JP3427425B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents
光磁気記録媒体Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板上に希土類−遷移
金属合金膜を記録層とする光磁気記録媒体に関するもの
であり、特に低記録磁界化のための改良に関するもので
ある。
金属合金膜を記録層とする光磁気記録媒体に関するもの
であり、特に低記録磁界化のための改良に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、書き換え可能な高密度記録方式と
して、半導体レーザ光等の熱エネルギーを用いて磁性薄
膜に磁区を書き込んで情報を記録し、磁気光学効果を利
用してこの情報を読み出す光磁気記録方式が注目されて
いる。
して、半導体レーザ光等の熱エネルギーを用いて磁性薄
膜に磁区を書き込んで情報を記録し、磁気光学効果を利
用してこの情報を読み出す光磁気記録方式が注目されて
いる。
【0003】この光磁気記録方式において使用される記
録材料としては、Gd,Tb,Dy等の希土類元素とF
e,Co等の遷移金属を組み合わせた希土類−遷移金属
合金薄膜等(以下、RE−TM磁性膜と称する。)が代
表的なものであり、RE−TM磁性膜を記録層とする光
磁気記録媒体として、たとえば第1のSi3 N4 誘電体
膜、TbFeCo磁性膜、第2のSi3 N4 誘電体膜、
Al反射膜の4層構造を有するものが提案されている。
録材料としては、Gd,Tb,Dy等の希土類元素とF
e,Co等の遷移金属を組み合わせた希土類−遷移金属
合金薄膜等(以下、RE−TM磁性膜と称する。)が代
表的なものであり、RE−TM磁性膜を記録層とする光
磁気記録媒体として、たとえば第1のSi3 N4 誘電体
膜、TbFeCo磁性膜、第2のSi3 N4 誘電体膜、
Al反射膜の4層構造を有するものが提案されている。
【0004】このような4層構造を有する光磁気記録媒
体を製造するには、基板上に上記第1のSi3 N4 誘電
体膜、TbFeCo磁性膜、第2のSi3 N4 誘電体膜
及びAl反射膜を順次スパッタリング等の手法によって
成膜する。そして、このうち特にSi3 N4 誘電体膜
は、ターゲットとしてSiを用い、成膜チャンバー中に
スパッタリングガスとしてAr等の不活性ガスと反応ガ
スであるN2 等を導入してスパッタリングを行うRF反
応性スパッタリングによって成膜されるのが一般的であ
る。
体を製造するには、基板上に上記第1のSi3 N4 誘電
体膜、TbFeCo磁性膜、第2のSi3 N4 誘電体膜
及びAl反射膜を順次スパッタリング等の手法によって
成膜する。そして、このうち特にSi3 N4 誘電体膜
は、ターゲットとしてSiを用い、成膜チャンバー中に
スパッタリングガスとしてAr等の不活性ガスと反応ガ
スであるN2 等を導入してスパッタリングを行うRF反
応性スパッタリングによって成膜されるのが一般的であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のよう
にして製造される光磁気記録媒体は、外部記録磁界15
0エルステッド以上で記録しないと満足なCN比が得ら
れないといった低い記録磁界感度を示す。これは、製造
に際してTbFeCo磁性膜がわずかな時間ではあるが
誘電体膜の成膜雰囲気であるArとN2 ガスのプラズマ
中に放置され、さらにはスパッタリングされたSi粒子
に曝されることが大きく原因している。このような成膜
雰囲気中で解離あるいはイオン化した活性元素(特にN
やN+ )さらにはSi粒子等は不純物として磁性膜内に
入り込み、磁気特性に悪影響を与えからである。
にして製造される光磁気記録媒体は、外部記録磁界15
0エルステッド以上で記録しないと満足なCN比が得ら
れないといった低い記録磁界感度を示す。これは、製造
に際してTbFeCo磁性膜がわずかな時間ではあるが
誘電体膜の成膜雰囲気であるArとN2 ガスのプラズマ
中に放置され、さらにはスパッタリングされたSi粒子
に曝されることが大きく原因している。このような成膜
雰囲気中で解離あるいはイオン化した活性元素(特にN
やN+ )さらにはSi粒子等は不純物として磁性膜内に
入り込み、磁気特性に悪影響を与えからである。
【0006】このように記録磁界感度が低くなっている
と、例えば光磁気記録媒体を記録磁界強度を上げるのが
難しいとされる磁界変調方式に適用しようとした場合に
様々な不都合を生じる。例えば、磁界変調方式に用いら
れる磁気ヘッドでは高周波化する程、記録磁界強度が小
さくなるので高周波変調による高密度記録化が難しい,
外部記録磁界を発生させる磁界発生コイルを大きくしな
ければならないので、その分装置が大型化する,磁界発
生コイルに大電流を供給する必要があることから消費電
力の削減に不利である。
と、例えば光磁気記録媒体を記録磁界強度を上げるのが
難しいとされる磁界変調方式に適用しようとした場合に
様々な不都合を生じる。例えば、磁界変調方式に用いら
れる磁気ヘッドでは高周波化する程、記録磁界強度が小
さくなるので高周波変調による高密度記録化が難しい,
外部記録磁界を発生させる磁界発生コイルを大きくしな
ければならないので、その分装置が大型化する,磁界発
生コイルに大電流を供給する必要があることから消費電
力の削減に不利である。
【0007】そこで本発明は、かかる従来の実情に鑑み
て提案されたものであって、誘電体膜成膜時に起こるR
E−TM磁性膜の特性劣化を抑え、低記録磁界下でも高
CN比が得られる光磁気記録媒体を提供することを目的
とする。
て提案されたものであって、誘電体膜成膜時に起こるR
E−TM磁性膜の特性劣化を抑え、低記録磁界下でも高
CN比が得られる光磁気記録媒体を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述の目
的を達成せんものと長期に亘って鋭意研究を重ねた結
果、RE−TM磁性膜に酸素との親和性が高い金属元素
を添加するか、あるいはRE−TM磁性膜と誘電体膜の
間に酸素との親和性が高い金属元素よりなる金属膜を介
在させることにより、誘電体膜成膜時に起こるRE−T
M磁性膜の特性劣化が防止されることを見い出すに至っ
た。
的を達成せんものと長期に亘って鋭意研究を重ねた結
果、RE−TM磁性膜に酸素との親和性が高い金属元素
を添加するか、あるいはRE−TM磁性膜と誘電体膜の
間に酸素との親和性が高い金属元素よりなる金属膜を介
在させることにより、誘電体膜成膜時に起こるRE−T
M磁性膜の特性劣化が防止されることを見い出すに至っ
た。
【0009】本発明は、このような知見に基づいて提案
されたもので、基板上に少なくとも希土類−遷移金属合
金薄膜と誘電体膜とが順次形成されてなる光磁気記録媒
体において、上記希土類−遷移金属合金薄膜が(TbF
eCo) 100−x Cr x (但し、xは原子%を表し、
8<x≦20である。)で表される希土類−遷移金属合
金よりなるものである。
されたもので、基板上に少なくとも希土類−遷移金属合
金薄膜と誘電体膜とが順次形成されてなる光磁気記録媒
体において、上記希土類−遷移金属合金薄膜が(TbF
eCo) 100−x Cr x (但し、xは原子%を表し、
8<x≦20である。)で表される希土類−遷移金属合
金よりなるものである。
【0010】また、本発明は、基板上に少なくとも希土
類−遷移金属合金薄膜と誘電体膜とが順次形成されてな
る光磁気記録媒体において、上記希土類−遷移金属合金
薄膜と誘電体膜の間にGeからなる金属膜を介在させた
ものである。
類−遷移金属合金薄膜と誘電体膜とが順次形成されてな
る光磁気記録媒体において、上記希土類−遷移金属合金
薄膜と誘電体膜の間にGeからなる金属膜を介在させた
ものである。
【0011】
【0012】本発明が適用される光磁気記録媒体は、基
板上に少なくともRE−TM磁性膜と誘電体膜とが順次
形成されてなるものである。
板上に少なくともRE−TM磁性膜と誘電体膜とが順次
形成されてなるものである。
【0013】上記基板は、厚さ数mm程度の円板状の透
明基板であって、その材質としては、アクリル樹脂,ポ
リカーボネート樹脂,ポリオレフィン樹脂,エポキシ樹
脂等のプラスチック材料の他、ガラス等も使用される。
なお、この基板表面のうち、前記記録部を設ける側に
は、通常は再生時に使用するレーザ光波長のおよそ4分
の1の深さを持った案内溝や番地符号ピット等(いずれ
も図示は省略する。)が設けられる。
明基板であって、その材質としては、アクリル樹脂,ポ
リカーボネート樹脂,ポリオレフィン樹脂,エポキシ樹
脂等のプラスチック材料の他、ガラス等も使用される。
なお、この基板表面のうち、前記記録部を設ける側に
は、通常は再生時に使用するレーザ光波長のおよそ4分
の1の深さを持った案内溝や番地符号ピット等(いずれ
も図示は省略する。)が設けられる。
【0014】上記RE−TM磁性膜は、光磁気記録媒体
における記録層として機能する膜である。このRE−T
M磁性膜としては、膜面に垂直な方向に磁化容易方向を
有し、磁気光学特性に優れ、室温にて大きな保磁力を持
ち、且つ200℃近辺にキュリー点を持つものを選択す
ることが好ましい。そのようなRE−TM磁性膜として
は、TbFeCo系非晶質合金よりなる薄膜が挙げられ
る。
