JP2019042397A - 吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
Description
裏面シート3としては、使い捨ておむつ等の吸収性物品に従来使用されている各種のものを特に制限なく用いることができ、液不透過性(撥水性を含む)で、且つ透湿性のものが好ましく用いられる。具体的に十分な水蒸気透過性を得るために、炭酸カルシウム等のフィラーからなる微粉を分散させたポリエチレン等の合成樹脂製のフィルムを延伸し、微細な孔を設けた多孔質フィルムは、裏面シート3として好適に使用できる。
サイドシート5としては、裏面シート3として使用可能なものを用いることができる。
・特徴2:第1繊維43は、肌側コアラップシート41の肌対向面41a側から非肌対向面41bにわたって連続し、且つ肌対向面41a側よりも非肌対向面41b側に多く存在する。
尚、図3では理解を容易にする観点から、第1繊維43を相対的に太い線で、第2繊維44を相対的に細い線で表示しているが、実際の繊維の太さとは無関係である。
測定対象(肌側コアラップシート)から繊維を取り出し、その繊維に対する水の接触角を測定する。測定装置として、協和界面科学株式会社製の自動接触角計MCA−Jを用いる。接触角の測定には蒸留水を用いる。インクジェット方式水滴吐出部(クラスターテクノロジー社製、吐出部孔径が25μmのパルスインジェクターCTC−25)から吐出される液量を20ピコリットルに設定して、水滴を、繊維の真上に滴下する。滴下の様子を水平に設置されたカメラに接続された高速度録画装置に録画する。録画装置は後に画像解析をする観点から、高速度キャプチャー装置が組み込まれたパーソナルコンピュータが望ましい。本測定では、17msec毎に画像が録画される。録画された映像において、繊維に水滴が着滴した最初の画像を、付属ソフトFAMAS(ソフトのバージョンは2.6.2、解析手法は液滴法、解析方法はθ/2法、画像処理アルゴリズムは無反射、画像処理イメージモードはフレーム、スレッシホールドレベルは200、曲率補正はしない、とする)にて画像解析を行い、水滴の空気に触れる面と繊維とのなす角を算出し、接触角とする。測定対象物から取り出した繊維は、繊維長1mmに裁断し、該繊維を接触角計のサンプル台に載せて、水平に維持する。繊維1本につき異なる2箇所の接触角を測定する。N=5本の接触角を小数点以下1桁まで計測し、合計10箇所の測定値を平均した値(小数点以下第2桁で四捨五入)を、当該繊維の水との接触角と定義する。測定環境は、室温22±2℃、湿度65±2%RHとする。斯かる接触角の値が小さいほど、親水性が高いことを意味する。
た構造で単繊維内で相互接着しているものをいう。複合繊維の形態には、芯鞘型、サイドバイサイド型等があり、特に制限されない。
評価対象のシート(肌側コアラップシート)の構成繊維のうち、親水性繊維(第1繊維)即ち水との接触角が90度未満の繊維のみを染色する。斯かる親水性繊維の染色は、0.5質量%の青色水溶液(ダイワ化成製造の愛染食用色素の食用青色1号)に評価対象のシートを浸し、3分静置後に該水溶液から該シートを取り出し、取り出したシートの肌対向面側を下に向けて、予め敷いておいた紙(キムタオル、日本製紙クレシア株式会社製)の上に載せ、該シートの上方から3kPaの荷重を1分間かけて脱水することによって行うことができる。こうして得られた染色済みのシートの一面又は両面を光学顕微鏡(キーエンス製マイクロスコープ「VHX−100」)を用いて観察し、染色された繊維(親水性繊維)が一方の面から他方の面にわたって連続しているか否かを確認する。
評価対象のシート(肌側コアラップシート)の構成繊維のうち、親水性繊維(第1繊維
