JP3095287B2 - 地下排水機場用立軸駆動多重ポンプ装置 - Google Patents
地下排水機場用立軸駆動多重ポンプ装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地下排水機場用立軸駆
動多重ポンプ装置に係り、特に、例えば地下排水ポンプ
機場に適用し、設置面積の削減とエネルギ−の節約に好
適な地下排水機場用立軸駆動多重ポンプ装置に関するも
のである。
動多重ポンプ装置に係り、特に、例えば地下排水ポンプ
機場に適用し、設置面積の削減とエネルギ−の節約に好
適な地下排水機場用立軸駆動多重ポンプ装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】これまでの排水ポンプ機場は主に地上に
建設されてきた。しかし、近年、地上スペ−スの有効活
用化が提唱され、また、建設スペ−スが地下にしか残存
しないといった事態となって、排水ポンプ機場は地下に
建設されるようになってきた。従来技術による地下設置
のポンプ装置の構造を図2および図3を参照して説明す
る。図2は、従来の地下設置ポンプ装置の側面図、図3
は、図2のX−X矢視断面で、従来の地下設置ポンプ装
置の平面図である。
建設されてきた。しかし、近年、地上スペ−スの有効活
用化が提唱され、また、建設スペ−スが地下にしか残存
しないといった事態となって、排水ポンプ機場は地下に
建設されるようになってきた。従来技術による地下設置
のポンプ装置の構造を図2および図3を参照して説明す
る。図2は、従来の地下設置ポンプ装置の側面図、図3
は、図2のX−X矢視断面で、従来の地下設置ポンプ装
置の平面図である。
【0003】図において、9は地下導水路、10は、地
下導水路9に接続する取水縦坑、11,12は、取水縦
坑10における水位、13は吐出管、14,15は水流
の方向を示す。1は、ポンプの駆動源となる駆動機、1
6はポンプ、17は、駆動機1の主軸、18は、ポンプ
の主軸、21は軸継手、7は吸込管、6は、吐出管13
側の仕切弁、8は、吸込管7側の仕切弁である。
下導水路9に接続する取水縦坑、11,12は、取水縦
坑10における水位、13は吐出管、14,15は水流
の方向を示す。1は、ポンプの駆動源となる駆動機、1
6はポンプ、17は、駆動機1の主軸、18は、ポンプ
の主軸、21は軸継手、7は吸込管、6は、吐出管13
側の仕切弁、8は、吸込管7側の仕切弁である。
【0004】地下導水路9から取水縦坑10に入った水
は、駆動機1で駆動されるポンプ16によって、吸込管
7を通り、吐出管13へ排出される。排水量が多い場合
は、図3に示されるように複数台(図3では3台)のポ
ンプが必要である。仮にこれを1台で賄おうとすれば、
相応の大きなポンプが必要になり、何れの場合にも、平
面スペ−スを大きく必要とする。すなわち、地下の掘削
量が大きくなる。
は、駆動機1で駆動されるポンプ16によって、吸込管
7を通り、吐出管13へ排出される。排水量が多い場合
は、図3に示されるように複数台(図3では3台)のポ
ンプが必要である。仮にこれを1台で賄おうとすれば、
相応の大きなポンプが必要になり、何れの場合にも、平
面スペ−スを大きく必要とする。すなわち、地下の掘削
量が大きくなる。
【0005】また、吐出管13出口の排水口の高さは一
定であるので、取水縦坑10の水位が図2に示す水位1
1のときは揚程は高く、取水縦坑10の水位が図2に示
す水位12のときは揚程は低いわけであるが、ポンプは
変動する水位に対して安全側で見積らなければならない
ので、大容量高揚程形のポンプとなる。上述したよう
に、従来のポンプ構造では地下排水ポンプ機場の平面ス
ペ−スを大きく必要とし、ポンプは大容量高揚程の大形
になるという欠点があった。
定であるので、取水縦坑10の水位が図2に示す水位1
