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JP2019214360A - ステアバイワイヤ式パワーステアリング装置 - Google Patents

ステアバイワイヤ式パワーステアリング装置 Download PDF

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JP2019214360A JP2019094353A JP2019094353A JP2019214360A JP 2019214360 A JP2019214360 A JP 2019214360A JP 2019094353 A JP2019094353 A JP 2019094353A JP 2019094353 A JP2019094353 A JP 2019094353A JP 2019214360 A JP2019214360 A JP 2019214360A
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Abstract

【課題】舵角比の制御に合わせて、ステアリングホイールの操舵範囲を変更するステアバイワイヤ式パワーステアリング装置の操舵性を、より高める。【解決手段】ステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10は、転舵車輪13に転舵用動力を付加する転舵用モータ41と、ステアリングホイール11の操舵範囲の限界を規定する操作範囲限界規定装置70と、前記ホイール11の操舵範囲を任意に規制可能な任意操作範囲規制装置100と、制御部16とを含む。前記制御部16は、舵角比Sb/Saを変えるように前記転舵用モータ41を制御する舵角比可変制御を実行中には、前記ホイール11の操舵範囲を変更するように前記任意操作範囲規制装置100を制御する。前記操作範囲限界規定装置70と前記任意操作範囲規制装置100とは機械的に分離されている。前記ステアリング装置10に電気的失陥が発生したときには前記操舵範囲の変更を解除する。【選択図】図1

Description

本発明はステアバイワイヤ式パワーステアリング装置に関する。
近年、ステアリングホイールと転舵部との間が機械的に分離されている、いわゆるステアバイワイヤ式(steer-by-wire)のパワーステアリング装置の開発が進められてきた。この種のステアバイワイヤ式パワーステアリング装置は、例えば特許文献1によって知られている。
特許文献1のステアバイワイヤ式パワーステアリング装置は、ステアリングホイールの操舵入力が生じる操舵部と、左右の転舵車輪を転舵する転舵部と、の間が機械的に分離されている。操舵部は、ステアリングホイールに対して操舵反力を付加する反力付加モータを備える。転舵部は、転舵軸を介して転舵車輪を転舵することが可能な転舵用モータを備える。制御部は、車速に従ってステアリングホイールの操舵角に対する転舵車輪の転舵角の舵角比を変えるように、転舵用モータを制御する。
さらに、特許文献1のステアバイワイヤ式パワーステアリング装置は、ステアリングホイールの操舵範囲を任意に規制可能な回転制限機構を備える。この回転制限機構は、ステアリング軸と共に回転する円盤状の第1プレートと、ステアリング軸に対して回転を規制されている円盤状の第2プレートと、を有している。第1プレートと第2プレートとは互いに近接している。第1プレートは、第2プレートに対向する平面に、径方向へ延びた直線状の第1の溝を有する。第2プレートは、第1プレートに対向する平面に、螺旋状の第2の溝を有する。第1の溝は、ガイド球を介して第2の溝に連係している。ガイド球は、螺旋状である第2の溝の端から端まで移動する。第2の溝の両端は、ステアリングホイールの操舵範囲の限界、いわゆる最大操舵範囲を規定している。このように、回転制限機構は、ステアリングホイールの操舵範囲の限界を規定する「操作範囲限界規定機能」(メカエンドストッパ機能)を有している。
ガイド球が、第1の溝の長手方向へ移動する範囲は、2つのステッピングモ−タによって変更される。制御部は、転舵用モータの制御に合わせて、2つのステッピングモ−タを制御することによって、第1の溝の長手方向に対するガイド球の移動範囲を変更する。この結果、ステアリングホイールの操舵範囲を変更することができる。
車速が低速であるほど、舵角比を大きくするとともに、ステアリングホイールの操舵範囲を狭く規制する(操舵角の可動域を狭くする)。一方、車速が高速であるほど、舵角比を小さくするとともに、ステアリングホイールの操舵範囲を広くする(操舵角の可動域を広くする)。このように、回転制限機構は、上記「操作範囲限界規定機能」の他に、ステアリングホイールの操舵範囲を任意に規制可能な「任意操作範囲規制機能」(任意角ストッパ機能)を兼ね備えている。
特開2016−030521号公報
一般に、ステアバイワイヤ式パワーステアリング装置では、ステアバイワイヤ制御システムに電気的な失陥が発生した場合に、このシステムは解除される。しかし、特許文献1で知られているステアバイワイヤ式パワーステアリング装置では、操舵角の可動域が狭い状態で、ステアバイワイヤ制御システムに電気的な失陥が発生した場合に、操舵角の可動域が狭い状態を維持する可能性がある。その場合に運転者は、ステアリングホイールを狭い可動域で操舵をすることになってしまう。ステアリングホイールの操舵性を高めるには、改良の余地がある。
本発明は、舵角比の制御に合わせて、ステアリングホイールの操舵範囲を変更するステアバイワイヤ式パワーステアリング装置の操舵性をより高めることができる技術を、提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。以下の説明では、本発明の理解を容易にするために添付図面中の参照符号を括弧書きで付記するが、それによって本発明は図示の形態に限定されるものではない。
本発明によれば、
ステアリング軸(21)に連結されたステアリングホイール(11)の操舵入力が生じる操舵部(12)と、
転舵車輪(13,13)に転舵用動力を付加する転舵用モータ(41)を有した転舵部(14)と、
前記ステアリングホイール(11)の操舵入力に抵抗する操舵反力を発生する反力付加モータ(23)と、
前記ステアリングホイール(11)の操舵範囲の限界を規定する操作範囲限界規定装置(70)と、
前記ステアリングホイール(11)の操舵範囲を任意に規制可能な任意操作範囲規制装置(100)と、
前記ステアリングホイール(11)の操舵角(Sa)に対する前記転舵車輪(13,13)の転舵角(Sb)の舵角比(Sb/Sa)を変えるように前記転舵用モータ(41)を制御する舵角比可変制御を実行することが可能であるとともに、前記舵角比可変制御を実行中には、前記ステアリングホイール(11)の操舵範囲を変更するように前記任意操作範囲規制装置(100)を制御する操舵範囲制限制御を実行する、制御部(16)と、
を含むステアバイワイヤ式パワーステアリング装置(10)であり、
前記操作範囲限界規定装置(70)と、前記任意操作範囲規制装置(100)とは、機械的に分離されており、
前記ステアバイワイヤ式パワーステアリング装置(10)に電気的失陥が発生したときには、前記操舵範囲の変更を解除する、ステアバイワイヤ式パワーステアリング装置が提供される。
本発明の実施例1によるステアバイワイヤ式パワーステアリング装置の模式図である。 図1に示される反力伝達機構と操作範囲限界規定装置と任意操作範囲規制装置とがハウジングに収納された構成の断面図である。 図2に示される操作範囲限界規定装置の第1部材と第2部材の分解図である。 図2に示される操作範囲限界規定装置の作用図である。 図2に示される任意操作範囲規制装置をステアリング軸の軸方向から見た図である。 図5に示される回転部材の被係合部と第1レバー式ストッパの係合爪との関係を説明する図である。 図1に示される制御部の制御フローチャートの前半部分である。 図1に示される制御部の制御フローチャートの後半部分である。 本発明の実施例2によるステアバイワイヤ式パワーステアリング装置の制御部の制御フローチャートである。 本発明の実施例3によるステアバイワイヤ式パワーステアリング装置のソレノイドの構成図である。 本発明の実施例4によるステアバイワイヤ式パワーステアリング装置の反力伝達機構と操作範囲限界規定装置と任意操作範囲規制装置とがハウジングに収納された構成の断面図である。 図11に示される任意操作範囲規制装置をステアリング軸の軸方向から見た図である。
本発明を実施するための形態を添付図に基づいて以下に説明する。
<実施例1>
図1〜図8を参照しつつ実施例1のステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10を説明する。図1に示されるように、ステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10は、車両(図示せず)のステアリングホイール11の操舵入力(操舵力または操舵トルクともいう)が生じる操舵部12と、左右の転舵車輪13,13(タイヤを含む)を転舵する転舵部14と、操舵部12と転舵部14との間に介在しているクラッチ15と、制御部16とを含む。左右の転舵車輪13,13は、転舵部14によって転舵されるものであればよく、前輪、後輪、又は両方を含む。
クラッチ15が開放状態となる通常時には、操舵部12と転舵部14との間が機械的に分離されている。このように、ステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10(以下、適宜「ステアリング装置10と略称する。)は、通常時において、ステアリングホイール11の操舵量に応じて転舵用アクチュエータ39を作動させることにより、左右の転舵車輪13,13を転舵する方式、いわゆるステアバイワイヤ式(steer-by-wire)を採用している。
操舵部12は、運転者が操舵するステアリングホイール11と、このステアリングホイール11に連結されているステアリング軸21と、ステアリングホイール11に対して操舵反力を付加する反力付加アクチュエータ22と、を含む。この操舵反力は、左右の転舵車輪13,13が路面から受ける転舵抵抗(路面反力)に応じて、反力付加アクチュエータ22(第1アクチュエータ22)からステアリングホイール11へ付加されるものであって、反力トルク(操舵トルクに抵抗するトルク)と言い換えることができる。
反力付加アクチュエータ22は、運転者が操舵するステアリングホイール11の操舵力(操舵トルク)に抵抗する操舵反力(反力トルク)を発生することによって、運転者に操舵感を与える。この反力付加アクチュエータ22は、操舵反力を発生する反力付加モータ23(第1モータ23)と、操舵反力をステアリング軸21に伝達する反力伝達機構24と、を含む。反力付加モータ23は、電動モータによって構成される。以下、反力付加モータ23のことを、適宜「反力モータ23」と略称する。
