JP2823056B2 - エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents
エポキシ樹脂組成物及びその硬化物Info
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- JP2823056B2 JP2823056B2 JP40717490A JP40717490A JP2823056B2 JP 2823056 B2 JP2823056 B2 JP 2823056B2 JP 40717490 A JP40717490 A JP 40717490A JP 40717490 A JP40717490 A JP 40717490A JP 2823056 B2 JP2823056 B2 JP 2823056B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐湿性、靭性等に優れた
硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物で、特に電気電子用
部品の分野及び複合材料として好適に用いられるエポキ
シ樹脂組成物及びその硬化物に関する。
硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物で、特に電気電子用
部品の分野及び複合材料として好適に用いられるエポキ
シ樹脂組成物及びその硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂はその硬化物の優れた電気
特性、耐熱性、力学的性質、接着性により電気電子用部
品等の分野で幅広く用いられている。
特性、耐熱性、力学的性質、接着性により電気電子用部
品等の分野で幅広く用いられている。
【0003】しかし、近年特に電気電子分野の発展に伴
ない、より高性能なエポキシ樹脂が求められている。例
えば、I.C.の高密度、高集積化は封止材料として用
いられる樹脂の硬化物に対して、耐熱性のみならず、同
時に高耐湿性、さらに強靭性等も要求されるようになっ
た。例えばI.C.の表面実装の場合、デバイスは26
0℃以上のハンダ浴に浸漬される。この時、硬化物中に
含有される水分の急激な蒸発によりクラックの発生を引
き起してしまうため、耐クラック性が強く求められてい
る。
ない、より高性能なエポキシ樹脂が求められている。例
えば、I.C.の高密度、高集積化は封止材料として用
いられる樹脂の硬化物に対して、耐熱性のみならず、同
時に高耐湿性、さらに強靭性等も要求されるようになっ
た。例えばI.C.の表面実装の場合、デバイスは26
0℃以上のハンダ浴に浸漬される。この時、硬化物中に
含有される水分の急激な蒸発によりクラックの発生を引
き起してしまうため、耐クラック性が強く求められてい
る。
【0004】そこで、エポキシ樹脂及びその組成物につ
いて多数の提案がなされている。例えば特開昭63−2
646号に記載のポリフェノールのエポキシ化物は耐熱
性に優れた硬化物を与える。しかしながら、このエポキ
シ化物の硬化物はいずれも靭性、耐湿性に欠けるもので
あり、特に架橋密度を高め耐熱性を高くしたものは、靭
性、耐湿性が著しく低下する。
いて多数の提案がなされている。例えば特開昭63−2
646号に記載のポリフェノールのエポキシ化物は耐熱
性に優れた硬化物を与える。しかしながら、このエポキ
シ化物の硬化物はいずれも靭性、耐湿性に欠けるもので
あり、特に架橋密度を高め耐熱性を高くしたものは、靭
性、耐湿性が著しく低下する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、益々苛酷に
なっていく条件にも耐えうる高耐湿性化、強靭化を実現
する硬化物を与える樹脂組成物及びその硬化物を提供す
るものである。
なっていく条件にも耐えうる高耐湿性化、強靭化を実現
する硬化物を与える樹脂組成物及びその硬化物を提供す
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来のエ
ポキシ樹脂組成物では得られなかった高耐湿性、強靭性
のエポキシ樹脂硬化物を得るべく鋭意検討した結果、特
定の化合物の組合せのエポキシ樹脂組成物を用いると、
その硬化物の耐湿性及び靭性が大幅に向上することを見
い出し本発明を完成させるに至った。
ポキシ樹脂組成物では得られなかった高耐湿性、強靭性
のエポキシ樹脂硬化物を得るべく鋭意検討した結果、特
定の化合物の組合せのエポキシ樹脂組成物を用いると、
その硬化物の耐湿性及び靭性が大幅に向上することを見
い出し本発明を完成させるに至った。
【0007】即ち本発明は、 1.(A)式(1)
【0008】
【0009】(式中、Xは水素原子、炭素数1〜4のア
ルキル基、アリール基又はハロゲン原子を示す)で表さ
れるエポキシ化合物、 (B)式(2)
ルキル基、アリール基又はハロゲン原子を示す)で表さ
れるエポキシ化合物、 (B)式(2)
【0010】
【0011】(式中、nの平均値は0〜15の値であ
る)で表されるフェノールアラルキルノボラック樹脂、
及び (C)硬化促進剤 を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物、
る)で表されるフェノールアラルキルノボラック樹脂、
及び (C)硬化促進剤 を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物、
【0012】2.(A′)式(3)
【0013】
【0014】(式中、Xは水素原子、炭素数1〜4のア
ルキル基、アリール基又はハロゲン原子を示す)で表さ
れるジメチロール化合物と式(4)
ルキル基、アリール基又はハロゲン原子を示す)で表さ
れるジメチロール化合物と式(4)
【0015】
【0016】で表されるナフトールの反応物のエポキシ
化物であって、上記1項の式(1)のエポキシ化合物を
30重量%以上含むエポキシ樹脂、 (B)上記1項の式(2)のフェノールアラルキルノボ
ラック樹脂、及び (C)硬化促進剤 を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物、及び
化物であって、上記1項の式(1)のエポキシ化合物を
30重量%以上含むエポキシ樹脂、 (B)上記1項の式(2)のフェノールアラルキルノボ
