JP2562486Y2 - 油圧駆動式作業車の変速装置 - Google Patents
油圧駆動式作業車の変速装置Info
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- JP2562486Y2 JP2562486Y2 JP1991053130U JP5313091U JP2562486Y2 JP 2562486 Y2 JP2562486 Y2 JP 2562486Y2 JP 1991053130 U JP1991053130 U JP 1991053130U JP 5313091 U JP5313091 U JP 5313091U JP 2562486 Y2 JP2562486 Y2 JP 2562486Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は油圧ポンプからの圧油
で作動する油圧モータによって走行する油圧駆動式作業
車(床面洗浄車、床面清掃車など)の変速装置に関す
る。
で作動する油圧モータによって走行する油圧駆動式作業
車(床面洗浄車、床面清掃車など)の変速装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に前記したような作業車では、油圧
ポンプとしてアキシャルプランジャ型の油圧式無段変速
装置(通常HSTと呼ばれる)が用いられ、その斜板角
度を変更するトラニオン軸と一体の揺動レバーを、プッ
シュプル(押し引き)可能なリンク等を介して変速ペダ
ルと直結連繋してあり、変速ペダルによって揺動レバー
を揺動させ、トラニオン軸を介して斜板角度を変え、油
圧ポンプからの油の吐出量及び吐出方向が制御され、車
速及び進行方向が変更されるようになっている。
ポンプとしてアキシャルプランジャ型の油圧式無段変速
装置(通常HSTと呼ばれる)が用いられ、その斜板角
度を変更するトラニオン軸と一体の揺動レバーを、プッ
シュプル(押し引き)可能なリンク等を介して変速ペダ
ルと直結連繋してあり、変速ペダルによって揺動レバー
を揺動させ、トラニオン軸を介して斜板角度を変え、油
圧ポンプからの油の吐出量及び吐出方向が制御され、車
速及び進行方向が変更されるようになっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】前記揺動レバーは、作
業車内の限られた収納空間内に収めなければならないの
で、一般にそのレバー長さが大きくできない。そのた
め、揺動レバーを変速ペダルとリンク等で直結した前記
構造によれば、変速ペダルの踏込量の僅かな違いによっ
て揺動レバーが比較的大きく揺動するので、作業車の速
度を微調整できない。周知のようにこの種の作業車では
床面洗浄等の作業を行なう場合には低速(0.5〜2km
/時)で、作業を行なわない回送時には高速(8km/
時程度)で走行される。前記のように速度の微調整が必
要なのは低速時である。なぜなら、床面の汚れの程度に
よって、低速でもよりゆっくりと、念入りに作業をした
い場合と、低速でも比較的速く作業可能な場合とがある
からである。そして、この作業走行中は、均一な作業の
ためにその速度を安定して保つことが望ましいが、足踏
み式の変速ペダルによる前記構造では、運転者は相当注
意しないと一定の低速走行を維持することができない。
業車内の限られた収納空間内に収めなければならないの
で、一般にそのレバー長さが大きくできない。そのた
め、揺動レバーを変速ペダルとリンク等で直結した前記
構造によれば、変速ペダルの踏込量の僅かな違いによっ
て揺動レバーが比較的大きく揺動するので、作業車の速
度を微調整できない。周知のようにこの種の作業車では
床面洗浄等の作業を行なう場合には低速(0.5〜2km
/時)で、作業を行なわない回送時には高速(8km/
時程度)で走行される。前記のように速度の微調整が必
要なのは低速時である。なぜなら、床面の汚れの程度に
よって、低速でもよりゆっくりと、念入りに作業をした
い場合と、低速でも比較的速く作業可能な場合とがある
からである。そして、この作業走行中は、均一な作業の
