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JP2524886B2 - 塗料組成物及び塗膜形成方法 - Google Patents

塗料組成物及び塗膜形成方法

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JP2524886B2
JP2524886B2 JP2300152A JP30015290A JP2524886B2 JP 2524886 B2 JP2524886 B2 JP 2524886B2 JP 2300152 A JP2300152 A JP 2300152A JP 30015290 A JP30015290 A JP 30015290A JP 2524886 B2 JP2524886 B2 JP 2524886B2
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美納男 泉
靖郎 橋爪
尚孝 山本
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Nippon Paint Co Ltd
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Nippon Paint Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は塗料組成物及びそれを用いた塗膜形成方法に
関し、さらに詳しくは、耐食性、特に被塗物の端面部の
防食性を向上することができるとともに、耐スクラッチ
性をも向上することができる塗料組成物及びそれを用い
た塗膜形成方法に関する。 〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕 従来より、亜鉛めっき鋼板、アルミニウムめっき鋼板
等が耐久鋼板として広く使用されている。また、この両
者の特徴を兼ね備えるものとしてアルミニウム−亜鉛合
金めっき鋼板も注目されており、建物の屋根材、壁材、
各種家電製品をはじめとする広い分野で使用されてい
る。 ところで、亜鉛めっき鋼板、アルミニウムめっき鋼
板、アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板等は、化成処理
後に下塗り塗料を塗装し、さらに下塗り塗膜上に上塗り
塗料を塗装して、いわゆるプレコートメタルとして使用
されることが多いが、従来の下塗り塗料を用いて塗装し
た場合、とくに被塗物の端面部等で塗膜にふくれがみら
れることがあった。これは、鋼板が腐食して腐食生成物
や水素ガスにより塗膜が押し上げられるために生じると
思われる。このような腐食は、特にアルミニウム−亜鉛
合金めっき鋼板では著しく、その防止が望まれていた。 この問題を解決するためにこれまでいくつかの試みが
なされた。たとえば特開昭58-120784号は、アルミニウ
ム−亜鉛合金めっき鋼板上に、塗膜形成用樹脂と、体質
顔料と、水溶解度の低いクロメート系防錆顔料と、水溶
解度の高いクロメート系防錆顔料とを混合した下塗り塗
料を塗布し、この下塗り塗料上に上塗り塗料を塗布して
なるアルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板を基板とした塗
装鋼板を開示している。また、特開昭59-14942号は、溶
融めっき法にてアルミニウム亜鉛合金めっき層が形成さ
れたアルミニウム亜鉛合金めっき鋼板の表面に、アルミ
ニウム亜鉛合金めっき層を化成処理した化成処理層を形
成し、この化成処理層の表面にクロム酸ストロンチウム
又はクロム酸カルシウムが下塗り塗料の不揮発分に対し
て30〜70重量%配合された下塗り塗料を塗装し、この下
塗り塗料の上に上塗り塗料を塗装してなる塗装鋼板を開
示している。 ところで、アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板等は上
述したようにプレコートメタルとして広く利用されてい
るが、このプレコートメタルに種々の加工を施した場
合、塗膜にスクラッチ傷ができやすく、商品価値を低下
させることが多かった。上述の特開昭58−120784号及び
特開昭59−14942号のアルミニウム−亜鉛合金めっき鋼
板においては塗膜の耐スクラッチ性はまだ充分と言える
ものではなかった。 従って本発明の目的は、アルミニウム−亜鉛合金めっ
き鋼板、アルミニウムめっき鋼板、亜鉛めっき鋼板等の
