JP2600987B2 - 空燃比制御装置の診断装置 - Google Patents
空燃比制御装置の診断装置Info
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- F01N—GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
- F01N11/00—Monitoring or diagnostic devices for exhaust-gas treatment apparatus, e.g. for catalytic activity
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01N—GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
- F01N2550/00—Monitoring or diagnosing the deterioration of exhaust systems
- F01N2550/02—Catalytic activity of catalytic converters
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01N—GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
- F01N2900/00—Details of electrical control or of the monitoring of the exhaust gas treating apparatus
- F01N2900/04—Methods of control or diagnosing
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、エンジンの空燃比制御装置の診断装置、
特に触媒についての劣化診断を行うものに関する。
特に触媒についての劣化診断を行うものに関する。
(従来の技術) 触媒コンバータの前(上流側)と後(下流側)にそれ
ぞれ酸素センサ(O2センサ)を設けた、いわゆるダブル
O2センサシステムにおいて、触媒劣化の診断を行うよう
にした装置がある(特開昭61−286550号公報参照)。
ぞれ酸素センサ(O2センサ)を設けた、いわゆるダブル
O2センサシステムにおいて、触媒劣化の診断を行うよう
にした装置がある(特開昭61−286550号公報参照)。
これを説明すると、第14図は前O2センサ出力VFOに基
づいて空燃比フィードバック補正係数αを計算するため
のルーチンで、所定時間ごとに行なわれる。
づいて空燃比フィードバック補正係数αを計算するため
のルーチンで、所定時間ごとに行なわれる。
S1では、前O2センサ(図では「前O2」で略記する。第
4図において同じ)による空燃比のフィードバック制御
条件(図では「F/B」で略記する。第4図,第5図にお
いて同じ)が成立しているかどうかをみて、そうであれ
ばS2に進む。たとえば、冷却水温Twが所定値以下のと
き、始動時、始動直後や暖機のための燃料増量中、前O2
センサの出力信号が一度も反転してしないとき、燃料カ
ット中等はいずれもフィードバック制御条件の成立しな
い場合であり、それ以外の場合に空燃比フィードバック
制御条件が成立する。
4図において同じ)による空燃比のフィードバック制御
条件(図では「F/B」で略記する。第4図,第5図にお
いて同じ)が成立しているかどうかをみて、そうであれ
ばS2に進む。たとえば、冷却水温Twが所定値以下のと
き、始動時、始動直後や暖機のための燃料増量中、前O2
センサの出力信号が一度も反転してしないとき、燃料カ
ット中等はいずれもフィードバック制御条件の成立しな
い場合であり、それ以外の場合に空燃比フィードバック
制御条件が成立する。
S2では、前O2センサ出力VFOと理論空燃比相当のスラ
イスレベルSLFを比較し、VCO≧SLFであれば、リッチ側
にあると判断し、この逆にVFO<SLFであれば、リーン側
にあると判断する。S3とS4では前回もリッチ側にあった
かどうかをみる。
イスレベルSLFを比較し、VCO≧SLFであれば、リッチ側
にあると判断し、この逆にVFO<SLFであれば、リーン側
にあると判断する。S3とS4では前回もリッチ側にあった
かどうかをみる。
S2〜S4での判定の結果、4つの場合に分けられ、S5〜
S8ではその場合分けの結果により空燃比フィードバック
補正係数αを計算する。まとめると次のようになる。
S8ではその場合分けの結果により空燃比フィードバック
補正係数αを計算する。まとめると次のようになる。
(i)S2→S3→S5ではリーンからリッチに反転した直後
にあると判断し、αから比例分PRを差し引く(α=α−
PR)。これにて、空燃比はステップ的にリーン側に戻さ
れる。
にあると判断し、αから比例分PRを差し引く(α=α−
PR)。これにて、空燃比はステップ的にリーン側に戻さ
れる。
(ii)S2→S3→S6では今回もリッチであると判断し、α
から積分分IRを差し引く(α=α−IR)。これにて空燃
引は徐々にリーン側に戻される。
から積分分IRを差し引く(α=α−IR)。これにて空燃
引は徐々にリーン側に戻される。
(iii)S2→S4→S7では、リッチからリーンに反転した
直後にあると判断し、αに比例分PLを加える(α=α+
PL)。これにて、空燃比はステップ的にリッチ側に戻さ
れる。
直後にあると判断し、αに比例分PLを加える(α=α+
PL)。これにて、空燃比はステップ的にリッチ側に戻さ
れる。
(iv)S2→S4→S8では今回もリーンであると判断し、α
に積分分ILを加える(α=α+IL)。これにて、空燃比
は徐々にリッチ側に戻される。
に積分分ILを加える(α=α+IL)。これにて、空燃比
は徐々にリッチ側に戻される。
第18図に前O2センサ出力VFOとαの変化波形を示す。
第15図は後O2センサ出力VROにより、前O2センサ出力
に基づいて求まる空燃比フィードバック補正係数αを修
正するためのルーチンで、所定時間ごとに実行される。
に基づいて求まる空燃比フィードバック補正係数αを修
正するためのルーチンで、所定時間ごとに実行される。
S11では、後O2センサ(図では「後O2」で略記する。
第5図,第6図において同じ)による空燃比のフィード
バック制御条件が成立しているかどうかを判定する。
第5図,第6図において同じ)による空燃比のフィード
バック制御条件が成立しているかどうかを判定する。
フィードバック制御条件が満たされていればS12に進
み、後O2センサ出力VROと理論空燃比相当のスライスレ
ベルSLRを比較し、VRO<SLRであればリーン側にあると
判断してS13とS14に進み、この逆にVRO≧SLRであればリ
ッチ側にあると判断してS15とS16に進む。
み、後O2センサ出力VROと理論空燃比相当のスライスレ
ベルSLRを比較し、VRO<SLRであればリーン側にあると
判断してS13とS14に進み、この逆にVRO≧SLRであればリ
ッチ側にあると判断してS15とS16に進む。
S13では比例分PLに一定値ΔPLを加え(PL=PL+Δ
PL)、S14では比例分PRから一定値ΔPRを差し引く(PR
=PR−ΔPR)。これにより空燃比は全体としてリッチ側
にシフトする。S15,S16では同様にして空燃比がリーン
側にシフトされる。
PL)、S14では比例分PRから一定値ΔPRを差し引く(PR
=PR−ΔPR)。これにより空燃比は全体としてリッチ側
にシフトする。S15,S16では同様にして空燃比がリーン
側にシフトされる。
こうした第15図でのαの修正制御により、前O2センサ
出力に基づく空燃比フィードバック制御精度が高められ
る。
出力に基づく空燃比フィードバック制御精度が高められ
る。
第16図は燃料噴射パルス幅Tiを演算するためのルーチ
ンで、所定のクランク角ごとに実行される。
ンで、所定のクランク角ごとに実行される。
S21では吸入空気量Qaと回転数Neからマップを参照し
て、基本噴射パルス幅Tp(=K・Qa/Ne、ただしKは定
数)を求める。
て、基本噴射パルス幅Tp(=K・Qa/Ne、ただしKは定
数)を求める。
S22では1と各種補正係数(たとえば水温増量補正係
数KTW)との和Coを計算する。
数KTW)との和Coを計算する。
S23ではインジェクタに出力するべき燃料噴射パルス
幅Tiを次式、 Ti=Tp・Co・α+Ts により決定する。なお、Tsは無効パルス幅である。
幅Tiを次式、 Ti=Tp・Co・α+Ts により決定する。なお、Tsは無効パルス幅である。
S24ではTiをセットする。
次に第17図は触媒劣化診断のためのルーチンである。
S31では触媒劣化診断フラグが立っているかどうかみ
て、これが立っていればS32に進む。
て、これが立っていればS32に進む。
S32〜S34ではS2〜S4と同様にして後O2センサ出力VRO
がスライスレベルSLRを境にして反転したかどうかを判
定する。
がスライスレベルSLRを境にして反転したかどうかを判
定する。
この判定の結果、S35とS36ではカウンタ値Cを1だけ
インクリメントする。このカウンタ値CはVROの反転回
数を表す。
インクリメントする。このカウンタ値CはVROの反転回
数を表す。
S37ではカウンタ値Cと所定値を比較し、Cが所定値
を越えると、触媒に劣化を生じていると判断し、S38で
後O2センサによるαの修正を禁止する。
を越えると、触媒に劣化を生じていると判断し、S38で
後O2センサによるαの修正を禁止する。
(発明が解決しようとする課題) ところで、触媒劣化診断用のスライスレベルと、空燃
比フィードバック制御用のスライスレベルが同一である
