なる。
【0012】即ち、三元触媒が不活性状態においては、
該三元触媒が活性時に比べてHCが増え、NOX が減少
することとなる。このため、三元触媒が活性化するまで
の期間においては、下流側空燃比センサの出力特性もリ
ーン時の出力が高くなってくる。ここで、第2の空燃比
補正量の平均的な値を逐次学習補正値として演算し、該
学習補正値を用いて燃料供給量を補正して設定するもの
にあっては、三元触媒が不活性状態においても、該三元
触媒が活性状態と同一の学習補正値を用いて燃料供給量
を補正して設定すると、下流側空燃比センサの出力特性
が異なっているので、該学習の精度が保てず、もって排
気エミッション性能を悪化させてしまうことがあった。
該三元触媒が活性時に比べてHCが増え、NOX が減少
することとなる。このため、三元触媒が活性化するまで
の期間においては、下流側空燃比センサの出力特性もリ
ーン時の出力が高くなってくる。ここで、第2の空燃比
補正量の平均的な値を逐次学習補正値として演算し、該
学習補正値を用いて燃料供給量を補正して設定するもの
にあっては、三元触媒が不活性状態においても、該三元
触媒が活性状態と同一の学習補正値を用いて燃料供給量
を補正して設定すると、下流側空燃比センサの出力特性
が異なっているので、該学習の精度が保てず、もって排
気エミッション性能を悪化させてしまうことがあった。
【0013】本発明は、かかる実情に鑑みなされたもの
であり、排気浄化触媒の活性状態、不活性状態を判断し
て、排気浄化触媒が不活性状態においても適切な学習補
正値を設定とし、学習の精度を保ち、もって排気エミッ
ション性能の悪化等の不具合を最小に留めることを目的
とする。
であり、排気浄化触媒の活性状態、不活性状態を判断し
て、排気浄化触媒が不活性状態においても適切な学習補
正値を設定とし、学習の精度を保ち、もって排気エミッ
ション性能の悪化等の不具合を最小に留めることを目的
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の請求
項1に係る技術として、図1に示すように、内燃機関の
排気通路に設けられた排気浄化触媒と、該排気浄化触媒
の上流側及び下流側にそれぞれ設けられ、排気中の酸素
濃度に感応して出力値が変化する第1及び第2の酸素セ
ンサと、前記第1の酸素センサの出力値に応じて第1の
空燃比補正量を演算する第1の空燃比補正量演算手段
と、前記第2の空燃比センサの出力と学習補正値とに基
づいて第2の空燃比補正量を演算する第2の空燃比補正
量演算手段と、前記第2の空燃比補正量の学習補正値を
運転領域毎に記憶する学習補正値記憶手段と、前記第1
の空燃比補正量と、第2の空燃比補正量と、に基づいて
最終的な空燃比補正量を演算する空燃比補正量演算手段
と、を含んで構成される内燃機関の空燃比制御装置にお
いて、前記下流側の第2酸素センサの出力変動範囲を検
出する出力変動範囲検出手段と、該出力変動範囲検出手
段で検出される前記下流側の第2酸素センサの出力に基
づいて排気浄化触媒が活性状態となっているかを判断す
る触媒状態判断手段と、排気浄化触媒が活性状態となっ
ていないと判断された場合には、前記第2の空燃比補正
量の学習補正値を運転領域毎に記憶された排気浄化触媒
不活性状態用学習補正値とする排気浄化触媒不活性状態
用学習補正値設定手段と、を含んで構成した。
項1に係る技術として、図1に示すように、内燃機関の
排気通路に設けられた排気浄化触媒と、該排気浄化触媒
の上流側及び下流側にそれぞれ設けられ、排気中の酸素
濃度に感応して出力値が変化する第1及び第2の酸素セ
ンサと、前記第1の酸素センサの出力値に応じて第1の
空燃比補正量を演算する第1の空燃比補正量演算手段
と、前記第2の空燃比センサの出力と学習補正値とに基
づいて第2の空燃比補正量を演算する第2の空燃比補正
量演算手段と、前記第2の空燃比補正量の学習補正値を
運転領域毎に記憶する学習補正値記憶手段と、前記第1
の空燃比補正量と、第2の空燃比補正量と、に基づいて
最終的な空燃比補正量を演算する空燃比補正量演算手段
と、を含んで構成される内燃機関の空燃比制御装置にお
いて、前記下流側の第2酸素センサの出力変動範囲を検
出する出力変動範囲検出手段と、該出力変動範囲検出手
段で検出される前記下流側の第2酸素センサの出力に基
づいて排気浄化触媒が活性状態となっているかを判断す
る触媒状態判断手段と、排気浄化触媒が活性状態となっ
ていないと判断された場合には、前記第2の空燃比補正
量の学習補正値を運転領域毎に記憶された排気浄化触媒
不活性状態用学習補正値とする排気浄化触媒不活性状態
用学習補正値設定手段と、を含んで構成した。
【0015】また、本発明の請求項2に係る技術とし
て、排気浄化触媒不活性状態用学習補正値設定手段を含
む代わりに、排気浄化触媒が活性状態となっていないと
判断された場合には、前記学習補正値記憶手段の対応す
る運転領域の学習補正値を前記第2の酸素センサの出力
値と基準値との比較に基づいて更新する学習補正値更新
手段と、排気浄化触媒が活性状態となっていないと判断
された場合には、前記第2の酸素センサの出力値を判別
するための基準値をリッチ側に変更する基準値変更手段
とを含んで構成してもよい。
て、排気浄化触媒不活性状態用学習補正値設定手段を含
む代わりに、排気浄化触媒が活性状態となっていないと
判断された場合には、前記学習補正値記憶手段の対応す
る運転領域の学習補正値を前記第2の酸素センサの出力
値と基準値との比較に基づいて更新する学習補正値更新
手段と、排気浄化触媒が活性状態となっていないと判断
された場合には、前記第2の酸素センサの出力値を判別
するための基準値をリッチ側に変更する基準値変更手段
とを含んで構成してもよい。
【0016】また、本発明の請求項3に係る技術とし
て、触媒状態判断手段が、出力変動範囲検出手段により
検出される前記下流側の第2酸素センサのリーン側出力
に基づいて排気浄化触媒が活性状態となっているかを判
断する構成であってもよい。また、本発明の請求項4に
係る技術として、触媒状態判断手段が、出力変動範囲検
出手段により検出される前記下流側の第2酸素センサの
出力変動範囲に基づいて排気浄化触媒が活性状態となっ
ているかを判断する構成であってもよい。
て、触媒状態判断手段が、出力変動範囲検出手段により
検出される前記下流側の第2酸素センサのリーン側出力
に基づいて排気浄化触媒が活性状態となっているかを判
断する構成であってもよい。また、本発明の請求項4に
係る技術として、触媒状態判断手段が、出力変動範囲検
出手段により検出される前記下流側の第2酸素センサの
出力変動範囲に基づいて排気浄化触媒が活性状態となっ
ているかを判断する構成であってもよい。
【0017】
【作用】本発明の請求項1に係る作用として、第1の空
燃比補正量演算手段は、第1の空燃比センサからの検出
値に基づいて、第1の空燃比補正量を設定し、第2の空
燃比補正量演算手段は、第2の空燃比センサからの検出
値と運転領域毎に記憶された学習補正値とに基づいて、
第2の空燃比補正量を設定するが、排気浄化触媒が活性
状態となっていないと判断された場合には、前記第2の
空燃比補正量の学習補正値を運転領域毎に記憶された排
気浄化触媒不活性状態用学習補正値として、第1の空燃
