JP3521122B2 - H形鋼の製造方法 - Google Patents
H形鋼の製造方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2ロールによる圧
延加工と曲げ成形による成形加工を組み合わせて、圧延
素材からH形鋼を製造する方法に関するものである。
延加工と曲げ成形による成形加工を組み合わせて、圧延
素材からH形鋼を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】H形鋼の製造ラインは例えば図10に示
す様に、上流から順にブレークダウンミルBD(2重式
圧延機)、粗ユニーバーサルミルUR、エッジャーミル
E、仕上げユニバーサルミルUFで構成され、ブレーク
ダウンミルBDにより、ロール隙間を調整しつつ複数回
パスで、ウエブ部とフランジ部を備えた粗形鋼片に圧延
し、この粗形鋼片を粗ユニーバーサルミルURとエッジ
ャーミルEにおいてロール隙間を調整しつつ複数回パス
で中間仕上圧延した後、仕上ユニバーサルミルUFにお
いて通常1パスの仕上圧延によりH形鋼を製造してい
る。
す様に、上流から順にブレークダウンミルBD(2重式
圧延機)、粗ユニーバーサルミルUR、エッジャーミル
E、仕上げユニバーサルミルUFで構成され、ブレーク
ダウンミルBDにより、ロール隙間を調整しつつ複数回
パスで、ウエブ部とフランジ部を備えた粗形鋼片に圧延
し、この粗形鋼片を粗ユニーバーサルミルURとエッジ
ャーミルEにおいてロール隙間を調整しつつ複数回パス
で中間仕上圧延した後、仕上ユニバーサルミルUFにお
いて通常1パスの仕上圧延によりH形鋼を製造してい
る。
【0003】前記各ユニバーサルミル(UR、UF)は
圧延方向に対し、上下の水平ロールと左右の垂直ロール
の計4つの圧延ロールを有し、被圧延材のウエブ部が上
下の水平ロールにフランジ部が左右の垂直ロール及び上
下水平ロールの側面により、各ロールの隙間を調整しつ
つ、複数回パスで所定の厚みまで圧延される。
圧延方向に対し、上下の水平ロールと左右の垂直ロール
の計4つの圧延ロールを有し、被圧延材のウエブ部が上
下の水平ロールにフランジ部が左右の垂直ロール及び上
下水平ロールの側面により、各ロールの隙間を調整しつ
つ、複数回パスで所定の厚みまで圧延される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では、上下水平ロールの側面のロール摩耗が激しく、
圧延後の圧延材のフランジ部内面にはキズ・肌荒れが発
生する。(図13)特に難加工材であるステンレス鋼や
チタン等の圧延時にロールとの焼付きが大きくなる材料
ではフランジ内面のキズ・肌荒れが激しく、圧延後にキ
ズ取りを行わなければならないのが現状である。
法では、上下水平ロールの側面のロール摩耗が激しく、
圧延後の圧延材のフランジ部内面にはキズ・肌荒れが発
生する。(図13)特に難加工材であるステンレス鋼や
チタン等の圧延時にロールとの焼付きが大きくなる材料
ではフランジ内面のキズ・肌荒れが激しく、圧延後にキ
ズ取りを行わなければならないのが現状である。
【0005】このキズ・肌荒れの発生原因は、水平ロー
ル側面が被圧延材のフランジ部内面コーナー部分とフラ
ンジ部内面エッジ部分に接触するロール周速が大きく異
なる事、フランジ部内面の圧下方向とフランジ部内面を
圧下するロール部分のロール移動方向が大きく異なる事
による。
ル側面が被圧延材のフランジ部内面コーナー部分とフラ
ンジ部内面エッジ部分に接触するロール周速が大きく異
なる事、フランジ部内面の圧下方向とフランジ部内面を
圧下するロール部分のロール移動方向が大きく異なる事
による。
【0006】即ち、図11に示すユニバーサルミルによ
る圧延状態の断面図により詳説すると、材料が正しく圧
延される場合、圧延される被圧延材の入口速度及び圧延
材の出口速度は一般的にロール周速や断面での圧下量に
よりそれぞれが決まる。その入口と出口の材料速度の平
均値Vmは、一般的にロールバイト内の材料速度の平均
値と見ても実用上ほぼ問題ないとされている。
る圧延状態の断面図により詳説すると、材料が正しく圧
延される場合、圧延される被圧延材の入口速度及び圧延
材の出口速度は一般的にロール周速や断面での圧下量に
よりそれぞれが決まる。その入口と出口の材料速度の平
均値Vmは、一般的にロールバイト内の材料速度の平均
値と見ても実用上ほぼ問題ないとされている。
【0007】図11に示したように、ユニバーサルミル
は被圧延材の上側内面に当接する上ロール15と、前記
被圧延材の下側内面に当接する下ロール16からなる水
平ロールと、前記被圧延材の右側フランジ部に当接する
右ロール17と、前記被圧延材の左側フランジ部に当接
する左ロール18とからなる垂直ロールの合計4つの圧
延ロールにより圧延するものである。そこで、例えば、
前記平均値Vmが図11の仮想点であるG点を通るロー
ル半径Rm(ロール軸芯Rから仮想点Gまでの距離)で
のロール周速度に等しいと仮定すると、フランジ部内面
のコーナー部分のロール周速度R1(ロール軸芯Rとウ