)を、前記<親水性繊維のシート厚み方向での連続性の評価方法>における染色方法と同様の方法で染色する。光学顕微鏡(キーエンス製マイクロスコープ「VHX−100」)を用いて、染色済みのシートの一方の面(例えば非肌対向面)の一部を倍率40倍にて撮影し、その撮影した画像を、本マイクロスコープに付属のソフトにて、染色部と非染色部とに二値化又は濃淡で二値化し(色交差:65、小粒除去:100ピクセル、穴埋め:100ピクセル)、その二値化画像における染色部の総面積を本マイクロスコープ付属のソフトにて測定する。以上の光学顕微鏡を用いた一連の作業(画像撮影、二値化、染色部の総面積測定)を、染色済みのシートの一方の面の任意の10箇所について行い、それら10箇所の染色部の総面積の平均値を、該シートの一方の面における染色部の総面積、即ち親水性繊維(第1繊維)の存在部の総面積とする。測定対象のシートの他方の面(例えば肌対向面)についても、前記と同様の方法で染色部の総面積を測定する。そして、測定対象のシートの一方の面と他方の面とで染色部の総面積の大小を比較し、非肌対向面の方が肌対向面よりも染色部の総面積が多い場合に、当該シート(肌側コアラップシート)において親水性繊維(第1繊維)は肌対向面側よりも非肌対向面側に多く存在する、と評価する。
よって肌側コアラップシート41による体液の引き込み性及び拡散性が一層向上し得る。接触角差を20度以上にし得る繊維43,44の好適な組み合わせ例として、第1繊維43が木材パルプ(天然セルロース繊維)、第2繊維が親水化処理されていない合成繊維という組み合わせが挙げられる。
1)肌側コアラップシート41の非肌対向面41bにおいて第1繊維43(親水性繊維)の非存在領域が複数散在している。
2)その複数の第1繊維非存在領域(親水性繊維非存在領域)の総面積が、好ましくは5mm2以上、さらに好ましくは10mm2以上、そして、好ましくは50mm2以下、さらに好ましくは45mm2以下である。
3)その複数の第1繊維非存在領域(親水性繊維非存在領域)の平均面積が、好ましくは0.008mm2以上、さらに好ましくは0.010mm2以上、そして、好ましくは5mm2以下、さらに好ましくは3mm2以下である。
評価対象の肌側コアラップシート41の構成繊維のうち、親水性繊維(第1繊維43)即ち水との接触角が90度未満の繊維のみを、前記<親水性繊維のシート厚み方向での連続性の評価方法>における染色方法と同様の方法で染色する。光学顕微鏡(キーエンス製マイクロスコープ「VHX−100」)を用いて、染色済みのシート41の非肌対向面41bを倍率40倍にて撮影し、その撮影した画像(画像範囲52.4172mm2)を、本マイクロスコープに付属のソフトにて染色部と非染色部とに二値化し(色交差:65、小粒除去:100ピクセル、穴埋め:100ピクセル)、その二値化画像における非染色部の総面積を本マイクロスコープ付属のソフトにて測定する。ここでいう「非染色部」(即ち第1繊維43の非存在部)とは、面積が0.003mm2以上52mm2以下の部分を意味し、面積が斯かる範囲から外れる部分はたとえ染色されていなくても、ここでいう「非染色部」ではない。
不織布、紙等の繊維集合体の平均繊維間距離は、Wrotnowskiの仮定に基づく下記式(1)により求められる。下記式(1)は一般に、繊維集合体の繊維間距離を求める際に用いられる。Wrotnowskiの仮定の下では、繊維は円柱状であり、それぞれの繊維は交わることなく規則正しく並んでいる。
測定対象のシート(肌側コアラップシート)が単層構造の場合、その単層構造のシートの平均繊維間距離は下記式(1)で求められる。
測定対象のシート(肌側コアラップシート)がSMS不織布の如き多層構造の場合、その多層構造のシートの平均繊維間距離は以下の手順に従って求められる。
まず、下記式(1)により、多層構造を構成する各層の平均繊維間距離を算出する。その際、下記式(1)で用いる厚みt、坪量W、繊維密度ρ及び繊維径Dは、それぞれ、測定対象の層についてのものを用い、厚みtについては、測定対象の層の厚み方向に沿う断面の顕微鏡観察により測定する。厚みt、坪量W及び繊維径Dは、それぞれ、複数の測定点における測定値の平均値である。坪量W(g/m2)は、測定対象のシートを所定の大きさにカットし、重量測定後に、その重量測定値を、該所定の大きさから求まる面積で除することで求められる。繊維密度ρ(g/cm3)は、密度勾配管を使用して、JIS L1015化学繊維ステープル試験方法に記載の密度勾配管法の測定方法に準じて測定する(URLはhttp://kikakurui.com/l/L1015−2010−01.html、書籍ならJISハンドブック繊維−2000、(日本規格協会)のP.764〜765に記載)。繊維径D(μm)は、走査型電子顕微鏡(セイコーインスツルメンツ株式会社製DSC6200)を用いて、カットした繊維の繊維断面を10本測定し、その平均値を繊維径とする。
