JP2649943B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JP2649943B2 JP2649943B2 JP63107215A JP10721588A JP2649943B2 JP 2649943 B2 JP2649943 B2 JP 2649943B2 JP 63107215 A JP63107215 A JP 63107215A JP 10721588 A JP10721588 A JP 10721588A JP 2649943 B2 JP2649943 B2 JP 2649943B2
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- Japan
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- magnetic powder
- magnetic
- acid
- resin
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Description
【発明の詳細な説明】 イ.産業上の利用分野 本発明は磁気テープ、磁気シート、磁気ディスク等の
磁気記録媒体に関するものである。
磁気記録媒体に関するものである。
ロ.従来技術 最近、磁気テープ等の磁気記録媒体の高密度化、高S/
N比に伴い、より粒子径の小さな磁性粉が用いられるよ
うになっている。
N比に伴い、より粒子径の小さな磁性粉が用いられるよ
うになっている。
一般に、磁気記録媒体のS/N比は、記録・再生に関係
する記録材料中の磁性粉の粒子数の平方根に比例すると
言われているため、同一重量の磁性粉を塗布した場合、
粒子径の小さい磁性粉を用いる程S/N向上に有利にな
る。また、磁性粉を微粒子化し、そのBET値を高める
と、磁性層の表面がそれだけ平滑となり、スペーシング
ロスが少なくなることから、高い電磁変換特性を得る上
で有利である。金属磁性粉を用いると、更に高密度記録
が可能であり、性能が一層向上する。
する記録材料中の磁性粉の粒子数の平方根に比例すると
言われているため、同一重量の磁性粉を塗布した場合、
粒子径の小さい磁性粉を用いる程S/N向上に有利にな
る。また、磁性粉を微粒子化し、そのBET値を高める
と、磁性層の表面がそれだけ平滑となり、スペーシング
ロスが少なくなることから、高い電磁変換特性を得る上
で有利である。金属磁性粉を用いると、更に高密度記録
が可能であり、性能が一層向上する。
即ち、かかる金属磁性粉は、飽和磁化、保磁力が大き
く、高密度記録材料としての性質は優れている。しか
し、その反面表面活性が高いため次のような主な二つの
問題点を有する。
く、高密度記録材料としての性質は優れている。しか
し、その反面表面活性が高いため次のような主な二つの
問題点を有する。
金属磁性粉の空気中での耐酸化安定性 金属磁性粉を空気中に放置しておくと、酸化の進行に
より磁気特性の劣化が徐々に起こる。
より磁気特性の劣化が徐々に起こる。
バインダーに対する分散性 金属磁性粉をバインダーに分散させる際、表面活性が
高いため分散性が悪く、分散させるのが困難で、極端な
場合には塗料中でバインダー用樹脂をゲル化してしま
う。
高いため分散性が悪く、分散させるのが困難で、極端な
場合には塗料中でバインダー用樹脂をゲル化してしま
う。
特に、近年のビデオテープの用途は、ポータブル化に
伴い多岐にわたり、その使用条件はさまざまである。従
って、ビデオテープには高い耐蝕性が要求されることに
なる。
伴い多岐にわたり、その使用条件はさまざまである。従
って、ビデオテープには高い耐蝕性が要求されることに
なる。
ハ.発明の目的 本発明の目的は、高密度記録が可能で、S/N比等の電
磁変換特性に優れ、磁性粉の分散性、耐蝕性が良好で、
耐久性に優れた磁気記録媒体を提供することである。
磁変換特性に優れ、磁性粉の分散性、耐蝕性が良好で、
耐久性に優れた磁気記録媒体を提供することである。
ニ.発明の構成及びその作用効果 本発明は、結合剤と金属磁性粉とが磁性層に含有され
ている磁気記録媒体であって、 前記金属磁性粉は、その比表面積が45m2/g以上であ
り、 前記金属磁性粉は、FeとNiとAlとを含有し、 前記金属磁性粉におけるNi(ニッケル原子)含有量は
0.1〜9.9原子%、Al(アルミニウム原子)含有量は0.1
〜5原子%、Fe(鉄原子)含有量は90原子%以上であ
り、 前記金属磁性粉の表面からESCA(electron spectrosc
opy for chemical analysis)による分析深度が100Åま
での領域(表面域)に存在するAl,NiのFeに対応する存
在比Fe:Al:Niが100:40〜140:0〜10(原子数比)であ
り、 前記金属磁性粉の表面からESCAによる分析深度が100
Åまでの領域に存在する前記Alは酸素と結合している状
態にある ことを特徴とする磁気記録媒体に係るものである。
ている磁気記録媒体であって、 前記金属磁性粉は、その比表面積が45m2/g以上であ
り、 前記金属磁性粉は、FeとNiとAlとを含有し、 前記金属磁性粉におけるNi(ニッケル原子)含有量は
0.1〜9.9原子%、Al(アルミニウム原子)含有量は0.1
〜5原子%、Fe(鉄原子)含有量は90原子%以上であ
り、 前記金属磁性粉の表面からESCA(electron spectrosc
opy for chemical analysis)による分析深度が100Åま
での領域(表面域)に存在するAl,NiのFeに対応する存
在比Fe:Al:Niが100:40〜140:0〜10(原子数比)であ
り、 前記金属磁性粉の表面からESCAによる分析深度が100
Åまでの領域に存在する前記Alは酸素と結合している状
態にある ことを特徴とする磁気記録媒体に係るものである。
本発明によれば、磁性粉として比表面積45m2/g以上の
金属磁性粉を用いているので、高密度記録が可能であっ
て、S/N比等に優れた媒体を提供できる。金属磁性粉の
比表面積は50m2/g以上、70m2/g以下とすると、一層好ま
しい。
金属磁性粉を用いているので、高密度記録が可能であっ
て、S/N比等に優れた媒体を提供できる。金属磁性粉の
比表面積は50m2/g以上、70m2/g以下とすると、一層好ま
しい。
また、金属磁性粉中の鉄原子の含有量を90原子%以上
としているので、電気特性的に優れた媒体を提供でき
る。アルミニウム原子の含有量を0.1〜5原子%(より
好ましくは1〜5原子%)含有させているので、アルミ