エブ部までの距離)は、R1/Rm倍となり、平均値
(平均速度)Vmに比べて早くなる。逆にフランジ部内
面エッジ部分のロール周速度R2(ロール軸芯Rとフラ
ンジ部の内面エッジ部分までの距離)は、R2/Rm倍
となり平均値(平均速度)Vmに比べて遅くなる。これ
はロール半径Rmの位置が変わっても、フランジ部内面
のコーナー部分かエッジ部分のどちらか又は両方でロー
ル周速度は平均値(平均速度)Vmに比べ大きな差が発
生する。
は被圧延材の上側内面に当接する上ロール15と、前記
被圧延材の下側内面に当接する下ロール16からなる水
平ロールと、前記被圧延材の右側フランジ部に当接する
右ロール17と、前記被圧延材の左側フランジ部に当接
する左ロール18とからなる垂直ロールの合計4つの圧
延ロールにより圧延するものである。そこで、例えば、
前記平均値Vmが図11の仮想点であるG点を通るロー
ル半径Rm(ロール軸芯Rから仮想点Gまでの距離)で
のロール周速度に等しいと仮定すると、フランジ部内面
のコーナー部分のロール周速度R1(ロール軸芯Rとウ
エブ部までの距離)は、R1/Rm倍となり、平均値
(平均速度)Vmに比べて早くなる。逆にフランジ部内
面エッジ部分のロール周速度R2(ロール軸芯Rとフラ
ンジ部の内面エッジ部分までの距離)は、R2/Rm倍
となり平均値(平均速度)Vmに比べて遅くなる。これ
はロール半径Rmの位置が変わっても、フランジ部内面
のコーナー部分かエッジ部分のどちらか又は両方でロー
ル周速度は平均値(平均速度)Vmに比べ大きな差が発
生する。
【0008】一方、各圧延ロールによる圧下方向は、前
記上ロール15はY1方向、前記下ロール16はY2方
向、前記右ロール17はX1方向、前記左ロール18は
X2方向となる。フランジ部内面への圧下方向は、図1
2のごとく、ウエブ部に対するフランジ部の角度θに対
して垂直方向であり、フランジ部内面を圧下する水平ロ
ールの側面部分のロール移動方向はロール軸芯に対し垂
直方向である。すなわち、フランジ部内面の圧下方向と
フランジ部内面を圧下するロール部分のロール移動方向
は90-θ°の大きな方向の違いが生ずる。そのため、
フランジ部内面の圧下方向とフランジ内面を圧下するロ
ール部分のロール移動方向の違いが、被圧延材とロール
との大きな滑りを発生する。また、このフランジ部内面
の圧下方向とフランジ部内面を圧下するロール部分のロ
ール移動方向の違いにより、圧延中の被圧延材とロール
との接触する長さが増大し、被圧延材とロールとの滑り
を助長している。
記上ロール15はY1方向、前記下ロール16はY2方
向、前記右ロール17はX1方向、前記左ロール18は
X2方向となる。フランジ部内面への圧下方向は、図1
2のごとく、ウエブ部に対するフランジ部の角度θに対
して垂直方向であり、フランジ部内面を圧下する水平ロ
ールの側面部分のロール移動方向はロール軸芯に対し垂
直方向である。すなわち、フランジ部内面の圧下方向と
フランジ部内面を圧下するロール部分のロール移動方向
は90-θ°の大きな方向の違いが生ずる。そのため、
フランジ部内面の圧下方向とフランジ内面を圧下するロ
ール部分のロール移動方向の違いが、被圧延材とロール
との大きな滑りを発生する。また、このフランジ部内面
の圧下方向とフランジ部内面を圧下するロール部分のロ
ール移動方向の違いにより、圧延中の被圧延材とロール
との接触する長さが増大し、被圧延材とロールとの滑り
を助長している。
【0009】つまり、ロール半径Rmから離れるほどフ
ランジ部内面の被圧延材速度とロール速度の差が大きく
なり、またウエブ部に対するフランジ部の角度θが小さ
いほどフランジ部内面の圧下方向とフランジ部内面を圧
下するロール部分のロール移動方向の違いが大きく、圧
延中の被圧延材とロールとの接触する長さが長くなるた
め、材料とロールの間での滑りが大きくなり、ロール摩
耗による材料キズ、肌荒れが発生することになる。
ランジ部内面の被圧延材速度とロール速度の差が大きく
なり、またウエブ部に対するフランジ部の角度θが小さ
いほどフランジ部内面の圧下方向とフランジ部内面を圧
下するロール部分のロール移動方向の違いが大きく、圧
延中の被圧延材とロールとの接触する長さが長くなるた
め、材料とロールの間での滑りが大きくなり、ロール摩
耗による材料キズ、肌荒れが発生することになる。
【0010】しかるに、この肌荒れを減少させる為には
粗ユニバーサルミルURでの被圧延材のウエブ部に対す
るフランジ部の角度θを非常に大きくする必要がある
が,このθを大きくしすぎるとエッジャーミルEによる
フランジ部先端のエッジング圧延の際にフランジ部が座
屈する危険があり、かつ最終の仕上ユニバーサルミルU
Fでの圧延も困難となる。本発明は上記従来の問題点を
鑑み、肌荒れの発生がないH形鋼10を高価なユニバー
サル圧延ラインを用いる事なく製造する方法を提供しよ
うとするものである。
粗ユニバーサルミルURでの被圧延材のウエブ部に対す
るフランジ部の角度θを非常に大きくする必要がある
が,このθを大きくしすぎるとエッジャーミルEによる
