JP3129298B2 - 電界効果トランジスタ及びその製造方法 - Google Patents
電界効果トランジスタ及びその製造方法Info
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- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10D—INORGANIC ELECTRIC SEMICONDUCTOR DEVICES
- H10D30/00—Field-effect transistors [FET]
- H10D30/80—FETs having rectifying junction gate electrodes
- H10D30/87—FETs having Schottky gate electrodes, e.g. metal-semiconductor FETs [MESFET]
-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10D—INORGANIC ELECTRIC SEMICONDUCTOR DEVICES
- H10D62/00—Semiconductor bodies, or regions thereof, of devices having potential barriers
- H10D62/10—Shapes, relative sizes or dispositions of the regions of the semiconductor bodies; Shapes of the semiconductor bodies
- H10D62/17—Semiconductor regions connected to electrodes not carrying current to be rectified, amplified or switched, e.g. channel regions
- H10D62/351—Substrate regions of field-effect devices
- H10D62/357—Substrate regions of field-effect devices of FETs
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- Junction Field-Effect Transistors (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電界効果トランジス
タ及びその製造方法に関し、特に高耐圧で大電流を流す
デバイス、トランジスタの構造及びその製法に関する。
タ及びその製造方法に関し、特に高耐圧で大電流を流す
デバイス、トランジスタの構造及びその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコンデバイスでの高耐圧デバイスで
は、縦型構造と呼ばれるVMOS(V−grooved
Metal Oxide Semiconducto
r)トランジスタ、VDMOS(Vertical D
ouble−diffusedMetal Oxide
Semiconductor)と、横型構造と呼ばれ
るRESURF(Reduced Surface F
ield)構造又はLDMOS(Lateral Do
uble−diffused Metal Oxide
Semiconductor)が知られている。これ
らは、S.C.Sun and J. D. Plum
merによる1980年発行の文献「Modeling
of the On−Resistance of
LDMOS, VDMOS and VMOS Pow
er Transistos」(IEEE Tran
s. on Electron Devices, v
ol.ED−27, p.356)に記載されている。
これらのトランジスタでは、通常のトランジスタ構造に
加え、ゲート下に高濃度のp型層、ゲートとドレインと
の間にドリフト層という領域が存在することが特徴であ
る。ドリフト層にはn型導電層よりなるチャネルと、そ
れに平行してソース電位に固定された金属電極を酸化膜
を介して表面に、又は基板内にp型層が設置されてい
る。
は、縦型構造と呼ばれるVMOS(V−grooved
Metal Oxide Semiconducto
r)トランジスタ、VDMOS(Vertical D
ouble−diffusedMetal Oxide
Semiconductor)と、横型構造と呼ばれ
るRESURF(Reduced Surface F
ield)構造又はLDMOS(Lateral Do
uble−diffused Metal Oxide
Semiconductor)が知られている。これ
らは、S.C.Sun and J. D. Plum
merによる1980年発行の文献「Modeling
of the On−Resistance of
LDMOS, VDMOS and VMOS Pow
er Transistos」(IEEE Tran
s. on Electron Devices, v
ol.ED−27, p.356)に記載されている。
これらのトランジスタでは、通常のトランジスタ構造に
加え、ゲート下に高濃度のp型層、ゲートとドレインと
の間にドリフト層という領域が存在することが特徴であ
る。ドリフト層にはn型導電層よりなるチャネルと、そ
れに平行してソース電位に固定された金属電極を酸化膜
を介して表面に、又は基板内にp型層が設置されてい
る。
【0003】パワーFETでの耐圧破壊は、最終的に
は、電子電流の増大、アバランシェ破壊によるホール
(正孔)の発生、ホールの正電荷による電子の誘起、に
よりまた電子電流が増えるという正帰還が破壊的な電流
を流すことによって決まる。ゲート直下のp型層は微細
MOSFETで短チャネル効果抑制のために使われるチ
ャネルドープ層と同様に働く。その結果、トランジスタ
のOFF状態でのリーク電流が減少し、このリーク電流
を種とするアバランシェ破壊が起こらず、ホールの発生
が抑制される。アバランシェ破壊の種電流を減らすp型
層の効果は、耐圧の向上に顕著に寄与する。
は、電子電流の増大、アバランシェ破壊によるホール
(正孔)の発生、ホールの正電荷による電子の誘起、に
よりまた電子電流が増えるという正帰還が破壊的な電流
を流すことによって決まる。ゲート直下のp型層は微細
MOSFETで短チャネル効果抑制のために使われるチ
ャネルドープ層と同様に働く。その結果、トランジスタ
のOFF状態でのリーク電流が減少し、このリーク電流
を種とするアバランシェ破壊が起こらず、ホールの発生
が抑制される。アバランシェ破壊の種電流を減らすp型
層の効果は、耐圧の向上に顕著に寄与する。
【0004】ドリフト層では低ドレイン電圧ではn型層
に空乏層が拡がらないので、n型層のチャネルは低抵抗
である。一方、高ドレイン電圧になるとn型層とp型層
又は金属電極との間に大きなバイアスがかかり、n型層
は空乏化する。そのため、n型層は高抵抗となりる。n
型チャネルが完全に空乏化すれば、チャネル方向に均一
な電界がかかって電界集中が起こらないため、アバラン
シェ破壊が起こりにくく高耐圧となる。ドリフト層を5
極管モードになるようにすれば、いわゆる2つのFET
でのカスコード接続と同様となり高周波特性を損なうこ
