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JP3228417B2 - 水系含フッ素樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents

水系含フッ素樹脂組成物及びその製造方法

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JP3228417B2
JP3228417B2 JP02507690A JP2507690A JP3228417B2 JP 3228417 B2 JP3228417 B2 JP 3228417B2 JP 02507690 A JP02507690 A JP 02507690A JP 2507690 A JP2507690 A JP 2507690A JP 3228417 B2 JP3228417 B2 JP 3228417B2
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亮 中林
薫 上柳
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Asahi Kasei Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、新規な水溶化又は水分散された水系含フッ
素樹脂組成物及びその製造方法に関するものである。
(従来の技術) 含フッ素樹脂は、耐熱性、機械的特性、耐薬品性、耐
候性などに極めて優れていることから、多くの分野にお
いて幅広く用いられている。
その中で近年脚光を浴びているものに、例えば特開昭
57−34107号公報、特開昭58−34866号公報、特開昭59−
102962号公報、特開昭61−275311号公報、特開昭62−28
8666号公報等に見られる、有機溶剤に可溶でかつ室温で
硬化可能な反応基を持つ含フッ素共重合体樹脂がある。
これら含フッ素共重合体樹脂は、その耐候性、耐薬品
性を生かした長期メンテナンスフリーの塗料として建築
土木、機械金属用、さらには自動車の塗装用に広く用い
られてきている。
ところが、最近では、脱公害、省資源等の社会的要請
から水を溶剤とした塗装システムが注目されており、耐
候性、耐薬品性の優れたフッ素樹脂塗料に対する水系化
(水溶化あるいは水分散化)の要求が高まってきてい
る。
既知の水系フッ素樹脂塗料としては、ポリフッ化ビニ
リデン等を水に分散させたものがあるが、成膜に高温を
要することから、被塗装物が制限される上に、かなり専
門化された技術者やメーカーによってのみ施工が可能で
あり、また得られる塗膜の光沢も低いことから用途がか
なり限定されている。
また、特開昭63−89579号公報には、水酸基含有フッ
素樹脂と塩基性基含有イソシアネートとの反応によるフ
ッ素樹脂の水系化(電着塗料)の技術が記載されている
が、上記公報記載の技術はイソシアネート化合物を用
い、ウレタン結合を介してフッ素樹脂に第4級アンモニ
ウム塩を導入している。
これに対して、本発明は、含フッ素樹脂側鎖に導入さ
れたエポキシ基とオニウム塩形成性物質からなる特定物
質との反応により、含フッ素樹脂に直接第4級アンモニ
ウム塩を形成させる点で異なる。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解消する水
系含フッ素樹脂組成物、即ち水に溶解あるいは分散し、
比較的低温で硬化可能であり、耐候性、耐薬品性に優れ
た塗料の原料となり得る含フッ素樹脂組成物を創出する
ことにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは上記の点に鑑み鋭意研究を重ねた結果、
含フッ素樹脂の側鎖に第4オニウム塩と言う特定の官能
基を導入することにより、上記課題を解決し得ることを
見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は: 分子中に下記(a)式: −CXY−CF2− ・・・(a) (式中、X、Yは同一または相異なってH、Cl、F、CF
3を示す。) の単量体構造単位20〜70モル%を含有し、且つ第4オニ
ウム塩含有単量体構造単位含有量0.2〜60モル%の構造
を有していて、同一側鎖にエーテル結合を介して第4オ
ニウム塩及び水酸基を有する、数平均分子量500〜50,00
0の含フッ素樹脂と、少なくとも水を含む媒体とからな
る水溶化又は水分散された水系樹脂組成物を提供する。
また、 分子中に下記(a)式: −CXY−CF2− ・・・(a) (式中、X、Yは同一または相異なってH、Cl、F、CF
3を示す。) の単量体構造単位20〜70モル%を含有し、同一側鎖にエ
ーテル結合を介してエポキシ基を有する、数平均分子量