フランジ部先端のエッジング圧延の際にフランジ部が座
屈する危険があり、かつ最終の仕上ユニバーサルミルU
Fでの圧延も困難となる。本発明は上記従来の問題点を
鑑み、肌荒れの発生がないH形鋼10を高価なユニバー
サル圧延ラインを用いる事なく製造する方法を提供しよ
うとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明はH形鋼の中間粗
形材を2ロールで圧延し中間形状材とする圧延工程と、
次いで前記中間形状材を成形しH形状に成形する成形工
程を施すことによりH形鋼を製造する方法において、前
記圧延工程の圧延ロール孔型は、中間粗形材のウエブ部
が圧延ロールの軸芯に対して傾きを有するとともに、一
端側の1辺のフランジ部と他端側の1辺のフランジ部と
が前記圧延ロールの軸芯に対して直角の角度を有するも
のであって、これにより圧延加工することを特徴とする
H形鋼の製造方法である。また前記中間粗形材は、その
ウエブ部が圧延ロールの軸芯に対して有する傾きが20
°〜45°の角度とすることが有効である。
形材を2ロールで圧延し中間形状材とする圧延工程と、
次いで前記中間形状材を成形しH形状に成形する成形工
程を施すことによりH形鋼を製造する方法において、前
記圧延工程の圧延ロール孔型は、中間粗形材のウエブ部
が圧延ロールの軸芯に対して傾きを有するとともに、一
端側の1辺のフランジ部と他端側の1辺のフランジ部と
が前記圧延ロールの軸芯に対して直角の角度を有するも
のであって、これにより圧延加工することを特徴とする
H形鋼の製造方法である。また前記中間粗形材は、その
ウエブ部が圧延ロールの軸芯に対して有する傾きが20
°〜45°の角度とすることが有効である。
【0012】また、中間粗形材におけるウエブ部に対す
るフランジ部の角度θと中間粗形材および圧延ロールの
軸芯とが傾きをなす角度ψは20°〜45°で適用可能
であるが、角度が大きいほど中間粗形材と圧延ロールと
の周速差が大きくなるので、25〜40°が好ましい。
さらに、ウエブ部に対する各フランジ部との角度を同じ
くすると、交互に行う圧延加工の際にウエブ部のなす傾
きを同じくすることができるので、圧延ロール孔型の形
状を単純化することができる。また前記θおよびψが小
さすぎれば、圧下するフランジ部のロール軸芯に対する
角度γが大きくなり、圧延でのキズ・肌荒れの防止効果
が減少し、θおよびψが大きすぎれば、成形工程での曲
げ加工が大きくなるため、曲げ加工回数の増加等、成形
工程での不具合が発生する。
るフランジ部の角度θと中間粗形材および圧延ロールの
軸芯とが傾きをなす角度ψは20°〜45°で適用可能
であるが、角度が大きいほど中間粗形材と圧延ロールと
の周速差が大きくなるので、25〜40°が好ましい。
さらに、ウエブ部に対する各フランジ部との角度を同じ
くすると、交互に行う圧延加工の際にウエブ部のなす傾
きを同じくすることができるので、圧延ロール孔型の形
状を単純化することができる。また前記θおよびψが小
さすぎれば、圧下するフランジ部のロール軸芯に対する
角度γが大きくなり、圧延でのキズ・肌荒れの防止効果
が減少し、θおよびψが大きすぎれば、成形工程での曲
げ加工が大きくなるため、曲げ加工回数の増加等、成形
工程での不具合が発生する。
【0013】そして、前記圧延工程では、圧延ロールの
軸芯と直角をなす2辺のフランジ部が圧延ロールの孔型
と非接触するように、圧延ロールにより前記中間粗形材
の他の2辺のフランジ部およびウエブ部が圧延ロールに
より圧下して圧延加工を行った後、次いで前記中間粗形
材のウエブ部の傾きを圧延ロールの軸芯に対して逆傾き
にして前記圧延加工を施し、この傾きを交互に交互に繰
り返しながら、圧延加工することにより前記中間粗形材
を所望寸法の中間形状材へと圧延加工するものである。
軸芯と直角をなす2辺のフランジ部が圧延ロールの孔型
と非接触するように、圧延ロールにより前記中間粗形材
の他の2辺のフランジ部およびウエブ部が圧延ロールに
より圧下して圧延加工を行った後、次いで前記中間粗形
材のウエブ部の傾きを圧延ロールの軸芯に対して逆傾き
にして前記圧延加工を施し、この傾きを交互に交互に繰
り返しながら、圧延加工することにより前記中間粗形材
を所望寸法の中間形状材へと圧延加工するものである。
【0014】また、前記中間形状材は、ウエブ部に対し
てフランジ部の各辺がなす角度が同一であることが望ま
しい。この角度が同一であることにより、上記ロール半
径Rmからの距離は全パスにわたってほぼ同一にするこ
とができ、安定した圧延が可能になる。さらに、前記圧
延ロールの孔型は被加工材に対し、圧下される2辺のフ
ランジ部の内側と外側の圧延ロールによる圧下量が均等
になるように圧延加工することが望ましい。これは、圧
延中に被圧延材にかかる回転方向の力の発生を抑止で
き、その結果、被圧延材が孔型から外れることを防止す
ることにもなる。さらには、前記成形工程は、中間形状
材を冷温間温度域で曲げ加工して行うことが望ましい製
造方法である。これは、冷温間温度域では充分な潤滑が