1のときは揚程は高く、取水縦坑10の水位が図2に示
す水位12のときは揚程は低いわけであるが、ポンプは
変動する水位に対して安全側で見積らなければならない
ので、大容量高揚程形のポンプとなる。上述したよう
に、従来のポンプ構造では地下排水ポンプ機場の平面ス
ペ−スを大きく必要とし、ポンプは大容量高揚程の大形
になるという欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、地下
排水ポンプ機場の構成やポンプの効率的運転方法につい
て配慮されておらず、経済性およびエネルギ−有効利用
という面からみて大きな問題があった。
排水ポンプ機場の構成やポンプの効率的運転方法につい
て配慮されておらず、経済性およびエネルギ−有効利用
という面からみて大きな問題があった。
【0007】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためになされたもので、平面スペースが小さく経済的
なポンプ機場構成、およびポンプの効率的運転を可能と
する地下排水機場用立軸駆動多重ポンプ装置を提供する
ことを、その目的とするものである。
るためになされたもので、平面スペースが小さく経済的
なポンプ機場構成、およびポンプの効率的運転を可能と
する地下排水機場用立軸駆動多重ポンプ装置を提供する
ことを、その目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の地下排水機場用立軸駆動多重ポンプ装置に
係る第一の発明の構成は、ポンプ羽根車の駆動源となる
駆動機と、鉛直方向に配設した2台以上のポンプとを有
し、上記駆動機の主軸と上記2台以上のポンプの各主軸
とが、鉛直方向にあって、かつ回転トルクの断続が可能
な継手によって連結されたものである。
に、本発明の地下排水機場用立軸駆動多重ポンプ装置に
係る第一の発明の構成は、ポンプ羽根車の駆動源となる
駆動機と、鉛直方向に配設した2台以上のポンプとを有
し、上記駆動機の主軸と上記2台以上のポンプの各主軸
とが、鉛直方向にあって、かつ回転トルクの断続が可能
な継手によって連結されたものである。
【0009】より詳しくは、鉛直方向に配設された2台
以上のポンプは、下方側が小容量で高揚程のポンプであ
り、上方側が大容量で低揚程のポンプとした。また、駆
動機が、鉛直方向に配設された少なくとも2台のポンプ
の間にあって、両掛駆動構成とした。さらに、流路断面
積が下流方向に増加する吐出管を配備したことを特徴と
する。
以上のポンプは、下方側が小容量で高揚程のポンプであ
り、上方側が大容量で低揚程のポンプとした。また、駆
動機が、鉛直方向に配設された少なくとも2台のポンプ
の間にあって、両掛駆動構成とした。さらに、流路断面
積が下流方向に増加する吐出管を配備したことを特徴と
する。
【0010】また、上記目的を達成するために、本発明
の地下排水機場用立軸駆動多重ポンプ装置に係る第二の
発明の構成は、ポンプ羽根車の駆動源となる駆動機と、
鉛直方向に配設した2台以上のポンプとを有し、これら
2台以上のポンプの各羽根車回転軸が水平方向にあり、
これら2台以上のポンプを鉛直方向に連結する各連結軸
と上記駆動機の主軸とを継手によって連結するととも
に、上記各ポンプの連結軸のトルクを上記各羽根車回転
軸に伝達する直交伝達機構を備え、この直交伝達機構と
羽根車回転軸とを、回転トルクの断続が可能な継手によ
って連結したものである。
の地下排水機場用立軸駆動多重ポンプ装置に係る第二の
発明の構成は、ポンプ羽根車の駆動源となる駆動機と、
鉛直方向に配設した2台以上のポンプとを有し、これら
2台以上のポンプの各羽根車回転軸が水平方向にあり、
これら2台以上のポンプを鉛直方向に連結する各連結軸
と上記駆動機の主軸とを継手によって連結するととも
に、上記各ポンプの連結軸のトルクを上記各羽根車回転
