JP2023035854A - 塗材仕上げ工法及びこれに使用する厚塗り用塗材組成物 - Google Patents
塗材仕上げ工法及びこれに使用する厚塗り用塗材組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2023035854A JP2023035854A JP2022113587A JP2022113587A JP2023035854A JP 2023035854 A JP2023035854 A JP 2023035854A JP 2022113587 A JP2022113587 A JP 2022113587A JP 2022113587 A JP2022113587 A JP 2022113587A JP 2023035854 A JP2023035854 A JP 2023035854A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coating
- coating material
- material composition
- aggregate
- filler
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
Abstract
【課題】建物の壁をコンクリート杉板浮造り調仕上げの様なコンクリートの無機質感と杉板の風合いが一体となったテクスチュアに仕上げることが可能な塗材仕上げ工法、及びこれに使用する厚塗り用塗材組成物を提供する。【解決手段】水系塗材組成物を、塗付量0.6~1.0kg/m2で塗付して乾燥させ、この上に厚塗り用塗材組成物を厚み2~4mmとなるように塗付し、直ちに、表面に深さ4~10mm、幅2~40mmの複数の凹凸を有するパターンローラーを転動させて4~10mmの凹凸を形成し、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に押さえた後乾燥させ、該乾燥した厚塗り用塗材組成物の塗材表面を研磨剤の粒度がP60~P150の研磨手段にて研磨し、この上に上塗り塗料を塗付量0.1~0.15kg/m2で塗付し、直ちに、木目調に模様付けをして仕上げることを特徴とする塗材仕上げ工法である。【選択図】図1
Description
本発明は、建物の壁をコンクリート杉板浮造り調仕上げの様なコンクリートの無機質感と杉板の木目の風合いが一体となったテクスチュアに仕上げることが可能な塗材仕上げ工法、及びこれに使用する厚塗り用塗材組成物に関する。
従来、コンクリート造りの建物の壁の仕上げとして、コンクリートを打設する型枠に杉板を、又は合板や金属の型枠の表面に杉板を貼って用い、コンクリート硬化後に該型枠を外したそのままの状態を仕上げとするコンクリート杉板浮造り調仕上げが、コンクリート独特の素朴感や無機質な重厚感と杉板の美しい木目のテクスチュアを併せ持っており、意匠性に優れるとして好まれてきた。しかしながら、既設の建物の壁をコンクリート杉板浮造り調仕上げにするにはコンクリートを打設する必要があり、労力とコストがかかるという課題があった。
このような課題を解決し、様々な下地にコンクリート杉板浮造り調仕上げを付与する方法として特許文献1には、既設の壁面の表面にモルタル材を塗布してモルタル層を形成するモルタル層形成工程と、前記モルタル層の表面のみを乾燥させる表面乾燥工程と、前記モルタル層の乾燥表面に木目模様を有する模様転写板を配置する転写準備工程と、前記模様転写板を押圧して、または前記模様転写板に振動を加えて前記モルタル層の乾燥表面に木目模様を転写する転写工程と、前記モルタル層から前記模様転写板を取り外す転写完了工程と、を備える壁面の模様形成方法が開示されている。
また、本出願人は特許文献2において、下地に必要によりシーラーを塗付して乾燥させ、この上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、から成り、充填材と骨材の重量比が充填材:骨材=1:2.8~15.0である水系塗材組成物を、厚み0.3mm~0.7mmのステンレスから成る金鏝にて、1m2当り0.6kg~1.0kgの塗付量で、且つ、塗膜断面視にて波間隔が70~500mmの鏝波が連続して形成されるように塗付して乾燥させ、この上に前記水系塗材組成物を、前記金鏝にて1m2当り0.6kg~1.0kgの塗付量で、且つ、塗膜断面視にて波間隔が1~10mmの鏝ビビリ波が連続して形成されるように塗付して乾燥させ、この上にアクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、から成り、充填材と骨材の重量比が充填材:骨材=1:1.3~2.7である砂壁状塗料組成物を、1m2当り0.2kg~0.4kgの塗付量でローラー刷毛を使用して配り塗りした後、厚み0.3mm~0.7mmのステンレスから成る金鏝又はヘラにて、前記鏝ビビリ波の進行方向に対して略直角方向にシゴキ塗りして乾燥させ、研磨材の粒度がP60~P150の研磨手段にて塗材表面を研磨して仕上げることを特徴とする塗材仕上げ工法を開示している。
しかしながら、特許文献1の壁面の模様形成方法はモルタル材を使用しており、モルタルはバインダー成分としてセメントを含有するため、降雨等の影響によりセメント中の水酸化カルシウムが表面に滲み出し、空気中の二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムとなり白い結晶物(白華、エフロレッセンス)を生じ、意匠性が損なわれる場合がある、という課題があった。また、該モルタル材はセメントによる水和反応により硬化するため脆さを有していて、建物の地震や風圧、車両の通過等による振動や該振動により生じた下地のひび割れに追従できない場合があり、仕上げ面にクラックが生じる場合があるという課題があった。
また、特許文献2の塗材仕上げ方法は、前記の課題を解決できるものであり、建物の外壁にモルタル塗り仕上げと同様のテクスチュアを仕上げるという優れた効果が有るものの、該塗材仕上げ方法に用いる水系塗材組成物は1m2当り0.6kg~1.0kgの薄塗り仕様であり、コンクリート杉板浮造り調仕上げの特徴である豆板(じゃんか、材料の分離や締固め不足で生じる空隙)のような奥行きのあるテクスチュアと、型枠に使用した杉板の模様が反映された杉板浮造り調のテクスチュアを再現するには、塗膜の厚みが足りないという課題があり、無理矢理厚く塗付するとダレが生じる場合があるという課題があった。また、コンクリート杉板浮造り調仕上げ特有のプラスチックコーンの跡(以下、Pコン跡)、打ち継ぎ目地、及びひび割れ誘発目地を再現することも同様に塗膜の厚みが足りずできない場合があるという課題があった。
そこで本発明の課題は、建物の壁をコンクリート杉板浮造り調仕上げと同様なテクスチュアに仕上げ、必要に応じてコンクリート杉板浮造り調仕上げが有するPコン跡、打ち継ぎ目地、及びひび割れ誘発目地を再現すると共に、降雨等により塗膜表面より雨水等が浸透しても該塗膜表面に白華(エフロレッセンス)が生じることが無く、また建物の地震や風圧、車両の通過等による振動や該振動により生じた下地のひび割れに追従することが可能な塗材仕上げ工法、及びこれに使用する厚塗り用塗材組成物を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、下地に必要によりシーラーを塗付して乾燥させ、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填材と骨材の重量比が充填材:骨材=1:2.8~13.8である水系塗材組成物を、塗付量0.6~1.0kg/m2で塗付して乾燥させ、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填剤と骨材の重量比が充填材:骨材=1:14.0~53.5である厚塗り用塗材組成物を、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、表面に深さ4~10mm、幅2~40mmの複数の凹凸を有するパターンローラーを転動させて深さ4~10mmの凹凸を形成し、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に押さえた後乾燥させ、
該乾燥した厚塗り用塗材組成物の塗材表面を研磨剤の粒度がP60~P150の研磨手段にて研磨し、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンを含む上塗り塗料を、塗付量0.1~0.15kg/m2で塗付し、
直ちに、木目調に模様付けをして仕上げることを特徴とする塗材仕上げ工法を提供する。
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填材と骨材の重量比が充填材:骨材=1:2.8~13.8である水系塗材組成物を、塗付量0.6~1.0kg/m2で塗付して乾燥させ、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填剤と骨材の重量比が充填材:骨材=1:14.0~53.5である厚塗り用塗材組成物を、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、表面に深さ4~10mm、幅2~40mmの複数の凹凸を有するパターンローラーを転動させて深さ4~10mmの凹凸を形成し、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に押さえた後乾燥させ、
該乾燥した厚塗り用塗材組成物の塗材表面を研磨剤の粒度がP60~P150の研磨手段にて研磨し、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンを含む上塗り塗料を、塗付量0.1~0.15kg/m2で塗付し、
直ちに、木目調に模様付けをして仕上げることを特徴とする塗材仕上げ工法を提供する。
請求項2記載の発明は、下地に必要によりシーラーを塗付して乾燥させ、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填材と骨材の重量比が充填材:骨材=1:2.8~13.8である水系塗材組成物を、塗付量0.6~1.0kg/m2で塗付して乾燥させ、
この上に、直径15~60mm、厚み1~5mmの略円盤の養生材を任意の位置に貼付け、
乾燥した水系塗材組成物の上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填剤と骨材の重量比が充填材:骨材=1:14.0~53.5である厚塗り用塗材組成物を、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、表面に深さ4~10mm、幅2~40mmの複数の凹凸を有するパターンローラーを転動させて深さ4~10mmの凹凸を形成し、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に押さえた後乾燥させ、
該乾燥した厚塗り用塗材組成物の塗材表面を研磨剤の粒度がP60~P150の研磨手段にて研磨し、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンを含む上塗り塗料を、塗付量0.1~0.15kg/m2で塗付し、
直ちに、木目調に模様付けをして乾燥させ、
前記養生材を除去して仕上げることを特徴とする塗材仕上げ工法を提供する。
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填材と骨材の重量比が充填材:骨材=1:2.8~13.8である水系塗材組成物を、塗付量0.6~1.0kg/m2で塗付して乾燥させ、
この上に、直径15~60mm、厚み1~5mmの略円盤の養生材を任意の位置に貼付け、
乾燥した水系塗材組成物の上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填剤と骨材の重量比が充填材:骨材=1:14.0~53.5である厚塗り用塗材組成物を、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、表面に深さ4~10mm、幅2~40mmの複数の凹凸を有するパターンローラーを転動させて深さ4~10mmの凹凸を形成し、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に押さえた後乾燥させ、
該乾燥した厚塗り用塗材組成物の塗材表面を研磨剤の粒度がP60~P150の研磨手段にて研磨し、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンを含む上塗り塗料を、塗付量0.1~0.15kg/m2で塗付し、
直ちに、木目調に模様付けをして乾燥させ、
前記養生材を除去して仕上げることを特徴とする塗材仕上げ工法を提供する。
請求項3記載の発明は、下地に必要によりシーラーを塗付して乾燥させ、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填材と骨材の重量比が充填材:骨材=1:2.8~13.8である水系塗材組成物を、塗付量0.6~1.0kg/m2で塗付して乾燥させ、
この上に必要により、直径15~60mm、厚み1~5mmの略円盤の養生材を任意の位置に貼付け、
乾燥した水系塗材組成物の上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填剤と骨材の重量比が充填材:骨材=1:14.0~53.5である厚塗り用塗材組成物を、該厚塗り用塗材組成物を塗付してなる一辺300~3000mmの略四角形が互いに隣接せず、該厚塗り用塗材組成物が未だ塗付されていない一辺300~3000mmの乾燥した水系塗材組成物からなる略四角形と交互に並ぶように、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、表面に深さ4~10mm、幅2~40mmの複数の凹凸を有するパターンローラーを転動させて深さ4~10mmの凹凸を形成し、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に押さえた後乾燥させ、