と、後O2センサ出力VROがスライスレベルの近傍にある
場合に、前O2センサ出力VFOに基づくPI制御に伴う小さ
な空燃比変動により、後O2センサ出力にも空燃比変動が
生じ、この空燃比変動も反転回数として数えられてしま
うため、劣化診断を正確に行うことができない。これを
第8図を用いて説明すると、第17図では記載していない
が実際のスライスレベルSLRにはヒステリシスが設けら
れるため、スライスレベルSLRは第8図上段に示すよう
にリッチ判定用のスライスレベルSLRHとリーン判定用の
スライスレベルSLRL(ただしSLRL<SLRH)とからなって
いる。
比フィードバック制御用のスライスレベルが同一である
と、後O2センサ出力VROがスライスレベルの近傍にある
場合に、前O2センサ出力VFOに基づくPI制御に伴う小さ
な空燃比変動により、後O2センサ出力にも空燃比変動が
生じ、この空燃比変動も反転回数として数えられてしま
うため、劣化診断を正確に行うことができない。これを
第8図を用いて説明すると、第17図では記載していない
が実際のスライスレベルSLRにはヒステリシスが設けら
れるため、スライスレベルSLRは第8図上段に示すよう
にリッチ判定用のスライスレベルSLRHとリーン判定用の
スライスレベルSLRL(ただしSLRL<SLRH)とからなって
いる。
この場合に、まず触媒劣化後には第8図上段右側のよ
うに後O2センサ出力VROの反転周期が短くなるため、後O
2センサ出力VROがリッチ判定用のスライスレベルSLRHと
リーン判定用のスライスレベルSLRLを横切るたびに後O2
センサ出力VROの反転回数が増えていき、この反転回数
が所定値に達したタイミングで触媒劣化と判定される。
うに後O2センサ出力VROの反転周期が短くなるため、後O
2センサ出力VROがリッチ判定用のスライスレベルSLRHと
リーン判定用のスライスレベルSLRLを横切るたびに後O2
センサ出力VROの反転回数が増えていき、この反転回数
が所定値に達したタイミングで触媒劣化と判定される。
これに対して、触媒新品時には後O2センサ出力が大き
な周期でスライスレベルを横切るはずであるが、前O2セ
ンサ出力VFOに基づぐPI制御に伴う小さな空燃比変動に
より後O2センサ出力VROに空燃比変動が生じたときは、
触媒新品時にもかかわらず、後O2センサ出力VROの反転
周期が短くなる。これが第8図上段左側に示す状態であ
る。したがって、このときも触媒劣化後と同様に後O2セ
ンサの反転回数が増えていき、この反転回数が所定値に
達したタイミングで触媒劣化と誤判定されてしまうので
ある。
な周期でスライスレベルを横切るはずであるが、前O2セ
ンサ出力VFOに基づぐPI制御に伴う小さな空燃比変動に
より後O2センサ出力VROに空燃比変動が生じたときは、
触媒新品時にもかかわらず、後O2センサ出力VROの反転
周期が短くなる。これが第8図上段左側に示す状態であ
る。したがって、このときも触媒劣化後と同様に後O2セ
ンサの反転回数が増えていき、この反転回数が所定値に
達したタイミングで触媒劣化と誤判定されてしまうので
ある。
さらに第19図を用いて詳述すると、空燃比変動が生じ
たときの後O2センサ出力の動きは、(a)、(b)を対
照すればわかるように触媒の劣化度合に応じて変化する
大きなうねりの上に、短い周期の空燃比変動が重畳する
イメージである。したがって、空燃比変動がない状態で
あれば、(a)のように大きなうねりだけであるためス
ライスレベルを横切る回数は触媒の劣化度合に応じたも
のとなるのに対して、空燃比変動が生じたときは、
(b)のように、触媒が少ししか劣化しておらず、大き
なうねりそのものは少ない回数でしかスライスレベルを
横切らない状態であっても、この空燃比変動がスライス
レベルを横切る機会を与えてしまうため、結果として触
媒が劣化したと誤判定されてしまうのである。
たときの後O2センサ出力の動きは、(a)、(b)を対
照すればわかるように触媒の劣化度合に応じて変化する
大きなうねりの上に、短い周期の空燃比変動が重畳する
イメージである。したがって、空燃比変動がない状態で
あれば、(a)のように大きなうねりだけであるためス
ライスレベルを横切る回数は触媒の劣化度合に応じたも
のとなるのに対して、空燃比変動が生じたときは、
(b)のように、触媒が少ししか劣化しておらず、大き
なうねりそのものは少ない回数でしかスライスレベルを
横切らない状態であっても、この空燃比変動がスライス
レベルを横切る機会を与えてしまうため、結果として触
媒が劣化したと誤判定されてしまうのである。
この場合、空燃比フィードバック制御用スライスレベ
ルと触媒診断用スライスレベルを切り離し、第9図のよ
うに、触媒劣化診断用でかつリッチ判定用のスライスレ
ベルRSLH2をフィードバック制御用スライスレベルRSLH1
よりも大きく、かつ触媒劣化診断用でかつリーン判定用
のスライスレベルのRSLL2をフィードバック制御用スラ
イスレベルRSLL1よりも小さく設定すれば、触媒に劣化
を生じている場合に限って、反転が計測されるので、両
者を区別することができる。
ルと触媒診断用スライスレベルを切り離し、第9図のよ
うに、触媒劣化診断用でかつリッチ判定用のスライスレ
ベルRSLH2をフィードバック制御用スライスレベルRSLH1
よりも大きく、かつ触媒劣化診断用でかつリーン判定用
のスライスレベルのRSLL2をフィードバック制御用スラ
イスレベルRSLL1よりも小さく設定すれば、触媒に劣化
を生じている場合に限って、反転が計測されるので、両
者を区別することができる。
しかしながら、第8図や第9図に示した変動波形の振
幅や周期は、運転条件により変化するので、この触媒劣
化診断用のスライスレベル(RSLH2,RSLL2)を固定値と
したのでは、同一の触媒であっても、運転条件によって
この触媒劣化診断用スライスレベルを越えたり越えなか
ったりする場合が生ずるので、誤診断をまねく。
幅や周期は、運転条件により変化するので、この触媒劣
化診断用のスライスレベル(RSLH2,RSLL2)を固定値と
したのでは、同一の触媒であっても、運転条件によって
この触媒劣化診断用スライスレベルを越えたり越えなか
ったりする場合が生ずるので、誤診断をまねく。
この発明はこのような従来の課題に着目してなされた
もので、触媒劣化診断用のスライスレベルを空燃比フィ
ードバック補正量の振幅または周期に応じて、また空燃
比フィードバック補正量の振幅と周期の積に応じて適切
に設定することにより、運転条件が相違しても正確な触
媒劣化診断を行うことのできる装置を提供することを目
的とする。
もので、触媒劣化診断用のスライスレベルを空燃比フィ
ードバック補正量の振幅または周期に応じて、また空燃
比フィードバック補正量の振幅と周期の積に応じて適切
に設定することにより、運転条件が相違しても正確な触
媒劣化診断を行うことのできる装置を提供することを目
的とする。
なお、特願平2−46579号(特開平3−249357号)に
は下流側O2センサ出力の振幅と触媒劣化判定しきい値TH
との比較により触媒劣化を判定するものにおいて、リッ
チ条件(加速増量中)での後O2センサ出力の最大値OXMA
Xとリーン条件(燃料カット中)での後O2センサ出力の
最小値OXMINをサンプリングし、その差VAG(=OXMAX−O
XMIN)に所定の倍率Kを乗算した値を上記しきい値THと
して算出するものが開示されているが、このものは、本
願発明のように空燃比フィードバック補正量の振幅また
は周期に応じて触媒診断用スライスレベルを設定するも
のとは異なる。
は下流側O2センサ出力の振幅と触媒劣化判定しきい値TH
との比較により触媒劣化を判定するものにおいて、リッ
チ条件(加速増量中)での後O2センサ出力の最大値OXMA
Xとリーン条件(燃料カット中)での後O2センサ出力の
最小値OXMINをサンプリングし、その差VAG(=OXMAX−O
XMIN)に所定の倍率Kを乗算した値を上記しきい値THと
して算出するものが開示されているが、このものは、本
願発明のように空燃比フィードバック補正量の振幅また
は周期に応じて触媒診断用スライスレベルを設定するも
のとは異なる。
このため、このものにおいても、前O2センサ出力基づ
くPI制御に伴う空燃比変動の影響を受けて、触媒が劣化
したとの誤判定が生じる。これについて説明すると、後
O2センサ出力は、触媒が劣化していない状態では、劣化
している場合に比べて振幅が小さくなるので、空燃比変
動のない状態では最大値OXMAXと最小値OXMINの差VAGが
小さくなり、しきい値THが小さく設定される。これに対
して空燃比変動が生じたときはその影響を受けて後O2セ
ンサ出力の振幅が大きくなるため、このときの振幅とし
きい値を比較したときにはしきい値以上になることがあ
り、触媒が劣化したと誤判定されてしまうのである。
くPI制御に伴う空燃比変動の影響を受けて、触媒が劣化
したとの誤判定が生じる。これについて説明すると、後
O2センサ出力は、触媒が劣化していない状態では、劣化
している場合に比べて振幅が小さくなるので、空燃比変
動のない状態では最大値OXMAXと最小値OXMINの差VAGが
小さくなり、しきい値THが小さく設定される。これに対
して空燃比変動が生じたときはその影響を受けて後O2セ
ンサ出力の振幅が大きくなるため、このときの振幅とし
きい値を比較したときにはしきい値以上になることがあ
り、触媒が劣化したと誤判定されてしまうのである。
特願平2−46579号ではまた、過去にリッチ条件また
はリーン条件を経験しなければしきい値THが変更されな
いので、加速増量中でもなく燃料カット中でもない条件
(たとえば定常時)で空燃比変動が生じたときは、その
空燃比変動を捕らえて即座にしきい値THを変更すること