ニウムの特性である耐蝕性を充分に発揮でき、本発明で
用いる高微粒子金属磁性粉において分散性が向上する。
更に、磁性粉中のニッケル原子の含有量を0.1〜9.9原子
%(より好ましくは1〜8原子%)としているので、磁
性粉の焼結を充分防止できる。
としているので、電気特性的に優れた媒体を提供でき
る。アルミニウム原子の含有量を0.1〜5原子%(より
好ましくは1〜5原子%)含有させているので、アルミ
ニウムの特性である耐蝕性を充分に発揮でき、本発明で
用いる高微粒子金属磁性粉において分散性が向上する。
更に、磁性粉中のニッケル原子の含有量を0.1〜9.9原子
%(より好ましくは1〜8原子%)としているので、磁
性粉の焼結を充分防止できる。
更に、金属磁性粉の表面域に存在するアルミニウム原
子が酸素と結合している状態にあるので、磁性粉の個々
の粒子表面に存在する活性点が更に減少し、表面活性が
抑えられる。従って、アルミニウム原子による耐蝕性、
分散性向上の効果が一層効果的に発揮され、金属磁性粉
の耐蝕性、分散性は更に一層向上し、媒体の耐久性が向
上する。
子が酸素と結合している状態にあるので、磁性粉の個々
の粒子表面に存在する活性点が更に減少し、表面活性が
抑えられる。従って、アルミニウム原子による耐蝕性、
分散性向上の効果が一層効果的に発揮され、金属磁性粉
の耐蝕性、分散性は更に一層向上し、媒体の耐久性が向
上する。
金属磁性粉の表面からESCA(electron spectroscopy
for chemical analysis)による分析深度が100Åまでの
領域(表面域)に存在するAl,NiのFeに対応する存在比F
e:Al:Niを100:40〜140:0〜10(原子数比)としたので、
すなわち金属磁性粉の表面域に存在するアルミニウム原
子の存在比を大きくし、鉄原子、ニッケル原子の存在比
を小さくすることにより、アルミニウム原子の耐蝕性を
一層有効に発揮させ、磁性粉の酸化を抑制できる。ま
た、粒子同士の凝集を防止し、磁性粉の分散性向上にも
効果的である。また特に、錆び易いニッケル原子の磁性
粉表面域での存在比を小さくすることは、磁性粉の耐酸
化性向上に有効である。
for chemical analysis)による分析深度が100Åまでの
領域(表面域)に存在するAl,NiのFeに対応する存在比F
e:Al:Niを100:40〜140:0〜10(原子数比)としたので、
すなわち金属磁性粉の表面域に存在するアルミニウム原
子の存在比を大きくし、鉄原子、ニッケル原子の存在比
を小さくすることにより、アルミニウム原子の耐蝕性を
一層有効に発揮させ、磁性粉の酸化を抑制できる。ま
た、粒子同士の凝集を防止し、磁性粉の分散性向上にも
効果的である。また特に、錆び易いニッケル原子の磁性
粉表面域での存在比を小さくすることは、磁性粉の耐酸
化性向上に有効である。
金属磁性粉は酸化鉄を水素等で還元した乾式還元法に
よるものが挙げられる。
よるものが挙げられる。
使用可能な金属磁性粉としては、Fe−Al−Ni系、Fe−
Ni−Al−Si−Zn系、Fe−Ni−Al−Si−Mn系等が挙げられ
る。
Ni−Al−Si−Zn系、Fe−Ni−Al−Si−Mn系等が挙げられ
る。
なお、上記の比表面積はBET値で表され、単位重量あ
たりの表面積をいい、平均粒子径とは全く異なった物理
量であり、例えば平均粒子径は同一であっても、比表面
積が大きなものと、比表面積が小さいものが存在する。
比表面積の測定は、例えばまず、粉末を250℃前後で30
〜60分加熱処理しながら脱気して、該粉末に吸着させて
いるものを除去し、その後、測定装置に導入して、窒素
の初期圧力を0.5kg/m2に設定し、窒素により液体窒素温
度(−195℃)で吸着測定を行う(一般にB.E.T法と称さ
れている比表面積の測定方法。詳しくはJ.Ame.Chem.So
c.60 309(1938)を参照)。この比表面積(BET値)の
測定装置には、湯浅電池(株)ならびに湯浅アイオニク
ス(株)の共同製造による「粉粒体測定装置(カンター
ソープ)」を使用することができる。比表面積ならびに
その測定方法についての一般的な説明は「粒体の測定」
(J.M.DALLAVALLE,CLYDEORR Jr共著、弁田その他訳;産
業図書社刊)に詳しく述べられており、また「化学便
覧」(応用編、1170〜1171頁、日本化学会編、丸善
(株)昭和41年4月30日発行)にも記載されている(な
お前記「化学便覧」では、比表面積を単に表面積(m2/g
r)と記載しているが、本明細書における比表面積と同
一のものである。)。
たりの表面積をいい、平均粒子径とは全く異なった物理
量であり、例えば平均粒子径は同一であっても、比表面
積が大きなものと、比表面積が小さいものが存在する。
比表面積の測定は、例えばまず、粉末を250℃前後で30
〜60分加熱処理しながら脱気して、該粉末に吸着させて
いるものを除去し、その後、測定装置に導入して、窒素
の初期圧力を0.5kg/m2に設定し、窒素により液体窒素温
度(−195℃)で吸着測定を行う(一般にB.E.T法と称さ
れている比表面積の測定方法。詳しくはJ.Ame.Chem.So
c.60 309(1938)を参照)。この比表面積(BET値)の
測定装置には、湯浅電池(株)ならびに湯浅アイオニク
ス(株)の共同製造による「粉粒体測定装置(カンター
ソープ)」を使用することができる。比表面積ならびに
その測定方法についての一般的な説明は「粒体の測定」
(J.M.DALLAVALLE,CLYDEORR Jr共著、弁田その他訳;産
業図書社刊)に詳しく述べられており、また「化学便
覧」(応用編、1170〜1171頁、日本化学会編、丸善
(株)昭和41年4月30日発行)にも記載されている(な
お前記「化学便覧」では、比表面積を単に表面積(m2/g
r)と記載しているが、本明細書における比表面積と同
一のものである。)。
本発明で使用可能な結合剤としては、平件分子量が約
10000〜200000のもので、例えばウレタン樹脂、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデ
ン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、
ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリアミド樹
脂、ポリビニルブチラール、セルロース誘導体(セルロ
ースアセテートブチレート、セルロースダイアセテー
