JP3643552B2 - 高分子固体電解質形燃料電池の空気極用触媒及び該触媒の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は高分子固体電解質形燃料電池用の触媒に関する。特に、高分子固体電解質形燃料電池の空気極に使用される触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は次世代の発電システムとして大いに期待されるものであり、その中で高分子固体電解質を電解質として用いる高分子固体電解質形燃料電池は、リン酸形燃料電池等の他形式の燃料電池と比較して動作温度が低く、かつコンパクトであることから、電気自動車用電源として有望視されている。
【0003】
高分子固体電解質形燃料電池は、水素極及び空気極の2つの電極と、これら電極に挟持される高分子固体電解質膜とからなる積層構造を有し、水素極には水素を含む燃料を供給し、空気極には酸素又は空気を供給することで、それぞれの電極で生じる酸化、還元反応により電力を取り出すようにしている。これらの両電極は、電気化学的反応を促進させるための触媒と固体電解質との混合体が一般に適用されている。そして、この電極を構成する触媒としては、触媒活性が良好な白金を担持させた白金触媒が広く用いられている。
【0004】
ところで、この高分子固体電解質形燃料電池電極用の触媒に要求される特性は水素極と空気極とでは異なるものがあると考えられる。即ち、水素極においては単に触媒活性が高いというだけではなく、耐久性特に耐一酸化炭素触媒被毒性が要求される。これは水素極へ燃料として供給される水素としては、その取り扱い性や、経済性等の観点から、メタノール等から得られる改質水素の適用が有力視されているが、この改質水素中には不純物として一酸化炭素が含まれており、これが触媒粒子に吸着し触媒を失活させるという問題があるからである。そのため、燃料極用の触媒については、触媒活性を維持しつつ耐一酸化炭素触媒被毒性を改善するために多くの研究がなされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一方、空気極に関しては水素極とは燃料が異なり、燃料中に一酸化炭素が含まれていないこともあり、上記一酸化炭素による触媒被毒を考慮した触媒の設計は不要であり、触媒活性の向上が要求される。ここで従来の空気極用の触媒の活性改善の手法としては、担体の特性の改善や触媒粒子となる白金の微細化、分散性の向上等が行なわれている。
【0006】
しかしながら、担体の特性の改善や白金粒子の微細化等の物理的な特性の変更には限界があり、これらにより達成される触媒活性の向上も無制限に可能であるはずはない。本発明は、以上のような背景のもとになされたものであり、高分子固体電解質形燃料電池の空気極用の触媒について、従来の方法とは異なる観点から製造され高い触媒活性を有する触媒を明らかとし、これを提供することを目的とし、更に、かかる触媒の製造方法を提供することを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく、触媒活性向上の手段として、補助金属の適用を検討した、補助金属とは、白金のような触媒金属以外の金属であり触媒金属の触媒活性や耐久性を向上させる機能を有するものをいう。かかる補助触媒金属の適用は、触媒の分野においては必ずしも新規のものではなく、燃料電池用触媒でもリン酸形燃料電池用の触媒については適用例もある。これに対し、本発明の対象である高分子固体電解質形燃料電池の空気極用触媒においては、このような補助金属を担持した触媒についての成功例は少ないことから純粋な白金触媒が一般に使用されている。これは、補助金属が触媒から脱離し、高分子膜に混入し高分子膜の特性を悪化させるおそれがあるからであり、その悪化の程度も無視できないものがあるからである。
【0008】
そこで、本発明者等は、高分子固体電解質形燃料電池の空気極用触媒に対して最適の補助触媒金属を見出すと共に、上記高分子膜への補助金属の混入を抑制する手段を検討した結果、触媒活性を向上させることのできる補助触媒金属としては鉄、コバルトを用いるのが適当であることを見出し、更に、白金とこれら補助金属とを合金化することで補助金属を拘束し、高分子膜への補助金属の混入を抑制することができることに想到し本発明を完成させるに至った。
【0009】
即ち、本発明は、炭素粉末担体上に白金と1の補助金属とを合金化してなる触媒粒子が担持された高分子固体電解質形燃料電池の空気極用の触媒であって、前記補助金属は、鉄又はコバルトであり、白金と補助金属との配合比は6:1〜3:2(モル比)であることを特徴とする高分子固体電解質形燃料電池の空気極用の触媒である。
