JP7435372B2 - パルプモールド蓋およびその製造方法 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は、以下の<1>~<18>に関する。
<1> 頂部と、該頂部の外周縁から垂下する外周縁部と、を備え、容器の開口端部に嵌合および嵌合解除可能なパルプモールド蓋であって、下記要件1および要件2の少なくともいずれかを満たす、パルプモールド蓋。
要件1:前記パルプモールド蓋を前記容器の開口端部の上方に、該開口端部の上端に対して水平に置き、100mm/minの速度で鉛直方向に荷重をかけ、前記容器の開口端部に嵌合したときの最大荷重値である嵌合力が、0.2N/cm以上6.0N/cm以下である。
要件2:前記容器の開口端部に嵌合した前記パルプモールド蓋の外周縁部の下端にL字形状の治具を引っ掛け、300mm/minの速度で引き上げ、嵌合が解除されたときの荷重値である開封力が、0.05N/cm以上1.5N/cm以下である。
<2> 上記要件1および要件2を満たす、<1>に記載のパルプモールド蓋。
<3> 前記外周縁部は、前記開口端部と嵌合する凸部を備える、<1>または<2>に記載のパルプモールド蓋。
<4> 前記頂部は、凹み段差部を備える、<1>~<3>のいずれかに記載のパルプモールド蓋。
<5> 前記外周縁部は、フランジ部を備える、<1>~<4>のいずれかに記載のパルプモールド蓋。
<6> 下記要件3および要件4の少なくともいずれかを満たす、<1>~<5>のいずれかに記載のパルプモールド蓋。
要件3:パルプモールド蓋の外面および内面の少なくともいずれか一面の表面凸の高さSp(ISO 25178)が80μm以下である。
要件4:パルプモールド蓋の外面および内面の少なくともいずれか一面の表面凹凸差Sp+Sv絶対値(ISO 25178)が100μm以下である。
<7> 上記要件3および要件4を共に満たす、<6>に記載のパルプモールド蓋。
<8> パルプモールド蓋のパルプ原料が、バージンパルプを80質量%以上含有する、<1>~<7>のいずれかに記載のパルプモールド蓋。
<9> パルプモールド蓋のパルプ原料が、木材パルプおよび非木材パルプの混合パルプである、<1>~<8>のいずれかに記載のパルプモールド蓋。
<10> パルプモールド蓋を構成するパルプのカナダ標準ろ水度が100mL以上700mL以下である、<1>~<9>のいずれかに記載のパルプモールド蓋。
<11> パルプモールド蓋の密度が0.45g/cm3以上1.0g/cm3以下である、<1>~<10>のいずれかに記載のパルプモールド蓋。
<12> パルプモールド蓋が1層構成である、<1>~<11>のいずれかに記載のパルプモールド蓋。
<13> 前記容器は、飲料用容器である、<1>~<12>のいずれかに記載のパルプモールド蓋。
<14> 前記頂部は、飲み口および切込みの少なくともいずれかを備える、<1>~<13>のいずれかに記載のパルプモールド蓋。
<15> 前記容器は、紙コップである、<1>~<14>のいずれかに記載のパルプモールド蓋。
<16> <1>~<15>のいずれかに記載のパルプモールド蓋の製造方法であり、パルプ懸濁液を準備するパルプ懸濁液準備工程と、パルプ懸濁液から抄型を介してパルプを抄き上げる抄き上げ工程と、前記抄き上げ工程後に得られたモールド中間体を加熱しながら第1のプレス金型と前記第1のプレス金型とは反対方向に位置する第2のプレス金型とによりホットプレスするホットプレス工程とを有する、パルプモールド蓋の製造方法。
<17> 前記ホットプレス工程における圧力が、0.1MPa以上3.0MPa以下である、<16>に記載のパルプモールド蓋の製造方法。
<18> 前記ホットプレス工程における温度が、130℃以上280℃以下である、<16>または<17>に記載のパルプモールド蓋の製造方法。
本発明のパルプモールド蓋は、頂部と、該頂部の外周縁から垂下する外周縁部と、を備え、容器の開口端部に嵌合および嵌合解除可能なパルプモールド蓋であって、下記要件1および要件2の少なくともいずれかを満たし、好ましくは下記要件1および要件2を満たす。
要件1:前記パルプモールド蓋を前記容器の開口端部の上方に、該開口端部の上端に対して水平に置き、100mm/minの速度で鉛直方向に荷重をかけ、前記容器の開口端部に嵌合したときの最大荷重値である嵌合力(以下、単に「嵌合力」、または「嵌合ショックピーク値」ともいう)が、0.2N/cm以上6.0N/cm以下である。
要件2:前記容器の開口端部に嵌合した前記パルプモールド蓋の外周縁部の下端にL字形状の治具を引っ掛け、300mm/minの速度で引き上げ、嵌合が解除されたときの荷重値である開封力(以下、単に「開封力」、または「開封ショックピーク値」ともいう)が、0.05N/cm以上1.5N/cm以下である。
パルプモールド蓋の嵌合力は、具体的には、以下のとおり測定される。まず、ISO 187:1990に準拠した環境(温度23±1℃、相対湿度50±2%)に、パルプモールド蓋と容器とを24時間静置し、調温および調湿する。その後、パルプモールド蓋を容器の開口端部の上方に、開口端部の上端に対して水平に置き、100mm/minの速度で、パルプモールド蓋上面に鉛直方向に荷重をかける(図2中の分図(a)参照)。そして、パルプモールド蓋が、容器の開口端部に嵌合したときの最大荷重値(嵌合ショックピーク値)を嵌合力とする(図2中の分図(b)参照)。ここで、パルプモールド蓋上面に鉛直方向に荷重をかける際には、プレート(たとえば、株式会社イマダ製の円盤型圧縮治具「PC-5100」)等を用いることができる。また、ここで、水平とは、概ね水平な状態をいい、たとえば±5°程度の状態を許容するものとする。
パルプモールド蓋の開封力は、具体的には、以下のとおり測定される。まず、ISO 187:1990に準拠した環境(温度23±1℃、相対湿度50±2%)に、パルプモールド蓋が嵌合した容器を24時間静置し、調温および調湿する。その後、容器の開口端部に嵌合したパルプモールド蓋の外周縁部の下端にL字形状の治具を引っ掛け、300mm/minの速度で引き上げる(図3中の分図(a)参照)。そして、パルプモールド蓋と容器との嵌合が解除されたときの荷重値(開封ショックピーク値)を開封力とする(図3中の分図(b)参照)。ここで、L字形状の冶具は、株式会社イマダ製のチップ剥離用治具(GT-20)を用いることとする。
本発明のパルプモールド蓋は、下記要件3および要件4の少なくともいずれかを満たすことが好ましく、下記要件3および要件4を共に満たすことがより好ましい。
要件3:パルプモールド蓋の外面および内面の少なくともいずれか一面の表面凸の高さSp(ISO 25178)が80μm以下である。
要件4:パルプモールド蓋の外面および内面の少なくともいずれか一面の表面凹凸差Sp+Sv絶対値(ISO 25178)が100μm以下である。
本発明において、パルプモールド蓋が上記の要件3および要件4のいずれかを満たすことにより、耐油性および表面平滑性に優れたパルプモールド蓋が得られる。
