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JP2023026915A - 全固体電池用外装材および全固体電池 - Google Patents

全固体電池用外装材および全固体電池 Download PDF

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輝利 熊木
Terutoshi Kumaki
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Abstract

Figure 2023026915000001
【課題】十分なガスバリア性を継続して確保できる全固体電池用外装材を提供する。
【解決手段】本発明は、基材層11と、基材層11の内面側に積層された金属箔層12と、金属箔層12の内面側に積層された樹脂製の絶縁層21と、絶縁層21の内面側に設けられたシーラント層13とを備え、固体電池本体5を封入するための全固体電池用外装材を対象とする。記絶縁層21とシーラント層13との間に、蒸着膜22が設けられ、蒸着膜22は、金属、金属酸化物、金属フッ化物の少なくともいずれか1つによって構成されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、車載用電池等のハイパワーバッテリー、モバイル電子機器等のポータブル機器用電池、回生エネルギーの蓄電用電池等として用いられる全固体電池用の外装材および全固体電池に関する。
従来多く用いられているリチウムイオン2次電池は、電解質として液体電解質を使用しているため、液漏れやデントライトの発生によりセパレータが破壊され場合によっては、短絡による発火等が発生するおそれがあった。
これに対し、全固体電池は、固体電解質を使用した電池であるため、液漏れやデンドライトが発生せずセパレータが破壊されることもない。従ってセパレータの破壊による発火等も懸念されることがなく、安全性の面等から大いに注目されている。
通常の全固体電池は、ケーシングとしての外装材の内部に、電極活物質や固体電解質等の固体電池本体が封入されて構成されている。この全固体電池においては、固体電解質の研究が進むにつれて、外装材に求められる性能が、従来の液体電解質を用いた電池の外装材とは異なる部分が徐々に顕現されてきており、全固体電池用の性能を満たすために種々の外装材が提案されている。
全固体電池用の外装材は、基本構造として、金属箔層と、その内側に積層された熱融着層(シーラント層)とを含み、シーラント層を熱融着することによって、固体電池本体を封入するものである。
このような全固体電池用外装材においては、外気が浸入してその水分が固体電解質を反応し、硫化水素ガスが発生し、そのガスが漏出するおそれがあるため、ガスバリア性の確保が望まれている。
このような状況下にあって例えば、下記特許文献1に示す全固体電池用外装材は、金属箔層とシーラント層との間に保護膜が介在されるとともに、シーラント層として硫化水素ガス透過度が高いものが用いられている。さらに特許文献2に示す全固体電池用外装材は、シーラント層として硫化水素ガス透過度が高いものが用いられている。また特許文献3に示す全固体電池用外装材は、シーラント層としてガスを吸収するものが用いられている。さらに特許文献4に示す全固体電池用外装材は、シーラント層の内面に蒸着膜層が積層されて構成されている。
特許第6777276号 特許第6747636号 特開2020-187855号 特開2020-187835号
しかしながら、上記特許文献1,2に示す全固体電池用外装材においては、ガスバリア性が不十分で硫化水素ガスが発生して漏出するおそれがあるという課題があった。また特許文献3に示す全固体電池用外装材においては、ガスをトラップするものであるため、ガスの吸収量に限界があり、ガスバリア性を長期間継続して確保することが困難であるという課題があった。また特許文献4に示す全固体電池用外装材においては、シーラント層を熱融着した際に、蒸着膜層も破壊されることにより、ガスバリア性の低下を来す可能性もあり、ガスバリア性の面で未だ改良の余地は残されていると考えられる。
