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JP2019111931A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ゴムの硬度が左右で異なるトレッド面において、ゴムの硬度が相対的に低い領域のショルダー陸部でのヒールアンドトウ摩耗を抑制できる空気入りタイヤを提供する。【解決手段】空気入りタイヤにおいて、トレッド面Trのタイヤ幅方向一方側の領域Z1を形成する第1のゴム81と、そのタイヤ幅方向他方側の領域Z2を形成し、第1のゴム81の硬度よりも硬い第2のゴム82と、タイヤ周方向に間隔を置いてショルダー陸部21に設けられた複数のショルダー横溝31と、タイヤ周方向に間隔を置いてショルダー陸部25に設けられた複数のショルダー横溝35と、を備える。タイヤ周方向に隣り合うショルダー横溝31の間には、タイヤ幅方向に沿って延びた区切りサイプが設けられているのに対し、タイヤ周方向に隣り合うショルダー横溝35の間は、サイプが設けられていないサイプレス領域として形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、トレッド面を形成するゴムの硬度が左右で異なる空気入りタイヤに関する。
従来、トレッド面を形成するゴムの硬度を左右で(即ち、タイヤ幅方向の一方側と他方側とで)異ならせた空気入りタイヤが知られている。例えば、特許文献1では、トレッド面を形成するゴムの硬度を左右で異ならせた空気入りタイヤにおいて、車両装着時に車両内側となる領域でゴムの硬度を相対的に高くし、車両外側となる領域でゴムの硬度を相対的に低くした構成が提案されている。
また、トレッド面を形成するゴムの硬度が左右で異なる空気入りタイヤに関し、本発明者は、そのゴムの境界をトレッド面の中央部に設定することにより制動性能を向上できる、という知見を有している。硬度が異なるゴムの境界の周辺では、損失正接(tanδ)が高くなって歪みが溜まりやすくなるため、制動時に接地圧が高くなりがちなトレッド面の中央部にゴムの境界を設定することにより、路面との摩擦力が増大して制動距離が短縮するものと考えられる。
ところで、トレッド面を形成するゴムの硬度が左右で異なるタイヤでは、ゴムの硬度が相対的に低い領域において、ヒールアンドトウ摩耗を生じやすいという問題があった。ヒールアンドトウ摩耗は、複数の横溝がタイヤ周方向に間隔を置いて設けられたショルダー陸部で顕著に発生する傾向にあった。このようなヒールアンドトウ摩耗の問題について、特許文献1には何ら解決手段は開示されていない。
特開2012−76593号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ゴムの硬度が左右で異なるトレッド面において、ゴムの硬度が相対的に低い領域のショルダー陸部でのヒールアンドトウ摩耗を抑制できる空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成することができる。即ち、本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド面のタイヤ幅方向一方側の領域を形成する第1のゴムと、前記トレッド面のタイヤ幅方向他方側の領域を形成し、前記第1のゴムの硬度よりも高い硬度を有する第2のゴムと、前記トレッド面のタイヤ幅方向一方側の領域に設けられた第1のショルダー陸部と、前記トレッド面のタイヤ幅方向他方側の領域に設けられた第2のショルダー陸部と、タイヤ周方向に間隔を置いて前記第1のショルダー陸部に設けられた複数の第1のショルダー横溝と、タイヤ周方向に間隔を置いて前記第2のショルダー陸部に設けられた複数の第2のショルダー横溝と、を備え、タイヤ周方向に隣り合う前記第1のショルダー横溝の間には、タイヤ幅方向に沿って延びた区切りサイプが設けられているのに対し、タイヤ周方向に隣り合う前記第2のショルダー横溝の間は、サイプが設けられていないサイプレス領域として形成されているものである。
かかる構成によれば、タイヤ幅方向に沿って延びた区切りサイプによって、第1のショルダー横溝の間の領域が、それよりもタイヤ周方向長さの小さい領域に区切られる。その結果、第1のショルダー横溝の間においてタイヤ転動時の踏み込み側と蹴り出し側とのエネルギー差を少なくし、第1のショルダー陸部でのヒールアンドトウ摩耗を抑制できる。また、ゴムの硬度が相対的に高いタイヤ幅方向他方側の領域では、タイヤ周方向に隣り合う第2のショルダー横溝の間がサイプレス領域として形成されているため、第2のショルダー陸部の剛性を不必要に低下させることがなく、トレッド面を形成するゴムの硬度を左右で異ならせた構成が蔑ろにならない。