軸に伝達する直交伝達機構を備え、この直交伝達機構と
羽根車回転軸とを、回転トルクの断続が可能な継手によ
って連結したものである。
【0011】
【作用】上記技術的手段による働きは次のとおりであ
る。第一の発明では、水平方向ではなく鉛直方向に複数
台のポンプを配設したので、地下の平面スペ−スを水平
方向配設の場合よりも必要としない。また、ポンプ羽根
車の駆動源となる駆動機の主軸と各ポンプの主軸とは回
転トルクの断続が可能な継手によって連結されているの
で、必要に応じてポンプ羽根車のみを回転させることが
でき、エネルギ−の浪費を防止できる。さらに、鉛直方
向に配備される2台以上のポンプは下方側が小容量で高
揚程のポンプという構成にしたので、取水縦坑の水位が
低い場合には高揚程のポンプを運転し、取水縦坑の水位
が高い場合には低揚程のポンプを運転することができ
る。
る。第一の発明では、水平方向ではなく鉛直方向に複数
台のポンプを配設したので、地下の平面スペ−スを水平
方向配設の場合よりも必要としない。また、ポンプ羽根
車の駆動源となる駆動機の主軸と各ポンプの主軸とは回
転トルクの断続が可能な継手によって連結されているの
で、必要に応じてポンプ羽根車のみを回転させることが
でき、エネルギ−の浪費を防止できる。さらに、鉛直方
向に配備される2台以上のポンプは下方側が小容量で高
揚程のポンプという構成にしたので、取水縦坑の水位が
低い場合には高揚程のポンプを運転し、取水縦坑の水位
が高い場合には低揚程のポンプを運転することができ
る。
【0012】一般に、取水縦坑の水位が高い場合には短
時間で排水しなければならず、大容量の能力が要求され
る。さらに急を要する場合には高揚程のポンプも同時に
運転させればよい。ポンプ羽根車の型式は容量と揚程か
ら決まり、その組合せに最適な羽根車型式というものが
ある。本発明で採用した大容量で低揚程、小容量で高揚
程という仕様の組合せは無理のない理想的な組合せであ
り、羽根車の能力を効率的に発揮させることができる。
すなわち、エネルギ−を有効に活用できる。さらに、駆
動機を鉛直方向に配備された2台のポンプの間に置き、
両掛駆動として構成を簡単化した。また、この場合、設
置初期段階では下方のポンプのみを組み込み、後に上方
に増設するという自由度を持たせることができる。
時間で排水しなければならず、大容量の能力が要求され
る。さらに急を要する場合には高揚程のポンプも同時に
運転させればよい。ポンプ羽根車の型式は容量と揚程か
ら決まり、その組合せに最適な羽根車型式というものが
ある。本発明で採用した大容量で低揚程、小容量で高揚
程という仕様の組合せは無理のない理想的な組合せであ
り、羽根車の能力を効率的に発揮させることができる。
すなわち、エネルギ−を有効に活用できる。さらに、駆
動機を鉛直方向に配備された2台のポンプの間に置き、
両掛駆動として構成を簡単化した。また、この場合、設
置初期段階では下方のポンプのみを組み込み、後に上方
に増設するという自由度を持たせることができる。
【0013】また、第二の発明によれば、鉛直方向に配
設される2台以上のポンプの羽根車回転軸を水平方向に
したので、ポンプ羽根車として軸流羽根車や斜流羽根車
を組み込むことが可能である。さらに、鉛直方向に配設
される2台以上のポンプを同一構造としたので、パッケ
−ジ式という考え方ができ、増設を容易に可能とし、ま
た、製品コストの低減を可能とした。吐出管出口の排水
口の高さは一定であり、さらに、取水縦坑の水は押し込
みとして作用するので、水位がどの高さにあっても上下
方向の各ポンプに要求される揚程は同じであり、ポンプ
を同一構造としても特に新たな問題は発生しない。
設される2台以上のポンプの羽根車回転軸を水平方向に
したので、ポンプ羽根車として軸流羽根車や斜流羽根車
を組み込むことが可能である。さらに、鉛直方向に配設