耐久性鋼板の耐食性、特に端面部の耐食性を向上し、か
つ耐スクラッチ性も改善した塗膜を与えることができる
塗料組成物及びそれを用いた塗膜形成方法を提供するこ
とである。 〔課題を解決するための手段〕 上記課題に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、少なく
とも1種のクロメート系防錆顔料と、無機物質粒子と、
有機高分子粒子とをそれぞれ特定量含有する塗料組成物
を用いれば、良好な耐食性及び耐スクラッチ性を得るこ
とができることを発見し、本発明を完成した。 すなわち、本発明の塗料組成物は、塗料固形分100重
量部に対して、 (a)少なくとも1種のクロメート系防錆顔料5〜70重
量部と、 (b)(i)無機物質粒子5〜30重量部及び(ii)有機
高分子粒子0.5〜5重量部、又は前記(ii)有機高分子
粒子0.5〜5重量部と を含有することを特徴とする。 また、本発明の塗膜形成方法は、塗料固形分100重量
部に対して、 (a)少なくとも1種のクロメート系防錆顔料5〜70重
量部と、 (b)(i)無機物質粒子5〜30重量部及び(ii)有機
高分子粒子0.5〜5重量部、又は前記(ii)有機高分子
粒子0.5〜5重量部と を含有する塗料を、被塗物の少なくとも一方の面に乾燥
膜厚2〜10μmとなるように塗布することを特徴とす
る。 以下、本発明を詳細に説明する。 まず、本発明の塗料組成物のベースとなる樹脂として
は、以下の熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂を用いること
ができる。 熱硬化性樹脂としては、たとえば、エポキシ樹脂、エ
ポキシウレタン樹脂、変性エポキシ樹脂、フェノキシ樹
脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、アクリルエポキシ
樹脂、アクリルフェノール樹脂、アクリルフェノールエ
ポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、各種変性ポリエステル
樹脂、アルキド樹脂、イソシアネート硬化型アクリル樹
脂、ウレタン樹脂、酸無水物変性ポリプロピレン樹脂等
の塗膜形成性樹脂を挙げることができる。これらには、
必要に応じてアミノ樹脂やブロックイソシアネート等の
架橋剤を添加して用いる。また上記した樹脂には、必要
に応じて油脂又は脂肪酸を30重量%程度まで加えて、柔
軟性を付与したアルキド樹脂として用いることもでき
る。さらに、エポキシ樹脂と各種アミン、ポリアミド、
酸、及び酸無水物等の硬化剤を添加することができる。 また、本発明に用いることのできる熱可塑性樹脂とし
ては、塗料分野で通常用いることのできる塩素化ポリエ
チレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化オレフィン系
樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル、塩化ビニリデン及
びこれらを共重合したビニル樹脂、セルロース系樹脂、
アセタール樹脂、アルキド樹脂、塩化ゴム系樹脂等を挙
げることができる。なお、本発明では、有機溶剤に可溶
の樹脂だけでなく、水溶性、水分散性、乳化された樹脂
の水系塗料を用いることができる。 また、活性エネルギー線硬化型塗料を用いてもよく、
この場合活性エネルギー線硬化型塗料としては、一般的
には塗膜形成成分としてその構造中にラジカル重合性の
二重結合を有するポリマー、オリゴマー、モノマー等を
主成分とし、その他必要に応じて、非反応性のポリマ
ー、有機溶剤、ワックス、その他の添加剤を含有してよ
い。なお、活性エネルギー線としては、電子線、紫外線
等が挙げられ、塗膜形成樹脂として好ましいものとして
は、アクリレート系の官能基を有するものが挙げられ
る。 本発明の塗料組成物に用いることのできる樹脂を以上
に述べたが、本発明の塗料組成物をプレコート方式に用
いる場合には、ベースとなる樹脂として、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂をそれぞれ対応する硬化剤と組み
合わせた樹脂等を用いるのがよい。 上述の塗膜形成用樹脂(塗料)に加えるクロメート系
防錆顔料としては、クロム酸ストロンチウム、クロム酸
カルシウム、クロム酸バリウム、クロム酸亜鉛等が挙げ
られるが、特に、クロム酸ストロンチウム、クロム酸カ
ルシウムを用いるのが好ましい。 クロメート系防錆顔料の添加量は、上述した塗料の固