可能なため、被加工材と成形ロールとの摩擦係数を低く
できるとともに、被加工材自身の硬さが大きいため、成
形ロールとの焼付きが少なく、さらに、被加工材表面の
スケールによる表面性状の悪化を少なくできる。
てフランジ部の各辺がなす角度が同一であることが望ま
しい。この角度が同一であることにより、上記ロール半
径Rmからの距離は全パスにわたってほぼ同一にするこ
とができ、安定した圧延が可能になる。さらに、前記圧
延ロールの孔型は被加工材に対し、圧下される2辺のフ
ランジ部の内側と外側の圧延ロールによる圧下量が均等
になるように圧延加工することが望ましい。これは、圧
延中に被圧延材にかかる回転方向の力の発生を抑止で
き、その結果、被圧延材が孔型から外れることを防止す
ることにもなる。さらには、前記成形工程は、中間形状
材を冷温間温度域で曲げ加工して行うことが望ましい製
造方法である。これは、冷温間温度域では充分な潤滑が
可能なため、被加工材と成形ロールとの摩擦係数を低く
できるとともに、被加工材自身の硬さが大きいため、成
形ロールとの焼付きが少なく、さらに、被加工材表面の
スケールによる表面性状の悪化を少なくできる。
【0015】以上の様に圧延ロールの軸芯と中間粗形材
のウエブ部とがなす角度ψを有して傾けた圧延加工と、
圧延ロールの軸芯と逆方向の角度を有して傾けた圧延加
工とを交互に繰り返す事により、所定の寸法の前記中間
形状材を得る事が出来る。また前記中間粗形材への圧延
は、圧延ロールの軸芯と中間粗形材のウエブ部がなす角
度を設ける事により、圧延ロール半径Rmからの距離お
よびフランジ部内面の圧下方向とフランジ部内面を圧下
する圧延ロール部分のロール移動方向の違いが小さくな
る利点がある。その為、中間粗形材と圧延ロールとの滑
りが小さくなり、圧延でのキズ・肌荒れを防止出来る。
また、圧延ロールの軸芯と中間粗形材のウエブ部とが有
する傾きの中心は、圧下される2辺のフランジ部および
ウエブ部のロール半径Rmからの距離が最も小さくなる
ウエブ部中心が好ましい。これにより、フランジ部に発
生しやすい表面疵を抑止することができる。
のウエブ部とがなす角度ψを有して傾けた圧延加工と、
圧延ロールの軸芯と逆方向の角度を有して傾けた圧延加
工とを交互に繰り返す事により、所定の寸法の前記中間
形状材を得る事が出来る。また前記中間粗形材への圧延
は、圧延ロールの軸芯と中間粗形材のウエブ部がなす角
度を設ける事により、圧延ロール半径Rmからの距離お
よびフランジ部内面の圧下方向とフランジ部内面を圧下
する圧延ロール部分のロール移動方向の違いが小さくな
る利点がある。その為、中間粗形材と圧延ロールとの滑
りが小さくなり、圧延でのキズ・肌荒れを防止出来る。
また、圧延ロールの軸芯と中間粗形材のウエブ部とが有
する傾きの中心は、圧下される2辺のフランジ部および
ウエブ部のロール半径Rmからの距離が最も小さくなる
ウエブ部中心が好ましい。これにより、フランジ部に発
生しやすい表面疵を抑止することができる。
【0016】また、中間粗形材へと圧延加工するための
圧延素材は、塑性変形可能な金属、例えばステンレス
鋼,耐熱鋼,構造用鋼,普通鋼,アルミニウム,チタン
等の材料を用いることができる。特にステンレス鋼,耐
熱鋼,チタンのような難加工材の場合は変形能が低く、
圧延中の肌荒れが発生しやすいので、本発明の効果が一
層発揮される。また、上記H形鋼はウエブ部長さとフラ
ンジ部幅が等しい寸法の物からウエブ部長さ<フランジ
部幅,ウエブ部長さ>フランジ部幅の様なウエブ部の長
さとフランジ部の幅が違う寸法のH形鋼の製造にも適用
出来る。また、ウエブ部厚みとフランジ部厚みが等しい
場合も異なる場合も適用出来る。
圧延素材は、塑性変形可能な金属、例えばステンレス
鋼,耐熱鋼,構造用鋼,普通鋼,アルミニウム,チタン
等の材料を用いることができる。特にステンレス鋼,耐
熱鋼,チタンのような難加工材の場合は変形能が低く、
圧延中の肌荒れが発生しやすいので、本発明の効果が一
層発揮される。また、上記H形鋼はウエブ部長さとフラ
ンジ部幅が等しい寸法の物からウエブ部長さ<フランジ
部幅,ウエブ部長さ>フランジ部幅の様なウエブ部の長
さとフランジ部の幅が違う寸法のH形鋼の製造にも適用
出来る。また、ウエブ部厚みとフランジ部厚みが等しい
場合も異なる場合も適用出来る。
【0017】また、圧延中に圧延ロール孔型と中間粗形
材が接触しないように、2辺のフランジ部が通る孔型部
分は、充分な幅を持ち、孔型部分の内側面はロール改削
のため、2〜8°程度の角度αを持たせることが望まし
い。(図9)これは、角度αが小さ過ぎるとロール改削時
の改削代が大きくなり、操業上不経済となり、大き過ぎ
るとロールと接触しないフランジ部の根元が膨れ、次の
圧延加工で疵の原因となってしまう。この中間粗形材を
冷温間温度域で4辺のフランジ部を成形する事により、
H形鋼形状を得る事が出来る。
材が接触しないように、2辺のフランジ部が通る孔型部
分は、充分な幅を持ち、孔型部分の内側面はロール改削
のため、2〜8°程度の角度αを持たせることが望まし
い。(図9)これは、角度αが小さ過ぎるとロール改削時