される2台以上のポンプを同一構造としたので、パッケ
−ジ式という考え方ができ、増設を容易に可能とし、ま
た、製品コストの低減を可能とした。吐出管出口の排水
口の高さは一定であり、さらに、取水縦坑の水は押し込
みとして作用するので、水位がどの高さにあっても上下
方向の各ポンプに要求される揚程は同じであり、ポンプ
を同一構造としても特に新たな問題は発生しない。
【0014】次に、流路断面積が下流方向に増加する吐
出管を設備した理由について述べる。一般に、複数台の
ポンプを並列に運転すると、予想した性能が得られない
場合がある。これを2台の同じポンプを運転する場合を
例にとり、図4を用いて説明する。図4は、2台のポン
プ運転時の性能を説明する線図である。図4は、横軸に
流量Q、縦軸に全揚程Hをとり、1台運転時の性能曲線
を実線、並列2台運転時の性能曲線を破線で示してい
る。
出管を設備した理由について述べる。一般に、複数台の
ポンプを並列に運転すると、予想した性能が得られない
場合がある。これを2台の同じポンプを運転する場合を
例にとり、図4を用いて説明する。図4は、2台のポン
プ運転時の性能を説明する線図である。図4は、横軸に
流量Q、縦軸に全揚程Hをとり、1台運転時の性能曲線
を実線、並列2台運転時の性能曲線を破線で示してい
る。
【0015】流量と揚程の関係を表わす性能曲線とポン
プにかかる負荷の大きさを表す抵抗曲線との交点がポン
プの作動点である。1台運転時の作動点はAであり、2
台運転時の複合性能曲線は破線のようになる。2台運転
では流量の増加に伴って抵抗も増加するので作動点はB
となる。すなわち、流量は2台合わせてもQBにしかな
らない。1台当りではQCである。そこで、抵抗曲線を
変えるために吐出管の断面積を拡大してみる。吐出管の
断面積を拡大したときの抵抗曲線は図のように変化し、
2台運転時の性能曲線との交点はDとなる。すなわち、
QDの流量を得ることができる。以上の理由により流路
断面積が下流方向に増加する吐出管を配備した。
プにかかる負荷の大きさを表す抵抗曲線との交点がポン
プの作動点である。1台運転時の作動点はAであり、2
台運転時の複合性能曲線は破線のようになる。2台運転
では流量の増加に伴って抵抗も増加するので作動点はB
となる。すなわち、流量は2台合わせてもQBにしかな
らない。1台当りではQCである。そこで、抵抗曲線を
変えるために吐出管の断面積を拡大してみる。吐出管の
断面積を拡大したときの抵抗曲線は図のように変化し、
2台運転時の性能曲線との交点はDとなる。すなわち、
QDの流量を得ることができる。以上の理由により流路
断面積が下流方向に増加する吐出管を配備した。
【0016】
まず、第一の発明の例を図1を参照して説明する。図1
は、本発明の一実施例に係る立軸駆動多重ポンプ装置を
配置した地下ポンプ機場の断面図である。図中、図2と
同一符号のものは従来技術と同等部を示す。
は、本発明の一実施例に係る立軸駆動多重ポンプ装置を
配置した地下ポンプ機場の断面図である。図中、図2と
同一符号のものは従来技術と同等部を示す。
【0017】図1において、1は、ポンプ羽根車(図示
せず)の駆動源となる駆動機であり、その主軸17は鉛
直方向にある。2は大容量で低揚程のポンプであり、3
は小容量で高揚程のポンプで、鉛直方向に配設されてい
る。4は、回転トルクの断続が可能な継手であり、前記
駆動機1の主軸17は、継手4によって鉛直方向に配設
した2台のポンプ2,3の各主軸18と連結している。
すなわち、駆動機1は、鉛直方向に配設した2台のポン
プ2,3の間に位置し、詳細は図示しないが、両掛駆動
構成となっている。
せず)の駆動源となる駆動機であり、その主軸17は鉛
直方向にある。2は大容量で低揚程のポンプであり、3
は小容量で高揚程のポンプで、鉛直方向に配設されてい
