JP2021080619A - パルプモールド成形体 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の目的は、スリットや貫通孔を設けた場合のスリットや貫通孔の部分の毛羽立ちが抑制され、かつ、表面加工適性に優れたパルプモールド成形体を提供することである。
すなわち、本発明は、以下の<1>〜<9>に関する。
<1> 少なくとも一部の領域にスリットおよび貫通孔の少なくとも1つを有するパルプモールド成形体であり、密度が0.45g/cm3以上であり、かつ、下記要件1および2の少なくともいずれかを満たす、パルプモールド成形体。
要件1:パルプモールド成形体を構成するパルプが非木材パルプと木材パルプとの混合パルプである
要件2:パルプモールド成形体を構成するパルプのカナダ標準ろ水度が、100mL以上650mL以下である
<2> 要件1および要件2を満たす、<1>に記載のパルプモールド成形体。
<3> 厚みが0.4mm以上3.0mm以下である、<1>または<2>に記載のパルプモールド成形体。
<4> 前記パルプモールド成形体を構成するパルプが非木材パルプを含有し、該非木材パルプが、バガスおよび竹から選択される少なくともいずれかを含む<1>〜<3>のいずれかに記載のパルプモールド成形体。
<5> 前記パルプモールド成形体を構成するパルプが非木材パルプと木材パルプとの混合パルプであり、該混合パルプ中の非木材パルプの含有量が20質量%以上80質量%以下である、<1>〜<4>のいずれかに記載のパルプモールド成形体。
<6> 前記スリットおよび貫通孔の少なくとも1つが、レーザー加工により形成される、<1>〜<5>のいずれかに記載のパルプモールド成形体。
<7> <1>〜<6>のいずれかに記載のパルプモールド成形体を表面加工した、二次加工パルプモールド成形体。
<8> 前記表面加工が、直刷法、ラミネート法、転写法、および蒸着法の少なくとも1つの表面加工法による表面加工である、<7>に記載の二次加工パルプモールド成形体。
<9> 前記表面加工が、真空ラミネート法およびホットスタンプ転写法の少なくとも1つの表面加工法による表面加工である、<7>または<8>に記載の二次加工パルプモールド成形体。
なお、以下の説明において、「スリットや貫通孔を設けた場合のスリットや貫通孔の周囲の毛羽立ちが抑制される」ことを、「穴あけ特性に優れる」ともいう。
本発明のパルプモールド成形体は、少なくとも一部の領域にスリットおよび貫通孔の少なくとも1つを有するパルプモールド成形体であり、密度が0.45g/cm3以上であり、かつ、下記要件1および2の少なくともいずれかを満たす。
要件1:パルプモールド成形体を構成するパルプ(以下、「原料パルプ」ともいう)が木材パルプと非木材パルプとの混合パルプである
要件2:パルプモールド成形体を構成するパルプ(原料パルプ)のカナダ標準ろ水度が、100mL以上650mL以下である
本発明のパルプモールド成形体は、穴あけ特性に優れるとともに、表面加工性に優れる。上記の効果が得られる詳細な理由は不明であるが、密度を特定の値以上とすることにより、スリットや貫通孔を設けた場合のスリット部分や貫通孔部分の毛羽立ちが抑制されたと考えられる。さらに、前記密度の特定に加えて、パルプモールド成形体を構成するパルプとして、非木材パルプとの混合パルプを使用するか、および/またはカナダ標準ろ水度が特定の範囲のパルプを使用することで、ラミネート性などの表面加工性にも優れるパルプモールド成形体が得られる。
本発明において、パルプモールド成形体を構成するパルプ(原料パルプ)は、上述した要件1および要件2の少なくとも1つを満たし、要件1および要件2をともに満たすことが好ましい。
〔要件1:原料パルプが木材パルプと非木材パルプとの混合パルプである〕
原料パルプが要件1を満たすとき、原料パルプは、木材パルプと非木材パルプとの混合パルプである。なお、要件2のみを満たすとき、原料パルプは木材パルプのみでもよく、非木材パルプのみでもよく、とくに限定されないが、木材パルプと非木材パルプとの混合パルプであることが好ましい。
木材パルプとしては、原料により、針葉樹パルプおよび広葉樹パルプが例示される。針葉樹パルプとしては、モミ属、マツ属等から得られるパルプが例示される。また、広葉樹パルプとしては、アカシア属、ユーカリ属、ヤマナラシ属(たとえば、ポプラ)等から得られるパルプが例示される。