ト、セルローストリアセテート、セルロースプロピオネ
ート、ニトロセルロース等)、スチレン−ブタジエン共
重合体、ポリエステル樹脂、各種の合成ゴム系、フェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フ
ェノキシ樹脂、シリコン樹脂、アクリル系反応樹脂、高
分子量ポリエステル樹脂とイソシアネートプレポリマー
の混合物、ポリエステルポリオールとポリイソシアネー
トの混合物、尿素ホルムアルデヒド樹脂、低分子量グリ
コール/高分子量ジオール/イソシアネートの混合物、
及びこれらの混合物等が例示される。
10000〜200000のもので、例えばウレタン樹脂、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデ
ン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、
ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリアミド樹
脂、ポリビニルブチラール、セルロース誘導体(セルロ
ースアセテートブチレート、セルロースダイアセテー
ト、セルローストリアセテート、セルロースプロピオネ
ート、ニトロセルロース等)、スチレン−ブタジエン共
重合体、ポリエステル樹脂、各種の合成ゴム系、フェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フ
ェノキシ樹脂、シリコン樹脂、アクリル系反応樹脂、高
分子量ポリエステル樹脂とイソシアネートプレポリマー
の混合物、ポリエステルポリオールとポリイソシアネー
トの混合物、尿素ホルムアルデヒド樹脂、低分子量グリ
コール/高分子量ジオール/イソシアネートの混合物、
及びこれらの混合物等が例示される。
前記した樹脂は、−SO3M、−COOM、−PO(OM′)
2(但しMは水素又はリチウム、カリウム、ナトリウム
等のアルカリ金属、M′は水素、リチウム、カリウム、
ナトリウム等のアルカリ金属又は炭化水素残基)等の親
水性極性基を含有した樹脂であるのがよい。即ち、こう
した樹脂は分子内の極性基によって、金属磁性粉とのな
じみが向上し、これによって磁性粉の分散性を更に良く
し、かつ金属磁性粉の凝集も防止して塗液安定性を一層
向上させることができ、ひいては媒体の耐久性をも向上
させうる。
2(但しMは水素又はリチウム、カリウム、ナトリウム
等のアルカリ金属、M′は水素、リチウム、カリウム、
ナトリウム等のアルカリ金属又は炭化水素残基)等の親
水性極性基を含有した樹脂であるのがよい。即ち、こう
した樹脂は分子内の極性基によって、金属磁性粉とのな
じみが向上し、これによって磁性粉の分散性を更に良く
し、かつ金属磁性粉の凝集も防止して塗液安定性を一層
向上させることができ、ひいては媒体の耐久性をも向上
させうる。
使用する結合剤、特に塩化ビニル系共重合体は塩化ビ
ニルモノマー、スルホン酸もしくはリン酸のアルカリ塩
を含有した共重合性モノマー及び必要に応じ他の共重合
性モノマーを共重合することによって得ることができ
る。この共重合体はビニル合成によるものであるので合
成が容易であり、かつ共重合成分を種々選ぶことがで
き、共重合体の特性を最適に調整することができる。
ニルモノマー、スルホン酸もしくはリン酸のアルカリ塩
を含有した共重合性モノマー及び必要に応じ他の共重合
性モノマーを共重合することによって得ることができ
る。この共重合体はビニル合成によるものであるので合
成が容易であり、かつ共重合成分を種々選ぶことがで
き、共重合体の特性を最適に調整することができる。
上記したスルホン酸もしくはリン酸の塩の金属はアル
カリ金属(特にナトリウム、カリウム、リチウム)であ
り、特にカリウムが溶解性、反応性、収率等の点で好ま
しい。
カリ金属(特にナトリウム、カリウム、リチウム)であ
り、特にカリウムが溶解性、反応性、収率等の点で好ま
しい。
スルホン酸塩を含有する上記の共重合性モノマーとし
ては、 CH2=CHSO3M CH2=CHCH2SO3M CH2=C(CH3)CH2SO3M CH2=CHCH2OCOCH(CH2COOR)SO3M CH2=CHCH2OCH2CH(OH)CH2SO3M CH2=C(CH3)COOC2H4SO3M CH2=CHCOOC4H8SO3M CH2=CHCONHC(CH3)2CH2SO3M が挙げられる。
ては、 CH2=CHSO3M CH2=CHCH2SO3M CH2=C(CH3)CH2SO3M CH2=CHCH2OCOCH(CH2COOR)SO3M CH2=CHCH2OCH2CH(OH)CH2SO3M CH2=C(CH3)COOC2H4SO3M CH2=CHCOOC4H8SO3M CH2=CHCONHC(CH3)2CH2SO3M が挙げられる。
またリン酸塩としては、 CH2=CHCH2OCH2CH(OH)CH2−O−PO3MY1 CH2=CHCONHC(CH3)2CH2−O−PO3MY2 CH2=CHCH2O(CH2CH2O)mPO2MX2 上記に於いてMはアルカリ金属、Rは炭素原子数1〜
20個のアルキル基、Y1はH、M又は CH2=CHCH2OCH2CH(OH)CH2−、 Y2はH、M又は CH2=CHCONHC(CH3)2CH2−、 X1は OH又はOM、X2は CH2=CHCH2O(CHCH2O)m−、 OH又はOMである。またnは1〜100、mは11〜100の正数
である。
20個のアルキル基、Y1はH、M又は CH2=CHCH2OCH2CH(OH)CH2−、 Y2はH、M又は CH2=CHCONHC(CH3)2CH2−、 X1は OH又はOM、X2は CH2=CHCH2O(CHCH2O)m−、 OH又はOMである。またnは1〜100、mは11〜100の正数
である。
また必要に応じ共重合させる共重合性モノマーといて
は、公知の重合性モノマーがあり、例えば種々のビニル
エステル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸、
種々のアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、エ
チレン、プロピレン、イソブタン、ブタジエン、イソプ
レン、ビニルエーテル、アリールエーテル、アリールエ
ステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイン
酸、マレイン酸エステル等が例示される。
は、公知の重合性モノマーがあり、例えば種々のビニル