る。4は、回転トルクの断続が可能な継手であり、前記
駆動機1の主軸17は、継手4によって鉛直方向に配設
した2台のポンプ2,3の各主軸18と連結している。
すなわち、駆動機1は、鉛直方向に配設した2台のポン
プ2,3の間に位置し、詳細は図示しないが、両掛駆動
構成となっている。
【0018】9は地下導水路、10は、地下導水路9に
接続して設けられた取水縦坑、13は、吐出流路に係る
吐出管である。前記取水縦坑10と吐出管13との間
に、鉛直方向に配設された2台以上(図1では2台)の
ポンプからなる立軸駆動多重ポンプ装置が設備されてい
る。上方側のポンプ2の吸込管7−1は仕切弁8−1を
介して取水縦坑10の上部に接続し、下方側のポンプ3
の吸込管7−2は仕切弁8−2を介して取水縦坑10の
下部に接続している。また、前記ポンプ2,3の吐出側
は仕切弁6−1,6−2を介して吐出管13に接続して
いる。
接続して設けられた取水縦坑、13は、吐出流路に係る
吐出管である。前記取水縦坑10と吐出管13との間
に、鉛直方向に配設された2台以上(図1では2台)の
ポンプからなる立軸駆動多重ポンプ装置が設備されてい
る。上方側のポンプ2の吸込管7−1は仕切弁8−1を
介して取水縦坑10の上部に接続し、下方側のポンプ3
の吸込管7−2は仕切弁8−2を介して取水縦坑10の
下部に接続している。また、前記ポンプ2,3の吐出側
は仕切弁6−1,6−2を介して吐出管13に接続して
いる。
【0019】地下導水路9を流れてきて取水縦坑10に
溜った水は、仕切弁8(8−1,8−2の総称)が開の
とき吸込管7(7−1,7−2の総称)に流入し、ポン
プによって吐出管13に排出させられる。吐出管13は
大容量で低揚程のポンプ2の吐出流が合流する位置から
断面積が拡大している。吐出側の仕切弁6(6−1,6
−2の総称)はポンプ停止時には閉となり、吐出流の逆
流を防止する。また、14、15は水流方向であり、1
1、12は水位を示す。
溜った水は、仕切弁8(8−1,8−2の総称)が開の
とき吸込管7(7−1,7−2の総称)に流入し、ポン
プによって吐出管13に排出させられる。吐出管13は
大容量で低揚程のポンプ2の吐出流が合流する位置から
断面積が拡大している。吐出側の仕切弁6(6−1,6
−2の総称)はポンプ停止時には閉となり、吐出流の逆
流を防止する。また、14、15は水流方向であり、1
1、12は水位を示す。
【0020】本実施例は以上のように構成されているの
で、地下の排水ポンプ機場の平面スペ−スを、従来のポ
ンプの水平方向配置の場合よりも必要としない。また、
駆動機1の主軸17とポンプ2,3の主軸18とは回転
トルクの断続が可能な継手4によって連結されているの
で、必要に応じてポンプ羽根車のみを回転させることが
でき、エネルギ−の浪費を防止できる。
で、地下の排水ポンプ機場の平面スペ−スを、従来のポ
ンプの水平方向配置の場合よりも必要としない。また、
駆動機1の主軸17とポンプ2,3の主軸18とは回転
トルクの断続が可能な継手4によって連結されているの
で、必要に応じてポンプ羽根車のみを回転させることが
でき、エネルギ−の浪費を防止できる。
【0021】さらに、鉛直方向に配設される2台のポン
プ2,3は、上方側が大容量で低揚程のポンプ2、下方
側が小容量で高揚程のポンプ3という構成にしたので、
取水縦坑10の水位が低い水位11のときには高揚程の
ポンプ3を運転し、取水縦坑10の水位が高い水位12
のときには低揚程のポンプ2を運転することができる。
また、それらの同時運転もできる。
プ2,3は、上方側が大容量で低揚程のポンプ2、下方
側が小容量で高揚程のポンプ3という構成にしたので、
取水縦坑10の水位が低い水位11のときには高揚程の
ポンプ3を運転し、取水縦坑10の水位が高い水位12
のときには低揚程のポンプ2を運転することができる。
また、それらの同時運転もできる。