比補正量と第2の空燃比補正量と、に基づいて最終的な
空燃比補正量を演算し、内燃機関の空燃比を制御する。
燃比補正量演算手段は、第1の空燃比センサからの検出
値に基づいて、第1の空燃比補正量を設定し、第2の空
燃比補正量演算手段は、第2の空燃比センサからの検出
値と運転領域毎に記憶された学習補正値とに基づいて、
第2の空燃比補正量を設定するが、排気浄化触媒が活性
状態となっていないと判断された場合には、前記第2の
空燃比補正量の学習補正値を運転領域毎に記憶された排
気浄化触媒不活性状態用学習補正値として、第1の空燃
比補正量と第2の空燃比補正量と、に基づいて最終的な
空燃比補正量を演算し、内燃機関の空燃比を制御する。
【0018】これにより、排気浄化触媒が活性状態とな
っていない場合にも、学習精度が保たれ、排気エミッシ
ョン性能の悪化を防止できる。また、前記学習補正値記
憶手段の対応する運転領域の学習補正値を更新する際
は、前記第2の酸素センサの出力値と基準値との比較に
基づいて更新するが、本発明の請求項2に係る作用とし
て、学習補正値記憶手段の対応する運転領域の学習補正
値を更新する際に、排気浄化触媒が活性状態となってい
ないと判断された場合には、前記第2の酸素センサの出
力値を判別するための基準値をリッチ側に変更してい
る。
っていない場合にも、学習精度が保たれ、排気エミッシ
ョン性能の悪化を防止できる。また、前記学習補正値記
憶手段の対応する運転領域の学習補正値を更新する際
は、前記第2の酸素センサの出力値と基準値との比較に
基づいて更新するが、本発明の請求項2に係る作用とし
て、学習補正値記憶手段の対応する運転領域の学習補正
値を更新する際に、排気浄化触媒が活性状態となってい
ないと判断された場合には、前記第2の酸素センサの出
力値を判別するための基準値をリッチ側に変更してい
る。
【0019】従って、リッチからリーンへの反転が早ま
ることとなり、排気浄化触媒が不活性状態に起因するリ
ーン出力の変化に対処することが可能となり、排気浄化
触媒が活性状態となっていない場合にも、学習精度が保
たれる。また、本発明の請求項3に係る作用として、出
力変動範囲検出手段により検出される前記下流側の第2
酸素センサのリーン側出力に基づいて、例えば該リーン
側出力が所定値以上の場合には前記排気浄化触媒が不活
性状態であると判断される。
ることとなり、排気浄化触媒が不活性状態に起因するリ
ーン出力の変化に対処することが可能となり、排気浄化
触媒が活性状態となっていない場合にも、学習精度が保
たれる。また、本発明の請求項3に係る作用として、出
力変動範囲検出手段により検出される前記下流側の第2
酸素センサのリーン側出力に基づいて、例えば該リーン
側出力が所定値以上の場合には前記排気浄化触媒が不活
性状態であると判断される。
【0020】また、本発明の請求項4に係る作用とし
て、出力変動範囲検出手段により検出される前記下流側
の第2酸素センサの出力変動範囲に基づいて、例えば該
出力変動範囲が所定範囲以上の場合には前記排気浄化触
媒が不活性状態であると判断される。
て、出力変動範囲検出手段により検出される前記下流側
の第2酸素センサの出力変動範囲に基づいて、例えば該
出力変動範囲が所定範囲以上の場合には前記排気浄化触
媒が不活性状態であると判断される。
【0021】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。一実施例
を示す図2において、内燃機関1には、エアクリーナ2
から吸気ダクト3,スロットル弁4及び吸気マニホール
ド5を介して空気が吸入される。吸気マニホールド5の
ブランチ部には各気筒毎に燃料噴射弁6が設けられてい
る。前記燃料噴射弁6は、ソレノイドに通電されて開弁
し、通電停止されて閉弁する電磁式燃料噴射弁であっ
て、後述するコントロールユニット12からの噴射パルス
信号により通電されて開弁し、図示しない燃料ポンプか
ら圧送されプレッシャレギュレータにより所定の圧力に
調整された燃料を吸気マニホールド5内に噴射供給す
る。
を示す図2において、内燃機関1には、エアクリーナ2
から吸気ダクト3,スロットル弁4及び吸気マニホール
ド5を介して空気が吸入される。吸気マニホールド5の
ブランチ部には各気筒毎に燃料噴射弁6が設けられてい
る。前記燃料噴射弁6は、ソレノイドに通電されて開弁
し、通電停止されて閉弁する電磁式燃料噴射弁であっ
て、後述するコントロールユニット12からの噴射パルス
信号により通電されて開弁し、図示しない燃料ポンプか
ら圧送されプレッシャレギュレータにより所定の圧力に
調整された燃料を吸気マニホールド5内に噴射供給す
る。
【0022】機関1の燃焼室にはそれぞれ点火栓7が設
けられていて、これにより火花点火して混合気を着火燃
焼させる。そして、機関1からは、排気マニホールド
8,排気ダクト9,排気浄化用の三元触媒10(排気浄化
触媒)及びマフラー11を介して排気が排出される。前記
三元触媒10は、排気成分中のCO,HCを酸化し、ま
た、NOx を還元して、他の無害な物質に転換する触媒
であり、機関吸入混合気を理論空燃比で燃焼させたとき
に両転換効率が最も良好なものとなる。
けられていて、これにより火花点火して混合気を着火燃
焼させる。そして、機関1からは、排気マニホールド
8,排気ダクト9,排気浄化用の三元触媒10(排気浄化
触媒)及びマフラー11を介して排気が排出される。前記
三元触媒10は、排気成分中のCO,HCを酸化し、ま
た、NOx を還元して、他の無害な物質に転換する触媒
であり、機関吸入混合気を理論空燃比で燃焼させたとき
に両転換効率が最も良好なものとなる。
【0023】コントロールユニット12は、CPU,RO
M,RAM,A/D変換器及び入出力インタフェイスを
含んで構成されるマイクロコンピュータを備え、各種の
センサからの検出信号を入力して、後述の如く演算処理
して、燃料噴射弁6の作動を制御する。前記各種のセン
サとしては、吸気ダクト3中に熱線式或いはフラップ式
などのエアフローメータ13が設けられていて、機関1の
吸入空気量Qに応じた電圧信号を出力する。
M,RAM,A/D変換器及び入出力インタフェイスを
含んで構成されるマイクロコンピュータを備え、各種の
センサからの検出信号を入力して、後述の如く演算処理
して、燃料噴射弁6の作動を制御する。前記各種のセン
サとしては、吸気ダクト3中に熱線式或いはフラップ式
などのエアフローメータ13が設けられていて、機関1の
吸入空気量Qに応じた電圧信号を出力する。
【0024】また、クランク角センサ14が設けられてい
て、所定ピストン位置毎の基準角度信号REFと、単位
角度毎の単位角度信号POSとを出力する。ここで、前
記基準角度信号REFの発生周期、或いは、所定時間内
における前記単位角度信号POSの発生数を計測するこ
とより、機関回転速度Neを算出することができる。ま
た、機関1のウォータジャケットの冷却水温度Twを検
出する水温センサ15が設けられている。
て、所定ピストン位置毎の基準角度信号REFと、単位
角度毎の単位角度信号POSとを出力する。ここで、前
記基準角度信号REFの発生周期、或いは、所定時間内
における前記単位角度信号POSの発生数を計測するこ