エステル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸、
種々のアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、エ
チレン、プロピレン、イソブタン、ブタジエン、イソプ
レン、ビニルエーテル、アリールエーテル、アリールエ
ステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイン
酸、マレイン酸エステル等が例示される。
本発明に使用する上記結合剤は乳化重合、溶液重合、
懸濁重合、塊状重合等の重合法により重合される。いず
れの方法に於いても必要に応じて分子量調節剤、重合開
始剤、モノマーの分割添加あるいは連続添加などの公知
の技術が応用できる。
懸濁重合、塊状重合等の重合法により重合される。いず
れの方法に於いても必要に応じて分子量調節剤、重合開
始剤、モノマーの分割添加あるいは連続添加などの公知
の技術が応用できる。
本発明において用いられる上記結合剤中の前記酸性基
の塩含有モノマー量は0.01〜30モル%であるのが好まし
い。該塩含有モノマー量が多すぎると、溶剤への溶解性
が悪くまたゲル化が起こりやすい。また塩含有モノマー
量が少なすぎると所望の特性が得られなくなる。
の塩含有モノマー量は0.01〜30モル%であるのが好まし
い。該塩含有モノマー量が多すぎると、溶剤への溶解性
が悪くまたゲル化が起こりやすい。また塩含有モノマー
量が少なすぎると所望の特性が得られなくなる。
上記の塩化ビニル系共重合体は更に、エポキシ基又は
水素基を含有しているのが好ましい。ところで、従来の
塩ビ系共重合体(例えばU.C.C.社製のVAGH)は以下の共
重合成分からなっていた。
水素基を含有しているのが好ましい。ところで、従来の
塩ビ系共重合体(例えばU.C.C.社製のVAGH)は以下の共
重合成分からなっていた。
:共重合ユニットを示す。
しかし、ここでCH3CO−O−の基は、硬化剤等との架
橋反応には寄与しにくいものと考えられる。そこでCH3C
Oに代えて、 等のエポキシ基を含有させるのが好ましい。例えば次の
ユニットをもつ共重合体が挙げられる。
橋反応には寄与しにくいものと考えられる。そこでCH3C
Oに代えて、 等のエポキシ基を含有させるのが好ましい。例えば次の
ユニットをもつ共重合体が挙げられる。
(X:スルホ又はホスホ基のアルカリ金属塩を含んだモノ
マーユニット部分) 特に、少なくともウレタン樹脂を使用するのがよく、
更に塩化ビニル系共重合体、エポキシ樹脂(特にフェノ
キシ樹脂)、ポリエステル系樹脂又はニトロセルロース
樹脂(以下、他の樹脂と称する。)を併用するのがよ
い。この場合、ウレタン樹脂と他の樹脂との配合比とし
ては、他の樹脂が90〜10重量部、より好ましくは80〜20
重量部であるのが望ましい。上記配合比が90重量部を越
えると塗膜がもろくなりすぎ薄膜の耐久性が著しく劣化
し、また支持体との接着性も悪くなる。また上記配合比
10が重量部未満であると、磁性粉の粉落ちがおこり易く
なる。
マーユニット部分) 特に、少なくともウレタン樹脂を使用するのがよく、
更に塩化ビニル系共重合体、エポキシ樹脂(特にフェノ
キシ樹脂)、ポリエステル系樹脂又はニトロセルロース
樹脂(以下、他の樹脂と称する。)を併用するのがよ
い。この場合、ウレタン樹脂と他の樹脂との配合比とし
ては、他の樹脂が90〜10重量部、より好ましくは80〜20
重量部であるのが望ましい。上記配合比が90重量部を越
えると塗膜がもろくなりすぎ薄膜の耐久性が著しく劣化
し、また支持体との接着性も悪くなる。また上記配合比
10が重量部未満であると、磁性粉の粉落ちがおこり易く
なる。
磁性層中にカーボンブラックを併有させると、走行性
向上、電磁変換特性向上の点で更に有利であり、分散性
も多少向上し、磁性層中の残留溶剤量もより少なくでき
る。
向上、電磁変換特性向上の点で更に有利であり、分散性
も多少向上し、磁性層中の残留溶剤量もより少なくでき
る。
こうしたカーボンブラックとして、遮光用カーボンブ
ラックを用いれば、光遮蔽の度合を高めることができ
る。遮光用カーボンブラックとしては、例えばコロンビ
アカーボン社製のラーベン2000(比表面積190m2/g、粒
径18mμ)、2100、1170、1000、三菱化成(株)製の#1
00、#75、#40、#35、#30等が使用可能である。
ラックを用いれば、光遮蔽の度合を高めることができ
る。遮光用カーボンブラックとしては、例えばコロンビ
アカーボン社製のラーベン2000(比表面積190m2/g、粒
径18mμ)、2100、1170、1000、三菱化成(株)製の#1
00、#75、#40、#35、#30等が使用可能である。
また、導電性カーボンブラックとしては、例えばコロ
ンビアカーボン社のコンダクテックス(Conductex)975
(BET値(以下BETと略)250m2/g、DBP吸油量(以下DBP
と略)170ml/100gr、粒径24mμ)、コンダクテックス90
0(BET125m2/g、粒径27mμ)、コンダクテックス40−22
0(粒径20mμm)、コンダクテックスSC(BET220m2/g
r、DBP115ml/100gr、粒径20mμ)、キャボット社製のバ
ルカン(Cabot Vulcan)XC−72(比表面積254m2/g、粒
径30mμ)、バルカンP(BET143m2/gr、DBP118ml/100g
r、粒径20mμ)、ラーベン1040、420、ブラックパール
ズ2000(粒径15mμ)、三菱化成(株)製の#44等があ
る。
ンビアカーボン社のコンダクテックス(Conductex)975
(BET値(以下BETと略)250m2/g、DBP吸油量(以下DBP
と略)170ml/100gr、粒径24mμ)、コンダクテックス90
0(BET125m2/g、粒径27mμ)、コンダクテックス40−22
0(粒径20mμm)、コンダクテックスSC(BET220m2/g
r、DBP115ml/100gr、粒径20mμ)、キャボット社製のバ
ルカン(Cabot Vulcan)XC−72(比表面積254m2/g、粒
径30mμ)、バルカンP(BET143m2/gr、DBP118ml/100g
r、粒径20mμ)、ラーベン1040、420、ブラックパール
ズ2000(粒径15mμ)、三菱化成(株)製の#44等があ
る。
また、本発明で使用可能な他のカーボンブラックとし
ては、コロンビアン・カーボン社製のコンダクテックス
(Conductex)−SC.(BET220m2/g、DBP115ml/100g、粒