形分100重量部に対して5〜70重量部とする。クロメー
ト系防錆顔料の配合が5重量部未満であると耐食性が低
下する。一方、70重量部を超す量を添加すると、この塗
料組成物から得られる塗膜の黄色度が強くなり、その上
に設ける上塗り塗料の色相の自由度が低下する。また、
クロメート系防錆顔料等の沈澱により塗料の貯蔵安定性
が低下する。さらに、塗膜焼付後の水冷却(ウォーター
クエンチ)によるクロム溶出量が多くなって外観ムラを
生じたり、冷却水へのクロム流出が起こり、環境汚染等
の問題が生じる。好ましいクロメート系防錆顔料の配合
量は5〜60重量部であり、さらに好ましくは5〜24重量
部である。 本発明に用いる無機物質粒子としては、基本的には塗
膜内に存在することにより塗膜硬度を向上させるもので
あれば特に限定されないが、好ましくはモース硬度が5
〜8、より好ましくは6〜7のものを使用する。用いる
無機物質粒子としては、具体的には、天然または合成雲
母、石膏、珪藻土、アルミ粉、アルミフレーク、ガラ
ス、長石、石英や、湿式シリカ、乾式シリカ、コロイダ
ルシリカ等のシリカ微粉末等が挙げられる。このような
無機物質粒子は、上述した各種シリカ微粉末以外の場合
には、その粒径が3〜30μmのものを使用するのが好ま
しく、シリカ微粉末の場合には5μm以下のものを用い
るのがよい。 これら無機物質粒子の配合量は、塗料固形分100重量
部に対して5〜30重量部とする。無機物質粒子の配合が
5重量部未満であると耐スクラッチ性が低下する。一
方、30重量部を超える量を配合すると、塗膜強度が得ら
れず加工性に劣る。また、形成される塗膜の表面平滑性
が低下することもある。好ましい無機物質粒子の配合は
10〜25重量部である。なお、上述した各無機物質粒子を
複数種併用しても良く、たとえばシリカ微粉末と他の無
機物質粒子とを併用することができる。この場合、両者
の配合比(シリカ以外の無機物質粒子/シリカ微粉末)
を98/2〜70/30程度とするのが好ましい。 本発明では、上述の無機物質粒子に代わって、又はそ
れとともに有機高分子粒子を加える。用いることのでき
る有機高分子粒子としては、ポリテトラフルオロエチレ
ンをはじめとするフッ素樹脂、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、シリコーン、セルロース、ウレタン、ナイロ
ン、ポリエステル、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ア
ミノ樹脂、ポリアミド樹脂及びその変性樹脂等が挙げら
れる。このような有機高分子粒子としては、その粒径が
0.001〜30μmのものを使用するのがよい。 好ましい有機高分子粒子は、粒径0.1〜10μmのポリ
テトラフルオロエチレン、ポリアミド樹脂、ポリエチレ
ンである。 上述の有機高分子粒子の配合は、塗料固形分100重量
部に対して0.5〜5重量部とする。有機高分子粒子の配
合が0.5重量部未満であると耐スクラッチ性が低下す
る。一方、5重量部を超える量を配合すると、塗膜の強
度が得られず加工性が不良となる。好ましい有機高分子
粒子の配合は0.5〜2重量部である。 本発明では、上記(b)の二つの成分(無機物質粒子
と有機高分子粒子)により目的を達成するが、より好ま
しくは、(i)成分の無機物質粒子と(ii)成分の有機
高分子粒子とを併用する。併用した場合の両者の組合せ
は、(イ)長石とポリテトラフルオロエチレン粉末、
(ロ)長石及び湿式シリカとポリテトラフルオロエチレ
ン粉末、(ハ)長石及びコロイダルシリカとポリテトラ
フルオロエチレン粉末等が好ましい。 以上に説明したように、本発明の塗料組成物ではクロ
メート系防錆顔料を加えて防錆性を向上している。ま
た、無機物質粒子及び有機高分子粒子、又は有機高分子
粒子を添加して耐スクラッチ性を向上している。 上述した無機物質粒子及び有機高分子粒子、又は有機
高分子粒子を添加することにより耐スクラッチ性が向上
する理由は以下の作用によるものと思われる。 すなわち、上述した充填剤(無機物質粒子及び有機高
分子粒子、又は有機高分子粒子)が塗膜内に存在するこ
とにより、塗装された鋼板に応力がかかってもその応力
の作用点が塗膜と素地(鋼板の基板)との界面とならず
に、塗膜内の充填剤の表面に移行する。このように塗膜
にかかる応力が充填剤により緩和されると、塗膜にはス
クラッチが形成されにくくなる。 また、塗膜に剪断の力がかかっても、充填剤(特に有