の改削代が大きくなり、操業上不経済となり、大き過ぎ
るとロールと接触しないフランジ部の根元が膨れ、次の
圧延加工で疵の原因となってしまう。この中間粗形材を
冷温間温度域で4辺のフランジ部を成形する事により、
H形鋼形状を得る事が出来る。
【0018】また、圧延加工及び成形加工では、いずれ
も熱間,温間,冷間のいずれの温度においても行う事が
出来る。なお、前記圧延工程は800°〜1250°の
熱間圧延で行う事が好ましい。これにより、中間粗形材
を容易かつ迅速に生産性良く行う事が出来る。また、上
記成形加工は常温〜600°の冷温間加工で行う事が好
ましい。これにより最終形状における表面肌を良好にす
る事が出来る。更に成形加工はロール成形のみならず、
プレス成形によっても行う事が出来る。
も熱間,温間,冷間のいずれの温度においても行う事が
出来る。なお、前記圧延工程は800°〜1250°の
熱間圧延で行う事が好ましい。これにより、中間粗形材
を容易かつ迅速に生産性良く行う事が出来る。また、上
記成形加工は常温〜600°の冷温間加工で行う事が好
ましい。これにより最終形状における表面肌を良好にす
る事が出来る。更に成形加工はロール成形のみならず、
プレス成形によっても行う事が出来る。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明は2ロールによる圧延加工
と曲げ成形による成形加工を組み合わせて、圧延素材か
らH形鋼を製造する方法に関するものであって、圧延素
材をフランジ部にウエブ部とフランジ部の交わる部分か
ら角度θを持たせた形状をなす中間粗形材へと圧延加工
する圧延工程と、前記中間粗形材の角度θが0°のH形
状に成形する成形工程からなるH形鋼の製造方法であ
る。
と曲げ成形による成形加工を組み合わせて、圧延素材か
らH形鋼を製造する方法に関するものであって、圧延素
材をフランジ部にウエブ部とフランジ部の交わる部分か
ら角度θを持たせた形状をなす中間粗形材へと圧延加工
する圧延工程と、前記中間粗形材の角度θが0°のH形
状に成形する成形工程からなるH形鋼の製造方法であ
る。
【0020】(実施例1)本発明の実施例にかかるH形
鋼の製造方法について、図1〜図9を用いて説明する。
本例において製造しようとするH形鋼は、図8に示すご
とく、フランジ部102,103とウエブ部101から
なると共に、フランジ部とウエブ部が当接する直角状の
根元部104を有するH形鋼10である。上記H形鋼1
0を製造するに当たっては、図1〜図4に示すごとく、
圧延素材1をX形の中間粗形材3に圧延加工またはプレ
ス加工する粗形工程と、前記中間粗形材3から中間形状
材5に圧延加工する圧延工程と、前記中間形状材5をH
形状10に冷間成形加工する成形工程によりなる。
鋼の製造方法について、図1〜図9を用いて説明する。
本例において製造しようとするH形鋼は、図8に示すご
とく、フランジ部102,103とウエブ部101から
なると共に、フランジ部とウエブ部が当接する直角状の
根元部104を有するH形鋼10である。上記H形鋼1
0を製造するに当たっては、図1〜図4に示すごとく、
圧延素材1をX形の中間粗形材3に圧延加工またはプレ
ス加工する粗形工程と、前記中間粗形材3から中間形状
材5に圧延加工する圧延工程と、前記中間形状材5をH
形状10に冷間成形加工する成形工程によりなる。
【0021】以下にこれを説明する。まず、本発明の実
施例では図1〜図4に示すごとく、前記中間工程におい
て、ステンレス鋼を用いたビレット状の圧延素材1から
第1中間体2、中間粗形材3、第2中間体4を圧延によ
り径て、図5に示すごとく、X形状の中間形状材5をそ
れぞれ熱間圧延加工により成形する。また前記圧延素材
1から前記中間粗形材3までの圧延は孔型を傾ける事な
く通常の孔型圧延を行い、前記中間粗形材3からX形中
間形状材5までは、圧延ロールの軸芯を水平のまま、孔
型形状を交互に傾ける事により圧延を行った。また前記
熱間圧延加工に当たっては、例えば、前記中間形状材に
加工する場合は図7に示す圧延ロールのごとく、上ロー
ル150及び下ロール160の一対の圧延ロールを用い
た。
施例では図1〜図4に示すごとく、前記中間工程におい
て、ステンレス鋼を用いたビレット状の圧延素材1から
第1中間体2、中間粗形材3、第2中間体4を圧延によ
り径て、図5に示すごとく、X形状の中間形状材5をそ
れぞれ熱間圧延加工により成形する。また前記圧延素材
1から前記中間粗形材3までの圧延は孔型を傾ける事な
く通常の孔型圧延を行い、前記中間粗形材3からX形中
間形状材5までは、圧延ロールの軸芯を水平のまま、孔
型形状を交互に傾ける事により圧延を行った。また前記
熱間圧延加工に当たっては、例えば、前記中間形状材に
加工する場合は図7に示す圧延ロールのごとく、上ロー
ル150及び下ロール160の一対の圧延ロールを用い
た。
【0022】本実施例では、図6に示すがごとく、θ
(前記中間形状材5の各フランジ部62、63、64、
65が有する角度)=ψ(圧延ロールとウエブ部61と