とより、機関回転速度Neを算出することができる。ま
た、機関1のウォータジャケットの冷却水温度Twを検
出する水温センサ15が設けられている。
【0025】更に、前記三元触媒10の上流側となる排気
マニホールド8の集合部に第1酸素センサ16が設けられ
ており、また、前記三元触媒10の下流側でマフラー11の
上流側には第2酸素センサ17が設けられている。前記第
1酸素センサ16及び第2酸素センサ17は、排気中の酸素
濃度に感応して出力値が変化する公知のセンサであり、
理論空燃比を境に排気中の酸素濃度が急変することを利
用し、理論空燃比に対する排気空燃比のリッチ・リーン
を検出し得るリッチ・リーンセンサである。
マニホールド8の集合部に第1酸素センサ16が設けられ
ており、また、前記三元触媒10の下流側でマフラー11の
上流側には第2酸素センサ17が設けられている。前記第
1酸素センサ16及び第2酸素センサ17は、排気中の酸素
濃度に感応して出力値が変化する公知のセンサであり、
理論空燃比を境に排気中の酸素濃度が急変することを利
用し、理論空燃比に対する排気空燃比のリッチ・リーン
を検出し得るリッチ・リーンセンサである。
【0026】ここにおいて、コントロールユニット12に
内蔵されたマイクロコンピュータのCPUは、所定のフ
ィードバック制御条件が成立しているときに、図3のフ
ローチャートに示すように、前記第1酸素センサ16及び
第2酸素センサ17の出力が目標空燃比に相当する値に近
づく方向に空燃比フィードバック補正係数LMDを比例
・積分制御する。
内蔵されたマイクロコンピュータのCPUは、所定のフ
ィードバック制御条件が成立しているときに、図3のフ
ローチャートに示すように、前記第1酸素センサ16及び
第2酸素センサ17の出力が目標空燃比に相当する値に近
づく方向に空燃比フィードバック補正係数LMDを比例
・積分制御する。
【0027】尚、本実施例において、空燃比補正量演算
手段としての機能は、前記図3のフローチャートに示す
ように、コントロールユニット12がソフトウェア的に備
えている。図3のフローチャートにおいて、まず、ステ
ップ1(図中ではS1としてある。以下同様)では、上
流側の第1酸素センサ16の出力電圧を読み込む。
手段としての機能は、前記図3のフローチャートに示す
ように、コントロールユニット12がソフトウェア的に備
えている。図3のフローチャートにおいて、まず、ステ
ップ1(図中ではS1としてある。以下同様)では、上
流側の第1酸素センサ16の出力電圧を読み込む。
【0028】次のステップ2では、前記ステップ1で読
み込んだ出力電圧と目標空燃比(理論空燃比)相当の所
定値とを比較することで、目標空燃比に対する実際の空
燃比のリッチ・リーンを判別する。出力電圧が所定値よ
りも大きく空燃比がリッチであると判別されたときに
は、ステップ3へ進み、かかるリッチ判別が初回である
か否かを判別する。
み込んだ出力電圧と目標空燃比(理論空燃比)相当の所
定値とを比較することで、目標空燃比に対する実際の空
燃比のリッチ・リーンを判別する。出力電圧が所定値よ
りも大きく空燃比がリッチであると判別されたときに
は、ステップ3へ進み、かかるリッチ判別が初回である
か否かを判別する。
【0029】リッチ判別の初回であるときには、ステッ
プ4へ進み、前回までの空燃比フィードバック補正係数
LMD(初期値1.0 )から、後述するようにして設定さ
れる比例分PR を減算する比例制御を行って、空燃比フ
ィードバック補正係数LMDを更新する。一方、リッチ
判別の初回でないとステップ3で判別されたときには、
ステップ5へ進み、前回までの空燃比フィードバック補
正係数LMDから所定の積分分Iを減算する積分制御を
行って、空燃比フィードバック補正係数LMDを更新す
る。
プ4へ進み、前回までの空燃比フィードバック補正係数
LMD(初期値1.0 )から、後述するようにして設定さ
れる比例分PR を減算する比例制御を行って、空燃比フ
ィードバック補正係数LMDを更新する。一方、リッチ
判別の初回でないとステップ3で判別されたときには、
ステップ5へ進み、前回までの空燃比フィードバック補
正係数LMDから所定の積分分Iを減算する積分制御を
行って、空燃比フィードバック補正係数LMDを更新す
る。
【0030】前記空燃比フィードバック補正係数LMD
の減少制御は、燃料噴射量Tiの減量補正に相当するか
ら、前記ステップ5における積分制御を繰り返すこと
で、空燃比がリーンに反転するようになる。そして、空
燃比がリーンに反転したことがステップ2で判別される
と、ステップ6へ進み、リーン判別の初回であるか否か
を判別する。
の減少制御は、燃料噴射量Tiの減量補正に相当するか
ら、前記ステップ5における積分制御を繰り返すこと
で、空燃比がリーンに反転するようになる。そして、空
燃比がリーンに反転したことがステップ2で判別される
と、ステップ6へ進み、リーン判別の初回であるか否か
を判別する。
【0031】リーン判別の初回であるときには、ステッ
プ7へ進み、前回までの空燃比フィードバック補正係数
LMDに対して、後述するようにして設定される比例分
PLを加算する比例制御を行って、空燃比フィードバッ
ク補正係数LMDを更新する。リーン判別の初回でない
場合には、ステップ8へ進み、前回までの空燃比フィー
ドバック補正係数LMDに所定の積分分Iを加算する積
分制御を行って、空燃比フィードバック補正係数LMD
を更新する。
プ7へ進み、前回までの空燃比フィードバック補正係数
LMDに対して、後述するようにして設定される比例分
PLを加算する比例制御を行って、空燃比フィードバッ
ク補正係数LMDを更新する。リーン判別の初回でない
場合には、ステップ8へ進み、前回までの空燃比フィー
ドバック補正係数LMDに所定の積分分Iを加算する積
分制御を行って、空燃比フィードバック補正係数LMD
を更新する。
【0032】即ち、以上説明したステップ2〜ステップ
8が第1の空燃比補正量演算手段の機能を奏している。
一方、ステップ9では、前述の第1酸素センサ16の出力
電圧に基づく空燃比フィードバック補正係数LMDの比
例積分制御と同様にして、第2酸素センサ17の出力電圧
に基づく比例積分制御によって、基本比例分PRB,PLB
を補正するための補正値PHOS(初期値=0)を、第
2酸素センサ17による検出空燃比が目標空燃比(理論空
燃比)に近づく方向に制御する。
8が第1の空燃比補正量演算手段の機能を奏している。
一方、ステップ9では、前述の第1酸素センサ16の出力
電圧に基づく空燃比フィードバック補正係数LMDの比
例積分制御と同様にして、第2酸素センサ17の出力電圧
に基づく比例積分制御によって、基本比例分PRB,PLB
を補正するための補正値PHOS(初期値=0)を、第
2酸素センサ17による検出空燃比が目標空燃比(理論空
燃比)に近づく方向に制御する。
【0033】即ち、当該ステップ9が第2の空燃比補正
量演算手段の機能を奏している。ここで、該補正値PH
OSは、運転領域毎に学習補正値記憶手段としてのマッ
プに記憶されているが、該マップは、基本燃料噴射量T
pと機関回転速度Neとによって夫々2分され計4個の
運転領域に区分されている。そして、本発明の請求項1