ともない。
に空乏層が拡がらないので、n型層のチャネルは低抵抗
である。一方、高ドレイン電圧になるとn型層とp型層
又は金属電極との間に大きなバイアスがかかり、n型層
は空乏化する。そのため、n型層は高抵抗となりる。n
型チャネルが完全に空乏化すれば、チャネル方向に均一
な電界がかかって電界集中が起こらないため、アバラン
シェ破壊が起こりにくく高耐圧となる。ドリフト層を5
極管モードになるようにすれば、いわゆる2つのFET
でのカスコード接続と同様となり高周波特性を損なうこ
ともない。
【0005】しかし、化合物半導体のパワーFETで
は、このようなドリフト層を設けてはいなかった。これ
は、化合物半導体ではシリコンと違って表面準位密度が
高く、この表面準位がp型層と似た役割を果たしていた
ので積極的にp型層を導入する必要が無かったためであ
る。しかし、p型層と同様に働くような表面準位は、ゲ
ート電極からの負電荷の注入によって形成されるため長
さが有限で、上記ドリフト層のようにゲート・ドレイン
間の距離に比例することは無く、耐圧は20V程度に留
まっていた。
は、このようなドリフト層を設けてはいなかった。これ
は、化合物半導体ではシリコンと違って表面準位密度が
高く、この表面準位がp型層と似た役割を果たしていた
ので積極的にp型層を導入する必要が無かったためであ
る。しかし、p型層と同様に働くような表面準位は、ゲ
ート電極からの負電荷の注入によって形成されるため長
さが有限で、上記ドリフト層のようにゲート・ドレイン
間の距離に比例することは無く、耐圧は20V程度に留
まっていた。
【0006】そこで、さらに高耐圧化を勧めるためには
短チャネル効果抑止のため、及びドリフト層の効果的な
動作のためシリコンデバイスと同様にp型層を導入して
行くことが試みられた。半絶縁性基板の上にトランジス
タを作る場合、p型層は半絶縁性基板やノンドープ層に
囲まれていて電気的に浮いている。しかし、アバランシ
ェ破壊でのホールの生成が少なければ、p型層の電位は
ソース、ドレインのn型層とpn接合を形成し、電圧の
低いソース側が順方向接合となるので、p型層の電位も
ほぼソース電位になる。こうすると、MOSFETの場
合と同じ機構でドレイン電流の流れないOFF状態では
耐圧は向上した。
短チャネル効果抑止のため、及びドリフト層の効果的な
動作のためシリコンデバイスと同様にp型層を導入して
行くことが試みられた。半絶縁性基板の上にトランジス
タを作る場合、p型層は半絶縁性基板やノンドープ層に
囲まれていて電気的に浮いている。しかし、アバランシ
ェ破壊でのホールの生成が少なければ、p型層の電位は
ソース、ドレインのn型層とpn接合を形成し、電圧の
低いソース側が順方向接合となるので、p型層の電位も
ほぼソース電位になる。こうすると、MOSFETの場
合と同じ機構でドレイン電流の流れないOFF状態では
耐圧は向上した。
【0007】しかし、ON状態でドレイン電圧を上げて
いくと、比較的低い電圧で、熱的な破壊を伴う永久破壊
を引き起こす。この原因は以下の通りである。すなわ
ち、ある程度以上の高電圧で、かつドレイン電流が流れ
るとアバランシェ破壊によるホールが発生し始める。こ
のホールがチャネル近傍に蓄積すると正の電圧が発生し
ドレイン電流の増大を招く。その結果、先に述べた電流
増大の正帰還を引き起こし永久破壊に至る。FETに電
流が流れ始めると均一なドーピングを持つチャネルで
は、電界はドレイン端に集中するため、ON状態での高
電界発生は避けることができない。その結果、ON状態
での耐圧は浮遊したp型層バッファの導入でもほとんど
効果が無く、シリコンMOSFETで得られているよう
な数100V級の高耐圧動作は得られない。
いくと、比較的低い電圧で、熱的な破壊を伴う永久破壊
を引き起こす。この原因は以下の通りである。すなわ
ち、ある程度以上の高電圧で、かつドレイン電流が流れ
るとアバランシェ破壊によるホールが発生し始める。こ
のホールがチャネル近傍に蓄積すると正の電圧が発生し
ドレイン電流の増大を招く。その結果、先に述べた電流
増大の正帰還を引き起こし永久破壊に至る。FETに電
流が流れ始めると均一なドーピングを持つチャネルで
は、電界はドレイン端に集中するため、ON状態での高
電界発生は避けることができない。その結果、ON状態
での耐圧は浮遊したp型層バッファの導入でもほとんど
効果が無く、シリコンMOSFETで得られているよう
な数100V級の高耐圧動作は得られない。
【0008】さらに、実際にパワーFETでは高効率を
実現するためB級ないしAB級動作の増幅器として使用
することが多い。このような動作モードの場合、入力A
C信号の半周期ではゲート電圧は一時的にチャネルがカ
ットオフするよりさらに低い電圧まで振り込むことにな
る。ゲート電圧が過度に負電圧まで振り込まれるとホー
ルの障壁(バリア)となるn型のチャネルが空乏化し、
p型層のホールがチャネル部を越えてゲートに流れ込
む。一方、半周期では逆のバイアスが印加されるが、ゲ
ートがショットキー電極であるためチャネルへのホール
の注入は起こらず、チャネルの電子がゲートに流れるの
みである。その結果、全体としてのホールの流れは1方
向のみとなるので、p型層のホールが一方的に引き抜か
れ、p型層が他の電極から電気的に浮いている場合には
p型層の電位が低下し、負の基板バイアスをかけた時と
同様にドレイン電流の低下が起こり、大きな電力が出せ
なくなってしまう。
実現するためB級ないしAB級動作の増幅器として使用
することが多い。このような動作モードの場合、入力A
C信号の半周期ではゲート電圧は一時的にチャネルがカ
ットオフするよりさらに低い電圧まで振り込むことにな
る。ゲート電圧が過度に負電圧まで振り込まれるとホー
ルの障壁(バリア)となるn型のチャネルが空乏化し、
p型層のホールがチャネル部を越えてゲートに流れ込
む。一方、半周期では逆のバイアスが印加されるが、ゲ
ートがショットキー電極であるためチャネルへのホール
の注入は起こらず、チャネルの電子がゲートに流れるの
みである。その結果、全体としてのホールの流れは1方
向のみとなるので、p型層のホールが一方的に引き抜か
れ、p型層が他の電極から電気的に浮いている場合には
p型層の電位が低下し、負の基板バイアスをかけた時と
同様にドレイン電流の低下が起こり、大きな電力が出せ
なくなってしまう。
【0009】また、浮遊したp型層ではもう一つの機構
で同様なドレイン電流の減少が起こる。パワーFETで
はドレイン電圧が大きく変動する。そのため浮遊したp
型層の電位もドレインやチャネルとの容量性結合により
振動する。定常状態では先に述べたようにp型層の電位
はソース電位に近いが、この電位を中心に電圧が変動す
ると、ソースのn型層とp型層と間はpn接合の順方向
と逆方向の電圧が交互にかかることになる。順方向バイ
アス時にはp型層のホールがソースに流れ、又はソース
から電子がp型層に流れ込み、p型層は負に帯電する。
で同様なドレイン電流の減少が起こる。パワーFETで
はドレイン電圧が大きく変動する。そのため浮遊したp
型層の電位もドレインやチャネルとの容量性結合により
振動する。定常状態では先に述べたようにp型層の電位
はソース電位に近いが、この電位を中心に電圧が変動す
ると、ソースのn型層とp型層と間はpn接合の順方向
と逆方向の電圧が交互にかかることになる。順方向バイ
アス時にはp型層のホールがソースに流れ、又はソース