この発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、十分なガスバリア性を長期間継続して確保することができる全固体電池用外装材および全固体電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、以下の手段を備えるものである。
[1]基材層と、前記基材層の内面側に積層された金属箔層と、前記金属箔層の内面側に積層された樹脂製の絶縁層と、前記絶縁層の内面側に設けられたシーラント層とを備え、固体電池本体を封入するための全固体電池用外装材であって、
前記絶縁層と前記シーラント層との間に、蒸着膜が設けられ、
前記蒸着膜は、金属、金属酸化物、金属フッ化物の少なくともいずれか1つによって構成されていることを特徴とする全固体電池用外装材。
[2]前記蒸着膜の厚さが5nm~1000nmに設定されている前項1に記載の全固体電池用外装材。
[3]前記絶縁層と前記シーラント層との間に接着剤層が設けられている前項1または2に記載の全固体電池用外装材。
[4]前記シーラント層における前記接着剤層との接触面に前記蒸着膜が設けられている前項3に記載の全固体電池用外装材。
[5]前記絶縁層における前記接着剤層との接触面に前記蒸着膜が設けられている前項3または4に記載の全固体電池用外装材。
[6]前項1~5のいずれか1項に記載の全固体電池用外装材に、固体電池本体が封入されていることを特徴とする全固体電池。
発明[1][2]の全固体電池用外装材によれば、絶縁層およびシーラント層間に蒸着膜を設けているため、蒸着膜により十分なガスバリア性を継続的に確保することができる。このため外気の水分の浸入により生じる硫化水素ガスの発生を防止できる上さらに、硫化水素ガスが発生しても、蒸着膜のガスバリア性によって硫化水素ガスが外部に漏出するのを防止することができる。
発明[3]の全固体電池用外装材によれば、絶縁層およびシーラント層間に接着剤層を設けているため、絶縁層およびシーラント層間に蒸着膜が形成されていようとも、両層間を確実に密着固定することができる。
発明[4]の全固体電池用外装材によれば、シーラント層の外面に蒸着膜を形成しているため、ガスバリア性の蒸着膜をより内側に配置でき、水分に対するバリア性をより一層向上させることができる。
発明[5]の全固体電池用外装材によれば、絶縁層の内面に蒸着膜を形成しているため、シーラント層を熱融着する際に、接着剤層の遮熱作用によって、熱による蒸着膜の破壊が生じ難くなり、蒸着膜によるガスバリア性を確実に確保することができる。
発明[6]によれば、上記発明[1]~[5]の外装材を用いた全固体電池を特定するものであるため、上記と同様の効果を得ることができる。
図1はこの発明の実施形態である全固体電池を示す概略断面図である。 図2Aは実施形態の全固体電池に適用可能な第1の外装材を示す概略断面図である。 図2Bは実施形態の全固体電池に適用可能な第2の外装材を示す概略断面図である。 図2Cは実施形態の全固体電池に適用可能な第3の外装材を示す概略断面図である。
図1はこの発明の実施形態である全固体電池を示す概略断面図である。同図に示すように本実施形態の全固体電池のケーシングとして構成される外装材1は、ラミネートシート等の積層体によって構成されている。
この外装材1は、最外側に配置される基材層11と、基材層11の内面側に積層される金属箔層12と、金属箔層12の内面側に積層される絶縁層21と、絶縁層21の内面側に積層されるシーラント層13とを備え、さらに絶縁層21およびシーラント層13間には蒸着膜(蒸着層)22が設けられている。
