JP3128232B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents
光磁気記録媒体Info
- Publication number
- JP3128232B2 JP3128232B2 JP02234372A JP23437290A JP3128232B2 JP 3128232 B2 JP3128232 B2 JP 3128232B2 JP 02234372 A JP02234372 A JP 02234372A JP 23437290 A JP23437290 A JP 23437290A JP 3128232 B2 JP3128232 B2 JP 3128232B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- magneto
- optical recording
- recording medium
- oxygen
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、基板上に光磁気記録膜として希土類−遷移
金属系非晶質合金膜が担持された光磁気記録媒体に係
り、特に、希土類−遷移金属系非晶質合金膜の組成に関
する。
金属系非晶質合金膜が担持された光磁気記録媒体に係
り、特に、希土類−遷移金属系非晶質合金膜の組成に関
する。
[従来の技術] 従来より、光磁気記録膜として、希土類−遷移金属系
非晶質合金膜を基板の片面に成膜してなる光磁気記録媒
体が知られている。
非晶質合金膜を基板の片面に成膜してなる光磁気記録媒
体が知られている。
前記光磁気記録膜の成膜に当っては、例えばスバッタ
リングやイオンプレーティングそれに真空蒸着など、真
空中もしくは低圧雰囲気中でガス化した成膜材料を基板
表面に付着し、膜状に成長させる、いわゆる真空成膜法
がとられるが、成膜開始前の真空容器内の排気(真空引
き)が不十分であると、真空容器内に残留した空気中の
窒素および酸素と反応して光磁気記録膜中の活性な希土
類が窒化および酸化しやすく、過度にその反応が進行す
ると、カー回転角が低下して再生信号出力が低下した
り、垂直磁気異方性エネルギーが低下して垂直磁気記録
ができなくなるといった現象を生じる。
リングやイオンプレーティングそれに真空蒸着など、真
空中もしくは低圧雰囲気中でガス化した成膜材料を基板
表面に付着し、膜状に成長させる、いわゆる真空成膜法
がとられるが、成膜開始前の真空容器内の排気(真空引
き)が不十分であると、真空容器内に残留した空気中の
窒素および酸素と反応して光磁気記録膜中の活性な希土
類が窒化および酸化しやすく、過度にその反応が進行す
ると、カー回転角が低下して再生信号出力が低下した
り、垂直磁気異方性エネルギーが低下して垂直磁気記録
ができなくなるといった現象を生じる。
かかる不都合があるため、従来は光磁気記録膜内に混
入した窒素および酸素は不純物であると認識されてお
り、光磁気記録膜内への窒素および酸素の混入を防止す
る方向で技術的な検討が行われている。その一例として
は、真空容器内に残留する空気量を極力減少するため、
真空引きを可能な限り高度に行うことが検討されている
が、高度の真空引きを行うほど量産性が劣化してしまう
ため、記録/再生特性と量産性とを比較衡量して、例え
ば10-5〔Pa〕オーダーまで真空引きを行うといった方法
が提案されている。
入した窒素および酸素は不純物であると認識されてお
り、光磁気記録膜内への窒素および酸素の混入を防止す
る方向で技術的な検討が行われている。その一例として
は、真空容器内に残留する空気量を極力減少するため、
真空引きを可能な限り高度に行うことが検討されている
が、高度の真空引きを行うほど量産性が劣化してしまう
ため、記録/再生特性と量産性とを比較衡量して、例え
ば10-5〔Pa〕オーダーまで真空引きを行うといった方法
が提案されている。
[発明が解決しようとする課題] ところが、前記の方法によって作製され、窒素あるい
は酸素の混入率が低レベルに調整された希土類−遷移金
属系非晶質合金膜は、逆に垂直磁気異方性エネルギーが
高くなり過ぎ、ひいては磁壁エネルギーが高くなり過ぎ
て、情報の記録および消去に大きな外部磁界(例えば、
コイル)が必要になるという問題がある。
は酸素の混入率が低レベルに調整された希土類−遷移金
属系非晶質合金膜は、逆に垂直磁気異方性エネルギーが
高くなり過ぎ、ひいては磁壁エネルギーが高くなり過ぎ
て、情報の記録および消去に大きな外部磁界(例えば、
コイル)が必要になるという問題がある。
大型の外部磁界を備えると、(1)消費電力が増加す
る、(2)外部磁界の設定スペースが大きくなり、記録
/再生装置が大型化する、(3)記録/再生ヘッドが重
量化し、記録/再生ヘッドの動特性が悪くなる、といっ
た各種の不都合を生じるため、記録/再生装置の設計
上、情報の記録および消去を小さな外部磁界で行いうる
光磁気記録媒体が嘱望されている。
る、(2)外部磁界の設定スペースが大きくなり、記録
/再生装置が大型化する、(3)記録/再生ヘッドが重
量化し、記録/再生ヘッドの動特性が悪くなる、といっ
た各種の不都合を生じるため、記録/再生装置の設計
上、情報の記録および消去を小さな外部磁界で行いうる
光磁気記録媒体が嘱望されている。
本願発明者らは、希土類−遷移金属系非晶質合金膜中
に混入される窒素および酸素の混入率と残留カー回転角
との関係、前記混入率と垂直磁気異方性定数との関係、
前記混入率とC/N比との関係等について研究した結果、
カー回転角を低下することなく、垂直磁気異方性エネル
ギーのみを低下できる領域があるという事実を知得し
た。
に混入される窒素および酸素の混入率と残留カー回転角