ができず、この点からも、空燃比変動が空燃比フィード
バック補正量の振幅や周期に現れると、すぐに触媒劣化
診断用スライスレベルが変更される本願発明と比較し
て、空燃比変動による誤診断を防止することが難しい。
はリーン条件を経験しなければしきい値THが変更されな
いので、加速増量中でもなく燃料カット中でもない条件
(たとえば定常時)で空燃比変動が生じたときは、その
空燃比変動を捕らえて即座にしきい値THを変更すること
ができず、この点からも、空燃比変動が空燃比フィード
バック補正量の振幅や周期に現れると、すぐに触媒劣化
診断用スライスレベルが変更される本願発明と比較し
て、空燃比変動による誤診断を防止することが難しい。
次に、特願平3−504175号(特表平4−505793号)に
は、前O2センサ出力と後O2センサ出力を用いて触媒劣化
診断を行うものにおいて、2つのセンサ出力に対して別
々の許容範囲Z1、Z2を設定し、2つのセンサ出力がとも
に対応する許容範囲を外れた場合に欠陥信号を出し、そ
の欠陥信号が所定の期間Tにわたって出されるとき触媒
の劣化と診断するようにしたものが開示されているが、
このものも、本願発明のように空燃比フィードバック補
正量の振幅または周期に応じて触媒診断用スライスレベ
ルを設定するものとは異なる。
は、前O2センサ出力と後O2センサ出力を用いて触媒劣化
診断を行うものにおいて、2つのセンサ出力に対して別
々の許容範囲Z1、Z2を設定し、2つのセンサ出力がとも
に対応する許容範囲を外れた場合に欠陥信号を出し、そ
の欠陥信号が所定の期間Tにわたって出されるとき触媒
の劣化と診断するようにしたものが開示されているが、
このものも、本願発明のように空燃比フィードバック補
正量の振幅または周期に応じて触媒診断用スライスレベ
ルを設定するものとは異なる。
このため、このものにおいても、空燃比変動による誤
診断が生じる。たとえば、空燃比変動のない状態におい
て欠陥信号が所定の期間Tにわずかに足りなければ、触
媒に劣化が生じたと判定されていない。この場合に、空
燃比変動が生じて、2つのセンサ出力とも短い周期で振
れ出したとすれば、その分だけ欠陥信号の出る期間が長
くなって所定の期間Tを越える事態が生じ、これによっ
て誤診断が生じるのである。なお、このものには、許容
範囲の限界値(本願発明でいう触媒劣化診断用のスライ
スレベル)G11、G12、G21、G22を運転パラメータにした
がって変化させるとの記載があるものの、どのような運
転パラメータをもってどのように変化させるのかの具体
的な開示もない。
診断が生じる。たとえば、空燃比変動のない状態におい
て欠陥信号が所定の期間Tにわずかに足りなければ、触
媒に劣化が生じたと判定されていない。この場合に、空
燃比変動が生じて、2つのセンサ出力とも短い周期で振
れ出したとすれば、その分だけ欠陥信号の出る期間が長
くなって所定の期間Tを越える事態が生じ、これによっ
て誤診断が生じるのである。なお、このものには、許容
範囲の限界値(本願発明でいう触媒劣化診断用のスライ
スレベル)G11、G12、G21、G22を運転パラメータにした
がって変化させるとの記載があるものの、どのような運
転パラメータをもってどのように変化させるのかの具体
的な開示もない。
(課題を解決するための手段) 第1の発明は、第1図(A)に示すように、エンジン
の負荷(たとえば吸入空気量Qa)と回転数Neをそれぞれ
検出するセンサ31,32と、これらの検出値に応じて基本
噴射量Tpを計算する手段33と、触媒コンバータ前の排気
通路に介装され排気空燃比に応じた出力をするセンサ
(たとえばO2センサ)34と、このセンサ出力VFOとあら
かじめ定めた目標値(たとえば理論空燃比)との比較に
よりセンサ出力VFOがこの目標値を境にして反転したか
どうかを判定する手段35と、この判定結果に応じセンサ
出力VFOが目標値の近傍へと制御されるように空燃比フ
ィードバック制御の基本制御定数(たとえば比例分のマ
ップ値)を設定する手段36と、前記触媒コンバータ後の
排気通路に介装され排気空燃比に応じた出力をする第2
のセンサ(たとえばO2センサ)37と、この第2のセンサ
出力VROと空燃比フィードバック制御用スライスレベルS
L1との比較により第2のセンサ出力VROが空燃比フィー
ルドバック制御用スライスレベルSL1よりもリッチ側に
あるかリーン側にあるかを判定する手段38と、この判定
結果に応じて前記基本制御定数の修正量PHOSを演算する
手段39と、この修正量PHOSにて前記基本制御定数を修正
した値に基づいて空燃比のフィードバック補正量αを決
定する手段40と、この空燃比フィードバック補正量αに
て前記基本噴射量Tpを補正して燃料噴射量Tiを決定する
手段41と、この噴射量Tiを燃料噴射装置43に出力する手
段42とを備えた空燃比制御装置において、触媒診断用で
あってリッチ判定用のスライスレベルRSLH2を前記空燃
比フィードバック制御用スライスレベルSL1よりも大き
くかつ前記空燃比フィードバック補正量αの振幅または
周期Tが大きくなるほど大きく設定するとともに、触媒
劣化診断用であってリーン判定用のスライスレベルRSLL
2を前記空燃比フィードバック制御用スライスレベルSL1
よりも小さくかつ前記空燃比フィードバック補正量αの
振幅または周期Tが大きくなるほど小さく設定する手段
44と、これら触媒劣化診断用スライスレベルRSLH2,RSLL
2と前記第2のセンサ出力VROとの比較に基づいて前記触
媒コンバータ内の触媒に劣化を生じたかどうかを判定す
る手段45とを設けた。
の負荷(たとえば吸入空気量Qa)と回転数Neをそれぞれ
検出するセンサ31,32と、これらの検出値に応じて基本
噴射量Tpを計算する手段33と、触媒コンバータ前の排気
通路に介装され排気空燃比に応じた出力をするセンサ
(たとえばO2センサ)34と、このセンサ出力VFOとあら
かじめ定めた目標値(たとえば理論空燃比)との比較に
よりセンサ出力VFOがこの目標値を境にして反転したか
どうかを判定する手段35と、この判定結果に応じセンサ
出力VFOが目標値の近傍へと制御されるように空燃比フ
ィードバック制御の基本制御定数(たとえば比例分のマ
ップ値)を設定する手段36と、前記触媒コンバータ後の
排気通路に介装され排気空燃比に応じた出力をする第2
のセンサ(たとえばO2センサ)37と、この第2のセンサ
出力VROと空燃比フィードバック制御用スライスレベルS
L1との比較により第2のセンサ出力VROが空燃比フィー
ルドバック制御用スライスレベルSL1よりもリッチ側に
あるかリーン側にあるかを判定する手段38と、この判定
結果に応じて前記基本制御定数の修正量PHOSを演算する
手段39と、この修正量PHOSにて前記基本制御定数を修正
した値に基づいて空燃比のフィードバック補正量αを決
定する手段40と、この空燃比フィードバック補正量αに
て前記基本噴射量Tpを補正して燃料噴射量Tiを決定する
手段41と、この噴射量Tiを燃料噴射装置43に出力する手
段42とを備えた空燃比制御装置において、触媒診断用で
あってリッチ判定用のスライスレベルRSLH2を前記空燃
比フィードバック制御用スライスレベルSL1よりも大き
くかつ前記空燃比フィードバック補正量αの振幅または
周期Tが大きくなるほど大きく設定するとともに、触媒
劣化診断用であってリーン判定用のスライスレベルRSLL
2を前記空燃比フィードバック制御用スライスレベルSL1
よりも小さくかつ前記空燃比フィードバック補正量αの
振幅または周期Tが大きくなるほど小さく設定する手段
44と、これら触媒劣化診断用スライスレベルRSLH2,RSLL
2と前記第2のセンサ出力VROとの比較に基づいて前記触
媒コンバータ内の触媒に劣化を生じたかどうかを判定す
る手段45とを設けた。
第2の発明は、第1図(B)に示すように、エンジン
の負荷(たとえば吸入空気量Qa)と回転数Neをそれぞれ
検出するセンサ31,32と、これらの検出値に応じて基本
噴射量Tpを計算する手段33と、触媒コンバータ前の排気
通路に介装された排気空燃比に応じた出力をするセンサ
(たとえばO2センサ)34と、このセンサ出力VFOとあら
かじめ定めた目標値(たとえば理論空燃比)との比較に
よりセンサ出力VFOがこの目標値を境にして反転したか
どうかを判定する手段35と、この判定結果に応じセンサ
出力VFOが目標値の近傍へと制御されるように空燃比フ
ィードバック制御の基本制御定数(たとえば比例分のマ
ップ値)を設定する手段36と、前記触媒コンバータ後の
排気通路に介装され排気空燃比に応じた出力をする第2
のセンサ(たとえばO2センサ)37と、この第2のセンサ
出力VROと空燃比フィードバック制御用スライスレベルS
L1との比較により第2のセンサ出力VROが空燃比フィー
ドバック制御用スライスレベルSL1よりもリッチ側にあ
るかリーン側にあるかを判定する手段38と、この判定結
果に応じて前記基本制御定数の修正量PHOSを演算する手
段39と、この修正量PHOSにて前記基本制御定数を修正し
た値に基づいて空燃比フィードバック補正量αを決定す
る手段40と、この空燃比フィードバック補正量αにて前
記基本噴射量Tpを補正して燃料噴射量Tiを決定する手段
41と、この噴射量Tiを燃料噴射装置43に出力する手段42
とを備えた空燃比制御装置において、前記反転判定手段
35の判定結果を用いて空燃比フィードバック補正量αの
周期Tを計測する手段47と、同じく前記反転判定手段35
の判定結果およびそのときの前記空燃比フィードバック
補正量αから空燃比フィードバック補正量αの振幅を計
測する手段48と、触媒診断用であってリッチ判定用のス
ライスレベルRSLH2を前記空燃比フィードバック制御用
スライスレベルSL1よりも大きくかつ前記振幅と前記周