本実施形態においては、この外装材1によって固体電池本体5を被覆するように封入して全固体電池を作製するものである。すなわち矩形状の2枚の外装材1,1が固体電池本体5を介して上下に重ね合わされて、2枚の(一対の)外装材1,1における外周縁部のシーラント層13,13同士が熱接着(ヒートシール)によって気密状態(封止状態)に接合一体化されることにより、外装材1,1からなる袋状のケーシング内に固体電池本体5が収容された全固体電池が製作されるものである。
本実施形態の全固体電池においては、図示は省略するが、電気取出用にタブリードが設けられている。このタブリードは、その一端(内端)が固体電池本体5に接着固定されて、中間部が2枚の外装体1,1の外周縁部間を通じて、他端側(外端側)が外部に引き出されるように配置されている。
なお本実施形態においては、2枚の平面状の外装材1,1を貼り合わせてケーシングを形成するようにしているが、それだけに限られず、本発明においては、2枚の外装材のうち少なくともいずれか一方を予めトレイ状に成形しておいて、その一方のトレイ状の外装材を、トレイ状または平面状の他方の外装材に貼り合わせてケーシングを形成するようにしても良い。
本実施形態において、外装材1としては、第1~第3の3つの構成の外装材1a~1cを採用することができる。
図2Aに示すように、第1外装材1aは、金属箔層12用の金属箔の外面に、基材層11用の樹脂フィルムが接着剤を介して積層接着され、金属箔層12の内面に、絶縁層21用の樹脂フィルムが接着剤を介して積層接着され、さらにその絶縁層21の内面には、蒸着膜22が蒸着され、その絶縁層21の内面である蒸着面に、接着剤層4を介して熱融着性樹脂のシーラント層13が積層接着されている。
また図2Bに示すように、第2外装材1bは、第1外装材1aと比較して、絶縁層21の内面に蒸着膜が形成されず、シーラント層13の外面に蒸着膜22が形成され、そのシーラント層13の蒸着面(外面)が、接着剤4を介して絶縁層21の内面に接着されている。
また図2Cに示すように、第3外装材1cは、絶縁層21の内面およびシーラント層13の外面共に、蒸着膜22,22が形成されており、絶縁層21の蒸着面(内面)と、シーラント層13の蒸着面(外面)とが接着剤層4を介して接着されている。
以下に、本実施形態の全固体電池に適用される外装材1(1a~1c)における詳細な構成について説明する。
外装材1の基材層11は、厚さが5μm~50μmの耐熱性樹脂のフィルムによって構成されている。この基材層11を構成する樹脂としては、延伸ポリアミド、延伸ポリエステル(PET、PBT、PEN)、延伸ポリオレフィン(PE、PP)等を好適に用いることができる。
金属箔層12は、厚さが5μm~120μmに設定されており、表面(外面)側から酸素や水分の侵入をブロックする機能を有している。この金属箔層12としては、アルミニウム箔、SUS箔(ステンレス箔)、銅箔、ニッケル箔等を好適に用いることができる。なお本実施形態において、「アルミニウム」「銅」「ニッケル」という用語は、それらの合金も含む意味で用いられている。
また金属箔層12にメッキ処理等を行うと、ピンホールが発生するリスクが少なくなり、より一層、酸素や水分の侵入をブロックする機能を向上させることができる。
さらに金属箔層12にクロメート処理のような化成処理等を行うと、耐腐食性が一層向上するため、欠損等の不具合が発生するのをより確実に防止でき、また樹脂との接着性を向上できて耐久性を一段と向上させることができる。
シーラント層13は、厚さが10μm~100μmに設定されており、熱接着性(熱融着性)樹脂のフィルムによって構成されている。このシーラント層13を構成する樹脂としては、ポリエチレン(LLDPE、LDPE、HDPE)や、ポリプロピレンのようなポリオレフィン、オレフィン系共重合体、これらの酸変性物およびアイオノマーからなる群、例えば無延伸ポリプロピレン(CPP、IPP)等を好適に用いることができる。
シーラント層13としては、タブリードを使って電気を取り出すことを考慮すると、つまりタブリードとのシール性や接着性等を考慮すると、ポリプロピレン系樹脂(無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP、IPP))を用いるのが好ましい。