500〜50,000の含フッ素共重合体とオニウム塩形成性物
質を、有機酸もしくは無機酸と組み合わせて反応させて
含フッ素樹脂を得、少なくとも水を含む媒体を混合す
る、記載の水系樹脂組成物の製造方法を提供する。
以下、本発明を詳細に説明する。
上記水系含フッ素樹脂は、以下に示す方法で調製する
ことができる。
即ち、本発明の出発物質となるべきエポキシ基含有含
フッ素共重合体としては例えば、 (a)式:CXY−CF2− (式中、X、Yは同一または相異なってH、Cl、F、CF
3を示す。) の単量体構造単位20〜70モル%を含有し、 (b)式: (式中、iは0または1であり、jは0〜5の整数であ
り、kは1〜5の整数を示す。)で表される構造単位1
〜60モル%、 (c)式: (式中R1は−価の有機基であり、l、m、nは0または
1を示す。) で表される構造単位0〜50モル%、 (d)式: (式中R2は炭素数1〜6のアルキレン基であり、Pは0
または1を示す。) で表される構造単位0〜50モル%、 を構成単位として含むエポキシ基含有含フッ素共重合体
が挙げられる。
本発明の出発原料となりうる前記(a)〜(d)を構
成単位とするエポキシ基含有含フッ素共重合体は、各々
対応する単量体を共重合することによって得られる。
即ち、(a)に対応する単量体の具体例としては、 CH2=CF2、CHF=CF2、CHCl=CF2、CFCl=CF2、CF2=C
F2、CF3CF=CF2、CF3CH=CF2、CCl2=CF2、CF3CCl=C
F2、(CF32C=CF2等のフルオロオレフィンを挙げるこ
とができるが、特にクロロトリフルオロエチレン(CFCl
=CF2)、テトラフルオロエチレン(CF2=CF2)、ヘキ
サフルオロプロペン(CF3CF=CF2)が好適である。
これらは、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上
を組み合わせて用いてもよい。
(b)に対応する単量体の具体例としては、 等のエポキシ基含有ビニルエーテル類; 等のエポキシ基含有アリルエーテル類が挙げられる。
これらはそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を
組み合わせて用いてもよい。
(c)に対応する単量体の具体例としては、 エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィ
ン類; 酢酸ビニル、n−酪酸ビニル、安息香酸ビニルなどのカ
ルボン酸ビニルエステル類; 酢酸イソプロペニル、プロピオン酸イソプロペニルなど
のカルボン酸イソプロペニルエステル類; エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、イソ
プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、tert
−ブチルビニルエーテル、ペンチルビニルエーテル、ヘ
キシルビニルエーテル、イソヘキシルビニルエーテル、
オクチルビニルエーテル、4−メチル−1−ペンチルビ
ニルエーテルなどの鎖状アルキルビニルエーテル類; ペンタフルオロエチルビニルエーテル等のフルオロビニ
ルエーテル類; シクロペンチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニル
エーテルなどのシクロアルキルビニルエーテル類; フェニルビニルエーテル、o−、m−、p−トリルビニ
ルエーテルなどのアリールビニルエーテル類; ベンジルビニルエーテル、フェネチルビニルエーテルな
どのアラルキルビニルエーテル類; スチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合物; アリルエチルエーテル、アリルフェニルエーテル等のア
リルエーテル類; ギ酸アリル、酢酸アリル、プロピオン酸アリル、酪酸ア
リル、カプロン酸アリル、安息香酸アリル、シクロヘキ
サンカルボン酸アリル、シクロヘキシルプロピオン酸ア
リル等のカルボン酸アリルエステル類等が挙げられる。
これらは、それぞれ単独で用いても良いし、2種以上
組み合わせて用いても良い。
(d)に対応する単量体の具体例としては、 ヒドロキシメチルビニルエーテル、ヒドロキシエチル
ビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテ
ル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒド
ロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロキシブチルビ
ニルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルビ
ニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテ
ル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、エチレン
グリコールモノアリルエーテルなどが挙げられる。
これらのヒドロキシル基含有不飽和エーテルは、それ
ぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用
いてもよい。
前記(a)〜(d)に対応する単量体の共重合は、一
般に用いられているラジカル重合方法が適用できる。
即ち、重合開始剤存在下での溶液重合、乳化重合、懸
濁重合、塊状重合などの各種重合法によって行われる。
得られたエポキシ基含有フッ素共重合体は、本質的
に、下記式(a); −CXY−CF2− ・・・(a) (式中X、Yは同一または相異なってH、Cl、F、CF3
を示す。) の単量体構造単位20〜70モル%を含有し、同一側鎖にエ
ーテル結合を介してエポキシ基を有する含フッ素共重合
体である。
特に、エポキシ基含有含フッ素共重合体を構成するエ
ポキシ基含有単量体構造単位としては、(b)式: (式中、iは0または1であり、jは0〜5の整数であ
り、kは1〜5の整数を示す。) が好ましい。
これらエポキシ基含有含フッ素共重合体の分子量は、
通常、数平均分子量で500〜50,000、好ましくは1,000〜
30,000程度であり、エポキシ基含有量は0.2〜50重量
%、好ましくは1〜20重量%であり、フッ素含有量は5
〜70重量%、好ましくは10〜60重量%であり、Tg(ガラ
ス転移温度)は通常−50〜120℃、好ましくは−20〜90
℃程度である。
続いて、得られたエポキシ基含有含フッ素共重合体の
エポキシ基にオニウム塩形成性物質を有機酸もしくは無
機酸と組み合わせて反応させることにより、第四オニウ
ム塩及び水酸基を同一側鎖に含有する水系含フッ素樹脂
を得る。
上記オニウム塩形成性物質としては、塩基性アミノ化
合物、第三ホスフィン、第二スルフィド等が挙げられ、
それぞれ第四アンモニウム、ホスホニウム、スルホニウ
ム塩基を生成し得る。
前記塩基性アミノ化合物は、第1級アミン、第2級ア
ミン、第3級アミンの他、ポリアミン類、アルカノール
アミン類いずれであってもよい。
好ましい塩基性アミノ化合物としては、ジエチルアミ
ン、ジプロピルアミン、N−メチルエタノールアミン、
ジエタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレント
リアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジメチルエ
タノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、ジエチレントリアミン等が挙げられる。
ジエチレントリアミンのごときポリアミンを使用すると
きは、その第1級アミノ基含有物質を予め、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのような
ケトンと反応させて得られるケチミン誘導体とするのが
良い。
また、前記第三ホスフィンは、妨害基を含まないホス
フィンなら実際上どんなホスフィンでも使用することが
できる。例えば、ホスフィンは、脂肪族、芳香族あるい
は脂環式ホスフィンであってもよい。
かかるホスフィンの例としては、低級トリアルキルホ
スフィン、例えばトリメチルホスフィン、トリエチルホ
スフィン、トリプロピルホスフィン、トリブチルホスフ
ィン;混合低級アルキルフェニルホスフィン、例えばフ
ェニルジメチルホスフィン、フェニルジエチルホスフィ
ン、フェニルジプロピルホスフィン、ジフェニルメチル
ホスフィン、ジフェニルエチルホスフィン、ジフェニル
プロピルホスフィン;トリフェニルホスフィン;テトラ
メチレンメチルホスフィンのような脂環式ホスフィンな
どが含まれる。
また、前記第二スルファイドとしては、エポキシ基と
反応し且つ妨害基を含まない硫化物ならば事実上どんな
硫化物でも用いることができる。例えば、硫化物は脂肪
族でも混合脂肪族−芳香族でもアラルキルでも、あるい
は環式でもよい。
かかる硫化物の例としては、硫化ジエチル、硫化ジプ
ロピル、硫化ジブチル、硫化ジヘキシルのような硫化ジ
アルキル:硫化ジフェニル、硫化エチルフェニルのよう
な硫化フェニルまたは硫化アルキルフェニル:硫化テト
ラメチレン、硫化ペンタメチレンのような脂環式硫化硫
化物:チオジエタール、チオジプロパノール、チオジブ
タノールのような硫化ヒドロキシアルキルが含まれる。
上記オニウム塩形成性物質は、各々単独で用いても良
いし、二種以上組み合わせて用いてもよい。
また、その使用量は、前記エポキシ基含有含フッ素共
重合体のエポキシ基に対し0.2〜2.0当量、好ましくは0.