これらの中でも、木材パルプとしては、針葉樹クラフトパルプ(NKP)、広葉樹クラフトパルプ(LKP)が好ましい。
原料パルプ中の広葉樹パルプの含有量は、パルプモールド成形体の穴あけ特性および表面加工性をより向上させる観点から、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは25質量%以上、よりさらに好ましくは40質量%以上であり、そして、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、さらに好ましくは80質量%以下である。
針葉樹パルプとしては、マツ属の針葉樹パルプが好ましく、ラジアータパインがより好ましい。
非木材パルプは、パルプモールド成形体の穴あけ特性を向上させる観点から、バガスおよび竹パルプから選択される少なくともいずれかを含むことが好ましく、バガスおよび竹から選択される少なくともいずれかであることがより好ましく、バガスであることがさらに好ましい。バガスは、さとうきびから砂糖の原液を搾汁後の残渣であり、未利用のまま廃棄物として処分される可能性があり、環境負荷軽減の観点からもバガスが好ましい。
本発明において、原料パルプが要件2を満たすとき、原料パルプのカナダ標準ろ水度は、パルプ原料の生産性、およびパルプモールド成形体を製造時の抄紙性の観点から、100mL以上、好ましくは150mL以上、より好ましくは200mL以上であり、そして、表面加工性の観点から、650mL以下、好ましくは600mL以下、より好ましくは500mL以下、さらに好ましくは450mL以下である。
カナダ標準ろ水度が上記範囲内となるように、叩解の程度を調整すればよい。
カナダ標準ろ水度は、JIS P 8121−2:2012に準拠して測定される。
パルプモールド成形体は、上述したパルプを主原料として形成されている。パルプモールド成形体は、パルプ100%から形成されていてもよいが、パルプに加えて、各種内添助剤等の他の材料を添加することが可能である。
内添剤としては、タルク、カオリン等の無機物、ガラス繊維やカーボン繊維等の無機繊維、ポリオレフィン等の合成樹脂の粉末または繊維、カルボキシメチルセルロース等の多糖類、サイズ剤、湿潤紙力増強剤、耐油剤、歩留剤、濾水向上剤、嵩高剤、硫酸バンド、pH調整剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤、顔料等の着色剤等が例示される。これらの中でも、サイズ剤を含有することが好ましい。
また、撥水剤としては、ワックスエマルジョン、金属石けん(ナトリウム、カリウム、亜鉛、リチウム、マグネシウム等のアルカリ塩)、脂肪酸クロム錯塩(ミリスチン錯塩、ステアリン酸クロミッククロライド錯塩等)、ジルコニウム撥水剤、シリコーンエマルジョン等が例示される。
本発明のパルプモールド成形体は、非木材パルプを含有しており、パルプ原料のみで耐油性および耐水性を向上させることが可能であることから、湿潤紙力増強剤、撥水剤および耐油剤の添加量を減少しても、または添加しなくても、十分な耐油性を得ることが可能である。なお、より高い耐油性および耐水性を得ることを目的として、湿潤紙力増強剤または撥水剤または耐油剤を添加する態様を排除するものではない。
本発明のパルプモールド成形体は、密度が0.45g/cm3以上である。密度が上記範囲内であると、穴あけ特性に優れるパルプモールド成形体が得られる。
パルプモールド成形体の密度は、穴あけ特性をより向上させる観点から、好ましくは0.50g/cm3以上、より好ましくは0.60g/cm3以上であり、そして、パルプモールドの製造容易性の観点から、好ましくは1.2g/cm3以下、より好ましくは1.0g/cm3以下、さらに好ましくは0.95g/cm3以下である。
パルプモールド成形体の密度は、JIS P 8118:2014に準じて測定することができる。なお、JIS P 8118:2014は紙や板紙に用いる方法であり、本発明においては、サンプルの大きさが規定通りに取れないことがあり、その際にはサンプルサイズを適宜調整して測定に用いる。平面部分がない成形体の場合は、最も平面に近い部分を選んで測定に用いる。坪量はJIS P 8124:2011に準じて測定するが、サンプルサイズの調整も前記同様である。測定には成形体の平面部分を用いる。