反力伝達機構24は、反力モータ23が発生した操舵反力によって回転される第1伝動体24aと、ステアリング軸21に設けられて第1伝動体24aによって回転される第2伝動体24bと、によって構成される。この反力伝達機構24は、例えばウォームギア機構によって構成される。このウォームギア機構24(反力伝達機構24)は、反力モータ23のモータ軸23aに設けられたウォーム24a(第1伝動体24aに相当)と、ステアリング軸21に設けられたウォームホイール24b(第2伝動体24bに相当)とからなる。反力モータ23が発生した操舵反力は、反力伝達機構24によってステアリング軸21に付加される。ウォームギア機構24は、ウォームホイール24bによってウォーム24aを回転(逆駆動)することが可能である。
転舵部14は、ステアリング軸21に自在軸継手31,31及び連結軸32によって連結されている第1軸33と、この第1軸33にクラッチ15を介して連結されている第2軸34と、この第2軸34に操作力伝達機構35によって連結されている転舵軸36と、この転舵軸36の両端にタイロッド37,37及びナックル38,38を介して連結されている左右の転舵車輪13,13と、転舵軸36に転舵用動力を付加する転舵用アクチュエータ39と、を含む。
第1軸33と第2軸34とは、クラッチ15によって接続状態と開放状態とに切り替えられる。なお、前記クラッチ15は、ステアリング軸21のなかの、反力付加アクチュエータ22から操舵反力を伝達される部位よりも転舵部14側、又は、ステアリング軸21と転舵部14の第1軸33との間に介在すればよい。
操作力伝達機構35は、例えばラックアンドピニオン機構によって構成される。このラックアンドピニオン機構35(操作力伝達機構35)は、第2軸34に設けられたピニオン35aと、転舵軸36に設けられたラック35bとからなる。転舵軸36は、軸方向(車幅方向)へ移動可能である。
転舵用アクチュエータ39(第2アクチュエータ39)は、転舵用動力を発生する転舵用モータ41と、転舵用動力を転舵軸36に伝達する転舵動力伝達機構42とからなる。転舵用モータ41(第2モータ41)は、例えば電動モータによって構成される。転舵用モータ41が発生した転舵用動力は、転舵動力伝達機構42によって転舵軸36に伝達される。この結果、転舵軸36は車幅方向にスライドする。
転舵動力伝達機構42は、例えばベルト伝動機構43と、ボールねじ44と、からなる。ベルト伝動機構43は、転舵用モータ41のモータ軸41aに設けられた駆動プーリ45と、ボールねじ44のナットに設けられた従動プーリ46と、駆動プーリ45と従動プーリ46とに掛けられたベルト47とからなる。
ボールねじ44は、回転運動を直線運動に変換する変換機構の一種であって、転舵用モータ41が発生した駆動力を前記転舵軸36に伝達する。なお、転舵動力伝達機構42は、ベルト伝動機構43とボールねじ44の構成に限定されるものではなく、例えばウォームギヤ機構やラックアンドピニオン機構であってもよい。
上記制御部16は操舵角センサ51、操舵トルクセンサ52、反力モータ回転角センサ53、ストロークセンサ54、車速センサ55、ヨーレートセンサ56、加速度センサ57、その他の各種センサ58からそれぞれ検出信号を受けて、クラッチ15、反力モータ23、転舵用モータ41及び後述するソレノイド120,120に電流を付与する。
操舵角センサ51は、ステアリングホイール11の操舵角を検出する。操舵トルクセンサ52は、ステアリング軸21に発生する操舵トルクを検出する。この操舵トルクセンサ52は、ステアリング軸21のなかの、反力伝達機構24よりもステアリングホイール11側に配置してもよい。この配置にすることにより、操舵トルクセンサ52によって操舵トルク(操舵負荷)を検出することができる。反力モータ回転角センサ53は、反力モータ23の回転角を検出するものであって、例えば、反力モータ23に備えたレゾルバによって構成される。
ストロークセンサ54は、転舵軸36の中立位置からのストローク量を検出する。転舵軸36のストローク量と、転舵車輪13,13の転舵角とは、相関関係を有する。検出されたストローク量に基づいて、転舵車輪13,13の転舵角を間接的に求めることができる。なお、この転舵角は、転舵角センサによって検出してもよい。この転舵角センサは、第2軸34の回転角や転舵用モータ41の回転角を検出することによって、転舵車輪13,13の転舵角を間接的に求めることができる。転舵用モータ41の回転角を検出するセンサは、例えば、転舵用モータ41に備えたレゾルバによって構成される。
車速センサ55は、車両の走行速度(車速)を検出するものであって、例えば車輪速度を検出することによって、車速データを得ることができる。ヨーレートセンサ56は、車両のヨー角速度(ヨー運動の角速度)を検出する。加速度センサ57は、車両の加速度を検出する。
ここで、運転者がステアリングホイール11を操舵角の増大方向へ操舵することを、「切り増し操作」という。運転者が、切り増し操作の後に、ステアリングホイール11を操舵角の減少方向(中立方向)へ操舵することを、「切り戻し操作」という。
さらにステアリング装置10は、操作範囲限界規定装置70と任意操作範囲規制装置100とを備えている。操作範囲限界規定装置70(舵角規制装置70)は、ステアリングホイール11の操舵範囲の「限界」、いわゆる最大操舵範囲を規定する、メカニカルエンドストッパである。任意操作範囲規制装置100は、ステアリングホイール11の操舵範囲を「任意」に規制可能な任意角ストッパである。操作範囲限界規定装置70と任意操作範囲規制装置100は、操舵部12のなかの操舵トルクセンサ52とクラッチ15との間に介在している。
図2に示されるように、ステアリング軸21(入力軸21)は、ハウジング61を貫通するとともに、このハウジング61に3つの軸受62〜64(玉軸受62〜64)により回転可能に且つ軸方向への移動を規制されて支持されている。ステアリング軸21の軸線CL(中心線CL)に沿って、第1の軸受62と第2の軸受63との間に、第3の軸受64(中間軸受64)が配置されている。ハウジング61には、反力伝達機構24と操作範囲限界規定装置70と任意操作範囲規制装置100とが収納されている。反力伝達機構24と任意操作範囲規制装置100とは、第2の軸受63と第3の軸受64との間に位置している。操作範囲限界規定装置70は、第1の軸受62と第3の軸受64との間に位置している。
詳しく述べると、反力伝達機構24のウォームホイール24bは、第2の軸受63と第3の軸受64との間に位置するとともに、ステアリング軸21に対し、相対回転と軸方向への移動の両方を規制されて設けられている。任意操作範囲規制装置100は、第3の軸受64とウォームホイール24bとの間に位置するとともに、ウォームホイール24bに対しステアリング軸21の軸線CLに沿って隣接している。
次に、操作範囲限界規定装置70について、図2〜図4を参照しつつ説明する。この操作範囲限界規定装置70は、図2及び図3に示されるように第1部材80と第2部材90とを含む。
第1部材80は、ステアリング軸21に対し、相対回転と軸方向への移動の両方を規制されて設けられている。詳しく述べると、この第1部材80は、ステアリング軸21に対し、相対回転と軸方向への移動の両方を規制されて嵌合した環状の第1の基部81と、この第1の基部81から径方向に突出している第1の突出部82と、を有する。
第1の基部81は、第1の軸受62と第3の軸受64との間に位置している。第1の突出部82は、第1の基部81の外周に沿って円環状に形成されたフランジ82a(円環部82a)と、このフランジ82aの外周面から径方向に突出した1つの当接可能部82bと、からなることが好ましい。
第2部材90は、第1部材80の外周面に、相対回転を許容され且つ軸方向への相対移動が規制されて、嵌合している。より具体的に述べると、この第2部材90は、第1の基部81に相対回転を許容されて嵌合した環状の第2の基部91と、この第2の基部91から第1の突出部82の軌道上まで突出している第2の突出部92と、からなる。
第2の基部91は、第1部材80に対する軸方向移動が規制されている。第2の突出部92は、第2の基部91から径方向に突出している径方向突出部92aと、この径方向突出部92aからステアリング軸21の軸線CLに沿った方向に突出している軸方向突出部92bと、からなる。
当接可能部82b及び軸方向突出部92bの、各形状は、例えば略台形状であって、台形の斜辺に相当する部位が同じ方向に向けられるよう構成されるのが好ましい。
図2及び図4に示されるように、ハウジング61は、第2の突出部92の回転範囲を規定する2つのストッパ61a,61aを有している。
次に、図4を参照しつつ、操作範囲限界規定装置70の作用について説明する。図4(a)は、第1の突出部82が中立位置Pnに位置するとともに第2の突出部92に当接していない状態において、第1部材80が図反時計回り(矢印R1方向)に回転する状態を示している。図4(b)は、第1の突出部82が第2の突出部92に当接した状態から第2の突出部92が図左のストッパ61aに当接するまでを示している。図4(c)は、第1部材80を図時計回りに回転させた状態を示している。図4(d)は、第1部材80及び第2部材90が図時計回り(矢印R2方向)に回転して図右のストッパ61aに当接した状態を示している。
ここで、図左のストッパ61aのことを、適宜「第1ストッパ61a1」と言い換え、
図右のストッパ61aのことを、適宜「第2ストッパ61a2」と言い換える。
図4(a)に示されるように、ステアリングホイール11(図1参照)を反時計回りに回転、つまり左へ操舵する(切り増し操作する)と、ステアリング軸21及び第1部材80は図反時計回り(矢印R1方向)に回転する。図4(a)に示される状態において、中立位置Pnに位置している第1の突出部82は、第2の突出部92に当接していない。第1の突出部82が第2の突出部92に当接していない状態において、第2部材90は、回転しない。つまり、第1の突出部82が第2の突出部92に当接していない状態において、ステアリング軸21及び第1部材80は、第2部材90に対して空回りしている。
図4(b)に示されるように、第2の突出部92は、第1の突出部82の軌道上(回転軌跡上)に配置されている。このため、図4(a)に示される状態からステアリングホイール11を左へ操舵することにより、第1の突出部82は、第2の突出部92に当接する(図4(b)参照)。この状態から、さらにステアリングホイール11を左へ操舵することにより、第2の突出部92は、第1の突出部82に押される。結果、第1部材80と共に第2部材90が図反時計回り(矢印R1方向)に回転する。
さらにステアリングホイール11を左へ操舵することにより、第2の突出部92は、第1ストッパ61a1に接触する(図4(b)の想像線参照)。このため、ステアリングホイール11は、左への操舵を規制される。つまり、ステアリングホイール11を中立位置から左へ操舵する(切り増し操作する)、左の最大操舵角が規定される。
その後、ステアリングホイール11を時計回り方向に回す、つまり右へ操舵する。すると、第1部材80のみが図時計回り(矢印R2方向)に回転し始めるので、第1の突出部82は第2の突出部92から離間する。ステアリングホイール11を右へ操舵し続けることにより、図4(c)に示されるように第1の突出部82は、第2の突出部92に下方から当接する。