ラック樹脂、及び (C)硬化促進剤 を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物、及び
【0017】3.上記1項又は2項記載のエポキシ樹脂
組成物の硬化物、に関するものである。
組成物の硬化物、に関するものである。
【0018】本発明のエポキシ樹脂組成物は成形性が良
く、耐湿性、靭性等に優れた硬化物を与える。
く、耐湿性、靭性等に優れた硬化物を与える。
【0019】以下、本発明を詳細に説明する。式(1)
の化合物のXにおいて、炭素数1〜4のアルキル基とし
ては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基が挙げられ、特にメチル基、t−ブチ
ル基が好ましい。アリール基としては、フェニル基、4
−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基等が挙げら
れるが、特にフェニル基が好ましい。ハロゲン原子とし
ては、塩素原子、フッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子等
が挙げられるが、特に塩素原子、臭素原子が好ましい。
の化合物のXにおいて、炭素数1〜4のアルキル基とし
ては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基が挙げられ、特にメチル基、t−ブチ
ル基が好ましい。アリール基としては、フェニル基、4
−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基等が挙げら
れるが、特にフェニル基が好ましい。ハロゲン原子とし
ては、塩素原子、フッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子等
が挙げられるが、特に塩素原子、臭素原子が好ましい。
【0020】式(1)の化合物及びこれを30重量%以
上含むエポキシ樹脂は、次のようにして製造することが
できる。即ち、式(3)で表される化合物と式(4)で
表されるナフトールとを酸触媒の存在下に脱水縮合させ
更にエポキシ化させることにより製造できる。
上含むエポキシ樹脂は、次のようにして製造することが
できる。即ち、式(3)で表される化合物と式(4)で
表されるナフトールとを酸触媒の存在下に脱水縮合させ
更にエポキシ化させることにより製造できる。
【0021】式(3)で表されるジメチロール化合物と
しては、4−メチルフェノールジメチロール化合物、4
−エチルフェノールジメチロール化合物、4−n−プロ
ピルフェノールジメチロール化合物、4−i−プロピル
フェノールジメチロール化合物、4−n−ブチルフェノ
ールジメチロール化合物、4−sec−ブチルフェノール
ジメチロール化合物、4−t−ブチルフェノールジメチ
ロール化合物等のアルキルフェノールジメチロール化合
物、4−フェニルフェノールジメチロール化合物、また
は、4−フルオロフェノールジメチロール化合物、4−
クロロフェノールジメチロール化合物、4−ブロモフェ
ノールジメチルロール化合物などのハロゲン置換フェノ
ールジメチロール化合物などが挙げられるが、これらに
限定されるものではない。
しては、4−メチルフェノールジメチロール化合物、4
−エチルフェノールジメチロール化合物、4−n−プロ
ピルフェノールジメチロール化合物、4−i−プロピル
フェノールジメチロール化合物、4−n−ブチルフェノ
ールジメチロール化合物、4−sec−ブチルフェノール
ジメチロール化合物、4−t−ブチルフェノールジメチ
ロール化合物等のアルキルフェノールジメチロール化合
物、4−フェニルフェノールジメチロール化合物、また
は、4−フルオロフェノールジメチロール化合物、4−
クロロフェノールジメチロール化合物、4−ブロモフェ
ノールジメチルロール化合物などのハロゲン置換フェノ
ールジメチロール化合物などが挙げられるが、これらに
限定されるものではない。
【0022】また、式(4)で表されるナフトールとし
ては、1−ナフトール、2−ナフトールが挙げられる。
ては、1−ナフトール、2−ナフトールが挙げられる。
【0023】酸触媒としては、塩酸、硫酸、リン酸、p
−トルエンスルホン酸、しゅう酸等が使用でき、酸触媒
は式(3)で表される化合物の0.1〜30重量%を用
いるのが好ましい。また、ナフトールは式(3)で表さ
れる化合物に対して2〜15モル倍用いるのが好まし
い。
−トルエンスルホン酸、しゅう酸等が使用でき、酸触媒
は式(3)で表される化合物の0.1〜30重量%を用
いるのが好ましい。また、ナフトールは式(3)で表さ
れる化合物に対して2〜15モル倍用いるのが好まし
い。
【0024】反応は、無溶媒でも、ベンゼン、トルエ
ン、メチルイソブチルケトン等の溶媒中で行うことがで
きる。反応温度は、20〜150℃の範囲が好ましい。
反応終了後、使用した触媒を水洗等により除去し、溶媒
及び過剰のナフトール類を減圧下に留去することにより
脱水縮合物が得られる。
ン、メチルイソブチルケトン等の溶媒中で行うことがで
きる。反応温度は、20〜150℃の範囲が好ましい。
反応終了後、使用した触媒を水洗等により除去し、溶媒
及び過剰のナフトール類を減圧下に留去することにより
脱水縮合物が得られる。
【0025】次に、このようにして得られた脱水縮合物
に、式(5)
に、式(5)
【0026】
【0027】(式中、Xはハロゲン原子を表す) で表されるエピハロヒドリン化合物を塩基性化合物の存
在下で反応させることにより、式(1)で表される化合
物を30重量%以上含むエポキシ樹脂が容易に得られ
る。
在下で反応させることにより、式(1)で表される化合
物を30重量%以上含むエポキシ樹脂が容易に得られ
る。
【0028】前記式(5)において、Xで表されるハロ
ゲン原子としてCl、Br、I等が挙げられ、式(5)
の化合物としては、具体的には、エピクロルヒドリン、
エピブロムヒドリン、エピヨードヒドリン等が挙げら
れ、これらの混合物を用いることもできるが工業的には
エピクロルヒドリンが好適に使用される。
ゲン原子としてCl、Br、I等が挙げられ、式(5)
の化合物としては、具体的には、エピクロルヒドリン、
エピブロムヒドリン、エピヨードヒドリン等が挙げら
れ、これらの混合物を用いることもできるが工業的には
エピクロルヒドリンが好適に使用される。
【0029】前記脱水縮合物とエピハロヒドリン化合物
の反応は公知の方法により行うことが出来る。