との関係、前記混入率と垂直磁気異方性定数との関係、
前記混入率とC/N比との関係等について研究した結果、
カー回転角を低下することなく、垂直磁気異方性エネル
ギーのみを低下できる領域があるという事実を知得し
た。
本発明は、前記の知見に基づいてなされたものであっ
て、希土類−遷移金属系非晶質合金膜中に混入される窒
素および酸素の混入率を調整することによって、カー回
転角が高く、かつ垂直磁気異方性エネルギーが小さな光
磁気記録媒体を提供することを目的とするものである。
て、希土類−遷移金属系非晶質合金膜中に混入される窒
素および酸素の混入率を調整することによって、カー回
転角が高く、かつ垂直磁気異方性エネルギーが小さな光
磁気記録媒体を提供することを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、前記の目的を達成するため、第1に、基板
上に、クロム、チタンまたはニオブが添加された希土類
−遷移金属系の非晶質合金からなる光磁気記録膜と、シ
リコン、アルミニウム、ジルコニウム、チタンまたはタ
ンタルの窒化物もしくは酸化物からなる無機誘電体膜を
担持してなる光磁気記録媒体において、前記光磁気記録
膜中に、前記非晶質合金に対して総量で0.1〜5.0〔原子
%〕の窒素および酸素を含有するという構成にした。
上に、クロム、チタンまたはニオブが添加された希土類
−遷移金属系の非晶質合金からなる光磁気記録膜と、シ
リコン、アルミニウム、ジルコニウム、チタンまたはタ
ンタルの窒化物もしくは酸化物からなる無機誘電体膜を
担持してなる光磁気記録媒体において、前記光磁気記録
膜中に、前記非晶質合金に対して総量で0.1〜5.0〔原子
%〕の窒素および酸素を含有するという構成にした。
また、第2に、基板上に、クロム、チタンまたはニオ
ブが添加された希土類−遷移金属系の非晶質合金からな
る光磁気記録膜と、シリコン、アルミニウム、ジルコニ
ウム、チタンまたはタンタルの窒化物もしくは酸化物か
らなる無機誘電体膜を担持してなる光磁気記録媒体にお
いて、前記光磁気記録膜中に、前記非晶質合金に対して
総量で0.1〜5.0〔原子%〕の窒素および酸素を含有し、
当該光磁気記録媒体の飽和記録磁界および/または消去
磁界を200〔Oe〕以下にするという構成にした。
ブが添加された希土類−遷移金属系の非晶質合金からな
る光磁気記録膜と、シリコン、アルミニウム、ジルコニ
ウム、チタンまたはタンタルの窒化物もしくは酸化物か
らなる無機誘電体膜を担持してなる光磁気記録媒体にお
いて、前記光磁気記録膜中に、前記非晶質合金に対して
総量で0.1〜5.0〔原子%〕の窒素および酸素を含有し、
当該光磁気記録媒体の飽和記録磁界および/または消去
磁界を200〔Oe〕以下にするという構成にした。
[作用] 本願発明者らの研究によると、希土類−遷移金属系非
晶質合金膜中に、窒素および酸素を0.1〜5.0〔原子%〕
含有すると、カー回転角を低下することなく、垂直磁気
異方性エネルギーのみを低下することができる。よっ
て、外部磁界を小型かつ軽量化することができ、消費電
力の低減、記録/再生装置の小型化、それに記録、消去
動作の高速化などを図ることができる。
晶質合金膜中に、窒素および酸素を0.1〜5.0〔原子%〕
含有すると、カー回転角を低下することなく、垂直磁気
異方性エネルギーのみを低下することができる。よっ
て、外部磁界を小型かつ軽量化することができ、消費電
力の低減、記録/再生装置の小型化、それに記録、消去
動作の高速化などを図ることができる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図に基づいて説明する。
第1図は、本発明に係る光磁気記録媒体の膜構造の一
例を示す断面図であって、透明基板1の信号パターン形
成面2に、第1の多重干渉膜3と、光磁気記録膜4と、
第2の多重干渉膜5と、熱拡散膜6とが順次積層されて
いる。
例を示す断面図であって、透明基板1の信号パターン形
成面2に、第1の多重干渉膜3と、光磁気記録膜4と、
第2の多重干渉膜5と、熱拡散膜6とが順次積層されて
いる。
透明基板1は、例えばポリカーボネート、ポリメチル
メタクリレート、ポリオレフイン、エポキシなどのプラ
スチック材料や、ガラスなどの透明材料をもって、ディ
スク状もしくはカード状など、所望の形状に形成され
る。
メタクリレート、ポリオレフイン、エポキシなどのプラ
スチック材料や、ガラスなどの透明材料をもって、ディ
スク状もしくはカード状など、所望の形状に形成され
る。
信号パターン面2には、記録/再生用光ビームスポッ
トを案内するための案内溝やヘッダー信号を表すブリビ
ット列などの信号パターンが微細な凹凸状に形成され
る。なお、第1図においては、透明基板1の片面に信号
パターンが直接形成されているが、平板状に形成された
透明基板の片面に、当該透明基板と屈折率が近似した光
硬化性樹脂層を設け、この光硬化性樹脂層の表面に前記
信号パターンを転写することもできる。
トを案内するための案内溝やヘッダー信号を表すブリビ
ット列などの信号パターンが微細な凹凸状に形成され
る。なお、第1図においては、透明基板1の片面に信号
パターンが直接形成されているが、平板状に形成された
透明基板の片面に、当該透明基板と屈折率が近似した光
硬化性樹脂層を設け、この光硬化性樹脂層の表面に前記
信号パターンを転写することもできる。
第1の多重干渉膜3は、光磁気記録膜4と透明基板1
との間で再生用光ビームを多重干渉させ、見掛け上のカ
ー回転角を大きくするために設けられるものであって、
シリコン、アルミニウム、ジルコニウム、チタン、タン
タルの窒化物や酸化物など、屈折率が前記透明基板1よ
りも大きな無機誘電体からなり、600〜1000Åの膜厚に