前記厚塗り用塗材組成物が未だ塗付されていない乾燥した水系塗材組成物の上に、前記厚塗り用塗材組成物を、隣接する乾燥した厚塗り用塗材組成物の端部から0.5~5mm離れた部分まで厚み0.5~5mm被るようにして、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、前記パターンローラーを転動させて4~10mmの凹凸を形成し、前記同様に押さえた後乾燥させ、
該乾燥した厚塗り用塗材組成物の塗材表面全体を研磨剤の粒度がP60~P150の研磨手段にて研磨し、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンを含む上塗り塗料を、塗付量0.1~0.15kg/m2で塗付し、
直ちに、木目調に模様付けをして乾燥させ、
前記養生材を貼付けていた場合にはこれを除去して仕上げることを特徴とする塗材仕上げ工法を提供する。
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填材と骨材の重量比が充填材:骨材=1:2.8~13.8である水系塗材組成物を、塗付量0.6~1.0kg/m2で塗付して乾燥させ、
この上に必要により、直径15~60mm、厚み1~5mmの略円盤の養生材を任意の位置に貼付け、
乾燥した水系塗材組成物の上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填剤と骨材の重量比が充填材:骨材=1:14.0~53.5である厚塗り用塗材組成物を、該厚塗り用塗材組成物を塗付してなる一辺300~3000mmの略四角形が互いに隣接せず、該厚塗り用塗材組成物が未だ塗付されていない一辺300~3000mmの乾燥した水系塗材組成物からなる略四角形と交互に並ぶように、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、表面に深さ4~10mm、幅2~40mmの複数の凹凸を有するパターンローラーを転動させて深さ4~10mmの凹凸を形成し、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に押さえた後乾燥させ、
前記厚塗り用塗材組成物が未だ塗付されていない乾燥した水系塗材組成物の上に、前記厚塗り用塗材組成物を、隣接する乾燥した厚塗り用塗材組成物の端部から0.5~5mm離れた部分まで厚み0.5~5mm被るようにして、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、前記パターンローラーを転動させて4~10mmの凹凸を形成し、前記同様に押さえた後乾燥させ、
該乾燥した厚塗り用塗材組成物の塗材表面全体を研磨剤の粒度がP60~P150の研磨手段にて研磨し、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンを含む上塗り塗料を、塗付量0.1~0.15kg/m2で塗付し、
直ちに、木目調に模様付けをして乾燥させ、
前記養生材を貼付けていた場合にはこれを除去して仕上げることを特徴とする塗材仕上げ工法を提供する。
請求項4記載の発明は、下地に必要によりシーラーを塗付して乾燥させ、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填材と骨材の重量比が充填材:骨材=1:2.8~13.8である水系塗材組成物を、塗付量0.6~1.0kg/m2で塗付して乾燥させ、
この上に必要により、直径15~60mm、厚み1~5mmの略円盤の養生材を任意の位置に貼付け、
乾燥した水系塗材組成物の上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填剤と骨材の重量比が充填材:骨材=1:14.0~53.5である厚塗り用塗材組成物を、一辺300~3000mmの略四角形の升目から成る略一の字繋ぎ模様における隣接せず一升ずつ離れた位置にある升目にあたる箇所に、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、表面に深さ4~10mm、幅2~40mmの複数の凹凸を有するパターンローラーを転動させて深さ4~10mmの凹凸を形成し、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に押さえた後乾燥させ、
前記略一の字繋ぎ模様において、前記厚塗り用塗材組成物が塗付された升目に挟まれる位置にある升目にあたる箇所に、前記厚塗り用塗材組成物を、隣接する乾燥した厚塗り用塗材組成物の端部から0.5~5mm離れた部分まで厚み0.5~5mm被るようにして、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、前記パターンローラーを転動させて4~10mmの凹凸を形成し、前記同様に押さえた後乾燥させ、
前記略一の字繋ぎ模様において、前記厚塗り用塗材組成物が未だ塗付されておらず互いに接しない一升ずつ離れた升目にあたる箇所に、前記厚塗り用塗材組成物を、隣接する乾燥した厚塗り用塗材組成物の端部から0.5~5mm離れた部分まで厚み0.5~5mm被るようにして、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、前記パターンローラーを転動させて4~10mmの凹凸を形成し、前記同様に押さえた後乾燥させ、
前記略一の字繋ぎ模様において、前記厚塗り用塗材組成物が未だ塗付されていない箇所に、前記厚塗り用塗材組成物を、隣接する乾燥した厚塗り用塗材組成物の端部から0.5~5mm離れた部分まで厚み0.5~5mm被るようにして、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、前記パターンローラーを転動させて4~10mmの凹凸を形成し、前記同様に押さえた後乾燥させ、
該乾燥した厚塗り用塗材組成物の塗材表面全体を研磨剤の粒度がP60~P150の研磨手段にて研磨し、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンを含む上塗り塗料を、塗付量0.1~0.15kg/m2で塗付し、
直ちに、木目調に模様付けをして乾燥させ、
前記養生材を貼付けていた場合にはこれを除去して仕上げることを特徴とする塗材仕上げ工法を提供する。
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填材と骨材の重量比が充填材:骨材=1:2.8~13.8である水系塗材組成物を、塗付量0.6~1.0kg/m2で塗付して乾燥させ、
この上に必要により、直径15~60mm、厚み1~5mmの略円盤の養生材を任意の位置に貼付け、
乾燥した水系塗材組成物の上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填剤と骨材の重量比が充填材:骨材=1:14.0~53.5である厚塗り用塗材組成物を、一辺300~3000mmの略四角形の升目から成る略一の字繋ぎ模様における隣接せず一升ずつ離れた位置にある升目にあたる箇所に、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、表面に深さ4~10mm、幅2~40mmの複数の凹凸を有するパターンローラーを転動させて深さ4~10mmの凹凸を形成し、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に押さえた後乾燥させ、
前記略一の字繋ぎ模様において、前記厚塗り用塗材組成物が塗付された升目に挟まれる位置にある升目にあたる箇所に、前記厚塗り用塗材組成物を、隣接する乾燥した厚塗り用塗材組成物の端部から0.5~5mm離れた部分まで厚み0.5~5mm被るようにして、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、前記パターンローラーを転動させて4~10mmの凹凸を形成し、前記同様に押さえた後乾燥させ、
前記略一の字繋ぎ模様において、前記厚塗り用塗材組成物が未だ塗付されておらず互いに接しない一升ずつ離れた升目にあたる箇所に、前記厚塗り用塗材組成物を、隣接する乾燥した厚塗り用塗材組成物の端部から0.5~5mm離れた部分まで厚み0.5~5mm被るようにして、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、前記パターンローラーを転動させて4~10mmの凹凸を形成し、前記同様に押さえた後乾燥させ、
前記略一の字繋ぎ模様において、前記厚塗り用塗材組成物が未だ塗付されていない箇所に、前記厚塗り用塗材組成物を、隣接する乾燥した厚塗り用塗材組成物の端部から0.5~5mm離れた部分まで厚み0.5~5mm被るようにして、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、前記パターンローラーを転動させて4~10mmの凹凸を形成し、前記同様に押さえた後乾燥させ、
該乾燥した厚塗り用塗材組成物の塗材表面全体を研磨剤の粒度がP60~P150の研磨手段にて研磨し、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンを含む上塗り塗料を、塗付量0.1~0.15kg/m2で塗付し、
直ちに、木目調に模様付けをして乾燥させ、
前記養生材を貼付けていた場合にはこれを除去して仕上げることを特徴とする塗材仕上げ工法を提供する。
請求項5記載の発明は、下地に必要によりシーラーを塗付して乾燥させ、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填材と骨材の重量比が充填材:骨材=1:2.8~13.8である水系塗材組成物を、塗付量0.6~1.0kg/m2で塗付して乾燥させ、
この上に、略水平及び/または水平と略垂直に300~5000mmの間隔で、幅5~45mm、厚さ3~10mmの養生材を、下地の略全巾及び/または略全高さに亘って貼付け、
乾燥した水系塗材組成物の上に必要により、直径15~60mm、厚み1~5mmの略円盤の養生材を任意の位置に貼付け、
乾燥した水系塗材組成物の上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填剤と骨材の重量比が充填材:骨材=1:14.0~53.5である厚塗り用塗材組成物を、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、表面に深さ4~10mm、幅2~40mmの複数の凹凸を有するパターンローラーを転動させて深さ4~10mmの凹凸を形成し、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に押さえた後乾燥させ、
該乾燥した厚塗り用塗材組成物の塗材表面を研磨剤の粒度がP60~P150の研磨手段にて研磨し、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンを含む上塗り塗料を、塗付量0.1~0.15kg/m2で塗付し、
直ちに、木目調に模様付けをして乾燥させ、
前記両養生材を除去して仕上げることを特徴とする塗材仕上げ工法を提供する。
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填材と骨材の重量比が充填材:骨材=1:2.8~13.8である水系塗材組成物を、塗付量0.6~1.0kg/m2で塗付して乾燥させ、
この上に、略水平及び/または水平と略垂直に300~5000mmの間隔で、幅5~45mm、厚さ3~10mmの養生材を、下地の略全巾及び/または略全高さに亘って貼付け、
乾燥した水系塗材組成物の上に必要により、直径15~60mm、厚み1~5mmの略円盤の養生材を任意の位置に貼付け、
乾燥した水系塗材組成物の上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填剤と骨材の重量比が充填材:骨材=1:14.0~53.5である厚塗り用塗材組成物を、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、表面に深さ4~10mm、幅2~40mmの複数の凹凸を有するパターンローラーを転動させて深さ4~10mmの凹凸を形成し、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に押さえた後乾燥させ、
該乾燥した厚塗り用塗材組成物の塗材表面を研磨剤の粒度がP60~P150の研磨手段にて研磨し、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンを含む上塗り塗料を、塗付量0.1~0.15kg/m2で塗付し、
直ちに、木目調に模様付けをして乾燥させ、
前記両養生材を除去して仕上げることを特徴とする塗材仕上げ工法を提供する。
請求項6記載の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の塗材仕上げ工法に使用する厚塗り用塗材組成物であって、
該厚塗り用塗材組成物に含まれる骨材が、嵩比重1.0超で平均粒径100μm以上300μm未満である骨材Iと、嵩比重1.0超で平均粒径300μm以上2000μm以下である骨材IIと、嵩比重1.0以下である軽量骨材と、を含み、
軽量骨材の配合量は組成物全体100重量部中3.0~8.0重量部であることを特徴とする厚塗り用塗材組成物を提供する。
該厚塗り用塗材組成物に含まれる骨材が、嵩比重1.0超で平均粒径100μm以上300μm未満である骨材Iと、嵩比重1.0超で平均粒径300μm以上2000μm以下である骨材IIと、嵩比重1.0以下である軽量骨材と、を含み、
軽量骨材の配合量は組成物全体100重量部中3.0~8.0重量部であることを特徴とする厚塗り用塗材組成物を提供する。