次に、各層の平均繊維間距離に、多層構造全体の厚みに占める該層の厚みの割合を乗じ、さらに、そうして得られた各層ごとの数値を合計することで、目的とする多層構造のシートの構成繊維の平均繊維間距離が求められる。例えば、2層のS層と1層のM層とからなる3層構造のSMS不織布において、2層のS層をまとめて1つの層として扱い、3層構造全体の厚みtが0.11mm、S層の厚みtが0.1mm、S層の平均繊維間距離LSが47.8μm、M層の厚みtが0.01mm、M層の平均繊維間距離LSが3.2μmの場合、斯かるSMS不織布の構成繊維の平均繊維間距離は、43.8μm〔=(47.9×0.1+3.2×0.01)/0.11〕となる。
る構成繊維である第2繊維44と、木材パルプ等の第1繊維43とが絡み合って構成されている。前記基材シートの平均繊維間距離が小さすぎると、繊維間空隙が狭くなりすぎるため、該基材シート内での第1繊維43の厚み方向における連続性の確保が困難になるおそれがあり、結果として、肌側コアラップシート41において第1繊維43が肌対向面41a側から非肌対向面41b側にわたって連続し難くなるおそれがある。また、前記基材シートの平均繊維間距離が大きすぎると、肌側コアラップシート41による吸収性コア40からの吸収性材料の漏れ出し防止効果が低減し、特に該吸収性材料として粒径の小さな吸水性ポリマー粒子が使用されている場合には該粒子が外部に漏れ出すおそれがある。
肌側コアラップシート41の厚みは、好ましくは0.05mm以上、さらに好ましくは0.1mm以上、そして、好ましくは1.0mm以下、さらに好ましくは0.7mm以下である。
肌側コアラップシート41の厚みは次の方法によって測定することができる。即ち、測定
対象のシートに0.05kPaの荷重を加えた状態で、厚み測定器(KEYENCE LK-080)を用いて測定する。測定対象のシートの任意の10箇所について斯かる方法によって厚みを測定し、それらの平均値を該シートの厚みとする。
例えば、前記実施形態では、非肌側コアラップシート42の方が肌側コアラップシート41よりも横方向Yの長さが長いが、これとは逆に、肌側コアラップシート41の方が非肌側コアラップシート42よりも横方向Yの長さが長くても良く、あるいは両シート41,42の横方向Yの長さは同じでも良い。
また前記実施形態では、肌側コアラップシート41とは別体の非肌側コアラップシート42が採用されていたが、1枚の連続したコアラップシートを採用することもできる。その場合は例えば、吸収性コア40の横方向Yの長さの2倍以上3倍以下の幅を有する1枚の連続したコアラップシートが、吸収性コア40の肌対向面の全域を被覆し、且つ吸収性コア40の縦方向Xに沿う両側縁から横方向Yの外方に延出し、その延出部が、吸収性コア40の下方に巻き下げられて、吸収性コア40の非肌対向面の全域を被覆する構成を採用することができる。この1枚のコアラップシートにおいて、吸収性コア40の肌対向面を被覆する部分が肌側コアラップシート、吸収性コア40の非肌対向面を被覆する部分が非肌側コアラップシートである。
本発明は、前記実施形態の如き展開型の使い捨ておむつに制限されず、人体から排出される体液(尿、軟便、軟便以外の大便、経血、汗等)の吸収に用いられる物品を広く包含し、パンツ型の使い捨ておむつ、生理用ナプキン、生理用ショーツ等も包含される。
前述した一の実施形態のみが有する部分は、すべて適宜相互に利用できる。前述した本発明の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
液保持性の吸収性コアと、該吸収性コアの肌対向面を被覆する肌側コアラップシートとを具備する吸収性物品であって、
前記肌側コアラップシートは、親水性の第1繊維と、該第1繊維よりも親水度の低い低親水性又は疎水性の第2繊維とを含有し、
前記第1繊維は、前記肌側コアラップシートの肌対向面側から非肌対向面側にわたって連続し、且つ該肌対向面側よりも該非肌対向面側に多く存在する吸収性物品。
前記肌側コアラップシートの通気抵抗値が0.001kPa・s/m以上0.06kPa・s/m以下である前記<1>に記載の吸収性物品。
<3>
前記肌側コアラップシートにおける前記第1繊維の坪量が0.1g/m2以上10g/m2以下である前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<4>