における記録層として機能する膜である。このRE−T
M磁性膜としては、膜面に垂直な方向に磁化容易方向を
有し、磁気光学特性に優れ、室温にて大きな保磁力を持
ち、且つ200℃近辺にキュリー点を持つものを選択す
ることが好ましい。そのようなRE−TM磁性膜として
は、TbFeCo系非晶質合金よりなる薄膜が挙げられ
る。
【0015】上記誘電体層は、耐蝕性の向上や多重反射
によるカー回転角の増大(カー効果エンハンスメント)
を目的として設けられるものであり、酸化物,窒化物,
オキシナイトライド等が使用可能であるが、誘電体層中
の酸素が記録層となるRE−TM磁性膜に悪影響を及ぼ
す虞れがあることから窒化物がより好ましく、酸素,水
分子の透過を防止するのに有利であり且つ使用レーザ光
を十分透過し得る物質として窒化シリコンが好適であ
る。
によるカー回転角の増大(カー効果エンハンスメント)
を目的として設けられるものであり、酸化物,窒化物,
オキシナイトライド等が使用可能であるが、誘電体層中
の酸素が記録層となるRE−TM磁性膜に悪影響を及ぼ
す虞れがあることから窒化物がより好ましく、酸素,水
分子の透過を防止するのに有利であり且つ使用レーザ光
を十分透過し得る物質として窒化シリコンが好適であ
る。
【0016】本発明では、このような光磁気記録媒体に
おいて、上記RE−TM磁性膜を、(TbFeCo)
100−x Cr x (但し、xは原子%を表し、8<x≦
20である。)で表される希土類−遷移金属合金で構成
する。上記希土類−遷移金属合金において構成元素Cr
は酸素との親和性が高い。酸素との親和性が高い金属元
素を含むRE−TM磁性膜は、該金属元素の作用によっ
て誘電体膜成膜に際して成膜雰囲気中に分散して存在す
るNやN+等の活性元素あるいはSi粒子等の侵入が遮
られ、不純物の混入による記録磁界感度の低下が防止さ
れる。
おいて、上記RE−TM磁性膜を、(TbFeCo)
100−x Cr x (但し、xは原子%を表し、8<x≦
20である。)で表される希土類−遷移金属合金で構成
する。上記希土類−遷移金属合金において構成元素Cr
は酸素との親和性が高い。酸素との親和性が高い金属元
素を含むRE−TM磁性膜は、該金属元素の作用によっ
て誘電体膜成膜に際して成膜雰囲気中に分散して存在す
るNやN+等の活性元素あるいはSi粒子等の侵入が遮
られ、不純物の混入による記録磁界感度の低下が防止さ
れる。
【0017】すなわち、上述のような光磁気記録媒体を
作製するには、まず、基板上に真空薄膜形成技術によっ
て(TbFeCo) 100−x Cr x 合金よりなるRE
−TM磁性膜を形成する。形成された直後のRE−TM
磁性膜は、酸素との親和性が高い金属元素を含んでいる
ので、次に行う誘電体膜の成膜開始までの間に酸素を容
易にトラップし、その表面に酸素層を生じる。
作製するには、まず、基板上に真空薄膜形成技術によっ
て(TbFeCo) 100−x Cr x 合金よりなるRE
−TM磁性膜を形成する。形成された直後のRE−TM
磁性膜は、酸素との親和性が高い金属元素を含んでいる
ので、次に行う誘電体膜の成膜開始までの間に酸素を容
易にトラップし、その表面に酸素層を生じる。
【0018】RE−TM磁性膜を形成した後、この合金
薄膜上に誘電体膜を形成する。誘電体膜のうち例えばS
i3 N4 誘電体膜は、ターゲットとしてSiを用い、A
rとN2 の混合ガス雰囲気下でスパッタリングを行う反
応性RFスパッタリング法によって成膜される。この反
応性スパッタリング法による成膜を開始すると、成膜雰
囲気は、導入したAr,N2 、プラズマ放電によって発
生した活性元素N,N + 、スパッタリングされたSi粒
子等が分散して存在した状態となる。
薄膜上に誘電体膜を形成する。誘電体膜のうち例えばS
i3 N4 誘電体膜は、ターゲットとしてSiを用い、A
rとN2 の混合ガス雰囲気下でスパッタリングを行う反
応性RFスパッタリング法によって成膜される。この反
応性スパッタリング法による成膜を開始すると、成膜雰
囲気は、導入したAr,N2 、プラズマ放電によって発
生した活性元素N,N + 、スパッタリングされたSi粒
子等が分散して存在した状態となる。
【0019】このような成膜雰囲気中において、表面に
酸素層が生じたRE−TM磁性膜は、成膜雰囲気中に分
散して存在する活性元素やSi粒子の侵入が該酸素層に
よって遮られるものと考えられる。したがって、誘電体
膜成膜後においても十分に高い純度を維持しており、R
E−TM磁性膜の本来持つ磁気特性が保有されている。
酸素層が生じたRE−TM磁性膜は、成膜雰囲気中に分
散して存在する活性元素やSi粒子の侵入が該酸素層に
よって遮られるものと考えられる。したがって、誘電体
膜成膜後においても十分に高い純度を維持しており、R
E−TM磁性膜の本来持つ磁気特性が保有されている。
【0020】上記RE−TM磁性膜を構成する(TbF
eCo) 100−x Cr x 合金において構成元素Crの
組成率xは8<x≦20(原子%)の範囲に設定するこ
とが好ましい。図1に、(TbFeCo) 100−x C
r x 合金よりなるRE−TM磁性膜が形成された光磁気
記録媒体のCr組成率xとC/N比の関係を示す。な
お、図1には、記録磁界を75Oeとした場合と、C/
N比が飽和する飽和磁界200Oeとした場合のC/N
比を併せて示してある。また、図2に、記録磁界を20
0Oeとした場合のC/N比から記録磁界を75Oeと
した場合のC/N比を差し引いたΔC/N比を示す。こ
のΔC/N比は記録磁界感度の指標となるものであり、
この値が小さい程記録磁界感度が大きいこと意味する。
eCo) 100−x Cr x 合金において構成元素Crの
組成率xは8<x≦20(原子%)の範囲に設定するこ
とが好ましい。図1に、(TbFeCo) 100−x C
r x 合金よりなるRE−TM磁性膜が形成された光磁気
記録媒体のCr組成率xとC/N比の関係を示す。な
お、図1には、記録磁界を75Oeとした場合と、C/
N比が飽和する飽和磁界200Oeとした場合のC/N
比を併せて示してある。また、図2に、記録磁界を20
0Oeとした場合のC/N比から記録磁界を75Oeと
した場合のC/N比を差し引いたΔC/N比を示す。こ
のΔC/N比は記録磁界感度の指標となるものであり、
この値が小さい程記録磁界感度が大きいこと意味する。
【0021】まず、図1からわかるように、(TbFe
Co)100-x Crx 合金のCr組成率xが0〜5原子%
と低い範囲では、記録磁界が75Oeと低い場合のC/
N比がCr組成率xの増大に伴って大きくなる。これに
より、図2に示されるように、記録磁界を200Oeと
した場合のC/N比から記録磁界を75Oeとした場合
のC/N比を差し引いた値,ΔC/N比が小さくなり、
Cr組成率xを5原子%より大とすることによりΔC/
N比が安定化して高い記録感度が得られるようになる。
これは、Cr組成率が大きくなる程、酸素層が形成され
易くなり、該酸素層によってRE−TM磁性膜への活性
元素の侵入がより確実に遮断されるようになるからであ
る。
Co)100-x Crx 合金のCr組成率xが0〜5原子%
と低い範囲では、記録磁界が75Oeと低い場合のC/
N比がCr組成率xの増大に伴って大きくなる。これに
より、図2に示されるように、記録磁界を200Oeと
した場合のC/N比から記録磁界を75Oeとした場合
のC/N比を差し引いた値,ΔC/N比が小さくなり、
Cr組成率xを5原子%より大とすることによりΔC/
N比が安定化して高い記録感度が得られるようになる。
これは、Cr組成率が大きくなる程、酸素層が形成され
易くなり、該酸素層によってRE−TM磁性膜への活性
元素の侵入がより確実に遮断されるようになるからであ
る。
【0022】しかし、Cr組成率xが20原子%を越え
る範囲では、Cr組成率xの増大に伴ってΔC/N比が
大きくなり、記録感度が低下する。これは、CrがTb
FeCo系非晶質合金薄膜の磁気特性に影響し、劣化を
生じさせるからである。上記範囲はこのような実験結果
に基づいて決定されたものであり、Cr組成率を上記範
囲とすることにより本発明が目的とするところの高記録
磁界感度化が達成される。
る範囲では、Cr組成率xの増大に伴ってΔC/N比が
大きくなり、記録感度が低下する。これは、CrがTb
FeCo系非晶質合金薄膜の磁気特性に影響し、劣化を
生じさせるからである。上記範囲はこのような実験結果
に基づいて決定されたものであり、Cr組成率を上記範
囲とすることにより本発明が目的とするところの高記録
磁界感度化が達成される。
【0023】なお、RE−TM磁性膜をTbFeCoM
合金で構成するに際して、Mの組成比が異なる2層の合
金薄膜,すなわち構成元素Mの組成比yが0≦y≦5で
ある(TbFeCo) 100−y M y 合金よりなる第1
の合金薄膜と構成元素Mの組成比xが5≦x≦20であ
る(TbFeCo) 100−y M y 合金よりなる第2の
合金薄膜が順次積層されてなる2層構成とすると、構成
元素MのRE−TM磁性膜に占める割合が小さく抑えら
れ、且つ第2の合金膜によって上述と同様の酸素層が得
られるようになる。したがって、構成元素Mによる影響
をあまり受けずにRE−TM磁性膜への活性元素の侵入
が防止され、低記録磁界域,高記録磁界域のC/N比が
向上する。
合金で構成するに際して、Mの組成比が異なる2層の合