上述の効果が得られる詳細な理由は不明であるが、一部は以下のように考えられる。要件3および要件4の少なくともいずれかを満たすことにより、パルプモールド蓋の表面の平均面からの凸の高さまたは凹凸差が小さくなり、これにより、表面の毛羽立ち等が抑制され、表面平滑性に優れたパルプモールド蓋が得られる。また、上述のような表面特性を有するパルプモールド蓋は、耐油性にも優れるものであった。これは、上記のようなSpまたはSp+Sv(絶対値)を得るためには、パルプモールド蓋の製造時のプレス圧力を高く設定する必要があり、また、パルプ原料として、特定のパルプ原料を適用することが好ましいことから、結果として、耐油性にも優れるパルプモールド蓋が得られたものと考えられる。
ここで、表面凸の高さSp、表面凹の深さSvは、ISO 25178に準拠して測定される。
Spは、表面の平均面からの高さの最大値を意味し、本発明において、測定箇所(10箇所、1箇所当たりの測定面積=10mm×10mm)をランダムに選択して、それぞれの測定箇所で得られたSpを、Sp1、Sp2、Sp3・・・・Sp10としたとき、以下の式(1)により求められる。
表面凸の高さSp=(Sp1+Sp2+Sp3+・・・+Sp10)/10 (1)
また、同様にして測定箇所(10箇所、1箇所当たりの測定面積=10mm×10mm)をランダムに選択して、それぞれの測定箇所で得られたSvをSv1、Sv2、Sv3、・・・・Sv10としたとき、Svは以下の式(2)により求められる。
表面凹の深さSv=(Sv1+Sv2+Sv3+・・・+Sv10)/10 (2)
ここで、Svは、表面の平均面からの深さの最大値であることから、一般に負の値で表す。
したがって、表面凹凸差Sp+Sv(絶対値)は、Sp+|Sv|で表される。
なお、測定対象が1000mm2以下の面積の場合は、測定箇所を減らし、それぞれの測定箇所における測定面積は、100mm2とする。また、幅が10mm未満の場合は測定面積が100mm2となるように、長方形で測定を行ってもよい。
要件3は、ISO 25178に準拠して測定される、パルプモールド蓋の外面および内面の少なくともいずれか一面の表面凸の高さSpが80μm以下であるとの要件である。
Spは、表面平滑性の観点から、好ましくは75μm以下、より好ましくは65μm以下、さらに好ましくは50μm以下、よりさらに好ましくは30μm以下、よりさらに好ましくは20μm以下、よりさらに好ましくは10μm以下、よりさらに好ましくは5μm以下である。下限はとくに限定されないが、製造容易性の観点から、好ましくは1μm以上、より好ましくは2μm以上である。
Spは、実施例に記載の方法により、ISO 25178に準拠して測定される。
要件4は、ISO 25178に準拠して測定される、パルプモールド蓋の外面および内面の少なくともいずれか一面の表面凹凸差Sp+Sv(絶対値)が100μm以下であるとの要件である。
Sp+Sv(絶対値)は、表面平滑性の観点から、100μm以下、好ましくは95μm以下、より好ましくは90μm以下、さらに好ましくは80μm以下、よりさらに好ましくは60μm以下、よりさらに好ましくは40μm以下、よりさらに好ましくは30μm以下、よりさらに好ましくは20μm以下、よりさらに好ましくは10μm以下である。下限はとくに限定されないが、製造容易性の観点から、好ましくは1μm以上、より好ましくは3μm以上、さらに好ましくは5μm以上である。
なお、パルプモールド蓋の外面とは、後述する第1のプレス金型(雌型)に接する面であり、内面とは、後述する第2のプレス金型(雄型)に接触する面である。
本発明において、パルプモールド蓋の外面および内面のいずれか一面において、Spが80μm以下、およびSp+Sv(絶対値)が100μm以下のいずれかを満たすことが好ましい。これらの中でも、本発明のパルプモールド蓋は、手触りや口触り等の触感に優れることから、手や口が触れる面が、上記の要件を満たすことがより好ましい。また、外面および内面が、要件3および要件4を満たすことがさらに好ましい。
本発明のパルプモールド蓋のパルプ原料としては、木材パルプ、非木材パルプ、古紙が例示され、木材パルプ、非木材パルプが好ましく、木材パルプおよび非木材パルプの混合パルプであることがより好ましい。ここで、パルプ原料は、パルプモールド蓋を構成するパルプである。
木材パルプとしては、一般に製紙用途で使用されている木材パルプが挙げられ、その調製法の違いにより、クラフトパルプ(KP)、サルファイトパルプ(SP)、ソーダパルプ(AP)等の化学パルプ;セミケミカルパルプ(SCP)、ケミグランドウッドパルプ(CGP)等の半化学パルプ;砕木パルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP、BCTMP)、リファイナーグランドウッドパルプ(RGP)等の機械パルプ;等に分類される。
木材パルプとしては、原料により、針葉樹パルプおよび広葉樹パルプが例示される。針葉樹パルプとしては、モミ属、マツ属等から得られるパルプが例示される。また、広葉樹パルプとしては、アカシア属、ユーカリ属、ヤマナラシ属(たとえば、ポプラ)等から得られるパルプが例示される。
これらの中でも、木材パルプとしては、針葉樹クラフトパルプ(NKP)、広葉樹クラフトパルプ(LKP)がより好ましい。
本発明において、針葉樹パルプとしては、マツ属の針葉樹パルプが好ましく、ラジアータパインがより好ましい。パルプ原料として、針葉樹パルプを含有することにより、より強度に優れたパルプモールド蓋が得られる。針葉樹パルプは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
非木材パルプは、パルプモールド蓋の耐油性を向上させる観点から、バガスおよび竹パルプから選択される少なくともいずれかを含むことが好ましく、バガスおよび竹パルプから選択される少なくともいずれかであることがより好ましく、バガスであることがさらに好ましい。
パルプ原料が木材パルプと非木材パルプとの混合パルプである場合、パルプ原料中の非木材パルプの含有量は、パルプモールド蓋の表面平滑性および耐油性をより向上させる観点から、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上、よりさらに好ましくは45質量%以上であり、そして、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、さらに好ましくは85質量%以下、よりさらに好ましくは80質量%以下、よりさらに好ましくは55質量%以下である。
バージンパルプとしては、晒しパルプ、半晒しパルプが好ましい。
なお、未晒しパルプは、リグニンの残留量が多く、白色度が低く、装飾性に劣る傾向にある。したがって、パルプ原料中の未晒しパルプの含有量は、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下、よりさらに好ましくは含有しないこと(0質量%)である。