請求項7記載の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の塗材仕上げ工法に使用する厚塗り用塗材組成物であって、
該厚塗り用塗材組成物が更に無機繊維を含み、組成物全体100重量部中0.2~0.5重量部であることを特徴とする厚塗り用塗材組成物を提供する。
該厚塗り用塗材組成物が更に無機繊維を含み、組成物全体100重量部中0.2~0.5重量部であることを特徴とする厚塗り用塗材組成物を提供する。
請求項8記載の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の塗材仕上げ工法において、塗付する水系塗材組成物、厚塗り用塗材組成物、及び上塗り塗料の各々に含まれる有機質分の合計質量が、170g/m2以下であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の塗材仕上げ工法を提供する。
本発明の塗材仕上げ工法は、コンクリート独特の素朴感や無機質な重厚感と杉板の美しい木目の風合いが一体となったテクスチュアを持つ仕上げ表面とする効果がある。また、本発明の塗材仕上げ工法において杉板浮造り調の模様は上塗り材が一部掻き取られることで表されるため、厚塗り用塗材組成物の塗材表面が露出することになるが、該塗材表面はやや粗めの研磨材粒度を有する研磨手段で研磨されることで、表面のざらつきを無くすと共に、一定量以上の樹脂をバインダーとして含有することによって生じる、所謂、樹脂艶特有の光沢が消えた無機質なテクスチュアとなるため、その全体の仕上がりは素朴で無機質な重厚感を有する仕上がりとなる、という効果がある。
また、本発明の塗材仕上げ工法に使用する水系塗材組成物、厚塗り用塗材組成物、及び上塗り塗料はセメントを含んでおらず、塗膜表面より雨水等が浸透したとしても、該塗膜表面に白華が生じることが無いという効果がある。また、コンクリート下地に本発明の塗材仕上げ工法を用いると、該水系塗材組成物、厚塗り用塗材組成物、及び上塗り塗料によってコンクリート下地表面を被覆するため、コンクリート下地へ雨水が浸透することを抑制し、コンクリート下地の中性化を防止するという効果がある。
さらには、本発明の塗材仕上げ工法は、アクリル樹脂系エマルジョンがバインダーとして配合された水系塗材組成物、厚塗り用塗材組成物、及び上塗り塗料を使用するため、硬化した塗膜は可撓性があり、下地のひび割れに追従することが出来るという効果がある。加えて、同様の理由で、塗膜表面が埃や排気ガス等で汚染されにくいという効果がある。
また、本発明の塗材仕上げ工法に使用する水系塗材組成物、及び厚塗り用塗材組成物には少なくとも増粘剤が配合されているため、下地への施工において鏝による良好な塗付作業性を有し、熟練した職人でなくても、容易にコンクリート杉板浮造り調仕上げの様なテクスチュアに仕上げることが出来る、という効果がある。
請求項2記載の塗材仕上げ工法は、コンクリート杉板浮造り調仕上げが有する所謂Pコン跡を再現できるという効果がある。本来プラスチックコーン(以下、Pコン)はセパレーターと併せてコンクリート打設時の型枠の幅を合わせることや、型枠にコンクリートを流し込んだ際の圧によって型枠が変形することを防ぐことを目的に使われるものであり、そのため設計上Pコンの割付は予め決められていて、コンクリート杉板浮造り調仕上げに表れるPコン跡は概ね位置が決まっているものである。しかしながら本発明の塗材仕上げ工法においては、任意の位置にPコン跡を再現できるという効果があり、コンクリート杉板浮造り調仕上げの意匠を再現しつつもPコン跡を任意の位置に配置することで、今までにない意匠を創作することができるという効果がある。
請求項3、及び請求項4記載の塗材仕上げ工法は、コンクリート杉板浮造り調仕上げが有する打ち継ぎ目地を再現できるという効果がある。打ち継ぎ目地は、コンクリートを杉板の貼られた型枠に流し込んで硬化させた際、杉板同士の突き付け部分の窪みがコンクリートに反映され、少し盛り上がって成るものであり、打ち継ぎ目地のできるスパンは使用する杉板のサイズによって予め決まっているものである。しかしながら本発明の塗材仕上げ工法においては、300~3000mmのスパンで任意の位置に打ち継ぎ目地を再現できるという効果があり、コンクリート杉板浮造り調仕上げの意匠を再現しつつも打ち継ぎ目地を任意の位置に配置することで、今までにない意匠を創作することができるという効果がある。請求項3記載の塗材仕上げ工法によれば、例えば略水平方向と水平に略直行する方向に交差する打ち継ぎ目地を再現でき、請求項4記載の塗材仕上げ工法によれば、一の字繋ぎ模様状に打ち継ぎ目地を再現できるという効果がある。
請求項5記載の塗材仕上げ工法は、コンクリート杉板浮造り調仕上げが有するひび割れ誘発目地を再現できるという効果がある。ひび割れ誘発目地は、コンクリート構造物において予め決められた位置にひび割れを起こす目的で設けられる目地であり、設計上3000mm以下のスパンで存在するのが望ましく、コンクリート構造物には必要不可欠なものである。本発明の塗材仕上げ工法においては300~5000mmのスパンで任意の位置にひび割れ誘発目地を再現できるという効果があり、コンクリート杉板浮造り調仕上げの意匠を再現しつつもひび割れ誘発目地を任意の位置に配置することで、今までにない意匠を創作することができるという効果がある。
また、請求項6記載の骨材配合とした厚塗り用塗材組成物は、平均粒径300μm以上2000μm以下である骨材IIを含有するため、該厚塗り用塗材組成物を塗付する時に鏝などの塗装道具で該骨材IIを転がすように塗付することで塗付作業性が良くなる、という効果がある。また、該厚塗り用塗材組成物は、軽量骨材を含有するため通常の骨材のみを含有する組成物と比較して比重を小さくできる効果があり、通常の骨材のみを含有する組成物と同じ塗付量で塗付したとしても、より厚く塗付できるという効果がある。結果として1m2当りの有機質分を少なくする効果がある。
また、請求項7記載の厚塗り用塗材組成物は無機繊維を含むため、該組成物の樹脂分を増やすことなくより優れた下地追従性を得ることができる、という効果がある。これにより、樹脂分増加による不燃性能の喪失を防ぐことができるという効果がある。
また、請求項8記載の塗材仕上げ工法で仕上げられた塗膜は、水系塗材組成物、厚塗り用塗材組成物、及び上塗り塗料に含まれる有機質分の合計質量が、170g/m2以下であり少ないため、結果として内装用仕上げ塗材として要求される不燃性能を有する、という効果がある。
以下、本発明について詳細に説明する。
まず、本発明の塗材仕上げ工法に使用する水系塗材組成物、及び厚塗り用塗材組成物について説明する。
<アクリル樹脂系エマルジョン>
本発明に使用する水系塗材組成物、及び厚塗り用塗材組成物を構成するアクリル樹脂系エマルジョンには、アクリル酸エステル系共重合樹脂、酢酸ビニル・アクリル酸エステル系共重合樹脂、シリコン変性アクリル樹脂等のアクリル樹脂系エマルジョンを使用することができる。アクリル樹脂とするアクリル系単量体としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n-プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n-ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、sec-ブチルアクリレート、t-ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、ノニルアクリレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、n-アミルアクリレート、イソアミルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec-ブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、n-アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシプロピル(メタ)アクリレート、エトキシプロピル(メタ)アクリレート、等を使用することが出来る。
本発明に使用する水系塗材組成物、及び厚塗り用塗材組成物を構成するアクリル樹脂系エマルジョンには、アクリル酸エステル系共重合樹脂、酢酸ビニル・アクリル酸エステル系共重合樹脂、シリコン変性アクリル樹脂等のアクリル樹脂系エマルジョンを使用することができる。アクリル樹脂とするアクリル系単量体としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n-プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n-ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、sec-ブチルアクリレート、t-ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、ノニルアクリレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、n-アミルアクリレート、イソアミルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec-ブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、n-アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシプロピル(メタ)アクリレート、エトキシプロピル(メタ)アクリレート、等を使用することが出来る。
他の不飽和単量体としては、スチレン、α-メチルスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン、メトキシスチレン等のスチレン誘導体;(メタ)アクリル酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、及びクロトン酸等のカルボキシル基含有単量体;(メタ)アクリル酸や、クロトン酸、イタコン酸;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートや、2(3)-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート、アリルアルコール、多価アルコールのモノ(メタ)アクリル酸エステル等の水酸基含有単量体;(メタ)アクリルアミドや、マレインアミド等のアミド基含有単量体;2-アミノエチル(メタ)アクリレートや、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、3-アミノプロピル(メタ)アクリレート、2-ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ビニルピリジン等のアミノ基含有単量体;グリシジル(メタ)アクリレートや、アリルグリシジルエーテル、2個以上のグリシジル基を有するエポキシ化合物と活性水素原子を有するエチレン性不飽和単量体との反応により得られるエポキシ基含有単量体やオリゴノマー;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、2-(メタ)アクリロキシエチルトリメトキシシラン、2-(メタ)アクリロキシエチルトリエトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジプロポキシシラン、3-(メタ)アクリロキシブチルフェニルジメトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、及び3-(メタ)アクリロキシプロピルジエチルメトキシシラン等のアルコキシシリル基含有単量体;その他、酢酸ビニル、塩化ビニル、更には、エチレン、ブタジエン、アクリロニトリル、ジアルキルフマレート等を使用することが出来る。
アクリル樹脂系エマルジョン中の樹脂のガラス転移温度は-30~40℃が好ましい。ガラス転移温度が-30℃未満の場合は仕上がり表面にタックが生じて汚れやすくなる場合があり、40℃超の場合は成膜不良となる場合がある。ここでいうガラス転移温度は、示差走査熱量計(Differentialscanningcalorimetry、DSC)によって測定される値である。また、本発明に使用する水系塗材組成物全体100重量部中の樹脂固形分は5~20重量部が好ましく、5重量部未満では付着性、塗付作業性が低下する場合があり、20重量部超では粘度が上昇し塗付作業性が低下する場合がある。また、厚塗り用塗材組成物100重量部中の樹脂固形分は2~10重量部が好ましく、2重量部未満では付着性、塗付作業性が低下する場合があり、10重量部超では粘度が上昇し塗付作業性が低下する場合がある。市販のアクリル樹脂系エマルジョンとしては、アクロナールPS743(固形分:55重量%、BASF社製、商品名)がある。
<充填材>
本発明に使用する水系塗材組成物、及び厚塗り用塗材組成物を構成する充填材は、平均粒径D50(重量による積算50%の粒径)が100μm未満のものを言い、組成物の粘度や塗付作業性の調整を目的として配合し、重質炭酸カルシウム、クレー、カオリン、タルク、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、硅砂粉等が使用でき、中でも重質炭酸カルシウムは安価でコスト的負担を軽減させることができる。
本発明に使用する水系塗材組成物、及び厚塗り用塗材組成物を構成する充填材は、平均粒径D50(重量による積算50%の粒径)が100μm未満のものを言い、組成物の粘度や塗付作業性の調整を目的として配合し、重質炭酸カルシウム、クレー、カオリン、タルク、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、硅砂粉等が使用でき、中でも重質炭酸カルシウムは安価でコスト的負担を軽減させることができる。