の反応は公知の方法により行うことが出来る。
【0030】例えば、前記脱水縮合物と、その水酸基当
量に対して過剰モル量のエピハロヒドリン化合物とを、
テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアン
モニウムブロミド、トリエチルアンモニウムクロリドな
どの第4級アンモニウム塩または水酸化ナトリウム、水
酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物などの存在下
で反応させ、第4級アンモニウム塩などを用いた場合は
開環付加反応の段階で反応がとまるので次いで上記アル
カリ金属水酸化物を加えて閉環反応させる。
量に対して過剰モル量のエピハロヒドリン化合物とを、
テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアン
モニウムブロミド、トリエチルアンモニウムクロリドな
どの第4級アンモニウム塩または水酸化ナトリウム、水
酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物などの存在下
で反応させ、第4級アンモニウム塩などを用いた場合は
開環付加反応の段階で反応がとまるので次いで上記アル
カリ金属水酸化物を加えて閉環反応させる。
【0031】また、最初からアルカリ金属水酸化物を加
えて反応する場合は、開環付加反応及び閉環反応を一気
に行わせる。
えて反応する場合は、開環付加反応及び閉環反応を一気
に行わせる。
【0032】エピハロヒドリン化合物の使用割合は、前
記脱水縮合物の水酸基当量1に対して通常1〜50モ
ル、好ましくは3〜15モルの範囲である。
記脱水縮合物の水酸基当量1に対して通常1〜50モ
ル、好ましくは3〜15モルの範囲である。
【0033】又、この際、反応を円滑に行なわせる為、
メタノールなどのアルコール類、あるいはアセトン又は
ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジメチルホ
ルムアミドなどの非プロトン性極性溶媒を用いることが
でき、特にジメチルスルホキシドを用いることは好まし
い。
メタノールなどのアルコール類、あるいはアセトン又は
ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジメチルホ
ルムアミドなどの非プロトン性極性溶媒を用いることが
でき、特にジメチルスルホキシドを用いることは好まし
い。
【0034】アルカリ金属水酸化物は水溶液の状態で又
は固形の状態で加えることができ、その使用量は、前記
脱水縮合物の水酸基当量1に対して通常0.8〜1.5
モル、好ましくは0.9〜1.3モルの範囲であり、第
4級アンモニウム塩を使用する場合その使用量は、前記
脱水縮合物の水酸基当量1に対して通常0.001〜1
モル、好ましくは0.005〜0.5モルの範囲であ
る。反応温度は通常30〜130℃好ましくは40〜1
20℃である。
は固形の状態で加えることができ、その使用量は、前記
脱水縮合物の水酸基当量1に対して通常0.8〜1.5
モル、好ましくは0.9〜1.3モルの範囲であり、第
4級アンモニウム塩を使用する場合その使用量は、前記
脱水縮合物の水酸基当量1に対して通常0.001〜1
モル、好ましくは0.005〜0.5モルの範囲であ
る。反応温度は通常30〜130℃好ましくは40〜1
20℃である。
【0035】また反応で生成した水を反応系外に除去し
ながら反応を進行させることもできる。反応終了後副生
した塩を、水洗、ろ過等により除去し過剰のエピハロヒ
ドリン化合物を留去することにより、式(1)で表わさ
れる化合物を30重量%以上含むエポキシ樹脂が得られ
る。
ながら反応を進行させることもできる。反応終了後副生
した塩を、水洗、ろ過等により除去し過剰のエピハロヒ
ドリン化合物を留去することにより、式(1)で表わさ
れる化合物を30重量%以上含むエポキシ樹脂が得られ
る。
【0036】このようにして得られるエポキシ樹脂は、
式(1)で表される化合物を30重量%以上含むが、特
に35重量%以上含むのが好ましい。
式(1)で表される化合物を30重量%以上含むが、特
に35重量%以上含むのが好ましい。
【0037】以下、本発明のエポキシ樹脂組成物につい
て、説明する。式(1)の化合物又はこれを30重量%
以上含む前記エポキシ樹脂は単独で又は他のエポキシ樹
脂と併用して使用することができる。併用する場合、式
(1)の化合物又はこれを30重量%以上含む前記エポ
キシ樹脂の全エポキシ樹脂中に占める割合は30重量%
以上が好ましく、特に50重量%以上が好ましい。
て、説明する。式(1)の化合物又はこれを30重量%
以上含む前記エポキシ樹脂は単独で又は他のエポキシ樹
脂と併用して使用することができる。併用する場合、式
(1)の化合物又はこれを30重量%以上含む前記エポ
キシ樹脂の全エポキシ樹脂中に占める割合は30重量%
以上が好ましく、特に50重量%以上が好ましい。
【0038】併用される他のエポキシ樹脂としては、ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、脂環式
エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等も使用でき
るが、特にノボラック型エポキシ樹脂が耐熱性の点で有
利である。たとえば、クレゾールノボラック型エポキシ
樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フ
ェノールノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられるが
これらに限定されるものではない。これらは単独で用い
てもよく、2種以上併用してもよい。
スフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、脂環式
エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等も使用でき
るが、特にノボラック型エポキシ樹脂が耐熱性の点で有
利である。たとえば、クレゾールノボラック型エポキシ
樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フ
ェノールノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられるが
これらに限定されるものではない。これらは単独で用い
てもよく、2種以上併用してもよい。
【0039】式(2)で表されるフェノールアラルキル
ノボラック樹脂において、nの平均値は好ましくは2〜
12、より好ましくは5〜10である。nの値が大きす
ぎると粘度が上昇し作業性に問題を生じる。式(2)フ
ェノールアラルキルノボラック樹脂としては、例えば三
井東圧化学(株)製「ミレックスXL」シリーズ樹脂が
挙げられる。
ノボラック樹脂において、nの平均値は好ましくは2〜
12、より好ましくは5〜10である。nの値が大きす
ぎると粘度が上昇し作業性に問題を生じる。式(2)フ
ェノールアラルキルノボラック樹脂としては、例えば三
井東圧化学(株)製「ミレックスXL」シリーズ樹脂が
挙げられる。
【0040】式(2)のフェノールアラルキルノボラッ
ク樹脂(硬化剤)は単独で又は他の硬化剤と併用して使
用することができる。併用する場合、式(2)のフェノ
ールアラルキルノボラック樹脂の全硬化剤中に占める割
合は30重量%以上が好ましく、特に50重量%以上が
好ましい。
ク樹脂(硬化剤)は単独で又は他の硬化剤と併用して使
用することができる。併用する場合、式(2)のフェノ
ールアラルキルノボラック樹脂の全硬化剤中に占める割
合は30重量%以上が好ましく、特に50重量%以上が
好ましい。
【0041】併用される他の硬化剤としては、例えば、
脂肪属ポリアミン、芳香族ポリアミン、ポリアミドポリ
アミン等のポリアミン系硬化剤、無水ヘキサヒドロフタ
ル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸等の酸無水物系
硬化剤、フェノールノボラック、クレゾールノボラック
等のフェノール系硬化剤、三フッ化ホウ素等のルイス酸
又はそれらの塩類、ジシアンジアミド類等の硬化剤等が
挙げられるが、これらに限定されるものではない。これ
らは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
脂肪属ポリアミン、芳香族ポリアミン、ポリアミドポリ
アミン等のポリアミン系硬化剤、無水ヘキサヒドロフタ
ル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸等の酸無水物系
硬化剤、フェノールノボラック、クレゾールノボラック
等のフェノール系硬化剤、三フッ化ホウ素等のルイス酸
又はそれらの塩類、ジシアンジアミド類等の硬化剤等が
挙げられるが、これらに限定されるものではない。これ
らは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0042】本発明のエポキシ樹脂組成物において、式
(2)のフェノールアラルキルノボラック樹脂の使用量
は、式(1)のエポキシ化合物又はこれを30重量%以
上含む前記エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して、
好ましくは0.3〜2当量、より好ましくは0.5〜
1.5当量である。他のエポキシ樹脂及び/又は他の硬
化剤を併用する場合、全硬化剤の使用量は、エポキシ化
合物とエポキシ樹脂の全量中のエポキシ基1当量に対し
て、好ましくは0.3〜2当量、より好ましくは0.5
〜1.5当量である。
(2)のフェノールアラルキルノボラック樹脂の使用量
は、式(1)のエポキシ化合物又はこれを30重量%以
上含む前記エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して、
好ましくは0.3〜2当量、より好ましくは0.5〜
1.5当量である。他のエポキシ樹脂及び/又は他の硬
化剤を併用する場合、全硬化剤の使用量は、エポキシ化
合物とエポキシ樹脂の全量中のエポキシ基1当量に対し
て、好ましくは0.3〜2当量、より好ましくは0.5
〜1.5当量である。
【0043】硬化反応を円滑に行わせるための硬化促進
剤としては、通常のエポキシ樹脂に対して使用されるも
のはいずれも使用でき、例えば、2−メチルイミダゾー
ル、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニ
ルイミダゾール等のイミダゾール類、ベンジルジメチル
アミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)
フェノール等の第3級アミン、トリフェニルホスフィン
等のホスフィン類及びその塩、1,8ジアザービシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)及びその塩、
アルミニウム化合物、チタン化合物等が挙げられる。そ
の使用量は、使用するエポキシ化合物及びエポキシ樹脂
の全量の100重量部に対して0.01〜10重量部が
好ましく、より好ましくは0.5〜2重量部である。硬
化促進剤が多すぎるとゲル化迄の時間が短く作業性に問
題を生じる可能性があり、又、少なすぎると硬化不足の
問題が生じる可能性がある。
剤としては、通常のエポキシ樹脂に対して使用されるも
のはいずれも使用でき、例えば、2−メチルイミダゾー
ル、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニ
ルイミダゾール等のイミダゾール類、ベンジルジメチル
アミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)
フェノール等の第3級アミン、トリフェニルホスフィン
等のホスフィン類及びその塩、1,8ジアザービシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)及びその塩、
アルミニウム化合物、チタン化合物等が挙げられる。そ
の使用量は、使用するエポキシ化合物及びエポキシ樹脂
の全量の100重量部に対して0.01〜10重量部が
好ましく、より好ましくは0.5〜2重量部である。硬
化促進剤が多すぎるとゲル化迄の時間が短く作業性に問
題を生じる可能性があり、又、少なすぎると硬化不足の
問題が生じる可能性がある。
【0044】本発明のエポキシ樹脂組成物には、任意成
分として、難燃剤、無機又は有機の充填剤やシランカッ
プリング剤のような表面処理剤、離型剤、顔料等の種々
の配合剤を添加することができる。本発明のエポキシ樹
脂組成物は、各成分をミキサー、ロール、ニーダー等の