に係る構成として、本実施例では、三元触媒10が活性状
態のときの補正値PHOSH を記憶した三元触媒活性状
態用マップと、三元触媒10が不活性状態のときの補正値
PHOSL を記憶した三元触媒不活性状態用マップとを
有しており、後述するマップ選択ルーチンにより何れの
マップを用いるかを判断する。
量演算手段の機能を奏している。ここで、該補正値PH
OSは、運転領域毎に学習補正値記憶手段としてのマッ
プに記憶されているが、該マップは、基本燃料噴射量T
pと機関回転速度Neとによって夫々2分され計4個の
運転領域に区分されている。そして、本発明の請求項1
に係る構成として、本実施例では、三元触媒10が活性状
態のときの補正値PHOSH を記憶した三元触媒活性状
態用マップと、三元触媒10が不活性状態のときの補正値
PHOSL を記憶した三元触媒不活性状態用マップとを
有しており、後述するマップ選択ルーチンにより何れの
マップを用いるかを判断する。
【0034】ステップ10では、基本比例分PRBから前記
補正値PHOS(PHOSH またはPHOSL )を減算
し、該減算結果を比例分PR (←PRB−PHOS)にセ
ットすると共に、前記基本比例分PLBに前記補正値PH
OSを加算して、該加算結果を比例分PL (←PLB+P
HOS)にセットする。前記比例分PR は前述のように
リッチ判別の初回に空燃比フィードバック補正係数LM
Dの減少制御に用いられる比例分であり、また、前記比
例分PL は前述のようにリーン判別の初回に空燃比フィ
ードバック補正係数LMDの増大制御に用いられる比例
分であり、更に、補正値PHOSは、第2酸素センサ17
によるリッチ検出時には減少設定されるから、第2酸素
センサ17でリッチ検出されているときには、前記比例分
PR によるリーン方向への制御が増大し、逆に、前記比
例分PL によるリッチ方向への制御が減少し、第2酸素
センサ17で検出されるリッチ空燃比を目標空燃比に近づ
ける方向に空燃比フィードバック補正係数LMDの比例
制御特性が変更されることになる。
補正値PHOS(PHOSH またはPHOSL )を減算
し、該減算結果を比例分PR (←PRB−PHOS)にセ
ットすると共に、前記基本比例分PLBに前記補正値PH
OSを加算して、該加算結果を比例分PL (←PLB+P
HOS)にセットする。前記比例分PR は前述のように
リッチ判別の初回に空燃比フィードバック補正係数LM
Dの減少制御に用いられる比例分であり、また、前記比
例分PL は前述のようにリーン判別の初回に空燃比フィ
ードバック補正係数LMDの増大制御に用いられる比例
分であり、更に、補正値PHOSは、第2酸素センサ17
によるリッチ検出時には減少設定されるから、第2酸素
センサ17でリッチ検出されているときには、前記比例分
PR によるリーン方向への制御が増大し、逆に、前記比
例分PL によるリッチ方向への制御が減少し、第2酸素
センサ17で検出されるリッチ空燃比を目標空燃比に近づ
ける方向に空燃比フィードバック補正係数LMDの比例
制御特性が変更されることになる。
【0035】従って、第1酸素センサ16の検出結果を用
いた空燃比フィードバック制御における空燃比制御点の
ずれが、第2酸素センサ17を用いて設定される補正値P
HOSによって補償されることになる。尚、第2酸素セ
ンサ17の検出結果を用いた補正制御は、上記の比例分P
R ,P L の補正制御に限定されず、例えば、第1酸素セ
ンサ16の出力に基づいてリッチ・リーンを判定するとき
に用いるスレッシュホールドレベルの変更や、第1酸素
センサ16のリッチ・リーン検出に対して比例制御の実行
を強制的に遅らせる時間の変更などによって、空燃比フ
ィードバック制御の特性を変更する構成であっても良
い。
いた空燃比フィードバック制御における空燃比制御点の
ずれが、第2酸素センサ17を用いて設定される補正値P
HOSによって補償されることになる。尚、第2酸素セ
ンサ17の検出結果を用いた補正制御は、上記の比例分P
R ,P L の補正制御に限定されず、例えば、第1酸素セ
ンサ16の出力に基づいてリッチ・リーンを判定するとき
に用いるスレッシュホールドレベルの変更や、第1酸素
センサ16のリッチ・リーン検出に対して比例制御の実行
を強制的に遅らせる時間の変更などによって、空燃比フ
ィードバック制御の特性を変更する構成であっても良
い。
【0036】上記のようにして、三元触媒10の上流側の
第1酸素センサ16と、下流側の第2酸素センサ17の出力
値とに基づいて設定される空燃比フィードバック補正係
数LMDは、次のステップ11における燃料噴射量Tiの
演算に用いられる。即ち、空燃比フィードバック補正係
数LMDの演算が空燃比補正量演算手段に相当する。
第1酸素センサ16と、下流側の第2酸素センサ17の出力
値とに基づいて設定される空燃比フィードバック補正係
数LMDは、次のステップ11における燃料噴射量Tiの
演算に用いられる。即ち、空燃比フィードバック補正係
数LMDの演算が空燃比補正量演算手段に相当する。
【0037】具体的には、吸入空気量Qと機関回転速度
Neとに基づいて基本燃料噴射量Tp(←K×Q/N
e:Kは定数)を演算する一方、冷却水温度Tw等の運
転条件に基づいた各種補正係数COEF、バッテリ電圧
に応じた電圧補正分Ts等を演算する。そして、前記基
本燃料噴射量Tpを、前記空燃比フィードバック補正係
数LMD,各種補正係数COEF,電圧補正分Ts等で
補正し、該補正結果を最終的な燃料噴射量Ti(←Tp
×COEF×LMD+Ts)として設定する。
Neとに基づいて基本燃料噴射量Tp(←K×Q/N
e:Kは定数)を演算する一方、冷却水温度Tw等の運
転条件に基づいた各種補正係数COEF、バッテリ電圧
に応じた電圧補正分Ts等を演算する。そして、前記基
本燃料噴射量Tpを、前記空燃比フィードバック補正係
数LMD,各種補正係数COEF,電圧補正分Ts等で
補正し、該補正結果を最終的な燃料噴射量Ti(←Tp
×COEF×LMD+Ts)として設定する。
【0038】コントロールユニット12は、最新に演算さ
れた前記燃料噴射量Tiに相当するパルス幅の噴射パル
ス信号を所定の噴射タイミングで燃料噴射弁6に出力し
て、燃料噴射弁6による噴射量を制御し、以て、目標空
燃比の混合気を形成させる。ところで、本実施例におい
て、コントロールユニット12は図4のフローチャートに
示すように、三元触媒10の活性状態、不活性状態を判断
して、該三元触媒10が不活性状態においても、ステップ
9において読込む補正値PHOSを適切なものとするた
めに、三元触媒活性状態用マップと、三元触媒不活性状
態用マップとを選択する請求項1に係る構成であるマッ
プ選択ルーチンを有している。
れた前記燃料噴射量Tiに相当するパルス幅の噴射パル
ス信号を所定の噴射タイミングで燃料噴射弁6に出力し
て、燃料噴射弁6による噴射量を制御し、以て、目標空
燃比の混合気を形成させる。ところで、本実施例におい
て、コントロールユニット12は図4のフローチャートに
示すように、三元触媒10の活性状態、不活性状態を判断
して、該三元触媒10が不活性状態においても、ステップ
9において読込む補正値PHOSを適切なものとするた