ためにその速度を安定して保つことが望ましいが、足踏
み式の変速ペダルによる前記構造では、運転者は相当注
意しないと一定の低速走行を維持することができない。
【0004】
【課題を解決するための手段】この考案は前記問題点を
解決し、低速走行を安定してしかも、微調整ができるよ
うな油圧式無段変速装置による変速装置を得ることを目
的とし、油圧式無段変速装置の斜板角度を変更するトラ
ニオン軸と一体の揺動レバーを、押し引き可能な連繋機
構を介して変速ペダルと直結接続してある油圧駆動式作
業車の変速装置において、前記揺動レバーの長手中間
に、レバー揺動方向に互いに対向して揺動レバーを中立
位置に復帰させる一対のばねを備えた中立位置復帰装置
を連結し、また、変速ペダルと別に前進時の車速の低速
域を制御する低速用変速操作具を車体に揺動可能かつ、
揺動位置を保持可能に支持し、この低速用変速操作具と
前記揺動レバーの先端とをレバー揺動方向に伸縮する引
張ばねを介して連繋し、この引張ばねのばね強さを、低
速用変速操作具の操作で引張られる引張ばねのたわみに
よるばね力によって揺動レバーを中立位置から低速域内
で揺動させたときの揺動レバーの揺動角度よりも、低速
用変速操作具の揺動角度が大きくなるように設定してあ
ることを特徴とする。
解決し、低速走行を安定してしかも、微調整ができるよ
うな油圧式無段変速装置による変速装置を得ることを目
的とし、油圧式無段変速装置の斜板角度を変更するトラ
ニオン軸と一体の揺動レバーを、押し引き可能な連繋機
構を介して変速ペダルと直結接続してある油圧駆動式作
業車の変速装置において、前記揺動レバーの長手中間
に、レバー揺動方向に互いに対向して揺動レバーを中立
位置に復帰させる一対のばねを備えた中立位置復帰装置
を連結し、また、変速ペダルと別に前進時の車速の低速
域を制御する低速用変速操作具を車体に揺動可能かつ、
揺動位置を保持可能に支持し、この低速用変速操作具と
前記揺動レバーの先端とをレバー揺動方向に伸縮する引
張ばねを介して連繋し、この引張ばねのばね強さを、低
速用変速操作具の操作で引張られる引張ばねのたわみに
よるばね力によって揺動レバーを中立位置から低速域内
で揺動させたときの揺動レバーの揺動角度よりも、低速
用変速操作具の揺動角度が大きくなるように設定してあ
ることを特徴とする。
【0005】
【作用】中立位置復帰装置のばね力で揺動レバーが中立
になっている状態から、低速用変速操作具を揺動させ
る。これによって揺動レバーは引張りばねを介して揺動
するが、揺動レバーはトラニオン軸の操作トルクと中立
位置復帰装置のばね力によるトルクの和と、引張りばね
の伸びによるばね力とがつりあう位置で揺動を停止す
る。そして低速用変速操作具はその揺動位置が保持され
るので、揺動レバーも前記位置で保持される。
になっている状態から、低速用変速操作具を揺動させ
る。これによって揺動レバーは引張りばねを介して揺動
するが、揺動レバーはトラニオン軸の操作トルクと中立
位置復帰装置のばね力によるトルクの和と、引張りばね
の伸びによるばね力とがつりあう位置で揺動を停止す
る。そして低速用変速操作具はその揺動位置が保持され
るので、揺動レバーも前記位置で保持される。
【0006】
【実施例】ここでは床面洗浄車1に実施した場合につい
て説明する。図5に示すように、床洗浄車1は、前輪2
が転舵され、後輪3が図示しない油圧モータで駆動され
るようにしてあり、前輪2の前方に設けた掃上ブラシ4
で床面を清掃した後、車体5上の図示しない洗浄液タン
クから洗浄液を床面6上へ供給しつつ、洗浄ブラシ7で
床面6を洗浄し、後輪3の後方のスキュージ8で汚水を
吸い上げるようになっている。前記掃上ブラシ4、洗浄
ブラシ7、スキュージ8は非作業時には床面6から持上
げられるようにしてある。
て説明する。図5に示すように、床洗浄車1は、前輪2
が転舵され、後輪3が図示しない油圧モータで駆動され
るようにしてあり、前輪2の前方に設けた掃上ブラシ4
で床面を清掃した後、車体5上の図示しない洗浄液タン
クから洗浄液を床面6上へ供給しつつ、洗浄ブラシ7で
床面6を洗浄し、後輪3の後方のスキュージ8で汚水を