手段で均一に混合し混練することにより調製される。本
発明のエポキシ樹脂組成物の前硬化は、組成物の軟化温
度以上であれば可能であるが、通常は150〜180℃
の温度で行われる。硬化時間は、硬化促進剤の量、種
類、硬化温度により大幅に異なるが、通常はトランスフ
ァー成形機で30〜300秒の範囲で行なわれる。得ら
れた前硬化物は、まだ硬化が不充分なため、実用上充分
な耐熱性を有せず、通常170〜180℃で4〜8時間
の後硬化が行なわれる。
分として、難燃剤、無機又は有機の充填剤やシランカッ
プリング剤のような表面処理剤、離型剤、顔料等の種々
の配合剤を添加することができる。本発明のエポキシ樹
脂組成物は、各成分をミキサー、ロール、ニーダー等の
手段で均一に混合し混練することにより調製される。本
発明のエポキシ樹脂組成物の前硬化は、組成物の軟化温
度以上であれば可能であるが、通常は150〜180℃
の温度で行われる。硬化時間は、硬化促進剤の量、種
類、硬化温度により大幅に異なるが、通常はトランスフ
ァー成形機で30〜300秒の範囲で行なわれる。得ら
れた前硬化物は、まだ硬化が不充分なため、実用上充分
な耐熱性を有せず、通常170〜180℃で4〜8時間
の後硬化が行なわれる。
【0045】本発明のエポキシ樹脂組成物より得られる
硬化物は強靭性、高耐湿性を示すことより、電気、電子
部品用として、特に封止材料、絶縁材料、積層板用とし
て好適である。
硬化物は強靭性、高耐湿性を示すことより、電気、電子
部品用として、特に封止材料、絶縁材料、積層板用とし
て好適である。
【0046】
【実施例】以下実施例及び比較例に基づいて本発明を具
体的に説明する。 合成例1 パラクレゾール162g(1.5モル)、パラホルムア
ルデヒド90g(3モル)及び水100mlを温度計、冷
却管、滴下ロート及び撹拌機を付けた1リットルのフラ
スコに仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら、室温下で
15%水酸化ナトリウム水溶液120g(水酸化ナトリ
ウムとして0.45モル)を発熱に注意しながら液温5
0℃を越えないようにゆっくり滴下した。その後、油浴
中で50℃まで加熱し10時間反応させた。反応終了
後、水300mlを加え室温まで冷却し、発熱に注意しな
がら10%塩酸水溶液で中和し、その後、析出した結晶
をろ取した。ろ液が中性になるまで水洗浄し、結晶を減
圧下(100mmHg50℃で乾燥して白色結晶(A1)2
02g得た。
体的に説明する。 合成例1 パラクレゾール162g(1.5モル)、パラホルムア
ルデヒド90g(3モル)及び水100mlを温度計、冷
却管、滴下ロート及び撹拌機を付けた1リットルのフラ
スコに仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら、室温下で
15%水酸化ナトリウム水溶液120g(水酸化ナトリ
ウムとして0.45モル)を発熱に注意しながら液温5
0℃を越えないようにゆっくり滴下した。その後、油浴
中で50℃まで加熱し10時間反応させた。反応終了
後、水300mlを加え室温まで冷却し、発熱に注意しな
がら10%塩酸水溶液で中和し、その後、析出した結晶
をろ取した。ろ液が中性になるまで水洗浄し、結晶を減
圧下(100mmHg50℃で乾燥して白色結晶(A1)2
02g得た。
【0047】この白色結晶(A1)168g(1.0モ
ル)及び1−ナフトール576g(4.0モル)を温時
計、撹拌機を付けたガラス容器に仕込み、溶媒としてメ
チルイソブチルケトン1500mlを加えて窒素雰囲気下
で室温にて撹拌しながら、これにP−トルエンスルホン
酸1.7gを発熱に注意して液温が50℃を越えないよ
う徐々に添加した。添加後油浴上で50℃まで加温し2
時間反応させた後、メチルイソブチルケトン500mlを
加えて分液ロートに移し、洗浄水が中性を示すまで水洗
した。水洗後、有機層を減圧下で濃縮して淡黄色粘性物
(A2)を368g得た。生成物(A2)の軟化温度
(JIS K2425環球法測定)は117℃で水酸基
当量(g/mol)は137であった。
ル)及び1−ナフトール576g(4.0モル)を温時
計、撹拌機を付けたガラス容器に仕込み、溶媒としてメ
チルイソブチルケトン1500mlを加えて窒素雰囲気下
で室温にて撹拌しながら、これにP−トルエンスルホン
酸1.7gを発熱に注意して液温が50℃を越えないよ
う徐々に添加した。添加後油浴上で50℃まで加温し2
時間反応させた後、メチルイソブチルケトン500mlを
加えて分液ロートに移し、洗浄水が中性を示すまで水洗
した。水洗後、有機層を減圧下で濃縮して淡黄色粘性物
(A2)を368g得た。生成物(A2)の軟化温度
(JIS K2425環球法測定)は117℃で水酸基
当量(g/mol)は137であった。
【0048】生成物(A2)137gを温度計、撹拌装
置、滴下ロート及び生成水分離装置の付いた1リットル
の反応容器に移し、次にエピクロルヒドリン460gを
仕込み窒素置換を行なった。48%水酸化ナトリウム水
溶液85gを5時間かけて滴下した。滴下中は反応温度
60℃、圧力100〜150mmHgの減圧下で生成水及び
水酸化ナトリウム水溶液の水をエピクロルヒドリンとの
共沸により連続的に反応系外に除去し、エピクロルヒド
リンは系内に戻した。ついで過剰の未反応エピクロルヒ
ドリンを減圧下で回収した後に、メチルイソブチルケト
ン500mlを加え100mlの水で水層が中性を示すまで
洗浄した。メチルイソブチルケトン層からメチルイソブ
チルケトンを減圧下に除去し、淡黄色粘性物(A3)1
72gを得た。生成物(A3)は、軟化温度89℃、エ
ポキシ当量(g/mol))215のエポキシ樹脂であり、
式(1)で表される化合物(但しXはメチル基)を37
重量%含んでいることをマススペクトルにより確認し
た。
置、滴下ロート及び生成水分離装置の付いた1リットル
の反応容器に移し、次にエピクロルヒドリン460gを
仕込み窒素置換を行なった。48%水酸化ナトリウム水
溶液85gを5時間かけて滴下した。滴下中は反応温度
60℃、圧力100〜150mmHgの減圧下で生成水及び
水酸化ナトリウム水溶液の水をエピクロルヒドリンとの
共沸により連続的に反応系外に除去し、エピクロルヒド
リンは系内に戻した。ついで過剰の未反応エピクロルヒ
ドリンを減圧下で回収した後に、メチルイソブチルケト
ン500mlを加え100mlの水で水層が中性を示すまで