絶縁層(耐熱ガスバリア層)21は、耐熱性および絶縁性を有する樹脂のフィルムによって構成されている。この絶縁層21を構成する樹脂としては、ポリアミド(PA6、PA66、MXD等)、ポリエステル(PET,PBT.PEN等)、セロハン、ポリ塩化ビニリデン等を用いるのが好ましい。
本実施形態の耐熱ガスバリア層21は、良好な絶縁性を備えるものであり、本実施形態の外装材1によって固体電池本体5を熱接着により封入した後(シール後)も、良好な絶縁性を得るものである。
本実施形態において、絶縁層21およびシーラント層13間を接着する接着剤層4を構成する接着剤としては、2液硬化型、UV(エネルギー線)硬化型等の硬化タイプを用いることができ、中でも、ウレタン系接着剤、オレフィン系接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤等を好適に用いることができる。さらに接着剤層4の厚さは2μm~5μmに設定されている。
本実施形態では、このような接着剤を用いて、絶縁層21およびシーラント層13間をドライラミネート、ヒートラミネートによって接着するものである。
また本実施形態においては、接着剤層4の接着剤としては、蒸着膜22との接着性が良い酸変性ポリオレフィン系接着剤を用いることにより、絶縁層21およびシーラント層13間を確実に密着でき、成形時のデラミネーションの発生を有効に防止することができる。
なお、本実施形態においては、基材層11および金属箔層12間、金属箔層12および絶縁層21間を接着する接着剤として、上記接着剤層4の接着剤と同様の接着剤を好適に用いることができ、同様の厚さに設定するのが好ましい。
また本実施形態において、耐熱ガスバリア層21の内面および/またはシーラント層13の外面に形成される蒸着膜22は、アルミニウム、チタン、シリコーン等の金属、アルミナ、シリカ、酸化亜鉛等の金属酸化物、フッ化アルミニウム、フッ化マグネシウム等の金属フッ化物のうち、少なくともいずれか1種以上のものを採用することができる。
本実施形態において、蒸着膜22が形成されることによって、ガスバリア性をより向上させることができる。このため、外気の浸入を防止でき、その外気の水分と固体電池本体5の固体電解質との反応によって生じる硫化水素ガス自体の発生を防止できる上さらに、硫化水素ガスが発生しても、蒸着膜22のガスバリア性によって硫化水素ガスが外部に漏出するのを確実に防止することができる。
本実施形態において蒸着膜22は、厚みを50Å~10000Å(5nm~1000nm(0.005μm~1μm))に設定するのが好ましい。すなわち厚みをこの範囲内に設定することにより、良好なガスバリア性を、より確実に確保することができる。換言すると、蒸着膜22の厚みが薄過ぎる場合には、良好なガスバリア性を得ることができず、好ましくない。蒸着膜22の厚みを必要以上に厚く形成しても、それに見合う効果を得ることができないばかりか、厚い蒸着膜22の形成に多大な時間を要し、生産効率の低下を来すおそれがあり、好ましくない。
本実施形態において、蒸着膜22は、ドライコーティングによって蒸着して塗膜することによって形成することができる。ドライコーティングとしては、CVD法、PVD法(スパッタリング法、イオンビーム法等)等の周知の方法を採用することができる。
以上のように本実施形態の全固体電池によれば、外装材1における絶縁層21およびシーラント層13間に蒸着膜22を設けているため、蒸着膜22により十分なガスバリア性を得ることができる。このため、外気の浸入を防止でき、その外気の水分と固体電池本体5の固体電解質との反応によって生じる硫化水素ガス自体の発生を防止できる上さらに、硫化水素ガスが発生しても、蒸着膜22のガスバリア性によって硫化水素ガスが外部に漏出するのを確実に防止することができる。
