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JP3663764B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents

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JP3663764B2
JP3663764B2 JP22541496A JP22541496A JP3663764B2 JP 3663764 B2 JP3663764 B2 JP 3663764B2 JP 22541496 A JP22541496 A JP 22541496A JP 22541496 A JP22541496 A JP 22541496A JP 3663764 B2 JP3663764 B2 JP 3663764B2
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幸子 中澤
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、使い捨ておむつに関するものである。更に詳しくは、着用者の排泄物が直接肌に触れることを避け、使い捨ておむつからの背漏れと腹漏れの防止と吸収能力の向上を図り、着用時の不快感を改良した使い捨ておむつに関するものである。
【0002】
【従来の技術と課題】
従来の使い捨ておむつの基本構造は、液体透過性の表面シートと液体不透過性の裏面シートの間に吸収体が配置された三層構造である。また、前記表面シートと吸収体の間に透水性シートを重ねて配置される場合もある。
【0003】
従来の使い捨ておむつに伴う一つの問題は、排泄物が高粘性であったり量が多い場合に、表面シートの液透過性が十分ではなく、排泄物が表面シート上を流れて広がり、着用者がうつ伏せの状態では腹当て面の腰周りから、仰向けの状態では背面の腰周りから滲出し、漏れが起きる点である。また、着用者の排泄時には漏れなくても、使い捨ておむつの交換時に、着用者が仰向けになり、表面シート上に残った排泄物に着用者の体重がかかることで、排泄物を押し広げ、背面の腰周りから漏れが起きることもある。また、着用者の皮膚を広範囲で汚すため、着用者に不快感を与え、乳児の場合は皮膚かぶれの原因となる可能性がある。
【0004】
これらの使い捨ておむつの背面の腰周りからの漏れ防止及び着用者の不快感減少のために、これまでも多くの提案がなされてきた。例えば、表面シートの上に更に孔を設けたシートを配設したもの(特開平3−218751号公報、特開平3−202057号公報、特開平5−49658号公報、特開平5−277149号公報)、ウエスト部の表面シート上にさらにウエストフラップを設ける(実開昭62−182910号公報、特開昭64−26701号公報、特開平3−136653号公報、特開平3−195556号公報、実開平5−35121号公報)、ウエストフラップを股部立体ギャザーに接合し、一体化させてウエストフラップ全体を表面シートから浮き上がらせる(特開昭63−182402号公報)、表面シート自身を浮き上がらせてポケット状形状を形成し、表面シートがU字型の開口を有することで吸収体が着用者接触面に出てくるもの(特開平4−300543号公報)、また表面シートは同様に浮き上がりポケット状形状を形成し開口部は有するが、吸収体が直接着用者に接しないもの(特開平4−102452号公報)などが提案されている。
【0005】
しかしながら、これらの使い捨ておむつの腰周りあるいは吸収体の全周に渡って設けた防漏堤により、排泄物の背面あるいは腹面からの漏れを防止する提案は、たとえ排泄物の腰周りからの漏れを阻止し得たとしても表面シート上に吸収されなかった排泄物は残るため、排泄物が表面シート上を流れて広がり着用者の皮膚を広範囲で汚すことになる。そのため、着用者に不快感を与え、乳児の場合は皮膚かぶれの原因となる可能性もある。また、使い捨ておむつの交換時に漏れる可能性もある。一方、表面シート自身を浮き上がらせてポケット状形状を形成し開口部を設ける提案では、排泄物が開口部よりポケット状空間に確保されれば漏れは阻止し得るが、一開口部の場合、着用者の装着状態、排泄物の量、粘度により必ずしも開口部より排泄物をポケット状空間に確保できるとは限らない。そのような場合は、排泄物が表面シート上を流れて広がり、着用者の皮膚を広範囲で汚すのみならず漏れが起きる可能性もある。また、開口部が大きく切り出されている場合は、排泄物が開口部よりポケット状空間に確保される可能性は高いが、吸収体が直接着用者の肌に接するため、着用者への肌触りの低下、吸収体自身のよれ、型くずれ、更にはポリマー漏れの問題が発生する可能性がある。