径20mμ)、キャボット社製のバルカン(Vulcan)9(B
ET140m2/g、DBP114ml/100g、粒径19mμ)、旭カーボン
社製の#80(BET117m2/g、DBP113ml/100g、粒径23m
μ)、電気化学社製のHS 100(BET32m2/g、DBP180ml/1
00g、粒径53mμ)、三菱化成社製の#22B(BET55m2/g、
DBP131ml/100g、粒径40mμ)、#20B(BET56m2/g、DBP1
15ml/100g、粒径40mμ)、#3500(BET47m2/g、DBP187m
l/100g、粒径40mμ)があり、その他にも三菱化成社製
のCF−9、#4000、MA−600、キャボット社製のブラッ
ク・パールズ(Black Pearls)L、モナーク(Monarc
k)800、ブラック・パールズ700、ブラック・パールズ1
000、ブラック・パールズ880、ブラック・パールズ90
0、ブラック・パールズ1300、ブラック・パールズ200
0、スターリング(Sterling)V、コロンビアン・カー
ブン社製のラーベン(Raven)410、ラーベン3200、ラー
ベン420、ラーベン450、ラーベン825、ラーベン1255、
ラーベン1035、ラーベン1000、ラーベン5000、ケッチェ
ンブラックFC等が挙げられる。
ては、コロンビアン・カーボン社製のコンダクテックス
(Conductex)−SC.(BET220m2/g、DBP115ml/100g、粒
径20mμ)、キャボット社製のバルカン(Vulcan)9(B
ET140m2/g、DBP114ml/100g、粒径19mμ)、旭カーボン
社製の#80(BET117m2/g、DBP113ml/100g、粒径23m
μ)、電気化学社製のHS 100(BET32m2/g、DBP180ml/1
00g、粒径53mμ)、三菱化成社製の#22B(BET55m2/g、
DBP131ml/100g、粒径40mμ)、#20B(BET56m2/g、DBP1
15ml/100g、粒径40mμ)、#3500(BET47m2/g、DBP187m
l/100g、粒径40mμ)があり、その他にも三菱化成社製
のCF−9、#4000、MA−600、キャボット社製のブラッ
ク・パールズ(Black Pearls)L、モナーク(Monarc
k)800、ブラック・パールズ700、ブラック・パールズ1
000、ブラック・パールズ880、ブラック・パールズ90
0、ブラック・パールズ1300、ブラック・パールズ200
0、スターリング(Sterling)V、コロンビアン・カー
ブン社製のラーベン(Raven)410、ラーベン3200、ラー
ベン420、ラーベン450、ラーベン825、ラーベン1255、
ラーベン1035、ラーベン1000、ラーベン5000、ケッチェ
ンブラックFC等が挙げられる。
更に本発明において、結合剤を含有する磁性塗料には
更にポリイソシアネート系硬化剤を添加することによ
り、耐久性を向上することができる。このようなポリイ
ソシアネート系硬化剤としては、例えばトリレンジイソ
シアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキ
サンジイソシアネート等の2官能イソシアネート、コロ
ネートL(日本ポリウレタン工業(株)製)、デスモジ
ュールL(バイエル社製)等の3官能イソシアネート、
または両末端にイソシアネート基を含有するウレタンプ
レポリマーなどの従来から硬化剤として使用されている
ものや、また硬化剤として使用可能であるポリイソシア
ネートであればいずれも使用できる。また、そのポリイ
ソシアネート系硬化剤の量は全結合剤量の5〜80重量部
用いる。
更にポリイソシアネート系硬化剤を添加することによ
り、耐久性を向上することができる。このようなポリイ
ソシアネート系硬化剤としては、例えばトリレンジイソ
シアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキ
サンジイソシアネート等の2官能イソシアネート、コロ
ネートL(日本ポリウレタン工業(株)製)、デスモジ
ュールL(バイエル社製)等の3官能イソシアネート、
または両末端にイソシアネート基を含有するウレタンプ
レポリマーなどの従来から硬化剤として使用されている
ものや、また硬化剤として使用可能であるポリイソシア
ネートであればいずれも使用できる。また、そのポリイ
ソシアネート系硬化剤の量は全結合剤量の5〜80重量部
用いる。
本発明の磁気記録媒体は、例えば第1図に示すよう
に、ポリエチレンテレフタレート等の非磁性支持体1上
に磁性層2を有し、必要あればこの磁性層2とは反対側
の面にBC層3が設けられている構成のものである。ま
た、第2図に示すように第1図の磁気記録媒体の磁性層
2上にオーバーコート層(OC層)4を設けてもよい。
に、ポリエチレンテレフタレート等の非磁性支持体1上
に磁性層2を有し、必要あればこの磁性層2とは反対側
の面にBC層3が設けられている構成のものである。ま
た、第2図に示すように第1図の磁気記録媒体の磁性層
2上にオーバーコート層(OC層)4を設けてもよい。
また、第1図、第2図の磁気記録媒体は、磁性層2と
支持体1との間に下引き層(図示せず)を設けたもので
あってよく、或いは下引き層を設けなくてもよい。また
支持体にコロナ放電処理を施してもよい。
支持体1との間に下引き層(図示せず)を設けたもので
あってよく、或いは下引き層を設けなくてもよい。また
支持体にコロナ放電処理を施してもよい。
磁性層2には、上記した金属磁性粉、結合剤以外に
も、潤滑剤として、脂肪酸及び/又は脂肪酸エステルを
含有せしめることができる。これにより、両者の各特長
を発揮させながら、単独使用の場合に生ずる欠陥を相殺
し、潤滑効果を向上させ、静止画像耐久性、走行安定
性、S/N比等を高めることができる。この場合、脂肪酸
の添加量は、磁性粉100重量部に対して0.2〜10重量部が
よく、0.5〜8.0重量部が更によい。この範囲を外れて脂
肪酸が少なくなると磁性粉の分散性が低下し、媒体の走
行性も低下し易く、また多くなると脂肪酸がしみ出した
り、出力低下が生じ易くなる。また、脂肪酸エステルの
添加量は、磁性粉100重量部に対して0.1〜10重量部がよ
く、0.2〜8.5重量部が更によい。この範囲を外れてエス
テルが少なくなると走行性改善の効果が乏しく、また多
くなるとエステルがしみ出したり、出力低下が生じ易く
なる。
も、潤滑剤として、脂肪酸及び/又は脂肪酸エステルを