機高分子粒子)による内部すべりが有効となり力が分散
され、塗膜の破壊が生じにくくなる。 このように、モース硬度が5〜8程度の無機物質粒子
(長石、湿式シリカ等)や、内部すべりによる潤滑効果
のあるポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、ポリ
アミド粉末等の使用により、塗膜光沢、加工性等の一般
塗膜性能を損なうことなく耐スクラッチ性が改善され
る。 さらに、このような充填剤を添加することにより塗膜
(下塗り塗膜)の表面が適度に粗くなり、これによって
上塗り塗膜との層間密着性が向上し、塗膜の剥離等を防
止する利点も有する。 本発明の塗料組成物は、以上の各成分を必須成分とし
て含有するが、さらに着色顔料、体質顔料及びその他の
防錆顔料を含有してもよい。そのような顔料としては、
たとえば、二酸化チタン、フタロシヤニンブルー、フタ
ロシヤニングリーン、キナクドリン、インダンスロン、
イソインドリノン、ペリレン、アンスラピリミジン、カ
ーボンブラック、ベンズイミダゾロン、グラファイト、
黄色酸化鉄、赤色酸化鉄等の着色顔料、クレー等の体質
顔料が挙げられる。 さらに、ドデシルベンゼンスルホン酸、パラトルエン
スルホン酸、ジブチル錫ラウレート、ジシアンジアミド
等の触媒、ベンゾフェノール系の紫外線吸収剤、シリコ
ーンや有機高分子等の表面調整剤、タレ止め剤、増粘剤
等の各種添加剤を加えることができる。これらの添加剤
は、塗料中に5重量部以下の量で配合し、塗料性能や塗
膜性能を改善することができる。ただし、これらの添加
剤の配合量が多くなりすぎると、塗膜形成時にハジキが
生じたり、層間付着性が悪くなったりするおそれがある
ので好ましくない。粘度調整(作業性)のために、溶媒
を適宜添加してもよい。 各成分の混合には、塗料製造に慣用されているペイン
トシェイカー、ディゾルバー、ボールミル、サンドグラ
インドミル、ニーダー等の装置を用いる。 上述した本発明の塗料組成物は、アルミニウム−亜鉛
合金めっき鋼板、アルミニウムめっき鋼板、亜鉛めっき
鋼板等の耐久性鋼板の下塗り塗料として好適に用いられ
る。 本発明の塗料組成物を用いた塗装は、以下のようにし
て行う。 まず、被塗物となる鋼板(上述したアルミニウム−亜
鉛合金めっき鋼板等)を脱脂後、化成処理する。脱脂
(表面洗浄)及び化成処理は公知の方法により行ってよ
く、用いる鋼板に適合する方法を適宜選択する。 次に、本発明の塗料組成物を塗装する。塗装に際して
は、上述の通り予め塗料組成物を適当な粘度に調整して
おく。塗装方法は特に限定されず、エアースプレー塗
装、エアレス塗装、静電塗装などの通常の塗装方法を用
いることができる。また、特に塗布厚の精度、塗布表面
の平滑性等を求める場合には、グラビアコーティング方
法、ロールコーティング方法、カーテンコーティング方
法、バーコーティング方法、オフセットグラビアコーテ
ィング方法を採用するのがよい。なお、プレコート方式
の場合には、ロールコーティング方法を採用するのが好
ましい。 本発明の塗膜形成方法においては、上記の塗料組成物
を下塗り塗料として被塗物に塗装をするが、その塗装は
被塗物(鋼板)の一方の面であってもよいし、両面であ
ってもよい。鋼板の両面に本発明の塗料組成物を塗布す
れば耐食性は一層向上するが、要求性能、製造コスト等
を考えて鋼板の一面に塗布しただけでもよい。一方の面
だけに本発明の塗料組成物を下塗りする場合には、他の
面の下塗りとして従来の下塗り塗料を用いてもかまわな
い。なお、鋼板を加工して製品とした場合の裏面となる
面への塗装の場合には、本発明の塗料組成物を適用する
ことも可能である。裏面に本発明の塗料組成物を塗布す
ることにより、塗膜の形成されていないエッジ端面に対
しても腐食電流が抑制され、両面のエッジクリープ性を
さらに向上させることができる。 この下塗り塗装による塗膜厚は、乾燥時の厚さで2〜
10μm、好ましくは3〜8μmとする。膜厚が2μm未
満であると耐食性が低下する。また10μmを超す膜厚と
すると塗膜表面の平滑性が低下するおそれがある。な
お、鋼板を加工して製品とした場合の裏面となる面にお
いては、この膜厚を5〜25μm、好ましくは8〜20μm
とする。 上述した下塗りを行い、乾燥後190〜230℃で20〜60秒
の焼付を行う。 次に、オイルフリーポリエステル、塩化ビニル、シリ
コーンポリエステル、フッ素樹脂、熱硬化アクリル樹
脂、メラミンアルキド樹脂、シリコンアクリル樹脂等か