本発明のパルプモールド成形体の厚みは、パルプモールド成形体の少なくとも一部にスリットおよび/または貫通孔を設ける観点から、スリットおよび/または貫通孔を設ける部分のパルプモールド成形体の厚みが、好ましくは0.3mm以上、より好ましくは0.5mm以上、さらに好ましくは0.8mm以上、よりさらに好ましくは1.0mm以上であり、そして、好ましくは3.0mm以下、より好ましくは2.0mm以下、さらに好ましくは1.5mm以下である。
パルプモールド成形体の厚みは、JIS P 8118:2014に準じて測定することができる。
本発明のパルプモールド成形体は、少なくとも一部の領域にスリットおよび貫通孔の少なくとも1つを有する。
スリットおよび貫通孔を設ける方法としては、とくに限定されないが、打ち抜き加工およびレーザー加工が例示され、これらの中でもレーザー加工が好ましい。
なお、スリットとは、パルプモールド形成体を貫通している切り込み、細隙であって、直線、曲線、L字型、×印などであってもよく、その長さ等はとくに限定されない。
また、貫通孔の平面形状としては、たとえば、円形、多角形が挙げられる。円形とは、真円形に限定されず、楕円形を含むものである。多角形には、三角形、四角形、五角形等の3つ以上の線分によって囲まれた形状が含まれる。また、多角形および円形以外にも、半円形や、角丸四角形、三日月形状等のいずれの形状であってもよい。
スリットおよび貫通孔は、たとえば、パルプモールド成形体を、コップの蓋として使用する場合には、ストロー差込口のためのスリットを設けたり、飲み口用または空気穴用の貫通孔を設けることが例示される。
本発明のパルプモールド成形体を表面加工して、二次加工パルプモールド成形体としてもよい。なお、本発明において、二次加工パルプモールド成形体とは、パルプモールド成形体に、表面加工を施したものである。なお、本発明のパルプモールド成形体は、表面平滑性に優れるため、表面加工を容易に施すことができるという利点をも有する。二次加工は、スリットおよび貫通孔の少なくとも1つを設けてから行ってもよく、二次加工を行ってから、スリットおよび貫通孔の少なくとも1つを設けてもよく、とくに限定されない。
二次加工の方法としてはとくに限定されず、パルプモールドの表面加工が可能な方法であればとくに限定されないが、二次加工パルプモールド成形体は、直刷法、ラミネート法、転写法、および蒸着法の少なくとも1つの表面加工法により表面加工されたものであることが好ましく、直刷法、ラミネート法、および転写法の少なくとも1つの表面加工法により表面加工されたものであることがより好ましく、ラミネート法および転写法の少なくとも1つの表面加工法により表面加工されたものであることがさらに好ましい。
なお、これらの方法に限定されず、予め印刷されたシール等を貼付してもよい。
直刷法は、色、柄、模様等の付与や、防水性、防湿性等の付与を目的として、直接パルプモールド成形体の表面にインクや樹脂を付与するものであり、含浸、印刷等により、パルプモールド成形体を表面加工する方法が挙げられる。
印刷としては、ゴム版や樹脂版による凸版印刷、シルクスクリーン印刷、タンポ印刷、静電印刷、熱転写印刷などのいずれの印刷手段であってもよい。印刷により、得られたパルプモールド成形体の表面に、図柄や文字等を設けることができる。
また、パルプモールド成形体への刷毛、スプレーなどによって直刷してもよい。これらの中でも、均一に樹脂等を付与する観点から、スプレー塗布が好ましい。スプレー塗布はエアスプレー、エアレススプレー、静電スプレー等のいずれにより行ってもよい。
パルプモールド成形体の表面に防水・防湿性を付与する場合には、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、オレフィン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂等の樹脂を固形分に含む水系エマルジョン塗料、またはこれらの樹脂の水溶液塗料若しくは有機溶剤系塗料等を塗工すればよい。