含有せしめることができる。これにより、両者の各特長
を発揮させながら、単独使用の場合に生ずる欠陥を相殺
し、潤滑効果を向上させ、静止画像耐久性、走行安定
性、S/N比等を高めることができる。この場合、脂肪酸
の添加量は、磁性粉100重量部に対して0.2〜10重量部が
よく、0.5〜8.0重量部が更によい。この範囲を外れて脂
肪酸が少なくなると磁性粉の分散性が低下し、媒体の走
行性も低下し易く、また多くなると脂肪酸がしみ出した
り、出力低下が生じ易くなる。また、脂肪酸エステルの
添加量は、磁性粉100重量部に対して0.1〜10重量部がよ
く、0.2〜8.5重量部が更によい。この範囲を外れてエス
テルが少なくなると走行性改善の効果が乏しく、また多
くなるとエステルがしみ出したり、出力低下が生じ易く
なる。
また、上記の効果をより良好に奏するうえで、脂肪酸
と脂肪酸エステルの重量比率は脂肪酸/脂肪酸エステル
=10/90〜90/10が好ましい。なお脂肪酸には分散作用的
効果もあり、脂肪酸の使用によって別の低分子量の分散
剤の使用量を低減させ、その分だけ磁気記録媒体のヤン
グ率を向上せしめることもできると考えられる。
と脂肪酸エステルの重量比率は脂肪酸/脂肪酸エステル
=10/90〜90/10が好ましい。なお脂肪酸には分散作用的
効果もあり、脂肪酸の使用によって別の低分子量の分散
剤の使用量を低減させ、その分だけ磁気記録媒体のヤン
グ率を向上せしめることもできると考えられる。
脂肪酸は一塩基性であっても二塩基性であってもよ
い。炭素原子数6〜30、更には12〜22の脂肪酸が好まし
い。脂肪酸を例示すると以下の通りである。
い。炭素原子数6〜30、更には12〜22の脂肪酸が好まし
い。脂肪酸を例示すると以下の通りである。
(1)カプロン酸 (2)カプリル酸 (3)カプリン酸 (4)ラウリン酸 (5)ミリスチン酸 (6)パルミチン酸 (7)ステアリン酸 (8)イソステアリン酸 (9)リノレン酸 (10)リノール酸 (11)オレイン酸 (12)エライジン酸 (13)ベヘン酸 (14)マロン酸 (15)コハク酸 (16)マレイン酸 (17)グルタル酸 (18)アジピン酸 (19)ピメリン酸 (20)アゼライン酸 (21)セバシン酸 (22)1,12−ドデカンジカルボン酸 (23)オクタンジカルボン酸 上記の脂肪酸エステルの例は次の通りである。
(1)オレイルオレート (2)オレイルステアレート (3)イソセチルステアレート (4)ジオレイルマレエート (5)ブチルステアレート (6)ブチルパルミテート (7)ブチルミリステート (8)オクチルミリステート (9)オクチルパルミテート (10)アミルステアレート (11)アミルパルミテート (12)イソブチルオレエート (13)ステアリルステアレート (14)ラウリルオレート (15)オクチルオレート (16)イソブチルオレート (17)エチルオレート (18)イソトリデシルオレート (19)2−エチルヘキシルステアレート (20)2−エチルヘキシルミリステート (21)エチルステアレート (22)2−エチルヘキシルパルミテート (23)イソプロピルパルミテート (24)イソプロピルミリステート (25)ブチルラウレート (26)セチル−2−エチルヘキサレート (27)ジオレイルアジペート (28)ジエチルアジペート (29)ジイソブチルアジペート (30)ジイソデシルアジペート また、上述した脂肪酸、脂肪酸エステル以外にも、他
の潤滑剤(例えばシリコーンオイル、カルボン酸変性、
エステル変性であってもよい)、グラファイト、フッ化
カーボン、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、脂
肪酸アミド、α−オレフィンオキサイド等)等を磁性層
に添加してよい。
の潤滑剤(例えばシリコーンオイル、カルボン酸変性、
エステル変性であってもよい)、グラファイト、フッ化
カーボン、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、脂
肪酸アミド、α−オレフィンオキサイド等)等を磁性層
に添加してよい。
また、他の非磁性研磨剤粒子も磁性層に添加可能であ
る。これには、例えばα−アルミナ、酸化クロム、酸化
チタン、α−酸化鉄、酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケ
イ素、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸
化マグネシウム、窒化ホウ素等が使用される。この研磨
材の平均粒子径は0.6μm以下が良く、0.3μm以下が更
に良い。また、モース硬度は5以上であるのが好まし
い。
る。これには、例えばα−アルミナ、酸化クロム、酸化
チタン、α−酸化鉄、酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケ
イ素、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸
化マグネシウム、窒化ホウ素等が使用される。この研磨
材の平均粒子径は0.6μm以下が良く、0.3μm以下が更
に良い。また、モース硬度は5以上であるのが好まし
い。
また、磁性層には更に、グラファイト等の帯電防止
剤、粉レシチン、リン酸エステル等の分散剤を添加する
ことができる。そして更に、カーボンブラックも併用す
ることもできる。
剤、粉レシチン、リン酸エステル等の分散剤を添加する
ことができる。そして更に、カーボンブラックも併用す
ることもできる。
また、バックコート層中に含有せしめる非磁性粒子
は、平均粒径を10μm〜1000mμの範囲内とするとより
好ましい。上記範囲内であれば非磁性粒子が細かくなり
すぎることもなく、添加効果が良好だからである。
は、平均粒径を10μm〜1000mμの範囲内とするとより
好ましい。上記範囲内であれば非磁性粒子が細かくなり
すぎることもなく、添加効果が良好だからである。
非磁性粒子としては、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化
アルミニウム、酸化クロム、炭化珪素、炭化カルシウ
ム、酸化亜鉛、α−Fe2O3、タルク、カオリン、硫酸カ
ルシウム、窒化ホウ素、フッ化亜鉛、二酸化モリブデ
ン、炭化カルシウム、硫酸バリウム等からなるものが挙
げられる。また、その他にも有機粉末、例えばベンゾグ
アナミン系樹脂、メラミン系樹脂、フタロシアニン系顔