がなす角度)=γ(圧延ロールの軸芯R、R’と直角を
有しない他方のフランジ部62、64とがなす角度)=
30°としてH形状でのウエブ部高さフランジ部幅が等
しくなる様に実施した。なおここでいう、ウエブ部高さ
とは、図8に示すHであり、フランジ部幅とは、同じく
図8に示すWを示す。
(前記中間形状材5の各フランジ部62、63、64、
65が有する角度)=ψ(圧延ロールとウエブ部61と
がなす角度)=γ(圧延ロールの軸芯R、R’と直角を
有しない他方のフランジ部62、64とがなす角度)=
30°としてH形状でのウエブ部高さフランジ部幅が等
しくなる様に実施した。なおここでいう、ウエブ部高さ
とは、図8に示すHであり、フランジ部幅とは、同じく
図8に示すWを示す。
【0023】またウエブ部高さとフランジ部幅を等しく
する為に、圧延時に圧延ロールと接触する2辺のフラン
ジ部62、64の幅広がりと圧延時に圧延ロールと接触
しない2辺のフランジ部63、65の幅縮み、厚み縮み
を数多くの実験より導き出し孔型設計に反映させてい
る。
する為に、圧延時に圧延ロールと接触する2辺のフラン
ジ部62、64の幅広がりと圧延時に圧延ロールと接触
しない2辺のフランジ部63、65の幅縮み、厚み縮み
を数多くの実験より導き出し孔型設計に反映させてい
る。
【0024】次に前記成形工程において、前記中間形状
材5のフランジ部62、63、64、65の角度θをθ
=0°にする、すなわち、X形状よりH形状にする様、
冷間において成形ロールによる曲げ加工を施した。本実
施例では中間形状材5のフランジ部62、63、64、
65の角度θを30°から0°にする為に2回に分けて
曲げ加工を実施した。なお1パス目と2パス目の間でフ
ランジ部の幅寸法を整えるために、フランジ部のエッジ
部分にほぼウエブ部と直角方向に圧下を加えた。これに
より所望する形状・寸法の表面性状の非常に優れたH形
鋼10が得られる。また、必要に応じて、冷間で曲げ加
工を加えた部分の内質を整える為に、熱処理を実施する
こともできる。
材5のフランジ部62、63、64、65の角度θをθ
=0°にする、すなわち、X形状よりH形状にする様、
冷間において成形ロールによる曲げ加工を施した。本実
施例では中間形状材5のフランジ部62、63、64、
65の角度θを30°から0°にする為に2回に分けて
曲げ加工を実施した。なお1パス目と2パス目の間でフ
ランジ部の幅寸法を整えるために、フランジ部のエッジ
部分にほぼウエブ部と直角方向に圧下を加えた。これに
より所望する形状・寸法の表面性状の非常に優れたH形
鋼10が得られる。また、必要に応じて、冷間で曲げ加
工を加えた部分の内質を整える為に、熱処理を実施する
こともできる。
【0025】次に、さらに本発明を詳説する。まず前記
圧延工程では、上述したように上下左右4方向のロール
を同一位置に持つユニバーサルミルを用いる事なく、通
常の上下2本のロールからなる圧延機により、上記中間
形状材5を圧延加工により得ることができるように、中
間粗形材に対する圧延条件として、中間形状材における
ウエブ部の直角方向に対するフランジ部の角度θと同じ
角度ψ傾けた。(図6)
圧延工程では、上述したように上下左右4方向のロール
を同一位置に持つユニバーサルミルを用いる事なく、通
常の上下2本のロールからなる圧延機により、上記中間
形状材5を圧延加工により得ることができるように、中
間粗形材に対する圧延条件として、中間形状材における
ウエブ部の直角方向に対するフランジ部の角度θと同じ
角度ψ傾けた。(図6)
【0026】前記中間粗形材への圧延加工において、角
度ψ傾ける事により4辺のフランジ部62〜65の内の
2辺のフランジ部63,65は、圧延ロールの軸芯に対
して垂直となる。この圧延ロールの軸芯に対して垂直と
なった2辺のフランジ部63、65は、圧延中に圧延ロ
ールと接触しない様、すなわち、圧延加工されない様、
圧延ロールの孔型には圧延中に厚みが縮むのを考慮に入
れ、中間粗形材のフランジ部の厚さに対して充分な幅を
持っている。また、他方の2辺のフランジ部62、64
は、圧延ロールの孔型を角度ψ傾ける事により、圧延ロ
ールの軸芯との角度γは、θ、ψと等しくなり、傾ける
前の圧延ロールの軸芯の角度(90°−θ)に比べ前記
角度θが20〜45°の範囲では小さくなる。この前記
角度γが小さくなる事により、上記ロール半径Rmから
の距離およびフランジ部内面の圧下方向とフランジ内面
部を圧下する圧延ロール部分のロール移動方向の違いが
小さくなる。この2辺のフランジ部62,64とウエブ
部61を圧延ロールにより圧下する。
度ψ傾ける事により4辺のフランジ部62〜65の内の
2辺のフランジ部63,65は、圧延ロールの軸芯に対
して垂直となる。この圧延ロールの軸芯に対して垂直と
なった2辺のフランジ部63、65は、圧延中に圧延ロ
ールと接触しない様、すなわち、圧延加工されない様、
圧延ロールの孔型には圧延中に厚みが縮むのを考慮に入
れ、中間粗形材のフランジ部の厚さに対して充分な幅を
持っている。また、他方の2辺のフランジ部62、64
は、圧延ロールの孔型を角度ψ傾ける事により、圧延ロ