水系塗材組成物における充填材の配合量は、水系塗材組成物全体100重量部中3~20重量部、好ましくは4~12重量部であり、3重量部未満では下地の色が透けるなどの隠蔽性が不足し、20重量部超では組成物の粘度が高くなって塗付作業性が不良となる。4重量部未満では色調によっては隠蔽性が低下する場合があり、12重量部超では冬季等の低温度下では塗付作業性が低下する傾向にある。
厚塗り用塗材組成物における充填材の配合量は、厚塗り用塗材組成物全体100重量部中0.5~8重量部、好ましくは1~5重量部であり、0.5重量部未満では下地の色が透けるなどの隠蔽性が不足し、8重量部超では組成物の粘度が高くなって塗付作業性が不良となる。1重量部未満では色調によっては隠蔽性が低下する場合があり、5重量部超では冬季等の低温度下では塗付作業性が低下する傾向にある。
<骨材>
本発明に使用する水系塗材組成物、及び厚塗り用塗材組成物を構成する骨材は、平均粒径D50(重量による積算50%の粒径)が100μm以上のものを言い、コンクリート杉板浮造り調仕上げの質感を再現することを目的として配合されるが、平均粒径が100μm以上であればその粒子径は任意に選択することができ、例えば硅砂、ガラス、シリカ、タルク、重質炭酸カルシウム、寒水石、玉石などが使用可能である。市販の重質炭酸カルシウムとして例えば、K-250(平均粒径D50:200μm、嵩比重:1.6、旭鉱末株式会社製、商品名)がある。
本発明に使用する水系塗材組成物、及び厚塗り用塗材組成物を構成する骨材は、平均粒径D50(重量による積算50%の粒径)が100μm以上のものを言い、コンクリート杉板浮造り調仕上げの質感を再現することを目的として配合されるが、平均粒径が100μm以上であればその粒子径は任意に選択することができ、例えば硅砂、ガラス、シリカ、タルク、重質炭酸カルシウム、寒水石、玉石などが使用可能である。市販の重質炭酸カルシウムとして例えば、K-250(平均粒径D50:200μm、嵩比重:1.6、旭鉱末株式会社製、商品名)がある。
水系塗材組成物における骨材の配合量は水系塗材組成物全体100重量部中40~60重量部が好ましく、40重量部未満では意匠性(塗材の凹凸感)が不足する場合があり、60重量部超では塗付作業性が低下する場合がある。また、厚塗り用塗材組成物における骨材の配合量は厚塗り用塗材組成物全体100重量部中60~80重量部が好ましく、60重量部未満では組成物の硬化収縮時にひび割れが生じる場合があり、80重量部超では塗付作業性が低下する場合がある。
また、厚塗り用塗材組成物における骨材は、嵩比重が1.0超で平均粒径D50(重量による積算50%の粒径)が100μm以上300μm未満である骨材Iと、嵩比重が1.0超で平均粒径D50(重量による積算50%の粒径)が300μm以上2000μm以下である骨材IIと、嵩比重が1.0以下の軽量骨材と、から成るようにすることができる。尚、嵩比重は500mLの計量カップに材料をすりきりで入れて骨材の重量を量り、該重量をカップの容積で除することで算出する。
骨材Iとしては、例えば硅砂、ガラス、シリカ、タルク、重質炭酸カルシウムなどが使用可能であり、コンクリート杉板浮造り調仕上げの質感を再現することを目的として配合する。配合量は、骨材全体100重量部中15~35重量部であることが好ましく、15重量部未満では塗付作業性が低下する場合があり、35重量部超では伸び物性が低下する場合がある。
骨材IIとしては、例えば、寒水石や玉石などを使用可能であり、厚塗り用塗材組成物を厚み2~4mmという塗材として比較的厚く塗付する際の塗付作業性を良くするために、具体的には鏝などの塗装道具で骨材IIを転がすように塗付することで塗付作業性が良くなることを目的として配合する。配合量は、骨材全体100重量部中55~75重量部であることが好ましく、55重量部未満では塗付厚みが大きくなるほど塗付して乾燥させた際に塗膜にひび割れが生じる傾向にあり、75重量部超では塗付作業性が低下する場合がある。
軽量骨材とは内部に空気層を含んだ中空構造であるために比重の小さい骨材であり、その嵩比重は1.0以下であって、パーライト、バーミキュライト、シラスバルーン、ガラスバルーン、フライアッシュバルーン等の微細中空微粒子を1種または2種以上を併せて使用できる。軽量骨材を配合することで厚塗り用塗材組成物の比重を軽くして少ない塗付量でより厚く塗付できるようにする、つまりは少ない塗付量で厚塗り用塗材組成物を塗付してコンクリート杉板浮造り調仕上げ同様のテクスチュアを再現できるようにする目的で配合する。これにより、塗膜が1m2当りに含有する有機質分の量が減り、結果として内装仕上げ塗材として要求される不燃性能を満たすことに寄与する。軽量骨材の粒径としては20~300μmのものが好ましく、20μm未満では軽量骨材に吸収される水分量が多くなり塗付作業性が損なわれる場合があり、300μm超では組成物を塗付して乾燥させた際に軽量骨材が塗膜表面に表れて意匠性を損ねる場合がある。また、軽量骨材の配合量は、骨材全体100重量部中5.5~10.5重量部であることが好ましく、5.5重量部未満では組成物全体の比重を十分に小さくできず、軽量骨材を含むことによる前記の効果が得られない場合があり、10.5重量部超では軽量骨材が過剰に水分を吸収した状態で成膜することで多孔質な塗膜となり仕上がりに悪影響を与えたりする場合がある。また、組成物全体100重量部中3.0~8.0重量部であることが好ましく、3.0重量部未満では組成物全体の比重を十分に小さくできず、軽量骨材を含むことによる前記の効果が得られない傾向がある場合があり、8.0重量部超では軽量骨材が過剰に水分を吸収した状態で成膜することで多孔質な塗膜となり仕上がりに悪影響を与えたりする傾向がある場合がある。
<充填材と骨材の重量比>
本発明に使用する水系塗材組成物、及び厚塗り用塗材組成物をそれぞれ構成する上記充填材と上記骨材の重量比は、水系塗材組成物においては充填材:骨材=1:2.8~13.8であり、2.8未満では塗材として凹凸感の無い仕上がりとなる場合があり、13.8超では塗付作業性が不十分となる場合がある。同様に厚塗り用塗材組成物においては充填材:骨材=1:14.0~53.5であり、14.0未満では厚塗り用塗材として凹凸感の無い仕上がりとなる場合があり、53.5超では塗付作業性が不十分となる場合がある。ここでいう「塗材として」、及び「厚塗り用塗材として」の違いであるが、具体的には「塗材として」とは塗付量0.6~1.0kg/m2である際、と言い換えることができ、「厚塗り用塗材として」とは塗付厚みが2~4mmである際、と言い換えることができる。
本発明に使用する水系塗材組成物、及び厚塗り用塗材組成物をそれぞれ構成する上記充填材と上記骨材の重量比は、水系塗材組成物においては充填材:骨材=1:2.8~13.8であり、2.8未満では塗材として凹凸感の無い仕上がりとなる場合があり、13.8超では塗付作業性が不十分となる場合がある。同様に厚塗り用塗材組成物においては充填材:骨材=1:14.0~53.5であり、14.0未満では厚塗り用塗材として凹凸感の無い仕上がりとなる場合があり、53.5超では塗付作業性が不十分となる場合がある。ここでいう「塗材として」、及び「厚塗り用塗材として」の違いであるが、具体的には「塗材として」とは塗付量0.6~1.0kg/m2である際、と言い換えることができ、「厚塗り用塗材として」とは塗付厚みが2~4mmである際、と言い換えることができる。
<顔料>
本発明に使用する水系塗材組成物、及び厚塗り用塗材組成物を構成する顔料には、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、酸化第二鉄(弁柄)、クロム酸鉛、黄鉛、黄色酸化鉄等の無機系顔料等が使用できるが、中でも酸化チタンは下地の隠蔽性に優れ、白色であるため主たる顔料として使用することが出来る。
本発明に使用する水系塗材組成物、及び厚塗り用塗材組成物を構成する顔料には、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、酸化第二鉄(弁柄)、クロム酸鉛、黄鉛、黄色酸化鉄等の無機系顔料等が使用できるが、中でも酸化チタンは下地の隠蔽性に優れ、白色であるため主たる顔料として使用することが出来る。
<増粘剤>
本発明に使用する水系塗材組成物、及び厚塗り用塗材組成物を構成する増粘剤は、塗付作業性や保水性の向上を目的として配合し、水溶性セルロースエーテル、ウレタン変性ポリエーテル、ポリカルボン酸等が使用できる。水溶性セルロースエーテルとしてはhiメトローズ90SH15000(信越化学工業株式会社製、商品名)がある。増粘剤の配合量は各組成物全体100重量部中0.1~5.0重量部が好ましく、0.1重量部未満では十分な増粘効果が得られず塗付した際にダレが生じる場合があり、5.0重量部超では塗付作業性が低下する場合がある。
本発明に使用する水系塗材組成物、及び厚塗り用塗材組成物を構成する増粘剤は、塗付作業性や保水性の向上を目的として配合し、水溶性セルロースエーテル、ウレタン変性ポリエーテル、ポリカルボン酸等が使用できる。水溶性セルロースエーテルとしてはhiメトローズ90SH15000(信越化学工業株式会社製、商品名)がある。増粘剤の配合量は各組成物全体100重量部中0.1~5.0重量部が好ましく、0.1重量部未満では十分な増粘効果が得られず塗付した際にダレが生じる場合があり、5.0重量部超では塗付作業性が低下する場合がある。
<成膜助剤>
本発明に使用する水系塗材組成物、及び厚塗り用塗材組成物を構成する成膜助剤は、前記アクリル樹脂系エマルジョンのポリマー粒子の融着を促進し、ポリマーによる均一な皮膜を形成させることを目的で配合し、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ベンジルアルコール、ブチルセロソルブ、エステルアルコール、又はこれらの混合物等を使用することができる。成膜助剤の配合量は組成物全体100重量部中の0.5~10重量部が好ましく、0.5重量部未満では低温での成膜が不十分となる場合があり、10重量部超では塗材の表面に汚れが付着し易くなる場合がある。
本発明に使用する水系塗材組成物、及び厚塗り用塗材組成物を構成する成膜助剤は、前記アクリル樹脂系エマルジョンのポリマー粒子の融着を促進し、ポリマーによる均一な皮膜を形成させることを目的で配合し、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ベンジルアルコール、ブチルセロソルブ、エステルアルコール、又はこれらの混合物等を使用することができる。成膜助剤の配合量は組成物全体100重量部中の0.5~10重量部が好ましく、0.5重量部未満では低温での成膜が不十分となる場合があり、10重量部超では塗材の表面に汚れが付着し易くなる場合がある。
また、厚塗り用塗材組成物には無機繊維を含ませることができる。無機繊維としてはガラス繊維、バサルト繊維、セラミック繊維等があり、1種または2種以上を併せて使用できる。無機繊維を配合することで本発明の厚塗り用塗材組成物の塗膜強度を向上させることができ、樹脂分を増やすことなく優れた下地追従性を得ることができる。無機繊維の長さとしては0.5~6.0mmであることが好ましく、0.5mm未満であると下地追従性が向上しない場合があり、6.0mm超であると塗付作業性が不良となる場合がある。また、無機繊維の径としては5~30μmであることが好ましく、5μm未満であると繊維のよれが大きく塗材混合時にダマが生じることで下地追従性が向上しない場合があり、30μm超であると仕上がりの意匠性に悪影響を及ぼす場合がある。また、配合量としては骨材全体100重量部中0.3~0.6重量部が好ましく、0.3重量部未満では下地追従性が向上しない場合があり、0.6重量部超では塗付作業性が不良となる場合がある。また、組成物100重量部中0.2~0.5重量部が好ましく、0.2重量部未満では下地追従性が向上しない場合があり、0.5重量部超では塗付作業性が不良となる場合がある。市販のものとしては、例えば、CS3J-888(長さ:3.0mm、径:10μm、日東紡績株式会社製、商品名)等がある。
本発明に使用する水系塗材組成物、及び厚塗り用塗材組成物には、上記のほかに、一般的に水系組成物に使用される消泡剤、防腐剤、分散剤、防藻防カビ剤、凍結防止剤を配合することが好ましい。また、水系塗材組成物、及び厚塗り用塗材組成物はセメントを含まない。
次に、本発明の塗材仕上げ工法に使用する上塗り塗料について説明する。
本発明に使用する上塗り塗料はアクリル樹脂系エマルジョンを含み、塗付量0.1~0.15kg/m2で塗付できるものであれば特に限定されない。アクリル樹脂系エマルジョンとしては、上記水系塗材組成物、厚塗り用塗材組成物と同様のものを使用できる。アクリル樹脂系エマルジョン中の樹脂のガラス転移温度は-30~40℃が好ましく、ガラス転移温度が-30℃未満の場合は仕上がり表面にタックが生じて汚れやすくなる場合があり、40℃超の場合は成膜不良となる場合がある。
上塗り塗料にはアクリル樹脂系エマルジョンの他に、充填材、骨材、顔料、増粘剤、成膜助剤を配合することができ、上記水系塗材組成物、厚塗り用塗材組成物と同様のものを使用できる。また、一般的に水系組成物に使用される消泡剤、防腐剤、分散剤、防藻防カビ剤、凍結防止剤を配合することが好ましい。加えて、上塗り塗料はセメントを含まない。
本発明の塗材仕上げ工法に使用できる上塗り材としては、ジョリパットフレッシュJQ-800(アクリル樹脂系エマルジョン:21重量%、アイカ工業株式会社製、商品名)や、アクリルシリコーン樹脂エマルジョン塗料JC-870(アクリルシリコーン樹脂系エマルジョン:65重量%、アイカ工業株式会社製、商品名)等がある。
続いて、本発明の塗材仕上げ工法について説明する。
本発明の塗材仕上げ工法は、モルタル下地、コンクリート下地、プレキャスト・コンクリートパネル(PCパネル)下地、窯業系サイディング下地等の下地に実施することが出来る。十分な付着性を確保するために各下地に適したシーラーを塗付できるが、下地に直接本発明の塗材仕上げ工法に使用する水系塗材組成物を塗付した際の下地との付着性が十分である場合は、シーラーは不要である。使用できるシーラーとしては、JS-500(一液の水系アクリルシーラー、アイカ工業株式会社製、商品名)、JS-410(溶剤型塩化ゴム系下塗り材、アイカ工業株式会社製、商品名)、JS-90(水系アクリル樹脂系下塗り材、アイカ工業株式会社製、商品名)等が挙げられる。