から電子がp型層に流れ込み、p型層は負に帯電する。
【0010】一方、逆バイアス時には電子、ホールとも
動かない。その結果、p型層の電位はどんどん負電位に
シフトし、安定する。この変動はpn接合のリーク電流
で起きるため信号として扱う高周波よりも非常に遅い。
そのため、高周波信号に取ってはDC的に基板に負バイ
アスがかかったように見え、ドレイン電流が減少し、大
きな出力が得られないことになる。
動かない。その結果、p型層の電位はどんどん負電位に
シフトし、安定する。この変動はpn接合のリーク電流
で起きるため信号として扱う高周波よりも非常に遅い。
そのため、高周波信号に取ってはDC的に基板に負バイ
アスがかかったように見え、ドレイン電流が減少し、大
きな出力が得られないことになる。
【0011】このように、浮遊したp型層はOFF耐圧
は上げられるものの、アバランシェによる正バイアスの
発生と、チャージポンピングによる負バイアス発生の問
題を持つ。これらの問題を防ぐには、シリコンMOSF
ETと同様にp型層の電位を外部から固定することで解
決できる。このためには、表面からp型層へのコンタク
トを形成したり、p型基板を用いたりする必要があり、
工程の増加や高周波特性の低下は避けられないが、やむ
を得ないことである。
は上げられるものの、アバランシェによる正バイアスの
発生と、チャージポンピングによる負バイアス発生の問
題を持つ。これらの問題を防ぐには、シリコンMOSF
ETと同様にp型層の電位を外部から固定することで解
決できる。このためには、表面からp型層へのコンタク
トを形成したり、p型基板を用いたりする必要があり、
工程の増加や高周波特性の低下は避けられないが、やむ
を得ないことである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、p型層の電位
を固定した場合には、B級動作などでゲートに過大な負
バイアスがかかったときにp型層のホールがゲートに流
れ出し、ゲートリークを引き起こすことである。ゲート
リークは、ゲート電流によるノイズの発生、ゲートバイ
アス、基板バイアスの変動、消費電力の増大などの問題
を引き起こす。ホールの流れを止めるだけなら、バンド
ギャップの大きなヘテロ障壁を使う方法がある。しか
し、この方法ではアバランシェ破壊で発生したホール熱
的永久破壊に対してはかえって悪い効果をもたらす。つ
まり、パワーFET高耐圧化のためのp型層に対して
は、余分なホールはソース又はグランドに排出でき、ゲ
ートに負バイアスをかけた場合にはホールがゲートに流
れ出さないような障壁を持っていることである。
を固定した場合には、B級動作などでゲートに過大な負
バイアスがかかったときにp型層のホールがゲートに流
れ出し、ゲートリークを引き起こすことである。ゲート
リークは、ゲート電流によるノイズの発生、ゲートバイ
アス、基板バイアスの変動、消費電力の増大などの問題
を引き起こす。ホールの流れを止めるだけなら、バンド
ギャップの大きなヘテロ障壁を使う方法がある。しか
し、この方法ではアバランシェ破壊で発生したホール熱
的永久破壊に対してはかえって悪い効果をもたらす。つ
まり、パワーFET高耐圧化のためのp型層に対して
は、余分なホールはソース又はグランドに排出でき、ゲ
ートに負バイアスをかけた場合にはホールがゲートに流
れ出さないような障壁を持っていることである。
【0013】図6はp型層バッファを用いない構造のパ
ワーFETの一般的な断面模式図である。同図において
は、半絶縁性基板8の上にノンドープ層7が積層され、
チャネルn型層6が形成されている。そして、ソース高
濃度n型層4を介してソース電極1が設けられ、ドレイ
ン高濃度n型層5を介してドレイン電極3が設けられて
いる。ソース電極1とドレイン電極3との間にはゲート
電極2が設けられ、ゲート電極2とドレイン電極3との
間にはドリフト領域9が設けられている。なお、ここで
はnチャネルFETを例にとって説明するが、p、nの
符号を逆転することによりpチャネルFETでも全く同
じ動作となる。
ワーFETの一般的な断面模式図である。同図において
は、半絶縁性基板8の上にノンドープ層7が積層され、
チャネルn型層6が形成されている。そして、ソース高
濃度n型層4を介してソース電極1が設けられ、ドレイ
ン高濃度n型層5を介してドレイン電極3が設けられて
いる。ソース電極1とドレイン電極3との間にはゲート
電極2が設けられ、ゲート電極2とドレイン電極3との
間にはドリフト領域9が設けられている。なお、ここで
はnチャネルFETを例にとって説明するが、p、nの
符号を逆転することによりpチャネルFETでも全く同
じ動作となる。
【0014】この図6に示されている構造は、所定のエ
ピタキシャル構造を持つ基板を用意し、ボロンや酸素の
イオン注入でチャネルn型層を選択的に半絶縁化して素
子を分離して作成する。図中のXがイオン注入領域であ
る。この構造はGaAsパワーFETでは広く用いられ
ているが、MOSFETと異なりゲート、ドレイン間の
距離を増やしても耐圧が向上しない。
ピタキシャル構造を持つ基板を用意し、ボロンや酸素の
イオン注入でチャネルn型層を選択的に半絶縁化して素
子を分離して作成する。図中のXがイオン注入領域であ
る。この構造はGaAsパワーFETでは広く用いられ
ているが、MOSFETと異なりゲート、ドレイン間の
距離を増やしても耐圧が向上しない。
【0015】図7は図6の構造に埋込p型層10を追加
した構造であり、図6と同等部分は同一符号により示さ
れている。同図中の埋込p型層10は半絶縁性基板8や
ノンドープ層7に囲まれていて電気的に浮いている。こ
の構造では、埋込p型層10の電位が、ゲート負バイア
スやチャージポンピング現象によって負にバイアスされ
てドレイン電流が低下し、パワーが出せないという問題
と、アバランシェ破壊によるホールがドレイン電流の増
大を引き起こし永久破壊に至りやすいという欠点を持
つ。
した構造であり、図6と同等部分は同一符号により示さ
れている。同図中の埋込p型層10は半絶縁性基板8や
ノンドープ層7に囲まれていて電気的に浮いている。こ
の構造では、埋込p型層10の電位が、ゲート負バイア
スやチャージポンピング現象によって負にバイアスされ
てドレイン電流が低下し、パワーが出せないという問題
と、アバランシェ破壊によるホールがドレイン電流の増
大を引き起こし永久破壊に至りやすいという欠点を持
つ。
【0016】図8は図7のトランジスタのゲートに過大
な負バイアスがかかった場合のチャネル断面方向のポテ
ンシャル図である。同時にゲートがON状態の場合も示
されている。
な負バイアスがかかった場合のチャネル断面方向のポテ
ンシャル図である。同時にゲートがON状態の場合も示
されている。
【0017】同図中の符号15がゲート電圧を印加しな
い場合の伝導帯を示し、符号16がゲート電圧を印加し
ない場合の充満帯を示している。また、符号17がゲー
ト電圧に大きな負バイアスを印加した場合の伝導帯であ
り、符号18がゲート電圧に大きな負バイアスを印加し
た場合の充満帯を示している。なお、符号19がチャネ
ル電子、符号20がホールである。
い場合の伝導帯を示し、符号16がゲート電圧を印加し
ない場合の充満帯を示している。また、符号17がゲー
ト電圧に大きな負バイアスを印加した場合の伝導帯であ
り、符号18がゲート電圧に大きな負バイアスを印加し
た場合の充満帯を示している。なお、符号19がチャネ