金薄膜,すなわち構成元素Mの組成比yが0≦y≦5で
ある(TbFeCo) 100−y M y 合金よりなる第1
の合金薄膜と構成元素Mの組成比xが5≦x≦20であ
る(TbFeCo) 100−y M y 合金よりなる第2の
合金薄膜が順次積層されてなる2層構成とすると、構成
元素MのRE−TM磁性膜に占める割合が小さく抑えら
れ、且つ第2の合金膜によって上述と同様の酸素層が得
られるようになる。したがって、構成元素Mによる影響
をあまり受けずにRE−TM磁性膜への活性元素の侵入
が防止され、低記録磁界域,高記録磁界域のC/N比が
向上する。
【0024】但し、第2の合金膜によって活性元素の侵
入を確実に遮断するとともに金属元素Mの影響を極力抑
えるためには、第2の合金薄膜の膜厚を適正化すること
が好ましい。図3に第1の合金膜として(TbFeC
o)98Cr2 合金薄膜が、第2の合金薄膜として(Tb
FeCo)90Cr10合金薄膜が形成された光磁気記録媒
体の第2の合金薄膜の膜厚とC/N比の関係を示す。な
お、図3には、記録磁界を75Oeとした場合と、飽和
磁界である200Oeとした場合を併せて示してある。
図3からわかるように、例えば活性元素の侵入を確実に
防止し、低い記録磁界域のC/N比を向上させるには、
第2の合金薄膜は膜厚を0.3nm以上とすることが好
ましいが、あまり膜厚を厚くすると今度は構成元素Mに
よる影響が大きくなって200OeにおけるC/N比が
劣化し、75Oeの低記録磁界域におけるC/N比も減
少変化をたどようになる。
入を確実に遮断するとともに金属元素Mの影響を極力抑
えるためには、第2の合金薄膜の膜厚を適正化すること
が好ましい。図3に第1の合金膜として(TbFeC
o)98Cr2 合金薄膜が、第2の合金薄膜として(Tb
FeCo)90Cr10合金薄膜が形成された光磁気記録媒
体の第2の合金薄膜の膜厚とC/N比の関係を示す。な
お、図3には、記録磁界を75Oeとした場合と、飽和
磁界である200Oeとした場合を併せて示してある。
図3からわかるように、例えば活性元素の侵入を確実に
防止し、低い記録磁界域のC/N比を向上させるには、
第2の合金薄膜は膜厚を0.3nm以上とすることが好
ましいが、あまり膜厚を厚くすると今度は構成元素Mに
よる影響が大きくなって200OeにおけるC/N比が
劣化し、75Oeの低記録磁界域におけるC/N比も減
少変化をたどようになる。
【0025】以上のようなRE−TM磁性膜に金属元素
Mを含ませることの効果は、その最上部近傍に酸素層を
生じることによって発揮されるものであることから、こ
の効果を十分に引き出すには、RE−TM磁性膜を形成
した後、基板を酸素ガスあるいはCOガス,CO2 ガス
等,酸素を一構成元素とする化合物ガスを含む放電状態
の雰囲気中に一定時間放置すると良い。これにより、R
E−TM磁性膜には効率良く酸素層が形成され、上記R
E−TM磁性膜中への活性元素の侵入がより確実に防止
される。
Mを含ませることの効果は、その最上部近傍に酸素層を
生じることによって発揮されるものであることから、こ
の効果を十分に引き出すには、RE−TM磁性膜を形成
した後、基板を酸素ガスあるいはCOガス,CO2 ガス
等,酸素を一構成元素とする化合物ガスを含む放電状態
の雰囲気中に一定時間放置すると良い。これにより、R
E−TM磁性膜には効率良く酸素層が形成され、上記R
E−TM磁性膜中への活性元素の侵入がより確実に防止
される。
【0026】ここで、酸素ガスあるいは酸素を一構成元
素とする化合物のガスの分圧は、1.6×10-5〜1×
10-3Torr程度とすればよく、また保持時間は、数
分程度と短くてよいが、ガス分圧によってCN比が最大
となる最適保持時間が異なることから、ガス分圧に応じ
て選定することがより好ましい。
素とする化合物のガスの分圧は、1.6×10-5〜1×
10-3Torr程度とすればよく、また保持時間は、数
分程度と短くてよいが、ガス分圧によってCN比が最大
となる最適保持時間が異なることから、ガス分圧に応じ
て選定することがより好ましい。
【0027】なお、このようにRE−TM磁性膜に所定
の金属元素を含有させるとRE−TM磁性膜に容易に酸
素層が形成され、該酸素層によってRE−TM磁性膜へ
の活性元素の侵入が防止され、記録磁界感度が高く維持
されるが、このとき特に金属元素としてGeを選択する
と、記録特性が安定化する。
の金属元素を含有させるとRE−TM磁性膜に容易に酸
素層が形成され、該酸素層によってRE−TM磁性膜へ
の活性元素の侵入が防止され、記録磁界感度が高く維持
されるが、このとき特に金属元素としてGeを選択する
と、記録特性が安定化する。
【0028】すなわち、上述のようにして酸素層が形成
されたRE−TM磁性膜は、記録感度が高い反面、酸素
層となった部分の相転移温度が非酸化状態であったとき
に比べて低くなっている。このため、ドライブのトラブ
ル等によって規定パワーより高いパワーのレーザ光が照
射されると、この酸素層が結晶質に転移してフェリ磁性
が消失し、記録が不可能になったり、記録不可能にまで
は至らないまでも他のタイプの非晶質に転移して磁気特
性が変化し、記録特性が劣化する。例えば、実際に線速
1.4m/秒,レーザパワー7mWの条件で磁界変調記
録を3000回行うと、C/N比が3dB劣化する。レ
ーザパワー7mWは、上記光磁気記録媒体の最適パワー
(約4.55mW)に比べれば格段に高いパワーレベル
である。しかし、記録パワー4.55mW程度に規定し
たドライブにおいてもトラブルによっては7mWを上回
るパワー上昇も起こり得るものと考えられる。
されたRE−TM磁性膜は、記録感度が高い反面、酸素
層となった部分の相転移温度が非酸化状態であったとき
に比べて低くなっている。このため、ドライブのトラブ
ル等によって規定パワーより高いパワーのレーザ光が照
射されると、この酸素層が結晶質に転移してフェリ磁性
が消失し、記録が不可能になったり、記録不可能にまで
は至らないまでも他のタイプの非晶質に転移して磁気特
性が変化し、記録特性が劣化する。例えば、実際に線速
1.4m/秒,レーザパワー7mWの条件で磁界変調記
録を3000回行うと、C/N比が3dB劣化する。レ
ーザパワー7mWは、上記光磁気記録媒体の最適パワー
(約4.55mW)に比べれば格段に高いパワーレベル
である。しかし、記録パワー4.55mW程度に規定し
たドライブにおいてもトラブルによっては7mWを上回
るパワー上昇も起こり得るものと考えられる。
【0029】このようなRE−TM磁性膜において、G
eを添加すると、該Geの作用によって酸化層の相転移
温度が高められ、ドライブのトラブル時に照射されるよ
うな高レーザパワーが照射されても所定の非晶質状態が
維持されるようになる。これにより、記録特性が安定化
し、記録可能回数が向上することになる。
eを添加すると、該Geの作用によって酸化層の相転移
温度が高められ、ドライブのトラブル時に照射されるよ
うな高レーザパワーが照射されても所定の非晶質状態が
維持されるようになる。これにより、記録特性が安定化
し、記録可能回数が向上することになる。
【0030】なお、このようなGeによる記録特性安定
化効果は、RE−TM磁性膜のうち少なくとも酸素層と
なる部分にGeを含有させれば十分に獲得することがで
きる。ここで、GeをRE−TM磁性膜の全体に亘って
含有させる場合には、GeがRE−TM磁性膜のカー回
転角等の光磁気特性を劣化させることから、あまり高濃
度に含有させることは好ましくなく、14原子%を上限
とすることが望ましい。一方、Geを酸素層となる部
分,例えばRE−TM磁性膜のうち最上部から5nm程
度の部分にのみ含有させる場合には、Geが含有されて
いない部分で十分な光磁気特性が得られるので、Geを
0.1〜100原子%と高濃度に含有させても差し支え
なく、大きな効果が期待できる。
化効果は、RE−TM磁性膜のうち少なくとも酸素層と
なる部分にGeを含有させれば十分に獲得することがで
きる。ここで、GeをRE−TM磁性膜の全体に亘って
含有させる場合には、GeがRE−TM磁性膜のカー回
転角等の光磁気特性を劣化させることから、あまり高濃
度に含有させることは好ましくなく、14原子%を上限
とすることが望ましい。一方、Geを酸素層となる部
分,例えばRE−TM磁性膜のうち最上部から5nm程
度の部分にのみ含有させる場合には、Geが含有されて
いない部分で十分な光磁気特性が得られるので、Geを
0.1〜100原子%と高濃度に含有させても差し支え
なく、大きな効果が期待できる。
【0031】以上の説明は、RE−TM磁性膜に直接酸
素との親和性が高い金属元素を含ませた場合であるが、
RE−TM磁性膜には直接金属元素を含ませず、RE−
TM磁性膜と誘電体膜の間に酸素との親和性が高い金属
元素よりなる金属膜を介在させるようにしても良い。こ
の場合も同様の機構により誘電体膜の成膜に際して成膜
雰囲気中に分散して存在する活性元素のRE−TM磁性
膜中への侵入が遮られ、RE−TM磁性膜に不純物が混
入することに起因する記録磁界感度の低下が防止され
る。
素との親和性が高い金属元素を含ませた場合であるが、
RE−TM磁性膜には直接金属元素を含ませず、RE−
TM磁性膜と誘電体膜の間に酸素との親和性が高い金属
元素よりなる金属膜を介在させるようにしても良い。こ
の場合も同様の機構により誘電体膜の成膜に際して成膜