期Tの積が大きくなるほど大きく設定するとともに、触
媒劣化診断用であってリーン判定用のスライスレベルRS
LL2を前記空燃比フィードバック制御用スライスレベルS
L1よりも小さくかつ前記振幅と前記周期Tの積が大きく
なるほど小さく設定する手段44と、これら触媒劣化診断
用スライスレベルRSLH2,RSLL2と前記第2のセンサ出力V
ROとの比較に基づいて前記触媒コンバータ内の触媒に劣
化を生じたかどうかを判定する手段45とを設けた。
の負荷(たとえば吸入空気量Qa)と回転数Neをそれぞれ
検出するセンサ31,32と、これらの検出値に応じて基本
噴射量Tpを計算する手段33と、触媒コンバータ前の排気
通路に介装された排気空燃比に応じた出力をするセンサ
(たとえばO2センサ)34と、このセンサ出力VFOとあら
かじめ定めた目標値(たとえば理論空燃比)との比較に
よりセンサ出力VFOがこの目標値を境にして反転したか
どうかを判定する手段35と、この判定結果に応じセンサ
出力VFOが目標値の近傍へと制御されるように空燃比フ
ィードバック制御の基本制御定数(たとえば比例分のマ
ップ値)を設定する手段36と、前記触媒コンバータ後の
排気通路に介装され排気空燃比に応じた出力をする第2
のセンサ(たとえばO2センサ)37と、この第2のセンサ
出力VROと空燃比フィードバック制御用スライスレベルS
L1との比較により第2のセンサ出力VROが空燃比フィー
ドバック制御用スライスレベルSL1よりもリッチ側にあ
るかリーン側にあるかを判定する手段38と、この判定結
果に応じて前記基本制御定数の修正量PHOSを演算する手
段39と、この修正量PHOSにて前記基本制御定数を修正し
た値に基づいて空燃比フィードバック補正量αを決定す
る手段40と、この空燃比フィードバック補正量αにて前
記基本噴射量Tpを補正して燃料噴射量Tiを決定する手段
41と、この噴射量Tiを燃料噴射装置43に出力する手段42
とを備えた空燃比制御装置において、前記反転判定手段
35の判定結果を用いて空燃比フィードバック補正量αの
周期Tを計測する手段47と、同じく前記反転判定手段35
の判定結果およびそのときの前記空燃比フィードバック
補正量αから空燃比フィードバック補正量αの振幅を計
測する手段48と、触媒診断用であってリッチ判定用のス
ライスレベルRSLH2を前記空燃比フィードバック制御用
スライスレベルSL1よりも大きくかつ前記振幅と前記周
期Tの積が大きくなるほど大きく設定するとともに、触
媒劣化診断用であってリーン判定用のスライスレベルRS
LL2を前記空燃比フィードバック制御用スライスレベルS
L1よりも小さくかつ前記振幅と前記周期Tの積が大きく
なるほど小さく設定する手段44と、これら触媒劣化診断
用スライスレベルRSLH2,RSLL2と前記第2のセンサ出力V
ROとの比較に基づいて前記触媒コンバータ内の触媒に劣
化を生じたかどうかを判定する手段45とを設けた。
(作用) 第1の発明では、設定手段44により、触媒診断用であ
ってリッチ判定用のスライスレベルRSLH2が空燃比フィ
ードバック制御用スライスレベルSL1よりも大きくかつ
空燃比フィードバック補正量αの振幅または周期Tが大
きくなるほど大きく設定されるとともに、触媒劣化診断
用であってリーン判定用のスライスレベルRSLL2が空燃
比フィードバック制御用スライスレベルSL1よりも小さ
くかつαの振幅または周期Tが大きくなるほど小さく設
定されるので、触媒新品時は、後空燃比センサ出力VRO
がリッチ判定用のスライスレベルRSLH2とリーン判定用
のスライスレベルRSLL2をともに横切ることがなく、こ
れによって触媒新品時において前空燃比センサ出力VFO
に基づく空燃比フィードバック制御に伴う小さな空燃比
変動により後空燃比センサ出力VROに空燃比変動が生じ
たときにも、触媒劣化と誤判定されることがない。
ってリッチ判定用のスライスレベルRSLH2が空燃比フィ
ードバック制御用スライスレベルSL1よりも大きくかつ
空燃比フィードバック補正量αの振幅または周期Tが大
きくなるほど大きく設定されるとともに、触媒劣化診断
用であってリーン判定用のスライスレベルRSLL2が空燃
比フィードバック制御用スライスレベルSL1よりも小さ
くかつαの振幅または周期Tが大きくなるほど小さく設
定されるので、触媒新品時は、後空燃比センサ出力VRO
がリッチ判定用のスライスレベルRSLH2とリーン判定用
のスライスレベルRSLL2をともに横切ることがなく、こ
れによって触媒新品時において前空燃比センサ出力VFO
に基づく空燃比フィードバック制御に伴う小さな空燃比
変動により後空燃比センサ出力VROに空燃比変動が生じ
たときにも、触媒劣化と誤判定されることがない。
また、αの振幅(またはαの周期)が大きくなる運転
時にリッチ判定用のスライスレベルRSLH2を大きくしか
つリーン判定用のスライスレベルRSLL2を小さくしたの
は、劣化が生じている同一の触媒でも、αの振幅(また
はαの周期)が大きくなると、空燃比フィードバック制
御の影響を受けて後空燃比センサ出力VROの振幅が大き
くなるのに合わせるもので、VROとRSLH2の相対的な大小
関係が同じにされる。
時にリッチ判定用のスライスレベルRSLH2を大きくしか
つリーン判定用のスライスレベルRSLL2を小さくしたの
は、劣化が生じている同一の触媒でも、αの振幅(また
はαの周期)が大きくなると、空燃比フィードバック制
御の影響を受けて後空燃比センサ出力VROの振幅が大き
くなるのに合わせるもので、VROとRSLH2の相対的な大小
関係が同じにされる。
このため、αの振幅(またはαの周期)が運転条件に
より相違しても、診断結果が変わることがない。
より相違しても、診断結果が変わることがない。
第2の発明では、設定手段49により、αの周期とαの
振幅の積に応じてRSLH2とRSLL2が設定されると、αの周
期とαの振幅がともに大きくなる運転時にも誤診断を生
じることがなく、第1の発明の作用効果に加えて、診断
の精度が向上する。
振幅の積に応じてRSLH2とRSLL2が設定されると、αの周
期とαの振幅がともに大きくなる運転時にも誤診断を生
じることがなく、第1の発明の作用効果に加えて、診断
の精度が向上する。
(実施例) 第2図は第2の発明の一実施例のシステム図である。
図において、吸入空気はエアクリーナから吸気管3を通
ってエンジン1のシリンダに吸入され、燃料はコントロ
ールユニット21からの噴射信号に基づきインジェクタ
(燃料噴射装置)4よりエンジン1の吸気ポートに向け
て噴射される。シリンダ内で燃焼したガスは排気管5の
下流に位置する触媒コンバータ6に導入され、ここで燃
焼ガス中の有害成分(CO,HC,NOx)が三元触媒により清
浄化されて排出される。
図において、吸入空気はエアクリーナから吸気管3を通
ってエンジン1のシリンダに吸入され、燃料はコントロ
ールユニット21からの噴射信号に基づきインジェクタ
(燃料噴射装置)4よりエンジン1の吸気ポートに向け
て噴射される。シリンダ内で燃焼したガスは排気管5の
下流に位置する触媒コンバータ6に導入され、ここで燃
焼ガス中の有害成分(CO,HC,NOx)が三元触媒により清
浄化されて排出される。
吸入空気量Qaはエアフローメータ7により検出され、
アクセルペダルと連動するスロットルバルブ8によって
その流量が制御される。エンジンの回転数Neはクランク
角センサ10により検出され、ウォータジャケットの冷却
水温Twは水温センサ11により検出される。
アクセルペダルと連動するスロットルバルブ8によって
その流量が制御される。エンジンの回転数Neはクランク
角センサ10により検出され、ウォータジャケットの冷却
水温Twは水温センサ11により検出される。
触媒コンバータ6の前と後の排気管にそれぞれ設けら
れるO2センサ(空燃比センサ)12A,12Bは、理論空燃比
を境にして急変する特性を有し、理論空燃比の混合気よ
りもリッチ側であるかリーン側であるかのいわゆる2値
を出力する。なお、O2センサに限らず、全域空燃比セン
サやリーンセンサなどであっても構わない。
れるO2センサ(空燃比センサ)12A,12Bは、理論空燃比
を境にして急変する特性を有し、理論空燃比の混合気よ
りもリッチ側であるかリーン側であるかのいわゆる2値
を出力する。なお、O2センサに限らず、全域空燃比セン
サやリーンセンサなどであっても構わない。
9はスロットルバルブ8の開度を検出するセンサ、13
はノックセンサ、14は車速センサである。
はノックセンサ、14は車速センサである。
上記エアフロメータ7,クランク角センサ10,水温セン
サ11,2つのO2センサ12A,12Bなどからの出力はコントロ
ールユニット21に入力され、コントロールユニット21か
らは、インジェクタ4に対して燃料噴射信号が出力され
るとともに、触媒コンバータ内の触媒に劣化を生じた場
合には車室内に設けたランプ28に対してアラーム信号が
出される。
サ11,2つのO2センサ12A,12Bなどからの出力はコントロ
ールユニット21に入力され、コントロールユニット21か
らは、インジェクタ4に対して燃料噴射信号が出力され
るとともに、触媒コンバータ内の触媒に劣化を生じた場
合には車室内に設けたランプ28に対してアラーム信号が
出される。
第3図はコントロールユニット21のブロック図を示
し、CPU23では、第4図と第5図に示すところにしたが
って空燃比フィードバック制御を行うとともに、第6図
と第7図に示すところにより触媒の劣化診断を行う。I/
Oポート22は第1図(B)の出力手段42の機能を果た
す。
し、CPU23では、第4図と第5図に示すところにしたが
って空燃比フィードバック制御を行うとともに、第6図
と第7図に示すところにより触媒の劣化診断を行う。I/