また、パルプ原料として、マーセルパルプ、架橋パルプを含有すると、パルプモールド蓋の強度が低下したり、密度が低下する傾向がある。したがって、パルプ原料中のマーセルパルプおよび架橋パルプの含有量は、それぞれ、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下、よりさらに好ましくは含有しないこと(0質量%)である。
古紙パルプは、インキの残留量が多く、分散性に劣る傾向がある。また、古紙の繊維は毛羽立ち、変形している傾向にある。また、古紙パルプは白色度が低く、インキがパルプ繊維上に残留したまま細長く黒く見える未脱墨繊維が存在し、黒ひげが発生する傾向にある。また、灰色に見えるビニール等や、黒色斑点スポットが残留しているためにチリが見られる。その結果として、得られるパルプモールド蓋の外観や、表面平滑性が低下する傾向にあることから、パルプ原料中の古紙パルプの含有量は、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下、よりさらに好ましくは含有しないこと(0質量%)である。
カナダ標準ろ水度が上記範囲内となるように、叩解の程度を調整すればよい。
カナダ標準ろ水度は、JIS P 8121-2:2012に準拠して測定される。
パルプモールド蓋は、上述したパルプを主原料として形成されている。パルプモールド蓋は、パルプ100%から形成されていてもよいが、パルプに加えて、各種内添助剤等の他の材料を添加することが可能である。
他の成分としては、タルク、カオリン等の無機物、ガラス繊維やカーボン繊維等の無機繊維、ポリオレフィン等の合成樹脂の粉末または繊維、カルボキシメチルセルロース等の多糖類、サイズ剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤、耐油剤、歩留剤、濾水向上剤、嵩高剤、硫酸バンド、pH調整剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤、顔料等の着色剤等が例示される。他の成分として、サイズ剤を含有することが好ましい。
また、撥水剤としては、ワックスエマルジョン、金属石けん(ナトリウム、カリウム、亜鉛、リチウム、マグネシウム等のアルカリ塩)、脂肪酸クロム錯塩(ミリスチン錯塩、ステアリン酸クロミッククロライド錯塩等)、ジルコニウム撥水剤、シリコーンエマルジョン等が例示される。
本発明のパルプモールド蓋は、非木材パルプを含有する場合、パルプ原料のみで耐油性を向上させることが可能であることから、湿潤紙力増強剤および撥水剤の添加量を減少しても、または添加しなくても、十分な耐油性を得ることが可能である。なお、より高い耐油性および耐水性を得ることを目的として、湿潤紙力増強剤または撥水剤を添加する態様を排除するものではない。
本発明のパルプモールド蓋の密度は、表面平滑性および耐油性をより向上させる観点から、密度が好ましくは0.45g/cm3以上、より好ましくは0.50g/cm3以上、さらに好ましくは0.60g/cm3以上であり、そして、好ましくは1.0g/cm3以下、より好ましくは0.95g/cm3以下である。
パルプモールド蓋の密度は、JIS P 8118:2014に準じて測定することができる。なお、JIS P 8118:2014は紙や板紙に用いる方法であり、本発明においては、サンプルの大きさが規定通りに取れないことがあり、その際にはサンプルサイズを適宜調整して測定に用いる。坪量はJIS P 8124:2011に準じて測定するが、サンプルサイズの調整も前記同様である。測定には蓋の平面部分を用いる。
パルプモールド蓋の坪量は、耐水性や強度の観点から、好ましくは200g/m2以上、より好ましくは250g/m2以上、さらに好ましくは300g/m2以上であり、そして、経済的観点からは、好ましくは1500g/m2以下、より好ましくは1000g/m2以下、さらに好ましくは500g/m2以下である。
パルプモールド蓋の坪量は、実施例に記載の方法により測定される。
パルプモールド蓋の厚さは、保温性とハンドリング性の観点から、好ましくは0.30mm以上、より好ましくは0.35mm以上であり、そして、好ましくは1.50mm以下、より好ましくは1.20mm以下である。パルプモールド蓋の厚さは、実施例に記載の方法により測定される。
本発明のパルプモールド蓋を表面加工して、二次加工パルプモールド蓋としてもよい。なお、本発明において、二次加工パルプモールド蓋とは、パルプモールド蓋に、表面加工を施したものである。なお、本発明のパルプモールド蓋は、表面平滑性に優れるため、表面加工を容易に施すことができるという利点をも有する。
二次加工の方法としてはとくに限定されず、パルプモールドの表面加工が可能な方法であればとくに限定されないが、二次加工パルプモールド蓋は、直刷法、ラミネート法、転写法、および蒸着法の少なくとも1つの表面加工法により表面加工されたものであることが好ましく、直刷法、ラミネート法、および転写法の少なくとも1つの表面加工法により表面加工されたものであることがより好ましく、ラミネート法および転写法の少なくとも1つの表面加工法により表面加工されたものであることがさらに好ましく、後述する真空ラミネート法およびホットスタンプ転写法の少なくとも1つの表面加工法により表面加工されたものであることがよりさらに好ましい。
なお、これらの方法に限定されず、予め印刷されたシール等を貼付してもよい。
直刷法は、色、柄、模様等の付与や、防水性、防湿性等の付与を目的として、直接パルプモールド蓋の表面にインクや樹脂を付与するものであり、含浸、印刷等により、パルプモールド蓋を表面加工する方法が挙げられる。
印刷としては、ゴム版や樹脂版による凸版印刷、シルクスクリーン印刷、タンポ印刷、静電印刷、熱転写印刷などのいずれの印刷手段であってもよい。印刷により、得られたパルプモールド蓋の表面に、図柄や文字等を設けることができる。
また、パルプモールド蓋への刷毛、スプレーなどによって直刷してもよい。これらの中でも、均一に樹脂等を付与する観点から、スプレー塗布が好ましい。スプレー塗布はエアスプレー、エアレススプレー、静電スプレー等のいずれにより行ってもよい。
パルプモールド蓋の表面に防水または防湿性を付与する場合には、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、オレフィン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂等の樹脂を固形分に含む水系エマルジョン塗料、またはこれらの樹脂の水溶液塗料若しくは有機溶剤系塗料等を塗工すればよい。