ル電子、符号20がホールである。
【0018】ゲートに通常のバイアスがかかり、チャネ
ルがON状態の場合にはチャネルn領域とバッファ層又
は基板のp型層との間はpn接合のゼロ又は逆バイアス
がかかり、電子とホールとは分離した状態になる。よっ
てホールは、ゲート電極2やソース電極1、ドレイン電
極3に流れ出すことはない。
ルがON状態の場合にはチャネルn領域とバッファ層又
は基板のp型層との間はpn接合のゼロ又は逆バイアス
がかかり、電子とホールとは分離した状態になる。よっ
てホールは、ゲート電極2やソース電極1、ドレイン電
極3に流れ出すことはない。
【0019】しかし、ゲートに負バイアスを印加すると
電子はソース電極1、又はドレイン電極3に流れ込み電
子電流はOFF状態で安定する。ホールはゲート電極2
の方向に引き寄せられる。低ゲートバイアスではp型層
端のホールへの障壁が存在するが、小さなゲートバイア
スによってすぐに障壁は消失し、矢印21で示されてい
るように、ホール20がゲート電極2に流れ込むように
なる。MOSFETの場合にはゲート酸化膜が障壁とな
ってゲート電極2までは流れないが、界面へ蓄積し、寄
生容量の原因になるという欠点がある。
電子はソース電極1、又はドレイン電極3に流れ込み電
子電流はOFF状態で安定する。ホールはゲート電極2
の方向に引き寄せられる。低ゲートバイアスではp型層
端のホールへの障壁が存在するが、小さなゲートバイア
スによってすぐに障壁は消失し、矢印21で示されてい
るように、ホール20がゲート電極2に流れ込むように
なる。MOSFETの場合にはゲート酸化膜が障壁とな
ってゲート電極2までは流れないが、界面へ蓄積し、寄
生容量の原因になるという欠点がある。
【0020】本発明は上述した従来技術の欠点を解決す
るためになされたものであり、その目的はチャネル下に
p型層を導入したパワーFETにおいて、ゲート負バイ
アス印加時のホールの流出に対してはバリアとなり、ア
バランシェ破壊で発生したホールはスムースにp型層に
流れ込み、さらにソース又はグランドに排出させるバッ
ファ層構造を提供することで、ON状態及びOFF状
態、両者でのドレイン耐圧を向上させ、高出力FETを
実現できる電界効果トランジスタ及びその製造方法を提
供することである。
るためになされたものであり、その目的はチャネル下に
p型層を導入したパワーFETにおいて、ゲート負バイ
アス印加時のホールの流出に対してはバリアとなり、ア
バランシェ破壊で発生したホールはスムースにp型層に
流れ込み、さらにソース又はグランドに排出させるバッ
ファ層構造を提供することで、ON状態及びOFF状
態、両者でのドレイン耐圧を向上させ、高出力FETを
実現できる電界効果トランジスタ及びその製造方法を提
供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明による電界効果ト
ランジスタは、第1導電型のチャネル層と、第2導電型
の基板と、この基板と前記チャネル層との間に設けられ
空乏化した第1導電型の空乏化半導体層と、前記空乏化
半導体層と前記基板との間に設けられポテンシャル障壁
を形成する第1導電型層及び第2導電型層とを含み、前
記第1導電型層及び第2導電型層により形成されたポテ
ンシャル障壁が、前記チャネル層のチャネルをカットオ
フするのに必要なバイアスよりも過大な電圧をゲート電
極に印加した場合でも第2導電型電荷が前記基板から前
記ゲート電極の方向へ流出するのを妨ぐ障壁として働く
ようにしたことを特徴とする。また、前記空乏化半導体
層と前記基板との間に設けられた第2導電型層と前記基
板との間にこれらよりも濃度の低い低濃度第2導電型層
を設ける。
ランジスタは、第1導電型のチャネル層と、第2導電型
の基板と、この基板と前記チャネル層との間に設けられ
空乏化した第1導電型の空乏化半導体層と、前記空乏化
半導体層と前記基板との間に設けられポテンシャル障壁
を形成する第1導電型層及び第2導電型層とを含み、前
記第1導電型層及び第2導電型層により形成されたポテ
ンシャル障壁が、前記チャネル層のチャネルをカットオ
フするのに必要なバイアスよりも過大な電圧をゲート電
極に印加した場合でも第2導電型電荷が前記基板から前
記ゲート電極の方向へ流出するのを妨ぐ障壁として働く
ようにしたことを特徴とする。また、前記空乏化半導体
層と前記基板との間に設けられた第2導電型層と前記基
板との間にこれらよりも濃度の低い低濃度第2導電型層
を設ける。
【0022】本発明による電界効果トランジスタの製造
方法は、第1導電型のチャネル層を有する電界効果トラ
ンジスタの製造方法であって、第2導電型基板の上に第
2導電型層を形成するステップと、この第2導電型層の
上に第1導電型層を形成するステップと、この第1導電
型層の上にノンドープ層を形成するステップと、このノ
ンドープ層の上にチャネル層を形成するステップとを含
み、前記第1導電型層を空乏化し、かつ、前記第1導電
型層及び前記第2導電型層によって第2導電型電荷に対
する障壁を形成したことを特徴とする。
方法は、第1導電型のチャネル層を有する電界効果トラ
ンジスタの製造方法であって、第2導電型基板の上に第
2導電型層を形成するステップと、この第2導電型層の
上に第1導電型層を形成するステップと、この第1導電
型層の上にノンドープ層を形成するステップと、このノ
ンドープ層の上にチャネル層を形成するステップとを含
み、前記第1導電型層を空乏化し、かつ、前記第1導電
型層及び前記第2導電型層によって第2導電型電荷に対
する障壁を形成したことを特徴とする。
【0023】要するに本トランジスタでは、上記目的を
達成するために、p型基板の上にp型層、n型層、ノン
ドープ層、チャネル層を順に積層し、n型層は空乏化
し、かつ、このp型層とn型層でできたホールに対する
障壁が、ゲートに過大な負電圧を印加した場合でも障壁
として機能するように各層の不純物濃度、厚さを設定し
た構造を用いる。また、p型層とp型基板との間に低濃
度のp型層を設け、ある程度のドレイン電圧で上部p型
層のホールが空乏化するようにする。あるいは、p型基
板の上に1×1019cm-3以上の高濃度のp型層を設置
する。あるいは、p型基板の代わりに、半絶縁性、絶縁
性基板を用い、その上に上記の高濃度のp型層を設置す
る。その場合、高濃度のp型層を表面に露出させ電極を
設けるか、ソース電極と基板裏面を接続するバイアホー
ルを設け、バイアホール金属と高濃度p型層とが直接接
するようにする。
達成するために、p型基板の上にp型層、n型層、ノン
ドープ層、チャネル層を順に積層し、n型層は空乏化
し、かつ、このp型層とn型層でできたホールに対する
障壁が、ゲートに過大な負電圧を印加した場合でも障壁
として機能するように各層の不純物濃度、厚さを設定し
た構造を用いる。また、p型層とp型基板との間に低濃
度のp型層を設け、ある程度のドレイン電圧で上部p型
層のホールが空乏化するようにする。あるいは、p型基
板の上に1×1019cm-3以上の高濃度のp型層を設置
する。あるいは、p型基板の代わりに、半絶縁性、絶縁
性基板を用い、その上に上記の高濃度のp型層を設置す
る。その場合、高濃度のp型層を表面に露出させ電極を
設けるか、ソース電極と基板裏面を接続するバイアホー
ルを設け、バイアホール金属と高濃度p型層とが直接接
するようにする。
【0024】p型層とn型層とを隣り合わせた障壁は、