形成される。該膜3の成膜手段としては、スバッタリン
グが特に好適である。
との間で再生用光ビームを多重干渉させ、見掛け上のカ
ー回転角を大きくするために設けられるものであって、
シリコン、アルミニウム、ジルコニウム、チタン、タン
タルの窒化物や酸化物など、屈折率が前記透明基板1よ
りも大きな無機誘電体からなり、600〜1000Åの膜厚に
形成される。該膜3の成膜手段としては、スバッタリン
グが特に好適である。
光磁気記録膜4は、膜中に窒素と酸素の双方が総量で
0.1〜5.0〔原子%〕混入された希土類−遷移金属系非晶
質合金膜からなり、200〜500Åの膜厚に形成される。希
土類−遷移金属系非晶質合金膜としては、希土類(例え
ば、テルビウム、ガドリウム、ネオジム、ジスプロシウ
ム).と、遷移金属(例えば、鉄、コバルト、ニツ1ケ
ル)と、添加元素(例えば、クロム、チタン、ニオブ)
とを含む3元合金系が特に好ましい。
0.1〜5.0〔原子%〕混入された希土類−遷移金属系非晶
質合金膜からなり、200〜500Åの膜厚に形成される。希
土類−遷移金属系非晶質合金膜としては、希土類(例え
ば、テルビウム、ガドリウム、ネオジム、ジスプロシウ
ム).と、遷移金属(例えば、鉄、コバルト、ニツ1ケ
ル)と、添加元素(例えば、クロム、チタン、ニオブ)
とを含む3元合金系が特に好ましい。
以下に、この光磁気記録膜4の形成方法を列挙する。
(1)前記第1の多重干渉膜3を成膜した後、希土類−
遷移金属系非晶質合金膜を適宜の方法で成膜し、次い
で、第2の多重干渉膜5を当該希土類−遷移金属系非晶
質合金膜上に積層する以前に、前記希土類−遷移金属系
非晶質合金膜を、真空度が1.0×10-5〜1.0×10-3〔Pa〕
に調整された真空容器中で、5〜90〔分間〕、20〜120
〔℃〕に保持し、希土類−遷移金属系非晶質合金膜を窒
化または酸化して所望の光磁気記録膜4とする。
遷移金属系非晶質合金膜を適宜の方法で成膜し、次い
で、第2の多重干渉膜5を当該希土類−遷移金属系非晶
質合金膜上に積層する以前に、前記希土類−遷移金属系
非晶質合金膜を、真空度が1.0×10-5〜1.0×10-3〔Pa〕
に調整された真空容器中で、5〜90〔分間〕、20〜120
〔℃〕に保持し、希土類−遷移金属系非晶質合金膜を窒
化または酸化して所望の光磁気記録膜4とする。
(2)前記第1の多重干渉膜3を成膜した後、希土類−
遷移金属系非晶質合金膜を0.1〜5.0〔%〕の分圧の窒素
と酸素の混合ガスを含む雰囲気中で成膜し、この成膜過
程で希土類−遷移金属系非晶質合金膜を窒化および酸化
して所望の光磁気記録膜4とする。
遷移金属系非晶質合金膜を0.1〜5.0〔%〕の分圧の窒素
と酸素の混合ガスを含む雰囲気中で成膜し、この成膜過
程で希土類−遷移金属系非晶質合金膜を窒化および酸化
して所望の光磁気記録膜4とする。
前記(2)に挙げた0.1〜5.0〔%〕の分圧の窒素と酸
素の混合ガスを含む雰囲気を作る方法としては、以下の
ような方法がある。
素の混合ガスを含む雰囲気を作る方法としては、以下の
ような方法がある。
(a)真空容器を10-5〔Pa〕オーダーの高真空度まで真
空引きした後、当該真空容器中に窒素と酸素の混合ガス
を供給し、成膜工程中の真空容器内の窒素と酸素の混合
ガスの分圧を0.1〜5.0〔%〕に調整する。
空引きした後、当該真空容器中に窒素と酸素の混合ガス
を供給し、成膜工程中の真空容器内の窒素と酸素の混合
ガスの分圧を0.1〜5.0〔%〕に調整する。
(b)希土類−遷移金属系非晶質合金膜の成膜に先立っ
て行われる真空引きで、真空容器中の真空度を1.0×10
-4〜5.0×10-4〔Pa〕に調整し、真空容器中に0.1〜5.0
〔%〕の分圧の空気を残留させる。
て行われる真空引きで、真空容器中の真空度を1.0×10
-4〜5.0×10-4〔Pa〕に調整し、真空容器中に0.1〜5.0
〔%〕の分圧の空気を残留させる。
なお、希土類−遷移金属系非晶質合金膜を成膜する方
法としては、スバッタリング、イオンプレーティング、
真空蒸着など、任意の真空成膜法を適用することができ
る。
法としては、スバッタリング、イオンプレーティング、
真空蒸着など、任意の真空成膜法を適用することができ
る。
第2の多重干渉膜5は、前記第1の多重干渉膜3と同
様の無機誘電体からなり、50〜500Åの膜厚に形成され
る。形成方法についても、前記第1の多重干渉膜3と同
様の方法がとられる。
様の無機誘電体からなり、50〜500Åの膜厚に形成され
る。形成方法についても、前記第1の多重干渉膜3と同
様の方法がとられる。
熱拡散膜6は、金、銀、鋼、アルミニウムなどの金属
材料、あるいはこれらにチタン、ニッケル、タンタルな
どの添加元素を加えた合金からなり、300〜1000Åの膜
厚に形成される。この熱拡散膜6は、スバッタリング、
イオンプレーティング、真空蒸着など、任意の真空成膜
法によって形成することができるが、製造工程を簡略化
するため、前記各膜3,4,5と同一の真空成膜法によって
形成することが特に好ましい。
材料、あるいはこれらにチタン、ニッケル、タンタルな
どの添加元素を加えた合金からなり、300〜1000Åの膜
厚に形成される。この熱拡散膜6は、スバッタリング、
イオンプレーティング、真空蒸着など、任意の真空成膜
法によって形成することができるが、製造工程を簡略化
するため、前記各膜3,4,5と同一の真空成膜法によって
形成することが特に好ましい。
第2図に光磁気記録膜4中の窒素混入率および酸素混
入率と垂直磁気異方性定数との関係を、また第3図に光
磁気記録膜4中の窒素混入率および酸素混入率と残留カ
ー回転角との関係を示す。
入率と垂直磁気異方性定数との関係を、また第3図に光
磁気記録膜4中の窒素混入率および酸素混入率と残留カ