前記トレッド面のタイヤ幅方向他方側の領域が車両装着時に車両外側の領域となるように、車両に対する装着の向きを指定する表示を備えることが好ましい。車両外側の領域は、旋回時に接地面積が大きくなるため、操縦安定性に対する寄与が大きい。よって、車両外側の領域が硬度の高いゴムで形成されていることにより、操縦安定性を確保するうえで有用である。
前記トレッド面のタイヤ幅方向一方側の領域のピッチ数が、前記トレッド面のタイヤ幅方向他方側の領域のピッチ数よりも少ないことが好ましい。かかる構成によれば、ゴムの硬度が相対的に低いタイヤ幅方向一方側の領域で陸部の剛性を高めて、トレッド面の左右の剛性バランスを改善できる。このピッチ数の関係に伴って第1のショルダー陸部のピッチ長は比較的大きくなり、第1のショルダー横溝の間の領域ではタイヤ転動時に蹴り出し側が滑りやすくなるものの、上述のように第1のショルダー横溝の間が区切りサイプで区切られることによってヒールアンドトウ摩耗は抑制される。
前記区切りサイプが、相対的に大きい深さを有する深サイプ部と、相対的に小さい深さを有して前記深サイプ部のタイヤ幅方向外側に連なる浅サイプ部とを有することが好ましい。区切りサイプが深サイプ部のタイヤ幅方向外側に連なる浅サイプ部を有することにより、区切りサイプを設けたことによる第1のショルダー陸部の剛性低下が抑えられ、特に旋回時の剛性を確保するうえで有用である。
前記深サイプ部のタイヤ幅方向内側に周方向主溝に開口したノッチが連なっており、前記ノッチの壁面が、タイヤ径方向内側に向かって前記ノッチの溝幅を漸減させる方向に傾斜していることが好ましい。これにより深サイプ部の動きやすさが抑えられるので、深サイプ部が設けられた領域と浅サイプ部が設けられた領域とで剛性が異なることに起因する第1のショルダー陸部内での偏摩耗を抑制できる。
前記第1のショルダー横溝のタイヤ幅方向内側に前記周方向主溝に開口した開放サイプが連なっていることが好ましい。これにより、第1のショルダー横溝の端部が周方向主溝に開口している場合に比べて、その周方向主溝の近辺での第1のショルダー陸部の剛性低下が抑えられ、ヒールアンドトウ摩耗を良好に抑制できる。
前記第1のショルダー横溝とそれに連なる前記開放サイプとの境界位置と、前記区切りサイプとそれに連なる前記ノッチとの境界位置とのタイヤ幅方向距離が2mm以内であることが好ましい。かかる構成によれば、タイヤ幅方向において、第1のショルダー横溝のタイヤ幅方向内側の端部が、ノッチのタイヤ幅方向外側の端部に近い位置に配される。その結果、タイヤ幅方向における第1のショルダー陸部の剛性バランスが良好となり、第1のショルダー陸部内でのタイヤ幅方向における偏摩耗を抑制できる。
本発明に係る空気入りタイヤの一例におけるタイヤ子午線断面図 図1に示した空気入りタイヤのトレッド面を示す平面図 第1のショルダー陸部を拡大して示す平面図 図3のA−A断面図 区切りサイプの端部の周辺を示す斜視図
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、空気入りタイヤTは、一対のビード部1と、そのビード部1からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部2と、一対のサイドウォール部2の各々のタイヤ径方向外側端に連なるトレッド部3とを備える。ビード部1には、鋼線などの収束体をゴム被覆してなる環状のビードコア1aと、ビードコア1aのタイヤ径方向外側に配置されたビードフィラー1bとが埋設されている。一対のビード部1の間には、カーカス4が設けられている。カーカス4は、全体としてトロイド状をなし、その端部がビードコア1aとビードフィラー1bを挟み込むようにして巻き上げられている。
トレッド部3においてカーカス4のタイヤ径方向外側には、ベルト5が設けられている。ベルト5は、内外に積層された複数枚(本実施形態では2枚)のベルトプライで構成されている。ベルト5のタイヤ径方向外側にはベルト補強材6が積層されている。ベルト補強材6のタイヤ径方向外側にはトレッドゴム7が設けられている。トレッドゴム7は、トレッド部3の外周面となるトレッド面Trを形成するキャップゴム8と、そのキャップゴム8のタイヤ径方向内側に積層されたベースゴム9とを備える。また、キャップゴム8は、後述する第1のゴム81と第2のゴム82との二種のゴムによって形成されている。