ラミネート加工は、樹脂フィルムで被覆することにより行われることが好ましく、使用される樹脂フィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル等のポリビニル系樹脂、ポリスチレン等のスチレン系樹脂、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリル等の熱可塑性樹脂フィルム、変性ポリエチレンテレフタレート、脂肪族ポリエステル等の生分解性樹脂フィルムが挙げられる。製造コスト、成形性等を考慮すると、ポリオレフィン系樹脂が好ましく、環境に配慮した廃棄性の点からは、生分解性樹脂フィルムが好ましい。ラミネート加工は、これらの樹脂フィルムの2種以上を積層させて形成してもよい。
樹脂フィルムの厚みはとくに限定されないが、10μm以上300μm以下であることが好ましい。
また、ラミネート加工する樹脂フィルムに、予め絵柄を印刷してもよく、着色性のある顔料、微細粒子(パール顔料、ホログラム等)、夜光染料・夜光顔料等を添加しておいてもよい。このような樹脂フィルムを使用することにより、パルプモールド蓋の表面に、光沢性や意匠性を付与することができる。
これらの中でも、熱ラミネーションが好ましく、真空ラミネーション、真空プレスが好ましく、真空ラミネーションがより好ましい。
真空ラミネーションは、基材側(パルプモールド側)からの吸引により、その上部に置かれたシートを変形させてラミネートを行ってもよく、また、予め真空にされた上下チャンバーを樹脂フィルムで2分割しておき、樹脂フィルム加熱装置を備えた上部チャンバーを圧空とすることにより、下部チャンバーに置かれた基材(パルプモールド蓋)にラミネートする方法でもよい。
また、真空プレスは、シリコンラバー等を基材(パルプモールド蓋)側からの真空吸引、場合により上部より圧空力を加えて基材形状に変形させ、シリコンゴム等と基材との間に挟まれた樹脂フィルムがシリコンゴムの圧力により基材にラミネートされる。
また、樹脂フィルムを、パルプモールド蓋の形状に合わせて、金型により予備成形し、パルプモールド蓋とラミネートしてもよい。
また、ラミネーションの際の温度、圧力などの条件は、ラミネートする樹脂フィルムの素材および厚み、基材の形状、接着剤の有無等により適宜選択すればよいが、たとえば、ヒーターの加熱温度は80℃以上200℃以下で、貼合を行う。
転写法としては、ホットスタンプ転写法、インモールド転写法、水圧転写法などの種々の転写法が例示され、乾式転写法、湿式転写法のいずれでもよい。またインモールド転写法において、予備成形工程を加えてもよい。
転写法の中では、ホットスタンプ転写法(以下、単に「ホットスタンプ法」ともいう)が好ましい。ホットスタンプ法は、「箔」と呼ばれる金属を蒸着したり、顔料を塗布したフィルムを使用し、箔表面に設けた熱接着層を介して基材に熱転写する方法である。ホットスタンプ法に使用される箔は、離型性を有するベースフィルム(たとえば、二軸延伸ポリエステルフィルム)、剥離層(保護層)、絵柄層または蒸着層、熱接着層の順に積層されており、必要に応じて、ベースフィルムと保護層との間に離形層が設けられる。ホットスタンプ法としては、(i)アップダウン方式、(ii)ロール転写方式が挙げられ、熱圧の存在する部分の絵柄層または蒸着層が、基材(パルプモールド蓋)に転移するという原理は同じである。アップダウン方式では、ヒーターが内蔵された型板を、ベースフィルム側から基材に押し付け、熱接着層を介して、絵柄層または蒸着層を基材に転写する。同様に、ロール転写方式では、加熱したローラをベースフィルム側から押し付けることで、絵柄層または蒸着層を基材に転写する。また、ベースフィルム側に研削加工、艶差処理、凹凸加工等を施すことにより、転写時に、絵柄層、蒸着層に賦形(凹凸を付す)を行うことも可能である。
蒸着は、従来公知の蒸着法を採用すればよく、物理蒸着でも化学蒸着でもよく、とくに限定されないが、パルプモールド蓋に金属光沢を付与する目的で蒸着することが好ましく、物理蒸着である真空蒸着がより好ましい。
蒸着材料は、アルミニウム、クロム、亜鉛、金、銀、プラチナ、ニッケルなどの金属類、SiO2、TiO2、ZrO2、MgF2などの酸化物やフッ化物を使用することが好ましい。
蒸着層の厚みは、とくに限定されないが、0.1μm以上であることが好ましい。
パルプモールド蓋の製造方法はとくに限定されないが、以下の工程1~工程3をこの順で有する製造方法により製造することが好ましい。
工程1:パルプ懸濁液を準備するパルプ懸濁液準備工程
工程2:パルプ懸濁液から抄型を介してパルプを抄き上げる抄き上げ工程
工程3:前記抄き上げ工程後に得られたモールド中間体を加熱しながら第1のプレス金型と前記第1のプレス金型とは反対方向に位置する第2のプレス金型とによりホットプレスするホットプレス工程
工程1では、パルプ原料、サイズ剤等のその他の添加剤を加えて、パルプ懸濁液(パルプスラリー)を調製する。該懸濁液の濃度(スラリー濃度)は、表面平滑性、寸法安定性、および生産性の観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、さらに好ましくは0.5質量%以上であり、そして、好ましくは7質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは3質量%以下である。
パルプ懸濁液中に真空引き通水性構造の金網張り金型などの成形金型を浸漬し、パルプ懸濁液を成形金型に吸引して水を排出させると同時にパルプ繊維を型に積層吸着させて型に対称な立体的な湿紙を形成し、次いで、成形金型をパルプ懸濁液から引き上げ、含水した立体的な湿紙の吸引脱水または加圧脱水を行う。
この際、成形金型面にパルプを積層吸着した成形金型は、真空吸引を続けながら、パルプ吸着面と対向させて、真空吸引をきかせた取り型(離型装置)を接近させ、パルプモールド中間体を圧縮真空吸引して脱水した後、成形金型の真空圧を常圧に戻して、取り型にパルプモールド中間体を吸着させた状態で取り方を引き戻して離型する。
工程3は、工程2で得られた脱水後のパルプモールド中間体を、たとえば、多孔質金型からなるホットプレス用の第1のプレス金型に移し変える。前記第1のプレス金型に移し変えられたパルプモールド中間体は、第1のプレス金型と、第1のプレス金型とは反対方向に位置し、第1のプレス金型に係合するホットプレス用の第2のプレス金型とによって加熱、加圧されて、所定のパルプモールド蓋が得られる。
なお、ホットプレス用の第1のプレス金型および第2のプレス金型の少なくとも1つに内部に電熱ヒータを内蔵させ、それにより前記第1のプレス金型および第2のプレス金型の少なくとも1つを加熱することが好ましい。また、第1のプレス金型および第2のプレス金型を含む金型全体を熱風を導入した炉内に収容することによって、型の内部にも熱風が通過するようにしてもよい。
図1ないし図3に示すように、第一の実施形態に係るパルプモールド蓋100は、頂部10と、該頂部10の外周縁から垂下する外周縁部30と、を備え、容器1の開口端部3に嵌合および嵌合解除可能なパルプモールド蓋100であって、下記要件1および要件2の少なくともいずれかを満たし、好ましくは下記要件1および要件2を満たす。
要件1:パルプモールド蓋100を前記容器1の開口端部3の上方に、該開口端部3の上端5に対して水平に置き、100mm/minの速度で鉛直方向に荷重をかけ、容器1の開口端部3に嵌合したときの最大荷重値である嵌合力が、0.2N/cm以上6.0N/cm以下である。
