JP3508967B2 - サイズ処理法 - Google Patents
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Description
のであり、詳しくはケテン二量体系サイズ剤を含有する
製紙原料スラリーを抄紙するにあたり、ジメチルジ(メ
タ)アリルアンモニウム塩の(共)重合体を併用するこ
とによりドライヤーパートでの乾燥後、サイズの立ち上
がりが早まるサイズ処理法に関する。
使用されているものはケテン二量体系サイズ剤(以下A
KDと略記)である。AKDは乳化分散液として調製し
ても一定期間保存可能なのでアルケニル無水コハク酸系
サイズ剤と較べると取扱も良くサイズ効果も安定してい
る。しかしAKDの一番の問題点はドライヤーパートで
乾燥した後直ちにサイズ効果が十分発現せず、塗工原紙
としてその後加工する場合の障害となっている。この点
を改良する目的で二級ジアリルアミン系重合体を含有す
ることによりサイズ効果の立ち上がりを早めたとするA
KD分散液の製造法が出願されている(特開平6−29
9494)。しかしながらAKDは中性抄紙用サイズ剤
であり、炭酸カルシウムを填料として使用した抄紙系の
pHは7.5〜8.2と高く、二級アミンの解離は抑制
されてしまいその効果ははなはだ不十分である。またA
KDサイズ効果向上を目的としてポリジアリルアンモニ
ウム塩重合体およびジシアンジアミド−ホルマリン縮合
物を併用する処方はすでに存在する(特公平3−164
37)。しかしこれはジシアンジアミド−ホルマリン縮
合物かポリジアリルアンモニウム塩重合体のうち一方が
添加されないとサイズ効果の向上は認められないこと、
サイズ効果の立ち上がりについては言及されていない。
ジシアンジアミド−ホルマリン縮合物と併用しないと十
分効果が発現しない理由として考えられる最も重要な点
はジメチルジ(メタ)アリルアンモニウム塩重合体の固
有粘度が低く効果が不十分だったことが考えられる。
カリ性抄紙において安定したサイズ効果を発現し十分実
用に耐えるものであるが、ドライヤーパートでの乾燥直
後、サイズの立ち上がりが遅く、その後の加工に大きな
障害になっている。従ってこの点が改善されるならば製
紙工業において大きな生産性向上につながることは言う
までもない。
決するため鋭意研究をおこなった結果、AKDを含有す
る製紙原料を抄紙するにあたり、ケテン二量体系サイズ
剤の添加に先立ってカチオン変性デンプンとジメチルジ
(メタ)アリルアンモニウム塩の(共)重合体の各々を
この順に添加することにより、サイズ効果の立ち上がり
が早い紙が製造可能なことを発見し本発明に到達した。
明で使用するジメチルジ(メタ)アリルアンモニウム塩
(共)重合体の添加によってAKDのサイジング反応が
促進されることが推測される。AKDはアルキルケテン
二量体であるが、この組成のままではパルプに吸着して
もサイズ効果は発現しない。これが別の物質に分解する
ことによって初めてサイジングが完了するとする説が有
力である。すなわちこの分解反応を促進するよう(共)
重合体が働くと考えることができる。またもう一つ考え
られるのはAKDの定着率が向上することである。即ち
抄紙系に存在する種々のアニオン性物質を電気的に中和
し、AKD粒子表面の電荷を適切な値に調節する。
ルアンモニウム塩の(共)重合体はラジカル重合により
容易に製造できる。すなわち重量パーセントで10〜5
0%に調製した後、ラジカル重合開始剤により水溶液重
合、分散重合、逆相乳化重合パール重合等が可能であ
り、また増感剤を添加した光重合等も可能であり重合法
は特に制限されない。またジメチルジ(メタ)アリルア