また本実施形態において、絶縁層21およびシーラント層13間に接着剤層4を設けているため、絶縁層21の内面や、シーラント層13の外面に蒸着膜22が形成されていようとも、絶縁層21およびシーラント層13間を確実に密着固定することができ、デラミネーションの発生を防止することができる。
また本実施形態において第2および第3外装材1b,1cのように、シーラント層13側に蒸着膜22を形成する場合には、ガスバリア性の蒸着膜22をより内側(固体電池本体5側)に配置できるため、水分に対するバリア性をより一層向上させることができる。
また本実施形態において第1および第3外装材1a,1cのように、絶縁層21側に蒸着膜22を形成する場合には、シーラント層13を熱融着する際に、接着剤層4の遮熱作用によって、熱による蒸着膜22の破壊が発生し難くなり、蒸着膜22によるガスバリア性を確実に確保することができる。
Figure 2023026915000002
<実施例1>
1.外装材の作製
金属箔層12としての厚さ40μmのアルミニウム箔(A8021-O)の両面に、リン酸、ポリアクリル酸(アクリル系樹脂)、クロム(III)塩化合物、水、アルコールからなる化成処理液を塗布した後、180℃で乾燥を行って、化成皮膜を形成した。この化成皮膜のクロム付着量は片面当たり10mg/mであった。
次に、上記化成処理済みアルミニウム箔(金属箔層12)の一方の面(外面)に、2液硬化型のウレタン系接着剤(3μm)を介して、基材層11として厚さ15μmの二軸延伸6ナイロン(O-Ny)フィルムをドライラミネートした(貼り合わせた)。
次に表1に示すように、上記ドライラミネート後のアルミニウム箔の他方の面(内面)に、厚さ3μmの2液硬化型のウレタン系接着剤を介して、絶縁層21として厚さ9μmのOPPフィルム(2軸延伸ポリプロピレンフィルム)を貼り合わせた。
次に、シーラント層13として、滑剤(エルカ酸アミド等)を含有した厚さ40μmのCPPフィルムを準備し、その片面(外面)に、厚さ20nmのアルミニウムの蒸着膜を形成した。この蒸着膜付きのCPPフィルムの蒸着面(外面)を、接着剤層4として厚さ2μmのマイレン酸変性ポリプロピレン系接着剤(MAPP)を介して、上記絶縁層21のCPPフィルムの内面に重ね合わせて、ゴムニップロールと、100℃に加熱されたラミネートロールとの間に挟み込んで圧着することによりドライラミネートして、外装材1を構成する積層体を得た。
次にこの積層体を、ロール軸に巻き取り、しかる後、40℃で10日間エージングして、実施例1の外装材試料を得た。
なお表1において、括弧付きの数値は各層の厚さを示し、単位はμmである。
2.シール強度の測定
Figure 2023026915000003
実施例1の外装材試料を、幅15mm×長さ150mmの大きさに2枚切り出した後、これら一対の試料を互いの内側シーラント層同士で接触するように重ね合わせた状態で、テスター産業株式会社製のヒートシール装置(TP-701-A)を用いて、ヒートシール温度:200℃、シール圧:0.2MPa(ゲージ表示圧)、シール時間:2秒の条件にて片面加熱によりヒートシール(熱接着)を行い、実施例1のシール強度評価用試料を得た。
このシール強度評価用試料について、JIS Z0238-1998に準拠して島津アクセス社製ストログラフ(AGS-5kNX)を使用して、当該シール強度評価用試料をシール部分の内側シーラント層同士で引張速度100mm/分でT字剥離させたときの剥離強度を測定し、これをシール強度(N/15mm幅)とした。その結果を表2に示す。
3.外装材の水蒸気(水分)透過評価
実施例1の外装材試料を30mm×50mmの大きさに2枚カットし、これら一対の外装材試料1,1を互いのシーラント層13を対向させて重ね合わせ、その重ね合わせた外装材試料1,1の3辺(3方)をヒートシール温度:200℃、シール圧:0.2MPa(ゲージ表示圧)、シール時間:2秒のシール条件でシールし3方袋を作製した。続いて、その3方袋に塩化カルシウムを「Mc(g)」加え(目安は3g)、その後、3方袋の開口部を上記と同じシール条件で封止した。