さらにステアリングホイール11を右へ操舵することにより、第2の突出部92は、第1の突出部82に押される。結果、第1部材80と共に第2部材90が回転する。
さらにステアリングホイール11を右へ操舵することにより、第2の突出部92は、第2ストッパ61a2に接触する(図4(d)参照)。このため、ステアリングホイール11は、右への操舵を規制される。つまり、ステアリングホイール11を中立位置から右へ操舵する(切り増し操作する)、右の最大操舵角が規定される。
このように、第2部材90は、第1の突出部82が第2の突出部92に接している状態においてのみ、第1部材80とともに回転可能である。
ステアリングホイール11が中立位置から左へ切り増し操作されたときの「左の最大操舵角」と、ステアリングホイール11が中立位置から右へ切り増し操作されたときの「右の最大操舵角」と、は予め設定されている一定値(固定値)である。従って、左の最大操舵角から右の最大操舵角までの、操舵範囲の「限界」は、予め設定されている一定値(固定値)である。
操作範囲限界規定装置70によって、ステアリングホイール11の操舵範囲の「限界」を規定するので、任意操作範囲規制装置100の作動状況にかかわらず、ステアリングホイール11に装着されているエアバッグ用ケーブルリールや電気配線を、確実に保護することができる。
以上に説明した操作範囲限界規定装置70の説明をまとめると、次の通りである。
図2〜図4に示されるように、操作範囲限界規定装置70は、
前記ステアリング軸21を囲い共に回転可能な第1の基部81、及び、前記第1の基部81から径方向又は軸方向に突出している第1の突出部82を有する第1部材80と、
前記第1の基部81を囲っている第2の基部91、及び、前記第2の基部91から前記第1の突出部82の軌道上まで突出している第2の突出部92を有し、前記第1の突出部82が前記第2の突出部92に当接している状態においてのみ前記第1部材80とともに回転可能な第2部材90と、
前記第2の突出部92の軌道上に設けられ、前記第2突出部92が当接することにより前記ステアリング軸21を介して前記ステアリングホイール11(図1参照)の回転を規制することが可能なストッパ61a,61aと、を含む。
このように、第2部材90の第2の基部91は、第1部材80の第1の基部81を囲っている。つまり第2部材90は、第1部材80に対して径方向へ配列されている。第2部材90と第1部材80とは、ステアリング軸21の軸線CLに沿う軸方向に直列に配列されない。このため、操作範囲限界規定装置70は、ステアリング軸21の軸線CLに沿う軸方向の小型化を図ることができる。従って、ステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10は、軸線CLに沿う軸方向の小型化を図ることができる。
さらに、前記ストッパ61a,61aは、前記ステアリング軸21の前記軸心CL(軸線CL)を基準として、前記第1の突出部82の軌道よりも外方に位置している。
これにより、第1部材80及びストッパ61a,61aを、ステアリング軸21の軸線CL方向を基準として、互いに重なる位置に配置することができる。従って、操作範囲限界規定装置70は、ステアリング軸21の軸線CLに沿う軸方向の小型化を、より一層図ることができる。
さらに、前記操作範囲限界規定装置70を収納する前記ハウジング61を、更に有し、
前記ストッパ61a,61aは、前記ハウジング61に一体的に形成されてなる。
このように、ストッパ61a,61aをハウジング61に一体的に形成してなることにより、部品点数の削減に資する。
さらに、前記操作範囲限界規定装置70は、前記反力伝達機構24及び前記任意操作範囲規制装置100に対し、前記軸受64(第3の軸受64)を介してステアリング軸21の軸線CL方向に分離して位置している。言い換えると、前記操作範囲限界規定装置70と、前記反力伝達機構24及び前記任意操作範囲規制装置100と、の間には、前記ステアリング軸21を支持する軸受64(第3の軸受64)が介在している。このため、反力伝達機構24からステアリング軸21へ伝達された反力によって発生し得る、操作範囲限界規定装置70の歪みを抑制することができる。
次に、図2、図5及び図6を参照しつつ、任意操作範囲規制装置100について説明する。任意操作範囲規制装置100は、ウォームホイール24bと第3の軸受64との間に位置している。この任意操作範囲規制装置100は、ステアリング軸21と一体回転可能な1つの回転部材101と、2つのレバー式ストッパ111,111と、2つのソレノイド120,120と、2つの付勢部材126,126と、を有している。以下、任意操作範囲規制装置100について詳しく説明する。
回転部材101(ロック用ホイール101)は、ステアリングホイール11(図1参照)によって回転可能な円盤状の部材であって、ステアリング軸21に取り付けられている。この回転部材101は、ウォームホイール24bと第3の軸受64との間に、ステアリング軸21の軸線CLに沿って位置、例えばウォームホイール24bと第3の軸受64と挟まれて位置している。
図5に示されるように、この回転部材101は、外周の周方向に沿って突出する複数の被係合部102(歯102)を備える。複数の歯102は、回転部材101の外周面に対し、回転方向に配列されている。例えば、複数の歯102のピッチは30°である。複数の歯102は、例えば円盤状の回転部材101の外周面から放射状に延びている。
2つのレバー式ストッパ111,111(スイングレバー111,111)は、回転部材101に係合することによって、この回転部材101の回転範囲を規制することが可能であり、回転部材101に対して係合可能にスイングする。つまり、2つのレバー式ストッパ111,111は、回転部材101の回転をロックする方向にスイング可能である。2つのレバー式ストッパ111,111のなかの、一方のレバー式ストッパ111を「第1レバー式ストッパ111A」といい、他方のレバー式ストッパ111を「第2レバー式ストッパ111B」という。
第1レバー式ストッパ111Aは、ステアリングホイール11が一方(右への操舵方向)へ回転する場合に、回転部材101に係合可能である。第2レバー式ストッパ111Bは、ステアリングホイール11が他方(左への操舵方向)へ回転する場合に、回転部材101に係合可能である。
図5に示されるように、ステアリング軸21を軸方向から見て、第1レバー式ストッパ111Aに対し、第2レバー式ストッパ111Bは逆向きに配置されている。例えば、第1レバー式ストッパ111Aと第2レバー式ストッパ111Bとは、ステアリング軸21の中心線CLに交差する直線104に対して、互いに対称形である他には同じ構成である。
各レバー式ストッパ111A,111Bは、それぞれ中央部をハウジング61に支持軸112,112によってスイング可能に支持された概ねバー状の部材である。この各レバー式ストッパ111A,111Bは、各一端(第1端)に係合爪113,113を有し、各他端(第2端)に被駆動レバー114,114を有している。つまり、レバー式ストッパ111,111は、被係合部102にそれぞれ係脱可能な係合爪113,113を備える。各係合爪113,113は、回転部材101の複数の歯102に係合するフック状の部分であって、歯溝105(各歯102,102の間)に対して出没することが可能である。各被駆動レバー114,114は、それぞれソレノイド120,120によって個別にスイング駆動される。
このソレノイド120,120は、ハウジング61に取り付けられており、進退可能なプランジャロッド121,121を有している。このソレノイド120,120は、励磁用コイル122,122の励磁によってプランジャロッド121,121を後退させるプル型ソレノイドによって構成されている。
プランジャロッド121,121は、ハウジング123,123に内蔵している付勢部材124,124によって、前進方向(ハウジング123,123から外方へ伸びる方向)へ常に付勢されている。付勢部材124,124は、例えば「圧縮コイルばね」によって構成される。プランジャロッド121,121によって被駆動レバー114,114を引くことにより、レバー式ストッパ111A,111Bの係合爪113,113を回転部材101の各歯102に係合することができる。
このプランジャロッド121,121は、レバー式ストッパ111A,111Bの被駆動レバー114,114に連結されている。なお、プランジャロッド121,121と被駆動レバー114,114とは、必ずしも連結した構成に限定する必要はなく、連動する構成であればよい。例えば、プランジャロッド121,121は、被駆動レバー114,114を駆動する構成であればよい。
以下、第1レバー式ストッパ111Aを駆動するソレノイド120のことを「第1ソレノイド120A」という。第2レバー式ストッパ111Bを駆動するソレノイド120のことを「第2ソレノイド120B」という。
次に、回転部材101と第1レバー式ストッパ111Aとの関係について、図6(a)及び図6(b)を参照しつつ詳しく説明する。なお、回転部材101と第2レバー式ストッパ111Bとの関係は、回転部材101と第1レバー式ストッパ111Aとの関係に対して逆向きである他には、同じなので、説明を省略する。
図6(a)は、図5に示された回転部材101が右方向(矢印R11方向)に回転する状態を表している。ステアリングホイール11(図1参照)を右へ操舵した場合に、回転部材101は右方向へ回転する。
第1レバー式ストッパ111Aの係合爪113は、第1係合面113aと第2係合面113bとを有する。第1係合面113aに対し、第2係合面113bは第1レバー式ストッパ111Aのスイング中心115(支持軸112のスイング中心115)寄りに位置している。
ここで、説明の理解を容易にするために、係合爪113が回転部材101の歯溝105に入り込んだ状態において、複数の歯102のなかの、第1係合面113aに向かい合う歯102のことを「第1歯102A」といい、第2係合面113bに向かい合う歯102のことを「第2歯102B」ということにする。
係合爪113が回転部材101の歯溝105に入り込んだ状態において、係合爪113の第1係合面113aは、回転部材101の第1歯102Aの一方の歯面102a(第1歯面102a)に対して向かい合う。回転部材101が右方向R11へ回転すると、第1歯102Aの第1歯面102aは係合爪113の第1係合面113aに当たる。以下、第1歯面102aと第1係合面113aとの当たり点P11のことを「第1当接点P11」という。
図6(b)は、図6(a)に示された回転部材101が左方向に回転した状態を表している。ステアリングホイール11(図1参照)を左へ操舵した場合に、回転部材101は左方向R12(矢印R12方向)へ回転する。
係合爪113が回転部材101の歯溝105に入り込んだ状態において、係合爪113の第2係合面113bは、回転部材101の第2歯102Bの他方の歯面102b(第2歯面102b)に対して傾斜しつつ向いている斜面(スロープ)である。以下、第2係合面113bのことを、適宜「斜面113b」と言い換える。