雰囲気中に分散して存在する活性元素のRE−TM磁性
膜中への侵入が遮られ、RE−TM磁性膜に不純物が混
入することに起因する記録磁界感度の低下が防止され
る。
【0032】すなわち、上述のような構成の光磁気記録
媒体を作製するには、まず、基板上にRE−TM磁性
膜,金属膜を真空薄膜形成技術等によって形成する。こ
こでRE−TM磁性膜上に形成された金属膜は、酸素と
の親和性が高いので成膜後、次に行う誘電体膜の成膜開
始までの間に酸素を容易にトラップし、その表面に酸素
層を生じる。
媒体を作製するには、まず、基板上にRE−TM磁性
膜,金属膜を真空薄膜形成技術等によって形成する。こ
こでRE−TM磁性膜上に形成された金属膜は、酸素と
の親和性が高いので成膜後、次に行う誘電体膜の成膜開
始までの間に酸素を容易にトラップし、その表面に酸素
層を生じる。
【0033】RE−TM磁性膜上に酸素層が生じた金属
膜が形成されていると、誘電体膜の成膜雰囲気中に分散
して存在する活性元素が該酸素層によって上記RE−T
M磁性膜中へ侵入するのが遮られるものと考えられる。
したがって、RE−TM磁性膜は誘電体膜成膜後にも高
い純度を維持しており、RE−TM磁性膜の本来持つ磁
気特性が保有されている。しかも、この場合には、RE
−TM磁性膜には何ら添加元素が含まれていないので、
希土類−遷移金属合金膜はその特性を十分に発揮し、記
録磁界感度が向上するとともに飽和磁界においても高い
C/N比が得られる。
膜が形成されていると、誘電体膜の成膜雰囲気中に分散
して存在する活性元素が該酸素層によって上記RE−T
M磁性膜中へ侵入するのが遮られるものと考えられる。
したがって、RE−TM磁性膜は誘電体膜成膜後にも高
い純度を維持しており、RE−TM磁性膜の本来持つ磁
気特性が保有されている。しかも、この場合には、RE
−TM磁性膜には何ら添加元素が含まれていないので、
希土類−遷移金属合金膜はその特性を十分に発揮し、記
録磁界感度が向上するとともに飽和磁界においても高い
C/N比が得られる。
【0034】但し、上記金属膜は、0.3〜3nmの膜
厚範囲で形成することが好ましい。図4にRE−TM磁
性膜上にCr金属膜が形成された光磁気記録媒体のCr
金属膜の膜厚とC/N比の関係を示す。なお、図4に
は、記録磁界を75Oeとした場合と、飽和磁界である
200Oeとした場合を併せて示してある。図4からわ
かるように、例えば活性元素の侵入を確実に防止し、7
5OeにおけるC/N比を向上させるには、金属膜の膜
厚を0.3nm以上とすることは好ましいが、あまり膜
厚を厚くすると今度は200OeにおけるC/N比が劣
化し、低記録磁界域におけるC/N比も減少変化をたど
るようになる。これは、金属膜の厚さが3nmを越える
と該金属膜が光磁気記録媒体の信号特性に悪影響を及ぼ
すようになるからである。
厚範囲で形成することが好ましい。図4にRE−TM磁
性膜上にCr金属膜が形成された光磁気記録媒体のCr
金属膜の膜厚とC/N比の関係を示す。なお、図4に
は、記録磁界を75Oeとした場合と、飽和磁界である
200Oeとした場合を併せて示してある。図4からわ
かるように、例えば活性元素の侵入を確実に防止し、7
5OeにおけるC/N比を向上させるには、金属膜の膜
厚を0.3nm以上とすることは好ましいが、あまり膜
厚を厚くすると今度は200OeにおけるC/N比が劣
化し、低記録磁界域におけるC/N比も減少変化をたど
るようになる。これは、金属膜の厚さが3nmを越える
と該金属膜が光磁気記録媒体の信号特性に悪影響を及ぼ
すようになるからである。
【0035】また、この金属膜の効果も酸素層を生じる
ことによって発揮されるものであるので、金属膜を形成
した後、基板を酸素ガスあるいはCOガス,CO2 ガス
等,酸素を一構成元素とする化合物ガスを含む放電状態
の雰囲気中に一定時間放置すると良い。ガス分圧,放置
時間は上述に記載した条件に準じて差し支えない。
ことによって発揮されるものであるので、金属膜を形成
した後、基板を酸素ガスあるいはCOガス,CO2 ガス
等,酸素を一構成元素とする化合物ガスを含む放電状態
の雰囲気中に一定時間放置すると良い。ガス分圧,放置
時間は上述に記載した条件に準じて差し支えない。
【0036】以上、本発明の光磁気記録媒体の基本的な
構成を説明したが、本発明の光磁気記録媒体としては、
上記構成に限らず種々の変更が可能である。例えば、上
記RE−TM磁性膜,誘電体膜の他に、誘電体膜上にA
l,Au,Pt,Cu等よりなる反射膜を設けたり、さ
らには基板とRE−TM磁性膜の間にも誘電体膜を設
け、RE−TM磁性膜を誘電体膜で挟み込むような構成
としても良い。これにより磁気光学特性がさらに相乗さ
れて回転角が拡大し、CN比が向上する。
構成を説明したが、本発明の光磁気記録媒体としては、
上記構成に限らず種々の変更が可能である。例えば、上
記RE−TM磁性膜,誘電体膜の他に、誘電体膜上にA
l,Au,Pt,Cu等よりなる反射膜を設けたり、さ
らには基板とRE−TM磁性膜の間にも誘電体膜を設
け、RE−TM磁性膜を誘電体膜で挟み込むような構成
としても良い。これにより磁気光学特性がさらに相乗さ
れて回転角が拡大し、CN比が向上する。
【0037】ここで誘電体膜,RE−TM磁性膜,反射
膜の膜厚は任意に設定することができるが、通常は数百
〜数千Å程度に設定される。これらの膜厚は、各層単独
の光学的性質のみならず、組み合わせによる効果を考慮
して決めることが好ましい。これは、例えばRE−TM
磁性膜を透過して各膜境界で反射した光と多重干渉し、
膜厚の組み合わせによりRE−TM磁性膜の実効的な光
学及び磁気光学特性が大きく変動するためである。
膜の膜厚は任意に設定することができるが、通常は数百
〜数千Å程度に設定される。これらの膜厚は、各層単独
の光学的性質のみならず、組み合わせによる効果を考慮
して決めることが好ましい。これは、例えばRE−TM
磁性膜を透過して各膜境界で反射した光と多重干渉し、
膜厚の組み合わせによりRE−TM磁性膜の実効的な光
学及び磁気光学特性が大きく変動するためである。
【0038】また、さらに上記光磁気記録媒体には、そ
のトップ面にRE−TM磁性膜の保護を目的として保護
膜を設けるようにしても良い。保護膜としては、アクリ
ル系紫外線硬化樹脂等の紫外線硬化樹脂が用いられる。
のトップ面にRE−TM磁性膜の保護を目的として保護
膜を設けるようにしても良い。保護膜としては、アクリ
ル系紫外線硬化樹脂等の紫外線硬化樹脂が用いられる。
【0039】
【作用】基板上に少なくともRE−TM磁性膜と誘電体
膜とが順次形成されてなる光磁気記録媒体において、R
E−TM磁性膜と誘電体膜の間にGeからなる金属膜を
設けるか、あるいは希土類遷移金属合金薄膜を(TbF
eCo) 100−x Cr x 合金(但し、xは原子%を表
し、8<x≦20である。)で構成すると、誘電体膜の
成膜に際して成膜雰囲気中に分散して存在する反応性ガ
ス,ターゲットに由来する活性元素の希土類遷移金属合
金薄膜への侵入が遮断され、RE−TM磁性膜の不純物
混入による記録磁界感度の低下が防止される。これは以
下の理由によるものと考えられる。
膜とが順次形成されてなる光磁気記録媒体において、R
E−TM磁性膜と誘電体膜の間にGeからなる金属膜を
設けるか、あるいは希土類遷移金属合金薄膜を(TbF
eCo) 100−x Cr x 合金(但し、xは原子%を表
し、8<x≦20である。)で構成すると、誘電体膜の
成膜に際して成膜雰囲気中に分散して存在する反応性ガ
ス,ターゲットに由来する活性元素の希土類遷移金属合
金薄膜への侵入が遮断され、RE−TM磁性膜の不純物
混入による記録磁界感度の低下が防止される。これは以
下の理由によるものと考えられる。
【0040】まず、上記金属膜の構成元素として例示し
たGeは、酸素との親和性が高い。したがって、このよ
うな金属膜をRE−TM磁性膜上に形成すると、金属膜
は形成後、次に行われる誘電体膜成膜までの間に酸素を
容易にトラップし、酸素層を生ずる。この酸素層によっ
て誘電体膜成膜雰囲気中に分散して存在する活性元素の
希土類遷移金属合金薄膜への侵入が遮断される。
たGeは、酸素との親和性が高い。したがって、このよ
うな金属膜をRE−TM磁性膜上に形成すると、金属膜
は形成後、次に行われる誘電体膜成膜までの間に酸素を
容易にトラップし、酸素層を生ずる。この酸素層によっ
て誘電体膜成膜雰囲気中に分散して存在する活性元素の
希土類遷移金属合金薄膜への侵入が遮断される。
【0041】一方、(TbFeCo) 100−x Cr x
合金の構成元素であるCrもやはり酸素との親和性が高
い。したがって、このような金属元素を構成元素とする
(TbFeCo) 100−x Cr x 合金RE−TM磁性
膜は、形成後、次に行われる誘電体膜成膜までの間に酸
素を容易にトラップし、最上部近傍に酸素層を生ずる。
この酸素層によって誘電体膜成膜雰囲気中に分散して存
在する活性元素のRE−TM磁性膜への侵入が遮断され
る。
合金の構成元素であるCrもやはり酸素との親和性が高
い。したがって、このような金属元素を構成元素とする
(TbFeCo) 100−x Cr x 合金RE−TM磁性
膜は、形成後、次に行われる誘電体膜成膜までの間に酸
素を容易にトラップし、最上部近傍に酸素層を生ずる。
この酸素層によって誘電体膜成膜雰囲気中に分散して存