洗浄した。メチルイソブチルケトン層からメチルイソブ
チルケトンを減圧下に除去し、淡黄色粘性物(A3)1
72gを得た。生成物(A3)は、軟化温度89℃、エ
ポキシ当量(g/mol))215のエポキシ樹脂であり、
式(1)で表される化合物(但しXはメチル基)を37
重量%含んでいることをマススペクトルにより確認し
た。
【0049】合成例2 4−t−ブチルフェノール222g(1.5モル)、パ
ラホルムアルデヒド90g(3モル)及び水100mlを
温度計、冷却管、滴下ロート及び撹拌機を取り付けた1
リットルのフラスコに仕込み、窒素を吹き込みながら撹
拌した。室温下、15%水酸化ナトリウム水溶液120
g(水酸化ナトリウムとして0.45モル)を発熱に注
意しながら液温が50℃を越えないようにゆっくり滴下
した。その後、水浴中で50℃にて10時間反応した。
反応終了後、水300mlを加え室温まで冷却し発熱に注
意しながら10%塩酸水溶液で中和した。クロロホルム
を500ml加えて油層を分離し、水−メタノール溶液
(水:メタノール=80/20(重量%))にて洗浄
し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。続いて、減
圧下でクロロホルムを除去し、黄緑色の粘りけのある液
体(B1)256gを得た。
ラホルムアルデヒド90g(3モル)及び水100mlを
温度計、冷却管、滴下ロート及び撹拌機を取り付けた1
リットルのフラスコに仕込み、窒素を吹き込みながら撹
拌した。室温下、15%水酸化ナトリウム水溶液120
g(水酸化ナトリウムとして0.45モル)を発熱に注
意しながら液温が50℃を越えないようにゆっくり滴下
した。その後、水浴中で50℃にて10時間反応した。
反応終了後、水300mlを加え室温まで冷却し発熱に注
意しながら10%塩酸水溶液で中和した。クロロホルム
を500ml加えて油層を分離し、水−メタノール溶液
(水:メタノール=80/20(重量%))にて洗浄
し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。続いて、減
圧下でクロロホルムを除去し、黄緑色の粘りけのある液
体(B1)256gを得た。
【0050】こうして得られた液体(B1)254gを
温時計、撹拌機をつけたガラス容器に仕込み、さらに1
−ナフトール576g及びメチルイソブチルケトン15
00mlを加えて窒素雰囲気下で室温において撹拌した。
そして、p−トルエンスルホン酸1.7gを発熱に注意
し、液温が50℃を越えないように徐々に添加した。添
加後、湯浴中50℃にて2時間反応させた後、分液ロー
トに移し水洗した。洗浄水が中性を示すまで水洗後、有
機層から溶媒及び未反応物を減圧下で除去し、生成物
(B2)を414gを得た。生成物(B2)の軟化温度
(JIS K2425環球式)は121℃で水酸基当量
(g/mol)は151であった。
温時計、撹拌機をつけたガラス容器に仕込み、さらに1
−ナフトール576g及びメチルイソブチルケトン15
00mlを加えて窒素雰囲気下で室温において撹拌した。
そして、p−トルエンスルホン酸1.7gを発熱に注意
し、液温が50℃を越えないように徐々に添加した。添
加後、湯浴中50℃にて2時間反応させた後、分液ロー
トに移し水洗した。洗浄水が中性を示すまで水洗後、有
機層から溶媒及び未反応物を減圧下で除去し、生成物
(B2)を414gを得た。生成物(B2)の軟化温度
(JIS K2425環球式)は121℃で水酸基当量
(g/mol)は151であった。
【0051】合成例1において、生成物(A2)の代り
に、上記生成物(B2)151gを用い、その他は同様
にしてエポキシ化を行い、生成物(B3)186gを得
た。生成物(B3)は、軟化温度89℃、エポキシ当量
(g/mol)240のエポキシ樹脂であり、式(1)で表
される化合物(但しXはt−ブチル基)を35重量%含
んでいることをマススペクトルにより確認した。
に、上記生成物(B2)151gを用い、その他は同様
にしてエポキシ化を行い、生成物(B3)186gを得
た。生成物(B3)は、軟化温度89℃、エポキシ当量
(g/mol)240のエポキシ樹脂であり、式(1)で表
される化合物(但しXはt−ブチル基)を35重量%含
んでいることをマススペクトルにより確認した。
【0052】合成例3 4−クロロフェノール193g(1.5モル)、パラホ
ルムアルデヒド90g(3モル)及び水100mlを温度
計、冷却管、滴下ロート及び撹拌機を取り付けた1リッ
トルのフラスコに仕込み、窒素を吹き込みながら撹拌し
た。室温下、15%水酸化ナトリウム水溶液120g
(水酸化ナトリウムとして0.45モル)を発熱に注意
しながら液温が50℃を越えないようにゆっくり滴下し
た。その後、水浴中で50℃にて10時間反応した。反
応終了後、水300mlを加え室温まで冷却し発熱に注意
しながら10%塩酸水溶液で中和した。その後、析出し
た結晶をろ取し、ろ液のpHが6〜7になるまで洗浄
し、減圧下(10mmHg)50℃で乾燥し白色結晶(C
1)226gを得た。
ルムアルデヒド90g(3モル)及び水100mlを温度
計、冷却管、滴下ロート及び撹拌機を取り付けた1リッ
トルのフラスコに仕込み、窒素を吹き込みながら撹拌し
た。室温下、15%水酸化ナトリウム水溶液120g
(水酸化ナトリウムとして0.45モル)を発熱に注意
しながら液温が50℃を越えないようにゆっくり滴下し
た。その後、水浴中で50℃にて10時間反応した。反
応終了後、水300mlを加え室温まで冷却し発熱に注意
しながら10%塩酸水溶液で中和した。その後、析出し
た結晶をろ取し、ろ液のpHが6〜7になるまで洗浄
し、減圧下(10mmHg)50℃で乾燥し白色結晶(C
1)226gを得た。
【0053】こうして得られた白色結晶(C1)189
gを温時計、撹拌機をつけたガラス容器に仕込み、さら
に1−ナフトール576g及びメチルイソブチルケトン
1500mlを加えて窒素雰囲気下で室温において撹拌し
た。そして、p−トルエンスルホン酸1.7gを発熱に
注意し、液温が50℃を越えないように徐々に添加し
た。添加後、湯浴中50℃にて2時間反応させた後、分
液ロートに移し水洗した。洗浄水が中性を示すまで水洗
後、有機層から溶媒及び未反応物を減圧下で除去し、生
成物(C2)を388g得た。生成物(C2)の軟化温
度(JIS K2425環球式)は118℃で水酸基当