ールの軸芯との角度γは、θ、ψと等しくなり、傾ける
前の圧延ロールの軸芯の角度(90°−θ)に比べ前記
角度θが20〜45°の範囲では小さくなる。この前記
角度γが小さくなる事により、上記ロール半径Rmから
の距離およびフランジ部内面の圧下方向とフランジ内面
部を圧下する圧延ロール部分のロール移動方向の違いが
小さくなる。この2辺のフランジ部62,64とウエブ
部61を圧延ロールにより圧下する。
【0027】次のパスにおいて、圧延ロールの孔型を角
度−ψ(前パスに対しては−2ψ)傾ける事により、前
パスで圧下された2辺のフランジ部62,64は圧延ロ
ールの軸芯に対して垂直となる。この2辺を前パスと同
様、圧延ロールと接触しない様にする。他方の2辺のフ
ランジ部63,65は、圧延ロールの軸芯との角度γ
は、−θ,−ψと等しくなり、上記ロール半径Rmから
の距離は前パスとほぼ同じとなる。この前パスでロール
と接触していない2辺のフランジ部63,65とウエブ
部61を圧延ロールにより圧下する。
度−ψ(前パスに対しては−2ψ)傾ける事により、前
パスで圧下された2辺のフランジ部62,64は圧延ロ
ールの軸芯に対して垂直となる。この2辺を前パスと同
様、圧延ロールと接触しない様にする。他方の2辺のフ
ランジ部63,65は、圧延ロールの軸芯との角度γ
は、−θ,−ψと等しくなり、上記ロール半径Rmから
の距離は前パスとほぼ同じとなる。この前パスでロール
と接触していない2辺のフランジ部63,65とウエブ
部61を圧延ロールにより圧下する。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、圧延素材を上記中間粗
形材から中間形状材へと圧延する圧延工程、前記中間形
状材をH形鋼へと成形する成形工程の順に施し、H形鋼
を製造するため、前記圧延工程時に被圧延材を圧延ロー
ルの軸芯に対して傾けるような孔型にする事により前記
X形状の中間形状材5を成形できる。この時、被圧延材
の圧下される部分は、前記圧延ロールの半径Rmからの
距離が傾けない場合に比べ小さくなる為、被圧延材と圧
延ロールの間で発生する滑りが小さく肌荒れの発生がほ
とんどない。したがって、ステンレス鋼やチタン等のよ
うな難加工材に対する圧延加工であっても、肌焼きやキ
ズの発生を少なくでき、その結果、表面肌が格段に向上
させることができる。
形材から中間形状材へと圧延する圧延工程、前記中間形
状材をH形鋼へと成形する成形工程の順に施し、H形鋼
を製造するため、前記圧延工程時に被圧延材を圧延ロー
ルの軸芯に対して傾けるような孔型にする事により前記
X形状の中間形状材5を成形できる。この時、被圧延材
の圧下される部分は、前記圧延ロールの半径Rmからの
距離が傾けない場合に比べ小さくなる為、被圧延材と圧
延ロールの間で発生する滑りが小さく肌荒れの発生がほ
とんどない。したがって、ステンレス鋼やチタン等のよ
うな難加工材に対する圧延加工であっても、肌焼きやキ
ズの発生を少なくでき、その結果、表面肌が格段に向上
させることができる。
【0029】また、本発明における製造方法によれば、
上下左右に圧延ロールを配した高価な専用設備であるユ
ニバーサルミルを用いる事なく、上下ロールからなる圧
延機により中間形状材を成形する圧延工程を行う事が出
来る上、ユニバーサルミルにより圧延加工されたものと
比較しても、本発明により製造されたH形鋼の表面肌が
優れているものである。
上下左右に圧延ロールを配した高価な専用設備であるユ
ニバーサルミルを用いる事なく、上下ロールからなる圧
延機により中間形状材を成形する圧延工程を行う事が出
来る上、ユニバーサルミルにより圧延加工されたものと
比較しても、本発明により製造されたH形鋼の表面肌が
優れているものである。
【図1】本発明の実施例に係る圧延素材の断面図であ
る。
る。
【図2】本発明の実施例に係る第1中間体の断面図であ
る。
る。
【図3】本発明の実施例に係る中間粗形材の断面図であ
る。
る。
【図4】本発明の実施例に係る第2中間体の断面図であ
る。
る。
【図5】本発明の実施例に係る中間形状材の断面図であ
る。
る。
【図6】本発明の実施例に係る中間形状材と圧延ロール
の軸芯との関係を説明する中間形状材の断面図である。
の軸芯との関係を説明する中間形状材の断面図である。
【図7】本発明の実施例に係る中間形状材と上下の圧延
ロールとの関係を説明する斜視図である。
ロールとの関係を説明する斜視図である。
【図8】本発明の実施例に係る成形工程後のH形鋼の断
面図である。
面図である。
【図9】本発明の実施例に係る中間形状材の圧延加工直
後の圧延ロールの孔型と中間形状材との関係を説明する
断面図である。
後の圧延ロールの孔型と中間形状材との関係を説明する
断面図である。
【図10】従来技術のH形鋼の製造ラインの説明図であ
る。
る。
【図11】従来技術のユニバーサルミルによる圧延時の
ロール周速度を説明する断面図である。
ロール周速度を説明する断面図である。
【図12】従来技術のユニバーサルミルによる圧延時の
ロール圧下を説明する断面図である。