前記第1繊維は前記第2繊維に比して水との接触角が20度以上小さい前記<1>〜<3>の何れか1項に記載の吸収性物品。
前記肌側コアラップシートの非肌対向面において前記第1繊維の非存在領域が複数散在
しており、その複数の第1繊維非存在領域は、総面積が5mm2以上50mm2以下、平均面積が0.008mm2以上5mm2以下である前記<1>〜<4>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<6>
複数の前記第1繊維非存在領域の総面積が10mm2以上45mm2以下である前記<5>に記載の吸収性物品。
<7>
複数の前記第1繊維非存在領域の平均面積が0.010mm2以上3mm2以下である前記<5>又は<6>に記載の吸収性物品。
前記肌側コアラップシートは、前記第2繊維を主体とするスパンボンド不織布又はスパンボンド−メルトブローン−スパンボンド不織布を含んで構成され、且つ該肌側コアラップシートを構成する不織布の平均繊維間距離が10μm以上200μm以下である前記<1>〜<7>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<9>
前記第1繊維の水との接触角が90度未満であり、前記第2繊維の水との接触角が60度以上で且つ該第1繊維の水との接触角よりも大きい前記<1>〜<8>の何れか1項に記載の吸収性物品。
前記肌側コアラップシートは、前記第2繊維を主体とする基材シートを具備し、該基材シートの構成繊維(該第2繊維)と前記第1繊維とが絡み合って構成されている前記<1>〜<9>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<11>
前記基材シートは、前記第2繊維を主体とする繊維集合体であり、不織布である前記<10>に記載の吸収性物品。
<12>
前記基材シートが前記第2繊維を少なくとも50質量%以上含有する前記<10>又は<11>に記載の吸収性物品。
<13>
前記基材シートの坪量が、好ましくは3g/m2以上、さらに好ましくは5g/m2以上、より好ましくは7g/m2以上、そして、好ましくは30g/m2以下、さらに好ましくは20g/m2以下、より好ましくは15g/m2以下である前記<10>〜<12>の何れか1項に記載の吸収性物品。
前記肌側コアラップシートにおいて、非肌対向面の前記第1繊維の存在部の総面積が、肌対向面の前記第1繊維の存在部の総面積よりも大きく、且つ非肌対向面の前記第1繊維の存在部の総面積と肌対向面の前記第1繊維の存在部の総面積との比率が、前者/後者として、好ましくは1.1以上、さらに好ましくは1.5以上、そして、好ましくは20以下、さらに好ましくは10以下である前記<1>〜<13>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<15>
前記肌側コアラップシートの通気抵抗値が、好ましくは0.001kPa・s/m以上、さらに好ましくは0.003kPa・s/m以上、そして、好ましくは0.06kPa・s/m以下、さらに好ましくは0.05kPa・s/m以下である前記<1>〜<14>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<16>
前記肌側コアラップシートにおける前記第1繊維の坪量が、好ましくは0.1g/m2
以上、さらに好ましくは0.3g/m2以上、より好ましくは0.5g/m2以上、そして、好ましくは10g/m2以下、さらに好ましくは8g/m2以下、より好ましくは5g/m2以下である前記<1>〜<15>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<17>
前記第1繊維は、前記第2繊維に比して、水との接触角が好ましくは30度以上小さい前記<1>〜<16>の何れか1項に記載の吸収性物品。
前記第1繊維が天然セルロース繊維である前記<1>〜<17>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<19>
前記第1繊維が木材パルプである前記<1>〜<18>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<20>