ー回転角との関係を示す。
第2図に示すように、光磁気記録膜の垂直磁気異方性
定数Kuは、窒素または酸素の混入によって敏感に減少
し、窒素または酸素の混入率が大きくなるに従って漸次
減少する。そして、窒素または酸素の混入率が5.0〔原
子%〕を超えると、反磁界以下となり、磁気モーメント
が面内に傾くようになる。
定数Kuは、窒素または酸素の混入によって敏感に減少
し、窒素または酸素の混入率が大きくなるに従って漸次
減少する。そして、窒素または酸素の混入率が5.0〔原
子%〕を超えると、反磁界以下となり、磁気モーメント
が面内に傾くようになる。
一方、第3図に示すように、残留カー回転角は窒素お
よび酸素の混入に対して比較的安定であり、混入率が0
〜5.0〔原子%〕の範囲では、ほとんど低下しない。混
入率が5.0〔原子%〕を超えると、残留カー回転角が急
激に低下するが、これは第2図に見られる垂直磁気異方
性の消失によるものである。なお、残留カー回転角の低
下の程度は、窒素混入率を増加したときよりも酸素混入
率を増加したときの方が急激に起こる。
よび酸素の混入に対して比較的安定であり、混入率が0
〜5.0〔原子%〕の範囲では、ほとんど低下しない。混
入率が5.0〔原子%〕を超えると、残留カー回転角が急
激に低下するが、これは第2図に見られる垂直磁気異方
性の消失によるものである。なお、残留カー回転角の低
下の程度は、窒素混入率を増加したときよりも酸素混入
率を増加したときの方が急激に起こる。
第2図および第3図から、光磁気記録膜中の窒素混入
率および酸素混入率を0〜5.0〔原子%〕に調整するこ
とによって、信号出力レベルを低下することなく、情報
の記録および消去に要する外部磁界を小型化できること
がわかる。
率および酸素混入率を0〜5.0〔原子%〕に調整するこ
とによって、信号出力レベルを低下することなく、情報
の記録および消去に要する外部磁界を小型化できること
がわかる。
第5図、第6図、第7図に、光磁気記録膜4中の窒素
混入率および酸素混入率と、再生出力信号のC/N、飽和
記録磁界、消去比が−40dBとなる外部磁界の大きさ、す
なわち消去磁界との関係を示す。ただし、試料として
は、第4図の膜構造を有するディスク状光磁気記録媒体
を用いた。
混入率および酸素混入率と、再生出力信号のC/N、飽和
記録磁界、消去比が−40dBとなる外部磁界の大きさ、す
なわち消去磁界との関係を示す。ただし、試料として
は、第4図の膜構造を有するディスク状光磁気記録媒体
を用いた。
第5図に示すように、窒素混入率とC/Nとの関係で
は、混入率を0〜5.0〔原子%〕の範囲で変化させても
ほとんどC/Nは変化しないが、5.0〔原子%〕を超えた当
りから徐々にC/Nが低下し、6.0〔原子%〕を超えると急
速にC/Nが低下する。一方、酸素混入率とC/Nとの関係で
は、混入率を0〜3.5〔原子%〕の範囲で変化させても
ほとんどC/Nは変化しないが、3.5〔原子%〕を超えた当
りから徐々にC/Nが低下し、5.5〔原子%〕を超えると急
速にC/Nが低下する。
は、混入率を0〜5.0〔原子%〕の範囲で変化させても
ほとんどC/Nは変化しないが、5.0〔原子%〕を超えた当
りから徐々にC/Nが低下し、6.0〔原子%〕を超えると急
速にC/Nが低下する。一方、酸素混入率とC/Nとの関係で
は、混入率を0〜3.5〔原子%〕の範囲で変化させても
ほとんどC/Nは変化しないが、3.5〔原子%〕を超えた当
りから徐々にC/Nが低下し、5.5〔原子%〕を超えると急
速にC/Nが低下する。
第6図に示すように、蝕和記録磁界、すなわち充分に
大きな外部磁界を加えたときのレベルに搬送波および雑
音が達する最小の磁界については、窒素混入率を変化さ
せた場合および酸素混入率を変化させた場合とも同一の
傾向を示す。そして、窒素混入率を増加するほど、また
酸素混入率を増加するほど飽和記録磁界を低下すること
ができ、0.1〔原子%〕以上の窒素または酸素を混入す
れば、飽和記録磁界を200〔Oe〕以下にすることができ
る。また、ISO規格にあるように、現状では飽和記録磁
界を225〔Oe〕以下にすることが目標になっており、窒
素混入率または酸素混入率を0.1〔原子%〕以上とする
ことによって、この目標をクリアすることができる。
大きな外部磁界を加えたときのレベルに搬送波および雑
音が達する最小の磁界については、窒素混入率を変化さ
せた場合および酸素混入率を変化させた場合とも同一の
傾向を示す。そして、窒素混入率を増加するほど、また
酸素混入率を増加するほど飽和記録磁界を低下すること
ができ、0.1〔原子%〕以上の窒素または酸素を混入す
れば、飽和記録磁界を200〔Oe〕以下にすることができ
る。また、ISO規格にあるように、現状では飽和記録磁
界を225〔Oe〕以下にすることが目標になっており、窒
素混入率または酸素混入率を0.1〔原子%〕以上とする
ことによって、この目標をクリアすることができる。
また、第7図に示すように、消去磁界(本例では、消
去比、すなわち記録時の搬送波レベルに対する消去後の
雑音レベルが−40dBとなる外部磁界とした)について
も、窒素混入率を変化させた場合および酸素混入率を変
化させた場合とも同一の傾向を示す。そして、窒素混入
率を増加するほど、また酸素混入率を増加するほど消去
磁界を低下することができ、0.1〔原子%〕以上の窒素
または酸素を混入すれば、消去磁界を200〔Oe〕以下に
することができる。
去比、すなわち記録時の搬送波レベルに対する消去後の
雑音レベルが−40dBとなる外部磁界とした)について
も、窒素混入率を変化させた場合および酸素混入率を変
化させた場合とも同一の傾向を示す。そして、窒素混入
率を増加するほど、また酸素混入率を増加するほど消去