在する活性元素のRE−TM磁性膜への侵入が遮断され
る。
【0042】したがって、いずれの場合にも、RE−T
M磁性膜は、誘電体膜成膜後においてもその純度が十分
に維持され、RE−TM磁性膜が本来持つ磁気特性が保
有されている。
M磁性膜は、誘電体膜成膜後においてもその純度が十分
に維持され、RE−TM磁性膜が本来持つ磁気特性が保
有されている。
【0043】なお、RE−TM磁性膜を(TbFeC
o) 100−y M y 合金で構成するに際して、Mの組成
比が異なる2層の合金薄膜,すなわち構成元素Mの組成
比yが0≦y≦5である(TbFeCo) 100−y M
y 合金よりなる第1の合金薄膜と構成元素Mの組成比x
が5≦x≦20である(TbFeCo) 100−y M y
合金よりなる第2の合金薄膜が順次積層されてなる2層
構成とすると、構成元素MのRE−TM磁性膜に占める
割合が小さく抑えられ、且つ第2の合金膜によって上述
と同様の酸素層が得られる。したがって、構成元素Mに
よるRE−TM磁性膜の磁気的特性の劣化を抑えてRE
−TM磁性膜への不純物の侵入が防止され、低記録磁
界,高記録磁界に亘って高CN比が得られるものとな
る。
o) 100−y M y 合金で構成するに際して、Mの組成
比が異なる2層の合金薄膜,すなわち構成元素Mの組成
比yが0≦y≦5である(TbFeCo) 100−y M
y 合金よりなる第1の合金薄膜と構成元素Mの組成比x
が5≦x≦20である(TbFeCo) 100−y M y
合金よりなる第2の合金薄膜が順次積層されてなる2層
構成とすると、構成元素MのRE−TM磁性膜に占める
割合が小さく抑えられ、且つ第2の合金膜によって上述
と同様の酸素層が得られる。したがって、構成元素Mに
よるRE−TM磁性膜の磁気的特性の劣化を抑えてRE
−TM磁性膜への不純物の侵入が防止され、低記録磁
界,高記録磁界に亘って高CN比が得られるものとな
る。
【0044】また、金属元素Mとして特にGeを用いる
と、RE−TM磁性膜の相転移温度が上昇し、ドライブ
のトラブル時に照射されるような高いパワーのレーザ光
が照射されたときにも、所定の非晶質状態が維持される
ようになり、安定な記録特性を示すものとなる。
と、RE−TM磁性膜の相転移温度が上昇し、ドライブ
のトラブル時に照射されるような高いパワーのレーザ光
が照射されたときにも、所定の非晶質状態が維持される
ようになり、安定な記録特性を示すものとなる。
【0045】
【実施例】本発明の好適な実施例について実験結果に基
づいて説明する。
づいて説明する。
【0046】実施例1
本実施例は、図5に示すように基板1上に第1の誘電体
膜2、(TbFeCo)100-x Mx 合金よりなるRE−
TM磁性膜3、第2の誘電体膜4、反射膜5が順次形成
されてなる,基板側からレーザ光を照射することにより
記録再生が行われるタイプの光磁気記録媒体の例であ
る。
膜2、(TbFeCo)100-x Mx 合金よりなるRE−
TM磁性膜3、第2の誘電体膜4、反射膜5が順次形成
されてなる,基板側からレーザ光を照射することにより
記録再生が行われるタイプの光磁気記録媒体の例であ
る。
【0047】本実施例では、光磁気記録媒体を構成する
各機能膜を連続工程により形成するために4元スパッタ
リング装置を用いて各機能膜の成膜を行った。
各機能膜を連続工程により形成するために4元スパッタ
リング装置を用いて各機能膜の成膜を行った。
【0048】4元スパッタリング装置のチャンバー内に
Si、Tb、Crチップが載置されたFeCo合金、A
lの各ターゲットを載置するとともに各機能膜が成膜さ
れるポリカーボネート(PC)基板を装着した。この装
置によれば各ターゲットに対応して設けられたシャッタ
ーを開閉することにより、所望のターゲットを使用する
ことができる。
Si、Tb、Crチップが載置されたFeCo合金、A
lの各ターゲットを載置するとともに各機能膜が成膜さ
れるポリカーボネート(PC)基板を装着した。この装
置によれば各ターゲットに対応して設けられたシャッタ
ーを開閉することにより、所望のターゲットを使用する
ことができる。
【0049】このようにして、ターゲット,基板をセッ
トした後、チャンバー内を排気し、以下のようにして各
機能膜を順次成膜した。
トした後、チャンバー内を排気し、以下のようにして各
機能膜を順次成膜した。
【0050】まず、チャンバー内にN2 ガスとArガス
を導入し、Siターゲットを使用して高周波反応性スパ
ッタリングを行い、膜厚80nmの第1のSi3 N4 膜
を成膜した。成膜条件を以下に示す。 Si3 N4 誘電体膜成膜条件 Arガス :75sccm N2 ガス :25sccm ガス圧 :3mTorr ターゲット:Si 投入パワー:2kW
を導入し、Siターゲットを使用して高周波反応性スパ
ッタリングを行い、膜厚80nmの第1のSi3 N4 膜
を成膜した。成膜条件を以下に示す。 Si3 N4 誘電体膜成膜条件 Arガス :75sccm N2 ガス :25sccm ガス圧 :3mTorr ターゲット:Si 投入パワー:2kW
【0051】次に、Tbターゲット及びCrチップを載
置したFeCo合金ターゲットを使用して直流同時2元
スパッタリングを行い、膜厚25nmの(TbFeC
o)90Cr10合金薄膜を成膜した。成膜条件を以下に示
す。 (TbFeCo)90Cr10合金薄膜成膜条件 Arガス :60sccm ガス圧 :1.7mTorr ターゲット:TbおよびFeCo合金およびCrチップ 投入パワー:Tb280W FeCo800W
置したFeCo合金ターゲットを使用して直流同時2元
スパッタリングを行い、膜厚25nmの(TbFeC
o)90Cr10合金薄膜を成膜した。成膜条件を以下に示
す。 (TbFeCo)90Cr10合金薄膜成膜条件 Arガス :60sccm ガス圧 :1.7mTorr ターゲット:TbおよびFeCo合金およびCrチップ 投入パワー:Tb280W FeCo800W
【0052】以上のようにして第1のSi3 N4 誘電体
膜、(TbFeCo)90Cr10磁性膜を成膜した後、下
記に示す雰囲気下に基板を90秒保持した。 保持雰囲気条件 酸素分圧:3×10-5Torr 保持時間:90秒
膜、(TbFeCo)90Cr10磁性膜を成膜した後、下
記に示す雰囲気下に基板を90秒保持した。 保持雰囲気条件 酸素分圧:3×10-5Torr 保持時間:90秒
【0053】そして、チャンバー内に再びN2 ガスとA
rガスを導入し、Siターゲットを使用して高周波反応
性スパッタリングを行い、膜厚30nmの第2のSi3
N4誘電体膜を成膜した。成膜条件は第1のSi3 N4
誘電体膜の場合と同様である。
rガスを導入し、Siターゲットを使用して高周波反応
性スパッタリングを行い、膜厚30nmの第2のSi3
N4誘電体膜を成膜した。成膜条件は第1のSi3 N4
誘電体膜の場合と同様である。
【0054】次いで、Alターゲットを使用して直流ス
パッタリングを行い、膜厚50nmのAl反射膜を成膜
して光磁気記録媒体を作製した。Al反射膜の成膜条件
は以下の通りである。 Al反射膜成膜条件 Arガス :60sccm ガス圧 :1.7mTorr ターゲット:Al 投入パワー:1.5kW
パッタリングを行い、膜厚50nmのAl反射膜を成膜
して光磁気記録媒体を作製した。Al反射膜の成膜条件
は以下の通りである。 Al反射膜成膜条件 Arガス :60sccm ガス圧 :1.7mTorr ターゲット:Al 投入パワー:1.5kW
【0055】実施例2〜実施例4
RE−TM磁性膜を成膜するに際し、FeCo合金上に
Crチップの代わりに表1に示す金属チップを載置して
表1に示す組成の合金薄膜を成膜したこと以外は実施例
1と同様にして光磁気記録媒体を作製した。
Crチップの代わりに表1に示す金属チップを載置して
表1に示す組成の合金薄膜を成膜したこと以外は実施例
1と同様にして光磁気記録媒体を作製した。
【0056】
【表1】
【0057】実施例5
本実施例は、図6に示すように基板21上に第1の誘電
体膜22,第1の合金薄膜23と第2の合金薄膜24よ
りなるRE−TM磁性膜25,第2の誘電体膜26,反
射膜27が順次形成されてなる光磁気記録媒体の例であ
る。
体膜22,第1の合金薄膜23と第2の合金薄膜24よ
りなるRE−TM磁性膜25,第2の誘電体膜26,反
射膜27が順次形成されてなる光磁気記録媒体の例であ
る。
【0058】4元スパッタリング装置のチャンバー内に
Si、(TbFeCo)98Cr2 ,(TbFeCo)90
Cr10、Alの各ターゲットを載置するとともに各機能
膜が成膜されるPC基板を装着した後、チャンバー内を
排気して各機能膜を順次成膜した。
Si、(TbFeCo)98Cr2 ,(TbFeCo)90
Cr10、Alの各ターゲットを載置するとともに各機能
膜が成膜されるPC基板を装着した後、チャンバー内を
排気して各機能膜を順次成膜した。
【0059】まず、チャンバー内にN2 ガスとArガス
を導入し、Siターゲットを使用して高周波反応性スパ
ッタリングを行い、膜厚80nmの第1のSi3 N4 誘
電体膜を成膜した。成膜条件を以下に示す。 Si3 N4 誘電体膜成膜条件 Arガス :75sccm N2 ガス :25sccm ガス圧 :3mTorr ターゲット:Si 投入パワー:2kW
を導入し、Siターゲットを使用して高周波反応性スパ