らなる公知の上塗り塗料を塗布することができる。この
ときの塗装は公知の方法によってよい。なお、上述した
下塗り塗料とこの上塗り塗料用の樹脂の組合せは、上塗
り塗膜と下塗り塗膜との密着性に問題がなければ、同種
の樹脂を主成分とする塗料の組合せでも異種の樹脂を主
成分とする塗料の組合せでもよい。 上塗り塗膜の膜厚は、塩化ビニル以外の場合には10〜
20μmとするのがよく、塩化ビニルを主とした上塗り塗
料の場合には100〜200μmとするのがよい。 上塗り塗料の塗装後、乾燥し、190〜250℃で20〜60秒
の焼付を行う。 なお、上述の下塗り塗装と上塗り塗装の間に、中塗り
塗装を行ってもよく、塗膜の要求性能に応じて、適宜、
下塗り塗料と上塗り塗料とに適合する塗料(上塗り塗料
又は下塗り塗料と同系統の塗料)を塗布する。このとき
は中塗り塗装後に焼付を行って、いわゆる3コート3ベ
ークとするのがよい。 〔実施例〕 本発明を以下の具体的実施例によりさらに詳細に説明
する。 実施例1〜19、比較例1〜5 〔1〕塗料組成物の調製 第1表に示す組成の各塗料1〜13を、第2表に示す溶
剤を用いて調製した。なお、第1表及び第2表の数字は
ともに重量部を示す。 調製に際しては、先ず樹脂及び溶剤の一部と顔料成分
及び無機物質粒子及び有機高分子粒子、又は有機高分子
粒子からなる充填剤成分を分散機にて分散し、次に樹脂
及び溶剤の残部を添加して粘度調整を行い、各塗料1〜
13を得た。 第2表注: (1)スワゾール100、芳香族溶剤、丸善石油(株)
製。 以下に示すアルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板、亜鉛
めっき鋼板、アルミニウムめっき鋼板を準備し、脱脂を
行い試験板の基板とした。 次に、各試験基板に対して以下に示す化成処理を塗装
面に施した。 化成処理後、上述の塗料1〜13を用い、以下に示す条
件で各試験基板に下塗りを施した。各試験基板と塗料1
〜13との組合せを第3表に示す。 上述の下塗り後、第3表に示すように実施例16、17及
び18においては、以下に示す条件で中塗りを行い、他は
中塗りを行わずに下記の条件で上塗りを行った。 〔2〕鋼板(試験板) A1/Zn1:アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板、アル
ミニウム含有量5%。 A1/Zn2:アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板、アル
ミニウム含有量55%。 A1:アルミニウムめっき鋼板。 Zn:溶融亜鉛めっき鋼板。 〔3〕化成処理 上記の各鋼板に対して公知の方法により化成処理を行
った。化成処理は、第3表に示すように実施例8、9及
び比較例5(共に亜鉛めっき鋼板)においてはリン酸亜
鉛系の処理液(サーフダインZD9200、日本ペイント
(株)製)を用い鋼板をこの処理液に浸漬することで、
他の例ではクロメート系の処理液(サーフコートNRC30
0、日本ペイント(株)製)を用いてこれを塗布するこ
とで行った。 〔4〕下塗り 第1表及び第2表に示した各塗料組成物を下塗り塗料
として、第3表に示すように上述の各鋼板の両面(又は
片面)に下塗りを行った。 この下塗り塗装はロールコーター法により行い、第2
表に示す温度で60秒の焼付を行った。なお、得られた乾
燥膜厚を第3表に合わせて示す。 〔5〕中塗り 第3表に示すように、実施例16、17及び18の試験板に
対しては、上述の下塗り塗膜の上に中塗りを行った。中
塗り塗料としてはエポキシ系塗料スーパーラックDIF P-
29(日本ペイント(株)製)を用い、バーコート法によ
り乾燥膜厚が3μmとなるように塗布し、200℃で40秒
の焼付を行った。なお、実施例16においては試験板の両
面にこの中塗りを行った。また実施例17及び18では片面
のみを中塗りした。 〔6〕上塗り 以下の上塗り塗料をロールコーター法により塗布し
た。塗布量はそれぞれ乾燥膜厚が以下に示すように調整
した。また焼付条件はそれぞれ以下の通りとした。 この上塗り塗料と試験基板との組合せは、第3表に示
す通りとした。 A1:オイルフリーポリエステル系塗料、スーパーラックD
IF F-60、ホワイト(日本ペイント(株)製):乾燥膜
厚20μm:焼付条件は到達最高温度が200℃で40秒とし
た。 A2:シリコンポリエステル系塗料、スーパーラックDIF S
-30、ホワイト(日本ペイント(株)製):乾燥膜厚20