係合爪113が回転部材101の歯溝105に入り込んだ状態において、回転部材101が左方向R12へ回転すると、第2歯102Bの第2歯面102bの先端と歯先面102cとの角P12(歯先の回転方向の角P12)は、係合爪113の第2係合面113bに当たる。この角P12のことを「第2当接点P12」という。
第2当接点P12が第2係合面113bに当たる力によって、係合爪113は第2歯102Bから外れる方向にスイングすることが可能である。つまり第2係合面113bは、回転部材101の回転力を、第1レバー式ストッパ111Aの係合状態を強制的に解除する力に転換する。
次に、任意操作範囲規制装置100の作用について、図1、図5及び図6を参照しつつ説明する。
今、図5に示されるように、各ソレノイド120A,120Bのプランジャロッド121,121は前進した状態(延びた状態)に保持されている。このため、各レバー式ストッパ111A,111Bの係合爪113,113は回転部材101の歯溝105から外れている。
その後、ステアリングホイール11を右へ操舵、つまり切り増し操作したときに、回転部材101は時計回り方向R11(右方向R11)に回転する。ステアリ3の第2係合面113bは、回転部材101の第2歯102Bの他方の歯面102b(第2歯面102b)に対して傾斜しつつ向いている斜面(スロープ)である。以下、第2係合面113bのことを、適宜「斜面113b」と言い換える。
係合爪113が回転部材101の歯溝105に入り込んだ状態において、回転部材101が左方向R12へ回転すると、第2歯102Bの第2歯面102bの先端と歯先面102cとの角P12(歯先の回転方向の角P12)は、係合爪113の第2係合面113bに当たる。この角P12のことを「第2当接点P12」という。
第2当接点P12が第2係合面113bに当たる力によって、係合爪113は第2歯102Bから外れる方向にスイングすることが可能である。つまり第2係合面113bは、回転部材101の回転力を、第1レバー式ストッパ111Aの係合状態を強制的に解除する力に転換する。
次に、任意操作範囲規制装置100の作用について、図1、図5及び図6を参照しつつ説明する。
今、図5に示されるように、各ソレノイド120A,120Bのプランジャロッド121,121は前進した状態(延びた状態)に保持されている。このため、各レバー式ストッパ111A,111Bの係合爪113,113は回転部材101の歯溝105から外れている。
その後、ステアリングホイール11を右へ操舵、つまり切り増し操作したときに、回転部材101は時計回り方向R11(右方向R11)に回転する。その後、制御部16は、ステアリングホイール11が右操舵の任意の範囲まで操舵されたと判断した場合に、第1ソレノイド120Aの励磁用コイル122のみに通電する。この結果、この励磁用コイル122は励磁状態となり、各付勢部材124,126の付勢力に抗してプランジャロッド121を後退させ、その後退状態を保持する。このため、第1レバー式ストッパ111Aは、付勢部材126の付勢力に抗して、係合爪113を回転部材101の歯溝105に入るようにスイングする。この結果を、図6(a)に示す。
図6(a)に示されるように、回転部材101が更に時計回り方向R11へ回転すると、第1歯102Aの第1歯面102aは係合爪113の第1係合面113aに当たる。この結果、回転部材101は時計回り方向R11への回転を、第1レバー式ストッパ111Aによって規制される。
その後に、ステアリングホイール11を左へ操舵、つまり切り戻し操作を開始すると、制御部16は第1ソレノイド120Aの励磁用コイル122への通電を遮断する。第1ソレノイド120Aは、各付勢部材124,126の付勢力によってプランジャロッド121を前進させて、その前進状態を保持する。このため、第1レバー式ストッパ111Aは、係合爪113を回転部材101の歯溝105から離脱するようにスイングする。この結果を、図5に示す。回転部材101の回転が許容されるので、ステアリングホイール11の切り戻し操作も許容される。
一方、図6(a)に示されるように、第1レバー式ストッパ111Aの係合爪113が回転部材101の歯溝105に入っている状態において、運転者がステアリングホイール11を切り増し操作をして、任意の操舵範囲の限界点に至る直前に、切り戻し操作を開始することが有り得る。
その場合には、第1レバー式ストッパ111Aの係合爪113は、回転部材101の歯溝105から完全に離脱していない。運転者の切り戻し操作に従って、回転部材101は反時計回り方向R12へ回転する。図6(b)に示されるように、第2歯102Bの第2当接点P12が、第1レバー式ストッパ111Aの第2係合面113bに当たることによって、係合爪113は第2歯102Bから外れる方向R13(外れ方向R13)にスイングする。第1レバー式ストッパ111Aのスイング動作によって、第1ソレノイド120Aのプランジャロッド121は前進して、元の前進位置に戻る。この結果、回転部材101の回転が許容されるので、ステアリングホイール11の切り戻し操作も許容される。このように、切り増し操作から切り戻し操作へ、速やかに移行することができる。
ここで、例えば、運転者がステアリングホイール11(図1参照)を切り増し操作から切り戻し操作へ、急激に切り替えた場合を想定する。つまり、運転者がステアリングホイール11の切り増し操作をしている途中に、第1レバー式ストッパ111Aが回転部材101に係合し、その直後に、運転者がステアリングホイール11の切り戻し操作を素早く行った場合である。
この場合には、図6(b)に示されるように、第2係合面113bは、回転部材101に対する第1レバー式ストッパ111Aの係合状態を、小さい第2解除力によって強制的に解除する。このため、切り増し操作から切り戻し操作へ、速やかに且つ円滑に移行することができる。ステアリング装置10の操縦性を高めることができる。
図5に示されるように、前記付勢部材126,126は、回転部材101に対して各レバー式ストッパ111A,111Bをアンロック方向へ付勢している。詳しく述べると、この付勢部材126,126は、係合爪113,113が複数の歯102から外れる方向R13(外れ方向R13)へ、各レバー式ストッパ111A,111Bを付勢する。この結果、各レバー式ストッパ111A,111Bが外れ方向R3にスイングする動作を、より円滑にすることができる。補助的な付勢部材126,126は、例えば「ねじりコイルばね」や「圧縮コイルばね」によって構成される。
ところで、図1に示されるように、ステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10の制御システムに電気的な失陥が発生した場合、例えば制御部16や任意操作範囲規制装置100のソレノイド120,120に失陥が発生した場合には、ソレノイド120,120の励磁用コイル122,122は通電されないので非励磁状態になる。つまり、任意操作範囲規制装置100は非作動の状態になる。この場合には、ソレノイド120,120の付勢部材124,124は、プランジャロッド121,121を前進させて、その前進状態を保持する。この結果、回転部材101に対して、各レバー式ストッパ111,111をアンロック方向にスイングさせることができる。
しかも、付勢部材126,126が、回転部材101に対して各レバー式ストッパ111,111をアンロック方向へ付勢している。このため、各付勢部材124,124の付勢力と各付勢部材126,126の付勢力と、による二重の付勢力によって、各レバー式ストッパ111,111をアンロック方向へ、より確実に付勢することができる。このため、各レバー式ストッパ111,111は、係合爪113,113を回転部材101の歯溝105から離脱するように、より確実にスイングすることができる。この結果、回転部材101の回転が許容されるので、ステアリングホイール11の切り戻し操作も許容される。このため、電気的な失陥が発生した場合には、ステアリングホイール11を広い可動域で操舵することができる。
なお、任意操作範囲規制装置100は、回転部材101と第1レバー式ストッパ111Aと第1ソレノイド120Aとの組み合わせ構造と、回転部材101と第2レバー式ストッパ111Bと第2ソレノイド120Bとの組み合わせ構造の、いずれか一方のみを有した構成であってもよい。その場合には、図6(a)〜(b)に示される、第2係合面113bによって転換される第2解除力は、第1係合面113aによって転換される第1解除力と同一に設定してもよい。
次に、図1及び図5を参照しつつ、図7及び図8に基づいて、制御部16による制御を説明する。制御部16は、例えばマイクロコンピュータによって構成される。マイクロコンピュータによって構成した制御部16の、具体的な制御の一例を説明すると、次の通りである。
図7及び図8は、制御部16の制御フローチャートであって、制御部16の一連の制御のなかの、クラッチ15、反力付加モータ23、任意操作範囲規制装置100のソレノイド120、舵角比の制御の処理を実行するサブルーチンを示している。このサブルーチンは、例えば所定の条件による割込処理や、時分割処置によって実行する。
制御部16は制御を開始すると、先ずステップS01では、各ソレノイド120,120の励磁用コイル122,122を非励磁状態にする。このため、各ソレノイド120,120のプランジャロッド121,121は、前進方向に延びている。レバー式ストッパ111,111は、回転部材101に対してアンロック状態にある。ステアリングホイール11を自由に操舵することができる。
次に、ステップS02では、制御部16の制御に必要な各検出データを各センサ51〜58から取得する。
次に、ステップS03では、制御部16が実行する制御処理モードが、SBWモードであるか否かを判断する。制御処理モードの判断は、予め設定されている一定の条件に基づいて判断することになる。制御処理モードには、SBWモードとEPSモードとマニュアルステアリングモードとがある。SBWモードは、転舵用モータ41が発生する転舵用トルクのみによって転舵車輪13,13を転舵する、いわゆるステアバイワイヤによる制御処理モードである。EPSモードは、クラッチ15を係合して、操舵部12と転舵部14との機械的連結を行った上で、運転者による操舵トルクに転舵用モータ41が発生する補助トルク(転舵用トルク)を付加した、いわゆるアシストによる制御処理モードである。マニュアルステアリングモードについては、クラッチ15を係合して、操舵部12と転舵部14との機械的連結を行った上で、運転者による操舵トルクのみによって転舵車輪13,13を転舵する制御処理モードである。以下、マニュアルステアリングモードによる制御処理モードについては、説明を省略する。
ステップS03において、制御処理モードがSBWモードではない、つまりEPSモードであると判断した場合には、次のステップS04においてクラッチ15を連結状態とする。次に、ステップS05では、制御部16が実行する制御処理モードをEPSモードに切り替えて実行した後に、このサブルーチンを終了する。