ラミネート加工は、樹脂フィルムで被覆することにより行われることが好ましく、使用される樹脂フィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル等のポリビニル系樹脂、ポリスチレン等のスチレン系樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリル等の熱可塑性樹脂フィルム、変性ポリエチレンテレフタレート、脂肪族ポリエステル等の生分解性樹脂フィルムが挙げられる。製造コスト、成形性等を考慮すると、ポリオレフィン系樹脂が好ましく、環境に配慮した廃棄性の点からは、生分解性樹脂フィルムが好ましい。ラミネート加工は、これらの樹脂フィルムの2種以上を積層させて形成してもよい。
樹脂フィルムの厚みはとくに限定されないが、10μm以上300μm以下であることが好ましい。
また、ラミネート加工する樹脂フィルムに、予め絵柄を印刷してもよく、着色性のある顔料、微細粒子(パール顔料、ホログラム等)、夜光染料・夜光顔料等を添加しておいてもよい。このような樹脂フィルムを使用することにより、パルプモールド成形体の表面に、光沢性や意匠性を付与することができる。
これらの中でも、熱ラミネーションが好ましく、真空ラミネーション、真空プレスが好ましく、真空ラミネーションがより好ましい。
真空ラミネーションは、基材側(パルプモールド側)からの吸引により、その上部に置かれたシートを変形させてラミネートを行ってもよく、また、予め真空にされた上下チャンバーを樹脂フィルムで2分割しておき、樹脂フィルム加熱装置を備えた上部チャンバーを圧空とすることにより、下部チャンバーに置かれた基材(パルプモールド成形体)にラミネートする方法でもよい。
また、真空プレスは、シリコンラバー等を基材(パルプモールド成形体)側からの真空吸引、場合により上部より圧空力を加えて基材形状に変形させ、シリコンゴム等と基材との間に挟まれた樹脂フィルムがシリコンゴムの圧力により基材にラミネートされる。
また、樹脂フィルムを、パルプモールド成形体の形状に合わせて、金型により予備成形し、パルプモールド成形体とラミネートしてもよい。
また、ラミネーションの際の温度、圧力などの条件は、ラミネートする樹脂フィルムの素材および厚み、基材の形状、接着剤の有無等により適宜選択すればよいが、たとえば、ヒーターの加熱温度は80〜200℃で、貼合を行う。
転写法としては、ホットスタンプ転写法、インモールド転写法、水圧転写法などの種々の転写法が例示され、乾式転写法、湿式転写法のいずれでもよい。またインモールド転写法において、予備成形工程を加えてもよい。
転写法の中では、ホットスタンプ転写法(以下、単に「ホットスタンプ法」ともいう)が好ましい。ホットスタンプ法は、「箔」と呼ばれる金属を蒸着したり、顔料を塗布したフィルムを使用し、箔表面に設けた熱接着層を介して基材に熱転写する方法である。ホットスタンプ法に使用される箔は、離型性を有するベースフィルム(たとえば、二軸延伸ポリエステルフィルム)、剥離層(保護層)、絵柄層・蒸着層、熱接着層の順に積層されており、必要に応じて、ベースフィルムと保護層との間に離形層が設けられる。ホットスタンプ法としては、(i)アップダウン方式、(ii)ロール転写方式が挙げられ、熱圧の存在する部分の絵柄層・蒸着層が、基材(パルプモールド成形体)に転移するという原理は同じである。アップダウン方式では、ヒーターが内蔵された型板を、ベースフィルム側から基材に押し付け、熱接着層を介して、絵柄層・蒸着層を基材に転写する。同様に、ロール転写方式では、加熱したローラをベースフィルム側から押し付けることで、絵柄層・蒸着層を基材に転写する。また、ベースフィルム側に研削加工、艶差処理、凹凸加工等を施すことにより、転写時に、絵柄層、蒸着層に賦形(凹凸を付す)を行うことも可能である。
蒸着は、従来公知の蒸着法を採用すればよく、物理蒸着でも化学蒸着でもよく、とくに限定されないが、パルプモールド成形体に金属光沢を付与する目的で蒸着することが好ましく、物理蒸着である真空蒸着がより好ましい。
蒸着材料は、アルミニウム、クロム、亜鉛、金、銀、プラチナ、ニッケルなどの金属類、SiO2、TiO2、ZrO2、MgF2などの酸化物やフッ化物を使用することが好ましい。
蒸着層の厚みは、とくに限定されないが、0.1μm以上であることが好ましい。
パルプモールド成形体の製造方法はとくに限定されないが、以下の工程1〜工程3をこの順で有する製造方法により製造することが好ましい。