めに、三元触媒活性状態用マップと、三元触媒不活性状
態用マップとを選択する請求項1に係る構成であるマッ
プ選択ルーチンを有している。
【0039】マップ選択ルーチンを示す図4のフローチ
ャートにおいて、まず、ステップ21では、水温センサ15
により冷却水温度Twを検出する。ステップ22では、該
冷却水温度Twが所定温度以下であるか否かを判断す
る。そして、所定温度以下である場合には、三元触媒10
が低温状態にあるとして、ステップ23以下に進む。一方
冷却水温度Twが所定温度より高い場合にはステップ27
に進み、三元触媒10が低温状態には無く、もって三元触
媒10は活性状態であり、前記補正値PHOSとしては、
三元触媒活性状態用マップに記憶される補正値PHOS
H を用いるとして、三元触媒活性状態用マップを選択す
る。
ャートにおいて、まず、ステップ21では、水温センサ15
により冷却水温度Twを検出する。ステップ22では、該
冷却水温度Twが所定温度以下であるか否かを判断す
る。そして、所定温度以下である場合には、三元触媒10
が低温状態にあるとして、ステップ23以下に進む。一方
冷却水温度Twが所定温度より高い場合にはステップ27
に進み、三元触媒10が低温状態には無く、もって三元触
媒10は活性状態であり、前記補正値PHOSとしては、
三元触媒活性状態用マップに記憶される補正値PHOS
H を用いるとして、三元触媒活性状態用マップを選択す
る。
【0040】ステップ23では、下流側の第2酸素センサ
17の出力電圧をモニタする。ステップ24では前記ステッ
プ23におけるモニタ結果に基づいて第2酸素センサ17の
リッチ出力RichEs及びリーン出力LeanEsを、例えば5サ
イクル間における起電力ピーク値の平均として求める。
ステップ25では、ステップ24で求めたリーン出力LeanEs
が所定値以上であるか否かを判断する。
17の出力電圧をモニタする。ステップ24では前記ステッ
プ23におけるモニタ結果に基づいて第2酸素センサ17の
リッチ出力RichEs及びリーン出力LeanEsを、例えば5サ
イクル間における起電力ピーク値の平均として求める。
ステップ25では、ステップ24で求めたリーン出力LeanEs
が所定値以上であるか否かを判断する。
【0041】ここで、三元触媒10が低温状態にあって、
かつ不活性状態のときには、該三元触媒10が充分な浄化
能力を発揮せず、もって該三元触媒10が活性化するまで
の期間においては、三元触媒10で充分な浄化が行なわれ
ないまま排気が第2酸素センサ17に流入していることが
考えられる。即ち、三元触媒10が不活性状態において
は、該三元触媒10が活性時に比べてHCの処理能力が低
下し、第2酸素センサ17に流入するHCの量が増え、か
つNOX が減少するので、前記第2酸素センサ17に流入
する排気はリッチ傾向となり、もって第2酸素センサ17
の出力特性におけるリーン時の出力が高くなってくる。
かつ不活性状態のときには、該三元触媒10が充分な浄化
能力を発揮せず、もって該三元触媒10が活性化するまで
の期間においては、三元触媒10で充分な浄化が行なわれ
ないまま排気が第2酸素センサ17に流入していることが
考えられる。即ち、三元触媒10が不活性状態において
は、該三元触媒10が活性時に比べてHCの処理能力が低
下し、第2酸素センサ17に流入するHCの量が増え、か
つNOX が減少するので、前記第2酸素センサ17に流入
する排気はリッチ傾向となり、もって第2酸素センサ17
の出力特性におけるリーン時の出力が高くなってくる。
【0042】よって、前記リーン出力LeanEsが所定値以
上である場合には、三元触媒10が不活性状態であると判
断することが可能となる。もって、ステップ25におい
て、三元触媒10が不活性状態であると判断された場合に
は、ステップ26に進み、前記補正値PHOSとしては、
三元触媒不活性状態用マップに記憶される補正値PHO
SL を用いるとして、三元触媒不活性状態用マップを選
択する。
上である場合には、三元触媒10が不活性状態であると判
断することが可能となる。もって、ステップ25におい
て、三元触媒10が不活性状態であると判断された場合に
は、ステップ26に進み、前記補正値PHOSとしては、
三元触媒不活性状態用マップに記憶される補正値PHO
SL を用いるとして、三元触媒不活性状態用マップを選
択する。
【0043】即ち、当該マップ選択ルーチンは、出力変
動範囲検出手段、触媒状態判断手段及び排気浄化触媒不
活性状態用学習補正値設定手段としての機能を備えてい
る。さらに、ステップ24及び25は本発明の請求項3に係
る構成である。従って、本実施例によれば、第2酸素セ
ンサ17のリーン出力LeanEsに基づき三元触媒10の活性状
態、不活性状態を判断して、該三元触媒10が不活性状態
においては、三元触媒不活性状態用マップを選択して、
該マップに記憶される補正値PHOSL を空燃比フィー
ドバック補正係数LMDを更新する際の補正値PHOS
として設定しているので、三元触媒10が不活性状態にお
いても、学習の精度が保たれ、もって排気エミッション
性能の悪化等の不具合を最小に留めることが可能となる
という効果がある。
動範囲検出手段、触媒状態判断手段及び排気浄化触媒不
活性状態用学習補正値設定手段としての機能を備えてい
る。さらに、ステップ24及び25は本発明の請求項3に係
る構成である。従って、本実施例によれば、第2酸素セ
ンサ17のリーン出力LeanEsに基づき三元触媒10の活性状
態、不活性状態を判断して、該三元触媒10が不活性状態
においては、三元触媒不活性状態用マップを選択して、
該マップに記憶される補正値PHOSL を空燃比フィー
ドバック補正係数LMDを更新する際の補正値PHOS
として設定しているので、三元触媒10が不活性状態にお
いても、学習の精度が保たれ、もって排気エミッション
性能の悪化等の不具合を最小に留めることが可能となる
という効果がある。
【0044】次に本発明に係る第2実施例を説明する。
本第2実施例にあっては、コントロールユニット12は図
5のフローチャートに示すように、三元触媒10の活性状
態、不活性状態を判断して、該三元触媒10が不活性状態
においても、ステップ9において読込む補正値PHOS
を適切なものとするために、該補正値PHOSを更新す
る請求項2に係る構成である補正値更新ルーチンを有し
ている。
本第2実施例にあっては、コントロールユニット12は図
5のフローチャートに示すように、三元触媒10の活性状
態、不活性状態を判断して、該三元触媒10が不活性状態
においても、ステップ9において読込む補正値PHOS
を適切なものとするために、該補正値PHOSを更新す
る請求項2に係る構成である補正値更新ルーチンを有し
ている。
【0045】補正値更新ルーチンを示す図5のフローチ
ャートにおいて、まず、ステップ31では、下流側の第2
酸素センサ17の出力電圧をモニタする。ステップ32では
前記ステップ31におけるモニタ結果に基づいて第2酸素
センサ17のリッチ出力RichEs及びリーン出力LeanEsを、
例えば5サイクル間における起電力ピーク値の平均とし
て求める。
ャートにおいて、まず、ステップ31では、下流側の第2
酸素センサ17の出力電圧をモニタする。ステップ32では