本発明の請求項1記載の塗材仕上げ工法は、下地の上に、若しくはシーラーを塗付した場合は乾燥させたその上に、上記説明により構成される水系塗材組成物をステンレスから成る金鏝にて塗付量0.6~1.0kg/m2で塗付して乾燥させ、続けて上記説明により構成される厚塗り用塗材組成物をステンレスから成る金鏝にて厚みが2~4mmとなるように塗付し、直ちに、表面に深さ4~10mm、幅2~40mmの複数の凹凸を有するパターンローラーを塗付面に転動させて4~10mmの凹凸を形成した後、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に鏝で押さえて乾燥させる。次に、塗材表面を研磨剤の粒度がP60~P150の研磨手段にて研磨する。最後に、上記説明により構成される上塗り塗料をローラー刷毛にて塗付量0.1~0.15kg/m2で配り塗りし、直ちに、木目調に模様付けをして仕上げるものである。本発明により、建物の壁をコンクリート杉板浮造り調仕上げと同様のテクスチュアに仕上げることができる。
本発明の塗材仕上げ工法に使用する水系塗材組成物と厚塗り用塗材組成物の塗付にあたっては、主に金鏝を使用することができ、上塗り塗料の塗付にあたっては、主にローラー刷毛を使用することができる。勿論、組成物毎に定められる塗付量や厚みに作業性良く塗付できるのであれば、他の塗装道具を使用できる。
また、前記のパターンローラーとは、表面に深さ4~10mm、幅2~40mmの複数の凹凸が付されたものであり、未硬化の厚塗り用塗材組成物の塗付面に転動させることで深さ4~10mmの凹凸を形成することができる。該パターンローラーとしては例えばJR-198(アイカ工業株式会社製、商品名、図4)が使用できる。パターンローラーを使用する際には、パターンローラーへの組成物の付着を防ぐために、パターンローラー及び/または塗付した厚塗り用塗材組成物の表面に転写液を散布することが好ましい。転写液としては例えばJT-180N(主成分:イソパラフィン、アイカ工業株式会社製、商品名)が使用でき、霧吹きに入れて散布すると扱い易く、散布量の目安としては0.02~0.08kg/m2が好ましい。
また、鏝で凸部を押さえることにより、前記パターンローラーにより形成された凸部が略平滑に押さえられ、コンクリート杉板浮造り調仕上げが有する豆板を模した凹部が形成される。この際、塗付した厚塗り用塗材組成物の表面と鏝に霧吹き等にて水を吹きかけ、水に濡れた状態で鏝を塗面に当てて押さえると、鏝に組成物が付着することを防止できるため好ましい。
前記パターンローラーが有する凹凸の数や大きさ、鏝で凸部を押さえる具合を調節することにより、豆板の多いコンクリート杉板浮造り調仕上げにしたり、豆板が少なく略平滑なコンクリート杉板浮造り調仕上げにしたりすることができる。
また、前記の研磨手段とは、直接的にはJIS R 6251に規定する研磨布、JISR 6256に規定する研磨ベルトを指すが、研磨剤の粒度がP60~P150であれば、どのような形態であっても良いという意義である。研磨した後、塗膜表面に研磨粉が付着している場合には、布ウエス等に水を含ませて水拭きして乾燥させるか、高圧空気等にて除去すると良い。
また、上塗り塗料を木目調に模様付けする塗装道具として、ウッドグレイニングツールがある。ウッドグレイニングツールとは、曲面に模様付けのための凹凸が付された模様付け部を有する塗装道具であり、塗付して未乾燥の塗料に該ウッドグレイニングツールの模様付け部を当て、該塗料を掻き取るように引き、引く途中で手首を上下に動かし模様付け部が当たる面を変化させて木目調の模様を付与することができる。模様付け部と簡単な持ち手からなる単純な形状のものや、これに柄を付けて作業性を良くしたもの等があり、本発明の塗材仕上げ工法においてはいずれも使用することができる。ここでいう木目とは、木に表れる目の総称であり、柾目、板目、及び杢目の全てを含み、ウッドグレイニングツールの模様付け部の形状によって付与される木目を変えることができる。ウッドグレイニングツールの模様付け部の幅としては5~20cmであることが好ましく、5cm未満では模様付け作業の手間が大きくなり、20cm超では使用時にウッドグレイニングツールにかかる力が不均一となって出来上がるテクスチュアの美観を損なう場合がある。ウッドグレイニングツールの市販品としては、JR-235(模様付け部の幅:約13cm、アイカ工業株式会社製、商品名)や、ウッドグレイニングツールA(模様付け部の幅:約10cm、好川産業株式会社、商品名)等がある。勿論、本発明における上塗り塗料を木目調に模様付けして全体としてコンクリート杉板浮造り調仕上げのようなテクスチュアを得る、という目的を達することができるのであれば、他の塗装道具を使用してもよい。
これらの塗装道具及び塗材仕上げ工法を実施する際の要点は、以下で説明するその他の請求項に記載の塗材仕上げ工法においても同様である。
本発明の請求項2記載の塗材仕上げ工法は、下地の上に、若しくはシーラーを塗付した場合は乾燥させたその上に、上記説明により構成される水系塗材組成物をステンレスから成る金鏝にて塗付量0.6~1.0kg/m2で塗付して乾燥させ、その上に直径15~60mm、厚み1~5mmの略円盤の養生材を任意の位置に貼付け、続いて乾燥した水系塗材組成物の上に、上記説明により構成される厚塗り用塗材組成物をステンレスから成る金鏝にて厚みが2~4mmとなるように塗付し、直ちに表面に深さ4~10mm、幅2~40mmの複数の凹凸を有するパターンローラーを塗付面に転動させて4~10mmの凹凸を形成した後、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に鏝で押さえて乾燥させる。次に、塗材表面を研磨剤の粒度がP60~P150の研磨手段にて研磨する。最後に、上記説明により構成される上塗り塗料をローラー刷毛にて塗付量0.1~0.15kg/m2で配り塗りし、直ちに、木目調に模様付けをし、前記養生材を除去して仕上げるものである。本発明により、建物の壁をコンクリート杉板浮造り調仕上げと同様のテクスチュアに仕上げることができ、さらにコンクリート杉板浮造り調仕上げ特有のPコン跡を再現できる。
前記略円盤の養生材としては、乾燥した水系塗材組成物に貼付けることができ、糊残りすることなく除去できるものであれば特に限定されないが、好ましくは両面に糊がついており、その上に離型紙が付されているものであると扱いが容易であり、また、厚塗り用塗材組成物を塗付した際に該養生材が該厚塗り用塗材組成物に埋もれた際に、離型紙を剥がすことで仕上がりに悪影響を与えることなく該厚塗り用塗材組成物を硬化乾燥させられる。該養生材は直径15~60mm、厚み1~5mmの略円盤のものが好ましく、実際のPコン跡に酷似した意匠とすることができる。該養生材の材質は特に限定されないが、ポリスチレンのように柔軟な素材であると厚塗り用塗材組成物を塗付する際に障害にならない。該養生材の例として、JR-70P25C1(アイカ工業株式会社製、商品名)がある。Pコン跡を再現するための該略円盤の養生材については、以下で説明するその他の請求項に記載の塗材仕上げ工法においても同様である。
実際にコンクリートを打設する際には、Pコンはセパレーターと呼ばれる金物と併せて使用し、杉板が貼られた型枠の幅を合わせること、コンクリートを流し込んだ際の圧によって杉板及び型枠が変形することを防ぐことを目的に使用されるものであって、そのため設計上Pコンの割付は予め決められており、つまりはコンクリート杉板浮造り調仕上げの表面に表れるPコン跡は概ね位置が決まっている。実際の割付は例えば300×1200mmの杉板であれば、450~600mmのスパンで2箇所に設置される。本発明の塗材仕上げ工法においては、上記のように任意の位置に略円盤の養生材を貼付けることで、実際のコンクリートの打設において設計上決められる位置以外にもPコン跡を再現でき、今までにない意匠を創作することができる。
本発明の請求項3記載の塗材仕上げ工法は、下地の上に、若しくはシーラーを塗付した場合は乾燥させたその上に、上記説明により構成される水系塗材組成物をステンレスから成る金鏝にて塗付量0.6~1.0kg/m2で塗付して乾燥させ、必要によりその上に直径15~60mm、厚み1~5mmの略円盤の養生材を任意の位置に貼付ける。
続いて、上記説明により構成される厚塗り用塗材組成物を塗付する工程であるが、請求項3記載の塗材仕上げ工法においては厚塗り用塗材組成物を2工程に分けて塗付する。第1の工程として、乾燥した水系塗材組成物の上に、厚塗り用塗材組成物をステンレスから成る金鏝にて、該厚塗り用塗材組成物を塗付してなる一辺300~3000mmの略四角形が互いに隣接せず、該厚塗り用塗材組成物が未だ塗付されていない一辺300~3000mmの乾燥した水系塗材組成物からなる略四角形と交互に並ぶように、厚みが2~4mmとなるように塗付する。この時、厚塗り用塗材組成物が塗付されてできた略四角形と、該厚塗り用塗材組成物が未だ塗付されていない部分から成る略四角形が、市松模様状となっており、該厚塗り用塗材組成物が成す略四角形が隣接していないことを確認する。続いて直ちに、表面に深さ4~10mm、幅2~40mmの複数の凹凸を有するパターンローラーを塗付面に転動させて4~10mmの凹凸を形成した後、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に鏝で押さえて乾燥させる。第2の工程として、厚塗り用塗材組成物が未だ塗付されていない乾燥した水系塗材組成物の上に、隣接する第1の工程で塗付して乾燥した厚塗り用塗材組成物の端部から0.5~5mm離れた部分まで厚み0.5~5mmだけ被るようにして、同厚塗り用塗材組成物を厚みが2~4mmとなるように塗付し、直ちに、前記のパターンローラーを塗付面に転動させて4~10mmの凹凸を形成した後、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に鏝で押さえて乾燥させる。
次に、塗材表面全体を研磨剤の粒度がP60~P150の研磨手段にて研磨する。最後に、上記説明により構成される上塗り塗料をローラー刷毛にて塗付量0.1~0.15kg/m2で配り塗りし、直ちに、木目調に模様付けをし、前記の略円盤の養生材を貼付けた場合は除去して仕上げるものである。本発明により、建物の壁をコンクリート杉板浮造り調仕上げと同様のテクスチュアに仕上げることができ、コンクリート杉板浮造り調仕上げ特有の打ち継ぎ目地と必要によってはPコン跡を再現できる。
前記請求項3記載の塗材仕上げ工法において、厚塗り用塗材組成物の塗付作業を簡便にするために、下地の上に、若しくはシーラーを塗付した場合は乾燥させたその上に、300~3000mmのスパンで略水平、及び水平に略垂直に墨出しをし、一辺300~3000mmの四角形が連続して並ぶよう升目を描き、隣接せず交互に並ぶ位置にあたる升目の墨の外縁に沿って養生材を貼ることが好ましく、意図しない部分に厚塗り用塗材組成物が付着することを防ぐことができる。該養生材は厚塗り用塗材組成物にパターンローラーにより凹凸を形成し該凸部を押さえた後に除去するとよい。前記の墨出しには墨壺やレーザー墨出し器等を使用することができ、正確に目印となる線を描くことが出来るものであればこれらに限られない。また、前記養生材の厚みは1~10mm程度であると良く、幅は10mm以上であると塗付作業がより簡便となり、例えば、ポリエチレン発泡体のバックアップ材(目地材)を使用でき、貼り付けるための糊が付いており更にその上に離型紙が付されたものであるとよい。
また、厚塗り用塗材組成物を塗付する第2の工程において、第1の工程において塗付して乾燥した厚塗り用塗材組成物の端部から0.5~5mm離れた部分まで同厚塗り用塗材組成物を塗付する際には、該乾燥した厚塗り用塗材組成物に養生をすると塗付作業が簡便となり、打ち継ぎ目地の意匠を形成し易い。該養生に用いる養生材としてはガムテープが好ましく、特に厚みや幅のサイズは限定されないが、50mm以上の幅であると塗付作業がより簡便となる。
実際にコンクリートを打設する際にできる打ち継ぎ目地は、コンクリートを杉板が貼られた型枠に流し込んで硬化させた際に、杉板同士の継ぎ目部分の窪みがコンクリートに反映され、少し盛り上がってできるものであり、できるスパンは使用する杉板のサイズによって予め決まり、スパンは一定である。しかしながら、本発明の塗材仕上げ工法においては、300~3000mmのスパンで任意の位置に打ち継ぎ目地を再現できるため、コンクリート杉板浮造り調仕上げの意匠を再現しつつも、今までにない意匠を創作することができる。
本発明の請求項4記載の塗材仕上げ工法は、請求項3記載の塗材仕上げ工法と同様にコンクリート杉板浮造り調仕上げが有する打ち継ぎ目地を再現するものであるが、請求項3の工法では、図1のように打ち継ぎ目地を模した凸模様で仕切られる四角形が、互い違いにならずに整列するようにして打ち継ぎ目地を再現するのに対し、本発明では図2のように打ち継ぎ目地を一の字繋ぎ模様状に再現するものである。一の字繋ぎ模様とは、平行線の間を交互に垂直線で区切った模様であり、レンガ積みが呈する様な模様のことである。
本発明の請求項4記載の塗材仕上げ工法は、下地の上に、若しくはシーラーを塗付した場合は乾燥させたその上に、上記説明により構成される水系塗材組成物をステンレスから成る金鏝にて塗付量0.6~1.0kg/m2で塗付して乾燥させ、必要によりその上に直径15~60mm、厚み1~5mmの略円盤の養生材を任意の位置に貼付ける。