吸い上げるようになっている。前記掃上ブラシ4、洗浄
ブラシ7、スキュージ8は非作業時には床面6から持上
げられるようにしてある。
【0007】車体5上には前記油圧モータへ圧油を供給
するアキシャルプランジャ型の油圧ポンプ(油圧式無段
変速装置)10が設けてある。油圧ポンプ10はエンジ
ン11で駆動されるようになっている。油圧ポンプ10
は内部の斜板(図示せず)の角度を制御することで油の
吐出量及び方向を可変とする周知のもので、斜板角度を
制御するトラニオン軸12には図1に示すように揺動レ
バー13の一端が一体連結してある。この揺動レバー1
3の他端には、プッシュプル(押し引き)可能なワイヤ
14の一端が連結されている。ワイヤ14の他端は車体
5上の運転席9に揺動自在に支持した変速ペダル15の
レバー部15aに接続されている。
するアキシャルプランジャ型の油圧ポンプ(油圧式無段
変速装置)10が設けてある。油圧ポンプ10はエンジ
ン11で駆動されるようになっている。油圧ポンプ10
は内部の斜板(図示せず)の角度を制御することで油の
吐出量及び方向を可変とする周知のもので、斜板角度を
制御するトラニオン軸12には図1に示すように揺動レ
バー13の一端が一体連結してある。この揺動レバー1
3の他端には、プッシュプル(押し引き)可能なワイヤ
14の一端が連結されている。ワイヤ14の他端は車体
5上の運転席9に揺動自在に支持した変速ペダル15の
レバー部15aに接続されている。
【0008】前記揺動レバー13の長手方向中央部には
揺動レバー13の中立位置復帰装置20が連結してあ
る。この中立位置復帰装置20において、図3に示すよ
うに車体5と一体のブロック21と、これに固定したブ
ラケット22の間に、トラニオン軸12と平行な軸まわ
りに揺動するように揺動ブラケット23を支持してい
る。この揺動ブラケット23には摺動ロッド24の中央
部が軸方向摺動自在に挿通してある。摺動ロッド24の
一端は前記揺動レバー13に回動自在に軸支してある。
この摺動ロッド24の前記揺動ブラケット23をはさん
だ両側にはナット25が軸方向位置を調整自在に螺合し
てある。各ナット25と揺動ブロック23との間にはレ
バー揺動方向に互いに対向する一対の圧縮ばね26a,
26bが介装してある。2つの圧縮ばね26a,26b
は変速ペダル15や後述の変速レバー30が作用しない
限り、互いにつりあって揺動レバー13を中立位置N1
に保持する機能を果す。
揺動レバー13の中立位置復帰装置20が連結してあ
る。この中立位置復帰装置20において、図3に示すよ
うに車体5と一体のブロック21と、これに固定したブ
ラケット22の間に、トラニオン軸12と平行な軸まわ
りに揺動するように揺動ブラケット23を支持してい
る。この揺動ブラケット23には摺動ロッド24の中央
部が軸方向摺動自在に挿通してある。摺動ロッド24の
一端は前記揺動レバー13に回動自在に軸支してある。
この摺動ロッド24の前記揺動ブラケット23をはさん
だ両側にはナット25が軸方向位置を調整自在に螺合し
てある。各ナット25と揺動ブロック23との間にはレ
バー揺動方向に互いに対向する一対の圧縮ばね26a,
26bが介装してある。2つの圧縮ばね26a,26b
は変速ペダル15や後述の変速レバー30が作用しない
限り、互いにつりあって揺動レバー13を中立位置N1
に保持する機能を果す。
【0009】前記運転席9の側方には、低速用変速操作
具として変速レバー30が設けてある。変速レバー30
は車体5に一体に取付けたプレート31から突設したス
タッド32に揺動自在に軸支してある。変速レバー30
の下端は突設部30aに形成され、プレート31に設け
たストッパ33,34と当接し、停止位置Nと前進低速
時の最高速位置(2km/時)Fとの間で揺動可能であっ
て、車速を停止から低速最高速の低速域内で速度変更が
可能である。前記スタッド32先端に螺合したナット3
5と変速レバー30間には圧縮ばね36が介装され、変
速レバー30をプレート31へ押し付け、その押し付け
による摩擦力で変速レバー30を所定の揺動位置で保持
するようにしてある。