Oポート22は第1図(B)の出力手段42の機能を果た
す。
第4図は前O2センサ出力VFOに基づく空燃比フィード
バック制御ルーチンで、回転同期で実行される。
バック制御ルーチンで、回転同期で実行される。
S52〜S54は第1図(B)の反転判定手段35の機能を果
たす部分で、ここでは前O2センサ出力VFOと理論空燃比
相当のスライスレベルとの比較によりセンサ出力VFOが
このスライスレベルを境にしてリッチあるいはリーンの
いずれの側に反転したかを判定する。
たす部分で、ここでは前O2センサ出力VFOと理論空燃比
相当のスライスレベルとの比較によりセンサ出力VFOが
このスライスレベルを境にしてリッチあるいはリーンの
いずれの側に反転したかを判定する。
S56,S59,S63,S66は第1図(B)の基本制御定数設定
手段36の機能を果たす部分で、上記の判定結果に応じて
マップを参照することにより、比例分や積分分のマップ
値(比例分についてPR,PL、積分分についてiR,iL)を読
み出し、これをCPU内のレジスタに格納する。これらマ
ップ値PR,PL,iR,iLはあらかじめ与えられる値であり、
空燃比フィードバック制御の基本制御定数である。
手段36の機能を果たす部分で、上記の判定結果に応じて
マップを参照することにより、比例分や積分分のマップ
値(比例分についてPR,PL、積分分についてiR,iL)を読
み出し、これをCPU内のレジスタに格納する。これらマ
ップ値PR,PL,iR,iLはあらかじめ与えられる値であり、
空燃比フィードバック制御の基本制御定数である。
なお、S60とS67では、次式によりマップ値iRとiLにエ
ンジン負荷(たとえば燃料噴射パルス幅Ti)を乗じた値
を最終的な積分分IR,ILとして求めている。
ンジン負荷(たとえば燃料噴射パルス幅Ti)を乗じた値
を最終的な積分分IR,ILとして求めている。
IR=iR×Ti … IL=iL×Ti … この場合、エンジン負荷は、Tiに限らずTp+OFST等で
も構わない。ただし、Tpは基本噴射パルス幅、OFSTはオ
フセット量である。
も構わない。ただし、Tpは基本噴射パルス幅、OFSTはオ
フセット量である。
こうした負荷補正が必要となるのは、空燃比フィード
バック補正係数αの制御周期が長くなる運転域ではαの
振幅が大きくなって、三元触媒の排気浄化性能が落ちる
ことがあるので、αの振幅をαの制御周期によらずほぼ
一定とするためである。
バック補正係数αの制御周期が長くなる運転域ではαの
振幅が大きくなって、三元触媒の排気浄化性能が落ちる
ことがあるので、αの振幅をαの制御周期によらずほぼ
一定とするためである。
S57とS64では、CPU内のレジスタに格納されている後O
2センサ出力VROに基づく修正量PHOSを読み出し、次式に
よりこの読み出した修正量PHOSにて比例分のマップ値PR
とPLを修正する。
2センサ出力VROに基づく修正量PHOSを読み出し、次式に
よりこの読み出した修正量PHOSにて比例分のマップ値PR
とPLを修正する。
PR=PR−PHOS … PL=PL−PHOS … これらの式によれば、前O2センサ出力VFOに基ずく空
燃比フィードバック制御を行っても空燃比がリッチ,リ
ーンのいずれかの側にずれている場合に、このずれが修
正量PHOSによって解消される。
燃比フィードバック制御を行っても空燃比がリッチ,リ
ーンのいずれかの側にずれている場合に、このずれが修
正量PHOSによって解消される。
S55とS62の「*」は第5図のルーチンを起動する指示
を行なうことを示す。
を行なうことを示す。
第5図は基本制御定数の修正量PHOSを演算するための
ルーチンで、これらの処理は前O2センサ出力VFOが反転
する周期を演算周期として実行される。
ルーチンで、これらの処理は前O2センサ出力VFOが反転
する周期を演算周期として実行される。
S82は第1図(B)のリッチ,リーン判定手段38の機
能を果たす部分で、後O2センサ出力VFOと空燃比フィー
ドバック制御用のスライスレベル(理論空燃比相当)SL
1との比較により、後O2センサ出力VROがリッチ側にある
と判断した場合はS85に、この逆にリーン側にあると判
断した場合はS86に進む。
能を果たす部分で、後O2センサ出力VFOと空燃比フィー
ドバック制御用のスライスレベル(理論空燃比相当)SL
1との比較により、後O2センサ出力VROがリッチ側にある
と判断した場合はS85に、この逆にリーン側にあると判
断した場合はS86に進む。
S85とS86は第1図(B)の修正量演算手段39の機能を
果たす部分である。
果たす部分である。
まずS85ではPHOSという変数に入っている値を読み出
し、この読み出した値を次式により更新する。
し、この読み出した値を次式により更新する。
PHOS=PHOS−DPHOS … ただし、変数PHOSの初期値は0とする。
こうして変数PHOSの中で更新されていく値が修正量で
ある。
ある。
式でDPHOSは更新幅を意味し、この更新幅DPHOSだけ
差し引くのは、次の理由による。S85に進むのはリッチ
側にあると判断される場合であるから、空燃引をリーン
側に戻さなければならない。そのためには、S58のPRを
大きくしかつS65のPLを小さくすることであるが、修正
量PHOSは上記,の形で導入してあるので、PRを大き
くしかつPLを小さくするにはPHOSを小さくすればよいの
である。
差し引くのは、次の理由による。S85に進むのはリッチ
側にあると判断される場合であるから、空燃引をリーン
側に戻さなければならない。そのためには、S58のPRを
大きくしかつS65のPLを小さくすることであるが、修正
量PHOSは上記,の形で導入してあるので、PRを大き
くしかつPLを小さくするにはPHOSを小さくすればよいの
である。
同様にして、S86では次式により修正量PHOSを更新す
る。
る。
PHOS=PHOS+DPHOS … つまり、,式において、更新幅DPHOSに付した正
負の符号は、S82での後O2センサ出力VROのリッチ,リー
ンの判定結果から定められている。
負の符号は、S82での後O2センサ出力VROのリッチ,リー
ンの判定結果から定められている。
なお、空燃比をリーン側に戻すため、PRとPLの両方を
変更する必要は必ずしもなく、PRを大きくするのみある
いはPLを小さくするのみでもかまわない。
変更する必要は必ずしもなく、PRを大きくするのみある
いはPLを小さくするのみでもかまわない。
S83とS84ではSL1という変数に固定値RSLL1とRSLH1
(ただし、RSLH1>RSLL1)を代入する。これは、空燃比
フィードバック制御用のスライスレベルSL1にヒステリ
シスを設ける部分であり、RSLH1はリッチ判定用のスラ
イスレベルを、RSLL1はリーン判定用のスライスレベル
を意味し、両者の差(RSLH1−RSLL1)がヒステリシスの
幅を定める。
(ただし、RSLH1>RSLL1)を代入する。これは、空燃比
フィードバック制御用のスライスレベルSL1にヒステリ
シスを設ける部分であり、RSLH1はリッチ判定用のスラ
イスレベルを、RSLL1はリーン判定用のスライスレベル
を意味し、両者の差(RSLH1−RSLL1)がヒステリシスの
幅を定める。
第4図に戻り、S58,S61,S65,S68は、S57,S64ととも
に、第1図(B)の空燃比フィードバック補正量決定手
段40の機能を果たす部分である。ここでは修正量PHOSに
より修正された後の比例分PR,PLと負荷補正のされた積
分分IR,ILを用いて空燃比フィードバック補正係数αを
決定する。
に、第1図(B)の空燃比フィードバック補正量決定手
段40の機能を果たす部分である。ここでは修正量PHOSに
より修正された後の比例分PR,PLと負荷補正のされた積
分分IR,ILを用いて空燃比フィードバック補正係数αを
決定する。
こうして求めた補正係数αからは第16図にしたがって
燃料噴射パルス幅Tiが決定される。第16図のS21にて第
1図(B)の基本噴射量計算手段33の機能が、S22,S23
にて第1図(B)の燃料噴射量決定手段41の機能が果た
される。
燃料噴射パルス幅Tiが決定される。第16図のS21にて第
1図(B)の基本噴射量計算手段33の機能が、S22,S23
にて第1図(B)の燃料噴射量決定手段41の機能が果た
される。
説明を飛ばしたS71とS72ではそのときの空燃比フィー
ドバック補正係数αを、αRという変数にまたαLとい
う変数にそれぞれ代入する。S71に進むのは前O2センサ
出力VFOがリーンからリッチに反転した直後であるた
め、変数αRに代入される値はαの1周期のうちの最大
値を、同様にして変数αLに代入される値は、αの1周
期のうちの最小値をそれぞれ表す。第18図にαRとαL
を示すと、同図よりαR−αLはαの1周期当たりの振
幅となる。S71とS72からは第1図(B)の振幅計測手段
48の機能が果たされる。
ドバック補正係数αを、αRという変数にまたαLとい
う変数にそれぞれ代入する。S71に進むのは前O2センサ
出力VFOがリーンからリッチに反転した直後であるた
め、変数αRに代入される値はαの1周期のうちの最大
値を、同様にして変数αLに代入される値は、αの1周
期のうちの最小値をそれぞれ表す。第18図にαRとαL
を示すと、同図よりαR−αLはαの1周期当たりの振
幅となる。S71とS72からは第1図(B)の振幅計測手段
48の機能が果たされる。
S73ではそのときのマイマの値をTという変数に代入
する。このタイマはクリアされるとそのときからの時間
をカウントするタイマであるため、このタイマがS74で
だけクリアされると、変数Tに代入されるタイマの値は
αの1周期を表す。第18図にTを示す。S73は第1図
(B)の周期計測手段47の機能を果たす部分である。