前記第1繊維が天然セルロース繊維又は木材パルプ、前記第2繊維が親水化処理されていない合成繊維である前記<1>〜<19>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<21>
前記肌側コアラップシートの坪量が、好ましくは3.1g/m2以上、さらに好ましくは5.1g/m2以上、そして、好ましくは35g/m2以下、さらに好ましくは25g/m2以下である前記<1>〜<20>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<22>
前記肌側コアラップシートの厚みが、好ましくは0.05mm以上、さらに好ましくは0.1mm以上、そして、好ましくは1.0mm以下、さらに好ましくは0.7mm以下である前記<1>〜<21>の何れか1項に記載の吸収性物品。
前記吸収性コアと前記肌側コアラップシートとがホットメルト接着剤により接合されている前記<1>〜<22>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<24>
前記吸収性物品は、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向とこれに直交する横方向とを有すると共に、着用者の腹側に配される腹側部及び背側に配される背側部並びにそれらの間に位置する股下部とを有し、
前記吸収性コアは、平面視において、前記股下部に位置する縦方向中央部が内方に括れた砂時計状で且つ縦方向に長い縦長の形状を有している前記<1>〜<23>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<25>
さらに、前記吸収性コアの非肌対向面を被覆する非肌側コアラップシートを具備し、該非肌側コアラップシートは、該吸収性コアの非肌対向面の全域を被覆し、且つ該吸収性コアの縦方向に沿う両側縁から横方向外方に延出し、その延出部が、該吸収性コアの肌対向面に当接する前記肌側コアラップシートの肌対向面に巻き上げられている前記<24>に記載の吸収性物品。
<26>
前記非肌側コアラップシートは、前記肌側コアラップシートと組成及び材質が同じである前記<25>に記載の吸収性物品。
常法に従い、図1及び図2に示すおむつ1と同様の基本構成を有する展開型使い捨ておむつを作製した。表面シートとして、坪量25g/m2のエアスルー不織布を用い、裏面シートとして、坪量20g/m2の液不透過性且つ透湿性のポリエチレン製樹脂フィルム(炭酸カルシウム配合)を用いた。吸収性コアとしては、繊維集合体に粒子状の吸水性ポリマーを保持させた構成のものとして、フラッフパルプ200g/m2と吸水性ポリマー186g/m2との均一混合物からなる総坪量386g/m2の吸収性コアを用いた。吸収性コアの縦方向(長手方向)の全長は360mm、横方向(幅方向)の全長(最大長さ)は110mmであった。肌側コアラップシートは下記方法により製造した。非肌側コアラップシートとしては肌側コアラップシートと同じものを用い、配置も肌側コアラップシートと同じにした。
公知の長網式抄紙機を用い、前記の湿式抄紙法に準じた製造方法によって肌側コアラップシートを製造した。具体的には、抄紙機の抄紙網に、基材シートとしてのスパンボンド不織布を載せ、該不織布に親水性繊維の紙料スラリーを流し込んで湿潤シートを得、該湿潤シートをヤンキードライヤーで乾燥して肌側コアラップシートを得た。使用したスパンボンド不織布は、ポリプロピレン(PP)繊維(水との接触角108度、前記第2繊維に相当)のみを構成繊維とし、坪量は9g/m2であった。前記紙料スラリーは、親水性繊維として木材パルプ(水との接触角20度、前記第1繊維に相当)を含有し、該紙料スラリー中における親水性繊維の濃度は0.05質量%であった。また、得られた肌側コアラップシートにおける前記木材パルプ(前記第1繊維)の坪量は1.5g/m2であった。
肌側コアラップシートにおける木材パルプ(前記第1繊維)の坪量やその分布などを適宜変更して下記表1に示す物性とした以外は実施例1と同様にして、展開型使い捨ておむつを作製した。
肌側コアラップシートとして、市販の13g/m2の紙(前記第1繊維に相当する木材パルプを主体とする紙)に、前記(肌側コアラップシートの製造)で用いた9g/m2のスパンボンド不織布を重ね合わせただけのシート(紙とスパンボンド不織布とは非接合)を用いた以外は実施例1と同様にして、展開型使い捨ておむつを作製した。比較例1で用いた肌側コアラップシートにおいては、前記第1繊維が、前記肌側コアラップシートの肌対向面側から非肌対向面側にわたって連続していない。