要件2:容器1の開口端部3に嵌合したパルプモールド蓋100の外周縁部30の下端31にL字形状の治具Nを引っ掛け、300mm/minの速度で引き上げ、嵌合が解除されたときの荷重値である開封力が、0.05N/cm以上1.5N/cm以下である。
図4および図5に示すように、第二の実施形態に係るパルプモールド蓋110は、頂部10と、該頂部10の外周縁から垂下する外周縁部30と、を備え、不図示の容器の開口端部に嵌合および嵌合解除可能であり、上記要件1および要件2の少なくともいずれかを満たし、好ましくは上記要件1および要件2を満たす。
図6に示すように、第三の実施形態に係るパルプモールド蓋120は、頂部10と、該頂部10の外周縁から垂下する外周縁部30と、を備え、不図示の容器の開口端部に嵌合および嵌合解除可能であり、上記要件1および要件2の少なくともいずれかを満たし、好ましくは上記要件1および要件2を満たす。
なお、嵌合ショックピーク値が2つ以上あるときには、最大荷重値(嵌合ショックピーク値)を嵌合力とする。
なお、外周縁部30の厚さとは、フランジ部35を有している場合にはフランジ部35を除いた部分の厚さをいう。
また、たとえば、図7ないし図9に例示されるパルプモールド蓋の外周縁部が、図11中の分図(a)に例示されるパルプモールド蓋のように、外周縁部の下端に向けて、末広がりになっていてもよいし、図11中の分図(b)に例示するように、外周縁部の上部から下部に向けて厚さが小さくなっていてもよい。
さらに、たとえば、図7ないし図9、および図11に例示されるパルプモールド蓋が、傾斜部および凹み段差部を有していてもよく、その数および配置位置等は、適宜変更可能である。
また、たとえば、図9ないし図11では、パルプモールド蓋の外周縁部が、凸部を有していない場合を例示しているが、これに限定されず、凸部を有していてもよい。その場合、第一の実施形態に係るパルプモールド蓋100の形状と変形例に係るパルプモールド蓋の形状が同一になる場合があるが、凸部の形状や数、配置位置は、とくに限定されず、凸部が上述した形状等を有していてもよく、不連続であってもよく、外周縁部の上端または下端からの距離が異なるように配置されていてもよい。
さらに、たとえば、図7に例示されるパルプモールド蓋の凸部が2条以上配置されていてもよいし、不連続で2条以上配置されていてもよい。
実施例1-1
広葉樹晒しパルプであるユーカリ晒しバージンパルプ(LBKP、カナダ標準ろ水度(CSF):620mL)をパルプスラリーにし、該パルプスラリー100質量%に対して、固形分換算でサイズ剤としてAKD(アルキルケテンダイマー、星光PMC株式会社製)を、0.8質量%を添加し、撹拌後にスラリー濃度を7質量%に調整した。凝集物を除去するために、該スラリーをろ過し、ろ過後の該スラリー中に、表面に金属メッシュを貼った抄紙金型を沈め、金型内部から真空吸引し、メッシュ上にパルプスラリーを吸い付け、立体的な湿紙を形成した。湿紙を脱水用金型へ移送し、0.65MPaの圧力で加圧脱水し、続いて180℃に加熱した金型へ湿紙を移送し、さらに1.1MPaの圧力で加圧乾燥し、余分の部分を断裁した後、パンチングにより図12に示すパルプモールド蓋200を得た。
図12に示すように、パルプモールド蓋200は、頂部10と、該頂部10の外周縁から垂下する外周縁部30と、を備え、頂部10は、傾斜部11,12と、窪んで段差を有する凹み段差部15と、を備え、さらに、外周縁部30は、外周側から窪ませて内周1周にわたって配置される一条の溝部34と、溝部34の内周側において突出し、容器の開口端部と嵌合する1条の凸部(不図示)と、外周縁部30の下端31から外方に延びる鍔状のフランジ部35と、面取り部37と、を備えている。
パルプモールド蓋200の坪量は、400g/m2であった。パルプモールド蓋200の内径は、嵌合力および開封力の測定に用いる容器(紙コップ)の外径とほぼ同等の80mmであった。パルプモールド蓋のサイズ(外径)は、約82mm、厚みは約0.7mm、密度は約0.57g/cm3であった。パルプモールド蓋200を容器(紙コップ)に嵌合した際の嵌合力(嵌合ショックピーク値)が0.30N/cmになるように、凸部の深さと幅を調整した。そのパルプモールド蓋200は、嵌合が解除されたときの開封力(開封ショックピーク値)は0.10N/cmであった。
嵌合力(嵌合ショックピーク値)および開封力(開封ショックピーク値)が表1に記載された値となるように凸部の高さと幅を調整した以外は、実施例1-1と同様にして、パルプモールド蓋を得た。
嵌合力(嵌合ショックピーク値)および開封力(開封ショックピーク値)が表1に記載された値となるように凸部の高さと幅を調整した以外は、実施例1-1と同様にして、パルプモールド蓋を得た。
嵌合力(嵌合ショックピーク値)および開封力(開封ショックピーク値)が表1に記載された値となるように凸部の高さと幅を調整した以外は、実施例1-1と同様にして、パルプモールド蓋を得た。
嵌合力(嵌合ショックピーク値)および開封力(開封ショックピーク値)が表1に記載された値となるように凸部の高さと幅を調整した以外は、実施例1-1と同様にして、パルプモールド蓋を得た。
嵌合力(嵌合ショックピーク値)および開封力(開封ショックピーク値)が表1に記載された値となるように凸部の高さと幅を調整した以外は、実施例1-1と同様にして、パルプモールド蓋を得た。
嵌合力(嵌合ショックピーク値)および開封力(開封ショックピーク値)が表1に記載された値となるように凸部の高さと幅を調整した以外は、実施例1-1と同様にして、パルプモールド蓋を得た。
嵌合力(嵌合ショックピーク値)および開封力(開封ショックピーク値)が表1に記載された値となるように凸部の高さと幅を調整した以外は、実施例1-1と同様にして、パルプモールド蓋を得た。
嵌合力(嵌合ショックピーク値)および開封力(開封ショックピーク値)が表1に記載された値となるように凸部の高さと幅を調整した以外は、実施例1-1と同様にして、パルプモールド蓋を得た。
パルプモールド蓋の坪量を550g/m2、密度を0.55g/cm3に変更し、パルプモールド蓋を容器(紙コップ)に嵌合した際の嵌合力(嵌合ショックピーク値)が0.18N/cmになるように、凸部の深さと幅を調整した以外は、実施例1-1と同様にして、パルプモールド蓋を得た。そのパルプモールド蓋は、開封力(開封ショックピーク値)が0.12N/cmであった。
パルプモールド蓋の坪量を300g/m2、密度を0.58g/cm3に変更し、パルプモールド蓋を容器(紙コップ)に嵌合した際の嵌合力(嵌合ショックピーク値)が6.2N/cmになるように、凸部の深さと幅を調整した以外は、実施例1-1と同様にして、パルプモールド蓋を得た。そのパルプモールド蓋の開封力(開封ショックピーク値)は1.40N/cmであった。