そして封止直後の重量「M0(g)」を電子天秤で測定し、7日間、80℃×90%Rhの恒温恒湿槽にて静置した後、処理後の重量「M1(g)」を測定し重量変化(増加量)を、以下の関係式に基づいて確認した。その結果を表2に合わせて示す。
重量変化(%)=(M1-M0)/Mc
4.成形性の評価
実施例1の外装材試料を、100mm×100mmの大きさに切り出して成形性評価用試料を得た。この成形性評価用試料に対し、25tのプレス機に取り付けた深絞り成形用金型を用いて、成形高さ(絞り深さ)を0.5mm単位で変化させて深絞り成形試験を行った。
そして成形高さが7mm以上でも所定の成形性が得られた場合には「◎」と評価し、7mm以上では所定成形性が得られなかったものの、5mm以上、7mm未満の範囲で所定の成形性が得られた場合には「〇」と評価し、5mm未満で所定の成形性が得られなかった場合には「×」と評価した。その結果を表2に併せて示す。
5.外装材のHSガス透過評価
アルミニウム箔に代えて、厚さ9μmの銅箔(Cu箔)を用いて上記と同様に、実施例1の銅箔型の外装材試料1を作製した。
この銅箔型の外装材試料を30mm×50mmの大きさに2枚カットし、これら一対の外装材試料1,1を互いのシーラント層13を対向させて重ね合わせ、その重ね合わせた外装材試料1,1の3辺(3方)をヒートシール温度:200℃、シール圧:0.2MPa(ゲージ表示圧)、シール時間:2秒のシール条件でシールし3方袋を作製した。その後、その3方袋の開口部である1辺(30mmの辺)において、外装材試料1,1間に、注射針を挟んで上記と同じシール条件で開口部をシール(封止)し、注射針からHSガスを0.1MPa封入する(注射針は30mmの辺で挟む)。
ガスが封入されたら、ガスが抜けないように注射針を少し抜き、針の先端より内側を再度同じシール条件でヒートシールしてガスを完全に封入し、その後、注射針を抜き取ってガス封入袋を作製した。
そのガス封入袋を7日間、40℃の恒温槽で静置した後、ガス抜きを行い、封止部をはがして内部観察を行った。その観察により、Cu箔に変化が見られなかったものを「 ○」と評価し、封止部等に変色が見られたものを「×」と評価した。その結果を表2に併せて示す。
<実施例2>
表1に示すように絶縁層21として厚さ9μmのO-Nyフィルムを用い、接着剤として厚さ2μmの2液硬化型ウレタン接着剤(PU)を用いた以外は、上記実施例1と同様にして実施例2の試料を作製し、同様の測定(評価)を行った。その結果を表2に併せて示す。
<実施例3>
表1に示すように、絶縁層21として厚さ9μmのO-Nyフィルムを用い、接着剤として厚さ2μmの2液硬化型ウレタン接着剤(PU)を用い、蒸着膜22の厚さを5nmとした以外は、上記実施例1と同様にして実施例3の試料を作製し、同様の測定(評価)を行った。その結果を表2に併せて示す。
<実施例4>
表1に示すように、蒸着膜22の厚さを500nmとした以外は、上記実施例1と同様にして実施例4の試料を作製し、同様の測定(評価)を行った。その結果を表2に併せて示す。
<実施例5>
表1に示すように、蒸着膜22の厚さを1000nmとした以外は、上記実施例1と同様にして実施例5の試料を作製し、同様の測定(評価)を行った。その結果を表2に併せて示す。
<実施例6>
表1に示すように、蒸着膜22の厚さを1200nmとした以外は、上記実施例1と同様にして実施例6の試料を作製し、同様の測定(評価)を行った。その結果を表2に併せて示す。
<実施例7>
表1に示すように、接着剤として厚さ2μmの2液硬化型ウレタン接着剤(PU)を用い、蒸着膜22を厚さ20nmのアルミナ(Al)とした以外は、上記実施例1と同様にして実施例7の試料を作製し、同様の測定(評価)を行った。その結果を表2に併せて示す。
<実施例8>