【0006】
また横方向の漏れを防止する方法として吸収性物品の長手方向に沿って立体ギャザーを配設する吸収性物品(特開昭62ー250201号公報、特開平3ー131253号公報)が開示されている。しかしこれらの使い捨ておむつは横方向の漏れは防止できるが、背腹方向からの漏れは防止できず、排泄物が高粘度であったり、量が多い場合は使い捨ておむつの背腹部分から漏れるという問題があった。また漏れない場合でも排泄物が表面シート上に広がり、着用者の肌を広範囲で汚し、着用者に不快感を与え、乳児の場合は皮膚かぶれの原因になるという問題もあった。
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記に示した従来の使い捨ておむつにおいては、排泄物の腰周りからの漏れを物理的な防漏堤で防止するだけで排泄物が表面シート上を流れて広がるため、着用者の皮膚を広範囲で汚し、着用者に不快感を与え、乳児の場合は皮膚かぶれの原因となる問題があった。また、表面シートに開口部を設け表面シートから吸収体へ排泄物を移行させる手段を有するものは、移行手段が十分ではないか、若しくは、着用者への肌触りの低下、吸収体自身のよれ、型くずれ、ポリマー漏れを起こすなどの問題を有するものあった。
【0008】
本発明の目的は、着用者の装着状態に関わらず表面シート上の排泄物の腰周りからの漏れを阻止し、排泄物を移動処理することにより排泄物を表面シート上に残さないだけでなく、着用者に接する側の表面全体をシートで覆うことにより肌触りを良くし、吸収体自身のよれ、型くずれ、ポリマー漏れを起こさず、かつ使い捨ておむつの長手方向両側縁部に沿って立体ギャザーを形成することにより、横方向の漏れを防止する使い捨ておむつを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、液体透過性の表面シートと液体不透過性の裏面シートの間に吸収体が配置された使い捨ておむつにおいて、前記表面シートは使い捨ておむつの長手方向に直交する方向で配列された複数枚のシートからなり、前記複数枚のシートは、使い捨ておむつの臀部に接する部分を中心として外側の方に位置する側縁部が前記吸収体表面で接着されており、内側の方に位置する側縁部が前記吸収体表面から離間して自由縁を形成しており、かつ隣接する前記複数枚のシート同士の重なり合った部分で前記自由縁により襞が形成されるとともに、多数の開口部が形成され、かつ使い捨ておむつの長手方向両側縁部に沿って立体ギャザーが形成されていることを特徴とする使い捨ておむつである。
【0010】
本発明による使い捨ておむつは、使い捨ておむつの臀部に接する部分を中心として長手方向に直交する方向で配列された複数枚のシートを重ねて襞を形成することで排泄物の流れを阻止し、腰周りからの漏れの問題が解決される。また、多数の開口部を有することで着用者の装着状態、排泄物の量や粘度に関わらず速やかに排泄物を吸収体へ移行させることが出来る。そのため、排泄物が表面シート上を流れて広がり着用者の皮膚を広範囲で汚したり、着用者に不快感を与えたり、乳児の皮膚かぶれの原因を作ることもない。また、使い捨ておむつの交換時に漏れる可能性もない。一方、吸収体は表面シートで覆われているため、着用者の肌触りや吸収体自身のよれ、型くずれ、ポリマー漏れの問題もない。さらに使い捨ておむつの長手方向両側縁部に沿って立体ギャザーを配設することにより、横方向への漏れ防止を高めることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明において使用される表面シートは、親水性もしくは疎水性の不織布、織布、多孔性プラスチックフィルム等であり、その構成繊維は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン、または、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン等の2成分以上からなる複合繊維等でも良く、特には、ポリエステル/ポリエステル、ポリエステル/ポリエチレン、ポリプロピレン/ポリエチレンの複合繊維が強度の面から好ましいが、特に制限をうけるものではない。また、熱収縮性繊維を用いて寄せ集めて弾性収縮を付与した材料から作った不織布も使用できる。
【0012】