ステップ上の電位分布を形成し電子、ホールに対して夫
々方向性の障壁となり、p型層からホールは流れ出さな
いが流入は妨げない構造を提供する。さらに、p型層の
電位の変動を防ぎ、ホールの排出を行うためp型基板を
用いるか、p型層へ電極を設け電位を固定している。p
型層の一部に1×1019cm-3以上の高濃度のp型層を
用いればショットキー金属と接触させるだけでトンネル
効果によりオーミック接触が得られる。これらの構造に
より、p型層の電位が固定されかつゲートリークが無く
なり、OFF状態においてもON状態においても耐圧の
高いデバイスを実現することができるのである。
ステップ上の電位分布を形成し電子、ホールに対して夫
々方向性の障壁となり、p型層からホールは流れ出さな
いが流入は妨げない構造を提供する。さらに、p型層の
電位の変動を防ぎ、ホールの排出を行うためp型基板を
用いるか、p型層へ電極を設け電位を固定している。p
型層の一部に1×1019cm-3以上の高濃度のp型層を
用いればショットキー金属と接触させるだけでトンネル
効果によりオーミック接触が得られる。これらの構造に
より、p型層の電位が固定されかつゲートリークが無く
なり、OFF状態においてもON状態においても耐圧の
高いデバイスを実現することができるのである。
【0025】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の一形態につ
いて図面を参照して説明する。以下の説明において参照
する各図においては、他の図と同等部分には同一符号が
付されている。なお、ここではnチャネルFETの場合
について説明するが、p、nの符号を入替えることによ
りpチャネルFETでも全く同じ効果が得られる。
いて図面を参照して説明する。以下の説明において参照
する各図においては、他の図と同等部分には同一符号が
付されている。なお、ここではnチャネルFETの場合
について説明するが、p、nの符号を入替えることによ
りpチャネルFETでも全く同じ効果が得られる。
【0026】図1は本発明の実施形態によるパワーFE
Tの断面模式図である。この構造では障壁p型層12の
上にn型層11を設け、ホールのゲート側への流出に対
する障壁が形成されている。また、p型層12の下には
低濃度のp型層13を設け、さらにp型基板14へとつ
ながっている。p型基板14の裏面には金、錫等による
基板電極34がありこれを通してグランドへホールを流
すことができる。なお、p型基板14のアクセプタ濃度
は高い方が望ましく、その濃度は1017〜1020cm-3程
度である。
Tの断面模式図である。この構造では障壁p型層12の
上にn型層11を設け、ホールのゲート側への流出に対
する障壁が形成されている。また、p型層12の下には
低濃度のp型層13を設け、さらにp型基板14へとつ
ながっている。p型基板14の裏面には金、錫等による
基板電極34がありこれを通してグランドへホールを流
すことができる。なお、p型基板14のアクセプタ濃度
は高い方が望ましく、その濃度は1017〜1020cm-3程
度である。
【0027】図2は図1のトランジスタにゲートに過大
な負バイアスがかかった場合のチャネル断面方向のポテ
ンシャル図である。上述した図8の場合に比べ、ホール
がゲート側に流れ出す障壁が高く、ゲートの負バイアス
がかなり大きくても矢印21で示されているように、ホ
ールは漏れ出さないことが判る。
な負バイアスがかかった場合のチャネル断面方向のポテ
ンシャル図である。上述した図8の場合に比べ、ホール
がゲート側に流れ出す障壁が高く、ゲートの負バイアス
がかなり大きくても矢印21で示されているように、ホ
ールは漏れ出さないことが判る。
【0028】バリア構造は、具体的にはバリアを形成す
るp型層の濃度と厚さ、n型層の濃度と厚さ、障壁層の
チャネルからの距離で規定される。これらの要素は下記
のようにして決めることができる。
るp型層の濃度と厚さ、n型層の濃度と厚さ、障壁層の
チャネルからの距離で規定される。これらの要素は下記
のようにして決めることができる。
【0029】図3には、単純化したパワーFETのチャ
ネル断面構造が示されている。チャネル22と上述した
バリア層との間にノンドープ層23があり、その厚さを
XIとする。バリア層はn型層24及びp型層25から
構成される。n型層24はソースドレイン間のリーク電
流を防ぐため、完全に空乏化するようにする。p型層は
この解析では半無限に続いているものとする。n型層2
4と接している部分にはp型層側にも空乏層26(p型
層の空乏化した領域)が拡がる。
ネル断面構造が示されている。チャネル22と上述した
バリア層との間にノンドープ層23があり、その厚さを
XIとする。バリア層はn型層24及びp型層25から
構成される。n型層24はソースドレイン間のリーク電
流を防ぐため、完全に空乏化するようにする。p型層は
この解析では半無限に続いているものとする。n型層2
4と接している部分にはp型層側にも空乏層26(p型
層の空乏化した領域)が拡がる。
【0030】今、n型層の厚さをXN 、ドナー濃度をN
D 、p型層のアクセプタ濃度をNAとする。障壁の高さ
は、p型層深部の電荷中性領域の充満帯のエネルギー
と、バリア部での充満帯の一番低いエネルギーとの差で
定義する。ノンドープ層23がフラットバンドの時のチ
ャネル障壁の高さ(以下、バリア高と呼ぶ)をVB0とす
る。この時、バリア層の両側でフラットバンドとなるの
で、ガウスの定理からp型層25側にn型層24の総ド
ナー濃度ND ×XN と同量の負電荷が空乏層26として
発生する。この時の空乏層26の厚さをXP0とすると、
D 、p型層のアクセプタ濃度をNAとする。障壁の高さ
は、p型層深部の電荷中性領域の充満帯のエネルギー
と、バリア部での充満帯の一番低いエネルギーとの差で
定義する。ノンドープ層23がフラットバンドの時のチ
ャネル障壁の高さ(以下、バリア高と呼ぶ)をVB0とす
る。この時、バリア層の両側でフラットバンドとなるの
で、ガウスの定理からp型層25側にn型層24の総ド
ナー濃度ND ×XN と同量の負電荷が空乏層26として
発生する。この時の空乏層26の厚さをXP0とすると、
【0031】
【数1】 である。バリア高VB0は、p型層側とn型層側の電位を
足して、
足して、
【0032】
【数2】 となる。このバリア高が高ければ高いほどホールを堰き
止める効果が大きい。しかし、同じバリア高が伝導帯側
にもあり、あまり大きいと電子がノンドープ層に発生
し、リーク電流の原因となる。このため、半導体のバン
ドギャップをEgとすると、バリア高VB0は(1/2)
Eg程度が望ましい。こうすれば、この計算で仮定して
いるバリア付近で電子は空乏化しているという条件も満
足される。
止める効果が大きい。しかし、同じバリア高が伝導帯側
にもあり、あまり大きいと電子がノンドープ層に発生
し、リーク電流の原因となる。このため、半導体のバン
ドギャップをEgとすると、バリア高VB0は(1/2)
Eg程度が望ましい。こうすれば、この計算で仮定して
いるバリア付近で電子は空乏化しているという条件も満
足される。
【0033】式(2)から、ドナー濃度ND とアクセプ
タ濃度NA とが決まれば、バリア高VB0の条件からn型
層の厚さXN は決まる。すなわち、
タ濃度NA とが決まれば、バリア高VB0の条件からn型
層の厚さXN は決まる。すなわち、