ンモニウム塩と共重合するノニオン性単量体としてアク
リルアミド、アクリロニトリル、N−ビニルピロリド
ン、酢酸ビニル、アクリル酸アルキル、N−ビニルカル
ボン酸アミド等があげられる。これらノニオン性単量体
の全単量体中にしめる共重合比率は0〜50モル%の範
囲が好ましく、0〜20モル%の範囲がさらに好まし
い。ジメチルジ(メタ)アリルアンモニウム塩の共重合
比率が50モル%以下になるとカチオン電荷密度が低く
なる等機能が低下しサイズ効果の立ち上がり促進が見ら
れなくなる。また本発明の重合体は、25℃の1N食塩
水中における固有粘度〔η〕が、0.6dl/g以上で
あることを必須とする。これ以下であると効果が低下す
る。
合体の添加場所はマシンチェストが第一候補である。マ
シンチェストでは一般の抄紙用添加薬品、たとえば紙力
増強剤、カチオン変性デンプン、硫酸バンド、炭酸カル
シウム、カオリン、タルク、二酸化チタン、ホワイトカ
ーボン、微粉末シリカ、染料、顔料、消泡剤、スライム
コントロール剤等が添加される。またAKDもこのマシ
ンチェストで添加される場合が多いが、ジメチルジ(メ
タ)アリルアンモニウム塩の(共)重合体よりも先にA
KDが添加されると抄紙系のアニオン物質等がAKDと
反応してしまい(共)重合体の添加効果が発揮されな
い。したがって理想的にはジメチルジ(メタ)アリルア
ンモニウム塩の(共)重合体を先に添加し、その後AK
Dを添加するのが効果的である。この場合AKDはマシ
ンチェストとファンポンプの間で添加する。
よび添加率について述べる。ジメチルジ(メタ)アリル
アンモニウム塩の(共)重合体はアクリル系の歩留剤、
濾水性向上剤などに較べ粘度が低いので、製品の数倍か
ら10倍程度に希釈して添加することができる。この際
希釈は容易に行うことができるのでラインミキサー等を
用い、直接抄紙ラインに添加できる省力化メリットがあ
る。重合体の添加率は一般に対製紙原料固形分あたり
0.002〜0.4重量%であり、好ましくは0.01
〜0.2%である。添加率が0.002%より少なけれ
ばサイズ立ち上がり促進効果は無く、0.4%より多け
れば抄紙系のパルプや填料の表面電荷が正に傾きすぎた
り、未吸着の重合体が抄紙系に遊離しワイヤー上でのワ
ンパスリテンションが低下する等、悪影響をおよぼす。
のウェットエンド添加薬品、たとえば紙力増強剤、カチ
オン変性デンプン、硫酸バンド、炭酸カルシウム、カオ
リン、タルク、二酸化チタン、ホワイトカーボン、微粉
末シリカ、染料、顔料、消泡剤、スライムコントロール
剤等と併用できることは言うまでもない。
容をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を越
えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
に記載する組成の単量体を、表1に記載する濃度となる
用にイオン交換水に溶解し、溶液のpHを3.5とす
る。単量体水溶液を40℃に保持し30分間窒素ガスを
流し溶液中の酸素を除く。単量体当たり2、2’アゾビ
スアミジノプロパン2塩酸塩(V50)をそれぞれ表記
のモル分率で添加し窒素ガスを流しながら40℃で20
時間保持し重合する。その後各溶液をアセトン中に投入
し重合体を析出させ、その後減圧乾燥して対応する重合
体を得た。これらを4%食塩水中に0.1、0.05、
0.01、0.005%の各濃度の溶液を調製し25℃
においてオストワルド粘度計を用いて還元粘度を測定し
たのち、濃度0に外挿することにより固有粘度〔η〕を
推定した。各共重合体のモル分率、V50の添加率、固
有粘度の測定結果を表1に示す。
(LBKP)をCSF−400mlに叩解し、濃度0.