工程1:パルプ懸濁液を準備するパルプ懸濁液準備工程
工程2:パルプ懸濁液から抄型を介してパルプを抄き上げる抄き上げ工程
工程3:前記抄き上げ工程後に得られたモールド中間体を加熱しながら第1のプレス金型と前記第1のプレス金型とは反対方向に位置する第2のプレス金型とによりホットプレスするホットプレス工程
工程4:得られたパルプモールド成形体にスリットおよび貫通孔の少なくとも1つを設ける工程
工程1では、パルプ原料、サイズ剤等のその他の添加剤を加えて、パルプ懸濁液(パルプスラリー)を調製する。該懸濁液の濃度(スラリー濃度)は、表面平滑性、寸法安定性、および生産性の観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、さらに好ましくは0.5質量%以上であり、そして、好ましくは7質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは3質量%以下である。
パルプ懸濁液中に真空引き通水性構造の金網張り金型などの成形金型を浸漬し、パルプ懸濁液を成形金型に吸引して水を排出させると同時にパルプ繊維を型に積層吸着させて型に対称な立体的な湿紙を形成し、次いで、成形金型をパルプ懸濁液から引き上げ、含水した立体的な湿紙の吸引脱水または加圧脱水を行う。
この際、成形金型面にパルプを積層吸着した成形金型は、真空吸引を続けながら、パルプ吸着面と対向させて、真空吸引をきかせた取り型(離型装置)を接近させ、パルプモールド中間体を圧縮真空吸引して脱水した後、成形金型の真空圧をゼロにして、取り型にパルプモールド中間体を吸着させた状態で取り方を引き戻して離型する。
工程3は、工程2で得られた脱水後のパルプモールド中間体を、たとえば、多孔質金型からなるホットプレス用の第1のプレス金型に移し変える。前記第1のプレス金型に移し変えられたパルプモールド中間体は、第1のプレス金型と、第1のプレス金型とは反対方向に位置し、第1のプレス金型に係合するホットプレス用の第2のプレス金型とによって加熱、加圧されて、所定のパルプモールド成形体が得られる。
広葉樹パルプであるユーカリパルプ50部と、非木材パルプである竹パルプ50部の混合パルプスラリー(混合パルプのカナダ標準ろ水度(CSF):660mL)に対して、固形分換算でサイズ剤としてAKD(アルキルケテンダイマー、星光PMC株式会社製)を、0.8質量%を添加し、撹拌後にスラリー濃度を0.7質量%に調整した。該スラリーを表面に金属メッシュを貼った抄紙金型を沈め、金型内部から真空吸引し、メッシュ上にパルプスラリーを吸い付け、立体的な湿紙を形成した。湿紙を脱水用金型へ移送し、0.7MPaの圧力で加圧脱水し、続いて180℃に加熱された金型へ湿紙を移送し、さらに1.2MPaの圧力で加圧乾燥し、余分の部分を断裁した後、図1に示す切り込みを設け、図1に示すパルプモールド蓋を得た。パルプモールド蓋のサイズ(直径)は、約75mmであった。パルプモールド成形体(パルプモールド蓋)の厚み、密度は表に示した。
カナダ標準ろ水度(CSF)を510mLに変更した以外は実施例1と同様に、図1に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
竹をバガスに変更した以外は実施例2と同様に、図1に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
カナダ標準ろ水度(CSF)を400mLに変更した以外は実施例3と同様に、図1に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
カナダ標準ろ水度(CSF)を320mLに変更した以外は実施例3と同様に、図1に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
カナダ標準ろ水度(CSF)を180mLに変更した以外は実施例3と同様に、図1に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