図2に示すように、本実施形態では、トレッド面Trに、タイヤ周方向に連続して延びる四本の周方向主溝11〜14と、それらによって区分された五本の陸部21〜25とが設けられている。五本の陸部は、トレッド面Trの両端部に位置する一対のショルダー陸部21,25と、トレッド面Trの中央部に位置してタイヤ赤道TEを通るセンター陸部23と、その一対のショルダー陸部21,25とセンター陸部23との間に配置された一対のメディエイト陸部22,24とで構成されている。一対のショルダー陸部21,25は、四本の周方向主溝のうちタイヤ幅方向最外側に位置する一対の周方向主溝11,14のタイヤ幅方向外側に設けられている。
五本の陸部には、それぞれタイヤ周方向に交差する方向に延びた横溝が設けられている。一対のショルダー陸部21,25には、それぞれタイヤ幅方向に沿って延びたショルダー横溝31,35が設けられている。陸部22〜24には、それぞれ横溝32〜34が設けられている。また、一対のショルダー陸部21,25には、それぞれ切り込み状のサイプ41,45が設けられている。一対のメディエイト陸部22,24にも、それぞれサイプ42,44が設けられている。ここで、サイプは、1.0mm以下の溝幅を有するものとし、横溝及びノッチは、これを超える溝幅を有するものとする。
トレッド面Trに設けられるトレッドパターンは、図2に示した形状に限られず、他の形状を採用可能であり、特にタイヤ赤道TEを中心とした左右非対称のパターンを好ましく適用できる。また、本実施形態では、タイヤ赤道TEを挟んで両側に周方向主溝が二本ずつ形成されているが、これに限られるものではなく、タイヤ赤道TEを挟んで(更に言えば、後述するゴムの境界BLを挟んで)両側に周方向主溝が少なくとも一本ずつ形成されていればよい。周方向主溝は、ストレート溝に限らず、ジグザグ溝により形成されていても構わない。
図1,2のように、空気入りタイヤTは、トレッド面Trのタイヤ幅方向一方側(図1,2では左側)の領域Z1を形成する第1のゴム81と、トレッド面Trのタイヤ幅方向他方側(図1,2では右側)の領域Z2を形成する第2のゴム82と、領域Z1に設けられた第1のショルダー陸部としてのショルダー陸部21と、領域Z2に設けられた第2のショルダー陸部としてのショルダー陸部25と、タイヤ周方向に間隔を置いてショルダー陸部21に設けられた第1のショルダー横溝としての複数のショルダー横溝31と、タイヤ周方向に間隔を置いてショルダー陸部25に設けられた第2のショルダー横溝としての複数のショルダー横溝35とを備えている。そして、第2のゴム82は、第1のゴム81の硬度よりも高い硬度を有する。ゴムの硬度は、23℃で測定される「JIS K6253−1−2012 3.2 デュロメータ硬さ(durometer hardness)」を指す。
タイヤTは、左右非対称のパターン形状を有するだけでなく、トレッド面Trを形成するゴム(即ち、キャップゴム8)の硬度が左右で異なる非対称トレッド配合を有する。そして、硬度の異なるゴムの境界、即ち第1のゴム81と第2のゴム82との境界BLはセンター陸部23の表面に設定されている。かかる構成に基づき、制動時の歪みがセンター陸部23に溜まりやすくなって制動性能が向上する。制動性能の向上効果を奏するうえで、第1のゴム81と第2のゴム82との硬度差は、例えば3〜10に設定される。タイヤ子午線断面において、第1のゴム81と第2のゴム82との境界BLはタイヤ径方向に対して傾斜して延びている。
図3に拡大して示すように、ショルダー陸部21に設けられたサイプ41には、タイヤ周方向に隣り合うショルダー横溝31の間に設けられた区切りサイプ46と、ショルダー横溝31のタイヤ幅方向内側に連なる開放サイプ47とが含まれる。区切りサイプ46は、タイヤ幅方向に沿って延びている。区切りサイプ46は、一対のショルダー横溝31の間に一本ずつ設けられている。したがって、タイヤ周方向に間隔を置いてショルダー横溝31と区切りサイプ46とが交互に配置されている。区切りサイプ46は、タイヤ周方向に隣り合うショルダー横溝31の間を二等分に区切っている。ショルダー横溝31及び区切りサイプ46は、いずれも接地端CEを横切っている。
この区切りサイプ46によって、ショルダー横溝31の間の領域は、それよりもタイヤ周方向長さの小さい領域(本実施形態ではタイヤ周方向長さが略半分の領域)に区切られている。その結果、タイヤ周方向に隣り合うショルダー横溝31の間においてタイヤ転動時の踏み込み側と蹴り出し側とのエネルギー差を少なくし、ショルダー陸部21でのヒールアンドトウ摩耗を抑制できる。一方、図2のように、ゴムの硬度が相対的に高い領域Z2では、タイヤ周方向に隣り合うショルダー横溝35の間が、サイプが設けられていないサイプレス領域として形成されている。このため、ショルダー陸部25の剛性を不必要に低下させることがなく、非対称トレッド配合を採用した意義(本実施形態では制動性能の向上)が蔑ろにならない。