続いて、上記説明により構成される厚塗り用塗材組成物を塗付する工程であるが、請求項4記載の塗材仕上げ工法においては厚塗り用塗材組成物を4工程に分けて塗付する。第1の工程として、乾燥した水系塗材組成物の上に、厚塗り用塗材組成物をステンレスから成る金鏝にて、一辺300~3000mmの略四角形の升目から成る略一の字繋ぎ模様における隣接せず一升ずつ離れた位置にある升目にあたる箇所に、厚みが2~4mmとなるように塗付し、直ちに、表面に深さ4~10mm、幅2~40mmの複数の凹凸を有するパターンローラーを塗付面に転動させて4~10mmの凹凸を形成した後、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に鏝で押さえて乾燥させる。第2の工程として、前記略一の字繋ぎ模様において、第1の工程において塗付して乾燥した厚塗り用塗材組成物に挟まれる位置にある升目にあたる箇所に、隣接する第1の工程で塗付して乾燥した厚塗り用塗材組成物の端部から0.5~5mm離れた部分まで厚み0.5~5mmだけ被るようにして、同厚塗り用塗材組成物を厚みが2~4mmとなるように塗付し、直ちに前記パターンローラーを塗付面に転動させて4~10mmの凹凸を形成した後、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に鏝で押さえた後乾燥させる。第3の工程として、前記略一の字繋ぎ模様において、前記厚塗り用塗材組成物が未だ塗付されておらず互いに接しない一升ずつ離れた升目にあたる箇所に、隣接する第1、及び第2の工程で塗付して乾燥した厚塗り用塗材組成物の端部から0.5~5mm離れた部分まで厚み0.5~5mmだけ被るようにして、同厚塗り用塗材組成物を厚みが2~4mmとなるように塗付し、直ちに該パターンローラーを転動させて4~10mmの凹凸を形成させ、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に鏝で押さえた後乾燥させる。第4の工程として、厚塗り用塗材組成物を未だ塗付されていない箇所に、隣接する第1乃至第3の工程で塗付して乾燥した厚塗り用塗材組成物の端部から0.5~5mm離れた部分まで厚み0.5~5mmだけ被るようにして、前記厚塗り用塗材組成物を厚みが2~4mmとなるように塗付し、直ちに該パターンローラーを転動させて4~10mmの凹凸を形成させ、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に鏝で押さえた後乾燥させる。
次に、塗材表面全体を研磨剤の粒度がP60~P150の研磨手段にて研磨する。最後に、上記説明により構成される上塗り塗料をローラー刷毛にて塗付量0.1~0.15kg/m2で配り塗りし、直ちに、木目調に模様付けをし、前記の略円盤の養生材を貼付けた場合は除去して仕上げるものである。本発明により、建物の壁をコンクリート杉板浮造り調仕上げと同様のテクスチュアに仕上げることができ、コンクリート杉板浮造り調仕上げ特有の一の字繋ぎ模様状の打ち継ぎ目地と必要によってはPコン跡を再現できる。
厚塗り用塗材組成物の塗付作業を簡便にするために、下地の上に、若しくはシーラーを塗付した場合は乾燥させたその上に、一辺300~3000mmの四角形から成る一の字繋ぎ模様状に墨出しをし、組成物を塗付する箇所を囲むように養生材を設置し、乾燥した厚塗り用塗材組成物の上に同厚塗り用塗材組成物を塗付する際にも養生材を設置し、塗付後に都度養生材を除去することが好ましい。墨出し、養生には前記同様の道具、バックアップ材やガムテープを使用することができる。
本発明の請求項5記載の塗材仕上げ工法は、下地の上に、若しくはシーラーを塗付した場合は乾燥させたその上に、上記説明により構成される水系塗材組成物をステンレスから成る金鏝にて塗付量0.6~1.0kg/m2で塗付して乾燥させ、必要によりその上に直径15~60mm、厚み1~5mmの略円盤の養生材を任意の位置に貼付け、更に乾燥した水系塗材組成物の上に、略水平及び/または水平と略垂直に300~5000mmの間隔で、幅5~45mm、厚さ1~10mmの直方体の養生材を、下地の略全巾または略全高さに亘って貼付ける。続いて、乾燥した水系塗材組成物の上に、上記説明により構成される厚塗り用塗材組成物をステンレスから成る金鏝にて厚みが2~4mmとなるように塗付し、直ちに、表面に深さ4~10mm、幅2~40mmの複数の凹凸を有するパターンローラーを塗付面に転動させて4~10mmの凹凸を形成した後、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に鏝で押さえて乾燥させる。次に、塗材表面を研磨剤の粒度がP60~P150の研磨手段にて研磨する。最後に、上記説明により構成される上塗り塗料をローラー刷毛にて塗付量0.1~0.15kg/m2で配り塗りし、直ちに、木目調に模様付けをし、前記の略円盤の養生材と直方体の養生材を除去して仕上げるものである。本発明により、建物の壁をコンクリート杉板浮造り調仕上げと同様のテクスチュアに仕上げることができ、コンクリート杉板浮造り調仕上げ特有のひび割れ誘発目地と必要によってはPコン跡を再現できる。
ひび割れ誘発目地とは、コンクリート構造物において、予め決められた位置にひび割れを起こす目的で設けられた目地であり、コンクリート杉板浮造り調仕上げにおいては設計上3000mm以下のスパンで存在することが望ましく、必要不可欠なものである。本発明の塗材仕上げ工法においては300~5000mmのスパンで任意の位置にひび割れ誘発目地を再現できるものであり、コンクリート杉板浮造り調仕上げの意匠を再現しつつも、今までにない意匠を創作することができるものである。
前記の直方体の養生材としては、幅5~45mm、厚さ1.5~10mmのものを用いると誘発目地様の意匠を再現し易く、例えば、ポリエチレン発泡体のバックアップ材(目地材)を使用でき、糊が付いておりその上に離型紙が付されたものだと尚良い。
以下、実施例にて具体的に説明する。
<材料の作製>
表1の配合に従い実施例及び比較例の水系塗材組成物、厚塗り用塗材組成物、及び上塗り塗料を作製した。表1において、アクリル樹脂系エマルジョンとしてアクロナールPS743(固形分:55重量%、樹脂のガラス転移温度:30℃、スチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルの共重合体、BASF社製、商品名)を使用し、充填剤Aとして硅砂粉#300(平均粒径D50:25μm、株式会社トウチュウ製、商品名)を、充填材Bとして重質炭酸カルシウムBF-200(平均粒径D50:10μm、備北粉化工業株式会社製、商品名)を、充填材Cとして重質炭酸カルシウムSFT-2000(平均粒径D50:20μm、三共製粉株式会社製、商品名)を使用し、骨材IAとして東北硅砂7号(嵩比重:1.4、平均粒径D50:150μm、東北硅砂株式会社製、商品名)を、骨材IBとして重質炭酸カルシウムK-250(嵩比重:1.6、平均粒径D50:200μm、旭鉱末株式会社製、商品名)を使用し、骨材IIAとしてJF-1(寒水石、嵩比重:1.6、平均粒径D50:0.3mm、アイカ工業株式会社製、商品名)、骨材IIBとしてJF-3(寒水石、嵩比重:1.6、平均粒径D50:0.9mm、アイカ工業株式会社製、商品名)、骨材IICとしてJF-5(寒水石、嵩比重:1.6、平均粒径D50:1.5mm、アイカ工業株式会社製、商品名)を使用し、軽量骨材としてJF-216(シラスバルーン、嵩比重:0.3、平均粒径D50:30~50μm、アイカ工業株式会社製、商品名)を使用し、無機繊維としてCS3J-888(長さ:3mm、径:10μm、日東紡績株式会社製、商品名)を使用し、顔料として酸化チタンR-820(石原産業株式会社製、商品名)を使用し、増粘剤として水溶性セルロースエーテルhiメトローズ90SH-15000(信越化学株式会社製、商品名)を使用し、成膜助剤としてテキサノールCS-12(チッソ株式会社製、商品名)を使用した。この他には消泡剤、防腐剤、分散剤、防藻防カビ剤、凍結防止剤を添加したが、これらは水系組成物用の市販品より適宜選択されるものを使用することが出来る。
表1の配合に従い実施例及び比較例の水系塗材組成物、厚塗り用塗材組成物、及び上塗り塗料を作製した。表1において、アクリル樹脂系エマルジョンとしてアクロナールPS743(固形分:55重量%、樹脂のガラス転移温度:30℃、スチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルの共重合体、BASF社製、商品名)を使用し、充填剤Aとして硅砂粉#300(平均粒径D50:25μm、株式会社トウチュウ製、商品名)を、充填材Bとして重質炭酸カルシウムBF-200(平均粒径D50:10μm、備北粉化工業株式会社製、商品名)を、充填材Cとして重質炭酸カルシウムSFT-2000(平均粒径D50:20μm、三共製粉株式会社製、商品名)を使用し、骨材IAとして東北硅砂7号(嵩比重:1.4、平均粒径D50:150μm、東北硅砂株式会社製、商品名)を、骨材IBとして重質炭酸カルシウムK-250(嵩比重:1.6、平均粒径D50:200μm、旭鉱末株式会社製、商品名)を使用し、骨材IIAとしてJF-1(寒水石、嵩比重:1.6、平均粒径D50:0.3mm、アイカ工業株式会社製、商品名)、骨材IIBとしてJF-3(寒水石、嵩比重:1.6、平均粒径D50:0.9mm、アイカ工業株式会社製、商品名)、骨材IICとしてJF-5(寒水石、嵩比重:1.6、平均粒径D50:1.5mm、アイカ工業株式会社製、商品名)を使用し、軽量骨材としてJF-216(シラスバルーン、嵩比重:0.3、平均粒径D50:30~50μm、アイカ工業株式会社製、商品名)を使用し、無機繊維としてCS3J-888(長さ:3mm、径:10μm、日東紡績株式会社製、商品名)を使用し、顔料として酸化チタンR-820(石原産業株式会社製、商品名)を使用し、増粘剤として水溶性セルロースエーテルhiメトローズ90SH-15000(信越化学株式会社製、商品名)を使用し、成膜助剤としてテキサノールCS-12(チッソ株式会社製、商品名)を使用した。この他には消泡剤、防腐剤、分散剤、防藻防カビ剤、凍結防止剤を添加したが、これらは水系組成物用の市販品より適宜選択されるものを使用することが出来る。
上記の水系塗材組成物、厚塗り用塗材組成物、及び上塗り塗料を用いて以下の実施例及び比較例とした。
水系塗材組成物Iを塗付量0.6kg/m2で塗付し、厚塗り用塗材組成物Aを塗付厚み2mmとなるように塗付し、上塗り塗料を塗付量0.1kg/m2で塗付する条件で本発明の塗材仕上げ工法により仕上げたものを実施例1とした。
水系塗材組成物IIを塗付量0.6kg/m2で塗付し、厚塗り用塗材組成物Bを塗付厚み2mmとなるように塗付し、上塗り塗料を塗付量0.1kg/m2で塗付する条件で本発明の塗材仕上げ工法により仕上げたものを実施例2とした。
実施例2における厚塗り用塗材組成物Bの塗付厚みを3mmに変更して仕上げたものを実施例3とした。
水系塗材組成物IIを塗付量0.6kg/m2で塗付し、厚塗り用塗材組成物Cを塗付厚み3mmとなるように塗付し、上塗り塗料を塗付量0.1kg/m2で塗付する条件で本発明の塗材仕上げ工法により仕上げたものを実施例4とした。
実施例4における厚塗り用塗材組成物Cを厚塗り用塗材組成物Dに変更して仕上げたものを実施例5とした。
実施例4における厚塗り用塗材組成物Cを厚塗り用塗材組成物Eに変更して仕上げたものを実施例6とした。
実施例4における厚塗り用塗材組成物Cを厚塗り用塗材組成物Fに変更して仕上げたものを実施例7とした。
実施例4における厚塗り用塗材組成物Cを厚塗り用塗材組成物Gに変更して仕上げたものを実施例8とした。
実施例2における厚塗り用塗材組成物Bの塗付厚みを1mmに変更して仕上げたものを比較例1とした。
実施例2における厚塗り用塗材組成物Bの塗付厚みを5mmに変更して仕上げたものを比較例2とした。
実施例4における厚塗り用塗材組成物Cを厚塗り用塗材組成物Hに変更して仕上げたものを比較例3とした。
<評価方法>
上記の実施例及び比較例について、以下の評価を行った。尚、特に記載のない限り、試験体の作製、養生、評価試験は23℃、50%RHの環境下にて行った。
上記の実施例及び比較例について、以下の評価を行った。尚、特に記載のない限り、試験体の作製、養生、評価試験は23℃、50%RHの環境下にて行った。
<塗付作業性>
垂直になるよう立てかけたJIS A 5430規定のフレキシブルボード(900×900mm)を下地とし、実施例及び比較例の各水系塗材組成物をステンレス製金鏝にて塗付して乾燥させ、その上に実施例及び比較例の水系塗材組成物をステンレス製金鏝にて塗付して乾燥させ、続いて実施例及び比較例の厚塗り用塗材組成物をステンレス製金鏝にて各実施例及び比較例で定めた厚みとなるように塗付し、直ちに、パターンローラーJR-198を塗面に転動させて凹凸を形成し、該凹部の深さが2mm程度となるように該凸部を略平滑に押さえて乾燥させ、次に、研磨材の粒度がP80の研磨紙にて塗材表面を研磨し、最後に実施例及び比較例の上塗り塗料をローラー刷毛にて配り塗りし、ウッドグレイニングツールJR-235を用いて木目調に模様付けをし、塗付作業性を確認した。いずれの組成物も塗付作業性が良好なものを〇と、いずれかの組成物においてダレが生じたり、ベタついたりして塗付作業性が不良なものを×と評価した。
垂直になるよう立てかけたJIS A 5430規定のフレキシブルボード(900×900mm)を下地とし、実施例及び比較例の各水系塗材組成物をステンレス製金鏝にて塗付して乾燥させ、その上に実施例及び比較例の水系塗材組成物をステンレス製金鏝にて塗付して乾燥させ、続いて実施例及び比較例の厚塗り用塗材組成物をステンレス製金鏝にて各実施例及び比較例で定めた厚みとなるように塗付し、直ちに、パターンローラーJR-198を塗面に転動させて凹凸を形成し、該凹部の深さが2mm程度となるように該凸部を略平滑に押さえて乾燥させ、次に、研磨材の粒度がP80の研磨紙にて塗材表面を研磨し、最後に実施例及び比較例の上塗り塗料をローラー刷毛にて配り塗りし、ウッドグレイニングツールJR-235を用いて木目調に模様付けをし、塗付作業性を確認した。いずれの組成物も塗付作業性が良好なものを〇と、いずれかの組成物においてダレが生じたり、ベタついたりして塗付作業性が不良なものを×と評価した。
<意匠性>