一方、ステップS03において、制御処理モードがSBWモードであると判断した場合には、次のステップS06においてクラッチ15を解除状態とした後に、ステップS07に進む。
このステップS07では、車速センサ55により検出された車速Vsに従って、目標舵角比Sarを求める。なお、ステップS07以降のステップでは、運転者の要望に応じて(例えば可変制御を実行するスイッチが押されているとき)に、目標舵角比Sarを求めて、制御を実行するようにしてもよい。この目標舵角比Sarは、ステアリングホイール11の操舵角Saに対する、転舵車輪13,13の転舵角Sbの、舵角比Sb/Saの目標値である。この目標舵角比Sar、つまり舵角比Sb/Saの目標値は、車速Vsが「低速」であるほど大きくなるとともに、車速Vsが「高速」であるほど小さくなるように、設定されている。従って、車速Vsが「低速」であるほど、転舵車輪13,13を早く転舵することができる。例えば、車庫入れのときのような低速状態においては、ステアリングホイール11の操舵角Saに対して、転舵車輪13,13の転舵角Sbを大きく動かした方がよい。一方、車速Vsが「高速」であるほど、転舵車輪13,13をゆっくりと転舵することができる。例えば、高速状態においては、ステアリングホイール11の操舵角Saに対して、転舵車輪13,13の転舵角Sbを小さく動かした方がよい。目標舵角比Sarについては、例えば制御部16のメモリに記憶されている制御マップ、または所定の演算によって求める。
次に、ステップS08では、目標舵角比Sarと、操舵角センサ51によって検出された実際の操舵角Saとによって、目標転舵角GSbを求める。次に、ステップS09では、転舵車輪13,13の転舵角Sbが、目標転舵角GSbとなるように、転舵用モータ41を制御する。
次に、ステップS10では、車速センサ55により検出された車速Vsに従って、目標操舵限界角Gαを求める。この目標操舵限界角Gαは、前記目標舵角比Sarに合わせて、ステアリングホイール11の操舵範囲を設定する目標値である。この目標操舵限界角Gαは、車速Vsが「低速」であるほど小さくなるとともに、車速Vsが「高速」であるほど大きくなるように、設定されている。従って、車速Vsが「低速」であるほど、ステアリングホイール11の操舵範囲が狭い。一方、車速Vsが「高速」であるほど、ステアリングホイール11の操舵範囲が広い。この目標操舵限界角Gαについては、例えば制御部16のメモリに記憶されている制御マップ、または所定の演算によって求める。
次に、ステップS11では、操舵角センサ51によって検出された、最新の操舵角Saを取得する。次に、ステップS12では、ストロークセンサ54によって検出された、最新のストローク量に基づく、転舵角Sbを取得する。なお、この転舵角Sbは、図示せぬ転舵角センサによって直接に検出してもよい。
次に、ステップS13では、転舵車輪13,13の転舵角Sbに対し、ステアリングホイール11の操舵角Saが過大であるか否かを判断する。転舵角Sbに対して操舵角Saが過大であるか否か、つまり舵角比Sb/Saが過小であるか否かは、予め設定されている一定の条件に基づいて判断することになる。例えば、実際の舵角比Sb/Saの値が、予め設定されている基準舵角比Barを下回ったと判断した場合に、転舵角Sbに対して操舵角Saが過大であると判断する。
転舵角Sbに対して操舵角Saが過大となる状況としては、例えば次のことを挙げることができる。転舵車輪13,13がスタックした場合や、転舵車輪13,13が縁石等の障害物に当たっている場合に、転舵部14の負荷は大きくなる。この状況下において、ステアリングホイール11の切り増し操作を続けると、転舵角Sbに対して操舵角Saが過大となるので、このままステアリングホイール11の切り増し操作を続けたのでは、反力付加モータ23や転舵用モータ41に大きい負担がかかる。
ステップS13において、過大であると判断した場合には、次のステップS14において、過大である方のソレノイド120(例えば、図5及び図6に示される第1ソレノイド120A)の励磁用コイル122を励磁状態にした後に、このサブルーチンを終了する。このため、第1ソレノイド120Aのプランジャロッド121は後退して、第1レバー式ストッパ111Aを回転部材101にロックさせる。回転部材101は、過大である方(例えば右方向R11)への回転を規制される。この結果、ステアリングホイール11は過大である方(例えば右操舵)を規制される。反力付加モータ23や転舵用モータ41に大きい負担がかからない。反力付加モータ23や転舵用モータ41の小型化を図ることができる。従って、ステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10の小型化を図ることができる。
一方、ステップS13において、過大ではないと判断した場合には、次のステップS15に進む。このステップS15では、車速Vsに従って求められた目標操舵限界角Gα(ステップS10参照)に対し、最新の操舵角Saの値が超えていないか否かを判断する。ここで、超えていない(Sa≦Gα)と判断した場合には、次のステップS16に進む。
ステップS16では、ステアリングホイール11の操舵角Saに応じた基準操舵トルクTsを求める。この基準操舵トルクTsは、左右の転舵車輪13,13が路面から受ける転舵抵抗(路面反力)に応じて、反力付加アクチュエータ22からステアリングホイール11へ付加される反力トルク(操舵反力に対応しており、操舵トルクに抵抗するトルク)の基準値である。例えば、ステアリングホイール11の操舵角Saが大きいほど、基準操舵トルクTsが大きくなるように設定されている。この基準操舵トルクTsについては、例えば制御部16のメモリに記憶されている制御マップ、または所定の演算によって求める。
次に、ステップS17では、反力付加モータ23が発生するトルク(操舵反力)を基準操舵トルクTsとなるように、反力付加モータ23を制御する。従って、反力付加モータ23は、ステアリングホイール11の操舵入力(操舵トルク)に抵抗する操舵反力(反力トルク)を発生して、ステアリング軸21に付加することができる。次に、ステップS18では、各ソレノイド120,120の励磁用コイル122,122の非励磁状態を維持した後に、このサブルーチンを終了する。
一方、ステップS15において、最新の操舵角Saの値が目標操舵限界角Gαを超えた(Sa>Gα)と判断した場合には、次のステップS19に進む。ステップS19では、前記ステップS16と同様に、操舵角Saに応じた基準操舵トルクTsを求める。次に、ステップS20では、前記ステップS17と同様に、反力付加モータ23が発生するトルク(操舵反力)を基準操舵トルクTsとなるように、反力付加モータ23を制御する。
次に、ステップS21では、操舵角Saの値が目標操舵限界角Gαを超えた方のソレノイド120(例えば、図5に示される第1ソレノイド120A)の励磁用コイル122を励磁状態にした後に、このサブルーチンを終了する。このため、第1ソレノイド120Aのプランジャロッド121は後退して、第1レバー式ストッパ111Aを回転部材101にロックさせる。回転部材101は、超えた方(例えば右方向R11)への回転を規制される。この結果、ステアリングホイール11は超えた方の操舵(例えば右操舵)を規制される。
以上の説明から明らかなように、制御部16は、車速Vsが「低速」であるほど、舵角比Sb/Saを大きくするように転舵用モータ41を制御する(図7のステップS07〜S09参照)とともに、ステアリングホイール11の操舵範囲を狭くする、つまり、操舵角Saの可動域を狭くするように任意操作範囲規制装置100を制御する(図7のステップS10、図8のステップS15、S21参照)。
一方、制御部16は、車速Vsが「高速」であるほど、舵角比Sb/Saを小さくするように転舵用モータ41を制御するとともに、ステアリングホイール11の操舵範囲を広くする、つまり、操舵角Saの可動域を広くするように任意操作範囲規制装置100を制御する。
上述の操舵範囲(目標操舵限界角Gα)の考え方は、次のとおりである。車速Vsが「低速」であるほど、舵角比Sb/Saが大きいので、操舵角Saの増加量に対して転舵角Sbの増加量が大きい。つまり、ステアリングホイール11(操舵部材11)の操舵に対して、転舵車輪13,13(転舵部材13,13)は大きく転舵する。転舵車輪13,13の転舵角Sbが限界に到達しても、ステアリングホイール11の操舵範囲には、まだ余裕がある。転舵車輪13,13の転舵角Sbが限界に到達しているにもかかわらず、ステアリングホイール11を更に切り増し操作してしまうと、転舵車輪13,13に更なる転舵負荷をかけることになる。従って、低速時には、高速時よりも早い段階で、転舵車輪13,13が転舵角Sbの限界に到達するという事象を考慮して、操舵範囲(目標操舵限界角Gα)を狭くする。
一方、車速Vsが「高速」であるほど、舵角比Sb/Saが小さいので、操舵角Saの増加量に対して転舵角Sbの増加量が小さい。つまり、ステアリングホイール11の操舵に対して、転舵車輪13,13は小さく転舵する。従って、高速時には、操舵範囲(目標操舵限界角Gα)を広くする。
以上の実施例1の説明をまとめると、次の通りである。
図1〜図6に示されるように、実施例1の発明は、
ステアリング軸21に連結されたステアリングホイール11の操舵入力が生じる操舵部12と、
転舵車輪13,13に転舵用動力を付加する転舵用モータ41を有した転舵部14と、
前記ステアリングホイール11の操舵入力に抵抗する操舵反力を発生する反力付加モータ23と、
前記ステアリングホイール11の操舵範囲の限界を規定する操作範囲限界規定装置70と、
前記ステアリングホイール11の操舵範囲を任意に規制可能な任意操作範囲規制装置100と、
前記ステアリングホイール11の操舵角Saに対する前記転舵車輪13,13の転舵角Sbの舵角比Sb/Saを変えるように前記転舵用モータ41を制御する舵角比可変制御を実行することが可能であるとともに(図7のステップS07〜S09)、前記舵角比可変制御を実行中には、前記ステアリングホイール11の操舵範囲を変更するように前記任意操作範囲規制装置100を制御する操舵範囲制限制御を実行する(図7のステップS10、図8のステップS15、S21)、制御部16と、
を含むステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10であり、
前記操作範囲限界規定装置70と、前記任意操作範囲規制装置100とは、機械的に分離されており、
前記ステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10に電気的失陥が発生したときには、前記操舵範囲の変更を解除する。