【0010】
本発明において、鉄、コバルトを補助触媒金属とすることにより触媒活性が向上する理由については必ずしも明らかではないが、鉄又はコバルトを白金に合金化することで白金の原子間距離が変化し、酸素分子との結合力が増大するために酸素の還元力が増加する仮説や、合金化により白金の電子状態が酸素を還元しやすい状態に変化したとする仮説、更には合金化により触媒粒子表面の表面状態(ラフネス)が変化したためという仮説が挙げられ、本発明においてもこれらのいずれかが作用して触媒活性を向上させているものと考えられる。そして、本発明においては白金と補助金属とを合金化することにより補助金属が担体から脱離し高分子膜へ混入することを防止するものである。
【0011】
この触媒粒子を構成する白金と補助金属との配合比は、モル比で6:1〜3:2とする。6:1より補助金属の割合が低い場合、補助金属としての効果(活性の向上)が発揮されないからである。また、本発明においても主に触媒活性を発揮するのは白金であるから、補助金属の比率が高くなっても触媒活性が低下し、また、製造工程において合金化されずに単独で担持される補助金属の発生割合が増えるおそれがある。但し、補助金属の比率を上げることで白金の使用量を減少させ触媒コストを低下させることもできるというメリットもあることから、これらを勘案し補助金属の比率は最大で3:2とする。
【0012】
ここで、本発明に係る触媒は、電極(空気極)としたときの特性を考慮すれば、白金と補助金属とが合金化された触媒粒子の担持密度を40〜65%とするのが好ましい。担持密度とは、担体に担持させる触媒粒子質量(本発明においては、白金質量と補助金属質量との合計重量)の触媒全体の担体質量に対する比をいう。担持密度をこのような範囲とするのは、電極としたときの特性及び本発明のような合金触媒において合金化を有効に生じさせるためである。即ち、燃料電池電極の設計にあたっては、使用する触媒の量は触媒自体の量ではなく担持されている触媒粒子の量を基準とする。従って、担持密度の低い触媒を適用とすると、触媒の量を増大させる必要があるが、触媒の量を増大させると当然に電極の厚みも増大する。かかる厚みの大きい電極では物質移動に制約が生じ、酸素の拡散効率の低下、水の排出効率の低下の要因となり、その結果、電極特性が低下する。また、本発明のような合金触媒では、担持密度が低くなると(担持させる白金粒子、鉄粒子又はコバルト粒子の数が低下すると)金属粒子同士の距離が大きくなりそれらの合金化が困難となる。このような事情を勘案し、電極特性を確保し、合金化を生じさせるために担持密度の最小値を40%とするものである。一方、担持密度が高いと、担体に担持される触媒粒子の量が過大となり、合金化したときに合金触媒粒子が粗大化する。そこで、担持密度の最大値は65%とするものである。
【0013】
以上のように、本発明においては、従来の白金に補助触媒金属として鉄又はコバルトを所定比率で合金化しこれを担持させることで、優れた触媒活性を示すものである。ここで、本発明者らは、この触媒をより有効に機能させるため、この触媒粒子を担持させる担体について更に検討を行った。その結果、比表面積が600〜1200m2/g の炭素粉末が担体として特に好ましいとの結論に至った。比表面積を600m2/g以上とすることで、触媒が付着する面積を増加させることができるので触媒粒子を高い状態で分散させ有効表面積を高くすることができる一方、比表面積が1200m2/gを超えると、電極を形成する際にイオン交換樹脂の浸入できない超微細細孔(約20Å未満)の存在割合が高くなり触媒粒子の利用効率が低くなるからである。そこで、比表面積を上記の範囲とすることで、貴金属粒子を高い状態で分散させ触媒単位質量あたりの活性を向上させる一方、触媒の利用効率を確保するものである。
【0014】
次に、本発明に係る高分子固体電解質形燃料電池空気極用の触媒の製造方法について述べる。本発明に係る触媒の製造方法は、担体に触媒粒子を構成する白金と補助金属である鉄又はコバルトを担持する工程と、担持された白金と鉄又はコバルトとを合金化させる工程とからなる。
【0015】
これらの工程について、まず担体に白金及び補助金属を担持する工程については特に限定はない。従って、従来のように白金塩溶液、補助金属となる金属塩溶液を担体に含浸させることで白金及び補助金属を担持させることができる。尚、白金の担持と補助金属の担時の順序については、いずれが先であっても又は同時であっても特に影響はない。
【0016】