磁界を低下することができ、0.1〔原子%〕以上の窒素
または酸素を混入すれば、消去磁界を200〔Oe〕以下に
することができる。
かように、第5図、第6図、第7図のデータは、第2
図、第3図に示したデータと対応している。
図、第3図に示したデータと対応している。
以下に、本発明の実験例および比較例を挙げ、各例の
光磁気記録媒体のC/N、蝕和記録磁界、消去磁界、それ
に光磁気記録膜4中の窒素混入率および酸素混入率を示
す。
光磁気記録媒体のC/N、蝕和記録磁界、消去磁界、それ
に光磁気記録膜4中の窒素混入率および酸素混入率を示
す。
〈実験例1〉 ポリカーボネート基板の信号パターン面に、第1の多
重干渉膜としてAlSiONを800Åの厚さにスバッタリング
した後、この基板が収められた真空容器内を5×10
-5〔Pa〕まで真空引きし、次いで、この真空容器内にス
バッタガスとして純アルゴンガスを供給して真空容器内
のガス圧を所定の値に調整し、このガス圧条件のもとで
TbFeCo膜を250Åの厚さにスバッタリングした。
重干渉膜としてAlSiONを800Åの厚さにスバッタリング
した後、この基板が収められた真空容器内を5×10
-5〔Pa〕まで真空引きし、次いで、この真空容器内にス
バッタガスとして純アルゴンガスを供給して真空容器内
のガス圧を所定の値に調整し、このガス圧条件のもとで
TbFeCo膜を250Åの厚さにスバッタリングした。
TbFeCo膜形成後、この真空容器内を再度5×10-5〔P
a〕まで真空引きし、この中で前記TbFeCo膜を15〔分
間〕、80〔℃〕に加熱した。
a〕まで真空引きし、この中で前記TbFeCo膜を15〔分
間〕、80〔℃〕に加熱した。
加熱後、このTbFeCo膜上に、第2の多重干渉膜として
AlSiONを800Åの厚さにスバッタリングし、さらにこのA
lSiON膜上に、熱拡散膜としてAlCrを750Åの厚さにスバ
ッタリングして、ディスク状光磁気記録媒体とした。
AlSiONを800Åの厚さにスバッタリングし、さらにこのA
lSiON膜上に、熱拡散膜としてAlCrを750Åの厚さにスバ
ッタリングして、ディスク状光磁気記録媒体とした。
〈実験例2〉 ポリカーボネート基板の信号パターン面に、第1の多
重干渉膜としてAlSiONを800Åの厚さにスバッタリング
した後、この基板が収められた真空容器内を2×10
-5〔Pa〕まで真空引きし、次いで、この真空容器内にス
バッタガスとしてアルゴン99〔原子%〕、窒素1〔原子
%〕の混合ガスを供給して真空容器内のガス庄を所定の
値に調整し、このガス圧条件のもとでTbFeCo膜を250Å
の厚さにスバッタリングした。
重干渉膜としてAlSiONを800Åの厚さにスバッタリング
した後、この基板が収められた真空容器内を2×10
-5〔Pa〕まで真空引きし、次いで、この真空容器内にス
バッタガスとしてアルゴン99〔原子%〕、窒素1〔原子
%〕の混合ガスを供給して真空容器内のガス庄を所定の
値に調整し、このガス圧条件のもとでTbFeCo膜を250Å
の厚さにスバッタリングした。
TbFeCo膜形成後、加熱処理を施すことなく、直ちに、
このTbFeCo膜上に、第2の多重干渉膜と熱拡散膜とを形
成してディスク状光磁気記録媒体とした。第2の多重干
渉膜および熱拡散膜の組成、膜厚、成膜方法は、前記実
験例1と同じである。
このTbFeCo膜上に、第2の多重干渉膜と熱拡散膜とを形
成してディスク状光磁気記録媒体とした。第2の多重干
渉膜および熱拡散膜の組成、膜厚、成膜方法は、前記実
験例1と同じである。
〈実験例3〉 ポリカーボネート基板の信号パターン面に、第1の多
重干渉膜としてAlSiONを800Åの厚さにスパツ久リング
した後、この基板が収められた真空容器内を2×10
-4〔Pa〕まで真空引きし、次いで、この真空容器内にス
バッタガスとして純アルゴンガスを供給して真空容器内
のガス圧を所定の値に調整し、このガス圧条件のもとで
TbFeCo膜を250Åの厚さにスバッタリングした。
重干渉膜としてAlSiONを800Åの厚さにスパツ久リング
した後、この基板が収められた真空容器内を2×10
-4〔Pa〕まで真空引きし、次いで、この真空容器内にス
バッタガスとして純アルゴンガスを供給して真空容器内
のガス圧を所定の値に調整し、このガス圧条件のもとで
TbFeCo膜を250Åの厚さにスバッタリングした。
TbFeCo膜形成後、この真空容器内の真空度を3×10-4
〜5×10-5〔Pa〕に調整し、この中に前記TbFeCo膜を30
〔分間〕放置した。このときのTbFeCo膜の温度は、40
〔℃〕であった。
〜5×10-5〔Pa〕に調整し、この中に前記TbFeCo膜を30
〔分間〕放置した。このときのTbFeCo膜の温度は、40
〔℃〕であった。
放置後、このTbFeCo膜上に、第2の多重干渉膜と熱拡
散膜とを形成してディスク状光磁気記録媒体とした。第
2の多重干渉膜および熱拡散膜の組成、膜厚、成膜方法
は、前記実験例1と同じである。
散膜とを形成してディスク状光磁気記録媒体とした。第
2の多重干渉膜および熱拡散膜の組成、膜厚、成膜方法
は、前記実験例1と同じである。
〈実験例4〉 ポリカーボネート基板の信号パターン面に、第1の多
重干渉膜としてAlSiONを800Åの厚さにスバッタリング
した後、この基板が収められた真空容器内を2×10
-5〔Pa〕まで真空引きし、次いで、この真空容器内にス
バッタガスとしてアルゴン99.5〔原子%〕、窒素0.5
〔原子%〕の混合ガスを供給して真空容器内のガス圧を
所定の値に調整し、このガス圧条件のもとでTbFeCo膜を
250Åの厚さにスバッタリングした。
重干渉膜としてAlSiONを800Åの厚さにスバッタリング
した後、この基板が収められた真空容器内を2×10