このように、ステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10は、(1)ステアリングホイール11の広い可動域の操舵範囲の限界を規定する機能と、(2)ステアリングホイール11の操舵範囲を任意に規制可能な機能とを、機械的に完全に分離している。つまり、このステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10は、互いに機械的に完全に分離している、(1)ステアリングホイール11の広い可動域の操舵範囲の限界を規定する操作範囲限界規定装置70と、(2)ステアリングホイール11の操舵範囲を任意に規制可能な任意操作範囲規制装置100と、の両方を有している。
任意操作範囲規制装置100は、ソレノイド120,120に通電して励磁状態にすることにより、回転部材101の回転範囲を規定するものである。このソレノイド120,120は、通常時には、回転部材101の回転範囲を規制しない、非励磁状態にある。このため、ソレノイド120,120が非励磁状態のときには、ステアリングホイール11の操舵範囲は規制されない。制御部16は、舵角比Sb/Saの制御に合わせて、ステアリングホイール11の操舵範囲を変更するように、ソレノイド120,120を励磁状態に制御する。このため、制御システムが正常な状態では、車速Vsに従って、舵角比Sb/Saと操舵範囲とを適切に制御することができる。
一方、ステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10の制御システムに電気的な失陥が発生した場合、例えば制御部16やソレノイド120,120に失陥が発生した場合には、当然、ソレノイド120,120は非励磁状態になる。つまり、任意操作範囲規制装置100は非作動の状態になる。付勢部材126,126は、係合爪113,113が複数の歯102から外れる方向R13へ、各レバー式ストッパ111A,111Bを付勢している。この結果、各レバー式ストッパ111A,111Bが外れ方向R3に円滑にスイングする。このため、電気的な失陥が発生した場合には、ステアリングホイール11を広い可動域で操舵することができる。
このように、制御システムが正常な状態では、車速Vsに従ったきめ細かい操舵範囲に、任意操作範囲規制装置100によって適切に規制することができる。一方、制御システムに電気的な失陥が発生した場合には、操作範囲限界規定装置70によって規制されている、最大限の広い操舵範囲で自由に操舵をすることができる。従って、車速Vsに従った舵角比Sb/Saの制御に合わせて、ステアリングホイール11の操舵範囲を変更するステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10の操舵性を、より高めることができる。
ところで、反力付加モータ23によって、全ての想定される反力を付与するシーンに対して対応する場合には、この反力付加モータ23が大型にならざるを得ない。このため、ステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10の大型化の要因になり得る。
これに対し、実施例1のステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10は、操作範囲限界規定装置70と任意操作範囲規制装置100とを有している。このため、それぞれに想定される付与シーンを分担することによって、反力付加モータ23を必要以上に大きくすることはない。
例えば、制御部16が舵角比可変制御を実行していない状態(つまり通常時)において、ステアリングホイール11(操舵部材11)と転舵車輪13,13(転舵部材13,13)とが予め定められた関係で「動いている状態」のときには、転舵車輪13,13が最大転舵角まで到達した場合に、操作範囲限界規定装置70によってステアリングホイール11の操舵を止めることができる。
また、制御部16が舵角比可変制御を実行していない状態(つまり通常時)において、ステアリングホイール11(操舵部材11)と転舵車輪13,13(転舵部材13,13)とが予め定められた関係で「動いていない状態」のとき、つまり、転舵車輪13,13が縁石等の障害物に当たることによって、転舵部14の負荷は大きくなる。この状況下において、ステアリングホイール11の切り増し操作を続けると、転舵角Sbに対して操舵角Saが過大となる(いわゆる、過大入力)。このため、任意操作範囲規制装置100によって定められるステアリングホイール11の操舵範囲よりも手前で、転舵車輪13,13の転舵が止まってしまう。この場合には、任意操作範囲規制装置100によってステアリングホイール11の操舵を止めることができる(図7のステップS11〜S14)。
従って、これらの2つのシーンに対し、操作範囲限界規定装置70と任意操作範囲規制装置100によって、ステアリングホイール11の操舵を止める部材を分けることで、反力付加モータ23に必要以上の能力を持たせる必要がなくなる。このため、反力付加モータ23の小型化を図ることができ、この結果、ステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10の小型化を図ることができる。
さらには、図5及び図6に示されるように、前記任意操作範囲規制装置100は、前記回転部材101の回転をロックする方向にスイング可能なレバー式ストッパ111,111と、前記回転部材101に対して前記レバー式ストッパ111,111をアンロック方向へ付勢する付勢部材126,126と、を有しており、
前記ソレノイド120,120は、
前記レバー式ストッパ111,111を駆動するプランジャロッド121,121と、
励磁することにより、前記回転部材101に対して前記レバー式ストッパ111,111をロックする方向に前記プランジャロッド121,121をスライドさせる励磁用コイル122,122と、を有している。
このため、励磁用コイル122,122が非励磁状態のときには、例え何らかの要因によって、回転部材101に対してレバー式ストッパ111,111がロック状態のままであったとしても、付勢部材126,126によって、レバー式ストッパ111,111をアンロック方向R13へ確実にスイングさせることができる。
さらには、図1及び図7に示されるように、前記制御部16は、前記転舵車輪13,13の前記転舵角Sbに対して、前記ステアリングホイール11の前記操舵角Saが過大であると判断したときに(図7のステップS13)、前記ソレノイド120,120に通電して励磁状態とする(図7のステップS14)構成である。
このため、第1ソレノイド120Aのプランジャロッド121は後退して、第1レバー式ストッパ111Aを回転部材101にロックさせる。回転部材101は、過大である方(例えば右方向R11)への回転を規制される。この結果、ステアリングホイール11は過大である方(例えば右操舵)を規制される。反力付加モータ23や転舵用モータ41に大きい負担がかからない。反力付加モータ23や転舵用モータ41の小型化を図ることができる。
さらには、図1に示されるように、ステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10は、前記操舵部12と前記転舵部14との間に介在しているクラッチ15を、更に有している。
このため、制御部16はクラッチ15を切り替えることによって、(1)転舵用モータ41が発生する転舵用トルクのみによって転舵車輪13,13を転舵する、いわゆるステアバイワイヤによる制御処理モードと、(2)運転者による操舵トルクに転舵用モータ41が発生する補助トルク(転舵用トルク)を付加した、いわゆるアシストによる制御処理モードとに、容易に切り替えることができる。
<実施例2>
図9を参照しつつ、実施例2のステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10Aを説明する。図9は上記図8に対応させて表してある。実施例2のステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10Aは、図8に示される上記実施例1の制御部16の制御フローのなかの想像線の枠A1の構成を、図9に示される制御部16Aの制御フローのなかの想像線の枠A2の構成に変更したことを特徴とし、他の構成は実施例1と同じなので、説明を省略する。枠A2の構成は、ステップS101〜S106の集合によって構成される。
図9に示される実施例2の制御部16Aは、ステップS15において、最新の操舵角Saの値が目標操舵限界角Gαを超えた(Sa>Gα)と判断した場合には、次のステップS101に進む。ステップS101では、前記ステップS16と同様に、操舵角Saに応じた基準操舵トルクTsを求める。
次に、ステップS102では、基準操舵トルクTsに一定の割増トルクTxを加算して新たな基準操舵トルクTs1を設定する(Ts1=Ts+Tx)。この割増トルクTxは、運転者がステアリングホイール11を操舵している最中に、「現時点での操舵角Saに応じた基準操舵トルクTs」に比べて大きい、つまり通常とは異なる大きい操舵力が必要になったと、明確に認識することが可能な大きい値に、設定されることが好ましい。
次に、ステップS103では、反力付加モータ23が発生するトルク(操舵反力)を、前記ステップS102で求めた新たな基準操舵トルクTs1となるように、反力付加モータ23を制御する。この結果、運転者はステアリングホイール11が急に重くなった、つまり急に大きい操舵力が必要になったと、感じることができる。このように、操舵範囲が限界に達したことを運転者に知らせることができる。
次に、ステップS104では、操舵トルクセンサ52によって検出された、最新の操舵トルクTaを取得する。次に、ステップS105では、最新の操舵トルクTaの値が新たな基準操舵トルクTs1を超えたか否かを判断する(Ta>Ts1)。ここで、超えていないと判断した場合には、ステップS18において、各ソレノイド120,120の励磁用コイル122,122の非励磁状態を維持した後に、このサブルーチンを終了する。
一方、ステップS105において、操舵トルクTaが新たな基準操舵トルクTs1を超えたと判断した場合には、次のステップS106に進む。ステップS106では、操舵トルクTaの値が新たな基準操舵トルクTs1を超えた方のソレノイド120(例えば、図5に示される第1ソレノイド120A)の励磁用コイル122を励磁状態にした後に、このサブルーチンを終了する。このため、第1ソレノイド120Aのプランジャロッド121は後退して、第1レバー式ストッパ111Aを回転部材101にロックさせる。回転部材101は、超えた方(例えば右方向R11)への回転を規制される。この結果、ステアリングホイール11は超えた方の操舵(例えば右操舵)を規制される。
以上の実施例2の説明をまとめると、次の通りである。
図1及び図9に示されるように、ステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10Aの前記制御部16Aは、
前記舵角比Sb/Saの制御に合わせた操舵範囲の限界まで前記ステアリングホイール11が切り増し操作されたと判断した場合には(図9のステップS15)、前記操舵反力を増大するように、前記反力付加モータ23を制御し(図9のステップS101〜S103)、