そして、担持された白金と補助金属との合金化についてであるが、上記のように本発明において白金と補助金属とを合金化する目的は、触媒活性の向上もあるが同時に補助金属が触媒から脱離し高分子固体電解質膜を汚染しないようにするためである。従って、本発明においては十分な合金状態を実現することが必要である。本発明者等はこの合金化の条件として、担体を水素還元雰囲気下で800℃〜1200℃加熱するのが適正であるとする。ここで、反応雰囲気の水素濃度は略100%とするのが好ましい。
【0017】
上記製造方法により得られる本発明に係る触媒によれば、優れた触媒活性を有し、且つ、高分子固体電解質膜を汚染することのない空気極用の触媒とすることができる。ここで、空気極は、イオン交換樹脂と触媒とを混合することにより製造されるが、このイオン交換樹脂と触媒との混合比は、0.7〜1.6(重量比)とするのが好ましい。混合比が0.7未満ではイオン交換樹脂による触媒の被覆が十分に達成できず、触媒の利用効率が低下すること及びプロトン導電性を十分確保できなことにより触媒の反応効率が低下するからである。また、混合比が1.6を超えると、ガス拡散及び水の排出に貢献する細孔が減少してしまい、触媒の反応効率が低下するからである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の好適な実施の形態を図面と共に説明する。
【0019】
第1実施形態:本実施形態では、白金/鉄合金触媒を製造した。この合金系触媒は、予め上記炭素粉末に白金を担持させた白金触媒を作製し、これを鉄化合物溶液に含浸させることで鉄を担持させ、そして担体を熱処理することにより製造した。以下に詳しく説明する。
【0020】
〔担体の選択〕 本実施形態で使用した担体は、炭素微粉末(商品名:ケッチェンブラックEC)である。このこの担体の比表面積は、BET1点法にて測定したところ、800m2/gであった。
【0021】
[白金触媒の調整] 白金溶液として、白金濃度0.8wt%のジニトロジアンミン白金硝酸溶液を1000g(白金含有量:8g)に前記炭素粉末を12g浸漬させ攪拌後、還元剤として100%エタノールを100ml添加した。この溶液を沸点(約95℃)で7時間、攪拌、混合し、白金を炭素粉末に担持させた。そして、濾過、乾燥後白金触媒とした。
【0022】
[鉄の担持] 鉄溶液として、鉄濃度0.63wt%の塩化鉄水溶液を60g(鉄含有量:0.38g)に、上記白金触媒10gを浸漬させた。そして、この溶液を1時間攪拌し、60℃で乾燥させた。
【0023】
[熱処理] 以上の工程により白金及び鉄を担持させた担体につき、白金と鉄との合金化熱処理を行なった。この合金化熱処理は、100%水素ガス中で、2時間、1000℃に保持することにより行った。
【0024】
以上の操作により製造される、白金/鉄合金触媒の各担持金属の比率は3:1である。また、白金及び鉄の担持密度は42%である。これらの値は、担体に含浸させる白金溶液中の白金含有量、白金触媒に含浸させる鉄塩溶液中の鉄含有量を変化させることにより容易に制御することができる。
【0025】
以上の製造方法により製造した白金/鉄合金触媒について、白金と鉄との担持比率を変化させたものを製造し、これらから空気極を製造した。空気極は、イオン交換樹脂(商品名:ナフィオン、Dupon社製)の5%溶液をスプレードライにより製造した樹脂粉末1.2gと触媒1gとを、1−プロパノールの水溶液24mLに入れ、これをボールミルにて100分間混合させて触媒ペーストを製造した。そして、カーボンペーパーにカーボンとPTFEとを表層へコーティングして製造したガス拡散層に前記触媒ペーストを白金量が0.25mg/cm2となるように塗布印刷した。更に、これを100℃で乾燥させた後、130℃、20kg/cm2で1分間ホットプレスして電極とした。
【0026】
実験例1:そして、これらの空気極を用いて、酸素質量活量を測定すべく、高分子電解質膜としてナフィオン112(商品名:Dupon社製)を用いてシングルセルテストを行った。この酸素質量活量は、所定電位(0.9V)において酸素の還元により得られる電流値である。測定条件は、以下のようにした。
【0027】
電極面積:25cm2
温度:80℃
圧力:大気圧
酸素:100%
【0028】
そして、本実施形態で製造した白金/鉄触媒により製造された空気極の酸素質量活量及び合金化していない従来の白金触媒の酸素活量の測定結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