-5〔Pa〕まで真空引きし、次いで、この真空容器内にス
バッタガスとしてアルゴン99.5〔原子%〕、窒素0.5
〔原子%〕の混合ガスを供給して真空容器内のガス圧を
所定の値に調整し、このガス圧条件のもとでTbFeCo膜を
250Åの厚さにスバッタリングした。
TbFeCo膜形成後、加熱処理を施すことなく、直ちに、
このTbFeCo膜上に、第2の多重干渉膜と熱拡散膜とを形
成してディスク状光磁気記録媒体とした。第2の多重干
渉膜および熱拡散膜の組成、膜厚、成膜方法は、前記実
験例1と同じである。
このTbFeCo膜上に、第2の多重干渉膜と熱拡散膜とを形
成してディスク状光磁気記録媒体とした。第2の多重干
渉膜および熱拡散膜の組成、膜厚、成膜方法は、前記実
験例1と同じである。
〈実験例5〉 ポリカーボネート基板の信号パターン面に、第1の多
重干渉膜としてAlSiONを800Åの厚さたスバッタリング
した後、この基板が収められた真空容器内を2×10
-5〔Pa〕まで真空引きし、次いで、この真空容器内にス
バッタガスとしてアルゴン99.5〔原子%〕、窒素0.4
〔原子%〕、酸素0.1〔原子%〕の混合ガスを供給して
真空容器内のガス圧を所定の値に調整し、このガス圧条
件のもとで前記AlSiON膜上にTbFeCo膜を250Åの厚さに
スバッタリングした。
重干渉膜としてAlSiONを800Åの厚さたスバッタリング
した後、この基板が収められた真空容器内を2×10
-5〔Pa〕まで真空引きし、次いで、この真空容器内にス
バッタガスとしてアルゴン99.5〔原子%〕、窒素0.4
〔原子%〕、酸素0.1〔原子%〕の混合ガスを供給して
真空容器内のガス圧を所定の値に調整し、このガス圧条
件のもとで前記AlSiON膜上にTbFeCo膜を250Åの厚さに
スバッタリングした。
TbFeCo膜形成後、加熱処理を施すことなく、直ちに、
このTbFeCo膜上に、第2の多重干渉膜と熱拡散膜とを順
次積層してディスク状光磁気記録媒体とした。第2の多
重干渉膜および熱拡散膜の組成、膜厚、成膜方法は、前
記実験例1と同じである。
このTbFeCo膜上に、第2の多重干渉膜と熱拡散膜とを順
次積層してディスク状光磁気記録媒体とした。第2の多
重干渉膜および熱拡散膜の組成、膜厚、成膜方法は、前
記実験例1と同じである。
〈比較例〉 ポリカーボネート基板の信号パターン面に、第1の多
重干渉膜としてAlSiONを800Åの厚さにスバッタリング
した後、この基板が収められた真空容器内を5×10
-5〔Pa〕まで真空引きし、次いで、この真空容器内にス
バッタガスとして純アルゴンガスを供給して真空容器内
のガス圧を所定の値に調整し、このガス圧条件のもとで
前記AlSiON膜上にTbFeCo膜を250Åの厚さにスバッタリ
ングした。
重干渉膜としてAlSiONを800Åの厚さにスバッタリング
した後、この基板が収められた真空容器内を5×10
-5〔Pa〕まで真空引きし、次いで、この真空容器内にス
バッタガスとして純アルゴンガスを供給して真空容器内
のガス圧を所定の値に調整し、このガス圧条件のもとで
前記AlSiON膜上にTbFeCo膜を250Åの厚さにスバッタリ
ングした。
TbFeCo膜形成後、加熱処理を施すことなく、直ちに、
このTbFeCo膜上に、第2の多重干渉膜と熱拡散膜とを順
次積層してディスク状光磁気記録媒体とした。第2の多
重干渉膜および熱拡散膜の組成、膜厚、成膜方法は、前
記実験例1と同じである。
このTbFeCo膜上に、第2の多重干渉膜と熱拡散膜とを順
次積層してディスク状光磁気記録媒体とした。第2の多
重干渉膜および熱拡散膜の組成、膜厚、成膜方法は、前
記実験例1と同じである。
第8図に、前記各実験例および比較例に係る光磁気記
録媒体の製造方法の概略と、各方法によって製造された
光磁気記録媒体のC/N、飽和記録磁界、消去磁界、それ
に光磁気記録膜4中の窒素混入率および酸素混入率を示
す。
録媒体の製造方法の概略と、各方法によって製造された
光磁気記録媒体のC/N、飽和記録磁界、消去磁界、それ
に光磁気記録膜4中の窒素混入率および酸素混入率を示
す。
この図から明らかなように、実験例1〜5の光磁気記
録媒体は、再生出力信号のC/Nが比較例(従来例)の光
磁気記録媒体と同程度であるのに対し、蝕和紀録磁界は
従来例の50%程度に低下し、消去磁界は従来例の40%に
低下している。従って、情報の記録および消去に必要な
外部磁界の小型化、軽量化を図ることができ、マグネッ
ト電源部の簡素化、消費電力の低減、記録/再生装置の
小型化、それに記録、消去動作の高速化などを図ること
ができる。また、媒体側から見れば、外部磁界と光磁気
記録媒体との距離変動や発熱による磁場の変動に対して
大きな余裕をもたせることができ、信頼性に優れた光磁
気記録媒体とすることができる。
録媒体は、再生出力信号のC/Nが比較例(従来例)の光
磁気記録媒体と同程度であるのに対し、蝕和紀録磁界は
従来例の50%程度に低下し、消去磁界は従来例の40%に
低下している。従って、情報の記録および消去に必要な
外部磁界の小型化、軽量化を図ることができ、マグネッ
ト電源部の簡素化、消費電力の低減、記録/再生装置の
小型化、それに記録、消去動作の高速化などを図ること
ができる。また、媒体側から見れば、外部磁界と光磁気
記録媒体との距離変動や発熱による磁場の変動に対して
大きな余裕をもたせることができ、信頼性に優れた光磁
気記録媒体とすることができる。
なお、前記実施例においては、基板の信号パターン面
に第1の多重干渉膜と、光磁気記録膜と、第2の多重干
渉膜と、熱拡散膜とが積層された光磁気記録媒体を例に
とって説明したが、本発明の要旨がこれに限定されるも
のではなく、少なくとも光磁気記録膜を有するものであ