操縦安定性を確保する観点から、トレッド面Trのタイヤ幅方向他方側の領域Z2が車両装着時に車両外側の領域となるように、車両に対する装着の向きを指定する表示を備えることが好ましい。トレッド面Trの車両外側の領域は、旋回時に接地面積が大きくなるために操縦安定性に対する寄与が大きく、硬度の高いゴムで形成されている方が性能上有利だからである。但し、これに限られず、他のタイヤ性能に鑑みて、例えば、或る背反性能を高い次元で両立するために、上記とは反対向きの装着方向を採用しても構わない。
車両に対する装着の向きを指定する表示は、例えばサイドウォール部2に設けられる。具体的には、車両装着時に車両外側に配置されるサイドウォール部2の外表面に、車両外側となる旨の表示(例えば、OUTSIDE)を設けることが考えられる。これに代えてまたは加えて、車両装着時に車両内側に配置されるサイドウォール部2の外表面に、車両内側となる旨の表示(例えば、INSIDE)を設けることが考えられる。
本実施形態では、トレッド面Trのタイヤ幅方向一方側の領域Z1のピッチ数が、そのトレッド面Trのタイヤ幅方向他方側の領域Z2のピッチ数よりも少ない。かかる構成によれば、ゴムの硬度が相対的に低い領域Z1の陸部の剛性を高めて、トレッド面Trの左右の剛性バランスを改善し、例えば偏摩耗の抑制を図ることができる。領域Z1のピッチ数は、例えば50〜65個である。領域Z2のピッチ数は、例えば75〜90個である。領域Z2のピッチ数は、領域Z1のピッチ数の1.3〜1.5倍に設定されることが好ましい。図2のように、領域Z1のピッチ長P1は、それに隣接した領域Z2のピッチ長P2よりも小さい。ピッチ長P1,P2は、それぞれショルダー横溝31,35を一本ずつ含むように設定される。本実施形態では、ピッチ長P1,P2を種々に異ならせて配列したバリアブルピッチが適用されている。
図4に示すように、区切りサイプ46は、相対的に大きい深さを有する深サイプ部46aと、相対的に小さい深さを有して深サイプ部46aのタイヤ幅方向外側に連なる浅サイプ部46bとを有している。区切りサイプ46がタイヤ幅方向外側に浅サイプ部46bを有することにより、区切りサイプ46によるショルダー陸部21の剛性低下が抑えられ、特に旋回時の剛性を確保するうえで有用である。深サイプ部46aの深さDaは、例えば周方向主溝11の深さD11の40〜60%に設定される。浅サイプ部46bの深さDbは、例えば深さDaの15〜35%に設定される。
深サイプ部46aのタイヤ幅方向内側には、周方向主溝11に開口したノッチ50が連なっている。区切りサイプ46のタイヤ幅方向内側の端部は周方向主溝11からタイヤ幅方向外側に離れており、その端部と周方向主溝11との間にノッチ50が介在している。図5に示すように、ノッチ50の壁面は、タイヤ径方向内側に向かってノッチ50の溝幅を漸減させる方向に傾斜している。本実施形態では、ノッチ50が有する一対の壁面51,52のうち、片方の壁面51のみが傾斜しているが、両方の壁面51,52が傾斜していても構わない。
区切りサイプ46においては、浅サイプ部46bに比べて深サイプ部46aが動きやすいため、深サイプ部46aが設けられた領域と浅サイプ部46bが設けられた領域とで剛性が異なることに起因するショルダー陸部21内での偏摩耗が懸念されるが、このような形状を有するノッチ50を深サイプ部46aに連ねることにより、深サイプ部46aの動きやすさを抑えて偏摩耗を抑制できる。本実施形態では、ノッチ50が周方向主溝11に向かって溝幅を漸増させた平面形状(ショルダー陸部21の表面での開口形状)を有し、周方向主溝11に近付くほど壁面51の傾斜が大きくなるように構成されている。
本実施形態では、ショルダー横溝31のタイヤ幅方向内側に周方向主溝11に開口した開放サイプ47が連なっている。ショルダー横溝31のタイヤ幅方向内側の端部は周方向主溝11からタイヤ幅方向外側に離れており、その端部と周方向主溝11との間に開放サイプ47が介在している。開放サイプ47は、区切りサイプ46よりも短い。これにより、ショルダー横溝31の端部を周方向主溝11に開口させた場合に比べて、その周方向主溝11の近辺でのショルダー陸部21の剛性低下が抑えられ、ヒールアンドトウ摩耗を良好に抑制できる。
ショルダー横溝31とそれに連なる開放サイプ47との境界位置から周方向主溝11の縁までのタイヤ幅方向距離X(図3参照)は、例えば7.5〜9.0mmである。また、ショルダー横溝31とそれに連なる開放サイプ47との境界位置と、区切りサイプ46とそれに連なるノッチ50との境界位置とのタイヤ幅方向距離Y(図3参照)は、2mm以内であることが好ましい。これにより、タイヤ幅方向において、ショルダー横溝31のタイヤ幅方向内側の端部が、ノッチ50のタイヤ幅方向外側の端部に近い位置に配されるので、タイヤ幅方向におけるショルダー陸部21の剛性バランスが良好となり、ショルダー陸部21内でのタイヤ幅方向における偏摩耗を抑制できる。