前記ステップ31におけるモニタ結果に基づいて第2酸素
センサ17のリッチ出力RichEs及びリーン出力LeanEsを、
例えば5サイクル間における起電力ピーク値の平均とし
て求める。
【0046】ステップ33では、ステップ32で求めたリッ
チ出力RichEsとリーン出力LeanEsとの偏差VPP、即ち第
2酸素センサ17の出力変動範囲を算出する。ここで、三
元触媒10が低温状態にあって、かつ不活性状態のときに
は、該三元触媒10が充分な浄化能力を発揮せず、もって
該三元触媒10が活性化するまでの期間においては、三元
触媒10で充分な浄化が行なわれないまま排気が第2酸素
センサ17に流入していることが考えられる。即ち、三元
触媒10が不活性状態においては、該三元触媒10が活性時
に比べてHCの処理能力が低下し、第2酸素センサ17に
流入するHCの量が増え、かつNOX が減少するので、
前記第2酸素センサ17に流入する排気はリッチ傾向とな
り、もって第2酸素センサ17の出力特性におけるリーン
出力LeanEsが高くなってくる。
チ出力RichEsとリーン出力LeanEsとの偏差VPP、即ち第
2酸素センサ17の出力変動範囲を算出する。ここで、三
元触媒10が低温状態にあって、かつ不活性状態のときに
は、該三元触媒10が充分な浄化能力を発揮せず、もって
該三元触媒10が活性化するまでの期間においては、三元
触媒10で充分な浄化が行なわれないまま排気が第2酸素
センサ17に流入していることが考えられる。即ち、三元
触媒10が不活性状態においては、該三元触媒10が活性時
に比べてHCの処理能力が低下し、第2酸素センサ17に
流入するHCの量が増え、かつNOX が減少するので、
前記第2酸素センサ17に流入する排気はリッチ傾向とな
り、もって第2酸素センサ17の出力特性におけるリーン
出力LeanEsが高くなってくる。
【0047】ところで、該三元触媒10が不活性状態にお
いてもリッチ出力RichEsは変わらないので、もって偏差
VPPは小さくなる。よって、前記偏差VPPが所定値未満
の場合には、三元触媒10が不活性状態であると判断する
ことができ、前記偏差VPPが所定値以上である場合に
は、三元触媒10が活性状態であると判断することが可能
となる。
いてもリッチ出力RichEsは変わらないので、もって偏差
VPPは小さくなる。よって、前記偏差VPPが所定値未満
の場合には、三元触媒10が不活性状態であると判断する
ことができ、前記偏差VPPが所定値以上である場合に
は、三元触媒10が活性状態であると判断することが可能
となる。
【0048】もってステップ34では、前記偏差VPPが所
定値以上であるか所定値未満であるかを判別し、三元触
媒10が不活性状態(偏差VPPが所定値未満)であると判
断された場合には、ステップ35に進む。ステップ35で
は、前記第2酸素センサ17の出力値と比較する基準値と
してのスライスレベルSLを以下の式に従って、変更す
る。
定値以上であるか所定値未満であるかを判別し、三元触
媒10が不活性状態(偏差VPPが所定値未満)であると判
断された場合には、ステップ35に進む。ステップ35で
は、前記第2酸素センサ17の出力値と比較する基準値と
してのスライスレベルSLを以下の式に従って、変更す
る。
【0049】SL2=2/3×VPP+LeanEs 即ち、リーン出力LeanEsのみが高くなり、リッチ出力Ri
chEsが変わらないので、基準値としてのスライスレベル
SLを通常のスライスレベルSL1のままにしておく
と、前記第2酸素センサ17により検出する空燃比はリッ
チ状態を検出する時間が長くなり、もって、リッチから
リーンへの反転が極端に遅くなる。もって空燃比はリッ
チフィードバック制御がなされる状態と同様の状態とな
り、三元触媒10の活性化を早めることができない。
chEsが変わらないので、基準値としてのスライスレベル
SLを通常のスライスレベルSL1のままにしておく
と、前記第2酸素センサ17により検出する空燃比はリッ
チ状態を検出する時間が長くなり、もって、リッチから
リーンへの反転が極端に遅くなる。もって空燃比はリッ
チフィードバック制御がなされる状態と同様の状態とな
り、三元触媒10の活性化を早めることができない。
【0050】もってスライスレベルSLをリーンフィー
ドバック制御がなされるように、高いSL2として、リ
ッチからリーンへの反転を促進し、リーンな空燃比を設
定して、触媒活性をなるべく早めると共に、更新精度の
向上が図れることとなる。一方、ステップ34において、
三元触媒10が活性状態(偏差VPPが所定値以上)である
と判断された場合には、ステップ36に進み、前記第2酸
素センサ17の出力値と比較する基準値としてのスライス
レベルSLを通常のスライスレベルとする。
ドバック制御がなされるように、高いSL2として、リ
ッチからリーンへの反転を促進し、リーンな空燃比を設
定して、触媒活性をなるべく早めると共に、更新精度の
向上が図れることとなる。一方、ステップ34において、
三元触媒10が活性状態(偏差VPPが所定値以上)である
と判断された場合には、ステップ36に進み、前記第2酸
素センサ17の出力値と比較する基準値としてのスライス
レベルSLを通常のスライスレベルとする。
【0051】SL1=1/2×VPP+LeanEs そして、ステップ37では、前記第2酸素センサ17の出力
値とスライスレベルSL1またはSL2とを比較して、
第2酸素センサ17の出力電圧に基づく比例積分制御によ
って、基本比例分PRB,PLBを補正するための補正値P
HOS(初期値=0)を、更新する。
値とスライスレベルSL1またはSL2とを比較して、
第2酸素センサ17の出力電圧に基づく比例積分制御によ
って、基本比例分PRB,PLBを補正するための補正値P
HOS(初期値=0)を、更新する。
【0052】なお、当該補正値更新ルーチンにおいて、
ステップ33が出力変動範囲検出手段の機能、ステップ34
が触媒状態判断手段の機能、ステップ37が学習補正値更
新手段の機能、ステップ35,36が基準値変更手段の機能
を奏している。さらに、ステップ32〜34は本発明の請求
項4に係る構成である。従って、本第2実施例において
は、三元触媒10がが不活性状態であって、LeanEsが上昇
しても、前記補正値PHOSを更新する際の学習精度が
保たれることとなり、もって排気エミッション性能の悪
化等の不具合を最小に留めることが可能となるという効
果がある。
ステップ33が出力変動範囲検出手段の機能、ステップ34
が触媒状態判断手段の機能、ステップ37が学習補正値更
新手段の機能、ステップ35,36が基準値変更手段の機能
を奏している。さらに、ステップ32〜34は本発明の請求
項4に係る構成である。従って、本第2実施例において
は、三元触媒10がが不活性状態であって、LeanEsが上昇
しても、前記補正値PHOSを更新する際の学習精度が
保たれることとなり、もって排気エミッション性能の悪
化等の不具合を最小に留めることが可能となるという効
果がある。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、排気浄化触媒の上流側及び下流側にそれぞ