ロール圧下を説明する断面図である。
【図13】従来技術による圧延したH形鋼の表面疵状態
の説明図である。
の説明図である。
1:圧延素材、
2:第1中間体、
3:中間粗形材、
4:第2中間体、
5:中間形状材、
10:H形鋼、
61:ウエブ部、
62、63、64、65:フランジ部、
101:ウエブ部、
103:フランジ部、
104:根元部
150:上ロール、160:下ロール
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B21B 1/00 - 1/46
B21B 27/02
Claims (6)
- 【請求項1】 H形鋼の中間粗形材を2ロールで圧延し
中間形状材とする圧延工程と、次いで前記中間形状材を
成形しH形状に成形する成形工程を施すことによりH形
鋼を製造する方法において、 前記圧延工程の圧延ロール孔型は、中間粗形材のウエブ
部が圧延ロールの軸芯に対して傾きを有するとともに、
一端側の1辺のフランジ部と他端側の1辺のフランジ部
とが前記圧延ロールの軸芯に対して直角の角度を有する
ものであって、これにより圧延加工することを特徴とす
るH形鋼の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1において、前記圧延工程では、
圧延ロールの軸芯と直角をなす各フランジ部が圧延ロー
ルの孔型と非接触するように、圧延ロールにより前記中
間粗形材の他の2辺のフランジ部およびウエブ部を圧下
して圧延加工を行った後、次いで前記中間粗形材のウエ
ブ部の傾きを圧延ロールの軸芯に対して逆傾きにして前
記圧延加工し、この傾きを交互に繰り返しながら圧延加
工することにより前記中間粗形材を所望寸法の中間形状
材とすることを特徴とするH形鋼の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1または2において、前記中間粗
形材はそのウエブ部が圧延ロールの軸芯に対して20°
〜45°の角度を有しながら圧延加工されることを特徴
とするH形鋼の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項において、
前記中間粗形材は、ウエブ部に対してフランジ部の各辺
がなす角度が同一であるように圧延加工されることを特
徴とするH形鋼の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項において、
前記圧延ロールの孔型は、被加工材に対し、圧下される
2辺のフランジ部の内側と外側の圧延ロールによる圧下
量が均等になるように圧延加工することを特徴とするH
形鋼の製造方法。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項において、
前記成形工程は、中間形状材を冷温間温度域で曲げ加工
してH形鋼となすことを特徴とするH形鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11866699A JP3521122B2 (ja) | 1999-04-26 | 1999-04-26 | H形鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11866699A JP3521122B2 (ja) | 1999-04-26 | 1999-04-26 | H形鋼の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000312901A JP2000312901A (ja) | 2000-11-14 |
JP3521122B2 true JP3521122B2 (ja) | 2004-04-19 |
Family
ID=14742219
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11866699A Expired - Fee Related JP3521122B2 (ja) | 1999-04-26 | 1999-04-26 | H形鋼の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3521122B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3650131A1 (en) * | 2017-07-12 | 2020-05-13 | Nippon Steel Corporation | Method for manufacturing steel h-beam |
-
1999
- 1999-04-26 JP JP11866699A patent/JP3521122B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000312901A (ja) | 2000-11-14 |
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