【0022】さらに、駆動機1は、両掛駆動として構成
を簡単化した。また、流路断面積が下流方向に増加する
吐出管を配備しているので、効率の良い運転を可能とし
ている。さらに、複数台のポンプに対して1本の吐出管
13の併用が可能なのでポンプ装置の構成が簡単となる
という効果もある。本実施例によれば、大容量で低揚程
のポンプ2を運転しないとき、ポンプ2の前後の仕切弁
6−1,8−1を閉にして抜水し、ポンプ2をフライホ
ィ−ルとして作用させることができ、省エネルギ−と水
撃防止の効果もある。
を簡単化した。また、流路断面積が下流方向に増加する
吐出管を配備しているので、効率の良い運転を可能とし
ている。さらに、複数台のポンプに対して1本の吐出管
13の併用が可能なのでポンプ装置の構成が簡単となる
という効果もある。本実施例によれば、大容量で低揚程
のポンプ2を運転しないとき、ポンプ2の前後の仕切弁
6−1,8−1を閉にして抜水し、ポンプ2をフライホ
ィ−ルとして作用させることができ、省エネルギ−と水
撃防止の効果もある。
【0023】〔実施例 2〕 本発明の他の実施例(第二の発明の例)を図5を参照し
て説明する。図5は、本発明の他の実施例に係る立軸駆
動多重軸流ポンプ装置を配置した地下ポンプ機場の断面
図である。図中、図1と同一符号のものは、先の実施例
と同等部であるから、その説明を省略する。図5に示す
実施例では、鉛直方向に配設された3台のポンプ20の
羽根車回転軸は水平方向にあり、さらに、3台のポンプ
20は同一構造のものである。
て説明する。図5は、本発明の他の実施例に係る立軸駆
動多重軸流ポンプ装置を配置した地下ポンプ機場の断面
図である。図中、図1と同一符号のものは、先の実施例
と同等部であるから、その説明を省略する。図5に示す
実施例では、鉛直方向に配設された3台のポンプ20の
羽根車回転軸は水平方向にあり、さらに、3台のポンプ
20は同一構造のものである。
【0024】図5において、1Aは、ポンプ(あるいは
ポンプ羽根車)の駆動源となる駆動機、17Aは、駆動
機1の主軸、20は、鉛直方向に配設された2台以上
(図5の例では3台)の軸流ポンプ、17Bは、これら
軸流ポンプ20を鉛直方向に連結する連結軸、21は、
駆動機1の主軸17Aと前記軸流ポンプ20の各連結軸
17Bとを連結する軸継手である。軸流ポンプ20は、
軸流形の羽根車19と案内羽根22,23を備えてい
る。18Aは、羽根車19の回転軸で水平方向にある。
ポンプ羽根車)の駆動源となる駆動機、17Aは、駆動
機1の主軸、20は、鉛直方向に配設された2台以上
(図5の例では3台)の軸流ポンプ、17Bは、これら
軸流ポンプ20を鉛直方向に連結する連結軸、21は、
駆動機1の主軸17Aと前記軸流ポンプ20の各連結軸
17Bとを連結する軸継手である。軸流ポンプ20は、
軸流形の羽根車19と案内羽根22,23を備えてい
る。18Aは、羽根車19の回転軸で水平方向にある。
【0025】24は、連結軸17Bのトルクを上記各羽
根車の回転軸18Aに伝達する直交伝達機構に係る傘歯
車、25は、軸流ポンプのケーシングに設けた軸貫通用
開口部である。各羽根車の回転軸18Aと傘歯車24と
は、回転トルクの断続が可能な継手4によって連結され
ている。地下導水路9に接続した取水縦坑10と吐出管
13との間に、ポンプ室があり、鉛直方向に配設された
2台以上(図5では3台)の軸流ポンプ20からなる立
軸駆動多重軸流ポンプ装置が設備されている。各軸流ポ
ンプ20の上流側は仕切弁8を介して取水縦坑10に、
下流側は仕切弁6を介して吐出管13に通じている。
根車の回転軸18Aに伝達する直交伝達機構に係る傘歯
車、25は、軸流ポンプのケーシングに設けた軸貫通用
開口部である。各羽根車の回転軸18Aと傘歯車24と
は、回転トルクの断続が可能な継手4によって連結され