上述したタイヤ各部の寸法は、正規リムに装着して正規内圧を充填したタイヤを平坦な路面に垂直に置き、正規荷重を加えた状態で測定するものとし、その状態で路面に接地するタイヤ幅方向の最外位置を接地端CEとする。正規荷重及び正規内圧は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めている荷重及び空気圧であり、例えばJATMAであれば最大負荷能力及び最大空気圧である。正規リムは、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リムである。
本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド面を上記の如く構成すること以外は、通常の空気入りタイヤと同等に構成でき、従来公知の材料、形状、構造、製法などが、何れも採用することができる。
本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。
1 ビード部
2 サイドウォール部
3 トレッド部
7 トレッドゴム
8 キャップゴム
9 ベースゴム
21 ショルダー陸部(第1のショルダー陸部)
25 ショルダー陸部(第2のショルダー陸部)
31 ショルダー横溝(第1のショルダー横溝)
35 ショルダー横溝(第2のショルダー横溝)
46 区切りサイプ
46a 深サイプ部
46b 浅サイプ部
47 開放サイプ
50 ノッチ
51 壁面
81 第1のゴム
82 第2のゴム
Z1 タイヤ幅方向一方側の領域
Z2 タイヤ幅方向他方側の領域

Claims (7)

  1. トレッド面のタイヤ幅方向一方側の領域を形成する第1のゴムと、
    前記トレッド面のタイヤ幅方向他方側の領域を形成し、前記第1のゴムの硬度よりも高い硬度を有する第2のゴムと、
    前記トレッド面のタイヤ幅方向一方側の領域に設けられた第1のショルダー陸部と、
    前記トレッド面のタイヤ幅方向他方側の領域に設けられた第2のショルダー陸部と、
    タイヤ周方向に間隔を置いて前記第1のショルダー陸部に設けられた複数の第1のショルダー横溝と、
    タイヤ周方向に間隔を置いて前記第2のショルダー陸部に設けられた複数の第2のショルダー横溝と、を備え、
    タイヤ周方向に隣り合う前記第1のショルダー横溝の間には、タイヤ幅方向に沿って延びた区切りサイプが設けられているのに対し、タイヤ周方向に隣り合う前記第2のショルダー横溝の間は、サイプが設けられていないサイプレス領域として形成されている空気入りタイヤ。
  2. 前記トレッド面のタイヤ幅方向他方側の領域が車両装着時に車両外側の領域となるように、車両に対する装着の向きを指定する表示を備える請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記トレッド面のタイヤ幅方向一方側の領域のピッチ数が、前記トレッド面のタイヤ幅方向他方側の領域のピッチ数よりも少ない請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記区切りサイプが、相対的に大きい深さを有する深サイプ部と、相対的に小さい深さを有して前記深サイプ部のタイヤ幅方向外側に連なる浅サイプ部とを有する請求項1〜3いずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記深サイプ部のタイヤ幅方向内側に周方向主溝に開口したノッチが連なっており、前記ノッチの壁面が、タイヤ径方向内側に向かって前記ノッチの溝幅を漸減させる方向に傾斜している請求項4に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記第1のショルダー横溝のタイヤ幅方向内側に前記周方向主溝に開口した開放サイプが連なっている請求項5に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記第1のショルダー横溝とそれに連なる前記開放サイプとの境界位置と、前記区切りサイプとそれに連なる前記ノッチとの境界位置とのタイヤ幅方向距離が2mm以内である請求項6に記載の空気入りタイヤ。
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