する。このタイマはクリアされるとそのときからの時間
をカウントするタイマであるため、このタイマがS74で
だけクリアされると、変数Tに代入されるタイマの値は
αの1周期を表す。第18図にTを示す。S73は第1図
(B)の周期計測手段47の機能を果たす部分である。
S75とS76ではカウンタ値jFを1だけインクリメントす
る。このカウンタ値jFは前O2センサ出力VFOの反転回数
を表す。
る。このカウンタ値jFは前O2センサ出力VFOの反転回数
を表す。
第6図は空燃比フィードバック制御用のスライスレベ
ルSL1とは別に、触媒劣化診断用のスライスレベルSL2を
設定し、このスライスレベルSL2と後O2センサ出力VROと
の比較により反転回数を計測するためのルーチンであ
る。
ルSL1とは別に、触媒劣化診断用のスライスレベルSL2を
設定し、このスライスレベルSL2と後O2センサ出力VROと
の比較により反転回数を計測するためのルーチンであ
る。
S91では触媒劣化診断用フラグが立っているかどうか
をみて、これが立っていればS92に進む。
をみて、これが立っていればS92に進む。
S92〜S94では前述したS52〜S54と同様にして、後O2セ
ンサ出力VROが触媒劣化診断用のスライスレベルSL2を境
にして反転したかどうかを判断する。
ンサ出力VROが触媒劣化診断用のスライスレベルSL2を境
にして反転したかどうかを判断する。
S97とS98はこのスライスレベルSL2にヒステリシスを
設ける部分で、S97ではSL2という変数にリーン判定用の
スライスレベルRSLL2を、S98ではリッチ判定用のスライ
スレベルRSLH2(RSLH2>RSLL2)を代入する。
設ける部分で、S97ではSL2という変数にリーン判定用の
スライスレベルRSLL2を、S98ではリッチ判定用のスライ
スレベルRSLH2(RSLH2>RSLL2)を代入する。
ただし、触媒劣化診断用のスライスレベルと前記空燃
比フィードバック制御用のスライスレベルとの間には、
第9図で示したように、RSLH2>RSLH1かつRSLL2<RSLL1
の関係をもたせる。
比フィードバック制御用のスライスレベルとの間には、
第9図で示したように、RSLH2>RSLH1かつRSLL2<RSLL1
の関係をもたせる。
さらに、触媒劣化診断用のスライスレベルRSLL2,RSLH
2については、S95とS96において、αの振幅(αR−α
L)とαの周期Tの積である(αR−αL)×Tに応じ
てマップを参照することにより求めるようにする。
2については、S95とS96において、αの振幅(αR−α
L)とαの周期Tの積である(αR−αL)×Tに応じ
てマップを参照することにより求めるようにする。
このマップの内容を第12図に示す。同図より、αの振
幅とαの周期の積が大きくなるほどリッチ判定用のスラ
イスレベルRSLH2が高くなり、リーン判定用のスライス
レベルRSLL2がこの逆に低くなる特性としている。この
理由は後述する。S95,S96により第1図(B)の触媒劣
化診断用スライスレベル設定手段49の機能が果たされ
る。
幅とαの周期の積が大きくなるほどリッチ判定用のスラ
イスレベルRSLH2が高くなり、リーン判定用のスライス
レベルRSLL2がこの逆に低くなる特性としている。この
理由は後述する。S95,S96により第1図(B)の触媒劣
化診断用スライスレベル設定手段49の機能が果たされ
る。
S99とS100ではカウンタ値jRを1だけインクリメント
する。このカウンタ値jRは後O2センサ出力VROが反転し
た回数(VROがRSLH2を越え、またはVROがRSLL2を下回っ
た回数の合計)を表す。
する。このカウンタ値jRは後O2センサ出力VROが反転し
た回数(VROがRSLH2を越え、またはVROがRSLL2を下回っ
た回数の合計)を表す。
なお、S91で触媒劣化診断用フラグが立っていない場
合は、S101,S102で2つのカウンタ値jF,jRともクリアす
る。
合は、S101,S102で2つのカウンタ値jF,jRともクリアす
る。
第7図は計測した反転回数から触媒の劣化診断を行う
ためのルーチンである。
ためのルーチンである。
S111とS112では2つのカウンタ値jF,jRを読み込む。
繰り返すと、jFが前O2センサの反転回数、jRが後O2セン
サの反転回数を意味する。
繰り返すと、jFが前O2センサの反転回数、jRが後O2セン
サの反転回数を意味する。
S113では定常運転時であるかどうかをみて、定常運転
時になると触媒劣化診断用フラグをたて、それ以外の運
転時にはフラグを降ろす。このフラグが第6図のS91で
使われるものである。
時になると触媒劣化診断用フラグをたて、それ以外の運
転時にはフラグを降ろす。このフラグが第6図のS91で
使われるものである。
S114では、2つのカウンタ値の比jR/jFと所定値(1
以下の値)を比較する。この比jR/jFは触媒劣化の度合
を表す。たとえば、触媒に劣化をまったく生じてない場
合は、jR=0であるため、jR/jF=0となり、触媒劣化
が相当に進んで後O2センサ出力VROの周期が前O2センサV
FOの周期と完全に一致するとjR/jF=1となる。したが
って、jR/jFが所定値以上になると、触媒に劣化を生じ
ていると判断することができる。このS114と前述のS11
1,S112,S99〜S102,S75,S76により、第1図(B)の触媒
劣化判定手段45の機能が果たされている。
以下の値)を比較する。この比jR/jFは触媒劣化の度合
を表す。たとえば、触媒に劣化をまったく生じてない場
合は、jR=0であるため、jR/jF=0となり、触媒劣化
が相当に進んで後O2センサ出力VROの周期が前O2センサV
FOの周期と完全に一致するとjR/jF=1となる。したが
って、jR/jFが所定値以上になると、触媒に劣化を生じ
ていると判断することができる。このS114と前述のS11
1,S112,S99〜S102,S75,S76により、第1図(B)の触媒
劣化判定手段45の機能が果たされている。
S114では単純に、後O2センサ出力VROの反転回数
(jR)と所定値を比較し、jR≧所定値であれば触媒に劣
化を生じていると判断することもできる。ただし、jR/j
Fを用いるほうが劣化診断の精度は上がる。
(jR)と所定値を比較し、jR≧所定値であれば触媒に劣
化を生じていると判断することもできる。ただし、jR/j
Fを用いるほうが劣化診断の精度は上がる。
S115では、たとえば運転席に設けたランプ28にON信号
を出力して点灯し、触媒に劣化を生じたことをドライバ
ーに警告する。なお、このアラーム信号は自己診断のた
めの信号とすることもできる。
を出力して点灯し、触媒に劣化を生じたことをドライバ
ーに警告する。なお、このアラーム信号は自己診断のた
めの信号とすることもできる。
ここで、この例の作用を説明する。
触媒に劣化を生じてくると、後O2センサ出力VROの周
期が次第に短くなり、前O2センサ出力VFOの周期に近づ
いてくる。このため、後O2センサ出力VROとスライスレ
ベルの比較により、後O2センサ出力VROの反転回数が所
定値を越えた場合に、触媒に劣化を生じたと判断するも
のが、従来例にある。
期が次第に短くなり、前O2センサ出力VFOの周期に近づ
いてくる。このため、後O2センサ出力VROとスライスレ
ベルの比較により、後O2センサ出力VROの反転回数が所
定値を越えた場合に、触媒に劣化を生じたと判断するも
のが、従来例にある。
しかしながら、触媒劣化診断用のスライスレベルと、
空燃比フィードバック制御用のスライスレベルが同一で
あると、後O2センサ出力VROがスライスレベルの近傍に
ある場合に、前O2センサ出力VFOに基づくPI制御に伴う
小さな空燃比変動により、後O2センサ出力にも空燃比変
動が生じ、この空燃比変動も反転回数として数えられて
しまうため、劣化診断を正確に行うことができない。第
8図で示したように、スライスレベルが同じであると、
触媒新品時に前O2センサ出力VFOに基づくPI制御に伴う
小さな空燃比変動により後O2センサ出力VROにも空燃比
変動が生じたときと触媒劣化後とで後O2センサ出力の反
転回数はそれほど変わりがないのである。
空燃比フィードバック制御用のスライスレベルが同一で
あると、後O2センサ出力VROがスライスレベルの近傍に
ある場合に、前O2センサ出力VFOに基づくPI制御に伴う
小さな空燃比変動により、後O2センサ出力にも空燃比変
動が生じ、この空燃比変動も反転回数として数えられて
しまうため、劣化診断を正確に行うことができない。第
8図で示したように、スライスレベルが同じであると、
触媒新品時に前O2センサ出力VFOに基づくPI制御に伴う
小さな空燃比変動により後O2センサ出力VROにも空燃比
変動が生じたときと触媒劣化後とで後O2センサ出力の反
転回数はそれほど変わりがないのである。
この場合、第9図で示したように、触媒劣化後は後O2
センサ出力VROの振幅が触媒新品時よりも大きくなるの
で、RSLH2(触媒劣化診断用であってリッチ判定用のス
ライスレベル)を、RSLH1(空燃比フィードバック制御
用であってリッチ判定用のスライスレベル)よりも大き
くし、かつRSLL2(触媒劣化診断用であってリーン判定
用のスライスレベル)を、RSLL1(空燃比フィードバッ
ク制御用であってリーン判定用のスライスレベル)より
も小さくすると、触媒劣化後の場合だけ、後O2センサ出
力VROの反転が計測されることになるので、触媒新品時
と触媒劣化後を区別することができる。
センサ出力VROの振幅が触媒新品時よりも大きくなるの
で、RSLH2(触媒劣化診断用であってリッチ判定用のス
ライスレベル)を、RSLH1(空燃比フィードバック制御
用であってリッチ判定用のスライスレベル)よりも大き