ている。地下導水路9に接続した取水縦坑10と吐出管
13との間に、ポンプ室があり、鉛直方向に配設された
2台以上(図5では3台)の軸流ポンプ20からなる立
軸駆動多重軸流ポンプ装置が設備されている。各軸流ポ
ンプ20の上流側は仕切弁8を介して取水縦坑10に、
下流側は仕切弁6を介して吐出管13に通じている。
【0026】図5に示す実施例の場合は、先の図1に示
した実施例と同様、経済的なポンプ機場構成およびポン
プの効率的運転を可能とするほか、各ポンプの羽根車1
9の回転軸18Aを水平に配置しているので、ポンプ羽
根車として軸流形羽根車に限らず、斜流形羽根車を組み
込むことも可能である。本実施例では、吐出管13出口
の排水口の高さは一定であり、さらに、取水縦坑10の
水は押し込みとして作用するので、水位がどの高さにあ
っても上下方向の各軸流ポンプ20に要求される揚程は
同じであり、ポンプを同一構造とすることができる。ま
た、各ポンプが同一構造であるので、パッケ−ジ式とい
う考え方ができ、ポンプの増設を容易にし、さらに、製
品コストの低減が可能という本実施例特有の効果があ
る。
した実施例と同様、経済的なポンプ機場構成およびポン
プの効率的運転を可能とするほか、各ポンプの羽根車1
9の回転軸18Aを水平に配置しているので、ポンプ羽
根車として軸流形羽根車に限らず、斜流形羽根車を組み
込むことも可能である。本実施例では、吐出管13出口
の排水口の高さは一定であり、さらに、取水縦坑10の
水は押し込みとして作用するので、水位がどの高さにあ
っても上下方向の各軸流ポンプ20に要求される揚程は
同じであり、ポンプを同一構造とすることができる。ま
た、各ポンプが同一構造であるので、パッケ−ジ式とい
う考え方ができ、ポンプの増設を容易にし、さらに、製
品コストの低減が可能という本実施例特有の効果があ
る。
【0027】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、平面スペースが小さく経済的なポンプ機場構成、
およびポンプの効率的運転を可能とする地下排水機場用
立軸駆動多重ポンプ装置を提供することができる。
れば、平面スペースが小さく経済的なポンプ機場構成、
およびポンプの効率的運転を可能とする地下排水機場用
立軸駆動多重ポンプ装置を提供することができる。
【図1】本発明の一実施例に係る立軸駆動多重ポンプ装
置を配置した地下ポンプ機場の断面図である。
置を配置した地下ポンプ機場の断面図である。
【図2】従来の地下設置ポンプ装置の側面図である。
【図3】図2のX−X矢視断面で、従来の地下設置ポン
プ装置の平面図である。
プ装置の平面図である。
【図4】2台のポンプ運転時の性能を説明する線図であ
る。
る。
【図5】本発明の他の実施例に係る立軸駆動多重軸流ポ
ンプ装置を配置した地下ポンプ機場の断面図である。
ンプ装置を配置した地下ポンプ機場の断面図である。
1,1A 駆動機 2,3 ポンプ 4 継手 9 地下導水路 10 取水縦坑 13 吐出管 17,17A 主軸 17B 連結軸 18 主軸 18A 回転軸 19 羽根車 20 軸流ポンプ 21 軸継手 24 傘歯車
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 国雄 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社 日立製作所土浦工場内 (72)発明者 大谷 健二 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社 日立製作所土浦工場内 (56)参考文献 特開 平3−222894(JP,A) 特開 昭57−88290(JP,A) 特開 昭53−75503(JP,A) 特開 昭57−13290(JP,A) 実開 平2−119994(JP,U) 実開 昭53−15102(JP,U) 実開 昭58−167793(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04D 13/14 F04D 13/00 F04D 15/00