料等も使用可能であり、有機粉末と前記の無機粉末とも
併用することもできる。
アルミニウム、酸化クロム、炭化珪素、炭化カルシウ
ム、酸化亜鉛、α−Fe2O3、タルク、カオリン、硫酸カ
ルシウム、窒化ホウ素、フッ化亜鉛、二酸化モリブデ
ン、炭化カルシウム、硫酸バリウム等からなるものが挙
げられる。また、その他にも有機粉末、例えばベンゾグ
アナミン系樹脂、メラミン系樹脂、フタロシアニン系顔
料等も使用可能であり、有機粉末と前記の無機粉末とも
併用することもできる。
更に、上記の非磁性粒子と共にカーボンブラックを併
用することがより好ましい。これにより媒体の走行性を
更に安定せしめ、前記した非磁性粒子の作用と相まって
媒体の耐久性を更に向上せしめることが可能である。
用することがより好ましい。これにより媒体の走行性を
更に安定せしめ、前記した非磁性粒子の作用と相まって
媒体の耐久性を更に向上せしめることが可能である。
ホ.実施例 以下、本発明の実施例を説明する。
以下に示す成分、割合、操作順序等は、本発明の精神
から逸脱しない範囲において種々変更しうる。なお、下
記の実施例において「部」はすべて重量部である。
から逸脱しない範囲において種々変更しうる。なお、下
記の実施例において「部」はすべて重量部である。
<ビデオテープの調製> まず、支持体である厚さ10μmのポリエチレンテレフ
タレートフィルム上に磁性層を次の要領で形成した。
タレートフィルム上に磁性層を次の要領で形成した。
即ち、所定の金属磁性粉を使用し、第4図に示す各成
分を分散させた後、この磁性塗料を1μmフィルターで
濾過し、多官能イソシアネート5部を添加し、支持体上
に2.5μmに塗布してスーパーカレンダーをかけ、第4
図に表示した各種組成を有する磁性層とした。
分を分散させた後、この磁性塗料を1μmフィルターで
濾過し、多官能イソシアネート5部を添加し、支持体上
に2.5μmに塗布してスーパーカレンダーをかけ、第4
図に表示した各種組成を有する磁性層とした。
但し、金属磁性粉については、磁性粉中の鉄原子、ア
ルミニウム原子、ニッケル原子含有量、表面域における
存在比をも第4図に示した。上記存在比はESCAにより、
表面から内部に向かって約100Å以下の分析深度におけ
る存在比を測定したものである。また、上記含有量比
は、X線元素分析により測定したものである。
ルミニウム原子、ニッケル原子含有量、表面域における
存在比をも第4図に示した。上記存在比はESCAにより、
表面から内部に向かって約100Å以下の分析深度におけ
る存在比を測定したものである。また、上記含有量比
は、X線元素分析により測定したものである。
第3図は、磁性粉表面域におけるアルミニウム原子の
酸化状態を示すグラフである。
酸化状態を示すグラフである。
第3図において、縦軸はカウンターで検出されたスペ
クトル強度を示し、横軸は結合エネルギー(eV)を示
す。また、ピークに対応する結合エネルギーは76.8eVで
あって、ハンドブックに記載されているアルミニウムの
酸化物のピークに対する結合エネルギーの値(76.8eV)
と一致する。純アルミニウムのピークの結合エネルギー
は72.7eVである。
クトル強度を示し、横軸は結合エネルギー(eV)を示
す。また、ピークに対応する結合エネルギーは76.8eVで
あって、ハンドブックに記載されているアルミニウムの
酸化物のピークに対する結合エネルギーの値(76.8eV)
と一致する。純アルミニウムのピークの結合エネルギー
は72.7eVである。
本発明の実施例の金属磁性粉は例えば以下のようにし
て製造できる。
て製造できる。
本発明の実施例の金属磁性粉の製造法としては、α−
FeOOH、γ−FeOOH等の鉄水和物、あるいはα−Fe2O3,γ
−Fe2O3,Fe3O4等の鉄酸化物を高温下にH2等で還元す
る。例えば第一鉄塩化合物(例えばFeSO4,FeCl2等)に
アルカリ成分(例えばNaOH等)を反応させた後にα−Fe
OOHを生成させ、このα−FeOOHを高温で還元(例えばH2
による)するか、もしくはα−FeOOHをα−Fe2O3に変換
したのちに高温で還元(例えばH2による)することによ
り金属磁性粉をつくることができるが、この各種段階で
必要に応じてAl化合物、Ni化合物を添加することができ
る。他のFe以外の元素の化合物も同様である。
FeOOH、γ−FeOOH等の鉄水和物、あるいはα−Fe2O3,γ
−Fe2O3,Fe3O4等の鉄酸化物を高温下にH2等で還元す
る。例えば第一鉄塩化合物(例えばFeSO4,FeCl2等)に
アルカリ成分(例えばNaOH等)を反応させた後にα−Fe
OOHを生成させ、このα−FeOOHを高温で還元(例えばH2
による)するか、もしくはα−FeOOHをα−Fe2O3に変換
したのちに高温で還元(例えばH2による)することによ
り金属磁性粉をつくることができるが、この各種段階で
必要に応じてAl化合物、Ni化合物を添加することができ
る。他のFe以外の元素の化合物も同様である。
更に表面域のアルミニウムを酸化させるには、金属磁
性粉の製造の過程で、反応の後期の段階で添加したアル
ミニウム化合物に由来するアルミニウムが表面域で酸化
されるように、金属磁性粉を酸素やOH基を有する化合物
が少量存在し表面域だけが酸化される雰囲気におく方法
がある。
性粉の製造の過程で、反応の後期の段階で添加したアル
ミニウム化合物に由来するアルミニウムが表面域で酸化
されるように、金属磁性粉を酸素やOH基を有する化合物
が少量存在し表面域だけが酸化される雰囲気におく方法
がある。
しかる後、対の組成のBC層用塗料を磁性層の反対側の
面に乾燥厚さ0.4μmになるように塗布した。
面に乾燥厚さ0.4μmになるように塗布した。
カーボンブラック(平均粒径50mμ) 40部 硫酸バリウム 10部 ニトロセルロース 25部 N−2301(日本ポリウレタン製) 25部 コロネートL( 〃 ) 10部 シクロヘキサノン 400部 メチルエチルケトン 250部 トルエン 250部 このようにして所定厚さの磁性層、BC層を有する幅広
の磁性フィルムを得、これを巻き取った。このフィルム
を8mm幅に断裁し、第4図の各ビデオテープとした(各
実施例、比較例の番号に対応する。)。但し、第4図の
第2欄以後の数値は重量部を表し、「実−」は実施例
を、「比−」は比較例を表す。
の磁性フィルムを得、これを巻き取った。このフィルム
を8mm幅に断裁し、第4図の各ビデオテープとした(各
実施例、比較例の番号に対応する。)。但し、第4図の
第2欄以後の数値は重量部を表し、「実−」は実施例