量(g/mol)は142であった。
gを温時計、撹拌機をつけたガラス容器に仕込み、さら
に1−ナフトール576g及びメチルイソブチルケトン
1500mlを加えて窒素雰囲気下で室温において撹拌し
た。そして、p−トルエンスルホン酸1.7gを発熱に
注意し、液温が50℃を越えないように徐々に添加し
た。添加後、湯浴中50℃にて2時間反応させた後、分
液ロートに移し水洗した。洗浄水が中性を示すまで水洗
後、有機層から溶媒及び未反応物を減圧下で除去し、生
成物(C2)を388g得た。生成物(C2)の軟化温
度(JIS K2425環球式)は118℃で水酸基当
量(g/mol)は142であった。
【0054】合成例1において、生成物(A2)の代り
に上記生成物(C2)142gを用い、その他は同様に
してエポキシ化を行い、生成物(C3)176gを得
た。生成物(C3)は軟化温度95℃、エポキシ当量
(g/mol)230のエポキシ樹脂であり、式(1)で表
される化合物(但しXは塩素原子)を37重量%含んで
いることを、マススペクトルにより確認した。
に上記生成物(C2)142gを用い、その他は同様に
してエポキシ化を行い、生成物(C3)176gを得
た。生成物(C3)は軟化温度95℃、エポキシ当量
(g/mol)230のエポキシ樹脂であり、式(1)で表
される化合物(但しXは塩素原子)を37重量%含んで
いることを、マススペクトルにより確認した。
【0055】合成例4 4−フェニルフェノール255g(1.5モル)、パラ
ホルムアルデヒド90g(3モル)及び水100mlを温
度計、冷却管、滴下ロート及び撹拌機を付けた1リット
ルのフラスコに仕込み、窒素を吹込みながら撹拌した。
室温下、15%水酸化ナトリウム水溶液120g(水酸
化ナトリウムとして0.45モル)を発熱に注意しなが
ら、液温が50℃を越えないようにゆっくり滴下した。
その後、水浴中で50℃まで加熱し、20時間反応し
た。反応終了後、水300mlを加え室温まで冷却し、発
熱に注意しながら10%塩酸水溶液で中和した。これに
クロロホルム500mlを加えて油層を分離し、水−メタ
ノール水溶液〔水:メタノール=80:20(重量
%)〕にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥し
た。続いて、減圧下でクロロホルムを除去し、黄色の粘
稠液体(D1)305gを得た。
ホルムアルデヒド90g(3モル)及び水100mlを温
度計、冷却管、滴下ロート及び撹拌機を付けた1リット
ルのフラスコに仕込み、窒素を吹込みながら撹拌した。
室温下、15%水酸化ナトリウム水溶液120g(水酸
化ナトリウムとして0.45モル)を発熱に注意しなが
ら、液温が50℃を越えないようにゆっくり滴下した。
その後、水浴中で50℃まで加熱し、20時間反応し
た。反応終了後、水300mlを加え室温まで冷却し、発
熱に注意しながら10%塩酸水溶液で中和した。これに
クロロホルム500mlを加えて油層を分離し、水−メタ
ノール水溶液〔水:メタノール=80:20(重量
%)〕にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥し
た。続いて、減圧下でクロロホルムを除去し、黄色の粘
稠液体(D1)305gを得た。
【0056】こうして得られた粘稠液体(D1)295
gを温時計、撹拌機を付けたガラス容器に仕込み、さら
に1−ナフトール576g及びメチルイソブチルケトン
1500mlを加えて窒素雰囲気下で室温で撹拌した。そ
して、p−トルエンスルホン酸1.7gを発熱に注意
し、液温が50℃を越えないように徐々に添加した。添
加後、油浴中で50℃まで加温し2時間反応させた後、
分液ロートに移し水洗した。洗浄水が中性を示すまで水
洗後、有機層から溶媒及び未反応物を減圧下で除去し、
生成物(D2)415gを得た。生成物(D2)の軟化
温度(JIS K2425 環球法)は128℃で水酸
基当量(g/mol)は159であった。
gを温時計、撹拌機を付けたガラス容器に仕込み、さら
に1−ナフトール576g及びメチルイソブチルケトン
1500mlを加えて窒素雰囲気下で室温で撹拌した。そ
して、p−トルエンスルホン酸1.7gを発熱に注意
し、液温が50℃を越えないように徐々に添加した。添
加後、油浴中で50℃まで加温し2時間反応させた後、
分液ロートに移し水洗した。洗浄水が中性を示すまで水
洗後、有機層から溶媒及び未反応物を減圧下で除去し、
生成物(D2)415gを得た。生成物(D2)の軟化
温度(JIS K2425 環球法)は128℃で水酸
基当量(g/mol)は159であった。
【0057】合成例1において、生成物(A2)の代り
に上記生成物(D2)159gを用い、その他は同様に
してエポキシ化を行い、生成物(D3)194gを得
た。生成物(D3)は軟化温度95℃、エポキシ当量
(g/mol)233のエポキシ樹脂であり、式(1)で表
される化合物(但しXはフェニル基)を42重量%含ん
でいることを、マススペクトルにより確認した。
に上記生成物(D2)159gを用い、その他は同様に
してエポキシ化を行い、生成物(D3)194gを得
た。生成物(D3)は軟化温度95℃、エポキシ当量
(g/mol)233のエポキシ樹脂であり、式(1)で表
される化合物(但しXはフェニル基)を42重量%含ん
でいることを、マススペクトルにより確認した。
【0058】合成例5 フェノール94g(1.0モル)及びp−キシレングリ
コール97g(0.7モル)を温度計、冷却管、撹拌機
を付けた500mlのフラスコに仕込み窒素雰囲気下で5
0℃にて撹拌しながらp−トルエンスルホン酸1.0g
を発熱に注意しゆっくり加えた。その後、油浴上で10
0℃に加熱し6時間反応させた。反応終了後、反応液に
メチルイソブチルケトン250mlを加え、分液ロートに
移し洗浄水が中性を示すまで水洗した。水洗後メチルイ
ソブチルケトンを減圧下で除去して式(2)で表される
生成物(E)143gを得た。生成物(E)の軟化温度
(JIS K2425 環球法測定)は89.8℃、水
酸基当量(g/mol)は180で式(2)のnの平均値は
7.9であった。
コール97g(0.7モル)を温度計、冷却管、撹拌機
を付けた500mlのフラスコに仕込み窒素雰囲気下で5
0℃にて撹拌しながらp−トルエンスルホン酸1.0g
を発熱に注意しゆっくり加えた。その後、油浴上で10
0℃に加熱し6時間反応させた。反応終了後、反応液に