具として変速レバー30が設けてある。変速レバー30
は車体5に一体に取付けたプレート31から突設したス
タッド32に揺動自在に軸支してある。変速レバー30
の下端は突設部30aに形成され、プレート31に設け
たストッパ33,34と当接し、停止位置Nと前進低速
時の最高速位置(2km/時)Fとの間で揺動可能であっ
て、車速を停止から低速最高速の低速域内で速度変更が
可能である。前記スタッド32先端に螺合したナット3
5と変速レバー30間には圧縮ばね36が介装され、変
速レバー30をプレート31へ押し付け、その押し付け
による摩擦力で変速レバー30を所定の揺動位置で保持
するようにしてある。
【0010】変速レバー30にはプル(引張り)のみ可
能なワイヤ40の一端が連結してある。ワイヤ40の他
端は引張ばね41の一端に連結してある。引張りばね4
1の他端は揺動レバー13の先端に連結してある。この
引張ばね41のばね強さは、変速レバー30が停止位置
Nから前記低速時の最高速位置Fまで揺動され、ワイヤ
40が一定量移動したとき、この変位によって引張ばね
41に生じるばね力によるトラニオン軸まわりの反時計
方向のトルクが、中立位置復帰装置20の圧縮ばね26
bの圧縮によって生じたばね力によるトラニオン軸まわ
りの時計方向のトルクと、トラニオン軸12自体を回動
させるのに要するトルクの和とつり合って揺動レバー1
3が中立位置N1から低速最高速位置F1に位置するよ
うに設定されており、変速レバー操作時における揺動レ
バー13の揺動角度より変速レバー30の揺動角度が大
きくなるようにしてある。尚、図1に示す揺動レバー1
3のF2位置は、変速ペダル15をいっぱいに踏み込ん
だ時に実現される前進最高速位置を示す。
能なワイヤ40の一端が連結してある。ワイヤ40の他
端は引張ばね41の一端に連結してある。引張りばね4
1の他端は揺動レバー13の先端に連結してある。この
引張ばね41のばね強さは、変速レバー30が停止位置
Nから前記低速時の最高速位置Fまで揺動され、ワイヤ
40が一定量移動したとき、この変位によって引張ばね
41に生じるばね力によるトラニオン軸まわりの反時計
方向のトルクが、中立位置復帰装置20の圧縮ばね26
bの圧縮によって生じたばね力によるトラニオン軸まわ
りの時計方向のトルクと、トラニオン軸12自体を回動
させるのに要するトルクの和とつり合って揺動レバー1
3が中立位置N1から低速最高速位置F1に位置するよ
うに設定されており、変速レバー操作時における揺動レ
バー13の揺動角度より変速レバー30の揺動角度が大
きくなるようにしてある。尚、図1に示す揺動レバー1
3のF2位置は、変速ペダル15をいっぱいに踏み込ん
だ時に実現される前進最高速位置を示す。
【0011】床面洗浄車1が洗浄を開始しようとする
時、洗浄車1が停止して変速ペダル15も変速レバー3
0も操作していない状態では、中立位置復帰装置20の
一対の圧縮ばね26a,26bのばね力によって揺動レ
バー13は中立位置N1に保持されている。この状態で
掃上ブラシ4、洗浄ブラシ7、スキュージ8を床面6上
へ降ろす。エンジン11を駆動し、次いで変速レバー3
0を停止位置Nから前方へ傾ける。時速2kmで低速走行
させたいとすると、ストッパ34に突設部30aが当接
するまで揺動させる。するとワイヤ40が一定量引張ら
れて移動し、このワイヤ40の移動量に対応して引張ば
ね41により引張力が生じる。この引張力で揺動レバー
13は反時計方向へ揺動される。この揺動レバー13の
揺動で摺動ロッド24が引張られ、圧縮ばね26bがナ
ット25と揺動ブロック23間で圧縮される。圧縮ばね
26bのこのたわみによって生じるばね力によるトラニ
オン軸まわりのトルクに、トラニオン軸12自体を回動
するのに要するトルクを加えたものが、前記引張ばね4
1の引張力によるトラニオン軸まわりのトルクとつりあ
って、揺動レバー13は低速最高速位置F1まで揺動さ
れ、床面洗浄車1は低速最高速で走行する。そして、変
速レバー30は圧縮ばね36によってその揺動位置が車
体5との間で摩擦保持されるので、前記速度が一定に保
持され、運転者が車速を維持するのに注意を払わなくて