れば、任意の膜構造を有する光磁気記録媒体に応用する
ことができる。
に第1の多重干渉膜と、光磁気記録膜と、第2の多重干
渉膜と、熱拡散膜とが積層された光磁気記録媒体を例に
とって説明したが、本発明の要旨がこれに限定されるも
のではなく、少なくとも光磁気記録膜を有するものであ
れば、任意の膜構造を有する光磁気記録媒体に応用する
ことができる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の光磁気記録媒体は、基
板上に、クロム、チタンまたはニオブが添加された希土
類−遷移金属系の非晶質合金からなる光磁気記録膜と、
シリコン、アルミニウム、ジルコニウム、チタンまたは
タンタルの窒化物もしくは酸化物からなる無機誘電体膜
を担持してなる光磁気記録媒体において、前記光磁気記
録膜中に、前記非晶質合金に対して総量で0.1〜5.0〔原
子%〕の窒素および酸素を含有するという構成にしたの
で、再生信号出力レベルを低下することなく、情報の記
録および消去に必要な外部磁界の小型化を図ることがで
きる。
板上に、クロム、チタンまたはニオブが添加された希土
類−遷移金属系の非晶質合金からなる光磁気記録膜と、
シリコン、アルミニウム、ジルコニウム、チタンまたは
タンタルの窒化物もしくは酸化物からなる無機誘電体膜
を担持してなる光磁気記録媒体において、前記光磁気記
録膜中に、前記非晶質合金に対して総量で0.1〜5.0〔原
子%〕の窒素および酸素を含有するという構成にしたの
で、再生信号出力レベルを低下することなく、情報の記
録および消去に必要な外部磁界の小型化を図ることがで
きる。
第1図は光磁気記録媒体の膜構造の一例を模式的に示す
要部断面図、第2図は窒素混入率および酸素混入率と垂
直磁気異方性定数との関係を示すグラフ図、第3図は窒
素混入率および酸素混入率と残留カー回転角との関係を
示すグラフ図、第4図は光磁気記録媒体に積層された各
膜の組成と膜厚の一例を示す表図、第5図は第4図の光
磁気記録媒体を用いて測定した窒素混入率および酸素混
入率と再生出力信号のC/Nとの関係を示すグラフ図、第
6図は第4図の光磁気記録媒体を用いて測定した窒素混
入率および酸素混入率と飽和記録磁界との関係を示すグ
ラフ図、第7図は第4図の光磁気記録媒体を用いて測定
した窒素混入率および酸素混入率と消去磁界との関係を
示すグラフ図、第8図は実験例および比較例に係る光磁
気記録媒体の製造法とC/Nと飽和記録磁界と消去磁界と
窒素混入率と酸素混入率とを示す表図である。 1……透明基板、2……信号パターン面、3……第1の
多重干渉膜、4……光磁気記録膜、5……第2の多重干
渉膜、6……熱拡散膜。
要部断面図、第2図は窒素混入率および酸素混入率と垂
直磁気異方性定数との関係を示すグラフ図、第3図は窒
素混入率および酸素混入率と残留カー回転角との関係を
示すグラフ図、第4図は光磁気記録媒体に積層された各
膜の組成と膜厚の一例を示す表図、第5図は第4図の光
磁気記録媒体を用いて測定した窒素混入率および酸素混
入率と再生出力信号のC/Nとの関係を示すグラフ図、第
6図は第4図の光磁気記録媒体を用いて測定した窒素混
入率および酸素混入率と飽和記録磁界との関係を示すグ
ラフ図、第7図は第4図の光磁気記録媒体を用いて測定
した窒素混入率および酸素混入率と消去磁界との関係を
示すグラフ図、第8図は実験例および比較例に係る光磁
気記録媒体の製造法とC/Nと飽和記録磁界と消去磁界と
窒素混入率と酸素混入率とを示す表図である。 1……透明基板、2……信号パターン面、3……第1の
多重干渉膜、4……光磁気記録膜、5……第2の多重干
渉膜、6……熱拡散膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大貫 悟 大阪府茨木市丑寅1丁目1番88号 日立 マクセル株式会社内 (72)発明者 荻原 典之 大阪府茨木市丑寅1丁目1番88号 日立 マクセル株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−302949(JP,A) 特開 平3−66048(JP,A) 特開 平1−208749(JP,A) 特開 平1−133240(JP,A) 特開 平1−311438(JP,A) 特開 昭62−132254(JP,A) 特開 昭61−87306(JP,A) 特開 昭61−84803(JP,A) 特開 昭61−144743(JP,A) 特開 昭63−66746(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】基板上に、クロム、チタンまたはニオブが
添加された希土類−遷移金属系の非晶質合金からなる光
磁気記録膜と、シリコン、アルミニウム、ジルコニウ
ム、チタンまたはタンタルの窒化物もしくは酸化物から
なる無機誘電体膜を担持してなる光磁気記録媒体におい
て、前記光磁気記録膜中に、前記非晶質合金に対して総
量で0.1〜5.0〔原子%〕の窒素および酸素を含有したこ
とを特徴とする光磁気記録媒体。 - 【請求項2】基板上に、クロム、チタンまたはニオブが
添加された希土類−遷移金属系の非晶質合金からなる光
磁気記録膜と、シリコン、アルミニウム、ジルコニウ
ム、チタンまたはタンタルの窒化物もしくは酸化物から
なる無機誘電体膜を担持してなる光磁気記録媒体におい
て、前記光磁気記録膜中に、前記非晶質合金に対して総
量で0.1〜5.0〔原子%〕の窒素および酸素を含有し、当
該光磁気記録媒体の飽和記録磁界および/または消去磁
界を200〔Oe〕以下にしたことを特徴とする光磁気記録
媒体。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02234372A JP3128232B2 (ja) | 1990-09-06 | 1990-09-06 | 光磁気記録媒体 |