広葉樹パルプであるアカシアパルプ50部と、非木材パルプであるバガスパルプ50部の混合パルプスラリー(混合パルプのカナダ標準ろ水度(CSF):510mL)に対して、固形分換算でサイズ剤としてAKD(アルキルケテンダイマー、星光PMC株式会社製)を、0.8質量%を添加し、撹拌後にスラリー濃度を0.7質量%に調整した。該スラリーを使用し、実施例1と同様に、図1に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
広葉樹パルプであるユーカリパルプ(カナダ標準ろ水度(CSF):510mL)に対して、固形分換算でサイズ剤としてAKD(アルキルケテンダイマー、星光PMC株式会社製)を、0.8質量%を添加し、撹拌後にスラリー濃度を0.7質量%に調整した。該スラリーを使用し、実施例1と同様に、図1に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
パルプ原料であるユーカリを竹に変更した以外は実施例8と同様に、図1に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
パルプ原料であるユーカリをラジアータパイン(NBKP)に変更した以外は実施例8と同様に、図1に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
脱水、加熱の圧力を調整して密度を変更し、実施例4と同様の配合で図1に示す形状のパルプモールド蓋を作製した。
パルプ原料を、ユーカリ(LBKP)/バガス=20/80(質量比)に変更した以外は実施例4と同様に、図1に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
パルプ原料を、ユーカリ(LBKP)/バガス=80/20(質量比)に変更した以外は実施例4と同様に、図1に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
パルプ原料を、ユーカリ(LBKP)/バガス=20/80(質量比)に変更した以外は実施例3と同様に、図1に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
パルプ原料を、ユーカリ(LBKP)/バガス=80/20(質量比)に変更した以外は実施例3と同様に、図1に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
厚みを変更した以外は、実施例4と同様に、図1に示す形状のパルプモールド蓋を作製した。
パルプスラリーのカナダ標準ろ水度(CSF)を660mLに変更した以外は実施例8と同様に、図1に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
パルプスラリーのカナダ標準ろ水度(CSF)を660mLに変更した以外は実施例9と同様に、図1に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
脱水、加熱の圧力を調整して密度を変更した以外は、実施例3と同様の配合で図1に示す形状のパルプモールド蓋を作製した。
(ラミネート適性)
各実施例、比較例で作製したパルプモールド蓋を5個ずつ用意し、ISO 187:1990に準拠した環境(温度23±1℃、相対湿度50±2%)に、24時間静置し、調温および調湿を行った。上記環境で、蓋真中の平面部分(25mm×25mmの正方形)を切り取り、ABOXラミネーター A4対応ラミネート機を用いて、ABOX ラミネートフィルム 100μmをラミネートした。ラミネート2時間後に、上記正方形部分を切り出し、ラミネートフィルムを剥がし、評価した。
5:フィルムとモールドの密着性がよく、剥がしにくい。
4:フィルムとモールドの密着性がよく、少し剥がしにくい。
3:フィルムとモールドの密着性はよいが、剥がしやすい。
2:フィルムとモールドに接着していない部分がわずかに確認でき、剥がしやすい。
1:フィルムとモールドに接着していない部分が確認でき、簡単に剥がせる。
表中の数字は5個の平均値(小数点は四捨五入)である。
各実施例、比較例で作製したパルプモールド蓋を5個ずつ用意し、ISO 187:1990に準拠した環境(温度23±1℃、相対湿度50±2%)に、24時間静置し、調温および調湿を行った後、図に示す孔を強力パンチ「No.200」(プラス株式会社製)で行った。
4:孔の周りが非常に綺麗であった。
3:孔の周りにわずかに毛羽立っているが、見た目ではあまり分からない。