μm:焼付条件は到達最高温度が220℃で40秒とした。 A3:熱硬化型アクリル系塗料、スーパーラックDIF A-5
5、ホワイト(日本ペイント(株)製):乾燥膜厚15μ
m:焼付条件は到達最高温度が220℃で50秒とした。 A4:塩化ビニルゾル塗料、ビニゾール1000 OX-20、ホワ
イト(日本ペイント(株)製):乾燥膜厚200μm:焼付
条件は到達最高温度が200℃で60秒とした。 A5:フッ素樹脂塗料、デュラナーC、ホワイト(日本ペ
イント(株)製):乾燥膜厚20μm:焼付条件は到達最高
温度が245℃で50秒とした。 A6:オイルフリーポリエステル系塗料(中塗り塗装を施
した場合の上塗り塗料として)、スーパーラックDIF F-
25、ホワイト(日本ペイント(株)製):乾燥膜厚15μ
m:焼付条件は到達最高温度が200℃で50秒とした。 上記の塗装を施して得られた各試験板について、耐エ
ッジクリープ性、加工部白錆性及びスクラッチ性につい
て下記の要領で試験をした。結果を第3表に合わせて示
す。 〔7〕耐エッジクリープ性 上記塗装を施した試験板を、自然暴露試験用としては
10cm×30cm、塩水噴霧試験用としては7cm×20cmのサイ
ズにカットし、カットした三辺をポリエステルテープで
シールした。なお、このシール幅はカット端部より5mm
とした。 三辺をポリエステルテープでシールした上記の試験板
について、自然暴露試験として沖縄県で36ケ月間屋外に
放置した。 また、塩水噴霧試験としては、JIS Z2371に準拠して7
50時間の試験を行った。 それぞれの試験を終了した試験板について、塗膜上に
生じたブリスターのシールしなかった辺からの最大長さ
(mm)を測定した。 〔8〕加工部白錆性 各塗装板を7×18cmの大きさにカットし、18cm長の辺
において、端から15cmの部分で折り曲げ2T加工(この板
を2枚分挟むことができる隙間を形成するように、側面
からみてJ字状になるように端から15cmの部分でこの板
を折り曲げる)し、JIS Z2371に準拠して塩水噴霧試験
を行った。 1000時間の試験終了後、折り曲げ加工を実施した箇所
からの白錆の発生状況を以下の基準で評価した。 3点:白錆の発生20%未満 2点:白錆の発生40%未満20%以上 1点:白錆の発生40%以上 試験結果を第2表に合わせて示す。
〔9〕スクラッチ性 外周面にぎざぎざのない10円硬貨で試験塗膜を引っ掻
き(0.5kgの力で)、試験塗膜の損傷を以下の基準に従
って評価した。 3点:表面にキズ及びハタリがあってもその程度が小さ
くて上塗り塗膜の一部が残っており、下塗り(又は中塗
り)塗膜が現れていないもの。 2点:下塗り塗膜の一部が削られており、下塗り塗膜に
剥離が見られるもの。 1点:上塗り塗膜及び下塗り塗膜ともに削りとられ、素
地(基板の化成処理面)が露出しているもの。 結果を第3表に合わせて示す。 〔発明の効果〕 以上詳述したように、本発明の塗料組成物を塗装した
鋼板は、良好な耐食性を有し、加工端部における塗膜の
膨れが防止されるとともに耐スクラッチ性も向上してい
る。 本発明の塗料組成物を下塗り塗料として、各種鋼板の
少なくとも一方の面に塗装すれば良好な耐食性を得るこ
とができる。 本発明の塗料組成物はプレコート方式の鋼板に好適で
あり、コイルコーティング法により耐食性及び耐スクラ
ッチ性に優れたプレコートメタルを製造することができ
る。このようなプレコートメタルは、洗濯機等の各種家
電製品、屋根、壁材等の屋外建設材等に好適である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塗料固形分100重量部に対して、 (a)少なくとも1種のクロメート系防錆顔料5〜70重
    量部と、 (b)(i)無機物質粒子5〜30重量部及び(ii)有機
    高分子粒子0.5〜5重量部、又は前記(ii)有機高分子
    粒子0.5〜5重量部と を含有することを特徴とする塗料組成物。
  2. 【請求項2】塗料固形分100重量部に対して、 (a)少なくとも1種のクロメート系防錆顔料5〜70重
    量部と、 (b)(i)無機物質粒子5〜30重量部及び(ii)有機
    高分子粒子0.5〜5重量部、又は前記(ii)有機高分子
    粒子0.5〜5重量部と を含有する塗料を、被塗物の少なくとも一方の面に乾燥
    膜厚2〜10μmとなるように塗布することを特徴とする
    塗膜形成方法。
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