金型を変更し、図4に示すように、凸部の形状を1条ではなく、部分的に溝部(凸部)を形成して、凸部を破線状に配置するように変更し、凸部の深さと幅を調整し、嵌合力(嵌合ショックピーク値)が1.0N/cmになるに調整した以外は、実施例1-1と同様にして、パルプモールド蓋を得た。そのパルプモールド蓋は、開封力(開封ショックピーク値)が0.24N/cmであった。
金型を変更し、図13に示すようなパルプモールド蓋210を得た。
図13に示すように、パルプモールド蓋210は、頂部10と、該頂部10の外周縁から垂下する外周縁部30と、を備え、頂部10は、傾斜部11と、第一凹み段差部15Aと、傾斜部12と、第二凹み段差部15Bと、を備え、さらに、外周縁部30は、フランジ部35と、面取り部37と、を備えている。実施例1-13に係るパルプモールド蓋210は、第一凹み段差部15Aよりも第二凹み段差部15Bの方が頂部10の最上部からの距離が短くなっている。なお、パルプモールド蓋210の縦断面は、図10の分図(b)に例示されるパルプモールド蓋にフランジ部35が形成された形状になっている。
パルプモールド蓋210の坪量は、200g/m2であった。パルプモールド蓋210の内径は、嵌合力および開封力の測定に用いる容器(紙コップ)の外径とほぼ同等の80mmであった。パルプモールド蓋のサイズ(外径)は、約82mm、厚みは約0.3mm、密度は約0.58g/cm3であった。
パルプモールド蓋210の嵌合を解除したときの開封力(開封ショックピーク値)は0.15N/cmであった。また、実施例1-13のパルプモールド210蓋は、容器に嵌め込む際の嵌合ショックピーク値は0.60N/cmであった。
嵌合力(嵌合ショックピーク値)および開封力(開封ショックピーク値)が表1に記載された値となるように凸部の高さと幅を調整した以外は、実施例1-1と同様にして、パルプモールド蓋を得た。
嵌合力(嵌合ショックピーク値)および開封力(開封ショックピーク値)が表1に記載された値となるように凸部の高さと幅を調整した以外は、実施例1-1と同様にして、パルプモールド蓋を得た。
パルプモールド蓋200に代えて、市販のプラスチック製蓋(東罐興業株式会社製の商品名「SMT-280-F」)を用いた。
広葉樹パルプであるユーカリ晒しバージンパルプ(LBKP、カナダ標準ろ水度(CSF):500mL)をパルプスラリーにし、該パルプスラリー100質量%に対して、固形分換算でサイズ剤としてAKD(アルキルケテンダイマー、星光PMC株式会社製)を、0.8質量%を添加し、撹拌後にスラリー濃度を0.7質量%に調整した。凝集物を除去するために、該スラリーをろ過し、ろ過後の該スラリー中に、表面に金属メッシュを貼った抄紙金型を沈め、金型内部から真空吸引し、メッシュ上にパルプスラリーを吸い付け、立体的な湿紙を形成した。湿紙を脱水用金型へ移送し、0.7MPaの圧力で加圧脱水し、続いて180℃に加熱された金型へ湿紙を移送し、さらに1.2MPaの圧力で加圧乾燥し、余分の部分を断裁した後、パンチングにより図14に示すパルプモールド蓋を得た。
パルプモールド蓋の坪量は、455g/m2であった。パルプモールド蓋の内径は、嵌合力および開封力の測定に用いる容器(紙コップ)の外径とほぼ同等の80mmであった。パルプモールド蓋を容器(紙コップ)に嵌合した際の嵌合力(嵌合ショックピーク値)が1.5N/cmになるように、凸部の深さと幅を調整した。そのパルプモールド蓋は、嵌合が解除されたときの開封力(開封ショックピーク値)は0.40N/cmであった。パルプモールド蓋のサイズ(外径)は、約82mm、厚みは約0.7mm、密度は約0.65g/cm3であった。また、実施例2-2~2-16についても同様であった。
広葉樹パルプであるユーカリ晒しバージンパルプ(LBKP、カナダ標準ろ水度(CSF):500mL)50質量部と、非木材パルプであるバガス晒しバージンパルプ(カナダ標準ろ水度(CSF):380mL)50質量部とを混合し、パルプスラリーを得た。このパルプスラリー100質量%に対して、固形分換算でサイズ剤としてAKD(アルキルケテンダイマー、星光PMC株式会社製)を、0.8質量%を添加し、撹拌後にスラリー濃度を0.7質量%に調整した。該スラリーを用いて、実施例2-1と同様に、パルプモールド蓋を容器(紙コップ)に嵌合した際の嵌合力(嵌合ショックピーク値)が1.5N/cmになるように、凸部の深さと幅を調整し、図14に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
ユーカリ晒しバージンパルプをアカシア晒しバージンパルプに変更した以外は実施例2-1と同様に図14に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
ユーカリ晒しバージンパルプをアカシア晒しバージンパルプに変更した以外は実施例2-2と同様に図14に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
ユーカリ晒しバージンパルプのカナダ標準ろ水度(CSF)を350mLに変更した以外は実施例2-1と同様に図14に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
ユーカリ晒しバージンパルプのカナダ標準ろ水度(CSF)を250mLに変更した以外は実施例2-1と同様に図14に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
ユーカリ晒しバージンパルプ(LBKP、カナダ標準ろ水度(CSF):500mL)をバガスバージンパルプ(カナダ標準ろ水度(CSF):250mL)に変更した以外は実施例2-1と同様の方法で図14に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
ユーカリ晒しバージンパルプのカナダ標準ろ水度(CSF)を250mLに、バガス晒しバージンパルプのカナダ標準ろ水度(CSF)を250mLに変更した以外は実施例2-2と同様に図14に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
広葉樹パルプであるユーカリ晒しバージンパルプ(LBKP、カナダ標準ろ水度(CSF):500mL)45質量部と、古紙パルプ(カナダ標準ろ水度(CSF):500mL)5質量部と、バガス晒しバージンパルプ(カナダ標準ろ水度(CSF):380mL)50質量部とを混合し、パルプスラリーを得た。このパルプスラリー100質量%に対して、固形分換算でサイズ剤としてAKD(アルキルケテンダイマー、星光PMC株式会社製)を、0.8質量%を添加し、撹拌後にスラリー濃度を0.7質量%に調整した。該スラリーを用いて、実施例2-1と同様に、パルプモールド蓋を容器(紙コップ)に嵌合した際の嵌合力(嵌合ショックピーク値)が1.5N/cmになるように、凸部の深さと幅を調整し、図14に示す形状のパルプモールド蓋を得た。外見上、古紙由来と思われる黒点がわずかに確認できた。