もよい。勿論低速最高速位置F1に至るどの位置でも揺
動レバー30を保持でき、その揺動位置に応じた車速と
なることは言う迄もない。
時、洗浄車1が停止して変速ペダル15も変速レバー3
0も操作していない状態では、中立位置復帰装置20の
一対の圧縮ばね26a,26bのばね力によって揺動レ
バー13は中立位置N1に保持されている。この状態で
掃上ブラシ4、洗浄ブラシ7、スキュージ8を床面6上
へ降ろす。エンジン11を駆動し、次いで変速レバー3
0を停止位置Nから前方へ傾ける。時速2kmで低速走行
させたいとすると、ストッパ34に突設部30aが当接
するまで揺動させる。するとワイヤ40が一定量引張ら
れて移動し、このワイヤ40の移動量に対応して引張ば
ね41により引張力が生じる。この引張力で揺動レバー
13は反時計方向へ揺動される。この揺動レバー13の
揺動で摺動ロッド24が引張られ、圧縮ばね26bがナ
ット25と揺動ブロック23間で圧縮される。圧縮ばね
26bのこのたわみによって生じるばね力によるトラニ
オン軸まわりのトルクに、トラニオン軸12自体を回動
するのに要するトルクを加えたものが、前記引張ばね4
1の引張力によるトラニオン軸まわりのトルクとつりあ
って、揺動レバー13は低速最高速位置F1まで揺動さ
れ、床面洗浄車1は低速最高速で走行する。そして、変
速レバー30は圧縮ばね36によってその揺動位置が車
体5との間で摩擦保持されるので、前記速度が一定に保
持され、運転者が車速を維持するのに注意を払わなくて
もよい。勿論低速最高速位置F1に至るどの位置でも揺
動レバー30を保持でき、その揺動位置に応じた車速と
なることは言う迄もない。
【0012】このように引張ばね41のばね力で揺動レ
バー13を揺動させる場合と、ワイヤで変速レバー30
の変位を直接揺動レバー13に伝える場合とを比較する
と図4に示すようになる。ここで線Aはワイヤで直接揺
動レバー13を揺動させた場合、線Bは引張ばね41を
介在させた場合である。揺動レバー13の揺動角度を一
定、例えば中立位置N1から低速最高速位置F1まで揺
動させるとすれば、それに要するワイヤの移動量は引張
ばね41を介在させた方が大きい。従って、前記中立位
置N1から低速最高速位置F1までの揺動角は、引張ば
ね41のたわみ量によって拡大されて変速レバー30の
大きな揺動角と対応し、このことによって低速時の速度
の微調整が極めて容易となる。その結果、床面6の汚れ
の程度で低速時の速度を細かく選択できることになる。
バー13を揺動させる場合と、ワイヤで変速レバー30
の変位を直接揺動レバー13に伝える場合とを比較する
と図4に示すようになる。ここで線Aはワイヤで直接揺
動レバー13を揺動させた場合、線Bは引張ばね41を
介在させた場合である。揺動レバー13の揺動角度を一
定、例えば中立位置N1から低速最高速位置F1まで揺
動させるとすれば、それに要するワイヤの移動量は引張
ばね41を介在させた方が大きい。従って、前記中立位
置N1から低速最高速位置F1までの揺動角は、引張ば
ね41のたわみ量によって拡大されて変速レバー30の
大きな揺動角と対応し、このことによって低速時の速度
の微調整が極めて容易となる。その結果、床面6の汚れ
の程度で低速時の速度を細かく選択できることになる。
【0013】こうして洗浄作業が完了すると、変速レバ
ー30を停止位置Nへ戻す。すると揺動レバー13が中
立位置復帰装置20によって中立位置N1へ戻る。そし
て掃上ブラシ4、洗浄ブラシ7、スキュージ8を床面6
から持ち上げて変速ペダル15をいっぱいに踏み込め
ば、揺動レバー13は前進最高速位置F2まで揺動さ
れ、床面洗浄車1は回送運転される。
ー30を停止位置Nへ戻す。すると揺動レバー13が中
立位置復帰装置20によって中立位置N1へ戻る。そし
て掃上ブラシ4、洗浄ブラシ7、スキュージ8を床面6
から持ち上げて変速ペダル15をいっぱいに踏み込め
ば、揺動レバー13は前進最高速位置F2まで揺動さ
れ、床面洗浄車1は回送運転される。
【0014】本実施例では低速用変速操作具として変速
レバーを用いて説明したが、低速用の変速ペダルを設け