表1から、本実施形態で製造した触媒は、鉄の合金化をしない場合よりもいずれも酸素質量活量が高いが、白金:鉄=3:1の合金比率をピークとし、白金:鉄=3:2と鉄の合金比率が高くなると酸素質量活量が低下することが確認された。
【0031】
実験例2:次に、白金と鉄の担持比率を3:1に固定し、担持密度を変化させて空気極を製造し、実験例と同様の条件にて酸素活量を測定した。その結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】
この結果から、担持密度40〜65%の間においては、担持密度50%前後においてピークを示すが、補助触媒金属の添加のないものに比して高い酸素活性を有することが確認された。
【0034】
第2実施形態:本実施形態では、白金/コバルト合金触媒を製造した。但し、本実施形態における合金触媒で使用した担体、及び、白金の担持工程、及び、熱処理については、第1実施形態と同様である。従って、重複する記載は避け、特徴のあるコバルトの担持工程のみについて説明する。
【0035】
〔コバルトの担持〕 コバルト溶液として、コバルト濃度0.66wt%の塩化コバルト水溶液を60g(コバルト含有量:0.4g)に、上記白金触媒10gを浸漬させた。そして、この溶液を1時間攪拌し、60℃で乾燥させた。
【0036】
以上の操作により製造される、白金/コバルト合金触媒の各担持金属の比率は3:1である。この比率は、第1実施形態と同様、白金触媒に含浸させるコバルト塩溶液中のコバルト含有量を変化させることにより容易に制御することができる。
【0037】
実験例3:以上の製造方法により製造した白金/コバルト合金触媒について、第1実施形態と同様に白金とコバルトの合金比率を変化させた触媒を製造し、これらから空気極を製造した。そして、これらの空気極について、シングルセルテストにより酸素質量活量を測定した。測定条件は第1実施形態と同様である。この測定結果を表3に示す。
【0038】
【表3】
【0039】
表3から、本実施形態で製造した触媒は、第1実施形態同様、コバルトの合金化をしない場合よりもいずれも酸素質量活量が高く、白金:コバルト=3:1の合金比率をピークとし、白金:コバルト=3:2において酸素質量活量が低下することが確認された。
【0040】
実験例4:上記酸素活量の測定に加え、実際の空気極の電池特性の検討を行った。このときの触媒の白金と補助触媒金属(鉄、コバルト)との担持比率は3:1とし、担持密度は42%のものを用いた。電池特性は、所定の電流密度におけるセル電圧を基に評価し、測定条件は以下の通りとした。
【0041】
電極面積:25cm2
設定利用効率:40%
温度:80℃
圧力:大気圧
アノードガス:純水素
加湿条件:アノード 湿度100%
カソード 湿度80%
【0042】
この結果を図1に示すが、図1からわかるように、補助触媒として鉄、コバルトを適用した本実施形態に係る触媒は、白金単独担持触媒よりも実用領域において高い電極特性を有することが確認された。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、従来、白金のみを担持した触媒が用いられていた高分子固体電解質形燃料電池の空気極用触媒に対し、補助触媒金属として鉄又はコバルトを用いるものである。これにより従来の空気極用触媒よりも高い触媒活性を発揮することができる。そして、本発明はこれら補助触媒金属を白金に合金化させることで補助触媒金属が触媒から脱離し高分子固体電解質膜に混入することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実験例4における空気極の電極特性の測定結果を示す図。
Claims (3)
- 炭素粉末担体上に白金と1の補助金属とを合金化してなる触媒粒子が担持された高分子固体電解質形燃料電池の空気極用の触媒であって、
前記補助金属は、コバルトであり、白金とコバルトとの配合比は6:1〜3:1(モル比)とし、
比表面積600〜1200m2/gの炭素粉末からなる担体に、触媒粒子を担持密度40〜65%で担持してなる高分子固体電解質形燃料電池の空気極用の触媒。 - 請求項1記載の高分子固体電解質形燃料電池の空気極用の触媒を製造する方法であって、
担体に白金と鉄又はコバルトと6:1〜3:1(モル比)の配合比で担持させた後、担体を水素還元雰囲気下で800℃〜1200℃で加熱する方法。 - 請求項1記載の高分子固体電解質形燃料電池用触媒を含んでなる空気極を備える高分子固体電解質形燃料電池。
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