5〜1.2当量である。
また、前記有機酸としては、蟻酸、酢酸、乳酸、プロ
ピオン酸、シュウ酸、アクリル酸、メタアクリル酸、p
−トルエンスルホン酸等が、無機酸としては、ホウ酸、
塩酸、硫酸、リン酸等が挙げられる。
これらの酸の使用量は、前記オニウム塩形成性物質に
対して0.2〜5当量、好ましくは0.5〜1.5当量である。
エポキシ基含有含フッ素共重合体とオニウム塩形成性
物質及び有機酸もしくは無機酸との反応は、通常、オニ
ウム塩形成性物質と有機酸もしくは無機酸との混合物と
エポキシ基含有含フッ素共重合体とを反応させて行う
が、活性水素を有する第一アミン化合物類、第二アミン
化合物類は、予め、エポキシ基含有含フッ素共重合体と
反応させた後、それを有機酸もしくは無機酸で中和する
方法もとりうる。
出発原料であるエポキシ基含有含フッ素共重合体に
は、前述のように(b)式で表されるエポキシ基含有単
量体構造単位1〜60モル%を含んでいるため、上記操作
により含フッ素樹脂には0.2〜60モル%の第4オニウム
塩含有単量体構造単位が導入される。
エポキシ基含有含フッ素共重合体とオニウム塩形成性
物質及び有機酸もしくは無機酸との反応は、約20〜200
℃、好ましくは50〜150℃で1〜5時間程度加熱するこ
とにより達成できる。
上記反応は、通常適宜の溶剤中で行われる。
使用する溶剤としては、生成する水系含フッ素樹脂を
水に溶解または分散させるに当たり、溶解または分散を
容易にし、水溶液の安定性を向上させ、樹脂の流動性を
改善し、塗膜の平滑性を改善するなどの目的を達成で
き、水溶性でありしかも含フッ素樹脂を溶解しうる任意
の溶剤を使用できる。
従って、得られた水溶化又は水分散された水系樹脂組
成物には、少なくとも水を含む媒体が含まれることにな
る。
使用できる溶剤としては、例えば、エチルセロソル
ブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチレン
グリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジ
メチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエー
テル、酢酸セロソルブ、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテート、ジアセトンアルコール、4−メ
トキシ−4−メチルペンタノン−2、メチルエチルケト
ン、アセトン、ジメチルスルフォキシド、ジメチルホル
ムアミドなどを挙げることができる。
該有機溶剤の使用量は、含フッ素系共重合体組成物10
0重量部当たり10〜100重量部使用することが好ましい。
かくして得られた水系含フッ素樹脂は、具体的には、
下記に示す(a)式の構造短を20〜70モル%、及び
(e)、(f)、(g)式で表される少なくとも1つの
構造短を0.2〜60モル%を必須構成単位とするものであ
る。
該水系含フッ素樹脂の分子量は通常数平均分子量で50
0〜50,000、好ましく1,000〜30,000程度であり、フッ素
含有量は5〜70重量%、Tg(ガラス転移温度)は通常−
50〜120℃、好ましくは−20〜90℃程度である。
(a)式:−CXY−CF2− ・・・(a) (式中、X、Yは同一または相異なってH、Cl、F、CF
3を示す) (e)式:オニウム塩形成性物質が塩基性アミノ化合物
の場合、 (式中、R3、R4、R5は同一または相異なって、それぞれ
水素、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数1〜6
のヒドロキシアルキル基、フェニル基、ベンジル基、炭
素数1〜6のアミノアルキル基を表す。ただしR3、R4
しくはR3、R4、R5は環構造をとって結合できる。
A-は有機アニオン、または無機アニオンを表す。