【0034】
【数3】 である。
【0035】ここで、ゲートに負の電圧が印加された場
合について調べる。トランジスタのしきい値を−VT と
すると、−VT まではソースに接続されたチャネル電子
が存在するのでチャネル電位は変わらない。それより深
く負バイアスが印加されると、p型層の電位が固定され
たままチャネル部からバリア部へかけてのノンドープ層
の電位が低下する。このゲートに負の電圧が印加された
場合における電位分布が同図中の実線28で示されてい
る。負の電圧が印加された場合(実線28)と印加され
ていない場合(破線27)におけるチャネル電位差は、
VCHとなる。
合について調べる。トランジスタのしきい値を−VT と
すると、−VT まではソースに接続されたチャネル電子
が存在するのでチャネル電位は変わらない。それより深
く負バイアスが印加されると、p型層の電位が固定され
たままチャネル部からバリア部へかけてのノンドープ層
の電位が低下する。このゲートに負の電圧が印加された
場合における電位分布が同図中の実線28で示されてい
る。負の電圧が印加された場合(実線28)と印加され
ていない場合(破線27)におけるチャネル電位差は、
VCHとなる。
【0036】バリア部分での電界の大きさは、バリア部
分の電位変化が小さいとして無視すると、
分の電位変化が小さいとして無視すると、
【0037】
【数4】 となる。この電界強度変化が、n型層24の正電荷で生
成する電界に等しくなるとpn接合部で電界がゼロ、す
なわちフラットバンドになり、ホールへの障壁が消滅す
る。その際のゲート電圧VGMAXは、
成する電界に等しくなるとpn接合部で電界がゼロ、す
なわちフラットバンドになり、ホールへの障壁が消滅す
る。その際のゲート電圧VGMAXは、
【0038】
【数5】 となる。ここで、バリア高VB0は予め決められているの
でドナー濃度ND とアクセプタ濃度NA とを任意に選ぶ
ことができるが、ゲート電圧VGMAXを大きくするために
はドナー濃度ND 、アクセプタ濃度NA とも同時に大き
いことが必要であることが判る。n層ドナー濃度、p層
アクセプタ濃度、n層厚さ、p層空乏層厚さ及びチャネ
ル耐圧の典型的な例が表1に示されている。
でドナー濃度ND とアクセプタ濃度NA とを任意に選ぶ
ことができるが、ゲート電圧VGMAXを大きくするために
はドナー濃度ND 、アクセプタ濃度NA とも同時に大き
いことが必要であることが判る。n層ドナー濃度、p層
アクセプタ濃度、n層厚さ、p層空乏層厚さ及びチャネ
ル耐圧の典型的な例が表1に示されている。
【0039】
【表1】 ここではGaAsを想定してバリア高VB0を0.7Vと
し、またノンドープ層の厚さXI は200nmとしてい
る。耐圧は充満帯に極小値の消滅する場合のチャネルと
障壁との電位差で、チャネルとゲートの間の電位差は省
いてある。シリコンの場合はバリア高VB0を0.55V
とするので、n型層の厚さがやや薄くなり、また耐圧も
やや下がる。また、ノンドープ層の厚さXI を増やせば
比例して耐圧も増大する。この表からゲートに数ボルト
の負電圧がかかる場合には、ドナー濃度1018cm-3、
厚さ20nm程度のn型層と同程度のアクセプタ濃度の
p型層が必要であることが判る。
し、またノンドープ層の厚さXI は200nmとしてい
る。耐圧は充満帯に極小値の消滅する場合のチャネルと
障壁との電位差で、チャネルとゲートの間の電位差は省
いてある。シリコンの場合はバリア高VB0を0.55V
とするので、n型層の厚さがやや薄くなり、また耐圧も
やや下がる。また、ノンドープ層の厚さXI を増やせば
比例して耐圧も増大する。この表からゲートに数ボルト
の負電圧がかかる場合には、ドナー濃度1018cm-3、
厚さ20nm程度のn型層と同程度のアクセプタ濃度の
p型層が必要であることが判る。
【0040】これまでの説明で、基板からゲート方向へ
ホールが流れ出さないことを説明した。チャネル側が正
バイアスで、アバランシェ破壊などでホールが発生した
場合にはホールが基板のp型層へスムースに流れ込むこ
とは各ポテンシャル図で明らかである。ヘテロバリアの
場合には両方向ともに障壁となるのでホールがスムース
に基板に流れ込まず、ON状態耐圧の不良原因となる。
ホールが流れ出さないことを説明した。チャネル側が正
バイアスで、アバランシェ破壊などでホールが発生した
場合にはホールが基板のp型層へスムースに流れ込むこ
とは各ポテンシャル図で明らかである。ヘテロバリアの
場合には両方向ともに障壁となるのでホールがスムース
に基板に流れ込まず、ON状態耐圧の不良原因となる。
【0041】p型基板の意義の一つはチャネル電子の誘
起、空乏化で、ドレイン抵抗を下げるためにはチャネル
との距離は小さいほど良い。しかし、ドレイン電極に正
電圧を印加した場合にはチャネル垂直方向にも電界がか
かるので単純に近づける訳には行かない。垂直方向の耐
圧破壊を回避するためにはある程度の電界でp型層がい
ったん空乏化し、さらに奥にある次のp型層に電圧がか
かるようにする。
起、空乏化で、ドレイン抵抗を下げるためにはチャネル
との距離は小さいほど良い。しかし、ドレイン電極に正
電圧を印加した場合にはチャネル垂直方向にも電界がか
かるので単純に近づける訳には行かない。垂直方向の耐
圧破壊を回避するためにはある程度の電界でp型層がい
ったん空乏化し、さらに奥にある次のp型層に電圧がか
かるようにする。
【0042】ドレイン抵抗はチャネルがピンチオフすれ
ば高くなった方が良いので、チャネルのピンチオフ電圧
を超えたところではじめのp型層は空乏化するように設
計すると良い。表1でのp型層厚さは低ドレインバイア
スでの空乏層の厚さに対応するので、ここから厚さを増
やして所定のドレイン電圧で空乏化するように設定す
る。しかし、バリアのp型層と基板との間に抵抗がある
とホールの排出に支障を来す。そこで、ポテンシャル分
布には大きな影響を与えないが、ホールに対しては抵抗
の低い低濃度p型層を挿入する。バリアp型層が1018
cm-3程度なので、その1/10程度の1017cm-3程
度が望ましい。
ば高くなった方が良いので、チャネルのピンチオフ電圧
を超えたところではじめのp型層は空乏化するように設
計すると良い。表1でのp型層厚さは低ドレインバイア
スでの空乏層の厚さに対応するので、ここから厚さを増
やして所定のドレイン電圧で空乏化するように設定す
る。しかし、バリアのp型層と基板との間に抵抗がある
とホールの排出に支障を来す。そこで、ポテンシャル分
布には大きな影響を与えないが、ホールに対しては抵抗
の低い低濃度p型層を挿入する。バリアp型層が1018
cm-3程度なので、その1/10程度の1017cm-3程
度が望ましい。
【0043】ホールを効率よく抜き出すためには、これ
らのp型層へはホールに対するオーミック電極を形成す
る。p型基板の場合には裏面に電極を形成する。裏面全
体を使えるので面積が比較的大きく極端な低抵抗は必要
ない。しかし、p型層へのコンタクトを表面又は基板中
を貫くバイアホール電極を用いる場合には、オーミック
接触をとりやすくするために、基板に接して1019cm
-3以上の高濃度層を成長させると良い。この成長には特
に精密な濃度制御は要らないので、MBE(Molec
ular Beam Epitaxy)やMOCVD
(Metal Organic Chemical V
apor Deposition)で実現できる。