使用される吸収体は、従来の使い捨ておむつその他の吸収性物品に通常使用される公知の吸収性材料から作られている。すなわち、綿状パルプ、レーヨン等の吸収性繊維からなる単層もしくは多層のマットから形成され、さらに親水性シートによりくるまれている。そして,高吸水性ポリマーが各マット中に均一に混合もしくは各マット間に層状に配設されている。または、綿状パルプに対して3〜60重量%の熱融着性物質を混合して熱圧着してもよい。
綿状パルプとしては、化学パルプシート、機械パルプシートもしくは古紙パルプシートを粉砕機で解繊することにより得られる繊維長5mm以下のものである。パルプ原料としては、針葉樹に限らず、広葉樹、わら、竹およびケナフ等も適用される。このパルプの使用量は、目的とする吸収体により、例えば、単独で用いるか、複数積層して用いるか、他の吸収材を併用するかなどにより異なるが、一般的には、50〜400g/m2 である。
【0013】
高吸水性ポリマーとしては、デンプン系、セルロース系、合成ポリマー系が挙げられる。すなわち、デンプンーアクリル酸(塩)グラフト共重合体、デンプンーアクリル酸エチルグラフト共重合体のケン化物、デンプンーメタクル酸メチルグラフト共重合体のケン化物、デンプンーアクリロニトリルグラフト共重合体のケン化物、デンプンーアクリルアミドグラフト共重合体のケン化物、デンプンーアクリロニトリルー2ーアクリルアミドー2ーメチルプロパンスルホン酸グラフト共重合体のケン化物、アクリル酸(塩)重合体、アクリル酸で架橋されたポリエチレンオキシド、ナトリウムカルボキシメチルセルローズの架橋物、ポリビニールアルコールー無水マレイン酸反応物の架橋物などである。自重の20倍以上の尿、体液及び水を吸収するもので、ポリアクリル酸ナトリウム系のものが吸収性能の点から最も適当である。高吸水性ポリマーの使用量は、乾燥状態の綿状パルプ100重量部に対して10〜500重量部、好ましくは15〜300重量部であり、かかる量の高吸水性ポリマーが綿状パルプに実質的に均一に分布している。高吸水性ポリマーが吸収し膨潤したとき、その粒子は相互の干渉が最小にとどめられ、連続的に接触して透過障壁を形成することが少なく、尿や体液を3次元方向に透過、吸収する。
【0014】
親水性シートは、例えば、ティシュ、吸収紙、親水性不織布等、親水性のシートであれば良い。
吸収体の圧縮方法として、周面が平滑なロールなどにより、吸収体の密度がその全体にわたり実質的に均等になるように連続する面状であってもよいし、周面が凹凸状であるロールなどにより、吸収体の密度が部分的に異なり、尿や体液を縦方向及び斜め方向に導く模様配列のエンボスであってもよい。エンボスの場合、圧縮部、非圧縮部は、連続、非連続のいずれであってもよい。
【0015】
拡散層は、親水性液透過性の不織布、織布、綿状パルプ等であり、その構成成分はポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、レーヨン、パルプまたはこれらの複合繊維等でも良く、特に制限を受けるものではない。拡散層は、表面シートと吸収体の間に配設され、接着剤等で吸収体、表面シートの両者もしくは一方に接着固定される。また、使用される拡散層は坪量8〜200g/m2、厚さ0.2〜5mmであることが好ましい。
【0016】
本発明に使用される立体ギャザーは、立体ギャザーシートと伸縮弾性体で形成される。
立体ギャザー用シートの素材は親水性あるいは疎水性の不織布、織布、多孔性プラスチックフィルム等もしくは液不透過性のフィルムや、これらの貼り合わせであり、織布及び不織布の構成繊維は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロンまたはポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン等の2成分以上からなる複合繊維等でもよく、特には、ポリエステル/ポリエステル、ポリエステル/ポリエチレン、ポリプロピレン/ポリエチレンの複合繊維が強度の面から望ましいが、特に制限をうけるものではない。
【0017】
表面シートの自由縁、脚周り部及び腰周り部、配設される伸縮弾性体は、天然ゴム、合成ゴム、ウレタンなどの糸状、ひも状、平型形状のものを設置位置に応じて用いられる。弾性部材の配設はシートに接着剤により固定される。
【0018】
使用される裏面シートは、液体不透過性のポリエチレンシート、好ましくは微細孔を形成したポリエチレンシート、熱可塑性樹脂にフィラーを加えて延伸した透湿性のある液体不透過性シートが用いられる。
【0019】