れ酸素センサを設け、これらの酸素センサの出力に基づ
いて最終的な空燃比補正量を演算して空燃比を制御する
内燃機関において、排気浄化触媒が不活性状態において
も該空燃比制御に係る適切な学習補正値が設定され、学
習の精度が保たれ、もって排気エミッション性能の悪化
等の不具合を最小に留めることが可能となるという効果
がある。
明によれば、排気浄化触媒の上流側及び下流側にそれぞ
れ酸素センサを設け、これらの酸素センサの出力に基づ
いて最終的な空燃比補正量を演算して空燃比を制御する
内燃機関において、排気浄化触媒が不活性状態において
も該空燃比制御に係る適切な学習補正値が設定され、学
習の精度が保たれ、もって排気エミッション性能の悪化
等の不具合を最小に留めることが可能となるという効果
がある。
【0054】また、請求項2記載の発明によれば、リッ
チからリーンへの反転が早まることとなり、排気浄化触
媒が不活性状態に起因するリーン出力の変化に対処する
ことが可能となり、排気浄化触媒が活性状態となってい
ない場合にも、学習精度が保たれ、排気エミッション性
能の悪化等の不具合を最小に留めることが可能となると
いう効果がある。。
チからリーンへの反転が早まることとなり、排気浄化触
媒が不活性状態に起因するリーン出力の変化に対処する
ことが可能となり、排気浄化触媒が活性状態となってい
ない場合にも、学習精度が保たれ、排気エミッション性
能の悪化等の不具合を最小に留めることが可能となると
いう効果がある。。
【0055】また、請求項3記載の発明によれば、出力
変動範囲検出手段により検出される前記下流側の第2酸
素センサのリーン側出力に基づいて、また請求項4記載
の発明によれば、出力変動範囲検出手段により検出され
る前記下流側の第2酸素センサの出力変動範囲に基づい
て、排気浄化触媒の活性状態が判断されるので、確実に
排気浄化触媒の状態が判断されることとなる。
変動範囲検出手段により検出される前記下流側の第2酸
素センサのリーン側出力に基づいて、また請求項4記載
の発明によれば、出力変動範囲検出手段により検出され
る前記下流側の第2酸素センサの出力変動範囲に基づい
て、排気浄化触媒の活性状態が判断されるので、確実に
排気浄化触媒の状態が判断されることとなる。
【図1】本発明の構成を示すブロック図
【図2】本発明の一実施例を示すシステム概略図
【図3】空燃比フィードバック制御を示すフローチャー
ト
ト
【図4】本発明の第1実施例に係るマップ選択ルーチン
を示すフローチャート
を示すフローチャート
【図5】本発明の第2実施例に係る補正値更新ルーチン
を示すフローチャート
を示すフローチャート
1 機関 6 燃料噴射弁 10 三元触媒(排気浄化触媒) 12 コントロールユニット 13 エアフローメータ 14 クランク角センサ 16 第1酸素センサ 17 第2酸素センサ
Claims (4)
- 【請求項1】内燃機関の排気通路に設けられた排気浄化
触媒と、 該排気浄化触媒の上流側及び下流側にそれぞれ設けら
れ、排気中の酸素濃度に感応して出力値が変化する第1
及び第2の酸素センサと、 前記第1の酸素センサの出力値に応じて第1の空燃比補
正量を演算する第1の空燃比補正量演算手段と、 前記第2の空燃比センサの出力と学習補正値とに基づい
て第2の空燃比補正量を演算する第2の空燃比補正量演
算手段と、 前記第2の空燃比補正量の学習補正値を運転領域毎に記
憶する学習補正値記憶手段と、 前記第1の空燃比補正量と、第2の空燃比補正量と、に
基づいて最終的な空燃比補正量を演算する空燃比補正量
演算手段と、 を含んで構成される内燃機関の空燃比制御装置におい
て、 前記下流側の第2酸素センサの出力変動範囲を検出する
出力変動範囲検出手段と、 該出力変動範囲検出手段で検出される前記下流側の第2
酸素センサの出力に基づいて排気浄化触媒が活性状態と
なっているかを判断する触媒状態判断手段と、 排気浄化触媒が活性状態となっていないと判断された場
合には、前記第2の空燃比補正量の学習補正値を運転領
域毎に記憶された排気浄化触媒不活性状態用学習補正値
とする排気浄化触媒不活性状態用学習補正値設定手段
と、 を含んで構成されたことを特徴とする内燃機関の空燃比
制御装置。 - 【請求項2】内燃機関の排気通路に設けられた排気浄化
触媒と、 該排気浄化触媒の上流側及び下流側にそれぞれ設けら
れ、排気中の酸素濃度に感応して出力値が変化する第1
及び第2の酸素センサと、 前記第1の酸素センサの出力値に応じて第1の空燃比補
正量を演算する第1の空燃比補正量演算手段と、 前記第2の空燃比センサの出力と学習補正値とに基づい
て第2の空燃比補正量を演算する第2の空燃比補正量演
算手段と、 前記第2の空燃比補正量の学習補正値を運転領域毎に記
憶する学習補正値記憶手段と、 前記第1の空燃比補正量と、第2の空燃比補正量と、に
基づいて最終的な空燃比補正量を演算する空燃比補正量
演算手段と、 前記第1の空燃比補正量と、第2の空燃比補正量と、に
基づいて最終的な空燃比補正量を演算する空燃比補正量
演算手段と、 を含んで構成される内燃機関の空燃比制御装置におい
て、 前記下流側の第2酸素センサの出力変動範囲を検出する
出力変動範囲検出手段と、 該出力変動範囲検出手段で検出される前記下流側の第2
酸素センサの出力に基づいて排気浄化触媒が活性状態と
なっているかを判断する触媒状態判断手段と、 前記学習補正値記憶手段の対応する運転領域の学習補正
値を前記第2の酸素センサの出力値と基準値との比較に
基づいて更新する学習補正値更新手段と、 排気浄化触媒が活性状態となっていないと判断された場
合には、前記第2の酸素センサの出力値を判別するため
の基準値をリッチ側に変更する基準値変更手段と、 を含んで構成されたことを特徴とする内燃機関の空燃比
制御装置。 - 【請求項3】触媒状態判断手段が、出力変動範囲検出手
段により検出される前記下流側の第2酸素センサのリー
ン側出力に基づいて排気浄化触媒が活性状態となってい
るかを判断することを特徴とする請求項1または2記載
の内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項4】触媒状態判断手段が、出力変動範囲検出手
段により検出される前記下流側の第2酸素センサの出力
変動範囲に基づいて排気浄化触媒が活性状態となってい
るかを判断することを特徴とする請求項1または2記載
の内燃機関の空燃比制御装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6019720A JPH07229439A (ja) | 1994-02-17 | 1994-02-17 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
US08/389,829 US5598702A (en) | 1994-02-17 | 1995-02-16 | Method and apparatus for controlling the air-fuel ratio of an internal combustion engine |