Claims (6)
- 【請求項1】 ポンプ羽根車の駆動源となる駆動機と、
鉛直方向に配設した2台以上のポンプとを有し、上記駆
動機の主軸と上記2台以上のポンプの各主軸とが、鉛直
方向にあって、かつ回転トルクの断続が可能な継手によ
って連結されたことを特徴とする地下排水機場用立軸駆
動多重ポンプ装置。 - 【請求項2】 鉛直方向に配設された2台以上のポンプ
は、下方側が小容量で高揚程のポンプであり、上方側が
大容量で低揚程のポンプであることを特徴とする請求項
1記載の地下排水機場用立軸駆動多重ポンプ装置。 - 【請求項3】 駆動機が、鉛直方向に配設された少なく
とも2台のポンプの間にあって、両掛駆動であることを
特徴とする請求項1記載の地下排水機場用立軸駆動多重
ポンプ装置。 - 【請求項4】 流路断面積が下流方向に増加する吐出管
を配備したことを特徴とする請求項1記載の地下排水機
場用立軸駆動多重ポンプ装置。 - 【請求項5】 ポンプ羽根車の駆動源となる駆動機と、
鉛直方向に配設した2台以上のポンプとを有し、 これら2台以上のポンプの各羽根車回転軸が水平方向に
あり、 これら2台以上のポンプを鉛直方向に連結する各連結軸
と上記駆動機の主軸とを継手によって連結するととも
に、 上記各ポンプの連結軸のトルクを上記各羽根車回転軸に
伝達する直交伝達機構を備え、この直交伝達機構と羽根
車回転軸とを、回転トルクの断続が可能な継手によって
連結したことを特徴とする地下排水機場用立軸駆動多重
ポンプ装置。 - 【請求項6】 地下導水路に接続する取水縦坑と吐出路
との間に、請求項1または5記載のいずれかの地下排水
機場用立軸駆動多重ポンプ装置を配設したことを特徴と
する地下排水ポンプ機場。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04123001A JP3095287B2 (ja) | 1992-05-15 | 1992-05-15 | 地下排水機場用立軸駆動多重ポンプ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04123001A JP3095287B2 (ja) | 1992-05-15 | 1992-05-15 | 地下排水機場用立軸駆動多重ポンプ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05321874A JPH05321874A (ja) | 1993-12-07 |
JP3095287B2 true JP3095287B2 (ja) | 2000-10-03 |
Family
ID=14849813
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04123001A Expired - Fee Related JP3095287B2 (ja) | 1992-05-15 | 1992-05-15 | 地下排水機場用立軸駆動多重ポンプ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3095287B2 (ja) |
-
1992
- 1992-05-15 JP JP04123001A patent/JP3095287B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05321874A (ja) | 1993-12-07 |
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