iは0または1であり、jは0〜5の整数であり、k
は1〜5の整数を示す。) (f)式:オニウム塩形成性物質が第三ホスフィンの場
合、 (式中、R6、R7、R8は同一または相異なって、それぞれ
水素、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数1〜6
のヒドロキシアルキル基、フェニル基、ベンジル基を表
す。但し、R6、R7もしくはR6、R7、R8は環構造をとって
結合できる。
A-は有機アニオン、又は無機アニオンを表す。
iは0または1であり、jは0〜5の整数であり、k
は1〜5の整数を示す。) (g)式:オニウム塩形成性物質が第二スルファイドの
場合、 (式中、R9、R10は同一又は相異なって、それぞれ水
素、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数1〜6の
ヒドロキシアルキル基、フェニル基、ベンジル基を表
す。ただし、R9、R10は環構造をとって結合できる。
A-は有機アニオン、または無機アニオンを表す。
iは0または1であり、jは0〜5の整数であり、k
は1〜5の整数を示す。) 本発明によりなる水系含フッ素樹脂と、少なくとも水
を含む媒体とからなる水溶化又は水分散された水系含フ
ッ素樹脂組成物は、適宜の硬化剤と組み合わせることに
より、例えば、水系のフッ素系塗料やフッ素系電着塗料
等として使用することができる。
前記硬化剤は、前記水系含フッ素樹脂に含有されるヒ
ドロキシ基等と反応して、前記水系含フッ素共重合体を
架橋する機能を有するものであり、例えばブロックイソ
シアネート、アミノ樹脂等が挙げられる。
特に、アミノ樹脂としては、例えば、従来から公知の
メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂等が挙
げられるが、好ましくはメチルエーテル化型、または炭
素数4以下のアルコールの混合エーテル型のアルコキシ
メチル化メラミン樹脂であり、必要に応じてp−トルエ
ンスルホン酸等の触媒を用いてもよい。
(実施例) 以下、実施例により更に詳細に説明するが、本発明は
かかる実施例により何ら限定されるものではない。
尚、実施例中の%はすべて重量%を示すものとし、ま
た使用する略号は以下の通りとする。
(単量体) CTFE:クロロトリフルオロエチレン、 EVE:エチルビニルエーテル、 HBVE:ヒドロキシブチルビニルエーテル、IBVE:イソブ
チルビニルエーテル、 GlyAE:グリシジルアリルエーテル、 各種樹脂の分子量: ゲルパーミエイションクロマトグラフィを用いて、ポ
リスチレン標品検量線より求めた。
〔使用機器〕・装置:島津製作所 LC−3A ・カラム:東ソー(株) TSKgel G−5000 HXL TSKgel G−4000 HXL TSKgel G−2000 HXL ・検出器:島津製所 RID−6A ・データ処理:島津製作所 C−R4A ・キャリヤーテトラヒドロフラン エポキシ価の測定: ASTM−D1652法に準じて行った。
(実施例1) CTFE(1170g)、HBVE(232g)、EVE(288g)、GlyAE
(456g)を、キシレンを溶剤とし、2,2′−アゾビス−
(2,4−ジメチルバレロニトリル)を開始剤として重合
して得られた、数平均分子量≒5,000、樹脂分エポキシ
価1.32mmol/gであるエポキシ基含有含フッ素共重合体の
エチルセロソルブ溶液(固形分60%)(以下共重合体
〔A〕とする。)830gとジメチルエタノールアミン59g
及び酢酸40gとを90℃で2時間反応させた。次いで、脱
イオン水1,070gを添加したところ、樹脂は完全に溶解
し、樹脂分30%の透明な含フッ素樹脂の水溶液が得られ
た。
得られた水系含フッ素樹脂の数平均分子量は約6,000
であった。原料共重合体〔A〕及び得られた水系含フッ