下地としてJIS A 5430規定のフレキシブルボード(150×210mm、厚さ10mm)を使用し、シーラーとして水系アクリル樹脂シーラーJS-500(固形分:40重量%、アイカ工業株式会社製、商品名)を塗付量0.075kg/m2で塗付し、12時間養生した。その後、実施例及び比較例の水系塗材組成物をステンレス製金鏝にて塗付して乾燥させ、続いて実施例及び比較例の厚塗り用塗材組成物をステンレス製金鏝にて各実施例及び比較例で定めた厚みとなるように塗付し、直ちに、パターンローラーJR-198を塗面に転動させて凹凸を形成し、該凹部の深さが2mm程度となるように該凸部を略平滑に鏝で押さえて乾燥させた。次に、研磨材の粒度がP80の研磨紙にて塗材表面を研磨した。最後に実施例及び比較例の上塗り塗料をローラー刷毛にて配り塗りし、ウッドグレイニングツールJR-235を用いて木目調に模様付けをして乾燥させて仕上げた。コンクリート杉板浮造り調仕上げと同様のコンクリートの無機質感と杉板の風合いが一体となったテクスチュアに仕上がっているものを○と、そうでないものを×と評価した。
下地としてJIS A 5430規定のフレキシブルボード(150×210mm、厚さ10mm)を使用し、シーラーとして水系アクリル樹脂シーラーJS-500(固形分:40重量%、アイカ工業株式会社製、商品名)を塗付量0.075kg/m2で塗付し、12時間養生した。その後、実施例及び比較例の水系塗材組成物をステンレス製金鏝にて塗付して乾燥させ、続いて実施例及び比較例の厚塗り用塗材組成物をステンレス製金鏝にて各実施例及び比較例で定めた厚みとなるように塗付し、直ちに、パターンローラーJR-198を塗面に転動させて凹凸を形成し、該凹部の深さが2mm程度となるように該凸部を略平滑に鏝で押さえて乾燥させた。次に、研磨材の粒度がP80の研磨紙にて塗材表面を研磨した。最後に実施例及び比較例の上塗り塗料をローラー刷毛にて配り塗りし、ウッドグレイニングツールJR-235を用いて木目調に模様付けをして乾燥させて仕上げた。コンクリート杉板浮造り調仕上げと同様のコンクリートの無機質感と杉板の風合いが一体となったテクスチュアに仕上がっているものを○と、そうでないものを×と評価した。
<ゼロスパン引張伸び>
下地としてJIS A 5430規定のフレキシブルボード(100×100mm、厚さ10mm)を使用し、当該下地2枚の木口同士を突き付け、その裏面を養生テープで仮止めする。下地のオモテ面にシーラーとして溶剤型塩化ゴム系下塗り材JS-410(アイカ工業株式会社製、商品名)を塗付量0.2kg/m2で塗付して4時間以上乾燥させた後、実施例及び比較例の水系塗材組成物をステンレス製金鏝にて塗付して乾燥させ、続いて実施例及び比較例の厚塗り用塗材組成物をステンレス製金鏝にて各実施例及び比較例で定めた厚みとなるように塗付し、直ちに、パターンローラーJR-198を塗面に転動させて凹凸を形成し、該凹部の深さが2mm程度となるように該凸部を略平滑に鏝で押さえて乾燥させた。次に、研磨材の粒度がP80の研磨紙にて塗材表面を研磨した。最後に実施例及び比較例の上塗り塗料をローラー刷毛にて配り塗りし、ウッドグレイニングツールJR-235を用いて木目調に模様付けをして乾燥させて仕上げ、14日間養生して試験体とした。試験体裏面の仮止めの養生テープをはがし、万能試験機(インストロン社製)にて、試験体の両端を2mm/分で引張り、下地の突きつけ部の塗膜にピンホールが発生した際の伸び(mm)を測定し、該伸びが0.55mm以上のものを◎と、0.55mm未満0.5mm以上のものを〇と、0.5mm未満のものを×と評価した。
下地としてJIS A 5430規定のフレキシブルボード(100×100mm、厚さ10mm)を使用し、当該下地2枚の木口同士を突き付け、その裏面を養生テープで仮止めする。下地のオモテ面にシーラーとして溶剤型塩化ゴム系下塗り材JS-410(アイカ工業株式会社製、商品名)を塗付量0.2kg/m2で塗付して4時間以上乾燥させた後、実施例及び比較例の水系塗材組成物をステンレス製金鏝にて塗付して乾燥させ、続いて実施例及び比較例の厚塗り用塗材組成物をステンレス製金鏝にて各実施例及び比較例で定めた厚みとなるように塗付し、直ちに、パターンローラーJR-198を塗面に転動させて凹凸を形成し、該凹部の深さが2mm程度となるように該凸部を略平滑に鏝で押さえて乾燥させた。次に、研磨材の粒度がP80の研磨紙にて塗材表面を研磨した。最後に実施例及び比較例の上塗り塗料をローラー刷毛にて配り塗りし、ウッドグレイニングツールJR-235を用いて木目調に模様付けをして乾燥させて仕上げ、14日間養生して試験体とした。試験体裏面の仮止めの養生テープをはがし、万能試験機(インストロン社製)にて、試験体の両端を2mm/分で引張り、下地の突きつけ部の塗膜にピンホールが発生した際の伸び(mm)を測定し、該伸びが0.55mm以上のものを◎と、0.55mm未満0.5mm以上のものを〇と、0.5mm未満のものを×と評価した。
<耐汚染性>
下地としてJIS A 5430規定のフレキシブルボード(80×265mm、厚さ4mm)を使用し、シーラーとして溶剤型塩化ゴム系下塗り材JS-410(アイカ工業株式会社製、商品名)を塗付量0.2kg/m2で塗付して4時間以上乾燥させた後、実施例及び比較例の水系塗材組成物をステンレス製金鏝にて塗付して乾燥させ、続いて実施例及び比較例の厚塗り用塗材組成物をステンレス製金鏝にて各実施例及び比較例で定めた厚みとなるように塗付し、直ちに、パターンローラーJR-198を塗面に転動させて凹凸を形成し、該凹部の深さが2mm程度となるように該凸部を略平滑に鏝で押さえて乾燥させた。次に、研磨材の粒度がP80の研磨紙にて塗材表面を研磨した。最後に実施例及び比較例の上塗り塗料をローラー刷毛にて配り塗りし、ウッドグレイニングツールJR-235を用いて木目調に模様付けをして乾燥させて仕上げ、14日間養生して試験体とした。試験体は2体ずつ作製し、そのうちの一体を水平面に対して70度の角度で縦長状に設置した。当該試験体の塗膜面全体に、カーボンブラック(JISZ 8901、粒子径0.08μm)5重量%、イエローオーカー(ホルベイン工業社製、PG230(商品名)、粒子径0.3~0.6μm)67.5重量%、関東ローム(JISZ 8901、粒子径5~10μm)22.5重量%、けい砂(JIS Z 8901、粒子径5~10μm)5重量%の配合で混合した粉体5gを水道水1リットルに懸濁させた汚染水100mLを散水し、その後、水道水100mLを同様に散水する。これを1サイクルとして10サイクル繰り返した。汚染水等を散水した試験体の塗膜と、汚染水等を散水していないもう一体の試験体の塗膜との色差(ΔE)を色彩色差計(CM-2600d、コニカミノルタセンシング株式会社製)にて測定し、当該ΔEを耐汚染性の指標とした。ΔEが3.0未満のものを○と、ΔEが3.0以上のものを×と評価した。
下地としてJIS A 5430規定のフレキシブルボード(80×265mm、厚さ4mm)を使用し、シーラーとして溶剤型塩化ゴム系下塗り材JS-410(アイカ工業株式会社製、商品名)を塗付量0.2kg/m2で塗付して4時間以上乾燥させた後、実施例及び比較例の水系塗材組成物をステンレス製金鏝にて塗付して乾燥させ、続いて実施例及び比較例の厚塗り用塗材組成物をステンレス製金鏝にて各実施例及び比較例で定めた厚みとなるように塗付し、直ちに、パターンローラーJR-198を塗面に転動させて凹凸を形成し、該凹部の深さが2mm程度となるように該凸部を略平滑に鏝で押さえて乾燥させた。次に、研磨材の粒度がP80の研磨紙にて塗材表面を研磨した。最後に実施例及び比較例の上塗り塗料をローラー刷毛にて配り塗りし、ウッドグレイニングツールJR-235を用いて木目調に模様付けをして乾燥させて仕上げ、14日間養生して試験体とした。試験体は2体ずつ作製し、そのうちの一体を水平面に対して70度の角度で縦長状に設置した。当該試験体の塗膜面全体に、カーボンブラック(JISZ 8901、粒子径0.08μm)5重量%、イエローオーカー(ホルベイン工業社製、PG230(商品名)、粒子径0.3~0.6μm)67.5重量%、関東ローム(JISZ 8901、粒子径5~10μm)22.5重量%、けい砂(JIS Z 8901、粒子径5~10μm)5重量%の配合で混合した粉体5gを水道水1リットルに懸濁させた汚染水100mLを散水し、その後、水道水100mLを同様に散水する。これを1サイクルとして10サイクル繰り返した。汚染水等を散水した試験体の塗膜と、汚染水等を散水していないもう一体の試験体の塗膜との色差(ΔE)を色彩色差計(CM-2600d、コニカミノルタセンシング株式会社製)にて測定し、当該ΔEを耐汚染性の指標とした。ΔEが3.0未満のものを○と、ΔEが3.0以上のものを×と評価した。
<不燃性>
不燃材料認定番号NM-8619に該当するせっこうボード(100×100mm、厚さ12.5mm)にシーラーとして水系アクリル樹脂シーラーJS-500(固形分:40重量%、アイカ工業株式会社製、商品名)を塗付量0.075kg/m2で塗付し、12時間養生した。その後、実施例及び比較例の水系塗材組成物をステンレス製金鏝にて塗付して乾燥させ、続いて実施例及び比較例の厚塗り用塗材組成物をステンレス製金鏝にて各実施例及び比較例で定めた厚みとなるように塗付し、直ちに、パターンローラーJR-198を塗面に転動させて凹凸を形成し、該凹部の深さが2mm程度となるように該凸部を略平滑に鏝で押さえて乾燥させた。次に、研磨材の粒度がP80の研磨紙にて塗材表面を研磨した。最後に実施例及び比較例の上塗り塗料をローラー刷毛にて配り塗りし、ウッドグレイニングツールJR-235を用いて木目調に模様付けをして乾燥させて仕上げ、試験体とした。該試験体についてISO5660 Part1に準拠したコーンカロリーメーターを使用した発熱性試験を行った。試験時間は20分、輻射強度は50kW/m2、排気流量速度は24L/secとし、20分間の総発熱量(MJ/m2)を測定し、8MJ/m2以下を○と、8MJ/m2超を×と評価した。
不燃材料認定番号NM-8619に該当するせっこうボード(100×100mm、厚さ12.5mm)にシーラーとして水系アクリル樹脂シーラーJS-500(固形分:40重量%、アイカ工業株式会社製、商品名)を塗付量0.075kg/m2で塗付し、12時間養生した。その後、実施例及び比較例の水系塗材組成物をステンレス製金鏝にて塗付して乾燥させ、続いて実施例及び比較例の厚塗り用塗材組成物をステンレス製金鏝にて各実施例及び比較例で定めた厚みとなるように塗付し、直ちに、パターンローラーJR-198を塗面に転動させて凹凸を形成し、該凹部の深さが2mm程度となるように該凸部を略平滑に鏝で押さえて乾燥させた。次に、研磨材の粒度がP80の研磨紙にて塗材表面を研磨した。最後に実施例及び比較例の上塗り塗料をローラー刷毛にて配り塗りし、ウッドグレイニングツールJR-235を用いて木目調に模様付けをして乾燥させて仕上げ、試験体とした。該試験体についてISO5660 Part1に準拠したコーンカロリーメーターを使用した発熱性試験を行った。試験時間は20分、輻射強度は50kW/m2、排気流量速度は24L/secとし、20分間の総発熱量(MJ/m2)を測定し、8MJ/m2以下を○と、8MJ/m2超を×と評価した。
<仕上げ方法の評価>
石膏ボード(12mm厚、JISA6901相当品)にシーラーとして水系アクリル樹脂シーラーJS-500(固形分:40重量%、アイカ工業株式会社製、商品名)を塗付量0.075kg/m2で塗付し乾燥させた。この上に、上記実施例4の水系塗材組成物、厚塗り用塗材組成物、及び上塗り塗料を用い、請求項3から請求項5記載の塗材仕上げ工法を実施して仕上げた。請求項3記載の塗材仕上げ工法によって仕上げられた塗膜表面が図1であり、コンクリート杉板浮造り調仕上げの様なコンクリートの無機質感と杉板の木目の風合いが一体となったテクスチュアに仕上げられ、Pコン跡と打ち継ぎ目地が再現されていた。また、請求項4記載の塗材仕上げ工法によって仕上げられた塗膜表面が図2であり、コンクリート杉板浮造り調仕上げの様なコンクリートの無機質感と杉板の木目の風合いが一体となったテクスチュアに仕上げられ、Pコン跡と一の字繋ぎ模様状の打ち継ぎ目地が再現されていた。また、請求項5記載の塗材仕上げ工法によって仕上げられた塗膜表面が図3であり、コンクリート杉板浮造り調仕上げの様なコンクリートの無機質感と杉板の木目の風合いが一体となったテクスチュアに仕上げられ、Pコン跡とひび割れ誘発目地が再現されていた。
石膏ボード(12mm厚、JISA6901相当品)にシーラーとして水系アクリル樹脂シーラーJS-500(固形分:40重量%、アイカ工業株式会社製、商品名)を塗付量0.075kg/m2で塗付し乾燥させた。この上に、上記実施例4の水系塗材組成物、厚塗り用塗材組成物、及び上塗り塗料を用い、請求項3から請求項5記載の塗材仕上げ工法を実施して仕上げた。請求項3記載の塗材仕上げ工法によって仕上げられた塗膜表面が図1であり、コンクリート杉板浮造り調仕上げの様なコンクリートの無機質感と杉板の木目の風合いが一体となったテクスチュアに仕上げられ、Pコン跡と打ち継ぎ目地が再現されていた。また、請求項4記載の塗材仕上げ工法によって仕上げられた塗膜表面が図2であり、コンクリート杉板浮造り調仕上げの様なコンクリートの無機質感と杉板の木目の風合いが一体となったテクスチュアに仕上げられ、Pコン跡と一の字繋ぎ模様状の打ち継ぎ目地が再現されていた。また、請求項5記載の塗材仕上げ工法によって仕上げられた塗膜表面が図3であり、コンクリート杉板浮造り調仕上げの様なコンクリートの無機質感と杉板の木目の風合いが一体となったテクスチュアに仕上げられ、Pコン跡とひび割れ誘発目地が再現されていた。
<評価結果>
仕上げ方法の評価以外の評価項目に関する評価結果を表2、及び表3に示す。
仕上げ方法の評価以外の評価項目に関する評価結果を表2、及び表3に示す。
Claims (8)