らのp型層へはホールに対するオーミック電極を形成す
る。p型基板の場合には裏面に電極を形成する。裏面全
体を使えるので面積が比較的大きく極端な低抵抗は必要
ない。しかし、p型層へのコンタクトを表面又は基板中
を貫くバイアホール電極を用いる場合には、オーミック
接触をとりやすくするために、基板に接して1019cm
-3以上の高濃度層を成長させると良い。この成長には特
に精密な濃度制御は要らないので、MBE(Molec
ular Beam Epitaxy)やMOCVD
(Metal Organic Chemical V
apor Deposition)で実現できる。
【0044】図4は基板14の表面に高濃度のp型層2
9を成長させ、デバイス作成後にコンタクトホール30
を設け、p型層29の表面を選択的に露出させてオーミ
ック電極となる電極31を設けた例である。p型層の濃
度は1019cm-3以上、厚さは抵抗を下げるためにでき
るだけ厚い方が望ましいが、成長速度の制約から1ミク
ロンとしている。金属はTiとAuとの合金を用いてい
るが、p型層の濃度が高いので制約は少ない。こうする
ことで、p型基板でなく半絶縁性基板でもこれまで述べ
たバリア層の効果が得られる。
9を成長させ、デバイス作成後にコンタクトホール30
を設け、p型層29の表面を選択的に露出させてオーミ
ック電極となる電極31を設けた例である。p型層の濃
度は1019cm-3以上、厚さは抵抗を下げるためにでき
るだけ厚い方が望ましいが、成長速度の制約から1ミク
ロンとしている。金属はTiとAuとの合金を用いてい
るが、p型層の濃度が高いので制約は少ない。こうする
ことで、p型基板でなく半絶縁性基板でもこれまで述べ
たバリア層の効果が得られる。
【0045】図5は、同じ構造の基板に対しバイアホー
ル電極を形成した例を示す図である。高濃度のp型層2
9とバイアホール33の金とが基板中で接触し、自動的
にオーミック接触が得られる。こうすることで、p型層
29を露出させるための余分な工程が不要となり、従来
から行われているバイアホール工程でp型層29へのオ
ーミック接触が形成できる。なお同図中の符号32は、
ソース及びバイアホール電極である。
ル電極を形成した例を示す図である。高濃度のp型層2
9とバイアホール33の金とが基板中で接触し、自動的
にオーミック接触が得られる。こうすることで、p型層
29を露出させるための余分な工程が不要となり、従来
から行われているバイアホール工程でp型層29へのオ
ーミック接触が形成できる。なお同図中の符号32は、
ソース及びバイアホール電極である。
【0046】以上のように、電界効果トランジスタに上
記のバリア層を用いれば、高耐圧化へ必要なp型層バッ
ファに付随する負バイアス時のホールのリークを抑制
し、また正バイアス時のホールの排出を効率的に行うこ
とができるのである。これにより、p型層バッファでO
FF時の耐圧を上げ、ホールの排出でON時の耐圧を上
げ、p型層からのリークがないのでドレイン電流の低下
が無く、電流面、電圧面の両者で高出力化が可能となる
のである。
記のバリア層を用いれば、高耐圧化へ必要なp型層バッ
ファに付随する負バイアス時のホールのリークを抑制
し、また正バイアス時のホールの排出を効率的に行うこ
とができるのである。これにより、p型層バッファでO
FF時の耐圧を上げ、ホールの排出でON時の耐圧を上
げ、p型層からのリークがないのでドレイン電流の低下
が無く、電流面、電圧面の両者で高出力化が可能となる
のである。
【0047】以上はGaAsのMESFETを想定して
説明したが、表面にヘテロバリアを持つHEMT(Hi
gh Electron Mobility Tran
sistor)構造でも有効である。また、ゲートリー
クの無いMOSFETにおいても、p型層からのホール
リークはゲート負バイアス時の寄生容量の原因となるの
でやはり効果的である。
説明したが、表面にヘテロバリアを持つHEMT(Hi
gh Electron Mobility Tran
sistor)構造でも有効である。また、ゲートリー
クの無いMOSFETにおいても、p型層からのホール
リークはゲート負バイアス時の寄生容量の原因となるの
でやはり効果的である。
【0048】上述した電界効果トランジスタは、p型基
板14の上にp型層12、n型層11、ノンドープ層
7、チャネル層6を順に積層することによって製造でき
る。そして、このときn型層11は空乏化し、かつ、こ
のp型層12とn型層11とでできたホールに対する障
壁が、ゲートに過大な負電圧を印加した場合でも障壁と
して機能するように各層の不純物濃度、厚さを設定して
いるのである。
板14の上にp型層12、n型層11、ノンドープ層
7、チャネル層6を順に積層することによって製造でき
る。そして、このときn型層11は空乏化し、かつ、こ
のp型層12とn型層11とでできたホールに対する障
壁が、ゲートに過大な負電圧を印加した場合でも障壁と
して機能するように各層の不純物濃度、厚さを設定して
いるのである。
【0049】さらに、図1に示されているようにp型層
12とp型基板14との間に低濃度のp型層13を設
け、ある程度のドレイン電圧で上部p型層のホールが空
乏化するようにしている。また、図4及び図5に示され
ているように、p型基板14の上に1×1019cm-3以
上の高濃度のp型層29を設ける。p型基板14の代わ
りに、半絶縁性、絶縁性基板を用い、その上に上記の高
濃度のp型層29を設けても良い。その場合、高濃度の
p型層29を表面に露出させて電極31を設けるか、ソ
ース電極と基板裏面とを接続するバイアホール33を設
けてバイアホール33の金属と高濃度のp型層29とが
直接接するようにする。
12とp型基板14との間に低濃度のp型層13を設
け、ある程度のドレイン電圧で上部p型層のホールが空
乏化するようにしている。また、図4及び図5に示され
ているように、p型基板14の上に1×1019cm-3以
上の高濃度のp型層29を設ける。p型基板14の代わ
りに、半絶縁性、絶縁性基板を用い、その上に上記の高
濃度のp型層29を設けても良い。その場合、高濃度の
p型層29を表面に露出させて電極31を設けるか、ソ
ース電極と基板裏面とを接続するバイアホール33を設
けてバイアホール33の金属と高濃度のp型層29とが
直接接するようにする。
【0050】このように電界効果トランジスタを製造す
れば、p型層12とn型層11とを隣り合わせた障壁
は、ステップ上の電位分布を形成し、電荷すなわち電
子、ホールに対して夫々方向性の障壁となり、p型層1
2からホールは流れ出さないが流入は妨げない構造を実
現できる。さらに、p型層12の電位の変動を防ぎ、ホ
ールの排出を行うためp型基板を用いるか、p型層12
に電極を設け電位を固定している。p型層の一部に1×
1019cm-3以上の高濃度のp型層13を用いればショ
ットキー金属と接触させるだけでトンネル効果によりオ
ーミック接触が得られる。これらの構造により、p型層
の電位が固定されかつゲートリークが無くなり、OFF
状態においてもON状態においても耐圧の高いデバイス
を実現することができるのである。
れば、p型層12とn型層11とを隣り合わせた障壁
は、ステップ上の電位分布を形成し、電荷すなわち電
子、ホールに対して夫々方向性の障壁となり、p型層1
2からホールは流れ出さないが流入は妨げない構造を実