KR1019950003102A KR100204831B1 (ko) | 1994-02-17 | 1995-02-17 | 내연기관의 공연비 제어방법 및 장치 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6019720A JPH07229439A (ja) | 1994-02-17 | 1994-02-17 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07229439A true JPH07229439A (ja) | 1995-08-29 |
Family
ID=12007143
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6019720A Pending JPH07229439A (ja) | 1994-02-17 | 1994-02-17 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5598702A (ja) |
JP (1) | JPH07229439A (ja) |
KR (1) | KR100204831B1 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100411061B1 (ko) * | 2000-12-28 | 2003-12-18 | 현대자동차주식회사 | 자동차용 리어 산소센서 학습치의 보정방법 |
KR100448817B1 (ko) * | 2002-06-28 | 2004-09-16 | 현대자동차주식회사 | 후단산소센서의 출력 학습방법 |
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---|---|---|---|---|
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JP3724040B2 (ja) * | 1995-04-27 | 2005-12-07 | トヨタ自動車株式会社 | 筒内噴射式圧縮着火内燃機関 |
JP3510021B2 (ja) * | 1995-09-29 | 2004-03-22 | 松下電器産業株式会社 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
DE19856367C1 (de) | 1998-12-07 | 2000-06-21 | Siemens Ag | Verfahren zur Reinigung des Abgases mit Lambda-Regelung |
IT1309983B1 (it) * | 1999-04-28 | 2002-02-05 | Magneti Marelli Spa | Metodo autoadattivo di controllo del titolo in un impianto diiniezione per un motore a combustione interna |
JP2001107779A (ja) * | 1999-10-07 | 2001-04-17 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の空燃比制御装置 |
US6360159B1 (en) | 2000-06-07 | 2002-03-19 | Cummins, Inc. | Emission control in an automotive engine |
JP4218496B2 (ja) * | 2003-11-05 | 2009-02-04 | 株式会社デンソー | 内燃機関の噴射量制御装置 |
DE102005009101B3 (de) * | 2005-02-28 | 2006-03-09 | Siemens Ag | Verfahren und Vorrichtung zum Ermitteln eines Korrekturwertes zum Beeinflussen eines Luft/Kraftstoff-Verhältnisses |
US7568476B2 (en) * | 2006-10-13 | 2009-08-04 | Denso Corporation | Air-fuel ratio control system for internal combustion engine |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JPS60240840A (ja) * | 1984-05-16 | 1985-11-29 | Japan Electronic Control Syst Co Ltd | 内燃機関の空燃比制御装置 |
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JPH0598947A (ja) * | 1991-10-11 | 1993-04-20 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の触媒劣化判別装置 |
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DE4323243A1 (de) * | 1993-07-12 | 1995-01-26 | Bosch Gmbh Robert | Bedarfsorientiertes Heizverfahren für einen Katalysator im Abgassystem einer Brennkraftmaschine |
US5483946A (en) * | 1994-11-03 | 1996-01-16 | Ford Motor Company | Engine control system with rapid catalyst warm-up |
-
1994
- 1994-02-17 JP JP6019720A patent/JPH07229439A/ja active Pending
-
1995
- 1995-02-16 US US08/389,829 patent/US5598702A/en not_active Expired - Fee Related
- 1995-02-17 KR KR1019950003102A patent/KR100204831B1/ko not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100411061B1 (ko) * | 2000-12-28 | 2003-12-18 | 현대자동차주식회사 | 자동차용 리어 산소센서 학습치의 보정방법 |
KR100448817B1 (ko) * | 2002-06-28 | 2004-09-16 | 현대자동차주식회사 | 후단산소센서의 출력 학습방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
KR100204831B1 (ko) | 1999-06-15 |
US5598702A (en) | 1997-02-04 |
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