ッタリングを行い、膜厚80nmの第1のSi3 N4 誘
電体膜を成膜した。成膜条件を以下に示す。 Si3 N4 誘電体膜成膜条件 Arガス :75sccm N2 ガス :25sccm ガス圧 :3mTorr ターゲット:Si 投入パワー:2kW
【0060】次に、(TbFeCo)98Cr2 合金ター
ゲットを使用して直流スパッタリングを行い、膜厚15
nmの(TbFeCo)98Cr2 合金薄膜(第1の合金
薄膜)を成膜した。成膜条件を以下に示す。 (TbFeCo)98Cr2 合金薄膜成膜条件 Arガス :60sccm ガス圧 :1.7mTorr ターゲット:(TbFeCo)98Cr2 合金ターゲット 投入パワー:800W
ゲットを使用して直流スパッタリングを行い、膜厚15
nmの(TbFeCo)98Cr2 合金薄膜(第1の合金
薄膜)を成膜した。成膜条件を以下に示す。 (TbFeCo)98Cr2 合金薄膜成膜条件 Arガス :60sccm ガス圧 :1.7mTorr ターゲット:(TbFeCo)98Cr2 合金ターゲット 投入パワー:800W
【0061】次いで、(TbFeCo)90Cr10合金タ
ーゲットを使用して直流スパッタリングを行い、膜厚1
0nmの(TbFeCo)90Cr10合金薄膜(第2の合
金薄膜)を成膜した。成膜条件を以下に示す。 (TbFeCo)90Cr10合金薄膜成膜条件 Arガス :60sccm ガス圧 :1.7mTorr ターゲット:(TbFeCo)90Cr10合金ターゲット 投入パワー:800W
ーゲットを使用して直流スパッタリングを行い、膜厚1
0nmの(TbFeCo)90Cr10合金薄膜(第2の合
金薄膜)を成膜した。成膜条件を以下に示す。 (TbFeCo)90Cr10合金薄膜成膜条件 Arガス :60sccm ガス圧 :1.7mTorr ターゲット:(TbFeCo)90Cr10合金ターゲット 投入パワー:800W
【0062】このようにして第1のSi3 N4 誘電体
膜,(TbFeCo)98Cr2 合金薄膜,(TbFeC
o)90Cr10合金薄膜を順次成膜した後、以下に示す雰
囲気下に基板を90秒保持した。 保持雰囲気条件 酸素分圧:3×10-5Torr 保持時間:90秒
膜,(TbFeCo)98Cr2 合金薄膜,(TbFeC
o)90Cr10合金薄膜を順次成膜した後、以下に示す雰
囲気下に基板を90秒保持した。 保持雰囲気条件 酸素分圧:3×10-5Torr 保持時間:90秒
【0063】そして、チャンバー内に再びN2 ガスとA
rガスを導入し、Siターゲットを使用して高周波反応
性スパッタリングを行い、膜厚30nmの第2のSi3
N4誘電体膜を成膜した。成膜条件は第1のSi3 N4
誘電体膜と同様である。
rガスを導入し、Siターゲットを使用して高周波反応
性スパッタリングを行い、膜厚30nmの第2のSi3
N4誘電体膜を成膜した。成膜条件は第1のSi3 N4
誘電体膜と同様である。
【0064】次いで、Alターゲットを使用して直流ス
パッタリングを行い、膜厚50nmのAl反射膜を成膜
して光磁気記録媒体を作製した。Al反射膜の成膜条件
は以下の通りである。 Al反射膜成膜条件 Arガス :60sccm ガス圧 :1.7mTorr ターゲット:Al 投入パワー:1.5kW
パッタリングを行い、膜厚50nmのAl反射膜を成膜
して光磁気記録媒体を作製した。Al反射膜の成膜条件
は以下の通りである。 Al反射膜成膜条件 Arガス :60sccm ガス圧 :1.7mTorr ターゲット:Al 投入パワー:1.5kW
【0065】実施例6
第1の合金薄膜としてTbFeCo合金ターゲットを使
用して膜厚20nmのTbFeCo合金薄膜を成膜し、
第2の合金薄膜として膜厚5nmの(TbFeCo)92
Ge8 合金ターゲットを使用して(TbFeCo)92G
e8 合金薄膜を成膜したこと以外は実施例5と同様にし
て光磁気記録媒体を作製した。
用して膜厚20nmのTbFeCo合金薄膜を成膜し、
第2の合金薄膜として膜厚5nmの(TbFeCo)92
Ge8 合金ターゲットを使用して(TbFeCo)92G
e8 合金薄膜を成膜したこと以外は実施例5と同様にし
て光磁気記録媒体を作製した。
【0066】実施例7
本実施例は、図7に示すように基板11上に第1の誘電
体膜12,TbFeCo合金よりなるRE−TM磁性膜
13,金属膜14,第2の誘電体膜15,反射膜16が
順次形成されてなる光磁気記録媒体の例である。
体膜12,TbFeCo合金よりなるRE−TM磁性膜
13,金属膜14,第2の誘電体膜15,反射膜16が
順次形成されてなる光磁気記録媒体の例である。
【0067】4元スパッタリング装置のチャンバー内に
Si,Tb19Fe73Co8 ,Al,Crの各ターゲット
を載置するとともに各機能膜が成膜されるPC基板を装
着した後、チャンバー内を排気し、以下のようにして各
機能膜を順次成膜した。
Si,Tb19Fe73Co8 ,Al,Crの各ターゲット
を載置するとともに各機能膜が成膜されるPC基板を装
着した後、チャンバー内を排気し、以下のようにして各
機能膜を順次成膜した。
【0068】まず、チャンバー内にN2 ガスとArガス
を導入し、Siターゲットを使用して高周波反応性スパ
ッタリングを行い、膜厚80nmの第1のSi3 N4 誘
電体膜を成膜した。成膜条件を以下に示す。 Si3 N4 誘電体膜成膜条件 Arガス :75sccm N2 ガス :25sccm ガス圧 :3mTorr ターゲット:Si 投入パワー:2kW
を導入し、Siターゲットを使用して高周波反応性スパ
ッタリングを行い、膜厚80nmの第1のSi3 N4 誘
電体膜を成膜した。成膜条件を以下に示す。 Si3 N4 誘電体膜成膜条件 Arガス :75sccm N2 ガス :25sccm ガス圧 :3mTorr ターゲット:Si 投入パワー:2kW
【0069】次に、Tb19Fe73Co8 合金ターゲット
を使用して直流スパッタリングを行い、膜厚25nmの
Tb19Fe73Co8 合金薄膜を成膜した。成膜条件を以
下に示す。 Tb19Fe73Co8 合金薄膜成膜条件 Arガス :60sccm ガス圧 :1.7mTorr ターゲット:Tb19Fe73Co8 合金 投入パワー:800W
を使用して直流スパッタリングを行い、膜厚25nmの
Tb19Fe73Co8 合金薄膜を成膜した。成膜条件を以
下に示す。 Tb19Fe73Co8 合金薄膜成膜条件 Arガス :60sccm ガス圧 :1.7mTorr ターゲット:Tb19Fe73Co8 合金 投入パワー:800W
【0070】次いで、Crターゲットを使用して直流ス
パッタリングを行い、膜厚0.5nmのCr金属膜を成
膜した。成膜条件を以下に示す。 Cr金属膜成膜条件 Arガス :60sccm ガス圧 :1.7mTorr ターゲット:Cr 投入パワー:100W
パッタリングを行い、膜厚0.5nmのCr金属膜を成
膜した。成膜条件を以下に示す。 Cr金属膜成膜条件 Arガス :60sccm ガス圧 :1.7mTorr ターゲット:Cr 投入パワー:100W
【0071】以上のようにして第1のSi3 N4 誘電体
膜,Tb19Fe73Co8 合金薄膜,Cr金属膜を順次成
膜した後、以下に示す雰囲気下に基板を30秒保持し
た。 保持雰囲気条件 酸素分圧:3×10-5Torr 保持時間:30秒
膜,Tb19Fe73Co8 合金薄膜,Cr金属膜を順次成
膜した後、以下に示す雰囲気下に基板を30秒保持し
た。 保持雰囲気条件 酸素分圧:3×10-5Torr 保持時間:30秒
【0072】そして、チャンバー内に再びN2 ガスとA
rガスを導入し、Siターゲットを使用して高周波反応
性スパッタリングを行い、膜厚30nmの第2のSi3
N4誘電体膜を成膜した。成膜条件は第1のSi3 N4
誘電体膜と同様である。
rガスを導入し、Siターゲットを使用して高周波反応
性スパッタリングを行い、膜厚30nmの第2のSi3
N4誘電体膜を成膜した。成膜条件は第1のSi3 N4
誘電体膜と同様である。
【0073】次いで、Alターゲットを使用して直流ス
パッタリングを行い、膜厚50nmのAl反射膜を成膜
して光磁気記録媒体を作製した。Al反射膜の成膜条件
は以下の通りである。 Al反射膜成膜条件 Arガス :60sccm ガス圧 :1.7mTorr ターゲット:Al 投入パワー:1.5kW
パッタリングを行い、膜厚50nmのAl反射膜を成膜
して光磁気記録媒体を作製した。Al反射膜の成膜条件
は以下の通りである。 Al反射膜成膜条件 Arガス :60sccm ガス圧 :1.7mTorr ターゲット:Al 投入パワー:1.5kW
【0074】比較例1
本比較例は、基板上に第1の誘電体膜,TbFeCo合
金よりなるRE−TM磁性膜,第2の誘電体膜,反射膜
が順次形成されてなる光磁気記録媒体の例である。
金よりなるRE−TM磁性膜,第2の誘電体膜,反射膜
が順次形成されてなる光磁気記録媒体の例である。
【0075】4元スパッタリング装置のチャンバー内に
Si,Tb,FeCo,Alの各タゲットを載置すると
ともに各機能膜が成膜されるポリカーボネート(PC)
基板を装着した後、チャンバー内を排気し、以下のよう
にして各機能膜を順次成膜した。
Si,Tb,FeCo,Alの各タゲットを載置すると
ともに各機能膜が成膜されるポリカーボネート(PC)