ユーカリ晒しバージンパルプ(LBKP、カナダ標準ろ水度(CSF):500mL)をラジアータパイン晒しバージンパルプ(NBKP、カナダ標準ろ水度(CSF):380mL)に変更した以外は実施例2-1と同様に図14に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
針葉樹パルプであるラジアータパイン晒しバージンパルプ(NBKP、カナダ標準ろ水度(CSF):380mL)50質量部と、バガス晒しバージンパルプ(カナダ標準ろ水度(CSF):250mL)50質量部とを混合し、パルプスラリーを得た。このパルプスラリー100質量%に対して、固形分換算でサイズ剤としてAKD(アルキルケテンダイマー、星光PMC株式会社製)を、0.8質量%を添加し、撹拌後にスラリー濃度を0.7質量%に調整した。該スラリーを用いて、パルプモールド蓋を容器(紙コップ)に嵌合した際の嵌合力(嵌合ショックピーク値)が1.5N/cmになるように、凸部の深さと幅を調整し、実施例2-1と同様に、図14に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
広葉樹パルプであるユーカリ晒しバージンパルプ(LBKP、カナダ標準ろ水度(CSF):500mL)をパルプスラリーにし、このパルプスラリー100質量%に対して、固形分換算でサイズ剤としてAKD(アルキルケテンダイマー、星光PMC株式会社製)を、0.8質量%を添加し、撹拌後にスラリー濃度を5.0質量%に調整した。該スラリーを用いて、実施例2-1と同様に、パルプモールド蓋を容器(紙コップ)に嵌合した際の嵌合力(嵌合ショックピーク値)が1.5N/cmになるように、凸部の深さと幅を調整し、図14に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
広葉樹パルプであるユーカリ晒しバージンパルプ(LBKP、カナダ標準ろ水度(CSF):500mL)をパルプスラリーにし、このパルプスラリー100質量%に対して、固形分換算でサイズ剤としてAKD(アルキルケテンダイマー、星光PMC株式会社製)を、0.8質量%を添加し、撹拌後にスラリー濃度を2.5質量%に調整した。該スラリーを用いて、実施例2-1と同様に、パルプモールド蓋を容器(紙コップ)に嵌合した際の嵌合力(嵌合ショックピーク値)が1.5N/cmになるように、凸部の深さと幅を調整し、図14に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
広葉樹パルプであるユーカリ晒しバージンパルプ(LBKP、カナダ標準ろ水度(CSF):500mL)をパルプスラリーにし、このパルプスラリー100質量%に対して、固形分換算でサイズ剤としてAKD(アルキルケテンダイマー、星光PMC株式会社製)を、0.8質量%を添加し、撹拌後にスラリー濃度を0.5質量%に調整した。該スラリーを用いて、実施例2-1と同様に、パルプモールド蓋を容器(紙コップ)に嵌合した際の嵌合力(嵌合ショックピーク値)が1.5N/cmになるように、凸部の深さと幅を調整し、図14に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
広葉樹パルプであるユーカリ晒しバージンパルプ(LBKP、カナダ標準ろ水度(CSF):500mL)をパルプスラリーにし、このパルプスラリー100質量%に対して、固形分換算でサイズ剤としてAKD(アルキルケテンダイマー、星光PMC株式会社製)を、0.8質量%を添加し、撹拌後にスラリー濃度を0.3質量%に調整した。該スラリーを用いて、実施例2-1と同様に、パルプモールド蓋を容器(紙コップ)に嵌合した際の嵌合力(嵌合ショックピーク値)が1.5N/cmになるように、凸部の深さと幅を調整し、図14に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
ユーカリ晒しバージンパルプ(LBKP、カナダ標準ろ水度(CSF):500mL)を竹晒しバージンパルプ(カナダ標準ろ水度(CSF):500mL)に変更した以外は実施例2-1と同様に図14に示す形状のパルプモールド蓋を得た。
上述した実施例および比較例の原料パルプ、パルプモールド蓋、ならびに参考例のプラスチック製蓋について、以下の評価および分析を行った。その結果を表1及び2に示す。
(カナダ標準ろ水度(CSF))
パルプモールド蓋を構成する原料パルプのカナダ標準ろ水度は、JIS P 8121-2:2012に準拠して測定した。
(坪量)
パルプモールド蓋の坪量は、JIS P 8124:2011に準拠して測定した。
パルプモールド蓋の厚さおよび密度は、JIS P 8118 :2014に準じて測定を行った。
パルプモールド蓋またはプラスチック製蓋の嵌合力は、以下のとおり測定した。まず、ISO 187:1990に準拠した環境(温度23±1℃、相対湿度50±2%)に、パルプモールド蓋またはプラスチック製蓋と容器(市販の紙コップ、外径約80mm)とを24時間静置し、調温および調湿した。その後、パルプモールド蓋またはプラスチック製蓋を容器の開口端部の上方に、開口端部の上端に対して水平に置き、100mm/minの速度で鉛直方向に荷重をかけた(図2参照)。そして、パルプモールド蓋またはプラスチック製蓋が、容器の開口端部に嵌合したときの最大荷重値(嵌合ショックピーク値)を嵌合力とした。
パルプモールド蓋またはプラスチック製蓋の開封力は、以下のとおり測定した。まず、ISO 187:1990に準拠した環境(温度23±1℃、相対湿度50±2%)に、パルプモールド蓋またはプラスチック製蓋が嵌合した容器(市販の紙コップ、外径:約80mm)を24時間静置し、調温および調湿した。その後、容器の開口端部に嵌合したパルプモールド蓋またはプラスチック製蓋の外周縁部の下端にL字形状の治具を引っ掛け、300mm/minの速度で引き上げた(図3参照)。そして、パルプモールド蓋またはプラスチック製蓋と容器との嵌合が解除されたときの荷重値(開封ショックピーク値)を開封力とした。
3D形状測定機 VR-3000(KEYENCE)、対応ヘッドVR-3200を用いて、ISO 25178に準じて測定した。
各実施例、比較例で作製したパルプモールド蓋を用意し、ISO 187:1990に準拠した環境(温度23±1℃、相対湿度50±2%)に、24時間静置し、調温および調湿を行った。各蓋の測定箇所(10mm×10mm:10箇所)をランダムに選び、上記環境で倍率40×で測定を行った。なお、蓋は、図12ないし図14の紙面上で見えている面が外面であり、測定は外面について行った。
観察と解析は下記ソフトを用いて行った。
観察アプリケーション(VR-H2V)(KEYENCE)
解析アプリケーション(VR-H2A)(KEYENCE)
各測定箇所において、得られた外面の表面凸の高さSp1、Sp2、Sp3・・・Sp10、と外面の凹部の深さSv1、Sv2、Sv3・・・Sv10を用いて、下記の式にて計算した。
表面凸の高さSp=(Sp1+Sp2+Sp3+・・・+Sp10)/10 (1)
表面凹部の深さSv=(Sv1+Sv2+Sv3+・・・+Sv10)/10 (2)