各実施例及び比較例のおむつについて、肌側コアラップシートの各種特性を前記方法により測定評価すると共に、特に軟便に対する吸収性能を評価する目的で、おむつの便拡散面積(軟便の吸収性)、便付着量(便戻り防止性)を下記方法により測定評価した。その結果を下記表1に示す。
測定対象のおむつを平面状に広げて肌対向面側(表面シート側)が上を向くように水平に載置し、該おむつの縦方向中心から後方に30mm離間した部位に対し、疑似軟便10gを定量ポンプで流速6g/秒で一度に注入した後、その注入位置にろ紙を重ね、さらに該ろ紙上に錘を載置することで注入位置に3kPaの加圧を1分間行った。この「3kPa」という圧力は、おむつ着用中の低月齢児が仰向けに寝ている場合に、そのおむつの背側部にかかる体圧を想定したものである。また、使用した疑似軟便は、ベントナイトを水に溶解又は分散させて調製した懸濁液であり、粘度50mPa・s、ベントナイト濃度15質量%であった。加圧処理後、錘及びろ紙を取り除き、疑似軟便の拡散面積を測定した
。測定対象のおむつ1個につき、測定サンプルを3個用意してそれぞれについて以上の測定を行い、それらの測定値の平均値を当該おむつの便拡散面積(cm2)とした。便拡散面積が小さいほど、軟便の吸収性に優れ、高評価となる。また、ろ紙に付着した疑似軟便の重量を便付着量(g)とした。便付着量が小さいほど、便戻り防止性に優れ、高評価となる。
実施例1〜3と実施例4との対比から、肌側コアラップシートの非肌対向面における複数の第1繊維非存在領域は、総面積については50mm2以下がより好ましく、平均面積については0.008mm2以上がより好ましいことがわかる。
また、実施例3は、実施例2と比較して、肌側コアラップシートにおいて、非肌対向面における親水性繊維非存在領域の総面積及び非肌対向面における親水性繊維非存在領域の平均面積が小さく、疎水性繊維(第2繊維)を主体とするスパンボンド不織布の一面側の全域に親水性繊維がムラなく均一に付着し一体となっていたことから、繊維間空隙が小さくなり、便透過効率が落ちることから、便拡散面積が大きくなったことがわかる。
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
40 吸収性コア
41 肌側コアラップシート
41a 肌側コアラップシートの肌対向面
41b 肌側コアラップシートの非肌対向面
42 非肌側コアラップシート
43 第1繊維
44 第2繊維
1F 腹側部
1M 股下部
1R 背側部
X 縦方向
Y 横方向
Claims (6)
- 液保持性の吸収性コアと、該吸収性コアの肌対向面を被覆する肌側コアラップシートとを具備する吸収性物品であって、
前記肌側コアラップシートは、親水性の第1繊維と、該第1繊維よりも親水度の低い低親水性又は疎水性の第2繊維とを含有し、
前記第1繊維は、前記肌側コアラップシートの肌対向面側から非肌対向面側にわたって連続し、且つ該肌対向面側よりも該非肌対向面側に多く存在する吸収性物品。 - 前記肌側コアラップシートの通気抵抗値が0.001kPa・s/m以上0.06kPa・s/m以下である請求項1に記載の吸収性物品。
- 前記肌側コアラップシートにおける前記第1繊維の坪量が0.1g/m2以上10g/m2以下である請求項1又は2に記載の吸収性物品。
- 前記第1繊維は前記第2繊維に比して水との接触角が20度以上小さい請求項1〜3の何れか1項に記載の吸収性物品。
- 前記肌側コアラップシートの非肌対向面において前記第1繊維の非存在領域が複数散在しており、その複数の第1繊維非存在領域は、総面積が5mm2以上50mm2以下、平均面積が0.008mm2以上5mm2以下である請求項1〜4の何れか1項に記載の吸収性物品。
- 前記肌側コアラップシートは、前記第2繊維を主体とするスパンボンド不織布又はスパンボンド−メルトブローン−スパンボンド不織布を含んで構成され、且つ該肌側コアラップシートを構成する不織布の平均繊維間距離が10μm以上200μm以下である請求項1〜5の何れか1項に記載の吸収性物品。
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