基板を装着した後、チャンバー内を排気し、以下のよう
にして各機能膜を順次成膜した。
【0076】まず、チャンバー内にN2 ガスとArガス
を導入し、Siターゲットを使用して高周波反応性スパ
ッタリングを行い、膜厚80nmの第1のSi3 N4 膜
を成膜した。成膜条件を以下に示す。 Si3 N4 誘電体膜成膜条件 Arガス :75sccm N2 ガス :25sccm ガス圧 :3mTorr ターゲット:Si 投入パワー:2kW
を導入し、Siターゲットを使用して高周波反応性スパ
ッタリングを行い、膜厚80nmの第1のSi3 N4 膜
を成膜した。成膜条件を以下に示す。 Si3 N4 誘電体膜成膜条件 Arガス :75sccm N2 ガス :25sccm ガス圧 :3mTorr ターゲット:Si 投入パワー:2kW
【0077】次に、Tbターゲット及びFeCo合金タ
ーゲットを使用して直流同時2元スパッタリングを行
い、膜厚25nmのTbFeCo合金薄膜を成膜した。
成膜条件を以下に示す。 (TbFeCo)90Cr10合金薄膜成膜条件 Arガス :60sccm ガス圧 :1.7mTorr ターゲット:TbおよびFeCo合金 投入パワー:Tb280W FeCo800W
ーゲットを使用して直流同時2元スパッタリングを行
い、膜厚25nmのTbFeCo合金薄膜を成膜した。
成膜条件を以下に示す。 (TbFeCo)90Cr10合金薄膜成膜条件 Arガス :60sccm ガス圧 :1.7mTorr ターゲット:TbおよびFeCo合金 投入パワー:Tb280W FeCo800W
【0078】以上のようにして第1のSi3 N4 誘電体
膜、TbFeCo磁性膜を成膜した後、下記に示す雰囲
気下に基板を90秒保持した。 保持雰囲気条件 酸素分圧:3×10-5Torr 保持時間:90秒
膜、TbFeCo磁性膜を成膜した後、下記に示す雰囲
気下に基板を90秒保持した。 保持雰囲気条件 酸素分圧:3×10-5Torr 保持時間:90秒
【0079】そして、チャンバー内に再びN2 ガスとA
rガスを導入し、Siターゲットを使用して高周波反応
性スパッタリングを行い、膜厚30nmの第2のSi3
N4誘電体膜を成膜した。成膜条件は第1のSi3 N4
誘電体膜の場合と同様である。
rガスを導入し、Siターゲットを使用して高周波反応
性スパッタリングを行い、膜厚30nmの第2のSi3
N4誘電体膜を成膜した。成膜条件は第1のSi3 N4
誘電体膜の場合と同様である。
【0080】次いで、Alターゲットを使用して直流ス
パッタリングを行い、膜厚50nmのAl反射膜を成膜
して光磁気記録媒体を作製した。Al反射膜の成膜条件
は以下の通りである。 Al反射膜成膜条件 Arガス :60sccm ガス圧 :1.7mTorr ターゲット:Al 投入パワー:1.5kW
パッタリングを行い、膜厚50nmのAl反射膜を成膜
して光磁気記録媒体を作製した。Al反射膜の成膜条件
は以下の通りである。 Al反射膜成膜条件 Arガス :60sccm ガス圧 :1.7mTorr ターゲット:Al 投入パワー:1.5kW
【0081】このようにして作製された光磁気記録媒体
について各種記録磁界でのC/N比を測定した。実施例
1〜実施例4及び比較例1の光磁気記録媒体の外部磁界
とC/N比の関係を図8に、実施例1,実施例5及び比
較例1の光磁気記録媒体の外部磁界とC/N比の関係を
図9に、実施例1,実施例7及び比較例1の光磁気記録
媒体の外部磁界とC/N比の関係を図10に示す。
について各種記録磁界でのC/N比を測定した。実施例
1〜実施例4及び比較例1の光磁気記録媒体の外部磁界
とC/N比の関係を図8に、実施例1,実施例5及び比
較例1の光磁気記録媒体の外部磁界とC/N比の関係を
図9に、実施例1,実施例7及び比較例1の光磁気記録
媒体の外部磁界とC/N比の関係を図10に示す。
【0082】まず、図8を見てわかるように、RE−T
M磁性膜が(TbFeCo)100-xMx 合金よりなる実
施例1〜実施例4の光磁気記録媒体は、RE−TM磁性
膜がTbFeCo合金よりなる比較例1の光磁気記録媒
体に比べて特に低記録磁界域において高C/N比が得ら
れる。このことから、光磁気記録媒体において、RE−
TM磁性膜に酸素との親和性が高い金属元素を含むTb
FeCo系合金を用いることは記録磁界感度の向上を図
る上で有効であることが示される。
M磁性膜が(TbFeCo)100-xMx 合金よりなる実
施例1〜実施例4の光磁気記録媒体は、RE−TM磁性
膜がTbFeCo合金よりなる比較例1の光磁気記録媒
体に比べて特に低記録磁界域において高C/N比が得ら
れる。このことから、光磁気記録媒体において、RE−
TM磁性膜に酸素との親和性が高い金属元素を含むTb
FeCo系合金を用いることは記録磁界感度の向上を図
る上で有効であることが示される。
【0083】しかし、実施例1〜実施例4の光磁気記録
媒体は、高記録磁界域のC/N比が比較例1の光磁気記
録媒体に比べて若干低くなっている。これは含ませた金
属元素がRE−TM磁性膜の磁気特性に影響を及ぼして
いるからと考えられる。このことから、RE−TM磁性
膜に含ませる金属元素の量は、記録磁界感度の向上,高
記録磁界域におけるC/N比の確保の兼ね合いから最適
化が必要であることが示される。
媒体は、高記録磁界域のC/N比が比較例1の光磁気記
録媒体に比べて若干低くなっている。これは含ませた金
属元素がRE−TM磁性膜の磁気特性に影響を及ぼして
いるからと考えられる。このことから、RE−TM磁性
膜に含ませる金属元素の量は、記録磁界感度の向上,高
記録磁界域におけるC/N比の確保の兼ね合いから最適
化が必要であることが示される。
【0084】続いて、図9を見ると、RE−TM磁性膜
が(TbFeCo)98Cr2 合金薄膜と(TbFeC
o)90Cr10合金薄膜の2層よりなる実施例5の光磁気
記録媒体は、RE−TM磁性膜がTbFeCo合金より
なる比較例1の光磁気記録媒に比べて低記録磁界域にお
いて高C/N比が得られる。また、高記録磁界域におけ
るC/N比も、RE−TM磁性膜が(TbFeCo)90
Cr10合金薄膜単層よりなる実施例1の光磁気記録媒体
に比べて高くなっており、またRE−TM磁性膜に金属
元素を含まない比較例1の光磁気記録媒体に比べても遜
色のないものとなっている。このことから、RE−TM
磁性膜をMの組成比が異なる2層の(TbFeCo)
100-x Mx 合金薄膜で構成することは、記録磁界感度を
向上させ、低記録磁界域,高記録磁界域に亘って高いC
N比が得られるものとする上で有効であることがわかっ
た。
が(TbFeCo)98Cr2 合金薄膜と(TbFeC
o)90Cr10合金薄膜の2層よりなる実施例5の光磁気
記録媒体は、RE−TM磁性膜がTbFeCo合金より
なる比較例1の光磁気記録媒に比べて低記録磁界域にお
いて高C/N比が得られる。また、高記録磁界域におけ
るC/N比も、RE−TM磁性膜が(TbFeCo)90
Cr10合金薄膜単層よりなる実施例1の光磁気記録媒体
に比べて高くなっており、またRE−TM磁性膜に金属
元素を含まない比較例1の光磁気記録媒体に比べても遜
色のないものとなっている。このことから、RE−TM
磁性膜をMの組成比が異なる2層の(TbFeCo)
100-x Mx 合金薄膜で構成することは、記録磁界感度を
向上させ、低記録磁界域,高記録磁界域に亘って高いC
N比が得られるものとする上で有効であることがわかっ
た。
【0085】次に、図10を見ると、RE−TM磁性膜
上にCr金属膜が形成された実施例7の光磁気記録媒体
は、RE−TM磁性膜上にCr金属膜が形成されていな
い比較例1の光磁気記録媒に比べて低記録磁界域におい
て高C/N比が得られる。また、高記録磁界域における
C/N比も、RE−TM磁性膜にCrを直接含有させた
実施例1の光磁気記録媒体に比べて高くなっており、ま
た比較例1の光磁気記録媒体に比べても遜色のないもの
となっている。
上にCr金属膜が形成された実施例7の光磁気記録媒体
は、RE−TM磁性膜上にCr金属膜が形成されていな
い比較例1の光磁気記録媒に比べて低記録磁界域におい
て高C/N比が得られる。また、高記録磁界域における
C/N比も、RE−TM磁性膜にCrを直接含有させた
実施例1の光磁気記録媒体に比べて高くなっており、ま
た比較例1の光磁気記録媒体に比べても遜色のないもの
となっている。
【0086】このことから、RE−TM磁性膜上に所定
の金属元素よりなる金属膜を形成することは、記録磁界
感度を向上させ、低記録磁界域,高記録磁界域に亘って
高いCN比が得られるものとする上で有効であることが
わかった。
の金属元素よりなる金属膜を形成することは、記録磁界
感度を向上させ、低記録磁界域,高記録磁界域に亘って
高いCN比が得られるものとする上で有効であることが
わかった。
【0087】次に、RE−TM磁性膜にGeを含ませる
ことによる記録特性安定化効果を検討するために実施例
5及び比較例1の光磁気記録媒体について、記録パワー
7.0mW,外部磁界0Oeの条件で磁界変調記録を3
000回行い、任意の記録回数時におけるC/N比を再
生パワー4.55mW,外部磁界200Oeの条件でC
/N比を測定した。記録回数とC/N比の関係を図11
に示す。
ことによる記録特性安定化効果を検討するために実施例
5及び比較例1の光磁気記録媒体について、記録パワー