くし、かつRSLL2(触媒劣化診断用であってリーン判定
用のスライスレベル)を、RSLL1(空燃比フィードバッ
ク制御用であってリーン判定用のスライスレベル)より
も小さくすると、触媒劣化後の場合だけ、後O2センサ出
力VROの反転が計測されることになるので、触媒新品時
と触媒劣化後を区別することができる。
ただし、触媒が同一でも第9図に示した後O2センサ出
力VROの振幅は、運転条件により異なってくるので、触
媒劣化診断用のスライスレベルRSLH2,RSLL2が固定値で
あると、誤診断される可能性がある。
力VROの振幅は、運転条件により異なってくるので、触
媒劣化診断用のスライスレベルRSLH2,RSLL2が固定値で
あると、誤診断される可能性がある。
たとえば、後O2センサ出力VROよりも高いところにリ
ッチ判定用のスライスレベルRSLH2を設けていても、高
回転高負荷時に後O2センサ出力VROの振幅が大きくなっ
て、このRSLH2を越える場合が生じる。この場合には、
まだ劣化していないのに誤って劣化したと診断されてし
まう。この逆に、後O2センサ出力VROがRSLH2を越えるこ
とにより劣化と診断されていても、その状態より後O2セ
ンサ出力VROの振幅が小さくなる運転条件に変化する
と、後O2センサ出力VROがRSLH2を下回り、劣化したとは
判断されない。
ッチ判定用のスライスレベルRSLH2を設けていても、高
回転高負荷時に後O2センサ出力VROの振幅が大きくなっ
て、このRSLH2を越える場合が生じる。この場合には、
まだ劣化していないのに誤って劣化したと診断されてし
まう。この逆に、後O2センサ出力VROがRSLH2を越えるこ
とにより劣化と診断されていても、その状態より後O2セ
ンサ出力VROの振幅が小さくなる運転条件に変化する
と、後O2センサ出力VROがRSLH2を下回り、劣化したとは
判断されない。
さて、αの振幅およびαの周期は運転条件により異な
る(エンジンの回転数や負荷の相違により系の遅れ時間
が変化するため)が、αの振幅とαの周期の積に着目す
ると、同一の触媒について後O2センサ出力VROの振幅と
の間に第10図に示した関係がある。つまり、αの振幅と
αの周期の積が大きくなると、前O2センサ出力に基づく
フィードバック制御による空燃比のゆらぎが大きくなる
ので、この影響を受けて後O2センサ出力の振幅も大きく
なるのである。
る(エンジンの回転数や負荷の相違により系の遅れ時間
が変化するため)が、αの振幅とαの周期の積に着目す
ると、同一の触媒について後O2センサ出力VROの振幅と
の間に第10図に示した関係がある。つまり、αの振幅と
αの周期の積が大きくなると、前O2センサ出力に基づく
フィードバック制御による空燃比のゆらぎが大きくなる
ので、この影響を受けて後O2センサ出力の振幅も大きく
なるのである。
この結果、αの振幅とαの周期の積が相違しても、誤
診断を生じないようにするには、第11図のように、触媒
劣化診断用スライスレベルSL2のヒステリシスの幅(RSL
H2−RSLL2)も第10図と同じ特性で割りつけることであ
る。したがって、RSLH2,RSLL2個々の特性としては、第1
2図のように、αの振幅とαの周期の積(運転条件)に
応じた可変値として与えるのである。
診断を生じないようにするには、第11図のように、触媒
劣化診断用スライスレベルSL2のヒステリシスの幅(RSL
H2−RSLL2)も第10図と同じ特性で割りつけることであ
る。したがって、RSLH2,RSLL2個々の特性としては、第1
2図のように、αの振幅とαの周期の積(運転条件)に
応じた可変値として与えるのである。
たとえば、後O2センサ出力VROの振幅が高回転高負荷
時に大きくなり、あるいは低回転低負荷時に周期が大き
くなると、これに合わせてRSLH2が一段と高くなって、V
ROとRSLH2の相対的な大小関係が変わることがなく、し
たがって、αの振幅とαの周期がともに小さい場合に劣
化と診断されれば、αの振幅とαの周期がともに大きく
なっても同じく劣化と診断されるし、この逆にαの振幅
とαの周期が小さい場合に劣化と診断されなければ、そ
れ以外の場合にも劣化と診断されることがないのであ
る。
時に大きくなり、あるいは低回転低負荷時に周期が大き
くなると、これに合わせてRSLH2が一段と高くなって、V
ROとRSLH2の相対的な大小関係が変わることがなく、し
たがって、αの振幅とαの周期がともに小さい場合に劣
化と診断されれば、αの振幅とαの周期がともに大きく
なっても同じく劣化と診断されるし、この逆にαの振幅
とαの周期が小さい場合に劣化と診断されなければ、そ
れ以外の場合にも劣化と診断されることがないのであ
る。
負荷と回転数が相違するとαの周期とαの振幅が変わ
るのであるから、この例のようにその両者に応じて、VR
OとSL2の相対位置関係が変わることのないように、診断
用のスライスレベルを設定していることは結局、すべて
の運転条件で同じ診断の結果が得られることを意味し、
診断の精度が高まるのである。
るのであるから、この例のようにその両者に応じて、VR
OとSL2の相対位置関係が変わることのないように、診断
用のスライスレベルを設定していることは結局、すべて
の運転条件で同じ診断の結果が得られることを意味し、
診断の精度が高まるのである。
第13図は第1の発明の一実施例である。第12図ではα
の振幅とαの周期の積に対してRSLH2,RSLL2を割りつけ
たが、第13図はαの振幅またはαの周期の一方に対して
割りつけたものであり、先の実施例と同様の作用効果を
もつ。
の振幅とαの周期の積に対してRSLH2,RSLL2を割りつけ
たが、第13図はαの振幅またはαの周期の一方に対して
割りつけたものであり、先の実施例と同様の作用効果を
もつ。
ただし、αの振幅が同一であっても、αの周期の相違
により、後O2センサ出力VROの振幅が変化することが考
えられるので、先の実施例のほうが診断の精度は高い。
により、後O2センサ出力VROの振幅が変化することが考
えられるので、先の実施例のほうが診断の精度は高い。
なお、第13図で示した2つの場合を含めた特性が、第
1図(A)の触媒劣化診断用スライスレベル設定手段44
の内容に相当する。
1図(A)の触媒劣化診断用スライスレベル設定手段44
の内容に相当する。
(発明の効果) 第1の発明は、空燃比フィードバック補正量の振幅ま
たは周期に応じて、触媒劣化診断用であってリッチ判定
用のスライスレベルを空燃比フィードバック制御用のス
ライスレベルよりも大きく、かつ触媒劣化診断用であっ
てリーン判定用のスライスレベルを空燃比フィードバッ
ク制御用のスライスレベルよりも小さく設定したため、
触媒新品時において前空燃比センサ出力に基づく空燃比
フィードバック制御に伴う小さな空燃比変動により後空
燃比センサ出力に空燃比変動が生じたときにも、触媒劣
化と誤判定されることがなく、かつ空燃比フィードバッ
ク補正量の振幅または周期が運転条件により相違して
も、劣化診断を正確に行うことができる。
たは周期に応じて、触媒劣化診断用であってリッチ判定
用のスライスレベルを空燃比フィードバック制御用のス
ライスレベルよりも大きく、かつ触媒劣化診断用であっ
てリーン判定用のスライスレベルを空燃比フィードバッ
ク制御用のスライスレベルよりも小さく設定したため、
触媒新品時において前空燃比センサ出力に基づく空燃比
フィードバック制御に伴う小さな空燃比変動により後空
燃比センサ出力に空燃比変動が生じたときにも、触媒劣
化と誤判定されることがなく、かつ空燃比フィードバッ
ク補正量の振幅または周期が運転条件により相違して
も、劣化診断を正確に行うことができる。
第2の発明では空燃比フィードバック補正量の周期と
振幅の積に応じて、触媒劣化診断用であってリッチ判定
用のスライスレベルを空燃比フィードバック制御用のス
ライスレベルよりも大きく、かつ触媒劣化診断用であっ
てリーン判定用のスライスレベルを空燃比フィードバッ
ク制御用のスライスレベルよりも小さく設定したため、
第1の発明よりも一段と劣化診断の精度を高めることが
できる。
振幅の積に応じて、触媒劣化診断用であってリッチ判定
用のスライスレベルを空燃比フィードバック制御用のス
ライスレベルよりも大きく、かつ触媒劣化診断用であっ
てリーン判定用のスライスレベルを空燃比フィードバッ
ク制御用のスライスレベルよりも小さく設定したため、
第1の発明よりも一段と劣化診断の精度を高めることが
できる。
第1図(A)と第1図(B)は各発明のクレーム対応
図、第2図は第2の発明の一実施例の制御システム図、
第3図はこの実施例のコントロールユニットのブロック
図、第4図ないし第7図はこの実施例の制御動作を説明
するための流れ図、第8図と第9図はこの実施例の作用
を説明するための波形図、第10図と第11図はそれぞれこ
の実施例のαの振幅×αの周期に対する後O2センサ出力
の振幅と診断用スライスレベルのヒステリシス幅の特性
図、第12図はこの実施例の触媒劣化診断用スライスレベ
ルの特性図、第13図は第1の発明の一実施例の触媒劣化
診断用スライスレベルの特性図である。 第14図ないし第17図は従来例の制御動作を説明するため
の流れ図、第18図は従来例の前O2センサ出力とαの各波
形図である。 第19図は従来例の後O2センサ出力の波形図である。 4……インジェクタ(燃料噴射装置)、5……排気管、
6……触媒コンバータ、7……エアフローメータ(エン
ジン負荷センサ)、8……スロットルバルブ、9……ス
ロットルバルブ開度センサ、10……クランク角センサ
(エンジン回転数センサ)、11……水温センサ、12A…
…前O2センサ(前空燃比センサ)、12B……後O2センサ
(後空燃比センサ)、21……コントロールユニット、28
……ランプ、31……エンジン負荷センサ、32……エンジ