容器(市販の紙コップ、外径:約80mm、高さ:90mm)に、上端から10mm程度まで果汁100%のオレンジジュースを入れ、パルプモールド蓋またはプラスチック製蓋と嵌合させ、容器を傾けた状態で10秒間保持し、果汁の流出の有無を確認し、下記の方法で評価を行った。
A:果汁の流出および滲出が全くない。
B:果汁の流出はないが、果汁がわずかに滲出している。
C:果汁の流出はないが、果汁が、実用上問題ない程度に滲出している。
D:果汁の流出がある。
パルプモールド蓋またはプラスチック製蓋を嵌合した容器(市販の紙コップ、外径:約80mm)を手で開封したときの開封のしやすさについて、下記の方法で評価を行った。
A:抵抗なく、開封可能である。
B:少し抵抗があるが、問題なく開封可能である。
C:抵抗があり、力を強く入れれば開封可能であり、実用上は問題ない。
D:かなり抵抗があり、力を強く入れて開封しようとすると、容器の内容物がこぼれるなどの問題が生じる場合がある。
各実施例、比較例で作製したパルプモールド蓋を10個ずつ用意し、ISO 187:1990に準拠した環境(温度23±1℃、相対湿度50±2%)に、24時間静置し、調温および調湿を行った。
上記環境でパルプモールド蓋の表と裏を手で触り、下記のように評価した。
5:非常に平滑で、つるつるしている。
4:表面にわずかに繊維が感じられるが、平滑である。
3:平滑感はあるが、表面に繊維が多く感じられるレベル。
2:平滑感はあるが、表面に繊維が非常に多く感じられるレベル。
1:平滑感がなく、ざらざらしている。
0:1のレベル以下。
表中の数字は10個の平均値(小数点は四捨五入)である。
ヒマシ油/トルエン/ヘプタン=50/25/25の比率で試験液200mL(JAPAN TAPPI No.41:2000のキットナンバー6の配合相当)を作製し、実験に用いた。
各実施例、比較例で作製したパルプモールド蓋を5個ずつ用意し、ISO 187:1990に準拠した環境(温度23±1℃、相対湿度50±2%)に、24時間静置し、調温および調湿を行った。上記環境でパルプモールド蓋の裏(内面)に、上記試験液を25mmの高さから試薬瓶のスポイド(JAPAN TAPPI No.41:2000と同様の試薬瓶)を用いて、蓋の水平部分に1滴を落とし、15秒後に、パルプモールド蓋の表(外面)から観察した。
4:蓋の表に液の浸透が全く見られなかった
3:蓋の表に液の浸透がわずかに確認されたが、その面積は、裏の液の広がりの15%以下であった
2:蓋の表に液の浸透が見られ、その面積は、裏の液の広がりの15%を超え、50%以下であった
1:蓋の表に液の浸透が見られ、その面積は、裏の液の広がりの50%を超えるものであった
表中の数字は5個の平均値(小数点は四捨五入)である。
実施例2-1~2-16で作製したパルプモールド蓋を5個ずつ用意し、ISO 187:1990に準拠した環境(温度23±1℃、相対湿度50±2%)に、24時間静置し、調温および調湿を行った。蓋を紙コップにかぶせ、上記環境で開孔部から水を飲むような形で口にあて、口に当たった際の感触を評価した。
5:繊維が口に当たる感触がなく、全く違和感がない。
4:わずかではあるが、繊維が口に当たる感じがあるが、違和感はない。
3:繊維が口に当たるが、違和感を感じるほどではない。
2:繊維が口に当たり、少し違和感がある。
1:繊維が口に当たり、違和感がある。
表中の数字は5個の平均値(小数点は四捨五入)である。
Claims (17)
- 頂部と、該頂部の外周縁から垂下する外周縁部と、を備え、容器の開口端部に嵌合および嵌合解除可能なパルプモールド蓋であって、
パルプモールド蓋の密度が0.45g/cm 3 以上0.65g/cm 3 以下であり、
下記要件2を満たす、パルプモールド蓋。
要件2:前記容器の開口端部に嵌合した前記パルプモールド蓋の外周縁部の下端にL字形状の治具を引っ掛け、300mm/minの速度で引き上げ、嵌合が解除されたときの荷重値である開封力が、0.15N/cm以上0.41N/cm以下である。 - 下記要件1をさらに満たす、請求項1に記載のパルプモールド蓋。
要件1:前記パルプモールド蓋を前記容器の開口端部の上方に、該開口端部の上端に対して水平に置き、100mm/minの速度で鉛直方向に荷重をかけ、前記容器の開口端部に嵌合したときの最大荷重値である嵌合力が、0.6N/cm以上1.5N/cm以下である。 - 前記外周縁部は、前記開口端部と嵌合する凸部を備える、請求項1または2に記載のパルプモールド蓋。
- 前記頂部は、凹み段差部を備える、請求項1~3のいずれか1項に記載のパルプモールド蓋。
- 前記外周縁部は、フランジ部を備える、請求項1~4のいずれか1項に記載のパルプモールド蓋。
- 下記要件3および要件4の少なくともいずれかを満たす、請求項1~5のいずれか1項に記載のパルプモールド蓋。
要件3:パルプモールド蓋の外面および内面の少なくともいずれか一面の表面凸の高さSp(ISO 25178)が80μm以下である。
要件4:パルプモールド蓋の外面および内面の少なくともいずれか一面の表面凹凸差Sp+Sv絶対値(ISO 25178)が100μm以下である。 - 上記要件3および要件4を共に満たす、請求項6に記載のパルプモールド蓋。
- パルプモールド蓋のパルプ原料が、バージンパルプを80質量%以上含有する、請求項1~7のいずれか1項に記載のパルプモールド蓋。
- パルプモールド蓋のパルプ原料が、木材パルプおよび非木材パルプの混合パルプである、請求項1~8のいずれか1項に記載のパルプモールド蓋。
- パルプモールド蓋を構成するパルプのカナダ標準ろ水度が100mL以上700mL以下である、請求項1~9のいずれか1項に記載のパルプモールド蓋。
- パルプモールド蓋が1層構成である、請求項1~10のいずれか1項に記載のパルプモールド蓋。
- 前記容器は、飲料用容器である、請求項1~11のいずれか1項に記載のパルプモールド蓋。
- 前記頂部は、飲み口および切込みの少なくともいずれかを備える、請求項1~12のいずれか1項に記載のパルプモールド蓋。
- 前記容器は、紙コップである、請求項1~13のいずれか1項に記載のパルプモールド蓋。
- 請求項1~14のいずれか1項に記載のパルプモールド蓋の製造方法であり、
パルプ懸濁液を準備するパルプ懸濁液準備工程と、
パルプ懸濁液から抄型を介してパルプを抄き上げる抄き上げ工程と、
前記抄き上げ工程後に得られたモールド中間体を加熱しながら第1のプレス金型と前記第1のプレス金型とは反対方向に位置する第2のプレス金型とによりホットプレスするホットプレス工程とを有する、パルプモールド蓋の製造方法。 - 前記ホットプレス工程における圧力が、0.1MPa以上3.0MPa以下である、請求項15に記載のパルプモールド蓋の製造方法。
- 前記ホットプレス工程における温度が、130℃以上280℃以下である、請求項15または16に記載のパルプモールド蓋の製造方法。
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