7.0mW,外部磁界0Oeの条件で磁界変調記録を3
000回行い、任意の記録回数時におけるC/N比を再
生パワー4.55mW,外部磁界200Oeの条件でC
/N比を測定した。記録回数とC/N比の関係を図11
に示す。
【0088】図11からわかるように、RE−TM磁性
膜がTbFeCo合金薄膜の1層よりなる比較例1の光
磁気記録媒体は、C/N比が記録回数が重なるのに伴っ
て大きく低下し、3000回記録時には初期のC/N比
に比べて約3dBも落ちるているのに対して、RE−T
M磁性膜がTbFeCo合金薄膜と(TbFeCo) 92
Ge8 合金薄膜の2層よりなる実施例6の光磁気記録媒
体は、3000回記録後においても初期と同程度のC/
N比を維持している。
膜がTbFeCo合金薄膜の1層よりなる比較例1の光
磁気記録媒体は、C/N比が記録回数が重なるのに伴っ
て大きく低下し、3000回記録時には初期のC/N比
に比べて約3dBも落ちるているのに対して、RE−T
M磁性膜がTbFeCo合金薄膜と(TbFeCo) 92
Ge8 合金薄膜の2層よりなる実施例6の光磁気記録媒
体は、3000回記録後においても初期と同程度のC/
N比を維持している。
【0089】このことから、RE−TM磁性膜にGeを
含ませることは、記録特性を安定化する上で有効である
ことがわかった。
含ませることは、記録特性を安定化する上で有効である
ことがわかった。
【0090】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の光磁気記録媒体は、基板上に少なくともRE−TM
磁性膜と誘電体膜とが順次形成されてなる光磁気記録媒
体において、RE−TM磁性膜と誘電体膜の間にGeよ
りなる金属膜を設けるか、またはRE−TM磁性膜を
(TbFeCo) 100−x Cr x 合金で構成するか、
さらには上記RE−TM磁性膜を(TbFeCo)
100−x Cr x 合金合金で構成するので、誘電体膜の
成膜に際して成膜雰囲気中に分散して存在する反応性ガ
ス、ターゲットに由来する活性元素のRE−TM磁性膜
への侵入が遮断され、RE−TM磁性膜に不純物が混入
することに起因する記録磁界感度の低下が防止できる。
明の光磁気記録媒体は、基板上に少なくともRE−TM
磁性膜と誘電体膜とが順次形成されてなる光磁気記録媒
体において、RE−TM磁性膜と誘電体膜の間にGeよ
りなる金属膜を設けるか、またはRE−TM磁性膜を
(TbFeCo) 100−x Cr x 合金で構成するか、
さらには上記RE−TM磁性膜を(TbFeCo)
100−x Cr x 合金合金で構成するので、誘電体膜の
成膜に際して成膜雰囲気中に分散して存在する反応性ガ
ス、ターゲットに由来する活性元素のRE−TM磁性膜
への侵入が遮断され、RE−TM磁性膜に不純物が混入
することに起因する記録磁界感度の低下が防止できる。
【0091】したがって、本発明によれば、低記録磁界
下においても高C/N比が得られ、例えば磁界変調方式
に適用した場合に、高周波変調による高密度記録化,磁
界発生コイルの小型化,供給電流の削減化が可能な光磁
気記録媒体を得ることが可能となる。
下においても高C/N比が得られ、例えば磁界変調方式
に適用した場合に、高周波変調による高密度記録化,磁
界発生コイルの小型化,供給電流の削減化が可能な光磁
気記録媒体を得ることが可能となる。
【図1】RE−TM磁性膜を構成する(TbFeCo)
100-x Crx 合金のCrの組成率xとC/N比の関係を
示す特性図である。
100-x Crx 合金のCrの組成率xとC/N比の関係を
示す特性図である。
【図2】RE−TM磁性膜を構成する(TbFeCo)
100-x Crx 合金のCrの組成率xと記録磁界200O
eの場合のC/N比と記録磁界75Oeの場合のC/N
比の差ΔC/N比の関係を示す特性図である。
100-x Crx 合金のCrの組成率xと記録磁界200O
eの場合のC/N比と記録磁界75Oeの場合のC/N
比の差ΔC/N比の関係を示す特性図である。
【図3】RE−TM磁性膜を構成する第2の合金薄膜の
膜厚とC/N比の関係を示す特性図である。
膜厚とC/N比の関係を示す特性図である。
【図4】RE−TM磁性膜上に形成される金属膜の膜厚
とC/N比の関係を示す特性図である。
とC/N比の関係を示す特性図である。
【図5】本発明を適用する光磁気記録媒体の一構成例を
示す要部概略断面図である。
示す要部概略断面図である。
【図6】本発明を適用する光磁気記録媒体の他の例を示
す要部概略断面図である。
す要部概略断面図である。
【図7】本発明を適用する光磁気記録媒体のさらに他の
例を示す要部概略断面図である。
例を示す要部概略断面図である。
【図8】RE−TM磁性膜が(TbFeCo)100-x M
x 合金よりなる光磁気記録媒体の記録磁界とC/N比の
関係を示す特性図である。
x 合金よりなる光磁気記録媒体の記録磁界とC/N比の
関係を示す特性図である。
【図9】RE−TM磁性膜が2層の合金薄膜よりなる光
磁気記録媒体の記録磁界とC/N比の関係を示す特性図
である。
磁気記録媒体の記録磁界とC/N比の関係を示す特性図
である。
【図10】RE−TM磁性膜上に金属膜が形成された光
磁気記録媒体の記録磁界とC/N比の関係を示す特性図
である。
磁気記録媒体の記録磁界とC/N比の関係を示す特性図
である。
【図11】RE−TM磁性膜がTbFeCo合金薄膜と
(TbFeCo)92Ge8 合金薄膜の2層構成である光
磁気記録媒体の記録回数とC/N比の関係を示す特性図
である。
(TbFeCo)92Ge8 合金薄膜の2層構成である光
磁気記録媒体の記録回数とC/N比の関係を示す特性図
である。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 中村 祐子
東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ
ニー株式会社内
(72)発明者 田中 富士
東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ
ニー株式会社内
(72)発明者 佐藤 昇
東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ
ニー株式会社内
(56)参考文献 特開 平6−223422(JP,A)
特開 昭61−196444(JP,A)
特開 平5−73975(JP,A)
特開 平3−73444(JP,A)
特開 昭61−87307(JP,A)
特開 平5−135417(JP,A)
特開 平5−334742(JP,A)
特開 平6−20314(JP,A)
特開 平6−76383(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G11B 11/105
Claims (2)
- 【請求項1】 基板上に少なくとも希土類−遷移金属合
金薄膜と誘電体膜とが順次形成されてなる光磁気記録媒
体において、 上記希土類−遷移金属合金薄膜が(TbFeCo)
100−x Cr x (但し、xは原子%を表し、8<x≦
20である。)で表される希土類−遷移金属合金よりな
ることを特徴とする光磁気記録媒体。 - 【請求項2】 基板上に少なくとも希土類−遷移金属合
金薄膜と誘電体膜とが順次形成されてなる光磁気記録媒
体において、 上記希土類−遷移金属合金薄膜と誘電体膜の間にGeか
らなる金属膜が介在していることを特徴とする光磁気記
録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17130793A JP3427425B2 (ja) | 1993-03-31 | 1993-07-12 | 光磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5-73735 | 1993-03-31 | ||
JP7373593 | 1993-03-31 | ||
JP17130793A JP3427425B2 (ja) | 1993-03-31 | 1993-07-12 | 光磁気記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06338088A JPH06338088A (ja) | 1994-12-06 |
JP3427425B2 true JP3427425B2 (ja) | 2003-07-14 |
Family
ID=26414883
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17130793A Expired - Fee Related JP3427425B2 (ja) | 1993-03-31 | 1993-07-12 | 光磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3427425B2 (ja) |
-
1993
- 1993-07-12 JP JP17130793A patent/JP3427425B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06338088A (ja) | 1994-12-06 |
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