てもよい。
レバーを用いて説明したが、低速用の変速ペダルを設け
てもよい。
【0015】
【考案の効果】以上のようにこの考案の装置によれば、
油圧式無段変速装置の斜板角度を変更するトラニオン軸
と一体の揺動レバーを、押し引き可能な連繋機構を介し
て変速ペダルと直結接続してある油圧駆動式作業車の変
速装置において、前記揺動レバーの長手中間に、レバー
揺動方向に互いに対向して揺動レバーを中立位置に復帰
させる一対のばねを備えた中立位置復帰装置を連結し、
また、変速ペダルと別に前進時の車速の低速域を制御す
る低速用変速操作具を車体に揺動可能かつ、揺動位置を
保持可能に支持し、この低速用変速操作具と前記揺動レ
バーの先端とをレバー揺動方向に伸縮する引張ばねを介
して連繋し、この引張ばねのばね強さを、低速用変速操
作具の操作で引張られる引張ばねのたわみによるばね力
によって揺動レバーを中立位置から低速域内で揺動させ
たときの揺動レバーの揺動角度よりも、低速用変速操作
具の揺動角度が大きくなるように設定したので、同じ速
度だけ変速しようとするときに、低速用変速操作具を操
作する場合には、揺動レバーを直接押し引きする変速ペ
ダルで操作する場合に比べてその揺動角度が大きく、従
って低速域での速度微調整ができ、しかも低速用変速操
作具の操作位置を保持するようにしたため、その速度を
固定できるので、所定の低速走行状態が安定して実現で
き、低速走行での作業車の作業が均一となる利点があ
る。また、変速ペダルによる操作系と低速用変速操作具
による低速域操作系との2系統の操作系を備えることに
より、低速用変速操作具を所定の低速状態の位置に設定
したままでも、変速ペダルを操作すると、速度は変速ペ
ダルの踏み込み量に応じ変速することができるので、一
時的に変速したり、停止したり後退する場合に変速レバ
ーをその都度操作しなくても良く、操作時における利便
性も高い。
油圧式無段変速装置の斜板角度を変更するトラニオン軸
と一体の揺動レバーを、押し引き可能な連繋機構を介し
て変速ペダルと直結接続してある油圧駆動式作業車の変
速装置において、前記揺動レバーの長手中間に、レバー
揺動方向に互いに対向して揺動レバーを中立位置に復帰
させる一対のばねを備えた中立位置復帰装置を連結し、
また、変速ペダルと別に前進時の車速の低速域を制御す
る低速用変速操作具を車体に揺動可能かつ、揺動位置を
保持可能に支持し、この低速用変速操作具と前記揺動レ
バーの先端とをレバー揺動方向に伸縮する引張ばねを介
して連繋し、この引張ばねのばね強さを、低速用変速操
作具の操作で引張られる引張ばねのたわみによるばね力
によって揺動レバーを中立位置から低速域内で揺動させ
たときの揺動レバーの揺動角度よりも、低速用変速操作
具の揺動角度が大きくなるように設定したので、同じ速
度だけ変速しようとするときに、低速用変速操作具を操
作する場合には、揺動レバーを直接押し引きする変速ペ
ダルで操作する場合に比べてその揺動角度が大きく、従
って低速域での速度微調整ができ、しかも低速用変速操
作具の操作位置を保持するようにしたため、その速度を
固定できるので、所定の低速走行状態が安定して実現で
き、低速走行での作業車の作業が均一となる利点があ
る。また、変速ペダルによる操作系と低速用変速操作具
による低速域操作系との2系統の操作系を備えることに
より、低速用変速操作具を所定の低速状態の位置に設定
したままでも、変速ペダルを操作すると、速度は変速ペ
ダルの踏み込み量に応じ変速することができるので、一
時的に変速したり、停止したり後退する場合に変速レバ
ーをその都度操作しなくても良く、操作時における利便
性も高い。
【図1】本考案の変速装置を示す図である。
【図2】変速レバーの支持構造を示す図である。
【図3】図1のIII−III断面拡大図である。
【図4】本考案の効果を説明する図である。
【図5】床面洗浄車の側面図である。
1 床面洗浄車、 10 アキシャルプランジャ型の油
圧ポンプ、12 トラニオン軸、 13 揺動レバー、
14 ワイヤ(押し引き可能な連繋機構)、 15 変
速ペダル、20 中立位置復帰装置、 26a ばね、