EP91113129A EP0470546B1 (en) | 1990-08-07 | 1991-08-05 | Magneto-optical recording medium |
DE69130441T DE69130441T2 (de) | 1990-08-07 | 1991-08-05 | Magnetooptischer Aufzeichnungsträger |
US08/247,119 US5639563A (en) | 1990-08-07 | 1994-05-20 | Magneto-optical recording medium |
US08/794,349 US5965286A (en) | 1990-08-07 | 1997-02-03 | Magneto-optical recording medium |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02234372A JP3128232B2 (ja) | 1990-09-06 | 1990-09-06 | 光磁気記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04117647A JPH04117647A (ja) | 1992-04-17 |
JP3128232B2 true JP3128232B2 (ja) | 2001-01-29 |
Family
ID=16969977
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02234372A Expired - Lifetime JP3128232B2 (ja) | 1990-08-07 | 1990-09-06 | 光磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3128232B2 (ja) |
-
1990
- 1990-09-06 JP JP02234372A patent/JP3128232B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04117647A (ja) | 1992-04-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH09320134A (ja) | 光磁気記録媒体 | |
US5783320A (en) | Magneto-optical recording medium and process for producing the same | |
JPH0570922B2 (ja) | ||
US4995024A (en) | Magneto-optical recording element | |
JPH0467263B2 (ja) | ||
US5965286A (en) | Magneto-optical recording medium | |
JP3128232B2 (ja) | 光磁気記録媒体 | |
US4751142A (en) | Magneto-optical recording element | |
EP0339608A2 (en) | An alloy material for data storage of magneto-optical disk and its manufacture process | |
US5529854A (en) | Magneto-optic recording systems | |
EP0310392B1 (en) | Magneto-optic memory medium | |
JP2539397B2 (ja) | 光磁気記録媒体 | |
JP2548697B2 (ja) | 磁気光学記憶素子の製造方法 | |
JPS62222609A (ja) | 光磁気記緑媒体 | |
JPS60243843A (ja) | 光熱磁気記録媒体の製造方法 | |
JP3427425B2 (ja) | 光磁気記録媒体 | |
JP2754658B2 (ja) | 光磁気記録媒体 | |
KR940007286B1 (ko) | 정보 기록용 광자기 매체 | |
JPS63173249A (ja) | 光磁気記録媒体 | |
KR100244213B1 (ko) | 광자기 기록 매체의 제조방법 | |
JPH04143947A (ja) | 光磁気記録媒体 | |
JPH01229443A (ja) | 光磁気記録媒体 | |
JPS63148447A (ja) | 光熱磁気記録媒体 | |
JP2000003536A (ja) | 光磁気記録媒体 | |
JP2004006051A (ja) | 情報の記録方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081110 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091110 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091110 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091110 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101110 Year of fee payment: 10 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |