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JP3305472B2 - 電着塗料用顔料分散樹脂およびこれを含有する顔料分散ペースト - Google Patents

電着塗料用顔料分散樹脂およびこれを含有する顔料分散ペースト

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JP3305472B2
JP3305472B2 JP00078494A JP78494A JP3305472B2 JP 3305472 B2 JP3305472 B2 JP 3305472B2 JP 00078494 A JP00078494 A JP 00078494A JP 78494 A JP78494 A JP 78494A JP 3305472 B2 JP3305472 B2 JP 3305472B2
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JP
Japan
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parts
resin
pigment
pigment dispersion
electrodeposition paint
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JP00078494A
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光夫 山田
弘之 野尻
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Nippon Paint Co Ltd
Nippon Paint Holdings Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Nippon Paint Holdings Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電着塗料に顔料分散樹
脂として好適に用いうるカチオン性樹脂およびこれを含
有する顔料分散ペーストに関する。
【0002】
【従来の技術】電着塗装は水性塗料を槽中に満たし同じ
浴中にある被塗物体に塗料成分を電気泳動させ、被塗面
に電気析出させることで塗装を行う方法である。この塗
装法は自動車車体の防食塗装を主な用途としており、産
業上重要である。
【0003】一般に、電着塗料には顔料および顔料分散
剤が含有される。顔料を塗料に導入する際には、予め、
顔料を高濃度で水性媒体に分散させた顔料分散ペースト
を中間組成物として用いる。この顔料分散ペーストに十
分な保存安定性を付与するために分散剤が用いられるの
である。この分散剤には、顔料分散ペーストの分散安定
性を増大させる特性と共に、顔料分散ペーストを水性媒
体で希釈することにより電着塗料とした場合に、この塗
料を長期間安定に保つ性能が要求される。近年では電着
塗料用顔料分散剤にはカチオン性樹脂が一般に用いられ
ている。
【0004】例えば、特公昭53-47143号および同54-497
8号には、電着塗料用分散剤として利用されるカチオン
性樹脂が開示されている。また、特開平1-182377号には
α,β-不飽和カルボニル基と水酸基との硬化反応におけ
る触媒としても機能するカチオン性樹脂が開示されてい
る。ここでは触媒活性のための適度な塩基性および腐食
性環境下におけるインヒビター効果を有するカチオン性
樹脂として3級スルホニウム塩を有するものが開示され
ている。
【0005】また、特開昭63-23919号には顔料粉砕展色
剤として有用なスルホニウム樹脂が開示されており、最
も好ましい例としてチオジエタノールから誘導された3
級スルホニウム塩を有するカチオン性樹脂が挙げられて
いる。
【0006】しかし、ここで開示の顔料分散樹脂は長期
保存下の顔料分散性に劣るので、保存安定性に優れる顔
料分散ペーストおよび電着塗料が得られないという問題
を有する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題を解決するものであり、その目的とするところは、経
時安定性に優れ、それを用いて良好な顔料分散性および
高防食性の電着塗料を調製可能な顔料分散樹脂、並びに
この樹脂を含有する経時安定性に優れた顔料分散ペース
トを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、式
【0009】
【化2】
【0010】[式中、Epは150〜2000のエポキシ当量を有
するエポキシ樹脂の残基であり、R1はヒドロキシメチ
ル、2-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、3-ヒ
ドロキシプロピル、4-ヒドロキシブチルまたは2,3-ジヒ
ドロキシプロピル基であり、A-は対アニオンであり、そ
してmは0.1〜4.0の数値である。]で表わされる顔料分散
樹脂を提供するものであり、そのことにより上記目的が
達成される。
【0011】本発明の顔料分散樹脂は、30〜500、特に5
0〜150の3級スルホニウム価を有することが好ましい。
3級スルホニウム価が500を上回ると耐食性が低下し、3
0を下回ると分散不良となるからである。なお、本発明
における3級スルホニウム価は、樹脂100g中のスルホニ
ウム基のミリ当量で表わされる。
【0012】好ましくは、本発明の顔料分散樹脂はエポ
キシ樹脂と上記3級スルホニウム基に対応するスルフィ
ドとを反応させることにより調製される。この反応は、
一般に、反応温度50〜80℃、好ましくは60〜75℃で、エ
ポキシ樹脂、スルフィド、酸および脱イオン水を混合撹
拌することによって行われる。好ましい反応比率は、ス
ルフィドはエポキシ樹脂のエポキシ基に対して1〜4当
量、酸はエポキシに対して同当量である。酸としては、
スルホニウムの対アニオンとなり得るものが使用でき
る。それらの例としては、蟻酸、乳酸、酢酸、プロピオ
ン酸、酪酸、ジメチロールプロピオン酸、ホウ酸、リン
酸、塩酸、硫酸などが挙げられるが、無機酸を用いる
と、耐食性低下につながるハロゲン化合物が混入する恐
れがあるので、蟻酸、乳酸、酢酸、プロピオン酸、酪
酸、ジメチロールプロピオン酸のようなカルボン酸が好
ましい。
【0013】本発明に用いうるエポキシ樹脂は、1分子
中に平均1個以上の1,2-エポキシ基を有するいわゆるポ
リエポキシドである。これらのエポキシ樹脂のエポキシ
当量は好ましくは150〜2000であり、さらに好ましくは4
00〜1500である。エポキシ当量が150を下回ると、電着
時に造膜できないので塗膜を得ることができず、2000を
上回ると1分子あたりのカチオン基の量が不足し、十分
な水溶性を得ることができない。また、このエポキシ樹
脂は300〜10000、好ましくは800〜5000の数平均分子量
を有する。数平均分子量が10000を上回ると高粘度化に
よる分散不良となり、300を下回ると耐食性を低下させ
る原因となる。
【0014】このようなエポキシ樹脂の例には、ポリフ
ェノールのポリグリシジルエーテルおよび1,2-エポキシ
基をペンダント基として有するアクリル重合体が挙げら
れる。
【0015】ポリフェノールのポリグリシジルエーテル
は、一般に、ポリフェノールとエピクロルヒドリンまた
はジクロルヒドリンとをアルカリ存在下で反応させるこ
とによって得られる。ポリフェノールの例としては、ビ
ス(4-ヒドロキシフェニル)-2,2-プロパン、4,4-ジヒド
ロキシベンゾフェノン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)-
1,1-エタンおよびその類似物等が挙げられる。1,2-エポ
キシ基をペンダント基として有するアクリル重合体は、
一般に、1,2-エポキシ基を有するアクリルモノマー、例
えば、グリシジルメタクリレートなどを単独または他の
アクリルモノマーと共重合することによって得ることが
できる。
【0016】本発明で用いうるスルフィドは、式 R1SCH2CH(OH)CH2OH [式中、R1は上記と同意義である。]で示される。このよ
うなスルフィドは、一般に、チオールとエポキシ化合物
とを反応させることによって得られる。
【0017】本発明に用いうるスルフィドの具体例に
は、1-(2-ヒドロキシエチルチオ)-2,3-メタンジオー
ル、1-(2-ヒドロキシエチルチオ)-2,3-エタンジオー
ル、1-(2-ヒドロキシエチルチオ)-2,3-プロパンジオー
ル、1-(2-ヒドロキシエチルチオ)-2,3-ブタンジオー
ル、2,2'-チオビス(2,3-プロパンジオール)、1-(2-ヒド
ロキシプロピルチオ)-2,3-プロパンジオール等が挙げら
れる。
【0018】このようにして得られる本発明の顔料分散
樹脂と顔料とをその重量比が1:0.05〜1:10、好まし
くは1:0.1〜1:0.5となる割合で当業者に周知の方法
で配合することにより、本発明の顔料分散ペーストを調
製することができる。
【0019】顔料としては、通常使用されるものであれ
ば特に限定されず、例えば酸化鉄、クロム酸ストロンチ
ウム、カーボンブラック、二酸化チタン、タルク、硫酸
バリウム、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、ク
ロミックイエロー、リンモリブデン酸アルミ、リンモリ
ブデン酸亜鉛およびこれらの組み合わせなどが挙げられ
る。
【0020】また、得られた顔料分散ペーストを脱イオ
ン水およびカチオン性樹脂と混合し、さらに補助剤とし
て、他の樹脂、溶媒、酸化防止剤、界面活性剤および電
着工程に用いられる他の補助剤のような当業者に周知の
添加剤を加えることによって電着塗料が得られる。
【0021】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されない。尚、特に断ら
ない限り「部」は重量基準である。
【0022】調製例1 ポリウレタン架橋剤の調製 撹拌装置、冷却管、窒素導入管および温度計を備え付け
た反応容器に、ヘキサメチレンジイソシアヌレート199.
1部を入れ、メチルイソブチルケトン(以下、MIBKと略
す)31.6部で希釈した後、ジブチルスズジラウレート0.2
部を加えた。50℃に昇温後、メチルエチルケトオキシム
87部を撹拌しながら乾燥窒素雰囲気中で滴下し、反応温
度を50℃に維持した。赤外吸収スペクトルによりイソシ
アネート基が消失するまで70℃に保ち、その後MIBK35.8
部、n-ブタノール4.0部で希釈してポリウレタン架橋剤
を得た。
【0023】調製例2 アミノ化エポキシ樹脂の調製 撹拌装置、冷却管、窒素導入管および温度計を備え付け
た反応容器に、エピコート1001(油化シェルエポキシ社
製、エポキシ当量475のビスフェノールA型エポキシ樹
脂)99.8部、エピコート1004(油化シェルエポキシ社製、
エポキシ当量950のビスフェノールA型エポキシ樹脂)85
0.2部、ノニルフェノール55部、MIBK193.3部
およびベンジルジメチルアミン4.5gを加え、140℃
で4時間反応し、エポキシ当量1175を有する樹脂を得
た。ここにエチレングリコールn-ヘキシルエーテル69.1
部、2-アミノエチルエタノールアミンのMIBKケチミン化
物のMIBK溶液(固形分78重量%)35.4部、N-メチルエタノ
ールアミン26.5部およびジエタノールアミン37.1部を加
えた。これを120℃で2時間反応させ、目的とする樹脂
を得た。
【0024】実施例1 ハーフブロック化ジイソシアネートの調製 撹拌機、窒素導入管、冷却管を備えた反応容器にイソホ
ロンジイソシアネート(以下、IPDIと略す)222.2部を入
れ、メチルイソブチルケトン(以下、MIBKと略す)39.1部
で希釈した後にジブチルスズジラウレート0.2部を加え
た。50℃に昇温後、2-エチルヘキサノール131.5部を撹
拌しながら乾燥窒素雰囲気中で2時間かけて滴下反応さ
せた。反応温度を50℃に維持し、2-エチルヘキサノール
ハーフブロック化IPDI(固形分90%)を得た。
【0025】顔料分散樹脂の調製 撹拌機、窒素導入管、冷却管を備えた反応容器にエポン
828(シェル化学社製エポキシ樹脂、エポキシ当量:190)
351.6部およびビスフェノールA 99.2部を仕込み、窒素
雰囲気下130℃まで加熱し、ベンジルジメチルアミン1.4
1部を添加し、170℃で約1時間反応させることにより、
エポキシ当量445のビスフェノール型エポキシ樹脂を得
た。次いで、140℃まで冷却した後、上で調製した2-エ
チルヘキサノールハーフブロック化IPDI218.3部(固形分
量196.5部)を加え反応させた。
【0026】これを140℃に1時間保った後、ジプロピ
レングリコールモノブチルエーテル172.3部を加えて希
釈した後に、反応混合物を100℃に冷却し、1-(2-ヒドロ
キシエチルチオ)-2,3-プロパンジオール408.0部(固形分
量136.0部)、ジメチロールプロピオン酸134.0部および
脱イオン水144.0部を加えた。これを70〜75℃で酸価2.0
以下になるまで反応させ、3級スルホニウム化率72%の
顔料分散樹脂を得た。これをジプロピレングリコールモ
ノブチルエーテル324.8部で希釈し、顔料分散樹脂を得
た(樹脂固形分50%)。
【0027】実施例2 実施例1で、1-(2-ヒドロキシエチルチオ)-2,3-プロパ
ンジオール408.0部(固形分量182.0部)を2,2'-チオビス
(2,3-プロパンジオール)546.0部に変更したほかは同様
にして、反応を行い、3級スルホニウム化率82%の顔料
分散樹脂を得た。これをジプロピレングリコールモノブ
チルエーテル324.8部で希釈し、顔料分散樹脂を得た(樹
脂固形分50%)。
【0028】実施例3 実施例1で、1-(2-ヒドロキシエチルチオ)-2,3-プロパ
ンジオール408.0部を1-(2-ヒドロキシプロピルチオ)2,3
-プロパンジオール498.0部(固形分量166.0部)に変更し
たほかは同様にして、反応を行い、3級スルホニウム化
率70%の顔料分散樹脂を得た。これをジプロピレングリ
コールモノブチルエーテル324.8部で希釈し、顔料分散
樹脂を得た(樹脂固形分50%)。
【0029】実施例4 撹拌機、窒素導入管、冷却管を備えた反応容器にエチレ
ングリコールモノブチルエーテル500部を仕込み、撹拌
しながら120℃に加熱した。これにグリシジルメタクリ
レート285.0部、スチレン205.0部、2-ヒドロキシエチル
メタクリレート250.0部、n-ブチルアクリレート250.0部
およびt-ブチルパーオキシオクトエート28.0部の混合物
を3時間かけて滴下した。その後、エチレングリコール
モノブチルエーテル210部、1-(2-ヒドロキシエチルチ
オ)-2,3-プロパンジオール500部、ジメチロールプロピ
オン酸134.0部を加え、70℃でさらに反応させた。次い
で、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル324.8
部で希釈し、顔料分散樹脂を得た(樹脂固形分50%)。
【0030】比較例1 チオジエタノールから得られる顔料分散樹脂の調製 撹拌機、窒素導入管、冷却管を備えた反応容器にエポン
828 533.2部、ビスフェノールA 199.6部、ノニルフェ
ノール19.2部を仕込み、窒素雰囲気下130℃まで加熱し
た。ここに、ヨウ化エチルトリフェニルホスホニウム0.
75部を添加し、170℃で約1時間反応させることにより
エポキシ当量490のビスフェノールA型エポキシ樹脂を得
た。次いで140℃まで冷却した後、2-エチルヘキサノー
ルハーフブロック化イソホロンジイソシアネート198.4
部(固形分量178.6部)を加え、140℃で1時間保った。こ
うして得られたエポキシ樹脂にエチレングリコールモノ
ブチルエーテル161.8部を加えて希釈後、100℃に冷却
し、2,2'-チオビス(エタノール)122.1部、ジメチロール
プロピオン酸134.0部および脱イオン水144.0部を加え
た。この混合物を70〜75℃で酸価5.0になるまで反応さ
せ、3級スルホニウム化率82%の樹脂を得た。次いでエ
チレングリコールモノブチルエーテル353.5部で希釈
し、顔料分散樹脂を得た(樹脂固形分50%)。
【0031】比較例2 4級化剤の調製 撹拌機、窒素導入管、冷却管を備えた反応容器にトリレ
ンジイソシアネート(以下、TDIと略す)174.0部を入れ、
MIBK33.9部で希釈した後にジブチルスズジラウレート0.
2部を加えた。50℃に昇温後、2-エチルヘキサノール13
1.5部を撹拌しながら乾燥窒素雰囲気中で2時間かけて
滴下反応させた。反応温度を50℃に維持し、2-エチルヘ
キサノールハーフブロック化TDIを得た。この2-エチル
ヘキサノールハーフブロック化TDI320.0部(固形分量30
4.0部)をジメチルエタノールアミン87.2部に室温で加え
たところ、発熱が認められた。これを80℃で1時間撹拌
した後、75%乳酸水溶液117.6部(固形分量88.2部)を加
え、さらにエチレングリコールモノブチルエーテル39.2
部を加えた。反応混合物を65℃で約半時間撹拌し、4級
化剤を得た。
【0032】4級アンモニウム基を有する顔料分散樹脂
の調製 撹拌機、窒素導入管、冷却管を備えた反応容器にエポン
828(油化シェル社製エポキシ当量190のビスフェノールA
型エポキシ樹脂)681.2部およびビスフェノールA 289.6
部を仕込み、窒素雰囲気下150〜160℃で約1時間反応さ
せ、次いで120℃に冷却後、2-エチルヘキサノールハー
フブロック化TDI406.4部(固形分量386.1部)を加えた。
次いで85〜95℃に冷却し、均一化し、さらに上で調製し
た4級化剤496.3部(固形分量421.9部)および脱イオン水
71.2部を加えた。酸価が1以下になるまで反応混合物を
80〜85℃に保持し、エチレングリコールモノブチルエー
テル85.6部を加えて希釈し、顔料分散樹脂を得た。
【0033】実施例5 顔料分散ペーストの調製1 実施例1で調製した顔料分散樹脂30.0部(固形分15.0
部)、脱イオン水75.4部、二酸化チタンR-900P 68.9
部、カオリン14.4部、リンモリブデン酸アルミ15.0部お
よびカーボンブラック1.7部を、サンドグラインドミル
で分散し、粒度10μ以下まで粉砕した顔料分散ペースト
を調製した。この顔料分散ペーストは、総固形分56.0
%、樹脂固形分7.3%、顔料固形分48.7%であった。
【0034】実施例6 顔料分散ペーストの調製2 実施例1の顔料分散樹脂に代えて実施例2の顔料分散樹
脂を用いること以外は実施例5と同様にして、顔料分散
ペーストを調製した。
【0035】実施例7 顔料分散ペーストの調製3 実施例1の顔料分散樹脂に代えて実施例3の顔料分散樹
脂を用いること以外は実施例5と同様にして、顔料分散
ペーストを調製した。
【0036】比較例3 顔料分散ペーストの調製4 実施例1の顔料分散樹脂に代えて比較例1の顔料分散樹
脂を用いること以外は実施例5と同様にして、顔料分散
ペーストを調製した。
【0037】比較例4 顔料分散ペーストの調製5 実施例1の顔料分散樹脂に代えて比較例2の顔料分散樹
脂を用いること以外は実施例5と同様にして、顔料分散
ペーストを調製した。
【0038】実施例8 顔料分散ペーストの分散安定性の評価 実施例5〜7、および比較例3および4で調製した顔料
分散ペーストについて、40℃で2週間静置貯安した後の
沈降状態を観察し、降伏値を測定することにより、顔料
分散ペーストの分散安定性を評価した。これらの評価結
果を表1に示す。
【0039】
【表1】実施例番号 沈降状態1) 粘度変化2) 実施例5 ○ ○ 実施例6 ○ ○ 実施例7 ○ ○ 比較例3 △ ×比較例4 △ ○ 1)40℃で2週間静置貯安した後、ペーストの沈降状態を
以下の評価基準で目視評価した。 ○:沈降なし △:ソフト沈降 ×:ハード沈降 2)40℃で2週間静置貯安した後、ペーストの粘度変化を
以下の評価基準で目視評価した。 ○:増粘無し △:僅かに増粘 ×:著しく増粘
【0040】実施例9 カチオン電着塗料の調製1 調製例1で得られたポリウレタン架橋剤331.9部および
調製例2で得られたアミノ化エポキシ樹脂576.0部をn-
ヘキシルセロソルブ30.3部と混合し、氷酢酸12.3部で中
和した後、脱イオン水1067.0部でゆっくり希釈した。次
いで、これを固形分36.0%になるまで減圧下で有機溶媒
を除去した。ここへ実施例5で調製した顔料分散ペース
ト546.8部を加えて均一に混合し、脱イオン水2598.2部
を加えて固形分20.0%のカチオン電着塗料を得た。
【0041】実施例10 カチオン電着塗料の調製2 顔料分散ペーストを実施例5で調製したものを実施例6
で調製したものに代えた以外は、実施例9と同様にして
カチオン電着塗料を得た。
【0042】実施例11 カチオン電着塗料の調製3 顔料分散ペーストを実施例5で調製したものを実施例7
で調製したものに代えた以外は、実施例9と同様にして
カチオン電着塗料を得た。
【0043】比較例5 カチオン電着塗料の調製4 顔料分散ペーストを実施例5で調製したものを参考例3
で調製したものに代えた以外は、実施例9と同様にして
カチオン電着塗料を得た。
【0044】比較例6 カチオン電着塗料の調製5 顔料分散ペーストを実施例5で調製したものを参考例4
で調製したものに代えた以外は、実施例9と同様にして
カチオン電着塗料を得た。
【0045】実施例12 カチオン電着塗料の経時安定性の評価 実施例9〜11および比較例5、6で得られたカチオン電
着塗料を、撹拌下40℃で4週間貯安した後の380メッシ
ュ網濾過性及び残渣量を評価することにより、経時安定
性を評価した。結果を表2に示す。
【0046】カチオン電着塗料の耐塩水防食性の評価 上記各カチオン電着塗料を冷延鋼板(リン酸亜鉛処理な
し)に、10μの膜厚で電着を行い、160℃で10分焼付けた
後にクロスカットを入れ、次いで塩水噴霧試験(SST)を1
20時間行った。この試験後の試料に幅2.4cmの粘着テー
プ(ニチバン社製、商品名「セロテープ」)を指で確実に貼
りつけた後に急激に粘着テープを剥離し、鋼板からの塗
膜の剥離幅を測定することにより、電着塗料の耐塩水防
食性を評価した。結果を表2に示す。
【0047】
【表2】実施例番号 経時安定性1) 耐塩水防食性2) 実施例9 ○(3mg) ○ 実施例10 ○(5mg) ○ 実施例11 ○(5mg) ○ 比較例5 △(48mg) ○比較例6 △(35mg) ○ 1)電着塗料を撹拌下40℃で4週間貯安した後の380メ
ッシュ網濾過性及び残渣量で、以下の基準により塗料の
経時安定性を評価した。括弧内は濾過残渣量を示す。 ○:良く通る △:通りづらい ×:つまって通らない 2)耐塩水防食性の評価基準 ○:剥離幅2mm未満 △:剥離幅2〜3mm ×:剥離幅
3mm以上
【0048】
【発明の効果】本発明の顔料分散樹脂は、スルホニウム
基に結合している水酸基の数が従来のものに比べて多
く、樹脂の親水性が増加した。これにより、経時安定性
に優れ、良好な顔料分散性および高防食性を有する顔料
分散樹脂を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−86735(JP,A) 特開 昭63−179983(JP,A) 特開 平2−11668(JP,A) 特開 平6−128351(JP,A) 特開 平6−157711(JP,A) 特開 平6−329758(JP,A) 特開 平7−33848(JP,A) 特開 平7−206969(JP,A) 特開 平7−206968(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 59/14 C09D 5/44 C09D 17/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 [式中、Epは150〜2000のエポキシ当量を有するエポキシ
    樹脂の残基であり、R1はヒドロキシメチル、2-ヒドロキ
    シエチル、2-ヒドロキシプロピル、3-ヒドロキシプロピ
    ル、4-ヒドロキシブチルまたは2,3-ジヒドロキシプロピ
    ル基であり、A-は対アニオンであり、そしてmは0.1〜4.
    0の数値である。]で表わされる電着塗料用顔料分散樹
    脂。
  2. 【請求項2】 150〜2000のエポキシ当量を有するエポ
    キシ樹脂と、式 R1SCH2CH(OH)CH2OH [式中、R1は前記と同意義である。]で示すスルフィドと
    を、酸の存在下で反応させて得られる請求項1記載の電
    着塗料用顔料分散樹脂。
  3. 【請求項3】 30〜500の3級スルホニウム価を有する
    請求項1記載の電着塗料用顔料分散樹脂。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の顔料分散樹脂を顔料の重
    量に対して0.05〜10の割合で含有する電着塗料用顔料分
    散ペースト。
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