26b ばね、30 変速レバー、 32 スタッ
ド、 36 圧縮ばね
圧ポンプ、12 トラニオン軸、 13 揺動レバー、
14 ワイヤ(押し引き可能な連繋機構)、 15 変
速ペダル、20 中立位置復帰装置、 26a ばね、
26b ばね、30 変速レバー、 32 スタッ
ド、 36 圧縮ばね
Claims (1)
- 【請求項1】 油圧式無段変速装置の斜板角度を変更す
るトラニオン軸と一体の揺動レバーを、押し引き可能な
連繋機構を介して変速ペダルと直結接続してある油圧駆
動式作業車の変速装置において、前記揺動レバーの長手
中間に、レバー揺動方向に互いに対向して揺動レバーを
中立位置に復帰させる一対のばねを備えた中立位置復帰
装置を連結し、また、変速ペダルと別に前進時の車速の
低速域を制御する低速用変速操作具を車体に揺動可能か
つ、揺動位置を保持可能に支持し、この低速用変速操作
具と前記揺動レバーの先端とをレバー揺動方向に伸縮す
る引張ばねを介して連繋し、この引張ばねのばね強さ
を、低速用変速操作具の操作で引張られる引張ばねのた
わみによるばね力によって揺動レバーを中立位置から低
速域内で揺動させたときの揺動レバーの揺動角度より
も、低速用変速操作具の揺動角度が大きくなるように設
定してあることを特徴とする油圧駆動式作業車の変速装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991053130U JP2562486Y2 (ja) | 1991-06-12 | 1991-06-12 | 油圧駆動式作業車の変速装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991053130U JP2562486Y2 (ja) | 1991-06-12 | 1991-06-12 | 油圧駆動式作業車の変速装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04136354U JPH04136354U (ja) | 1992-12-18 |
JP2562486Y2 true JP2562486Y2 (ja) | 1998-02-10 |
Family
ID=31929112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991053130U Expired - Lifetime JP2562486Y2 (ja) | 1991-06-12 | 1991-06-12 | 油圧駆動式作業車の変速装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2562486Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4807038B2 (ja) * | 2005-10-31 | 2011-11-02 | 井関農機株式会社 | 作業車両の変速操作装置 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5139195Y2 (ja) * | 1971-08-17 | 1976-09-25 | ||
JPS5715389U (ja) * | 1980-06-28 | 1982-01-26 | ||
JPS57106174A (en) * | 1980-12-24 | 1982-07-01 | Fujitsu Ltd | Field-effect transistor |
JPS63199135A (ja) * | 1987-02-16 | 1988-08-17 | Iseki & Co Ltd | 車輌等の走行操作装置 |
-
1991
- 1991-06-12 JP JP1991053130U patent/JP2562486Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04136354U (ja) | 1992-12-18 |
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