- 下地に必要によりシーラーを塗付して乾燥させ、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填材と骨材の重量比が充填材:骨材=1:2.8~13.8である水系塗材組成物を、塗付量0.6~1.0kg/m2で塗付して乾燥させ、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填剤と骨材の重量比が充填材:骨材=1:14.0~53.5である厚塗り用塗材組成物を、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、表面に深さ4~10mm、幅2~40mmの複数の凹凸を有するパターンローラーを転動させて深さ4~10mmの凹凸を形成し、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に押さえた後乾燥させ、
該乾燥した厚塗り用塗材組成物の塗材表面を研磨剤の粒度がP60~P150の研磨手段にて研磨し、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンを含む上塗り塗料を、塗付量0.1~0.15kg/m2で塗付し、
直ちに、木目調に模様付けをして仕上げることを特徴とする塗材仕上げ工法。 - 下地に必要によりシーラーを塗付して乾燥させ、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填材と骨材の重量比が充填材:骨材=1:2.8~13.8である水系塗材組成物を、塗付量0.6~1.0kg/m2で塗付して乾燥させ、
この上に、直径15~60mm、厚み1~5mmの略円盤の養生材を任意の位置に貼付け、
乾燥した水系塗材組成物の上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填剤と骨材の重量比が充填材:骨材=1:14.0~53.5である厚塗り用塗材組成物を、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、表面に深さ4~10mm、幅2~40mmの複数の凹凸を有するパターンローラーを転動させて深さ4~10mmの凹凸を形成し、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に押さえた後乾燥させ、
該乾燥した厚塗り用塗材組成物の塗材表面を研磨剤の粒度がP60~P150の研磨手段にて研磨し、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンを含む上塗り塗料を、塗付量0.1~0.15kg/m2で塗付し、
直ちに、木目調に模様付けをして乾燥させ、
前記養生材を除去して仕上げることを特徴とする塗材仕上げ工法。 - 下地に必要によりシーラーを塗付して乾燥させ、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填材と骨材の重量比が充填材:骨材=1:2.8~13.8である水系塗材組成物を、塗付量0.6~1.0kg/m2で塗付して乾燥させ、
この上に必要により、直径15~60mm、厚み1~5mmの略円盤の養生材を任意の位置に貼付け、
乾燥した水系塗材組成物の上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填剤と骨材の重量比が充填材:骨材=1:14.0~53.5である厚塗り用塗材組成物を、該厚塗り用塗材組成物を塗付してなる一辺300~3000mmの略四角形が互いに隣接せず、該厚塗り用塗材組成物が未だ塗付されていない一辺300~3000mmの乾燥した水系塗材組成物からなる略四角形と交互に並ぶように、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、表面に深さ4~10mm、幅2~40mmの複数の凹凸を有するパターンローラーを転動させて深さ4~10mmの凹凸を形成し、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に押さえた後乾燥させ、
前記厚塗り用塗材組成物が未だ塗付されていない乾燥した水系塗材組成物の上に、前記厚塗り用塗材組成物を、隣接する乾燥した厚塗り用塗材組成物の端部から0.5~5mm離れた部分まで厚み0.5~5mm被るようにして、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、前記パターンローラーを転動させて4~10mmの凹凸を形成し、前記同様に押さえた後乾燥させ、
該乾燥した厚塗り用塗材組成物の塗材表面全体を研磨剤の粒度がP60~P150の研磨手段にて研磨し、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンを含む上塗り塗料を、塗付量0.1~0.15kg/m2で塗付し、
直ちに、木目調に模様付けをして乾燥させ、
前記養生材を貼付けていた場合にはこれを除去して仕上げることを特徴とする塗材仕上げ工法。 - 下地に必要によりシーラーを塗付して乾燥させ、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填材と骨材の重量比が充填材:骨材=1:2.8~13.8である水系塗材組成物を、塗付量0.6~1.0kg/m2で塗付して乾燥させ、
この上に必要により、直径15~60mm、厚み1~5mmの略円盤の養生材を任意の位置に貼付け、
乾燥した水系塗材組成物の上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填剤と骨材の重量比が充填材:骨材=1:14.0~53.5である厚塗り用塗材組成物を、一辺300~3000mmの略四角形の升目から成る略一の字繋ぎ模様における隣接せず一升ずつ離れた位置にある升目にあたる箇所に、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、表面に深さ4~10mm、幅2~40mmの複数の凹凸を有するパターンローラーを転動させて深さ4~10mmの凹凸を形成し、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に押さえた後乾燥させ、
前記略一の字繋ぎ模様において、前記厚塗り用塗材組成物が塗付された升目に挟まれる位置にある升目にあたる箇所に、前記厚塗り用塗材組成物を、隣接する乾燥した厚塗り用塗材組成物の端部から0.5~5mm離れた部分まで厚み0.5~5mm被るようにして、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、前記パターンローラーを転動させて4~10mmの凹凸を形成し、前記同様に押さえた後乾燥させ、
前記略一の字繋ぎ模様において、前記厚塗り用塗材組成物が未だ塗付されておらず互いに接しない一升ずつ離れた升目にあたる箇所に、前記厚塗り用塗材組成物を、隣接する乾燥した厚塗り用塗材組成物の端部から0.5~5mm離れた部分まで厚み0.5~5mm被るようにして、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、前記パターンローラーを転動させて4~10mmの凹凸を形成し、前記同様に押さえた後乾燥させ、
前記略一の字繋ぎ模様において、前記厚塗り用塗材組成物が未だ塗付されていない箇所に、前記厚塗り用塗材組成物を、隣接する乾燥した厚塗り用塗材組成物の端部から0.5~5mm離れた部分まで厚み0.5~5mm被るようにして、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、前記パターンローラーを転動させて4~10mmの凹凸を形成し、前記同様に押さえた後乾燥させ、
該乾燥した厚塗り用塗材組成物の塗材表面全体を研磨剤の粒度がP60~P150の研磨手段にて研磨し、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンを含む上塗り塗料を、塗付量0.1~0.15kg/m2で塗付し、
直ちに、木目調に模様付けをして乾燥させ、
前記養生材を貼付けていた場合にはこれを除去して仕上げることを特徴とする塗材仕上げ工法。 - 下地に必要によりシーラーを塗付して乾燥させ、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填材と骨材の重量比が充填材:骨材=1:2.8~13.8である水系塗材組成物を、塗付量0.6~1.0kg/m2で塗付して乾燥させ、
この上に、略水平及び/または水平と略垂直に300~5000mmの間隔で、幅5~45mm、厚さ3~10mmの養生材を、下地の略全巾及び/または略全高さに亘って貼付け、
乾燥した水系塗材組成物の上に必要により、直径15~60mm、厚み1~5mmの略円盤の養生材を任意の位置に貼付け、
乾燥した水系塗材組成物の上に、アクリル樹脂系エマルジョンと、充填材と、骨材と、顔料と、増粘剤と、成膜助剤と、を含み、充填剤と骨材の重量比が充填材:骨材=1:14.0~53.5である厚塗り用塗材組成物を、厚み2~4mmとなるように塗付し、
直ちに、表面に深さ4~10mm、幅2~40mmの複数の凹凸を有するパターンローラーを転動させて深さ4~10mmの凹凸を形成し、該凹部の深さが1~5mmとなるように該凸部を略平滑に押さえた後乾燥させ、
該乾燥した厚塗り用塗材組成物の塗材表面を研磨剤の粒度がP60~P150の研磨手段にて研磨し、
この上に、アクリル樹脂系エマルジョンを含む上塗り塗料を、塗付量0.1~0.15kg/m2で塗付し、
直ちに、木目調に模様付けをして乾燥させ、
前記両養生材を除去して仕上げることを特徴とする塗材仕上げ工法。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の塗材仕上げ工法に使用する厚塗り用塗材組成物であって、
該厚塗り用塗材組成物に含まれる骨材が、嵩比重1.0超で平均粒径100μm以上300μm未満である骨材Iと、嵩比重1.0超で平均粒径300μm以上2000μm以下である骨材IIと、嵩比重1.0以下である軽量骨材と、を含み、
軽量骨材の配合量は組成物全体100重量部中3.0~8.0重量部であることを特徴とする厚塗り用塗材組成物。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の塗材仕上げ工法に使用する厚塗り用塗材組成物であって、
該厚塗り用塗材組成物が更に無機繊維を含み、組成物全体100重量部中0.2~0.5重量部であることを特徴とする厚塗り用塗材組成物。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の塗材仕上げ工法において、塗付する水系塗材組成物、厚塗り用塗材組成物、及び上塗り塗料の各々に含まれる有機質分の合計質量が、170g/m2以下であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の塗材仕上げ工法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021141499 | 2021-08-31 | ||
JP2021141499 | 2021-08-31 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023035854A true JP2023035854A (ja) | 2023-03-13 |
Family
ID=85504800
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022113587A Pending JP2023035854A (ja) | 2021-08-31 | 2022-07-15 | 塗材仕上げ工法及びこれに使用する厚塗り用塗材組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023035854A (ja) |
-
2022
- 2022-07-15 JP JP2022113587A patent/JP2023035854A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH1095922A (ja) | 水性エマルジョン組成物およびその製造方法 | |
JPWO2002083326A1 (ja) | 断熱塗装仕上げ方法 | |
JP6893089B2 (ja) | 外壁に意匠性を付与する水系塗材組成物 | |
JP5072685B2 (ja) | 塗装体及びその形成方法 | |
JP4350556B2 (ja) | 建築物壁面の塗装工法 | |
JP2023035854A (ja) | 塗材仕上げ工法及びこれに使用する厚塗り用塗材組成物 | |
CN109252666A (zh) | 一种地坪施工工艺 | |
JP2023035853A (ja) | 塗材仕上げ工法及びこれに使用する厚塗り用塗材組成物 | |
JP3285510B2 (ja) | マルチ塗装形漆喰調仕上塗材 | |
JP7199252B2 (ja) | 塗材仕上げ工法 | |
JP7453869B2 (ja) | 塗材仕上げ工法 | |
JP7138054B2 (ja) | 塗材仕上げ工法 | |
JP7128325B2 (ja) | 被膜形成方法 | |
JPH0621516B2 (ja) | 建物外装仕上工法 | |
JP5875357B2 (ja) | 模様面の形成方法 | |
JP5374279B2 (ja) | 塗装方法 | |
WO2015002133A1 (ja) | 型抜発泡材を用いた景観工法及びその型抜発泡材 | |
JP7503437B2 (ja) | 塗材仕上げ工法 | |
JP2023027909A (ja) | コンクリート床下地の仕上げ方法及びコンクリート床下地の仕上げ構造 | |
JP7556805B2 (ja) | 被膜積層体及びその形成方法 | |
JP2025037680A (ja) | 塗材仕上げ工法 | |
JP2022100295A (ja) | 被膜形成方法 | |
JP4895540B2 (ja) | 押圧具及びそれを用いた模様形成方法 | |
JPS615149A (ja) | 防水施工方法 | |
JP2023104869A (ja) | 水系塗材組成物及び塗材仕上げ組成物及び塗材仕上げ工法 |