本発明では、表面シートと吸収体もしくは中央部表面シートと側部表面シート等の表面シート間が、ホットメルト接着などにより接着なされている。接着面は吸収体では全面もしくは部分的になされており、表面シート間も吸収性物品周縁部もしくは中央部表面シートと側部表面シートの重ね合わせ部分で接着されている。接着剤として、澱粉系またはCMC(カルボキシメチルセルロース)などの水溶性の糊または、流動性の高い接着剤でもよい。
上記のように、本発明の使い捨ておむつは、表面シートが使い捨ておむつの排泄部に接する部分を中心として長手方向に直交する方向で配列された複数枚のシートからなり、隣接するシート同士の重なり合った部分で襞を形成するとともに多数の開口部を形成し、さらに長手方向両側縁部に沿って立体ギャザーを形成するものであり、このような構成の使い捨ておむつによりはじめて本発明の効果が達成可能となる。
【0020】
【実施例】
以下、図面により、本発明の使い捨ておむつを詳細に説明する。
図1に示すものは、使い捨ておむつの一部切欠け展開平面図である。図1において使い捨ておむつは、液体透過性の表面シート1と液体不透過性の裏面シート2の間に吸収体3が配置されている。表面シート1は、親水性材料より作られ、好ましくは柔らかい感触を有する。裏面シート2は、液体不透過性または疎水性材料より作られ、好ましくは柔らかい感触を有し、かつ通気性を持つ疎水性不織布より形成される。
【0021】
表面シート1は、使い捨ておむつの長手方向に直交する方向で配列された複数枚のシートからなり、後に図3〜図6を参照して説明するように、前記複数枚のシートは、使い捨ておむつの臀部に接する部分16を中心として外側の方に位置する側縁部17が前記吸収体3表面で接着部10により接着されており、使い捨ておむつの内側の方に位置する側縁部18が前記吸収体3表面から離間して自由縁5を形成しており、かつ隣接する前記複数枚のシート同士の重なり合った部分Lで前記自由縁5により襞を形成している。図1において、各表面シート1が重なり合った形では、表面シート1と裏面シート2は吸収体3よりも大なる幅寸法、長さ寸法を有している。表面シート1と裏面シート2は全体として同じ長さ寸法と幅寸法に形成され、表面シート1が裏面シート2の上に重ね合わされ、全体が相互の外周(周縁)において一体となるように接着されている。また、前記吸収体3の幅方向両側部の外側には、前記表裏両面シートを延出して両側に側方フラップ19が形成されている。そして、前記フラップ部を形成する表面シート1と裏面シート2の間には、脚周り伸縮弾性体7が伸張状態で配設され、背側フラップ20には、腰周り伸縮弾性体8とファスニングテープ9が配設されている。
【0022】
立体ギャザー21の起立点23は、吸収体3上にあっても良いが、吸収体3側部にあっても良く、両方にまたがって配設されていても良い。また、パット構造の使い捨ておむつの場合には、吸収体3の側部に延出したシートに弾性体22をを含んだ立体ギャザー21でも良い。さらに図1には示していないが立体ギャザーの自由縁は、起立点23に対し、一部固定されていても良いが、固定されていなくても良く、特に限定されない。また固定される場合も、起立点23よりも内側でも外側でも良く、起立点23上でも良い。ただし、股下部分で立体ギャザー21が内倒しになっていることが望ましい。立体ギャザー21の起立点23も平行でも良いが、非平行でも良い。立体ギャザー21の高さは股下部分で5mm以上100mm以下であり、好ましくは10mm以上60mm以下である。立体ギャザー21の高さが100mmより高くなると、立体ギャザー用シートが着用者の装着、姿勢によって吸収体3を覆ってしまう。また立体ギャザー21の高さが5mm未満の場合は、排泄物の漏れ防止効果がほとんどない。一方、図示していないが立体ギャザー21の堰の高さは使い捨ておむつの長手方向に沿って一定でも良いが変化していても良い。すなわち、従来の使い捨ておむつその他の吸収性物品の通常使用される公知の立体ギャザーの構成のものでよく、特に制限を受けるものではない、
【0023】
また立体ギャザーを形成するシートは、吸収体3上面の表面シート1や側部フラップ部上面のサイドシートでも良く、別部材のシートでも良い。更に立体ギャザーを形成するシートは、単一のシートで構成される必要はなく、これら各シートの貼り合わせでも良い。また、複数のシートの貼り合わせの際は、立体ギャザ21内に空間を形成しても良い。
【0024】
図面では立体ギャザー21の弾性体22は立体ギャザーの自由縁端部に一本配設されているが、自由縁端部もしくはその近縁に配設されていれば良く、弾性体22は立体ギャザー21に1本のみを配設しても良いが、複数本配設しても良く、特に制限されるものではない。