表1に示すように、絶縁層21用のOPPフィルムの内面に、厚さ20nmのアルミニウムの蒸着膜22を形成し、接着剤として厚さ2μmの2液硬化型ウレタン接着剤(PU)を用い、さらにシーラント層13用のCPPフィルムには蒸着膜を形成しなかった以外は、上記実施例1と同様にして実施例8の試料を作製し、同様の測定(評価)を行った。その結果を表2に併せて示す。
<実施例9>
表1に示すように、絶縁層21としてO-Nyフィルムを用いた以外は、上記実施例8と同様にして実施例9の試料を作製し、同様の測定(評価)を行った。その結果を表2に併せて示す。
<実施例10>
表1に示すように、蒸着膜22の厚さを5nmとした以外は、上記実施例8と同様にして実施例10の試料を作製し、同様の測定(評価)を行った。その結果を表2に併せて示す。
<実施例11>
表1に示すように、蒸着膜22の厚さを1000nmとした以外は、上記実施例8と同様にして実施例11の試料を作製し、同様の測定(評価)を行った。その結果を表2に併せて示す。
<実施例12>
表1に示すように、絶縁層21用のOPPフィルムの内面に、厚さ20nmのアルミニウムの蒸着膜22を形成した以外は、上記実施例1と同様にして実施例12の試料を作製し、同様の測定(評価)を行った。その結果を表2に併せて示す。
<実施例13>
表1に示すように、絶縁層21として厚さ9μmのO-Nyフィルムの内面に、厚さ20nmのアルミニウムの蒸着膜22を形成し、接着剤として厚さ2μmの2液硬化型ウレタン接着剤(PU)を用いた以外は、上記実施例1と同様にして実施例13の試料を作製し、同様の測定(評価)を行った。その結果を表2に併せて示す。
<比較例1>
表1に示すように、蒸着膜22を一切形成せずに、接着剤として厚さ2μmの酸変性ポリプロピレン(PP)を用いた以外は、上記実施例1と同様にして比較例1の試料を作製し、同様の測定(評価)を行った。その結果を表2に併せて示す。
<比較例2>
表1に示すように、絶縁層21として厚さ9μmのO-Nyフィルムを用い、接着剤として厚さ2μmのPUを用いた以外は、上記比較例1と同様にして比較例2の試料を作製し、同様の測定(評価)を行った。その結果を表2に併せて示す。
<総評>
表2から明らかなように、本発明に関連した実施例1~13の外装材試料は、全ての評価において優れた結果を得ることができた。
これに対し、本発明の要旨を逸脱する比較例1,2の外装材試料は、いずれかの評価において良好な結果を得ることができなかった。
この発明の全固体電池用外装材は、固体電池本体を収容するためのケーシングの材料として好適に用いることができる。
1,1a,1b,1c:外装材
11:基材層
12:金属箔層
13:シーラント層
21:絶縁層
22:蒸着膜
4:接着剤層
5:固体電池本体

Claims (6)

  1. 基材層と、前記基材層の内面側に積層された金属箔層と、前記金属箔層の内面側に積層された樹脂製の絶縁層と、前記絶縁層の内面側に設けられたシーラント層とを備え、固体電池本体を封入するための全固体電池用外装材であって、
    前記絶縁層と前記シーラント層との間に、蒸着膜が設けられ、
    前記蒸着膜は、金属、金属酸化物、金属フッ化物の少なくともいずれか1つによって構成されていることを特徴とする全固体電池用外装材。
  2. 前記蒸着膜の厚さが5nm~1000nmに設定されている請求項1に記載の全固体電池用外装材。
  3. 前記絶縁層と前記シーラント層との間に接着剤層が設けられている請求項1または2に記載の全固体電池用外装材。
  4. 前記シーラント層における前記接着剤層との接触面に前記蒸着膜が設けられている請求項3に記載の全固体電池用外装材。
  5. 前記絶縁層における前記接着剤層との接触面に前記蒸着膜が設けられている請求項3または4に記載の全固体電池用外装材。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の全固体電池用外装材に、固体電池本体が封入されていることを特徴とする全固体電池。
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