現できる。さらに、p型層12の電位の変動を防ぎ、ホ
ールの排出を行うためp型基板を用いるか、p型層12
に電極を設け電位を固定している。p型層の一部に1×
1019cm-3以上の高濃度のp型層13を用いればショ
ットキー金属と接触させるだけでトンネル効果によりオ
ーミック接触が得られる。これらの構造により、p型層
の電位が固定されかつゲートリークが無くなり、OFF
状態においてもON状態においても耐圧の高いデバイス
を実現することができるのである。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、バリア層
を設けることにより、高耐圧化へ必要なp型層バッファ
に付随する負バイアス時のホールのリークを抑制し、ま
た正バイアス時のホールの排出を効率的に行うことがで
き、p型層バッファでOFF時の耐圧を上げ、ホールの
排出でON時の耐圧を上げ、p型層からのリークがない
のでドレイン電流の低下が無く、電流面、電圧面の両者
で高出力化が実現できるという効果がある。
を設けることにより、高耐圧化へ必要なp型層バッファ
に付随する負バイアス時のホールのリークを抑制し、ま
た正バイアス時のホールの排出を効率的に行うことがで
き、p型層バッファでOFF時の耐圧を上げ、ホールの
排出でON時の耐圧を上げ、p型層からのリークがない
のでドレイン電流の低下が無く、電流面、電圧面の両者
で高出力化が実現できるという効果がある。
【図1】本発明によるGaAsパワーFETの断面模式
図である。
図である。
【図2】本発明の障壁構造を持つトランジスタにゲート
に過大な負バイアスがかかった場合のチャネル断面方向
のポテンシャル模式図である。
に過大な負バイアスがかかった場合のチャネル断面方向
のポテンシャル模式図である。
【図3】本発明のバリア構造の構造パラメータとポテン
シャル形状の関係を調べるための模型の構造と電位分布
の図である。
シャル形状の関係を調べるための模型の構造と電位分布
の図である。
【図4】基板の表面に高濃度のp型層を成長させ、この
p型層の表面にオーミック電極を設けた例を示す断面模
式図である。
p型層の表面にオーミック電極を設けた例を示す断面模
式図である。
【図5】基板の表面に高濃度のp型層を成長させ、バイ
アホール電極を形成した例である。
アホール電極を形成した例である。
【図6】p型層バッファを用いない従来構造のGaAs
パワーFETの断面模式図である。
パワーFETの断面模式図である。
【図7】p型層バッファを用いたGaAsパワーFET
の断面模式図である。
の断面模式図である。
【図8】従来型のp型層バッファFETのゲートに過大
な負バイアスがかかった場合のチャネル断面方向のポテ
ンシャル模式図である。
な負バイアスがかかった場合のチャネル断面方向のポテ
ンシャル模式図である。
1 ソース電極 2 ゲート電極 3 ドレイン電極 4 ソース高濃度n型層 5 ドレイン高濃度n型層 6 チャネルn型層 7 ノンドープ層 8 半絶縁性基板 9 ドリフト領域 10 埋込p型層 11 障壁n型層 12 障壁p型層 13 p型層 14 p型基板 19 チャネル電子 20 ホール 22 チャネル 23 ノンドープ層 24 n型層 25 p型層 29 高濃度p型層 30 コンタクトホール 31 p型層電極 33 バイアホール 34 基板電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 裕之 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気 株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−210840(JP,A) 特開 昭64−7665(JP,A) 特開 平8−250519(JP,A) 特開 昭62−13063(JP,A) 特開 平10−116837(JP,A) 特開 平8−153733(JP,A) 特開 平3−185738(JP,A) 特開 平4−39968(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/338 H01L 29/812
Claims (10)
- 【請求項1】 第1導電型のチャネル層と、第2導電型
の基板と、この基板と前記チャネル層との間に設けられ
空乏化した第1導電型の空乏化半導体層と、前記空乏化
半導体層と前記基板との間に設けられポテンシャル障壁
を形成する第1導電型層及び第2導電型層とを含み、前
記第1導電型層及び第2導電型層により形成されたポテ
ンシャル障壁が、前記チャネル層のチャネルをカットオ
フするのに必要なバイアスよりも過大な電圧をゲート電
極に印加した場合でも第2導電型電荷が前記基板から前
記ゲート電極の方向へ流出するのを妨ぐ障壁として働く
ようにしたことを特徴とする電界効果トランジスタ。 - 【請求項2】 前記空乏化半導体層と前記基板との間に
設けられた第2導電型層と前記基板との間にこれらより
も濃度の低い低濃度第2導電型層を設けたことを特徴と
する請求項1記載の電界効果トランジスタ。 - 【請求項3】 前記基板に接して1019cm-3以上の不
純物濃度を持つ高濃度第2導電型層を更に設け、この高
濃度第2導電型層にオーミック電極を接続したことを特
徴とする請求項1又は2記載の電界効果トランジスタ。 - 【請求項4】 前記オーミック電極は、前記基板の表面
に設けられた電極と該裏面に設けられた電極とを電気的
に接続するバイアホールであることを特徴とする請求項
3記載の電界効果トランジスタ。 - 【請求項5】 前記第2導電型の基板の代わりに、絶縁
性を有する基板を含むことを特徴とする請求項1〜4の
いずれかに記載の電界効果トランジスタ。 - 【請求項6】 第1導電型のチャネル層を有する電界効
果トランジスタの製造方法であって、第2導電型基板の
上に第2導電型層を形成するステップと、この第2導電
型層の上に第1導電型層を形成するステップと、この第
1導電型層の上にノンドープ層を形成するステップと、
このノンドープ層の上にチャネル層を形成するステップ
とを含み、前記第1導電型層を空乏化し、かつ、前記第
1導電型層及び前記第2導電型層によって第2導電型電
荷に対する障壁を形成したことを特徴とする電界効果ト
ランジスタの製造方法。 - 【請求項7】 前記第2導電型基板の上に前記第2導電
型層よりも低濃度である他の第2導電型層を形成するス
テップを更に含み、前記他の第2導電型層の上に前記第
2導電型層を形成するようにしたことを特徴とする請求
項6記載の電界効果トランジスタの製造方法。 - 【請求項8】 前記基板に接して1019cm-3以上の不
純物濃度を持つ高濃度第2導電型層を設けるステップ
と、この高濃度第2導電型層にオーミック電極を接続す
るステップとを更に含ることを特徴とする請求項6又は
7記載の電界効果トランジスタの製造方法。 - 【請求項9】 前記オーミック電極は、前記基板の表面
に設けられた電極と該裏面に設けられた電極とを電気的
に接続するバイアホールであることを特徴とする請求項
8記載の電界効果トランジスタの製造方法。 - 【請求項10】 前記第2導電型の基板の代わりに、絶
縁性を有する基板を用いることを特徴とする請求項6〜
9のいずれかに記載の電界効果トランジスタの製造方
法。
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