【0025】
本図面では表面シート1の自由縁5の襞の数を8枚示したが、2枚以上の複数枚を表面上に設置可能な限り設けることができ、背腹部分で等分に設置する必要はない。自由縁5を形成する各表面シート1の幅は5mm以上50mm以下、好ましくは15mm以上30mm以下であり、各表面シート間で均一である必要はない。中央部で自由縁5を形成しない表面シートの幅は10mm以上で吸収体3の長手方向長さ未満、好ましくは30mm以上で400mm以下である。各表面シート1の素材は同一の素材である必要ではない。また、表面シート1は、坪量8〜60g/m2、厚さ0.03〜5mmであることが好ましい。
【0026】
図2は、表面シートが側部表面シートと中央部表面シートからなり中央部表面シートが複数の襞を形成する、図1とは別の実施例である使い捨ておむつの一部切欠け展開平面図である。表面シート1と裏面シート2の間に吸収体3が配置され、表面シート1は中央部表面シート13と側部表面シート14からなり、中央部表面シート13は、使い捨ておむつの臀部に接する部分16を中心として長手方向に直交する方向で配列された複数枚のシートからなり、隣接するシート同士の重なり合った部分L(図3参照)で自由縁5を形成している。図面では立体ギャザー21の起立点23は側部表面シート14上にあるが、中央部表面シート13上にあっても良く、両方にまたがって配設されていても良い。
【0027】
図3は図1の使い捨ておむつのX−X’線断面図であり、液体透過性の表面シート1と液体不透過性の裏面シート2の間に吸収体3が配置されている。吸収体3は、従来の使い捨ておむつその他の吸収性物品に通常使用されている公知の吸収性材料から作られており、接着剤等によって部分的もしくは全面で裏面シート2に接着固定されている。
表面シート1は使い捨ておむつの長手方向に直交する方向で配列された複数枚のシートからなり、複数枚のシートは、使い捨ておむつの臀部に接する部分16を中心として外側の方に位置する側縁部17が接着部10により吸収体表面で接着されており、使い捨ておむつの内側の方に位置する側縁部18が吸収体3表面から離間して自由縁5を形成しており、かつ隣接する複数枚のシート同士の重なり合った部分で自由縁5により襞が形成されるとともに、多数の開口部6が形成されている。
【0028】
隣接する表面シート間の重なり部分Lは、2mm以上、好ましくは5mm以上で、上に重なった表面シート幅以下であれば良い。これは、表面シート1の重なり部分がないと、着用者の装着状態によっては吸収体3が直接着用者の肌に接し不快感を与えかねず、上に重なった表面シート幅以上に隣接する表面シート1間に重なり部分があると、下になる表面シート1の自由縁5が襞を形成し得ない為である。また、各表面シートの重なり部分Lは、各表面シート1間で均一である必要はない。襞を形成する表面シート1の自由縁5は、表面シート1の切断面により形成しても良いが、好ましくは表面シート1の一部を折り曲げて形成された折り曲げ部11を有する。
また、接着部10は、隣接するシートとの間に開口部を設け、吸収体に接着してずれを防止することが可能であれば良く、その接着部10の大きさは特に規定するものではない。また、接着方法も、接着部10の部分接着でも、全面接着でも良く、特に限定するものではない。
さらに、吸収体3への開口域となる表面シート1の吸収体3への非接着領域Mは、2mm以上で500mm以下、好ましくは5mm以上で300mm以下であることが好ましい。吸収体3への開口域となる表面シート1の吸収体3への非接着領域Mは、表面シート1を透過しにくい排泄物を直接吸収体3に移行させ、吸収させるために必要な幅があれが良い。各非接着領域Mは各開口部6間で均一である必要はない。
【0029】
図4は、表面シート1と吸収体3の間に拡散層4を配設した、図3とは別の実施例を示す図1の使い捨ておむつのX−X’線断面図である。図4において、吸収体3と裏面シート2、及び拡散層4と吸収体3は、接着剤等によって部分的もしくは全面で接着固定されている。また、表面シート1の接着部10は、拡散層4に接着されている。
【0030】
図5は、拡散層4と表面シート1とが一体的に接合され、襞を形成している、図3、図4のとは別の実施例を示す図1の使い捨ておむつのX−X’線断面図である。図5において、吸収体3と裏面シート2、及び表面シート1と拡散層4は、接着剤等によって部分的もしくは全面で接着固定されている。拡散層4は表面シート1と接合されて一体化され、使い捨ておむつの長手方向に直交する方向で配列された複数枚のシートを形成し、隣接するシート同士が重なり合っている。複数枚のシートは、各表面シートにおいて、使い捨ておむつの外側の方に位置する側縁部17が吸収体表面で接着され、使い捨ておむつの内側の方に位置する側縁部18が吸収体表面から離間して自由縁5を形成し、かつ隣接する複数枚のシート同士の重なり合った部分で自由縁5により襞が形成されるとともに、多数の開口部6が形成されている。