を、「比−」は比較例を表す。
<テープ性能の測定> 以上のようにして得られたテープの性能を測定した結
果を第4図に示す。但し、評価項目は次の基準に従って
測定され、表示されている。
果を第4図に示す。但し、評価項目は次の基準に従って
測定され、表示されている。
ルミS/N: カラービデオノイズメーター「Shibasoku 925 D/1」
により測定した。ハイパスフィルターは10k Hz、ローパ
スフィルターは4.2M Hzで行った。VTRは8mmビデオデッ
キを使用した。
により測定した。ハイパスフィルターは10k Hz、ローパ
スフィルターは4.2M Hzで行った。VTRは8mmビデオデッ
キを使用した。
静止画像寿命: 静止画像が2dB低下するまでの時間を、分単位で示
す。値が大きい程磁気記録媒体の耐久性、耐摩耗性が高
い。
す。値が大きい程磁気記録媒体の耐久性、耐摩耗性が高
い。
飽和磁化の残存率: 試料テープを60℃、80%RHの雰囲気中で1週間放置後
に測定した飽和磁化が放置前に測定した飽和磁化の何%
に相当するかをもって示した。
に測定した飽和磁化が放置前に測定した飽和磁化の何%
に相当するかをもって示した。
粉落ち:磁気ヘッドの目詰まり: 40℃、80%にて200時間連続して試料テープをビデオ
デッキで走行させ、粉落ち、磁気ヘッドの目詰まりを測
定した。
デッキで走行させ、粉落ち、磁気ヘッドの目詰まりを測
定した。
◎ 非常に良好 ○ 良好 △ やや良好 × 不良 <結論> 第4図に示す結果から、本発明に基づいて磁気テープ
を構成することによって、テープ性能が著しく向上する
ことが解る。即ち、BET値45m2/g以上の金属磁性粉を用
いること、金属磁性粉中の鉄原子、アルミニウム原子及
びニッケル原子の含有量を限定すること、表面域におけ
るアルミニウム原子の状態を特定することは重要であ
る。
を構成することによって、テープ性能が著しく向上する
ことが解る。即ち、BET値45m2/g以上の金属磁性粉を用
いること、金属磁性粉中の鉄原子、アルミニウム原子及
びニッケル原子の含有量を限定すること、表面域におけ
るアルミニウム原子の状態を特定することは重要であ
る。
第1図、第2図は本発明の磁気記録媒体の例を示す部分
拡大断面図、 第3図は金属磁性粉の表面域におけるアルミニウム原子
の存在状態を示すグラフ、 第4図は磁性層の組成による特性変化を示す表である。 なお、図面に示す符号において、 1……非磁性支持体 2……磁性層 3……バックコート層(BC層) 4……オーバーコート層(OC層) である。
拡大断面図、 第3図は金属磁性粉の表面域におけるアルミニウム原子
の存在状態を示すグラフ、 第4図は磁性層の組成による特性変化を示す表である。 なお、図面に示す符号において、 1……非磁性支持体 2……磁性層 3……バックコート層(BC層) 4……オーバーコート層(OC層) である。
Claims (1)
- 【請求項1】結合剤と金属磁性粉とが磁性層に含有され
ている磁気記録媒体であって、 前記金属磁性粉は、その比表面積が45m2/g以上であり、 前記金属磁性粉は、FeとNiとAlとを含有し、 前記金属磁性粉におけるNi含有量は0.1〜9.9原子%、Al
含有量は0.1〜5原子%、Fe含有量は90原子%以上であ
り、 前記金属磁性粉の表面からESCAによる分析深度が100Å
までの領域に存在するAl,NiのFeに対する存在比Fe:Al:N
iが100:40〜140:0〜10(原子数比)であり、 前記金属磁性粉の表面からESCAによる分析深度が100Å
までの領域に存在する前記Alは酸素と結合している状態
にある ことを特徴とする磁気記録媒体。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63107215A JP2649943B2 (ja) | 1988-04-28 | 1988-04-28 | 磁気記録媒体 |
US07/344,002 US5084342A (en) | 1988-04-28 | 1989-04-26 | Magnetic recording medium |
DE68912815T DE68912815T2 (de) | 1988-04-28 | 1989-04-26 | Magnetischer Aufzeichnungsträger. |
EP89107576A EP0339619B1 (en) | 1988-04-28 | 1989-04-26 | Magnetic recording medium |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63107215A JP2649943B2 (ja) | 1988-04-28 | 1988-04-28 | 磁気記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01277324A JPH01277324A (ja) | 1989-11-07 |
JP2649943B2 true JP2649943B2 (ja) | 1997-09-03 |
Family
ID=14453407
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63107215A Expired - Fee Related JP2649943B2 (ja) | 1988-04-28 | 1988-04-28 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2649943B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0770044B2 (ja) * | 1985-12-26 | 1995-07-31 | 日立マクセル株式会社 | 磁気記録媒体 |
JPS63241903A (ja) * | 1987-03-30 | 1988-10-07 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 磁気記録用強磁性合金粉 |
-
1988
- 1988-04-28 JP JP63107215A patent/JP2649943B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01277324A (ja) | 1989-11-07 |
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