2:孔の周りに少し毛羽立っているが、とくに気にならない。
1:孔の周りに毛羽立っていて、気になるレベル。
表中の数字は5個の平均値(小数点は四捨五入)である。
JIS P 8118:2014に準じて測定を行った。
とくに、実施例3〜6の結果から、同じパルプ組成であっても、カナダ標準ろ水度を小さくすることにより、表面加工性がより向上することが示された。これは、パルプの叩解を進めることにより、得られるパルプモールド成形体の表面平滑性が高まったためと考えられる。
一方、パルプ原料の種類としては、実施例8および9のように、広葉樹パルプ、非木材パルプを単独で使用した場合に比べ、広葉樹パルプと非木材パルプとを併用した場合に、表面加工性と穴あけ特性のバランスに優れたパルプモールド成形体が得られた。また、広葉樹パルプと非木材パルプとの混合比を変更することによって、広葉樹パルプを多くすると表面加工性が向上する一方、穴あけ特性が低下する傾向にあり、非木材パルプを多くすると、穴あけ特性が向上となる一方、表面加工性が低下する傾向にあった。
また、密度を高くすると、穴あけ特定が向上する傾向がみられた。
図1に示す切り込みを設けていない以外は実施例4と同様のパルプモールド蓋の内面に対して、真空ラミネーション法を用いて、PETフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、東レ株式会社製、フィルム膜厚=70μm)をラミネートし、その後、図1に示す切り込みを設けた二次加工パルプモールド蓋を得た。
その結果、貫通孔を設けた場合の毛羽立ちが抑制された、また、耐水性が向上した。
図1に示す切り込みを設けていない以外は実施例4と同様のパルプモールド蓋の外面に対して、真空ラミネーション法を用いて、樹脂フィルムの内側に印刷を施したPPフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、東レ株式会社製、フィルム膜厚=100μm)をラミネートし、その後、図1に示す切り込みを設けた二次加工パルプモールド蓋を得た。
その結果、印刷柄が鮮明で、光沢を持ち、装飾性が向上した。またパルプモールド蓋の外側に樹脂フィルムをラミネートしたことで、耐傷性や耐汚染性の表面性能が向上した
Claims (9)
- 少なくとも一部の領域にスリットおよび貫通孔の少なくとも1つを有するパルプモールド成形体であり、
密度が0.45g/cm3以上であり、かつ、下記要件1および2の少なくともいずれかを満たす、パルプモールド成形体。
要件1:パルプモールド成形体を構成するパルプが非木材パルプと木材パルプとの混合パルプである
要件2:パルプモールド成形体を構成するパルプのカナダ標準ろ水度が、100mL以上650mL以下である - 要件1および要件2を満たす、請求項1に記載のパルプモールド成形体。
- 厚みが0.4mm以上3.0mm以下である、請求項1または2に記載のパルプモールド成形体。
- 前記パルプモールド成形体を構成するパルプが非木材パルプを含有し、該非木材パルプが、バガスおよび竹から選択される少なくともいずれかを含む、請求項1〜3のいずれかに記載のパルプモールド成形体。
- 前記パルプモールド成形体を構成するパルプが非木材パルプと木材パルプとの混合パルプであり、該混合パルプ中の非木材パルプの含有量が20質量%以上80質量%以下である、請求項1〜4のいずれかに記載のパルプモールド成形体。
- 前記スリットおよび貫通孔の少なくとも1つが、レーザー加工により形成される、請求項1〜5のいずれかに記載のパルプモールド成形体。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のパルプモールド成形体を表面加工した、二次加工パルプモールド成形体。
- 前記表面加工が、直刷法、ラミネート法、転写法、および蒸着法の少なくとも1つの表面加工法による表面加工である、請求項7に記載の二次加工パルプモールド成形体。
- 前記表面加工が、真空ラミネート法およびホットスタンプ転写法の少なくとも1つの表面加工法による表面加工である、請求項7または8に記載の二次加工パルプモールド成形体。
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