このように拡散層4と表面シート1を一体化し、自由縁5を形成させることによって、表面シート1の自由縁5をより隣接する表面シート1の接着部分から離間し、吸収体3への開口部6を大きくして排泄物の腰周りからの漏れを防止することができる。
【0031】
図6は、襞を形成している表面シート1の自由縁5の折り曲げ部11内に伸縮弾性体12を配設した、図3〜図5とは別の実施例を示す図1の使い捨ておむつのX−X’線断面図である。伸縮弾性体12は、伸張状態で配設され、接着剤で接着されている。
図面では全ての自由縁5に伸縮弾性体12を配設しているが、部分的に伸縮弾性体12を配設しても良い。表面シート1の自由縁5に伸縮弾性体12を配設することによって、表面シート1の自由縁5が伸縮弾性体12の収縮で弾性的に引き起こされ、排泄物の横漏れを防止し、吸収体3への開口部6を大きくすることができる。
【0032】
図7は、2枚の表面シート1で自由縁5を形成しており、表面シート1と吸収体3との間に空間15を設けた、図3〜図6とは別の実施例を示す図1の使い捨ておむつのX−X’線断面図である。自由縁5を形成する表面シート1が使い捨ておむつの端部で裏面シート2と接着される場合、吸収体3表面と必ずしも接着部10を形成する必要はない。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の使い捨ておむつは使い捨ておむつの長手方向に直交する方向で配列された複数枚の表面シートの自由縁により襞が形成されるとともに、多数の開口部が形成されているものであり、着用者の装着状態に関わらず表面シート上の排泄物の背腹漏れを阻止し、排泄物を移動処理することにより排泄物を表面シート上に残さないだけでなく、着用者側の表面全体をシートで覆うことにより肌触りを良くし、吸収体自身のよれ、型くずれ、ポリマー漏れを起こさないという効果を有し、かつ使い捨ておむつの長手方向両側縁部に沿って立体ギャザーが形成されていることにより、横方向への漏れを防止するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の使い捨ておむつの一部切り欠け平面図。
【図2】本発明の使い捨ておむつの図1とは別の実施例を示す一部切り欠け平面図。
【図3】図1の使い捨ておむつのX−X’線断面図。
【図4】図3とは別の実施例を示す図1の使い捨ておむつのX−X’線断面図。
【図5】図3、図4とは別の実施例を示す図1の使い捨ておむつのX−X’線断面図。
【図6】図3、図4、図5とは別の実施例を示す図1の使い捨ておむつのX−X’線断面図。
【図7】図3、図4、図5、図6とは別の実施例を示す図1の使い捨ておむつのX−X’線断面図。
【符号の説明】
1.液体透過性の表面シート
2.液体不透過性の裏面シート
3.吸収体
4.拡散層
5.自由縁
6.開口部
7.脚周り伸縮弾性体
8.腰周り伸縮弾性体
9.ファスニングテープ
10.接着部
11.折り曲げ部
12.自由縁伸縮弾性体
13.中央部表面シート
14.側部表面シート
15.空間
16.臀部に接する部分
17.外側の方に位置する側縁部
18.内側の方に位置する側縁部
19.側方フラップ
20.背側フラップ
21.立体ギャザー
22.立体ギャザー用弾性体
23.立体ギャザー起立点
L.表面シートの重なり部分
M.非接着領域

Claims (1)

  1. 液体透過性の表面シートと液体不透過性の裏面シートの間に吸収体が配置された使い捨ておむつにおいて、前記表面シートは使い捨ておむつの長手方向に直交する方向で配列された複数枚のシートからなり、前記複数枚のシートは、使い捨ておむつの臀部に接する部分を中心として外側の方に位置する側縁部が前記吸収体表面で接着されており、内側の方に位置する側縁部が前記吸収体表面から離間して自由縁を形成しており、隣接する前記複数枚のシート同士の重なり合った部分で前記自由縁により襞が形成されるとともに、多数の開口部が形成され、かつ使い捨ておむつの長手方向両側縁部に沿って立体ギャザーが形成されていることを特徴とする使い捨ておむつ。
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