その後に、前記切り増し操作の操作力(操舵トルクTa)が、予め設定されている基準最大操作力(割増トルクTxを加算した新たな基準操舵トルクTs1)を超えたと判断した場合に(図9のステップS105)、前記ソレノイド120,120に通電して励磁状態とする(図9のステップS106)構成である。
このため、車速Vsに従った舵角比Sb/Saの制御に合わせた操舵範囲の限界まで、運転者がステアリングホイール11を切り増し操作をした場合には、反力付加モータ23は通常よりも一段大きい操舵反力(急増した操舵反力)をステアリング軸21に付加する。つまり、操舵反力を急増することによって、操舵範囲が限界に達したことを運転者に知らせることができる。運転者は、ステアリングホイール11を切り増し操作する操舵力が急増したことを、認識することによって、車速Vsに従った操舵範囲が限界に達したことを、知ることができる。
それでも、運転者が大きい操作力によって、ステアリングホイール11を切り増し操作を強行した場合には、切り増し操作の大きい操作力が、予め設定されている基準最大操作力を超える。このときには、ソレノイド120が励磁状態になる。この結果、第1レバー式ストッパ111Aが回転部材101をロックするので、車速Vsに従った操舵範囲は、完全に規制される。
このように実施例2によれば、運転者は、車速Vsに従った操舵範囲に規制する前に、操舵範囲の限界に達したことを予め知ることができる。従って、操舵性をより高めることができる。しかも、反力付加モータ23や転舵用モータ41に大きい負担がかからない。反力付加モータ23や転舵用モータ41の小型化を図ることができる。従って、ステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10Aの小型化を図ることができる。実施例2のその他の作用、効果は、上記実施例1と同様である。
なお、上記の説明では、制御部16は、操舵角Saが目標操舵限界角Gαを超えたときに始めて、基準操舵トルクTsに割増トルクTxを加算した新たな基準操舵トルクTs1を求め、操舵トルクTaが新たな基準操舵トルクTs1を超えた場合に、ソレノイド120を励磁したが、例えば、目標操舵限界角Gαから一定の操舵範囲を減算した新たな目標操舵限界角Gα1を設定し、操舵角Saが新たな目標操舵限界角Gα1を超えた場合に、前記新たな基準操舵トルクTs1を設定する構成としてもよい。この場合、制御部16は、操舵角Saが目標操舵限界角Gαに達した場合に、ソレノイド120を励磁させる構成としてもよい。
さらに、図1〜図7及び図9に示されるように、実施例2のステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10Aは、
ステアリング軸21に連結されたステアリングホイール11の操舵入力が生じる操舵部12と、
転舵車輪13,13に転舵用動力を付加する転舵用モータ41を有した転舵部14と、
前記操舵部12と前記転舵部14との間に介在しているクラッチ15と、
前記ステアリングホイール11の操舵入力に抵抗する操舵反力を発生する反力付加モータ23と、
前記反力付加モータ23のモータ軸23aに設けられているウォーム24aと、前記ステアリング軸21に設けられて前記ウォーム24aにより回転されるウォームホイール24bと、を有しており、前記操舵反力を前記ステアリング軸21に伝達する反力伝達機構24と、
前記ウォームホイール24bに対し、前記ステアリング軸21を支持する軸受64(第3の軸受64)を介して、前記ステアリング軸21の軸線CL方向に別れて位置しており、前記ステアリング軸21を囲い共に回転可能な第1の基部81及び前記第1の基部81から径方向又は軸方向に突出している第1の突出部82を有する第1部材80と、前記第1の基部81を囲っている第2の基部91及び前記第2の基部91から第1の突出部82の軌道上まで突出している第2の突出部92を有しており前記第1の突出部82が前記第2の突出部92に当接している状態においてのみ前記第1部材80と共に回転可能な第2部材90と、前記第2の突出部92の軌道上に設けられ、前記第2突出部92が当接することにより前記ステアリング軸21を介して前記ステアリングホイール11の回転を規制することが可能なストッパ61a,61aと、を有しており、前記ステアリングホイール11の操舵範囲の限界を規定する操作範囲限界規定装置70と、
前記ステアリング軸21と共に回転可能な回転部材101と、通電されて励磁状態のときに前記回転部材101の回転範囲を規制するソレノイド120,120と、を有しており、前記ステアリングホイール11の操舵範囲を任意に規制可能な任意操作範囲規制装置100と、
車速Vsを検出する車速センサ55と、
前記車速センサ55により検出された前記車速Vsに従って前記ステアリングホイール11の操舵角Saに対する前記転舵車輪13,13の転舵角Sbの舵角比Sb/Saを変えるように、前記転舵用モータ41を制御するとともに(図7のステップS09)、前記転舵用モータ41の制御に合わせて前記ステアリングホイール11の操舵範囲を変更するように前記ソレノイド120,120に通電して励磁状態とする(図7のステップS10、図9のステップS15、S106)、制御部16Aと、を含み、
前記任意操作範囲規制装置100は、前記回転部材101の回転をロックする方向にスイング可能なレバー式ストッパ111,111と、前記回転部材101に対して前記レバー式ストッパ111,111をアンロック方向へ付勢する付勢部材126,126と、を有しており、
前記ソレノイド120,120は、
前記レバー式ストッパ111,111を駆動するプランジャロッド121,121と、
励磁することにより、前記回転部材101に対して前記レバー式ストッパ111,111をロックする方向に前記プランジャロッド121,121をスライドさせる励磁用コイル122,122と、を有しており、
前記制御部16Aは、
前記転舵車輪13,13の転舵角Sbに対し、前記ステアリングホイール11の操舵角Saが過大であると判断した場合に、前記励磁用コイル122,122を励磁状態に制御する第1の制御構成(図7のステップS11〜S14)と、
前記舵角比Sb/Saの制御に合わせた操舵範囲の限界まで前記ステアリングホイール11が切り増し操作されたと判断した場合に(図9のステップS15)、前記操舵反力を急増するように、前記反力付加モータ23を制御し(図9のステップS101〜S103)、その後に、前記切り増し操作の操作力(操舵トルクTa)が、予め設定されている基準最大操作力(割増トルクTxを加算した基準操舵トルクTs1)を超えたと判断した場合に(図9のステップS105)、前記励磁用コイル122,122を励磁状態に制御する(図9のステップS106)、第2の制御構成と、を有している。
<実施例3>
図10を参照しつつ、実施例3のステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10Bを説明する。図10は上記図5に対応させて表してある。実施例3のステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10Bは、図5に示される上記実施例1のソレノイド120を、図10に示されるソレノイド120Bに変更したことを特徴とし、他の構成は実施例1と同じなので、説明を省略する。
図10(a)は、実施例3のソレノイド120Bの断面構造を表してある。ソレノイド120Bにおいて、プランジャロッド121を駆動する励磁用コイル122は、2系統となる第1コイル122aと第2コイル122bとによって構成されている。詳しく述べると、励磁用コイル122は、プランジャロッド121を挿通可能なフランジ付き円筒状のボビン122cと、このボビン122cに巻かれている第1コイル122aと、この第1コイル122aの外周に更に巻かれている第2コイル122bとを含む。このように、励磁用コイル122は、第1コイル122aと第2コイル122bとの二重巻き構造である。第1コイル122aの巻き線方向に対して、第2コイル122bの巻き線方向は同じである。
なお、第1コイル122aと第2コイル122bの巻き構造は、上記図10(a)に示される二重巻き構造に限定されるものではなく、例えば次の図10(b),図10(c)に示される変形例の巻き構造とすることができる。図10(b)に示される第1変形例は、第1コイル122aと第2コイル122bとが、円筒状のボビン122cの軸方向に1巻きずつ交互に巻かれている、いわゆる螺旋巻き構造である。図10(c)に示される第2変形例は、第1コイル122aがボビン122cの軸方向の半分に巻かれ、第2コイル122bがボビン122cの軸方向の残り半分に巻かれている、いわゆる区分け巻き構造である。
さらに、ソレノイド120Bは位置検出部125を有している。この位置検出部125は、ハウジング123に対するプランジャロッド121のスライド位置(長手方向の位置)を検出する。ハウジング123に対して、プランジャロッド121の先端が最も前進した前進位置Pmaxと、プランジャロッド121の先端が最も後退した後退位置Pminの、少なくとも一方を位置検出部125によって検出することができる。
制御部16(図1参照)は、第1コイル122aと第2コイル122bとのいずれか一方を選択し、選択結果に従って第1コイル122aまたは第2コイル122bを通電する。例えば、制御部16が第1コイル122aを励磁するように通電したときに、プランジャロッド121が前進位置Pmaxから後退位置Pminへ到達するまでの時間が過大である場合には、制御部16は第1コイル122aやその通電系統に故障が発生したと判断する。この場合に、制御部16は、第1コイル122aから第2コイル122bへ切り替えて、第2コイル122bを励磁させるように通電する。第1コイル122aと第2コイル122bの2系統の両方に故障が発生したと判断した場合には、第1コイル122aと第2コイル122bの両方共に非励磁にする。この結果、ソレノイド71120はオフ状態を維持する。
以上の実施例3の説明をまとめると、次の通りである。
図10に示されるように、ステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10Bの励磁用コイル122は、2系統となる第1コイル122aと第2コイル122bとによって構成されている。このため、第1コイル122aと第2コイル122bのいずれか一方に故障が発生、または、第1コイル122aの通電系統と第2コイル122bの通電系統とのいずれか一方にオープン故障やショート故障が発生した場合であっても、他方のコイルや通電系統に切り替えることによって、互いに補うことができる(つまり冗長化することができる)。この結果、ソレノイド120の駆動制御を継続することが可能である。実施例3のその他の作用、効果は、上記実施例1〜2と同様である。
<実施例4>