素樹脂のIRスペクトルを各々第1図、第2図に示す。
(実施例2) ジメチルエタノールアミン59gをチオジエタノール81g
に、脱イオン水1,070gを脱イオン水1,120gに替える以外
は、実施例1と同様の方法で反応を行い、樹脂分30%の
透明な含フッ素樹脂の水溶液を得た。
得られた水系含フッ素共重合体の数平均分子量は約6,
500であった。得られた水系含フッ素樹脂のIRチャート
を第3図に示す。
(実施例3) ジメチルエタノールアミン59gをトリフェニルホスフ
ィン173gに、脱イオン水1,070gを脱イオン水1,330gに替
える以外は、実施例1と同様の方法で反応を行い、樹脂
分30%の均一な含フッ素樹脂の分散液を得た。
得られた水系含フッ素樹脂の数平均分子量は約7,000
であった。IRチャートを第4図に示す。
(比較例1) 原料共重合体〔A〕のエチルセロソルブ溶液(固形分
60%)100gに脱イオン水100gを添加したところ、白色粘
調の樹脂が析出し、水溶化あるいは水分散化はできなか
った。
(比較例2) 原料共重合体〔A〕のエチルセロソルブ溶液(固形分
60%)100gに酢酸5g及び脱イオン水100gを添加したとこ
ろ、白色粘調の樹脂が析出し、水溶化あるいは水分散化
はできなかった。
(発明の効果) 本発明によって、耐候性、耐薬品性の優れた含フッ素
共重合体を容易に水系化(水溶化あるいは水分散化)す
ることが可能であり、硬化剤との組合せにより20〜180
℃の比較的低温で硬化可能なフッ素系塗料を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、原料共重合体〔A〕のIRスペクトルを示す。 第2図〜第4図は、それぞれ実施例1〜3で得られた水
系含フッ素樹脂のIRスペクトルを示す。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 14/18 - 14/28 C08F 214/18 - 214/28 C08F 8/00 - 8/50 C08F 16/12 - 16/20 C08F 216/12 - 216/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子中に下記(a)式: −CXY−CF2− ・・・(a) (式中、X、Yは同一または相異なってH、Cl、F、CF
    3を示す。) の単量体構造単位20〜70モル%を含有し、且つ同一側鎖
    にエーテル結合を介して第4オニウム塩及び水酸基を有
    する第4オニウム塩含有単量体構造単位含有量0.2〜60
    モル%を含有する構造を有していて、数平均分子量500
    〜50,000の含フッ素樹脂と、少なくとも水を含む媒体と
    からなることを特徴とする、水溶化又は水分散された水
    系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】分子中に下記(a)式: −CXY−CF2− ・・・(a) (式中、X、Yは同一または相異なってH、Cl、F、CF
    3を示す。) の単量体構造単位20〜70モル%を含有し、同一側鎖にエ
    ーテル結合を介してエポキシ基を有する、数平均分子量
    500〜50,000の含フッ素共重合体とオニウム塩形成性物
    質を、有機酸もしくは無機酸と組み合わせて反応させて
    含フッ素樹脂を得、少なくとも水を含む媒体を混合する
    ことを特徴とする、請求項1記載の水系樹脂組成物の製
    造方法。
JP02507690A 1990-02-06 1990-02-06 水系含フッ素樹脂組成物及びその製造方法 Expired - Lifetime JP3228417B2 (ja)

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