ン回転数センサ、33……基本噴射量計算手段、34……前
空燃比センサ(第1のセンサ)、35……反転判定手段、
36……基本制御定数設定手段、37……後空燃比センサ
(第2のセンサ)、38……リッチ,リーン判定手段、39
……修正量演算手段、40……空燃比フィードバック補正
量決定手段、41……燃料噴射量決定手段、42……出力手
段、43……燃料噴射装置、44……触媒劣化診断用スライ
スレベル設定手段、45……触媒劣化判定手段、47……周
期計測手段、48……振幅計測手段、49……触媒劣化診断
用スライスレベル設定手段。
図、第2図は第2の発明の一実施例の制御システム図、
第3図はこの実施例のコントロールユニットのブロック
図、第4図ないし第7図はこの実施例の制御動作を説明
するための流れ図、第8図と第9図はこの実施例の作用
を説明するための波形図、第10図と第11図はそれぞれこ
の実施例のαの振幅×αの周期に対する後O2センサ出力
の振幅と診断用スライスレベルのヒステリシス幅の特性
図、第12図はこの実施例の触媒劣化診断用スライスレベ
ルの特性図、第13図は第1の発明の一実施例の触媒劣化
診断用スライスレベルの特性図である。 第14図ないし第17図は従来例の制御動作を説明するため
の流れ図、第18図は従来例の前O2センサ出力とαの各波
形図である。 第19図は従来例の後O2センサ出力の波形図である。 4……インジェクタ(燃料噴射装置)、5……排気管、
6……触媒コンバータ、7……エアフローメータ(エン
ジン負荷センサ)、8……スロットルバルブ、9……ス
ロットルバルブ開度センサ、10……クランク角センサ
(エンジン回転数センサ)、11……水温センサ、12A…
…前O2センサ(前空燃比センサ)、12B……後O2センサ
(後空燃比センサ)、21……コントロールユニット、28
……ランプ、31……エンジン負荷センサ、32……エンジ
ン回転数センサ、33……基本噴射量計算手段、34……前
空燃比センサ(第1のセンサ)、35……反転判定手段、
36……基本制御定数設定手段、37……後空燃比センサ
(第2のセンサ)、38……リッチ,リーン判定手段、39
……修正量演算手段、40……空燃比フィードバック補正
量決定手段、41……燃料噴射量決定手段、42……出力手
段、43……燃料噴射装置、44……触媒劣化診断用スライ
スレベル設定手段、45……触媒劣化判定手段、47……周
期計測手段、48……振幅計測手段、49……触媒劣化診断
用スライスレベル設定手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 祐樹 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−286550(JP,A) 特開 平3−249357(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】エンジンの負荷と回転数をそれぞれ検出す
るセンサと、 これらの検出値に応じて基本噴射量を計算する手段と、 触媒コンバータ前の排気通路に介装され排気空燃比に応
じた出力をするセンサと、 このセンサ出力とあらかじめ定めた目標値との比較によ
りセンサ出力がこの目標値を境にして反転したかどうか
を判定する手段と、 この判定結果に応じセンサ出力が目標値の近傍へと制御
されるように空燃比フィードバック制御の基本制御定数
を設定する手段と、 前記触媒コンバータ後の排気通路に介装され排気空燃比
に応じた出力をする第2のセンサと、 この第2のセンサ出力と空燃比フィードバック制御用ス
ライスレベルとの比較により第2のセンサ出力が空燃比
フィードバック制御用スライスレベルよりもリッチ側に
あるかリーン側にあるかを判定する手段と、 この判定結果に応じて前記基本制御定数の修正量を演算
する手段と、 この修正量にて前記基本制御定数を修正した値に基づい
て空燃比のフィードバック補正量を決定する手段と、 この空燃比フィードバック補正量にて前記基本噴射量を
補正して燃料噴射量を決定する手段と、 この噴射量を燃料噴射装置に出力する手段と を備えた空燃比制御装置において、 触媒診断用であってリッチ判定用のスライスレベルを前
記空燃比フィードバック制御用スライスレベルよりも大
きくかつ前記空燃比フィードバック補正量の振幅または
周期が大きくなるほど大きく設定するとともに、触媒劣
化診断用であってリーン判定用のスライスレベルを前記
空燃比フィードバック制御用スライスレベルよりも小さ
くかつ前記空燃比フィードバック補正量の振幅または周
期が大きくなるほど小さく設定する手段と これら触媒劣化診断用スラレスレベルと前記第2のセン
サ出力との比較に基づいて前記触媒コンバータ内の触媒
に劣化を生じたかどうかを判定する手段と を設けたことを特徴とする空燃比制御装置の診断装置。 - 【請求項2】エンジンの負荷と回転数をそれぞれ検出す
るセンサと、 これらの検出値に応じて基本噴射量を計算する手段と、 触媒コンバータ前の排気通路に介装され排気空燃比に応
じた出力をするセンサと、 このセンサ出力とあらかじめ定めた目標値との比較によ
りセンサ出力がこの目標値を境にして反転したかどうか
を判定する手段と、 この判定結果に応じセンサ出力が目標値の近傍へと制御
されるように空燃比フィードバック制御の基本制御定数
を設定する手段と、 前記触媒コンバータ後の排気通路に介装され排気空燃比
に応じた出力をする第2のセンサと、 この第2のセンサ出力と空燃比フィードバック制御用ス
ライスレベルとの比較により第2のセンサ出力が空燃比
フィードバック制御用スライスレベルよりもリッチ側に
あるかリーン側にあるかを判定する手段と、 この判定結果に応じて前記基本制御定数の修正量を演算
する手段と、 この修正量にて前記基本制御定数を修正した値に基づい
て空燃比のフィードバック補正量を決定する手段と、 この空燃比フィードバック補正量にて前記基本噴射量を
補正して燃料噴射量を決定する手段と、 この噴射量を燃料噴射装置に出力する手段と を備えた空燃比制御装置において、 前記反転判定手段の判定結果を用いて空燃比フィードバ
ック補正量の周期を計測する手段と、 同じく前記反転判定手段の判定結果およびそのときの前
記空燃比フィードバック補正量から空燃比フィードバッ
ク補正量の振幅を計測する手段と、 触媒診断用であってリッチ判定用のスライスレベルを前
記空燃比フィードバック制御用スライスレベルよりも大
きくかつ前記振幅と前記周期の積が大きくなるほど大き
く設定するとともに、触媒劣化診断用であってリーン判
定用のスライスレベルを前記空燃比フィードバック制御
用スライスレベルよりも小さくかつ前記振幅と前記周期
の積が大きくなるほど小さく設定する手段と、 これら触媒劣化診断用スライスレベルと前記第2のセン
サ出力との比較に基づいて前記触媒コンバータ内の触媒
に劣化を生じたかどうかを判定する手段と を設けたことを特徴とする空燃比制御装置の診断装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2181074A JP2600987B2 (ja) | 1990-07-09 | 1990-07-09 | 空燃比制御装置の診断装置 |
US07/719,703 US5119628A (en) | 1990-07-09 | 1991-06-27 | Catalyst degradation diagnosing apparatus for air fuel ratio control system |
DE4122702A DE4122702C2 (de) | 1990-07-09 | 1991-07-09 | Vorrichtung und Verfahren zur Diagnose der Katalysatordegradation des Katalysators eines Verbrennungsmotors mit einem Luft-Kraftstoffverhältnis-Regelungssystem |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2181074A JP2600987B2 (ja) | 1990-07-09 | 1990-07-09 | 空燃比制御装置の診断装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0466747A JPH0466747A (ja) | 1992-03-03 |
JP2600987B2 true JP2600987B2 (ja) | 1997-04-16 |
Family
ID=16094353
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2181074A Expired - Lifetime JP2600987B2 (ja) | 1990-07-09 | 1990-07-09 | 空燃比制御装置の診断装置 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5119628A (ja) |
JP (1) | JP2600987B2 (ja) |
DE (1) | DE4122702C2 (ja) |
Families Citing this family (30)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2503829B2 (ja) * | 1991-04-23 | 1996-06-05 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
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