図11及び図12を参照しつつ、実施例4のステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10Cを説明する。図11は上記図2に対応させて表してある。図12は上記図5に対応させて表してある。実施例4のステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10Cは、図2及び図5に示される上記実施例1の任意操作範囲規制装置100を、図11及び図12に示される任意操作範囲規制装置100Cに変更したことを特徴とし、他の構成は実施例1と同じなので、説明を省略する。
実施例4の任意操作範囲規制装置100Cは、実施例1の任意操作範囲規制装置100に対して、次の点を変更している。第1の変更点は、図2及び図5に示されるレバー式ストッパ111,111を廃止したことである。第2の変更点は、2つのソレノイド120を1つのみにするとともに、そのソレノイド120の構成を、ソレノイド120Cの構成に変更したことである。
実施例4のソレノイド120Cは、プランジャロッド121を励磁用コイル122の励磁によって前進させるプッシュ型ソレノイドによって構成されている。プランジャロッド121は、ハウジング123に内蔵している付勢部材124によって、後退方向(ハウジング123から内方へ縮む方向)へ常に付勢されている。付勢部材124は、例えば「圧縮コイルばね」によって構成される。プランジャロッド121は、ステアリング軸21の中心線CL1に向かって進退運動をすることが可能に位置している。
プランジャロッド121の先端部121aは、回転部材101の複数の被係合部102(歯102)に直接に係合することが可能である。つまり、プランジャロッド121の先端部121aは、回転部材101の複数の被係合部102に係合することによって、回転部材101の回転範囲を規制することが可能な、係合爪に相当する。
実施例4によれば、実施例1の任意操作範囲規制装置100のようなレバー式ストッパ111,111を設ける必要がない。任意操作範囲規制装置100Cを、より簡単な構成で小型にすることができる。実施例4のその他の作用、効果は、上記実施例1〜3と同様である。
なお、本発明によるステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10,10A,10B,10Cは、本発明の作用及び効果を奏する限りにおいて、実施例に限定されるものではない。
例えば、実施例1〜4の技術を、適宜組み合わせることができる。
また、クラッチ15の有無は任意である。つまり、ステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10,10A,10B,10Cは、ステアリングホイール11と転舵部14との間が完全に機械的に分離された、ステアバイワイヤ式の構成であってもよい。
また、本実施例においては、舵角比可変制御の実施の有無を車速に応じて変更しているが、その他のパラメータを用いて舵角比可変制御を実施することも可能である構成としてもよい。
本発明のステアバイワイヤ式パワーステアリング装置10,10A,10B,10Cは、自動車に搭載するのに好適である。
10,10A,10B,10C ステアバイワイヤ式パワーステアリング装置
11 ステアリングホイール
12 操舵部
13 転舵車輪
14 転舵部
16,16A 制御部
21 ステアリング軸
23 反力付加モータ
41 転舵用モータ
51 操舵角センサ
52 操舵トルクセンサ
54 ストロークセンサ
55 車速センサ
70 操作範囲限界規定装置
80 第1部材
81 第1の基部
82 第1の突出部
90 第2部材
91 第2の基部
92 第2の突出部
100,100C 任意操作範囲規制装置
101 回転部材
111 レバー式ストッパ
120,120C ソレノイド
121 プランジャロッド
122 励磁用コイル
124 付勢部材(圧縮コイルばね)
126 付勢部材(ねじりコイルばね)
Bar 基準舵角比
GSb 目標転舵角
Gα 目標操舵限界角
Sa 操舵角
Sb 転舵角
Sar 目標舵角比
Ts 操舵角に応じた基準操舵トルク

Claims (6)

  1. ステアリング軸に連結されたステアリングホイールの操舵入力が生じる操舵部と、
    転舵車輪に転舵用動力を付加する転舵用モータを有した転舵部と、
    前記ステアリングホイールの操舵入力に抵抗する操舵反力を発生する反力付加モータと、
    前記ステアリングホイールの操舵範囲の限界を規定する操作範囲限界規定装置と、
    前記ステアリングホイールの操舵範囲を任意に規制可能な任意操作範囲規制装置と、
    前記ステアリングホイールの操舵角に対する前記転舵車輪の転舵角の舵角比を変えるように前記転舵用モータを制御する舵角比可変制御を実行することが可能であるとともに、前記舵角比可変制御を実行中には、前記ステアリングホイールの操舵範囲を変更するように前記任意操作範囲規制装置を制御する操舵範囲制限制御を実行する、制御部と、
    を含むステアバイワイヤ式パワーステアリング装置であり、
    前記操作範囲限界規定装置と、前記任意操作範囲規制装置とは、機械的に分離されており、
    前記ステアバイワイヤ式パワーステアリング装置に電気的失陥が発生したときには、前記操舵範囲の変更を解除するステアバイワイヤ式パワーステアリング装置。
  2. 前記操作範囲限界規定装置は、
    前記ステアリング軸を囲い共に回転可能な第1の基部、及び、前記第1の基部から径方向又は軸方向に突出している第1の突出部を有する第1部材と、
    前記第1の基部を囲っている第2の基部、及び、前記第2の基部から前記第1の突出部の軌道上まで突出している第2の突出部を有し、前記第1の突出部が前記第2の突出部に当接している状態においてのみ前記第1部材と共に回転可能な第2部材と、
    前記第2の突出部の軌道上に設けられ、前記第2突出部が当接することにより前記ステアリング軸を介して前記ステアリングホイールの回転を規制することが可能なストッパと、を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載のステアバイワイヤ式パワーステアリング装置。
  3. 前記任意操作範囲規制装置は、
    前記ステアリング軸と共に回転可能な回転部材と、
    前記回転部材の回転をロックする方向にスイング可能なレバー式ストッパと、
    前記回転部材に対して前記レバー式ストッパをアンロック方向へ付勢する付勢部材と、
    通電されて励磁状態のときに前記回転部材の回転範囲を規制するソレノイドと、
    を有しており、
    前記ソレノイドは、
    前記レバー式ストッパを駆動するプランジャロッドと、
    励磁することにより、前記回転部材に対して前記レバー式ストッパをロックする方向に前記プランジャロッドをスライドさせる励磁用コイルと、を有している、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のステアバイワイヤ式パワーステアリング装置。
  4. 前記制御部は、
    前記舵角比の制御に合わせた操舵範囲の限界まで前記ステアリングホイールが切り増し操作されたと判断した場合には、前記操舵反力を急増するように、前記反力付加モータを制御し、
    その後に、前記切り増し操作の操作力が、予め設定されている基準最大操作力を超えたと判断した場合には、前記ソレノイドに通電して励磁状態とする構成である、
    ことを特徴とする請求項3に記載のステアバイワイヤ式パワーステアリング装置。
  5. 前記制御部は、前記転舵車輪の前記転舵角に対して、前記ステアリングホイールの前記操舵角が過大であると判断したときには、前記ソレノイドに通電して励磁状態とする構成である、
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のステアバイワイヤ式パワーステアリング装置。
  6. ステアリング軸に連結されたステアリングホイールの操舵入力が生じる操舵部と、
    転舵車輪に転舵用動力を付加する転舵用モータを有した転舵部と、
    前記操舵部と前記転舵部との間に介在しているクラッチと、
    前記ステアリングホイールの操舵入力に抵抗する操舵反力を発生する反力付加モータと、
    前記反力付加モータのモータ軸に設けられているウォームと、前記ステアリング軸に設けられて前記ウォームにより回転されるウォームホイールと、を有しており、前記操舵反力を前記ステアリング軸に伝達する反力伝達機構と、
    前記ウォームホイールに対し、前記ステアリング軸を支持する軸受を介して、前記ステアリング軸の軸線方向に別れて位置しており、前記ステアリング軸を囲い共に回転可能な第1の基部及び前記第1の基部から径方向又は軸方向に突出している第1の突出部を有する第1部材と、前記第1の基部を囲っている第2の基部及び前記第2の基部から前記第1の突出部の軌道上まで突出している第2の突出部を有しており前記第1の突出部が前記第2の突出部に当接している状態においてのみ前記第1部材と共に回転可能な第2部材と、前記第2の突出部の軌道上に設けられ、前記第2突出部が当接することにより前記ステアリング軸を介して前記ステアリングホイールの回転を規制することが可能なストッパと、を有しており、前記ステアリングホイールの操舵範囲の限界を規定する操作範囲限界規定装置と、
    前記ステアリング軸と共に回転可能な回転部材と、通電されて励磁状態のときに前記回転部材の回転範囲を規制するソレノイドと、を有しており、前記ステアリングホイールの操舵範囲を任意に規制可能な任意操作範囲規制装置と、
    車速を検出する車速センサと、
    前記車速センサにより検出された前記車速に従って前記ステアリングホイールの操舵角に対する前記転舵車輪の転舵角の舵角比を変えるように、前記転舵用モータを制御するとともに、前記転舵用モータの制御に合わせて前記ステアリングホイールの操舵範囲を変更するように前記ソレノイドに通電して励磁状態とする、制御部と、
    を含み、
    前記任意操作範囲規制装置は、前記回転部材の回転をロックする方向にスイング可能なレバー式ストッパと、前記回転部材に対して前記レバー式ストッパをアンロック方向へ付勢する付勢部材と、を有しており、
    前記ソレノイドは、
    前記レバー式ストッパを駆動するプランジャロッドと、
    励磁することにより、前記回転部材に対して前記レバー式ストッパをロックする方向に前記プランジャロッドをスライドさせる励磁用コイルと、を有しており、
    前記制御部は、
    前記転舵車輪の前記転舵角に対し、前記ステアリングホイールの前記操舵角が過大であると判断した場合に、前記励磁用コイルを励磁状態に制御する第1の制御構成と、
    前記舵角比の制御に合わせた操舵範囲の限界まで前記ステアリングホイールが切り増し操作されたと判断した場合に、前記操舵反力を急増するように、前記反力付加モータを制御し、その後に、前記切り増し操作の操作力が、予め設定されている基準最大操作力を超えたと判断した場合に、前記励磁用コイルを励磁状態に制御する第2の制御構成と、を有している、
    ステアバイワイヤ式パワーステアリング装置。
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