875%に調製する。 この分散液500mlをブリッ
ト式ダイナミクジャーに投入した後、軽質炭酸カルシウ
ム、カチオン変性デンプン、本発明の(共)重合体(試
作NO1〜10)各々表2およびその下に示した添加量
で、800rpmの攪拌により各々10秒間隔で添加
し、(共)重合体添加後30秒攪拌した後ケテン二量体
系サイズ剤(AS−261,日本PMC製)添加20秒
攪拌市、歩留向上剤添加30秒攪拌した後、ダイナミッ
クジャーに投入し、60メッシュのワイヤーで濾過しワ
イヤー上に残った紙料を採取し、坪量60g/m2 の紙
をタッピスタンダード手抄き抄紙機により抄紙した。各
成紙は2枚の濾紙にはさみ、5Kg/cm2 の条件で1
回プレスした。その後回転式ドラムドライヤーにより1
00℃、2分で乾燥し、65RH,20℃の恒温恒湿室
で直ちにステキヒト法(JIS8122)によりサイズ
度を測定した。同様に一時間後および24時間後のサイ
ズ度も測定した。 以上の結果を表2に示す。
比較品を用いた場合および無添加時の抄紙試験を行っ
た。 (比較品1)ジメチルアミン−エピクロロヒドリン−ペ
ンタエチレンヘキサミン縮合物(カチオン当量値8.0
meq/g,固有粘度0.1dl/g) (比較品2)アクリロイルオキシエチルトリメチルアン
モニウムクロライド30モル%、アクリルアミド70モ
ル%共重合体(カチオン当量値2.5meq/g,固有
粘度1.0dl/g) 以上の結果をまとめて表2に示す。
様にして、填料をカオリンとタルクの混合比を1:1と
したものに変え試験した。結果をまとめて表3に示す。
様の試験条件にて比較例1〜5と同様の添加物にて抄紙
試験を行った。 結果をまとめて表3に示す。
ライヤーパートにおける乾燥後のサイズの立ち上がりが
早まり、塗工などその後の加工がオンマシン的に操業可
能であり、生産性が向上するため製紙工業における貢献
は多大なものがある。
Claims (4)
- 【請求項1】 ケテン二量体系サイズ剤を含有する製紙
原料スラリーを抄紙するにあたり、ケテン二量体系サイ
ズ剤の添加に先立ってカチオン変性デンプンとジメチル
ジ(メタ)アリルアンモニウム塩の(共)重合体の各々
をこの順に添加することを特徴とするサイズ処理法。 - 【請求項2】 ジメチルジ(メタ)アリルアンモニウム
塩の(共)重合体のジメチルジ(メタ)アリルアンモニ
ウム塩構造単位が50〜100モル%であることを特徴
とする請求項1に記載のサイズ処理法。 - 【請求項3】 ジメチルジ(メタ)アリルアンモニウム
塩の(共)重合体の25℃の1N食塩水中における固有
粘度〔η〕が0.6dl/g以上であることを特徴とす
る請求項1あるいは請求項2に記載のサイズ処理法。 - 【請求項4】 ケテン二量体系サイズ剤を含有する製紙
原料スラリーを抄紙するにあたり、カチオン変性デンプ
ン、ジメチルジ(メタ)アリルアンモニウム塩の(共)
重合体、ケテン二量体系サイズ剤の各々をこの順に添加
することを特徴とする請求項1に記載のサイズ処理法。
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JP06897596A JP3508967B2 (ja) | 1996-03-01 | 1996-03-01 | サイズ処理法 |
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Publications (2)
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JPH09241997A JPH09241997A (ja) | 1997-09-16 |
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JP06897596A Expired - Fee Related JP3508967B2 (ja) | 1996-03-01 | 1996-03-01 | サイズ処理法 |
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JP (1) | JP3508967B2 (ja) |
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-
1996
- 1996-03-01 JP JP06897596A patent/JP3508967B2/ja not_active Expired - Fee Related
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