メチルイソブチルケトン250mlを加え、分液ロートに
移し洗浄水が中性を示すまで水洗した。水洗後メチルイ
ソブチルケトンを減圧下で除去して式(2)で表される
生成物(E)143gを得た。生成物(E)の軟化温度
(JIS K2425 環球法測定)は89.8℃、水
酸基当量(g/mol)は180で式(2)のnの平均値は
7.9であった。
【0059】実施例1〜5、比較例1 第1表に示す割合で、各成分を配合し、これを70℃に
加熱したロール混練機で均一に混練した。その後冷却し
粉砕機で微粉末化し、更にタブレットマシーンによりタ
ブレット化することにより成形材料とした。このタブレ
ットを高周波予熱機で予熱し、トランスファー成形機を
用いて150℃で200秒の条件で加圧プレスして成型
し、これを更に160℃で2時間、180℃で6時間の
条件でオーブンにより後硬化を行い、硬化成形物試験片
を得た。この試験片を用い、吸湿率及び曲げ試験機によ
る曲げ強度、破壊エネルギーを測定した結果を第1表に
示す。
加熱したロール混練機で均一に混練した。その後冷却し
粉砕機で微粉末化し、更にタブレットマシーンによりタ
ブレット化することにより成形材料とした。このタブレ
ットを高周波予熱機で予熱し、トランスファー成形機を
用いて150℃で200秒の条件で加圧プレスして成型
し、これを更に160℃で2時間、180℃で6時間の
条件でオーブンにより後硬化を行い、硬化成形物試験片
を得た。この試験片を用い、吸湿率及び曲げ試験機によ
る曲げ強度、破壊エネルギーを測定した結果を第1表に
示す。
【0060】なお測定条件は以下の通りである。 (吸湿率) 121℃、100%雰囲気中に24時間放置後の重量増
加率を求めた。なお、試験片はJIS K−6911に
示される寸法である。 (曲げ強度及び破壊エネルギー) JIS K−6911に基づき、30℃の曲げ弾性率、
曲げ強度を測定し、その結果より破壊エネルギーを求め
た。
加率を求めた。なお、試験片はJIS K−6911に
示される寸法である。 (曲げ強度及び破壊エネルギー) JIS K−6911に基づき、30℃の曲げ弾性率、
曲げ強度を測定し、その結果より破壊エネルギーを求め
た。
【0061】
【0062】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂組成物は優れた靭
性、機械特性を有するだけでなく、高耐湿性も有するエ
ポキシ硬化物を与えるものであり、産業上極めて有用な
ものである。
性、機械特性を有するだけでなく、高耐湿性も有するエ
ポキシ硬化物を与えるものであり、産業上極めて有用な
ものである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−105018(JP,A) 特開 平3−717(JP,A) 特開 平3−163128(JP,A) 特開 平3−220219(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 59/32 C08G 59/06 C08G 59/62 H01L 23/29
Claims (3)
- 【請求項1】 (A)式(1) (式中、Xは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ア
リール基又はハロゲン原子を示す) で表されるエポキシ化合物、 (B)式(2) (式中、nの平均値は0〜15の値である) で表されるフェノールアラルキルノボラック樹脂、及び (C)硬化促進剤、 を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項2】 (A′)式(3) (式中、Xは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ア
リール基又はハロゲン原子を示す)で表されるジメチロ
ール化合物と式(4) で表されるナフトールの反応物のエポキシ化物であっ
て、請求項1の式(1)のエポキシ化合物を30重量%
以上含むエポキシ樹脂、 (B)請求項1の式(2)のフェノールアラルキルノボ
ラック樹脂、及び (C)硬化促進剤 を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載のエポキシ樹
脂組成物の硬化物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40717490A JP2823056B2 (ja) | 1990-12-10 | 1990-12-10 | エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04209623A JPH04209623A (ja) | 1992-07-31 |
JP2823056B2 true JP2823056B2 (ja) | 1998-11-11 |
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---|---|---|---|
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---|---|---|---|---|
JPH04300914A (ja) * | 1991-03-29 | 1992-10-23 | Shin Etsu Chem Co Ltd | エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
WO1996032428A1 (fr) * | 1993-10-15 | 1996-10-17 | E.I. Du Pont De Nemours And Company | Fuoroelastomere |
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1990
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Publication number | Publication date |
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JPH04209623A (ja) | 1992-07-31 |
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